(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】携帯端末、行動管理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220801BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20220801BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20220801BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04M1/00 R
H04M11/00 301
G08B25/10 A
(21)【出願番号】P 2018169764
(22)【出願日】2018-09-11
【審査請求日】2021-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000202361
【氏名又は名称】綜合警備保障株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河上 聖人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 文保
(72)【発明者】
【氏名】荻野 純孝
(72)【発明者】
【氏名】中村 典義
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-267079(JP,A)
【文献】特開2001-028080(JP,A)
【文献】特許第6131976(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
H04M 1/00
H04M 11/00
G08B 25/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末において、
前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に、作業開始と判断する作業開始判断手段と、
前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態が、第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第2作業者の離脱と判断する第1判断手段と、
前記第2作業者の離脱と判断した場合に、前記第2作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記第2作業者の離脱と判断した場合に、映像通話情報および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する第1情報送信手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態が前記第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第2作業者の一時離脱と判断する第2判断手段と、
前記第2作業者の一時離脱と判断した場合に、警告を報知する第1警告手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記第2判断手段は、前記第2作業者の一時離脱と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態の継続時間が前記第1継続時間に達する前に、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知した場合、前記第2作業者の一時離脱が終了したと判断し、
前記第1警告手段は、前記第2判断手段が、前記第2作業者の一時離脱が終了したと判断した場合、前記警告の報知を停止する、
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。
【請求項5】
第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末において、
前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に、作業開始と判断する作業開始判断手段と、
前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態が、第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第1作業者の離脱と判断する第3判断手段と、
前記第1作業者の離脱と判断した場合に、前記第1作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項6】
前記第1作業者の離脱と判断した場合に、映像通話情報および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する第2情報送信手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項5に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態が、前記第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第1作業者の一時離脱と判断する第4判断手段と、
前記第1作業者の一時離脱と判断した場合に、警告を報知する第2警告手段と、
を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記第4判断手段は、前記第1作業者の一時離脱と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態の継続時間が前記第1継続時間に達する前に、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知した場合、前記第1作業者の一時離脱が終了したと判断し、
前記第2警告手段は、前記第4判断手段が、前記第1作業者の一時離脱が終了したと判断した場合、前記警告の報知を停止する、
ことを特徴とする請求項7に記載の携帯端末。
【請求項9】
第1作業者に付された第1発信器と、
前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器と、
前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器と、
前記第1作業者に所持されるものであって、請求項1ないし8の何れか一項に記載の携帯端末と、
前記携帯端末とネットワーク接続されたサーバと、
を備えることを特徴とする行動管理システム。
【請求項10】
第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末を制御するコンピュータを、
前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に作業開始と判断する作業開始判断手段と、
前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態が第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第2作業者の離脱と判断する第1判断手段と、
前記第2作業者の離脱と判断した場合に、前記第2作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末を制御するコンピュータを、
前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に作業開始と判断する作業開始判断手段と、
前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態が、第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第1作業者の離脱と判断する第3判断手段と、
前記第1作業者の離脱と判断した場合に、前記第1作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、行動管理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貴重品を保管している管理区域、例えば金庫室内などにおいては、作業者(警送隊員)の単独作業が禁止されている。
【0003】
特許文献1には、作業者が携帯する携帯機器間の距離が所定の距離以内である場合に、予め定められた作業者の権限情報に応じて、作業者に対して作業の内容の実行を承認することにより、作業者の不正および操作ミスを抑制することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術によれば、承認サーバが、複数の作業者が携帯する複数の携帯機器から携帯機器間の距離情報や識別情報を受信したり、携帯機器間の距離が所定の距離以内である場合に、予め定められた作業者の権限情報に応じて作業の内容の実行を承認したりすることになるので、処理が複雑であり、かつ、リアルタイム性に欠ける、という問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複雑な処理を不要とし、作業者の単独作業が禁止された作業場所において、単独作業となった状況を監視センターでリアルタイムに把握することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末において、前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に、作業開始と判断する作業開始判断手段と、前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態が、第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第2作業者の離脱と判断する第1判断手段と、前記第2作業者の離脱と判断した場合に、前記第2作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2作業者の離脱と判断した場合に、映像通話情報および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する第1情報送信手段をさらに備える、ことを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態が前記第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第2作業者の一時離脱と判断する第2判断手段と、前記第2作業者の一時離脱と判断した場合に、警告を報知する第1警告手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第2判断手段は、前記第2作業者の一時離脱と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態の継続時間が前記第1継続時間に達する前に、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知した場合、前記第2作業者の一時離脱が終了したと判断し、前記第1警告手段は、前記第2判断手段が、前記第2作業者の一時離脱が終了したと判断した場合、前記警告の報知を停止する、ことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末において、前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に、作業開始と判断する作業開始判断手段と、前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態が、第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第1作業者の離脱と判断する第3判断手段と、前記第1作業者の離脱と判断した場合に、前記第1作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記第1作業者の離脱と判断した場合に、映像通話情報および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する第2情報送信手段をさらに備える、ことを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態が、前記第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第1作業者の一時離脱と判断する第4判断手段と、前記第1作業者の一時離脱と判断した場合に、警告を報知する第2警告手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記第4判断手段は、前記第1作業者の一時離脱と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態の継続時間が前記第1継続時間に達する前に、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知した場合、前記第1作業者の一時離脱が終了したと判断し、前記第2警告手段は、前記第4判断手段が、前記第1作業者の一時離脱が終了したと判断した場合、前記警告の報知を停止する、ことを特徴とする。
【0015】
また、請求項9に記載の発明は、第1作業者に付された第1発信器と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器と、前記第1作業者に所持されるものであって、請求項1ないし8の何れか一項に記載の携帯端末と、前記携帯端末とネットワーク接続されたサーバと、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項10に記載の発明は、第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末を制御するコンピュータを、前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に作業開始と判断する作業開始判断手段と、前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報を検知しない状態が第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第2作業者の離脱と判断する第1判断手段と、前記第2作業者の離脱と判断した場合に、前記第2作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、として機能させることを特徴とする。
【0017】
また、請求項11に記載の発明は、第1作業者に所持され発信器識別情報を検知する携帯端末を制御するコンピュータを、前記第1作業者に付された第1発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者とは異なる第2作業者に付された第2発信器の前記発信器識別情報と、前記第1作業者および前記第2作業者が作業する作業場所に付された第3発信器の前記発信器識別情報と、を検知した場合に作業開始と判断する作業開始判断手段と、前記作業開始判断手段が前記作業開始と判断した後、前記第1発信器の前記発信器識別情報を検知し、かつ、前記第2発信器の前記発信器識別情報と前記第3発信器の前記発信器識別情報とを検知しない状態が、第1継続時間にわたって継続した場合に、前記作業場所からの前記第1作業者の離脱と判断する第3判断手段と、前記第1作業者の離脱と判断した場合に、前記第1作業者の離脱との判断結果および前記携帯端末の端末識別情報をサーバに送信する判断結果情報送信手段と、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかる携帯端末、行動管理システムおよびプログラムは、複雑な処理を不要とし、作業者の単独作業が禁止された作業場所において、単独作業となった状況を監視センターでリアルタイムに把握することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本実施の形態に係る行動管理システムの構成の一例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、無線タグのマスタデータの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、携帯端末のマスタデータの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、無線タグのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、携帯端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、携帯端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、携帯端末における行動管理処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、携帯端末の制御部(作業開始判断手段)が作業開始と判断するに至る場合の状態を概略的に示す図である。
【
図9】
図9は、携帯端末の制御部(第1判断手段)が隊員Bの離脱と判断するに至る場合の状態を概略的に示す図である。
【
図10】
図10は、携帯端末の制御部(第3判断手段)が隊員Aの離脱と判断するに至る場合の状態を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、携帯端末、行動管理システムおよびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、携帯端末、行動管理システムおよびプログラムの一実施の形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。
【0021】
図1は、本実施の形態に係る行動管理システム1の構成の一例を示す説明図である。実施の形態に係る行動管理システム1は、発信器である複数の無線タグ10と、一又は複数の携帯端末20と、サーバ30と、クライアント端末40と、を備える。
【0022】
無線タグ10は、近距離無線通信を行う無線タグ、例えばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信規格のBLE無線タグなどである。無線タグ10は、発信器識別情報である無線タグ識別情報を含む信号を、一又は複数の不特定の携帯端末20に発信する。無線タグ識別情報は、無線タグ10を識別可能な識別情報(例えば、「製造番号」)である。
【0023】
無線タグ10は、作業者である隊員A、Bおよび作業場所Cに取り付けられる。隊員A、Bは、例えば、金庫室などの現金(貴重品)を保管している管理区域である作業場所C内で現金搬送等の作業を行う。無線タグ10は、例えば隊員A、Bのベルトに取り付けられる。なお、無線タグ10は、隊員A、Bの靴に内蔵する、或いは隊員A、Bにペンダント形式や、ストラップ形式や、リストバンド形式などにより予め所持させるものであってもよい。
図1に示す例においては、隊員A、Bが、無線タグ10を1人1個所持している。隊員A(第1作業者)が所持する第1発信器である無線タグ10を無線タグ10aとし、隊員B(第2作業者)が所持する第2発信器である無線タグ10を無線タグ10bとする。
【0024】
また、作業場所Cに取り付けられる無線タグ10は、1つの作業場所の広さや構造に合わせて少なくとも1個以上配置される。
図1に示す例においては、作業場所Cは、無線タグ10を1個配置されている。作業場所Cに配置される第3発信器である無線タグ10を無線タグ10cとする。
【0025】
携帯端末20は、作業者が所持するスマートフォン、タブレット端末、専用端末等の通信機器である。携帯端末20は、無線タグ10から送信された無線タグ識別情報を検知する通信機器である。携帯端末20は、無線タグ10から一定以上の強度で無線タグ識別情報を受信し、予め記憶した無線タグ識別情報と照合して一致した場合に、該無線タグ10の無線タグ識別情報を検知し、インターネットやVPN(Virtual Private Network)等のネットワークNを介して、無線タグ10の無線タグ識別情報を検知したことを示す検知情報をサーバ30に送信する。ここで、検知情報は、検知した無線タグ識別情報と、当該携帯端末20を識別可能な端末識別情報とを有している。
【0026】
また、携帯端末20は、無線タグ10の無線タグ識別情報の検知状態に応じて、所定の状態の何れであるかを判断し、該判断結果と当該携帯端末20を識別可能な端末識別情報とを含む判断結果情報をサーバ30に送信する。また、携帯端末20は、該判断結果に応じて、警告音の鳴動等の所定の動作を行う。携帯端末20における無線タグ10の検知状態は、該携帯端末20と該無線タグ10との距離に依存しているので、携帯端末20は、作業場所に取り付けられた無線タグ10の無線タグ識別情報を検知している場合は、該作業場所の内部にあり、携帯端末20を所持する作業者に取り付けられた無線タグ10の無線タグ識別情報を検知している場合は、該作業員に所持されており、他の作業者に取り付けられた無線タグ10の無線タグ識別情報を検知している場合は、該他の作業者の近傍に存在する、と見做す。携帯端末20は、これらの検知状態の組み合わせから、すべての作業者が作業場所の内部に存在する(本実施の形態ではこの場合を「作業の開始」とする)、あるいは、いずれかの作業者が作業場所に存在しない(本実施の形態ではこの場合を作業者の「離脱」、もしくは「一時離脱」とする)、等と判断する。
【0027】
本実施の形態においては、リーダー格の隊員A(第1作業者)が、携帯端末20を所持する。隊員Aは、携帯端末20を自身の着衣のポケットに入れて保持する。
【0028】
サーバ30は、行動管理システム1を管理する監視センターD等に設置される情報処理装置である。サーバ30は、ネットワークNを介して、携帯端末20等と接続している。なお、サーバ30は、複数の情報処理装置等で構成されるクラウドコンピュータなどにより構成されるものであってもよい。
【0029】
サーバ30は、無線タグ10のマスタデータを管理する。ここで、
図2は無線タグ10のマスタデータの一例を示す図である。
図2に示すように、無線タグ10のマスタデータには、無線タグ識別情報(製造番号)、取付場所(隊員A、B、作業場所C、等)等の情報が含まれる。この例では、無線タグ10のマスタデータには、無線タグ識別情報が“TG001”である無線タグ10が“隊員A”に取り付けられ、無線タグ識別情報が“TG002”である無線タグ10が“隊員B”に取り付けられ、無線タグ識別情報が“TG103”である無線タグ10が“作業場所C”に取り付けられていることが示されている。
【0030】
また、サーバ30は、携帯端末20のマスタデータを管理する。ここで、
図3は携帯端末20のマスタデータの一例を示す図である。
図3に示すように、携帯端末20のマスタデータには、端末識別情報、所持する作業者(隊員A、等)等の情報が含まれる。この例では、携帯端末20のマスタデータには、端末識別情報が“MT001”である携帯端末20が“隊員A”に所持されていることが示されている。
【0031】
また、サーバ30は、携帯端末20から受信した検知情報および判断結果情報を、クライアント端末40に対して送信する。
【0032】
クライアント端末40は、監視センターDに設置され、サーバ30と接続されて当該サーバ30から検知情報および判断結果情報を受信し、表示する。また、クライアント端末40は、ネットワークNおよびサーバ30を介して、携帯端末20との映像通話を行う。クライアント端末40は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット端末、スマートフォン等であって、監視員Eが閲覧または操作する。
【0033】
また、クライアント端末40は、監視員Eによる作業指示の操作を受け付ける。クライアント端末40が作業指示の操作を受け付けると、該受け付けた作業指示の内容をクライアント端末40に接続されたサーバ30に送信し、サーバ30が、該作業指示の内容に基づいて、無線タグ10のマスタデータから、作業者が所持する無線タグ10と作業場所に設置された無線タグ10の無線タグ識別情報および取付場所を抽出し、さらに携帯端末20のマスタデータから、作業者が所持する携帯端末20の端末識別情報を抽出する。サーバ30は、抽出した端末識別情報に基づいて、作業者が所持する携帯端末20に対して、抽出した無線タグ識別情報および取付場所を、ネットワークNを介して通知する。
【0034】
本実施の形態では、クライアント端末40が、隊員A、Bに対する作業場所Cにおける作業に関する作業指示の操作を受け付け、該作業指示の内容をサーバ30に送信し、サーバ30が、該作業指示の内容に基づいて、無線タグ10のマスタデータから、隊員A、Bが所持する無線タグ10a、10bおよび作業場所Cに配置された無線タグ10cの無線タグ識別情報および取付場所を抽出し、さらに携帯端末20のマスタデータから、隊員Aが所持する携帯端末20の端末識別情報を抽出し、抽出した端末識別情報に基づいて、隊員Aが所持する携帯端末20に対して、無線タグ10a、10b、10cの無線タグ識別情報および取付場所を、ネットワークNを介して通知する。
【0035】
次に、行動管理システム1が有する各機器のハードウェア構成について説明する。
【0036】
図4は、無線タグ10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。無線タグ10は、記憶部11、及び通信インタフェース12を備える。記憶部11及び通信インタフェース12は、システムバス13を介して相互に接続している。
【0037】
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリ(Flash Memory)や、半導体メモリ素子等の記憶装置である。記憶部11は、例えば、無線タグ10を識別可能な無線タグ識別情報(製造番号)等を記憶する。
【0038】
通信インタフェース12は、記憶部11に記憶された無線タグ識別情報を、システムバス13を介して読み出し、近距離無線通信により不特定の携帯端末20に送信する。例えば、通信インタフェース12は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の近距離無線通信技術により通信を行う。
【0039】
図5は、携帯端末20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。携帯端末20は、記憶部21、表示部22、操作部23、第1通信インタフェース24、第2通信インタフェース25、制御部26、カメラ28、マイク29a、及びスピーカ29bを備え、各々はシステムバス27を介して相互に接続している。
【0040】
記憶部21は、HDDやSSDなどの記憶装置である。記憶部21は、制御プログラム211を記憶する。制御プログラム211は、オペレーティングシステムや、携帯端末20が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。
【0041】
また、記憶部21は、サーバ30からネットワークNを介して携帯端末20に通知された、無線タグ識別情報212および取付場所213を関連付けて記憶する。無線タグ識別情報212および取付場所213は、制御部26が特定の無線タグ10を検知するために参照する。具体的には、第1通信インタフェース24で受信した無線タグ識別情報が、制御部26に通知されると、制御部26が無線タグ識別情報212および取付場所213を参照し、無線タグ識別情報212の何れかが、通知された無線タグ識別情報と一致した場合、該無線タグ識別情報と関連付けられた取付場所213が示す取付場所に取り付けられた、無線タグ10の無線タグ識別情報を検知した、と判断する。
【0042】
本実施の形態の携帯端末20で実行される制御プログラム211は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0043】
また、本実施の形態の携帯端末20で実行される制御プログラム211を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の携帯端末20で実行される制御プログラム211をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0044】
また、本実施の形態の携帯端末20で実行される制御プログラム211を、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0045】
制御部26は、携帯端末20の全体の動作を制御し、携帯端末20が有する各種の機能を実現する。制御部26は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを備える。CPUは、携帯端末20の動作を統括的に制御する。ROMは、各種プログラムやデータ(端末識別情報など)を記憶する記憶媒体である。RAMは、各種プログラムを一時的に記憶したり、各種データを書き換えたりする記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部21等に格納されたプログラムを実行する。
【0046】
表示部22は、例えば液晶ディスプレイ等である。操作部23は、例えば、表示部22に積層されたタッチパネルである。または、操作部23は、筐体上に設けられたボタンであってもよい。
【0047】
第1通信インタフェース24は、近距離無線通信により無線タグ10から送信された無線タグ識別情報を受信するためのインタフェースである。更に詳しくは、第1通信インタフェース24は、BLE等の近距離無線通信技術により通信を行う。一定の電波強度で受信した無線タグ識別情報は、システムバス27を介して制御部26に通知される。
【0048】
第2通信インタフェース25は、インターネットやVPN等のネットワークNを介して、サーバ30と接続するためのインタフェースである。
【0049】
カメラ28は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary MOS)等の撮像センサを備える。カメラ28は、制御部26からの制御信号に基づいて撮像センサの撮像素子を駆動し、撮像素子に結像する撮影範囲の撮像画像を取得する。
【0050】
マイク29aは、アナログの音声信号を入力し、デジタルの音声データに変換する。
【0051】
スピーカ29bは、予め登録した複数種類の警告音や報知パターンなどを記憶するコントローラを備える。スピーカ29bは、制御部26からの制御信号に基づき、予め登録した複数種類の警告音を選択的に所定時間鳴らす。なお、スピーカ29bは、音声通話の際の音声の再生なども行う。
【0052】
サーバ30およびクライアント端末40は、いわゆるコンピュータを主体としたハードウェア構成であるので、ここでの説明は省略する。
【0053】
次に、実施の形態に係る行動管理システム1を構成する携帯端末20の制御部26が制御プログラム211を実行することにより発揮する機能のうち、携帯端末20が有する特徴的な機能である行動管理機能について説明する。
【0054】
図6は、携帯端末20の機能構成の一例を示すブロック図である。携帯端末20の制御部26のCPUは、RAMに展開した制御プログラム211に従って動作することで、
図6に示す各機能部をRAM上に生成する。具体的には、携帯端末20の制御部26は、機能部として、無線タグ識別情報検知手段60と、検知情報送信手段61と、作業開始判断手段51と、第1判断手段52と、判断結果情報送信手段62と、第1情報送信手段53と、第2判断手段54と、第1警告手段55と、第3判断手段56と、第2情報送信手段57と、第4判断手段58と、第2警告手段59と、を備える。
【0055】
無線タグ識別情報検知手段60は、第1通信インタフェース24から通知された無線タグ識別情報を、記憶部21に記憶している無線タグ識別情報212と照合し、一致した場合、該無線タグ識別情報212に関連付けて記憶部21に記憶されている取付場所213の無線タグ10の無線タグ識別情報を検知した、と判断する。
【0056】
検知情報送信手段61は、無線タグ識別情報検知手段60が無線タグ10の無線タグ識別情報を検知した場合、該検知した無線タグ10の無線タグ識別情報と、携帯端末20の端末識別情報とを含む検知情報を、ネットワークNを介してサーバ30に送信する。
【0057】
作業開始判断手段51は、無線タグ識別情報検知手段60が、無線タグ10aの無線タグ識別情報と、無線タグ10bの無線タグ識別情報と、無線タグ10cの無線タグ識別情報と、を検知した場合、作業開始と判断する。
【0058】
また、作業開始判断手段51は、作業開始と判断した後、無線タグ識別情報検知手段60において、隊員Aが所持する無線タグ10aおよび隊員Bが所持する無線タグ10bの無線タグ識別情報を受信中に、無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生し、該状態が第1継続時間にわたって継続した場合に、作業終了と判断する。
【0059】
第1判断手段52は、作業開始判断手段51が作業開始と判断した後、無線タグ識別情報検知手段60が無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生し、該状態が第1継続時間にわたって継続した場合に、作業場所Cからの隊員Bの離脱と判断する。
【0060】
第1情報送信手段53は、第1判断手段52が隊員Bの離脱と判断した場合に、映像通話情報(マイク29aからの音声データおよびカメラ28からの撮像画像)および当該携帯端末20の端末識別情報をサーバ30に送信する。サーバ30は、接続されているクライアント端末40に、受信した映像通話情報および当該携帯端末20の端末識別情報を表示するとともに、当該携帯端末20とクライアント端末40との映像通話を接続する。
【0061】
第2判断手段54は、作業開始判断手段51が作業開始と判断した後、無線タグ識別情報検知手段60が無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生し、該状態が第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合に、作業場所Cからの隊員Bの一時離脱と判断する。
【0062】
また、第2判断手段54は、作業場所Cからの隊員Bの一時離脱と判断した後、無線タグ識別情報検知手段60によって無線タグ10bの無線タグ識別情報が検知できない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達する前に、無線タグ識別情報検知手段60が無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知した場合、隊員Bの一時離脱が終了したと判断する。
【0063】
第1警告手段55は、第2判断手段54が隊員Bの一時離脱と判断した場合に、スピーカ29bから所定の警告音を鳴らすなどして、警告を報知する。また、第1警告手段55は、第2判断手段54が隊員Bの一時離脱が終了したと判断した場合、警告の報知を停止する。
【0064】
第3判断手段56は、作業開始判断手段51が作業開始と判断した後、無線タグ識別情報検知手段60が無線タグ10bの無線タグ識別情報と無線タグ10cの無線タグ識別情報とを検知しない状態が発生し、該状態が第1継続時間にわたって継続した場合に、作業場所Cからの隊員Aの離脱と判断する。
【0065】
第2情報送信手段57は、第3判断手段56が隊員Aの離脱と判断した場合に、映像通話情報(マイク29aからの音声データおよびカメラ28からの撮像画像)および当該携帯端末20の端末識別情報をサーバ30に送信する。サーバ30は、接続されているクライアント端末40に、受信した映像通話情報および当該携帯端末20の端末識別情報を表示するとともに、当該携帯端末20とクライアント端末40との映像通話を接続する。
【0066】
第4判断手段58は、作業開始判断手段51が作業開始と判断した後、無線タグ識別情報検知手段60が無線タグ10bの無線タグ識別情報と無線タグ10cの無線タグ識別情報とを検知しない状態が発生し、該状態が第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合に、作業場所Cからの隊員Aの一時離脱と判断する。
【0067】
また、第4判断手段58は、作業場所Cからの隊員Aの一時離脱と判断した後、無線タグ識別情報検知手段60によって無線タグ10bの無線タグ識別情報と無線タグ10cの無線タグ識別情報とが検知できない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達する前に、無線タグ識別情報検知手段60が無線タグ10bの無線タグ識別情報と無線タグ10cの無線タグ識別情報とを検知した場合、隊員Aの一時離脱が終了したと判断する。
【0068】
第2警告手段59は、第4判断手段58が隊員Aの一時離脱と判断した場合に、スピーカ29bから所定の警告音を鳴らすなどして、警告を報知する。また、第2警告手段59は、第4判断手段58が隊員Aの一時離脱が終了したと判断した場合、警告の報知を停止する。
【0069】
判断結果情報送信手段62は、作業開始判断手段51、第1判断手段52、第2判断手段54、第3判断手段56、および第4判断手段58の判断結果と、携帯端末20の端末識別情報とを含む判断結果情報を、ネットワークNを介してサーバ30に送信する。
【0070】
次に、携帯端末20における行動管理処理について説明する。
【0071】
図7は、携帯端末20における行動管理処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、隊員Aが所持する携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51)は、作業場所Cに配置した無線タグ10cおよび隊員A、Bが所持した無線タグ10a、10bの無線タグ識別情報の全てを検知したか否かに基づいて、作業開始を判断する(ステップS1)。なお、作業開始と判断するための無線タグ10の無線タグ識別情報および該取付場所については、それらのマスタデータを管理しているサーバ30から、予め通知を受けて、記憶部21に記憶している。
【0072】
携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51)は、作業場所Cに配置した無線タグ10cおよび隊員A、Bが所持した無線タグ10a、10bの無線タグ識別情報の全てを検知したと判断できない場合は、作業開始と判断せずに(ステップS1のNo)、ステップS1に戻り、全てを検知したと判断した場合、このタイミングで作業開始と判断する(ステップS1のYes)。
【0073】
図8は、携帯端末20の制御部26(作業開始判断手段51)が作業開始と判断するに至る場合の状態を概略的に示す図である。
図8に示すように、制御部26(作業開始判断手段51)が作業開始と判断するに至る場合の状態では、作業場所Cに2人の作業者(隊員A、B)が存在している。また、
図8に示すように、監視センターDのクライアント端末40と携帯端末20との間においては、特に映像通話などは発生していない。
【0074】
携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51)は、作業開始と判断した後、隊員Aが所持する無線タグ10aおよび作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報の受信中に、隊員Bが所持する無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生していない(ステップS2のNo)、かつ、隊員Aが所持する無線タグ10aの無線タグ識別情報を受信中に、隊員Bが所持する無線タグ10bと作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生していない(ステップS3のNo)、かつ、隊員Aが所持する無線タグ10aおよび隊員Bが所持する無線タグ10bの無線タグ識別情報を受信中に、作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生していない(ステップS4のNo)場合は、ステップS2に戻る。
【0075】
携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51)は、作業開始と判断した後、隊員Aが所持する無線タグ10aおよび隊員Bが所持する無線タグ10bの無線タグ識別情報を受信中に、作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生し(ステップS2のNo、ステップS3のNo、ステップS4のYes)、該状態が第1継続時間にわたって継続するまではステップS2に戻り(ステップS5のNo)、該状態が第1継続時間にわたって継続した場合、このタイミングで作業終了と判断する(ステップS5のYes)。
【0076】
このように、携帯端末20の制御部26(作業開始判断手段51)が作業終了と判断するに至る場合の状態は、
図1に示す状態と同じである。
図1に示すように、作業終了の状態では、作業場所Cから作業者(隊員A、B)が退出している。また、
図1に示すように、監視センターDのクライアント端末40と携帯端末20との間においては、特に映像通話などは発生していない。
【0077】
なお、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51)は、作業開始と判断した後、隊員Aが所持する無線タグ10aおよび隊員Bが所持する無線タグ10bの無線タグ識別情報を受信中に、作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生した場合(ステップS2のNo、ステップS3のNo、ステップS4のYes)、該状態が第1継続時間にわたって継続していない場合には、作業終了と判断せずに(ステップS5のNo)、ステップS2に戻る。
【0078】
一方、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51、第2判断手段54、第1警告手段55)は、作業開始と判断した後、隊員Aが所持する無線タグ10aおよび作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報の受信中に、隊員Bが所持する無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生した場合(ステップS2のYes)、隊員Bの離脱判断の時間カウントおよび隊員Bの一時離脱判断の時間カウントをスタートし、隊員Bの一時離脱判断の時間カウントが第1継続時間よりも短い第2継続時間に達した場合(該状態が第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合)に、隊員Bの一時離脱と判断し(ステップS6のYes)、隊員Bの一時離脱判断の時間カウントをリセットし、隊員Aが所持する携帯端末20のスピーカ29bから警告音を鳴動させて報知する(ステップS7)。
【0079】
なお、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51、第2判断手段54、第1警告手段55)は、作業開始と判断した後、隊員Aが所持する無線タグ10aおよび作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報の受信中に、隊員Bが所持する無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生し(ステップS2のYes)、隊員Bの離脱判断の時間カウントおよび隊員Bの一時離脱判断の時間カウントをスタートし、隊員Bの一時離脱判断の時間カウントが第1継続時間よりも短い第2継続時間に達していない場合(該状態が第1継続時間より短い第2継続時間にわたって継続していない場合)には、隊員Bの一時離脱と判断せずに(ステップS6のNo)、ステップS2に戻る。
【0080】
また、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、第1判断手段52、第1情報送信手段53)は、隊員Bの一時離脱と判断した後、隊員Bの離脱判断の時間カウントが第1継続時間に達した場合(無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達した場合)隊員Bの離脱と判断し(ステップS8のYes)、ネットワークNを介して、監視センターDに設置したサーバ30に映像通話情報(マイク29aからの音声データおよびカメラ28からの撮像画像)および携帯端末20の端末識別情報を送信し、サーバ30がクライアント端末40と携帯端末20とを接続して映像通話を開始する(ステップS9)。また、携帯端末20の制御部26(第1判断手段52)は、映像通話開始と同時に、隊員Bの離脱判断の時間カウントをリセットする(ステップS10)。
【0081】
図9は、携帯端末20の制御部26(第1判断手段52)が隊員Bの離脱と判断するに至る場合の状態を概略的に示す図である。
図9に示すように、制御部26(第1判断手段52)が隊員Bの離脱と判断するに至る場合の状態では、作業場所Cに隊員Aのみが存在し、隊員Bが作業場所Cの外に出てしまっている状態である。この状態で、隊員Aが所持する携帯端末20のスピーカ29bから警告音が鳴動している。また、
図9に示すように、監視センターDのクライアント端末40と携帯端末20との間においては、映像通話が開始されている。監視センターDの監視員Eは、映像通話に基づいて作業場所Cにおける異変の発生の有無を監視する。監視員Eは、作業場所C内で異変が発生していると認識すると、状況に応じて、隊員Bが作業場所Cに戻るまで作業を一時中断するよう指示したり、待機中の警備員に対し、作業場所Cへ直行し対処するように指示したり、必要に応じて警察や消防などの関係機関へ通報を行ったりする。
【0082】
一方、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、第1判断手段52、第1警告手段55)は、隊員Bの一時離脱と判断した後、隊員Bの離脱判断の時間カウントが第1継続時間に達する前に(無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達する前に)、無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知(再検知)した場合(ステップS11のYes)、隊員Bが作業場所C内に戻ったと判断し、隊員Aが所持する携帯端末20のスピーカ29bからの警告音の報知を停止し(ステップS12)、隊員Bの離脱判断の時間カウントをリセットし(ステップS13)、ステップS2に戻る。
【0083】
なお、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51、第1判断手段52、第1警告手段55)は、隊員Bの一時離脱と判断した後、隊員Bの離脱判断の時間カウントが第1継続時間に達する前に(無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知しない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達する前に)(ステップS8のNo)、無線タグ10bの無線タグ識別情報を検知(再検知)しない場合には(ステップS11のNo)、隊員Bがまだ作業場所Cに戻っていないと判断し、ステップS7に戻る。
【0084】
加えて、携帯端末20を所持した隊員Aが作業場所Cを離れた場合は、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60)が、隊員Bが所持する無線タグ10bと作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しなくなる。携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51、第4判断手段58、第2警告手段59)は、作業開始と判断した後、隊員Aが所持する無線タグ10aの無線タグ識別情報を受信中に、隊員Bが所持する無線タグ10bと作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生した場合(ステップS3のYes)、隊員Aの離脱判断の時間カウントおよび隊員Aの一時離脱判断の時間カウントをスタートし、隊員Aの一時離脱判断の時間カウントが第1継続時間よりも短い第2継続時間に達した場合(該状態が第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続した場合)に、隊員Aの一時離脱と判断し(ステップS14のYes)、隊員Aの一時離脱判断の時間カウントをリセットし、隊員Aが所持する携帯端末20のスピーカ29bから警告音を鳴動させて報知する(ステップS15)。
【0085】
なお、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51、第4判断手段58)は、作業開始と判断した後、隊員Aが所持する無線タグ10aの無線タグ識別情報を受信中に、隊員Bが所持する無線タグ10bと作業場所Cに配置した無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態が発生し(ステップS3のYes)、隊員Aの離脱判断の時間カウントおよび隊員Aの一時離脱判断の時間カウントをスタートし、隊員Aの一時離脱判断の時間カウントが第1継続時間よりも短い第2継続時間に達していない場合(該状態が第1継続時間よりも短い第2継続時間にわたって継続していない場合)には、隊員Aの一時離脱と判断せずに(ステップS14のNo)、ステップS3に戻る。
【0086】
また、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、第3判断手段56、第2情報送信手段57)は、隊員Aの一時離脱と判断した後、隊員Aの離脱判断の時間カウントが第1継続時間に達した場合(無線タグ10bと無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達した場合)、隊員Aの離脱と判断し(ステップS16のYes)、ネットワークNを介して、監視センターDに設置したサーバ30に映像通話情報(マイク29aからの音声データおよびカメラ28からの撮像画像)および携帯端末20の端末識別情報を送信し、サーバ30がクライアント端末40と携帯端末20とを接続して映像通話を開始する(ステップS17)。また、携帯端末20の制御部26(第3判断手段56)は、映像通話開始と同時に、隊員Aの離脱判断の時間カウントをリセットする(ステップS18)。
【0087】
図10は、携帯端末20の制御部26(第3判断手段56)が隊員Aの離脱と判断するに至る場合の状態を概略的に示す図である。
図10に示すように、制御部26(第3判断手段56)が隊員Aの離脱と判断するに至る場合の状態では、作業場所Cに隊員Bのみが存在し、隊員Aが作業場所Cの外に出ている状態である。この状態で、隊員Aが所持する携帯端末20のスピーカ29bから警告音が鳴動している。また、
図10に示すように、監視センターDのクライアント端末40と携帯端末20との間においては、映像通話が開始されている。監視センターDの監視員Eは、映像通話に基づいて作業場所Cにおける異変の発生の可能性の有無を判断する。監視員Eは、作業場所C内で異変が発生している可能性があると判断すると、状況に応じて、映像通話を通じて隊員Aに対して作業場所Cへ戻るよう指示したり、待機中の警備員に対し、作業場所Cへ直行し対処するように指示したり、必要に応じて警察や消防などの関係機関へ通報を行ったりする。
【0088】
一方、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、第3判断手段56、第2警告手段59)は、隊員Aの一時離脱と判断した後、隊員Aの離脱判断の時間カウントが第1継続時間に達する前に(無線タグ10bと無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達する前に)(ステップS16のNo)、無線タグ10bと無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知(再検知)した場合(ステップS19のYes)、隊員Aが作業場所C内に戻ったと判断し、隊員Aが所持する携帯端末20のスピーカ29bからの警告音の報知を停止し(ステップS20)、隊員Aの離脱判断の時間カウントをリセットし(ステップS21)、ステップS2に戻る。
【0089】
なお、携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、第3判断手段56)は、隊員Aの一時離脱と判断した後、無線タグ10bと無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知しない状態の発生からの継続時間が第1継続時間に達する前に(ステップS16のNo)、無線タグ10bと無線タグ10cの無線タグ識別情報を検知(再検知)しない場合には(ステップS19のNo)、隊員Aがまだ作業場所Cに戻っていないと判断し、ステップS15に戻る。
【0090】
なお、隊員Aが離脱する際に、隊員Aが所持する携帯端末20の電源を故意に切断することも考えられる。この対策として、隊員Aが所持する携帯端末20の制御部26(無線タグ識別情報検知手段60、作業開始判断手段51)が作業開始と判断してから作業終了と判断するまでの間、例えば5分に1回、第2通信インタフェース25、ネットワークNを介して確認用の信号を監視センターDのサーバ30に送り、サーバ30が該確認信号の途絶したことを検知したら、クライアント端末40に異常の発生を表示するように構成してもよい。このような構成により、たとえ携帯端末20の電源を故意に切断しても、監視センターDの監視員Eが覚知できる。
【0091】
このように本実施の形態によれば、複雑な処理を不要とし、無線タグの電波を利用することで携帯端末での作業場所における作業人数の把握が可能になる。また、単独作業が禁止された作業場所で単独作業となった場合は、携帯端末のネットワーク通信を利用することで、単独作業となった状況を監視センターなどの遠隔地で監視員が現場状況をリアルタイムに把握することができる。これにより、作業者の単独作業の抑止(ミス抑止、危険抑止)および作業者の不正抑止が可能になる。
【0092】
なお、本実施の形態においては、作業者を隊員A、Bの2名としたが、これに限るものではなく、3名以上も対応可能である。この場合、携帯端末20は、制御部26が、すべての作業者および作業場所に取り付けられた無線タグ10の無線タグ識別情報の検知をもって作業開始と判断した後、何れか1名の作業者が作業場所に単独で残っている状態での、携帯端末20における無線タグ10の無線タグ識別情報の検知状態の発生を判断し、その判断結果に応じて警告音の鳴動やクライアント端末40との映像通話等を行うようにすればよい。
【0093】
また、本実施の形態においては、管理サーバ30が、自己が管理する無線タグ10のマスタデータから、作業指示の内容に基づいて、特定の無線タグ10の無線タグ識別情報および取付場所を抽出して携帯端末20に通知し、これを携帯端末20が記憶部21に記憶する構成としたが、予め携帯端末20の記憶部21に所定の無線タグ識別情報および取付場所が記憶されているように構成してもよい。
【0094】
また、本実施の形態においては、リーダー格の隊員A(第1作業者)が携帯端末20を所持するようにしたが、これに限るものではなく、隊員B(第2作業者)も携帯端末20を所持するようにしてもよい。この場合、隊員Aの一時離脱と判断した場合の警告は、作業場所Cに残留している隊員Bの携帯端末20が行うようにしてもよい。また、隊員Aの離脱と判断した場合の映像通話は、隊員Bの携帯端末20と監視センターDのクライアント端末40との間で行うようにしてもよい。このようにすれば、作業場所Cにおける隊員A、B何れかの単独作業をより効果的に抑止することが可能となる。
【0095】
また、本実施の形態においては、作業場所Cとして、金庫室などの固定された場所を例としたが、例えば貴重品輸送車両など、荷室に貴重品が管理されている車両の荷室や運転室を対象としてもよい。さらに、携帯端末を当該車両の走行制御装置と連携させ、携帯端末が、隊員A、Bの両方が当該車両の運転室内にいると判断しない限り、連携する走行制御装置の動作を制限することによって、当該車両の走行ができないようにしてもよい。このようにすれば、荷室に貴重品が管理されている当該車両を隊員A、B以外の第三者に乗っ取られ運転されることはもちろん、隊員A、Bの何れかにより単独で運転されることを抑止できる。
【0096】
また、本実施の形態では、発信器としてBLE通信規格の無線タグを例に説明したが、この限りではない。発信器は、識別情報等を発信する機器であればその他の通信手段を用いても良い。例えば非接触無線(NFC:Near Field Communications)、RFID、超音波、光などを用いたものであっても良い。
【0097】
また、本実施の形態では、携帯端末20の制御部26が作業者の離脱等を判断し、該判断結果に応じて警告音の鳴動やクライアント端末40との映像通話を開始するように構成したが、サーバ30が携帯端末20から受信する検知情報に基づいて、サーバ30が該携帯端末20を所持する作業者および同行する他作業者の作業場所からの離脱等を判断し、該判断結果に応じて、サーバ30が携帯端末20に対して警告音鳴動の指示を送り、携帯端末20が該指示に基づいて警告音を鳴動するように構成したり、サーバ30が携帯端末20とクライアント端末40を接続して、携帯端末20に対して映像通話情報を送信するよう指示を送り、携帯端末20が該指示に基づいて映像通話情報をサーバ30へ送信して、映像通話を開始するように構成したりしてもよい。
【0098】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、この実施の形態は、例として提示したものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0099】
1 行動管理システム
10a 第1発信器
10b 第2発信器
10c 第3発信器
20 携帯端末
30 サーバ
51 作業開始判断手段
52 第1判断手段
53 第1情報送信手段
54 第2判断手段
55 第1警告手段
56 第3判断手段
57 第2情報送信手段
58 第4判断手段
59 第2警告手段
62 判断結果情報送信手段