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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】箱詰め装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/10 20060101AFI20220801BHJP
   B65B 57/14 20060101ALI20220801BHJP
   B65B 5/06 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
B65B57/10 D
B65B57/14
B65B5/06
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018168496
(22)【出願日】2018-09-10
(65)【公開番号】P2020040698
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹本 文彦
(72)【発明者】
【氏名】有本 直弘
(72)【発明者】
【氏名】池澤 和幸
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-062967(JP,A)
【文献】特開2012-091921(JP,A)
【文献】特開2001-322608(JP,A)
【文献】国際公開第96/022223(WO,A1)
【文献】実開平04-053609(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/00
B65B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の整列位置で整列させられた複数の物品をその整列方向と直交する水平方向へ押出しプレートで押し出すことによって所定の目標位置へ前記複数の物品を移送し、この移送した前記複数の物品を外装箱に収容して箱詰め品を生産する箱詰め装置であって、
前記整列位置から前記目標位置へ移送される前記物品の移送方向に間隔をあけて並んで配置され、移送中の前記物品を検出する複数の物品検出センサと、
前記押出しプレートの押出し動作による前記複数の物品の移送中において、複数の前記物品検出センサの検出結果に基づいて転倒した前記物品の有無を判定し、前記転倒した物品が有ると判定したときに前記押出しプレートの押出し動作を中断させる制御装置と、
を備え、
前記物品は、前記整列位置において、高さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも大きい姿勢で整列され、
前記制御装置は、
前記物品の幅方向の寸法よりも長い間隔で配置され、かつ、前記物品の高さ方向の寸法よりも短い間隔で配置されている2つの前記物品検出センサによって同時に物品が検出されているときに、前記転倒した物品が有ると判定するよう構成された、
詰め装置。
【請求項2】
所定の整列位置で整列させられた複数の物品をその整列方向と直交する水平方向へ押出しプレートで押し出すことによって所定の目標位置へ前記複数の物品を移送し、この移送した前記複数の物品を外装箱に収容して箱詰め品を生産する箱詰め装置であって、
前記整列位置から前記目標位置へ移送される前記物品の移送方向に間隔をあけて並んで配置され、移送中の前記物品を検出する複数の物品検出センサと、
前記押出しプレートの押出し動作による前記複数の物品の移送中において、複数の前記物品検出センサの検出結果に基づいて転倒した前記物品の有無を判定し、前記転倒した物品が有ると判定したときに前記押出しプレートの押出し動作を中断させる制御装置と、
を備え、
前記物品検出センサは、3つ以上備えられており、
前記物品は、前記整列位置において、高さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも大きい姿勢で整列され、
前記制御装置は、
各々、前記物品の幅方向の寸法よりも長い間隔で配置され、かつ、前記物品の高さ方向の寸法よりも短い間隔で配置されている2つの前記物品検出センサを含むように予め設定された複数のセンサグループのうちのいずれか1つの前記センサグループに含まれる前記2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されているときに、前記転倒した物品が有ると判定するよう構成された、
詰め装置。
【請求項3】
前記箱詰め品の品種を設定するための操作が行われる操作器をさらに備え、
前記制御装置は、
前記箱詰め品の各々の品種に対応して複数の前記センサグループを予め記憶しており、前記操作器で予め設定される品種に対応する複数の前記センサグループに含まれる前記物品検出センサの検出結果に基づいて前記転倒した物品の有無の判定を行うよう構成された、
請求項2に記載の箱詰め装置。
【請求項4】
前記3つ以上備えられた物品検出センサは、所定間隔で配置されており、
前記物品の高さ方向の寸法及び幅方向の寸法と、前記物品検出センサの配置間隔とに基づいて、各々の前記センサグループに含まれる前記物品検出センサが決められている、
請求項2または3に記載の箱詰め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の物品を外装箱に収容する箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の物品を段ボールケース等の外装箱の内部に収容する箱詰め装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような従来の箱詰め装置は、複数の物品を整列させる整列コンベアと、一対の床板(ダンパー板、シャッタとも言う)を有し、床板を開閉駆動する床開閉装置と、整列コンベアで整列させられた複数の物品を床板上に押し出す押出しプレートと、押出しプレートで物品を押し出したときに物品を挟んで押出しプレートと対向するように配置されて物品を床板上で停止させるための平板状のストッパプレートと、外装箱を上記床板の直下まで上昇させる昇降機構と、床板上に押し出された複数の物品をその整列方向の両側から挟圧して保持する一対の平板状の保持プレートと、床板上に押し出された複数の物品を床板が開いた際に上方から外装箱の内部に押し込む押込みプレートとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-58848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の箱詰め装置では、整列コンベアにおいて、複数の物品がその厚み方向に整列され、このとき、物品が水平方向(幅方向)の横寸法よりも高さ方向の縦寸法が長くなる姿勢で整列される場合がある。この場合、これらの物品が押出しプレートによって押し出されて床板上へ移送されるときに、一部の物品が転倒し、その転倒した状態のまま床板上へ押し出されることがある。この状態で、箱詰めが行われると、箱詰め不良や物品の損傷が発生することになる。なお、特許文献1では、押出しプレートによって整列コンベアから床板上の所定位置へ物品が移送される移送路において、押出しプレートが物品を押出してから元の位置に戻ったときに、押出しプレートによって引き戻された物品の有無を検出する構成が記載されているが、押出しプレートによって押し出されるときの物品の転倒については考慮されていない。
【0006】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、整列された複数の物品が押出しプレートによって押し出されて移送される際に転倒した物品による箱詰め不良や物品の損傷を防止することができる箱詰め装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る箱詰め装置は、所定の整列位置で整列させられた複数の物品をその整列方向と直交する水平方向へ押出しプレートで押し出すことによって所定の目標位置へ前記複数の物品を移送し、この移送した前記複数の物品を外装箱に収容して箱詰め品を生産する箱詰め装置であって、前記整列位置から前記目標位置へ移送される前記物品の移送方向に間隔をあけて並んで配置され、移送中の前記物品を検出する複数の物品検出センサと、前記押出しプレートの押出し動作による前記複数の物品の移送中において、複数の前記物品検出センサの検出結果に基づいて転倒した前記物品の有無を判定し、前記転倒した物品が有ると判定したときに前記押出しプレートの押出し動作を中断させる制御装置と、を備えている。
【0008】
この構成によれば、整列された複数の物品の移送中において、複数の物品検出センサの検出結果に基づいて転倒した物品の有無を判定し、転倒した物品が有ると判定したときに押出しプレートの押出し動作を中断させる。この後、作業者が、例えば移送中の転倒した物品の処理を行った後、運転を再開させることにより、転倒した物品による箱詰め不良や物品の損傷を防止することができる。
【0009】
前記物品は、前記整列位置において、高さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも大きい姿勢で整列され、前記制御装置は、前記物品の幅方向の寸法よりも長い間隔で配置され、かつ、前記物品の高さ方向の寸法よりも短い間隔で配置されている2つの前記物品検出センサによって同時に物品が検出されているときに、前記転倒した物品が有ると判定するよう構成されていてもよい。
【0010】
前記物品検出センサは、3つ以上備えられており、前記物品は、前記整列位置において、高さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも大きい姿勢で整列され、前記制御装置は、各々、前記物品の幅方向の寸法よりも長い間隔で配置され、かつ、前記物品の高さ方向の寸法よりも短い間隔で配置されている2つの前記物品検出センサを含むように予め設定された複数のセンサグループのうちのいずれか1つの前記センサグループに含まれる前記2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されているときに、前記転倒した物品が有ると判定するよう構成されていてもよい。
【0011】
前記箱詰め品の品種を設定するための操作が行われる操作器をさらに備え、前記制御装置は、前記箱詰め品の各々の品種に対応して複数の前記センサグループを予め記憶しており、前記操作器で予め設定される品種に対応する複数の前記センサグループに含まれる前記物品検出センサの検出結果に基づいて前記転倒した物品の有無の判定を行うよう構成されていてもよい。
【0012】
この構成によれば、生産する箱詰め品の品種に変更がある場合には、作業者等が予め操作器を操作して変更後の品種を設定するだけで、制御装置が転倒した物品の有無の判定を行うのに用いるセンサグループを変更後の品種に対応するセンサグループに変更することができる。よって、箱詰め品の品種が変更される場合に利便性に優れている。
【0013】
前記3つ以上備えられた物品検出センサは、所定間隔で配置されており、前記物品の高さ方向の寸法及び幅方向の寸法と、前記物品検出センサの配置間隔とに基づいて、各々の前記センサグループに含まれる前記物品検出センサが決められているようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上に説明した構成を有し、整列された複数の物品が押出しプレートによって押し出されて移送される際に転倒した物品による箱詰め不良や物品の損傷を防止することができる箱詰め装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施形態の箱詰め装置の一例の概略を示す斜視図である。
図2図2(A)は、押出しプレートによって複数の物品が押し出されるときの状態を説明するための移送路及びその近傍の平面図であり、図2(B)は、同移送路及びその近傍の側面図である。
図3図3は、箱詰め装置の制御系統の概略構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、箱詰め装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0017】
(実施形態)
[全体構成]
図1は、本実施形態の箱詰め装置の一例の概略を示す斜視図である。
【0018】
本実施形態の箱詰め装置100は、例えば食品が袋詰め又は箱詰めされた複数の物品Wを整列させた状態で外装箱110に箱詰めする装置である。この箱詰め装置100において、便宜上、前後左右を図1に示すように決めて説明する。なお、図1に示す上下は真である。
【0019】
この箱詰め装置100は、供給コンベア200から順次供給される物品Wを複数(所定個数)整列させて所定の整列位置Tまで搬送する整列コンベア(物品整列装置)6と、押出しプレート70の押出し動作によって整列コンベア6の整列位置Tから複数の物品Wを整列状態で一対の床板11上の物品載置位置(目標位置)Aへ押し出す押出し装置7と、物品載置位置Aへ押し出された複数の物品Wからなる物品群と当接するストッパプレート17と、物品載置位置Aへ押し出された物品群を押出方向と直交する水平方向から挟圧する挟圧装置8と、物品群が載置されている一対の床板11を開閉する床開閉装置10と、物品群を外装箱110に押し込む押込み装置9と、外装箱110を床板11の下方に配置する外装箱配置装置20と、転倒物品検出用の複数の物品検出センサPH1~PH4と、箱詰め装置100の動作を制御する制御装置30と、操作表示器50と、これら箱詰め装置100の各構成要素を所定の位置に支持する枠体1と、を有している。
【0020】
[供給コンベアの構成]
供給コンベア200は、例えばベルトコンベアによって構成され、包装機等の前段の装置(図示省略)から複数の物品Wが順次供給されると、これらの物品Wを搬送して整列コンベア6へ供給する。
【0021】
[整列コンベアの構成]
整列コンベア6は、複数の物品Wを立てた状態で1列に整列させるものであり、複数の物品Wを一方向(図1では左から右に向かう方向)に搬送する無端軌道60と、無端軌道の搬送面60aに搬送方向に間隔を隔てて設けられた複数のフィン(仕切板)61とを有している。複数のフィン61によってフィン61間の無端軌道60上に物品Wを収容できる収容部62が複数連なって形成される。
【0022】
無端軌道60は、4本の環状ベルトが一対のスプロケット63によって支持されている。4本の環状ベルトは2本ずつに分かれて第1ベルト群64及び第2ベルト群65を構成している。第1ベルト群64及び第2ベルト群65にはそれぞれ、フィン61が複数装着されている。第1ベルト群64は、一方のスプロケット63によって回転駆動され、第2ベルト群65は、他方のスプロケット63によって回転駆動されるように構成されている。一対のスプロケット63のそれぞれは、別々のモータによって駆動される。これによって、第1ベルト群64及び第2ベルト群65を互いに独立して循環駆動することができ、一方のベルト群が暫時停止を繰り返しながら物品取り込み位置Sにおいて収容部62に物品Wを受け入れる動作と、他方のベルト群が収容部62の物品Wを整列位置Tにおいて停止させた状態を保持する動作とを同時に行うことができる。
【0023】
また、整列コンベア6の上流側には、物品取り込み位置Sに移送されてきた物品Wを検出するために光電センサ等からなる物品取込検出装置69が設けられている。整列コンベア6は、物品取り込み位置Sにおいて供給コンベア200から移送されてくる物品Wを順次受け取り、これら物品Wの姿勢を寝た姿勢から直立した姿勢に転換すると共に一列に整列し、整列位置Tへ搬送する。
【0024】
[押出し装置の構成]
押出し装置7は、複数のスリット71が形成された平板状の押出しプレート70を備えている。そして、押出しプレート70は、駆動装置(図示せず)の駆動力によってレール部材(図示せず)に案内されて、整列コンベア6の一方の側に沿って位置する退避位置と、整列コンベア6の他方の側の所定の進出位置との間で、水平方向に進出及び退避動作するように構成されている。複数のスリット71は、押出しプレート70が退避位置から進出位置へ進出動作(押出し動作)する際に、整列位置Tに位置する複数のフィン61と接触しないよう、押出しプレート70の下端から上部にかけて鉛直方向に延びるように形成されている。
【0025】
押出しプレート70が、退避位置(図示されている位置)から進出動作(x方向へ移動)して進出位置まで進出することにより、整列コンベア6上に整列された複数の物品Wが移送路75を通って物品載置位置Aへ押し出される。移送路75は、渡り板73と閉じた床板11とで形成されている。なお、移送路75の両側には、押出しプレート70によって押し出された複数の物品Wが散乱することを防止するために一対の案内板74が設けられている。
【0026】
したがって、整列位置Tに位置する一連の収容部62に収容された複数の物品Wは、押出しプレート70によって、整列コンベア6の搬送方向(整列コンベア6上での複数の物品Wの整列方向)と直交する水平方向(x方向)へ押し出されて移動し、整列コンベア6の搬送方向と同方向に整列した物品群となって、閉じた床板11上に設定された物品載置位置Aに載置される。
【0027】
[ストッパプレートの構成]
ストッパプレート17は、整列コンベア6の搬送方向と平行方向に延びる板状体であり、進出位置に位置する押出しプレート70と対向するように枠体1に固定されて設けられている。したがって、押出しプレート70によって物品載置位置Aへ押し出された物品Wは、ストッパプレート17と当接し、閉じた床板11上で停止するよう構成されている。
【0028】
[挟圧装置の構成]
挟圧装置8は、一対の保持プレート80を備えている。この一対の保持プレート80は、一対の床板11の上方において、一対の案内板74の延長線上に配置される。即ち、一対の保持プレート80は、押出しプレート70の押出方向xと直交する水平方向に対向して設けられている。そして、この一対の保持プレート80は、ストッパプレート17の近傍にまで延伸している。
【0029】
そして、押出しプレート70によって複数の物品Wが押し出されたときに、床板11の上には、押出しプレート70、ストッパプレート17及び一対の保持プレート80によって区画された領域が形成される。この領域が物品載置位置Aを構成する。そして、押出しプレート70によってx方向へ押し出された物品群は、ストッパプレート17と当接し、物品載置位置A上に一対の保持プレート80が対向する方向Yに整列した状態で載置される。
【0030】
そして、各保持プレート80の背面には水平方向に延びる軸体81が設けられている。各軸体81は駆動装置(図示せず)によって、一対の保持プレート80が互いに近づく方向及び互いに遠ざかる方向に進退動作するように構成されている。一対の保持プレート80が互いに近づく方向に進出することによって、物品載置位置Aに位置する物品群がその整列方向Yから一対の保持プレート80の間に挟圧され、物品W同士を密着させることができる。
【0031】
[床開閉装置の構成]
床開閉装置10は、整列コンベア6の側方に配設され、水平方向に延びる一対の床板11を備えている。一対の床板11は、その縁部が枠体1に配設された複数のローラに支持され、互いに対向する端面同士が接触及び離隔するようにして進退自在に構成されている。そして、一対の床板11は、駆動装置(図示せず)の駆動力により開閉駆動されるように構成されている。一対の床板11が後退駆動されると、互いの端面同士が離隔された状態となり、物品載置位置Aの直下に開口が形成される(床板11が開放される)。
【0032】
[押込み装置の構成]
押込み装置9は、鉛直方向に延びる軸体90と、軸体90の下端がその上面に接合された押込み部材91とを有している。軸体90は、枠体1に昇降自在に支持されている。そして、軸体90は、押込み部材91と共に駆動装置(図示せず)の駆動力により鉛直方向に昇降するように構成されている。この押込み装置9は、押込み部材91を下降させることにより、物品載置位置Aの物品群の上面を下方に押して同物品群を一対の保持プレート80の間から下方に脱出させて、開放した一対の床板11の間の開口を介して、床板11の下方の箱詰め位置Pに位置している外装箱110に押し込むことができる。
【0033】
また、本例では、押込み部材91の下面には、物品群の上面を吸着するための吸着口が設けられており、押込み部材91は、物品群の上面を吸着する吸着具としても機能し、物品群の上面を吸着して保持した状態で所定位置まで下降することにより、物品群を外装箱110に押し込むことができる。
【0034】
[外装箱配置装置の構成]
外装箱配置装置20は、外装箱110を水平搬送する外装箱搬送コンベア22と、外装箱昇降装置21とを有している。
【0035】
外装箱搬送コンベア22は、多数の駆動ローラ22aを備えた駆動ローラコンベアであり、駆動ローラ22aによって外装箱110がy方向へ搬送される。
【0036】
外装箱昇降装置21は、外装箱110が載置される台座24を備えている。台座24は、駆動ローラ22a間の隙間に埋没可能な複数の棒材24aと、各棒材24aを連結する連結材24bとを備えている。台座24は、公知の昇降装置(図示せず)に支持され、昇降動作できるように構成されている。すなわち、台座24は、棒材24aが駆動ローラ22a間の隙間に埋没した状態となる所定の下降位置と、所定の上昇位置との間で、昇降動作する。台座24が所定の上昇位置にあるときに、台座24上の外装箱110が所定の箱詰め位置Pとなるように構成されている。
【0037】
また、台座24には、エアシリンダ等からなる制止装置23が取り付けられている。制止装置23は、進退可能な棒体23aを備えており、台座24が下降位置において、棒体23aを進出させることにより、外装箱搬送コンベア22で搬送されてくる外装箱110を物品載置位置Aの下方の箱停止位置Uに停止させることができ、棒体23aを退避させることにより、外装箱110を箱停止位置Uから下流側へ搬送させることができる。また、台座24には、光電センサ等からなる箱検出装置25が取り付けられている。
【0038】
[移送路における転倒物品検出構成]
図2(A)は、押出しプレート70によって複数の物品Wが押し出されるときの状態を説明するための移送路75及びその近傍の平面図であり、図2(B)は、同移送路75及びその近傍の側面図である。なお、図1では、それぞれの案内板74及び保持プレート80が完全な平板状に図示されているのに対し、図2(A)では、一対の案内板74及び一対の保持プレート80の整列コンベア6側の端部が外側に広がるように図示されているが、このような形状としてもよい。また、図2(B)では、案内板74及び保持プレート80が図示されていないが、案内板74及び保持プレート80のそれぞれの下端の位置は、物品検出センサPH1~PH4よりも高い位置になっている。
【0039】
前述したように移送路75は、渡り板73と一対の床板11とで構成されている。そして、移送路75には、押出しプレート70で押し出される物品Wの転倒を検出するために複数の物品検出センサPH1~PH4が物品Wの移送方向(x方向)に所定ピッチ(所定間隔)Qで配置されている。このピッチQは、複数の物品検出センサPH1~PH4の配置間隔であって、物品Wの移送方向における検出間隔でもある。
【0040】
各物品検出センサPH1~PH4は、例えば、光電センサで構成され、投光器及び受光器を内蔵しており、移送路75を挟んで各物品検出センサPH1~PH4と対向してリフレクタ(反射板)R1~R4が配置されている(ここでは回帰反射型センサを例示)。各物品検出センサPH1~PH4の投光器から出射された光は、案内板74または保持プレート80の下端と、渡り板73または床板11の表面との間のすき間を通過して、リフレクタR1~R4で反射され、この反射光が受光器で検出される。よって、各物品検出センサPH1~PH4とリフレクタR1~R4との間に物品が存在すると、遮光されて受光器で反射光が検出されないことにより物品が検出される。各物品検出センサPH1~PH4は、物品を検出すると物品検出信号を制御装置30へ出力する。なお、物品検出センサPH1~PH4として、投光器と受光器とが分離されて対向配置される透過型のセンサを用いてもよい。また、物品検出センサPH1~PH4は、光電センサに限らず、他のセンサ(例えば、レーザセンサ、超音波センサ等)によって構成されていてもよい。
【0041】
図2(A)、(B)において、物品W1は、押出しプレート70で押し出されはじめて渡り板73上へ移送されはじめたときの状態の物品Wを示し、物品W2は、所定の物品載置位置Aになったときの状態の物品Wを示す。
【0042】
物品Wは、整列コンベア6において、フィン61の間に、物品Wの厚み方向に並ぶように複数整列される。このとき、本実施形態では、複数の物品Wは、高さ方向の縦寸法(高さ寸法)Lが幅方向の横寸法(幅寸法)Dよりも大きくなる姿勢で、整列されるよう構成されており、これらの物品Wが整列コンベア6から押出しプレート70によって押し出されて床板11上の物品載置位置Aへ移送される。
【0043】
この移送途中に、ある物品Wが渡り板73や床板11との間の摩擦抵抗等によって、図2(B)に示す物品W3のように転倒することがある。この場合、転倒した物品W3が少し移送された位置の物品W4となったときには、隣合う2つの物品検出センサPH2、PH3によって物品W(W4)が検出される。よって、図示された例では、制御装置30は、例えば2つの物品検出センサPH2、PH3からの物品検出信号に基づいて、物品Wの転倒を検出するよう構成されている。
【0044】
この制御装置30による物品の転倒検出方法について、以下に詳しく説明する。
【0045】
前述のように、各物品Wは、その幅寸法Dと高さ寸法LとがD<Lの関係となるように整列コンベア6上に整列される。また、本例では、3つ以上の物品検出センサPH1~PH4が均等な間隔で配置され、その配置間隔(センサ配置ピッチ)はQである。
【0046】
生産する箱詰め品の品種に応じて、外装箱110に収容する物品Wの種類が定められており、物品Wの種類によっては、物品Wの幅寸法D及び高さ寸法Lは異なる場合がある。本実施形態では、箱詰め品の品種に応じて転倒物品の検出条件(転倒した物品の有無の判定条件)を変更するよう構成されている。以下では、いくつかの品種の場合について、制御装置30が転倒物品が有ると判定するための条件を例示するが、この条件を満足しない限りは転倒物品は無いと判定しているものとする。
【0047】
(第1品種の箱詰め品の物品の場合:図2(A)、(B)に図示された例)
この第1品種の物品Wでは、その幅寸法D及び高さ寸法Lとセンサ配置ピッチQとの間に、D<Q<Lの関係がある。この場合、以下の(1)~(3)のいずれかのセンサグループの2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されたことを条件に、転倒した物品が有ると判定する。
【0048】
(1)PH1、PH2のセンサグループ
(2)PH2、PH3のセンサグループ
(3)PH3、PH4のセンサグループ
(第2品種の箱詰め品の物品の場合)
この第2品種の物品Wでは、その幅寸法D及び高さ寸法Lとセンサ配置ピッチQとの間に、D<Q、2Q<L<3Qの関係がある。この場合、以下の(1)~(5)のいずれかのセンサグループの2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されたことを条件に、転倒した物品が有ると判定する。
【0049】
(1)PH1、PH2のセンサグループ
(2)PH2、PH3のセンサグループ
(3)PH3、PH4のセンサグループ
(4)PH1、PH3のセンサグループ
(5)PH2、PH4のセンサグループ
(第3品種の箱詰め品の物品の場合)
この第3品種の物品Wでは、その幅寸法D及び高さ寸法Lとセンサ配置ピッチQとの間に、D<Q、3Q<L<4Qの関係がある。この場合、以下の(1)~(6)のいずれかのセンサグループの2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されたことを条件に、転倒した物品が有ると判定する。
【0050】
(1)PH1、PH2のセンサグループ
(2)PH2、PH3のセンサグループ
(3)PH3、PH4のセンサグループ
(4)PH1、PH3のセンサグループ
(5)PH2、PH4のセンサグループ
(6)PH1、PH4のセンサグループ
(第4品種の箱詰め品の物品の場合)
この第4品種の物品Wでは、その幅寸法D及び高さ寸法Lとセンサ配置ピッチQとの間に、Q<D<2Q、2Q<L<3Qの関係がある。この場合、以下の(4)、(5)のいずれかのセンサグループの2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されたことを条件に、転倒した物品が有ると判定する。
【0051】
(4)PH1、PH3のセンサグループ
(5)PH2、PH4のセンサグループ
(第5品種の箱詰め品の物品の場合)
この第5品種の物品Wでは、その幅寸法D及び高さ寸法Lとセンサ配置ピッチQとの間に、Q<D<2Q、3Q<L<4Qの関係がある。この場合、以下の(4)~(6)のいずれかのセンサグループの2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されたことを条件に、転倒した物品が有ると判定する。
【0052】
(4)PH1、PH3のセンサグループ
(5)PH2、PH4のセンサグループ
(6)PH1、PH4のセンサグループ
(第6品種の箱詰め品の物品の場合)
この第6品種の物品Wでは、その幅寸法D及び高さ寸法Lとセンサ配置ピッチQとの間に、2Q<D<3Q、3Q<L<4Qの関係がある。この場合、以下の(6)の2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されたことを条件に、転倒した物品が有ると判定する。
【0053】
(6)PH1、PH4のセンサグループ
なお、上記において、(4)のセンサグループは、PH1、PH2、PH3の3つのセンサからなるグループとし、この3つのセンサによって同時に物品が検出されているときに、転倒した物品が有ると判定するようにしてもよい。同様に、(5)のセンサグループは、PH2、PH3、PH4の3つのセンサからなるグループとし、この3つのセンサによって同時に物品が検出されているときに、転倒した物品が有ると判定するようにしてもよい。また、(6)のセンサグループは、PH1、PH2、PH3、PH4の4つのセンサからなるグループとし、この4つのセンサによって同時に物品が検出されているときに、転倒した物品が有ると判定するようにしてもよい。
【0054】
すなわち、物品Wの幅寸法Dよりも長い間隔で配置され、かつ、物品Wの高さ寸法Lよりも短い間隔で配置されている2つの物品検出センサを含むように各センサグループが設定されており、いずれか1つのセンサグループに含まれる上記2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されているときに、転倒した物品が有ると判定するよう構成されている。なお、第6品種の物品の場合は、上記の例では、センサグループは1つのみとなる。
【0055】
また、本例では、4つの物品検出センサを備えた構成としたが、3つの物品検出センサを備えた構成とすることも可能である。例えば、PH1、PH2、PH3の3つのセンサを備えていれば、上記の(1)、(2)、(4)のセンサグループを設定することができ、上記の第1~第5品種に対応することができる。よって、3つ以上の物品検出センサを備えることにより、複数の品種に対応することが容易である。
【0056】
また、1つの品種の箱詰め品のみを生産する場合には、物品Wの幅寸法Dよりも長い間隔で配置され、かつ、物品Wの高さ寸法Lよりも短い間隔で配置されている2つの物品検出センサのみを備え、この2つの物品検出センサによって同時に物品が検出されているときに、転倒した物品が有ると判定するよう構成することも可能である。例えば、上記の第1品種の箱詰め品のみを生産する場合に、例えば、PH3、PH4の2つの物品検出センサのみを備えた構成とすることも可能である。また、上記の第6品種の箱詰め品のみを生産する場合には、PH1、PH4の2つの物品検出センサのみを備えた構成とすることも可能である。
【0057】
[制御系統の構成]
図3は、箱詰め装置100の制御系統の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0058】
制御装置30は、例えば、CPU等の演算器を有する制御部31と、ROM及びRAM等のメモリを有する記憶部32とを備えている。物品取込検出装置69から出力される物品検出信号、転倒物品検出用の物品検出センサPH1~PH4から出力される物品検出信号、及び箱検出装置25から出力される箱検出信号は、制御部31に入力される。記憶部32には所定の制御プログラムが記憶されていて、制御部31がこれらの制御プログラムを読み出して実行することにより、整列コンベア6、押出し装置7、挟圧装置8、押込み装置9、床開閉装置10、外装箱配置装置20及び操作表示器50の各装置の動作を制御する。すなわち、制御装置30によって、箱詰め装置100全体の動作が制御される。なお、制御装置30は、集中制御する単独の制御装置で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置で構成されていてもよい。
【0059】
操作表示器50は、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、箱詰め装置の運転開始・停止等の操作およびその運転パラメータ等の設定を行うための操作器と、箱詰め装置の設定情報等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示器とを備えている。
【0060】
また、制御装置30は、操作表示器50からの信号を入力するとともに、操作表示器50へ表示するデータ等の信号を出力する。
【0061】
作業者は、操作表示器50を操作して、生産する箱詰め品の品種を設定することができる。ここで設定された品種は制御装置30内の記憶部32に記憶される。また、記憶部32には、予め、複数の各品種に応じて、転倒物品検出用のセンサグループ(例えば、前述の第1~第6品種の場合のセンサグループ)の情報が記憶されている。
【0062】
[箱詰め装置の動作]
図4は、箱詰め装置100の動作の一例を示すフローチャートである。この動作は、制御装置30の処理によって実現される。
【0063】
作業者は、箱詰め装置100の運転開始前に、操作表示器50を操作して、生産する箱詰め品の品種を設定する。この設定は、例えば、操作表示器50の操作によって、操作表示器50の画面に、生産可能な複数の品種名や品種番号を表示させて、その中から1つを選択操作することによって行うことができる。なお、箱詰め装置100が、単一品種の箱詰め品の生産のみを行う装置である場合には品種の設定は不要である。
【0064】
そして、運転を開始させると、ステップS1において、制御装置30は、整列コンベア6を制御して、供給コンベア200より順次供給される物品Wを、所定個数、整列位置Tにおいて整列させる。
【0065】
次に、ステップS2において、制御装置30は、押出し装置7を制御して、押出しプレート70を退避位置から進出位置に移動させることにより、整列位置Tにおいて整列した物品Wを床板11上へ押し出させる。これにより、複数の物品Wからなる物品群が物品載置位置Aに整列状態で載置され、各物品Wは、押出しプレート70及びストッパプレート17によって整列方向Yと直交する水平方向の両端部が揃った状態となる。
【0066】
次に、ステップS3において、制御装置30は、挟圧装置8を制御して、一対の保持プレート80を互いに近づく方向にそれぞれ進出させる。これによって、物品群がその整列方向Yから挟圧されて物品W同士を密着させることができる。
【0067】
次に、ステップS4において、制御装置30は、押込み装置9を制御して、吸着機能を有する押込み部材91を、挟圧された物品群の上面に接触するように降下させ、物品群の上面を吸着させる。これによって物品群が押込み部材91に保持される。
【0068】
次に、ステップS5において、制御装置30は、床開閉装置10を制御して、一対の床板11を後退駆動させて床板11を開放状態にする。これによって、物品載置位置Aに位置する物品群の直下に開口部が形成される。
【0069】
一方、運転を開始させると、制御装置30は、外装箱搬送コンベア22に搬送動作を開始させ、上記の処理と並行して、ステップS6の外装箱配置処理を行っている。この外装箱配置処理では、予め制止装置23の棒体23aを進出位置に位置させた状態にしており、外装箱搬送コンベア22で搬入されてきた外装箱110を箱停止位置Uに停止させる。そして、制御装置30は、箱検出装置25から箱検出信号を入力すると、台座24を上昇させ、箱停止位置Uの外装箱110を箱詰め位置Pに位置させる。なお、次に箱停止位置Uへ外装箱搬送コンベア22で搬送されてくる外装箱は、箱停止位置Uよりも上流側の位置で制止装置(図示せず)によって止められている。
【0070】
そして、前述のステップS5で床板11を開放状態にした後、ステップS7において、制御装置30は、押込み装置9を制御して、物品群を吸着している押込み部材91を降下させることによって、箱詰め位置Pの外装箱110に物品群を押し込む。この際、物品群の両端の物品Wは保持プレート80表面上を滑り抜ける。
【0071】
次に、ステップS8において、制御装置30は、押出し装置7、挟圧装置8、押込み装置9、床開閉装置10などを元の状態に復帰させる。例えば、押出しプレート70を退避位置へ戻し、保持プレート80を後退させて元の位置へ戻す。また、押込み装置9の押込み部材91の吸着機能を停止させた後、押込み部材91を物品群の形成位置の上方にまで上昇させる。この押込み部材91の上昇後、床板11を閉鎖する。
【0072】
このステップS8の復帰処理と並行して、制御装置30は、ステップS9の搬出処理を行う。このステップS9では、台座24を下降させて物品群を収容した外装箱110を箱停止位置Uに位置させた後、制止装置23の棒体23aを搬送路から退避させ、外装箱搬送コンベア22の搬送動作によって外装箱110を箱詰め装置100から搬出する。そして、外装箱搬送コンベア22の箱停止位置Uよりも上流側の位置の制止装置(図示せず)の制止動作を解除して、次の外装箱を箱停止位置Uへ搬送させる。
【0073】
上記の箱詰め動作によって外装箱110に複数の物品Wが収容された箱詰め品が生産される。そして、上記と同様の箱詰め動作が順次繰り返される。
【0074】
また、本実施形態では、ステップS2の押出処理の最中(押出しプレート70の押出し動作による複数の物品Wの移送中)において、制御装置30は、操作表示器50の操作によって設定された品種に応じた転倒物品検出用のセンサグループに含まれる物品検出センサ(PH1~PH4)の出力信号(検出結果)に基づいて、移送路75において転倒した物品(転倒物品)の有無を判定する。そして、転倒物品が有ると判定した場合には、即座に、押出しプレート70の押出し動作を中断(一時停止)させて箱詰め装置100の運転を一時停止させ、操作表示器50へ転倒物品検出信号を出力する。操作表示器50では、転倒物品検出信号を入力すると、その旨を表示器に表示するとともに警報音を発生する等して作業者へ報知するよう構成されている。この後、作業者が、移送路75上の転倒物品の処理(例えば、転倒物品を正常な姿勢に戻す等)を行った後、操作表示器50に備えられた再開スイッチを操作することにより、箱詰め装置100の運転を再開させることができる。
【0075】
以上のように本実施形態では、押出しプレート70の押出し動作による複数の物品Wの移送中において、物品検出センサPH1~PH4の検出結果に基づいて転倒した物品の有無を判定し、転倒した物品が有ると判定したときに押出しプレート70の押出し動作を停止させる。この後、作業者が、転倒物品の処理を行った後、運転を再開させることにより、転倒した物品による箱詰め不良や物品の損傷を防止することができる。
【0076】
また、本実施形態では、生産する箱詰め品の品種に変更がある場合には、作業者等が予め操作表示器50を操作して変更後の品種を設定するだけで、制御装置30が転倒した物品の有無の判定を行うのに用いるセンサグループを変更後の品種に対応するセンサグループに変更することができる。よって、箱詰め品の品種が変更される場合に利便性に優れている。
【0077】
なお、上記センサグループの変更は、変更後の品種に対応する各センサグループに含まれる物品検出センサを作業者等が操作表示器50によって選択(選択操作)することにより行われるように構成してもよい。
【0078】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、整列された複数の物品が押出しプレートによって押し出されて移送される際に転倒した物品による箱詰め不良や物品の損傷を防止することができる箱詰め装置等として有用である。
【符号の説明】
【0080】
T 整列位置
A 物品載置位置(目標位置)
PH1~PH4 物品検出センサ
30 操作表示器
50 制御装置
70 押出しプレート
図1
図2
図3
図4