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特許7113401石膏ボードへの被装着物の装着用緩衝バネと押ピンとブラケット
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  • 特許-石膏ボードへの被装着物の装着用緩衝バネと押ピンとブラケット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】石膏ボードへの被装着物の装着用緩衝バネと押ピンとブラケット
(51)【国際特許分類】
   F16F 1/10 20060101AFI20220729BHJP
   F16B 15/00 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
F16F1/10
F16B15/00 P
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021192902
(22)【出願日】2021-11-29
【審査請求日】2021-11-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】392004015
【氏名又は名称】角元 純一
(72)【発明者】
【氏名】小西 政徳
(72)【発明者】
【氏名】角元 純一
【審査官】鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-356206(JP,A)
【文献】登録実用新案第3072170(JP,U)
【文献】国際公開第2018/116877(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 1/10
F16B 5/00- 5/12
F16B 43/00
F16B 15/00
F16B 15/04
F16F 1/12
F16F 1/18
F16F 1/368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
押ピンの、ピンを支えるところの押ピンの頭の部分をピンヘッドとし、
ピンヘッドと押ピンで固定しようとする相手方構造物を支える部分と、
の双方を結合するバネを緩衝バネとし、
緩衝バネは、可変定数の弾性特性を持つものとし、
可変定数の弾性特性とはバネの変位と力の関係が、変位が大きくなるほど同じ変位を与えるに必要な力が大きくなるバネであるとし、
石膏ボードに使う押ピンの、ピンヘッドの軸の位置と傾斜に関し、
理想位置とは、押ピンを刺し込むべき正確な位置とし、
理想傾斜とは、押ピンを刺し込むべき正確な角度とし、
装着状態の位置と理想位置の差の影響によって、
装着状態の傾斜と理想傾斜の差の影響によって、
石膏ボードを座屈させないよう、上記、位置と傾斜の差を弾性でもって吸収するところの押ピン用緩衝バネ。
【請求項2】
緩衝バネが外側の枠と内側の枠を有するものとし、
外側の枠を外枠とし、内側の枠を内枠とし、
内枠は押ピンによって緩衝バネが石膏ボード上に固定されるものとし、
外枠は緩衝バネによって被装着物を石膏ボード上に固定するものとし、
緩衝バネの弾力性が
石膏ボードに刺し込まれた押ピンと被装着物を連結する役割を持つものとし、
押ピンのピンヘッドと、緩衝バネの内枠を結合したことを特徴とするところの
緩衝バネ付き押ピン。
【請求項3】
請求項1に記述の押ピン用緩衝バネに関し、
1kgから10kg程度の質量を持つ被装着物を重量物とし、
重量物を複数の押ピンで石膏ボード上に固定する場合の、
複数の押ピンで固定され重量物を支える構造体をブラケットとし、
ブラケットの、押ピンによって固定される部分を固定部とし、
ブラケットの各固定部に、緩衝バネの外枠を固定することで、
ブラケットと緩衝バネを組み合わせたことを特徴とするところの、
押ピン用緩衝バネ付きブラケット。
【請求項4】
請求項1に記述の押ピン用緩衝バネに関し、
緩衝バネの外枠はブラケットの固定部に固定される役割を持つものとし、
緩衝バネの内枠は押ピンのピンヘッドに固定される役割を持つものとし、
可変定数バネのバネ部分が、
プラスティック素材、または金属素材、または、異なる素材の組合せからなる複合素材のいずれかによるジグザグ構造を有するものとし、
ジグザグ構造とは、
外枠と内枠の間の隙間を板状のバネが全半径方向にたわむべく、
かつ、中心軸の傾きにも対応してたわむべく、
板状のバネ素材と空間がジグザグ状構造を持つものとし、
ジグザグ構造とは、外枠と内枠の空間を可変定数バネの弾性特性が期待の特性となるよう、
板バネに曲げを施した形状とし、
ジグザグ構造の寸法形状と材質は、目的とする可変定数バネの特性を満足すべく設計的に決定されるものとし、
ジグザグ構造の可変定数バネとそれを支える外枠と内枠からなる押ピン用緩衝バネ。
【請求項5】
請求項1に記述の押ピン用緩衝バネに関し、
AVセット用の取り付け用具をAVセットブラケットとし、
AVセットとは、テレビジョンセットや録画再生装置やオーディオセットとし、
AVセットブラケットは請求項1に記述の押ピン用緩衝バネを複数個有するものとし、
AVセットブラケットを押しピンで石膏ボードに装着する際に、
押ピン用緩衝バネの中心軸と押ピンの中心軸のずれによって発生するところの、
複数個ある押ピンの一個または少数の押ピンに集中する荷重を緩衝バネによって吸収するところの、
押ピン用緩衝バネを有するAVセットブラケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
緩衝用バネの寸法形状と材質と弾性特性
複数押ピンで重量物を支える場合の荷重の均等配分の方法、集中荷重の回避方法
【背景技術】
【0002】
石膏ボードの機械的性質
石膏ボード上に、強力に安定させて、重量物を取り付ける方法
高耐荷重押ピン
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特願2017-6705
3本ピンを有する押しピンであって、耐荷重の改良に関する。
使用状態での荷重の変動によるピンの揺らぎを大幅に抑えることから、耐荷重性能を著しく改善するものである。
複数ピンで重量物を支える課題に関するものではない。
特願2021-015075
高耐荷重の押しピンの耐荷重性能を高めるための、被装着物と押ピンの中心軸を合わせる方法に関する。さらに中心軸の狂いに対応する目的でゴムガスケットを使うものであるが、ゴムのガスケットの場合、弾性特性の自由度が狭く、ゴムが圧縮されることによって、
圧縮方向に垂直な方向に膨らむ。この膨らみが押ピンを抜く法に作用する。押しピンの場合、壁面に垂直な方向の耐体重は重力方向にくらべほぼ 10% 程度であることから、膨らみの力は押ピンを少しではあるが抜く。この結果、押しピンは一層抜けやすくなる。
本案は、この課題を解決するためのものでもある。
【0004】
特願2019-12048
3本ピンを有する押しピンであって、上記、特願2017-6705の耐荷重性をさらに改善した3本押ピンに関する。
複数ピンで重量物を刺させる課題に関するものではない。
【0005】
以下の出願にも共通して、複数ピンで重量物を刺させる課題に関するものではない。
特開 2016-198192 吊り下げ金具
円柱のピンを斜めに打ち込むことで、耐荷重を改良したもの。
特開 2016-23689 石膏ホ゛ボード壁用固定具
扁平のピンを斜めに打ち込むことで、耐荷重を改良したもの。
特開2015-24109 取り付けセット
石膏ボードに斜めに複数の円柱ピンを打ち込むことで、耐荷重を改良したもの。
特解 2014-122696 ピン釘
ピンに返しを設けることで、抜けにくくしたもの。
特開2010-162775 石膏ボード用画鋲
2本のピンが斜めに曲がって埋め込まれることで、抜けにくくしたもの。
実登3002251 石膏ボード用画鋲
押しピンで止めた上、押す部分に設けた斜めの穴から別のピンを刺し込み、抜けにくくしたもの。
【発明の概要】
【0006】
請求項で定義した用語は明細書においても同様とする。
被装着物とは、石膏ボードに装着しようとする物とする。
重量物とは、1kgW から 10kgW 程度の質量を持つ壁掛用の製品とする、
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
石膏ボード上に重量物を押ピンで取りつける場合、複数の押ピンが必要である。
荷重耐力に優れた押しピンを以て、重量物を壁面に装着することはできるが、
複数の押ピンに均等に荷重を分散させることが難しい。少数のピンに全荷重が集中すると、その押ピンが刺さっている部分の石膏が座屈し、その押ピンの耐荷重力が無くなり、残った押ピンに全荷重がかかり、最初の座屈と同様、雪崩式に全押ピンが機能しなくなる。
石膏ボードには弾力性がなく、耐荷重を超えると、座屈し、機能しなくなる。
ゴムガスケットで緩衝させる場合、圧縮が横方向の膨らみを生じさせる。この膨らみが押ピンを抜く方向に作用することから、機能を成さない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
押ピンと、固定する相手方の構造物と接する部分の双方の中心軸をバネで連結する。
バネとは一般的には可変定数バネである。バネで荷重を受けることで、装着に係る構造物間の位置や軸角度の差によるところの、特定の押ピンへの集中荷重を軽減する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】押ピン用緩衝バネの実施例
図2】緩衝バネと押ピンの組合せ実施例
図3】緩衝バネとブラケットの組合せ例
図4】緩衝バネの弾性特性の説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
汎用の緩衝バネ
緩衝バネを持つ石膏ボード用高耐荷重押ピン
緩衝バネを持つ重量物装着用ブラケット
緩衝バネを持つ高耐荷重押ピンと重量物装着用ブラケットのセット商品
緩衝バネを持つ重量物装着用ブラケットと高耐荷重押ピンとのセット商品
【産業上の利用可能性】
【0011】
石膏ボード上に装着して便利な多種多様の重量のある装飾品やAVセットの市場広大。
元々、壁面の利用の潜在ニーズは高い。
しかし、特に重量物の場合、耐荷重の課題があって、シーズがニーズの条件を満足していない。本案は、押ピン止め程度の軽作業で、家庭でも簡単に重量物の壁掛け作業ができるようになり、ニーズとシーズのギャップを埋める。
結果、今日現在のニーズに対するシーズだけでなく、新たな壁掛け商品や壁掛け用具の掘り起こしを期待できる。
【実施例
【0012】
図1は、緩衝バネの実施例である。
(a)図、(b)図 はそれぞれ異なる形状のバネの例である。
11a、11b は緩衝バネのバネ、
12a、12b は緩衝バネの内枠、
13a、13b 緩衝バネの外枠 である。
外枠と内枠がバネで連結されていて、外枠と内枠の位置と角度の関係は、バネの弾性の範囲で、弾性特性を介して自由度を持つ。
内枠は押ピンで石膏ボードに固定され、外枠は重量物を支えるブラケットに固定される。
複数の押ピンで、ブラケットを支える場合、双方の中心軸の位置と角度は、
装着作業や重量物を支えた状態でのブラケットの歪などにより、完全に一致することはない。この不一致は集中荷重がかかる押ピンの周囲の石膏を座屈させる。
石膏ボードが座屈すると、押ピンの耐荷重性能は大幅に低下し、集中荷重は、次にはみ出た押ピンの周囲の石膏を座屈させる。
双方の軸の位置と角度の不一致を緩衝バネが吸収し、石膏の座屈を防ぐことで、
その押ピンにかかる荷重は大きくなるものの、集中荷重ではなく分散荷重となり、
本来の押ピンの耐荷重性を維持する。
バネと外枠と内枠の形状寸法材料は、
予想されるか、あるいは規定される双方の軸の 位置と角度の差 の最大値、
押ピンと石膏ボードの耐荷重特性、
必要な緩衝特性、デザイン性、
などによって設計的に決定される。
【0013】
図2は、3個の押しピンで止める場合の、緩衝バネと押ピンの組合せ実施例である。
21 は緩衝バネ、22 は押ピン である。緩衝バネは単独の商品でも役割を機能させることはできるが、緩衝バネの機能を持つ押ピンは便利である。
緩衝バネは、押ピンに装着されるか、または、固着されるか、または、
押ピンと一体成型される。
【0014】
図3は、緩衝バネとブラケットの組合せ例である。
31a、32a、33a は緩衝バネ、34 はブラケット、
31b、32b、33b は押ピンであって、ブラケットが持つそれぞれの緩衝バネの内枠を止めることで、押ピンとブラケットが緩衝バネで連結される。
緩衝バネは単独の商品でも役割を機能させることはできるが、
緩衝バネの機能を持つブラケットは便利である。
緩衝バネは、ブラケットに装着されるか、または、固着されるか、または、
ブラケットと一体成型される。
【0015】
図4は、緩衝バネの弾性特性の説明図である。
横軸 Strength はバネにかかる力もしくは 回転モーメント、縦軸 Displacement は変位もしくは傾きである。
41 は線型に近い弾性特性例、42 は滑らかな曲線の弾性特性例、43 は折れ線の弾性特性例である。横軸 Strength は弾性バネにかかる力もしくは 回転モーメント、縦軸 Displacement は変位もしくは傾きである。数値 5kgW と 2mm は 押ピンの重力方向の耐荷重が 約25kgW の場合であって、重量が 10kgW の普及品クラスのテレビジョンセットを壁面に装着する場合、
想定される取り付け位置の誤差と重量との関係から割り出しての実用的な1個の緩衝バネの期待する弾性特性例である。
緩衝バネの弾性特性は、用途に合わせて設計的に決定される。
弾性体の素材が通常のゴムの場合、圧縮部分が圧縮の直角方向に膨らむ性質がある。
一方、高耐荷重の押ピンであっても、壁面に垂直な方向の耐荷重は垂直方向の約10%程度である。従って、ゴムが圧縮され壁面に垂直な膨らみによる力は、押ピンを抜く方向に作用する。このことから、緩衝バネにゴム素材を使う場合、膨らみが発生しないような構造の複合素材を選択する。
【符号の説明】
【0016】
11a、11b 緩衝バネのバネ
12a、12b 緩衝バネの内枠
13a、13b 緩衝バネの外枠
21 緩衝バネ
22 押ピン
31a、32a、33a 緩衝バネ
34 ブラケット
31b、32b、33b 押ピン
41 線型に近い緩衝バネの弾性特性例
42 滑らかな曲線の可変定数バネの弾性特性例
43 折れ線の可変定数バネの弾性特性例
【要約】
【課題】
石膏ボード上に重量物を押ピンで装着するに際し、高耐荷重荷の押しピン複数個を以て、重量物を壁面に固定することはできるが、一個または少数のピンに全荷重が集中すると、その部分の石膏を座屈させ、耐荷重がなくなり、さらにどれかに荷重が集中すると、雪崩式に全押ピンが抜け落ちる可能性が高くなる。
【解決手段】
石膏ボードに刺しこむ押ピンと、石膏ボードに装着する重量物の、押ピンで支える部分の双方の中心軸を緩衝バネで連結する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4