(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】外力検出システムおよび外力検出システムの駆動方法
(51)【国際特許分類】
A47C 27/08 20060101AFI20220729BHJP
A47C 27/10 20060101ALI20220729BHJP
A47C 27/00 20060101ALI20220729BHJP
A47G 9/10 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
A47C27/08 A
A47C27/08 D
A47C27/10 Z
A47C27/00 N
A47G9/10 P
(21)【出願番号】P 2021503691
(86)(22)【出願日】2019-10-15
(86)【国際出願番号】 KR2019013469
(87)【国際公開番号】W WO2020122394
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2020-10-05
(31)【優先権主張番号】10-2018-0160801
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0041223
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520386741
【氏名又は名称】テンマインズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TENMINDS CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】(Nonhyeon-dong,Corner Bldg.),1 Floor,6,Bongeunsa-ro 5-gil,Gangnam-gu,Seoul 06120,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チャン、スン ウン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ、ランゾウ
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-020722(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0130928(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1803365(KR,B1)
【文献】特開2004-049809(JP,A)
【文献】特開2017-189382(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1643545(KR,B1)
【文献】米国特許第6386201(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/00-22
A47G 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外力検出システムにおいて、
内部に複数の同一の空気袋を具備するボディ部と、
空気を注入して前記空気袋を膨張させるか、空気を排出させて前記空気袋を収縮させる電動ポンプ、および前記電動ポンプの動作を制御し、前記ボディ部に対して加えられる外力によって加圧される空気袋を検出するプロセッサを含む駆動部と、
前記空気袋と同数で構成されて、一端部が前記ボディ部の各空気袋と個別的に連結され、他端部が前記駆動部に連結される複数の通気路と、
前記一端部と前記電動ポンプとの間に配置されて、同量の空気を注入させた各空気袋に対する空気圧をそれぞれ測定する空気圧センシング部とを含み、
前記ボディ部は、枕であり、
前記外力検出システムは、使用者が前記枕に頭部を載せた状態で使用され、使用者の頭部が、前記複数の空気袋のうちどの空気袋を加圧しているかを判断するシステムであり、
前記プロセッサは、
前記測定されたそれぞれの空気圧の中から最大空気圧と最小空気圧を取得し、前記最大空気圧と最小空気圧との間の差値と閾値とを比較して、前記検出された空気袋が使用者
の頭部によって加圧されるものであるか否かを判断する
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記使用者に関する身体情報を受信して、前記身体情報に基づいて前記使用者の頭部の重量による閾値を算出し、
前記差値と前記算出された閾値とを比較して、前記検出された空気袋が前記使用者の頭部によって加圧されるものであるか否かを判断する
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記駆動部は、周辺で発生したサウンドを受信するサウンド受信装置をさらに含み、
前記プロセッサは、前記受信されたサウンドに関する分析結果に基づいて使用者が睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしりまたは睡眠無呼吸のいずれかの異常状態にあるか否かを判断する
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記使用者が異常状態にある場合、前記検出された空気袋に対して前記同量の空気より多い量の空気が注入されるように制御する
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記駆動部が内部に所定の空間を有するケースで実現された場合、前記ケースの一面にはコネクタが形成され、前記コネクタは、複数の貫通ホールを具備し、
前記貫通ホールには、ケースの外側から前記他端部が一対一に対応して結合する一方、ケースの内側から前記電動ポンプに連結された複数の空気通路が一対一に対応して結合し、
前記空気圧センシング部は、前記ケース内に配置される
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記駆動部は、
前記電動ポンプに連結されたメイン空気通路と、
前記メイン空気通路から分岐して前記他端部と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路と、
前記電動ポンプと前記貫通ホールとの間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループとをさらに含み、
前記プロセッサは、前記各空気袋に対して同量の空気が順次に注入されるように、前記バルブグループに含まれた個別バルブの動作を制御する
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記空気圧センシング部は、各サブ空気通路に配置される複数の空気圧センサを含み、
前記バルブグループは、前記各サブ空気通路に配置され且つ、各空気圧センサと前記メイン空気通路との間に配置される複数のバルブを含む
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記空気圧センシング部は、前記メイン空気通路に配置されるメイン空気圧センサを含み、
前記バルブグループは、
各サブ空気通路に配置される複数のバルブと、
前記メイン空気通路に配置され且つ、前記メイン空気圧センサと前記電動ポンプとの間に配置されるメインバルブとを含む
請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記ボディ部は、メモリーフォームで形成され、
前記ボディ部の表面には所定の模様が掘り込み処理されている
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記コネクタには、前記貫通ホールと区別される電源供給用連結端子がさらに形成され、
前記駆動部は、前記連結端子から電源が印加されると、予め定められた一連の駆動プロセスを自動的に開始する
請求項5に記載のシステム。
【請求項11】
外力検出システムの駆動方法において、
駆動部が、前記駆動部と離隔配置されたボディ部内に初期状態にある複数の同一の空気袋に対して、同量の空気が各空気袋と個別的に連結される通気路を介して注入されるように制御するステップと、
空気圧センシング部が、前記ボディ部と離隔配置されて、前記同量の空気が注入された各空気袋に対する空気圧をそれぞれ測定するステップと、
前記駆動部が、前記測定されたそれぞれの空気圧を比較して、前記ボディ部に対して加えられる外力によって加圧される空気袋を検出するステップと、
前記駆動部が、前記測定されたそれぞれの空気圧の中から最大空気圧と最小空気圧を取得するステップと、
前記駆動部が、前記最大空気圧と最小空気圧との間の差値と閾値とを比較して、前記検出された空気袋が使用者
の頭部によって加圧されるものであるか否かを判断するステップとを含
み、
前記ボディ部は、枕であり、
前記外力検出システムは、使用者が前記枕に頭部を載せた状態で使用され、使用者の頭部が、前記複数の空気袋のうちどの空気袋を加圧しているかを判断するシステムである
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記駆動部が、前記使用者に関する身体情報を受信して、前記身体情報に基づいて前記使用者の頭部の重量による閾値を算出するステップをさらに含み、
前記判断するステップは、前記差値と前記算出された閾値とを比較して、前記検出された空気袋が前記使用者の頭部によって加圧されるものであるか否かを判断する
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
サウンド受信装置が、前記駆動部内に配置されて、周辺で発生したサウンドを受信するステップと、
前記駆動部が、前記受信されたサウンドに関する分析結果に基づいて使用者が睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしりまたは睡眠無呼吸のいずれかの異常状態にあるか否かを判断するステップと、
前記駆動部が、前記検出された空気袋が使用者によって加圧されるものであり、前記使用者が異常状態にあると判断した場合、前記検出された空気袋に対して前記同量の空気より多い量の空気が注入されるように制御するステップとをさらに含む
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記駆動部は、電動ポンプと、前記電動ポンプに連結されたメイン空気通路と、前記メイン空気通路から分岐して前記通気路と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路と、前記電動ポンプと前記通気路との間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループとを含み、
前記制御するステップは、前記初期状態にある複数の同一の空気袋に対して前記同量の空気が順次に注入されるように、前記バルブグループに含まれた個別バルブおよび前記電動ポンプの動作を制御する
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記制御するステップ、前記測定するステップ、前記検出するステップ、前記取得するステップおよび前記判断するステップは、前記駆動部に電源が印加されると、予め定められた一連の駆動プロセスとして自動的に行われる
請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外力検出システムおよび外力検出システムの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、モノにセンサを取り付けてリアルタイムにデータをインターネットでやり取りする技術や環境を称するモノのインターネット(Internet of Things)が注目されている。
【0003】
モノのインターネットが適用されるモノの種類には特別な制約はないが、それらモノの1つとして、使用者の睡眠障害症状を緩和し熟睡に役立つ知能型枕、スマートパッドなどが提案されている。
【0004】
特許文献1の場合、枕内部にエアセルを内設し、枕の外表面に複数の体圧測定センサを取り付けて、使用者の頭の形、首部位の形状およびその加圧力に応じてエアセルの空気圧を自動調節することを特徴とする。
【0005】
また、特許文献2の場合、使用者の睡眠姿勢を検知する検知部が枕本体の外被の上面に設けられ、導電性の人体の皮膚が接触したときに電気的信号を発生するタッチスイッチであることを特徴とする。
【0006】
しかし、体圧センサまたは検知部が枕の外被に設けられると、頭と顔にこたえるという不具合をもたらして使用者の熟睡がかえって妨げられることがあり、前記のような体圧センサは市中で購入することが容易でなく、直接製作をするとしても高い製作単価による製品の価格上昇につながるというデメリットがある。
【0007】
また、特許文献3の場合、枕本体の左右側端部にそれぞれ備えられ、いびき音を検知する信号検知部を備え、その検知された信号によって、信号の強い側のエア袋に空気をさらに注入させることにより、使用者の頭を動かしていびきを防止することに特徴がある。
【0008】
しかし、いびき音の強度を左右に区分して検知することが現実的に容易でなく、枕に仰向けになった状態で使用者のいびきが進む場合、左右のエア袋だけでは使用者の頭を動かすことが容易でないという問題点がある。
【0009】
また、特許文献4の場合、スピーカが枕自体に内蔵され、使用者が横になったときにこたえるという不具合をもたらして枕固有の機能を失いかねない。
【0010】
上述のように、従来技術による枕またはパッドは、睡眠障害症状を緩和し自動的に高さを調節することができるが、このために、枕またはパッドが優先的に使用者の頭部の位置または外力の加えられる位置を検出できなければならない。
【0011】
このような位置検出を実現するために枕自体に複数のセンシング手段または電子部品が配置されるが、誤作動または破損の恐れがあり、検出の正確性が低下することがある。また、敏感な使用者の場合、異物感、騒音、振動などによって不具合を感じることがあり、使用者の身体が電磁波にそのまま露出することもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】韓国公開特許第10-2008-0075263号(発明の名称:エアセルを用いた枕の高さ調節装置)
【文献】韓国登録特許第10-0788715号(発明の名称:高さが自動調節される枕)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0124613号(発明の名称:いびき防止用枕)
【文献】韓国登録特許第10-0758780号(発明の名称:スピーカが内蔵された枕)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の一部の実施例は、使用者の頭部が配置される部分をできるだけ単純に構成することで、破損や誤作動の恐れを解消することができ、外力が作用する位置を誤判定の問題なくより正確に検出できる外力検出システムおよび外力検出システムの駆動方法を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明の一部の実施例は、睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしりまたは睡眠無呼吸のような問題点を緩和できる外力検出システムおよび外力検出システムの駆動方法を提供することを他の目的とする。
【0015】
さらに、本発明の一部の実施例は、使用者ごとに加える外力の大きさが異なるという点を考慮して使用者カスタマイズ型で動作できる外力検出システムおよび外力検出システムの駆動方法を提供することをさらに他の目的とする。
【0016】
ただし、本実施例がなそうとする技術的課題は、上記のような技術的課題に限定されず、さらに他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、一部の実施例による外力検出システムは、内部に複数の同一の空気袋を具備するボディ部と、空気を注入して前記空気袋を膨張させるか、空気を排出させて前記空気袋を収縮させる電動ポンプ、および前記電動ポンプの動作を制御し、前記ボディ部に対して加えられる外力によって加圧される空気袋を検出するプロセッサを含む駆動部と、前記空気袋と同数で構成されて、一端部が前記ボディ部の各空気袋と個別的に連結され、他端部が前記駆動部に連結される複数の通気路と、前記一端部と前記電動ポンプとの間に配置されて、同量の空気を注入させた各空気袋に対する空気圧をそれぞれ測定する空気圧センシング部とを含む。
【0018】
このとき、前記プロセッサは、前記測定されたそれぞれの空気圧の中から最大空気圧と最小空気圧を取得し、前記最大空気圧と最小空気圧との間の差値と閾値とを比較して、前記検出された空気袋が使用者によって加圧されるものであるか否かを判断することを特徴とする。
【0019】
また、一部の実施例において、前記プロセッサは、前記使用者に関する身体情報を受信して、前記身体情報に基づいて前記使用者の頭部の重量による閾値を算出し、前記差値と前記算出された閾値とを比較して、前記検出された空気袋が前記使用者の頭部によって加圧されるものであるか否かを判断することを特徴とする。
【0020】
また、一部の実施例において、前記駆動部は、周辺で発生したサウンドを受信するサウンド受信装置をさらに含み、前記プロセッサは、前記受信されたサウンドに関する分析結果に基づいて使用者が睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしりまたは睡眠無呼吸のいずれかの異常状態にあるか否かを判断することを特徴とする。
【0021】
このとき、前記プロセッサは、前記使用者が異常状態にある場合、前記検出された空気袋に対して前記同量の空気より多い量の空気が注入されるように制御することを特徴とする。
【0022】
また、一部の実施例において、前記駆動部が内部に所定の空間を有するケースで実現された場合、前記ケースの一面にはコネクタが形成され、前記コネクタは、複数の貫通ホールを具備し、前記貫通ホールには、ケースの外側から前記他端部が一対一に対応して結合する一方、ケースの内側から前記電動ポンプに連結された複数の空気通路が一対一に対応して結合し、前記空気圧センシング部は、前記ケース内に配置されることを特徴とする。
【0023】
また、一部の実施例において、前記駆動部は、前記電動ポンプに連結されたメイン空気通路と、前記メイン空気通路から分岐して前記他端部と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路と、前記電動ポンプと前記貫通ホールとの間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループとをさらに含み、前記プロセッサは、前記各空気袋に対して同量の空気が順次に注入されるように、前記バルブグループに含まれた個別バルブの動作を制御することを特徴とする。
【0024】
このとき、前記空気圧センシング部は、各サブ空気通路に配置される複数の空気圧センサを含み、前記バルブグループは、前記各サブ空気通路に配置され且つ、各空気圧センサと前記メイン空気通路との間に配置される複数のバルブを含むことを特徴とする。
【0025】
同時に、前記空気圧センシング部は、前記メイン空気通路に配置されるメイン空気圧センサを含み、前記バルブグループは、各サブ空気通路に配置される複数のバルブと、前記メイン空気通路に配置され且つ、前記メイン空気圧センサと前記電動ポンプとの間に配置されるメインバルブとを含むことを特徴とする。
【0026】
また、一部の実施例において、前記ボディ部は、メモリーフォームで形成され、前記ボディ部の表面には所定の模様が掘り込み処理されていることを特徴とする。
【0027】
また、一部の実施例において、前記コネクタには、前記貫通ホールと区別される電源供給用連結端子がさらに形成され、前記駆動部は、前記連結端子から電源が印加されると、予め定められた一連の駆動プロセスを自動的に開始することを特徴とする。
【0028】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、一部の実施例による外力検出システムの駆動方法は、駆動部が、前記駆動部と離隔配置されたボディ部内に初期状態にある複数の同一の空気袋に対して、同量の空気が各空気袋と個別的に連結される通気路を介して注入されるように制御するステップと、空気圧センシング部が、前記ボディ部と離隔配置されて、前記同量の空気が注入された各空気袋に対する空気圧をそれぞれ測定するステップと、前記駆動部が、前記測定されたそれぞれの空気圧を比較して、前記ボディ部に対して加えられる外力によって加圧される空気袋を検出するステップと、前記駆動部が、前記測定されたそれぞれの空気圧の中から最大空気圧と最小空気圧を取得するステップと、前記駆動部が、前記最大空気圧と最小空気圧との間の差値と閾値とを比較して、前記検出された空気袋が使用者によって加圧されるものであるか否かを判断するステップとを含む。
【0029】
また、一部の実施例において、前記駆動部が、前記使用者に関する身体情報を受信して、前記身体情報に基づいて前記使用者の頭部の重量による閾値を算出するステップをさらに含み、前記判断するステップは、前記差値と前記算出された閾値とを比較して、前記検出された空気袋が前記使用者の頭部によって加圧されるものであるか否かを判断することを特徴とする。
【0030】
また、一部の実施例において、サウンド受信装置が、前記駆動部内に配置されて、周辺で発生したサウンドを受信するステップと、前記駆動部が、前記受信されたサウンドに関する分析結果に基づいて使用者が睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしりまたは睡眠無呼吸のいずれかの異常状態にあるか否かを判断するステップと、前記駆動部が、前記検出された空気袋が使用者によって加圧されるものであり、前記使用者が異常状態にあると判断した場合、前記検出された空気袋に対して前記同量の空気より多い量の空気が注入されるように制御するステップとをさらに含むことを特徴とする。
【0031】
また、一部の実施例において、前記駆動部は、電動ポンプと、前記電動ポンプに連結されたメイン空気通路と、前記メイン空気通路から分岐して前記通気路と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路と、前記電動ポンプと前記通気路との間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループとを含むことができる。
【0032】
このとき、前記制御するステップは、前記初期状態にある複数の同一の空気袋に対して前記同量の空気が順次に注入されるように、前記バルブグループに含まれた個別バルブおよび前記電動ポンプの動作を制御することを特徴とする。
【0033】
また、一部の実施例において、前記制御するステップ、前記測定するステップ、前記検出するステップ、前記取得するステップおよび前記判断するステップは、前記駆動部に電源が印加されると、予め定められた一連の駆動プロセスとして自動的に行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
本発明で提案する外力検出システムおよびその駆動方法は、以下の効果が期待される。
【0035】
外力検出システムのボディ部にセンシング手段や電子部品が全く含まれていないため、破損または誤作動の問題を最小化することができ、電磁波による被害の恐れを著しく低減することができる。
【0036】
また、外力検出システムのボディ部は、非常に簡単な構造からなっていて、使用者の頭部がボディ部の上端に配置されても使用者の睡眠を妨げない。
【0037】
また、外力検出システムの駆動部は、空気圧測定のために最小限の空気を注入することにより、睡眠中の使用者を妨げることなく使用者の頭部の位置を正確に検出することができる。
【0038】
また、外力検出システムの空気圧センシング部の場合、センシング敏感度が非常に優れる必要がなく、他のセンシング手段を用いる方式に比べて価格の面でも有利であり得る。
【0039】
また、一部の実施例において、空気圧の測定という簡単な方式により、ボディ部に対して外力が加えられる位置を迅速且つ正確に検出することができ、検出された位置情報を用いて睡眠中の使用者の異常状態を緩和あるいは解消することもできる。
【0040】
また、ボディ部の互いに異なる位置に使用者の頭部と使用者の他の身体部位(例えば、手)が同時に置かれているとしても、最大空気圧と最小空気圧を用いることにより、使用者の頭部の位置を正確に検出することができる。
【0041】
また、ボディ部に他の物品が置かれているとしても、前記システムおよび方法は、最大空気圧と最小空気圧との間の差値と閾値とを対比してその結果を用いることにより、他の物品を使用者の頭部と誤認して動作するのを防止することができる。
【0042】
また、一部の実施例において、使用者の頭部の重量による閾値を算出し、その算出された閾値を用いることにより、使用者ごとに閾値を異なって設定して当該使用者のために最適に動作させることができる。
【0043】
また、専用アプリケーションを介して、使用者の通信機器に、睡眠中の異常状態に対する使用者カスタマイズ型分析レポートおよび異常状態改善のために前記システムが動作した履歴情報を提供することにより、使用者の満足度を増大させることができる。
【0044】
また、別の電源オン/オフボタンを省くことにより、電源の印加そのものが駆動を始めた状態あるいは開始信号を待機する状態にあることを意味することができ、これは、典型的な有線電子製品の駆動開始のための2段階(電源供給線連結、オンボタン押し)を1段階に簡素化させることができ、使用者の便宜性を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明の一部の実施例による外力検出システムの構成を概略的に示す図である。
【
図2】本発明の一部の実施例で参照されるプロセッサに関するブロック図である。
【
図3】本発明の一実施例による駆動部の細部構成とそれぞれの連結関係を示す図である。
【
図4】本発明の一実施例による外力検出システムの駆動方法に関するフローチャートである。
【
図5】本発明の一部の実施例による外力検出システムの外力検出方法に関するフローチャートである。
【
図6】本発明の一部の実施例による外力検出システムが駆動されることにより使用者に及ぼす影響を例示的に示す図である。
【
図7】本発明の他の実施例による駆動部の細部構成とそれぞれの連結関係を示す図である。
【
図8】本発明の他の実施例による外力検出システムの駆動方法に関するフローチャートである。
【
図9】本発明の一部の実施例による外力検出システムの主要構成を例示的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、添付した図面を参照して、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略した。
【0047】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとしたとき、これは、「直接的に連結」されている場合のみならず、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合、および「通信可能に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」としたとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含できることを意味する。
【0048】
以下、添付した図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
【0049】
図1は、本発明の一部の実施例による外力検出システムの構成を概略的に示す図であり、
図9は、本発明の一部の実施例による外力検出システムの主要構成を例示的に示す図である。
【0050】
外力検出システムは、ボディ部100と、通気路200によってボディ部100に連結される駆動部300とを含む。
【0051】
ボディ部100は、内部に複数の同一の空気袋110を具備し、空気袋110は、膨張または収縮可能である。
【0052】
ここで、空気袋110が「同一」であるというのは、それぞれの大きさ、形状、材質、膨張係数、最大空気収容量などのような特性が実質的に同一であるという意味である。また、
図1にてボディ部100内に4つの四角形状の空気袋が左右方向に所定の間隔をおいて並んで配置されるものとして示されたが、空気袋の個数、形状、配置間隔、配置形態などが図示のように特に制限されるものではない。
【0053】
また、初期には空気袋110に空気が注入されていない平らな状態であり得る。任意の空気袋に空気が注入されている場合、当該空気袋が初期状態、すなわち空気が実質的に注入されていない状態に戻すためのプロセスが進み得る。
【0054】
さらに、ボディ部100は、使用者の頭部の下端に配置されて、少なくとも使用者の頭部を収容するように構成され、例えば、枕、パッドまたはクッションで実現できる。したがって、使用者が睡眠中のときに、少なくとも使用者の頭部がボディ部100の特定の位置を上下方向に加圧することができる。
【0055】
図9に示されるように、ボディ部100は、メモリーフォームあるいは弾性材質からなって、使用者の頭部を安定的に支持することができ、ボディ部100の表面は、格子模様のような所定の模様が掘り込み処理される。このような掘り込み処理部分120は、使用者の頭部がボディ部100の上面に置かれた場合、ボディ部100の自然な変形を誘導することができ、使用者にさらなる安らかさを提供することができる。
【0056】
ボディ部100は、センシング手段や電子部品を全く含まず、それによって破損または誤作動の問題が解消し、電磁波による被害の恐れを著しく低減することができる。また、前述したボディ部100は、非常に簡単な構造からなることにより、使用者がボディ部100の内部構成によって異物感を感じたり睡眠が妨げられることから自由になる環境を提供する。
【0057】
通気路200は、空気袋110と同数で構成されて、各通気路200の一端部がボディ部100の各空気袋と個別的に連結され(1:1対応)、他端部が後述のような駆動部300の各貫通ホール302に連結される。
【0058】
複数の通気路201、202、203、204は、ねじれたり絡み合うのを防止するために、
図9に示された一体型チューブあるいは固定手段によってカバーされて固定される。通気路200の他端部は、雌雄結合方式のアダプダで実現できる。
【0059】
明細書全体において、説明の便宜のために、左側から、第1空気袋111、第2空気袋112、第3空気袋113、第4空気袋114と称する。第1通気路201、第2通気路202、第3通気路203、第4通気路204それぞれが、第1空気袋111、第2空気袋112、第3空気袋113、第4空気袋114と一対一に対応して連結される。
【0060】
駆動部300は、ボディ部100と離隔配置されて物理的に区分される構成であって、それぞれの通気路200を介してボディ部100に連結される。駆動部300は、電磁波や騒音の問題を低減するために、使用者の身体と所定の間隔をおいて配置されることが好ましい。
【0061】
また、駆動部300は、一側面に空気袋110と同数の貫通ホール302が形成されたコネクタ301を備える。
【0062】
具体的には、駆動部300は、電動ポンプ310と、空気圧センシング部320と、プロセッサ330と、サウンド受信装置340と、バルブグループ350とを含む。すなわち、駆動部300は、ボディ部100とは異なり、センシング手段や電子部品を含む。
【0063】
図9に示されるように、駆動部300が内部に所定の空間を有する箱タイプのケースで実現できる。
【0064】
当該ケースの一面には、複数の貫通ホール302と、これと区別される電源供給用連結端子303とが形成されたコネクタ301が備えられる。また、当該ケースの他の面には、サウンド受信装置340のための空間および穴が形成される。
【0065】
複数の貫通ホール302には、ケースの外側からそれぞれの通気路200の他端部が一対一に対応して結合し、ケースの内側から電動ポンプ310に連結された複数の空気通路が一対一に対応して結合してもよい。
【0066】
電動ポンプ310は、通気路200の他端部を介して空気袋110に空気を注入して空気袋110を膨張させることができ、空気袋110に注入された空気を排出させて空気袋110を収縮させることもできる。
【0067】
空気圧センシング部320は、電動ポンプ310と通気路200の一端部との間に配置されて、同量の空気を注入させたそれぞれの空気袋110に対する空気圧をそれぞれ測定することができる。
【0068】
空気圧センシング部320は、ボディ部100ではない他の位置(例えば、通気路200上の特定の位置、駆動部300がケースで実現された場合、そのケースの内部など)に配置されてもよく、それぞれの空気袋100に対して同量の空気が順次に注入されるように制御することができる。
【0069】
ここで、「同量の空気」は、一般的に最大空気収容量の0.5%~15%の範囲内で決定可能である。同量の空気が最大空気収容量の0.5%未満の場合、空気圧測定の正確度が約90%となる。また、同量の空気が最大空気収容量の15%超過の場合、空気圧測定のために空気を注入および排出させる過程で使用者が空気袋の膨張または収縮を感じて不快感を誘発することがある。
【0070】
したがって、同量の空気は、最大空気収容量の0.5%~2%の範囲内で決定されることが最も好ましい。例示的に最大空気収容量の1%に相当する空気を各空気袋に同一に注入させて実験した結果、空気圧測定の正確度が99.9%であり、1つの空気袋を膨張させるのにかかる時間が0.7秒となり、その過程で使用者は空気袋の変化を全く感じることができなかった。このように、同量の空気は、空気圧測定の正確度(99.8%以上)、空気圧測定プロセスのためにかかる時間(数秒以内)、使用者の検知の有無などを考慮して決定可能である。
【0071】
また、空気圧センシング部320が空気圧を測定するのに先立ち、空いているそれぞれの空気袋110に同量の空気が注入され、このような空気注入過程は順次に行われる。例えば、第1空気袋111、第3空気袋113、第4空気袋114、第2空気袋112の順に、それぞれの空気袋110に同量の空気が注入される。
【0072】
さらに、空気圧センシング部320は、一実施例により、単一の空気圧センサ(メイン空気圧センサ)を含むことができるが、この場合、空気圧測定過程も空気注入過程と同じく順次に行われる。例えば、第1空気袋111、第3空気袋113、第4空気袋114、第2空気袋112の順に、それぞれの空気袋110に対する空気圧がそれぞれ測定できる。空気圧測定過程の後に、それぞれの空気袋110に注入された空気は電動ポンプ310によって排出される。
【0073】
また、空気圧センシング部320は、他の実施例により、複数の空気圧センサを含むことができるが、この場合、空気圧測定過程は同時に行われてもよい。例えば、第1空気袋111に対する空気圧は、第1空気圧センサによって測定され、第2空気袋112に対する空気圧は、第2空気圧センサによって測定できる。空気圧測定過程の後に、それぞれの空気袋110に注入された空気は電動ポンプ310によって排出される。
【0074】
1つ以上のプロセッサ330は、電動ポンプ310および駆動部300の他の構成の動作を制御する。プロセッサ330は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、または本発明の技術分野で一般的に知られた任意の形態のプロセッサであってもよい。
【0075】
また、プロセッサ330は、本発明の一部の実施例による駆動方法を実行するための少なくとも1つのアプリケーションまたはプログラムに対する演算を行うことができる。
【0076】
さらに、プロセッサ330は、空気圧センシング部320で測定されたそれぞれの空気圧を比較して、ボディ部100に対して加えられる外力によって加圧される少なくとも1つの空気袋を検出することができる。
【0077】
外力は、上下方向に作用する力を意味することができる。
【0078】
プロセッサ330に関するより具体的な説明は、
図2を参照して後述する。
【0079】
サウンド受信装置340は、周辺で発生したサウンドを受信して、受信されたサウンドに対応する電気信号を生成することができ、その電気信号をプロセッサ330に伝送することができる。
【0080】
また、サウンド受信装置340は、睡眠中の使用者が発生させるサウンドを受信することができ、プロセッサ330は、受信されたサウンドを分析して使用者の現在の状態を把握するのに用いることができる。
【0081】
サウンド受信装置340は、例えば、マイクロホンで実現できる。
【0082】
バルブグループ350は、電動ポンプ310と通気路200の他端部との間あるいはコネクタ301の貫通ホールとの間に設けられ、プロセッサ330の制御信号によって、空気の流れを遮断または開放することができる。
【0083】
また、上述のように、駆動部300は、コネクタ301を備え、そのコネクタ301には、貫通ホール302と区別される電源供給用連結端子303がさらに形成される。
【0084】
このとき、駆動部300は、電源供給用連結端子303と電源供給線400とが互いに連結されて連結端子303から電源が印加されると、使用者による別の動作なくても、予め定められた通り、サウンド受信、使用者の状態把握、同量の空気の順次注入、空気圧測定、外力検出などといった一連の駆動プロセスを自動開始および実行することができる。駆動プロセスは、周期的に繰り返し行われてもよい。
【0085】
駆動部300には、電源オン/オフ(on/off)ボタンが別にないように構成される。このように電源オン/オフボタンを省くことにより、連結端子303と電源供給線400との間の連結は、それ自体が駆動を始めた状態あるいは開始信号(例えば、サウンド受信など)を待機する状態にあることを意味することができ、これは、典型的な有線電子製品の駆動開始のための2段階(電源供給線連結、オンボタン押し)を1段階に簡素化させて使用者の便宜性および満足度を増大させることができる。
【0086】
追加的に、駆動部300は、各種データ、命令および/または情報を記憶するメモリ(図示せず)およびネットワークインターフェース(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0087】
メモリは、例えば、RAMであってもよいし、SRAM、DRAM、PSRAM、SDPARMおよびDDR SDRAMなど本発明の技術分野で一般的に知られたものであってもよい。
【0088】
ネットワークインターフェースは、ネットワークを介して、使用者の通信機器、サーバまたはデータベースに連結されて通信を行うことができる。
【0089】
ここで、使用者の通信機器は、コンピュータや携帯用端末で実現できる。コンピュータは、例えば、ウェブブラウザ(WEB Browser)が搭載されたノートパソコン、デスクトップ(desktop)、ラップトップ(laptop)、タブレットPC、スレートPC、車両用ナビゲーション装置などを含み、携帯用端末は、例えば、携帯性と移動性が保障される無線通信装置であって、PCS(Personal Communication System)、GSM(Global System for Mobile communications)、PDC(Personal Digital Cellular)、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、IMT(International Mobile Telecommunication)-2000、CDMA(Code Division Multiple Access)-2000、W-CDMA(W-Code Division Multiple Access)、WiBro(Wireless Broadband Internet)端末、スマートフォン(Smart Phone)などといった全種類のハンドヘルド(Handheld)ベースの無線通信装置を含むことができる。
【0090】
ネットワークインターフェースは、多様な通信方式を支援するために、本発明の技術分野で一般的に知られた通信モジュールで実現できる。例えば、有無線通信モジュール、ネットワークカードまたは赤外線通信モジュールなどで実現できる。
【0091】
また、ネットワークインターフェースには、ワイファイ(WIFI)、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、HSPA(High Speed Packet Access)、WIMAX(World Interoperability for Microwave Access)、モバイルワイマックス(Mobile WiMAX)、ワイブロ(WiBro)、3GPP(3rd Generation Partnership Project)、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、赤外線通信(IrDA、infrared data association)、NFC(Near Field Communication)、ジグビー(Zigbee)、LAN(Local Area Network)、Wireless LAN(Wireless Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、PAN(Personal Area Network)技術などが適用可能である。
【0092】
また、インターネットに連結されてサービスを提供する場合、インターネットにおける情報伝送のための標準プロトコルであるTCP/IPに従えば良い。すなわち、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、Telnet、FTP(File Transfer Protocol)、DNS(Domain Name System)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、SNMP(Simple Network Management Protocol)、NFS(Network File Service)、NIS(Network Information Service)を提供する世界的な開放型コンピュータネットワーク構造を意味することができる。
【0093】
このように、外力検出システムの駆動部300は、使用者の通信機器と通信を行うことができ、使用者は、通信機器に設けられた専用アプリケーションを介して、睡眠中の異常状態(例えば、睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしり、睡眠無呼吸など)に関する分析レポートおよび異常状態改善のために外力検出システムが動作した履歴情報などを受けることができる。また、使用者は、専用アプリケーションを介して、駆動部300の駆動条件あるいは設定値を使用者カスタマイズ型で変更することができ、ボディ部100の任意の位置に外力を加えることにより、加圧された位置に対応する空気袋が正常に膨張するか否かをテストすることができる。
【0094】
図2は、本発明の一部の実施例で参照されるプロセッサに関するブロック図である。
【0095】
図2にてプロセッサの細部構成がそれぞれ別の構成として示されたが、これらの一部または全部は1つの構成に組み込まれてもよい。また、細部構成は、実行する機能によって互いに異なるモジュールで実現され、それぞれコーディングされたプログラムがプロセッサによって行われる形態で実現されてもよい。
【0096】
プロセッサ330は、電動ポンプ制御部331と、空気圧分析部332と、サウンド分析部333と、バルブグループ制御部334と、外力検出部335とを含むことができる。
【0097】
電動ポンプ制御部331は、電動ポンプ310の動作を制御するための制御信号を生成してそれぞれの空気袋110に空気を注入するか、注入された空気を排出させることができ、バルブグループ制御部334と連動可能である。
【0098】
空気圧分析部332は、測定されたそれぞれの空気圧の中から最大空気圧と最小空気圧を取得し、最大空気圧と最小空気圧との間の差値と閾値とを比較して、検出された空気袋が使用者によって加圧されるものであるか否かを判断することができる。
【0099】
空気圧分析部332は、もし、前記差値が閾値より大きいか等しい場合、検出された空気袋が使用者(特に、頭部)によって加圧されるものであり、検出された空気袋上に使用者の頭部が位置すると決定することができる。この場合、外力検出部335は、ボディ部100中において最大空気圧として測定された空気袋に対して、使用者の頭部によって外力が発生したと検出することができる。
【0100】
また、空気圧分析部332は、もし、前記差値が閾値より小さい場合、検出された空気袋が使用者の頭部を除いた他の身体部位あるいは使用者の頭部ではない他のもの(例えば、使用者の携帯電話、タブレットPC、本など)によって加圧されると決定することができる。この場合、外力検出部335は、ボディ部100中において最大空気圧として測定された空気袋に対して、使用者の頭部を除いた他の身体部位あるいは使用者の頭部ではない他のものによって外力が発生したと検出することができる。
【0101】
このように閾値を設定しておくことで、ボディ部100に他の物品あるいは使用者の手などが置かれているとしても、プロセッサ330が他の物品あるいは使用者の手などを使用者の頭部と誤認して動作することを最小化することができる。また、最大空気圧と最小空気圧を用いるため、ボディ部100の互いに異なる位置に使用者の頭部と使用者の手が同時に置かれているとしても、プロセッサ330が使用者の頭部の位置を迅速且つ正確に検出することができる。
【0102】
一方、前述した閾値は使用者によって調節可能であり、一部の実施例において、使用者の頭部の重量によって算出されてもよい。
【0103】
空気圧分析部332は、使用者に関する身体情報を受信して、その身体情報に基づいて使用者の頭部の重量による閾値を算出することができる。
【0104】
例えば、使用者は、専用アプリケーションを介して、自らの性別、年齢、体重などの身体情報を入力することができ、空気圧分析部332は、頭部の重量に関する統計データを用いて前記身体情報に相当する平均的な頭部重量データを取得することができる。
【0105】
一般的に、頭部の重量は4.5kgから6.5kgの間の値を有するので、前記取得された頭部重量データが4.5kg未満の場合、4.5kg以上5.5kg未満の場合、5.5kg以上6.5kg未満の場合、6.5kg以上の場合にそれぞれ区分され、それぞれの場合に互いに異なる閾値が算出されてもよい。
【0106】
これによって、空気圧分析部332は、差値と前記算出された閾値とを比較して、検出された空気袋が使用者の頭部によって加圧されるものであるか否かをより精密に判断することができ、使用者カスタマイズ型で閾値を設定することができる。
【0107】
サウンド分析部333は、サウンド受信装置340から受信されたサウンドに関する分析結果に基づいて使用者が睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしりまたは睡眠無呼吸のいずれかの異常状態にあるか否かを判断することができる。
【0108】
サウンドを分析するに際して、ノイズをフィルタリングして使用者の音情報を抽出し、異常状態について従来知られているサウンドパターン情報と抽出された使用者の音情報とを対比することができる。また、基準デシベル値を設定することにより、サウンド信号の最大値が一定デシベル以上の場合、使用者の音情報が抽出できる。
【0109】
もし、使用者が異常状態にある場合、各空気袋110に対する空気圧をそれぞれ測定するプロセスが行われる。
【0110】
バルブグループ制御部334は、バルブグループ350に含まれた個別バルブの動作を制御するための制御信号を生成して空気の流れを遮断または開放することができる。
【0111】
また、バルブグループ制御部334は、それぞれの空気袋110に対して同量の空気が順次にあるいは同時に注入されるように、電動ポンプ制御部331と共に、個別バルブおよび電動ポンプ310の動作を制御することができる。
【0112】
さらに、バルブグループ制御部334は、それぞれの空気袋110に注入された空気が順次にあるいは同時に排出されるように、電動ポンプ制御部331と共に、個別バルブおよび電動ポンプ310の動作を制御することができる。
【0113】
外力検出部335は、空気圧分析部332の分析結果または測定されたそれぞれの空気圧を用いてボディ部100に対して加えられる上下方向の外力によって加圧される少なくとも1つの空気袋を検出することができる。
【0114】
また、電動ポンプ制御部331は、もし、使用者が異常状態にある場合、外力検出部335によって検出された空気袋に対して同量の空気より多い量の空気が注入されるように制御することができる。
【0115】
図3は、本発明の一実施例による駆動部の細部構成とそれぞれの連結関係を示す図である。
【0116】
一実施例による駆動部の一面には
図3のようなコネクタ301が形成され、コネクタ301は、複数の貫通ホール302を備えることができる。
【0117】
一実施例による駆動部は、電動ポンプ310に連結されたメイン空気通路365と、メイン空気通路365から分岐してそれぞれの通気路201、202、203、204の他端部と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路361、362、363、364と、電動ポンプ310と貫通ホール302との間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループとをさらに含んでもよい。
【0118】
すなわち、1番目の貫通ホールを介して第1通気路201と第1サブ空気通路361とが連結され、2番目の貫通ホールを介して第2通気路202と第2サブ空気通路362とが連結され、3番目の貫通ホールを介して第3通気路203と第3サブ空気通路363とが連結され、4番目の貫通ホールを介して第4通気路204と第4サブ空気通路364とが連結される。
【0119】
一実施例による駆動部の空気圧センシング部は、メイン空気通路365に配置されるメイン空気圧センサ325を含むことができる。また、バルブグループは、各サブ空気通路361、362、363、364に配置される複数のバルブ351、352、353、354と、メイン空気通路365に配置され且つ、メイン空気圧センサ325と電動ポンプ310との間に配置されるメインバルブ355とを含むことができる。
【0120】
このとき、プロセッサは、各空気袋110に対して同量の空気が順次に注入されるように、バルブグループに含まれた個別バルブの動作を制御することができる。
【0121】
まず、第1バルブ351とメインバルブ355をオン(on)制御し、残りのバルブ352、353、354をオフ(off)制御した後に、第1空気袋111にVだけの空気を注入する。Vだけの空気注入後に、メインバルブ355をオフ(off)制御した状態で、第1空気袋111に対する空気圧を測定する。第1空気袋111に対する空気圧を測定した後に、第1空気袋111に注入された空気を排出させる。
【0122】
次に、第2バルブ352とメインバルブ355をオン(on)制御し、残りのバルブ351、353、354をオフ(off)制御した後に、第2空気袋112に第1空気袋111と同じくVだけの空気を注入する。Vだけの空気注入後に、メインバルブ355をオフ(off)制御した状態で、第2空気袋112に対する空気圧を測定する。第2空気袋112に対する空気圧を測定した後に、第2空気袋112に注入された空気を排出させる。
【0123】
次に、第3空気袋113と第4空気袋114それぞれに対しても、前記と同様の方式で1つずつ空気圧を測定する。
【0124】
このように、一実施例による駆動部は、電動ポンプ310およびバルブグループに含まれた個別バルブの動作を制御することにより、メイン空気圧センサ325を用いて、同一の条件下でそれぞれの空気袋110に対する空気圧を測定することができる。
【0125】
図4は、本発明の一実施例による外力検出システムの駆動方法に関するフローチャートである。
図1に示された外力検出システムと、
図3に示された一実施例による駆動部の細部構成を参照して説明する。
【0126】
上述のように、ボディ部100と離隔配置されて別に構成された駆動部300には、空気圧センシング部320と、プロセッサ330と、それぞれの空気袋110と個別的に連結される複数の通気路200を介して空気を注入するか、排出させる電動ポンプ310とが含まれる。
【0127】
まず、駆動部300またはプロセッサ330が、駆動部300と離隔配置されたボディ部100内に初期状態にある複数の同一の空気袋110に対して、同量の空気が注入されるように制御する。すなわち、空気注入前の各空気袋110は、実質的に同一の状態である。
【0128】
もし、残りの空気袋とは異なり、特定の空気袋に空気が注入されている状態であれば、特定の空気袋に注入された空気を排出させるための別の動作が行われてもよい。
【0129】
次に、空気圧センシング部320、325が、ボディ部100と離隔配置されて、同量の空気が注入された各空気袋110に対する空気圧をそれぞれ測定する。
【0130】
具体的には、S410ステップでは、プロセッサ330、電動ポンプ310、バルブグループ350に含まれた個別バルブ351~355の動作によって、第n空気袋にxだけの空気が注入され、S420ステップでは、空気圧センシング部320、325によって、第n空気袋に対する空気圧が測定され、S430ステップでは、プロセッサ330、電動ポンプ310、バルブグループ350に含まれた個別バルブ351~355の動作によって、第n空気袋に注入された空気が排出される。
【0131】
ここで、n値は1から1ずつ増加し、S410ステップ~S430ステップは、空気袋の個数だけ繰り返し行われる。
【0132】
より具体的には、駆動部300には、電動ポンプ310に連結されたメイン空気通路365と、メイン空気通路365から分岐して通気路200と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路361~364と、電動ポンプ310と通気路200との間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループ350とがさらに含まれてもよい。
【0133】
このとき、空気の順次注入過程では、初期状態にある各空気袋に対して同量であるxだけの空気が順次に注入されるように、バルブグループ350に含まれた個別バルブ351~355および電動ポンプ310の動作を制御することができる。
【0134】
S440ステップでは、現在のn値が空気袋の個数より小さいか等しい場合、現在のn値を1増加させてS410ステップを行い、n値が空気袋の個数より大きい場合、S450ステップを行う。
【0135】
次に、S450ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、測定されたそれぞれの空気圧を比較し、S460ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、ボディ部100に対して加えられる外力によって加圧される空気袋を検出する。
【0136】
図5を参照して、
図4のS450ステップおよびS460ステップをより具体的に説明する。
図5は、本発明の一部の実施例による外力検出システムの外力検出方法に関するフローチャートである。
【0137】
S510ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、測定されたそれぞれの空気圧の中から最大空気圧と最小空気圧を取得する。
【0138】
S520ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、最大空気圧と最小空気圧との間の差値を算出し、S530ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、算出された差値と閾値とを比較することにより、検出された空気袋が使用者(特に、頭部)によって加圧されるものであるか否かを判断することができる。
【0139】
ここで、駆動部300またはプロセッサ330は、使用者に関する身体情報を受信して、その身体情報に基づいて使用者の頭部の重量による閾値を算出することができる。
【0140】
S530ステップでは、前記差値と算出された閾値とを比較して、検出された空気袋が使用者の頭部によって加圧されるものであるか否かを判断することができる。
【0141】
また、S530ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、差値が閾値より大きいか等しい場合、S540ステップを行い、そうでない場合、S550ステップを行う。
【0142】
S540ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、最大空気圧として測定された空気袋を検出し、検出された空気袋上に使用者の頭部が位置すると決定することができる。
【0143】
S550ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、最大空気圧として測定された空気袋を検出し、検出された空気袋上に使用者の頭部ではない他の物品あるいは使用者の他の身体部位が位置すると決定することができる。
【0144】
図6は、本発明の一部の実施例による外力検出システムが駆動されることにより使用者に及ぼす影響を例示的に示す図である。
【0145】
ボディ部100には4つの空気袋110が並んで配置されており、使用者の頭部Hは、第4空気袋114上に位置する。
【0146】
サウンド受信装置340は、駆動部300内に配置されて、周辺で発生したサウンドを受信することができる。
【0147】
駆動部300またはプロセッサ330は、受信されたサウンドに関する分析結果に基づいて使用者が睡眠中のいびき、睡眠中の歯ぎしりまたは睡眠無呼吸のいずれかの異常状態にあるか否かを判断することができる。
【0148】
また、
図4および
図5を参照して説明した過程により、駆動部300またはプロセッサ330は、外力が加えられる第4空気袋114を検出することができる。
【0149】
このとき、検出された第4空気袋114が使用者によって加圧されるものであり、当該使用者が異常状態にあると判断した場合、駆動部300またはプロセッサ330は、検出された第4空気袋114に対して同量の空気より多い量の空気が注入されるように制御することができる。
【0150】
第4空気袋114に対して空気が注入されることにより使用者の頭部Hが動くようになり、頭部の位置の移動によって、睡眠中の使用者の異常状態が緩和あるいは解消できる。
【0151】
このように、外力検出システムは、周辺のサウンドから抽出および分析された使用者の異常状態に関する情報と、それぞれの空気袋に対して測定された空気圧を比較して検出した使用者による外力が加えられる位置情報とを併せて用いることにより、誤作動を最小化させ、使用者の異常状態について緩和が必要な時点で正確に把握された頭部の位置に対して頭部の移動のための後続の措置を行うことができる。
【0152】
また、一連の後続の措置を行った後にも、外力検出システムは、リアルタイムに使用者によるサウンドを抽出および分析して、睡眠中の使用者の異常状態が改善されたか否かをモニタリングすることができる。改善されていない場合、再び使用者の頭部の位置を検出して、新たに検出された位置に対応する空気袋に空気を注入させることができる。使用者の頭部の位置が移動した後に、空気袋に注入された空気は完全に排出され、空気袋は初期状態に復元できる。
【0153】
一方、
図7は、本発明の他の実施例による駆動部の細部構成とそれぞれの連結関係を示す図である。
【0154】
他の実施例による駆動部の一面には
図7のようなコネクタ3010が形成され、コネクタ3010は、複数の貫通ホール3020と、電源供給のための連結端子3030とを備えることができる。
【0155】
他の実施例による駆動部は、電動ポンプ3100に連結されたメイン空気通路3650と、メイン空気通路3650から分岐して各通気路201、202、203、204の他端部と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路3610、3620、3630、3640と、電動ポンプ3100と貫通ホール3020との間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループとをさらに含んでもよい。
【0156】
他の実施例による駆動部の空気圧センシング部は、各サブ空気通路3610、3620、3630、3640に配置される複数の空気圧センサ3210、3220、3230、3240を含むことができる。また、バルブグループは、各サブ空気通路3610、3620、3630、3640に配置され且つ、各空気圧センサ3210、3220、3230、3240とメイン空気通路3650との間に配置される複数のバルブ3510、3520、3530、3540を含むことができる。
【0157】
このとき、プロセッサは、各空気袋110に対して同量の空気が順次に注入されるように、バルブグループに含まれた個別バルブの動作を制御することができる。
【0158】
まず、第1バルブ3510をオン(on)制御し、残りのバルブ3520、3530、3540をオフ(off)制御した後に、第1空気袋111にVだけの空気を注入する。Vだけの空気注入後に、第1バルブ3510をオフ(off)制御した状態で、第1空気圧センサ3210は、第1空気袋111に対する空気圧を測定する。
【0159】
次に、第2バルブ3520をオン(on)制御し、残りのバルブ3510、3530、3540をオフ(off)制御した後に、第2空気袋112に第1空気袋111と同じくVだけの空気を注入する。Vだけの空気注入後に、第2バルブ3520をオフ(off)制御した状態で、第2空気圧センサ3220は、第2空気袋112に対する空気圧を測定する。
【0160】
次に、第3空気袋113と第4空気袋114それぞれに対しても、前記と同様の方式で1つずつ空気圧を測定する。
【0161】
各空気袋110に注入された空気は、個別的な空気圧測定後に順次に排出されるか、すべての空気圧測定後に同時に排出されてもよい。
【0162】
このように、他の実施例による駆動部は、電動ポンプ310およびバルブグループに含まれた個別バルブの動作を制御することにより、複数の空気圧センサ3210、3220、3230、3240を用いて、同一の条件下で各空気袋110に対する空気圧を測定することができる。
【0163】
上述した一実施例による駆動部は、メイン空気圧センサ325を用いてすべての空気袋110に対する空気圧を測定するのに対し、他の実施例による駆動部は、複数の空気圧センサ3210、3220、3230、3240を用いて1つの空気圧センサで1つの空気袋に対する空気圧を測定する。
【0164】
これによって、一実施例による駆動部は、価格の高い空気圧センサの個数を低減することができるが、駆動手順がやや複雑である。他の実施例による駆動部は、空気圧センサの個数によって費用増加の問題があるものの、駆動手順を簡素化して空気圧測定のための時間が短縮することができる。
【0165】
ただし、いずれの実施例によっても、ボディ部と駆動部を区分させて構成することにより、駆動部の細部構成の破損または誤作動の問題を最小化することができ、電磁波による被害の恐れも著しく低減することができる。また、睡眠中の使用者を妨げることなく使用者の頭部の位置を正確に検出することができ、検出された使用者の位置情報を用いて睡眠中の使用者の異常状態を緩和あるいは解消することができる。
【0166】
図8は、本発明の他の実施例による外力検出システムの駆動方法に関するフローチャートである。
図1に示された外力検出システムと、
図7に示された他の実施例による駆動部の細部構成を参照して説明する。
【0167】
上述のように、ボディ部110と離隔配置されて別に構成された駆動部300には、空気圧センシング部320と、プロセッサ330と、それぞれの空気袋110と個別的に連結される複数の通気路200を介して空気を注入するか、排出させる電動ポンプ3100とが含まれる。
【0168】
まず、駆動部300またはプロセッサ330が、駆動部300と離隔配置されたボディ部100内に初期状態にある複数の同一の空気袋110に対して、同量の空気が注入されるように制御する。すなわち、空気注入前の各空気袋110は、実質的に同一の状態である。
【0169】
次に、空気圧センシング部3210、3220、3230、3240が、ボディ部100と離隔配置されて、同量の空気を注入させた各空気袋110に対する空気圧をそれぞれ測定する。
【0170】
具体的には、S610ステップでは、プロセッサ330、電動ポンプ3100、バルブグループ350に含まれた個別バルブ3510、3520、3530、3540の動作によって、第n空気袋にxだけの空気が注入される。
【0171】
ここで、n値は1から1ずつ増加し、S610ステップは、空気袋の個数だけ繰り返し行われる。
【0172】
より具体的には、駆動部300には、電動ポンプ3100に連結されたメイン空気通路3650と、メイン空気通路3650から分岐して通気路200と一対一に対応して連結される複数のサブ空気通路3610、3620、3630、3640と、電動ポンプ3100と通気路200との間に設けられて空気の流れを遮断または開放するバルブグループ350とがさらに含まれてもよい。
【0173】
このとき、駆動部300またはプロセッサ330が、初期状態あるいは同一の状態にある複数の同一の空気袋に対して同量であるxだけの空気が注入されるように、バルブグループ350に含まれた個別バルブ3510、3520、3530、3540および電動ポンプ3100の動作を制御することができる。
【0174】
S620ステップでは、現在のn値が空気袋の個数より小さいか等しい場合、現在のn値を1増加させてS610ステップを行い、n値が空気袋の個数より大きい場合、S620ステップを行う。
【0175】
S620ステップでは、複数の空気圧センサ3210、3220、3230、3240によって、第n空気袋に対する空気圧が測定され、S630ステップでは、プロセッサ330、電動ポンプ3100、バルブグループ350に含まれた個別バルブ3510、3520、3530、3540の動作によって、第n空気袋に注入された空気が排出される。
【0176】
次に、S650ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、測定されたそれぞれの空気圧を比較し、S660ステップでは、駆動部300またはプロセッサ330が、ボディ部100に対して加えられる外力によって加圧される空気袋を検出する。
【0177】
上記の
図5および
図6を参照して説明した内容は、本発明の他の実施例による外力検出システムの駆動方法においても同一に適用可能であり、これに関する詳細な説明は省略する。
【0178】
これまで説明した外力検出システムの駆動方法の各ステップ(制御するステップ、測定するステップ、検出するステップ、取得するステップ、判断するステップなど)は、駆動部に電源が印加されると、使用者による別の動作なくても、予め定められた一連の駆動プロセスとして自動的に行われるものであってもよい。駆動プロセスは、周期的に繰り返し行われてもよい。
【0179】
すなわち、駆動部への電源の印加が駆動を始めた状態あるいは開始信号(例えば、サウンド受信など)を待機する状態にあることを意味することができ、これは、典型的な有線電子製品の駆動開始のための2段階(電源供給線連結、オンボタン押し)を1段階に簡素化させて使用者の便宜性および満足度を増大させることができる。
【0180】
一方、本発明の一部の実施例は、コンピュータによって実行可能な命令語を実行させるプログラムまたは上述した駆動方法の少なくともいずれか1つの方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ可読型記録媒体の形態でも実現できる。コンピュータ可読型記録媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の可用媒体であってもよく、揮発性および不揮発性媒体、分離型および非分離型媒体をすべて含む。また、コンピュータ可読型記録媒体は、コンピュータ記憶媒体を含むことができるが、コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取可能命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータのような情報の記憶のための任意の方法または技術で実現された揮発性および不揮発性、分離型および非分離型媒体をすべて含む。
【0181】
これまで本発明の方法およびシステムは特定の実施例に関して説明されたが、それらの構成要素または動作の一部または全部は、汎用ハードウェアアーキテクチャーを有するコンピュータシステムを用いて実現できる。
【0182】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形可能であることを理解するであろう。そのため、以上に述べた実施例はあらゆる面で例示的なものであり、限定的ではないと理解しなければならない。例えば、単一形で説明されている各構成要素は分散して実施されてもよいし、同じく、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0183】
本発明の範囲は、上記の詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲の意味および範囲そしてその均等概念から導出されるあらゆる変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれる。