IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社スーリヤの特許一覧

<>
  • 特許-高圧トランス 図1
  • 特許-高圧トランス 図2
  • 特許-高圧トランス 図3
  • 特許-高圧トランス 図4
  • 特許-高圧トランス 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】高圧トランス
(51)【国際特許分類】
   H01F 30/10 20060101AFI20220801BHJP
   H01F 27/32 20060101ALI20220801BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20220801BHJP
   H01F 5/06 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
H01F30/10 C
H01F30/10 J
H01F27/32 150
H01F27/28 K
H01F5/06 Q
H01F30/10 E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020161064
(22)【出願日】2020-09-25
(65)【公開番号】P2022054076
(43)【公開日】2022-04-06
【審査請求日】2022-01-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520114203
【氏名又は名称】株式会社スーリヤ
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(72)【発明者】
【氏名】内山 守
(72)【発明者】
【氏名】草間 貢
(72)【発明者】
【氏名】シバスンタラン スハルナン
【審査官】秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2010-0095210(KR,A)
【文献】特開平11-111537(JP,A)
【文献】中国実用新案第210606903(CN,U)
【文献】特開平10-012453(JP,A)
【文献】実開平06-023224(JP,U)
【文献】特開平02-023063(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03007190(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 30/10
H01F 27/32
H01F 27/28
H01F 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状の軟磁性体コアが貫通した筒状のコイルボビンを有する高圧トランスであって、
前記コイルボビンの筒部の外周が複数の仕切り板により長手方向に、1次巻線が巻回された1次巻線領域と2次巻線が巻回された2次巻線領域とに分割され、さらに前記2次巻線領域が複数の分割巻線の領域に分割されており、
前記複数の分割巻線の各々が所定巻回数ごとに絶縁塗料からなる塗布層を介して巻回され、前記複数の分割巻線が1本の前記2次巻線の複数の部分を構成ている、
ことを特徴とする高圧トランス。
【請求項2】
前記コイルボビンの筒部および前記複数の仕切り板が一定の厚さの絶縁性樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の高圧トランス。
【請求項3】
前記塗布層は所定巻回数だけ巻回される毎に巻線の上に高周波ワニスをコーティングすることで形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧トランス。
【請求項4】
前記1次巻線領域に前記1次巻線を24~48ターン、前記2次巻線領域に各分割巻線を350~500ターン合計5000~10000ターン巻回し、各分割巻線において100ターン毎に前記塗布層が形成されることを特徴とする請求項1-請求項3のいずれか1項に記載の高圧トランス。
【請求項5】
前記1次巻線の両端に24~48Vのパルス電圧を入力することで前記2次巻線の両端に4000~5000Vを出力することを特徴とする請求項1-請求項4のいずれか1項に記載の高圧トランス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は1次巻線に比較的低電圧を入力し、2次巻線に高電圧を出力する高圧トランスに関する。
【背景技術】
【0002】
数10V程度の低電圧を数kV程度の高電圧に昇圧する高圧トランスは高電圧を必要とする様々な電気/電子機器に用いられている。たとえば液晶モニタのバックライト、自動車のヘッドランプ、複写機の光源に用いられる放電灯の点灯装置に高圧トランスが必要である。ところが近年、電子機器の小型化に伴い高圧トランス自体の小型化も要求されている。特に数kVの高電圧を出力する高圧トランスにとって小型化と絶縁性の確保とは両立困難な課題であり、これまでに多くの解決策が提案されてきた。
【0003】
たとえば、特許文献1に開示された高圧トランスは、高圧側の2次巻線を複数の分割巻線部により構成し、さらに分割巻線部の配置を工夫することで小型化と絶縁性の確保との両立を図っている。
【0004】
また特許文献2に開示された高圧トランスのボビンは、1次巻線と2次巻線の巻回部を長手方向に2つの領域に分け、2次巻線を複数の仕切り鍔により複数の巻回領域に分割し、各巻回領域での電位差を300V以内に設定している。2次巻線を仕切り鍔で分割することにより2次巻線間の絶縁性の向上を図り、コアの外周面に絶縁コーティング処理を施すことによりボビンを肉厚にすることなく巻線高圧側とコアとの短絡を防止している。
【0005】
さらに特許文献3には、1次巻線の上にクラフト紙等の絶縁膜を巻回し、その絶縁膜の外周に高圧側の2次巻線を巻回して2次側第1層を形成し、以下同様に絶縁膜と2次巻線からなる2次側第2層、第3層・・・を順次形成することで沿面放電発生の防止、すなわち絶縁性の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平10-12453号公報
【文献】特開2009-290163号公報
【文献】実開平5-73921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1および2によれば、棒状コアの周りに1次巻線領域と2次巻線領域とに分けてコイルを巻回し、2次側を複数の仕切り鍔で分割した構成は開示されているものの、分割された2次巻線領域内での巻線間絶縁が考慮されていない。
【0008】
また特許文献3によれば、コアの周りに1次巻線を巻回し、更にその上に絶縁膜を挟みながら2次巻線を層状に巻回する高圧トランスが開示されているが、2次巻線を鍔部で分割巻回する構造の欠点、すなわち大型化および作業の煩雑化を解消するための考案であり、そもそも分割巻線を前提としていない。
【0009】
そこで、本発明の目的は、2次側の分割巻線での絶縁性を向上させ、小型で信頼性の高い高圧トランスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明による高圧トランスは筒状のコイルボビンの外周が複数の仕切り板により長手方向に1次巻線領域と2次巻線領域とに、さらに2次巻線領域が複数の分割巻線に分割され、隣り合う仕切り板に挟まれた領域に巻回された各分割巻線が所定巻回数ごとに絶縁塗料層を介して巻回される。
本発明の一態様によれば、棒状の軟磁性体コアが貫通した筒状のコイルボビンを有する高圧トランスは、前記コイルボビンの筒部の外周が複数の仕切り板により長手方向に1次巻線領域と2次巻線領域とに分割され、さらに前記2次巻線領域が複数の分割巻線の領域に分割されており、前記複数の分割巻線の各々が所定巻回数ごとに絶縁塗料からなる塗布層を介して巻回され、前記複数の分割巻線により2次巻線が構成されている、ことを特徴とする。これにより、高電圧出力であっても絶縁破壊を防止でき、小型で信頼性の高い高圧トランスを実現できる。
前記コイルボビンの筒部および前記複数の仕切り板は一定の厚さの絶縁性樹脂により形成され得る。これにより絶縁性と製造工程の簡略化が可能となる。
前記塗布層は所定巻回数だけ巻回される毎に巻線の上に高周波ワニスをコーティングすることで形成され得る。ワニスの塗布により形成されるので絶縁紙を用いるよりも製造が容易になり、更に小型化を促進できる。
前記1次巻線領域に1次巻線を24~48ターン、前記2次巻線領域に各分割巻線を350~500ターン合計5000~10000ターン巻回し、各分割巻線において100ターン毎に前記塗布層が形成されることができる。また、前記1次巻線の両端に24~48Vのパルス電圧を入力することで前記2次巻線の両端に4000~5000Vを出力することができる。このように分割巻線を巻回することで4000~5000Vの高電圧出力を絶縁破壊なく実現することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば2次側の分割巻線での絶縁性を向上させ小型で信頼性の高い高圧トランスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による高圧トランスのコイルボビンのI-I線断面図(A)および正面図(B)である。
図2】本実施形態による高圧トランスにおける2次側分割巻線の巻回層構造の一例を示す拡大断面図である。
図3図2における1つの巻回層の拡大図である。
図4】本実施形態による高圧トランスの一例を示す側面図である。
図5】本実施形態による高圧トランスを用いた高圧電源回路の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素は単なる例示であって、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨ではない。
【0014】
1.構成
本発明の一実施形態による高圧トランスは、筒形状のコイルボビンとコイルボビンの筒内に挿入される棒状の軟磁性体コア(フェライトコア)とからなる。以下、コイルボビンに巻回される絶縁銅線(エナメル線)の積層構造について詳細に説明する。
【0015】
図1に例示するように、本実施形態におけるコイルボビン100は絶縁樹脂で形成され、長さL、厚さdの筒部101と、筒部101の外周に高さH、厚さdの複数の仕切り板D~Dn+1を有する。筒部101の貫通孔102は一辺がHdの正方形状を有し、そのなかに棒状のコアが配置される。図1では貫通孔102の断面が矩形状であるが、これに限定されるものではなく円形の断面であってもよい。
【0016】
複数の仕切り板D~Dn+1のうち間隔wpで隣り合う仕切り板DとDn+1の間が1次巻線領域103であり、仕切り板DからDの間が2次巻線領域104である。1次巻線領域103には1次巻線Pが巻回数tpで巻回されている。なお、仕切り板D~Dn+1も矩形状でなく円形状であってもよい。
【0017】
2次巻線領域104は仕切り板D~Dn-1により更に分割され、間隔wsで隣り合う仕切り板Di-1とD(i=1,・・・,n)の間に分割巻線Sが巻回されている。分割巻線Sは、前段の分割巻線Si-1から仕切り板Di-1の渡り溝を通してエナメル線を引き継いで巻回され、以下同様にして続く分割巻線Si+1から分割巻線Sまで順次巻回される。分割巻線Sの巻回数をtdターンとすれば、2次巻線領域104の合計巻回数tsは(td×n)ターンとなる。
【0018】
たとえば、コイルボビン100の長さLは100~150mm程度、間隔wpは5mm程度、1次側巻回数tpは24~48ターン程度、2次側巻回数tsは5000~10000ターン程度、分割巻線Sの巻回数tdは350~600ターン程度である。次に任意の分割巻線Sの積層巻回構造について図2および図3を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
2.積層巻回構造
図2に例示するように、巻回数tdの分割巻線Siは仕切り板Di-1とDiの間に筒部101上の底面から所定巻回数tdd毎に絶縁塗料層Vを介して順次巻回されるが、エナメル線は前段の分割巻線Si-1から仕切り板Di-1の渡り溝105を通して引き継がれ、側面の絶縁層106により絶縁保護された状態で低面まで導かれる。絶縁層106は前段から引き継いだエナメル線と分割巻線Siとの間の電位差による絶縁破壊を防止するために設けられる。絶縁106には絶縁テープを用いることができる。
【0020】
図3に例示するように、巻回数tdの分割巻線Sは所定巻回数tdd毎に絶縁塗料層Vを介して巻回される。絶縁塗料層Vは液状の絶縁樹脂を塗布することで形成され、一例として高周波ワニスを用いる。以下、隣り合う仕切り板Di-1とDの間隔ws=5mm、仕切り板Dの高さHを6.75mm、巻線に使用するエナメル線の直径φcを0.16mm、各層の所定巻回数tddを略100ターン、分割巻線Sの合計巻回数tdを略500ターンとして、具体的な巻回手順について説明する。
【0021】
まず最下層の巻線をtdd=略100ターンだけ巻回すると、その表面に高周波ワニスを塗布し、それを乾燥させて高周波ワニス塗布層V1を形成する。続いて、高周波ワニス塗布層V1の上に巻線を同じくtdd=略100ターンだけ巻回し、その表面に高周波ワニスを塗布し、それを乾燥させて高周波ワニス塗布層V2を形成する。以下同様に略100ターンの巻線ごとに高周波ワニス塗布層Vを形成しながら、所定の合計巻回数tdになるまで積層巻回工程を繰り返す。同様の積層巻回工程が2次側の全ての分割巻線Sで繰り返されることで2次巻線が形成される。各分割巻線Sの巻回数td=500ターンとすれば100ターンごとに4層の高周波ワニス塗布層V1~V4が形成される。仕切り板の間隔ws=5mmの間に直径0.16mmの巻線を500ターン巻回するので、100ターンごとに高周波ワニス塗布層Vを形成することにより絶縁性が向上し巻線が安定化するという利点がある。
【0022】
一例として、2次側分割巻線Sの巻回数td=500ターンとすれば、1次巻線Pの巻回数tp=24ターン、2次側分割巻線Sの巻回数td=500ターン、2次側の分割数n=10とすれば、2次巻線の合計巻回数ts=td×n=5000ターンとなる。したがって、このコイルボビン100を用いた高圧トランスの1次側に24Vのパルス電圧を印加すると、2次側に24×(5000/24)=5000Vの高電圧を得ることができる。
【0023】
本実施形態によれば、高圧側の2次巻線が仕切り板D~Dにより複数の分割巻線S~Sに分割され、さらに各分割巻線Sが所定巻回数tdd毎に絶縁塗料層Vを介して巻回されることで、上述したような高電圧であっても絶縁破壊が生じ難く安定した高電圧出力を得ることができ、かつ小型の電源を構成することができる。なお、分割巻線S~Sの分割数n、仕切り板の間隔ws、各分割巻線Sの巻回数tdおよび絶縁塗料層Vを形成する巻回数tddは、2次側の出力電圧および各分割巻線Sでの昇圧電圧等を考慮して設定することができる。
【0024】
3.実施例
図4に例示するように、本発明の一実施例による高圧トランス200は1次巻線Pのリード線に接続した1次側端子201と、2次巻線のリード線に接続した2次側端子202と、上述したコイルボビン100の貫通孔102内に配置したフェライトコア203と、からなる。ここではコイルボビン100の長さL=140mmとし、ほぼ同じ長さのフェライトコア203を用意する。ただし、短いフェライトコアを貫通孔102内で4~5段直列につなげてフェライトコア203を構成しても良い。この場合、短いフェライトコア間のギャップを調整して高圧トランス200の性能を最適化することも可能である。
【0025】
コイルボビン100の1次巻線Pは24~48ターン、2次巻線は20分割して各分割巻線(S~S20)を500ターンとして合計10000ターンとする。その際、各分割巻線Sは所定巻回数100ターン毎に高周波ワニスでコーティングして高周波ワニス塗布層Vを形成する。最後にリード線を取り付け、端子201および202を接続する。
【0026】
なお、フェライトコア203が4~5段の短いフェライトコアで形成されている場合、1次側端子201に通電して2次側端子202に所定の電圧が得られるようにフェライトコアのギャップを調整しても良い。
【0027】
最後に、高圧トランス200をモールドケースに入れ、モールド材を流し込んで固化させ完成する。
【0028】
4.高圧電源回路
以下、本実施形態による高圧トランス200を適用した高圧電源回路の一例について説明する。ここでは1次巻線Pの巻回数tp=24ターン、2次巻線の分割数n=18、分割巻線Sの巻回数td=350ターン、絶縁塗布層Vの形成巻回数tdd=100ターンとし、1次側端子201に24Vを印加することで、2次側端子202に4200Vの高電圧を生成させるものとする。
【0029】
図5に例示するように、発振周波数1kHzの発振器301はパルス信号をANDゲート302を介してパルス増幅器303へ出力する。なお発振器301の発振周波数は1k~10kHzの範囲内の所定の周波数に設定してもよい。パルス増幅器303はパルス信号に従って24Vのパルス電圧を高圧トランス200の一次側端子201に印加する。ANDゲート302は制御部304からの制御信号(ON/OFF)に従ってパルス信号を導通あるいは遮断する。すなわち制御部304からの制御信号がONであれば、発振器301からのパルス信号がパルス増幅器303へ出力され、パルス増幅器303から24Vのパルス電圧が高圧トランス200へ出力される。制御部304からの制御信号がOFFであれば、発振器301からのパルス信号はパルス増幅器303へ出力されず、したがってパルス増幅器303は高圧トランス200へパルス電圧を出力しない。
【0030】
制御部304は、アラームラッチ制御部305からアラーム信号ALARMを入力すると制御信号をOFFに設定し、アラーム信号ALARMを入力しないときは制御信号をONに設定する。
【0031】
高圧トランス200の2次側端子202には電流検出部306および電圧検出部307が設けられる。上限電流検出部308は高圧トランス200の出力電流が上限を超えたか否かを検出し、上限を超えた時にALARMをアラームラッチ制御部305へ出力する。上限電圧検出部309は出力電圧が上限電圧を超えたか否かを検出し、上限を超えた時にALARMをアラームラッチ制御部305へ出力する。下限電圧検出部310は出力電圧が下限電圧を下回ったか否かを検出し、下限を下回った時にALARMをアラームラッチ制御部305へ出力する。
【0032】
アラームラッチ制御部305は、上限電流検出部308、上限電圧検出部309および下限電圧検出部310の少なくとも1つからALARMを入力すると、ALARMをラッチし、手動あるいは所定の回復処理によりアラームが解除されるまでアラーム信号ALRAMを制御部304へ出力する。したがって、高電圧の出力側で何らかの原因により過剰電流が流れたり、あるいは出力電圧が異常に上昇あるいは降下したりした場合には、高圧トランス200の1次側入力が遮断され、正常に復帰するまで高電圧出力が停止する。
【0033】
本発明の一実施形態による高圧トランス200を用いることで高電圧であっても絶縁破壊を生じることなく、安定した高電圧出力を得ることができ、さらに、異常(ALARM)が検知されると即座に出力を停止することで安全性を更に高めることができる。
【0034】
本実施形態による高圧トランス200は、電場中に食品等を保存することにより鮮度を長期間維持することができる冷蔵保存庫における電場形成用の高圧電源に使用することができ、高圧電源の小型化を促進できる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は数kV程度の高電圧を必要とする電源回路の高圧トランスに適用可能である。
【符号の説明】
【0036】
100 コイルボビン
101 筒部
102 貫通孔
103 1次巻線領域
104 2次巻線領域
105 渡り溝
106 絶縁層
200 高圧トランス
201 1次側端子
202 2次側端子
203 フェライトコア
~Dn+1 仕切り板
P 1次巻線
~S 分割巻線
V、V1~V3 絶縁塗料層(高周波ワニス塗布層)
図1
図2
図3
図4
図5