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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】ニードル貯蔵マガジンアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/00 20060101AFI20220729BHJP
   A61M 5/32 20060101ALI20220729BHJP
   A61M 5/34 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
A61M5/00 510
A61M5/00 516
A61M5/32 500
A61M5/32 510B
A61M5/34 530
A61M5/34 540
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2018554362
(86)(22)【出願日】2017-04-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-06
(86)【国際出願番号】 US2017029942
(87)【国際公開番号】W WO2017189909
(87)【国際公開日】2017-11-02
【審査請求日】2020-04-17
(31)【優先権主張番号】62/328,697
(32)【優先日】2016-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2017/025471
(32)【優先日】2017-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522179943
【氏名又は名称】エンベクタ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スダーサン スリニヴァサン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド シフ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ローソン
(72)【発明者】
【氏名】アミット リメイエ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ツーシュラーク
(72)【発明者】
【氏名】ドナルド バンローエン
【審査官】田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-102614(JP,A)
【文献】特表2014-532532(JP,A)
【文献】特表2016-505336(JP,A)
【文献】特開2012-050820(JP,A)
【文献】特開2011-063445(JP,A)
【文献】米国特許第5829589(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/00
A61M 5/32
A61M 5/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤送達用のアダプタを介して投薬ペンに係合するべく構成されている複数のニードルを貯蔵するマガジンアセンブリであって、当該マガジンアセンブリは、マガジンハウジングを備え、
前記マガジンハウジングは、
複数のハブチャンバであって、各々のチャンバが複数のニードルハブのうちの1つを囲む複数のハブチャンバと、
当該複数のハブチャンバの各々のコネクタであって、コネクタの各々が第1の把持力で前記複数のニードルハブのうちの1つに係合するコネクタと、
前記ニードルハブを受け入れるように構成された内部のキャビティであって、前記キャビティは前記ニードルハブと前記投薬ペンとの間の把持力よりも大きい第2の把持力で前記ニードルハブの遠位端部と結合するための結合部材を備えた開口部を有し、前記ニードルハブを前記投薬ペンから分離し、前記ニードルを貯める内部のキャビティと、
複数の包囲体であって、各々の包囲体がハブチャンバをシールする複数の包囲体と、
を包囲し、
前記複数の包囲体の選択された包囲体は、前記複数のニードルハブの選択されたニードルハブを露出させるために除去され、前記アダプタは、前記選択されたニードルハブを前記ハブチャンバから係合解除させつつ、前記選択されたニードルハブに係合するべく前記投薬ペンに取り付き、そして、前記選択されたニードルハブが、薬剤送達用の投薬ペンを準備するために前記マガジンハウジングから取り外され、前記アダプタは、前記アダプタが前記ニードルハブに結合されたときに、アダプタカニューレによって貫通されるように構成されたアダプタ本体、前記アダプタカニューレ、およびアダプタ隔壁を有することを特徴とするマガジンアセンブリ。
【請求項2】
前記アダプタは、アダプタ本体を含み、そして前記アダプタ本体の近位端部は、前記投薬ペンに係合するべく構成されたねじ山を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項3】
前記アダプタ本体の遠位端部は、開口部を含み、そして前記開口部は、前記複数のニードルハブの1つに係合するべく構成されていることを特徴とする請求項2に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項4】
前記アダプタが選択されたニードルハブに係合していないとき、前記アダプタ隔壁は閉じられていることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項5】
前記アダプタが前記選択されたニードルハブに係合しているとき、前記アダプタ隔壁は開いていることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項6】
前記選択されたニードルハブの近位端部は、前記アダプタ隔壁を圧縮し、シール面を提供していることを特徴とする請求項5に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項7】
前記アダプタは、前記投薬ペンとの流体連通を確立すべく、前記投薬ペンの隔壁を穿刺するように構成されたアダプタカニューレを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項8】
前記アダプタカニューレの遠位端部は、前記アダプタ隔壁内に配置されることを特徴とする請求項7に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項9】
前記マガジンハウジングは、互いに対向して配置された2つのマガジンアレイを含み、各マガジンアレイは複数のハブチャンバを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項10】
前記マガジンハウジングは、使用済みのニードルハブを貯蔵する前記内部のキャビティを形成する貯蔵ビンをさらに備え、そして前記貯蔵ビンは、前記2つのマガジンアレイの間に配置されていることを特徴とする請求項9に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項11】
各マガジンアレイは、8つのハブチャンバを含んでいることを特徴とする請求項9に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項12】
前記包囲体は、フォイルタブを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項13】
前記マガジンハウジングは、使用済みのニードルハブを貯蔵する貯蔵ビンをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項14】
前記貯蔵ビンは、耐貫通性があることを特徴とする請求項13に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項15】
前記貯蔵ビンは、防漏洩性があることを特徴とする請求項13に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項16】
使用済みニードルハブが前記内部のキャビティを形成する前記貯蔵ビンに置かれたとき、使用済みのニードルハブへはアクセス不能であることを特徴とする請求項13に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項17】
前記貯蔵ビンは、前記アダプタを貯蔵するように構成されたアダプタチャンバを含み、そして前記アダプタが前記貯蔵ビンのアダプタチャンバ内に配置されるとき、前記アダプタは前記貯蔵ビンをシールすることを特徴とする請求項13に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項18】
前記アダプタチャンバは、端部キャップと係合するべく構成されていることを特徴とする請求項17に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項19】
前記アダプタチャンバは、使用前に、前記複数の包囲体のうちの1つによってシールされていることを特徴とする請求項17に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項20】
前記複数のハブチャンバは、ハブチャンバの各対が実質的に直列に並ぶようにグループ分けされていることを特徴とする請求項1に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項21】
使用後に、前記選択されたニードルハブは、前記複数のハブチャンバのうちの1つの中心線が前記選択されたニードルハブの中心線に実質的に直交する向きで、前記貯蔵ビンに配置されることを特徴とする請求項13に記載のマガジンアセンブリ。
【請求項22】
前記複数のハブチャンバおよび前記貯蔵ビンは、分離されたキャビティであることを特徴とする請求項13に記載のマガジンアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2016年4月28日に出願された米国仮特許出願第62/328,697号および2017年3月31日に出願されたPCT/US2017/025471号の利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明の種々の例示的な実施形態は、投薬ペンのためのニードル貯蔵に関する。
【背景技術】
【0003】
投薬ペンは、典型的には、薬剤を患者に注入するために使用される。定期的に薬物の投与量を自己注射しなければならない人は、典型的には、投薬ペンおよびいくつかの使い捨てペンニードルを所持している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
投薬ペンは、安全性と無菌性を考慮して設計されている。しかしながら、非効率と不都合が生じている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、薬剤送達のためにアダプタを介して投薬ペンに係合するべく構成された複数のニードルを貯蔵するマガジンアセンブリを提供することである。このようなマガジンアセンブリは、ペンニードルパッケージのサイズを最小限にし、構成部品を製造するために使用されるプラスチックの容量を最小限に抑え、多数のペンニードルをグループ化して使用および運搬を容易にするという利点を提供する。このような利点は、マガジンハウジングだけでなくアダプタ内にも提供される。
【0006】
薬剤送達のためにニードルのマガジンを利用可能にすることは、ニードルの再使用を減少させる。ニードルの再使用は、少なくとも以下の理由から望ましくない。ニードルは、一度使用すると鈍くなり、その後の使用は患者に痛みを引き起こす可能性がある。複数回のニードルの使用はまた、折れが起こる可能性があるニードル先端の強度を低下させる。また、ニードルの再使用は、衛生上の懸念や患者への健康上のリスクを増加させる。
【0007】
本発明のニードルアセンブリは、少なくとも次の理由により、再使用を有利に減少させる。患者は、ニードルを複数回使用することにより経済的利益を得たいと望むかもしれないが、ニードルアセンブリは、複数のニードルのそれぞれが一度を超えて用いられるのを防止するべく構成されている。便利さは、患者がニードルを再使用する他の理由である。患者はまた、使用可能な他のニードルを有していないか、または消耗品にアクセスできないかを心配するかもしれない。しかしながら、ニードルアセンブリは、未使用のニードルがより容易に利用できるように、複数のニードルを便利に提供する。
【0008】
本発明の上記および/または他の態様は、薬剤送達のためにアダプタを介して投薬ペンに係合するべく構成されている複数のニードルを貯蔵するマガジンアセンブリを提供することによって達成され、マガジンアセンブリは、複数のハブチャンバであって、各々が複数のニードルハブのうちの1つを囲む複数のハブチャンバ、複数のハブチャンバの各々のコネクタであって、コネクタの各々が複数のニードルハブのうちの1つに係合するコネクタ、および、複数の包囲体であって、各々が複数のハブチャンバをシールする複数の包囲体を包囲するマガジンハウジングを備え、複数の包囲体の選択された包囲体は、複数のニードルハブのうちの選択されたニードルハブを露出させるために除去され、アダプタは、選択されたニードルハブをハブチャンバから係合解除させる一方で選択されたニードルハブを係合させるために投薬ペンに取り付きけられ、そして、選択されたニードルハブが、薬剤送達用の投薬ペンを準備するために、マガジンハウジングから取外される。
【0009】
好ましくは、アダプタは、アダプタ本体を含み、そしてアダプタ本体の近位端部は、薬物ペンと係合するべく構成されたねじ山を含んでいる。アダプタ本体の遠位端部は、開口部を含み、そして開口部は、複数のニードルハブのうちの1つと係合するべく構成されている。アダプタは、アダプタ隔壁を含み、アダプタ隔壁は、アダプタが選択されたニードルハブと係合していないときに閉じられ、アダプタが選択されたニードルハブに係合しているときに開いている。選択されたニードルハブの近位端部はアダプタ隔壁を圧縮し、シール面を提供する。アダプタはまた、投薬ペンとの流体連通を確立するべく投薬ペンの隔壁を穿刺するように構成されたアダプタカニューレを含み、アダプタカニューレの遠位端部はアダプタ隔壁内に配置されている。
【0010】
好ましくは、マガジンハウジングは、互いに対向して配置された2つのマガジンアレイを含み、各マガジンアレイは、複数のハブチャンバを含んでいる。マガジンハウジングは、使用済みのニードルハブを貯蔵する貯蔵ビンをさらに備え、そして貯蔵ビンは、2つのマガジンアレイの間に配置されている。各マガジンアレイは、好ましくは、8つのハブチャンバを含み、包囲体はフォイルタブを含んでいる。貯蔵ビンは、アダプタを貯蔵するように構成されたアダプタチャンバを含み、そして、アダプタが貯蔵ビンのアダプタチャンバ内に配置されるとき、アダプタは貯蔵ビンをシールする。アダプタチャンバは、端部キャップと係合するべく構成され、使用前は、複数の包囲体のうちの1つによってシールされている。
【0011】
本発明の上記および/または他の態様は、薬剤送達のために投薬ペンに係合するべく構成されたアダプタを提供することによってさらに達成され、このアダプタは、近位端部および遠位端部を有するアダプタ本体、アダプタ本体の近位端部と遠位端部との間に配置されたアダプタ隔壁、および、アダプタ本体に固定され、且つアダプタ隔壁内に部分的に配置されたアダプタカニューレを備え、ニードルハブがアダプタ本体に係合されていないときに、アダプタ隔壁が閉じられ、そしてニードルハブがアダプタ本体に係合されたときに、ニードルハブがアダプタ隔壁を圧縮し、そしてニードルハブとの流体連通を確立するべくアダプタカニューレがアダプタ隔壁を穿孔するのを生じさせる。
【0012】
さらに、本発明の上記および/または他の態様は、薬剤送達のために投薬ペンと係合するべく構成された複数のニードルを貯蔵するマガジンを提供することによって達成され、マガジンは、複数のハブチャンバであって、各々が複数のニードルハブのうちの1つを囲む複数のハブチャンバ、複数のハブチャンバの各々のコネクタであって、各々のコネクタが複数のニードルハブのうちの1つに係合するコネクタ、および複数の包囲体であって、各々が複数のハブチャンバをシールする複数の包囲体、を包囲するマガジンハウジングを備え、複数の包囲体のうちの選択された包囲体が、複数のニードルハブのうちの選択されたニードルハブを露出させるべく除去され、投薬ペンは選択されたニードルハブをハブチャンバから係合解除する間に選択されたニードルハブに係合し、そして選択されたニードルハブは、薬剤送達用の投薬ペンを準備するべくマガジンハウジングから取り外される。
【0013】
本発明の上記および/または他の態様はまた、マガジンアセンブリ内で複数のニードルを使用する方法によって達成され、複数のニードルは、薬剤送達のためにアダプタを介して投薬ペンに係合するべく構成され、当該方法は、マガジンハウジング内の複数のニードルハブの選択されたニードルハブを露出させるために、複数の包囲体のうちの選択された包囲体を除去すること、アダプタを投薬ペンに取り付けること、アダプタを選択されたニードルハブに係合させること、および薬剤送達用に投薬ペンを準備するべく選択されたニードルハブをマガジンハウジングから係合解除すること、を備えている。
【0014】
本発明の特徴は、複数のニードルハブ用のマガジンアセンブリを提供することによってさらに達成され、ここで、アセンブリは、複数のチャンバを有するハウジングと、各チャンバ内のコネクタと、スナップ嵌めでコネクタに結合するように構成されている近位端部を備えるニードルハブとを含んでいる。このニードルハブは、近位端部から延在しているカニューレを有している。一実施形態におけるチャンバ内のコネクタは、ニードルハブを損傷することなく分離するのを許容しながら、ニードルハブをチャンバ内に保持するべく、ニードルハブの外面を把持することができる1つ以上の脚部を含んでいてもよい。脚部は、スナップ嵌めまたは締まり嵌めによって、ニードルハブのフランジまたは他の部材に係合する結合タブを含んでいてもよい。アダプタはニードルハブを送達ペンに結合するために提供されてもよい。アダプタは、送達ペンに接続するための近位端部と、ニードルハブに結合するための遠位端部とを有している。アダプタの遠位端部は、ニードルハブの近位端部を、ハブチャンバのコネクタに対するニードルハブの把持力よりも大きな把持力で係合させるための接続アセンブリを含んでいることができ、これにより、ニードルハブがチャンバ内のコネクタから分離され得る。
【0015】
マガジンハウジングはまた、内部キャビティと、内部キャビティに連通する開口部と、分離用アセンブリとを含んでいてもよい。分離用アセンブリは、使用済みのニードルハブの遠位端部に、アダプタまたは送達装置に対するニードルハブの把持力よりも大きな把持力で結合することができ、それによって、ニードルハブがアダプタまたは送達装置から分離され得る。分離用アセンブリは、ニードルハブをアダプタから分離し、そして使用済みのニードルハブをハウジングのキャビティ内に保持するべく、ニードルハブの遠位端部を把持することができる少なくとも1つの、一般に複数の脚部を含んでいてもよい。
【0016】
本発明の追加のおよび/または他の態様および利点は、以下の説明に記載されるか、または明細書の記載から明らかになるか、または本発明の実施によって習得される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1図1は、例示的なマガジンの左斜視図を示している。
図2図2は、投薬ペンに接続された例示的なアダプタの右斜視図を示している。
図3図3は、マガジンハウジング内のニードルハブに接続を開始している図2の投薬ペンの部分断面図を示している。
図4図4は、マガジンハウジング内のニードルハブに完全に係合された図2の投薬ペンの部分断面図を示している。
図5図5は、ニードルハブに係合された投薬ペンがマガジンハウジングから取り外されているマガジンアセンブリの右斜視図を示している。
図6図6は、投薬ペンがニードルハブをマガジンハウジングに戻しているマガジンアセンブリの右斜視図を示している。
図7図7は、アンロック位置にあるマガジンハウジング内のニードルハブの右斜視図を示している。
図8図8は、ロック位置にあるマガジンハウジング内のニードルハブの右斜視図を示している。
図9図9は、ニードルハブの左斜視図を示している。
図10図10は、貯蔵ビンを有しているマガジンの別の実施形態を示している。
図11図11は、アダプタチャンバを有する図10のマガジンを示している。
図12図12は、投薬ペンがニードルハブを貯蔵ビン内に配置しているマガジンアセンブリの断面図を示している。
図13図13は、複数のニードルハブが貯蔵ビン内に配置されているマガジンアセンブリの断面図を示している。
図14図14は、別の実施形態における、ニードルハブ用のマガジンアセンブリの斜視図を示している。
図15図15は、図14のマガジンアセンブリの拡大部分図である。
図16図16は、図14の実施形態におけるニードルハブおよびアダプタの断面図である。
図17図17は、図14のマガジン内のニードルハブと結合しているアダプタを示している部分断面図である。
図18図18は、マガジンからニードルハブを取り外しているアダプタを示しているマガジンの部分断面図である。
図19図19は、マガジンからニードルハブを取り外しているアダプタを示している断面斜視図である。
図20図20は、使用済みニードルハブを受け入れるための、マガジン内の入口開口に整列された、使用済みニードルハブを示している断面側面図である。
図21図21は、ニードルハブをアダプタから取り外すための機構にニードルハブを連結させるために、マガジンの開口部に挿入されたアダプタとニードルハブを示している断面側面図である。
図22図22は、マガジンから分離されたアダプタと、マガジンに保持されている使用済みのニードルハブを示している断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
一実施形態によれば、図1は、薬剤送達のために、投薬ペンによって使用される複数のニードルまたはカニューレを貯蔵するマガジン18を示している。マガジン18は、マガジンハウジング20と、それぞれがコネクタ28を含んでいる複数のハブチャンバ22と、選択されたハブチャンバ24と、マガジンアレイ26とを含んでいる。マガジンハウジング20は、クレジットカないしドの形状をしており、複数のニードルまたはカニューレのそれぞれを取り囲んでいる。
【0019】
マガジンハウジング20は、2つのマガジンアレイ26を含んでいる。マガジンアレイ26の各々は、複数のハブチャンバ22のそれぞれに、複数のニードルハブ50の1つを担持している。各マガジンアレイ26は、より多くまたはより少ないことも考えられるが、8つのハブチャンバ22を含んでいる。マガジンアレイ26は、長手方向において、互いに対向している。複数のニードルハブ50は、一列に並び、互いに隣接している。そのような構成は、有利には、複数のニードルハブ50の小さく、小型で最適化された配列を提供し、そしてマガジン18が最小量の材料から作られることを可能にする。さらに、複数のニードルハブ50は、各々のニードルハブ50用の別々のキャビティを有利に提供するべく、複数のハブチャンバ22のそれぞれに個別に配置されている。
【0020】
複数のハブチャンバ22の各々は、複数のニードルハブ50の各々を固定するコネクタ28を含んでいる。コネクタ28は、好ましくは、4分の1回転式バヨネット接続であるが、プッシュプル式止めコネクタが使用されてもよい。コネクタ28の更なる詳細は後述される。
【0021】
複数のハブチャンバ22の各々は、剥離タブまたは包囲体30によって囲まれている。剥離タブ30は、箔(foil)タブであってもよい。各剥離タブ30は、複数のハブチャンバ22内に配置された複数のニードルハブ50のうちの1つを個別にシールし、無菌環境を提供する。このような構成は、有利には、複数のニードルハブ50の各々に独立したアクセスを提供する。その結果、複数のニードルハブ50のうちの1つを、残りのニードルハブ50の無菌環境を変更することなく、使用することができる。
【0022】
図1はまた、複数のハブチャンバ22のうちの選択されたハブチャンバ24を露出させるために、複数の剥離タブ30の1つが除去されているのを示している。選択されたハブチャンバ24は、使用のために準備された選択されたニードルハブ52を含んでいる。
【0023】
図2は、一実施形態による、アダプタ4に接続された投薬ペン2を示している。アダプタ4は、標準的な再使用可能な投薬ペン2(すなわち、ペンインジェクタ)に取り付け可能である。アダプタ4の構成要素は、図3および図4に示されている。図3は、投薬ペン2に接続され、そして選択されたニードルハブ52に係合を開始するアダプタ4を示している。アダプタ4は、アダプタ本体6、アダプタカニューレ8、およびアダプタ隔壁10を含んでいる。アダプタ本体6は、アダプタ隔壁10を包囲して固定する2部品の圧入アセンブリであってもよい。アダプタ本体6の近位端部は、投薬ペン2のねじ山に係合するべく構成されたねじ山を含んでいる。アダプタ本体6の遠位端部は、開口部を含んでいる。開口部は、複数のニードルハブ50の1つと係合するべく構成されている。
【0024】
アダプタカニューレ8はアダプタ本体6に固定されている。アダプタカニューレ8は、アダプタ本体6の近位端部に配置され、そして投薬ペン2との流体連通を確立するために、投薬ペン2の隔壁(不図示)を穿孔するように構成されている。アダプタカニューレ8の遠位端部は、アダプタ隔壁10内に配置されている。アダプタカニューレ8のアダプタ隔壁10との動作が以下に説明される。
【0025】
アダプタ隔壁10は、投薬ペン2と選択されたニードルハブ52との間の薬剤の流れを調節する。アダプタ隔壁10は自然状態では閉じられている。図3に示されるように、アダプタ隔壁10は、閉鎖位置で、アダプタカニューレ8にその遠位端部において部分的に係合している。選択されたニードルハブ52はアダプタ4と完全に係合されていないので、アダプタ隔壁10は閉鎖位置のままである。すなわち、図3のアダプタ隔壁10は自然状態にある。
【0026】
アダプタ隔壁10は、アダプタカニューレ8が貫通するための予め形成された開口部を含んでいてもよい。あるいは、アダプタカニューレ8の鋭利な遠位端部が、流体連通を確立するべくアダプタ隔壁10を穿孔してもよい。アダプタ隔壁10は、好ましくは、シリコンゴム製である。
【0027】
図4は、開位置にあるアダプタ隔壁10を示している。選択されたニードルハブ52は、他の方法も考えられるが、プッシュプル式止めを介して、アダプタ本体6に固定されている。選択されたニードルハブ52がアダプタ本体6に固定されているとき、選択されたニードルハブ52はアダプタ隔壁10に軸方向の力を加える。軸方向の力は、アダプタ隔壁10が撓み(すなわち、圧縮)を生じさせ、アダプタカニューレ8がアダプタ隔壁10を穿孔して選択されたニードルハブ52内に延在することを許容する。軸方向の力はまた、選択されたニードルハブ52の近位端部とアダプタ隔壁10の遠位面との間の境界面における漏れ経路を防止するためのシール面を確立させる。したがって、選択されたニードルハブ52は、今や、投薬ペン2と流体連通している。
【0028】
図5は、一実施形態による、選択されたニードルハブ52がアダプタ4を介して投薬ペン2に接続され、マガジン18から取り外されているマガジンアセンブリ1を示している。具体的には、選択されたニードルハブ52は、マガジンハウジング20の選択されたハブチャンバ24内のコネクタ28を外している。複数のニードルハブ50の各々は、アダプタ4を使用せずにマガジンハウジング20から容易に取り外すことができない。投薬ペン2は、今や、投薬のための準備が整っている。
【0029】
図6は、一実施形態による、選択されたニードルハブ52が投薬ペン2によって薬剤送達のために使用された後、投薬ペン2が、選択されたニードルハブ52をマガジンハウジング20に戻すのを示している。具体的には、選択されたニードルハブ52が、マガジンハウジング20の選択されたハブチャンバ24内のコネクタ28に係合する。選択されたニードルハブ52は、もともとシールされていた選択されたハブチャンバ24に戻る。図7および図8は、複数のニードルハブ50のうちの1つに係合している1/4回転式バヨネット接続であるコネクタ28の動作を示している。コネクタ28の動作が、以下に説明される。
【0030】
図9は、一実施形態による、複数のニードルハブ50の1つを示している。複数のニードルハブ50の各々は、ハブ本体54、ハブカニューレ56、および半径方向のラグ58を含んでいる。ハブ本体54の近位端部および遠位端部は、好ましくは、ねじ山またはプッシュプル式止めを含んでいる。ハブ本体54の近位端部は、アダプタ4に取り付けられるように構成され、ハブ本体54の遠位端部は、マガジンハウジング20内のコネクタ28に取り付けられるように構成されている。
【0031】
ハブカニューレ56は、ハブ本体54に固定され、そしてハブ本体54の遠位端部から延びている。ハブカニューレ56は、薬剤を患者に送達するための手段を提供する。具体的には、複数のニードルハブ50のうちの1つが投薬ペン2に接続されたとき、流体連通が確立される。したがって、薬剤は、ニードルハブ50に移動し、そしてハブカニューレ56を通って出る。図示されていないが、ハブカニューレ56の遠位端部は、組織を貫通するように構成された鋭利な斜角のカットを含んでいる。
【0032】
半径方向のラグ58は、ハブ本体54の遠位端部のねじ山またはプッシュプル式止め部に隣接して配置されている。半径方向のラグ58は、マガジンハウジング20内のコネクタ28に対する第2の保持手段として作用する。2つの半径方向のラグ58は、好ましくは、約180°離れてハブ本体54上に配置されている。
【0033】
図7に示されるように、使用済みのニードルハブ50がマガジンハウジング20に戻されると、使用済みのニードルハブ50は、半径方向のラグ58を介して1/4回転式コネクタ28に係合する。次いで、図8に示されるように、マガジンハウジング20の1/4回転式コネクタ28に係合するべく、使用済みのニードルハブ50が約90°回転される。かくて、4分の1回転式コネクタ28が、半径方向のラグ58を介して、ニードルハブ52に固定される。
【0034】
別の実施形態によれば、図10ないし図13に示されるように、マガジン18はまた、貯蔵ビン34も含んでいる。図10は、貯蔵ビン34がマガジンハウジング20内の2つのマガジンアレイ26の間に配置され、そして使用後にニードルハブ50を貯蔵するためのキャビティを提供することを示している。上述したように、使用済みのニードルハブ50を複数のハブチャンバ22の1つに戻す代わりに、ニードルハブ50は、貯蔵ビン34内に配置される。使用済みニードルハブ50が貯蔵ビン34内に置かれたときは、使用済みのニードルハブ50へはアクセス不能である。
【0035】
図11は、貯蔵ビン34が、複数のニードルハブ50がアクセスするための開口部またはアダプタチャンバ32を含んでいることを示している。アダプタ4または端部キャップ(カバー)が、貯蔵ビン34をシールするべく、開口部またはアダプタチャンバ32に係合する。開口部またはアダプタチャンバ32は、有利には、貯蔵ビン34へのアクセスを提供するだけでなく、アダプタ4が使用されていないときにアダプタ4を担持するための空間を提供する。
【0036】
貯蔵ビン34は、耐貫通性と防漏洩性がある。このような構成は、使用されるニードルハブ50が貯蔵ビン34を貫通するのを有利に防止する。また、使用済みのニードルハブ50からの血液などの汚染物質が収容され、貯蔵ビン34から漏れることもない。その結果、使用されたニードルハブ50からの汚染物質は貯蔵ビン34内に安全に包囲されシールされる。
【0037】
図10に示されるように、開口部またはアダプタチャンバ32をシールするために、複数の剥離タブ30のうちの1つが用いられている。開口部またはアダプタチャンバ32は、好ましくは、複数のハブチャンバ22よりも大きいサイズである。したがって、開口部またはアダプタチャンバ32のための剥離タブ30は、複数のハブチャンバ22のそれぞれのための複数の剥離タブ30よりも大きい。代替の実施形態では、開口部またはアダプタチャンバ32および複数のハブチャンバ22用の複数の剥離タブ30は、すべて同じサイズである。
【0038】
動作中、アダプタ4は、開口部またはアダプタチャンバ32から取り外され、上述のように、投薬ペン2に取り付けられている。図12に示されるように、複数のニードルハブ50のうちの1つが使用されるとき、投薬ペン2は、ニードルハブ50を貯蔵ビン34に解放するべく、開口部またはアダプタチャンバ32に挿入される。具体的には、使用済みのニードルハブ50を貯蔵ビン34の開口部またはアダプタチャンバ32内に押し込むとき、投薬ペン2は、軽い締まり嵌めを克服する。開口部またはアダプタチャンバ32は、次いで、ハブ本体54および/または半径方向のラグ58の遠位端部のねじ山に係合する。続いて、投薬ペン2が約90°回転され、そしてニードルハブ50を投薬ペン2から係合解除すべく、投薬ペン2が開口部またはアダプタチャンバ32から取り外される。ニードルハブ50は、その後、貯蔵ビン34内に配置される。このプロセスは、使用されたニードルハブ50毎に繰り返される。複数のニードルハブ50のうちの1つが、一旦、貯蔵ビン34内に配置されると、ニードルハブ50を取り外す方法はない。したがって、貯蔵ビン34は、使用後に複数のニードルハブ50を有利に固定し、偶発的な再使用を防止する。
【0039】
図13は、複数の使用済みニードルハブ50の1つを貯蔵ビン34に繰り返し貯蔵するプロセスを示している。複数のニードルハブ50の全てが使用され、そして貯蔵ビン34に入れられた後、マガジン18は処分の準備が整う。
【0040】
図14ないし22を参照するに、ニードルハブ用のマガジンおよびコネクタ機構の別の実施形態が示されている。図14を参照すると、マガジンハウジング70は、ニードルハブ74用のコネクタを除いて、前の実施形態と同様である。前の実施形態と同様に、ハウジングは複数のチャンバ76を含み、各チャンバは使用準備ができるまでニードルハブ74を貯蔵する。チャンバ76は、前の実施形態と同様に、使用準備ができるまでニードルハブを清潔で無菌状態に維持するために、ラベルまたはドアなどの適切な閉鎖体を有することができる。図解を容易にするために、カバーまたはラベルは図14および15には示されていない。チャンバ76は、寸法を有し、ニードルハブ74をアダプタ78および/または適切な送達装置に連結するために、アダプタ78によってアクセスされる方向に向けられている。チャンバは、ニードルハブが、患者に薬物を注入するための送達装置に接続するために、オペレータによって選択され得る場合、1つ以上のアレイに配置されてもよい。
【0041】
アダプタ78は、先の実施形態のアダプタと同様であり、送達ペンに接続するように構成されている。図16を参照するに、アダプタ78は、送達ペンに接続するための雌ねじ84を有する開放端の下端部82を有する本体80を含んでいる。本体80は、開放端部82に向かって延び、送達ペンと接続するためのカニューレ90を支持している支柱88を備える頂部壁86を有する頂端部を有している。頂部壁86は、外側リング92と、頂部壁86から軸方向に上方に離れて延びる内側リング94とを含んでいる。送達ペンは図解を容易にするために図14ないし22には示されていないが、図3ないし6に示されるような送達ペン2に対応するものとして理解されるべきである。図示された実施形態では、アダプタは、ねじ式接続によって送達ペンと結合するように構成されている。他の実施形態では、アダプタは、他の機構によって接続されてもよく、またはペンと一体的に形成されてもよい。
【0042】
外側リング92は、環状構成を有し、軸方向に面する肩部98を画定するために、頂端部で本体80の外側縁部96から内方に離間されている。内側リング94は、外側リング92から内方に離間され、そしてハブカニューレ102を受け入れる開口部100を取り囲んでいる。図16に示されるように、カニューレ90は、開口部100を通り抜け、支柱88から下方に延び、頂部壁86から上方に延びている。内側リング94は、前の実施形態のように隔壁104を支持する。隔壁104は、図3および4の先の実施形態と同様の方法で、カニューレ90によって穿孔または貫通されてもよい。図示された実施形態の隔壁104は、内側リング94によって形成された内側空間に受け入れられる環状の実質的に円筒形の側壁106、およびアダプタ78がニードルハブ74に接続されているときに、カニューレ90の頂端部によって穿孔または貫通される頂部壁108を有している。図16に示されている実施形態では、隔壁104の頂部壁108は、隔壁が内側リング94によって画定されるキャビティ内に窪まされるように、内側リング94の頂縁部の下方に離間されている。
【0043】
アダプタ78は、本体80の頂端部に結合された外側のカラー110を含んでいる。カラー110は、頂端部114と開放底端部118を形成するスカート116とを有する環状の円筒形側壁112を含んでいる。スカート116は、カラー110を本体80に取り付けるために、外側リング92に嵌合する環状フランジ120を有する。カラー110は、適切な結合、接着剤、溶接、摩擦嵌合、または他の機構によって、本体80にしっかりと取り付けられ得る。図16に示されるように、側壁112は、フランジ120から半径方向内方に離間され、且つ内側リング94から半径方向外方に離間されている。側壁112は、ニードルハブ74のアダプタ78への組み立ての際に、それぞれのチャンバ76内に嵌合する外径を有する実質的に円筒形の構成を有している。
【0044】
連結部材122は、ニードルハブ74に連結するために、内側リング94とカラー110の側壁112との間の環状空間124に設けられている。図示の実施形態では、連結部材122は、遠位端部126および近位端部128を備え、内側リング94を取り囲む実質的に円筒形の構成を有している。連結部材122は、図16に示されるように、内側リングの軸方向の高さよりも高い軸方向の高さを有している。
【0045】
連結部材122の近位端部128は、本体80の頂部壁86の外面と結合する底面を備え、半径方向外方に延在するスカートを形成している基部130を含んでいる。基部130の頂面は、連結部材122を環状空間124内に捕捉するべく、カラー110のスカート116の底面に結合するように配向されている。図16に示されている実施形態では、基部130は、内側リング94の軸方向の高さに実質的に対応する厚さと、内側リング94の内径を補完する外径とを有している。
【0046】
連結部材122は、連結部材122の実質的に円筒形の側壁を画定するため、基部130から軸方向に延びる複数の可動または可撓性の脚部132を含んでいる。脚部132の頂端部は、連結部材122の遠位端部を画定している。脚部132の各々は、スナップ嵌めなどによってニードルハブと結合するために、連結部材122の中心軸に関して半径方向内方に延在している結合タブ134を形成する戻り止め(detent)を有している。図示された実施形態では、結合タブ134は、面取りされた頂部エッジ36と面取りされた底部エッジ138とを有している。
【0047】
図示された実施形態におけるニードルハブ74は、遠位端部にフランジ142を備え、底端部に連結部分144を有する実質的に円筒状の本体140を有している。軸方向通路146は、カニューレ148を支持するためにニードルハブ74を貫通して延在している。図示の実施形態では、カニューレ148は、軸方向通路146に受容される近位端部I50と、使用中に患者の皮膚を穿刺する先端部を有する遠位端部152とを有している。先端部は平坦または鈍い端部として示されているが、当該技術分野で知られているように、先端部は、鋭利な、尖ったまたは斜めの先端部として形成され得ることが理解されるべきである。
【0048】
連結部分144は、脚部132の結合タブ134と結合するために、連結部分144の表面の周囲に延在する環状の凹部154として示されている少なくとも1つの凹部を有している。連結部分144の円筒状の軸方向端部156は、本体140の外径よりも小さい外径を有し、そして円筒形部分156と環状凹部154との間に環状のリブ158を形成している。図17に示されるように、円筒形の端部部分156は、内側リング94と液密な連結を形成し、そしてハブ本体80のカニューレ90との流体連通を提供するべく、連結部材122の開口部を通過し、且つ内側リング94の内寸に適合する寸法を有している。環状のリブ158は、図17に示されるように、脚部132の内方に延びるタブ134と結合する寸法を有している。図示の実施形態では、アダプタが、ニードルハブに対するアダプタの回転を必要とせずに、ニードルハブに対するアダプタの直線的な移動によって、ニードルハブに結合される。
【0049】
マガジン70には、使用準備ができるまで、ニードルハブ74を支持するためのチャンバ76が設けられている。図17を参照するに、チャンバ76は、アダプタ78をチャンバ76内に案内するのを助けるべく、面取りされた縁部162を備える開口端部160を有している。チャンバ76は、ハブ74を保持するためのコネクタ164を受け入れるキャビティを画定している。図示の実施形態では、コネクタ164は、基部168からチャンバ76の開口端部に向かって延び、中心軸の周りに配向された複数の脚部166を含んでいる。脚部166は、ニードルハブとの結合を可能にするために、可動または可撓性であってもよい。各脚部166の遠位端部は、コネクタ164の中心軸に関して半径方向内方に延在する結合タブ170を含んでいる。基部168は、使用準備が整うまでハブを捕捉するべく、マガジン70に固定されている。図示された実施形態では、円筒状部材172が、ハブの貯蔵中にカニューレ148を受け入れるための軸方向通路174を備えるアーム166によって画定される中央開口部内に位置されている。タブ170は、ニードルハブがチャンバから取り外されたときに、ハブのフランジ142を越えて摺動することができるように、面取りされた内側縁部176を有している。外側縁部178はまた、コネクタ164へのハブのアセンブリの容易な動きを許容すべく、図18に示されるように面取りされている。この実施形態では、ニードルハブは、コネクタ164に対するニードルハブの回転を必要とせずに、ニードルハブをチャンバから外側に直線方向に引っ張ることによって、分離され得る。
【0050】
図14に示されている実施形態では、マガジン70の端部壁180は、先の実施形態と同様に、使用済みのニードルハブ74を受け入れるために、図22に示されている貯蔵キャビティ184への開口部182を有している。使用されていないときに、開口部182を閉じるため、摺動閉鎖体すなわちドア186が設けられている。開口部182は、使用済みニードルハブ74を受け取り、使用済みニードルハブ74の送達ペンからの分離を可能にする寸法を有している。
【0051】
図20に示されるように、マガジン70は、キャビティ184内に位置され、使用済みのニードルハブ74を送達ペンから切り離すために、開口部182と位置合わせされた分離アセンブリ190を含んでいる。分離アセンブリ190は、連結部材196の基部194を保持する支持体192を含んでいる。連結部材196は、基部194から開口部182に向かって延び、開口部182の下方に離間されている複数の可動または可撓性の脚部198を有している。脚部198は、連結部材196の中心軸の周りに配向されている。チャンバ200は、連結部材196と開口部182との間に設けられ、そして使用済みのニードルハブ74が分離アセンブリ190に係合するのを許容しながら、カラー110の円筒壁を受け容れる寸法を有している。脚部198は、結合タブ202として示され、そして軸方向の通路204を形成している、内方に延在する結合用止め部を備える遠位端部を含んでいる。結合タブ202は、ニードルハブ74がタブ202を越えて軸方向通路204内に摺動するのを許容すべく斜めの面取りされた頂縁部206を有している。結合タブ202の底縁部208は、アセンブリ190の中心軸に関して半径方向内方に延在し、そして、フランジ142の底面に係合するように配向されている。図示された一実施形態において、ニードルハブ74のフランジ142の底面は、ニードルハブの中心軸に対して実質的に直交して向けられている。結合タブ202の底縁部はまた、一旦、タブ202によって把持されると、タブ202がニードルハブ74の開口部に向かう通過すなわち移動に抵抗し、そして使用済みのニードルハブ74の開口部182を介してのマガジンからの除去を防止するように、部材190の中心軸に対して実質的に直交して向けられている。
【0052】
使用中、送達ペンは、前の実施形態のように、選択されたニードルハブ74に接続される。図17に示されるように、ニードルハブ74は、脚部166の結合タブ170によってチャンバ76内に保持される。カバーは、ニードルハブ74を包含している選択されたチャンバから取り外され、そして、アダプタ78を備える送達ペンが、図17に示されるように、アダプタ78をチャンバ76内におよびニードルハブの端部に挿入することによって、ニードルハブ74に結合される。コネクタ122の脚部132は、ニードルハブ74をアダプタ78にスナップ嵌めによって接続するために結合タブ134がリブ158の傾斜面を越えて摺動するように、十分な可撓性を有している。送達ペンおよびアダプタ78は、次いで、アダプタ78に取り付けられている間にニードルハブ74をチャンバ76から取り外すべくマガジンから引き離される。可撓性の脚部166の傾斜面は、貯蔵中にニードルハブ74をチャンバ76に保持するのに十分な把持力を提供するが、ニードルハブ74が、図18および図19に示されるように、アダプタをチャンバから引き離すことによって、使用のためにチャンバから取り外され得るように、ニードルハブに対する連結部材122の脚部132の把持力よりも小さい把持力を有している。図18に示されるようなアダプタ78に結合されているニードルハブ74は、オペレータによる使用の準備ができている。
【0053】
使用後、ニードルハブ74は、マガジン70のキャビティ184によって形成されている鋭利物コンテナ内に廃棄されてもよい。使用済みのニードルハブ74は、アダプタ78および送達ペンに取り付けられたまま、図20および図21に示されるように、マガジン70の開口部182に挿入される。ニードルハブ74の軸方向端部は、可撓性脚部198の傾斜した面取りされた縁部206を越えて摺動するように開口部に押し込まれる。脚部198の底縁部208は、図21に示されるように、ニードルハブのフランジの底面に係合する。脚部198のニードルハブ74への把持力は、アダプタ78の脚部132のニードルハブに対する把持力よりも大きく、その結果、アダプタおよび送達ペンは、図22に示されるように引き離されたとき、ニードルハブ74から離れる。使用済みのニードルハブ74は、次いで、図22に示されるように、マガジン70のキャビティ184内に落下する。ドア186は、次に、閉位置に摺動することができる。
【0054】
上述のある例示的な実施形態の詳細な説明は、本発明の原理およびその実用的用途を説明し、それにより、他の当業者が種々の実施形態および企図される特定の使用に適する種々の変更のために、発明を理解するのを可能にする目的のために提供されている。この説明は、網羅的であること、または開示された厳密な実施形態に本発明を限定することを必ずしも意図するものではない。本明細書で開示された実施形態および/または要素のいずれも、互いに矛盾しない限り、具体的に開示されていない種々の追加の実施形態を形成するために互いに組み合わせることができる。したがって、追加の実施形態が可能であり、本明細書および本発明の範囲内に包含されることが意図されている。本明細書は、別の方法で達成され得る、より一般的な目標を達成するための具体的な例を記載している。
【0055】
この出願で使用されているように、用語「前方」、「後方」、「上側」、「下側」、「上向き」、「下向き」および他の向きの記述子は、本発明の例示的な実施形態の説明を容易にすることを意図しており、本発明の例示的な実施形態の構造を任意の特定の位置または向きに限定することを意図していない。「実質的に」または「およそ」のような程度の用語は、所与の値の外の妥当な範囲、例えば記載された実施形態の製造、組み立ておよび使用に関連する一般的な公差を指すことが当業者には理解されよう。
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