(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】相対位置特定方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G01S 5/02 20100101AFI20220729BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
(21)【出願番号】P 2018545455
(86)(22)【出願日】2017-02-17
(86)【国際出願番号】 CN2017073913
(87)【国際公開番号】W WO2017148274
(87)【国際公開日】2017-09-08
【審査請求日】2020-01-08
(31)【優先権主張番号】201610112657.6
(32)【優先日】2016-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520015461
【氏名又は名称】アドバンスド ニュー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】グゥオ,ウェイ
【審査官】東 治企
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/150323(WO,A1)
【文献】特開2014-164207(JP,A)
【文献】特開2008-182612(JP,A)
【文献】特開2007-150768(JP,A)
【文献】特開2006-276380(JP,A)
【文献】特開2002-165258(JP,A)
【文献】特開2012-068100(JP,A)
【文献】特開2010-160017(JP,A)
【文献】特開2010-039775(JP,A)
【文献】特開2009-031210(JP,A)
【文献】特開2003-121194(JP,A)
【文献】特開2012-015636(JP,A)
【文献】特開平08-005394(JP,A)
【文献】特開平09-178833(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104333564(CN,A)
【文献】国際公開第2007/031844(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G01S 5/00-5/14
G01S 19/00-19/55
G08G 1/005
G06Q 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末デバイスにより、
座標系の原点を基準として前記第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップであって、前記第1の端末デバイスの位置が前記参照位置情報として用いられる、ステップ(S101)と;
第2の端末デバイスが前記参照位置情報に基づき
前記座標系において前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し前記位置情報を印付き位置情報として用いるよう、前記第1の端末デバイスから前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するステップ(S102)と;
前記第1の端末デバイスにおいて、受信された印付き位置情報(S104)として、前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信するステップであって、前記第2の端末デバイスの位置情報は、前記第2の端末デバイスが前記第1の端末デバイスと位置インタラクションを行って特定される、ステップ(S103)と;
前記第1の端末デバイスにより、前記参照位置情報と前記受信された印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するステップ(S104)と;を備える、
相対位置特定方法。
【請求項2】
前記参照位置情報は、前記第1の端末デバイスの相対位置を反映している、
請求項1に記載の相対位置特定方法。
【請求項3】
第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するステップは:
前記第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスを含むグループを特定するステップと;
前記グループ内の各第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するステップと;を備える、
請求項1に記載の相対位置特定方法。
【請求項4】
前記第1の端末デバイスにより、前記グループ内の前記第1の端末デバイスと各第2の端末デバイスとの相対位置を、各第2の端末デバイスの特定された相対位置として、前記受信された印付き位置情報に基づき特定するステップと;
各第2の端末デバイスの前記特定された相対位置を、前記グループ内の第2の端末デバイス全てへ送信するステップと;を更に備える、
請求項3に記載の相対位置特定方法。
【請求項5】
第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップは:
座標系を有する測位インターフェースにおいて、前記第1の端末デバイスが前記第1の端末デバイスの参照位置として用いる、前記座標系の原点を基準として、前記第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報を生成するステップを備え、
前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信する前記ステップは:
前記第2の端末デバイスへ、前記参照位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを備え、
前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信する前記ステップは:
前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報を含む、前記第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するステップを備える、
請求項1に記載の相対位置特定方法。
【請求項6】
第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップは:
前記第1の端末デバイスにより、測位インターフェースにおいて前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報を生成するステップを備え、
前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信する前記ステップは:
前記第2の端末デバイスへ前記測位インターフェースを送信するステップを備え、
前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信する前記ステップは:
前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報を含む、前記第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するステップを備える、
請求項1に記載の相対位置特定方法。
【請求項7】
前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するステップの後に:
端末デバイスの前記相対位置に基づき、特定の順序で前記端末デバイスの間で情報を転送するステップ;又は
前記端末デバイスの前記相対位置に基づき、画面合成を通じて前記端末デバイス上に特定の画像を表示するステップ;を更に備える
請求項1に記載の相対位置特定方法。
【請求項8】
第1の端末デバイスによって送信された
、座標系の原点を基準として生成された参照位置情報を第2の端末デバイスにより受信するステップであって、前記第1の端末デバイスの位置が前記参照位置情報として用いられる、ステップと;
前記第2の端末デバイスにより、前記参照位置情報に基づき、
前記座標系において前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し、前記位置情報を印付き位置情報として用いるステップであって、前記第2の端末デバイスの位置情報は、前記第2の端末デバイスが前記第1の端末デバイスと位置インタラクションを行って特定される、ステップと;
前記第1の端末デバイスが、前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報と前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するよう、前記第2の端末デバイスから前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信するステップと;を備える、
相対位置特定方法。
【請求項9】
前記第1の端末デバイスから送信された前記参照位置情報は、前記第1の端末デバイスの相対位置を反映している、
請求項8に記載の相対位置特定方法。
【請求項10】
第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を第2の端末デバイスにより受信するステップは:
前記第2の端末デバイスにより、原点が前記第1の端末デバイスの参照位置として用いられる座標系を含む、前記第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するステップを備え、
前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信する前記ステップは:
前記第1の端末デバイスへ、前記印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを備える、
請求項8に記載の相対位置特定方法。
【請求項11】
第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を第2の端末デバイスにより受信するステップは:
前記参照位置情報を含む、前記第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを、前記第2の端末デバイスにより受信するステップを備え、
前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信する前記ステップは:
前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを備える、
請求項8に記載の相対位置特定方法。
【請求項12】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された複数のモジュールを備える、
相対位置特定装置。
【請求項13】
請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された複数のモジュールを備える、
相対位置特定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年2月29日に提出され「相対位置特定方法及び装置」と題された中国特許出願第201610112657.6号の優先権を主張し、上記中国特許出願は参照によってその全体が本願に組み込まれる。
【0002】
本願はコンピュータ技術の分野に関し、特に、相対位置特定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
情報技術の発展により、ユーザは、端末デバイスを用いて、オンラインのシステム(例えば、ウェブサイト)が提供する様々なサービスを受けられるだけでなく、他のユーザとインタラクションを行うこともできる。
【0004】
現在、一般的な端末デバイスのインタラクション方法としての、測位サービスに基づく位置情報共有(location sharing)により、端末デバイス間で位置情報を共有することが可能になる。これにより、ユーザは他のユーザの位置を把握できる。現行の位置情報共有方法において、測位サービスに基づき特定される位置は絶対位置である。端末デバイスは、位置データを提供するサーバに対して円滑なネットワーク接続を維持する必要がある。測位サービスが提供する測位データは精度が限られているので、相互距離が短い端末デバイスは同一の絶対位置を取得する可能性がある。その結果、それら端末デバイスの相対的な位置を区別することができない。
【0005】
既存の技術では、通常、各端末デバイスに特定の機器(例えば、外的な位置センサ)を設け、この特定の機器を用いて、端末デバイスの相対位置に差異を生じさせる。
【0006】
しかしながら、既存の技術の方法では、端末デバイスの各々の相対位置は、特定の機器を用いた場合に限って特定することができる。特定の機器がなければ、端末デバイスの各々の相対位置は特定できない。このような方法には明らかに制約がある。
【発明の概要】
【0007】
本願の実施は、端末デバイスの相対位置の特定が大きく制限されてしまう既存の技術の課題を解決するために、相対位置特定方法及び装置を提供する。
【0008】
本願の一実施態様は、相対位置特定方法を提供し、第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップと;第2の端末デバイスが前記参照位置情報に基づき前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し前記位置情報を印付き位置情報として用いるよう、前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するステップと;前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信するステップと;前記参照位置情報と前記受信された印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するステップと;を含む。
【0009】
本願の一実施態様は、相対位置特定方法を提供し、第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を第2の端末デバイスにより受信するステップと;前記参照位置情報に基づき、前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し、前記位置情報を印付き位置情報として用いるステップと;前記第1の端末デバイスが、前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報と前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するよう、前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信するステップと;を含む。
【0010】
本願の一実施態様は、相対位置特定装置を提供し、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するように構成された参照位置モジュールと;第2の端末デバイスが前記参照位置情報に基づき前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し、前記位置情報を印付き位置情報として用いるよう、前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するように構成された送信モジュールと;前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信するように構成された受信モジュールと;前記参照位置情報と前記受信された印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するように構成された位置特定モジュールと;を含む。
【0011】
本願の一実施態様は、相対位置特定装置を提供し、第1の端末デバイスにより送信された参照位置情報を受信するように構成された受信モジュールと;前記参照位置情報に基づき、第2の端末デバイスの位置情報を設定し、前記位置情報を印付き位置情報として用いるように構成された印付き位置モジュールと;前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報と前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を前記第1の端末デバイスが特定するよう、前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信するように構成された送信モジュールと;を含む。
【0012】
本願の実施は、相対位置特定方法及び装置を提供する。本方法において、複数の端末デバイスの相対位置を特定するために、先ず、相対位置の特定を開始する第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成し、第2の端末デバイスが第1の端末デバイスの位置を参照位置として用いて第2の端末デバイスの印付き位置情報を特定できるよう、参照位置情報を第2の端末デバイスへ送信する。その上で、第1の端末デバイスが第1の端末デバイスの参照位置情報と第2の端末デバイスの印付き位置情報とに基づき、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置を特定できるよう、第2の端末デバイスは第1の端末デバイスへ印付き位置情報を送信する。既存の技術とは異なり、本願に記載する方法においては、外的な位置検知機器を用いずとも、複数の端末デバイスによる相互の相対位置の特定の実現性を効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
以下の添付図面は、本願の更なる理解に寄与すべく用いられ、本願の一部を構成する。本願の実施の例及び実施の記載は本願の説明に用いられるが、本願に対し不適切な限定を課すものではない。
【0014】
【
図1】
図1は、本願の実施に係る、第1の端末デバイス側に基づき相対位置を特定する工程を例示する概略図である。
【0015】
【
図2a】
図2aは、本願の実施に係る測位インターフェースを例示する概略図である。
【
図2b】
図2bは、本願の実施に係る測位インターフェースを例示する概略図である。
【
図2c】
図2cは、本願の実施に係る測位インターフェースを例示する概略図である。
【
図2d】
図2dは、本願の実施に係る測位インターフェースを例示する概略図である。
【0016】
【
図3a】
図3aは、本願の実施に係る他の測位インターフェースを例示する概略図である。
【
図3b】
図3bは、本願の実施に係る他の測位インターフェースを例示する概略図である。
【0017】
【
図4】
図4は、本願の実施に係る、第2の端末デバイス側に基づき相対位置を特定する工程を例示する概略図である。
【0018】
【
図5】
図5は、本願の実施に係る、第1の端末デバイス側を基準とした相対位置特定装置を例示する概略構造図である。
【0019】
【
図6】
図6は、本願の実施に係る、第2の端末デバイス側を基準とした相対位置特定装置を例示する概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本願の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、本願の具体的な実施及び対応する添付図面を参照して、本願の技術的解決策について明確且つ完全に説明する。当然ながら、説明する実施は、本願の実施の一部であって全てではない。当業者が創造的な努力なくして本願の実施に基づくことができる他の実施は、全て本願の保護の範囲に含まれる。
【0021】
上記のように、既存の技術における位置情報サービスを用いて複数の端末デバイスの相対位置を特定する必要がある場合、取得できるのは端末デバイスの絶対位置のみである。また、位置情報サービスの精度に起因して、取得されたそれら複数の端末デバイスの絶対位置が同じになってしまう可能性がある。以上に鑑み、
図1に例示すように、本願の実施は、特定の機器を用いずとも複数の端末デバイスの相対位置を取得するために、相対位置特定方法を提供する。
【0022】
図1は、本願の実施に係る、相対位置を特定する工程を例示する。この工程は以下の各ステップを含む。
【0023】
S101:第1の端末デバイスが、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成する。
【0024】
第1の端末デバイスとしては、コンピュータ端末デバイスや、スマートフォン、タブレット、ノートブックコンピュータ等の携帯機器が挙げられるが、それらに限定されるものではない。本願のこの実施では、第1の端末デバイスを、相対的な測位の開始者とみなしてよい。
【0025】
参照位置情報は、第1の端末デバイスの相対位置を反映している。なお、本願のこの実施では各端末デバイスの相対位置を特定するため、第1の端末デバイスの絶対位置を精度よく取得する必要はない点に特に留意すべきである。本願の方法において、第1の端末デバイスの位置は、真北、真南等であってよい。あるいは、本願の方法において、第1の端末デバイスは測位インターフェースの中心位置にあってもよい。当然ながら、記載の方法によって本願が限定されることはない。
【0026】
第1の端末デバイスにより生成された参照位置情報に対応する位置は、他の端末デバイスにより、各端末デバイスの位置を特定するための参照として用いられる。したがって、第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成した後、他の端末デバイスに通知する必要がある。具体的には、以下のステップS102が実行される。
【0027】
S102:第2の端末デバイスが参照位置情報に基づき第2の端末デバイスの位置情報を設定し当該位置情報を印付き位置情報として用いるよう、第2の端末デバイスへ参照位置情報を送信する。
【0028】
第2の端末デバイスとしては、コンピュータ端末デバイスや、スマートフォン、タブレット、ノートブックコンピュータ等の携帯機器が挙げられるが、それらに限定されるものではない。本願のこの実施においては、第2の端末デバイスを、相対位置の測位の参加者とみなしてよい。
【0029】
第2の端末デバイスは、第1の端末デバイスの参照位置情報を受信した後、第1の端末デバイスの現在位置を特定し、当該位置を参照位置として用い、第2の端末デバイスの位置を特定してよい。第2の端末デバイスは第2の端末デバイスの位置情報を特定し、第2の端末デバイスの位置情報は、第2の端末デバイスの現在位置を印付けする。したがって、第2の端末デバイスの位置情報は、印付き位置情報として用いてよい。
【0030】
当然ながら、第2の端末デバイスの位置情報は、第2の端末デバイスを用いるユーザが設定しても、第2の端末デバイスが設定してもよいことは特に留意すべきである(例えば、特定のアプリケーションのサポートの下、第2の端末デバイスは、ブルートゥース(登録商標)や赤外線等を用いて第1の端末デバイスとの間で位置インタラクションを行い、第2の端末デバイスの位置情報を特定してよく、ここでは限定されない)。
【0031】
S103:第2の端末デバイスにより送信された印付き位置情報を受信する。
【0032】
第2の端末デバイスは、第2の端末デバイスの位置情報(即ち、印付き位置情報)を第1の端末デバイスへ送信することにより、第1の端末デバイスが各端末デバイスの相対位置を特定する。具体的には、以下のステップS104が実行される。
【0033】
S104:参照位置情報と受信された印付き位置情報とに基づき、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置を特定する。
【0034】
上記のように、参照位置情報は第1の端末デバイスの現在位置を反映し、印付き位置情報は第2の端末デバイスの現在位置を反映する。よって、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置が特定できる。
【0035】
上記の各ステップにおいては、複数の端末デバイスの相対位置を特定するために、先ず、相対位置の特定を開始する第1の端末デバイスは第1の端末デバイスの参照位置情報を生成し、第2の端末デバイスが第1の端末デバイスの位置を参照位置として用いて第2の端末デバイスの印付き位置情報を特定できるよう、参照位置情報を第2の端末デバイスへ送信する。その上で、第1の端末デバイスが第1の端末デバイスの参照位置情報と第2の端末デバイスの印付き位置情報とに基づき、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置を特定できるよう、第2の端末デバイスは第1の端末デバイスへ印付き位置情報を送信する。既存の技術とは異なり、本願に記載する方法においては、外的な位置検知機器を用いずとも、複数の端末デバイスによる相互の相対位置の特定の実践性を効果的に向上させることができる。
【0036】
図1に例示された方法については、実際のアプリケーションにおいて、相互の相対位置を特定する必要がある端末デバイスは、通常、同じグループ内にあることは特に留意すべきである。そのため、ステップS102において参照位置情報を第2の端末デバイスへ送信するステップは、第1の端末デバイスにより、第1の端末デバイスを含むグループを特定し、グループ内の各第2の端末デバイスへ参照位置情報を送信するステップを含む。換言すれば、第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスを含むグループ内で相対位置特定操作を開始する。
【0037】
当然ながら、このグループは、対応するアプリケーションを用いて確立されたインスタントメッセージのグループであってもよいし、同一のローカルエリアネットワーク(例えば、WiFi(登録商標)ネットワーク)における複数の端末デバイスに対して確立されたローカルエリアネットワークのグループであってもよいし、対応するサーバのサポートの下、ネットワークサービスプラットフォーム上で確立されたグループであってもよい。また、グループは、第1の端末デバイスによって確立されてもよく、第2の端末デバイスによって確立されてもよく、ネットワーク機器(例えば、ネットワークサービスプラットフォームを提供するサーバや、ローカルエリアネットワークを提供するルータ)によって確立されてもよく、本願に限定を課すものではない。
【0038】
先のグループでは、各第2の端末デバイスが第1の端末デバイスから参照位置情報を受信し、自身の位置情報を印付け、当該位置情報を第1の端末デバイスに対して提供する。これにより、第1の端末デバイスは、グループ内の全ての端末デバイス(第1の端末デバイスを含む)の相対位置を特定できる。したがって、グループ内の各第2の端末デバイスが全ての端末デバイスの相対位置を把握できるよう、第1の端末デバイスは、全ての端末デバイスの相対位置を各第2の端末デバイスへ通知する必要がある。そのため、本願のこの実施において、本方法は、第1の端末デバイスにより、グループ内の第1の端末デバイスと各第2の端末デバイスとの相対位置を、受信された印付き位置情報に基づき特定するステップと、特定された各第2の端末デバイスの相対位置を、グループ内の第2の端末デバイス全てへ送信するステップとを更に含む。
【0039】
このような方法において、グループ内の全ての端末デバイスが相互の相対位置を把握できる。
【0040】
実際のアプリケーションにおいて、第1の端末デバイス及び第2の端末デバイスは、以下の方法で各相対位置情報を特定してよい。
【0041】
第1の方法:
【0042】
第1の端末デバイス及び第2の端末デバイスは、対応する測位インターフェースを用いて参照位置情報と印付き位置情報とを特定してよい。
【0043】
第1の端末デバイスにより第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップは:第1の端末デバイスにより座標系を含む測位インターフェースにおいて、第1の端末デバイスが第1の端末デバイスの参照位置として用いる、座標系の原点を基準とした、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップを含む。
【0044】
座標系は、通常、2次元である。特殊なアプリケーションシナリオにおいて、座標系は3次元であってもよい。例えば、各端末デバイスが同一の建物内の異なる階にある場合、3次元の座標系は各端末デバイスの空間的な相対位置を表してよい。当然ながら、このことは、本願に限定を課すものではない。
【0045】
2次元の座標系を含む測位インターフェースを例にとる。
図2aは、端末デバイスA(すなわち、第1の端末デバイス)により表示される測位インターフェースを例示する。
図2aからは、測位インターフェースが2次元の座標系を含むことが分かる。このような場合、端末デバイスAは、2次元の座標系の原点を端末デバイスAの参照位置(すなわち、点L
A)として特定してよい。具体的には、端末デバイスAは、2次元の座標系の原点を基準として、端末デバイスAの参照位置情報を生成する。
【0046】
第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成した後、参照位置情報を第2の端末デバイスへ送信する。具体的には、第2の端末デバイスへ参照位置情報を送信するステップは、第2の端末デバイスへ参照位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを含む。
【0047】
これにより、第2の端末デバイスは、第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースに基づき測位インターフェースの座標系における第2の端末デバイスの位置を印付け、印付き位置情報を設定し、印付き位置情報を第1の端末デバイスへフィードバックしてよい。これに基づき、第2の端末デバイスにより送信された印付き位置情報を受信するステップは、第2の端末デバイスの印付き位置情報を含む、第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するステップを含む。
【0048】
引き続き、先の例において、端末デバイスAが端末デバイスB1及び端末デバイスB2と同じグループ内にある場合、端末デバイスAは
図2aに示す測位インターフェースを端末デバイスB1及び端末デバイスB2へ別々に送信する。これに基づき、端末デバイスB1及び端末デバイスB2は、座標系において、
図2aに示す測位インターフェースに基づき各印付き位置情報を設定し、各印付き位置情報を端末デバイスAへフィードバックする。
【0049】
図2bに示すように、端末デバイスB1によりフィードバックされた測位インターフェースを端末デバイスAが受信した場合、
図2bに示す点L
B1は、端末デバイスB1が測位インターフェースにおいて設定した位置である。
【0050】
図2cに示すように、端末デバイスB2によりフィードバックされた測位インターフェースを端末デバイスAが受信した場合、
図2cに示す点L
B2は、端末デバイスB2が測位インターフェースにおいて設定した位置である。
【0051】
これに基づき、
図2dに示すように、端末デバイスAは、端末デバイスAの参照位置(点L
A)と、端末デバイスB1及び端末デバイスB2の、受信された印付き位置情報(点L
B1及び点L
B2)とに基づき、同じグループ内の3つの端末デバイスの相対位置を特定してよい。
【0052】
当然ながら、
図2a乃至
図2dに示す2次元の座標系が、位置に加え、位置の座標を表示してよいことは特に留意すべきである。例えば、点L
Aの座標は(0,0)であり、点L
B1の座標は(1,1)である。これは、本願に限定を課すものではない。
【0053】
第2の方法:
【0054】
位置は、座標系以外に、測位インターフェースを直接的に用いて(座標系を用いず)表示してもよい。
【0055】
第1の端末デバイスにより第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップは、第1の端末デバイスにより、測位インターフェースにおいて第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップを含む。
【0056】
第2の端末デバイスへ参照位置情報を送信するステップは、第2の端末装置へ測位インターフェースを送信するステップを含む。
【0057】
第2の端末デバイスにより送信された印付き位置情報を受信するステップは、第2の端末デバイスの印付け位置情報を含む、第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するステップを含む。
【0058】
換言すれば、本方法において、第1の端末デバイスは第1の端末デバイスの参照位置を測位インターフェースにおいて特定し、参照位置情報を生成してよい。実際のアプリケーションにおいて、第1の端末デバイスは、ユーザが測位インターフェースにおいて行う操作に基づき、ユーザが選択した位置を第1の端末デバイスの参照位置として用い、参照位置情報を生成してよい。他の実際のアプリケーションにおいて、第1の端末デバイスは事前に設定したデフォルトの位置を第1の端末デバイスの参照位置として用いてよい。例えば、デフォルトの位置は測位インターフェースの中心位置であってよい。これは、本願に限定を課すものではない。
【0059】
上記に対応して、第2の端末デバイスも、第1の端末デバイスの参照位置情報に基づき、第2の端末デバイスの印付き位置情報を第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースにおいて設定してよい。
【0060】
第1の端末デバイスは、第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信した後、更に、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置を特定してよい。
【0061】
例えば、
図3aに示すように、第1の端末デバイスは、測位インターフェースにおいてユーザが行う操作に基づき、参照位置情報を生成する。具体的には、
図3aにおける点L
Aは、端末デバイスAの参照位置である。先の例と同様、端末デバイスAが端末デバイスB1及び端末デバイスB2と同じグループ内にある場合、端末デバイスAは参照位置情報を含む測位インターフェースを端末デバイスB1及び端末デバイスB2へ別々に送信し、端末デバイスB1及び端末デバイスB2のそれぞれからフィードバックされた、印付き位置情報を各々が含む測位インターフェースを受信する。最終的には、
図3bに示すように、端末デバイスAはグループ内の全ての端末デバイスの相対位置を特定する。
【0062】
以上を要約すると、先の2つの方法において、全ての端末デバイスは各々の位置を好適に設定でき、全ての位置を直観的に表示できる。これにより、各端末デバイスの相対位置が特定された後、後続の操作がなされてもよい。本方法は、各端末デバイスの相対位置に基づき、特定の順序で各端末デバイスの間で情報を転送するステップ、又は、各端末デバイスの相対位置に基づき、画面合成を通じて各端末デバイス上で特定の画像を表示するステップを更に含む。
【0063】
例えば、
図3bに示す相対位置に基づき、端末デバイスAが端末デバイスB1へ情報を送信できる場合、端末デバイスB1は、情報を受信した後、情報を端末デバイスB2へ送信する必要があり、その上で、端末デバイスB2は情報を端末デバイスAへ送信する必要がある。或いは、例えば、
図2dに示す相対位置に基づき、3つの端末デバイスは画面合成を通じて、完備した画像を表示してもよい。そのため、3つの端末デバイス上で表示された各画像は、1つの完備した画像を形成してよい。先の例は、本願に限定を課すものではない。
【0064】
先の内容は、第1の端末デバイス側から説明されている。
図4に示すように、第2の端末デバイスについて、本願の実施は相対位置特定方法を更に提供する。
【0065】
図4に示す相対位置を特定する工程は以下の各ステップを含む。
【0066】
S401:第2の端末デバイスが、第1の端末デバイスにより送信された参照位置情報を受信する。
【0067】
S402:参照位置情報に基づき、第2の端末デバイスの位置情報を設定し、当該位置情報を印付き位置情報として用いる。
【0068】
S403:第1の端末デバイスの参照位置情報と第2の端末デバイスの印付き位置情報とに基づき、第1の端末デバイスが第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置を特定するよう、第1の端末デバイスへ印付き位置情報を送信する。
【0069】
先の各ステップを用いて、第2の端末デバイスは、第2の端末デバイスと第1の端末デバイスとの相対位置を好適に特定できる。当然ながら、先の内容と同様に、複数の第2の端末デバイス及び第1の端末デバイスが同じグループ内にある場合、第2の端末デバイスは、グループ内の各第2の端末デバイスが、グループ内の全ての端末デバイスの相対位置を特定できるよう、第1の端末デバイスにより送信された他の第2の端末デバイスの印付き位置情報を更に受信する。その詳細は、簡素化のために省略する。
【0070】
同様に、第1の端末デバイスが第2の端末デバイスへ座標系を含む測位インターフェースを送信した場合、第2の端末デバイスにより、第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を受信するステップは、第2の端末デバイスにより、座標系を含む、第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するステップを含む。座標系の原点は、第1の端末デバイスの参照位置として用いられる。
【0071】
参照位置情報に基づき、第2の端末デバイスの位置情報を設定するステップは、第2の端末デバイスにより、測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を受信し、ユーザにより測位インターフェースの座標系において選択された位置を第2の端末デバイスの印付き位置として用いて、印付き位置情報を生成するステップを含む。
【0072】
第1の端末デバイスへ印付き位置情報を送信するステップは、第1の端末デバイスへ印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを含む。
【0073】
第1の端末デバイスが第2の端末デバイスへ(座標系を有さない)測位インターフェースを送信した場合、第2の端末デバイスにより、第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を受信するステップは、第2の端末デバイスにより、参照位置情報を含む、第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するステップを含む。
【0074】
参照位置情報に基づき、第2の端末デバイスの位置情報を設定するステップは、測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を受信し、ユーザにより測位インターフェースにおいて選択された位置を第2の端末デバイスの印付き位置として用いて、印付き位置情報を生成するステップを含む。
【0075】
第1の端末デバイスへ印付き位置情報を送信するステップは、第1の端末デバイスへ印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを含む。
【0076】
先の2つの方法の内容は、上記の内容(
図2a乃至
図2d並びに
図3a及び
図3bに対応する内容)と共通する。詳細は、簡素化のために省略する。
【0077】
本願の実施は、先の各相対位置特定方法を提供する。
図5に示すように、同じ着想に基づき、本願の実施は、相対位置特定装置を更に提供する。
【0078】
図5に示す相対位置特定装置は、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するように構成された参照位置モジュール501と、第2の端末デバイスが参照位置情報に基づき第2の端末デバイスの位置情報を設定し当該位置情報を印付き位置情報として用いるために、第2の端末デバイスへ参照位置情報を送信するように構成された送信モジュール502と、第2の端末デバイスにより送信された印付き位置情報を受信するように構成された受信モジュール503と、参照位置情報と受信した印付き位置情報とに基づき、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置を特定するように構成された位置特定モジュール504とを含む。
【0079】
本願のこの実施において、送信モジュール502は、第1の端末デバイスを含むグループを特定し、グループ内の各第2の端末デバイスへ参照位置情報を送信するように構成される。
【0080】
これに基づき、位置特定モジュール504は、更に、グループ内の第1の端末デバイスと各第2の端末デバイスとの相対位置を、受信された印付き位置情報に基づき特定し、特定された各第2の端末デバイスの相対位置を、グループ内の第2の端末デバイス全てへ送信するように構成される。
【0081】
また、本願のこの実施の方法では、参照位置モジュール501は、座標系を含む測位インターフェースにおいて、第1の端末デバイスが第1の端末デバイスの参照位置として用いる、座標系の原点を基準とした、第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するように構成され、送信モジュール502は、第2の端末デバイスへ参照位置情報を含む測位インターフェースを送信するように構成され、受信モジュール503は、第2の端末デバイスの印付き位置情報を含む、第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するように構成される。
【0082】
本願のこの実施の他の方法では、参照位置モジュール501は、測位インターフェースにおいて第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するように構成され、送信モジュール502は、第2の端末デバイスへ測位インターフェースを送信するように構成され、受信モジュール503は、第2の端末デバイスの印付き位置情報を含む、第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するように構成される。
【0083】
当然ながら、実際のアプリケーションにおいて、本装置は、各端末デバイスの相対位置に基づき、特定の順序で各端末デバイスの間で情報を転送するように、又は、各端末デバイスの相対位置に基づき、複数の異なる端末デバイスからの画像の画面合成を通じて各端末デバイス上で特定の画像を表示するように構成された処理モジュール505を更に含む。
【0084】
また、本願の実施は相対位置特定装置を更に提供する。
図6に示すように、この装置は、第1の端末デバイスにより送信された参照位置情報を受信するように構成された受信モジュール601と、参照位置情報に基づき、第2の端末デバイスの位置情報を設定し、当該位置情報を印付き位置情報として用いるように構成された印付き位置モジュール602と、第1の端末デバイスが第1の端末デバイスの参照位置情報と第2の端末デバイスの印付き位置情報とに基づき、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの相対位置を特定するために、第1の端末デバイスへ印付き位置情報を送信するように構成された送信モジュール603とを含む。
【0085】
また、本願のこの実施の方法において、受信モジュール601は、原点が第1の端末デバイスの参照位置として用いられる座標系を含む、第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するように構成され、印付き位置モジュール602は、測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を受信し、ユーザにより測位インターフェースの座標系において選択された位置を第2の端末デバイスの印付き位置として用いて、印付き位置情報を生成するように構成され、送信モジュール603は、第1の端末デバイスへ印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するように構成される。
【0086】
本願の本実施の他の方法において、受信モジュール601は、参照位置情報を含む、第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するように構成され、印付き位置モジュール602は、測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を受信し、ユーザにより測位インターフェースにおいて選択された位置を第2の端末デバイスの印付き位置として用いて、印付き位置情報を生成するように構成され、送信モジュール603は、第1の端末デバイスへ印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するように構成される。
【0087】
典型的な構成では、計算デバイスは1つ以上のプロセッサ(CPU)、入出力インターフェース、ネットワークインターフェース、及びメモリを含む。
【0088】
メモリは非永続性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/又は、読み取り専用メモリ(ROM)やフラッシュメモリのようなコンピュータ読み取り可能な媒体内の他の形態の不揮発性メモリを含むことができる。メモリはコンピュータ読取可能な媒体の一例である。
【0089】
コンピュータで読み取れる媒体には、任意の方法又は技術を用いて情報を記憶できる、永続的、非永続的、移動可能な、移動不能な媒体が含まれる。情報はコンピュータ読取可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータであってよい。コンピュータの記憶媒体の例として、計算デバイスによってアクセスできる情報を記憶するために用いることが可能な、相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、別タイプのランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、電気的に消去可能でプログラム可能なROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、又は別のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、又は別の光学記憶装置、磁気カセットテープ、磁気テープディスク記憶装置、又は別の磁気記憶デバイス、若しくはその他任意の非一時的媒体があるが、それらに限定されない。ここで定義しているように、コンピュータ読み取り可能な媒体は、変調されたデータ信号及び搬送波のような一時的なコンピュータ読み取り可能媒体(transitory memory)を含まない。
【0090】
さらに、用語「含む」、「含有する」、又はこれらのその他任意の応用形は、非限定的な包含を網羅するものであるため、一連の要素を含んだ工程、方法、物品、デバイスはこれらの要素を含むだけでなく、ここで明確に挙げていないその他の要素をも含む、あるいは、このような工程、方法、物品、デバイスに固有の要素をさらに含むことができる点に留意することが重要である。「1つの~を含む」との用語を付けて示された要素は、それ以上の制約がなければ、その要素を含んだ工程、方法、物品、デバイス内に別の同一の要素をさらに含むことを排除しない。
【0091】
当業者は、本願の実施が方法、システム、コンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解するはずである。そのため、本願は、ハードウェアのみの実施、ソフトウェアのみの実施、又は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによる実施を用いることができる。さらに、本願は、コンピュータで用いることができるプログラムコードを含んだ、1つ以上のコンピュータで使用可能な記憶媒体(磁気ディスクストレージ、CD-ROM、光学ディスク等を非限定的に含む)上で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を用いることが可能である。
【0092】
上述のものは本願の一実施形態に過ぎず、本願を限定するものではない。当業者は、本願に様々な修正及び変更を加えることができる。本願の主旨及び原理から逸脱せずに為されるあらゆる修正、均等物による代替、改善は、本願の特許請求の範囲に含まれるものである。
以下、本発明の実施の態様の例を列挙する。
[第1の局面]
第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するステップと;
第2の端末デバイスが前記参照位置情報に基づき前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し前記位置情報を印付き位置情報として用いるよう、前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するステップと;
前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信するステップと;
前記参照位置情報と前記受信された印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するステップと;を備える、
相対位置特定方法。
[第2の局面]
第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信する前記ステップは:
前記第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスを含むグループを特定するステップと;
前記グループ内の各第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するステップと;を備える、
第1の局面に記載の相対位置特定方法。
[第3の局面]
前記第1の端末デバイスにより、前記グループ内の前記第1の端末デバイスと各第2の端末デバイスとの相対位置を、前記受信された印付き位置情報に基づき特定するステップと;
各第2の端末デバイスの前記特定された相対位置を、前記グループ内の第2の端末デバイス全てへ送信するステップと;を更に備える、
第2の局面に記載の相対位置特定方法。
[第4の局面]
第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの参照位置情報を生成する前記ステップは:座標系を有する測位インターフェースにおいて、前記第1の端末デバイスが前記第1の端末デバイスの参照位置として用いる、前記座標系の原点を基準として、前記第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報を生成するステップを備え、
前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信する前記ステップは:前記第2の端末デバイスへ、前記参照位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを備え、
前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信する前記ステップは:前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報を含む、前記第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するステップを備える、
第1の局面に記載の相対位置特定方法。
[第5の局面]
第1の端末デバイスにより、前記第1の端末デバイスの参照位置情報を生成する前記ステップは:前記第1の端末デバイスにより、測位インターフェースにおいて前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報を生成するステップを備え、
前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信する前記ステップは:前記第2の端末デバイスへ前記測位インターフェースを送信するステップを備え、
前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信する前記ステップは:前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報を含む、前記第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するステップを備える、
第1の局面に記載の相対位置特定方法。
[第6の局面]
前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定する前記ステップの後に:
前記端末デバイスの前記相対位置に基づき、特定の順序で前記端末デバイスの間で情報を転送するステップ;又は
前記端末デバイスの前記相対位置に基づき、画面合成を通じて前記端末デバイス上に特定の画像を表示するステップ;を更に備える
第1の局面に記載の相対位置特定方法。
[第7の局面]
第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を第2の端末デバイスにより受信するステップと;
前記参照位置情報に基づき、前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し、前記位置情報を印付き位置情報として用いるステップと;
前記第1の端末デバイスが、前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報と前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するよう、前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信するステップと;を備える、
相対位置特定方法。
[第8の局面]
第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を第2の端末デバイスにより受信する前記ステップは:前記第2の端末デバイスにより、原点が前記第1の端末デバイスの参照位置として用いられる座標系を含む、前記第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するステップを備え、
前記参照位置情報に基づき、前記第2の端末デバイスの位置情報を設定する前記ステップは:前記第2の端末デバイスにより、前記測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を受信し、前記ユーザにより前記測位インターフェースの前記座標系において選択された位置を前記第2の端末デバイスの印付き位置として用いて、前記印付き位置情報を生成するステップを備え、
前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信する前記ステップは:前記第1の端末デバイスへ、前記印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを備える、
第7の局面に記載の相対位置特定方法。
[第9の局面]
第1の端末デバイスによって送信された参照位置情報を第2の端末デバイスにより受信する前記ステップは:前記参照位置情報を含む、前記第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを、前記第2の端末デバイスにより受信するステップを備え、
前記参照位置情報に基づき、前記第2の端末デバイスの位置情報を設定する前記ステップは:前記測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を前記第2の端末デバイスにより受信し、前記測位インターフェースにおいて前記ユーザにより選択された位置を前記第2の端末デバイスの印付き位置として用いて、前記印付き位置情報を生成するステップを備え、
前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信する前記ステップは:前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を含む測位インターフェースを送信するステップを備える、
第7の局面に記載の相対位置特定方法。
[第10の局面]
第1の端末デバイスの参照位置情報を生成するように構成された参照位置モジュールと;
第2の端末デバイスが前記参照位置情報に基づき前記第2の端末デバイスの位置情報を設定し、前記位置情報を印付き位置情報として用いるよう、前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するように構成された送信モジュールと;
前記第2の端末デバイスにより送信された前記印付き位置情報を受信するように構成された受信モジュールと;
前記参照位置情報と前記受信された印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を特定するように構成された位置特定モジュールと;を備える、
相対位置特定装置。
[第11の局面]
前記送信モジュールが、前記第1の端末デバイスを含むグループを特定し、前記グループ内の各第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を送信するように構成される、
第10の局面に記載の相対位置特定装置。
[第12の局面]
前記位置特定モジュールは、前記グループ内の前記第1の端末デバイスと各第2の端末デバイスとの相対位置を、前記受信された印付き位置情報に基づいて特定するように;及び、各第2の端末デバイスの前記特定された相対位置を、前記グループ内のすべての第2の端末デバイスへ送信するように;更に構成される、
第11の局面に記載の相対位置特定装置。
[第13の局面]
前記参照位置モジュールは、座標系を含む測位インターフェースにおいて、前記第1の端末デバイスが前記第1の端末デバイスの参照位置として用いる、前記座標系の原点を基準として、前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報を生成するように構成され、
前記送信モジュールは、前記第2の端末デバイスへ前記参照位置情報を含む測位インターフェースを送信するように構成され、
前記受信モジュールは、前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報を含む、前記第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するように構成される、
第10の局面に記載の相対位置特定装置。
[第14の局面]
前記参照位置モジュールは、測位インターフェースにおいて前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報を生成するように構成され、
前記送信モジュールは、前記第2の端末デバイスへ前記測位インターフェースを送信するように構成され、
前記受信モジュールは、前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報を含む、前記第2の端末デバイスによりフィードバックされた測位インターフェースを受信するように構成される、
第10の局面に記載の相対位置特定装置。
[第15の局面]
前記各端末デバイスの前記相対位置に基づき、特定の順序で前記端末デバイスの間で情報を転送するように;又は、前記端末デバイスの前記相対位置に基づき、画面合成を通じて前記端末デバイス上で特定の画像を表示するように;構成された処理モジュールを更に備える、
第10の局面に記載の相対位置特定装置。
[第16の局面]
第1の端末デバイスにより送信された参照位置情報を受信するように構成された受信モジュールと;
前記参照位置情報に基づき、第2の端末デバイスの位置情報を設定し、前記位置情報を印付き位置情報として用いるように構成された印付き位置モジュールと;
前記第1の端末デバイスの前記参照位置情報と前記第2の端末デバイスの前記印付き位置情報とに基づき、前記第1の端末デバイスと前記第2の端末デバイスとの相対位置を前記第1の端末デバイスが特定するよう、前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を送信するように構成された送信モジュールと;を備える、
相対位置特定装置。
[第17の局面]
前記受信モジュールは、原点が前記第1の端末デバイスの参照位置として用いられる座標系を含む、前記第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するように構成され、
前記印付き位置モジュールは、前記測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を受信し、前記測位インターフェースの前記座標系において前記ユーザにより選択された位置を、前記第2の端末デバイスの印付き位置として用いて、前記印付き位置情報を生成するように構成され、
前記送信モジュールは、前記印付き位置情報を含む測位インターフェースを、前記第1の端末デバイスへ送信するように構成される、
第16の局面に記載の相対位置特定装置。
[第18の局面]
前記受信モジュールは、前記参照位置情報を含む、前記第1の端末デバイスにより送信された測位インターフェースを受信するように構成され、
前記印付き位置モジュールは、前記測位インターフェースにおいてユーザの操作命令を受信し、前記測位インターフェースにおいて前記ユーザにより選択された位置を、前記第2の端末デバイスの印付き位置として用い、前記印付き位置情報を生成するように構成され、
前記送信モジュールは、前記第1の端末デバイスへ前記印付き位置情報を含む測位インターフェースを、前記第1の端末デバイスへ送信するよう構成される、
第16の局面に記載の相対位置特定装置。
【符号の説明】
【0093】
501 参照位置モジュール
502、603 送信モジュール
503、601 受信モジュール
504 位置特定モジュール
505 処理モジュール
602 印付き位置モジュール