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  • 特許-マルトオリゴ糖を含む混合糖組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-28
(45)【発行日】2022-08-05
(54)【発明の名称】マルトオリゴ糖を含む混合糖組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/00 20160101AFI20220729BHJP
   A21D 13/80 20170101ALI20220729BHJP
   A23C 9/00 20060101ALI20220729BHJP
   A23C 9/12 20060101ALI20220729BHJP
   A23D 7/00 20060101ALI20220729BHJP
   A23F 3/16 20060101ALI20220729BHJP
   A23G 3/00 20060101ALI20220729BHJP
   A23G 3/34 20060101ALI20220729BHJP
   A23G 9/00 20060101ALI20220729BHJP
   A23L 2/00 20060101ALI20220729BHJP
   A23L 11/65 20210101ALI20220729BHJP
   A23L 21/10 20160101ALI20220729BHJP
   A23L 27/30 20160101ALI20220729BHJP
   A23L 33/125 20160101ALI20220729BHJP
【FI】
A23L27/00 E
A21D13/80
A23C9/00
A23C9/12
A23D7/00 508
A23F3/16
A23G3/00
A23G3/34 101
A23G9/00 101
A23L2/00 G
A23L11/65
A23L21/10
A23L27/00 101A
A23L27/00 101Z
A23L27/30 C
A23L27/30 Z
A23L33/125
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2020572927
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 KR2019007911
(87)【国際公開番号】W WO2020005022
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2020-12-25
(31)【優先権主張番号】10-2018-0075049
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0133114
(32)【優先日】2018-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500578515
【氏名又は名称】サムヤン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110002837
【氏名又は名称】特許業務法人アスフィ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジウォン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソンウォン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ウンス
(72)【発明者】
【氏名】キム,ゴウン
(72)【発明者】
【氏名】リュ,キョンホン
(72)【発明者】
【氏名】パク,チョンジン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ジェギョン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,テチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ボンチャン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンイン
(72)【発明者】
【氏名】ソ,イル
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンミ
(72)【発明者】
【氏名】イム,ヘジン
【審査官】二星 陽帥
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1766430(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0047895(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0047894(KR,A)
【文献】国際公開第2017/126598(WO,A1)
【文献】特開2018-046762(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0035413(KR,A)
【文献】特開2009-112212(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0127155(KR,A)
【文献】斉藤 典行,最近の糖質とその機能,食品工業,Vol. 31,1988年,pp. 17-28
【文献】中久喜 輝夫,澱粉関連機能性オリゴ糖の開発に関する研究,J. Appl. Glycosci.,2002年,Vol. 49,pp. 35-44
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/00 - 33/125
A23C 9/00 - 9/12
A23D 7/00
A23F 3/16
A23G 3/00 - 9/00
A23L 11/65 - 21/10
A21D 13/80
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルトオリゴ糖含有糖類、およびアルロースを含み、
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、前記マルトオリゴ糖含有糖類の固形分100重量%を基準にして、30~60重量%のマルトテトラオース(G4)と、25~55重量%のDP10以上糖類を含む、混合糖組成物。
【請求項2】
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、前記マルトオリゴ糖含有糖類の固形分含量100重量%を基準にして、30~60重量%のマルトテトラオース(G4)と、25~65重量%のDP8以上糖類を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、前記マルトオリゴ糖含有糖類の固形分含量100重量%を基準にして、30~60重量%のマルトテトラオース(G4)と、25~55重量%のDP10以上糖類を含み、残り糖類の含量が15~45重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記混合糖組成物固形分100重量%を基準にして10~90重量%の前記マルトオリゴ糖含有糖類を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記混合糖組成物固形分100重量%を基準にして10~90重量%の前記アルロースを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記混合糖組成物の25℃温度で測定した粘度が500~4800cpsである、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物は増粘剤を含まないものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記混合糖組成物のカロリーが4kcal/g未満である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記マルトオリゴ糖がマルトオリゴ糖含有シロップ形態で含まれる、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記マルトオリゴ糖がDE(dextrose equivalent)13~24のマルトオリゴ糖含有シロップとして含まれる、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記マルトオリゴ糖含有シロップの25℃温度条件で測定した粘度が4,000~5,500cpsである、請求項に記載の組成物。
【請求項12】
前記アルロースは、アルロース含量5~99.9重量%で含むアルロースシロップとして提供されるものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記混合糖組成物は、固形分100重量部を基準にして、0.0001~5重量部の高甘味度甘味料をさらに含むものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記高甘味度甘味料は、ステビオール配糖体、酵素処理ステビア、アスパルテーム、ステビオシドアスパルテーム、アセスルファムK、シクラミン酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、スクラロース、ズルチン、タウマチン、ネオテームおよびモネリンからなる群
より選択される1種以上である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物は、液状または粉末である、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物は粉末形態であり、前記組成物の溶解速度は、マルトオリゴ糖粉末の溶解速度の1倍超10倍以下である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物のガラス転移温度(Tg)が0~95℃である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
請求項1~17のうちのいずれか一項の混合糖組成物を含む、食品組成物。
【請求項19】
前記食品は、アイスクリーム、コーヒーミックス、乳製品、醗酵乳、アーモンドミルク、クリーマー、発泡ビタミン、粉末飲料、豆乳、お茶飲料、ハードキャンディ、ゼリー類、グミ類、クッキー、菓子、油揚げ菓子、パイ菓子、およびビスケット類からなる群より選択された1種以上である、請求項18に記載の食品組成物。
【請求項20】
糖類固形分含量を基準にして30~60重量%のマルトテトラオース(G4)を含むマルトオリゴ糖含有シロップと、25~55重量%のDP10以上糖類、およびアルロースシロップを混合して混合糖シロップを製造する工程を含む、混合糖組成物の製造方法。
【請求項21】
前記混合糖シロップを噴霧乾燥して粉末化する工程を追加的に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記噴霧乾燥が、前記混合糖シロップのガラス転移温度より低い温度で行われる、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルトオリゴ糖を含む混合糖組成物およびこれを含む食品組成物に関するものである。前記混合糖組成物のブドウ糖、果糖、麦芽糖、ショ糖などの糖類含量は固形分に対して10%以下と低く、カロリーも15~30%低めることができる長所があり、食品に応用時、食感および/または物性を改善することができる利点を有する。
【背景技術】
【0002】
最近、糖含量の高い加工食品は、肥満のような各種成人病との関連性によって多くの批判を受けている。健康に対する関心増大、糖減らしキャンペーンなどによって、低カロリー、低糖含量適用製品の関心が高まっている。最近、全世界的に問題となっている成人病、肥満などを解決するための方案の一つとして、韓国をはじめとする多数国家で自国国民の糖摂取を減らすための多様な政策が施行されている傾向にある。糖類にはブドウ糖(DP1)、麦芽糖(DP2)などのような1糖類または2糖類が含まれ、具体的に砂糖、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、乳糖など5つの糖が含まれる。
【0003】
消費者は製品の栄養成分表の糖類含量を確認して製品を購入する傾向が次第に増加しているため、加工食品企業では糖類含量を低めるために、糖類含量の高いイオン水飴、麦芽水飴などの使用量を減らすのに苦心している。消費者製品には、1糖類および2糖類の総合が糖類として表示される。
【0004】
しかし、このような物質は、製品の増量剤、甘味剤、質感改善剤および粘度調節剤として使用され、非常に大きな比重を占めるため代替し難いのが実情である。特に、粘度調節においてはガム類、ペクチンなどのようなポリマーを使用することができるが、費用が多く発生することがある。
【0005】
一方、水飴自体の糖類を低減しながらも、同時に高い粘度を達成した混合糖の開発が急がれる。このような問題点を解決するために、実質的に糖含量はさらに低いが、既存製品と類似の甘味と低い糖類含量を有する糖シロップが要求される。
【0006】
アルロースシロップは、砂糖と類似の甘味度を有しながらもカロリーはほとんど0に近いため糖類代替剤として多くの関心を受けているが、普遍的な甘味料として使用される水飴などと比較して粘度が低いという問題があって、添加量調節が容易でなく、食品調理時、他の材料と混合されず離ればなれとなるなど、使用に便宜性が落ち調理適合性が良くないという問題点がある。よって、食品技術分野でアルロースシロップの粘度を調節するための努力は続いて進行中にあるが、このような問題点はまだ解決されていない難題として残っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の一例は、前記で言及した従来の問題点を解決するためのものであって、マルトテトラオース高含量糖シロップを使用して粘度調節に容易であり、良好な風味発現性を有し、柔らかなボディ感を与えるオリゴ糖を含有する混合糖組成物を提供することができる。
【0008】
本発明による混合糖組成物は、既存のイオン水飴、麦芽水飴などを含む食品、食品添加剤、飲料または飲料添加剤、粉末型乳化組成物などに使用できる。
【0009】
本発明による混合糖組成物は、マルトテトラオース高含量糖シロップを含み、糖類含量とカロリーが既存のマルトオリゴ糖、イオン水飴、麦芽水飴、低糖水飴に比べて少なく、粘度は既存の水飴と同等の水準を達成した。
【0010】
本発明の一例による混合糖組成物は粉末形態であってもよく、アルロースより高いガラス転移温度を有するため粉末化が容易であり、既存のマルトオリゴ糖粉末より低いガラス転移温度を有するため速い溶解速度を達成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一例は、マルトオリゴ糖含有糖類、およびアルロースを含む混合糖組成物に関するものである。本発明の一例による混合糖組成物は、マルトオリゴ糖およびアルロースを含んで既存水飴に比べて糖類が低減されながらも、既存水飴と同等の水準の粘度を達成することができる。
【0012】
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、アルロースを含まない。
【0013】
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、糖類固形分含量100重量%を基準にして、マルトテトラオース(G4)を30~60重量%で含むものであってもよい。
【0014】
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、糖類固形分含量100重量%を基準にして、マルトテトラオース(G4)を30~60重量%で含み、DP8以上糖類を25~65重量%で含むものであってもよい。
【0015】
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、糖類固形分含量100重量%を基準にして、マルトテトラオース(G4)を30~60重量%で含み、DP10以上糖類を25~55重量%で含むものであってもよい。
【0016】
前記マルトオリゴ糖含有糖類は、糖類固形分含量100重量%を基準にして、マルトテトラオース(G4)を30~60重量%で含み、DP10以上糖類を25~55重量%で含み、残り糖類の含量が15~45重量%であるものであってもよい。
【0017】
本発明の一例による混合糖組成物に含まれるマルトオリゴ糖含有糖類は、前記混合糖組成物固形分100重量%を基準にして10~90重量%、または35~90重量%で含まれてもよい。
【0018】
本発明の一例による混合糖組成物に含まれるアルロースは、前記混合糖組成物固形分100重量%を基準にして10~90重量%、または10~65重量%で含まれてもよい。
【0019】
本発明の一例による混合糖組成物の25℃温度で測定した粘度は500~4800cpsであってもよい。
【0020】
本発明の一例による混合糖組成物は増粘剤を含まないものであってもよい。即ち、本発明の一例による混合糖組成物は、増粘剤を含まないながらも、既存アルロースの低い粘度問題点を解決して、水飴と同等の水準の粘度を達成可能である。
【0021】
本発明の一例による混合糖組成物に含まれるマルトオリゴ糖は、マルトオリゴ糖含有シロップ形態で含まれてもよい。前記マルトオリゴ糖含有シロップはDE(dextrose equivalent)13~24のマルトオリゴ糖含有シロップであってもよい。前記マルトオリゴ糖含有シロップのマルトテトラオース(G4)含量は、固形分含量基準にして30~60重量%であってもよい。前記マルトオリゴ糖含有シロップは、25℃温度条件で測定した粘度が4,000~5,500cpsであってもよい。
【0022】
本発明のまた他の一例は、糖類固形分含量を基準にしてマルトテトラオース(G4)を30~60重量%で含むマルトオリゴ糖含有シロップ、およびアルロースシロップを混合して混合糖シロップを製造する工程を含む、混合糖組成物の製造方法に関するものである。前記製造方法は、前記混合糖シロップを噴霧乾燥して粉末化する工程を追加的に含むことができる。前記噴霧乾燥は、前記混合糖シロップのガラス転移温度より低い温度で行われてもよい。
【0023】
本発明のまた他の一例は、マルトオリゴ糖含有糖類およびアルロースを含む混合糖組成物を含む食品組成物に関するものである。
以下、本発明について詳しく説明する。
【0024】
本発明の一例による混合糖組成物は、マルトオリゴ糖およびアルロースを含むことができる。
【0025】
本明細書で用語“糖類低減”は特別な言及がない限り、過剰摂取時、肥満、糖尿、心血管系疾患、その他各種成人病の発生危険を高めると知られたブドウ糖、果糖、ショ糖など単糖類および二糖類の含量が低まることを意味し、前記“糖類”にはアルロースなどの希少糖は含まれない。
【0026】
本発明による混合糖組成物の有効成分である“マルトオリゴ糖”は、タンパク質変性防止効果、食品のマスキング効果、柔らかな食感付与など食品分野で広く用いられている機能性糖類である。マルトオリゴ糖は、食品添加物として主に使用されて食品の粘度と保湿性を増加させ、氷点降下あるいは浸透圧のような物理的性質の調節だけでなく甘味の調節や褐変の防止などに効果があり、精製された状態では血清アミラーゼの分析用基質としても用いられている。
【0027】
通常、マルトオリゴ糖は、マルトトリオース(G3、maltotriose)、マルトテトラオース(G4、maltotetraose)、マルトペンタオース(G5、maltopentaose)、マルトヘキサオース(G6、maltohexaose)、マルトヘプタオース(G7、maltoheptaose)などの総合計がシロップ1gに対して40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、95重量%以上、99重量%以上、または100重量%であるものを称する。
【0028】
本発明によるマルトオリゴ糖は、好ましくはマルトテトラオース(G4)の含量が高いことを特徴とすることができる。
【0029】
前記“マルトオリゴ糖”は、マルトオリゴ糖含有糖類として含まれ、前記マルトオリゴ糖含有糖類は、糖類固形分含量を基準にしてG3~G7の合計が40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、95重量%以上、99重量%以上、または100重量%であるマルトオリゴ糖含有糖類を意味することができるが、これに限定されるのではない。前記マルトオリゴ糖含有糖類は、マルトオリゴ糖含有シロップであってもよい。前記マルトオリゴ糖含有糖類は、1糖類および2糖類、G3~G7の糖類、およびG8以上の糖類を含み、前記1糖類にはアルロースが含まれない。
【0030】
本発明の一例で、マルトオリゴ糖含有糖類はマルトテトラオースを特定含量以上で含むマルトテトラオース含有糖類であってもよく、例えば、マルトテトラオース(G4)を30~60重量%含有する糖類を意味することができるが、これに限定されるのではない。例えば、前記マルトオリゴ糖含有糖類のマルトテトラオース(G4)含量は、糖類固形分含量100重量%を基準にして、下限値が10重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、33重量%以上、35重量%以上、37重量%以上、40重量%以上、45重量%以上、46重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、または70重量%以上であってもよく、上限値が99重量%以下、90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、55重量%以下、または50重量%以下であってもよく、前記マルトテトラオース(G4)の含量は前記下限値と前記上限値の組み合わせで設定できる。例えば、前記マルトオリゴ糖含有シロップのマルトテトラオース(G4)固形分含量は、30~99重量%、30~90重量%、30~80重量%、30~70重量%、30~60重量%、40~99重量%、40~90重量%、40~80重量%、40~70重量%、40~60重量%、50~99重量%、50~90重量%、50~80重量%、50~70重量%、50~60重量%、60~99重量%、60~90重量%、60~80重量%、60~70重量%、70~99重量%、70~90重量%、または70~80重量%であってもよい。
【0031】
本発明の一例によるマルトオリゴ糖含有糖類、マルトオリゴ糖含有シロップ、またはマルトテトラオースシロップに含まれている重合度(DP)8以上の糖類含量は、糖類総固形分含量100重量%を基準にして、下限値が15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、27重量%以上、30重量%以上、または33重量%以上であってもよく、上限値が65重量%以下、60重量%以下、55重量%以下、53重量%以下、50重量%以下、47重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、または37重量%以下であってもよく、前記DP8以上糖類の含量は前記下限値と上限値の組み合わせで設定できる。例えば、マルトオリゴ糖含有糖類のDP8以上糖類の含量は25重量%~60重量%、例えば25重量%~60重量%、30重量%~60重量%、25~55重量%、25~50重量%、30~50重量%、25~40重量%であってもよい。
【0032】
本発明の一例によるマルトオリゴ糖含有糖類、マルトオリゴ糖含有シロップ、またはマルトテトラオースシロップに含まれている重合度(DP)10以上の糖類含量は、糖類総固形分含量100重量%を基準にして、下限値が15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、27重量%以上、30重量%以上、または33重量%以上であってもよく、上限値が55重量%以下、53重量%以下、50重量%以下、47重量%以下、または45重量%以下であってもよく、前記重合度(DP)10以上の糖類含量は前記下限値と上限値の組み合わせで設定できる。例えば、マルトオリゴ糖含有糖類のDP10以上糖類の含量は25重量%~55重量%、例えば25重量%~35重量%、35重量%~45重量%、または45~55重量%であってもよい。
【0033】
本発明の具体的な一例で、マルトオリゴ糖含有糖類は、糖類に含まれている固形分含量100重量%を基準にして、マルトテトラオース含量が30~60重量%であり、DP8以上の糖類が15~60重量%であり、G3~G7の含量が40~85重量%であってもよい。
【0034】
マルトオリゴ糖含有糖類、またはマルトテトラオースシロップの含量内のDP8以上の糖類、またはDP10以上の糖類含量が高いほど、粘度が高まり溶解度が低まる効果があり、アイスクリーム製造時氷点が上がる効果を得ることができる。即ち、オリゴ糖シロップ、例えばマルトテトラオースシロップ内で、G4含量が高まるほど、8糖類以上、または10糖類以上の糖類含量が低まるほど、氷点がさらに低まり、吸湿性が低下して品質および保存安定性を改善することができる。
【0035】
前記マルトオリゴ糖、マルトオリゴ糖含有糖類、マルトオリゴ糖含有シロップ、またはマルトテトラオースシロップは、25℃温度条件で測定した粘度が4,000~5,500cps、4,000~5,200cps、4,000~5,000cps、4,000~4,800cps、4,000~4,500cps、4,200~5,500cps、4,200~5,200cps、4,200~5,000cps、4,200~4,800cps、4,200~4,500cps、4,500~5,500cps、4,500~5,200cps、4,500~5,000cps、4,500~4,800cps、4,800~5,500cps、4,800~5,200cps、4,800~5,000cps、5,000~5,500cps、または5,000~5,200cpsであってもよい。
【0036】
マルトオリゴ糖は、デンプンの液化反応と糖化反応で製造される。本発明の一例によるマルトオリゴ糖は、デンプン質原料を液化酵素であるアルファ-アミラーゼと糖化酵素であるマルトテトラオースを生成するアミラーゼで処理して製造できる。マルトテトラオースを生成するアミラーゼ(G4-アミラーゼ)は、アルファ1,4-グルコシド結合を分解するアルファアミラーゼ(alpha-amylase)の一種であって、一般にエキソ形(exo form)に分解する特徴がある。いくつかの微生物が生産するエキソ形アルファアミラーゼは、マルトース(Maltose)、マルトトリオース(Maltotriose)、マルトテトラオース(Maltotetraose)、マルトペンタオース(Maltopentaose)、マルトヘキサオース(Maltohexaose)などを生産する特異性がある。例えば、Pseudomonas stutzeri FERM BP-1682由来またはPseudomonas saccharophila由来のアミラーゼなどまたはこれと同等の水準の市販用酵素が使用できる。DEはデキストロース当量(dextrose equivalent)であって、デンプンの加水分解程度を示す指標である。
【0037】
前記糖化反応はマルトデキストリンを分解するための段階であって、グルコアミラーゼ(Glucoamylases)および/またはマルトース生成アルファアミラーゼ(maltogenic alpha-amylases)を使用して糖の液化段階以後にマルトデキストリンの非還元性末端を加水分解して、D-ブドウ糖、マルトース、イソマルトースを生産する。また、前記マルトテトラオース生成酵素(Maltotetraose producing amylase、G4-amylase)はデンプンを加水分解して多様なマルトオリゴ糖を形成する酵素であって、特に4炭糖からなるマルトテトラオースを主に生産する酵素である。
【0038】
本発明によるマルトオリゴ糖は、DE(dextrose equivalent)13~24であってもよい。より好ましくは、本発明によるマルトオリゴ糖は、DE(dextrose equivalent)20~24であってもよい。
【0039】
本発明による混合糖組成物は、既存の水飴と同等の水準の粘度を有するものであってもよい。例えば、本発明による混合糖組成物は、25℃温度で測定した粘度が500~5000cps、500~4800cps、500~4500cps、500~4000cps、500~3,500cps、500~3,000cps、500~2,500cps、500~2,000cps、700~5000cps、700~4800cps、700~4500cps、700~4000cps、700~3,500cps、700~3,000cps、700~2,500cps、または700~2,000cpsであってもよい。例えば、25℃温度で測定した粘度が1,500~2,500cpsであってもよい。例えば、25℃温度で測定した粘度が1,500~2,000cpsであってもよい。したがって、本発明の一例による混合糖組成物は、食品に含まれる水飴を一部または全部代替することができる。
【0040】
本発明による混合糖組成物は、既存の水飴よりカロリーが低いことを特徴とすることができる。例えば、本発明による混合糖組成物は、カロリーが4kcal/g未満、3.8kcal/g以下、3.6kcal/g以下、3.5kcal/g以下、3.4kcal/g以下、3.3kcal/g未満、3.2kcal/g以下、または3kcal/g以下であるものであってもよい。より好ましくは、本発明による混合糖組成物は、カロリーが3.5kcal/g以下であってもよい。さらに好ましくは、本発明による混合糖組成物は、カロリーが3.2kcal/g以下であってもよい。
【0041】
本発明による混合糖組成物は、DE(dextrose equivalent)20~60、20~55、20~50、20~45、20~40、25~60、25~55、25~50、25~45、25~40、30~60、30~55、30~50、30~45、または30~40であってもよい。
【0042】
本発明の一例による混合糖組成物は、ガラス転移温度(Tg)が0~95℃、0~90℃、0~80℃、0~70℃、0~65℃、10~95℃、10~90℃、10~80℃、10~70℃、10~65℃、20~95℃、20~90℃、20~80℃、20~70℃、20~65℃、30~95℃、30~90℃、30~80℃、30~70℃、30~65℃、40~95℃、40~90℃、40~80℃、40~70℃、40~65℃、45~95℃、45~90℃、45~80℃、45~70℃、または45~65℃であってもよい。前記混合糖組成物は粉末形態であってもよい。
【0043】
アルロース結晶および粉末に対する要求はあり、結晶化方法以外には液状状態から粉末状態の製品に製造することは非常に難しい。アルロースは化学的または生物学的方法で製造できるが、生産物中のアルロース含量が低いため精製および濃縮工程を行ってアルロース純度を高めて結晶化することができる。また、アルロースの生産において、精製工程や精製収率、結晶化収率などに未解決の課題が残っている。
【0044】
一般に糖類の粉末粒子が微細なほど流れが良くなくて加工の面で発生する使用便利性が低下され、アルロースは高い吸湿性によって粉末状態を維持しにくい。本発明の粉末甘味料は、水分の影響を少なく受けながら分散性と流れが向上して多様な包装を可能にする長所がある。
【0045】
粉末化工程は噴霧乾燥または真空乾燥などの方法で行われ、水分が蒸発できる温度と圧力条件、即ち、高温と真空(または減圧)条件で水分が蒸発して非晶質の粉末粒子が形成される。好ましくは、本発明による粉末甘味料組成物は、アルロースと粉末化助剤を含む液状試料を噴霧乾燥して製造される噴霧乾燥物であってもよい。本明細書で、噴霧乾燥は、液体試料を熱風に噴霧して分散させることによって熱風で搬送させながら急速に水分を蒸発させて乾燥して粉末を得る乾燥方法であり、例えば、single-stage方式、またはmulti-stage方式であってもよい。
【0046】
一般に噴霧乾燥原料の液状試料として使用される物質は、その物質自体の固有のガラス転移温度(Tg)値を有し、Tg値以上ではガラス転移状態、即ち、べたついて弾力ある軟化状態に変化するようになる。したがって、Tg値以上の温度で乾燥が行われるようになれば、粉末の状態がべたつく性状を有するようになって乾燥粉末として回収が難しくなるので、特に噴霧乾燥工程ではTg値以下の温度で噴霧乾燥が行われなければならず、またTg値以下の温度に出口(Outlet)温度を設定して水分が蒸発されるように工程パラメータを調整することが重要である。一般に、デキストリンのような糖類は、高分子を多く含有するほど高いTg値を有するので、噴霧乾燥工程で水分蒸発が容易である高い出口(Outlet)温度で粉末化がよく行われる。一方、糖類含量の高い粉末であるほどガラス転移温度が低い特性があり、特に液状物質に溶解される速度が速い長所がある。このような特性は、低温状態で溶解して摂取する粉末製品に使用するに容易であるという長所がある。
【0047】
しかし、アルロースは零下のガラス転移温度(-5.5℃)を有し、他の糖類に比べてTg値が非常に低い。アルロースを噴霧乾燥工程で粉末化するためにTg値以下の温度に粉末化装置の内部温度または出口温度を設定して乾燥させようとする場合、前記Tg値以下の温度では水分が蒸発され難く乾燥がよく行われない。したがってアルロースは、単独で粉末化工程によって粉末粒子を形成することが非常に難しい。
【0048】
また、マルトオリゴ糖は高いガラス転移温度を有し、他の糖類に比べて溶解速度が遅いという問題点があり、よって、粉末化して使用する場合、液状物質に溶解しにくいという問題点があり、活用できる加工食品類が少なくなるなどの問題点がある。
【0049】
このような問題点を解決するために、本発明の一例はアルロースおよびマルトオリゴ糖を含む混合糖組成物を提供し、粉末化がよく起こりながらも溶解速度が速い混合糖粉末を提供することができる。
【0050】
本発明の一例による混合糖組成物は粉末形態であってもよく、混合糖粉末は液状シロップより保存安定性が高くて賞味期限が延長される効果があり、液状製品に比べて取り扱いが容易であるという長所を有する。特に、混合糖粉末組成品の場合、製品購買者が希望する配合類を混合して粉末化することができて、加工食品生産企業でのニーズが増加する傾向である。また、製品を販売する企業の場合、自社製品を活用して販売することができるため、市場競争で優位を占めることができる。
【0051】
本発明の一例による混合糖組成物の溶解速度は、アルロースを含まないマルトオリゴ糖粉末(対照群)の溶解速度の1倍超~10倍、1倍超~9倍、1倍超~8倍、1倍超~7倍、1倍超~6倍、1倍超~5倍、1倍超~4倍、1倍超~3倍、1倍超~2倍、1倍過~1.8倍、1.05~10倍、1.05~9倍、1.05~8倍、1.05~7倍、1.05~6倍、1.05~5倍、1.05~4倍、1.05~3倍、1.05~2倍、または1.05~1.8倍であってもよい。
【0052】
本発明の一例による混合糖組成物の溶解速度は、アルロースを含まないマルトオリゴ糖粉末(対照群)の溶解速度の100%超、105%以上、109%以上、110%以上、120%以上、125%以上、130%以上、140%以上、150%以上、160%以上、または170%以上であってもよい。この時、前記溶解速度の上限値は1000%以下、900%以下、800%以下、700%以下、600%以下、500%以下、400%以下、300%以下、200%以下、190%以下、または180%以下であってもよい。
【0053】
前記溶解速度は、前記混合糖粉末組成物または前記マルトオリゴ糖粉末(対照群)20gが水80gに溶解されるまでかかる時間を測定し、前記測定された溶解時間の逆数に換算されるものであり得る。したがって、前記溶解時間が短ければ溶解速度が速いのを意味する。
【0054】
本発明の一例による混合糖組成物20gが水80gに溶解されるまでかかる時間が240秒未満、230秒以下、220秒以下、210秒以下、200秒以下、190秒以下、180秒以下、170秒以下、160秒以下、150秒以下、または140秒以下であってもよい。前記溶解されるまでかかる時間は、粉末が溶媒に溶けて定常状態に到達するまでかかる時間であり得る。上記溶解されるまでにかかる時間の下限値は、50秒以上、60秒以上、70秒以上、80秒以上、90秒以上、100秒以上、110秒以上、120秒以上、130秒以上、または140秒以上とすることができる。
【0055】
本発明の一例による混合糖組成物20gが水80gに溶解されるまでにかかる時間は、対照群20gが水80gに溶解されるまでにかかる時間の100%未満、99%以下、98%以下、97%以下、96%以下、95%以下、94%以下、93%以下、92%以下、90%以下、80%以下、70%以下、または60%以下であることができる。上記対照群は、アルロースを含まないマルトオリゴ糖粉末であることができる。
【0056】
本発明による混合糖組成物のマルトオリゴ糖、またはマルトオリゴ糖含有糖類の含量は、混合糖組成物固形分100重量%を基準にして、下限値が1重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、または83重量%であってもよく、上限値が99.9重量%以下、99重量%以下、95重量%以下、90重量%以下、87重量%以下であってもよく、例えば、前記上限値と下限値の組み合わせられた数値範囲の含量を有することができる。
【0057】
本発明の混合糖組成物はアルロースを含み、混合糖組成物のアルロース含量は、混合糖の全体固形分含量または糖類の固形分含量100重量%を基準にして、下限値が0.1重量%以上、1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、35重量%以上、または40重量%以上であってもよく、上限値が99重量%以下、90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、65重量%以下、60重量%以下、55重量%以下、50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下であってもよく、前記アルロースの含量は前記下限値と前記上限値の組み合わせで設定できる。一例として、本発明による混合糖組成物は固形分100重量%基準にして、アルロースを10~65重量%で含むことができる。一例として、本発明による混合糖組成物は、固形分100重量%基準にして、アルロースを10~45重量%、15~45重量%、20~45重量%、25~45重量%、10~40重量%、15~40重量%、20~40重量%、25~40重量%、10~35重量%、15~35重量%、20~35重量%、または25~35重量%で含むことができる。
【0058】
本発明の一例による混合糖組成物は、マルトオリゴ糖含有糖類、およびアルロースを含み、前記マルトオリゴ糖含有糖類が前記アルロースよりさらに多く含まれてもよく、即ち、前記マルトオリゴ糖含有糖類の固形分含量は前記アルロースの固形分含量の1倍超であってもよいが、これに制限されるわけではなく、各含量は目的とするところによって適切に調節できるのは通常の技術者に明確なはずである。
【0059】
前記アルロースは多様な方法で製造でき、好ましくは、生物学的方法、例えば微生物酵素反応で製造できる。例えば、前記アルロースはアルロース含有混合糖またはこれから得られるものであり、前記混合糖はアルロースエピマー化酵素、前記酵素を生産する菌株の菌体、前記菌株の培養物、前記菌株の破砕物、および前記破砕物または培養物の抽出物からなる群より選択された1種以上を含むアルロース生産用組成物を果糖-含有原料と反応して製造された混合糖またはこれから得られるものであってもよい。
【0060】
前記混合糖シロップは、糖類総固形分含量100重量部基準にして、アルロース2~55重量部、果糖30~80重量部、ブドウ糖2~60重量部およびオリゴ糖0~15重量部で含む混合糖であってもよく、アルロースシロップは、前記混合糖から分離、渋滞および濃縮工程を通じて得られたものであってもよい。
【0061】
本発明の一例で、分離および精製工程を経たアルロースシロップは電気伝導度1~50μS/cmであり、無色または米黄色の甘味を有する液状であって、アルロース5重量%以上または10重量%以上で含むアルロース-含有シロップであってもよく、例えば前記アルロース-含有シロップは、アルロース5~99.9重量%、5~97重量%、5~95重量%、5~93重量%、5~90重量%、5~85重量%、5~80重量%、5~50重量%、5~30重量%、6.5~99.9重量%、6.5~97重量%、6.5~95重量%、6.5~93重量%、6.5~90重量%、6.5~85重量%、6.5~80重量%、6.5~50重量%、6.5~30重量%、9~99.9重量%、9~97重量%、9~95重量%、9~93重量%、9~90重量%、9~85重量%、9~80重量%、9~50重量%、9~30重量%、9~25重量%、9~20重量%、50~99.9重量%、50~97重量%、50~95重量%、50~93重量%、50~90重量%、50~85重量%、50~80重量%、70~99.9重量%、70~97重量%、70~95重量%、70~93重量%、70~90重量%、70~85重量%、70~80重量%、80~99.9重量%、80~97重量%、80~95重量%、80~93重量%、80~90重量%、80~85重量%、90~99.9重量%、90~97重量%、90~95重量%、90~93重量%、93~99.9重量%、93~97重量%、93~95重量%、95~99.9重量%、または95~97重量%であってもよい。
【0062】
本発明に使用可能なアルロース-含有シロップの例は、シロップの糖類固形分含量100重量%を基準にしてアルロース5~50重量%、ブドウ糖1~50重量%、および果糖30~70重量%を含み、生物学的方法で果糖から生産するシロップであってもよい。また前記アルロース-含有シロップは、オリゴ糖を含まないか追加的に含んでもよい。
【0063】
本発明で“高甘味度甘味料”は、天然高甘味料と合成高甘味料からなる群より選択された1種以上を含むことができ、具体的に、ステビオール配糖体、酵素処理ステビア、アスパルテーム、ステビオシドアスパルテーム、アセスルファムK、シクラミン酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、スクラロース、ズルチン、タウマチン、ネオテームおよびモネリンからなる群より選択される1種以上であってもよい。
【0064】
本発明による混合糖組成物は、全体固形分100重量部を基準にして、高甘味度甘味料を0.0001~5重量部、0.0005~5重量部、0.001~5重量部、0.005~5重量部、0.01~5重量部、0.0001~1.5重量部、0.0005~1.5重量部、0.001~1.5重量部、0.005~1.5重量部、0.01~1.5重量部、0.0001~1.0重量部、0.0005~1.0重量部、0.001~1.0重量部、0.005~1.0重量部、または0.01~1.0重量部でさらに含むことができる。
【0065】
本発明による混合糖組成物は、食品、飲料、家畜用飼料、家畜用健康/栄養食、医薬製品、化粧品などに使用できる。本発明による混合糖組成物は、食品および飼料の質感を柔らかくし、容積を増やし、濃度を増加させ、糖の結晶化を防止し香味および甘味を増強する効果がある。本発明による混合糖組成物は、食品に使用されるイオン水飴、麦芽水飴、または低糖水飴成分を全部または一部代替することができる。
【0066】
本発明による混合糖組成物は、増粘剤を含まないものであってもよい。低い粘度を有するアルロースシロップの場合、本発明によるマルトオリゴ糖と混合することによって追加の増粘剤を使用しなくても消費者の満足度を高めることができる適切な範囲の粘度を提供することができる。
【0067】
前記低い粘度を有するアルロースシロップは、低い粘度によって消費者に無視されており、増粘剤を添加して粘度を高めようとしても、増粘剤の低い溶解度によって十分な粘度を達成しにくい限界がある。また、増粘剤の溶解度増加のために高温で長時間反応させなければならないが、この過程で糖類および他の有効成分が変成されるか破壊されるという問題点がある。本発明による混合糖組成物は、アルロースシロップとマルトオリゴ糖を含んで、増粘剤の添加なく高い粘度を達成することができる。
【0068】
本発明の他の一例は、前記混合糖組成物を含む食品組成物を提供することである。前記食品は、アイスクリーム、コーヒーミックス、乳製品(醗酵乳、アーモンドミルク)、クリーマー、発泡ビタミン、粉末飲料、豆乳、お茶飲料、ハードキャンディ、ゼリー/グミ類、クッキー、油揚げ菓子、パイ菓子、およびビスケット類からなる群より選択された1種以上であってもよい。
【0069】
本発明のまた他の一例は、マルトオリゴ糖シロップ、およびアルロースシロップを混合して混合糖シロップを製造する段階を含む、混合糖組成物の製造方法に関するものである。前記マルトオリゴ糖シロップは、糖類固形分含量を基準にしてマルトテトラオース(G4)を30~60重量%で含むものであってもよい。
【0070】
前記混合糖組成物の製造方法は、前記混合糖シロップを製造する工程以後に、前記混合糖シロップを噴霧乾燥して粉末化する工程を追加的に含むことができる。
【0071】
前記噴霧乾燥は、噴霧する液状試料を多様な噴霧手段、例えば、ディスクまたはノズルなどで噴霧し、乾燥機内部で熱風を吹いて乾燥できる。前記噴霧乾燥機のatomizer例は、two-fluid nozzle、pressure nozzle、Rotary atomizerなどがある。
【発明の効果】
【0072】
本発明による混合糖組成物は、既存水飴に含まれている糖類を代替してカロリーが低いながらも、高い粘度をそのまま維持して、カロリー低減と高い粘度を全て達成した効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1】本発明の一例による混合糖粉末の溶解時間を示すグラフである。
図2】本発明の一例による混合糖を適用したアイスクリームの官能評価結果を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
以下、本発明を下記の実施例によってさらに詳しく説明する。しかし、これら実施例は本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲がこれら実施例によって限定されるのではない。
【実施例
【0075】
製造例1: マルトオリゴ糖の製造
とうもろこしデンプン7000gを水13000gと混合した後、ハイドロヒーターを通じて110℃高温液化反応後、再度ハイドロヒーターを通じて130℃~140℃で通過させて液化酵素を失活した。その後、熱交換機を経て温度を61℃に下げた後、シュードモナススタッツェリ(Pseudomonas stutzeri)由来耐熱性a-amylaseを用いて高含量のマルトテトラオース加水分解を行って、反応完了時点であるDE20~22で80℃で加温後、活性炭を固形分に対して0.1~0.8重量%投入して30分以上攪拌させた。その後、フィルタープレスを経て活性炭を除去後、イオン精製、濃縮を経て9600gのマルトオリゴ糖を得た。得られたマルトオリゴ糖の糖組成を固形分重量%で表1に示した。下記表1で記載された“1糖類および2糖類”はマルトオリゴ糖に含まれている全ての1糖類および2糖類の含量を表わしたものである。
【0076】
【表1】
【0077】
比較例1: イオン水飴
比較例として三養社のイオン水飴(DE42)を使用した。とうもろこしデンプン1000gを水2500gと混合した後、ハイドロヒーターを通じて110℃高温液化反応後、再度ハイドロヒーターを通じて130℃~140℃で通過させて液化酵素を失活した。その後、熱交換機を経て温度を61℃に下げた後、糖化酵素であるMaltogenase(ノボザイムズ社)とPullulanase(ノボザイムズ社、Promozyme D2)を用いてDE40~45まで反応して、活性炭を固形分に対して0.1~0.8重量%投入して30分以上攪拌させた。その後、フィルタープレスを経て活性炭を除去後、イオン精製、濃縮を経て2000gのイオン水飴を得た。得られたイオン水飴の糖組成を固形分重量%で表2に示した。
【0078】
比較例2: 低糖水飴
比較例として三養社の低糖水飴(DE24)を使用した。とうもろこしデンプン1000gを水2500gと混合した後、ハイドロヒーターを通じて110℃高温液化反応後、再度ハイドロヒーターを通じて130℃~140℃で通過させて液化酵素を失活した。その後、熱交換機を経て温度を61℃に下げた後、液化反応で使用した液化酵素a-amylase(ノボザイムズ社、Liquozyme Supra)を用いてDE20~24まで反応して、活性炭を固形分に対して0.1~0.8重量%投入して30分以上攪拌させた。その後、フィルタープレスを経て活性炭を除去後、イオン精製、濃縮を経て2000gの低糖水飴を得た。得られた低糖水飴の糖組成を固形分重量%で表2に示した。
【0079】
実施例1~8: 液状混合糖製造
製造例1で製造したマルトオリゴ糖を1000gずつ6個に分画した後、アルロース含量96重量%で含む70Brixアルロースシロップを混合した。全体混合糖の固形分含量を基準にしてアルロースの固形分含量が実施例1から実施例6に行くほど増加し、混合糖内最終アルロース固形分含量は表2のようになるように混合した。
【0080】
【表2】
【0081】
試験例1: 粘度測定
製造例1、実施例1~8、および比較例1~2のサンプルを25℃恒温水槽に1時間保管後、Brookfieldを用いて粘度を測定した。表3は各サンプルの25℃での粘度を示したものである。
【0082】
【表3】
【0083】
その結果、実施例1~8の混合糖の粘度範囲が比較例1および2の粘度範囲を含んでいて、市販されている水飴を代替可能であるのを確認した。アルロースとマルトオリゴ糖の混合比によって粘度が変化するので、アルロースとマルトオリゴ糖の混合比を調節して適切な粘度を有する製品製造することができる。特に、粘度の低いアルロースを用いて糖類を代替しても、製造例1のマルトオリゴ糖の粘度が顕著に高いため、アルロースとの混合使用によって既存の水飴と同等の水準の粘度を達成することができるのを確認した。
【0084】
試験例2: カロリー測定
カロリーは固形分基準にして算出し、アルロースのカロリーは0.0kcal/gで計算した。測定されたカロリーを表4に示した。
【0085】
【表4】
【0086】
その結果、比較例1および比較例2に比べて実施例1~8の混合糖組成物が顕著に低いカロリーを有して、既存の水飴を代替可能でありながらもカロリーは低減できる効果があるのが分かった。
【0087】
実施例9~13: 混合糖粉末製造
実施例1~5の混合糖シロップを噴霧乾燥機(製造会社:GEA Niro、モデル名:HKC-100-DJ)Two-fluid NozzleタイプのAtomizerを使用して噴霧し、熱風の注入(Inlet)温度は160~180℃、噴霧乾燥機内部および排出口(Outlet)の熱風温度は85~100℃が維持される条件で粉末を製造した。粉末化された各試料をそれぞれ実施例9~13と命名した。
その結果、アルロース含量25重量%を含む混合糖の粉末化がよく行われ、よって、本発明による混合糖は液状シロップ形態または粉末形態両方とも使用可能であるのを確認することができた。
【0088】
試験例3: 混合糖粉末のガラス転移温度(Tg)測定
示差走査熱量計を用いて前記実施例9~13で製造された混合糖粉末のTg値を分析した。分析条件は-50℃から始まって150℃まで分当り5℃ずつ上昇するように設定し、試料は3mgをDSC試料用panに入れてsealing後、分析した。対照群としてアルロースが添加されない製造例1のマルトオリゴ糖混合糖を使用した。
その結果、アルロース混合時、Tg値が低まることを確認し、この時、アルロースを18重量%~25重量%含む場合、Tg値が製造例1と比較して40~60%ほど低まることを確認した。したがって、マルトオリゴ糖にアルロースを混合して混合糖粉末を製造することによって溶解速度が速くなって、本発明の一例による混合糖粉末をコーヒーミックス、粉末飲料、発泡ビタミンのように水に急速に溶けなければならない加工食品類に適用することができると期待された。
【0089】
【表5】
【0090】
試験例4: 混合糖粉末の溶解速度測定
噴霧乾燥方式で製造された混合糖粉末の溶解性を確認するために、実施例9~13のマルトオリゴ糖およびアルロース混合粉末甘味料を、製造例1のマルトオリゴ糖粉末と溶解速度を比較した。
具体的には、同一なビーカーとマグネチックバーを用いて、常温で同一な攪拌速度で粉末20gを水80gに溶解させ、粉末20gが全て溶解されるまでかかる時間(即ち、溶解速度)を測定して表6および図1に示した。その結果、本発明の混合糖の溶解速度が速いのを確認することができた。具体的には、製造例1の溶解速度と比較して全ての試料で優れた溶解速度を示し、特に実施例13の試料が最も速い溶解速度を示した。表1で製造例1に対する相対的溶解時間は各試料の溶解時間を製造例1の溶解時間で割って計算した相対的な値であって、小さい値であるほど製造例1と比較して溶解速度が速いのを意味する。
【0091】
【表6】
【0092】
実施例14: アイスクリームの製造
製造例1のマルトテトラオースシロップと液状アルロースシロップ(アルロース含量96重量%、75ブリックス)を用いて、下記表7のような混合比で混合してアイスクリーム製造用液状組成物を製造した。
具体的に、容器を恒温水槽40℃で温度を高めながら、精製水、アルロースシロップ、マルトテトラオースシロップ、白砂糖、冷凍乳クリーム、脱脂粉乳、ココア粉末、乳化剤および乳化安定剤(クレモダンシム)を入れて、65℃で200rpmで15分間攪拌し、完ぺきな乳化のために均質機(homogenizer)で5000rpm 5分間均質化した。前記均質化された組成物を85℃温度で10分間殺菌を行った後に冷たい水で約1時間冷却した。冷却された混合物を約12~16時間熟成した。したがって、熟成されたアイスクリーム製造用液状組成物を製造した。
前記熟成された混合物を-35℃~-40℃温度に設定された急速凍結機に導入し、アイスクリーム温度が-4℃になる時点を基準にして凍結機を稼動した。前記分散された組成物をcontinuous freezer(Tetra:Hoyer Frigus KF 80F1)を用いてオーバーランを行ってアイスクリームを製造した。
【0093】
比較例3: 砂糖のみを含有するアイスクリーム製造
実施例14でアルロースとマルトテトラオースシロップを使用せず、砂糖のみを使用することを除いては、実質的に実施例14と同様な方法および組成で砂糖を含む乳化組成物を製造した。
【0094】
比較例4: アルロース単独含有アイスクリーム製造
実施例14でマルトテトラオースシロップを使用せず、アルロースシロップ(アルロース含量96重量%、76Brix)と砂糖(三養社、白砂糖)を使用することを除いては、実質的に実施例14と同様な方法および組成で砂糖を含む乳化組成物を製造した。
実施例14、および比較例3~4のアイスクリーム製造用組成物の成分と含量は次の表7の通りである。下記表7の単位は重量%であり、アルロースとマルトテトラオースは液状シロップの重量であり、マルトテトラオースシロップは72ブリックスであった。
【0095】
【表7】
【0096】
試験例5: アイスクリームの官能評価
官能評価(食感の柔らかさ、食感の選好度、および異味、異臭)は一般人50人を対象にして、各項目に対して4点法で評価するようにしてその平均値を計算する方式で実施した。
甘味、食感の柔らかさ、食感全般的な満足度、後味強度、口の中で溶ける程度(口溶け性)の評価値は4点を満点として評価し、図2に評価結果を示した。
官能評価結果、実施例14のマルトテトラオースシロップとアルロースシロップを含むアイスクリームは、砂糖のみ含有するアイスクリーム(比較例3)とアルロースと砂糖を含有するアイスクリーム(比較例4)より肯定的な評価を受けた。特に、食感の柔らかさはマルトテトラオースシロップのDP10以上の含量が高いためボディー感が高まり、ボディー感が高まることによって口の中で柔らかさを与えるのに効果があり、官能検査結果でもアルロース適用アイスクリームのスムーズな口溶け感(mouth feel)効果が確認された。食感の全般的な満足度は実施例14のアイスクリームが多少高く示されたが、比較的に同等の程度を示した。
【0097】
試験例6: アイスクリームの物性評価
(1)オーバーラン評価
通常、アイスクリームを製造する時、原料混合物であるアイスクリーム製造用組成物を凍結しながら組織内の空気を混合、分散させて原料混合物を適当に膨張させることによって増加される容量増加率をオーバーラン(overrun)という。したがって、通常のアイスクリーム製造において、多量の空気を混入して凍らせるアイスクリーム製造用専用凍結機やメーカーを使用している。オーバーラン測定方式は一定の体積で重量を測定して下記数式によって計算する。
Overrun(%)=[(アイスクリームミックス重量-アイスクリーム重量)/アイスクリーム重量]×100
【0098】
(2)氷点下げ評価
Cryoscopeを使用して測定した。
比較例3および4と、実施例14によるアイスクリームのオーバーラン値は砂糖のみを使用するかアルロースと砂糖を共に使用するアイスクリームに比べて類似の水準を維持することができると言える。
氷点に関連して、比較例3の砂糖を用いたアイスクリームに比べて実施例14のマルトテトラオースシロップを使用したアイスクリームの場合、有意差が確認された。また、比較例4のアルロースと砂糖を用いたアイスクリームの場合、氷点が低くなり、これに比べてアルロースおよびマルトテトラオースシロップを全て含む実施例14のアイスクリームは低くなった氷点を多少上昇して、本発明はアルロース含有によるアイスクリームの氷点(氷点)下げおよび増加された溶ける速度を補完したアイスクリーム製造用組成物およびアイスクリーム製品である。具体的に、本発明は、マルトテトラオース高含量糖シロップを使用して、アルロースを含有する乳化組成物の低い氷点および溶ける速度を改善し、低カロリー、優れた口溶け性を有すると共に氷点および溶ける速度が改善された乳化組成物およびその製造方法を提供することができる。
【0099】
実施例15: クリーマー製造
ヤシ硬化油350gと、乳化剤としてモノグリセリドとジグリセリドの混合物6gおよびソディウムステアロイルラクチレート(Sodium Stearoyl Lactylate)2gを混合して65℃以上の条件で加熱して混合して油相部を製造し、実施例1~5の混合糖シロップそれぞれ592gにカゼインナトリウム20g、第二リン酸カリウム21gとポリリン酸カリウム4gとソジウムシリコアルミネート5gを混合して70℃~75℃以上で攪拌して水相部を製造した。前記油相部と水相部をホモミキサーで4000rpm以上の条件で10分以上混合した。その後、均質機を用いて2次混合を行った後、スプレードライを用いて粉末を製造した。
製造された粉末の吸湿性を比較例1のイオン水飴および比較例2の低糖水飴の吸湿性と比較してみた結果、本発明の一例による混合多糖を使用したコーヒークリーマーが比較例に比べてさらに低い吸湿性を示して、製品の保存安定性を高めることができる長所があった。
【0100】
実施例16: 炭酸ドリンク製造
(1)混合糖粉末を用いた炭酸ドリンク製造
下記表8の配合比で、実施例9~13のうちのいずれか一つの混合糖粉末、スクラロース、アセスルファムカリウム、レバウディオサイドA、クエン酸およびレモンライム香と精製水を混合してドリンクシロップ液を製造した。前記ドリンクシロップ液をタンクに移して精製水でボリューム調整した後、4~8℃の温度で二酸化炭素をCO2volume(炭酸ドリンク22.5L内に溶け合っているCO2ガスのg当量数)が3.5~4.0volumeになるように注入した。
【0101】
【表8】
【0102】
(2)混合糖シロップを用いた炭酸ドリンク製造
下記表9の配合比で、実施例1~5のうちのいずれか一つの混合糖シロップ、レバウディオサイドA、クエン酸およびレモンライム香と精製水を混合してドリンクシロップ液を製造した。前記ドリンクシロップ液をタンクに移して精製水でボリューム調整した後、4~8℃の温度で二酸化炭素をCO2 volume(炭酸ドリンク22.5L内に溶け合っているCO2ガスのg当量数)が3.5~4.0volumeになるように注入した。
【0103】
【表9】
【0104】
実施例17: 栄養ドリンク製造
実施例1~13で製造された混合糖シロップまたは粉末を含む栄養ドリンクを製造した。
具体的に、前記混合糖シロップまたは粉末と、下記表10の組成および配合比(w/w%)で各成分を混合して攪拌し、120meshでろ過した後、98℃の温度で30秒間殺菌した。これを再び80meshでろ過した後、88℃の温度で充填した。その後、85℃の温度で15分間後殺菌し冷却して栄養ドリンクを製造した。
【0105】
【表10】
【0106】
上記ビタミンプレミックスは、全体組成物100重量%を基準にして、ビタミンB6塩酸塩0.0025重量%、ビタミンB2リン酸エステルナトリウム0.0026重量%、ビタミンB1硝酸塩0.0025重量%、ニコチン酸アミド0.0081重量%およびその他成分0.0441重量%を含む組成を使用した。
【0107】
実施例18: 果菜ドリンク製造
実施例1~13で製造された混合糖シロップまたは粉末を含む果菜ドリンクを下記表11の組成(w/w%)によって製造した。
【0108】
【表11】
【0109】
上記イソマルトオリゴ糖は下記表12の組成(混合糖固形分100重量%を基準)を有するイソマルトオリゴ糖混合糖を使用した。
【0110】
【表12】
図1
図2