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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】包装袋、包装袋の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 30/28 20060101AFI20220729BHJP
   B31B 70/64 20170101ALI20220729BHJP
【FI】
B65D30/28 L
B31B70/64
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017252144
(22)【出願日】2017-12-27
(65)【公開番号】P2019116310
(43)【公開日】2019-07-18
【審査請求日】2020-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000241186
【氏名又は名称】朋和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】神谷 知毅
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-065524(JP,A)
【文献】特開2005-219319(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00967155(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/28
B31B 70/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重なり合うように配置された2枚の本体シートを用いて形成されており、
一方の本体シートにおける一方向に延びる一対の側端部と、他方の本体シートにおける前記一方向に延びる一対の側端部とが連結されて形成された前記一方向に延びる一対の側方連結部と、前記一方向における一端側の位置で2枚の本体シートが連結されて形成された一端側連結部であって一対の側方連結部の一端部間に亘って形成される一端側連結部と、前記一方向における一対の側方連結部の他端部間において2枚の本体シートが連結されないことで形成された開口部とを備え、一対の側方連結部と一端側連結部とで囲まれた領域に物品を収容する収容部が形成される包装袋であって、
少なくとも一方の側方連結部は、前記一方向に延びる側方連結部本体と、該側方連結部本体から他方の側方連結部側へ突出する突出連結部とを備え
前記突出連結部は、前記一方向における前記側方連結部の端縁をなす他端部に形成され、
前記一方の本体シートには、前記一方向に沿ってカットテープが貼り付けられた、サンドイッチ用の包装袋。
【請求項2】
前記突出連結部は、前記一方の側方連結部が備える側方連結部本体から他方の側方連結部側へ広がる面状に形成される請求項1に記載のサンドイッチ用の包装袋。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の包装袋の製造方法であって、
長尺状の一対のシート原反を繰り出しつつ重ね合わせる重合工程と、該重合工程後の一対のシート原反の長手方向に向かって幅方向に交互の位置で一対のシート原反を連結して前記長手方向に延びる第一連結部を複数形成する長手方向連結工程と、長手方向連結工程後の一対のシート原反の前記長手方向に向かって間隔を空けた複数の位置で前記幅方向に延びる複数の切断予定線上で一対のシート原反を切断する切断工程と、該切断工程と同時に又は切断工程前に各切断予定線を含む位置で一対のシート原反を連結して前記幅方向に延びる第二連結部を複数形成する幅方向連結工程とを備えており、
各第一連結部は、隣り合う二つの切断予定線と交差するように形成されるサンドイッチ用の包装袋の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材を用いて形成された包装袋、および、該包装袋の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品を包装する包装袋としては、シート材を用いて形成されたものが知られている。例えば、サンドイッチを包装する包装袋としては、重なり合うように配置された2枚の本体シートを用いて形成されたものが知られている。該包装袋は、一方の本体シートにおける一方向に延びる両側部と、他方の本体シートにおける前記一方向に延びる両側部とが連結されて形成された一対の側方連結部と、前記一方向における一対の側方連結部の一端部間に亘って2枚の本体シートが連結されて形成された一端側連結部と、前記一方向における一対の側方連結部の他端部間で2枚の本体シートが連結されないことで形成された開口部とを備えている。そして、一対の側方連結部と一端側連結部と開口部とで囲まれた領域に物品を収容する収容部が形成されている(特許文献1参照)。
【0003】
このような包装袋に物品を収容する際には、開口部から物品を収容部内に挿入し、開口部から延出した部分で開口部を閉塞して閉塞壁を形成する。そして、製品情報等を印字したラベルや粘着テープを該閉塞壁に貼り付けることで、開口部が閉塞された状態(商品が包装された状態)が保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-104645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような包装袋では、収容部内に物品を挿入するべく開口部を大きく広げるため、一対の側方連結部の開口部側の端部にテンションが加わることになる。このようなテンションが一対の側方連結部の端部に加わると、該端部において一方の本体シートと他方の本体シートとの連結が解かれ(例えば、ヒートシールによって連結されている場合には、剥離や破断が生じ)、側方連結部の他端側へ向かって分離が進行してしまう(即ち、包装袋が破損されてしまう)虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、開口部を広げた際に破損してしまうのを防止することができる包装袋を提供することを課題とする。また、斯かる包装袋の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る包装袋は、重なり合うように配置された2枚の本体シートを用いて形成されており、一方の本体シートにおける一方向に延びる一対の側端部と、他方の本体シートにおける前記一方向に延びる一対の側端部とが連結されて形成された前記一方向に延びる一対の側方連結部と、前記一方向における一端側の位置で2枚の本体シートが連結されて形成された一端側連結部であって一対の側方連結部の一端部間に亘って形成される一端側連結部と、前記一方向における一対の側方連結部の他端部間において2枚の本体シートが連結されないことで形成された開口部とを備え、一対の側方連結部と一端側連結部とで囲まれた領域に物品を収容する収容部が形成される包装袋であって、少なくとも一方の側方連結部は、前記一方向に延びる側方連結部本体と、該側方連結部本体から他方の側方連結部側へ突出する突出連結部とを備える。
【0008】
斯かる構成によれば、少なくとも一方の側方連結部は、前記一方向に延びる側方連結部本体と、該側方連結部本体から他方の側方連結部側へ突出する突出連結部とを備える。ここで、一方の側方連結部の他端部間に形成される開口部を大きく広げた際には、一対の側方連結部の他端部の位置に、一方の本体シートと他方の本体シートとを分離するような力が加わることになる。しかしながら、突出連結部を備えることで、突出連結部を備える位置では、一方の本体シートと他方の本体シートとが分離し難くなる。これにより、突出連結部から各側方連結部の一端側へ向かって、一方の本体シートと他方の本体シートとの分離が進行してしまうのを防止することができるため、側方連結部において包装袋が破損されてしまうのを防止することができる。
【0009】
前記突出連結部は、前記一方の側方連結部が備える側方連結部本体から他方の側方連結部側へ広がる面状に形成されることが好ましい。
【0010】
斯かる構成によれば、前記突出連結部は、前記一方の側方連結部が備える側方連結部本体から他方の側方連結部側へ広がる面状に形成される。これにより、突出連結部を備える位置において一方の本体シートと他方の本体シートとの分離がより効果的に防止される。このため、側方連結部において包装袋が破損されてしまうのをより効果的に防止することができる。
【0011】
本発明に係る包装袋の製造方法は、上記何れかの包装袋の製造方法であって、長尺状の一対のシート原反を繰り出しつつ重ね合わせる重合工程と、該重合工程後の一対のシート原反の長手方向に向かって幅方向に交互の位置で一対のシート原反を連結して前記長手方向に延びる第一連結部を複数形成する長手方向連結工程と、長手方向連結工程後の一対のシート原反の前記長手方向に向かって間隔を空けた複数の位置で前記幅方向に延びる複数の切断予定線上で一対のシート原反を切断する切断工程と、該切断工程と同時に又は切断工程前に各切断予定線を含む位置で一対のシート原反を連結して前記幅方向に延びる第二連結部を複数形成する幅方向連結工程とを備えており、各第一連結部は、隣り合う二つの切断予定線と交差するように形成される。
【0012】
斯かる構成によれば、長手方向連結工程と、幅方向連結工程と、切断工程とを行うことで、前記長手方向において隣り合う一対の切断予定線間に前記包装袋が形成される。具体的には、前記長手方向において隣り合う一対の第二連結部によって一対の側方連結部が形成される。また、第一連結部が前記長手方向において隣り合う一対の切断予定線と交差するように形成されるため、第一連結部は、切断工程によって一対の切断予定線間の部分と他の部分とに分割される。これにより、第一連結部における一対の切断予定線間の部分によって該一対の切断予定線間に形成される一の包装袋の一端側連結部を形成することができ、第一連結部における他の部分によって前記一の包装袋に隣接して形成される他の包装袋の突出連結部を形成することができる。つまり、一つの第一連結部によって一の包装袋の一端側連結部と、他の包装袋の突出連結部とを形成することができるため、包装袋の製造を効率的に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、開口部を広げた際に破損してしまうのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る包装袋の構成材料を示した斜視図。
図2】同実施形態に係る包装袋の平面図。
図3】同実施形態に係る包装袋に物品を収容する際の斜視図。
図4】本発明の一実施形態に係る包装袋の製造方法の重合工程を示した斜視図。
図5】同実施形態に係る包装袋の製造方法の長手方向連結工程を示した斜視図。
図6】同実施形態に係る包装袋の製造方法の長手方向連結工程で形成される第一連結部が切断予定線と交差した状態を示す斜視図。
図7】同実施形態に係る包装袋の製造方法の切断工程及び幅方向連結工程を示した斜視図。
図8】同実施形態に係る包装袋の製造方法の切断工程によって形成される枚葉体を示した平面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図1~8を参照しながら説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
【0016】
本実施形態に係る包装袋1は、図1に示すように、シート材を用いて形成される。シート材としては、特に限定されるものではなく、例えば、樹脂フィルム、紙材、及び、布材等から選択される少なくとも一つを用いることができ、これらを積層したものであってもよい。
【0017】
また、包装袋1は、重なり合うように配置された2枚の本体シート2,2と、該2枚の本体シート2,2の間に配置される帯状シート3とを用いて形成される。2枚の本体シート2,2は、第一方向の一端側へ向かって第二方向の両端間の間隔が狭くなるように台形状に形成される。
【0018】
2枚の本体シート2,2のそれぞれは、第一方向に延びる一対の側端部2c,2cを備える。該一対の側端部2c,2cは、第一方向における各本体シート2の一端部に形成されるヘッダー形成領域2g(該ヘッダー形成領域2gについては後述する)と、第一方向における各本体シート2の他端部に形成される非連結領域2k(該非連結領域2kについては後述する)との間に形成される。
【0019】
そして、2枚の本体シート2,2のうちの一方(以下、一方の本体シート2aとも記す)が備える一対の側端部2c,2cと、2枚の本体シート2,2のうちの他方(以下、他方の本体シート2bとも記す)が備える一対の側端部2c,2cとが連結される。これにより、図2に示すように、第一方向に延びる一対の側方連結部1a,1aが形成される。一方の本体シート2aが備える一対の側端部2c,2cと他方の本体シート2bが備える一対の側端部2c,2cとを連結する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、帯状にヒートシールする方法であってもよく、後述するように溶断に伴う溶着であってもよい。
【0020】
図1に戻り、一方の本体シート2a(又は、他方の本体シート2b)は、他方の本体シート2b(又は、一方の本体シート2a)に連結される連結予定領域2dを備える。該連結予定領域2dは、第一方向における一対の側端部2c,2cの一端部間に亘って形成される一端側連結予定領域2eと、第一方向における一方の(又は、他方の)側端部2cの他端部から他方の(又は、一方の)側端部2c側へ突出する(具体的には、面状に広がる)突出連結予定領域2fとから構成される。つまり、一端側連結予定領域2eは、第一方向における各本体シート2の一端側の位置に形成される。そして、各本体シート2の一端側連結予定領域2e同士が連結されることで、図2に示すように、第一方向における一対の側方連結部1a,1aの一端部間に亘って一端側連結部1bが形成される。一方の本体シート2aと他方の本体シート2bとを連結する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、帯状にヒートシールする方法であってもよく、後述するように溶断に伴う溶着であってもよい。
【0021】
図1に戻り、各本体シート2の突出連結予定領域2f同士が連結されることで、図2に示すように、第一方向における一対の側方連結部1a,1aの他端部に突出連結部1cが形成される。つまり、一方の側方連結部1a(又は、他方の側方連結部1a)は、第一方向に延びる側方連結部本体1dと、該側方連結部本体1dから他方の側方連結部1a側(又は、一方の側方連結部1a側)へ突出する(具体的には、面状に広がる)突出連結部1cとを備える。
【0022】
また、各本体シート2,2は、第一方向の一端側へ一端側連結予定領域2eから延出するヘッダー形成領域2gを備える。該ヘッダー形成領域2gは、第一方向における一対の側端部2c,2cの一端部から第一方向における各本体シート2の一端側へ延出する一対の第一ヘッダー形成端部2h,2hと、該一対の第一ヘッダー形成端部2h,2hの延出方向に位置する一端部間に亘って形成される第二ヘッダー形成端部2iと、一端側連結予定領域2eとで囲まれた領域(本実施形態では矩形状の領域)によって形成される。
【0023】
そして、一方の本体シート2aが備える一対の第一ヘッダー形成端部2h,2hと、他方の本体シート2bが備える一対の第一ヘッダー形成端部2h,2hとが連結されることで、図2に示すように、第一方向に延びる一対のヘッダー側方連結部1e,1eが形成される。これにより、第一方向における包装袋1の一端側には、ヘッダー部1fが形成される。なお、各本体シート2,2が備える第二ヘッダー形成端部2i同士は、連結されてもよく、連結されなくてもよい。一方の本体シート2aが備える一対の第一ヘッダー形成端部2h,2hと、他方の本体シート2bが備える一対の第一ヘッダー形成端部2h,2hとを連結する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、帯状にヒートシールする方法であってもよく、後述するように溶断に伴う溶着であってもよい。
【0024】
また、一方の本体シート2aは、ヘッダー形成領域2gが線状に切り込まれて形成された切込部2jを備える。該切込部2jは、両端部が中央部よりも一端側連結予定領域2e側に位置するように(本実施形態では、円弧状に)形成される。
【0025】
また、一方の本体シート2a(又は、他方の本体シート2b)は、他方の本体シート2b(又は、一方の本体シート2a)に連結されない非連結領域2kを第一方向の他端部に備える。該非連結領域2kは、一対の側端部2c,2cの前記他端部(即ち、突出連結予定領域2f)よりも第一方向における各本体シート2の他端側の領域に形成される。これにより、図2に示すように、第一方向における包装袋1の他端部には、開口部1gが形成される。
【0026】
図1に戻り、前記帯状シート3は、第一方向に沿って配置されると共に、一方の本体シート2aに貼り付けられる。また、帯状シート3は、図2に示すように、包装袋1が形成された状態で、第一方向の一端部が切込部2jの両端部間(具体的には、凹状の切込部2jの内側)に配置される。これにより、一方の本体シート2aにおける切込部2jの両端部間の領域を摘まんで、帯状シート3の一端部と共に引っ張ることで、一方の本体シート2aが帯状シート3に沿って切断される。つまり、帯状シート3は、所謂、カットテープとして機能する。
【0027】
上記のように構成される包装袋1は、図2に示すように、一対の側方連結部1a,1aと一端側連結部1bとで囲まれた領域に物品を収容する収容部1hが形成される。そして、図3に示すように、開口部1gを開くことで、該開口部1gから収容部1hの内側へ物品Xを収容することができる。
【0028】
上記のように構成される包装袋1は、下記の方法で製造することができる。具体的には、まず初めに、図4に示すように、長尺状の一対のシート原反10を長手方向に繰り出しつつ重ね合わせる(重合工程)。この際、一方のシート原反10aには、切込部2jが長手方向に向かって幅方向に交互に形成されており、帯状シート3が幅方向に沿って貼り付けられる。
【0029】
重合工程後、図5に示すように、一対のシート原反10,10の長手方向に向かって幅方向に交互の位置で一対のシート原反10,10を連結して前記長手方向に延びる第一連結部10bを複数形成する(長手方向連結工程)。各第一連結部10bは、図6に示すように、一対のシート原反10,10の前記長手方向に向かって間隔を空けた複数の位置で前記幅方向に延びる複数の切断予定線(仮想線)L1のうち、隣り合う二つの切断予定線L1,L1と交差するように形成される。
【0030】
長手方向連結工程後、各切断予定線L1上で一対のシート原反10,10を切断する(切断工程)。これにより、隣り合う二つの切断予定線L1,L1間の領域が分離されて、図7に示す枚葉体10cが形成される。この際、一対のシート原反10,10の切断が溶断によって行われることで、各切断予定線L1を含む位置で一対のシート原反10,10が連結(溶着)されて、前記幅方向に延びる一対の第二連結部10dが枚葉体10cに形成される(幅方向連結工程)。つまり、本実施形態では、切断工程と幅方向連結工程とが同時に行われる。
【0031】
上記のように形成される枚葉体10cは、図8に示すように、第一方向における一端側にヘッダー部を備える。そして、第一方向における他端部の両側が切断予定線L2上で切断されることで、図2に示すように、開口部1gと各本体シート2の非連結領域2kが形成される。
【0032】
以上のように、本実施形態に係る包装袋1、及び、該包装袋1の製造方法によれば、開口部1gを広げた際に破損してしまうのを防止することができる。
【0033】
即ち、少なくとも一方の側方連結部1aは、前記一方向に延びる側方連結部本体1dと、該側方連結部本体1dから他方の側方連結部1a側へ突出する突出連結部1cとを備える。ここで、一方の側方連結部1aの他端部間に形成される開口部1gを大きく広げた際には、一対の側方連結部1aの他端部の位置に、一方の本体シート2と他方の本体シート2とを分離するような力が加わることになる。しかしながら、突出連結部1cを備えることで、突出連結部1cを備える位置では、一方の本体シート2と他方の本体シート2とが分離し難くなる。これにより、突出連結部1cから各側方連結部1aの一端側へ向かって、一方の本体シート2と他方の本体シート2との分離が進行してしまうのを防止することができるため、側方連結部1aにおいて包装袋1が破損されてしまうのを防止することができる。
【0034】
また、前記突出連結部1cは、前記一方の側方連結部1aが備える側方連結部本体1dから他方の側方連結部1a側へ広がる面状に形成される。これにより、突出連結部1cを備える側方連結部1aの他端部において一方の本体シート2と他方の本体シート2との分離がより効果的に防止される。このため、側方連結部1aにおいて包装袋1が破損されてしまうのをより効果的に防止することができる。
【0035】
また、長手方向連結工程と、幅方向連結工程と、切断工程とを行うことで、前記長手方向において隣り合う一対の切断予定線L1間に前記包装袋1が形成される。具体的には、前記長手方向において隣り合う一対の第二連結部10dによって一対の側方連結部1aが形成される。また、第一連結部10bが前記長手方向において隣り合う一対の切断予定線L1と交差するように形成されるため、第一連結部10bは、切断工程によって一対の切断予定線L1間の部分と他の部分とに分割される。これにより、第一連結部10bにおける一対の切断予定線L1間の部分によって該一対の切断予定線L1間に形成される一の包装袋1の一端側連結部1bを形成することができ、第一連結部10bにおける他の部分によって前記一の包装袋1に隣接して形成される他の包装袋1の突出連結部1cを形成することができる。つまり、一つの第一連結部10bによって一の包装袋1の一端側連結部1bと、他の包装袋1の突出連結部1cとを形成することができるため、包装袋1の製造を効率的に行うことができる。
【0036】
なお、本発明に係る包装袋、及び、該包装袋の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0037】
例えば、上記実施形態では、切断工程と幅方向連結工程とが同時に行われるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、幅方向連結工程後に切断工程が行われるように構成されてもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、一対の側方連結部本体1d,1dは、線状(具体的には、2枚の本体シート2,2の端縁同士が溶着された状態)となるように形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、帯状となるように形成されてもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、各側方連結部1aの他端部に突出連結部1cが形成されているが、これに限定されるものではなく、各側方連結部1aの他端部から一端部側へ離れた位置(該他端部の近傍)に突出連結部1cが形成されてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…包装袋、1a…側方連結部、1b…一端側連結部、1c…突出連結部、1d…側方連結部本体、1e…ヘッダー側方連結部、1f…ヘッダー部、1g…開口部、1h…収容部、2…本体シート、2e…一端側連結予定領域、2f…突出連結予定領域、2g…ヘッダー形成領域、2h…第一ヘッダー形成端部、2i…第二ヘッダー形成端部、2j…切込部、2k…非連結領域、3…帯状シート、10…シート原反、10b…第一連結部、10c…枚葉体、10d…第二連結部、L1…切断予定線、L2…切断予定線、X…物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8