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特許7113606写真撮影遊戯機、写真撮影遊技機の制御方法、及び、写真撮影遊技機の制御プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】写真撮影遊戯機、写真撮影遊技機の制御方法、及び、写真撮影遊技機の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/53 20210101AFI20220729BHJP
   G07F 17/26 20060101ALI20220729BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
G03B17/53
G07F17/26
H04N5/77
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2017198795
(22)【出願日】2017-10-12
(65)【公開番号】P2019074811
(43)【公開日】2019-05-16
【審査請求日】2020-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】516384553
【氏名又は名称】加賀デバイス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】特許業務法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】砂田 陽代
(72)【発明者】
【氏名】武田 亜季
(72)【発明者】
【氏名】山本 友里香
(72)【発明者】
【氏名】永井 愛
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-081395(JP,A)
【文献】特開2014-064116(JP,A)
【文献】特開2016-116245(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/53
G07F 17/26
H04N 5/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの撮影、及び、撮影で得られた写真画像に対する編集を含む処理を1回のプレイで実行する写真撮影遊戯機であって、
ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影手段と、
前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集手段とを備え、
前記編集手段は、複数のスタンプを選択可能な状態で前記編集画面に表示し、ユーザにより選択されたスタンプを、前記写真画像に重ねて表示するスタンプ配置手段を含み、
前記スタンプ配置手段は、前記撮影手段で生成された前記写真画像において認識される顔に基づいて、ユーザを示す情報を生成し、更に、プレイ毎に可変であるプレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に決定し、前記ユーザを示す情報に前記プレイ毎可変スタンプを関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する、写真撮影遊戯機。
【請求項2】
請求項に記載の写真撮影遊戯機であって、
前記スタンプ配置手段は、前記複数の写真画像において認識された顔の部分を抽出した部分画像であって、且つ、前記複数の写真画像のうち認識された顔の数が所定の条件を満たす写真から抽出した部分画像を、前記プレイ毎可変スタンプに関連付けられるユーザを示す情報として生成する、写真撮影遊戯機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の写真撮影遊戯機であって、
前記スタンプ配置手段は、複数のユーザを示す情報のそれぞれに互いに重複しないプレイ毎可変スタンプを関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する、写真撮影遊戯機。
【請求項4】
請求項1~のいずれか1項に記載の写真撮影遊戯機であって、
前記スタンプ配置手段は、前記プレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に、複数のグループそれぞれに紐付けて予め記録された複数のプレイ毎可変スタンプの中から決定し、各グループで決定されたプレイ毎可変スタンプを、前記ユーザを示す情報に関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する、写真撮影遊戯機。
【請求項5】
ユーザの撮影、及び、撮影で得られた写真画像に対する編集を含む処理を1回のプレイで実行する写真撮影遊戯機のコンピュータが実行する方法であって、
ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影工程と、
前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集工程とを有し、
前記編集工程は、複数のスタンプを選択可能な状態で前記編集画面に表示し、ユーザにより選択されたスタンプを、前記写真画像に重ねて表示するスタンプ配置工程を含み、
前記コンピュータは、前記スタンプ配置工程において、前記撮影工程で生成された前記写真画像において認識される顔に基づいて、ユーザを示す情報を生成し、更に、プレイ毎に可変であるプレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に決定し、前記ユーザを示す情報に前記プレイ毎可変スタンプを関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する、方法。
【請求項6】
ユーザの撮影、及び、撮影で得られた写真画像に対する編集を含む処理を1回のプレイで実行する写真撮影遊戯機のコンピュータに処理を実行させるプログラムであって、
ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影処理と、
前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集処理とを実行させ、
前記編集処理は、複数のスタンプを選択可能な状態で前記編集画面に表示し、ユーザにより選択されたスタンプを、前記写真画像に重ねて表示するスタンプ配置処理を含み、
前記スタンプ配置処理において、前記コンピュータに、前記撮影処理で生成された前記写真画像において認識される顔に基づいて、ユーザを示す情報を生成し、更に、プレイ毎に可変であるプレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に決定し、前記ユーザを示す情報に前記プレイ毎可変スタンプを関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する処理を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真撮影遊戯機、写真撮影遊技機の制御方法、及び、写真撮影遊技機の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザを撮影して得られた写真画像を編集し、編集した画像を、シール紙等に印刷したり、ユーザの携帯端末に送信したりして、ユーザに画像を提供する写真撮影遊戯機が知られている。
【0003】
写真撮影遊戯機において写真画像を編集するための編集画面では、選択可能な複数のスタンプを含むパレットが表示される場合が多い。編集画面においてユーザが選択したスタンプは、写真画像のユーザの指定する位置に重ねて配置される。スタンプを用いた編集の形態として、種々の提案がなされている。例えば、下記特許文献1(特開2015-148641号公報)は、複数のスタンプ画像がグループ毎に分類されて表示される編集用パレットを開示している。この例では、所定のグループに対応する編集用パレットに対するユーザの操作に応じて、所定のグループに含まれるいずれかのスタンプが無作為に選択されて撮影画像に合成される。
【0004】
また、下記特許文献2(特開2015-180958号公報)には、スタンプ画像などのツールを含むパレット領域において、予め行われる落書き判定質問の回答に応じて、例えばユーザが最も好きな色を多く配置することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-148641号公報
【文献】特開2015-180958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明者らは、ユーザが編集作業をより楽しめるような編集ツールを検討した。例えば、上記特許文献1のように無作為にスタンプを選択して写真画像に合成する場合、ユーザは、意外性を感じて楽しむことができる。しかし、無作為に選択されたスタンプは、ユーザの嗜好や気分に合わない可能性もある。一方、上記特許文献2のように質問に対するユーザの回答に基づいてスタンプをパレット領域に表示することで、ユーザの嗜好や気分に合ったスタンプをパレットに表示することができる。しかし、この場合、ユーザが質問に回答する必要があり、ユーザの入力作業の負担が増えてしまう。
【0007】
そこで、本発明は、ユーザの入力作業を増やさなくても、意外性がありながらもユーザに則したスタンプを編集作業において選択できる写真撮影遊戯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、編集において選択可能なスタンプをプレイ毎に決定する態様をさらに検討した。この態様では、ユーザが、今回のプレイではどんなスタンプがでるのかを楽しみにする傾向があることがわかった。さらに検討を重ねたところ、例えば、プレイ毎に選択可能なスタンプを無作為に決定した場合であっても、決定したスタンプをユーザの情報と関連づけて表示することで、ユーザは、スタンプに親近感を抱く傾向にあることを見出した。これらの知見に基づき、次のような構成の写真撮影遊戯機に想到した。
【0009】
(構成1)
本発明の実施形態の構成1における写真撮影遊戯機は、ユーザの撮影、及び、撮影で得られた写真画像に対する編集を含む処理を1回のプレイで実行する写真撮影遊戯機であって、ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影手段と、前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集手段とを備える。前記編集手段は、複数のスタンプを選択可能な状態で前記編集画面に表示し、ユーザにより選択されたスタンプを、前記写真画像に重ねて表示するスタンプ配置手段を含む。前記スタンプ配置手段は、プレイ毎に可変であるプレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に決定し、前記ユーザを示す情報に関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する。
【0010】
上記構成1によれば、プレイ毎に編集で選択可能なスタンプが変わるので、ユーザは、編集作業において、意外性や期待感を持ちやすくなる。また、プレイ毎に決定されるプレイ毎可変スタンプが、ユーザを示す情報に関連付けて表示されることにより、ユーザは、プレイ毎可変スタンプに親近感を抱きやすくなる。その結果、ユーザの入力作業を増やさなくても、意外性がありながらもユーザに則したスタンプを編集作業において選択できるようになる。なお、本発明は、プレイ毎のプレイ毎可変スタンプの決定にユーザの入力情報を用いる形態を除外するものではない。
【0011】
(構成2)
上記構成1において、前記スタンプ配置手段は、前記撮影手段で生成された写真画像において認識される顔に基づいて、前記プレイ毎可変スタンプに関連付けられるユーザを示す情報を生成してもよい。これにより、ユーザを示す情報を自動的に生成することができる。
【0012】
また、上記構成2において、前記スタンプ配置手段は、ユーザを示す情報として、前記写真画像において認識された顔の部分を抽出した部分画像を、前記プレイ毎可変スタンプに関連付けて表示してもよい。これにより、例えば、プレイ毎可変スタンプが、ユーザのプロフィールを示すような表現をすることができる。その結果、ユーザが、プレイ毎可変スタンプにより親近感を抱きやすくなる。
【0013】
(構成3)
上記構成2において、前記スタンプ配置手段は、前記複数の写真画像において認識された顔の部分を抽出した部分画像であって、且つ、前記複数の写真画像のうち認識された顔の数が所定の条件を満たす写真から抽出した部分画像を、前記プレイ毎可変スタンプに関連付けられるユーザを示す情報として生成してもよい。これにより、顔認識の失敗により、プレイ毎可変スタンプに関連づけられるユーザの顔が表示されないといった事態が発生しにくくなる。上記の所定の条件を満たす写真は、例えば、複数の写真画像のうち認識された顔の数が閾値より多い写真又は、複数の写真画像のうち認識された顔の数が最も多い写真とすることができる。
【0014】
(構成4)
上記構成1~3のいずれかにおいて、前記スタンプ配置手段は、複数のユーザを示す情報のそれぞれに、互いに重複しないプレイ毎可変スタンプを関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示してもよい。すなわち、前記スタンプ配置手段は、複数のユーザそれぞれに関連付けられるプレイ毎可変スタンプを、互いに重複しないように決定してもよい。これにより、複数のユーザそれぞれに互いに異なる固有のプレイ毎可変スタンプを表示することができる。そのため、複数のユーザがプレイする場合も、複数の同じスタンプが重複して選択可能に表示されるのを防ぐことができる。その結果、無駄を無くして効率よくスタンプ群を表示できる。
【0015】
(構成5)
上記構成1~4のいずれかにおいて、前記スタンプ配置手段は、前記プレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に、複数のグループそれぞれに紐付けて予め記録された複数のプレイ毎可変スタンプの中から決定し、各グループで決定されたプレイ毎可変スタンプを、前記ユーザを示す情報に関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示してもよい。これにより、プレイ毎に、各グループから抽出されたプレイ毎可変スタンプ群を様々に組み合わせたプレイ毎可変スタンプ群を決定して表示することができる。その結果、プレイ毎可変スタンプ群がグループによって整理され、且つバリエーションが豊富になる。
【0016】
前記スタンプ配置手段は、前記編集画面に表示するプレイ毎可変スタンプを、ユーザの入力情報又は入力操作に関係なく決定してもよい。これにより、ユーザの入力作業の負担を増やさずに、意外性がありながらもユーザに則したスタンプを編集作業において選択できるようになる。
【0017】
前記スタンプ配置手段は、前記ユーザを示す情報と、前記プレイ毎可変スタンプとを、同じパレットに同時に視認可能に表示することで、前記プレイ毎可変スタンプとユーザを示す情報を関連付けて表示することができる。例えば、ユーザを示す情報として前記写真画像から抽出されたユーザの顔を含む部分画像と、このユーザに関連付けるプレイ毎可変スタンプを同じパレットに表示することができる。
【0018】
前記プレイ毎可変スタンプは、ユーザの個性又は状態に関する内容を示す文字、絵、図、又は模様を含んでもよい。ユーザの個性は、例えば、ユーザの性格、性質、性癖、容姿、身体的特徴、本質、思想、好み、関心、趣味、雰囲気、行動、又は、傾向等が含まれる。ユーザの状態は、例えば、ユーザの精神状態、健康状態、かかえている悩み、恋愛状態、又は、運勢等が含まれる。
【0019】
上記写真撮影遊戯機のコンピュータが上記の各手段を実現するために実行する方法、及び当該コンピュータに上記各手段を実現するための処理を実行させるプログラムも、本発明の実施形態に含まれる。この上記方法は、ユーザの撮影、及び、撮影で得られた写真画像に対する編集を含む処理を1回のプレイで実行する写真撮影遊戯機のコンピュータが実行する方法であって、ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影工程と、前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集工程とを有する。前記編集工程は、複数のスタンプを選択可能な状態で前記編集画面に表示し、ユーザにより選択されたスタンプを、前記写真画像に重ねて表示するスタンプ配置工程を含む。前記コンピュータは、前記スタンプ配置工程において、プレイ毎に可変であるプレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に決定し、前記ユーザを示す情報に関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する。また、上記プログラムは、ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影処理と、前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集処理とを実行させる。前記編集処理は、複数のスタンプを選択可能な状態で前記編集画面に表示し、ユーザにより選択されたスタンプを、前記写真画像に重ねて表示するスタンプ配置処理を含む。前記プログラムは、前記スタンプ配置処理において、前記コンピュータに、プレイ毎に可変であるプレイ毎可変スタンプを、プレイ毎に決定し、前記ユーザを示す情報に関連付けて、選択可能な状態で前記編集画面に表示する処理を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態における写真撮影遊戯機のネットワーク構成を示す図である。
図2図1に示す写真撮影遊戯機の外観を表す斜視図である。
図3図2に示す正面筐体の斜視図である。
図4A図2に示す背面筐体の斜視図である。
図4B図4Aに示す背面筐体を斜め下方向から見た図である。
図5】実施形態における編集ブースの編集ユニット及び事後接客部の斜視図である。
図6図1に示す写真撮影遊戯機の構成例を示す機能ブロック図である。
図7図1に示す写真撮影遊戯機の全体動作例を示すフロー図である。
図8図7に示す事前接客処理の動作フロー例を示す図である。
図9図8のS117のスペシャル撮影選択処理の詳細を示すフローチャートである。
図10図9のS125で表示される画面例を示す図である。
図11図9のS126で表示される画面例を示す図である。
図12】撮影処理の動作フロー例を示す図である。
図13】アップ用の立ち位置誘導画面の例を示す図である。
図14】第1レクチャー動画の1フレームの例を示す図である。
図15】ライブビュー表示時の画面の例を示す図である。
図16】撮影時における静止画252の切り替え例を示す図である。
図17】複数のユーザで一緒に似顔絵撮影をする場合の画面の例を示す図である。
図18】複数のユーザで別々に似顔絵撮影をする場合の画面の例を示す図である。
図19】似顔絵撮影におけるプレビュー表示の画面例を示す図である。
図20】画像編集処理の動作例を示すフロー図である。
図21】複数ユーザを一緒に撮影した場合の名前確認画面の例を示す図である。
図22】複数ユーザを別々に撮影した場合の名前確認画面の例を示す図である。
図23】ふわ度選択画面の例を示す図である。
図24】落書き編集画面の例を示す図である。
図25】編集ツール表示領域302Lにおけるプレイ毎可変スタンプの表示例を示す図である。
図26】編集ツール表示領域302Lにおけるプレイ毎可変スタンプの表示例を示す図である。
図27】プレイ毎可変スタンプの決定処理の例を説明するための図である。
図28】2人プレイ用のシートレイアウト選択画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については、同一の符号を付して同じ説明を繰り返さない。
【0022】
<<1.ネットワーク構成>>
図1は、本実施形態における写真撮影遊戯機のネットワーク構成を示すブロック図である。図1に示すように、写真撮影遊戯機1は、インターネット等のネットワークを介して、外部のサーバSVと通信可能に構成され、サーバSVは、インターネット等のネットワークを介して携帯端末CLと通信可能に構成されている。
【0023】
携帯端末CLは、写真撮影遊戯機1のユーザによって保有される、例えば、フィーチャーフォンやスマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末等を含む。
【0024】
本実施形態では、写真撮影遊戯機1でユーザがプレイすることにより写真撮影遊戯機1で作成されたコンテンツを写真撮影遊戯機1からサーバSVに送信し、サーバSVを介して、そのユーザの携帯端末CLにコンテンツを提供する。サーバSVを介してユーザに提供されるコンテンツは、プレイによって得られた1又は複数の写真画像又は合成画像のデータや、写真画像又は合成画像のデータを用いて作成された動画コンテンツ等である。
【0025】
<<2.写真撮影遊戯機の構成>>
<2.1.全体構成>
図2は、本実施形態に係る写真撮影遊戯機の外観を表す斜視図である。写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2と、事前接客部3と、編集ブース4と、事後接客部5(図5参照)と、を備えている。
【0026】
<2.2.撮影ブースの構成>
撮影ブース2は、図2に示すように、正面筐体20A及び背面筐体20Bによって区画された空間である。撮影ブース2内では、被写体であるユーザの写真撮影が行われる。なお、説明の便宜上、正面筐体20A側を前、背面筐体20B側を後ろといい、正面筐体20Aに向かって右を単に右、正面筐体20Aに向かって左を単に左という。図2に示すように、正面筐体20Aと背面筐体20Bとは前後方向に間を空けて配置されており、ユーザは、正面筐体20Aと背面筐体20Bとの間を通って撮影ブース2に出入りする。
【0027】
図3は、正面筐体20Aを表す斜視図である。図3に示すように、正面筐体20Aの内側には、撮影ユニット20が設けられている。撮影ユニット20は、カメラ21と、正面ディスプレイ22と、照明装置23(23a、23b)と、後述するスピーカ450(図6参照)と、を備えている。
【0028】
カメラ21は、正面筐体20Aの内側前面の幅方向(X軸方向)中央付近に配置されている。カメラ21は、撮影ブース2内のユーザ(被写体)を撮影し、所定のタイミングで静止画像として記録する。
【0029】
正面ディスプレイ22は、カメラ21の下方に配置されている。正面ディスプレイ22は、カメラ21によって撮影されたユーザの映像を左右反転させ、リアルタイムにライブ表示する。また、正面ディスプレイ22上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、ユーザによる入力操作が受け付けられる。ユーザによる入力操作は、ユーザが正面ディスプレイ22にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。
【0030】
図3に示すように、上方照明装置の一例である照明装置23aは、カメラ21の上方に配置され、内部にストロボ光源(図示略)を備えるとともに、ストロボ光源(図示略)を覆うドーム形状のカバーを備える。
【0031】
また、図3に示すように、下方照明装置の一例である照明装置23bは、カメラ21の下方であって、正面ディスプレイ22の下側に配置されている。照明装置23bは、内部にストロボ光源(図示略)を備え、ストロボ光源を覆う矩形形状のカバーを備える。
【0032】
照明装置23a、23bにおける各ストロボ光源(図示略)は、カメラ21がユーザのライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内のユーザに光を照射する。照明装置23aは、主に、被写体の顔を照らすために用いられ、照明装置23bは、主に、被写体の顔より下側の部分を照らすために用いられる。このように、カメラ21を挟んで上下に照明装置23aと照明装置23bが設けられることで、それぞれの照明光が被写体の目に映るアイキャッチ効果が得られる。また、照明装置23bは、照明装置23aの照射による被写体に生じる影を除去するとともに、影が出来やすい被写体の足元を照らし、クロマキー処理の精度を向上させるために用いられる。
【0033】
図4Aは、背面筐体20Bを表す斜視図であり、図4Bは、図4Aに示す背面筐体20Bを下方向(Z軸負方向)から見た模式図である。
【0034】
図4A及び図4Bに示すように、背面筐体20Bにおいて、正面筐体20Aと向かい合う内側の面には、背面パネル24が設けられている。背面パネル24は、クロマキー合成用のパネルであってもよいし、クロマキー合成用のカーテンを備えていてもよい。背面筐体20Bの床面には、クロマキー合成用の床マットや床板等の床部材(図示略)が設けられる。床部材の色は、背面パネル24の色と同じであり、例えば黄緑色等とされる。
【0035】
また、図4Bに示すように、撮影ブース2の内側において、背面筐体20Bの天井、背面、及び左右側面には、それぞれ、ストロボ光源を備える照明装置25(25a、25b、25c、25d)が設けられている。各ストロボ光源(図示略)は、カメラ21がユーザのライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内のユーザに光を照射する。
【0036】
<2.3.事前接客部の構成>
事前接客部3は、図2及び図3に示すように、撮影ブース2の外に設けられており、受付装置30を備える。受付装置30は、正面筐体20Aの左側の側面に配置されている。ただし、受付装置30は、正面筐体20Aの右側の側面に設けられていてもよいし、正面筐体20Aの左右両方の側面に設けられていてもよい。
【0037】
受付装置30は、受付用ディスプレイ31と、コイン投入口32と、スピーカ33と、を備えている。
【0038】
受付用ディスプレイ31は、ユーザがプレイに関する各種設定を入力するための画面等を表示する。受付用ディスプレイ31上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、ユーザによる入力操作が受け付けられる。ユーザによる入力操作は、ユーザが受付用ディスプレイ31にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。コイン投入口32には、ユーザによってコインが投入される。スピーカ33は、プレイ案内の音声やBGM等の音を出力する。
【0039】
<2.4.編集ブースの構成>
編集ブース4は、図2及び図5に示すように、正面筐体20Aの前方に設けられており、編集ユニット40を備えている。編集ユニット40は、2つの画像編集装置41と、各画像編集装置41を支持する編集筐体43とを備えている。
【0040】
2つの画像編集装置41は、左右対称となるよう背中合わせに配置されている。図5では、2つの画像編集装置41のうち、左側に配置された画像編集装置41のみが示されている。各画像編集装置41は、編集用ディスプレイ411と、2本のタッチペン412と、後述するスピーカ413(図6参照)と、非接触通信装置97(図6参照)を備えている。
【0041】
編集用ディスプレイ411には、ユーザに画像編集を行わせるために、撮影ブース2での撮影によって生成された写真画像が表示される。編集用ディスプレイ411上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、写真画像に対するユーザによる編集操作が受け付けられる。
【0042】
2本のタッチペン412は、編集用ディスプレイ411の両側に配置されている。ユーザによる編集操作は、ユーザが各タッチペン412で編集用ディスプレイ411にタッチすることによって受け付けられる。ただし、ユーザによる編集操作は、ユーザが編集用ディスプレイ411に指で直接タッチすることによって受け付けられてもよい。
【0043】
スピーカ413(図6参照)は、プレイ案内の音声やBGM等の音を出力する。非接触通信装置97(図6参照)は、画像の取得に必要な情報等をユーザの端末装置に送信する際に用いられる。
【0044】
<2.5.事後接客部の構成>
事後接客部5は、図5に示すように、編集ユニット40側面に設けられており、受付装置50を備えている。
【0045】
受付装置50は、受付用ディスプレイ51と、写真シール排出口52と、スピーカ53と、を備えている。
【0046】
受付用ディスプレイ51は、携帯端末CLで画像を取得するためのメールアドレスを入力したり、携帯端末CLに送信する画像を選択したりするための画面等を表示する。受付用ディスプレイ51上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、ユーザによる入力操作が受け付けられる。ユーザによる入力操作は、指で直接タッチすることによって受け付けられるが、タッチペンによってタッチすることによって受け付けられてもよい。写真シール排出口52は、受付装置50に設けられており、編集筐体43内に備わるプリンタ60(図6参照)で印刷された写真シールが排出される。スピーカ53は、プレイ案内の音声やBGM等の音を出力する。なお、事後接客部5における受付用ディスプレイ51及びスピーカ53を省略することもできる。
【0047】
<2.6.写真撮影遊戯機の機能構成>
次に、写真撮影遊戯機1の機能構成について、図6を参照しつつ説明する。
【0048】
<2.6.1.制御装置の構成>
図6に示すように、写真撮影遊戯機1は、制御装置100を備えている。制御装置100は、コンピュータ装置101と、制御基板102と、クロマキーキャプチャボード17と、を備えている。
【0049】
コンピュータ装置101は、撮影ユニット20、受付装置30、編集ユニット40の各画像編集装置41、受付装置50、及びプリンタ60と接続されている。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、発光制御部110、蛍光灯14、コイン制御部112、及びサービスパネル113と接続されている。
【0050】
コンピュータ装置101は、Central Processing Unit(CPU)103と、ハードディスク(HDD)104と、メモリ105と、通信部106と、を備えている。ハードディスク(HDD)104及びメモリ105は、写真撮影遊戯機1が備える記憶手段の一例である。
【0051】
CPU103は、HDD104に記憶されている制御プログラムを実行することにより、後述する写真撮影遊戯機1の各機能を実現する。
【0052】
HDD104は、CPU103によって実行される制御プログラム、及び各処理に必要なデータを記憶する。例えば、グラフィックデータ、音声データ、生成された写真画像に合成する合成用画像データ、生成された写真画像の編集に利用される編集用画像データ、プレイ中に再生する動画データ、予め用意されたプレイ案内のナレーションの情報、予め用意された撮影コースを示す情報、予め用意されたシートレイアウト、予め用意された動画用テンプレート等の各種設定データがHDD104に記憶される。
【0053】
メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103が制御プログラムを実行する際の一時的な作業領域である。通信部106は、ネットワークを介してサーバSV(図1参照)及び非接触通信装置97との通信を行う。
【0054】
制御基板(デジタル入出力ボード(DIO))102は、コンピュータ装置101と接続され、コンピュータ装置101との間で信号の入出力を行う。また、制御基板102は、コイン制御部112、発光制御部110、蛍光灯14、及びサービスパネル113とも接続されており、これらとの間で信号の入出力を行う。
【0055】
写真撮影遊戯機における撮影手段、編集手段、スタンプ配置手段、補正手段、合成用画像手段、及び加工手段等の各手段の機能は、コンピュータ装置101によって実現することができる。例えば、CPU103が、プログラムを実行することで、各手段における処理が実行される。なお、上記各手段の処理は、複数のプロセッサによって実行されてもよい。例えば、ディスプレイ51、22、411に内蔵されたプロセッサによって、上記各手段の一部の処理が実行されてもよい。
【0056】
<2.6.2.事前接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事前接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ31に表示し、事前接客処理において予め定められた音声をスピーカ33から出力させる。受付用ディスプレイ31の表示、スピーカ33から出力する音声、及び、ユーザの操作及び行動によって、事前接客処理におけるプレイが進行する。
【0057】
<2.6.3.撮影処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、撮影処理において予め定められた情報を正面ディスプレイ22に表示し、撮影処理において予め定められた音声をスピーカ450から出力させる。正面ディスプレイ22の表示、スピーカ450から出力する音声、及び、ユーザの操作及び行動によって、撮影処理におけるプレイが進行する。
【0058】
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、発光制御部110によって照明装置23、25を制御する。発光制御部110は、例えば、照明装置23、25の発光タイミングや発光量を制御する。
【0059】
クロマキーキャプチャボード17は、撮影ユニット20及びコンピュータ装置101と接続されている。クロマキーキャプチャボード17は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔(例えば30フレーム/秒)で静止画データとして取り込む。クロマキーキャプチャボード17は、各静止画データから被写体であるユーザの領域を抽出し、コンピュータ装置101に転送する。
【0060】
<2.6.4.画像編集処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、画像編集処理において予め定められた情報を編集用ディスプレイ411に表示し、画像編集処理において予め定められた音声をスピーカ413から出力させる。編集用ディスプレイ411の表示、スピーカ413から出力する音声、及び、ユーザの操作及び行動によって、撮影処理におけるプレイが進行する。
【0061】
コンピュータ装置101は、プリンタ60と接続されている。CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、プリンタ60に印刷処理を行わせる。
【0062】
<2.6.5.事後接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事後接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ51に表示し、事後接客処理において予め定められた音声をスピーカ53から出力させる。受付用ディスプレイ51の表示、スピーカ53から出力する音声、及び、ユーザの操作及び行動によって、撮影処理におけるプレイが進行する。
【0063】
<<3.写真撮影遊戯機の動作>>
次に、写真撮影遊戯機1の動作について説明する。以下で説明する各処理は、図6に示すCPU103が制御プログラムを実行することにより行う。
【0064】
図7は、写真撮影遊戯機1の全体動作を示すフロー図である。写真撮影遊戯機1は、まず、プレイの開始を受け付けるための事前接客処理を行う(ステップS10)。次に、写真撮影遊戯機1は、事前接客処理で受け付けたプレイごとに撮影処理を行う(ステップS20)。その後、写真撮影遊戯機1は、撮影処理で生成された写真画像に対する編集処理を行う(ステップS30)。最後に、写真撮影遊戯機1は、画像編集処理後の写真画像について事後接客処理を行う(ステップS40)。これにより、写真撮影遊戯機1は、ユーザの撮影、撮影で得られた写真画像に対する編集、及び編集を施した画像の提供を含む処理を、1回のプレイで実行する。以下、各処理について詳述する。
【0065】
<3.1.事前接客処理>
まず、事前接客処理(ステップS10)について説明する。図8は、事前接客処理のフロー図である。
【0066】
CPU103は、ユーザによるプレイ開始の操作を受け付ける間、受付用ディスプレイ31に、プレイのデモンストレーション映像等を含むプレイ受付画面を表示する(ステップS111)。この時、CPU102は、受付画面に応じたBGMや、プレイ受付画面用のナレーション等をスピーカ33から出力させてもよい。
【0067】
このプレイ受付画面のナレーションは、後の撮影工程で再生される動画で撮影のアドバイスをする人物又はキャラクタの音声又は動画で行うことができる。これにより、ユーザの人物又はキャラクタの音声への興味を掻き立てることができる。或いは、プレイ受付画面のナレーションは、上記人物又はキャラクタ以外の音声又は動画により行われてもよい。
【0068】
CPU103は、ユーザによるプレイ開始の操作を検出すると、プレイを開始する(ステップS112でYES)。例えば、ユーザによる1プレイ分のコインの投入口32への投入が、プレイ開始の操作として検出される。コイン投入口32に1コインが投入されると、コイン制御部112(図6参照)により、コインが投入されたことを示す情報が制御基板102を介してコンピュータ装置101に出力される。CPU103は、コイン制御部112からの情報ごとにコインカウントを1つインクリメントする。CPU103は、コインカウントが1プレイ分に達すると、1プレイ分のコインが受け付けられたと判断し(ステップS112:YES)、プレイを開始し、ステップS113以下の処理を行う。このように、写真撮影遊戯機1の1回のプレイは、コインの投入を契機に開始される。
【0069】
CPU103は、ユーザからプレイ人数の選択を受け付ける(ステップS113)。すなわち、CPU103は、プレイ人数を選択させるプレイ人数選択手段として機能する。例えば、CPU103は、撮影人数が、「2人」、「3人以上(グループ)」のいずれかを選択するための選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、撮影人数の選択を受け付ける。なお、この例では、「2人」、「3人以上」のいずれかをユーザに選択させる例であるが、例えば、撮影人数として、2人かそれ以外をユーザに選択させてもよい。
【0070】
CPU103は、ユーザから撮影アングルの選択を受け付ける(ステップS114)。例えば、CPU103は、複数の写真画像のための複数回(複数ショット)の撮影における撮影アングルの組み合わせを、ユーザが選択可能な状態で表示することができる。S114では、後述するスペシャル撮影とは区別される通常撮影におけるアングルが選択される。なお、CPU103は、複数の写真画像の撮影アングルを、例えば、S113でユーザが選択したプレイ人数により自動的に決定してもよい。この場合、S114のユーザによるアングルの選択の受け付け処理は省略できる。なお、撮影アングルの他、複数の写真画像それぞれの撮影条件(ズーム、カメラの位置、カメラとユーザとの相対位置等)の選択をユーザから受け付けてもよい。或いは、撮影アングルの他の撮影条件を、選択されたアングル又は人数等に応じて自動的に決定してもよい。
【0071】
撮影のアングルとして、例えば、「アップ」、「上から全身」及び「正面全身」が挙げられる。アングルが「アップ」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「アップ」に応じた所定の角度及び焦点距離に制御して、ユーザの顔及び上半身の一部を撮影する。アングルが「上から全身」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「上から全身」に応じた所定の角度及び焦点距離に制御して、ユーザの全身を撮影する。「上から全身」の撮影では、ユーザの斜め上方向から撮影したような画像が得られる。また、アングルが「正面全身」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「正面全身」に応じた所定の角度に制御して、ユーザの全身を撮影する。「正面全身」の撮影では、ユーザの正面方向から撮影したような画像が得られる。
【0072】
CPU103は、名前入力画面を表示し、ユーザの入力を受け付ける(ステップS115)。例えば、CPU103は、撮影人数が「2人」の場合には、ユーザごとの名前の入力を受け付けるための名前入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる。撮影人数が「3人以上」の場合には、ユーザごとの名前ではなく、グループ名の入力を受け付けるための入力画面を表示してもよい。ここで入力された名前又はグループ名は、例えば、後述する画像編集処理の落書き処理で用いる編集素材、又は、編集画面で表示されるユーザを示す情報として利用することができる。
【0073】
CPU103は、合成画像に用いる合成用画像の選択を、受付用ディスプレイ31を介して受け付ける(ステップS116)。CPU103は、受付用ディスプレイ31を制御することにより、合成用画像選択手段として機能する。本例では、CPU103は、合成用画像選択画面を受付用ディスプレイ31に表示させる。写真撮影遊戯機1は、ユーザからの合成用画像の選択を合成用画像選択画面で受け付けることができる。合成用画像は、例えば、背景である。S116では、例えば、後述するスペシャル撮影とは区別される通常撮影で得られる写真画像に対する合成用画像セットが選択される。例えば、通常撮影がN回(Nショット)行われて、N枚の写真画像(通常写真画像)が生成される。この場合、1つの合成用画像セットには、N枚の通常写真画像に対応するN個の合成用画像が含まれることになる。なお、合成用画像選択画面では、N枚の通常写真画像それぞれに対応する合成用画像を個別に選択可能としてもよい。
【0074】
CPU103は、スペシャル撮影の選択を受け付ける(ステップS117)。スペシャル撮影は、他の複数回の通常撮影と区別して行われる撮影である。スペシャル撮影で得られる写真画像に対する加工、又は装飾の形態が、通常撮影で得られる写真画像に対する加工又は装飾の形態とは異なる。これにより、例えば、スペシャル撮影で得られた写真画像を基に得られる合成画像のデザイン又は仕上がりは、通常撮影で得られた写真画像を基に得られる合成画像のデザイン又は仕上がりとは異なるものとなる。また、本実施形態では、スペシャル撮影で得られる写真画像は、編集手段の編集対象とはならない。S117では、スペシャル撮影の形態として、撮影形態及び写真画像に対する装飾形態が選択される。撮影形態は、例えば、1つの写真に入る被写体の人数である。装飾形態は、例えば、スペシャル撮影で得られた写真画像に合成する合成画像のデザイン、写真画像に対する加工の種類等である。
【0075】
図9は、図8のS117におけるスペシャル撮影選択処理の詳細を示すフローチャートである。図9に示す例では、S113で選択されたプレイ人数が2人である場合は、CPU103は、ガイダンス画面を表示する(ステップS122)。ガイダンス画面は、スペシャル撮影の選択をすることをユーザに案内する画面である。CPU103は、ガイダンス画面に続き、スペシャル撮影の種類をユーザが選択する画面を表示する(ステップS123)。S123では、スペシャル撮影の種類の例として、モテグラフィック(似顔絵撮影)(以下、「似顔絵撮影」と称する)、又はモテショット(特別撮影)(以下、「特別撮影」と称する)の選択を受け付ける。
【0076】
「似顔絵撮影」は、ユーザの似顔絵を含む合成画像を得るための撮影である。似顔絵撮影で撮影された写真画像に対する加工処理(詳細は後述)が、通常撮影で撮影された写真画像の加工処理と異なる。似顔絵撮影で得られた画像を加工して得られるユーザの似顔絵の画像に、背景及び前景の少なくともいずれかの合成用画像が合成されたものが、最終的にユーザに提供される合成画像となる。
【0077】
「特別撮影」は、予めデザインされた背景画像の予め決められた位置に配置するためのユーザの画像を得るための撮影である。特別撮影で得られたユーザの画像が最終的にユーザに提供される合成画像において配置される位置が、通常撮影で得られたユーザの画像が最終的にユーザに提供される合成画像において配置される位置と異なる。特別撮影を、背景画像の予め決められた位置に配置して合成したものが、最終的にユーザに提供される合成画像となる。この最終的な合成画像には、背景画像の他、前景画像が合成されていてもよい。また、この最終的な合成画像は、フィルタ処理等の画像処理が施されたものであってもよい。
【0078】
S123で、「似顔絵撮影」が選択された場合、CPU103は、似顔絵撮影における撮影形態の選択をユーザから受け付ける画面を表示する(ステップS124)。S124では、1枚の写真画像に2人のユーザが「一緒」に写るよう撮影するか、2枚の写真画像に2人のユーザがそれぞれ「別々」に写るよう撮影するかを、ユーザが選択可能になる。S124では、1つの写真に入るユーザの人数が選択されることになる。S123で、「特別撮影」が選択された場合、CPU103は、特別撮影における撮影形態の選択をユーザから受け付ける画面を表示する(ステップS127)。S127でも、1枚の写真画像に2人のユーザが「一緒」に写るよう撮影するか、2枚の写真画像に2人のユーザがそれぞれ「別々」に写るよう撮影するかを、ユーザが選択可能になる。
【0079】
S124で、撮影形態として「別々」に撮影することが選択された場合、CPU103は、似顔絵撮影で複数のユーザを別々に撮影した場合の合成画像のデザインの選択を受け付ける画面を表示する(ステップS125)。図10は、S125で表示される画面例を示す図である。図10に示す画面は、2人のユーザがそれぞれデザインを選択するための2つの領域210A、210Bを含む。2つの領域210A、201Bのそれぞれにおいて、似顔絵撮影でユーザを別々に撮影した写真画像を基に生成される合成画像の見本すなわちサンプル画像S1~S4が複数、選択可能な状態で表示される。また、複数のサンプル画像S1~S4のうち、現在選択されているサンプル画像S1が拡大されて表示される。また、現在の選択を確定するためのOKボタン201が表示される。
【0080】
図10に例示するように、似顔絵撮影でユーザを別々に撮影した写真画像を基に生成される合成画像のサンプル画像S1~S4は、写真画像に写る1人のユーザ(モデル)の部分を画像処理して生成されるイラスト画像IM1に、合成用画像B1、Z1,Z2が合成されて生成されるものであってもよい。合成用画像には、例えば、背景画像B1と、前景画像Z1、Z2が含まれる。また、合成用画像には、写真画像において画像認識される人物に基づく位置に配置される素材画像Z2、又は、画像認識される人物に基づく位置に関係なく、予め決められた位置に配置される画像Z1が含まれてもよい。
【0081】
図9のS124で、撮影形態として「一緒」に撮影することが選択された場合、CPU103は、似顔絵撮影で複数のユーザを一緒に撮影した場合の合成画像のデザインの選択を受け付ける画面を表示する(ステップS126)。図11は、S126で表示される画面例を示す図である。図11に示す例では、似顔絵撮影でユーザを一緒に撮影した写真画像を基に生成される合成画像の見本すなわちサンプル画像S5~S8が複数、選択可能な状態で表示される。また、複数のサンプル画像S5~S8のうち、現在選択されているサンプル画像S5が拡大されて表示される。また、現在の選択を確定するためのOKボタン201が表示される。
【0082】
図11に例示するように、似顔絵撮影で一緒に撮影した写真画像を基に生成される合成画像のサンプル画像S5~S8は、写真画像に写る複数のユーザ(モデル)の部分を画像処理して生成されるイラスト画像IM1、IM2に、合成用画像B1、Z1、Z2、Z3が合成されて生成されるものであってもよい。
【0083】
図10及び図11に示す画面例では、モデルの写真画像を画像処理して生成されるイラスト画像IM1、IM2が、合成用画像に合成されたサンプル画像S1~S8が選択可能な状態で表示される。ユーザは、複数のサンプル画像のうち1つを選択することで、似顔絵撮影で得られる写真画像に合成する合成用画像を選択することになる。そのため、図9のS125及びS126では、似顔絵撮影で得られた写真画像に合成するための合成用画像が選択されることになる。なお、サンプル画像S1~S8には、フィルタ処理、リップ、チーク、髪等顔のパーツに対する着色又は濃淡調整、目の大きさ調整、明るさ調整等の画像処理が施されたものとしてもよい。この場合、CPU103は、選択されたサンプル画像に施された画像処理と同じ処理を、似顔絵撮影で得られる写真画像に施すことができる。このようにすると、ユーザは、S125又はS126でサンプル画像を選択することにより、似顔絵撮影で得られる写真画像に施す画像処理も選択することになる。このように、スペシャル撮影における合成画像のデザインを選択する処理は、写真画像に合成する合成用画像の選択、及び写真画像に施す画像処理の選択の少なくとも1つを含むことができる。
【0084】
図9のS127で、撮影形態として「別々」に撮影することが選択された場合、CPU103は、特別撮影で複数のユーザを別々に撮影した場合の合成画像のデザインの選択を受け付ける画面を表示する(ステップS128)。S128で表示される画面(図示略)では、例えば、特別撮影で得られた1人のユーザの写真画像を予め決められた位置に配置して、他の合成用画像と合成した合成画像のサンプル画像が複数、選択可能な状態で表示される。
【0085】
S127で、撮影形態として「一緒」に撮影することが選択された場合、CPU103は、特別撮影で複数のユーザを一緒に撮影した場合の合成画像のデザインの選択を受け付ける画面を表示する(ステップS129)。S129で表示される画面(図示略)では、例えば、特別撮影で得られた複数のユーザの写真画像を予め決められた位置に配置して、他の合成用画像と合成した合成画像のサンプル画像が複数、選択可能な状態で表示される。
【0086】
なお、プレイ人数がグループすなわち3人以上の場合(S121:グループ)も、CPU103は、特別撮影で複数のユーザを一緒に撮影した場合の合成画像のデザイン選択画面を表示する(ステップS129)。
【0087】
ユーザによるスペシャル撮影の選択が終了すると、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS118)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS118:使用中)、CPU103は、ユーザに対して待機を促す待機画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS119)。待機画面表示中は、CPU103は、撮影ブースが空きになるまで、定期的に撮影ブースが空いているかを判断する。撮影ブース2が空いている場合(ステップS118:空き)、CPU103は、撮影ブース2への移動を誘導する誘導画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS120)。
【0088】
<3.2.撮影処理>
次に、撮影処理(ステップS20)について説明する。図12は、撮影処理の動作フロー例を示す図である。
【0089】
CPU103は、撮影処理を開始することを伝える撮影開始画面(図示略)を表示する(ステップS211)。撮影開始画面には、撮影開始ボタンが表示されており、ユーザがこの撮影開始ボタンにタッチすることにより以降の処理が開始される。
【0090】
CPU103は、まず、Nショット(本例では、N=5とする)の通常撮影を行う。Nショットの通常撮影により、N枚の通常写真画像が生成される。Nショットそれぞれにおける撮影アングルは、図8のS114で選択されたアングルとなる。以下では、一例として、1~4ショット目の撮影アングルが「アップ」であり、5ショット目の撮影アングルが「上から全身」である場合の処理を説明する。また、本例では、ショットによって、ユーザに対する案内が変化する。
【0091】
CPU103は、1ショット目の場合、アップ用の立ち位置誘導画面を正面ディスプレイ22に表示する(ステップS213)。立ち位置誘導画面は、ユーザに対して撮影時(ショット時)の立ち位置を案内する画面である。また、CPU103は、立ち位置誘導画面とは別に、レクチャー動画を正面ディスプレイ22で再生する(ステップS214)。S214で再生されるレクチャー動画では、特定の人物又はキャラクタがユーザに対して撮影の品質を向上させるためのアドバイスをする。以降、1ショット目の撮影前に再生されるレクチャー動画を、第1レクチャー動画と称する。さらに、CPU103は、ライブビュー表示以降のレクチャー静止画の表示設定をONにする(ステップS215-1)。レクチャー静止画は、第1レクチャー動画でアドバイスをした人物又はキャラクタの静止画である。レクチャー静止画は、主に、ライブビューとともに、正面ディスプレイ22に表示される。
【0092】
図13は、アップ用の立ち位置誘導画面の例を示す図である。図13に示す例では、つま先の位置を示す画像が表示される。これを見たユーザは、自分のつま先の位置を画面で示される位置に置く。これにより、ユーザの立ち位置が誘導される。なお、立ち位置誘導画面は、つま先の位置の案内に限らず、その他のユーザの立ち位置を示す案内を含んでもよい。本実施形態では、立ち位置誘導画面は、動画ではなく、1枚の静止画と音声又は2枚以上の静止画の切り替えと音声で構成される。
【0093】
図14は、第1レクチャー動画の1フレームの例を示す図である。第1レクチャー動画では、特定の人物203が、撮影の品質を向上させるためのアドバイスをするシーンが含まれる。例えば、特定の人物203が、撮影の品質を向上させるためのアドバイスを話している動画と、そのアドバイスの字幕が表示される。動画は、音声及び映像で構成される。レクチャー動画には1つのアドバイスを含むことが好ましい。すなわち、伝えたい内容を限定して、レクチャー動画の再生時間を短くすることが好ましい。また、立ち位置の案内と、撮影の品質を向上させるためのアドバイスを分けて、後者を動画にすることで、撮影開始までの時間が長すぎて、間延びすることを防ぐことができる。
【0094】
第1レクチャー動画の再生を、1ショット目の撮影の開始前にすることによって、ユーザにとって、アドバスが最も必要なタイミングで、効果的にアドバイスすることができる。例えば、第1レクチャー動画は、撮影全体を通してのアドバイスを含むことができる。これにより、撮影開始前に撮影全体に有効な情報を効果的に伝えることができる。また、第1レクチャー動画は、ユーザの移動や動作に時間を要するアドバイスを含むことができる。これにより、1ショット目の開始前のユーザの移動や動作のための時間を確保しやすい時間帯で有効な情報を伝えることができる。また、第1レクチャー動画は、ユーザがライブビューに写る自分の姿を確認しなくてもできることをアドバイスする内容を含むことができる。これにより、ライブビュー表示前に有効な情報を伝えることができる。
【0095】
特定の人物203は、おしゃれな人として有名になっている人物であることが好ましい。例えば、タレント、モデル、アーティスト、スポーツ選手、社会においておしゃれに関する情報を発信している人、等を、レクチャー動画の特定の人物203とすることができる。このような人物がアドバイスすることにより、ユーザは、よりアドバイスを聴こうとする。レクチャー動画では、アドバイスをする者が誰なのかをユーザが特定できるようになっている。これにより、ガイダンスする者が誰なのかを特定できない態様でアドバイスをする場合に比べて、ユーザの注目度が高くなる。そのため、ユーザが、アドバイスを聞き逃したり、聴かなかったりすることを防ぐことができる。なお、レクチャー動画でアドバイスをする者は、実在の人物に限らず、架空のキャラクタであってもよい。
【0096】
本実施形態では、第1レクチャー動画のアドバイスは、アップで撮影する場合に撮影の品質を向上させるためのアドバイスとなる。このように、レクチャー動画におけるアドバイスは、ユーザの写真写りをよくするためのアドバイスが含まれることが好ましい。具体的には、レクチャー動画におけるアドバイスは、撮影時の立ち位置、ライトの当たり方、表情、顔のパーツを画像認識されやすくための所作、撮影時の精神状態(例えば、気持ちや心構え)、又は姿勢の少なくとも1つに関するものとすることができる。なお、本実施形態のように、レクチャー動画とは別に、静止画で立ち位置を案内する場合であっても、レクチャー動画において、撮影の品質を向上するためのさらなる立ち位置に関するアドバイスが提供されてもよい。
【0097】
また、レクチャー動画におけるアドバイスには、そのアドバイスに従った場合の効果の説明が含まれてもよい。また、レクチャー動画において、特定の人物203又はキャラクタは、身振り手振りを交えてアドバイスすることが好ましい。
【0098】
図12を参照して、第1レクチャー動画の再生を終了すると、CPU103は、カメラ21に写るリアルタイム画像を正面ディスプレイ22に表示するライビュー表示を開始する(ステップS221)。CPU103は、ライビュー表示とともに、レクチャー動画でアドバイスした特定の人物203の静止画を表示し、この特定の人物203の音声のナレーションをスピーカ450から出力する。また、CPU103は、ショット前に、ショットまでのカウントダウンを正面ディスプレイ22に表示する(ステップS222)。この時、カウントダウンを読み上げる特定の人物203の音声を、スピーカ450から出力してもよい。また、カウントダウンに合わせて、特定の人物203の静止画が切り替わってもよい。撮影(ショット)を実行する(ステップS223)。ショット後に、CPU103は、撮影で得られたユーザの写真画像を正面ディスプレイ22にプレビュー表示する(ステップS224)。プレビュー表示とともに、特定の人物203の静止画像が表示されてもよい。この時に、特定の人物203の音声によるナレーションをスピーカ450から出力してもよい。
【0099】
図15は、ライブビュー表示時に正面ディスプレイ22に出力される画面の例を示す図である。図15に示す例は、1回目のアップのアングルのショット(すなわち1ショット目)のシャッター前の状態の例である。本実施形態では、Nショット目の撮影は、N枚目の写真画像を得るための撮影である。図15に示す例では、中央に、カメラに写る画像をリアルタイムで表示するライブ映像250が表示される。ライブ映像250には、1枚目の撮影画像に対応する背景画像202d1と、クロマキー処理で抽出されたカメラに写るユーザの被写体の部分の撮影画像Gが重ねて表示される。ライブ映像250の下には、5枚のサムネイル画像が配置される。サムネイル画像のそれぞれには、背景画像202d1~202d5と、モデルの画像M1~M5が重ねて表示される。なお、各ショットの撮影後に、モデルの画像のM1~M5を、撮影で得られた撮影画像に置き換えてもよい。この場合、撮影画像は、クロマキー処理でユーザの被写体を抽出し、トリミングされた画像とすることができる。
【0100】
ライブ映像250の横に、第1レクチャー動画でアドバイスをした特定の人物203の静止画252が表示される。静止画252は、切り替わってもよい。静止画252は、ユーザが静止画と認識できる程度の時間(例えば、1秒)より長く表示される点で、動画とは区別される。CPU103は、特定の人物203の静止画252の表示と同時に、特定の人物203の音声によるナレーションを出力してもよい。ナレーションは、撮影に関する1ポイントのアドバイスを含んでもよい。また、特定の人物203の音声によるカウントダウンに合わせて、静止画252の表示を切り替えてもよい。
【0101】
撮影(ショット)においてシャッターを切る時点で、ライブ映像を非表示として、ユーザに目線をカメラに向けるための案内を表示することができる。撮影(ショット)の直後は、ライブ映像250に代えて、ショットで得られた画像のプレビュー画像が表示される。プレビュー画像は、ショットで得られた画像のユーザの部分の被写体を抽出しトリミングした画像と、背景画像202d1を合成した静止画がプレビュー表示される。プレビュー画像の表示とともに、特定の人物203の静止画を表示し、特定の人物203の音声でナレーションが出力されてもよい。
【0102】
図16は、撮影時における静止画252の切り替え例を示す図である。図16では、各段階の静止画252a~252fの表示時のナレーションの内容及びライブビュー表示の有無を示している。図16に示す例では、ライブビュー表示時において、1つのアドバイスの音声が出力されている間に、そのアドバイスに対応する1つの静止画(252a、25sb又は252c)が表示される。
【0103】
ライブビュー画像とともに表示される特定の人物203の静止画252と音声によって、ユーザに対して、撮影の品質を向上させるためのアドバイスを提供することができる。このライブビュー表示時の静止画252及び音声によるアドバイス(以下、静止画アドバイスと称する)と、第1レクチャー動画によるアドバイスとを組み合わせることで、相乗効果が得られる。静止画アドバイスは、例えば、ユーザがライブビューに写る自分の姿を確認しなければできないことをアドバイスする内容を含んでもよい。例えば、ユーザが、ライブビューに写る自分の髪型、メイク、ポーズ、表情、又は服装を確認しながら整えることを誘導するアドバイスが、静止画アドバイスに含まれてもよい。これにより、ライブビューを有効に活用したアドバイスの提供が可能になる。また、静止画アドバイスは、ユーザの移動や動作に時間を要しないピンポイント的なアドバイスであることが好ましい。ライブビュー表示開始からシャッターを切るまでの時間は短いことが多いため、ユーザの移動や動作に割ける時間は限られるためである。すなわち、静止画アドバイスの内容を、ユーザが対応に時間を要しない簡潔なものにすることが好ましい。これにより、ユーザは、静止画アドバイスに過度な注意を払うことなく、撮影に集中することができる。
【0104】
このように、ライビュー表示前に、第1レクチャー動画により、特定の人物による撮影の品質を向上させるためのアドバイスを提供し、ライブビュー表示時には、特定の人物の静止画及び音声により静止画アドバイスを提供することで、ユーザが、特定の人物のアドバイスにより興味を持ち、聞き逃しにくくなる。また、第1レクチャー動画のアドバイスと、静止画アドバイスの内容を、それぞれの状況に合ったものとすることができ、適切なタイミングで効率良くアドバイスを提供することができる。
【0105】
図12に戻り、2ショット目では、S212でNO、且つS216でNOと判断される。そのため、CPU103は、2ショット目では、撮影前のレクチャー動画は再生しない。また、レクチャー静止画の表示設定はOFFにされる(ステップS215-2)。すなわち、ライブビュー表示から撮影を経てプレビュー表示まで(S221~S224)に、特定の人物203の静止画は表示されない。この場合、S221~S224において、特定の人物203の音声によるナレーションは、出力されてもよい。3ショット目及び4ショット目も同様に、レクチャー動画の再生及び特定の人物203の静止画の表示はされない。
【0106】
5ショット目において、アングルが「上から全身」の場合、S212でNO、S216でYES、S217で「上から全身」と判断される。この場合、CPU103は、上から全身用の立ち位置誘導画面を正面ディスプレイ22に表示する(ステップS218)。立ち位置誘導画面は、ユーザに対して撮影時(ショット時)の、上から全身撮影に適した立ち位置を案内する画面である。また、CPU103は、立ち位置誘導画面とは別に、レクチャー動画を正面ディスプレイ22で再生する(ステップS219)。S219で再生されるレクチャー動画では、特定の人物又はキャラクタがユーザに対して、上から全身のアングルでの撮影の品質を向上させるためのアドバイスをする。以降、アングルが変わるショット目の撮影前に再生されるレクチャー動画を、第2レクチャー動画と称する。CPU103は、ライブビュー表示以降のレクチャー静止画の表示設定をOFFにする(ステップS215-2)。そのため、5ショット目のライブビュー表示から撮影を経てプレビュー表示まで(S221~S224)に、特定の人物203の静止画は表示されない。この場合、ライブビュー表示の前に、ポーズ見本が表示される(ステップS220)。これにより、各ショットにおいて、特定の人物203の静止画252又は、ポーズ見本のいずれかによって、ポーズを案内することができる。なお、静止画252を表示せずにポーズ見本を表示する場合でも、S221~S224において、特定の人物203の音声によるナレーションは、出力されてもよい。
【0107】
このように、図12に示す処理では、2枚目以降の写真画像の撮影すなわち2ショット目以降において、カメラのアングルを変えて撮影する際のライブビュー表示の前に、第2レクチャー動画が再生される。第2レクチャー動画は、特定の人物203が、ユーザに対して、変更されたアングルにおける撮影の品質を向上させるためのアドバイスをする。第2レクチャー動画は、カメラのアングルが切り替わる度に再生されることが好ましい。第2レクチャー動画の内容は、アングルに応じて異なるものとなる。本例では、5ショット目にカメラのアングルからアップから上から全身に切り替わるが、4ショット目でアングルが切り替わってもよい。この場合、4ショット目のライブビュー表示前に、第2レクチャー動画が再生される。
【0108】
なお、図12に示す例では、アングルが切り替わった場合も、レクチャー静止画の表示設定は、OFFとなり(ステップS215-2)、ライブビュー表示前に、ポーズ見本が表示される。すなわち、ライブビュー表示と同時に、特定の人物203の静止画252と音声により静止画アドバイスが提供されるのは、1ショット目のみとなる。
【0109】
CPU103は、再生する第1レクチャー動画及び第2レクチャー動画の少なくとも1つを、プレイ毎に、予め記録された複数のレクチャー動画から選択して決定することができる。例えば、HDD104又はメモリ105に、予め複数のレクチャー動画を記録しておくことができる。CPU103は、プレイ毎に、複数のレクチャー動画のいずれかを選択して再生する。複数のレクチャー動画におけるアドバイスの内容は、互いに異なるものとすることができる。これにより、プレイ毎に異なるアドバイスを、レクチャー動画によりユーザに伝えることができる。各プレイにおいて、複数のレクチャー動画のいずれを再生するかの決定は、例えば、ランダムに決定してもよいし、所定の順番に基づいて決定してもよいし、ユーザによる入力情報又は操作に応じて決定してもよい。また、第1レクチャー動画に用いるための複数のレクチャー動画、及び第2レクチャー動画に用いるための複数のレクチャー動画をそれぞれ予め記録しておくことができる。
【0110】
予め決められた通常撮影のショット数N(本例では、N=5とする)が終了すると(ステップS225でYES)、CPU103は、N回の通常撮影によって得られたN枚の写真画像に対し、画像処理を行い、画像処理後の撮影画像を撮影回数と対応づけてメモリ105に記憶する。
【0111】
CPU103は、スペシャル撮影処理を実行する(ステップS226)。スペシャル撮影処理の詳細については後述する。スペシャル撮影処理が終了すると、CPU103は、編集ブース4が空いているか否かを判断する(ステップS227)。編集ブース4が空いていない場合(S227で使用中)、CPU103は、ユーザに対して待機を促す待機画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS228)。待機画面表示中は、CPU103は、編集ブース4が空きになるまで、定期的に編集ブース4が空いているかを判断する。編集ブース4が空いている場合(ステップS227で空き)、CPU103は、編集ブース4への移動を誘導する誘導画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS229)。
【0112】
本実施形態における写真撮影遊戯機は、カメラ及び、前記カメラの前に位置するユーザが視認可能なディスプレイの表示を制御して、ユーザを撮影し、写真画像を生成する撮影手段と、前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集手段とを備える。写真撮影遊戯機は、前記編集が施された写真画像を、シートに印刷又はデータで送信することで、前記ユーザに提供する提供手段を備えてもよい。前記撮影手段は、1枚目の写真画像の撮影のために前記カメラに写る画像を前記ディスプレイにライビュー表示する前に、特定の人物又はキャラクタがユーザに対して撮影の品質を向上させるためのアドバイスをする第1レクチャー動画を前記ディスプレイで再生する。これにより、アドバイスを適切なタイミングでユーザが聴きたくなるような態様で、ユーザに提供することができる。そのため、ユーザが、アドバイスを聞き逃したり、聴かなかったりすることが起こりにくくなる。
【0113】
前記撮影手段は、前記1枚目の写真画像の撮影のための前記ライブビュー表示の前に、前記第1レクチャー動画とは別に、前記ユーザの立ち位置のガイダンスを表示してもよい。ユーザの立ち位置のガイダンスとは別に、第1レクチャー動画を再生することで、第1レクチャー動画が長くなり、間延びするのを防ぐことができる。
【0114】
前記撮影手段は、前記1枚目の写真画像の撮影のための前記ライブビュー表示とともに、前記レクチャー動画における前記特定の人物又はキャラクタの静止画像を、前記ディスプレイに表示するともに、前記特定の人物又はキャラクタの音声でナレーションを出力してもよい。このように、レクチャー動画によるアドバイスと、同一の人物又はキャラクタの静止画像及び音声による案内を組み合わせることで、ユーザが、アドバイス及び案内を聴きたくなる度合いが増す。
【0115】
前記撮影手段は、2枚目以降の写真画像の撮影であって前記カメラのアングルを変えて撮影する際のライブビュー表示の前に、前記特定の人物又はキャラクタが前記ユーザに対して前記変えたアングルにおける撮影の品質を向上させるためのアドバイスをする第2レクチャー動画を再生することができる。これにより、撮影のアングルが変わる直前に、ユーザにアングルに適した撮影の動作を効果的にアドバイスすることができる。
【0116】
前記撮影手段は、プレイ毎に、予め記録された複数のレクチャー動画から再生すべきレクチャー動画を選択してもよい。これにより、複数回のプレイにわたって、多様なレクチャーを提供することができる。その結果、例えば、複数回プレイするユーザが、アドバイスに飽きて聴かなくなるといった事態が起こりにくくなる。
【0117】
<スペシャル撮影>
図12のS226におけるスペシャル撮影では、CPU103は、事前接客処理でユーザに選択された種類及び撮影形態で、スペシャル撮影を実行する。本実施形態では、複数のユーザで一緒に似顔絵撮影、複数のユーザそれぞれが別々に似顔絵撮影、複数のユーザで一緒に特別撮影、又は、複数のユーザそれぞれが別々に特別撮影のうち、いずれかが実行される。なお、これらのスペシャル撮影の種類及び撮影形態の選択の受け付けは、事前接客処理ではなく、撮影処理において、実行されてもよい。
【0118】
S226のスペシャル撮影において、上記の通常撮影のS211~S224と同様に、ライビュー表示、カウントダウン表示、撮影(ショット)、及びプレビュー表示の処理が実行される。本例では、スペシャル撮影で、立ち位置誘導画面表示、及びレクチャー動画の再生は実行されない。しかし、スペシャル撮影でアドバイスすべき事項があれば、撮影前に、レクチャー動画を再生してもよい。
【0119】
図17は、複数のユーザで一緒に似顔絵撮影をする場合に、正面ディスプレイ22に表示される画面の例を示す図である。図17に示す例では、カメラに写る画像をリアルタイムで表示するライブ映像250が表示される。ライブ映像250は、正方形の領域に表示される。ライブ映像250には、背景画像B2と、クロマキー処理で抽出されたカメラに写る複数のユーザの被写体の部分の撮影画像G6、G7が重ねて表示される。複数のユーザの被写体の撮影画像G6、G7は、1つの同じライブ映像250に含まれる。また、ライブ映像250には、前景画像Z4、Z5、Z6が、撮影画像G6、G7の前景に重ねて表示される。前景画像Z4、Z5は、画像認識される人物に基づく位置に配置される素材画像である。前景画像Z6は、画像認識される人物に基づく位置に関係なく、予め決められた位置に配置される素材画像である。前景画像Z4、Z5、Z6及び背景画像B2は、図9のS126のデザイン選択処理において、ユーザによって選択された合成用画像である。
【0120】
ライブ映像250の横には、サンプル画像S6が表示される。このサンプル画像S6は、似顔絵撮影のデザインの選択を受け付ける画面(図11参照)でユーザが選択したサンプル画像と同じものである。サンプル画像S6は、似顔絵撮影で得られた写真画像に合成される合成用画像Z4~Z6、B2に、モデルのイラスト画像IM3、IM4が合成された画像である。ライブ映像250には、サンプル画像S6の合成用画像Z4~Z6、B2と同じものが、撮影画像G6、G7に重ねて表示される。
【0121】
図18は、複数のユーザで別々に似顔絵撮影をする場合に、正面ディスプレイ22に表示される画面の例を示す図である。この場合、複数のユーザがそれぞれ別々のライブ映像250a、205bに表示される。ライブ映像250a、205bは、正方形の右領域及び左領域で構成される。CPU103は、例えば、カメラ21に写った映像のうち右領域と左領域を、それぞれ別の映像として表示することで、複数のユーザをそれぞれ別々に撮影する態様とすることができる。図18に示す例では、各ライブ映像250a、250bの下に、サンプル画像S2が表示される。このサンプル画像S2は、似顔絵撮影のデザインの選択を受け付ける画面(図10参照)でユーザが選択したサンプル画像と同じものである。
【0122】
CPU103は、図17及び図18に示すようなライブ映像を表示した後、カウントダウンを表示して、撮影(ショット)処理を実行する。撮影においてシャッターを切る時点では、ライブ映像を非表示として、ユーザに目線をカメラに向けるための案内を表示することができる。撮影処理が終わると、CPU103は、撮影で得られた撮影画像に画像処理を施して合成画像を生成する。例えば、CPU103は、撮影画像のユーザの部分をイラスト風に加工して、これに合成用画像を合成したものを合成画像として生成する。CPU103は、合成画像を、正面ディスプレイ22に、プレビュー表示する。
【0123】
図19は、似顔絵撮影におけるプレビュー表示の画面例を示す図である。図19に示す例では、プレビュー画像253として、合成画像が表示される。合成画像は、撮影で得られた画像におけるユーザの部分に画像処理を施してイラスト風に加工したイラスト画像IG6、IG7を、背景画像B2に重ねて、さらに、合成用画像Z4、Z5、Z6を前景に配置したものである。ユーザの部分をイラスト風に加工する処理は、例えば、ユーザの部分のエッジを線で描画した画像に加工し、線で描画されたユーザの髪又は顔の部分に色を着ける又は調整する処理とすることができる。このように、撮影された画像に写るユーザの部分をイラスト風に加工する処理は、線画処理と、着色処理又は色調整処理とを含むことができる。また、他にも、目の大きさ調整、顔パーツの濃淡調整、線画の調整の画像処理を施してもよい。
【0124】
ここで、CPU103がユーザの画像をイラスト風に加工する画像処理は、ユーザが選択したデザイン(すなわち合成用画像)に応じて決定されてもよい。CPU103は、選択された合成用画像に応じて、ユーザの画像をイラスト風に加工するための画像処理を決定することができる。例えば、ユーザがS125又はS216(図9)で選択したデザイン(合成用画像)に対応する、髪の色付与及び顔のパーツに対するメイクの効果を施す画像処理が決定されてもよい。具体的には、ユーザが選択可能な複数のデザイン(合成用画像)のそれぞれについて、髪の色付与及び顔のパーツに対するメイク効果の少なくとも1つを施す画像処理が予め対応付けられて記録されてもよい。この場合、CPU103は、ユーザが選択したデザイン(合成用画像)に対応付けられた画像処理を、ユーザの画像をイラスト風に加工する画像処理に含める。一例として、CPU103は、予め記録された髪又は顔のパーツの色のうち、ユーザが選択した合成用画像に対応する色を、画像処理で施す色として選択することができる。これにより、ユーザが選択したデザイン(合成用画像)に応じて、ユーザの髪の色付与又は顔のパーツに対するメイク効果を施す処理を異ならせることができる。なお、髪の色を付与する画像処理は、元の写真画像の髪の色に対してフィルタ処理等を施して色を加工する処理、又は、元の髪の色に関わりなく、画像の髪の部分に色を付与する処理のいずれもあってもよい。
【0125】
また、CPU103は、通常撮影で撮影された通常写真画像に対する画像処理の度合いを、スペシャル撮影で撮影された写真画像に対する画像処理に反映させてもよい。例えば、CPU103は、後述する画像編集処理において、ユーザが選択する目の大きさや、肌の明るさ等の設定を基に、ユーザの画像をイラスト風に加工するための画像処理を実行してもよい。このように、通常写真画像に対する画像処理と、スペシャル撮影における画像処理の度合いを同じにすることで、スペシャル撮影で得た画像におけるユーザの顔と、通常撮影で得た画像におけるユーザの顔との間で、違和感が生じにくくなる。
【0126】
一方、通常写真画像に対する画像処理の度合いをスペシャル撮影の写真画像に対する画像処理に反映させない場合もある。例えば、CPU103は、後述する画像編集処理において、ユーザが選択するふわ度の設定とは関係なく、スペシャル撮影の写真画像に対してふわ度を調整することができる。ふわ度の調整は、後述するように、被写体(ユーザ)の周囲をぼかす処理である。似顔絵撮影では、イラスト風に加工したユーザを背景にマッチさせるため、ふわ度が合成画像のデザインに及ぼす影響が大きくなる。そのため、通常写真画像におけるふわ度の設定が、スペシャル撮影における合成画像のデザインに影響を及ぼさないために、ユーザが選択したふわ度の調整度合いをスペシャル撮影の画像処理に反映させないようにすることができる。
【0127】
本実施形態における写真撮影遊戯機は、ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影手段と、前記写真画像に合成する合成用画像を前記ユーザが選択可能とする合成用画像選択手段と、前記複数の写真画像の少なくとも1枚の加工対象写真画像に対して、前記加工対象写真画像に写るユーザの部分をイラスト風に加工し、前記イラスト風に加工された前記ユーザの部分に、前記合成用画像を合成する加工手段と、を備える。これにより、ユーザが選択した合成用画像に応じてユーザの部分をイラスト風にする加工処理が可能になる。そのため、合成用画像にマッチしたイラスト風のユーザを含む合成画像が得られる。
【0128】
前記加工手段は、前記加工対象写真画像に対して、前記加工対象写真画像に写るユーザの部分のエッジを線で描画した画像に加工し、前記線で描画された前記ユーザの髪又は顔の部分に色を着け、前記合成用画像を合成してもよい。
【0129】
前記加工手段は、前記合成用画像選択手段でユーザが選択した合成用画像に対応する色を、前記線で描画された前記ユーザの髪又は顔の部分に着けてもよい。これにより、イラスト風に加工されたユーザの画像が、合成用画像にマッチしやすくなる。
【0130】
ここで、似顔絵撮影によって生成される合成画像に含まれるユーザには、ユーザが入力した名前が対応付けられてもよい。例えば、図8のS115において、ユーザの名前が入力される。この場合、合成画像に含まれるユーザの画像に、名前が対応付けられる。複数のユーザの名前が入力された場合、合成画像におけるユーザの画像と名前との対応関係が誤っている場合があり得る。そこで、合成画像をプレビュー表示するとともに、合成画像中の複数のユーザと名前との対応関係を修正するためのインタフェースを設けてもよい。例えば、プレビュー表示された合成画像における2人のユーザに対応して配置された名前を互いに入れ替えるためのボタンが表示されてもよい。なお、このインタフェースは、複数のユーザが一緒に撮影した場合、及び、複数のユーザが別々に撮影した場合のいずれの場合も設けることができる。また、CPU103は、プレイ人数が2人、且つ、1人以上の名前入力がある、且つ、スペシャル撮影として似顔絵撮影が選択されている場合に、このインタフェースを表示するようにしてもよい。
【0131】
<3.3.画像編集処理>
次に、画像編集処理(ステップS30)について説明する。図20は、画像編集処理の動作例を示すフロー図である。
【0132】
CPU103は、編集用ディスプレイ411に、画像編集開始を案内する編集開始案内画面(図示略)を表示する(ステップS301)。編集開始案内画面には、編集開始ボタンが表示されている。撮影ブース2から編集ブース4へ移動したユーザが編集開始ボタンにタッチペン412(図5参照)でタッチすると、以降の処理が開始される。
【0133】
ステップS113(図8参照)の人数選択において選択された撮影人数が「2人」であり(ステップS302で2人)、且つ、選択されたスペシャル撮影が、「似顔絵撮影」であり(ステップS303で「似顔絵撮影」)、且つ、1人以上の名前の入力がある場合(ステップS304で「ある」)、CPU103は、名前の確認処理を実行する(ステップS305)。S305では、CPU103は、名前と画像中のユーザとの対応関係を確認するための名前確認画面を表示する。
【0134】
図21は、複数ユーザを一緒に撮影した場合の名前確認画面の例であり、図22は、複数ユーザを別々に撮影した場合の名前確認画面の例である。図21に示す画面は、2人のユーザのイラスト画像IG6、IG7を含む合成画像のプレビュー画像253が表示される。さらに、プレビュー画像253とともに、プレビュー画像253において右に配置されるイラスト画像IG6のユーザに対応する名前と、プレビュー画像253において左に配置されるイラスト画像IG7のユーザに対応する名前が表示される。さらに、2人のユーザの名前を入れ替えるための名前入れ替えボタン206が表示される。ユーザが、名前入れ替えボタン206を押すと、左右のユーザの名前の表示が入れ替わる。これに伴い、CPU103は、写真撮影遊戯機1で記録されているユーザと名前の対応関係のデータを更新する。
【0135】
図22に示す画面は、1人目のユーザのイラスト画像IG6を含む合成画像253aと、2人目のユーザのイラスト画像IG7を含む合成画像253bが表示される。合成画像253aに対応してイラスト画像IG6のユーザの名前が表示され、合成画像253bに対応してイラスト画像IG7のユーザの名前が表示される。さらに、2人のユーザの名前を入れ替えるための名前入れ替えボタン206が表示される。ユーザが、名前入れ替えボタン206を押すと、2人のユーザの名前の表示が入れ替わる。これに伴い、CPU103は、写真撮影遊戯機1で記録されているユーザと名前の対応関係のデータを更新する。
【0136】
CPU103は、ふわ度の指定を受け付ける(ステップS306)。S306において、CPU103は、ふわ度の指定を受け付けるふわ度選択画面を編集用ディスプレイ411に表示する。本実施形態では、ふわ度は、画像に写るユーザ(被写体)の部分と背景の境のぼかし度合いである。ふわ度が高い程、画像に写るユーザの部分と背景の境のぼかし度合いが高くなる。ふわ度選択画面では、ユーザから、画像に写るユーザの部分と背景の境のぼかし度合いの指定を受け付ける。
【0137】
画像に写るユーザの部分と背景の境のぼかし度合いを調整することで、例えば、ユーザにピントが合っており周囲がぼけて見えるような効果を演出することができる。すなわち、画像に写るユーザの部分と背景の境のぼかし度合いの調整によって、ユーザを含む領域においてピントが合って見える範囲(被写界深度)を調整することができる。
【0138】
図23は、ふわ度選択画面の例を示す図である。図23に示す画面では、通常撮影で撮影されたユーザの部分の写真画像G1が背景202d1と合成された合成画像254が表示される。合成画像254では、写真画像G1と背景202d1との境にぼかし処理が施されている。画面には、さらに、ふわ度を選択するためのボタン208a~208cと、選択したふわ度を確定させるOKボタン207が表示される。さらに、合成画像254を切り替えるためのボタン255a~255cが表示される。
【0139】
図23の例では、ふわ度の度合いの各段階に対応する複数のボタン208a~208cのいずれかを選択することで、ふわ度の度合いを選択できるようになっている。CPU103は、選択されたふわ度の度合いで、合成画像254における写真画像G1と背景202d1の境にぼかし処理を施して、表示する。これにより、ユーザは、ふわ度の違いによる合成画像の雰囲気の違いを認識することができる。
【0140】
なお、ふわ度選択画面において表示される合成画像254には、ぼかし処理を施す領域に白色フィルタ処理が施されてもよい。これにより、ユーザは、ぼかし処理の度合いを変えることによる見た目の変化をより認識しやすくなる。なお、実際にユーザに提供される合成画像を生成する際には、この白色フィルタ処理は施されないようにする。
【0141】
なお、ふわ度の調整のためのインタフェースは、図23に示す例に限られない。例えば、スライダ等でふわ度を連続的に指定可能な形態であってもよい。また、ふわ度の調整の処理は、画像に写るユーザの部分と背景の境のぼかし度合いの他に、他の画像処理も含んでもよい。
【0142】
このように、本実施形態における写真撮影遊戯機は、ユーザを撮影し、複数の写真画像を生成する撮影手段と、前記写真画像の補正の度合の指定を前記ユーザから受け付けて、前記写真画像を前記指定された度合で補正する補正手段と、前記写真画像に対する編集を受け付ける編集画面を表示する編集手段とを備える。前記補正手段は、前記写真画像に写る被写体と背景の境のぼかし度合いの指定をユーザから受け付けて、前記写真画像に写る被写体と背景の境を前記指定されたぼかし度合でぼかす処理を施す。これにより、被写体と背景の境のぼかし度合いをユーザが指定可能となる。その結果、ユーザは、写真画像から生成される合成写真の雰囲気を、簡単に調整することができる。
【0143】
CPU103は、目の大きさの選択をユーザから受け付ける(ステップS307)。S307において、CPU103は、ユーザから写真画像における目の大きさを調整する操作を受け付ける。CPU103は、目の大きさ調整画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示する。
【0144】
CPU103は、肌の明るさの選択を受け付ける(ステップS308)。S308において、CPU103は、ユーザから写真画像における肌の明るさを調整する操作を受け付ける。CPU103は、肌の明るさ調整画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示する。
【0145】
CPU103は、通常撮影により生成された撮影画像におけるユーザと背景の境に対して、S306で指定された度合いで、ぼかし処理を施す。さらに、CPU103は、通常撮影により生成された撮影画像におけるユーザの目の大きさを、S307で指定された目の大きさに調整する。さらに、CPU103は、通常撮影により生成された撮影画像における肌の明るさを、S308で指定された肌の明るさに調整する。
【0146】
CPU103は、画像処理後の5枚の撮影画像を、縦と横の長さの比率が所定比率となるように所定の画像サイズにトリミングする。これにより、5枚の撮影画像に対して画像処理が施され、所定の画像サイズにトリミングさされた5枚の写真画像が生成される。生成された5枚の写真画像は、撮影回数と対応づけられてメモリ105に記憶される。以下、1~5回の各通常撮影で得られた写真画像を、写真画像G1~G5と称する場合がある。
【0147】
(落書き処理)
CPU103は、落書き編集案内画面を編集用ディスプレイ411に表示する(ステップS309)。落書き編集案内画面は、例えば、落書き編集の操作に関する情報を含む。CPU103は、落書き編集案内画面の表示と同時に、落書き前ガイダンスの音声をスピーカ413から出力してもよい。
【0148】
CPU103は、編集用ディスプレイ411に、ユーザごとの編集画面を表示する(ステップS310)。編集画面において、ユーザごとに、5枚の写真画像に対し、落書き操作を受け付ける。以下に、各ユーザから受け付ける落書き操作に応じて、CPU103が実行する処理の例を説明する。
【0149】
図24は、編集画面の一例を示す図である。図24に示す編集画面では、中央上部領域に、編集時間の残り時間を表示する残時間表示領域及びペンツール選択領域が縦に並んで配置される。ペンツール選択領域では、ペンの種類、色及び太さを選択可能となっている。ペンツール選択領域は、ペンデモ表示領域311L、311Rを含む。ペンデモ表示領域311L、311Rには、左右それぞれのユーザが選択しているペンで線を描いた場合の例が示される。この中央部上部領域の左右両側に、それぞれ、色味加工ボタン313L、313Rが配置される。この色味加工ボタン313L、313Rの左右両側に、それぞれ、編集領域301L、301Rとサムネイル画像表示領域307L、307Rが配置される。各編集領域301L、301Rの下方には、編集ツールが配置される編集ツール表示領域302L、302Rが配置されている。編集領域301L、301Rは、1回のプレイで関わる複数のユーザそれぞれに対応して設けられる。本例では、編集領域及び編集ツール表示領域が、左右に並んで配置されるので、2人のユーザが同時に編集画面に対して入力を行うことができる。すなわち、左側の編集領域301L、編集ツール表示領域302Lは、左側のユーザによるタッチペン412を用いた入力を受け付け、右側の編集領域301R、編集ツール表示領域302Rは、右側のユーザによるタッチペン412を用いた入力を受け付ける。
【0150】
各編集領域301L、301Rの上方には、サムネイル画像表示領域307L、307Rが各々配置されている。サムネイル画像表示領域307L、307Rには、5枚の写真画像G1~G5を縮小したサムネイル画像が撮影順に表示される。各編集領域301L、301Rには、初期状態において、写真画像G1~G5のうち1枚の写真画像と、その写真画像に対応する背景画像とを重ねた画像が表示される。左の編集領域301Lと右の編集領域301Rには、互いに異なる写真画像が表示される。ここで、各編集領域301L、301Rに初期状態で表示される背景画像は、S116(図8)でユーザが選択した合成用画像の背景画像である。図24に示す編集画面では、この合成用画像の背景画像については、ユーザが編集できないようになっている。
【0151】
図24に示す編集画面には、編集領域301L、301Rの左右方向外側には、フレームをはずすボタン303、フィルタOFFボタン304、消しゴムボタン306、もどるボタン308、すすむボタン309、はじめからボタン312が配置される。フレームをはずすボタン303をユーザが押すと、S116(図8)で選択した合成用画像の前景画像が、編集領域301L、301Rにおいて、写真画像に重ねて表示されていたのが除去される。フィルタOFFボタン304をユーザが押すと、S116(図8)で選択した合成用画像に応じて、編集領域301L、301Rにおける写真画像に施されていたフィルタ処理が除去される。
【0152】
色味加工ボタン313L、313Rには、複数の色に対応するボタンが含まれる。ユーザが所望の色のボタンを選択して押すと、その色の色味加工(色味フィルタ)が、編集領域301L、301Rの画像に施される。これにより、例えば、編集領域301L、301Rの画像の全体的な色合いが、ユーザにより選択された色に近くなるように変化する。この色味加工は、もどるボタン308及びすすむボタン309が押されても影響を受けない。色味加工は、色味加工ボタン313L、313Rに含まれるOFFボタンを押すことでキャンセルされる。色味加工ボタン313L、313Rの各色のボタンは、選択され色味加工が施されている状態のときは、その状態を示す態様(本例では、ボタンの色が変化し「SELECT」が付加された態様)で表示される。色味加工ボタン313L、313Rの各色のボタンのうち、2つ以上のボタンを同時に選択可能としてもよい。この場合、2つ以上の色のボタンが選択された状態で、選択された2つの色を重ねた色のフィルタ処理が編集領域301L、301Rの画像全体に施されるようにしてもよい。
【0153】
ユーザが、サムネイル画像表示領域307L、307Rにおいて、写真画像G1~G5のいずれかのサムネイル画像をタッチペン412でタッチすると、CPU103は、タッチペン412でタッチされたサムネイル画像に対応する写真画像を編集領域301L、301Rに表示させる。図24の例では、左側において写真画像G1のサムネイル画像が選択され、編集領域301Lに写真画像G1が表示されている。右側において写真画像G2のサムネイル画像が選択され、編集領域301Rに写真画像G2が表示されている。CPU103は、各サムネイル画像表示領域307L、307Rにおいて、各編集領域301L、301Rに表示された写真画像のサムネイル画像の表示領域に、「らくがき中」の文字を表示させてもよい。
【0154】
編集ツール表示領域302L、302Rには、編集領域301L、301Rに入力可能なアイテム(スタンプ)の一覧が表示される。ここで、スタンプは、写真画像における人物の前景又は背景に入力可能な素材画像の一例である。
【0155】
図24に示す例では、シートタブ3022で選択可能な項目として、「勝手に診断」、「モテフィルター」、「プラスデザイン」、「ネーム・日付」・・・等がユーザに選択可能な状態で表示される。これらのシートタブ3022の項目の内容を切り替えるための大項目シートタブ3021が、さらに設けられる。大項目シートタブ3021で選択可能な項目には、「SPECIAL」、「STAMP」、「MESSAGE」、「OHSARE」・・・等が含まれる。
【0156】
なお、編集ツール表示領域302L、302Rは、編集(落書き)操作を行う複数のユーザそれぞれに対応して設けられる。そのため、シートタブ3022、大項目シートタブ3021の切り替えは、複数のユーザそれぞれに対応する編集ツール表示領域302L、302Rにおいて、互いに独立して行うことができる。
【0157】
図24に示す例では、左の編集ツール表示領域302L及び右の編集ツール表示領域302Rでは、大項目シートタブ3021で「SPECIAL」が選択され、シートタブ3022で「勝手に診断」が選択されている。「勝手に診断」が初めに選択された場合の編集ツール表示領域302L、302Rには、診断ボタン209が表示される。診断ボタン209は、プレイ毎に可変であるプレイ毎可変スタンプを、表示する契機となるボタンである。ユーザが、編集ツール表示領域302Lの診断ボタン209を押すと、CPU103は、今回のプレイにおけるプレイ毎可変スタンプを決定する処理を開始する。CPU103は、決定したプレイ毎可変スタンプを編集ツール表示領域302Lに表示する。診断ボタン209が押されてから、プレイ毎可変スタンプが表示されるまでのタイムログがある場合、編集ツール表示領域302Lに、処理中であることを示す待機画像(図示略)が表示される。
【0158】
本実施形態では、ユーザのボタン操作を契機として、プレイ毎可変スタンプが表示される。この契機となるボタンは、タブの選択等のように単に選択可能なスタンプ群の表示を切り替えるためのものではなく、ユーザの個性又は状態に関連する内容のプレイ毎可変スタンプの決定及び表示の指示をユーザから受け付けるボタンとすることができる。図24の例では、診断ボタン209は、ユーザが診断を依頼するためのボタンとなっている。これにより、ユーザのプレイ毎可変スタンプに対する期待を高めることができる。また、ユーザがボタンを操作してから、プレイ毎可変スタンプが表示されるまでの間に、待機画像(例えば、「診断中」の文字を含む画像)を表示することで、さらに、ユーザの期待を高めることができる。
【0159】
図25及び図26は、編集ツール表示領域302Lにおけるプレイ毎可変スタンプの表示例を示す図である。図25及び図26は、編集ツール表示領域302Lのシートタブ3022の下の領域を示す。編集ツール表示領域302Lのシートタブ3022の下の領域は、複数のスタンプが選択可能な状態で表示されるパレットとなる。図25及び図26では、ユーザを示す情報の例として、写真画像G1~G5から抽出されたユーザの顔を含む部分画像320a、320b、320cが表示される。ユーザの顔を含む部分画像320a、320b、320cのそれぞれに関連付けて複数のプレイ毎可変スタンプ群321a~324a、321b~324b、321c、322c、324c、326c、327c及びスタンプ325a、325b、325cが表示される。また、編集ツール表示領域302Lには、名前の再編集、及びスタンプの配置レイヤ、回転、サイズ等を制御するためのボタン群330が表示される。
【0160】
なお、図25及び図26は、左右の編集ツール表示領域302L及び302Rの両方にそれぞれ表示されてもよい。例えば、左右の編集ツール表示領域302L及び302Rの両方において、診断ボタン209が押された場合、左右の編集ツール表示領域302L及び302Rの両方に、図25又は図26に示すプレイ毎可変スタンプが表示される。
【0161】
図25は、プレイ人数が2人の場合の表示例である。この場合、2人のユーザのうち第1ユーザの顔の部分画像320aに関連付けられて、第1ユーザのプレイ毎可変スタンプ群321a~324a及びスタンプ325aが表示される。さらに、2人のユーザのうち第2ユーザの顔の部分画像320bに関連付けられて、第2ユーザのプレイ毎可変スタンプ群321b~324b及びスタンプ325bが表示される。
【0162】
図25に示す例では、各ユーザの部分画像320a、320bと、これに対応するプレイ毎可変スタンプ群321a~324a、321b~324bとは、相対的な位置関係によって、関連付けられる。すなわち、部分画像320aとプレイ毎可変スタンプ群321a~324aの相対位置関係と、部分画像320bとプレイ毎可変スタンプ群321b~324bの相対位置関係は、同じであり、一定である。これにより、ユーザは、プレイ毎可変スタンプ群321a~324aが、第1ユーザに関連するものであり、プレイ毎可変スタンプ群321b~324bが、第2ユーザに関連するものであることを自然に認識できる。
【0163】
ユーザは、図25又は図26に示すプレイ毎可変スタンプ群から任意のスタンプを選択し、編集領域301Lの任意の位置に配置することができる。編集画面において編集領域301Lに表示される写真画像が切り替えられた場合も、図25又は図26に示す編集ツール表示領域302Lの表示は変化しない。切り替えられた後の写真画像に対して、同様に、プレイ毎可変スタンプを配置することができる。
【0164】
図25に示す例では、プレイ毎可変スタンプ群321a~324a、321b~324bは、ユーザの個性又は状態に関する内容を示す文字、絵図、又は模様を含むものとなっている。そのため、第1ユーザのプレイ毎可変スタンプ群321a~324aは、第1ユーザのプロフィールを示すように見える。同様に、第2ユーザのプレイ毎可変スタンプ群321b~324bは、第2ユーザのプロフィールを示すように見える。これにより、ユーザは、プレイ毎可変スタンプ群321a~324a、321b~324bが、たとえ、ユーザの情報に関係なく無作為に決定されたものであったとしても、その内容に親しみを感じることができる。なお、スタンプ325a、325bは、プレイ毎に変化しないスタンプである。
【0165】
図25に示す例では、1人のユーザが選択するためのスタンプを表示する編集ツール表示領域302Lに、複数のユーザを示す情報が、部分画像320a、320bとして表示される。そして、複数のユーザの部分画像320a、320bそれぞれに関連付けて、プレイ毎可変スタンプ321a~324a、321b~324bが表示される。これにより、編集ツール表示領域302Lを用いてスタンプの配置操作を行う1人のユーザは、編集ツール表示領域302Lにおいて、複数のユーザに関連付けられたプレイ毎可変スタンプから任意のものを選択して、編集領域301Lに配置することができる。
【0166】
プレイ毎可変スタンプ323a、323b、324a、324bには、ユーザの名前が含まれる。プレイ毎可変スタンプ323a、323b、324a、324bには、ユーザの個性や状態を示す文字又は図形に、ユーザの名前が付加される。すなわち、プレイ毎可変スタンプ323a、323b、324a、324bにおけるユーザの名前は付加的なものである。このように、ユーザを示す情報に関連付けて表示されるプレイ毎可変スタンプ群には、ユーザの名前を含むスタンプと、ユーザの名前を含まないスタンプが含まれてもよい。なお、プレイ毎可変スタンプ群は、ユーザの名前を含まないスタンプで構成されてもよい。
【0167】
ユーザの名前は、例えば、図8のS115で入力される。また、編集ツール表示領域302Lのボタン群330には、名前の再編集ボタンが含まれる。名前の再編集ボタンが押されると、名前編集パレットが表示され、ユーザは、名前を再入力することができる。名前が再編集されると、名前を含むプレイ毎可変スタンプ323a、323b、324a、324bは、編集後の名前を含むものに変更される。なお、編集画面において、名前の再編集ボタンの代わり又は、名前の再編集ボタンに加えて、名前入れ替えボタンが設けられてもよい。名前入れ替えボタンが押されると、2人のユーザの名前が入れ替わる。
【0168】
図26は、プレイ人数が3人以上すなわちグループの場合の表示例である。この場合、グループに含まれる複数のユーザの顔を含む部分画像320cに関連付けられて、そのグループのプレイ毎可変スタンプ群321c、322c、324c、326c、327cが表示される。部分画像320cと、これに対応するプレイ毎可変スタンプ群321c、322c、324c、326c、327cとは、相対的な位置関係によって、関連付けられる。すなわち、部分画像320cとプレイ毎可変スタンプ群321c、322c、324c、326c、327cとは同じパレットに配置され、一定の相対位置関係を保っている。これにより、ユーザは、プレイ毎可変スタンプ群321c、322c、324c、326c、327cが、ユーザのグループに関連するものであることを自然に認識できる。
【0169】
図26に示す例では、プレイ毎可変スタンプ群321c、322c、324c、326c、327cは、ユーザのグループの個性又は状態に関する内容を示す文字、絵図、又は模様を含むものとなっている。そのため、プレイ毎可変スタンプ群321c、322c、324c、326c、327cは、ユーザのグループみんなのプロフィールを示すように見える。これにより、ユーザは、プレイ毎可変スタンプ群321c、322c、324c、326c、327cが、たとえ、ユーザの情報に関係なく無作為に決定されたものであったとしても、その内容に親しみを感じることができる。なお、スタンプ325cは、プレイ毎に変化しないスタンプである。このように、プレイ毎可変スタンプとプレイ毎に変化しないスタンプの両方を含むスタンプ群を、ユーザを示す情報に関連付けて表示してもよい。
【0170】
図25及び図26に示す部分画像320a、320b、320cは、編集領域301Lに表示された編集対象の写真画像が切り替わっても、これに伴って変化しない。すなわち、ユーザを示す情報は、編集対象の写真画像の切り替わりに伴って変化しない。そのため、部分画像320a、320b、320cは、編集対象として編集領域301Lに表示されている写真画像から抽出したものとは限らない。例えば、ユーザの顔を含む部分画像320a、320b、320cを、複数の写真画像G1~G5のうち1枚から抽出する場合、その1枚の写真画像において顔認識に失敗したユーザは、部分画像に顔が写らないことになる。この場合、編集領域301Lの写真画像にはユーザの顔が写っているのに、編集ツール表示領域302Lにユーザを示す情報として部分画像にユーザの顔が表示されないという事態が起こり得る。この事態を防ぐためには、複数の写真画像G1~G5を部分画像の抽出対象とすることが好ましい。以下に、その抽出処理の例を説明する。
【0171】
1つの例として、複数の写真画像G1~G5のうち写真画像において認識された顔の数が最も多い画像から、顔を含む部分画像を抽出する処理が挙げられる。この場合、CPU103は、複数の写真画像G1~G5の全ての画像の顔認識数を確認し、より顔認識数の多い写真画像を選択する。選択した写真画像から、顔部分を含む部分画像を抽出する。
【0172】
他の例として、複数の写真画像G1~G5のうち写真画像において認識された顔の数が閾値より多い画像から、顔を含む部分画像を抽出する処理が挙げられる。この場合、CPU103は、複数の写真画像G1~G5の画像の顔認識数を順に確認し、顔認識数が閾値より多い写真画像が見つかるとそれを選択する。選択した写真画像から、顔部分を含む部分画像を抽出する。閾値は、例えば、プレイ人数に応じて変えることができる。例えば、プレイ人数が2人の場合は、閾値を1として、顔認識数が1より多い2である写真画像が選択される。
【0173】
複数の写真画像G1~G5において認識された顔の数が、プレイ毎可変スタンプに関連付けて表示するユーザの数よりも少ない場合も起こり得る。その場合、部分画像として表示するための顔画像が足りなくなる。顔画像が足りない分の部分画像には、代替え画像を表示することができる。代替画像は、例えば、人の顔部分を含むシルエットの画像とすることができる。
【0174】
なお、顔認識数を確認する写真画像は、複数の写真画像G1~G5の全てではなく、アップ画像G1~G3のみ等、所定の条件を満たす複数の写真画像としてもよい。また、写真画像の顔認識数を確認する順番は、かならずしも撮影順と同じでなくてもよい。
【0175】
次に、図27を参照して、プレイ毎可変スタンプの決定処理の例について説明する。CPU103は、各プレイにおいて、予め写真撮影遊戯機1に記録された複数のプレイ毎可変スタンプからプレイ毎可変スタンプを抽出(選択)することにより、そのプレイにおけるプレイ毎可変スタンプを決定することができる。予め記録される複数のプレイ毎可変スタンプは、複数のグループに分類しておくことができる。この場合、複数のプレイ毎可変スタンプが、複数のグループそれぞれに紐付けて予め記録される。1つのグループには、複数のプレイ毎可変スタンプが含まれることになる。グループは、例えば、プレイ毎可変スタンプの内容に応じて分類されることが好ましい。例えば、同じカテゴリに属するプレイ毎可変スタンプ群を同じグループとすることができる。CPU103は、各グループのプレイ毎可変スタンプから、本プレイにおいて表示するプレイ毎可変スタンプを選択する。
【0176】
図27に示す例では、ユーザの顔を含む部分画像320aに対して複数のプレイ毎可変スタンプ321a~324a及びスタンプ325aが関連付けて表示される。複数のプレイ毎可変スタンプ321a~324aの各々は、それぞれのグループに属するプレイ毎可変スタンプ群から選択される。
【0177】
プレイ毎可変スタンプ321aは、女子の行動や挙動の傾向を示す「○○系女子」の文字で構成される複数のプレイ毎スタンプ群の中から選択される。
【0178】
プレイ毎可変スタンプ322aは、精神の内面又はその内面に起因して現れる行動や性質を示す文字で構成される複数のプレイ毎スタンプ群の中から選択される。プレイ毎可変スタンプ323aは、頭の中で意識的又は無意識に考えている事の占める割合を名前付の図で示す複数のプレイ毎スタンプ群の中から選択される。プレイ毎可変スタンプ324aは、その人を一言で表す言葉を名前付のレッテルで表現した複数のプレイ毎スタンプ群の中から選択される。
【0179】
このように、外観及び観念において関連のある複数のプレイ毎スタンプを1つのグループとして、各グループからプレイ毎スタンプが選ばれる。これにより、デザイン及び内容の両面でバランスの取れた複数のプレイ毎スタンプを、ユーザを示す情報に関連付けて表示することができる。
【0180】
CPU103は、例えば、複数のプレイ毎スタンプ群から、所定の順番に基づいて選択してもよいし、ランダムに選択してもよい。或いは、ユーザが入力した名前等の情報によって、各グループにおける各プレイ毎可変スタンプの選択される確率が変わるようにしてもよい。
【0181】
上記例では、プレイ毎可変スタンプを決定して表示する機能を、「勝手に診断」と称しているが、これは一例であり、機能の名称は、ゲームの世界観やコンセプトに応じて適宜設定可能である。また、上記例では、ボタンが押された事を契機として、プレイ毎可変スタンプ決定処理を開始しているが、プレイ毎可変スタンプ決定処理の開始は、プレイ中の任意の時にできる。また、ユーザを示す情報は、ユーザの顔を含む画像の他、例えば、ユーザの名前その他ユーザに関連する情報としてもよい。また、ユーザを示す情報とプレイ毎可変スタンプとの関連付けの形態は、上記の相対位置によるものに限られない。
【0182】
編集ツール表示領域302Lにおいて、ユーザは、スタンプをペンでタッチし選択状態にした後に、編集領域301L(図24参照)をペンでタッチすると、タッチした位置に選択したスタンプが配置される。スタンプは、編集領域301Lに表示されている写真画像G1の前景に表示される。
【0183】
なお、上記例では、左の編集ツール表示領域302Lについて説明したが、右の編集ツール表示領域302Rも同様に構成することができる。本実施形態では、各ユーザ又はグループに対応して選択されるプレイ毎可変スタンプは、左の編集ツール表示領域302Lと右の編集ツール表示領域302Rとで同じである。変形例として、左の編集ツール表示領域302Lには、左の編集ツール表示領域302Lを操作するユーザに対応するプレイ毎可変スタンプ群を表示し、右の編集ツール表示領域302Rには、右の編集ツール表示領域302Rを操作するユーザに対応するプレイ毎可変スタンプ群を表示する形態も可能である。この場合、ユーザとプレイ毎可変スタンプ群との関係が明確なので、プレイ毎可変スタンプとともに表示されるユーザの顔を含む部分画像の表示を省略してもよい。
【0184】
図24に示す編集画面に対する操作により、ユーザは、素材画像を、写真画像の背景又は前景に配置することができる。ステップS310の落書き編集は、所定の編集時間が経過するか、又は、ユーザが編集終了の操作した場合に、終了する。CPU103は、落書き処理が終了すると、ユーザごとに、5枚の写真画像のそれぞれに対して選択された編集用画像を、その写真画像と対応づけてメモリ105に記憶する。また、S116でユーザが選択した合成用画像の5枚の背景画像が、各写真画像に対応付けてメモリ105に記憶される。
【0185】
合成画像を生成する工程で、CPU103は、ユーザが合成用画像選択画面で選択した合成用画像の5枚の背景画像を、撮影により生成された写真画像G1~G5の背景に、それぞれ重ねて合成し、さらに、S310の落書き編集でユーザの操作により追加された素材画像を、写真画像G1~G5の前景又は背景に合成する。これにより、写真画像G1~G5を基にした合成画像が生成される。すなわち、CPU103は、合成画像生成手段として機能する。合成画像生成手段は、ユーザに選択された合成用画像を用いて、かつ、編集手段で受け付けたユーザの編集に基づいて、複数の写真画像に合成用画像を合成して複数の合成画像を生成する。
【0186】
図20に戻り、落書き編集(ステップS310)が終了すると、CPU103は、シートレイアウトの選択案内画面を編集用ディスプレイ411に表示する(ステップS311)。そして、CPU103は、S113(図8)でユーザが選択したプレイ人数に対応するシートレイアウト選択画面を、編集用ディスプレイ411に表示し、ユーザによるシートレイアウトの選択を受け付ける(ステップS312)。
【0187】
図28は、2人プレイ用のシートレイアウト選択画面の一例を示す図である。図28に示す例では、複数の2人プレイ用のシートレイアウト511a~511dが選択可能な状態で表示される。図28は、左のユーザがシートレイアウト511aを選択、右のユーザがシートレイアウト511cを選択した状態を示している。また、シートレイアウト選択画面には、選択されたシートレイアウトを表示するプレビュー領域512が含まれる。選択が確定した旨を入力するためのOKボタン515も、シートレイアウト選択画面に表示される。ここで、シートレイアウトは、シートにおける複数の合成画像の配置の仕方であるレイアウトパターンと、合成画像が配置される領域以外の部分のシートのデザインである、シートデザインとの組み合わせである。シートは、プリンタ60(印刷手段の一例)により印刷される。
【0188】
図28において、シートレイアウト511a~511dにおいて白い四角形には合成画像が配置されるが、合成画像の図示は省略している。シートレイアウト511cのクエスチョンマークが描かれた四角形の領域513には、合成画像は配置されない。この領域513に印刷される内容は、ここでは表示されず、ユーザは、印刷して初めてわかることになる。領域513には、クエスチョンマーク等、印刷するまで内容がわからないことを示す情報が表示される。
【0189】
このように、印刷するまで内容がわからない領域を含むシートレイアウトを選択可能とすることで、プレイの楽しみの幅を広げることができる。この領域513に印刷される内容としては、例えば、おみくじ、占い、運勢、恋の行方、出会うべき異性の情報、性格診断結果、深層心理の推定結果、今日の言葉、抽選等の当落の結果、有名人の写真、クーポン、又は特典情報、等が挙げられる。
【0190】
CPU103は、領域513に印刷する画像を、予め記録された複数の画像から選択することで決定することができる。領域513に印刷する画像は、ランダム又は所定の順番に基づいて複数の候補から選択されてもよいし、プレイ等のユーザからの入力情報又は操作に応じて決定されてもよい。
【0191】
領域513は、シートの端に配置されてもよい。これにより、シートにおいて、領域513の部分と、合成画像が印刷された領域とを切り離しやすくなる。この観点からは、領域513と合成画像が印刷される領域とを、直線で切り離せるように、領域513を配置することが好ましい。
【0192】
ユーザが、OKボタン515を押すと、その時に選択状態になっていたシートレイアウトの選択が決定する。なお、図28に示す例では、CPU103は、シートレイアウトの選択を、ユーザごとに、受け付ける。
【0193】
図20を再び参照し、CPU103は、ステップS312でユーザに選択されたシートレイアウトと、メモリ105に記憶された画像配置情報とに基づいて、シール紙に印刷するシート画像を生成する。具体的には、CPU103は、一のユーザについて選択されたシートレイアウトと画像配置情報とに基づいて、選択されたシートレイアウトにおける各写真画像領域に、当該写真画像領域に対応する写真画像に基づく合成画像を配置する。さらに、CPU103は、選択されたシートレイアウトのシートデザインを合成する。そして、合成した画像に対して、シール紙の印刷に適した印刷用の解像度及び色味の調整等を行って一のシート画像を生成する。
【0194】
CPU103は、編集用ディスプレイ411に、画像送信案内画面を表示する(ステップS313)。画像送信案内画面では、ユーザの携帯端末CLに、画像を送信することを案内する情報が表示される。CPU103は、さらに、ユーザごとに、ユーザの携帯端末CLに送信するための画像を選択する画像選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示する(ステップS314)。その後、ユーザが選択した送信対象画像を取得するためのURLを記載した通知メールをユーザに送信するため、ユーザにメールアドレスの入力を促す入力画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示する(ステップS315)。
【0195】
具体的には、CPU103は、まず、画像選択画面を表示して、1人目のユーザによる送信用画像の選択を受け付けた後、そのユーザのメールアドレスの入力を受け付ける。1人目のユーザのメールアドレスの入力を受け付けた後、CPU103は、画像選択画面を表示して2人目のユーザの送信対象画像の選択を受け付け、続いて、2人目のユーザのメールアドレスの入力を受け付ける。
【0196】
CPU103は、各ユーザのメールアドレスが入力されると、ユーザごとのメールアドレスと、ユーザごとに選択された送信対象画像の情報と、5枚の写真画像と、S116で選択された合成用画像及びS310の落書き編集で選択された編集用画像とを合成した合成写真画像データとをサーバSVに送信する。さらに、CPU103は、ステップS312で選択されたシートレイアウトを基に生成されたシート画像の画像データをサーバSVに送信する。シート画像の画像データを送信する際、シート画像を所定の分割数で分割して送信してもよい。
【0197】
サーバSVは、写真撮影遊戯機1から送信された各ユーザのメールアドレスを宛先として、写真撮影遊戯機1から送信された画像データのうち、各ユーザの送信対象画像の画像データと、シート画像の画像データと、動画コンテンツとを取得するためのURLが記載された通知メールを送信する。なお、取得できるシート画像の画像データと、動画コンテンツは、ユーザの会員種別によって異ならせることができる。例えば、動画コンテンツは、有料会員のみが取得できるようにすることができる。
【0198】
シート画像の印刷処理が可能(ステップS316でYES)になるまで、編集用ディスプレイ411に、待機画面が表示される(ステップS317)。印刷処理が可能になると、ユーザを写真シール排出口52に誘導する誘導画面が表示される(ステップS318)。シート画像の印刷が終了すると、CPU103は、シート画像が印刷されたシール紙(写真シール)を写真シール排出口52から排出する。ここまでが、1回の利用における一連のプレイすなわち1回のプレイである。
【符号の説明】
【0199】
1 写真撮影遊戯機
21 カメラ
103 CPU
104 HDD
105 メモリ
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図19
図20
図21
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図23
図24
図25
図26
図27
図28