(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】栽培装置
(51)【国際特許分類】
A01G 9/00 20180101AFI20220729BHJP
【FI】
A01G9/00 B
(21)【出願番号】P 2018226968
(22)【出願日】2018-12-04
【審査請求日】2021-07-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年5月10日から6月30日に、特定業者(6社)に対して、本願発明の栽培装置が記載されたパンフレットを配布した。
(73)【特許権者】
【識別番号】309020622
【氏名又は名称】有限会社 グリーン・グリーン
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】230110397
【氏名又は名称】田中 雅敏
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(74)【代理人】
【識別番号】100194984
【氏名又は名称】梶原 圭太
(72)【発明者】
【氏名】上杉 仁
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-210047(JP,A)
【文献】特開2013-046645(JP,A)
【文献】特開2003-265043(JP,A)
【文献】実開平05-029354(JP,U)
【文献】国際公開第2013/128593(WO,A1)
【文献】特開平10-313686(JP,A)
【文献】特開2002-034364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二本の脚部材、該脚部材を直接的又は間接的に繋ぐように着脱可能に接続されている
円管状の渡し部材を有し、同渡し部材を略平行にして所要間隔で並設される所要数の架台脚
を有する架台脚部であって、並設方向の両端部に配置された前記架台脚である端部架台脚と、該端部架台脚の間に配置された前記架台脚である中間架台脚を有する前記架台脚部と、
前記端部架台脚の前記渡し部材間に、
前記架台脚の並設方向と略平行に、前記
端部架台脚の渡し部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に接続されると共に、
前記中間架台脚の前記渡し部材の上に配置され、互い
に着脱可能な所要数の受け部材分体から構成される所要数の受け部材と、
該受け部材に載置又は取り付けられると共に、所要数のベッド分体から構成される栽培用ベッドと
、
前記端部架台脚の前記渡し部材に嵌装させて、同渡し部材の軸周方向に回動可能に取付けられた円管状の水平管と、該水平管の外面部に、同水平管の長手方向に対して略直角に設けられ、前記受け部材を接続可能な横管を有するジョイントとを備える
栽培装置。
【請求項2】
前記脚部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に接続されて同脚部材を繋ぐと共に、前記渡し部材と離間して設けられた脚支持部材を備える
請求項1に記載の栽培装置。
【請求項3】
前記架台脚は、同各架台脚の並設方向と略平行に、かつ前記脚部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に設けられた架台脚連設部材によって、互いに連設されている
請求項1または請求項2に記載の栽培装置。
【請求項4】
前記渡し部材は、前記脚部材に、略T字状の継手によって連結されている
請求項1に記載の栽培装置。
【請求項5】
前記脚支持部材は、前記脚部材に、二本の円管を略直角に重ね合わせて固定された継手によって連結されている
請求項2に記載の栽培装置。
【請求項6】
前記架台脚連設部材は、前記脚部材に、二本の円管を略直角に重ね合わせて固定された継手によって連結されている
請求項3に記載の栽培装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は栽培装置に関する。詳しくは、設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに容易に組立てることができると共に、分解してコンパクトに収容することで容易に持ち運んで移設することができる栽培装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
屋内での栽培は、周囲の環境に左右されず年間を通して安定的に植物体を栽培し、収穫することができる。このため、近年では、社屋や家屋の空きスペースを利用して、事業としてあるいは趣味として植物を栽培し収穫する企業や個人が増えている。
【0003】
しかし、従来の屋内での栽培は、養液や日照時間の管理、植物体の収穫及び播種の作業は全て人手を要していたため、作業者にとって大きな負担となっていた。
【0004】
そこで、これを解消するため、作業工程を自動化した特許文献1に記載された「水耕栽培装置およびこれを用いた水耕栽培キット」が提案されている。特許文献1の発明によれば、植物体を水耕栽培により連続的かつ効率的に栽培して収穫することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011- 83230号公報
【文献】特開2018- 29501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の水耕栽培装置は、大掛かりな装置であるため、社屋や家屋の限られたスペースを利用することができない。また、特許文献1の水耕栽培装置は、数人であるいは個人で設置することは容易ではなく、水耕栽培装置の設置に当たり専門の業者に依頼する必要がある。そして、大掛かりな装置であるため、植物工場のような大規模な栽培、収穫ではなく、少量の収穫量を望む場合には適当ではない。
【0007】
このような状況を鑑み、場所をとらず、また設置に手間がかからず、少量の植物体の栽培及び収穫を可能とした、特許文献2の「一般家庭向け簡易水耕栽培装置」が提案されている。この特許文献2の簡易水耕栽培装置によれば、一般家庭で消費可能な、少量の野菜を栽培し、収穫することができ、またプランタの設置あるいは持ち運びも容易である。
【0008】
しかしながら、収穫量を、特許文献2の簡易水耕栽培装置で収穫できる量よりも多く、かつ特許文献1よりも少ない収穫量を望む場合には、双方の水耕栽培装置では対応できなかった。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであり、設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに容易に組立てることができると共に、分解してコンパクトに収容することで容易に持ち運んで移設することができる栽培装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の栽培装置は、少なくとも二本の脚部材、該脚部材を直接的又は間接的に繋ぐように着脱可能に接続されている渡し部材を有し、同渡し部材を略平行にして所要間隔で並設される所要数の架台脚と、
該各架台脚の前記渡し部材間に、同各架台脚の並設方向と略平行に、前記渡し部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に接続されると共に、互いに直接的又は間接的に着脱可能な所要数の受け部材分体から構成される所要数の受け部材と、
該受け部材に載置又は取り付けられると共に、所要数のベッド分体から構成される栽培用ベッドとを備える。
【0011】
ここで、架台脚が、少なくとも二本の脚部材、脚部材を直接的又は間接的に繋ぐように接続されている渡し部材を有することによって、架台脚を設置面上に立脚させることができる。
【0012】
また、脚部材に着脱可能に接続されている渡し部材によって、渡し部材と脚部材とを分解して容易に持運んで移設することができる。
【0013】
また、所要数の架台脚が、渡し部材を略平行にして所要間隔で並設されることによって、架台脚の数に応じて栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0014】
また、受け部材を構成する所要数の受け部材分体が、各架台脚の渡し部材間に、各架台脚の並設方向と略平行に接続されることによって、並設された架台脚の数に応じて渡し部材間に所要数の受け部材分体を繋いで、栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0015】
また、受け部材分体が、渡し部材に直接的又は間接的に着脱可能に接続されることによって、受け部材分体と渡し部材とを分解して容易に持運んで移設することができる。
【0016】
また、受け部材が、互いに直接的又は間接的に着脱可能な所要数の受け部材分体から構成されることによって、受け部材分体の数を増減することにより、受け部材の長さを調整することができ、栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0017】
また、受け部材が所要数設けられることによって、後述する栽培用ベッドが載置可能な面領域が形成されるので、安定して栽培用ベッドを載置又は取り付けることができる。
【0018】
また、受け部材に載置又は取り付けられる栽培用ベッドによって、受け部材を介して架台脚上に栽培用ベッドを載置することができる。
【0019】
また、栽培用ベッドが所要数のベッド分体から構成されることによって、ベッド分体の数を増減することにより、栽培用ベッドの長さを調整することができ、栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0020】
また、栽培装置が、脚部材に接続されて脚部材を繋ぐと共に、渡し部材と略平行に設けられた脚支持部材を備える場合には、栽培用ベッド、栽培時の水や配管の重みによる架台脚の変形を生じにくくすることができる。
【0021】
また、脚支持部材が、脚部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に設けられた場合には、脚支持部材と脚部材とを分解して容易に持運んで移設することができる。
【0022】
また、架台脚が、各架台脚の並設方向と略平行に設けられた架台脚連設部材によって、互いに連設されている場合には、所要数の架台脚を互いに連設することができるので、所要数が並設された架台脚全体の強度を増すことができる。
【0023】
また、架台脚連設部材が、脚部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に設けられた場合には、架台脚連設部材と脚部材とを分解して容易に持運んで移設することができる。
【0024】
また、渡し部材が、脚部材に、略T字状の継手によって連結されている場合には、円管に渡し部材と脚部材を嵌入させることで容易に組み立てることができる。
【0025】
また、脚支持部材が、脚部材に、二本の円管を略直角に重ね合わせて固定された継手によって連結されている場合には、円管に脚支持部材と脚部材を嵌入させることで容易に組み立てることができる。
【0026】
また、架台脚連設部材が、脚部材に、二本の円管を略直角に重ね合わせて固定された継手によって連結されている場合には、円管に架台脚連設部材と脚部材を嵌入させることで容易に組み立てることができる。
【0027】
また、受け部材分体が、渡し部材に、二本の円管を略直角に重ね合わせて固定された継手によって連結されている場合には、円管に構成体と渡し部材を嵌入させることで容易に組み立てることができる。
【0028】
また、上記の目的を達成するために、本発明の栽培装置は、少なくとも二本のパイプ状の脚部材、該脚部材を直接的又は間接的に繋ぐように着脱可能に接続されているパイプ状の渡し部材を有し、同渡し部材を略平行にして所要間隔で並設される架台脚と、該各架台脚の前記渡し部材間に、同各架台脚の並設方向と略平行に、前記渡し部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に接続されると共に、互いに直接的又は間接的に着脱可能な所要数のパイプ状の受け部材分体から構成される所要数のパイプ状の受け部材と、
該受け部材に載置又は取り付けられると共に、所要数のベッド分体から構成される栽培用ベッドとを備える。
【0029】
ここで、架台脚が、少なくとも二本の脚部材、脚部材を直接的又は間接的に繋ぐように接続されている渡し部材を有することによって、架台脚を設置面上に立脚させることができる。
【0030】
また、脚部材に着脱可能に接続されている渡し部材によって、渡し部材と脚部材とを分解して容易に持運んで移設することができる。
【0031】
また、所要数の架台脚が、渡し部材を略平行にして所要間隔で並設されることによって、架台脚を所要数並設して、栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0032】
また、受け部材を構成する受け部材分体が、各架台脚の渡し部材間に、各架台脚の並設方向と略平行に接続されることによって、並設された架台脚の数に応じて渡し部材間に受け部材分体を繋いで、栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0033】
また、受け部材分体が、渡し部材に対して直接的又は間接的に着脱可能に接続されることによって、受け部材分体と渡し部材とを分解して容易に持運んで移設することができる。
【0034】
また、受け部材が、互いに直接的又は間接的に着脱可能な所要数の受け部材分体から構成されることによって、受け部材分体の数を増減することにより、受け部材の長さを調整することができ、栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0035】
また、受け部材が所要数設けられることによって、後述する栽培用ベッドが載置可能な面領域が形成されるので、安定して栽培用ベッドを載置又は取り付けることができる。
【0036】
また、受け部材に載置又は取り付けられる栽培用ベッドによって、受け部材を介して架台脚上に栽培用ベッドを載置することができる。
【0037】
また、栽培用ベッドが所要数のベッド分体から構成されることによって、ベッド分体の数を増減することにより、栽培用ベッドの長さを調整することができ、栽培装置を設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに組立てることができる。
【0038】
また、脚部材、渡し部材、受け部材分体及び受け部材がパイプ状に形成されていることにより、栽培装置全体を軽量化することができ、分解して容易に持運んで移設することができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明に係る栽培装置は、設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに容易に組立てることができると共に、分解してコンパクトに収容することで容易に持ち運んで移設することができるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本発明に係る水耕栽培装置の一実施の形態を示す分解説明図である。
【
図2】(a)は、本発明に係る水耕栽培装置の端部組立脚の説明図であり、(b)は、本発明に係る水耕栽培装置の中間組立脚の説明図である。
【
図3】(a)は、ベッド本体の端部を示す説明図であり、(b)は、ベッド本体の端部に設けられた切欠き部を示す説明図である。
【
図4】シートで覆われたベッド本体上での養液の流れを示す概略説明図である。
【
図5】養液を循環させる養液循環装置を示した説明図である。
【
図6】本発明に係る水耕栽培装置の設置の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施の形態について
図1乃至
図5を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0042】
水耕栽培装置の一例である水耕栽培装置Aは、
図1に示すように、架台脚1、四本の受け部材2、栽培用ベッド3から成る。
【0043】
架台脚1について説明する。
架台脚1は、
図2(a)に示す、二つの端部架台脚10と、
図2(b)に示す、各端部架台脚10の間に並設される九つの中間架台脚11とから成る。
【0044】
図2(a)及び(b)に示すように、端部架台脚10及び中間架台脚11のいずれも、二本の脚部材12、12、渡し部材13、二本の脚部材12、12を支持する脚支持部材14を有する。
【0045】
また、継手の一例として、脚部材12と渡し部材13とを連結するジョイントJ1、J1、脚部材12と脚支持部材14とを連結するジョイントJ2、J2、及び脚部材12と、架台脚1を連結する架台脚連設部材15とを連結するジョイントJ3、J3も取り付けられている。なお、ジョイントJ1は、二本の円管が互いに連通した略T字状のジョイントであるが、ジョイントJ2、J3及び後述するJ4はいずれも二本の円管を略直角に交差させた状態で溶接して固定されている。即ち、ジョイントJ1は、二本の円管の中心線が略直角に交差するのに対し、J2乃至J4は二本の円管の中心線は交差しない点で異なる。
【0046】
なお、ジョイントJ1乃至J4の形状は二つの円管を交差させたものに限定されるものではなく、連結する脚部材や渡し部材の形状に合わせて、断面が四角形状や楕円状のものも考えられる。或いは、例えば、脚部材と一体に設けられ、脚部材の上端から略直角に水平方向に伸びた差し込み部材を渡し部材の一端に差し込むことで脚部材と渡し部材を連結することも考えられる。
【0047】
具体的には、ジョイントJ1は、脚部材12の上側の端部を嵌入する縦管J1a、縦管J1aと連通し、渡し部材13の端部(図示せず)を嵌入する横管J1bから成る。ジョイントJ1により、脚部材12と渡し部材13の中心線が略直角に交わるので、脚部材12と渡し部材13を相互にずらすことなく同一面上で連結することができる。
【0048】
また、ジョイントJ2は、脚部材12に取付けられる縦管J2a、及び脚支持部材14の端部を嵌入する横管J2bより成る。縦管J2aと横管J2bは連通していないので、嵌入される脚部材12と脚支持部材14とが当接することはなく、容易に組立てることができる。
【0049】
また、ジョイントJ3は、脚部材12に取付けられる縦管J3a、及び架台脚連設部材15が嵌入される横管J3bより成る。縦管J3aと横管J3bは連通していないので、嵌入される脚部材12と架台脚連設部材15とが当接することはなく、容易に組立てることができる。
【0050】
また、ジョイントJ4は、渡し部材13に取付けられる水平管J4a、及び後述する受け部材2が嵌入される横管J4bより成る。水平管J4aと横管J4bは連通していないので、嵌入される渡し部材13と受け部材2とが当接することはなく、容易に組立てることができる。
【0051】
そして、脚部材12、12の上端で、ジョイントJ1、J1の縦管J1a、J1aが脚部材12、12を嵌め込んでいる。また、脚部材12、12の接地面寄りには、ジョイントJ2、J2の縦管J2a、J2aが脚部材12、12を嵌め込んでおり、ジョイントJ2、J2よりもさらに接地面寄りには、ジョイントJ3、J3の縦管J3a、J3aが脚部材12、12を嵌め込んでいる。
【0052】
脚部材12、12は、外径が約25.4mmの中空のアルミニウム製のパイプ状の素材により形成されている。また、脚部材12、12の接地面側に設けられ、高さを調整可能なアジャスター12a、12aにより、脚部材12、12の接地面から上端までの高さは約700mmに設定されている。なお、脚部材12、12の寸法は、上記の寸法に限られるわけではなく、水耕栽培装置のサイズに合わせて適宜変更することができる。
【0053】
そして、渡し部材13は、外径が約25.4mmの中空のアルミニウム製のパイプ状の素材で形成されており、長さは約1340mmである。渡し部材13のその両端(図示せず)はそれぞれ、脚部材12、12の上端に取付けられたジョイントJ1、J1の横管J1b、J1bに挿入されて、脚部材12、12に間接的に連結されている。なお、渡し部材13の寸法は、上記の寸法に限られるわけではなく、水耕栽培装置のサイズに合わせて適宜変更することができる。
【0054】
また、脚支持部材14は、外径が約25.4mmの中空のアルミニウム製のパイプ状の素材で形成されており、長さは約1340mmである。脚支持部材14の両端(図示せず)をそれぞれ、脚部材12、12の接地面側に取付けられたジョイントJ2、J2の横管J2b、J2bに挿入して、脚部材12、12に間接的に連結されている。
【0055】
なお、脚支持部材14の寸法は、上記の寸法に限られるわけではなく、水耕栽培装置のサイズに合わせて適宜変更することができる。また、脚支持部材14を設けないことも可能であるが、脚支持部材14を設けることによって、栽培用ベッド3に養液Yが満たされた場合の架台脚1の耐荷重性を向上させることができるので、脚支持部材14を設けた方が好ましい。
【0056】
また、架台脚連設部材15は外径が約25.4mmの中空のアルミニウム製のパイプ状の素材で形成されており、長さは約15メートルである。そして、架台脚連設部材15は、長さ約1500mmの10本の脚連設分体15aを連設して形成される。具体的には、脚連設分体15aは、隣設する端部架台脚10と中間架台脚11の間、及び隣接する中間架台脚11の間にそれぞれのジョイントJ3、J3の横管J3b、J3bに挿入されて、脚部材12、12に間接的に連結されている。なお、脚連設体15の寸法は、上記の寸法に限られるわけではなく、水耕栽培装置のサイズに合わせて適宜変更することができる。
【0057】
また、架台脚連設部材15によって連設された架台脚1を補強するために、両端部に配置された端部架台脚10と、これに隣設する中間架台脚11の脚部材12に筋交い用のパイプWを設置することも考えられる。
【0058】
なお、架台脚連設部材15の寸法は、上記の寸法に限られるわけではなく、水耕栽培装置のサイズに合わせて適宜変更することができる。また、架台脚連設部材15を設けないことも可能であるが、架台脚連設部材15を設けることによって架台脚1を一体に連結させることができ、栽培用ベッド3に養液Yが満たされた場合の架台脚1全体での耐荷重性を向上させることができるので、架台脚連設部材15を設ける方が好ましい。
【0059】
このように、二台の端部架台脚10及び九台の中間架台脚11は、ジョイントJ1、J2、J3を用いて、容易に組立てることができる。また、端部架台脚10及び中間架台脚11を分解する際は、ジョイントJ1、J2、J3から脚部材12、渡し部材13、脚支持部材14及び脚連設分体15aを抜くことで、端部架台脚10及び中間架台脚11を容易に分解することができる。
【0060】
また、二台の端部架台脚10、10の渡し部材13、13にはそれぞれ、四本の受け部材2を連結するためのジョイントJ4、J4、J4、J4が、所定の幅に離間して設けられている。そして、各受け部材2は、その両端部を各ジョイントJ4の横管J4bに挿入して、各端部架台脚10に連結され、中間部分が各渡し部材13の上に配置されている。
【0061】
また、各受け部材2は、互いに着脱可能な十本の受け部材分体20から成る。受け部材分体20の一端は先細りの形状になっており、この先細りの形状である一端を他の受け部材分体20の他端に貫入することで、受け部材分体20が長さ方向に連結されて受け部材2が形成される。
【0062】
なお、受け部材分体20は、相互に離間している場合もあれば、離間せずに相互に接している場合も考えられる。ここで、相互に離間している場合には、受け部材分体20相互の位置を緻密に合わせる必要がないので、短い時間で受け部材分体20を設置することができる。また、受け部材分体20が相互に離間してせず接している場合には、周知の固定手段を用いる事で、受け部材分体20が相互に離間している場合よりも、受け部材分体20をより強固に固定することができる。
【0063】
また、受け部材分体20は、隣設する端部架台脚10と中間架台脚11、及び隣設する中間架台脚11の間に掛け渡され、受け部材分体20の連結部分は、各中間架台脚11の渡し部材13上に位置している。なお、受け部材2の中間部分は、渡し部材13上に配置される際、フックバンドFなどの固定具を用いて渡し部材13上に固定される。
【0064】
このように、受け部材2は、十本の受け部材分体20を連結し、ジョイントJ4を用いて端部架台脚10に連結することで、容易に組立てることができる。また、受け部材2を端部架台脚10から取り外す際は、ジョイントJ4から受け部材2の端部を抜くことで容易に取り外すことができる。
【0065】
また、架台脚1上に、四本の受け部材2を介して栽培用ベッド3が載置されている。栽培用ベッド3は、発泡プラスチックで形成された、二十四枚のベッド分体30から成る。また、栽培用ベッド3は、ベッド分体30を一列に十二枚並べたものを二列配置して形成されている。ベッド分体30は、連設方向の長さは約1250mmで、幅方向の長さは約650mmである。また、ベッド分体30は、発泡プラスチックの素材に限られるものではなく、使用に耐える充分な強度で軽量であれば、他の材料でもよい。
【0066】
なお、ベッド分体30は、相互に離間している場合もあれば、離間せずに相互に接している場合も考えられる。ここで、相互に離間している場合には、ベッド分体30相互の位置を緻密に合わせる必要がないので、短い時間でベッド分体30を設置することができる。また、ベッド分体30が相互に離間してせず接している場合には、周知の固定手段を用いる事で、ベッド分体30が相互に離間している場合よりも、ベッド分体30をより強固に固定することができる。
【0067】
なお、後述する給水ヘッド331が設けられた列を列3Aとし、後述する排水管34が設けられた列を列3Bとする。給水ヘッド331から給水された養液Yは、列3Aを流れ、後述する切欠き部31から列3Bに流れ込み、配水管34から排出される。
【0068】
また、連設される方向に隣設するベッド分体30、30は、その縁に設けられた互いの凹部(図示せず)と凸部(図示せず)を嵌合させて連結される。なお、隣設するベッド分体30は互いに嵌合させて連結するものに限られるのではなく、他の周知の手段によって連結することも可能である。あるいは単にベッド分体30を隙間なく並設することも考えられる。
【0069】
また、ベッド分体30の底面には、
図3(a)に示すように、受け部材2が嵌入する2本の溝部30a、30aが、ベッド分体30の連設方向と略平行に設けられている。栽培用ベッド3の溝部30a、30aに、2本の受け部材2をそれぞれ嵌入させることで、栽培用ベッド3は、受け部材2を介して架台脚1に着脱可能に取付けられる。なお、
図3(a)では、後述する堰部材30dを省略している。
【0070】
また、
図3(b)に示すように、ベッド分体30の対向する二つの縁30b、30bは、二つの縁30b、30bの間に位置する水受け面30cから20mmほど立設している。列3Aの一端側にあるベッド分体30の縁部30bと、列3Bの一端側にあるベッド分体30の縁30bを、所定の長さに切り欠かれて形成された切欠き部31が設けられている。
【0071】
また、列3A及び列3Bの両端側にあるベッド分体30、30の縁30b、30bに直交する位置に、縁30b、30bと略同一の高さの堰部材30dを設ける。これにより、養液Yの流出を防ぐことができる。
【0072】
このように、栽培用ベッド3は、二十四枚のベッド分体30を連結することで、容易に組立てることができる。また、栽培用ベッド3を分解する際は、ベッド分体30同士の嵌合部分を取り外し、同時に受け部材2と各ベッド分体30の溝部30a、30aとの嵌合部分を取り外すことで容易に分解することができる。
【0073】
また、
図4に示すように、栽培用ベッド3は防水性のシートSで覆われており、後述する給水ヘッド331から給水された、シートS上を流れる養液Yが液漏れすることを抑止することができる。
【0074】
また、シートSが敷かれたベッド分体30の列3Aを流れる養液Yが、切欠き部31から列3Bへと流入するので、列3Bでは、列3Aを流れる養液Yの流れと逆方向に養液Yが流れる。これにより、栽培用ベッド3全体にむらなく養液Yをいきわたらせることができる。
【0075】
また、
図5に示すように、栽培用ベッド3の近傍に置かれ、養液Yが貯留された養液タンク32と、養液タンク32内には、養液Yを栽培用ベッド3のシートS上に給水管330を用いて汲み上げる循環ポンプ33とが設けられた、養液Yを循環させる養液循環装置Cが設置されている。循環ポンプ33から汲み上げられた養液Yは、給水管330を通って栽培用ベッド3まで汲み上げられ、給水管330の先端に設けられた給水ヘッド331から列3Aを覆うシートS上に給水される。
【0076】
また、塩化ビニール製で、外径60mm、長さ200mmの円柱形の排水管34が、栽培用ベッド3の一端側にベッド分体30を貫通して設けられている。排水管34は、周囲のシートSを挟み込んで、シートSと水密に設けられている(図示せず)ので、排水管34の流入口34a周辺から養液Yが漏れ出すことはない。
【0077】
また、排水管34の鉛直下方には養液タンク32が配置されており、流入口34aから流入し、流出口34bから流出する養液Yは、養液タンク32内に落下、貯留されて、循環ポンプ33により再度汲み上げられ、栽培用ベッド3上を流れる。
【0078】
養液Yを、循環ポンプ33を用いて循環させることで、養液Yを栽培用ベッド3上で停滞させることなく、常に循環する養液Yを、栽培用ボードBで栽培される植物体Pに提供することができる。また、養液Yを新しいものに交換する場合には、全ての養液Yを養液タンク32内に流入させた後、新しい養液タンク32内の養液Yを、循環ポンプ33を用いて循環させれば、容易に新しい養液Yと交換することができる。
【0079】
このように、水耕栽培装置Aは、架台脚1、受け部材2、栽培用ベッド3をそれぞれ容易に組立て、分解することができるだけでなく、架台脚1、受け部材2に中空のパイプを用いており、栽培用ベッド3は発泡素材で形成されていることから軽量であり、容易に持運んで移設することができる。
【0080】
なお、本実施の形態においては、本願発明の栽培装置を水耕栽培装置として説明したが、本願発明の栽培装置は水耕栽培に限られるものではなく、栽培用の土を用いて植物を栽培する土耕栽培としても用いる事ができる。
【0081】
〔水耕栽培装置Aの組立方法〕
本発明に係る水耕栽培装置Aは、
図6に示す手順(ST1~ST9)により作られる。
工程1;高さ調整工程(ST1)
二十二本の脚部材12の高さを、アジャスター12aを用いて約700mmに調整する。このとき、
図1に示すように、脚部材12に架渡される渡し部材13が、ジョイントJ1、J1を用いて、一組の脚部材12,12に連結される際、水平、かつ各渡し部材13が同一の高さに位置するように調整する。
【0082】
工程2;ジョイントJ1、J2及びJ3取付け工程(ST2)
高さ調整工程ST1で高さが調整された脚部材12の接地面側近傍にジョイントJ1、J2、J3を取付ける。
図2に示すように、ジョイントJ1は、脚部材12の上部に取付けられ、ジョイントJ2は、脚部材12の接地面よりに取付けられ、ジョイントJ3は、ジョイントJ2よりもさらに接地面側に取付けられる。
【0083】
なお、ジョイントJ3は、一方の脚部材12に取付けられるジョイントJ3と、他方の脚部材12に取付けられるジョイントJ3では、縦管J3aに対する横管J3bの位置が対称になっている。これにより、脚部材12、12にそれぞれ取付けられる、架台脚連設部材15、15を架台脚1の内側に取付けることができる。
【0084】
工程3;中間架台脚組立工程(ST3)
まず、2本の脚部材12、12に、ジョイントJ1、J1を用いて渡し部材13を取付けてネジで固定する。次に、ジョイントJ2、J2に脚支持部材14を取付けてネジで固定する。このようにして、九台の中間架台脚11を組立てる。
【0085】
工程4;端部架台脚組立工程(ST4)
上記工程1乃至工程3(ST1乃至ST3)の工程を繰り返し、中間架台脚11と同一の組立脚をさらに二台組立てる。
そして、渡し部材13に四つのジョイントJ4を取り付けて、それぞれを端部架台脚10とする。ジョイントJ4の水平管J4aには渡し部材13が挿入され、横管J4bには受け部材2の端部(図示せず)が挿入される。
【0086】
工程5;組立脚連設工程(ST5)
九台の中間架台脚11を互いに等間隔、かつ平行になるように配置し、並設方向の両端に端部架台脚10を配置して並設する。また、隣設する端部架台脚10と中間架台脚11、及び隣設する中間架台脚11の脚部材12に取付けられているジョイントJ3の横管J3bに脚連設分体15aを挿入させてネジで固定し、隣設する端部架台脚10と中間架台脚11、及び隣設する中間架台脚11を連設する。これにより、架台脚1は、一体として連設される。
【0087】
工程6;受け部材取付け工程(ST6)
十本の受け部材分体20を連結して形成した受け部材2を四本作成する。このとき、受け部材分体20の一端は先細りの形状になっており、この先細りの形状である一端を他の受け部材分体20の他端に貫入することで、受け部材分体20が長さ方向に連結されて受け部材2が形成される。
【0088】
そして、四本の受け部材2それぞれの端部(図示せず)を端部架台脚10の渡し部材13に取付けられたジョイントJ4に挿入してネジで固定する。これにより、四本の受け部材2が架台脚1上に固定される。なお、水糸などを用いて、予め各架台脚1の各渡し部材13が同一の高さに設置されているかを確認したうえで、受け部材2を取付けることも可能である。
【0089】
工程7;栽培用ベッド取付け及び加工工程(ST7)
栽培用ベッド3を構成するベッド分体30を一列に十二枚並べ、これをもう一列作り、二十四枚のベッド分体30で栽培用ベッド3を作製する。このとき、ベッド分体30の裏面に設けられた二本の溝部30a、30aに受け軸体2を嵌入させる。これにより、栽培用ベッド3は、受け部材2を介して架台脚1上に取付けられる。また、栽培用ベッド3の列3Aと列3Bの縁30b、30bの一部を切り欠いて切欠き部31を形成する。
【0090】
工程8;シート被覆工程(ST8)
栽培用ベッド3を防水性のシートSで被覆し、排水管34を取付ける。
【0091】
工程9;給水管と養液タンク設置工程(ST9)
養液タンク32内に循環ポンプ33を設置し、給水管330を通じ養液Yを栽培用ベッド3上に供給できるように給水ヘッド331を設置する。
【0092】
このように、水耕栽培装置Aは特別な基礎工事も不要であり、またネジで固定することで容易に組立てることができるので、個人で設置することができる。
【0093】
以上のように、本発明の水耕栽培装置は、設置場所に適合したサイズ、あるいは所望する量を栽培するために必要な任意のサイズに容易に組立てることができると共に、分解してコンパクトに収容することで容易に持ち運んで移設することができるものとなっている。
【符号の説明】
【0094】
1 架台脚
12 脚部材
13 渡し部材
14 脚支持部材
15 架台脚連設部材
2 受け部材
20 受け部材分体
3 栽培用ベッド
30 ベッド分体
J1、J2、J3、J4 ジョイント(継手)