(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】内燃機関の燃料噴射システム用の収集圧力管路
(51)【国際特許分類】
F02M 55/02 20060101AFI20220729BHJP
【FI】
F02M55/02 360B
F02M55/02 310Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020018924
(22)【出願日】2020-02-06
【審査請求日】2020-06-02
(31)【優先権主張番号】10 2019 103 041.2
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510238096
【氏名又は名称】ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D-70435 Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100094525
【氏名又は名称】土井 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100094514
【氏名又は名称】林 恒徳
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム グリューンベルガー
(72)【発明者】
【氏名】ハルトムート フォス
【審査官】齊藤 彬
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102444515(CN,A)
【文献】特開2017-172561(JP,A)
【文献】特開2019-011695(JP,A)
【文献】特開平06-108946(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102011120924(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 39/00-71/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の燃料噴射システム用の収集圧力管路であって、前記収集圧力管路(1)は流れが通過できる内部(9)を有し、前記収集圧力管路(1)は、少なくとも1つのインジェクタとともに、片側だけ閉鎖された貫流開口部(8)の助けを借りて流れが通過できるように設計され、前記収集圧力管路(1)内に存在する流体は、前記インジェクタの助けを借りて前記内燃機関の燃焼室に噴射され、
管状の弾性手段(10)が前記内部(9)に形成される、収集圧力管路において、
前記弾性手段(10)が、流れが通過できるように設計される一方で、管路内壁(15)に当接し、前記貫流開口部(8)から離間され、
前記内部(9)の長手方向軸(14)に沿って延びる前記弾性手段(10)は、その途中の前記収集圧力管路(1)が前記貫流開口部(8)と接続する領域で長手方向軸(14)に間隔(A)をあけて途切れて、さらに前記内部(9)の長手方向軸(14)に沿って延び、
非弾性スリーブ(11)が、
前記弾性手段(10)の延びている途中で途切れた領域に対応する前記間隔(A)を形成するために前記内部(9)
の前記間隔(A)の領域に配置される
ことを特徴とする収集圧力管路。
【請求項2】
前記スリーブ(11)が、前記弾性手段(10)及び前記貫流開口部(8)とともに、流れが通過できるように設計される
ことを特徴とする、請求項1に記載の収集圧力管路。
【請求項3】
前記スリーブ(11)が前記収集圧力管路(1)に固定式に接続される
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の収集圧力管路。
【請求項4】
前記スリーブ(11)がその円周にわたってさらなる貫流開口部(12)を有する
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の収集圧力管路。
【請求項5】
前記スリーブ(11)が前記貫流開口部(12)の領域に円周方向溝(17)を有する
ことを特徴とする、請求項4に記載の収集圧力管路。
【請求項6】
前記収集圧力管路(1)が前記内燃機関に燃料及び/又は水を噴射するように設計され、前記弾性手段(10)が耐燃料性材料から形成される
ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の収集圧力管路。
【請求項7】
前記弾性手段(10)が環状又は管状に設計される
ことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の収集圧力管路。
【請求項8】
前記スリーブ(11)が、前記
弾性手段(10)に面して形成されたその端部に、直径が最大でも前記手段の内径に等しい受入れリングを有し、前記直径は前記スリーブの外径未満である
ことを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の収集圧力管路。
【請求項9】
前記手段(10)の外径(DAM)が、前記収集圧力管路(1)の内径(DI)に少なくとも等しい
ことを特徴とする、請求項8に記載の収集圧力管路。
【請求項10】
前記スリーブ(11)の外径(DAH)が最大でも前記収集圧力管路(1)の内径(DI)に等しい
ことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の収集圧力管路。
【請求項11】
前記インジェクタに通じる出口孔が、レールの内部体積より低い所に又はそれと同じ高さに位置する
ことを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の収集圧力管路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の前提部による内燃機関の燃料噴射システム用の収集圧力管路に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料噴射のための内燃機関用の燃料噴射システムの収集圧力管路が知られている。内燃機関の各シリンダには、燃料レール又は燃料分配器と一般に呼ばれる収集圧力管路に流れが通過できるような方法で接続されたそれぞれのインジェクタが割り当てられ、収集圧力管路には少なくとも2つのインジェクタが割り当てられる。燃焼のためにシリンダに供給される流体は、収集圧力管路内で圧力下に置かれるように設計され、インジェクタの対応する噴射時間に従って、インジェクタを介してシリンダに供給される。収集圧力管路に取り付けられたインジェクタの異なる噴射時間により、収集圧力管路で圧力振動が生じ、これはインジェクタひいてはシリンダの不十分な燃料供給をもたらす可能性がある。
【0003】
(特許文献1)は、収集圧力管路における圧力振動を低減するために、燃料によって囲まれるように収集圧力管路内に配置された減衰要素を有する収集圧力管路を開示している。減衰要素は弾性材料から形成され、ガスで満たされたチャンバを有する。
【0004】
(特許文献2)は、内燃機関のインジェクタ用の収集圧力管路を開示しており、流れが通過できる内部を有する弾性減衰要素が、収集圧力管路を完全に覆うように収集圧力管路内に形成されている。燃料貯蔵器とインジェクタとの間の油圧接続は、減衰要素の内部を介して形成される。
【0005】
(特許文献3)は、同様に内部に減衰要素を有する内燃機関の燃料噴射システムのための収集圧力管路を開示しており、ここでは、内部の燃料変位のために、減衰要素は燃料がその周りを流れることができるように設計されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】独国特許出願公開第43 41 368 A1号明細書
【文献】独国特許出願公開第10 2014 226 678 A1号明細書
【文献】独国特許出願公開第10 2009 029 219 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、内燃機関の燃料噴射システム用の改善された収集圧力管路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、特許請求項1の特徴を有する内燃機関の燃料噴射システム用の収集圧力管路によって本発明により達成される。本発明の好都合で重要な発展を有する有利な実施形態は、各従属項に特定されている。
【0009】
内燃機関の燃料噴射システム用の本発明による収集圧力管路は、流れが通過できる内部を有する。収集圧力管路は、少なくとも1つのインジェクタとともに、貫流開口部の助けを借りて流れが通過できるように設計される。収集圧力管路内に存在する流体は、インジェクタの助けを借りて内燃機関の燃焼室に噴射される。弾性手段が内部に配置される。本発明によれば、弾性手段は、流れが通過できるように設計される一方、収集圧力管路の管路内壁に当接し、貫流開口部から離間される。これにより圧力脈動の効果的な減衰がもたらされるのと同時に収集圧力管路の流れ断面が低減される。
【0010】
原則的に、弾性手段は、収集圧力管路内の圧力脈動を減衰するように構成される。特に、従来技術により形成された圧力管路は、燃料が周囲を流れることができるものが大部分を占めるが、本発明による収集圧力管路の手段は、流れがそれを通過する。換言するとこれは収集圧力管路の貫流は流量と無関係に起こることを意味する。手段がその周りを通過する流れを有する場合、特に低い流量を有する領域が形成され得、それは収集圧力管路の残りの部分よりも少ない燃料を有し、その結果、収集圧力管路内に圧力差がもたらされる。管路内壁への手段の当接は、手段がもっぱら膨張可能かつ圧縮可能であり得、変位できないように必要である。これにより収集圧力管路内に確定可能な圧力がもたらされる。特に、流れが通過できるようにインジェクタに接続された貫流開口部の領域で、減衰によって影響されない燃料の圧力を得るために、手段は前記貫流開口部から離間されるように設計される。結果、本発明による圧力収集管路は、内燃機関への燃料の改善された、より均一な噴射をもたらし、その結果、改善された、汚染物質の低減した燃焼を実現可能である。
【0011】
本発明による収集圧力管路の一実施形態では、弾性手段の間隔を形成するために非弾性スリーブが内部に配置される。前出の手段と対照的に、スリーブは非弾性的に設計され、その結果、圧力は貫流開口部の領域において減衰の影響を受けず、したがって確定可能な、換言すると弾性手段の影響を受けない圧力が存在し、それにもかかわらずスリーブ及びその壁厚によって容積が低減される。さらに、この実施形態により、モジュール方式がもたらされ、したがってその容積の低減かつ減衰を有する収集圧力管路の費用対効果に優れた設計がもたらされる。それというのも、各部品、すなわち手段及びスリーブが、大量生産可能であり、異なる長さの異なる収集圧力管路で使用できるからである。
【0012】
特に弾性手段の有利な貫流を得るために、スリーブは、弾性手段及び貫流開口部とともに、流れが通過できるように設計される。これはスリーブのスリーブ壁を完全に貫いて延びるように構成されたさらなる貫流開口部をスリーブに形成することによって簡単な方法で実現することができる。
【0013】
本発明による収集圧力管路のさらなる実施形態において、スリーブは収集圧力管路に固定式に接続される。したがって、収集圧力管路内の手段の安定した位置取りが、圧力が変化しても達成される。
【0014】
スリーブの円周にわたるさらなる貫流開口部の形成は、スリーブの位置的に独立した位置決めをもたらし、これは特に貫流開口部の領域に形成された円周方向の溝によってさらに改善することができる。結果として、インジェクタへの燃料の信頼できる供給が、収集圧力管路の貫流開口部がスリーブのさらなる貫流開口部と重ならない場合でさえ、実現される。それというのも、燃料はスリーブの周囲に蓄積し、分配されることができるからである。
【0015】
収集圧力管路は、燃料及び/又は燃料-水エマルジョンを内燃機関に噴射するように設計される。これは特に弾性手段が特に耐燃料性である材料から形成されることを意味する。
【0016】
水噴射は主に内燃機関の燃焼室の内部冷却に使用される。この冷却により内燃機関のノッキング傾向を大幅に低減すること、したがって内燃機関の性能を向上すること、及び/又は高負荷レンジにおける富化(enrichment)をなくすことが可能になる。水の迅速な体積変位が特に水噴射未満の動作範囲へ変化すると起こるように(これは好ましくは内燃機関の高負荷点及び回転速度点で実行される)、収集圧力管路の有効流れ直径をできるだけ小さくし及び必要に応じて大きくすることが好都合である。これは特に、圧力脈動を減衰するために及び容積低減のために提供された手段の助けを借りて達成される。
【0017】
インジェクタにつながる出口孔はレールの内部体積より低い所に又はそれと同じ高さに位置する。これにより、エマルジョンの噴射中、レール体積内の(燃料及び水の分離の場合の)水の沈降が防止される。
【0018】
弾性手段は、流れが通過できる内部が簡単な方法で達成でき、同時に前記手段が管路内壁に当接するように、環状又は管状であるように好ましくは設計される。さらに、環状に構成された弾性手段は、簡単で費用対効果に優れた方法で長い部品の形態で押出しプロセスにおいて製造可能であり、弾性手段は取り付け前に長い部品から対応して必要な長さに切断することが可能である。
【0019】
本発明による収集圧力管路のさらなる実施形態では、スリーブは、手段に面して形成された端部に、直径が最大でも手段の内径に等しい受入れリングを有し、ここでその直径はスリーブの外径未満である。これは換言すると、スリーブが、手段に面して形成されたその端部に肩部を有し、それに対して手段を有利に押し付け、したがって位置決めすることができることを意味する。これは特に、円周にわたって複数のさらなる貫流開口部を有するスリーブの場合に有利である。それというのも、手段及びスリーブを収集圧力管路の内部に挿入する前、スリーブを手段に接続し、一緒に内部に押し込むことができるからである。貫流開口部へのスリーブの正確な位置決めは、複数のさらなる貫流開口部により必要ではないので、この結果、収集圧力管路の費用対効果に優れた取り付けがもたらされ、これにより費用対効果に優れたその製造がもたらされる。
【0020】
手段の外径が収集圧力管路の内径に少なくとも等しい場合、管路内壁に対する手段の当接を簡単な方法でもたらすことができる。特に外径が内径より大きい場合、弾性及び中空手段の圧縮により、管路内壁への確実な当接を達成することができる。
【0021】
簡単な取り付けが確実に維持されるように、スリーブの外径は最大でも収集圧力管路の内径に等しい。結果、スリーブを簡単な方法で収集圧力管路の内部に手段と併せて案内することができ、それと同時に管路内壁に対するスリーブの当接が形成される。
【0022】
本発明のさらなる利点、特徴及び詳細は、以下の好ましい例示的な実施形態の説明及び図面から明らかになるであろう。上記の説明において言及した特徴及び特徴の組み合わせ、及び図の説明において以下で言及する及び/又は図のみに示される特徴及び特徴の組み合わせは、それぞれ指定された組み合わせだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせで、又は個々に使用することもできる。同一又は機能的に同一の要素は、同一の参照符号で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】内燃機関用の燃料噴射システムの本発明による収集圧力管路を示す斜視図である。
【
図2】第1の例示的実施形態の本発明による収集圧力管路を示す縦方向断面である。
【
図3】第2の例示的実施形態の本発明による収集圧力管路を示す縦方向断面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に従って形成される燃料噴射システム2の本発明による収集圧力管路1は、2つのシリンダバンクを有する内燃機関(これ以上の説明はない)用に提供される。収集圧力管路1は、分配器、いわゆる燃料レール、又は燃料分配器の形態で構成され、供給されるシリンダの数に従って、インジェクタ(これ以上の説明はない)をそれぞれ備えた流れが通過できる受入れ開口部3を有する。この例示的な実施形態において、収集圧力管路1は、3つの受入れ開口部3を有し、したがって内燃機関の3つのシリンダに収集圧力管路1を介して燃料が供給される。2つ又は4つ又はそれ以上のインジェクタを供給するように、したがって2つ又は4つ又はそれ以上の受入れ開口部3を有するように設計することも同様に可能である。
【0025】
収集圧力管路1は、中央油圧部品として、高圧ポンプの形態の燃料ポンプ(これ以上の説明はない)及びインジェクタを相互接続する。圧縮された燃料が収集圧力管路1内に存在し、内燃機関の噴射時間に応じて、対応するインジェクタに利用可能にされる。燃料はインジェクタを介して内燃機関の燃焼室へ入る。
【0026】
収集圧力管路1は中空管の形態で設計され、燃料がその中に存在し、その中を流れることができる。その長手方向軸14に沿って軸方向に形成された第1の端部4に、流れが通過できるように燃料ポンプに接続することができる、流れが通過できる接続部5が形成される。第1の端部4に背くように形成された第2の端部6は、一般的に設けられる場合、流れが通過できないように閉鎖される。
【0027】
流れが通過できる受入れ開口部3は、これらの例示的実施形態では円筒管部分7の助けを借りて形成される。管部分7は、収集圧力管路1内に形成された片側だけ閉鎖された貫流開口部8の助けを借りて流れが通過できるように収集圧力管路1に接続される。これは換言すると各管部分7が貫流開口部8に割り当てられることを意味する。
【0028】
収集圧力管路1はその内部9に、同様に中空であるように、したがって流れが通過できるように構成された、容積低減及び圧力脈動減衰手段10を有する。手段10は、弾性的に設計されたものであり、
図2による第1の例示的実施形態では、エラストマーの形態の弾性材料から形成される。プラスチックを使用する場合、プラスチックが燃料適合性であること、換言すると耐燃料性であること、及び燃料に反応しないことを保証するように注意しなければならない。
【0029】
第1の例示的実施形態では、手段10は、流体が通過できる方法で互いに隣り合わせに配置された中空シリンダの形態のリングの形態で設計され、貫流開口部8の領域に配置されたさらなる貫流開口部12を有するスリーブ11をそれぞれ有する。これは換言すると、それぞれ1つの手段10がそれぞれ2つのスリーブ11の間に配置されることを意味し、スリーブ11は収集圧力管路1内に固定式に配置される。貫流開口部8からの手段10の間隔Aは、スリーブ11の助けを借りて形成される。
【0030】
スリーブ11は金属から形成されると好ましく、同様にプラスチックから構成されるが、好ましくは非弾性プラスチックから構成される。この第1の例示的実施形態では、手段10は、互いに隣り合わせに配置された4つのリングの形態で設計される。
【0031】
図3に示される第2の例示的実施形態では、手段10は、互いに隣り合わせに配置されたいわゆるOリングの形態の、流れが通過できる封止要素の形態で設計される。個々のOリング10は、第1の例示的実施形態の個々のリングと同様に、一体的に付着された方法で互いに接続可能である、すなわちそれらは封止式に互いに隣り合わせに配置可能である。手段10は一体部品として形成することもできる。
【0032】
両方の例示的実施形態において、手段10は、収集圧力管路1の内壁15に当接するように設計され、燃料の流れが実質的に通過し、手段10のさらなる内部16は流れが通過できるように設計される。燃料はさらなる内部16からさらなる貫流開口部12を介してスリーブ11の円周方向溝17に案内可能であり、その結果、噴射に必要な燃料は、貫流開口部8に流れ込むことができる、したがって、前記貫流開口部8の上にさらなる貫流開口部12を正確に位置決めすることと無関係に、インジェクタに流れ込むことができる。
【0033】
収集圧力管路1に当接することを実現するために、手段10の外径DAMは、収集圧力管路1の内径DIに等しい。それはより大きくてもよい。手段10は圧縮できるように設計されるからである。しかしながら、手段10が内燃機関に十分な流体の貫流のためになおも構成されるように、外径DAMは過度に大きく構成するべきでない。スリーブ11の外径DAHは、簡単に接合できるように、収集圧力管路1の内径DIに正確に等しい。
【0034】
収集圧力管路1を流れる燃料は純粋な燃料であり得る、又は燃料及び例えば水からなるエマルジョンであり得る。
【0035】
圧力脈動は、噴射プロセスの結果として、収集圧力管路1内で発生する。収集圧力管路1をしっかり支持するために、各管部分7に沿って、収集圧力管路1を内燃機関に固定するように働くそれぞれの支持要素13が形成される。言うまでもなく、支持要素13は収集圧力管路1の他の地点に形成することもできるが、インジェクタの開閉及び関連するボディ振動が発生する場合、管部分7の近くに支持要素13を配置すると、収集圧力管路1はより良く支持される。
【符号の説明】
【0036】
1 収集圧力管路
8 貫流開口部
9 内部
10 弾性手段
15 管路内壁