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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】計量装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/44 20060101AFI20220801BHJP
【FI】
G01G19/44 L
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018169633
(22)【出願日】2018-09-11
(65)【公開番号】P2020041911
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 正司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 章二
【審査官】後藤 順也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-139524(JP,A)
【文献】特開2006-094542(JP,A)
【文献】特開平10-197662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 19/00-19/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の筐体と、前記筐体内に収納され、荷重検出器の荷重信号を前記筐体外の指示計に無線で送信するための無線通信基板と、を備え、
前記無線通信基板に対向する前記筐体の対向領域は、前記荷重信号の無線通信に使用される電波が透過するように構成され、前記対向領域には、前記筐体の貫通孔を覆う樹脂部材が配されるとともに前記樹脂部材を保持する凹部が形成されている計量装置。
【請求項2】
金属製の筐体と、前記筐体内に収納され、荷重検出器の荷重信号を前記筐体外の指示計に無線で送信するための無線通信基板と、を備え、
前記無線通信基板に対向する前記筐体の対向領域は、前記荷重信号の無線通信に使用される電波が透過するように構成され、前記対向領域には、前記筐体の貫通孔を覆う樹脂部材が配されている計量装置であって、
前記筐体は、第1金属部材および第2金属部材の積層体により構成された載台を備え、
前記貫通孔は、前記積層体の第1金属部材の開口部内において、前記積層体の第2金属部材に形成されており、前記樹脂部材は、前記貫通孔を覆うように前記開口部内の前記第2金属部材に接触している計量装置
【請求項3】
前記無線通信基板は、複数の前記荷重検出器の感度を調整するための複数のボリュームを備え、
前記貫通孔は、前記複数のボリュームに対応する第1貫通孔を備える請求項1または2に記載の計量装置。
【請求項4】
前記無線通信基板は、前記計量装置のメンテナンスを行うためのコネクタを備え、
前記貫通孔は、前記コネクタに対応する第2貫通孔を備える請求項1または2に記載の計量装置。
【請求項5】
前記樹脂部材は、透明部材である請求項1または2に記載の計量装置。
【請求項6】
前記無線通信基板は、無線通信の状態または電源の状態を示す光源を備え、
前記貫通孔は、前記光源に対応する第3貫通孔を備える請求項5に記載の計量装置。
【請求項7】
前記無線通信基板の近傍の前記筐体内に収納された水平器を備え、
前記貫通孔は、前記水平器に対応する第4貫通孔を備える請求項5に記載の計量装置。
【請求項8】
前記無線通信基板は、複数の前記荷重検出器の感度を調整するための複数のボリューム、前記計量装置のメンテナンスを行うためのコネクタ、および、無線通信の状態または電源の状態を示す光源のうちの2以上の部品を備え、
前記2以上の部品に対応する複数の前記貫通孔が前記筐体に形成されている請求項1または2に記載の計量装置。
【請求項9】
前記無線通信基板の近傍の前記筐体内に収納された水平器を備え、
前記水平器に対応する前記貫通孔が前記筐体に形成されている請求項に記載の計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信機能の搭載により、配線を使用せずに荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する計量装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、クレーンの吊り荷の荷重測定のためのフックに連結された荷重検出器の荷重信号を、無線通信を用いて、荷重データを表示するための表示器を備える受信装置に送信する荷重測定装置が提案されている。
【0004】
また、特許文献2には、被測定者の体重を検出する検出器の信号を、無線通信を用いて、体重を表示するための表示器を備える外部機器に送信する体重計測システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平8-127490号公報
【文献】特開2012-57969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来例では、荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する際の通信障害の問題については十分に検討されていない。
【0007】
本開示の一態様(aspect)は、このような事情に鑑みてなされたものであり、荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する際の通信障害を従来よりも軽減し得る計量装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本開示の一態様の計量装置は、金属製の筐体と、前記筐体内に収納され、荷重検出器の荷重信号を前記筐体外の指示計に無線で送信するための無線通信基板と、を備え、前記無線通信基板に対向する前記筐体の対向領域は、前記荷重信号の無線通信に使用される電波が透過するように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様は、荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する際の通信障害を従来よりも軽減し得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態の計量装置の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態の計量装置の制御系の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施例の計量装置の載台の一例を示す図である。
図4図4は、実施例の計量装置のベースの一例を示す図である。
図5A図5Aは、実施例の計量装置の無線通信基板に対向する筐体(載台)の対向領域の一例を示す図である。
図5B図5Bは、図5AのB-B部の断面図である。
図5C図5Cは、実施例の計量装置の無線通信基板の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する際の通信障害の問題について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
【0012】
荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する際の通信障害には、携帯電話などの外部機器からの電波を計量装置の機器および部品間を接続する配線が拾うことで生じる通信障害と、荷重信号の無線通信に使用する電波の遮蔽で生じる通信障害と、が存在すると考えられる。
【0013】
ここで、前者の通信障害は、計量装置の機器および部品間を接続する配線を全て、例えば、金属製の筐体で覆うことで適切に軽減することができる。
【0014】
しかしながら、この場合、例えば、配線により荷重検出器と電気的に接続されている無線通信基板が金属製の筐体内に収納されているので、荷重検出器の荷重信号の無線通信に使用される電波が筐体により遮蔽される可能性がある。すると、このような電波が筐体外の指示計に届きにくくなることで、荷重検出器の荷重データを指示計の表示器で適切に表示できない恐れがある。
【0015】
そこで、発明者らは、鋭意検討を行った結果、無線通信基板に対向する筐体の対向領域を、荷重信号の無線通信に使用される電波が透過するように構成することで、上記の通信障害の問題を軽減できることを見出し、以下の本開示の一態様に想到した。
【0016】
すなわち、本開示の第1態様の計量装置は、金属製の筐体と、筐体内に収納され、荷重検出器の荷重信号を筐体外の指示計に無線で送信するための無線通信基板と、を備え、無線通信基板に対向する筐体の対向領域は、荷重信号の無線通信に使用される電波が透過するように構成されている。
【0017】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する際の通信障害を従来よりも軽減し得る。
【0018】
具体的には、配線により荷重検出器に電気的に接続されている無線通信基板が金属製の筐体内に収納されている場合、荷重検出器の荷重信号の無線通信に使用される電波が筐体により遮蔽される可能性がある。しかし、本態様の計量装置では、無線通信基板に対向する筐体の対向領域は、上記の電波が透過するように構成されているので、このような可能性を低減することができる。
【0019】
本開示の第2態様の計量装置は、第1態様の計量装置において、上記の対向領域には、筐体の貫通孔を覆う樹脂部材が配されていてもよい。
【0020】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、樹脂部材で覆われた貫通孔が、荷重信号の無線通信に使用される電波の通り道になり得るので、かかる電波が筐体により遮蔽される可能性を低減することができる。
【0021】
本開示の第3態様の計量装置は、第2態様の計量装置において、無線通信基板は、複数の荷重検出器のそれぞれの感度を調整するための複数のボリュームを備え、貫通孔は、複数のボリュームに対応する第1貫通孔を備えてもよい。
【0022】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、樹脂部材を配置する前段階のほぼ完成状態の計量装置に対して、荷重検出器の感度を調整することができる。つまり、樹脂部材は軽いので、樹脂部材が未配置でも、荷重検出器の感度調整の精度に影響を与えない。
【0023】
また、本態様の計量装置は、複数の荷重検出器のそれぞれの感度を調整するための複数のボリュームを無線通信基板に集約することにより、例えば、複数の荷重検出器のそれぞれの感度を調整するためのボリュームが筐体内で分散配置される場合に比べて、荷重検出器の感度調整作業の効率を向上させることができる。また、複数のボリュームを無線通信基板に集約することにより、部品点数を削減することができる。
【0024】
本開示の第4態様の計量装置は、第2態様の計量装置において、無線通信基板は、計量装置のメンテナンスを行うためのコネクタを備え、貫通孔は、コネクタに対応する第2貫通孔を備えてもよい。
【0025】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、樹脂部材を取り外すだけで、計量装置のメンテナンスを行うためのコネクタに容易にアクセスすることができる。
【0026】
本開示の第5態様の計量装置は、第2態様の計量装置において、上記の樹脂部材は、透明部材であってもよい。
【0027】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、樹脂部材を透明部材で構成することにより、計量装置の様々な情報を容易に得ることができる。
【0028】
すなわち、本開示の第6態様の計量装置は、第5態様の計量装置において、無線通信基板は、無線通信の状態または電源の状態を示す光源を備え、貫通孔は、光源に対応する第3貫通孔を備えてもよい。
【0029】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、透明な樹脂部材で覆われた第3貫通孔を通じて、計量装置の無線通信の状態または電源の状態を示す光源を容易に視認することができる。
【0030】
また、本開示の第7態様の計量装置は、第5態様の計量装置において、無線通信基板の近傍の筐体内に収納された水平器を備え、貫通孔は、水平器に対応する第4貫通孔を備えてもよい。
【0031】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、透明な樹脂部材で覆われた第4貫通孔を通じて、水平器を容易に視認することができる。
【0032】
本開示の第8態様の計量装置は、第2態様から第7態様のいずれか一つの計量装置において、筐体は、第1金属部材および第2金属部材の積層体により構成された載台を備え、貫通孔は、積層体の第1金属部材の開口部内において、積層体の第2金属部材に形成されており、樹脂部材は、貫通孔を覆うように開口部内の第2金属部材に接触している。
【0033】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、第1金属部材の開口部と第2金属部材とからなる凹部によって樹脂部材を適切に保持することができる。
【0034】
本開示の第8態様の計量装置は、第2態様の計量装置において、無線通信基板は、複数の荷重検出器の感度を調整するための複数のボリューム、計量装置のメンテナンスを行うためのコネクタ、および、無線通信の状態または電源の状態を示す光源のうちの2以上の部品を備え、2以上の部品に対応する複数の貫通孔が筐体に形成されていてもよい。
【0035】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、ボリューム、コネクタおよび光源のうちの2以上の部品を無線通信基板に集約することにより、これらの部品を使用する作業を連続的または同時に行うことができるので、例えば、このような部品が筐体内で分散配置される場合に比べて、かかる作業の効率を向上させることができる。また、ボリューム、コネクタおよび光源のうちの2以上の部品を無線通信基板に集約することにより、部品点数を削減することができる。
【0036】
本開示の第9態様の計量装置は、第8態様の計量装置において、無線通信基板の近傍の筐体内に収納された水平器を備え、水平器に対応する貫通孔が筐体に形成されていてもよい。
【0037】
かかる構成によると、本態様の計量装置は、無線通信基板の近傍の筐体内に水平器を収納することにより、上記の2以上の部品を使用する作業と同時に、水平器を確認することができるので、例えば、無線通信基板から離れた位置の筐体内に水平器を収納する場合に比べて、かかる作業の効率を向上させることができる。
【0038】
以下、添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも上記の各態様の一例を示すものである。よって、以下で示される形状、材料、構成要素、および、構成要素の配置位置および接続形態などは、あくまで一例であり、請求項に記載されていない限り、上記の各態様を限定するものではない。また、以下の構成要素のうち、上記の各態様の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
【0039】
(実施形態)
[装置構成]
図1は、実施形態の計量装置の一例を示す図である。図1には、本実施形態の計量装置の一例として、利用者が車椅子に乗ったまま体重を測定可能なバリアフリースケール100の斜視図が示されている。
【0040】
なお、便宜上、図1図3および図4も同じ)において、前後および左右が、同図の如く取られており、図示しない車椅子がバリアフリースケール100の「後」から進入し、バリアフリースケール100の「前」から退出するものして、以下のバリアフリースケール100の構成を説明する。
【0041】
図1に示すように、バリアフリースケール100は、金属製の筐体10を備える。
【0042】
筐体10の載台30は、荷重測定部30Cと、右突出部30Rと、左突出部30Lと、を備える。本実施形態のバリアフリースケール100では、右突出部30Rおよび左突出部30Lは、例えば、適宜の金属部材に対して曲げ加工を施すことにより載台30の荷重測定部30Cと一体に形成されている。載台30の構成の詳細は実施例で説明する。
【0043】
ここで、荷重測定部30Cは、車椅子の前輪および後輪が載り込み得る程度の大きさに設定されている。つまり、バリアフリースケール100では、車椅子の前輪および後輪が、載台30の荷重測定部30Cに載ることで、車椅子に乗った利用者の体重が計測される。
【0044】
載台30の右突出部30Rおよび左突出部30Lはそれぞれ、荷重測定部30Cの左右の両端部から上方に矩形状に突出するように形成されている。よって、荷重測定部30Cと右突出部30Rの上面(水平面)との間、および、荷重測定部30Cと左突出部30Lの上面(水平面)との間は、所定長の段差が形成されている。これにより、車椅子が荷重測定部30C上を通過する際に、車椅子の車輪が荷重測定部30Cから脱輪することが抑制されている。
【0045】
載台30の左突出部30Lの上面の中央部は、無線通信基板11(図2参照)に対向する筐体10(載台30)の対向領域30Dに相当する。そして、本実施形態のバリアフリースケール100では、筐体10の対向領域30Dが、荷重検出器の荷重信号の無線通信に使用される電波が透過するように構成されている。
【0046】
載台30の右突出部30Rの上面の中央部には、筐体10内に収納された乾電池に対向する電池蓋36が設けられている。また、左突出部30Lの側面には、電源スイッチ37およびACジャック38が設けられている。つまり、本実施形態のバリアフリースケール100は、ACアダプタと乾電池の両電源に対応している。なお、電源スイッチ37およびACジャック38は、上記の無線通信基板11と電気的に接続されている。
【0047】
筐体10のベース40は、前方スロープ41Fと、後方スロープ41Bとを備える。本実施形態のバリアフリースケール100では、ベース40の前方スロープ41Fおよび後方スロープ41Bは、例えば、適宜の金属部材に対して曲げ加工を施すことによりベース40の型枠と一体的に形成されている。ベース40の構成の詳細は実施例で説明する。
【0048】
後方スロープ41Bは、荷重測定部30Cの後端部と床面50との間で車椅子が荷重測定部30Cに進入するための傾斜路を形成する部材である。
【0049】
後方スロープ41Bの幅方向の両サイドのそれぞれには、後方スロープ41Bに対して垂直に延伸する右突出部30Rおよび左突出部30Lがそれぞれ存在している。これにより、車椅子が後方スロープ41B上を通過する際に、車椅子の車輪が後方スロープ41Bから脱輪することが抑制されている。
【0050】
なお、図1に示すように、荷重測定部30Cの後端部と後方スロープ41Bの前端部との間には、所定の段差Sが形成されている。このような段差Sの存在により、車椅子の後輪が荷重測定部30C上に完全に乗り込んだことを、車椅子に乗っている利用者が容易に認識することができるので、バリアフリースケール100の誤計量が抑制される。
【0051】
前方スロープ41Fは、荷重測定部30Cの前端部と床面50との間で車椅子が荷重測定部30Cから退出するための傾斜路を形成する部材である。
【0052】
前方スロープ41Fの幅方向の両サイドのそれぞれには、前方スロープ41Fに対して垂直に延伸する右突出部30Rおよび左突出部30Lがそれぞれ存在している。これにより、車椅子が前方スロープ41F上を通過する際に、車椅子の車輪が前方スロープ41Fから脱輪することが抑制されている。
【0053】
以上により、本実施形態のバリアフリースケール100は、ベース40が、前方スロープ41Fおよび後方スロープ41Bを備える構成により、例えば、前方スロープおよび後方スロープを載台に一体に形成する場合に比べて、荷重測定部30Cと床面50との距離(高さ)を短くすることができる(つまり、バリアフリースケール100を低床化できる)。これにより、車椅子が荷重測定部30Cに乗り込みやすくなる。また、バリアフリースケール100を小型に構成することができる。
【0054】
図1に示すように、バリアフリースケール100は、オプションとして、右手すり33Rおよび左手すり33Lを追加的に配置可能に構成されている。
【0055】
右手すり33Rは、例えば、U字状のパイプで形成されており、このパイプの両端のそれぞれが、右突出部30Rの上面の前後方向の両端近傍のそれぞれに適宜の固定部材(ここでは、パイプのブラケットおよびボルト)により固定されている。
【0056】
左手すり33Lは、例えば、U字状のパイプで形成されており、このパイプの両端のそれぞれが、左突出部30Lの上面の前後方向の両端近傍のそれぞれに適宜の固定部材(ここでは、パイプのブラケットおよびボルト)により固定されている。
【0057】
なお、これらの右手すり33Rおよび左手すり33Lは、例えば、利用者が載台30の荷重測定部30Cを移動する際の補助具として機能する。
【0058】
また、図1に示すように、バリアフリースケール100は、運搬用の一対の前方ハンドル34Fおよび後方ハンドル34Bと、運搬用の前方キャスター35Fおよび一対の後方キャスター35B1、35B2と、を備える。前方ハンドル34Fは、右突出部30Rの上面の前方の適所に設けられ、後方ハンドル34Bは、右突出部30Rの上面の後方の適所に設けられている。前方キャスター35Fは、車輪の走行方向が前後方向になるように左突出部30Lの前方の適所に設けられている。一対の後方キャスター35B1、35B2はそれぞれ、車輪の走行方向が前後方向になるように左突出部30Lの後方の適所に並んで設けられている。
【0059】
以上により、本実施形態のバリアフリースケール100は、右手すり33Rおよび左手すり33Lを取り外すことで、前方ハンドル34Fおよび後方ハンドル34Bを用いて筐体10を直立姿勢に立てることができる。すると、筐体10を前方キャスター35Fおよび後方キャスター35B1、35B2の車輪で支えることができるので、バリアフリースケール100を容易に運搬することができる。
【0060】
特に、本実施形態のバリアフリースケール100は、前方キャスター35Fの車輪と、後方キャスター35B1、35B2の2つの車輪で筐体10を支えているので、例えば、筐体10の側面に1個ずつ、前後方向に一定間隔を隔ててキャスターを並べる場合に比べて、バリアフリースケール100を運搬する際の安定性が向上する。
【0061】
[制御系]
図2は、実施形態の計量装置の制御系の一例を示すブロック図である。図2には、バリアフリースケール100の制御ブロック図と、バリアフリースケール100と無線回線により接続されている指示計20の制御ブロック図と、が示されている。
【0062】
バリアフリースケール100は、筐体10内に収納された荷重検出器および無線通信基板11を備える。無線通信基板11は、荷重検出器の荷重信号を筐体10外の指示計20に無線で送信するための基板である。荷重検出器は、筐体10(載台30)上の計量対象(例えば、車椅子、人など)の荷重を検出することができれば、どのような構成であってもよい。荷重検出器として、例えば、図2に示す如く、ロードセルLCなどを挙げることができる。
【0063】
本実施形態のバリアフリースケール100では、無線通信基板11には、アンテナを備える無線通信モジュールの他、ロードセルLCの出力を増幅する増幅器、および、ロードセルLCの出力をA/D変換するA/D変換器などが設けられている。これらの電子部品は公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0064】
さらに、無線通信基板11には、ロードセルLCの感度を調整するためのボリューム、バリアフリースケール100のメンテナンスを行うためのコネクタ、および、無線通信の状態および電源の状態を示す光源(例えば、LEDランプ)などが設けられている。また、筐体10の内部には、無線通信基板11およびロードセルLCの他、例えば、水平器、乾電池および接続配線などが収納されている。これらの部品および部材の詳細は、実施例で説明する。
【0065】
指示計20は、制御器21と、記憶装置22と、操作器23と、表示器24とを備える。
【0066】
制御器21は、例えば、インターフェイス回路と、演算回路とを備える。
【0067】
インターフェイス回路は、無線通信基板11と、記憶装置22と、操作器23と、表示器24と、制御器21の演算回路との間で各種の信号およびデータの受け渡しを行う機能を備える。
【0068】
演算回路は、例えば、マイクロプロセッサ(CPUまたはMPU)などで構成され、記憶装置22に格納されている所定の動作プログラムの指示に従って、必要な信号を、インターフェイス回路を介して受け取り、必要なデータを記憶装置22から受け取り、受け取った信号およびデータに基づいて演算を実行する機能を備える。
【0069】
記憶装置22は、例えば、メモリ(PROMまたはRAM)などで構成され、所定プログラムおよび基本データなどを長期的に記憶したり、種々のデータおよび演算用数値などを一時的に記憶したりする機能を備える。
【0070】
操作器23は、例えば、操作スイッチ、数値キーなどを備え、測定開始および測定終了の動作、荷重検出器の感度調整動作、使用モードの切り換え動作、数値設定動作などの種々の動作の際に用いられる。
【0071】
表示器24は、例えば、液晶ディスプレイパネルなどで構成され、測定結果および各種データの入出力画面などが表示される。
【0072】
ここで、図2に示すように、本実施形態のバリアフリースケール100は、ロードセルLCの荷重信号を指示計20に無線で送信する際、ロードセルLCの荷重信号の無線通信に使用される電波が、筐体10の対向領域30Dを透過するように構成されている。
【0073】
以上のとおり、本実施形態のバリアフリースケール100は、ロードセルLCの荷重信号を指示計20に無線で送信する際の通信障害を従来よりも軽減し得る。
【0074】
具体的には、配線によりロードセルLCに電気的に接続されている無線通信基板11が金属製の筐体10内に収納されている場合、ロードセルLCの荷重信号の無線通信に使用される電波が筐体10により遮蔽される可能性がある。しかし、本実施形態のバリアフリースケール100では、無線通信基板11に対向する筐体10の対向領域30Dは、上記の電波が透過するように構成されているので、このような可能性を低減することができる。なお、この場合、電波は、載台30を構成する金属部材とベース40を構成する金属部材との間の所望の隙間(図示せず)からも通過することができる。
【0075】
(実施例)
[載台の構成]
図3は、実施例の計量装置の載台の一例を示す図である。図3には、バリアフリースケール100の載台30を構成する金属部材の分解斜視図が示されている。
【0076】
図3に示すように、載台30は、第1金属部材31および第2金属部材32の積層体により構成されている。具体的には、第1金属部材31の荷重測定部31C、右突出部31Rおよび左突出部31Lのそれぞれの裏面が、第2金属部材32の荷重測定部32C、右突出部32Rおよび左突出部32Lのそれぞれの表(おもて)面と接触することにより、載台30が構成されている。
【0077】
つまり、載台30の荷重測定部30C(図1参照)の基材は、第1金属部材31の荷重測定部31Cの裏面と第2金属部材32の荷重測定部32Cの表面との接触で形成された金属製の積層板である。
【0078】
載台30の右突出部30R(図1参照)の基材は、第1金属部材31の右突出部31Rの裏面と第2金属部材32の右突出部32Rの表面との接触で形成された金属製の積層板である。
【0079】
載台30の左突出部30L(図1参照)の基材は、第1金属部材31の左突出部31Lの裏面と第2金属部材32の左突出部32Lの表面との接触で形成された金属製の積層板である。
【0080】
ここで、第1金属部材31の右突出部31Rの上面の中央部および第2金属部材32の右突出部32Rの上面の中央部のそれぞれには、乾電池を電池ホルダに着脱するための開口部A1および開口部A2がそれぞれ設けられている。なお、これらの開口部A1、A2は、バリアフリースケール100の使用時には、電池蓋36(図1参照)により覆われている。
【0081】
第1金属部材31の左突出部31Lの上面の中央部には、開口部A3および水平器ホルダH1が設けられている。また、第2金属部材32の左突出部32Lの上面の中央部には、筐体10(載台30)の貫通孔Tが設けられている。なお、これらの開口部A3、水平器ホルダH1および貫通孔Tの詳細については後で説明する。
【0082】
第1金属部材31の左突出部31Lの側面の中央部には、電源スイッチ37およびACジャック38(いずれも図1参照)を取り付けるための切欠き部N1が設けられている。また、第1金属部材31の左突出部31Lの側面の前方端部および後方端部のそれぞれには、前方キャスター35Fおよび後方キャスター35B1(いずれも図1参照)のそれぞれを取り付けるための切欠き部N2、N3がそれぞれ設けられている。なお、図示を省略しているが、第1金属部材31の左突出部31Lの上面の後方端部には、後方キャスター35B2(図1参照)を取り付けるための取り付け孔などが設けられている。
【0083】
[ベースの構成]
図4は、実施例の計量装置のベースの一例を示す図である。図4には、バリアフリースケール100のベース40を構成する金属部材の斜視図が示されている。
【0084】
図4に示すように、ベース40は、金属部材を曲げ加工することにより、矩形環状かつ凹状の溝型枠が形成されている。具体的には、この溝型枠は、ベース40の左右のそれぞれにおいて、前後方向に直線状に延伸する右溝型枠FRおよび左溝型枠FLと、ベース40の前後のそれぞれにおいて、左右方向に直線状に延伸する前溝型枠FFおよび後溝型枠FBと、を備える。
【0085】
ここで、一対の板状のロードセルLC1、LC2が、右溝型枠FRの前後方向の両端部のそれぞれの底壁に、適宜の固定部材(例えば、ボルトなど)により固定されている。また、右溝型枠FR内の中央部の底壁には、電池ホルダH2が形成されている。
【0086】
一対の板状のロードセルLC3、LC4がそれぞれ、左溝型枠FLの前後方向の両端部のそれぞれの底壁に、適宜の固定部材(例えば、ボルトなど)により固定されている。また、左溝型枠FLの中央部付近では、二点鎖線で示された無線通信基板11が、内壁および外壁の上面により保持されている。
【0087】
前溝型枠FFにおいては、前溝型枠FFの内壁の高さを外壁の高さよりも高くすることで、前方スロープ41Fが、前溝型枠FFの内壁の上面から前方の床面50に向かうように斜め下方に延伸している。なお、このとき、前溝型枠FFの内壁と前方スロープ41Fとは、金属板を曲げ加工することにより一体に形成されていてもよい。
【0088】
後溝型枠FBにおいては、後溝型枠FBの内壁の高さを外壁の高さよりも高くすることで、後方スロープ41Bが、後溝型枠FBの内壁の上面から後方の床面50に向かうように斜め下方に延伸している。なお、このとき、後溝型枠FBの内壁と後方スロープ41Bとは、金属板を曲げ加工することにより一体に形成されていてもよい。
【0089】
以上により、前溝型枠FFでは、前方スロープ41Fと底壁と内壁と外壁とで囲まれる第1空洞が形成されている。また、後溝型枠FBでは、後方スロープ41Bと底壁と内壁と外壁とで囲まれる第2空洞が形成されている。そして、これらの第1空洞および第2空洞は、ロードセルLC1、LC2と無線通信基板11との間の接続配線、電池ホルダH2内の乾電池と無線通信基板11との間の接続配線などが通過する領域として使用され得る。
【0090】
以上のとおり、本実施例のバリアフリースケール100では、電池ホルダH2、ロードセルLC1~LC4および無線通信基板11の全てがベース40に設けられている。よって、本実施例のバリアフリースケール100は、例えば、これらの接続配線間の干渉の問題が発生しにくく、このような接続配線間の干渉に起因する計量精度の低下を適切に抑制することができる。
【0091】
また、本実施例のバリアフリースケール100では、ロードセルLC1、LC2と無線通信基板11との間の接続配線、電池ホルダH2内の乾電池と無線通信基板11との間の接続配線などを、上記の第1空洞および第2空洞に通している。よって、本実施例のバリアフリースケール100は、かかる接続配線を第1空洞および第2空洞に通さない場合に比べて、携帯電話などの外部機器からの電波を接続配線が拾う可能性を低減することができる。
【0092】
なお、図示を省略するが、本実施例のバリアフリースケール100において、載台30上の計量対象(例えば、車椅子、人など)の計量に必要となる部材などが適宜、設けられる。
【0093】
例えば、載台30とベース40との間のロードセルLC1~LC4のそれぞれの上には、適宜の伝圧部材(例えば、ゴム製の柱状部材)が設けられている。これにより、載台30の荷重測定部30Cに計量対象が載ったときの荷重が、伝圧部材を介してロードセルLC1~LC4に適切に伝達される。
【0094】
また、載台30とベース40との間には、載台30の荷重測定部30Cに計量対象が載ったときに載台30の撓みを抑えるための適宜の補強部材など(例えば、金属製の板状部材)が設けられている。
【0095】
[無線通信基板およびその周辺の構成]
図5Aは、実施例の計量装置の無線通信基板に対向する筐体(載台)の対向領域の一例を示す図である。図5Aには、バリアフリースケール100の筐体10の対向領域30Dの斜視図が示されている。図5Bは、図5AのB-B部の断面図である。図5Cは、実施例の計量装置の無線通信基板の一例を示す図である。図5Cには、バリアフリースケール100の無線通信基板11の斜視図が示されている。
【0096】
筐体10の対向領域30Dには、筐体10の貫通孔Tを覆う樹脂部材が配されている。これにより、本実施例のバリアフリースケール100は、樹脂部材で覆われた貫通孔Tが、荷重信号の無線通信に使用される電波の通り道になり得るので、かかる電波が筐体10により遮蔽される可能性を低減することができる。
【0097】
樹脂部材は、筐体10の貫通孔Tを覆うことができれば、どのような構成であってもよい。例えば、樹脂部材の基材として、PETを用いることができるが、これに限定されない。また、樹脂部材は、例えば、厚みが約0.2mm程度の薄い板状部材であってもよい。但し、この厚みは例示であって、本例に限定されない。また、樹脂部材は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。但し、樹脂部材を透明部材で構成することにより、バリアフリースケール100の様々な情報を容易に得ることができる。詳細は後で説明する。
【0098】
本実施例のバリアフリースケール100では、筐体10は、図3に示す如く、第1金属部材31および第2金属部材32の積層体により構成された載台30を備える。そして、図3図5Aおよび図5Bに示す如く、貫通孔Tは、第1金属部材31の左突出部31Lの開口部A3内において、第2金属部材32の左突出部32Lに形成されており、樹脂部材70が、貫通孔Tを覆うように開口部A3内の第2金属部材32の左突出部32Lに接触している。
【0099】
以上により、本実施例のバリアフリースケール100は、第1金属部材31の左突出部31Lの開口部A3と第2金属部材32の左突出部32Lとからなる凹部によって樹脂部材70を適切に保持することができる。
【0100】
ここで、無線通信基板11は、図5Cに示す如く、複数のロードセルLC1~LC4の感度を調整するための4個のボリューム12を備える。そして、貫通孔Tは、図5Aに示す如く、4個のボリューム12に対応する4つの第1貫通孔T1を備える。
【0101】
以上により、本実施例のバリアフリースケール100は、樹脂部材70を配置する前段階のほぼ完成状態のバリアフリースケール100に対して、ロードセルLC1~LC4の感度を調整することができる。つまり、樹脂部材70は軽いので、樹脂部材70が未配置でも、ロードセルLC1~LC4の感度調整の精度に影響を与えない。また、本実施例のバリアフリースケール100は、4個のロードセルLC1~LC4のそれぞれの感度を調整するための4個のボリューム12を無線通信基板11に集約することにより、例えば、ロードセルLC1~LC4のそれぞれの感度を調整するためのボリュームが筐体10内で分散配置される場合に比べて、ロードセルLC1~LC4の感度調整作業の効率を向上させることができる。また、4個のボリューム12を無線通信基板11に集約することにより、部品点数を削減することができる。
【0102】
また、無線通信基板11は、図5Cに示す如く、バリアフリースケール100のメンテナンスを行うためのコネクタ14を備える。そして、貫通孔Tは、図5Aに示す如く、コネクタ14に対応する第2貫通孔T2を備える。なお、バリアフリースケール100は、上記のとおり、指示計20を備えずに、指示計20は、バリアフリースケール100と無線回線により接続されている。よって、バリアフリースケール100のメンテナンスを行う際には、コネクタ14を用いて適宜の表示器などが接続される。
【0103】
以上により、本実施例のバリアフリースケール100は、樹脂部材70を取り外すだけで、バリアフリースケール100のメンテナンスを行うためのコネクタ14に容易にアクセスすることができる。
【0104】
また、無線通信基板11は、図5Cに示す如く、無線通信の状態および電源の状態を示す一対の光源13(例えば、LEDランプ)を備える。例えば、無線通信の状態が良好なときは、一対の光源13の一方が点灯する一方で、無線通信の状態が不良なときは(つまり、通信障害が発生したとき)、この光源13が点滅してもよい。また、例えば、電源がオンのときは、一対の光源13の他方が点灯する一方で、電源がオフのときは、この光源13が消灯してもよい。そして、貫通孔Tは、図5Aに示す如く、一対の光源13に対応する2つの第3貫通孔T3を備える。
【0105】
以上により、本実施例のバリアフリースケール100は、透明な樹脂部材70で覆われた2つの第3貫通孔T3を通じて、バリアフリースケール100の無線通信の状態および電源の状態を示す一対の光源13を容易に視認することができる。
【0106】
また、バリアフリースケール100は、図5Aに示す如く、無線通信基板11の近傍の筐体10内に収納された水平器60を備える。そして、貫通孔Tは、水平器60に対応する第4貫通孔T4を備える。
【0107】
以上により、本実施例のバリアフリースケール100は、透明な樹脂部材70で覆われた第4貫通孔T4を通じて、水平器60を容易に視認することができる。
【0108】
また、本実施例のバリアフリースケール100では、無線通信基板11が、4個のボリューム12と、コネクタ14と、一対の光源13とを備えるとともに、開口部A3内において、第1貫通孔T1、第2貫通孔T2、および、第3貫通孔T3が、開口部A3内の第2金属部材32の左突出部32Lに形成されている。
【0109】
よって、本実施例のバリアフリースケール100は、ボリューム12、コネクタ14および光源13を無線通信基板11に集約することにより、ボリューム12、コネクタ14および光源13を使用する作業を連続的または同時に行うことができるので、例えば、ボリューム12、コネクタ14および光源13が筐体10内で分散配置される場合に比べて、かかる作業の効率を向上させることができる。また、ボリューム12、コネクタ14および光源13を無線通信基板11に集約することにより、部品点数を削減することができる。
【0110】
さらに、本実施例のバリアフリースケール100では、無線通信基板11の近傍の筐体10内に水平器60が収納されており、第4貫通孔T4が、開口部A3内の第2金属部材32の左突出部32Lに形成されている。
【0111】
よって、本実施例のバリアフリースケール100は、無線通信基板11の近傍の筐体10内に水平器60を収納することにより、ボリューム12、コネクタ14および光源13を使用する作業と同時に、水平器60を確認することができるので、例えば、無線通信基板11から離れた位置の筐体10内に水平器60を収納する場合に比べて、かかる作業の効率を向上させることができる。
【0112】
なお、上記のボリューム12、コネクタ14、光源13および水平器60の配置は例示であって、本例に限定されない。例えば、無線通信基板11が、ボリューム12、コネクタ14および光源13のうちの一つの部品を備えてもよいし、2以上の部品を備えてもよい。
【0113】
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良および他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本開示の一態様は、荷重検出器の荷重信号を指示計に無線で送信する際の通信障害を従来よりも軽減し得る計量装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0115】
10 :筐体
11 :無線通信基板
12 :ボリューム
13 :光源
14 :コネクタ
20 :指示計
21 :制御器
22 :記憶装置
23 :操作器
24 :表示器
30 :載台
30C :荷重測定部
30D :対向領域
30L :左突出部
30R :右突出部
31 :第1金属部材
31C :荷重測定部
31L :左突出部
31R :右突出部
32 :第2金属部材
32C :荷重測定部
32L :左突出部
32R :右突出部
33R :右手すり
33L :左手すり
34B :後方ハンドル
34F :前方ハンドル
35B1 :後方キャスター
35B2 :後方キャスター
35F :前方キャスター
36 :電池蓋
37 :電源スイッチ
38 :ACジャック
40 :ベース
41B :後方スロープ
41F :前方スロープ
50 :床面
60 :水平器
70 :樹脂部材
100 :バリアフリースケール
A1 :開口部
A2 :開口部
A3 :開口部
FB :後溝型枠
FF :前溝型枠
FL :左溝型枠
FR :右溝型枠
H1 :水平器ホルダ
H2 :電池ホルダ
LC :ロードセル
LC1 :ロードセル
LC2 :ロードセル
LC3 :ロードセル
LC4 :ロードセル
N1 :切欠き部
N2 :切欠き部
N3 :切欠き部
S :段差
T :貫通孔
T1 :第1貫通孔
T2 :第2貫通孔
T3 :第3貫通孔
T4 :第4貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C