(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】半導体装置及び半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11548 20170101AFI20220801BHJP
H01L 27/11556 20170101ALI20220801BHJP
H01L 27/11582 20170101ALI20220801BHJP
H01L 27/11575 20170101ALI20220801BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220801BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20220801BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20220801BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20220801BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20220801BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
H01L27/11548
H01L27/11556
H01L27/11582
H01L27/11575
H01L29/78 371
H01L21/88 J
H01L21/90 B
H01L21/90 D
(21)【出願番号】P 2018089471
(22)【出願日】2018-05-07
【審査請求日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】10-2017-0100244
(32)【優先日】2017-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】張 剛
(72)【発明者】
【氏名】金 光 洙
(72)【発明者】
【氏名】鄭 元 捧
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0179154(US,A1)
【文献】特開2011-003833(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0279852(US,A1)
【文献】国際公開第2017/112014(WO,A1)
【文献】特表2018-534765(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0320526(US,A1)
【文献】国際公開第2015/148307(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11548
H01L 27/11556
H01L 27/11582
H01L 27/11575
H01L 29/788
H01L 29/792
H01L 23/522
H01L 21/336
H01L 21/3205
H01L 21/768
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板上に設けられ、回路素子、及び前記第1基板上において垂直に延在されるコンタクトプラグを含む周辺回路領域と、
前記第1基板の上部に配置される第2基板上に設けられ、メモリセルを含むメモリセル領域と、
前記第2基板を貫通
する貫通絶縁領域であり、当該貫通絶縁領域は絶縁材料からなり且つ前記コンタクトプラグの上面
全体と接触している、貫通絶縁領域と、を含
み、
前記コンタクトプラグは、前記第1基板を前記貫通絶縁領域と直接接続している、
半導体装置。
【請求項2】
前記コンタクトプラグは、前記貫通絶縁領域により前記第2基板から電気的に分離される、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記メモリセル領域は、
前記第2基板上において垂直に互いに離隔して積層されるゲート電極と、
前記ゲート電極を貫通し、前記第2基板上において垂直に延在されるチャネルと、を含み、
前記貫通絶縁領域は、前記ゲート電極の少なくとも一部を貫通して延在される、請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記貫通絶縁領域は、前記ゲート電極のエッジ(edge)領域に配置される、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ゲート電極は、少なくとも一方向に沿って下部の前記ゲート電極が上部の前記ゲート電極より長く延在されるコンタクト領域を提供し、
前記貫通絶縁領域は、前記コンタクト領域の少なくとも一部を貫通する、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記チャネルの外側に、前記ゲート電極を貫通し、前記第2基板上において垂直に延在されるダミーチャネルをさらに含み、
前記貫通絶縁領域は、前記ダミーチャネルの一部を貫通する、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第2基板を貫通するように配置され、前記メモリセル領域と前記周辺回路領域の前記回路素子を電気的に連結する配線構造を含む配線領域をさらに含む、請求項1乃至
6のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記貫通絶縁領域及び前記配線領域は、同一の深さを有する、請求項
7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記配線構造は、前記第1基板上において垂直に延在される導電性プラグを含む、請求項
7又は
8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1基板は不純物を含む第1ウェル領域を含み、前記第2基板は不純物を含む第2ウェル領域を含み、
前記コンタクトプラグは、前記第1ウェル領域から前記第2ウェル領域に延在される、請求項1乃至
9のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1及び第2ウェル領域は、同一の導電型の不純物を含む、請求項
10に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記コンタクトプラグは、複数個が列をなして配置される、請求項1乃至
11のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記コンタクトプラグは、多結晶シリコンからなる、請求項1乃至
12のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記貫通絶縁領域は、互いに離隔して複数個配置される、請求項1乃至
13のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項15】
第1基板上に設けられ、前記第1基板において垂直に延在されるコンタクトプラグを含む第1領域と、
前記第1基板の上部に配置される第2基板上に設けられ、前記第2基板上において垂直に延在されるチャネルを含む第2領域と、
前記第2基板を貫通して前記コンタクトプラグ
の上面全体と接触する貫通絶縁領域と、を含
み、
前記コンタクトプラグは、前記第1基板を前記貫通絶縁領域と直接接続している、
半導体装置。
【請求項16】
前記貫通絶縁領域は、前記チャネルより高い高さを有する、請求項
15に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記貫通絶縁領域は、上面より狭い下面を有する、請求項
15又は16に記載の半導体装置。
【請求項18】
第1基板上に周辺回路をなす回路素子を形成する段階と、
前記第1基板上において垂直に延在される少なくとも一つのコンタクトプラグを形成する段階と、
前記少なくとも一つ
のコンタクトプラグと連結される第2基板を形成する段階と、
前記第2基板上に犠牲層及び層間絶縁層を交互に積層する段階と、
前記犠牲層及び前記層間絶縁層を貫通するチャネルを形成する段階と、
前記第2基板を貫通し、前記コンタクトプラグ
の上面全体と接触する貫通絶縁領域を形成する段階と、
前記犠牲層を除去し、前記犠牲層が除去された領域にゲート電極を形成する段階と、を含
み、
前記コンタクトプラグは、前記第1基板を前記貫通絶縁領域と直接接続し、前記貫通絶縁領域内に配線構造は形成されない、
半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記貫通絶縁領域を形成する段階は、前記チャネルを形成する段階以後に行われる、請求項
18に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記貫通絶縁領域を形成する段階は、
前記犠牲層、前記層間絶縁層、及び前記第2基板を貫通する開口部を形成する段階と、
前記開口部に絶縁物質を充填する段階と、を含む、請求項
18又は
19に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項21】
前記開口部により、
前記少なくとも一つ
のコンタクトプラグと前記第2基板とが分離される、請求項
20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項22】
前記第2基板を貫通する配線領域を形成する段階をさらに含み、
前記配線領域を形成するための配線領域の開口部が、前記貫通絶縁領域を形成するための前記開口部とともに形成される、請求項
20に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項23】
前記配線領域内に導電性プラグを形成する段階をさらに含む、請求項
22に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子装置の高性能化、高速化、及び/又は多機能化などへの要求が増加するにつれて、電子装置内の半導体装置の集積度が増加している。半導体装置の高集積化の傾向に伴い、半導体装置をなすパターンが小型化する。これにより、製造工程での不良発生防止が重要になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が実現しようとする技術的課題の一つは、信頼性が向上した半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
例示的な実施形態による半導体装置は、第1基板上に設けられ、回路素子、及び上記第1基板において垂直に延在されるコンタクトプラグを含む周辺回路領域と、上記第1基板の上部に配置される第2基板上に設けられ、メモリセルを含むメモリセル領域と、上記コンタクトプラグの上部から上記第2基板を貫通し、上記コンタクトプラグの上面を覆う貫通絶縁領域とを含むことができる。
【0005】
例示的な実施形態による半導体装置は、第1基板上に設けられ、上記第1基板において垂直に延在されるコンタクトプラグを含む第1領域と、上記第1基板の上部に配置される第2基板上に設けられ、上記第2基板上において垂直に延在されるチャネルを含む第2領域と、上記コンタクトプラグ上に配置され、上記コンタクトプラグを上記第2基板から電気的に分離する貫通絶縁領域とを含むことができる。
【0006】
例示的な実施形態による半導体装置の製造方法は、第1基板上に周辺回路をなす回路素子を形成する段階と、上記第1基板において垂直に延在される少なくとも一つのコンタクトプラグを形成する段階と、上記コンタクトプラグと連結される第2基板を形成する段階と、上記第2基板上に犠牲層及び層間絶縁層を交互に積層する段階と、上記犠牲層及び上記層間絶縁層を貫通するチャネルを形成する段階と、上記第2基板を貫通して上記コンタクトプラグと連結される貫通絶縁領域を形成する段階と、上記犠牲層を除去し、上記犠牲層が除去された領域にゲート電極を形成する段階とを含むことができる。
【発明の効果】
【0007】
メモリセル領域が設けられた基板を貫通する貫通絶縁領域を配置することにより、信頼性が向上した半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0008】
本発明の多様で有益な利点と効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程で、より容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【
図3】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【
図4】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【
図5】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【
図6a】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な平面図である。
【
図6b】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な平面図である。
【
図7】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図9】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図10】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図11】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図12】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図13】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図14】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図15】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図16】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図17】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を以下のように説明する。
【0011】
図1は例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
図2は
図1の‘A’領域の拡大図である。
【0012】
図1を参照すると、半導体装置1000は、第1基板101と、第1基板101の上部に配置される第2基板201を含むことができる。第1基板101上には第1領域である周辺回路領域PERIが提供され、第2基板201上には第2領域であるメモリセル領域CELLが提供されることができる。
【0013】
周辺回路領域PERIは、第1基板101、第1基板101上に配置される回路素子120、回路素子120を覆う周辺領域絶縁層190、第1基板101から上部の第2基板201に向かって延在されるコンタクトプラグ150、及び下部配線構造LWを含むことができる。
【0014】
第1基板101は、X方向とY方向に延在される上面を有することができる。第1基板101は、半導体物質、例えば、IV族半導体、III-V族化合物半導体又はII-VI族酸化物半導体を含むことができる。例えば、IV族半導体はシリコン、ゲルマニウム、又はシリコン-ゲルマニウムを含むことができる。第1基板101は、バルクウェハ又はエピタキシャル層として提供されることができる。第1基板101は、不純物を含むウェル領域及び素子分離領域を含むことができる。
【0015】
回路素子120は、回路ゲート誘電層122、回路ゲート電極層125、及びスペーサ層124を含むことができる。回路ゲート電極層125の両側において、第1基板101内に不純物領域105が配置されることができる。回路ゲート誘電層122はシリコン酸化物を含むことができ、回路ゲート電極層125は、金属、多結晶シリコン、金属シリサイドのような導電性物質を含むことができる。スペーサ層124は、回路ゲート誘電層122と回路ゲート電極層125の両側壁に配置されることができ、例えば、シリコン窒化物からなることができる。
【0016】
周辺領域絶縁層190は、第1基板101、及び第1基板101上の回路素子120を覆い、且つ第1基板101と第2基板201との間に配置されることができる。周辺領域絶縁層190は絶縁性物質からなることができる。
【0017】
コンタクトプラグ150は、第1基板101から第2基板201に向かって周辺領域絶縁層190を貫通し、垂直に延在されることができる。コンタクトプラグ150は、第1基板101の一部領域に局部的に配置されることができ、行と列をなして配置されることができる。但し、コンタクトプラグ150の個数は図示のものに限定されず、多様に変更されることができる。例えば、例示的な実施形態においてコンタクトプラグ150は一つのみ配置されることもできる。コンタクトプラグ150は、例えば、ドープされた多結晶シリコン又は金属からなることができる。
【0018】
下部配線構造LWは、周辺回路領域PERI内の回路素子120をメモリセル領域CELLと電気的に連結させるように配置されることができる。下部配線構造LWは、第1基板101から順次積層される第1下部コンタクトLC1、第1下部配線ラインLMO、第2下部コンタクトLC2、第2下部配線ラインLM1、第3下部コンタクトLC3、及び第3下部配線ラインLM2を含むことができる。下部配線構造LWをなすコンタクトプラグ及び配線ラインの個数は、実施形態に応じて多様に変更されることができる。下部配線構造LWは、金属を含むことができ、例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などを含むことができる。
【0019】
メモリセル領域CELLは、第2基板201、及び第2基板201の上面において垂直に互いに離隔して積層されるゲート電極230、ゲート電極230と交互に積層される層間絶縁層220、ゲート電極230を貫通するように配置されるチャネルCH、ゲート電極230を覆う第1及び第2セル領域絶縁層292、294、及び上部配線構造HWを含むことができる。それぞれのチャネルCHに沿ってメモリセルが垂直に配列され、一つのメモリセルストリングが形成されることができる。
【0020】
第2基板201は、X方向とY方向に延在される上面を有することができる。第2基板201は、第1基板101と同一の大きさを有するか、又は第1基板101より小さい大きさで配置されることができる。第2基板201は、半導体物質、例えば、IV族半導体を含むことができる。例えば、第2基板201は多結晶シリコン層として提供されることができるが、これに限定されず、例えば、エピタキシャル層として提供されることもできる。第2基板201は、不純物を含む少なくとも一つのウェル領域を含むことができる。例えば、第2基板201は全体が一つのp-ウェル領域をなすことができる。この場合、コンタクトプラグ150によって連結される第1基板101の領域もp-ウェル領域であることができる。即ち、コンタクトプラグ150によって連結される第1基板101の領域と第2基板201の領域は、同一の導電型の不純物を含む領域であることができるが、これに限定されるものではない。
【0021】
ゲート電極230は、第2基板201上において、垂直に互いに離隔して積層され、少なくとも一方向、例えば、X方向に沿って互いに異なる長さで延在されることができる。それぞれのゲート電極230は、半導体装置1000の接地選択トランジスタ、複数のメモリセル、及びストリング選択トランジスタのゲートをなすことができる。半導体装置1000の容量に応じて、ゲート電極230の個数は多様に変更されることができる。ゲート電極230は、金属物質、例えば、タングステン(W)を含むことができる。実施形態に応じて、ゲート電極230は多結晶シリコン又は金属シリサイド物質を含むことができる。例示的な実施形態において、ゲート電極230は拡散防止膜をさらに含むことができ、上記拡散防止膜は、例えば、タングステン窒化物(WN)、タンタル窒化物(TaN)、窒化チタン(TiN)、又はこれらの組み合わせを含むことができる。
【0022】
層間絶縁層220は、ゲート電極230の間に配置されることができる。層間絶縁層220も、ゲート電極230と同様に、第2基板201の上面に、垂直方向において互いに離隔し、X方向に延在されるように配置されることができる。層間絶縁層220は、シリコン酸化物又はシリコン窒化物のような絶縁性物質を含むことができる。
【0023】
チャネルCHは、第2基板201上に、行と列をなし、且つ互いに離隔して配置されることができる。チャネルCHは、X-Yの平面上で格子模様を形成するように配置されるか、又は一方向でジグザグ状に配置されることができる。チャネルCHは、柱形状を有し、アスペクト比に応じて第2基板201に近いほど狭くなる傾斜した側面を有することができる。
【0024】
チャネルCH内にはチャネル領域240が配置されることができる。チャネルCH内のチャネル領域240は、内部のチャネル絶縁層250を囲む環状(annular)に形成されることができるが、実施形態に応じてチャネル絶縁層250がなく、円柱又は角柱のような柱形状を有することもできる。チャネル領域240は、下部においてエピタキシャル層210と連結されることができる。チャネル領域240は、多結晶シリコン又は単結晶シリコンのような半導体物質を含むことができ、上記半導体物質は、ドープされていない物質、又はp型もしくはn型不純物を含む物質であることができる。チャネル領域240は、チャネルパッド255によって上部配線構造HWと連結されることができる。
【0025】
チャネルCHにおいてチャネル領域240の上部にはチャネルパッド255が配置されることができる。チャネルパッド255は、チャネル絶縁層250の上面を覆い、チャネル領域240と電気的に連結されるように配置されることができる。チャネルパッド255は、例えば、ドープされた多結晶シリコンを含むことができる。
【0026】
ゲート誘電層245は、ゲート電極230とチャネル領域240との間に配置されることができる。ゲート誘電層245は、チャネル領域240から順次積層されたトンネリング層、電荷保存層、及びブロッキング層を含むことができる。上記トンネリング層は、電荷を上記電荷保存層にトンネリングさせることができ、例えば、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(Si3N4)、シリコン酸窒化物(SiON)、又はこれらの組み合わせを含むことができる。上記電荷保存層は、電荷トラップ層又はフローティングゲート導電層であることができる。上記ブロッキング層は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(Si3N4)、シリコン酸窒化物(SiON)、高誘電率(high-k)を有する誘電物質、又はこれらの組み合わせを含むことができる。例示的な実施形態において、ゲート誘電層245の少なくとも一部はゲート電極230に沿って水平方向に延在されることができる。
【0027】
エピタキシャル層210は、チャネルCHの下端において第2基板201上に配置され、少なくとも一つのゲート電極230の側面に配置されることができる。エピタキシャル層210は、第2基板201のリセスされた領域に配置されることができる。エピタキシャル層210の上部面の高さは、最下部のゲート電極230の上面より高く、次のゲート電極230の下面より低くてもよいが、図示のものに限定されない。例示的な実施形態において、エピタキシャル層210は省略されることもでき、この場合、チャネル領域240は、第2基板201と直接連結されることができる。
【0028】
第1及び第2セル領域絶縁層292、294は、第2基板201、第2基板201上のゲート電極230、及び周辺領域絶縁層190を覆うように配置されることができる。第1及び第2セル領域絶縁層292、294は絶縁性物質からなることができる。
【0029】
上部配線構造HWは、メモリセル領域CELLと周辺回路領域PERIの回路素子120を電気的に連結させるように配置されることができる。例えば、上部配線構造HWは、メモリセル領域CELLのチャネル領域240と周辺回路領域PERIの回路素子120を連結させるように配置されることができる。上部配線構造HWは、第2基板201から順次に積層される第1上部コンタクトHC1、ビアコンタクトVC、第1上部配線ラインHM0、第2上部コンタクトHC2、第2上部配線ラインHM1、第3上部コンタクトHC3、及び第3上部配線ラインHM2を含むことができる。第1上部配線ラインHM0は、半導体装置1000のビットラインに該当するか、又は上記ビットラインと連結される配線構造であることができる。上部配線構造HWをなすコンタクトプラグ及び配線ラインの個数は、実施形態に応じて多様に変更されることができる。上部配線構造HWは、金属を含むことができ、例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などを含むことができる。
【0030】
半導体装置1000は、第2基板201を貫通するように配置される貫通絶縁領域260及び配線領域265をさらに含むことができる。
【0031】
貫通絶縁領域260及び配線領域265は、ゲート電極230の上部からゲート電極230、層間絶縁層220、及び第2基板201を貫通して周辺領域絶縁層190の上部の一部まで延在されることができる。貫通絶縁領域260及び配線領域265は、同一のエッチング工程により形成され、同一の深さを有することができる。
【0032】
配線領域265は、メモリセル領域CELL及び周辺回路領域PERIを互いに連結するための配線構造を含む領域であることができる。配線領域265は、チャネルCHが配置される領域においてチャネルCHの間の少なくとも一領域に配置されることができる。配線領域265は絶縁性物質を含み、内部に上部配線構造HWの少なくとも一部が配置されることができる。例えば、上部配線構造HWのうちメモリセル領域CELLの上記ビットラインと連結される配線構造が配線領域265内に延在されることができる。
図1には、配線領域265が第1上部コンタクトHC1を含むように示されているが、これに限定されるものではない。
【0033】
貫通絶縁領域260は、ゲート電極230のエッジ領域、即ち、中心領域より外側の領域でゲート電極230を貫通してコンタクトプラグ150と連結されるように配置されることができる。貫通絶縁領域260は、メモリセル領域CELL内において配線領域265の外側に位置することができる。例えば、
図1に示されたように、貫通絶縁領域260はゲート電極230が互いに異なる長さで延在される領域に配置されることができる。貫通絶縁領域260は、全体が絶縁性物質で充填された構造を有することができる。これにより、第2基板201とコンタクトプラグ150を電気的に分離させることができる。貫通絶縁領域260は複数の絶縁層からなることもできる。例示的な実施形態において、貫通絶縁領域260は、コンタクトプラグ150の上部に配置され、且つコンタクトプラグ150が配置されない領域にさらに延在されて配置されることができる。例えば、貫通絶縁領域260は、X方向にさらに広く形成されて、第2基板201の右側端部を含む領域を超えて延在されることができる。
【0034】
貫通絶縁領域260は、下部に向かうほど幅が狭くなる形状を有することができる。例えば、貫通絶縁領域260の下面は上面より狭くてもよく、貫通絶縁領域260の上部における第1幅W1は、下部における第2幅W2より大きくてもよい。上記第1幅W1は、配線領域265の上部における第3幅W3と同一であってもよい。また、貫通絶縁領域260の高さはチャネルCHより高くてもよい。但し、貫通絶縁領域260の形状及び貫通絶縁領域260と配線領域265の相対的な大きさは、図示のものに限定されず、実施形態に応じて多様に変更されることができる。
【0035】
図2を参照すると、貫通絶縁領域260は周辺領域絶縁層190の一部を貫通し、第2基板201の下部を超えて延在されることができる。貫通絶縁領域260の下面は、第2基板201の下面から第1長さD1だけ低いレベルに位置することができる。コンタクトプラグ150は、第1基板101と第2基板201を連結するように配置された後、貫通絶縁領域260によって上部が上記第1長さD1だけ除去されることができる。上記第1長さD1は、実施形態に応じてより多様に変更されることができる。例えば、上記第1長さD1は、数オングストローム(angstrom)から数百ナノメートルの範囲を有することができる。貫通絶縁領域260は、コンタクトプラグ150の上面150Uの全体を覆うように配置されることができる。また、貫通絶縁領域260の内部側面のうち一部は、第2基板201の内部側面201Lと接触するように配置されることができる。したがって、貫通絶縁領域260によってコンタクトプラグ150及び第2基板201が互いに物理的及び電気的に連結されずに分離されることができる。
【0036】
図3~
図5は、例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【0037】
図3を参照すると、半導体装置1000aは、第1基板101a及び第1基板101aの上部に配置される第2基板201aを含むことができる。本実施形態の半導体装置1000aは、
図1の実施形態とは異なり、第2基板201aが複数の領域を含むことができる。
【0038】
第2基板201aは、互いに異なる不純物濃度を有する第1領域203及び第2領域205を含むことができる。例えば、第1領域203は高濃度の不純物を含み、第2領域205は低濃度の不純物を含むことができる。この場合、第1領域203を介して第2領域205に電気的信号が印加されることができる。但し、第2基板201aの構造はこれに限定されず、例えば、第1領域203及び第2領域205は、互いに異なる導電型の不純物を含むこともでき、垂直に積層される二つ以上のウェル領域を含むこともできる。貫通絶縁領域260は、第1領域203及び第2領域205の両方を貫通することができ、例示的な実施形態において、第1領域203のみを貫通するように配置されることもできる。
【0039】
本実施形態において、第1基板101aも、上面から所定の深さを有するウェル領域103を含むことができる。ウェル領域103は、第1基板101aと同一又は異なる導電型の不純物を含む領域であることができる。例えば、第1基板101aがp-型不純物を含む場合、ウェル領域103はn-型不純物を含むことができる。又は、ウェル領域103も第1基板101aと同様にp-型不純物を含むことができ、この場合、ウェル領域103を囲み、n-型不純物を含むウェル領域がさらに配置されることができる。図示されない領域において、第1基板101aはウェル領域103のほかに、ウェル領域103と異なる導電型の不純物を含み、第1基板101aの上面から所定の深さに配置されるウェル領域をさらに含むことができる。例示的な実施形態において、第1基板101a内のウェル領域の構造は多様に変更されることができる。
【0040】
図4を参照すると、半導体装置1000bにおいて、貫通絶縁領域260aは、
図1の実施形態とは異なり、チャネルCHの間に配置されることができる。即ち、貫通絶縁領域260aは、ゲート電極230が互いに異なる長さで延在される領域ではなく、ゲート電極230の中心領域に近い領域に配置されることができる。貫通絶縁領域260aは、下部プラグ150の上部から第2基板201を貫通するように配置されることができる。
【0041】
貫通絶縁領域260aの上部における上部配線構造HWは、少なくとも一部が省略されることができ、例えば、ビアコンタクトVCが省略されることができる。貫通絶縁領域260aに隣接して配置されるチャネルCHのうち一部はダミーチャネルであることができるが、これに限定されるものではない。例示的な実施形態において、貫通絶縁領域260aの配置は、このように下部のコンタクトプラグ150の位置に応じて変更されることができる。
【0042】
図5を参照すると、半導体装置1000cにおいて、貫通絶縁領域260bは、
図1及び
図4の実施形態とは異なり、ゲート電極230の外側に位置する第2基板201のエッジ領域に配置されることができる。したがって、貫通絶縁領域260bは、ゲート電極230を貫通せず、第2基板201を貫通するように配置されることができる。
【0043】
また、貫通絶縁領域260bは、配線領域265に比べて相対的に低い高さを有することができる。配線領域265は第1高さH1を有し、貫通絶縁領域260bは第1高さH1より低い第2高さH2を有することができる。例示的な実施形態において、第2高さH2が最小値を有する場合、貫通絶縁領域260bの上面は、第2基板201の上面より低いレベルに位置することもできる。このように、貫通絶縁領域260bが配線領域265より低い高さを有する特徴は、上述した他の実施形態にも適用可能である。本実施形態において、貫通絶縁領域260bは、第1セル領域絶縁層292を完全に貫通しないことができるが、これに限定されるものではなく、
図1及び
図4のように第1セル領域絶縁層292を完全に貫通するか、又は様々な高さで貫通するように配置されることができる。
【0044】
図6a及び
図6bは例示的な実施形態による半導体装置の概略的な平面図である。
【0045】
図6aを参照すると、半導体装置1000dの第2基板201は、第1領域I及び第2領域IIを含むことができる。第1領域Iは、メモリセルがチャネルCHに沿って配置されるセル領域であることができ、第2領域IIは、ゲート電極230が互いに異なる長さで延在されて、上部の配線構造と連結されるコンタクト領域であることができる。第2領域IIのうち第1領域Iと隣接した領域には、ダミーチャネルDCHがチャネルCHと同一のパターンで配置されることができる。半導体装置1000dは、ゲート電極230を分割し、X方向に横切る分離領域SRをさらに含むことができる。分離領域SRは、メモリセルを駆動するための共通のソースラインを含むことができる。
【0046】
配線領域265は第1領域Iに配置されることができ、貫通絶縁領域260は第2領域IIに配置されることができる。配線領域265は、例えば、第1領域Iにおいて隣接する分離領域SRの間に配置されることができる。第1領域Iにおいても配線領域265と接するか、又は配線領域265に隣接して配置されたチャネルCHはダミーチャネルに該当することができる。貫通絶縁領域260は、例えば、第2領域IIにおいて隣接する分離領域SRの間に配置されることができる。貫通絶縁領域260は、ゲート電極230が互いに異なる長さで延在される領域内に配置されるように示されているが、これに限定されず、例えば、ダミーチャネルDCHの一部の間に配置されることもできる。配線領域265及び貫通絶縁領域260は、半導体装置1000d内で1個又は複数個配置されることができ、複数個配置される場合には、一定間隔離隔して配置されることができる。
図6aに示す配線領域265及び貫通絶縁領域260の形状と大きさは例示的なものであり、実施形態に応じて多様に変更されることができる。
【0047】
図6bを参照すると、半導体装置1000eの貫通絶縁領域260は、
図6aの実施形態とは異なり、ゲート電極230のY方向に沿ったエッジ領域である第2領域IIに配置されることができる。即ち、貫通絶縁領域260は分離領域SRのY方向に沿った少なくとも一側に配置されることができる。
【0048】
図7~
図17は、例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図7~
図17には、
図1に示された領域に対応する領域が示される。
【0049】
図7を参照すると、第1基板101上に回路素子120及び下部配線構造LWを形成することができる。
【0050】
まず、回路ゲート誘電層122と回路ゲート電極層125が第1基板101上に順次形成されることができる。回路ゲート誘電層122と回路ゲート電極層125は、原子層成長(Atomic Layer Deposition、ALD)又は化学気相成長(Chemical Vapor Deposition、CVD)を利用して形成されることができる。回路ゲート誘電層122はシリコン酸化物で形成され、回路ゲート電極層125は多結晶シリコン及び金属シリサイド層のうち少なくとも一つで形成されることができるが、これに限定されるものではない。次に、回路ゲート誘電層122と回路ゲート電極層125の両側壁にスペーサ層124及び不純物領域105を形成することができる。実施形態に応じて、スペーサ層124は複数の層からなることもできる。次に、イオン注入工程を行って不純物領域105を形成することができる。
【0051】
下部配線構造LWのうち、第1下部コンタクトLC1、第2下部コンタクトLC2、及び第3下部コンタクトLC3は周辺領域絶縁層190を一部形成した後、一部をエッチングして除去し、導電性物質を充填することにより形成することができる。第1下部配線ラインLMO、第2下部配線ラインLM1、及び第3下部配線ラインLM2は、例えば、導電性物質を堆積させた後、これをパターニングすることにより形成することができる。
【0052】
周辺領域絶縁層190は、複数個の絶縁層からなることができる。周辺領域絶縁層190は、下部配線構造LWを形成する各段階で一部を形成し、第3下部配線ラインLM2の上部に一部を形成することにより、最終的に回路素子120及び下部配線構造LWを覆うように形成することができる。
【0053】
図8を参照すると、周辺領域絶縁層190の一部を除去して第1コンタクトプラグホールPH1を形成することができる。
【0054】
コンタクトプラグ150(
図1を参照)が形成される領域において、第1基板101が露出するように別途のマスク層を利用してエッチング工程を行うことにより、周辺領域絶縁層190を貫通する第1コンタクトプラグホールPH1を形成することができる。
【0055】
図9を参照すると、第1コンタクトプラグホールPH1を充填してコンタクトプラグ150を形成し、周辺領域絶縁層190及びコンタクトプラグ150の上部に第2基板201を形成することができる。
【0056】
コンタクトプラグ150は、第1コンタクトプラグホールPH1内に半導体物質又は導電性物質を堆積させることにより形成することができる。コンタクトプラグ150は、例えば、多結晶シリコンからなることができ、不純物を含むことができる。
【0057】
第2基板201は、周辺領域絶縁層190上に形成されることができる。第2基板201は、例えば、多結晶シリコンからなることができ、CVD工程によって形成されることができる。第2基板201をなす多結晶シリコンは不純物を含むことができる。第2基板201は第1基板101より小さく形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0058】
図10を参照すると、第2基板201上に犠牲層280及び層間絶縁層220を交互に積層し、犠牲層280がX方向において互いに異なる長さで延在されるように犠牲層280及び層間絶縁層220の一部を除去することができる。
【0059】
犠牲層280は、後続工程を通じてゲート電極230となる層であることができる。犠牲層280は、層間絶縁層220に対してエッチング選択性を有する物質で形成される。例えば、層間絶縁層220は、シリコン酸化物及びシリコン窒化物のうち少なくとも一つからなることができ、犠牲層280は、シリコン、シリコン酸化物、シリコンカーバイド、及びシリコン窒化物の中から選択された、層間絶縁層220と異なる物質からなることができる。実施形態に応じて、層間絶縁層220の厚さはすべて同一でなくてもよい。
【0060】
次に、上部の犠牲層280が下部の犠牲層280より短く延在されるように、犠牲層280に対するフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を繰り返して行うことができる。これにより、犠牲層280は、階段状をなすことができる。例示的な実施形態において、犠牲層280は、端部が相対的に厚い厚さを有するように形成されることができ、そのための工程がさらに行われることもできる。次に、犠牲層280と層間絶縁層220の積層構造物の上部を覆う第1セル領域絶縁層292を形成することができる。
【0061】
図11を参照すると、犠牲層280及び層間絶縁層220の積層構造物を貫通するチャネルホールCHHを形成することができる。
【0062】
チャネルホールCHHを形成するために、まず第1セル領域絶縁層292上にハードマスク層、非晶質炭素層(amorphous carbon layer、ACL)、及びフォトレジスト層などを含むマスク層270を形成することができる。マスク層270は、第1セル領域絶縁層292の上面及び側面を覆い、第1基板101上に延在されることができる。
【0063】
チャネルホールCHHはホールの形態を有することができ、異方性エッチング工程により形成することができる。上記積層構造物の高さによって、チャネルホールCHHの側壁は第2基板201の上面と直交しないことがある。例示的な実施形態において、チャネルホールCHHは、第2基板201の一部をリセスするように形成されることができる。
【0064】
チャネルホールCHHを形成するにあたり、プラズマドライエッチング工程を利用すると、チャネルホールCHH内に発生したイオンによりチャネルホールCHHの上下部に電位差が発生することがある。しかし、実施形態において、第2基板201がコンタクトプラグ150によって第1基板101と連結されているため、カチオンが第1基板101に流れることができ、マスク層270を介してアニオンが第1基板101に流れることができるため、上記電位差によるアーキング(arcing)不良を予防することができる。
【0065】
図12を参照すると、チャネルホールCHH内にエピタキシャル層210、チャネル領域240、ゲート誘電層245、チャネル絶縁層250、及びチャネルパッド255を形成してチャネルCHを形成することができる。
【0066】
エピタキシャル層210は、選択的エピタキシャル成長工程(Selective Epitaxial Growth、SEG)を利用して形成することができる。エピタキシャル層210は、単一層又は複数の層からなることができる。エピタキシャル層210は不純物がドープされているか、又はドープされていない多結晶シリコン、単結晶シリコン、多結晶ゲルマニウム、又は単結晶ゲルマニウムを含むことができる。ゲート誘電層245は、ALD又はCVDを利用して均一な厚さを有するように形成されることができる。本段階では、ゲート誘電層245の中でもチャネル領域240に沿って垂直に延在される少なくとも一部が形成されることができる。チャネル領域240は、チャネルCH内においてゲート誘電層245上に形成されることができる。チャネル絶縁層250は、チャネルCHを充填するように形成され、絶縁物質であることができる。但し、実施形態に応じて、チャネル絶縁層250ではない導電性物質でチャネル領域240の間を充填することもできる。チャネルパッド255は導電性物質からなることができ、例えば、多結晶シリコンからなることができる。
【0067】
図13を参照すると、犠牲層280及び層間絶縁層220の積層構造物を貫通する第1及び第2開口部OP1、OP2を形成することができる。
【0068】
第1及び第2開口部OP1、OP2は、それぞれ
図1の配線領域265及び貫通絶縁領域260に対応する領域に形成されることができる。第1及び第2開口部OP1、OP2は、
図11を参照して上述したチャネルホールCHHの形成工程と同様に、マスク層270のような層を形成し、これを利用してエッチング工程を行うことにより形成されることができる。第1及び第2開口部OP1、OP2は、同一のエッチング工程を通じて同時に形成されることができるが、これに限定されるものではない。第1及び第2開口部OP1、OP2は同一の深さに形成されることができる。第2開口部OP2は第2基板201を完全に貫通して、下部のコンタクトプラグ150が露出するように形成されることができる。本工程では、第2開口部OP2の形成時に、コンタクトプラグ150の上部の一部が除去されることができる。
【0069】
図14を参照すると、第1及び第2開口部OP1、OP2を絶縁性物質で充填することで、配線領域265及び貫通絶縁領域260を形成することができる。
【0070】
上記絶縁性物質は、CVD又は物理気相成長(Physical Vapor Deposition、PVD)工程により形成されることができる。配線領域265は、後続工程を通じて内部に配線構造がさらに形成され、最終的に貫通絶縁領域260と異なる構造を有することができる。貫通絶縁領域260は、全体が絶縁物質のみで充填された構造を有することができる。
【0071】
コンタクトプラグ150と第2基板201との間の連結を切り、貫通絶縁領域260を形成することにより、第2基板201はフローティング(floating)状態になることができる。
【0072】
図15を参照すると、分離領域SR(
図6a及び
図6bを参照)を形成し、これを利用して犠牲層280を除去することができる。
【0073】
犠牲層280及び層間絶縁層220の積層構造物の一部を異方性エッチングして、図示されない領域で、
図6a及び
図6bに示されたような分離領域SRを形成することができる。分離領域SRは、X方向に延在されるトレンチ状に形成されることができる。分離領域SRを介して露出する犠牲層280は、例えば、湿式エッチングを利用して、層間絶縁層220に対する選択的除去工程を行うことで除去することができる。これにより、層間絶縁層220の間でチャネルCH、貫通絶縁領域260、及び配線領域265の側壁が一部露出することができる。
【0074】
図16を参照すると、犠牲層280が除去された領域にゲート電極230を形成することができる。
【0075】
ゲート電極230は、犠牲層280が除去された領域に導電性物質を充填して形成することができる。ゲート電極230は、金属、多結晶シリコン、又は金属シリサイド物質を含むことができる。例示的な実施形態では、ゲート電極230の形成前に、ゲート誘電層245(
図12を参照)の中でゲート電極230に沿って第2基板201上に水平に延在される領域がある場合、上記領域が先に形成されることができる。
【0076】
次に、
図6a及び
図6bの分離領域SRにスペーサ状の絶縁層、及び上記絶縁層内を埋め込む導電層を形成することができる。
【0077】
図17を参照すると、第1セル領域絶縁層292上に部分第2セル領域絶縁層294Pを形成し、部分第2セル領域絶縁層294P及び配線領域265をともに貫通する第2コンタクトプラグホールPH2を形成することができる。
【0078】
第2コンタクトプラグホールPH2は、後で第1上部コンタクトHC1を形成するためにホール状に形成されることができる。第2コンタクトプラグホールPH2により、下部配線構造LWのうち第3下部配線ラインLM2が一部露出することができる。
【0079】
次に、
図1をともに参照すると、第2コンタクトプラグホールPH2を導電性物質で充填して第1上部コンタクトHC1を形成し、残りの上部配線構造HWを形成することができる。上部配線構造HWのうちビアコンタクトVC、第2上部コンタクトHC2、及び第3上部コンタクトHC3は、第2セル領域絶縁層294を一部形成した後、これをエッチングして導電性物質を充填することにより形成することができる。第1上部配線ラインHM0、第2上部配線ラインHM1、及び第3上部配線ラインHM2は、例えば、導電性物質を堆積させた後、これをパターニングすることにより形成することができる。
【0080】
上部配線構造HWを形成することにより、配線領域265内には上部配線構造HWの一部が含まれることがある。また、例示的な実施形態において、貫通絶縁領域260内にも配線構造などをなす導電性物質が一部含まれることがある。但し、この場合においても、第2基板201とコンタクトプラグ150は絶縁物質によって互いに分離されることができる。
【0081】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0082】
CH チャネル
LW 下部配線構造
LC1~LC3 下部コンタクト
LM0~LM2 下部配線ライン
HW 上部配線構造
HC1~HC3 上部コンタクト
HM0~HM2 上部配線ライン
101 第1基板
105 不純物領域
120 回路素子
122 回路ゲート誘電層
124 スペーサ層
125 回路ゲート電極層
150 コンタクトプラグ
190 周辺領域絶縁層
201 第2基板
210 エピタキシャル層
220 層間絶縁層
230 ゲート電極
240 チャネル領域
245 ゲート誘電層
250 チャネル絶縁層
255 チャネルパッド
260 貫通絶縁領域
265 配線領域
270 マスク層
280 犠牲層
292、294 セル領域絶縁層