(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】地球上空発電システムの実現方法及びその発電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 3/38 20060101AFI20220729BHJP
B64G 1/44 20060101ALI20220729BHJP
H02S 10/40 20140101ALI20220729BHJP
H02J 3/32 20060101ALI20220729BHJP
H02J 15/00 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
H02J3/38 130
B64G1/44 Z
H02S10/40
H02J3/32
H02J15/00 D
(21)【出願番号】P 2021503686
(86)(22)【出願日】2019-04-05
(86)【国際出願番号】 KR2019004022
(87)【国際公開番号】W WO2019194611
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2020-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2018-0039495
(32)【優先日】2018-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520386659
【氏名又は名称】ラディエンス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,セ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ウ
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-244837(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0294576(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/00-5/00
H02J 15/00
B64G 1/44
H02S 10/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)地球上空で太陽の光エネルギーを受けて電気を生産(発電)する太陽光発電設備で構成された太陽光発電部を構成するステップと、
(b)地球上空で前記太陽光発電部が生産(発電)する電気を貯蔵(充電)し、指定電気エネルギー伝達場所に貯蔵(充電)された電気を伝達することができるようにする電気貯蔵装置を構成するステップと、
(c)前記太陽光発電部と前記電気貯蔵装置を備え、地球上空と前記指定電気エネルギー伝達場所との間で、電気生産・輸送サイクルを1回または2回以上繰り返し行う電気エネルギー輸送装置を
浮力が発生するように製造する方法で構成するステップと、
(d)前記電気エネルギー輸送装置が地球上空から太陽光発電の電気を生産(発電)及び貯蔵して持ってきた電気エネルギーの伝達を受けるか、或いは伝達された電気エネルギーを電気消費先に伝達することができるようにする前記指定電気エネルギー伝達場所を構成するステップと、
(e)前記電気エネルギー輸送装置が地球上空にとどまりながら、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気が前記電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるように電気、回路を互いに接続するステップと、
(f)前記電気エネルギー輸送装置が地球上空と前記指定電気エネルギー伝達場所との間で前記電気生産・輸送サイクルを行って、地球上空で生産(発電)した電気エネルギーを前記指定電気エネルギー伝達場所に持ってくるステップと、
を含
み、
前記電気生産・輸送サイクルは、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空に飛行して上がり、地球上空にとどまりながら太陽光電気を生産(発電)して充電(貯蔵)した後、前記指定電気エネルギー伝達場所に戻ってきて、持ってきた電気エネルギーを伝達することまでの一切の過程の行為であり、
前記電気エネルギー輸送装置を浮力が発生するように製造する方法は、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間を作り、その空間に浮力物質を詰め込んで自然浮力を形成させるか、その空間に負圧(-圧力)または真空をかけて人工浮力を形成させるか、或いは前記電気エネルギー輸送装置の内部に自然浮力または人工浮力の少なくとも一つを持つように作った浮力装置を備えさせる方法のうちの少なくとも一つで行われる第1の方法、または
自然浮力または人工浮力のうちの少なくとも一つを持つように作った浮力装置を前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる第2の方法のいずれかと、
前記第1の方法及び前記第2の方法における、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えられる浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えられる浮力装置のうちの少なくとも一つに、前記浮力を形成させる空間内部の圧力または空間の体積を調節して浮力の大きさを増加及び減少させる調節ができるようにする第3の方法
とを含むことを特徴とする、地球上空発電システムの実現方法。
【請求項2】
前記電気エネルギー輸送装置を、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空から電気を生産(発電)して前記指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする方法で製造することを特徴とする、請求項1に記載の地球上空発電システムの実現方法。
【請求項3】
前記電気エネルギー輸送装置を、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空から電気を生産(発電)して前記指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする方法は、
前記電気エネルギー輸送装置の運行(駆動)のために必要なエネルギーの一部として自然の力(エネルギー)を用いる方法であること特徴とする、請求項2に記載の地球上空発電システムの実現方法。
【請求項4】
自然の原理を活用して自然に得られる力(エネルギー)は、地球の重力と反対の方向である空中に押し上げようとする浮力(buoyancy)であることを特徴とする、請求項3に記載の地球上空発電システムの実現方法。
【請求項5】
前記(f)ステップは、
前記電気エネルギー輸送装置を1台または2台以上の多数台にし、前記指定電気エネルギー伝達場所も1ヶ所または2ヶ所以上の多数箇所にして、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空に飛行して上がり、地球上空にとどまりながら、本体に備えられた前記太陽光発電部を介して太陽光電気エネルギーを生産(発電)して、本体に備えられた前記電気貯蔵装置に充電(貯蔵)した後、前記指定電気エネルギー伝達場所に戻ってきて、持ってきた電気エネルギーを伝達し、再び地球上空に飛行して上がり、地球上空にとどまりながら、再び太陽光電気エネルギーを生産(発電)して充電(貯蔵)した後、再び前記指定電気エネルギー伝達場所に戻ってきて、持ってきた電気エネルギーを伝達する過程を1回または2回以上繰り返し行うことにより、このように持ってきた太陽光発電の電気エネルギーがさらに前記指定電気エネルギー伝達場所に伝達された後、このように指定された電気エネルギー伝達場所に伝達された電気エネルギーは、さらに各地上の電気エネルギーが必要な電気消費先(電気需要家)に伝達、配送または送電するステップであることを特徴とする、請求項1に記載の地球上空発電システムの実現方法。
【請求項6】
前記電気エネルギー輸送装置を飛行装置にすることを特徴とする、請求項1または
5に記載の地球上空発電システムの実現方法。
【請求項7】
前記飛行装置をドローンにすることを特徴とする、請求項
6に記載の地球上空発電システムの実現方法。
【請求項8】
地球上空で太陽の光エネルギーを受けて電気を生産(発電)する太陽光発電設備で構成された太陽光発電部;
前記太陽光発電部と電気、回路で接続され、地球上空で前記太陽光発電部が生産(発電)する電気を貯蔵(充電)し、指定電気エネルギー伝達場所に貯蔵(充電)された電気を伝達することができるようにする電気貯蔵装置;
前記太陽光発電部と前記電気貯蔵装置
と浮力が発生する構成とを備え、地球上空と前記指定電気エネルギー伝達場所との間で、電気生産・輸送サイクルを1回または2回以上繰り返し行う電気エネルギー輸送装置;及び
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空から太陽光発電の電気を生産(発電)し、貯蔵して持ってきた電気エネルギーの伝達を受けるか、或いは伝達された電気エネルギーを電気消費先に伝達することができるようにする前記指定電気エネルギー伝達場所;を含み、
前記電気エネルギー輸送装置が、地球上空と前記指定電気エネルギー伝達場所との間で前記電気生産・輸送サイクルを行って、地球上空で生産(発電)した電気エネルギーを前記指定電気エネルギー伝達場所に持ってくる
ようにしてあり、
前記電気生産・輸送サイクルは、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空に飛行して上がり、地球上空にとどまりながら太陽光電気を生産(発電)して充電(貯蔵)した後、前記指定電気エネルギー伝達場所に戻ってきて、持ってきた電気エネルギーを伝達するまでの一切の過程であり、
前記電気エネルギー輸送装置に浮力が発生する構成は、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間を作り、その空間に浮力物質を詰め込んで自然浮力を形成させるか、その空間に負圧(-圧力)または真空をかけて人工浮力を形成させるか、或いは前記電気エネルギー輸送装置の内部に自然浮力または人工浮力の少なくとも一つを持つように作った浮力装置を備える構成のうちの少なくとも一つである第1の構成、または
自然浮力または人工浮力のうちの少なくとも一つを持つように作った浮力装置を前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備える第2の構成のいずれかと、
前記第1の構成及び前記第2の構成における、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えられる浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えられる浮力装置のうちの少なくとも一つに、前記浮力を形成させる空間内部の圧力または空間の体積を調節して浮力の大きさを増加及び減少させる調節ができるようにする第3の構成
とを含むことを特徴とする、地球上空発電システム。
【請求項9】
前記電気エネルギー輸送装置は、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空から電気を生産(発電)して前記指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多いことを特徴とする、請求項
8に記載の地球上空発電システム。
【請求項10】
前記電気エネルギー輸送装置の運行(駆動)のために必要なエネルギーの一部として自然の力(エネルギー)を用いることを特徴とする、請求項
9に記載の地球上空発電システム。
【請求項11】
自然の原理を活用して自然に得られる力(エネルギー)は、地球の重力と反対の方向である空中に押し上げようとする浮力(buoyancy)であることを特徴とする、請求項1
0に記載の地球上空発電システム。
【請求項12】
前記電気エネルギー輸送装置は飛行装置であることを特徴とする、請求項
8に記載の地球上空発電システム。
【請求項13】
前記飛行装置はドローンであることを特徴とする、請求項1
2に記載の地球上空発電システム。
【請求項14】
前記電気貯蔵装置は、固定式または着脱式のうちの少なくとも一つの方式で前記電気エネルギー輸送装置に備えられることを特徴とする、請求項
8に記載の地球上空発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地球上空発電システムの実現方法及びその発電システムに係り、より詳細には、地球上空で生産した電気エネルギーを輸送サイクルを介して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきて電気消費先(電気需要家)へ伝達する地球上空発電システムの実現方法及びその発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
世界で使われているエネルギーの約80%を占める化石燃料である石炭、石油、天然ガスなどは、枯渇しつつある。
【0003】
現在、エネルギー資源として最も多く使われる石油は、主に交通手段の燃料として使用されており、また、原油の上部から発生する天然ガスは、液体状態に作って化学製品の原料や暖房用ガスなどとして使用されている。
【0004】
しかし、化石燃料の消費量は、1900年から20年ごとに2倍ずつ増加してきており、環境学者たちは、今後50年から200年の間に化石燃料がなくなると予想している。
【0005】
また、化石燃料は、環境汚染を引き起こす主犯であり、特に石油は、温室効果ガスの一つである炭素を排出する。
【0006】
このような化石燃料の環境汚染は、地球温暖化と微小粒子状物質による大気汚染を深刻にし、異常な気候変動を拡散させるうえ、人類の健康を脅かしている。
【0007】
一方、化石燃料を代替させるために人類が開発した原子力発電所も、米国スリーマイル島原子力発電所のLOCA事故、旧ソ連のチェルノブイリ事故及び近年の東日本大震災当時の福島原発事故を契機に、原発の危険性と管理の問題点が明らかにされ、事実上、原発運営の縮小または完全閉鎖が、人類がより安全に生活できる唯一の方法であることに気付いた。
【0008】
したがって、上述したような化石燃料の枯渇という、迫ってくるエネルギー枯渇の問題と化石燃料の消費に伴う環境汚染という深刻な副作用の問題を解決するために、かつ、原子力発電所を減らすか或いは完全に閉鎖するために、今後人類は必ず新しい未来エネルギーへの転換が必要である。
【0009】
ところが、人類が使用するエネルギーは、その使用量があまりにも多く、エネルギー使用量が増え続けており、これを代替させるエネルギーの転換が求められる。
【0010】
このために、このような未来エネルギーは、今後人類の新しい未来エネルギーとしての資格を備えることができるよう、エネルギーの枯渇がない恒久的な(永遠な)方法で絶えず生産することができなければならず、今後人類がいくら使っても不足がないほど大量のエネルギーをほぼ無限に生産する方法で生産することができなければならない。さらに、このような未来エネルギーは、必ずしも化石燃料のような環境汚染問題が生じないようにクリーン無公害方法で生産されるべきであり、原子力発電所のような安全性に対するリスクが全くなく生産されるべきである。
【0011】
しかし、現在の人類は、このような未来エネルギーの生産技術やその実現方法を未だ持っていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、エネルギーの枯渇がない恒久的な(永遠な)方法で絶えず生産することができ、今後人類がいくら使っても不足がないほど大量のエネルギーをほぼ無限に生産する方法で生産することができる地球上空発電システムの実現方法及びその発電システムを提供することにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、化石燃料のような環境汚染問題が生じないようにクリーン無公害方法で生産することができ、原子力発電所のような安全性に対するリスクが全くなく生産することができる地球上空発電システムの実現方法及びその発電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するための本発明の実施例に係る地球上空発電システムの実現方法は、
(a)地球上空で太陽の光エネルギーを受けて電気を生産(発電)する太陽光発電設備で構成された太陽光発電部を構成するステップと、
(b)前記地球上空で太陽光発電部が生産(発電)する電気を貯蔵(充電)し、 貯蔵(充電)された電気を指定電気エネルギー伝達場所に伝達することができるようにする電気貯蔵装置を構成するステップと、
(c)前記太陽光発電部と電気貯蔵装置を備え、地球上空と指定電気エネルギー伝達場所との間で、電気生産・輸送サイクルを1回または2回以上繰り返し行う電気エネルギー輸送装置を構成するステップと、
(d)前記電気エネルギー輸送装置が地球上空から太陽光発電の電気を生産(発電)し、貯蔵して持ってきた電気エネルギーの伝達を受けるか、或いは伝達された電気エネルギーを電気消費先に伝達することができるようにする指定電気エネルギー伝達場所を構成するステップと、
(e)前記電気エネルギー輸送装置が地球上空にとどまりながら、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気が前記電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるように電気回路を互いに接続するステップと、
(f)前記電気エネルギー輸送装置が地球上空と指定電気エネルギー伝達場所との間で電気生産・輸送サイクルを行って地球上空で生産(発電)した電気エネルギーを指定電気エネルギー伝達場所に持ってくるステップと、を含んで構成される。
【0015】
本発明の実施例に係る地球上空発電システムは、地球上空で太陽の光エネルギーを受けて電気を生産(発電)する太陽光発電設備で構成された太陽光発電部と、
前記太陽光発電部と電気、回路で接続され、地球上空で太陽光発電部が生産(発電)する電気を貯蔵(充電)し、貯蔵(充電)された電気を指定電気エネルギー伝達場所に伝達することができるようにする電気貯蔵装置と、
前記太陽光発電部と電気貯蔵装置を備え、地球上空と指定電気エネルギー伝達場所との間で、電気生産・輸送サイクルを1回または2回以上繰り返し行う電気エネルギー輸送装置と、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空から太陽光発電の電気を生産(発電)し、貯蔵して持ってきた電気エネルギーの伝達を受けるか、或いは伝達された電気エネルギーを電気消費先に伝達することができるようにする指定電気エネルギー伝達場所と、を含み、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空と指定電気エネルギー伝達場所との間で電気生産・輸送サイクルを行うことにより、地球上空で生産(発電)した電気エネルギーを指定電気エネルギー伝達場所に持ってくることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
上述した技術的解決方法によれば、エネルギーの枯渇がない恒久的な(永遠な)方法で絶えず生産することができ、今後人類がいくら使用しても不足がないほど大量のエネルギーをほぼ無限に生産する方法で生産することができる。
【0017】
また、化石燃料のような環境汚染問題が生じないようにクリーン無公害方法で生産することができ、原子力発電所のような安全性に対するリスクが全くなく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施例に係る地球上空発電システムのブロック構成図である。
【
図2】本発明の実施例に係る地球上空発電実現方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照してその構成及び作用を説明する。
【実施例1】
【0020】
前記発明の背景となる技術において、上述したように、今後、人類は必ず化石燃料と原子力発電所を代替することができる未来エネルギー生産技術(方法)が必要である。
【0021】
このような未来エネルギーは、今後、人類の新しい未来エネルギーとしての資格を備えることができるよう、エネルギーの枯渇がない恒久的な(永遠な)方法で絶えず生産することができなければならず、今後人類がいくら使っても不足がないほど大量のエネルギーをほぼ無限に生産する方法で生産することができなければならない。また、このような未来エネルギーは、必ずしも化石燃料のような環境汚染問題や原子力発電所のようなリスクが全くない、安全かつクリーンな無公害方法で生産されるべきである。
【0022】
したがって、このような化石燃料と原子力発電所を代替することができる未来エネルギー生産技術(方法)を確保するには、必ず次の方法が先行されるべきである。
【0023】
第一に、今後人類の代替エネルギーは、必ず電気エネルギーでなければならない。
【0024】
なぜなら、電気エネルギーは、クリーンで(環境汚染という後遺症がない)使い勝手がよく、人類のすべての産業分野で核心として使用しなければならないエネルギーになっているためである。
【0025】
第二に、上述したように良い電気エネルギーをエネルギー枯渇のない恒久的な(永遠な)方法で絶えず生成することができ、今後人類がいくら使っても不足がないほど大量のエネルギーを無限に生成されるようにする方法で生産しなければならず、また、安全でクリーンな方法で生産(発電)するためには、上述したような電気エネルギー生産(発電)を必ず太陽光発電方式で生産(発電)しなければならない。
【0026】
なぜなら、太陽からの光エネルギー(電磁波であって、粒子と波動によって伝達されるエネルギー)は、太陽(恒星)が存在する限り恒久的に(永遠に)地球と宇宙に送られるエネルギーであり、無限に大量に(太陽から地球や宇宙に送るエネルギーは、測定できないほど多くの、すなわち無限に大量のエネルギー)供給されるエネルギーであり、太陽光発電方式で電気エネルギーを生産すると、最も安全で、完全公害なくクリーンに電気エネルギーを生産(発電)することができるためである。
【0027】
ちなみに、地球の地表面が1時間太陽から受けるエネルギーの総量は、174,000TWh(1TWhは10億kWh)であり、2008年の世界の年間電力生産量の9倍に相当(太陽光が地球に約7分間照らすエネルギー量が地球全体の1年間のエネルギー使用量よりも大きい)する(出典-産業通商資源部)。
【0028】
第三に、前記第二の方法で上述した太陽光発電のための場所は、地球上空または宇宙であるべきである。
【0029】
太陽光発電のために必要な太陽光設備は、太陽光を受けて電気を生産(発電)するための太陽電池(太陽光モジュール)を設置しなければならないが、このような太陽電池はいずれも、太陽光を受ける面積が広くなるほど、太陽電池の設置数量が増加するほど、電気生産(発電)量が多くなる。
【0030】
ところが、これまで人類が開発した太陽電池は、その設置される面積比電気生産量(発電量)が非常に少ないため、太陽光発電設備を設置して、実際人類が必要な分だけの多くの電気量(電力量)を生産(発電)するためには夥しく広範囲な設置面積が必要となる。
【0031】
そして、太陽光発電設備の設置面積が増加するほど、設置面積コスト(地価など)が増加し、このような設置面積コストが増加するほど、電気エネルギー生産(発電)単価が高くなって経済性がなくなるという問題点を持っている。
【0032】
したがって、今後人類が必要とする大量のほぼ無限なエネルギーを生産(発電)するようにするには、ここに必要な太陽光発電設備を設置するためにほぼ無限に広い設置面積が必要となり、このようなほぼ無限な設置面積を地上の土地の上で作り出すというのは、設置面積コストの増加により電気生産(発電)単価の上昇を引き起こし、経済性が少なくなるか或いは全くなくなる。また、地上の面積(設置空間)は無限でなく、有限であるという現実的な限界によっても、太陽光発電設備のみを設置するために地上で無限大な設置面積を作り出すというのは事実上不可能である。
【0033】
しかし、地球上空と宇宙は、無限大の空間が存在し、設置面積コストがゼロであるので、太陽光発電設備による発電(発電)のための場所は、地球上空または宇宙であってこそ無限大の設置面積を実現することができ、設置面積コストも、ゼロコストで提供を受けることができるため、本発明で所望する、ほぼ無限な大量のエネルギーを太陽光発電の電気で生産するための実質的経済性のある条件を備えることができる。
【0034】
また、太陽光発電は、同じ太陽光発電設備(太陽電池、太陽光モジュールなど)で太陽光が強いほど、直射日光を受けるほど、発電量が多くなる特性があるが、地球上空または宇宙は、太陽光が地上に比べて遥かに強く(地球上空に上がるほど空気密度が低下するため、太陽光を遮る空気が少なくなることにより太陽光が強くなる)、直射日光を受けるにも良い位置にあるので、地上で太陽光発電を行うときよりも遥かに発電量が多くなるという利点がある。
【0035】
また、地上では、太陽が昼間に照らし、実際太陽光設備が電気を発電するようにする太陽光は一日、昼間の約4時間程度しかないのに対し、地球上空では太陽光の照射時間が地上よりも遥かに長く、宇宙(宇宙空間)では太陽が24時間照らしている。よって、地球上空または宇宙(宇宙空間)に上がって太陽光発電設備を展開し、太陽光と直射日光を負いかけながら方向を変える方法で運営すると、地上よりも少なくとも3倍~12倍の太陽光発電の電気生産(発電)量をさらに得ることができる。
【0036】
したがって、今後人類が化石燃料と原子力発電所を代替する代替エネルギーを恒久的(永遠)で無限大であり、最も安全でクリーンな方法で生産することができる技術(方法)は、上述したような第一乃至第三の方法をすべて含ませた最適の方法であって、本発明による地球上空発電システムの実現方法及びその発電システムが最も理想的で唯一の方法である。
【0037】
このような本発明による地球上空発電システムの実現方法は、
図1及び
図2に示すように、
(a)地球上空または宇宙で、太陽の光エネルギーを受けて電気を生産(発電)する太陽光発電設備で構成された太陽光発電部10を構成するステップ(S20)と、
(b)地球上空または宇宙で、前記太陽光発電部10で生産(発電)される電気を貯蔵(充電)して、指定電気エネルギー伝達場所30に貯蔵(充電)された電気を伝達することができるようにする電気貯蔵装置20を構成するステップ(S21)と、
(c)前記太陽光発電部10と電気貯蔵装置20を備え、地球上空または宇宙と指定電気エネルギー伝達場所30との間で、電気生産・輸送サイクルを1回または2回以上繰り返し行う電気エネルギー輸送装置50を構成するステップ(S22)と、
(d)前記電気エネルギー輸送装置50が地球上空または宇宙から太陽光発電の電気を生産(発電)し、貯蔵して持ってきた電気エネルギーの伝達を受けるか、或いは伝達された電気エネルギーを電気消費先(電気需要家)40へ伝達する電気エネルギー伝達場所30を構成するステップ(S23)と、を含んでなる。
【実施例2】
【0038】
これに加えて、前記電気エネルギー輸送装置50が地球上空にとどまりながら、太陽光発電部10で生産(発電)される電気が電気貯蔵装置20に貯蔵されるように太陽光発電部10と電気貯蔵装置20を電気、回路で互いに接続するステップ(S24)をさらに備えることができる。
【0039】
以下、前記(c)ステップ(S22)について具体的に説明する。
【0040】
このため、前記<実施例1>での第一乃至第三の方法をすべて総合した、今後人類が化石燃料の代替エネルギーとして太陽光発電によるクリーンなエネルギーである電気(エネルギー)をほぼ無限にかつほぼ恒久的に生産(発電)するための方法として、以下に1つの実例1を挙げる。
【0041】
まず、前記<実施例1>での指定電気エネルギー伝達場所30のいずれかが、韓国ソウル内の地上に位置したソウル充電ステーションであると仮定したとき、地球上空とソウル充電ステーションとを往復する電気エネルギー輸送装置50としてドローンを選定した後、前記ドローンに太陽光発電設備である太陽電池を設置するが、地球上空に上がって太陽光をうまく受けることができるように設置し(例えば、折り畳み式太陽光モジュールを設置することにより、地上から地球上空に上がるときは折り畳まれており、地球上空に上がって太陽に向けて展開すると、太陽光をより広い面積でより多くの直射日光として受け取ることができるように設置し)、
一方では、前記ドローンに設置された太陽電池で生産(発電)される電気を貯蔵(充電)して地上のソウル充電ステーションに持ってくる機能と、ソウル充電ステーションでは貯蔵(充電)してきた電気をよく伝達(放電または配送)する機能をうまく行うことができる前記電気貯蔵装置としてのエネルギー貯蔵装置(ESS)を前記ドローンに追加設置して、
前記ドローンが地球上空に上がって折り畳み式太陽電池を展開すると、電気が生産(発電)され始め、このように生産(発電)される電気を、前記ドローンに一緒に設置されたエネルギー貯蔵装置(ESS)に貯蔵した後、前記エネルギー貯蔵装置(ESS)の容量だけ十分に電気の貯蔵(充電)を完了すると、前記ドローンが地上のソウル充電ステーションに降りてきて、この充電ステーションに設置された電気配送のための大容量の電気貯蔵装置(巨大な容量を有するエネルギー貯蔵装置(ESS))に、地球上空で貯蔵(充電)してきた電気を放電(大容量の電気貯蔵装置を充電)させた後、再び地球上空に上がって充電し、再び地上の充電ステーションに降りて来て放電することを繰り返し行い、こうして地上の充電ステーションに設置された大容量の電気貯蔵装置に貯蔵された電気は、各地上のエネルギー(電気)が必要な需要家(消費先)に伝達、配送または送電するのである。
【0042】
このような前記ドローンを、より多くの容量の電気を生産することができる太陽光発電設備と、より多くの容量の電気を貯蔵することができる太陽光電気貯蔵装置とを搭載することができる、大きくてより重い重さをのせて空中に容易に上がることができる性能が増加したドローンに作り、このような性能が増加したドローンを1個以上、数十万個、数億個以上の無限な多数個にすることにより、地球上空と地上、海または空中に数多く設置されている前記<実施例1>における指定電気エネルギー伝達場所(ソウル充電ステーションなど)50同士の間を、上述と同様の方法で継続的に絶えず往復させながら、電気を生産させ、貯蔵した後、指定された前記指定電気エネルギー伝達場所50に持ってくるようにする場合、今後、人類は、本発明によってほぼ無限に大量のエネルギーをほぼ恒久的(永久的)に最も安全かつクリーンな方法で生産(発電)して得ることができる。このようなエネルギー(電気)を「未来エネルギー」としたとき、
今後人類は、地球上空または宇宙から持ってくる前記未来エネルギーで化石燃料を完全に代替させることができるのはもとより、原子力発電所を減らすか或いは完全に閉鎖させることができ、地球の環境問題やエネルギー枯渇問題も完全に解決することができるだろう。
【0043】
結論として、前記実例1で上述した内容を再びまとめると、
前記<実施例1>の(c)ステップにおける電気エネルギー輸送装置50は、
地球上空または宇宙で太陽の光エネルギーを受けて電気エネルギーを生産(発電)する太陽光発電設備で構成された、前記<実施例1>の(a)ステップ(S20)における太陽光発電部10を備え、
地球上空または宇宙で前記太陽光発電部10が生産(発電)する電気を貯蔵(充電)し、指定電気エネルギー伝達場所に貯蔵(充電)された電気を伝達する機能を含む、前記<実施例1>の(b)ステップ(S21)における電気貯蔵装置20を備え、
地球上空または宇宙(宇宙空間)にとどまりながら、前記太陽光発電部10で生産(発電)される電気が前記電気貯蔵装置20に貯蔵(充電)されるようにする電気、回路が互いに接続されるようにするステップ(S24)と、を備えるが、
さらに指定電気エネルギー伝達場所30に戻ってきて、地球上空または宇宙から持ってきた電気エネルギーを伝達するようにし、
指定電気エネルギー伝達場所30と地球上空または宇宙との間で、電気生産・輸送サイクルを1回または2回以上繰り返し行うことにより、
地球上空または宇宙から前記太陽光発電部10で生産(発電)された太陽光発電の電気を前記電気貯蔵装置20に貯蔵(充電)して指定電気エネルギー伝達場所30に持ってきて伝達するステップ(S25)を行う飛行装置に作られるべきである。
【0044】
そして、前記飛行装置は、
ドローンにすることがさらに効果的である。
【0045】
そして、前記<実施例1>の(c)ステップ(S22)における電気生産・輸送サイクルは、
前記電気エネルギー輸送装置50が地球上空または宇宙(宇宙空間)に飛行して上がり、地球上空または宇宙(宇宙空間)にとどまりながら、太陽光電気を生産(発電)して充電(貯蔵)した後、再び指定電気エネルギー伝達場所30に戻ってきて、持ってきた電気エネルギーを伝達する一切の過程である。
【実施例3】
【0046】
本発明の実際的成功のためには、
前記<実施例1>及び<実施例2>の電気エネルギー輸送装置50は、
電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所30へ持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるように作らなければならない。
【0047】
これをより詳細に説明すると、
本発明の実現のために、前記電気エネルギー輸送装置50は、地球上空または宇宙に行って、本体に備えられた太陽光発電部を介して電気を生産(発電)して電気貯蔵装置に貯蔵(充電)し、指定電気エネルギー伝達場所30に持ってくる(輸送してくる)エネルギー(電気エネルギー)総量が、地球上空または宇宙でこのようなエネルギー(電気エネルギー)を生産(発電)する過程と、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所30までの輸送のための全過程で使用された(消費された)エネルギー(電気エネルギー及びその他のエネルギー)の総量よりも多いこそ、ほぼ無限に大量のエネルギーを生産することができるようにし、本発明で所望する未来エネルギーとしての資質を備えることができる。
【0048】
本発明の地球上空発電システムの実現方法を開発する目的が、今後人類が使用するエネルギー枯渇という限界性、公害、微小粒子状物質、炭素排出による地球環境問題を深刻化させる化石燃料の問題点、並びに近年の日本福島原発事故を契機に人類がさらに気付いた原発の危険性及び管理などの安全性に対する問題点を解決することである。
【0049】
もし、前記電気エネルギー輸送装置50が地球上空または宇宙に行って電気エネルギーを生産し貯蔵して持ってきた総量が、このために使用された(消費された)エネルギー総量よりも少なくなる場合、本発明の目的を達成することができない。
【0050】
なぜなら、このように生産されて持ってきたエネルギー総量よりも、生産して持ってくるのに使用されたエネルギーの総量が多くなる場合、前記生産して持ってくるのに使用された追加消費エネルギー分量(生産されて持ってきた総エネルギー-生産して持ってくるのに使用された総エネルギー=追加消費エネルギー)をどこかで補充しなければならないので、人類には、本発明のために、むしろ新たな追加消費エネルギー補充需要のみを無駄に夥しく創出させる結果をもたらし、
このような追加消費エネルギー補充需要に対処するために、このような補充エネルギー(追加消費エネルギー)として、再び化石燃料(ジェット燃料など)を用いるか、或いは化石燃料を燃焼させて電気を得る火力発電所、または核漏洩、処理、管理危険が常に存在する原子力発電所を稼動して得られる電気エネルギーを用いて補充するしかなく(このような電気で、前記電気エネルギー輸送装置が必要な追加消費エネルギーを補充して使用するしかない)、
これは、むしろ化石燃料エネルギーの枯渇を繰り上げ、原発建設(稼動)を大幅に増加させなければならない逆効果をもたらすためである。
【0051】
したがって、本発明の成功のためには、
前記<実施例1>及び<実施例2>の電気エネルギー輸送装置50は、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるように作らなければならない。
【0052】
そして、上述した方法を実際実現させるための実際的実現方法は、
前記<実施例1>及び<実施例2>の電気エネルギー輸送装置50において、
前記電気エネルギー輸送装置50の運行(駆動)に必要なエネルギーの一部または大部分を、
自然の原理(または宇宙の秩序など)を最大限活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給する方法で作ることで、
前記電気エネルギー輸送装置50が運行(駆動)するにあたり、できる限り別途のエネルギーを殆ど使用することなく、大部分を自然の力(エネルギー)で運行(駆動)されるようにする方法を使用することができる。
【0053】
そして、前記電気エネルギー輸送装置50の運行(駆動)のために必要なエネルギーの一部または大部分を自然の力で供給する方法は、
前記<実施例1>及び<実施例2>における電気エネルギー輸送装置50を、
地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定された充電ステーションに帰還するとき、その他のエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときなど、
このような区間で必要な大量のエネルギーの一部または大部分を、別途のエネルギー消費を殆どしない状態でも自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給することができるようにする方法を使用することができる。
【0054】
なぜなら、前記電気エネルギー輸送装置50を、地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所30に帰還するとき、またはその他のエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときなどの少なくとも一つの区間で消費されるエネルギーが、前記電気エネルギー輸送装置50が動くのに(駆動されるのに)使用されるすべてのエネルギー消費量の大部分を占めるので、
前記電気エネルギー輸送装置50が動く(駆動される)ために使用するエネルギーの大部分を占める、上述したような区間で運行に必要な大量のエネルギー消費を大幅に減らすか、或いは消費エネルギー自体をゼロ(100%無料)とすることができてこそ、上記の目的を容易に達成することができるためである。
【0055】
また、上述したような区間で運行に必要な大量のエネルギー自体を、別途のエネルギー消費をしなくても無料で得るエネルギーとして使用することができてこそ、エネルギー消費を大幅に減らすか、或いは消費エネルギー自体をゼロ(100%無料)にすることができるが、
このような方法として最も確実に実現可能な方法は、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で、前記大量に必要なエネルギーを供給することができてこそ、大量のエネルギー消費を大幅に減らすか、或いは消費エネルギー自体をゼロ(100%無料)にすることができるからである。
【0056】
そして、前記自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用することにより、別途のエネルギー消費なしで自然に得られる自然の力の種類の中でさらに効率的なものは、地球の重力と反対方向の空中に押し上げようとする空気中の浮力(buoyancy)である。
【0057】
前記空気中の浮力は、浮力物質を用いて作った自然浮力、及び人工的に浮力が発生するように負圧(-)または真空をかけて作った人工浮力の少なくとも一つを使用する。
【0058】
前記自然浮力は、一定の体積を持つ空間(一定の体積の空間を有する物体)に浮力物質を詰め込むと、その体積を持つ空間、またはこのような空間を有する物体(流体)は、自然に形成される浮力である。
【0059】
ここで、前記浮力物質は、空気の密度よりも低い密度を有する物質であればこそ、地球の上空(空中)で浮力の効果を発生させる。
【0060】
なぜなら、空気は地球の大気圏内では重力によって地球重力の中心方向(地上)に引かれる(押す)力(大気圧)を発生させているが、このような空気中に空気とは異なる他の流体(代替流体)は空気が押す作用を受けるので、空気よりも低い密度を有する物質(代替流体)は、その体積当たりの質量と該当空気体積当たりの質量との差(同じ体積を持つ状態で、空気の質量から代替流体の質量を差し引いた差の値の質量値)だけ空中浮力(地球の重力と反対方向の空中に押し上げようとする空気中の浮力)が発生するので、
前記浮力物質は、地上の空中(空気中)で浮力を発生させる物質でなければならず、そのためには、必ず空気の密度よりも低い密度を有する物質でなければならない。
【0061】
上記の目的を容易に達成することができるためには、前記空気の密度よりも低い密度を有する浮力物質を前記電気エネルギー輸送装置50に実際適用して電気エネルギー輸送装置の運行(駆動)のためにエネルギーが多く(大量に)消費される区間の大部分を、上述したような浮力物質によって得られる自然の力である浮力を使用しなければならないが、このためには、上述したような浮力物質を実際前記電気エネルギー輸送装置に適用するのに容易な浮力物質を使用しなければならない。
【0062】
したがって、このような前記電気エネルギー輸送装置に適用して使用するのがより容易な浮力物質としては、実際の実験によって確認した結果、
ヘリウムガス、水素ガス、メタンガス、窒素などが前記電気エネルギー輸送装置に適用する場合、浮力を容易に発生することができるようにする適用性とその他の使い勝手が高い。
【0063】
前記人工浮力は、一定の体積を持つ空間(一定の空間を有する物体)に人工的に浮力が発生するように負圧(-)または真空をかけて形成させる浮力である。
【0064】
なぜなら、上述したように、ある一定の体積を持つ空間(このような空間を有する物体(流体))は、その空間全体の体積当たりの質量が同じ体積の空気の質量よりも少ない場合、すなわち、空気の密度よりも前記物体(流体)の密度が少ない場合には、浮力が発生するので、
浮力物質を使用せずに人工的に浮力を発生させることができる方法は、ある一定の体積を持つ空間に負圧(-圧力)または真空をかけて空気密度を下げると(空気分子数量を少なくするために空気を一部抜き出すか(負圧をかけて)完全になくしてしまうと(真空をかけて))、結果として、同じ体積で前記物体(流体)の質量が小さくなり、同じ体積の空気質量と前記物体(流体)の質量との差が発生し、このような質量の差の値だけ浮力が発生し、このような浮力がまさに人工浮力である。
【0065】
上述した内容をより詳細に説明すると、
本発明の達成のために、前記電気エネルギー輸送装置50を、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする方法で作るために、
本発明の地球上空発電システムの重要技術の一つである電気エネルギー輸送装置の駆動力の大部分を、自然の力である空気中の浮力が使用されるようにして、すなわち、浮力という自然が無料で供給するエネルギーを最大限に活用して、前記電気エネルギー輸送装置が地球の空中または宇宙に行って太陽光電気を発電及び充電するために運行及び駆動するのに使用される(消費される)エネルギーを最小化(またはゼロ化)させることにより、前記電気エネルギー輸送装置が地球の空中または宇宙に上がって太陽光電気を発電及び充電して指定電気エネルギー伝達場所に持ってくる(輸送してきた)間に使用する総エネルギーをほぼゼロ化(無料となるように)させることにより、持ってくる(輸送してきた)総エネルギー量を最小限に抑える方法を使用する。
【0066】
このために、本発明で必要とする自然が無料で与えるエネルギー(力)である浮力は、地球の重力と反対の方向に進もうとする自然的な力(別途のエネルギー消費なし)のことをいうが、
このような浮力を本発明の必要に応じて活用するには、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙(宇宙空間)に浮かび上がるために地球の重力に耐えるのに必要な力(エネルギー)と、
地球上空または宇宙(宇宙空間)にとどまりながら、太陽光発電の電気を生産し貯蔵する間に地球の重力に耐えるのに必要な力、
地球上空または宇宙から指定された充電ステーションに帰還するのに必要なエネルギー、
その他の大量のエネルギー消費が必要な区間を運行したり方向を転換したりするのに必要なエネルギーの大部分を、
自然が与える無料エネルギーである浮力を活用して供給するようにする。
【0067】
ところが、このような浮力を所望のサイズに発生させて本発明に活用するのに最も効果的な方法は、本発明で所望する前記電気エネルギー輸送装置を空気との密度差が生じるように作って浮力が発生するようにする方法である。
【0068】
つまり、密度は、物質の質量を体積で割った値であり、浮力は、地球の重力と反対の方向に進もうとする力であって、その物体が持つ体積に該当するその物体の質量と同じものなので、
前記電気エネルギー輸送装置に浮力物質を入れたり(自然浮力)、人工的に浮力がかかるようにしたり(人工浮力)、別途浮力が発生する装置(浮力装置)を装着させたりするなどの様々な方法で、前記電気エネルギー輸送装置の体積に該当する重さ(質量)が周囲の空気の同じ体積当たりの質量よりも小さくなるように作って(同じ体積で周囲空気の密度よりも前記電気エネルギー輸送装置の密度が低くなるように作って)、本発明で所望する前記電気エネルギー輸送装置が得ようとする浮力を得なければならず、その浮力の大きさの調節も上述のように密度差(質量差)の大きさの調節によって行われるようにしなければならない。
【0069】
これを再び算術的に詳述すると、ある物体に加わる浮力は、その物体が代替した流体の重さ(質量)と同じである。
【0070】
これを公式で表すと、U=Vρgである。
【0071】
ここで、Uは浮力(N)、V=代替された流体の体積(m3)、ρ=代替された流体の密度(kg/m3)、g=重力定数(N/kg)である。
【0072】
結局、U=Wとなり、浮力は、代替された流体の重さ(質量)と同じである。
【0073】
ここで、W=代替された流体の重さ(N、質量)である。
【0074】
また、代替された流体は、地球上の空気のうち、空気を除いた、地球上に存在するすべての物質を意味し、本発明では、空中に持ち上げようとする物体、すなわち前記電気エネルギー輸送装置、またはこのような電気エネルギー輸送装置を空中に持ち上げるために使用する浮力物質、浮力装置などを意味する。
【0075】
したがって、別途のエネルギーの消耗が一切なく、浮力を大きくするだけで、自然の力(空気が密度差によって代替流体を押し上げる力)によって空中(地球上空)に持ち上げようとする代替流体の重さを増加させることができる。
【0076】
つまり、浮力を増加させると、浮力増加量に比例して、地球上空に持ち上げようとする前記電気エネルギー輸送装置の重さも比例的に増加させ、別途のエネルギーなしに浮力だけで空中に持ち上げることができる。
【0077】
これについて例示を挙げて再び詳細に説明すると、
本発明の目的である、ほぼ恒久的(永遠)にエネルギー枯渇という限界がないながら、ほぼ無限に大量のエネルギーを最も安全でクリーンな方法で生産することができるようにする未来エネルギーを生産するために、
電気エネルギー輸送装置1台をドローンにするが、このドローンに太陽光発電設備を、1時間あたり約1.6KWHを生産(発電)することができる容量を持つように設置し(この実施例を挙げると、韓国ティンクル発電所という会社で生産して販売している太陽光モジュール100WHは、フレキシブルな製品であって、重さが1.85kgであり、サイズは厚さ3mm、横約1m、縦約0.5mであり、1時間あたり100WH容量の電気を太陽光を受けて生産するが、このような太陽光モジュール16個を、前記電気エネルギー輸送装置に太陽光をよく受け取ることができる構造で設置するが、この時、16個の太陽光モジュールの総重さは約30kgとなり、16個の太陽光モジュールで生産(発電)する電気総容量は1時間あたり1.6KWHとなる。)。
【0078】
また、前記ドローン1台に太陽光電気貯蔵装置として、約50KWH(KVAH)の容量を貯蔵することができる電気貯蔵装置を設置して(この実施例を挙げると、韓国ティンクル発電所という会社で生産して販売している産業用バッテリー(電気貯蔵装置)50KWH(KVAH)容量級1台を設置すればよいが、その重さは67kgとなる。)、
【0079】
前記ドローン1台に設置された太陽光発電設備で生産(発電)する電気が、一緒に設置された電気貯蔵装置に充電(貯蔵)できるように電気、回路を構成して前記ドローンを作った後、
前記ドローンを地球上空に浮かべ上げると、前記ドローン1台は、1時間当たり1.6KWHの太陽光発電の電気を生産して貯蔵することができ、前記ドローンが地球上空に約31時間程度浮かび上がっていると(太陽を1日24時間休まずに追いかけ、また、太陽光がよく照らすように直射日光を受ける側に方向を転換する行為をして)、総50KWH(KVAH)容量の電気を貯蔵(充電)して指定電気エネルギー伝達場所に戻ってくることができる。
【0080】
この時、前記ドローンの自体及びその他の設備の重さを約50kgと仮定したとき、前記ドローン1台の総重さは約150kgとなる。
【0081】
したがって、前記重さ15kgのドローン1台を別途のエネルギー消費なしにひたすら空気中の浮力だけで地球上空に上げようとすると仮定し、ここで空気中の浮力を引き起こす浮力物質として、空気密度よりも軽い物質中のヘリウムガスを選択して、本例示の目的を達成するのに適用しようとすると仮定したとき、
前記例示のドローン1台を空中の浮力のみで地球上空に浮くように(浮かび上がったり、空中にとどまったりするように)する方法では、前記例示のドローン1台の内部にコーティングされた空間を作り(コーティング処理によってヘリウムガスの漏れ率がゼロであると仮定)、この空間は、前記ドローンの重心の中央に位置するように構成するが、空間内の体積が120m3以上となるように構成して、前記例示のドローン1台の全体積が最小120m3以上となるように構成した後、この空間にヘリウムガスを注入させていっぱい満たせば(大気圧を基準に)、前記例示のドローンは、自然の力(空中浮力)のみで空中(地球上空)に徐々に浮かび上がるようになり、前記例示の目的である、前記ドローン1台の総重さを150kgに作って別途のエネルギー消費なしにひたすら空中浮力のみで地球上空に飛ばすことを達成することができる。
【0082】
これを数式で再び証明すれば、
前記浮力公式においてU=Wとなり、浮力は、代替された流体の重さ(質量)と同じものなので、つまり、浮力とは、前述したように、地球の重力と反対の方向に進もうとする自然の力(別途のエネルギーの消費なし)であり、浮力は、代替された流体(浮力で空中に持ち上げようとする物体)が持つ体積に該当する、代替された流体の質量と同じものであり、地球の重力がすべての物質を地球方向に引いており、これにより、地球を取り囲んで大気圏を形成する空気がすべての地球上の物質に1気圧(大気圧)の圧力で押しているので、
空気の密度(密度は、物質の質量を体積で割った値)よりも密度が小さい(すなわち、空気と同じ体積で質量が軽い)物質は、空気が重力によって地上に押す力(大気圧、1気圧)によって空気が自分の位置を占めようとする力で、空気ではない他の物質(浮力を必要とする代替流体)を空中に押し上げる。この時、空気ではない代替流体は、自分の体積当たりの質量(密度)だけ地上に残っているものが、それぞれ空気ではないすべての代替流体の重さ(体積当たりの質量=密度)であるが、この時、空気よりも体積当たりの質量(密度)が小さい代替流体は、空気の体積当たりの質量(密度)との差だけ空中に押し上げられる浮力が発生するものであり、このような空中浮力は、代替流体(本発明では、浮力を用いて空中に持ち上げようとする物体であって、前記例示のドローンをいう)の質量と空気の質量との差に比例して大きくなる。
【0083】
したがって、前記ドローンの総重さが150kgであるが、その総体積を最小限120m3にすれば、
質量(kg)=密度(kg/m3)×体積(m3)なので、
空気密度=1.43(kg/m3)(0℃、1気圧であるときの空気の密度)であり、
ヘリウム密度=0.18(kg/m3)(0℃、1気圧であるときのヘリウムの密度)であり、
空中浮力(N)=空気質量(kg)-浮力物質(ヘリウム)質量(kg)なので、空中浮力(N)=1.43(kg/m3)-0.18(kg/m3)=1.25(kg/m3)となる。
【0084】
ところが、上記で算出された空中浮力1.25(kg/m3)は、横1m、縦1m、高さ1mの体積を持つヘリウムガスが空気中では1.25kgの浮力を持つこと(0℃、1気圧で)を意味するものであり、このような浮力は、1.25kgの重さを持つ空気よりも軽い物質(浮力物質、本例示ではヘリウムガス)を空中(地球上空)に自然の力(浮力)で持ち上げるという言葉とも同じである。
【0085】
このため、逆に、総重さ150kgの前記電気エネルギー輸送装置を空中に持ち上げるためには、150kg以上の浮力が必要であるので、
前記ヘリウムガスが1m3の体積を持つとき、1.25kgの浮力を持つが、150kgの浮力を持つようにするためには、150kg÷1.25kg=120倍となり、
前記ヘリウムガスの体積を120倍に大きくすれば、150kgの浮力を持つようにすることができる。
【0086】
したがって、前記例示の総重さ150kgのドローン1台に浮力物質としてのヘリウムガスを最小限120m3の体積を持つように備えさせたときの空中浮力は、
前記例示の総重さ150kgのドローン1台を地球上空(空中)に、自然の力だけで(別途のエネルギーの消費なし)別途のエネルギー消費が全くない状態で浮かび上がるようにする。
【0087】
その後、前記例示のドローン1台が地球上空に上述のように空中浮力のみで上がり、適切な位置(太陽光発電がうまく行われる位置)に上がった後は、前記ドローンに備えられた浮力を縮小させながら(前記ドローンの内部空間に詰めておいたヘリウムガスの一部を大気中に放出させながら)、前記ドローンの密度と周囲空気の密度とを同一に合わせると、前記ドローンは、何らのエネルギー消費なしに空中浮力のみで地球上空にとどまっていることができる。
【0088】
このように、前記ドローンが約31時間のみ(太陽を1日24時間休まず追いかけ、また太陽光がよく照らすように直射日光を受け取る側に方向を転換する行為をして)地球上空(空中)にとどまっているように浮力の平衡を合わせておけば、自然の力だけで別途のエネルギー消費が全くない状態で、前記ドローンに搭載された16個の太陽光モジュールは、太陽光を直射日光として強く受けるので、前記太陽光モジュール1個あたり1時間で100WHの電気を生産し、合計16個の生産量を合わせると、1時間あたり合計1.6KWHの電気を生産(発電)して、前記ドローンに16個の太陽光モジュールと一緒に搭載された産業用バッテリー(電気貯蔵装置)50KWH(KVAH)容量級1台に、31時間の間、合計50KWH(KVAH)容量の電気を貯蔵(充電)する。
【0089】
次いで、何らのエネルギーも使用することなく、自然の力である空中浮力だけを活用し、太陽光発電を介して合計50KWH(KVAH)容量の電気を貯蔵(充電)した前記例示のドローン1台は、電気貯蔵を終了し、指定電気エネルギー伝達場所(例えば、韓国ソウルに設置された指定電気エネルギー伝達場所)に帰還すればよいが、
帰還するときは、地球の重力を活用して別途のエネルギー消費を殆どせずに帰還する。
【0090】
つまり、前記ドローンの内部に充電されたヘリウムガスを大気中に排出し、前記ドローン全体の密度が周囲空気の密度よりも重くすれば(大量のヘリウムガスを大気中に放出させて前記ドローンの浮力を大幅に減らすか或いは全く無くす場合)、
前記ドローンの総密度が周囲空気の密度よりも大きく増加し(150kgの重さによって)、地球の重力によって自然に、韓国ソウルに設置された指定電気エネルギー伝達場所に降りてくる(帰還)。
【0091】
結論として、上述したような空中浮力を用いて、重さ150kgの上述のように構成されたドローン1台を、地球上空と地上に設置された指定電気エネルギー伝達場所との間を上述のような自然の力である空中浮力だけを活用して運行(駆動)させた結果、
ひたすら自然の力だけで別途のエネルギー消費がほとんどない状態で、総50KWH(KVAH)容量の電気を完全に無料で得ることができる。
【0092】
つまり、自然が無料で与える自然の力(エネルギー)である浮力(エネルギー)を活用すれば、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにすることができる。
【0093】
次に、上述した内容をまとめる。
【0094】
前記<実施例1>及び<実施例2>における前記電気エネルギー輸送装置は、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする方法で作らなければならない。
【0095】
前記電気エネルギー輸送装置が、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする方法は、
前記電気エネルギー輸送装置の運行(駆動)に必要なエネルギーの一部または大部分が、
別途のエネルギーを殆ど使用することなく、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給される方法でなければならない。
【0096】
前記電気エネルギー輸送装置の運行(駆動)のために必要なエネルギーの一部または大部分を自然の力で供給する方法は、
前記電気エネルギー輸送装置を地球上空または宇宙に浮かせるとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な大量の消費エネルギーの一部または大部分を、
別途のエネルギーを殆ど使用することなく、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給する方法となるようにしなければならない。
【0097】
前記別途のエネルギー消費なしに自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力は、
地球の重力と反対方向の空気中に押し上げようとする空気中の浮力(buoyancy)を使用することが最適である。
【0098】
前記空気中の浮力は、
浮力物質を用いて作った自然浮力、及び人工的に浮力が発生するように負圧(-)または真空をかけて作った人工浮力のうちの少なくとも一つを使用しなければならない。
【0099】
前記自然浮力は、
一定の体積を持つ空間(一定の体積の空間を有する物体)に浮力物質を詰め込むと、自然に形成される浮力である。
【0100】
前記浮力物質は、
空気の密度よりも低い密度を有する物質である。
【0101】
そして、前記空気の密度よりも低い密度を有する浮力物質のうち、前記電気エネルギー輸送装置に適用して使用するのがより容易な浮力物質は、
ヘリウムガス、水素ガス、メタンガス及び窒素の少なくとも1種を使用することがより効果的である。
【0102】
また、前記人工浮力は、一定の体積を持つ空間(一定の体積の空間を有する物体)に人工的に浮力(buoyancy)が発生するように負圧(-)または真空をかけて形成させる浮力(buoyancy)である。
【実施例4】
【0103】
前記<実施例3>における、電気エネルギー輸送装置の運行(駆動)のために必要なエネルギーの一部または大部分を自然の力(エネルギー)で供給して前記空気中の浮力を前記電気エネルギー輸送装置に適用する方法は、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間を作り、その空間に前記浮力物質を詰め込んで自然浮力を形成させるか、或いはその空間に負圧(-圧力)または真空をかけて人工浮力を形成させるか、或いは前記電気エネルギー輸送装置の内部に自然浮力及び人工浮力の少なくとも一つを持つように作られた浮力装置の構成を備えさせる方法の少なくとも一つからなる第1の方法、
前記自然浮力及び人工浮力の少なくとも一つを持つように作られた浮力装置を電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる第2の方法、及び
前記第1の方法と第2の方法における、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つに形成される浮力の大きさを調節することができるように備えさせる第3の方法のうち、
少なくとも一つの方法を使用することが効率的である。
【0104】
<実施例4-1>
次に、前記第1の方法の、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間を作り、その空間に前記浮力物質を詰め込んで自然浮力を形成させるか、或いはその空間に負圧(-圧力)または真空をかけて人工浮力を形成させるか、或いは前記電気エネルギー輸送装置の内部に自然浮力または人工浮力の少なくとも一つを持つように作られた浮力装置の構成を備えさせる方法のうちの少なくとも一つで備えさせる方法についてさらに詳しく説明する。
【0105】
1)前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間を作って、その空間に前記浮力物質を詰め込んで自然浮力を形成させる方法では、
前記電気エネルギー輸送装置が所定の重さを持って地球上空または空中に自然の力である浮力のみで持ち上げられるようにするために、前記電気エネルギー輸送装置の重さの大きさに該当するだけの浮力(浮力=持ち上げる重さ)の大きさが必要である。
【0106】
ところが、単位体積当たりの浮力の大きさは、周囲の単位体積当たりの空気の質量値から単位体積当たりの浮力物質の質量値を差し引いた差の値が浮力の大きさとなる。
【0107】
したがって、前記電気エネルギー輸送装置の重さの大きさに該当する大きさの浮力を得るためには、1m3体積あたりの周囲空気と浮力物質の質量の差異値を浮力基準値として定めた後、前記電気エネルギー輸送装置の重さ値を浮力基準値で割って算出された値を、浮力物質が備えられるべき空間の体積値として定めた後、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に算出された浮力物質が備えられるべき空間の体積値以上の体積を持つ空間を作り、この空間に該当浮力物質をいっぱいに詰め込めば(注入すれば)よい(この時、浮力物質注入圧力は、周囲の空気圧と同じ1気圧とする)。
【0108】
次に、このような方法について実施例を挙げてより詳細に説明する。
【0109】
前記<実施例3>において、上述したように、
地球上空に重さ150kgの電気エネルギー輸送装置をヘリウムガスの浮力のみを用いて持ち上げようとするとき、
質量(kg)=密度(kg/m3)×体積(m3)の公式において、
空気密度=1.43(kg/m3)(0℃、1気圧であるときの空気の密度)であり、
ヘリウム密度=0.18(kg/m3)(0℃、1気圧であるときのヘリウムの密度)であるので、
まず、前記浮力基準値を算出すると、前記浮力基準値(密度の差異値)=空気密度-ヘリウム密度=1.43(kg/m3)-0.18(kg/m3)=1.25(kg/m3)となる。
【0110】
ところが、前記空中浮力1.25(kg/m3)は、横1m、縦1m、高さ1mの体積を持つヘリウムガスが空気中では1.25kgの浮力を持つこと(0℃、1気圧で)を意味し、このような浮力は、1.25kgの重さを持つ空気よりも軽い物質(浮力物質、本例示ではヘリウムガス)を空中(地球上空)に自然の力(浮力)で持ち上げるという言葉とも同じである。
【0111】
よって、これを基準に、前記浮力物質(ヘリウムガス)が備えられるべき空間の体積値を算出すると、
総重さ150kgの前記電気エネルギー輸送装置を空中に持ち上げるためには、150kg以上の浮力が必要であるので、
前記ヘリウムガスが1m3の体積を持つとき、1.25kgの浮力を持つが、150kgの浮力を持つようにするには、150kg÷1.25kg=120倍となり、
前記ヘリウムガスの体積を120倍に大きくすると、150kgの浮力を持つようにすることができる。
【0112】
したがって、上記で算出された120倍という値は、前記電気エネルギー輸送装置の重さ150kgを地球上空に持ち上げるために必要な浮力の大きさを得るための前記電気エネルギー輸送装置の内部に浮力物質(ヘリウムガス)が備えられるべき空間の体積値120(m3)になり、このような120m3以上の体積を持つ空間を前記電気エネルギー輸送装置の内部に設置して、その空間の内部いっぱいにヘリウムガスを注入する方法(この時、ヘリウムガス注入圧力は、周囲の空気圧と同じ1気圧とする)で浮力を増加させて前記電気エネルギー輸送装置を作った後、これを空中に浮かせると、150kgの重さを持つ前記電気エネルギー輸送装置が、別途のエネルギー消費が全くない状態でも自然の力である浮力(自然浮力)のみで地球上空に浮かぶようになる。
2)前記第1の方法において、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間を作り、その空間に負圧(-圧力)または真空をかけて人工浮力を形成させる方法では、
負圧(-圧力;negative pressure)は、空気の圧力が大気圧以下の圧力状態にあることを意味し、真空(vacuum)は、物質が全く存在しない空間を意味する。
【0113】
しかし、真空は、実際には完全な真空を作ることが非常に難しいため、通常1/1000(10-3)mmHg程度以下の低圧を真空という。通常、真空というと、一定の容器内の気体を排気した高度の減圧状態を意味する(例えば、真空掃除機を例とすれば、真空掃除機が、完全な100%の真空状態を作るのではなく、真空に近いほど空気を大きく抜いて負圧を大きくするということを、真空と表現するのと同様である)。
【0114】
したがって、負圧と真空は、単位の表示が違うだけであり、空気の圧力が大気圧以下の圧力状態にあるのを意味するのは同じであり、
本発明では、便利上、負圧は空気の圧力が大気圧以下の圧力状態(低圧)にあるが、その低圧の状態が少ない状態を負圧とし、その低圧の程度が大きい状態を真空として、真空または負圧をかけるというのは、大気圧よりも低い圧力となるように空気分子を抜く際に、その空気量を小さく抜く状態は負圧、大きく抜く状態は真空と表現する。
【0115】
したがって、前記電気エネルギー輸送装置が所定の重さを持って地球上空または空中に自然の力である浮力のみで持ち上げるためには、前記電気エネルギー輸送装置の重さの大きさに該当するだけの浮力(浮力=持ち上げる重さ)の大きさが必要である。
【0116】
よって、このような浮力の大きさを作るためには、前記1)項で上述したように、地球上空に持ち上げようとする前記電気エネルギー輸送装置の所望の重さに該当する分だけの重さの値を、周囲空気の体積あたりの質量値から前記電気エネルギー輸送装置内の空間体積あたりの質量値を差し引いた差異値が、前記電気エネルギー輸送装置の空中に持ち上げられることを所望する重さ値となるように、前記電気エネルギー輸送装置の内部空間に負圧または真空をかけて前記空間内部の空気分子数量を減らす方法で空気の密度を低下させ、こうして発生する前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間全体の減少した密度と周囲空気の密度との差異値が、前記電気エネルギー輸送装置の全体の重さ値となるように、その密度の差を人工的に作る方法である。
【0117】
次に、このような方法について実施例を挙げてより詳細に説明する。
【0118】
前記<実施例3>で上述したように、地球上空に重さ150kgの電気エネルギー輸送装置をヘリウムガスの浮力のみを用いて持ち上げようとするとき、
150kgを地球上空に持ち上げるために必要な浮力の大きさを得るために、前記電気エネルギー輸送装置の内部にヘリウムガスが備えられるべき空間の体積値120(m3)となるように作った空間の内部にヘリウムガスの代わりにヘリウムガスの密度に該当する分だけの、負圧または真空をかけて空気の分子数量を空間の外に抜き出して、前記空間の内部はヘリウムガスの密度だけの空気密度が維持されるようにする。
【0119】
つまり、前記1)項の実施例で上述したように、
質量(kg)=密度(kg/m3)×体積(m3)の公式において、
1m3の体積を持つ閉鎖空間を基準にして、空気密度=1.43(kg/m3)であり、ヘリウム密度=0.18(kg/m3)なので、
前記電気エネルギー輸送装置の内部空間の密度が、前記ヘリウムガスと同じ密度となるように、負圧または真空をかけて前記空間内の空気分子数量を減らす方法で空気の密度を低下させ、前記空間の密度をヘリウムガスの密度である0.18(kg/m3)(0℃、基準空間の外部大気圧が1気圧であるときの基準空間内の空気密度)に合わせると、本目的を達成することができる。
【0120】
これを算術的に再び立証すれば、
まず、1m3の体積を持つ閉鎖空間(縦1m、横1m、高さ1mの体積を持つ)を基準にして、基準空間の浮力基準値を算出すると、基準空間の浮力基準値(密度の差異値)=空気密度-基準空間の密度=1.43(kg/m3)-0.18(kg/m3)=1.25(kg/m3)となる。
【0121】
すなわち、前記基準空間の浮力基準値(密度の差異値)1.25(kg/m3)は、横1m、縦1m、高さ1mの体積を持つ、
すなわち、1m3の体積を持つ閉鎖空間が、空気中では1.25kgの浮力を持つこと(0℃、1気圧で)を意味し、このような浮力は、1.25kgの重さを有する物質(浮力物質、本例示では、前記空間を有する電気エネルギー輸送装置)を空中(地球上空)に自然の力(浮力)で持ち上げるということとも同様である。
【0122】
次に、前記算出された基準空間である1m3体積の密度が0.18(kg/m3)であるときを基準にして、重さ150kgの前記電気エネルギー輸送装置を地球上空に持ち上げるのに必要な浮力を作り出すために、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えられるべき空間の体積値を算出すればよいが、
総重さ150kgの前記電気エネルギー輸送装置を空中に持ち上げるためには、150kg以上の浮力が必要であるので、
前記基準空間が1m3の体積で0.18(kg/m3)の密度を持つときに1.25kgの浮力が発生するが、
150kgの浮力を持つようにするためには、150kg÷1.25kg=120倍となり、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間を作るが、その大きさを、前記基準体積である1m3の120倍となる、120m3の体積を持つように大きくした後、
このように120m3の体積を持つように大きくなった空間全体に、負圧または真空をかけて前記空間内の空気分子数量を減らす方法で空気の密度を低下させ、前記空間全体の密度をヘリウムガスの密度である0.18(kg/m3)に合わせると、このように120m3の体積を持つように大きくなった空間は、150kgの浮力を持つようになる。
【0123】
この時、前記負圧または真空をかける方法では、上記で算出された体積を持つ空間に、負圧または真空を形成させる設備または装置(例えば、真空ポンプ(vacuum pump))を用いて、空間内部の空気を空間の外に排出させながらその程度を調節して所望の負圧(または真空度)に合わせればよい。
【0124】
結果として、前記基準空間の120倍という値は、前記電気エネルギー輸送装置の重さ150kgを地球上空に持ち上げるために必要な浮力の大きさを得るための前記電気エネルギー輸送装置内の空間に負圧または真空をかけてその内部空間全体の空気密度を0.18(kg/m3)に合わせた空間の体積値が120(m3)になるのである。このような内部の空気密度を0.18(kg/m3)に合わせるように負圧または真空が形成された、120m3以上の体積を持つ空間が内部の重心に位置するように前記電気エネルギー輸送装置を作った後、これを空中に浮かせると、重さ150kgの前記電気エネルギー輸送装置が、別途のエネルギー消費が全くない状態でも自然の力である浮力(人工浮力)のみで地球上空に浮かび上がるようになる。
3)前記第1の方法において、前記電気エネルギー輸送装置の内部に自然浮力または人工浮力のうちの少なくとも一つを持つように作られた浮力装置を設置する方法は、
前記電気エネルギー輸送装置とは別に、ある閉鎖された一定(所望)の体積の空間を有する物体に、前記1)項と同様の方法で自然浮力を持つように作るか、或いは前記2)項と同様の方法で人工浮力を持つように作ることのうち、少なくとも一つの方法で浮力を持つように作って、このような物体を前記電気エネルギー輸送装置内部の重心が中央に位置しうる空間に備えさせる方法である。
【0125】
前記浮力装置に浮力が形成されるようにする方法と、浮力の大きさを大きくする詳細な方法は、前記1)項の自然浮力形成方法及び2)項の人工浮力形成方法と同様であるので、ここで詳細な説明は省略する。
【0126】
<実施例4-2>
次に、前記第2の方法の、前記自然浮力または人工浮力のうちの少なくとも一つを持つように作られた浮力装置を電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる方法についてより詳細に説明する。
【0127】
前記電気エネルギー輸送装置とは別に、ある閉鎖された一定(所望)の体積の空間を有する物体に、前記1)項と同様の方法で自然浮力を持つように作るか、或いは前記2)項と同様の方法で人工浮力を持つように作ることのうち、少なくとも一つの方法で浮力を持つように作って、このような物体を前記電気エネルギー輸送装置の外部に別途追加の構成として備えさせるが、重心が中央に位置することができるように備えさせる方法である。
【0128】
このように前記電気エネルギー輸送装置に別途追加させて使用する前記浮力装置は、前記電気エネルギー輸送装置の浮力をさらに増加させるか、浮力を分散させるか、或いは浮力を調節する用途で使用する。
【0129】
次に、このような方法について実施例を挙げてより詳細に説明する。
前記第一の方法の実施例で上述したように、地球上空で重さ150kgの電気エネルギー輸送装置を浮力だけを用いて持ち上げようとするとき、
前記別途の浮力装置をバルーンで作り、このバルーンの内部空間体積を40m3にして、その中にヘリウムガスをいっぱい入れると(周囲の空気圧と同じ圧力で)、前記バルーンは約50kgの浮力を持つ(算出数式は、前記第一の方法に従う)。
【0130】
このように浮力50kgのバルーンを前記電気エネルギー輸送装置に重心が中央に位置するようにして吊ると、前記電気エネルギー輸送装置の総浮力は、本体の150kgに前記浮力装置の浮力50kgが追加されることにより総浮力が200kgとなり、前記電気エネルギー輸送装置を空中に浮かせば、前記浮力装置の浮力50kgが追加された分だけの速い速度で空中に浮かぶようになる。
【0131】
つまり、別途の浮力装置であるバルーンを上述のように活用すれば、結果的に浮力をさらに増加させる。
【0132】
空中で太陽光発電のための適正位置に上がっては、前記別途の浮力装置であるバルーンのヘリウムガスを抜くと(例えば、前記バルーンを前記電気エネルギー輸送装置から離れていくように、リモートコントロール装置によって縛られている紐を解くと、)、前記電気エネルギー輸送装置は、50kgの浮力を失うので、空中の適切な位置で停止する(空中停止地点の空気密度と前記電気エネルギー輸送装置の総密度とが平衡をなす地点で停止する)。
【0133】
すなわち、別途の浮力装置であるバルーンを上記のように活用すれば、結果的に浮力を調節する。
【0134】
次に、前記例示において他の条件を挙げて、前記電気エネルギー輸送装置の必要な浮力を分散させる方法について詳述する。
【0135】
前記電気エネルギー輸送装置の空中に持ち上げるべき重さは150kgであるが、前記電気エネルギー輸送装置本体の体積は40m3にしなければならないため、すなわち、前記例示よりも3分の1に小さくしなければならないと仮定したとき、
前記重さ150kgの電気エネルギー輸送装置に、40m3の体積にヘリウムガスをいっぱい満たした(0℃、1気圧の条件で)ヘリウムガスバルーン2つをそれぞれ電気エネルギー輸送装置に重心が中央に位置するようにして吊ると、前記電気エネルギー輸送装置本体は、50kgの浮力しか持たないが、別途追加の構成として備えられた2つのヘリウムガスバルーンが1つあたり50kgの浮力を追加することにより、前記電気エネルギー輸送装置が実際に持つ総浮力は再び150kgとなるので、何の問題もなく重さ150kgの電気エネルギー輸送装置本体を所望のとおりに地球上空に持ち上げるようにすることができる。
【0136】
すなわち、別途の浮力装置であるバルーンを上述のように活用すると、結果的に浮力を分散させる。
【0137】
<実施例4-3>
次に、前記第3の方法の、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つに形成される浮力の大きさを調節することができるように備えさせる方法についてさらに詳しく説明する。
【0138】
前記第3の方法における、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つに形成される、
浮力の大きさを調節することができるように備えさせる方法は、
浮力を形成する空間内部の圧力、またはこのような空間の体積を調節する方法のうちの少なくとも一つが行われるように備えさせる方法である。
【0139】
このような方法としては、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つに、自然浮力を備えさせるとき、この時に使用する浮力物質の圧力と体積のうちの少なくとも一つが調節されるように備えさせるが、備えられる浮力物質の圧力と体積のうちの少なくとも一つの調節によって、前記電気エネルギー輸送装置全体の浮力を増加、減少または分散させる機能が行われるように備えさせる第1の方法、並びに
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つに、人工浮力を備えさせるとき、この時に使用する負圧または真空をかける程度の圧力と、このような負圧と真空をかける空間の体積のうちの少なくとも一つが調節されるように備えさせて、上述のように負圧と真空をかける空間の負圧または真空状態程度の圧力と、このような空間の体積のうちの少なくとも一つの調節によって、前記電気エネルギー輸送装置全体の浮力を増加、減少または分散させる機能が行われるように備えさせる第2の方法のうち、
少なくとも一つの方法で、前記浮力の大きさを調節する方法である。
【0140】
<実施例4-3-1>
次に、前記<実施例4-3>の第1の方法についてさらに詳しく説明する。
【0141】
一定の温度で、気体の体積は圧力に反比例する(ボイルの法則;Boyle’s law)。
【0142】
したがって、前記電気エネルギー輸送装置または別途の浮力装置に自然浮力の形成のために浮力物質を備えさせるとき、前記<実施例4>の第1の方法と第2の方法では、浮力物質(ヘリウムガス、水素ガスなど)が備えられた(注入した)圧力を周囲の空気圧と同一にして注入を行ったが、
本<実施例4>の第3の方法では、備えられた(注入した)圧力が周囲の空気圧よりも高く注入するか、或いは
浮力物質を注入する体積もさらに大きく(前記<実施例4-1>と<実施例4-2>で上述した計算方式によって算出される体積値よりもさらに大きく)して備えさせることのうち、少なくとも一つの方法で備えさせた後、
上述したように圧力を高くした或いは体積を大きくした状態で備えられた浮力物質の圧力及び体積のうちの少なくとも一つの調節によって、前記電気エネルギー輸送装置または別途の浮力装置の浮力の大きさを調節する方法である。
【0143】
これを再びまとめると、
前記<実施例4-3>の第1の方法をより効果的に行う方法は、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つに形成される浮力において、その浮力を形成させるために注入する浮力物質の圧力を周囲の空気圧よりも高くするか、
或いは前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つに浮力が形成されるようにするために、浮力物質を備えさせる空間の体積をさらに大きく(前記<実施例4-1>と<実施例4-2>で上述した計算方式によって算出される体積値よりも大きく)して備えさせることのうち、少なくとも一つの方法で備えさせた後、
前記浮力物質の圧力、及び浮力物質が備えられる空間の体積のうちの少なくとも一つを調節(変更)させる方法によって前記浮力の大きさを調節する方法である。
【0144】
<実施例4-3-1-1>
前記<実施例4-3-1>の
前記浮力物質の圧力、または浮力物質が備えられる空間の体積のうちの少なくとも一つを調節(変更)させる方法によって前記浮力の大きさを調節する方法について実施例を挙げてさらに詳細に説明するために、
まず、前記<実施例4-3-1>の浮力物質の圧力が周囲の空気圧よりも高くなるようにする方法で浮力の大きさを調節する方法を詳細に説明してみると、
前記<実施例4-1>において、地球上空に重さ150kgの電気エネルギー輸送装置を浮力のみを用いて持ち上げようとするとき、
体積120m3以上の空間を前記電気エネルギー輸送装置の内部に設置して、その空間内部にいっぱいヘリウムガスを注入する方法(この時、ヘリウムガスが注入されている圧力は、周囲の空気圧と同一の1気圧である)で浮力を増加させて前記電気エネルギー輸送装置を作った後、これを空中に浮かせば、重さ150kgの前記電気エネルギー輸送装置が、別途のエネルギー消費が全くない状態でも自然の力である浮力(自然浮力)のみで地球上空に浮くのは、上述したとおりである。
【0145】
ところが、前記<実施例4-1>では、体積120m3の空間に浮力物質としてのヘリウムガスを注入する際に、注入された圧力が周囲の空気圧(大気圧)のような状態と同一の圧力になるように注入するということが前提になった方法である。
【0146】
しかし、本方法では、前記空間に浮力物質(ヘリウムガス)を注入した空間内部の圧力を周囲の空気圧よりもさらに高く(大気圧よりも高く)する方法を使用するが、浮力物質が満たされた空間の圧力が上がると、その分だけ上がる圧力に比例して密度が上がって浮力が減少するので、これを補償することができるように浮力物質が注入される空間の体積をさらに大きくして、さらに大きくなった空間に浮力物質を備えさせる方法とするのである。
【0147】
つまり、前記<実施例4-1>の実施例における方法と比較すると、
前記<実施例4-1>の実施例における方法は、前記重さ150kgの電気エネルギー輸送装置を地球上空に浮力のみを用いて持ち上げるために、電気エネルギー輸送装置または別途備えさせる浮力装置の内部空間の体積を120m3にして、ここに浮力物質(ヘリウムガス)をいっぱいに満たすが、その圧力は周囲の空気圧と同じ大気圧で詰め込む方法であったが、
本方法は、前記空間の体積を120m3より大きい体積にし、前記空間に注入した浮力物質(ヘリウムガス)の圧力を上げて前記空間の圧力が周囲の空気圧(大気圧)よりも高く維持される(浮力物質の分子数量を大気圧の状態よりも多くする)ことにより、前記空間の浮力物質(ヘリウムガス)の密度を0.18(kg/m3)よりも高くなるようにするが、全体的な浮力が150kg以上となるようにするのである。
【0148】
このような方法を使用すると、前記<実施例4-1>における方法を使用する場合よりも、前記電気エネルギー輸送装置内部の浮力物質が満たされる空間の体積が120m3よりも大きくなり、空間内部の浮力物質が注入された圧力は周囲の空気の大気圧よりも高くなったまま、全体の浮力は150kg以上を持つようになり、
地球上空に浮かんでは、前記空間の浮力物質を外に排出させると、さらに浮力を大きくすることができる潜在浮力を持つようになり、地球上空に上がったり、とどまったり、降りたりしながら浮力を調節することができる浮力の余力(浮力物質を前記空間の外に排出することができる浮力物質の分子数量の余力)を持つ。
【0149】
これを算術的に再び立証すれば、
空気密度=1.43(kg/m3)、ヘリウム密度=0.18(kg/m3)なので、
質量(kg)=密度(kg/m3)×体積(m3)、密度=質量÷体積、
ボイルの法則による圧力と体積の関係は、P=K×1/V(Pは圧力、Kは比例定数、Vは体積)の公式において、
ヘリウムガスの体積1m3のとき、0.18kgの重さ(質量)を持つことを、体積を2倍に増やすと、密度(kg/m3)=質量÷体積=0.18kg÷2m3=0.09kg/m3となり、体積に反比例して密度が小さくなることが分かり、
また、ヘリウムガスを体積1m3の空間に1気圧(大気圧)の圧力で詰め込み、前記空間圧力が1気圧に維持されていたことを2気圧に2倍に高めると、比例定数K=P÷Vであるので、K=2P÷1/2Vとなり、圧力に反比例して体積が小さくなることが分かるので、
密度は、体積に反比例して小さくなり、体積は圧力に反比例して小さくなるので、密度=1/体積、体積=1/圧力、密度=1÷1/圧力=圧力となり、密度は圧力に比例して増加または減少することが分かる。
【0150】
したがって、上述した方法を算術的に立証するために、
前記総重さ150kgの電気エネルギー輸送装置の内部空間が120m3であり、ヘリウムガスが1気圧に満たされており、浮力が150kg発生するようになった状態のものを、
例えば、本方法では、前記空間の体積を2倍にして240m3となるようにすると(このとき、空間内部の圧力は1気圧となるようにヘリウムガスを追加注入する。)、前記<実施例4-1>で上述したような公式、浮力基準値(密度の差異値)=空気密度-基準空間の密度=1.43(kg/m3)-0.18kg/m3=1.25(kg/m3)となり、ここに増えた体積を乗じると、総浮力=1.25(kg/m3)×240m3=300kgとなって浮力が2倍に増えた状態となる。
【0151】
このような状態で、前記2倍に大きくなった空間内部の圧力を4.47気圧に4.47倍上げると、上記の数式から密度は圧力に比例することが分かったので、前記2倍に大きくなった空間内部のヘリウムガスの密度も4.47倍に大きくなり、
これを再び数式で計算すると、該当4.47気圧のヘリウム密度=0.18(kg/m3)×4.47=0.80(kg/m3)となり、
前記<実施例4-1>で上述したような公式、浮力基準値(密度の差異値)=空気密度-基準空間の密度=1.43(kg/m3)-0.80(kg/m3)=0.63(kg/m3)となり、ここに増えた体積を乗じると、総浮力=0.63(kg/m3)×240m3=151kgとなって、浮力が再び前記<実施例4-1>でほぼ同じ151kgの状態になる。
【0152】
結論的に、前記<実施例4-1>における方法は、重さ150kgの電気エネルギー輸送装置を地球上空に浮力のみを用いて持ち上げるために、電気エネルギー輸送装置または別途備えさせる浮力装置の内部空間の体積を120m3として、ここに浮力物質(ヘリウムガス)をいっぱいに満たすが、その圧力は周囲の空気圧と同じ大気圧で詰め込む方法であったが、
本方法は、前記空間の体積を120m3よりも大きい体積を持つようにし(240m3にする)、前記空間に注入した浮力物質(ヘリウムガス)の圧力を上げて(4.47気圧に上げ)前記空間の圧力が周囲の空気圧(大気圧)よりも高く維持される(浮力物質の分子数量を大気圧状態よりも4.47倍多くする)ことにより、前記空間の浮力物質(ヘリウムガス)の密度を0.18(kg/m3)よりも高くなるようにするが、全体的な浮力が150kg以上となるようにしたものである。
【0153】
上述したように体積と空間圧力を大きくした電気エネルギー輸送装置、または別途に備えさせる浮力装置を地球上空に浮かび上がるようにした後、地球上空に行くほど周囲空気の圧力が低くなるにつれて浮力が次第に弱くなるとき、前記空間の圧力を高めて、貯蔵しておいた浮力物質を空間の外に周囲空気の圧力が減少する分ずつ比例して少しずつ放出して前記空間内部の圧力を減らすと、前記電気エネルギー輸送装置、または別途に備えさせる浮力装置の浮力の程度が最初に地球上空に浮かび上がるときと同じ以上の浮力を持つように調節することができるので、地球上空で前記電気エネルギー輸送装置または別途に備えさせる浮力装置の内部圧力を縮小する方法で浮力調節を行うことができる。
【0154】
<実施例4-3-1-2>
その次に、前記<実施例4-3-1>の浮力物質を備えさせる空間の体積をさらに大きく(前記<実施例4-1>と<実施例4-2>で上述した計算方式によって算出される体積値よりも大きく)して備えさせる方法で浮力の大きさを調節する方法を詳細に説明する。
【0155】
別途に備えさせる浮力装置として、圧力が加わると体積を維持するかより大きくなり、圧力を抜くと体積が完全に減少するバルーンのような装置を用いて、これを前記エネルギー輸送装置に別途に備えさせて、地球上空に浮かび上がった後からは、ここに圧力で貯蔵された浮力物質を抜くと、浮力装置が持っていた体積がなくなるので、前記電気エネルギー輸送装置全体からみて、体積は浮力装置がなくなった分だけ減少して、体積が減少すると重さに変化がない同じ条件で体積のみが減少すると、浮力は減少する(密度=質量÷体積なので、上述したように重さが同じ状態で体積が減少すると、密度が上がり、密度が上がると、浮力が減少する)。
【0156】
結果的に、体積を調節する方法で浮力を調節することができる。
【0157】
<実施例4-4>
前記<実施例4-1>乃至前記<実施例4-3>で上述した内容をまとめると、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置の少なくとも一つに、
浮力が作られるように(形成されるように)する方法として最も効果的な方法は、
前記該当空間(浮力物質、または負圧または真空が形成される)自体、または該当空間の内部に存在する気体が(浮力物質または空気など)、体積当たりの質量が周囲空気の同じ体積当たりの空気質量よりも低い質量を持つようにして浮力が作られるように(形成されるように)する方法であることが分かる。
【0158】
前記該当空間(浮力物質、または負圧または真空が形成される)自体、または該当空間の内部に存在する気体(浮力物質または空気など)が、体積当たりの質量が周囲空気の同じ体積当たりの空気の質量よりも低い質量を持つようにして浮力が作られるように(形成されるように)する方法としてより効果的な方法は、
一定体積の閉鎖された空間を有する物体に、浮力物質を挿入(注入)するか、負圧(-圧力)をかけるか、或いは真空をかける方法の少なくとも一つの方法で、前記空間または浮力装置の体積当たりの質量が、周囲空気の同じ体積当たりの空気質量よりも低い質量を持つようにする方法であることが分かる。
【0159】
また、前記浮力装置は、
一定体積の閉鎖された空間を有する物体に、前記物体の体積当たりの質量が周囲空気の同じ体積当たりの空気よりも低い質量を持つようにして、地球上空(空中)で浮力の効果を発生させることができるようにするものでなければならない。
【実施例5】
【0160】
前記<実施例3>における前記電気エネルギー輸送装置を、
電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする方法で作るにあたり、
前記<実施例3>で上述した方法で作ることに追加の技術がさらに加わるようにして作る別の方法としては、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な大量の消費エネルギーの一部または大部分を、
別途のエネルギーを殆ど使用することなく、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給するようにするが、
地球上空または宇宙にとどまる時間を長くして、地球上空または宇宙に上がったりとどまったりする間に、太陽光発電の電気生産(発電)量を十分に増加させるようにし、このように増加する電気生産(発電)量で十分に多くの電気が電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるようにして、前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする第1の方法、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な大量の消費エネルギーの一部または大部分を、
別途のエネルギーを殆ど使用することなく、自然の原理(または宇宙秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給するようにするが、
前記電気エネルギー輸送装置の浮力の大きさを大きくすることにより、のせて上がる太陽光発電部及び電気貯蔵装置の容量の大きさを大きくして、地球上空または宇宙に上がったりとどまったり、指定電気エネルギー伝達場所に帰還する間に、太陽光発電の電気生産(発電)量を十分に増加させるようにし、このように増加する電気生産(発電)量で十分に多くの電気が電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるようにして、前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする第2の方法、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な大量の消費エネルギーの一部または大部分を、
別途のエネルギーを殆ど使用することなく、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給するようにするが、
前記電気エネルギー輸送装置の浮力の大きさを大きくすることにより、のせて上がる太陽光発電部及び電気貯蔵装置の容量の大きさを大きくし、地球上空または宇宙にとどまる時間を長くして、地球上空または宇宙に上がるか、とどまるか、指定電気エネルギー伝達場所に帰還する間に、太陽光発電の電気生産(発電)量を十分に増加させるようにし、このように増加する電気生産(発電)量で十分に多くの電気が電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるようにして、前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする第3の方法、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として、
前記電気エネルギー輸送装置に備えられた電気貯蔵装置に予め貯蔵(充電)された電気エネルギー、前記輸送(または地球上空または宇宙にとどまる)過程で新たに貯蔵(充電)される電気エネルギー、及び予め備えられたジェット燃料、予め備えられたその他の既存の飛行装置が飛行するのに使用される各種飛行燃料のうちの少なくとも一つを使用する方法であって、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として使用するようにするが、
残りの部分の消費エネルギーは、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給するようにする方法で行われるようにすることにより、
前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする第4の方法、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として、
前記電気エネルギー輸送装置に備えられた電気貯蔵装置に予め貯蔵(充電)された電気エネルギー、前記輸送(または地球上空または宇宙にとどまる)過程で新たに貯蔵(充電)される電気エネルギー、及び予め備えられたジェット燃料、予め備えられたその他の既存の飛行装置が飛行するのに使用される各種飛行燃料のうちの少なくとも一つを使用する方法であって、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として使用するようにするが、
残りの部分の消費エネルギーは、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給するようにする方法で行われるようにし、
同時に、地球上空または宇宙にとどまる時間を長くして、地球上空または宇宙に上がったりとどまったりする間に、太陽光発電の電気生産(発電)量を十分に増加させるようにし、このように増加する電気生産(発電)量で十分に多くの電気が電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるようにして、前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする第5の方法、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として、
前記電気エネルギー輸送装置に備えられた電気貯蔵装置に予め貯蔵(充電)された電気エネルギー、前記輸送(または地球上空または宇宙にとどまる)過程で新たに貯蔵(充電)される電気エネルギー、及び予め備えられたジェット燃料、予め備えられたその他の既存の飛行装置が飛行するのに使用される各種飛行燃料のうちの少なくとも一つを使用する方法であって、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として使用するようにするが、
残りの部分の消費エネルギーは、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給するようにする方法で行われるようにし、
同時に、前記電気エネルギー輸送装置の浮力の大きさを大きくすることにより、のせて上がる太陽光発電部及び電気貯蔵装置の容量の大きさを大きくして、地球上空または宇宙に上がるか、とどまるか、指定電気エネルギー伝達場所に帰還する間に、太陽光発電の電気生産(発電)量を十分に増加させるようにし、このように増加する電気生産(発電)量で十分に多くの電気が電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるようにして、前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする第6の方法、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として、
前記電気エネルギー輸送装置に備えられた電気貯蔵装置に予め貯蔵(充電)された電気エネルギー、前記輸送(または地球上空または宇宙にとどまる)過程で新たに貯蔵(充電)される電気エネルギー、及び予め備えられたジェット燃料、予め備えられたその他の既存の飛行装置が飛行するのに使用される各種飛行燃料のうちの少なくとも一つを使用する方法であって、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消費エネルギーの一部として使用するようにするが、
残りの部分の消費エネルギーは、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)で供給するようにする方法で行われるようにし、
同時に、前記電気エネルギー輸送装置の浮力の大きさを大きくすることにより、のせて上がる太陽光発電部及び電気貯蔵装置の容量の大きさを大きくし、かつ、地球上空または宇宙にとどまる時間を長くして、地球上空または宇宙に上がるか、とどまるか、指定電気エネルギー伝達場所に帰還する間に、太陽光発電の電気生産(発電)量を十分に増加させるようにし、このように増加する電気生産(発電)量で十分に多くの電気が電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるようにして、前記電気生産・輸送サイクルを1回行う過程で使用される(消費される)総エネルギー量よりも、前記電気生産・輸送サイクルの1回進行によって地球上空または宇宙から電気を生産(発電)して指定電気エネルギー伝達場所に持ってきた(輸送してきた)総エネルギー量がさらに多くなるようにする第7の方法、
前記第1の方法ないし第7の方法において、前記電気エネルギー輸送装置本体、その他の設備またはフレームを構成する構成体、または備えられる物体のうちの少なくとも一つの重さ(重量)を減らす方法を追加することにより、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な消耗エネルギーの消費を最小限に抑える第8の方法、
前記第1の方法ないし第7の方法において、前記電気エネルギー輸送装置本体に備えさせる(のせる)前記太陽光発電設備を、最初に指定電気エネルギー伝達場所で前記電気エネルギー輸送装置本体に備えさせて(のせて)出発するときは、小さな面積を占めるようになっており、実際地球上空または宇宙に上がって太陽光発電を開始するときは、太陽光発電を行うことができる面積が遥かに大きくなるように構成されたもの(例えば、折り畳み式太陽光モジュールなど)を備えさせて(のせて)、前記電気エネルギー輸送装置が最初に指定電気エネルギー伝達場所から出発するときは、小さな面積で出発して(例えば、折り畳み式太陽光モジュールを折り畳んで出発)、地球上空または宇宙に上がるときに空気抵抗を最小限に抑えることで、消費されるエネルギーを最小化(または浮力のみを使用して完全ゼロ化)させ、実際地球上空または宇宙に上がって太陽光発電を開始するときは、太陽光発電設備の太陽光を受ける面積が遥かに大きくなるようにし(例えば、折り畳み式太陽光モジュールを最大限に展開して使用)、指定電気エネルギー伝達場所に帰還するときは、再び太陽光発電設備の面積を減らす方法(例えば、折り畳み太陽光モジュールを折り畳んで帰還)を追加することにより、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で空気抵抗を最小限に抑えることにより、必要な消耗エネルギーの消費を最小限に抑える第9の方法、並びに
前記第1の方法ないし第9の方法を混用して使用する第10の方法のうち、
少なくとも一つの方法を使用するのである。
【実施例6】
【0161】
前記<実施例3>における、前記電気エネルギー輸送装置を、
前記電気エネルギー輸送装置の運行(駆動)のために必要なエネルギーの一部または大部分を自然の力で供給する方法であって、
前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするとき、地球上空または宇宙にとどまっているようにするとき、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するとき、またはエネルギーが大量に消費される運行(駆動)区間を運行(駆動)するときのうち、少なくとも一つの運行区間で必要な大量の消費エネルギーの一部または大部分を、
別途のエネルギーを殆ど使用することなく、自然の原理(または宇宙の秩序など)を活用して自然に得られる自然の力(エネルギー)である地球の重力と反対方向の空中に押し上げようとする空気中の浮力(buoyancy)で供給するようにする方法を、実際実現させるためのその適用方法は、次のとおりである。
【0162】
第一に、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにするときの実際の適用方法は、
前記電気エネルギー輸送装置全体の密度を、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に上がる過程での周囲空気の密度よりも小さくなるようにする方法を使用しなければならない。
【0163】
このためには、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、及び別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成される浮力の大きさを大きくする方法によって、前記電気エネルギー輸送装置全体の密度が地球上空または宇宙に上がる過程における周囲空気の密度よりも小さくなるようにする。
【0164】
そして、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、及び別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成される浮力の大きさを大きくする方法としては、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、または別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つ、内部の圧力または浮力が形成される空間の体積のうちの少なくとも一つを調節する方法を用いて、浮力の大きさを大きくする方法を使用する。
【0165】
第二に、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙にとどまるようにするときの実際の適用方法は、
前記電気エネルギー輸送装置全体の密度が、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に上がる過程における周囲空気の密度と同様に維持されるようにする方法を使用しなければならない。
【0166】
このためには、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、または別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成される浮力の大きさを減らし(縮小させ)ながら、周囲空気の密度と同一になる瞬間に浮力の調節を中断する方法によって、前記電気エネルギー輸送装置全体の密度が地球上空または宇宙にとどまる過程における周囲空気の密度と同一にするのである。
【0167】
そして、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、または別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成される浮力の大きさを減らし(縮小させ)ながら、周囲空気の密度と同一になる瞬間に浮力の調節を中断する方法としては、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、及び別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成された、圧力または浮力が形成される空間の体積のうちの少なくとも一つを減らして(縮小させて)おり、前記電気エネルギー輸送装置全体の密度が周囲空気の密度と一致(同一)になる瞬間(前記電気エネルギー輸送装置が上昇を停止する瞬間)に、圧力または浮力が形成される空間の体積のうちの少なくとも一つを減らす(縮小させる)動作を停止する方法を使用する。
【0168】
第三に、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するときのその適用方法は、
前記電気エネルギー輸送装置全体の密度が、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還する過程における周囲空気の密度よりも重くする方法を使用しなければならない。
【0169】
このためには、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、または別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成される浮力の大きさを減らし(縮小させて)ながら、周囲空気の密度よりも重くする方法によって、前記電気エネルギー輸送装置全体の密度を、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還する過程における周囲空気の密度よりも重くする。
【0170】
そして、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、または別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成される浮力の大きさを減らして(縮小させて)、前記電気エネルギー輸送装置全体の密度を、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還する過程における周囲空気の密度よりも重くする方法としては、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる浮力を形成させる空間または浮力装置、及び別途の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つで形成された、圧力または浮力が形成される空間の体積のうちの少なくとも一つを減らして(縮小させて)、前記電気エネルギー輸送装置が地球の重力によって自動的に落下しながら、地球上空または宇宙から指定電気エネルギー伝達場所に帰還するようにする方法を使用する。
【実施例7】
【0171】
前記<実施例1>乃至<実施例6>において、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにする際に、
地球上空に上がるほど空気密度が小さくなるか、或いは宇宙空間に上がると、全く空気がなくなりながら真空状態になることにより、前記電気エネルギー輸送装置に加わる周囲の圧力が地球上空に上がるほど次第に希薄になり、宇宙空間に出ていくと、全く加わる圧力がゼロ(真空)状態になり、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置がいずれも、外部から加わる圧力が減るか或いはゼロになることにより、内部気体の膨張作用によって内部空間が膨張し、内部空間が膨張すると、前記空間の体積の増加をもたらし、結果として前記電気エネルギー輸送装置全体の密度を縮小(減少)させ、このような現象がさらに激しくなるほど(地球上空にさらに上がるほど)、周囲空気の密度よりも前記電気エネルギー輸送装置全体の密度が小さくなり、地球上空または宇宙に上昇する動作が停止する。
【0172】
そして、このような状態がさらに激しくなると(地球上空にさらに上がるほど)、前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置がいずれも、最大限に膨張して破れてしまい、内部の浮力が瞬間的に完全なくなる損傷を被り、前記電気エネルギー輸送装置は、浮力がなくなるにつれて、地表面に引き下ろす力として地球の重力だけが作用することにより、地球上空または宇宙から自然落下し、結果として、地球上空または宇宙で電気エネルギーを生産(発電)しようとする本発明の目的を成功させることができないという問題点を生じさせる。
【0173】
したがって、上述した問題点を解決するためには、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つを、地球上空または宇宙に行っても周囲空気の圧力低下またはゼロ(真空状態)になる状態でも、内部空間の体積が膨張しない(殆ど膨張しないか、または少しだけ膨張する)技術で作らなければならない。
【0174】
このような技術では、負圧(-圧力)または真空に耐える構造(厚さ、強度、引張力など)を持つように作らなければならず、同時に前記技術を実現することができる物質を素材として用いて作らなければならない。
【0175】
前記技術を実現することができる物質の素材としては、負圧または真空に耐える金属、合金金属、または特殊金属のうちの少なくとも一つを使用しなければならない。
【0176】
上述した内容を再びまとめると、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置が、地球上空または宇宙に上がるほど膨張することを防止するために、
前記電気エネルギー輸送装置の内部に一定の体積を持つ空間、前記電気エネルギー輸送装置の内部に備えさせる構成をなす浮力装置、または前記電気エネルギー輸送装置に別途追加の構成として備えさせる浮力装置のうちの少なくとも一つを、
地球上空または宇宙に行っても、周囲空気の圧力低下またはゼロ(真空状態)になる状態でも、内部空間の体積が膨張しない(殆ど膨張しないか、或いは少しだけ膨張する)技術で作らなければならない。
【0177】
そして、このような技術では、負圧(-圧力)または真空に耐える構造(厚さ、強度、引張力、格子構造など)を持つように作らなければならず、かつ前記技術を実現することができる物質を素材として用いて作らなければならない。
【0178】
前記技術を実現することができる物質の素材としては、負圧または真空に耐える金属、合金金属、特殊素材または複合素材のうちの少なくとも一つを使用しなければならない。
【0179】
そして、前記金属としては、銅、炭素鋼、チタンを使用する。
【0180】
また、前記合金金属としては、ステンレス鋼(stainless steel)、リチウムマグネシウム合金を使用する。
【0181】
前記複合素材としては、炭素繊維に金属、セラミック、高分子マトリックスを混合した炭素繊維複合素材を使用する。
【0182】
また、前記特殊素材としては、ジュラルミン(Duralumin)を使用する。
【実施例8】
【0183】
前記<実施例1>乃至<実施例6>において、前記電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がるようにする際に、
前記電気エネルギー輸送装置に備えられた電気貯蔵装置が、周囲空気が低い零下圏に下がることにより自動放電してしまう問題点を解決しなければならない。
【0184】
前記電気エネルギー輸送装置に備えられた電気貯蔵装置は、内部に電気を貯蔵(充電)し、出力(放電)する機能を有するバッテリー(リチウムイオン等)で構成されているが、このようなバッテリーは、零下圏ではバッテリーの性能が50%台に落ち(自動放電)、氷点下15℃(-15℃)以下に下がると、自動放電が急速に大きくなって貯蔵(充電)能力を失ってしまう。
【0185】
したがって、かかる問題点を解決するためには、前記電気貯蔵装置に電気熱線を巻き付けることにより、前記電気貯蔵装置の維持温度を、バッテリー性能が低下しない程度の温度(常温以上)に維持させなければならない。
【0186】
前記電気貯蔵装置は、地球上空または宇宙に上がって使用されるものなので、前記電気熱線は、前記電気貯蔵装置から出力される電気で発熱動作を引き起こす熱線でなければならない。
【0187】
そして、前記電気貯蔵装置から出力される電気は、直流(DC)電気であり、電圧が低い低電圧(通常、24V以下の電圧)電気なので、前記熱線は、バッテリー電気で動作する熱線を使用しなければならない。
【0188】
したがって、このような熱線として最も適した熱線は、バッテリー電気動作組立式熱線を使用することが好ましい。
【実施例9】
【0189】
前記<実施例1>による本発明の地球上空発電システムが、今後人類が化石燃料の代替エネルギーとして太陽光発電によるクリーンなエネルギーである電気(エネルギー)をほぼ無限かつほぼ恒久的に生産(発電)するための方法を、ここでさらに詳細に説明する。
【0190】
このため、一つの実例2を挙げると、
まず、前記<実施例1>における指定電気エネルギー伝達場所の一つが、韓国ソウル内の地上に位置したソウル電気エネルギー伝達場所であると仮定したとき、地球上空とソウル電気エネルギー伝達場所とを往復する電気エネルギー輸送装置としてドローンを選定した後、前記ドローンに太陽光発電設備である太陽電池を設置するが、地球上空に上がって太陽光をよく受けることができるように設置し(例えば、折り畳み式太陽光モジュールを設置して地上から地球上空に上がるときは折り畳まれており、地球上空に上がって太陽に向けて展開すると、太陽光をさらに広い面積でさらに多く直射日光として受け取ることができるように設置し)、
一方では、前記ドローンに設置された太陽電池で生産(発電)される電気を貯蔵(充電)して地上のソウル電気エネルギー伝達場所に持ってくる機能と、ソウル電気エネルギー伝達場所に来ては貯蔵(充電)してきた電気をよく伝達(放電または配送)する機能をうまく行うことができる前記電気貯蔵装置としてのエネルギー貯蔵装置(ESS)を前記ドローンに追加設置して、
前記ドローンが地球上に上がって折り畳み式太陽電池を展開すると、電気が生産(発電)され始め、このように生産(発電)される電気を、前記ドローンに一緒に設置されたエネルギー貯蔵装置(ESS)に貯蔵した後、前記エネルギー貯蔵装置(ESS)の容量だけ十分に電気の貯蔵(充電)を完了すると、前記ドローンが地上のソウル電気エネルギー伝達場所に降りて来て、このソウル電気エネルギー伝達場所に設置された電気発送のための大容量電気貯蔵装置[巨大な容量を持つエネルギー貯蔵装置(ESS)]に地球上空で貯蔵(充電)してきた電気を放電[大容量の電気貯蔵装置を充電]させた後、再び地球上空に上がって充電し、再び地上の充電ステーションに降りて来て放電することを繰り返し行い、このようにして地上のソウル電気エネルギー伝達場所に設置された大容量の電気貯蔵装置に貯蔵された電気は、各地上のエネルギー(電気)が必要な需要家に伝達、配送または送電するのである。
【0191】
次に、これをより詳細な例示を挙げてより詳細に説明する。
【0192】
前記電気エネルギー輸送装置1台をドローンにするが、このドローンに太陽光発電設備を、1時間あたり約1.6KWHを生産(発電)することができる容量を持つように設置し(この実施例を挙げると、韓国ティンクル発電所という会社で生産して販売している太陽光モジュール100WHは、フレキシブルな製品であって、重さが1.85kgであり、サイズは厚さ3mm、横約1m、縦約0.5mであり、1時間あたり100WH容量の電気を太陽光の光を受けて生産するが、このような太陽光モジュール16個を、前記電気エネルギー輸送装置に太陽光をよく受け取ることができる構造で設置するが、この時、16個の太陽光モジュールの総重さは約30kgとなり、16個の太陽光モジュールで生産(発電)する電気総容量は、1時間あたり1.6KWHになる。)、
また、前記ドローン1台に太陽光電気貯蔵装置として、約50KWH(KVAH)の容量を貯蔵することができる電気貯蔵装置を設置して(この実施例を挙げると、韓国ティンクル発電所という会社で生産して販売している産業用バッテリー(電気貯蔵装置)50KWH(KVAH)容量級1台を設置すればよいが、その重さは67kgになる。)、
前記ドローン1台に設置された太陽光発電設備で生産(発電)する電気が、一緒に設置された電気貯蔵装置に充電(貯蔵)できるように電気、回路を構成して前記ドローンを作った後、
前記ドローンを地球上空に浮かべ上げると、前記ドローン1台は、1時間当たり1.6KWHの太陽光発電の電気を生産して貯蔵することができ、前記ドローンが地球上空に約31時間程度浮いていると(太陽を1日24時間休まずに追いかけ、また、太陽光がよく照らされるように直射日光を受ける側に方向を転換する行為をして)、総50KWH(KVAH)容量の電気を貯蔵(充電)して指定電気エネルギー伝達場所に戻ってくることができる。
【0193】
この時、前記ドローンの自体およびその他の設備の重さを約50kgと仮定したとき、前記ドローン1台の総重さは約150kgになる。
【0194】
したがって、前記重さ150kgのドローン1台を別途のエネルギー消費なしにひたすら空気中の浮力だけで地球上空に飛ばせようとすると仮定をし、空気中の浮力を生じさせる浮力物質として、空気の密度よりも軽い物質の中からヘリウムガスを選択して、本例示の目的を達成するために適用しようとすると仮定をしたとき、
前記例示のドローン1台を空中の浮力だけで地球上空に飛ばすように(浮上させるか空中にとどまるようにする)方法では、前記例示のドローン1台の内部にコーティング処理済みの空間を作り(コーティング処理によってヘリウムガスの漏れ率がゼロであると仮定)、この空間は前記ドローンの重心の中央に位置するように構成するが、空間内部の体積が120m3以上となるように構成して、前記例示のドローン1台の全体積が最小120m3以上となるように構成した後、この空間にヘリウムガスを注入させていっぱい満たせば(大気圧を基準に)、前記例示のドローンは自然の力(空中浮力)のみで空中(地球上空)に徐々に浮かび上がり、前記例示の目的である前記ドローン1台の総重さを150kgにして別途のエネルギー消費なしにひたすら空中浮力だけで地球上空に浮かせることを達成させることができる。
【0195】
これに加えて、上述したような方法で前記ドローン19,000台を同時に地球上空に浮かせて31時間とどまるようにした後、韓国ソウルに設置された指定電気エネルギー伝達場所に帰還させる場合には、合計95万KWH容量の電気エネルギーを得ることができ、このように無料で得られる95万KWH容量の電気エネルギーは、韓国原子力発電所1基が1時間にわたって生産する電気容量と同じである(ハンウル原子力発電所1基の発電容量が95万KWHである)。
【0196】
また、上述したような方法を繰り返し続けると、すなわち、上述したようなドローン589,000台を31組に分けて1組あたり19,000台を1時間間隔で地球上空に飛ばせば、最初の開示時点から31時間が経過した以降からは、
1時間間隔で前記ドローン19,000台が1台あたり50KWH(KVAH)容量の電気を貯蔵して地上に戻ってくることにより、1時間当たり95万KWH容量の電気を無料で得ることができるようになる。
【0197】
このような方法を持続させると、1日24時間、1年365日いつでも、さらにはエネルギー枯渇という限界性がないため、ほぼ恒久的に(永遠に)、1時間当たり95万KWH容量の電気を無料で得ることができるようになる。
【0198】
このような結果は、95万KWH容量の原子力発電所1基を永遠に休まずに運営(運転)して電気を発電するのと同じ結果である。
【0199】
また、上述したような方法を拡大すると、つまり、上述したようなドローンを数百万台、数億台、無限の多数台を上述と同様の方法で運行させると、今後人類は、エネルギー枯渇という限界性がないため、ほぼ恒久的に(永遠に)、非常に安全かつクリーンな電気エネルギー(太陽光発電の電気)を、ほぼ無限に大量に絶えず得る(供給を受ける)ことができるようになる。
【0200】
このように本発明を活用すると、今後人類は、クリーンかつ安全な方法によって、エネルギー枯渇という限界性がなく、ほぼ恒久的に(永遠に)、ほぼ無限の大量の電気エネルギー(太陽光発電の電気)を絶えず得ることができる。
【0201】
そして、このような前記ドローンを、より多くの容量の電気を生産することができる太陽光発電設備、及びより多くの容量の電気を貯蔵することができる電気貯蔵装置を搭載することができるように大きくするか[前記電気エネルギー輸送装置の浮力の大きさを大きくすることにより、のせて浮かび上がる太陽光発電部及び電気貯蔵装置の容量の大きさを大きくし]、或いは地球上空または宇宙にとどまる時間を長くして、より重い重さをのせて空中に容易に浮かび上がることができる性能が増加したドローンに作り、このようなドローンが地球上空または宇宙にとどまる時間もさらに長くし、
このような性能が増加したドローンを無限的多数、例えば数十万個、数億個以上作り、地球上空と地上、海、または空中に数多く設置されている、前記<実施例1>における指定電気エネルギー伝達場所(ソウル充電ステーションなど)の間を、上述したような方法で持続的に絶えず往復させながら、電気を生産させた後、貯蔵して、指定された前記指定電気エネルギー伝達場所に持ってくるようにすれば、今後、人類は、本発明の技術によって、ほぼ無限の大量のエネルギーをほぼ恒久的(永久)に、最も安全かつクリーンな方法で生産(発電)して得ることができるようになる。このようなエネルギー(電気)を未来エネルギーとしたとき、
今後、人類は、地球上空または宇宙から持ってくる前記未来エネルギーで化石燃料を完全に代替させていくことができるのはもとより、原子力発電所を減らすか或いは完全に閉鎖させることができるようになり、地球の環境問題やエネルギー枯渇問題も完全に解決することができるようになるだろう。
【0202】
結論として、上述した内容を再びまとめると、
前記<実施例1>による本発明の地球上空発電システムを用いて、今後人類が化石燃料の代替エネルギーとして太陽光発電によるクリーンなエネルギーである電気(エネルギー)をほぼ無限に、ほぼ恒久的に生産(発電)するための方法は、
前記<実施例1>の(c)ステップにおける電気エネルギー輸送装置を、
地球上空または宇宙で太陽の光エネルギーを受けて電気エネルギーを生産(発電)する太陽光発電設備で構成された、前記<実施例1>の(a)ステップにおける太陽光発電部を備え、
地球上空または宇宙で前記太陽光発電部が生産(発電)する電気を貯蔵(充電)し、指定電気エネルギー伝達場所で貯蔵(充電)してきた電気を伝達する機能を含む、前記<実施例1>の(b)における電気貯蔵装置を備え、
地球上空または宇宙(宇宙空間)にとどまりながら、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気が前記電気貯蔵装置に貯蔵(充電)されるようにする電気、回路が互いに連結されるようにする構成を備え、
再び指定電気エネルギー伝達場所に戻ってきては、地球上空または宇宙から持ってきた電気エネルギーを伝達する構成を備えさせた、
少なくとも上述したように備えられる構成が含まれるように構成して、
指定電気エネルギー伝達場所と地球上空または宇宙との間で、電気生産・輸送サイクルを1回または2回以上繰り返し行う方法によって、
地球上空または宇宙から前記太陽光発電部で生産(発電)された太陽光発電の電気を前記電気貯蔵装置に貯蔵(充電)して、指定電気エネルギー伝達場所に持って来て伝達する飛行装置で前記電気エネルギー輸送装置を作った後、
前記飛行装置を1台または2台以上の多数台、または数多くにし、前記指定電気エネルギー伝達場所も1ヶ所または2ヶ所以上の多数箇所、または数多くの箇所にして、
前記1台または2台以上の多数台、または数多くの飛行装置が地球上空または宇宙(宇宙空間)に飛行して上がり、
地球上空または宇宙(宇宙空間)にとどまりながら、本体に備えられた太陽光発電部を介して太陽光電気を生産(発電)して、本体に備えられた電気貯蔵装置に充電(貯蔵)した後、指定電気エネルギー伝達場所に戻ってきて伝達し、
さらに地球上空または宇宙(宇宙空間)に飛行して上がり、地球上空または宇宙(宇宙空間)にとどまりながら、再び太陽光電気を生産(発電)して充電(貯蔵)した後、再び指定電気エネルギー伝達場所に戻ってきて、持ってきた電気を伝達する過程を1回または2回以上の多数の回数、または数多くの回数だけ持続的に繰り返すことにより、このように持ってくる太陽光発電の電気がさらに指定電気エネルギー伝達場所に伝達された後、このように指定されたエネルギー伝達場所に伝達された電気は、再び各地上のエネルギー(電気)が必要な需要家に伝達、配送または送電する方法で人類に供給されるようにする方法である。
【0203】
また、前記電気エネルギー輸送装置をより効果的なものに作る方法は、
前記飛行装置をドローンに作って前記電気エネルギー輸送装置として使用することである。
【0204】
そして、前記ドローンを、地球上空または宇宙からより多くの量の電気エネルギーを生産(発電)してさらに効果的に人類に持ってくることができるように作る方法は、
より多くの容量の電気を生産することができる太陽光発電設備、及びより多くの容量の電気を貯蔵することができる電気貯蔵装置を搭載することができるように大きさを大きくするか、或いは前記電気エネルギー輸送装置の浮力の大きさを大きくすることにより、のせて浮かび上がる太陽光発電部及び電気貯蔵装置の容量の大きさを大きくする方法であるが、例えば、前記電気エネルギー輸送装置の1台の長さが1km以上、その幅も1km以上、高さが100m以上のものに作り、このように巨大な電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮力のみで浮かび上がることができるように、上述した各種の方法で巨大な浮力を形成させると、このように巨大な電気エネルギー輸送装置には、巨大な容量の太陽光発電設備と巨大な容量の電気貯蔵装置を搭載することができるため、この巨大な電気エネルギー輸送装置が地球上空または宇宙に浮かび上がって太陽光発電の電気を生産(発電)して持ってくると、前記電気エネルギー輸送装置が一度の運行でより多くの量の電気エネルギーを生産(発電)してより効果的に人類に持ってくることができる。または、地球上空または宇宙にとどまる時間を長くしたりする方法の少なくとも一つを行うことができるドローンに作るのである。
【0205】
また、前記ドローンは、本体に備える電気貯蔵装置として、固定式または着脱式のうちの少なくとも一つの方法で作られたものを備えさせる。
【0206】
前記着脱式電気貯蔵装置は、
規格化された電気貯蔵装置であって、貯蔵(充電)が完了すると、取り外すことができ、他の電気貯蔵装置で取り替えることができる構造にした後、前記ドローンにのせられて地球上空または宇宙に浮かび上がって、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気を貯蔵(充電)した後、指定電気エネルギー伝達場所に帰還しては、前記充電された電気貯蔵装置は指定電気エネルギー伝達場所に降ろし、再充電が必要な電気貯蔵装置は再び前記ドローンにのせて地球上空に上がって再び充電した後、戻ってきて降ろすことを繰り返す電気貯蔵装置である。
【0207】
そして、前記固定式電気貯蔵装置は、
規格化された電気貯蔵装置であって、貯蔵(充電)された電気を相手の大容量の電気貯蔵装置に伝達(放電)されるようにする構造に作った後、前記ドローンにのせられて地球上空または宇宙に浮かび上がり、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気を貯蔵(充電)した後、指定電気エネルギー伝達場所に帰還しては、前記充電された電気貯蔵装は指定電気エネルギー伝達場所に設置された大容量の2次電気貯蔵装置に伝達(放電)し、再び前記ドローンにのせられた状態で地球上空に上がって再び充電し、戻ってきて大容量の2次電気貯蔵装置に伝達(放電)することを繰り返す電気貯蔵装置である。
【0208】
そして、前記指定電気エネルギー伝達場所は、
地上、水の上、海の上及び空中の少なくとも一つの位置に設置されることが効果的であり、
前記指定電気エネルギー伝達場所の役割は、
前記固定式電気貯蔵装置を備えさせたドローンが地球上空または宇宙に浮かび上がって、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気を前記固定式電気貯蔵装置に貯蔵(充電)した後、本指定電気エネルギー伝達場所に帰還しては、本指定電気エネルギー伝達場所に設置された大容量の2次電気貯蔵装置に伝達を受け(2次電気貯蔵装置に充電して)、このように伝達された電気を、さらに電気消費先(電気需要家)に送る第1の役割、
前記着脱式電気貯蔵装置を備えさせたドローンが地球上空または宇宙に浮かび上がって、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気を前記着脱式電気貯蔵装置に貯蔵(充電)した後、本指定電気エネルギー伝達場所に帰還しては、前記充電された電気貯蔵装置を降ろすようにし、再充電が必要な電気貯蔵装置は再び前記ドローンにのせ、地球上空または宇宙から持ってきた充電された着脱式電気貯蔵装置自体を、さらに電気消費先(電気需要家)に送る第2の役割、
前記指定電気エネルギー伝達場所が直接前記電気消費先(電気需要家)自体になり、前記固定式電気貯蔵装置を備えさせたドローンが地球上空または宇宙に浮かび上がって、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気を前記固定式電気貯蔵装置に貯蔵(充電)した後、本指定電気エネルギー伝達場所である電気消費先(電気需要家)に送られ、本電気消費先(電気需要家)に設置された2次電気貯蔵装置に伝達を受け(2次電気貯蔵装置に充電して)、このように伝達された電気を、本指定電気エネルギー伝達場所である電気消費先(電気需要家)で使用するようにする第3の役割、
前記指定電気エネルギー伝達場所が直接前記電気消費先(電気需要家)自体になり、前記着脱式電気貯蔵装置を備えさせたドローンが地球上空または宇宙に浮かび上がって、前記太陽光発電部で生産(発電)される電気を前記着脱式電気貯蔵装置に貯蔵(充電)した後、本指定電気エネルギー伝達場所である電気消費先(電気需要家)に送られ、本電気消費先(電気需要家)に前記充電された電気貯蔵装置を降ろすようにし、本電気消費先(電気需要家)で再充電が必要な電気貯蔵装置は再び前記ドローンにのせ、このように伝達された充電された着脱式電気貯蔵装置に貯蔵された電気を、本指定電気エネルギー伝達場所である電気消費先(電気需要家)で使用するようにする第4の役割、並びに
前記第1の役割ないし第4の役割を混用する第5の役割のうち、
少なくとも一つの役割である。
【0209】
そして、前記第1の役割において、
本指定電気エネルギー伝達場所に設置された大容量の2次電気貯蔵装置に伝達を受け(2次電気貯蔵装置に充電して)、このように伝達された電気を、さらに電気消費先(電気需要家)に送る方法は、
2次電気貯蔵装置で再び輸送手段にのせて配送(移送)可能に作られた3次電気貯蔵装置に伝達(充電)して、このように充電された3次電気貯蔵装置を電気消費先(電気需要家)に輸送手段にのせて配送(移送)させる第1の方法、
2次電気貯蔵装置と国(または電力会社)の電力系統網とを連携させ、2次電気貯蔵装置の電気を電力系統網に再び伝達(送電)させる第2の方法、
2次電気貯蔵装置と電気消費先(電気需要家)との間に電力線路を開設させ、このように開設された電力線路を介して2次電気貯蔵装置の電気を電気消費先(電気需要家)に伝達(送電)させる第3の方法、並びに
前記第1の方法ないし第3の方法を混用して使用する第4の方法のうち、
少なくとも一つの方法である。
【0210】
そして、前記第2の役割において、
地球上空または宇宙から持ってきた、充電された着脱式電気貯蔵装置自体に貯蔵(充電)してきた電気を、さらに電気消費先(電気需要家)に送る方法は、
充電された着脱式電気貯蔵装置自体を輸送手段にのせて電気消費先(電気需要家)に配送(移送)させる第1の方法、
充電された着脱式電気貯蔵装置に貯蔵された電気を国(または電力会社)の電力系統網に再び伝達(送電)させる第2の方法、
充電された着脱式電気貯蔵装置と電気消費先(電気需要家)との間に電力線路を開設させ、このように開設された電力線路を介して、充電された着脱式電気貯蔵装置の電気を電気消費先(電気需要家)に伝達(送電)させる第3の方法、並びに
前記第1の方法ないし第3の方法を混用して使用する第4の方法のうち、
少なくとも一つの方法である。
【0211】
そして、前記電気消費先(電気需要家)が地球上空または宇宙から持ってきた電気の伝達を受けて使用する方法は、
前記充電された着脱式電気貯蔵装置自体または前記充電された3次電気貯蔵装置のうちの少なくとも一つの配送(移送)を受け、ここから出力(放電)される直流(DC)電気を直接使用する第1の方法、
前記充電された着脱式電気貯蔵装置自体または前記充電された3次電気貯蔵装置のうちの少なくとも一つの配送(移送)を受け、ここから出力(放電)される直流(DC)電気を交流(AC)電気に変換して使用する第2の方法、
地球上空または宇宙から持ってきた電気が国(または電力会社)の電力系統網に伝達(送電)され、このように電力系統網に伝達された電気と従来の電力系統網自体の電気とが混合された電気の供給を前記電気消費先(電気需要家)が電力系統網を介して受けて使用する第3の方法、
地球上空または宇宙から持ってきた電気を、前記電気消費先(電気需要家)に直接送電されるようにする電力線路を開設し、このように開設された電力線路を介して、前記地球上空または宇宙から持ってきた電気の伝達を前記電気消費先(電気需要家)で直接受けて使用する第4の方法、並びに
前記第1の方法ないし第4の方法を混用して使用する第5の方法のうち、
少なくとも一つの方法である。
【0212】
そして、前記第1の方法において、
前記充電された着脱式電気貯蔵装置自体または前記充電された3次電気貯蔵装置のうちの少なくとも一つの配送(移送)を受け、ここから出力(放電)される直流(DC)電気を直接使用する方法では、
前記電気消費先(電気需要家)の電気負荷が、電気で熱を発生させる負荷であって、前記発熱負荷は、バッテリー電気動作組立式熱線を一部または全部として使用する電気発熱負荷である。
【実施例10】
【0213】
次に、前記<実施例8>と<実施例9>の上述したバッテリー電気動作組立式熱線についてより詳細に説明する。
【0214】
前記バッテリー電気動作組立式熱線は、
互いに異なる本数、太さ、材質、機能を有する単一金属または合金金属で作られた極細線を多数本、例えば2本以上選択して、前記電気貯蔵装置から出力されるバッテリー電気または24V以下の安全低電圧直流(DC)電気を用いて所望の熱を得るのに必要な低抵抗値を持つように、組立式に合成させてバンドル化作業を介して1つのバンドルに作り、このような一つのバンドルが1本の熱線となるようにする熱線である。
【0215】
そして、前記所望の熱とは、
前記組立式熱線で所望の時間内に所望の発熱量または温度を得るために、その発熱量に比例した電力量が前記組立式熱線で該当時間以内に消費され、このために該当電力値(電力量)を使用しようとする該当電圧で割って算出された電流値(電流量)が、該当電圧で該当時間内にその組立式熱線にすべて流れる発熱動作を起こすときに発生する熱であることを意味する。
【0216】
また、前記バッテリー電気動作組立式熱線が、
前記電気貯蔵装置から出力されるバッテリー電気または24V以下の安全低電圧直流(DC)電気を用いて前記所望の熱を得るのに必要な低抵抗値を持つように、組立式に合成させるより効果的な方法としては、
単位長さ当たりの抵抗値が導体よりも高い極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択した後、このような導体よりは抵抗値が高い極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)の本数(またはグループ数、または個数)を増やしながら、これらが長さ方向に互いに通電接触するように合成させて合成抵抗値を下げていく方法で作られた合成体を一つのバンドルに作り、このようなバンドルを1本の熱線となるようにする第1の方法、
選択する方法を2つ以上の多数のグループに分けて、第1グループは、単位長さ当たりの抵抗値が導体と同一または類似の抵抗値を持つ極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択し、
第2以上の多数のグループは、単位長さ当たりの抵抗値が導体よりも高い抵抗値を持つ極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択した後、
前記第1グループと第2以上の多数のグループの極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を長さ方向に互いに通電接触するように合成させて一つのバンドルに作り、このようなバンドルを1本の熱線となるようにする第2の方法、
選択する方法を2つ以上の多数のグループに分けて、第1グループは、所定の温度に到達した後からは熱を少なく発生させ、導体化されながら熱を発生させるよりは、電流を導体のようにそのまま流れるようにする機能をさらに大きく行う極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択し、
第2以上の多数のグループは、単位長さ当たりの抵抗値が導体よりも高い抵抗値を持つ極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択した後、
前記第1グループと第2以上の多数のグループの極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を長さ方向に互いに通電接触するように合成させて一つのバンドルに作り、このようなバンドルを1本の熱線となるようにする第3の方法、
選択する方法を3以上の多数のグループに分け、第1グループは、所定の温度に到達した後からは熱を少なく発生させ、導体化されながら熱を発生させるよりは、電流を導体のようにそのまま流れるようにする機能をさらに大きく行う極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択し、
第2グループは、単位長さ当たりの抵抗値が導体と同一または類似の抵抗値を持つ極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択し、
第3以上の多数のグループは、単位長さ当たりの抵抗値が導体よりも高い抵抗値を持つ極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を選択した後、
前記第1グループ、第2グループ及び第3以上の多数のグループの極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)を長さ方向に互いに通電接触するように合成させて一つのバンドルに作り、このようなバンドルを1本の熱線となるようにする第4の方法、並びに
前記第1の方法ないし第4の方法を混用して使用する第5の方法のうち、
少なくとも一つの方法で得る方法がより効率的である。
【0217】
そして、前記第1の方法ないし第5の方法での単位長さ当たりの抵抗値が導体と同一または類似の抵抗値を持つか、或いは単位長さ当たりの抵抗値が導体よりも高い抵抗値を持つ極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)の素材(材料)としての金属は、
金、白金、銀、銅、アルミニウム、純鉄、タングステン及びニッケルのうちの少なくとも1種を使用する。
【0218】
そして、前記第1の方法ないし第5の方法での単位長さ当たりの抵抗値が導体と同一または類似の抵抗値を持つか、或いは単位長さ当たりの抵抗値が導体よりも高い抵抗値を持つ極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)の素材(材料)としての合金金属は、
ニッケル銅合金系合金金属、ニッケルクロム合金系合金金属、鉄クロム合金系合金金属、鉄炭素合金系合金金属、硬銅または硬銅合金系合金金属、鋼繊維(金属繊維)(NASLON)、グラフェンまたはグラフェン混合系合金金属、ステンレス鋼系(SUS316及びSUS304)合金金属、純鉄または純鉄が含有された合金金属、炭素が含有された合金金属と、
配合割合をニッケル20~25重量%、銅75~80重量%にして作ったニッケルと銅合金金属と、
配合割合を鉄68~73重量%、クロム18~22重量%、アルミナ5~6重量%、モリブデン3~4重量%にして作った合金金属のうち、
少なくとも一つのものを使用する。
【0219】
そして、前記第3の方法ないし第5の方法における、所定の温度に到達した後からは熱を少なく発生させ、導体化されながら熱を発生させるよりは、電流を導体のようにそのまま流れるようにする機能をさらに大きく行う極細線(または極細線グループ、または極細線と極細線グループとを混用したもの)の素材(材料)としての合金金属は、
ケイ素銅合金系合金金属、ケイ素青銅合金系合金金属及びケイ素鉄合金系合金金属のうちの少なくとも一つを使用する。
【0220】
前記第1の方法ないし第5の方法での前記極細線グループとして使用する素材としては、
SUS316、SUS304、ステンレス鋼系の合金金属、鋼繊維(金属繊維)(NASLON)のうちの少なくとも一つを使用する。
【0221】
前記バッテリー電気動作組立式熱線を作る方法において、前記バンドル化作業は、
バンドルの内部を成しているすべての極細線を互いに密着接触するようにし、長さ方向に最初から最後まで該当バンドル内のすべての極細線の全体面が長さ方向に互いに接触しながら、電流が接触面全体的にすべての極細線の間で互いに流れるように通電接触させる方法で行われる極細線の合成組み合わせを、
長さ方向に沿って高温繊維で重畳するようにラッピング(Wrapping)して多数本の極細線を高温繊維で被覆する第1の方法、
合撚機を用いて自体的に撚り合わせて一体となるようにしてバンドル化する第2の方法、
コーティング機に投入してコーティングを行いながら抜き出してバンドル化する第3の方法、
前記第3の方法を2回以上行いながらバンドル化する第4の方法、
前記第4の方法で行いながらコーティング回数別のコーティング材質が異なるものを使用する第5の方法、
前記第1の方法または第2の方法で作ったものをコーティング機に投入し、1回または2回以上のコーティングを行いながら抜き出してバンドル化する第6の方法、
前記第1の方法または第2の方法で作ったものをコーティング機に投入し、1回または2回以上のコーティングを行うが、コーティング材質を回数別に同一に、または回数別の一部は同一、一部は異なるように、または回数別にすべて異なるようにコーティングを行いながら抜き出してバンドル化する第7の方法、
板状からなる材質の上板と下板との間に入れて接着剤を投入した後、接着剤を溶融させてバンドル化する第8の方法、並びに
前記第1の方法ないし第8の方法で作られたバンドルのうちの少なくとも一つを、板状からなる材質の上板と下板との間に入れて接着剤を投入した後、接着剤を溶融させてバンドル化する第9の方法のうち、
少なくとも一つの方法を用いてバンドル化させる。
【0222】
前記第1、第6、第7の方法の高温繊維被覆材は、
アラミド、ポリアリレート(polyarylate)、ザイロン及びグラフェンで作った繊維(炭素繊維)のうちの少なくとも一つを使用する。
【0223】
そして、前記第3、第4、第5、第6、第7、第9の方法のコーティング材は、
テフロン(登録商標)、PVC、シリコーン、グラフェン、セラミック、セラミックス、カーボンブラック、セラミックコーティング材料であるReractocoat、テトラエチルオルト[シリケート(TEOS)+シリカゾルを反応させた液状バインダーにケイ酸ジルコン粉末を分散させたパテ]、セラクウール(Cerakwool)、またはエアロゲル(Aerogel)のうちの少なくとも一つを使用する。