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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】ヘッドマウントディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20220801BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
H04N5/64 511A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2018082018
(22)【出願日】2018-04-23
(65)【公開番号】P2018194827
(43)【公開日】2018-12-06
【審査請求日】2020-09-08
(31)【優先権主張番号】201710343432.6
(32)【優先日】2017-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500093133
【氏名又は名称】中強光電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】洪 毅
(72)【発明者】
【氏名】施 智▲維▼
(72)【発明者】
【氏名】鄭 權得
【審査官】近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-132328(JP,A)
【文献】特許第3610931(JP,B2)
【文献】特開2007-065080(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0138446(US,A1)
【文献】特開2017-090561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01
G02B 27/02
H04N 5/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドマウントディスプレイ装置であって、
照明光束を提供し、且つアパーチャー絞りを含む照明システム;
前記照明光束を映像光束に変換するための表示器であって、前記映像光束は、投射目標に伝播し且つ投射する、表示器;
前記映像光束を受けて投射するためのレンズモジュール;及び
前記映像光束をガイドし、且つ前記映像光束を前記投射目標に投射するための導波システムを含み、
前記導波システムは、第一導波素子及び第二導波素子を含み、前記映像光束は、前記レンズモジュール、前記第一導波素子及び前記第二導波素子を経由して前記投射目標に投射し、前記映像光束は、前記第一導波素子内において第一絞りで収束し、前記第一絞りは、前記第一導波素子内に位置し、前記映像光束は、前記第二導波素子を離れ且つ前記第二導波素子外で第二絞りに投射し、前記第二絞りは、前記投射目標のところに位置し、前記照明光束は、前記照明システム内において第三絞りで収束し、前記アパーチャー絞りは、前記第三絞りのところに位置し、
前記第一導波素子は複数の第一分光素子を含み、前記第二導波素子は複数の第二分光素子を含み、
前記複数の第一分光素子のうちの第M個目の反射率は前記複数の第一分光素子のうちの第M+1個目の反射率以下であり、Mは1以上の整数であり、
前記複数の第二分光素子のうちの第N個目の反射率は前記複数の第二分光素子のうちの第N+1個目の反射率以下であり、Nは1以上の整数であり、
前記照明システムは、第一F値を有し、前記レンズモジュールは、第二F値を有し、前記第一F値は、前記第三絞りの面積の大小に基づいて決定され、前記第一F値は、前記第二F値以上である、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記照明システムは、さらに、照明光源、コリメーティングレンズ組、光均一化素子及びプリズムモジュールを含み、前記照明光源は、前記照明光束を提供し、前記照明光束は、前記コリメーティングレンズ組、前記アパーチャー絞り、前記光均一化素子及び前記プリズムモジュールを経由して前記表示器に伝播する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項3】
請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記光均一化素子は、レンズアレーであり、前記アパーチャー絞りは、前記コリメーティングレンズ組と前記光均一化素子との間に配置される、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項4】
請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記プリズムモジュールは、偏光ビームスプリッタであり、前記照明光源が提供する前記照明光束は、極性(polarity)を有する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項5】
請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記光均一化素子は、光積分柱であり、前記アパーチャー絞りは、前記プリズムモジュール中に配置される、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項6】
請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記プリズムモジュールは、第一プリズムを含み、前記光均一化素子からの前記照明光束は、前記第一プリズムを経由して前記表示器に伝播する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項7】
請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記プリズムモジュールは、第一プリズム、第二プリズム及び第三プリズムを含み、前記光均一化素子からの前記照明光束は、前記第一プリズム、前記第二プリズム及び前記第三プリズムを経由して前記表示器に伝播する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項8】
請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
第一隙間が前記第一プリズムと前記第二プリズムとの間に位置し、第二隙間が前記第二プリズムと前記第三プリズムとの間に位置し、前記光均一化素子からの前記照明光束は、前記第一隙間及び前記第二隙間を経由して前記表示器に伝播する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項9】
請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記第一プリズムは、前記光均一化素子からの前記照明光束を反射するための曲面を有し、前記曲面は、反射層を有する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項10】
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記照明システムは、さらに、照明光源、光均一化素子、コリメーティングレンズ組及びプリズムモジュールを含み、前記照明光源は、前記照明光束を提供し、前記照明光束は、前記光均一化素子、前記コリメーティングレンズ組及び前記プリズムモジュールを経由して前記表示器に伝播する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項11】
請求項10に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記光均一化素子は、光積分柱であり、前記アパーチャー絞りは、前記コリメーティングレンズ組内に配置される、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項12】
請求項10に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記プリズムモジュールは、第一プリズム及び第二プリズムを含み、前記コリメーティングレンズからの前記照明光束は、前記第一プリズム及び前記第二プリズムを経由して前記表示器に伝播する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項13】
請求項10に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
隙間が前記第一プリズムと前記第二プリズムとの間に位置し、前記光均一化素子からの前記照明光束は、前記隙間を経由して前記表示器に伝播する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項14】
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記第一導波素子は、第一入光面及び第一出光面をさらに含み、前記表示器からの前記映像光束は、前記第一入光面を経由して前記第一導波素子に入射し、前記映像光束は、前記第一出光面を経由して前記第一導波素子を離れ、前記第二導波素子は、前記第一導波素子に接続され、また、第二入光面及び第二出光面をさらに含み、前記第一導波素子からの前記映像光束は、前記第二入光面を経由して前記第二導波素子に入射する、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項15】
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記アパーチャー絞りは、駆動素子を有し、前記駆動素子は、前記アパーチャー絞りの開口の大小を制御することにより、前記第三絞りの面積の大小を制御するために用いられる、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項16】
請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、
前記第一導波素子と前記第二導波素子との間には、間隔がある、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に、ヘッドマウントディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今のところ、接眼ディスプレイ(Near Eye Display、NED)及びヘッドマウントディスプレイ(Head-mounted Display、HMD)は、大きな潜在力のある次世代のキラー製品(killer Product)である。接眼表示技術の関連応用は、今のところ、拡張現実(Augmented Reality、AR)技術及び仮想現実(Virtual Reality、VR)技術に分けられている。拡張現実技術について言えば、関連する開発者は、今のところ、如何に軽くて薄い前提で最適な映像品質を提供するかに専念している。
【0003】
ヘッドマウントディスプレイにより拡張現実を実現する光学系アーキテクチャでは、表示するための映像光束が投影装置から発した後に、導波管(waveguide)を経由して使用者の目に進入する。ライトバルブからの映像及び外部の環境光束は、導波管を経由して使用者の目に進入し、これにより、拡張現実の効果を達成する。今のところ、ヘッドマウントディスプレイ製品では、導波管とオプトメカ機構との距離が小さすぎるので、目の視野への環境光束の進入をブロックし、イマージョン感覚を破壊し、これにより、拡張現実の効果を大幅に低下させてしまう。
【0004】
今のところ、ヘッドマウントディスプレイ装置に対しての要求は、一般的な近視メガネ又はサングラスのような設計に近いことが望ましい。そのため、如何に大きなオプトメカを、使用者の視線をブロックしないように使用者の可視領域の外に移すかは、いま現在の重要な課題の1つである。また、ヘッドマウントディスプレイ装置が提供し得る視野角の大小及びその体積も、使用者の体験に影響を与える重要なファクターである。
【0005】
なお、この「背景技術」の一部が、本発明の内容への理解を助けるためだけのものであるため、この「背景技術」の一部に開示されている内容は、当業者に知られていない技術を含む可能性がある。よって、この「背景技術」の一部に開示されている内容は、該内容、又は、本発明の1つ又は複数の実施例が解決しようとする課題が本発明の出願前に既に当業者に周知されていることを意味しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、大視野角及び良好な映像品質を提供することができ、且つ体積が小さいヘッドマウントディスプレイ装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的及び利点は、本発明に開示されている技術的特徴からさらに理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の1つ又は一部又は全部の目的或いは他の目的を達成するために、本発明の一実施例は、ヘッドマウントディスプレイ装置を提供する。ヘッドマウントディスプレイ装置は、照明システム、表示器、レンズモジュール及び導波システムを含む。照明システムは、照明光束を提供し、且つアパーチャー絞りを含む。表示器は、照明光束を映像光束に変換する。映像光束は、投射目標に伝播し且つ投射する。レンズモジュールは、映像光束を受けて投射する。導波システムは、映像光束をガイドし、且つ映像光束を投射目標に投射する。導波システムは、第一導波素子及び第二導波素子を含む。映像光束は、レンズモジュール、第一導波素子及び第二導波素子を経由して投射目標に投射する。映像光束は、第一導波素子内において第一絞りで収束する。第一絞りは、第一導波素子内に位置する。映像光束は、第二導波素子を離れ、且つ第二導波素子外で第二絞りに投射する。第二絞りは、投射目標のところに位置する。照明光束は、照明システム内において第三絞りで収束する。アパーチャー絞りは、第三絞りのところに位置する。
【0009】
本発明の上述の特徴及び利点をより明らかにするために、以下、実施例を挙げて添付した図面を参照することにより、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の立体図である。
図2A図1のヘッドマウントディスプレイ装置の側面図である。
図2B図2Aの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の光路の側面図である。
図2C図1のもう1つのヘッドマウントディスプレイ装置の側面図である。
図3】本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の立体図である。
図4】本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の立体図である。
図5A】本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一実施例を示す図である。
図5B】本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一実施例を示す図である。
図5C】本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一実施例を示す図である。
図6A】本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
図6B】本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
図7図1の第二導波素子の上面図である。
図8】本発明の一実施例における拡散メッキ膜の反射率の、映像光束の入射角に対しての反射率分布曲線を示す図である。
図9図7の実施例における映像光束が投射目標のところで生成した映像画面を示す図である。
図10図1の第一導波素子の側面図である。
図11図10の実施例における映像光束が投射目標のところで生成した映像画面を示す図である。
図12A図9及び図11の重畳映像光束が投射目標のところで生成した映像画面を示す図である。
図12B】異なる第二分光素子が映像光束を投射目標へ反射することを示す図である。
図13】本発明の一実施例における映像光束が第一分光素子に入射してから第二導波素子に入射することを示す図である。
図14A】本発明の一実施例における映像光束が第一分光素子に入射することを示す図である。
図14B】本発明のもう1つの実施例における映像光束が第一分光素子に入射することを示す図である。
図15】本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
図16】本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
図17】本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
図18図17の実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の一部の素子を示す図である。
図19】本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
図20】本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
図21】本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の上述した及び他の技術的内容、特徴、機能及び効果は、添付した図面に基づく次のような好適な実施例の詳細な説明により明確になる。なお、次の実施例に言及びされている方向についての用語、例えば、上、下、左、右、前又は後などは、添付した図面の方向に過ぎない。よって、使用されている方向の用語は、本発明を説明するためだけのものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0012】
図1は、本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の立体図である。図2Aは、図1のヘッドマウントディスプレイ装置の側面図である。図1及び図2Aに示すように、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置100は、第一導波素子110、第二導波素子120、表示器130及びレーズモジュール140を含む。第二導波素子120は、第一導波素子110に接続される。レーズモジュール140は、表示器130と第一導波素子110との間に配置される。
【0013】
本実施例では、第一導波素子110は、第一入光面S11、第一出光面S12及び複数の第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4を含む。第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4は、第一方向Yに沿って配列される。本実施例では、第一入光面S11は、第一出光面S12に対向するように設置されるが、本発明は、これに限定されない。一実施例では、表示器130の設置位置が異なることにより、第一入光面S11は、第一出光面S12に隣接しても良い。本実施例では、映像光束MLは、第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4の位置で半透過半反射の光学効果が生じ、第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4は、例えば、半透過半反射膜(See Through Mirror、STM)である。本実施例では、第二導波素子120は、第二入光面S21、第二出光面S22及び複数の第二分光素子X1、X2、X3、X4、X5、X6を含み、そのうち、第二入光面S21及び第二出光面S22は、同一表面に属し、相違点は、第二導波素子120の第二入光面S21が第一導波素子110の第一出光面S12に面することにある。第二分光素子X1、X2、X3、X4、X5、X6は、第二方向Xに沿って配列される。本実施例では、映像光束MLは、第二分光素子X1、X2、X3、X4、X5、X6の位置で半透過半反射の光学効果が生じる。本実施例では、各導波素子が含む分光素子の数量及び隣接する分光素子の間隔は、異なる製品のニーズに応じて設計されても良いが、本発明は、これに限定されない。また、第一分光素子の数量は、第二分光素子の数量と同じであっても良く、異なっても良く、隣接する分光素子の間隔も、同じであっても良く、異なっても良い。本実施例では、表示器130は、照明システムからの照明光束を映像光束MLに変換し、映像光束MLをレーズモジュール140に提供するために用いられ、そのうち、照明システムについては、後述する。本実施例では、表示器130は、例えば、デジタル光源処理(
(外1)

と略称される)投影システム、液晶表示(liquid-crystal display;LCDと略称される)投影システム又は液晶オンシリコン(Liquid Crystal On Silicon;LCoSと略称される)投影システムなどの映像投影システムを含んでも良いが、本発明は、これに限定されない。本実施例では、レーズモジュール140は、例えば、1つ又は複数のレーズであり、数量について限定せず、設計に基づいて決められても良い。レーズモジュール140は、第三方向Z上で延伸する光軸A1を有する。映像光束MLは、レーズモジュール140中で第三方向Zに沿って伝播する。表示器130からの映像光束MLは、レーズモジュール140を通過し、第一入光面S11を経由して第一導波素子110に入射する。本実施例では、第一導波素子110内において映像光束MLが第一分光素子Y1を通過して第一方向Yに沿って伝播し、且つ映像光束MLが第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4の反射作用を受けた後に、第三方向Zの逆方向(-Z)に沿って第一出光面S12を経由して第一導波素子110を離れる。なお、第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4は、半透過半反射膜であり、即ち、一部の映像光束MLは第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4により反射され、一部の映像光束MLは第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4を通過する。本実施例では、主な映像光束MLの光路を重点的に説明する。
【0014】
また、第一導波素子110からの映像光束MLは、第三方向Zの逆方向(-Z)に沿って第二入光面S21を経由して第二導波素子120に入射し、且つ第二導波素子120の反射面S23により反射された後に第二導波素子120の第二分光素子X1、X2、X3、X4、X5、X6に面して伝播する。本実施例では、第二導波素子120内の映像光束MLは、第二方向Xに沿って伝播し、映像光束MLは、第二分光素子X1、X2、X3、X4、X5、X6の反射作用を受けた後に、第二出光面S22から第二導波素子110を離れ、投射目標Pに投射する。よって、本実施例では、第二入光面S21及び第二出光面S22は、第二導波素子120の同一表面であるが、第二出光面S22は、投射目標Pに面する。本実施例では、投射目標Pは、例えば、瞳(pupil)であり、使用者の目のうちの1つである。他の実施例では、投射目標Pは、例えば、映像光束MLを受ける映像センシング装置、例えば、電荷結合素子(Charge-coupled Device;CCD)又はCMOSイメージセンサ(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor image sensor;CMOS image sensor)である。
【0015】
本実施例では、映像光束MLは、レーズモジュール140中で第三方向Zの逆方向(-Z)に沿って伝播し、その伝播方向は、光軸A1の延伸方向と実質的に同じである。本実施例では、投射目標Pは、視軸A2を有し、その延伸方向(第三方向Z)は、映像光束MLが投射目標Pに投射する伝播方向と実質的に同じであり、且つ第一方向Yに垂直である。よって、図1中の投射目標Pの視軸A2を第一導波素子110へYZ平面(参考平面)上に平行移動することにより、図2Aに示すように第一導波素子110中で参考軸A3を示すことができる。
【0016】
言い換えると、本実施例では、投射目標Pは、第一方向Yに垂直な視軸A2を有し、且つ視軸A2は、第一導波素子110へ平行移動することにより、第一導波素子110内の参考平面YZ上で参考軸A3を形成することができる。図2Aでは、参考平面YZにおいて、照明光束MLの伝播径路上で、照明光束MLが形成した第一絞り(Stop)PA1と、第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4の第一枚目の分光素子Y1の中心位置PCとの第一方向上での距離は、D1であり、参考軸A3と、第一枚目の分光素子Y1の中心位置PCとの第一方向Y上での距離は、D2である。本実施例では、距離D1は、距離D2以上である。第一枚目の分光素子Y1は、一部の映像光束MLが第一導波素子110に進入する時に、映像光束MLを反射する第一個目の分光素子であり、第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4のうちの、レーズモジュール140に最も近い1つでもある。
【0017】
本実施例では、レーズモジュール140からの映像光束MLは、第一導波素子110内において第一絞りPA1で収束する。第一絞りPA1は、第一導波素子110内に位置する。本実施例では、第一絞りPAは、映像光束MLが第一導波素子110内において最小光束直径まで収束する位置であり、且つ第一絞りPAの位置を通過した直後に、映像光束MLは、発散する。例えば、レーズモジュール140は、第一導波素子110に入射する映像光束MLを、第一分光素子Y1から収束させ、且つ第一絞りPA1で光束直径最小の位置に達させる。第一絞りPA1を通過した直後に、映像光束MLは、発散し、且つ第一分光素子Y4に入射してさらに第一出光面S12へ反射される。本実施例では、映像光束MLは、第二出光面S22を経由して第二導波素子120を離れた後に第二導波素子120外で第二絞りPA2に投射する。第二絞りPA2は、投射目標Pのところに位置する。例えば、第二分光素子X1、X2、X3、X4、X5、X6は、第二導波素子120に入射する映像光束MLを反射して第二出光面S22から第二導波素子120を離れさせ、且つ映像光束MLを第二絞りPA2の位置に投射させることができ、これにより、映像光束MLは、投射目標Pに入射することができ、そのうち、第二絞りPA2の位置は、投射目標Pの位置と実質的に同じであり、即ち、使用者の1つの目に映像が見える位置は、第二絞りPA2の位置である。
【0018】
本実施例では、レーズモジュール140の視野角(Field Of View、FOV)は、投射目標Pのところで受ける映像の視野角(FOV)に対応する。言い換えると、本実施例では、投射目標Pで受ける映像光束MLにより形成される映像の対角方向の視野角は、レーズモジュール140が投射する映像光束MLの視野角とほぼ同じである。他の実施例では、投射目標Pが受ける映像光束MLにより形成される映像の対角方向の視野角は、レーズモジュール140が投射する映像光束MLの視野角よりも小さい。
【0019】
映像光束MLにより形成される映像の対角方向の視野角に基づいて、第一方向Y上での第一視野角及び第二方向X上での第二視野角を知ることができる。本実施例では、表示器130から投射した映像光束MLが16:9の投射比の映像を表示しようとする時に、レーズモジュール140により、投射した対角方向の視野角を約30度から90度までの間にさせても良く、例えば、視野角40度の映像光束MLが第一導波素子110及び第二導波素子120により投射目標Pに伝播することで、投射目標Pで受ける映像光束MLにより形成される映像の対角方向の視野角を約30度から90度までの間、例えば、40度にさせることができるが、これに限定されない。当業者は、16:9の投射比に基づいて、第一方向Y上での第一視野角が約10度であり、且つ第二方向X上での第二視野角が約17度であるように計算することができる。上述から分かるように、本発明のヘッドマウントディスプレイ装置により、投射目標Pのところで受ける映像光束MLにより形成される映像の対角方向の視野角(FOV)を30~90度又は90度以上にさせることができる。また、図2Aに示すように、もう1つの実施例では、レーズモジュール140の光軸A1が第一方向Yに垂直であり且つ投射目標Pの視軸A2に平行であり、この場合、投射目標Pで受ける映像光束MLにより形成される映像の対角方向の視野角(FOV)は、30~50度であっても良い。また、図3に示すように、もう1つの実施例では、レーズモジュール140の光軸A1が第一方向Yに平行であり且つ投射目標Pの視軸A2に垂直であり、この場合、投射目標Pで受ける映像光束MLにより形成される映像の対角方向の視野角(FOV)は、50~90度であっても良い。なお、前記対角方向の視野角は、異なる製品のニーズに応じて設計されてもよく、本発明は、これに限定されない。これにより、ヘッドマウントディスプレイ装置100が大視野角を提供するようにさせ、且つヘッドマウントディスプレイ装置100の体積を小さくすることができる。
【0020】
他の実施例では、レーズモジュール140が投射した映像光束MLが映像の対角方向の視野角(FOV)を形成した後に、第一視野角の大小は、第一導波素子110における第一分光素子の数量に基づいて決定されても良く、又は、第一導波素子110における第一枚目の分光素子から最後の一枚の分光素子までの距離に基づいて決定されても良く、又は、第一導波素子110における隣接する2つの分光素子の間の距離に基づいて決定されても良い。同様に、第二視野角の大小は、例えば、第二導波素子120における第二分光素子の数量に基づいて決定されても良く、又は、第二導波素子120における第一枚目の分光素子から最後の一枚の分光素子までの距離に基づいて決定されても良く、又は、第二導波素子120における隣接する2つの分光素子の間の距離に基づいて決定されても良い。なお、上述の第一導波素子110及び第二導波素子120の調整により生成された第一視野角の大小及び第二視野角の大小は、ともに、レーズモジュール140が投射する映像光束MLにより形成される映像の第一視野角の大小及び第二視野角の大小以下であっても良い。
【0021】
また、表示器130が提供し得る映像の投射比は、第一導波素子110の第一分光素子の数量及び第二導波素子120の第二分光素子の数量に影響を与えることがあり、例えば、投射比が16:9であれば、第二導波素子120の第二分光素子の数量は、第一導波素子110の第一分光素子の数量よりも大きい。なお、他の設計条件の下で、第二導波素子120の第二分光素子の数量は、第一導波素子110の第一分光素子の数量よりも小さくても良いが、これに限定されない。
【0022】
また、表示器及びレーズモジュールの設置位置が異なることにより、一実施例では、第一導波素子の第一入光面は、第一出光面に隣接し、且つレーズモジュールの光軸は、第一方向に平行であるようになっても良い。一実施例では、第一導波素子の第一入光面は、第一出光面に隣接し、また、レーズモジュールの光軸は、第一方向に垂直であり且つ第二方向に平行であるようになっても良い。
【0023】
図2Bは、図2Aの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の光路の側面図である。図2Bを同時に参照する。第一導波素子110の第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4が半透過半反射膜であり、即ち、一部の映像光束MLは第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4により反射され、一部の映像光束MLは第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4を通過し、本実施例では、第一導波素子110中で一部の映像光束MLが第一絞りPA1の位置で収束し、基本的な光学原理により分かるように、第一分光素子Y1を通過した一部の映像光束MLも、同様に第二導波素子120中の絞りPA1’の位置で収束することができ、且つ第一分光素子Y1の中心位置から絞りPA1’の位置までの距離は、第一分光素子Y1の中心位置から第一絞りPA1の位置までの距離と同じである。同じ理由で、第一分光素子Y2、Y3により反射された一部の映像光束MLは、第二導波素子120中の絞りPA1’’及びPA1’’’の位置で収束することができ、且つ第一分光素子Y2の中心位置から絞りPA1’’の位置までの距離は、第一分光素子Y2の中心位置から第一絞りPA1の位置までの距離と同じであり、また、第一分光素子Y3の中心位置から絞りPA1’’’の位置までの距離は、第一分光素子Y3の中心位置から第一絞りPA1の位置までの距離と同じである。
【0024】
図2Cは、本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の側面図である。図2Cの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置は、図2Aの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置100に類似したので、その構成部品及び関連説明は、ヘッドマウントディスプレイ装置100の構成部品及び関連説明を参照することができ、ここでは、その詳しい記載を省略する。ヘッドマウントディスプレイ装置100とヘッドマウントディスプレイ装置100との相違点は、次の通りである。本実施例では、ヘッドマウントディスプレイ装置100は、第一光導波素子110及び第二光導波素子120を含む。また、ヘッドマウントディスプレイ装置100は、更に、第一入光面S11の近傍に配置され且つ第一入光面S11に面する反射鏡150を含む。反射鏡150は、表示器130がレーズモジュール140を経由して提供した映像光束MLを反射することで、映像光束MLを第一入光面S11から第一光導波素子110に進入させるために用いられる。その後、第一光導波素子110に進入した映像光束MLは、さらに、複数の第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4により反射されて第二光導波素子120に伝播することができる。
【0025】
具体的に言えば、反射鏡150と第一出光面S11との間の夾角は、例えば、45度である。映像光束MLは、反射鏡150により反射された後に、第一分光素子Y1に入射することができる。また、本実施例では、映像光束MLの第一絞りPA1の位置は、例えば、第一光導波素子110中に位置する。第一絞りPA1の位置は、例えば、前記複数の第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4の間に位置する。よって、第一光導波素子110を進行する映像光束MLは、第一絞りPA1の位置で収束することができる。本実施例では、映像光束MLが収束する第一絞りPA1の位置を第一光導波素子110の内部に設置することで、映像光束MLのXY平面上での発散が早すぎることによる第一出光面S12及び第一入光面S11での全反射の発生を避けることができる。言い換えると、映像光束MLは、全反射が生じる前に、前記複数の第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4により第二光導波素子120中にガイドすることができるので、映像光束MLの第一光導波素子110中での全反射の発生によって、予期しない表示画面が生じる問題を避けることができる。
【0026】
図3は、本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の立体図である。図1及び図3を参照するに、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置200は、図1の実施例のヘッドマウントディスプレイ装置100に類似したが、両者の主な相違点は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ装置200の表示器230及びレーズモジュール240が第一導波素子110の側辺に平行設置され、レーズモジュール240からの映像光束MLが第一導波素子110の第一入光面S13から第一導波素子100に入射し、且つ第一出光面S12を経由して第一導波素子110を離れることにある。よって、本実施例では、第一導波素子110の第一入光面S13は、第一出光面S12に隣接し、且つレーズモジュール240の光軸A1は、第一方向Yに平行である。本実施例では、第一絞りPA1は、第一導波素子210内に位置し、且つ第二絞りPA2は、投射目標Pのところに位置する。また、第一絞りPA1の第一導波素子210内での位置も、距離D1が距離D2以上である条件を満足する。
【0027】
図4は、本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置の立体図である。図1及び図4に示すように、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置800は、図1の実施例のヘッドマウントディスプレイ装置100に類似したが、両者の主な相違点は、例えば、第一入光面が第一出光面に隣接し、且つレーズモジュールの光軸A1が第一方向Yに垂直であり且つ第二方向Xに平行であることにある。
【0028】
具体的に言えば、本実施例では、ヘッドマウントディスプレイ装置800は、第一導波素子810、第二導波素子820、第三導波素子850、表示器830及びレーズモジュール840を含む。一実施例では、第三導波素子850及び第二導波素子820は、同じ材料で且つ一体成形された構造であっても良い。表示器830は、映像光束MLを提供するために用いられる。本実施例では、映像光束MLは、第一入射面S14に経由して第一導波素子810に入射し、且つ反射面S15により反射され、第一方向Yに向けて伝播する。その後、映像光束MLは、さらに第一出光面S12を経由して第一導波素子810を離れる。よって、本実施例では、第一入光面S14及び第一出光面S12は、反射面S15に隣接し、且つレーズモジュール840の光軸A1は、第一方向Yに垂直であり且つ第二方向Xに平行である。表示器830及びレーズモジュール840の配置位置は、異なる製品の設計又は光学の特性に応じて決定されても良いが、本発明は、これに限定されない。また、本実施例の第三導波素子850は、図5A図5Cの実施例のうちの一つの第三導波素子の設計を採用しても良い。
【0029】
本実施例では、第一導波素子810は、複数の第一分光素子811を含む。映像光束MLは、前記複数の第一分光素子811の位置で半透過半反射の光学効果が生じ、且つ第三導波素子850に入射する。第三導波素子850は、例えば、図5A図5Cの実施例に記載の反射構造を有しても良い。本実施例では、映像光束MLは、第三導波素子850の反射構造の位置で反射され、且つ第二導波素子820に入射する。第二導波素子820は、複数の第二分光素子831を含む。映像光束MLは、前記複数の第二分光素子831の位置で半透過半反射の光学効果が生じ、且つ第二導波素子820を離れる。本実施例では、第二導波素子820を離れた映像光束MLは、投射目標Pに進入し、そのうち、投射目標Pは、例えば、使用者の一つの目の位置である。また、第一分光素子811及び第二分光素子831の数量は、図4に限定されず、第一導波素子810及び第二導波素子820中に配置される分光素子の数量は、異なる製品のニーズに応じて設計されても良いが、本発明は、これに限定されない。
【0030】
本実施例では、前記複数の第一分光素子811及び前記複数の第二分光素子831は、それぞれ、メッキ膜を有し、且つメッキ膜は、特定の入射角範囲でのみ入射した映像光束MLを透過させることができる。よって、映像光束MLが第一導波素子810及び第二導波素子820を進行する過程で、大き過ぎる入射角で前記複数の第一分光素子811及び前記複数の第二分光素子831に入射した時に、一部の映像光束MLは、前記複数の第一分光素子811及び前記複数の第二分光素子831上で反射されることがある。このような予期しない反射映像光束MLは、継続して第一導波素子810及び第二導波素子820中で進行し、そして、後続の比較的小さい角度で分光素子に入射した場合、前述の予期する方向と逆の方向で傾斜して使用者の目に進入することができる。この時に、使用者は、予期する映像画面が見える他に、更に鏡像の予期しない映像画面も同時に見える。よって、使用者は、ヘッドマウントディスプレイ装置の使用過程で、映像画面におけるゴーストの存在や映像画面がぼんやりしていることを感じやすい。
【0031】
図5Aは、本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一実施例を示す図である。図5Aを参照する。本実施例では、ヘッドマウントディスプレイ装置500は、第一導波素子510、第二導波素子520及び第三導波素子530を含み、そのうち、第二導波素子520は、複数の第二分光素子531を含む。本実施例では、第一導波素子510は、第三導波素子530の近傍に配置される。第一導波素子510は、第三導波素子530に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良く、又は、固定部材532(例えば、スペーサー又は接着材又はパッド)により第一導波素子510及び第三導波素子530の外周で固定されても良く、中間領域は、間隔(gap)を有し、間隔は、微小の空気隙間(air gap)であっても良い。また、第一出光面ES1は、第二入光面IS2に面する。第二入光面IS2は、第二出光面ES2に接続される。第三導波素子530は、第二導波素子520に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良い。よって、第三入光面IS3は、第二出光面ES2に接続される。本実施例では、第三導波素子530は、反射構造521を含む。反射構造521は、複数の光学微細構造により構成されても良く、且つ前記複数の光学微細構造は、傾斜して配置され且つ周期的に配列される複数の反射面であっても良い。
【0032】
また、上述の空気隙間(air gap)の目的は、大角度を有する入射角度の映像光束MLが第一導波素子510に入射するときに、一部の映像光束MLが第一導波素子510を直接通過することで、一部の映像光束MLが全反射されて第一導波素子510中で伝播することを避けることにある。もう1つの利点は、一部の映像光束MLが反射構造521により反射された後に第二入光面IS2に面するときに、空気隙間により、一部の映像光束MLが第二入光面IS2で全反射されるようにさせることで、一部の映像光束MLを第二導波素子520に導入し得ることにある。
【0033】
本実施例では、映像光束MLは、第一導波素子510の第一出光面ES1を経由して第三導波素子530に入射し、且つ第二入光面IS2を経由して第三導波素子530に入射する。映像光束MLは、反射構造521により第二入光面IS2からの映像光束MLが反射され、且つ第二出光面ES2を経由して第三導波素子530を離れる。映像光束MLは、第三入光面IS3を経由して第二導波素子520に入射し、そして、第三出光面ES3を経由して第二導波素子520を離れる。
【0034】
本実施例では、第三導波素子530及び第二導波素子520は、異なる材料であっても良い。例えば、第三導波素子530は、プラスチック材料であっても良く、且つ第一導波素子510及び第二導波素子520は、ガラスであっても良いが、本発明は、これに限定されない。一実施例では、第三導波素子530及び第二導波素子520は、同じ材料で且つ一体成形された構造であっても良い。本実施例では、第一導波素子510、第三導波素子530及び第二導波素子520のそれぞれの材料の選択は、異なる反射率のニーズ又は製品の設計に応じて決定されても良い。
【0035】
図5Bは、本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一実施例を示す図である。図5Bに示すように、本実施例では、ヘッドマウントディスプレイ装置600は、第一導波素子610、第三導波素子630及び第二導波素子620を含み、そのうち、第二導波素子620は、複数の第二分光素子631を含む。本実施例では、第一導波素子610は、第二導波素子620の近傍に配置される。第一導波素子610は、第二導波素子620に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良く、又は、固定部材(例えば、スペーサー又は接着材)により第一導波素子610及び第二導波素子620の外周で固定されても良いが、中間領域は、間隔を有し、間隔は、微小の空気隙間であっても良い。よって、映像光束MLの伝播径路上では、映像光束MLは、第一出光面ES1を経由して第二導波素子620を通過し、第三導波素子630に伝播する。また、第一出光面ES1は、第二入光面IS2に面する。第二入光面IS2は、第二出光面ES2に接続される。第三導波素子630は、第二導波素子620に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良い。よって、第三入光面IS3は、第二出光面ES2に接続される。第二入光面IS2及び第三入光面IS3は、第一出光面ES1に面する。本実施例では、第三導波素子630は、反射構造621を含む。反射構造621は、複数の光学微細構造からなっても良く、且つ前記複数の光学微細構造は、傾斜して配置され且つ周期的に配列される複数の反射面であっても良い。
【0036】
本実施例では、映像光束MLは、第一導波素子610の第一出光面ES1を経由して第二導波素子620に入射し、第二導波素子620を通過した後にさらに第二入光面IS2を経由して第三導波素子630に入射する。映像光束MLは、反射構造621により第二入光面IS2からの映像光束MLが反射され、且つ第二出光面ES2を経由して第三導波素子630を離れる。映像光束MLは、第三入光面IS3を経由してさらに第二導波素子620に入射し、そして、第三出光面ES3を経由して第二導波素子620を離れる。
【0037】
本実施例では、第三導波素子630及び第二導波素子620は、異なる材料であっても良い。例えば、第三導波素子630は、プラスチック材料であっても良く、且つ第一導波素子610及び第二導波素子620は、ガラスであっても良いが、本発明は、これに限定されない。一実施例では、第三導波素子630及び第二導波素子620は、同じ材料で且つ一体成形された構造であっても良い。本実施例では、第一導波素子610、第三導波素子630及び第二導波素子620のそれぞれの材料の選択は、異なる反射率のニーズ又は製品の設計に応じて決定されても良い。
【0038】
図5Cは、本発明のヘッドマウントディスプレイ装置の一実施例を示す図である。図5Cを参照する。本実施例では、ヘッドマウントディスプレイ装置700は、第一導波素子710、第三導波素子730及び第二導波素子720を含み、そのうち、第二導波素子720は、複数の第二分光素子731を含む。本実施例では、第一導波素子710は、第二導波素子720の近傍に配置される。第一導波素子710は、第二導波素子720に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良く、又は、固定部材(例えば、図5Aに示すように、スペーサー又は接着材又はパッドである)により第一導波素子710及び第二導波素子720の外周で固定されても良く、中間領域は、間隔(gap)を有し、間隔は、微小の空気隙間(air gap)であっても良い。よって、第一出光面ES1は、第二導波素子720により第二入光面IS2に面する。第二入光面IS2は、第二出光面ES2に接続される。第三導波素子730は、第二導波素子720の近傍に傾斜して配置され、よって、第二入光面IS2、第二出光面ES2及び第三入光面IS3は、第三出光面ES3に対して傾斜角度を有する。第三導波素子730は、第二導波素子720に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良い。よって、第三入光面IS3は、第二出光面ES2に接続される。本実施例では、第三導波素子730は、反射構造721及び透光層を含む。第三導波素子730は、反射ユニット(reflecting unit)であり、且つ反射構造721は、反射鏡又は反射塗層であっても良い。
【0039】
本実施例では、映像光束MLは、第一導波素子710の第一出光面ES1を経由して第二導波素子720に入射し、第二導波素子720を通過した後にさらに第二入光面IS2を経由して第三導波素子730に入射する。映像光束MLは、反射構造721により第二入光面IS2からの映像光束MLが反射され、且つ第二出光面ES2を経由して第三導波素子730を離れる。映像光束MLは、第三入光面IS3を経由してさらに第二導波素子720に入射し、そして、第三出光面ES3を経由して第二導波素子720を離れる。
【0040】
本実施例では、第一導波素子710、第三導波素子730及び第二導波素子720は、すべて、ガラス材料であっても良いが、本発明は、これに限定されない。一実施例では、第三導波素子730は、プラスチック材料の反射ユニットであっても良い。また、第一導波素子710、第三導波素子730及び第三導波素子730のそれぞれの材料の選択は、異なる反射率のニーズ又は製品の設計に応じて決定されても良い。
【0041】
図6Aは、本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。図1~4及び図6Aを参照するに、本実施例では、ヘッドマウントディスプレイ装置900は、第一導波素子910、第三導波素子930、第二導波素子920及び反射素子950を含む。反射素子950は、表示器が提供した映像光束MLを受けるために用いられ、反射素子950は、反射層を有するプリズム(図示せず)であっても良く、また、表示器が提供した映像光束は、X軸方向に沿って反射素子950に入射し、また、反射素子950の反射層により、映像光束は、Y軸方向に沿って第一導波素子910に入射する。便宜のため、本実施例の第三導波素子930は、上述の図5Cの実施例における第二導波素子の反射構造の設計を採用するが、本発明は、これに限定されない。なお、上述の図5A及び図5Bの実施例における第二導波素子の反射構造の設計を適用しても良い。
【0042】
本実施例では、本発明による表示器が提供した映像光束MLは、単一偏光方向のみを有しても良い。例えば、映像光束MLは、反射素子950から第一導波素子910に入射する時に、偏光子(Polarizer)を用いても良く、偏光子960は、表示器と第一導波素子910との間、表示器と反射素子950との間、又は、反射素子950と第一導波素子910との間に配置されても良く、これにより、表示器から第一導波素子910に入射する映像光束が、P偏光方向(第三軸Zの方向のように)のみを有する光であるようにさせ、且つ映像光束MLは、第一導波素子910から第三導波素子930の反射構造を経由して第二導波素子920に入射し、この分野の基本的な偏光の定義によれば分かるように、P偏光方向の光をS偏光方向(第二軸Yの方向のように)の光に変換することができる。よって、第一導波素子910中では、単一偏光方向のみの映像光束が伝播し、また、前記複数の第一分光素子911及び前記複数の第二分光素子931のそれぞれのメッキ膜層は、単一偏光方向を有する映像光束に対応して設計され得る。
【0043】
もう1つの実施例では、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置900は、さらに相位相遅延片(位相遅延シート)970を含んでも良い。本実施例では、偏光子960は、表示器と第一導波素子910との間、又は、反射素子950と第一導波素子910との間に配置されても良く、これにより、反射素子950から第一導波素子910に入射する映像光束は、S偏光方向のみを有する光になる。また、相位相遅延片970は、第一導波素子910と第三導波素子930との間に配置されても良く(また、相位相遅延片970が第二導波素子920と第一導波素子910との間に配置されても良い)、これにより、第一導波素子910から第二導波素子920に入射する映像光束は、S偏光方向の光になる。これにより、ヘッドマウントディスプレイ装置900は、偏光子960及び相位相遅延片970を配置することで、予期しない反射光線が第一導波素子910及び第二導波素子920中で進行することを有効に抑えることができる。
【0044】
図6Bは、本発明のもう1つの実施例のヘッドマウントディスプレイ装置900Aを示す図である。表示器830が提供した映像光束MLは、単一偏光方向のみを有する。例えば、映像光束MLは、第一導波素子910に直接入射し、P偏光方向(第三方向Zの方向のように)の光を有し、また、映像光束MLは、第一導波素子910から反射構造を経由して第二導波素子920に入射し、基本的な光学反射の効果によれば、S偏光方向(第一方向Yの方向のように)の映像光束MLに自然に変換することができる。よって、第一導波素子910中では、単一偏光方向のみの映像光束MLが伝播し、また、前記複数の第一分光素子911及び前記複数の第二分光素子931のそれぞれのメッキ膜は、単一偏光方向を有する映像光束MLに対応して設計されても良い。これにより、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置900Aは、予期しない反射光線が第一導波素子910及び第二導波素子920中で進行することを低減することができる。本実施例では、第一絞りも第一導波素子910内に位置し、且つ第二絞りPA2は、投射目標Pのところに位置する。また、第一絞りの第一導波素子910内での位置も、距離D1が距離D2以上である条件を満足する。
【0045】
図7は、図1の第二導波素子の上面図である。図8は、本発明の一実施例における拡散メッキ膜の反射率の、映像光束の入射角に対しての反射率分布曲線を示す図である。図8では、拡散メッキ膜の反射率の、映像光束の入射角に対しての反射率分布曲線は、例えば、波長520nmを例とするものであるが、本発明は、これに限定されない。また、図8の反射率分布曲線は、例示に過ぎず、本発明を限定するものでない。図7及び図8に示すように、本実施例では、第二導波素子120中の各第二分光素子X1、X2、X3、X4、X5、X6は、すべて、第一表面及び第一表面に対向する第二表面を有し、また、第一表面及び第二表面のうちの1つは、拡散メッキ膜を含んでも良く、第一表面が拡散メッキ膜を含むことを例とする。第二分光素子X1を例とすると、第二表面SX12は、第一表面SX11に対向し、且つ第一表面SX11は、拡散メッキ膜を含む。本実施例では、映像光束MLは、各第二分光素子の第一表面から各第二分光素子に入射し、映像光束MLが各第二分光素子に入射する入射角の範囲は、15度から45度までの間にあり、これにより、一部の映像光束MLが拡散メッキ膜を経由して光瞳Pへ反射されるようにさせることができ、そのうち、第二導波素子120中の各第二分光素子と第二出光面S22との間の夾角は、30度であるが、本発明は、これに限定されない。第二導波素子120では、映像光束MLが有する偏光方向は、第二偏光方向(例えば、S方向偏振光)である。本実施例では、拡散メッキ膜の反射率は、例えば、図8の反射率分布曲線に従う。入射角が15度から45度までの間にある場合、第N個目の第二分光素子の反射率は、第(N+1)個目の第二分光素子の反射率以下であり、そのうち、Nは、1以上の整数である。図8では、曲線SR(N+1)は、例えば、第(N+1)個目の第二分光素子の反射率分布曲線であり、曲線SRNは、例えば、第N個目の第二分光素子の反射率分布曲線である。例えば、第1個目の第二分光素子X1の反射率は、第2個目の第二分光素子X2の反射率以下であるが、これに限定されない。
【0046】
図9は、図7の実施例の映像光束が投射目標のところで生成した映像画面を示す図である。図7図9を参照する。本実施例では、投射目標中Pで形成された映像画面は、各第二分光素子から反射された映像光束MLによるものであり、言い換えると、人の目に見える水平方向(第二方向X)の映像画面である。よって、異なる第二分光素子を経由して反射された映像光束MLが投射目標Pで生成した映像画面は、一部が重畳し、又は映像画面の一部が接することができ、映像画面の間に隙間が生じた場合、人の目に黒いゾーンを有する映像が見えるようになる。よって、図9に示すように、例えば、投射目標P中での映像画面の異なるブロックが、異なる第二分光素子により反射された映像光束MLによるものであり、且つ一部のブロックにおいて重畳又は接した映像が形成される。本実施例の拡散メッキ膜の設計方式、即ち、第二分光素子のうちの第N個目の第二分光素子の反射率が第二分光素子のうちの第(N+1)個目の第二分光素子以下であることにより、一部のブロックに重畳が生じても、投射目標P中での映像画面は、依然として、均一に保つことができ、良好な映像品質を有する。
【0047】
図10は、図1の第一導波素子の側面図である。図10に示すように、本実施例では、各第一分光素子Y1、Y2、Y3、Y4は、すべて、第一表面及び第一表面に対向する第二表面を含み、且つ第一表面は、拡散メッキ膜を含む。また、第一表面及び第二表面のうちの1つは、拡散メッキ膜を含んでも良く、第一分光素子Y1を例とすると、第二表面SY22は、第一表面SY21に対向し、且つ第一表面SY21は、拡散メッキ膜を有する。本実施例では、図3も同時に参照するに、レーズモジュール140の光軸A1は、第一方向Yに平行であり且つ投射目標Pの視軸A2に垂直であり、映像光束MLは、第一分光素子Y1の第一表面SY21に入射し、その入射角は、30度から60度までの間にあり、そのうち、第一導波素子110中の各第一分光素子と第一出光面S12との間の夾角は、45度であり、他の設計の下では、30度であっても良いが、本発明は、これに限定されない。また、第M個目の第一分光素子の反射率は、第(M+1)個目の第一分光素子の反射率以下であり、そのうち、Mは、1以上の整数である。例えば、第2個目の第一分光素子Y2の反射率は、第3個目の第一分光素子Y3の反射率以下であり、これにより、一部の映像光束MLは、拡散メッキ膜を経由して第二導波素子120へ反射され、投射目標P中での映像画面は、依然として、均一に保つことができ、良好な映像品質を有する。もう1つの実施例では、図2Aも同時に参照するに、レーズモジュール140の光軸A1は、第一方向Yに垂直であり且つ投射目標Pの視軸A2に平行であり、映像光束MLは、第一分光素子の第一表面SY21に入射し、1から第1個目の第一分光素子の反射率を減算した値は、第(M+1)個目の第一分光素子の反射率以下であり、そのうち、Mは、1以上の整数である。例えば、1から第1個目の第一分光素子Y1の反射率を減算した値は、第2個目の第一分光素子Y2の反射率以下である。これにより、一部の映像光束MLが拡散メッキ膜を経由して第二導波素子120へ反射されるようにさせることができ、投射目標P中での映像画面は、依然として、均一に保つことができ、良好な映像品質を有する。
【0048】
図11は、図10の実施例の映像光束が投射目標のところで生成した映像画面を示す図である。図10及び図11を参照するに、本実施例では、投射目標P中で形成された映像画面は、各第一分光素子から反射された映像光束MLによるものである。言い換えると、人の目に見える垂直方向(第一方向Y)の映像画面である。異なる第一分光素子を経由して反射された映像光束MLが投射目標P上で生成した映像画面は、一部が重畳し、又は映像画面の一部が接し、即ち、異なる第二分光素子により反射された映像光束MLは、投射目標P上で映像画面を生成し、映像画面は、一部の重畳した映像光束MLにより形成され、又は、異なる第二分光素子を経由して反射された映像光束MLは、投射目標P上で映像画面を生成し、映像画面は、一部が接した映像光束MLにより形成される。
【0049】
他の実施例では、異なる第一分光素子により反射された映像光束ML及び異なる第二分光素子により反射された映像光束MLが投射目標P上で映像画面を生成し、映像画面は、一部が重畳した映像光束MLにより形成される。或いは、もう1つの実施例では、異なる第一分光素子により反射された映像光束ML及び異なる第二分光素子により反射された映像光束MLが投射目標P上で映像画面を形成し、映像画面は、一部が接した映像光束により形成される。映像画面の間に隙間が生じた場合、人の目に黒いゾーンを有する映像が見えるようになる。よって、図11に示すように、投射目標P中で映像画面の異なるブロックが、異なる第一分光素子から反射された映像光束MLによるものであり、また、一部のブロックにおいて映像が重畳し又は映像が接することが生じ、これにより、投射目標P中での映像画面は、依然として、均一に保つことができ、良好な映像品質を有する。
【0050】
図12Aは、図9図11の映像光束を重なり合うことにより投射目標のところで生成された映像画面を示す図である。図9図11及び図12Aによれば、投射目標P中で形成される映像画面は、各第二分光素子から反射された映像光束MLによるものであり、水平方向(第二方向X)の映像画面を形成し、また、投射目標P中で形成される映像画面は、各第一分光素子から反射された映像光束MLによるものであり、垂直方向(第一方向Y)の映像画面を形成する。2つの映像画面は、重なり合うことにより、投射目標Pで見える映像画面を形成することができる。
【0051】
図12Bは、異なる第二分光素子により映像光束を投射目標に反射することを示す図である。図12Bから分かるように、映像光束は、第二分光素子を通過して第二導波素子の外部へ拡散の方式で射出するが、投射目標Pの位置で第二分光素子から投射されて来た映像光束を受けることができ、且つ投射目標Pで一部の重畳した映像光束又は一部の接した映像光束を受け、これにより、投射目標Pが明晰且つ完全な映像を得るようにさせることができる。
【0052】
図13は、本発明の一実施例における映像光束が第一分光素子に入射してから第二導波素子に入射することを示す図である。図13では、異なる第一分光素子を経由して反射された映像光束MLは、第一導波素子110を離れてから第二導波素子120までの入射角が異なる可能性があり、よって、異なる第一分光素子については、その拡散メッキ膜に対して異なる設計を行っても良い。一部の映像光束の主光線の、第一分光素子の第一枚目の分光素子Y1を経由して反射される径路は、第一分光素子の最後の一枚の分光素子Y4に偏る。一部の映像光束の主光線の、第一分光素子の最後の一枚の分光素子Y4を経由して反射された径路は、第一分光素子の第一枚目の分光素子Y1に偏る。なお、図13中での光束方向は、示すためのものに過ぎず、実際の映像光束は、第二導波素子120に入射して進入する。例えば、図13では、映像光束MLの進行方向(第一方向Y)は、例えば、45度角を以て第一分光素子に対して入射角とし、映像光束MLが第一分光素子に入射する角度は、45度(参照角度)によりも大きく、小さく、又はそれに等しい可能性がある。例えば、映像光束MLが第一分光素子Y1、Y2に入射する角度が45度よりも大きい可能性があり、図14Aを参照することができる。図14Aに示すのは、映像光束MLが第一分光素子Y1に入射することを示す図であり、その入射角は、45度よりも大きい。映像光束MLが第一分光素子Y2に入射する角度は、これに基づいて類推することができる。よって、第一分光素子Y1、Y2の拡散メッキ膜の設計について、入射角が45度よりも大きいところにあるように設計しても良く、入射角が47度及び50度の領域で第一分光素子Y1、Y2が有する反射率が15%及び30%であり、これにより、第一分光素子Y1、Y2から第二導波素子120へ反射された映像光束MLは、比較的大きい光量を有し、これにより、映像光束MLが投射目標Pに投射する効率を向上させることができる。また、例えば、映像光束MLが第一分光素子Y3、Y4に入射する角度が45度よりも小さい可能性があり、図14Bに示すようである。図14Bに示すのは、映像光束MLが第一分光素子Y4に入射することを示す図であり、その入射角は、45度よりも小さい。映像光束MLが第一分光素子Y3に入射する角度は、これに基づいて類推することができる。よって、第一分光素子Y3、Y4の拡散メッキ膜の設計について、入射角が45度よりも小さいところにあるように設計しても良く、入射角が40度及び43度の領域で第一分光素子Y3、Y4が有する反射率が40%及び55%であり、これにより、第一分光素子Y3、Y4から第二導波素子120へ反射された映像光束MLは、比較的大きい光量を有し、映像光束MLが投射目標Pに投射する効率を向上させることができる。
【0053】
よって、本発明の実施例では、分光素子上での拡散メッキ膜の光学特性を調整することで、投射目標P上での映像画面が均一性を有し、且つ投射目標Pに投射した映像光束MLの光量が比較的多くなるようにさせることができる。
【0054】
以下、さらに複数の実施例を挙げて、照明システム、表示器及び導波システムを含むヘッドマウントディスプレイ装置の操作方法について説明する。
【0055】
図15は、本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。図15に示すように、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置300Aは、照明システム350A、表示器330A、レーズモジュール340及び導波システムを含む。レーズモジュール340は、1つ又は複数のレーズを含んでも良く、導波システムは、第一導波素子310及び第二導波素子320を含む。本実施例では、表示器330Aは、例えば、デジタル光源処理(
(外2)

と略称される)投影システムを含み、それは、照明システム350Aからの照明光束ILを映像光束MLに変換するために用いられる。映像光束MLは、導波システムを経由して投射目標Pに伝播する。本実施例では、導波システムの操作方式については、図1乃至図14Bの実施例の記載から十分な教示、示唆及び実施の説明を得ることができる。
【0056】
本実施例では、照明システム350Aは、照明光束ILを表示器330Aに提供するために用いられる。照明システム350Aは、照明光源351、コリメーティングレーズ組353、アパーチャー絞り(aperture stop)355、光均一化素子357及びプリズムモジュール359Aを含む。照明光源351は、照明光束ILを提供する。照明光束ILは、コリメーティングレーズ組353、アパーチャー絞り(aperture stop)355、光均一化素子357及びプリズムモジュール359Aを経由して表示器330Aに伝播する。本実施例では、アパーチャー絞り355は、コリメーティングレーズ組353と光均一化素子357との間に配置され、また、照明光源351は、例えば、発光ダイオード(light emitting diode、LED)であるが、これに限定されず、光均一化素子357は、例えば、レーズアレー(fly-eye lens array)であり、コリメーティングレーズ組353は、1つ又は複数のレーズを含む。本実施例では、照明光源351からの照明光束ILは、照明システム350A内で第三絞り(stop)PA3で収束する。第三絞りPA3は、アパーチャー絞り355のところに位置する。本実施例では、アパーチャー絞り355は、駆動素子358(例えば、モーター)を有しても良く、駆動素子は、アパーチャー絞り355の開口の大小(Size)を制御することで、第三絞りPA3の面積の大小を制御することができる。よって、アパーチャー絞り355は、その開口を通過する照明光束ILの光量を調整することができる。本実施例では、プリズムモジュール359Aは、プリズム352(第一プリズム)を含む。光均一化素子357からの照明光束ILは、プリズム352を経由して表示器330Aに伝播する。もう1つの実施例では、設計のニーズに応じて、アパーチャー絞り355の開口は、固定したアパーチャーの大小であっても良い。
【0057】
図16は、本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。図15及び図16を参照するに、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置300Bは、図15のヘッドマウントディスプレイ装置300Aに類似したが、両者な相違点は、例えば、照明システム350B及び表示器330Bの設計方式にある。
【0058】
具体的に言えば、本実施例では、表示器330Aは、例えば、液晶オンシリコン(Liquid Crystal On Silicon;LCoSと略称される)投影システムを含み、照明システム350Bからの照明光束ILを映像光束MLに変換するために用いられる。映像光束MLは、導波システムを経由して投射目標Pに伝播する。本実施例では、導波システムの操作方式については、図1乃至図14Bの実施例の記載から十分な教示、示唆及び実施の説明を得ることができる。本実施例では、照明システム350Bは、照明光束ILを表示器330Bに提供する。アパーチャー絞り355は、コリメーティングレーズ組353と光均一化素子357との間に配置される。本実施例では、照明光源351からの照明光束ILは、照明システム350A内において第三絞りPA3で収束する。照明光源351の照明光束ILは、偏光変換により単一偏光方向を有する照明光束ILに変換することができる。第三絞りPA3は、アパーチャー絞り355のところに位置する。本実施例では、アパーチャー絞り355は、駆動素子を有する。駆動素子は、アパーチャー絞り355の開口の大小を制御することで、第三絞りPA3の面積の大小を制御することができる。よって、アパーチャー絞り355は、その開口を通過する照明光束ILの光量を調整することができる。本実施例では、プリズムモジュール359Bは、1つの偏光ビームスプリッタ(Polarizing beam splitter、PBS)を含む。光均一化素子357からの照明光束ILは、偏光ビームスプリッタを経由して表示器330Aに伝播し、そして、レーズモジュール340へ反射される。
【0059】
図17は、本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。図15及び図17を参照するに、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置300Cは、図15のヘッドマウントディスプレイ装置300Aに類似したが、両者の主な相違点は、例えば、プリズムモジュール359Cの設計方式にある。
【0060】
具体的に言えば、本実施例では、表示器330Cは、例えば、デジタル光源処理(
(外3)

と略称される)投影システムを含み、照明システム350Cからの照明光束ILを映像光束MLに変換するために用いられる。映像光束MLは、導波システムを経由して投射目標Pに伝播する。本実施例では、導波システムの操作方式については、図1乃至図14Bの実施例の記載から十分な教示、示唆及び実施の説明を得ることができる。本実施例では、プリズムモジュール359Cは、第一プリズム359_1、第二プリズム359_2及び第三プリズム359_3を含む。第一プリズム359_1は、曲面を有する。曲面は、反射層Rを有する。曲面は、光均一化素子357からの照明光束ILを反射するために用いられる。本実施例では、各2つのプリズムの間には、微小の空気隙間を有する。例えば、第一隙間は、第一プリズム359_1と第二プリズム359_2との間に位置し、第二隙間は、第二プリズム359_2と第三プリズム359_3との間に位置する。光均一化素子357からの照明光束ILは、第一プリズム359_1、第一隙間、曲面、第二プリズム359_2、第二隙間及び第三プリズム359_3を経由して表示器330Cに伝播する。一実施例では、第一プリズム359_1は、第二プリズム359_2に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良い。第二プリズム359_2は、第三プリズム359_3に貼り付けることができ、又は、透明接着材により接着されても良い。
【0061】
図15乃至図17の実施例では、照明システム350A、350B、350Cは、第一F値を有し、且つ第一F値は、第三絞りPA3の面積の大小に応じて決定される。レーズモジュール340は、第二F値を有する。ヘッドマウントディスプレイ装置300A、300B、300Cは、第一F値が第二F値以上の条件を満たし、これにより、映像画面にゴーストが生じる可能性を低減することができる。F値は、1/2*sin(θ)と定義されても良く、角度θは、光束入射の円錐角(cone angle)である。
【0062】
例えば、図18は、図17の実施例のヘッドマウントディスプレイ装置における一部の素子を示す図である。便宜のために、図18は、ヘッドマウントディスプレイ装置300Cの表示器330C、第三プリズム359_3及びレーズモジュール340のみを示している。本実施例では、照明光束ILは、表示器330Cに入射し、表示器330Cは、例えば、デジタル・マイクロミラー・デバイス(Digital Micromirror Device;DMDと略称される)を含む。デジタル・マイクロミラー・デバイスは、先ず、照明光束ILを映像光束MLに変換し、そして、映像光束MLを第三プリズム359_3に反射する。第三プリズム359_3は、さらに映像光束MLをレーズモジュール340に反射する。本実施例では、照明光束ILが表示器330Cに入射する円錐角(cone angle)は、例えば、θ1であり、照明システム350Cの第一F値は、1/2*sin(θ1)と定義されても良い。本実施例では、レーズモジュール340は、表示器330Cからの映像光束MLを受け、その円錐角(cone angle)は、例えば、θ2である。レーズモジュール340の第二F値は、1/2*sin(θ2)と定義されても良い。
【0063】
本実施例では、製造者の設計に応じて、予めレーズモジュール340の第二F値を設定していれば、所要な入射角度θ2を知ることができ、よって、アパーチャー絞り355により、その開口の大小を調整することで、第三絞りPA3の大小を制御することができ、また、第三絞りPA3の大小は、照明光束ILが表示器330Cに入射する円錐角θ1の大小に影響し得る。即ち、レーズモジュール340の第二F値が決定された後に、アパーチャー絞り355により照明システム350Cの第一F値の大小を制御することで、ヘッドマウントディスプレイ装置300Cに、第一F値が第二F値以上の条件を満足させることができる。一実施例では、アパーチャー絞り355の開口は、固定したアパーチャーの大小であっても良く、レーズモジュール340の第二F値の設計に合わせて、照明システム350Cの第一F値の大小を、ヘッドマウントディスプレイ装置300Cが、第一F値が第二F値以上の条件を満たすように設計することができる。図15及び図16の実施例では、照明システム350A、350Bも、このような方式で調整を行うことで、ヘッドマウントディスプレイ装置300A、300Bに、第一F値が第二F値以上の条件を満足させ、これにより、使用者がヘッドマウントディスプレイ装置300A、300Bを使用する過程で見た映像画面にゴーストが存在し、又は、その映像画面がぼんやりしている可能性を低減し又は無くすことができる。
【0064】
図19は、本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。図15及び図19を参照するに、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置400Aは、図15のヘッドマウントディスプレイ装置300Aに類似したが、両者の主な相違点は、例えば、アパーチャー絞り455の設置位置、及び、光均一化素子457が光積分柱であることにある。
【0065】
具体的に言えば、本実施例では、プリズムモジュール459Aは、プリズム及び2つのレーズを含み、そのうち、アパーチャー絞り455は、2つのレーズの間に配置され、且つ光均一化素子457は、例えば、光積分柱である。本実施例では、照明光源451からの照明光束ILは、照明システム450A内で第三絞りPA3で収束する。第三絞りPA3は、アパーチャー絞り455のところに位置する。本実施例では、アパーチャー絞り455は、駆動素子を有する。駆動素子は、アパーチャー絞り455の開口の大小を制御することで、第三絞りPA3の大小を制御し、これにより、照明光束ILが表示器430Aに入射する円錐角の大小を制御することができる。よって、レーズモジュール440の第二F値が決定された後に、アパーチャー絞り455により照明システム450Aの第一F値の大小を制御することで、ヘッドマウントディスプレイ装置400Aに、第一F値が第二F値以上の条件を満足させることができる。
【0066】
図20は、本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。図16及び図20を参照するに、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置400Bは、図16のヘッドマウントディスプレイ装置300Bに類似したが、両者の主な相違点は、例えば、アパーチャー絞り455の設置位置、及び、光均一化素子457が光積分柱であることにある。
【0067】
具体的に言えば、本実施例では、プリズムモジュール459Bは、2つのプリズム及び2つのレーズを含み、そのうち、アパーチャー絞り455は、プリズムモジュール459B中の2つのレーズの間に配置され、且つ光均一化素子457は、例えば、光積分柱である。本実施例では、照明光源451からの照明光束ILは、照明システム450A内で第三絞りPA3で収束する。第三絞りPA3は、アパーチャー絞り455のところに位置する。本実施例では、アパーチャー絞り455は、駆動素子を有する。駆動素子は、アパーチャー絞り455の開口の大小を制御することで、第三絞りPA3の大小を制御し、これにより、照明光束ILが表示器430Aに入射する円錐角の大小を制御することができる。よって、レーズモジュール440の第二F値が決定された後に、アパーチャー絞り455により照明システム450Aの第一F値の大小を制御することで、ヘッドマウントディスプレイ装置400Aに、第一F値が第二F値以上の条件を満足させることができる。
【0068】
図21は、本発明の一実施例のヘッドマウントディスプレイ装置を示す図である。図21に示すように、本実施例のヘッドマウントディスプレイ装置400Cは、照明システム450C、表示器430C、レーズモジュール440及び導波システムを含む。導波システムは、第一導波素子410及び第二導波素子420を含む。本実施例では、表示器330Aは、例えば、デジタル光源処理(
(外4)

と略称される)投影システム又は液晶オンシリコン(Liquid Crystal On Silicon;LCoSと略称される)投影システムを含み、照明システム450Cからの照明光束ILを映像光束MLに変換するために用いられる。映像光束MLは、導波システムを経由して投射目標Pに伝播する。本実施例では、導波システムの操作方式については、図1乃至図14Bの実施例の記載から十分な教示、示唆及び実施の説明を得ることができる。
【0069】
本実施例では、照明システム450Cは、照明光束ILを表示器430Cに提供するために用いられる。照明システム450Cは、照明光源451、光均一化素子457、コリメーティングレーズ組453C、アパーチャー絞り455及びプリズムモジュール459Cを含む。照明光源451は、照明光束ILを提供する。照明光束ILは、光均一化素子357、アパーチャー絞り355、コリメーティングレーズ組453C及びプリズムモジュール459Cを経由して表示器430Cに伝播する。本実施例では、コリメーティングレーズ組453Cは、レーズ453_1及び453_2を含む。アパーチャー絞り455は、コリメーティングレーズ組353C中のレーズ453_1と453_2との間に配置される。光均一化素子457は、例えば、光積分柱である。本実施例では、照明光源451からの照明光束ILは、照明システム450C内において第三絞りPA3で収束する。第三絞りPA3は、アパーチャー絞り455のところに位置する。本実施例では、アパーチャー絞り455は、駆動素子を有する。駆動素子は、アパーチャー絞り455の開口の大小を制御することで、第三絞りPA3の大小を制御することができる。よって、アパーチャー絞り455は、その開口を通過する照明光束ILの光量を調整することができる。本実施例では、プリズムモジュール459Cは、第一プリズム352_1及び第二プリズム352_2を含む。コリメーティングレーズ組453Cからの照明光束ILは、第一プリズム352_1を経由して表示器430Cへ反射され、照明光束ILは、映像光束MLに変換され、且つ第二プリズム352_2によりレーズモジュール440に伝播する。
【0070】
本実施例では、アパーチャー絞り455は、その開口の大小を調整することで、第三絞りPA3の大小を制御することができ、また、第三絞りPA3の大小は、照明光束ILが表示器430Cに入射する円錐角θ1の大小に影響し得る。よって、レーズモジュール440の第二F値が決定された後に、アパーチャー絞り455により、照明システム450Cの第一F値の大小を制御することで、ヘッドマウントディスプレイ装置400Cに、第一F値が第二F値以上の条件を満足させることができる。
【0071】
以上を纏めると、本発明の好適な実施例では、第一絞りが第一導波素子内に位置し、第二絞りが投射目標のところに位置し、これにより、ヘッドマウントディスプレイ装置が大視野角を提供し、且つ導波システムの体積が小さいようにさせることができる。本発明の好適な実施例では、各分光素子の拡散メッキ膜は、異なる反射率のニーズ又は製品の設計に応じて決定することができ、これにより、投射目標中の映像画面は、均一に保つことができ、良好な映像品質を有する。本発明の好適な実施例では、第三絞りが照明システム内に位置し、且つアパーチャー絞りが第三絞りのところに設置される。ヘッドマウントディスプレイ装置は、アパーチャー絞りにより第三絞り及び照明システムの第一F値の大小を制御することで、ヘッドマウントディスプレイ装置に、第一F値がレーズモジュールの第二F値以上の条件を満足させ、これにより、映像画面中のゴーストを無くし、良好な映像品質を向上させることができる。
【0072】
本発明は、前述した好適な実施例に基づいて以上のように開示されたが、前述した好適な実施例は、本発明を限定するためのものでなく、当業者は、本発明の精神と範囲を離脱しない限り、本発明に対して些細な変更と潤色を行うことができるので、本発明の保護範囲は、添付した特許請求の範囲に定まったものを基準とする。また、本発明の何れの実施例又は特許請求の範囲は、本発明に開示された全ての目的又は利点又は特徴を達成する必要がない。また、要約の一部と発明の名称は、文献の検索を助けるためのみのものであり、本発明の権利範囲を限定するものでない。また、本明細書又は特許請求の範囲に言及びされている「第一」、「第二」などの用語は、要素(element)に名前を付け、又は、異なる実施例又は範囲を区別するためのもののみであり、要素の数量上の上限又は下限を限定するためのものでない。
【符号の説明】
【0073】
100、200、300A、300B、300C、400A、400B、400C、500、600、700、800、900:ヘッドマウントディスプレイ装置
110、210、310、410、510、610、710、810、910:第一導波素子
120、220、320、420、520、620、720、820、920:第二導波素子
130、230、330A、330B、330C、430A、430B、430C、830:表示器
140、240、340、440、840:レーズモジュール
350A、350B、350C、450A、450B、450C:照明システム
351、451:照明光源
352、352_1、352_2、359_1、359_2、359_3:プリズム
353、453C:コリメーティングレーズ組
355、455:アパーチャー絞り
357、457:光均一化素子
358:駆動素子
359A、359B、359C、459A、459B、459C:プリズムモジュール
453_1、453_2:レーズ
521、621、721:反射構造
530、630、730、850、930:第三導波素子
532:固定部材
960、970:偏光子
A1:光軸
A2:視軸
A3:参考軸
D1、D2:距離
ES3:第三出光面
IS3:第三入光面
IL:照明光束
ML:映像光束
P:投射目標
PA1:第一絞り
PA1’、PA1’’、PA1’’’:絞り
PA2:第二絞り
PA3:第三絞り
PC:中心位置
R:反射層
S11、S13、S14:第一入光面
S12、ES1:第一出光面
S23、S15:反射面
S21、IS2:第二入光面
S22、ES2:第二出光面
SX11、SY21:第一表面
SX12、SY22:第二表面
SRN、SR(N+1):曲線
X:第二方向
X1、X2、X3、X4、X5、X6、531、631、731、831、931:第二分光素子
Y:第一方向
Y1、Y2、Y3、Y4、811、911:第一分光素子
Z:第三方向
θ1、θ2:円錐角
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図15
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