(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】光変換パッケージ
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20220801BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20220801BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20220801BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20220801BHJP
H01L 33/58 20100101ALI20220801BHJP
H01L 33/64 20100101ALI20220801BHJP
H01S 5/022 20210101ALI20220801BHJP
F21V 7/26 20180101ALI20220801BHJP
F21V 29/502 20150101ALI20220801BHJP
F21V 29/70 20150101ALI20220801BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20220801BHJP
G02B 5/26 20060101ALI20220801BHJP
G02B 5/28 20060101ALI20220801BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220801BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20220801BHJP
【FI】
F21S2/00 311
H01L33/50
H01L33/00 L
H01L33/60
H01L33/58
H01L33/64
H01S5/022
F21V7/26
F21S2/00 373
F21V29/502 100
F21V29/70
G02B5/20
G02B5/26
G02B5/28
F21Y115:10
F21Y115:30
(21)【出願番号】P 2018566598
(86)(22)【出願日】2017-06-14
(86)【国際出願番号】 EP2017064577
(87)【国際公開番号】W WO2017220411
(87)【国際公開日】2017-12-28
【審査請求日】2020-06-08
(32)【優先日】2016-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517152128
【氏名又は名称】ルミレッズ ホールディング ベーフェー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】パテント,ジーニア
(72)【発明者】
【氏名】クライネン,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィドヴィン,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】マーセン,ラルフ
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-100090(JP,A)
【文献】国際公開第2012/014439(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0123253(US,A1)
【文献】特開2015-050124(JP,A)
【文献】特開2011-129376(JP,A)
【文献】国際公開第2016/034482(WO,A1)
【文献】特開2012-142187(JP,A)
【文献】特開2012-185403(JP,A)
【文献】国際公開第2014/065051(WO,A1)
【文献】特開2010-219264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
H01L 33/00
H01S 5/022
F21V 7/26
F21V 29/502
F21V 29/70
G02B 5/20
F21Y 115/10
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明システムであって、
光線を生成する光源
であり、前記光線は、光変換ブロック上にフォーカスされている、光源と、
上面および底面を有する
前記光変換ブロックであり、光変換面が、前記光源からの出力光を前記上面が受け取るように配置されており、かつ、前記光源からの出力光の少なくとも一部分を、前記光源からの出力光のスペクトル分布とは異なるスペクトル分布を有する変換光へ変換
し、0.5mm四方以下の面積であり、かつ、30ミクロンと150ミクロンとの間の厚さを有する、光変換ブロックと、
上面および底面を有する基
板と、
前記光変換ブロックの前記底面と前記基板の前記上面との間のインターコネクタであり、
1ミクロンから5ミクロンの範囲の厚さを有する、前記光変換ブロックの底面の下の第1金属層と、
1ミクロンから5ミクロンの範囲の厚さを有する、前記基板の上面の上の第2金属層と、
2ミクロンから50ミクロンの範囲の厚さを有する、前記第1金属層と前記第2金属層との間の半田領域と、
を有する、インターコネクタと、
を含み、
前記インターコネクタと前記基板は、前記光源からの出力光および前記変換光を、85%より大きい反射率で反射するように構成されており、前記変換光および前記光源からの出力光は、前記
照明システムを出て行
き、
前記インターコネクタは、前記光変換ブロックと前記基板との間に接着層を有し、前記接着層は、シリコーン接着剤を含み、かつ、厚さが2ミクロン未満である、
システム。
【請求項2】
前記反射率は、90%より大きい、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記反射率は、97%より大きい、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記インターコネクタは、半田層を有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記インターコネクタの少なくとも一部は、前記光変換ブロックの側面上、かつ、前記光変換ブロックと前記基板との間に延びている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記インターコネクタは、前記光変換ブロックを前記基板の上に押し付けるクランプを含む、
請求項1乃至3いずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記クランプは、
前記光変換ブロックと接触する光学素子と、
前記光学素子を光変換ブロックに対して押し付ける取り付け部と、
を含む、請求項
6に記載のシステム。
【請求項8】
前記光学素子は、サファイア、フッ化カルシウム、または、約10W/mKより大きい熱伝導率を有する材料でできている、
請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光学素子は、ドーム形状を有している、
請求項
7に記載のシステム。
【請求項10】
前記光源は、レーザを含む、
請求項1乃至
9いずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記照明システムは、ランプまたは自動車用ヘッドランプである、
請求項1乃至
10いずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
投影システム、スポット照明、劇場および建築照明、自動車用ランプ、および、他の多くの照明システムは、明るい光源を必要としており、かつ、光源がコンパクトである場合には利益になり得る。例えば、高い光束(luminous flux)を発する光源がより小さければ、照明システムは、より小さく、かつ、より安価な光学素子を用いた光源を使用することができる。コンパクトなフォームファクタ(form factor)を有する光源により、また、ランプのデザインおよびスタイリングにおいても、より大きな自由度が可能になる。
【0002】
発光ダイオード(LED)およびレーザダイオードといった、半導体光源は、コンパクトなエネルギー効率の良い照明を提供することができ、そして、半導体光源を使用して比較的高い光束を生成するランプが開発されてきている。一つの例として、現在のLED技術は、青色発光LEDダイおよび蛍光体(phosphor)を使用して白色光を生成することができる。動作の最中に、LEDからの青色放射は蛍光体を励起して、広いスペクトルにわたり広がった、より長い波長の光として励起エネルギ(excitation energy)の一部分を蛍光体に再放出(re-emit)させている。蛍光体からの変換された発光(luminescence)は、LEDからの変換されていない青色光と一緒に、全体的な白色スペクトルを有する光を提供することができる。現在のLEDチップは約1mm2以下のサイズを有し、かつ、典型的には約200Lmの最大光束を発することができる。そして、高出力(high-power)LED技術を用いると、約100から200MCd/m2の輝度レベルがこれらのLEDチップを使用して達成され得る。LEDを用いて小型フォームファクタにおいて、例えば、約500MCd/m2より高い輝度レベルを達成することは、LEDチップの利用可能なサイズおよび輝度、付随する蛍光体のサイズ、および、蛍光体の小さな領域において生成され得る熱量のため、実行不可能なものであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】
図1は、反射型(reflective)光変換パッケージを使用する一つの実施形態に従って半導体ランプを示している。
【
図2A】
図2Aは、光変換ブロックを基板上に固定し、かつ、光変換ブロックと基板との間の熱抵抗を最小限にするためのインターコネクタ(interconnector)として接着層を使用している、光変換パッケージに係る一つの実施形態を示している。
【
図2B】
図2Bは、光変換ブロックの側面に延在する反射接着層を含んでいるインターコネクタを用いた光変換ユニットの一つの実施形態を示している。
【
図3A】
図3Aは、熱伝導性基板へブロックの半田付け(soldering)を可能にする反射金属層を伴う光変換ブロックを含んでいる、光変換パッケージに係る一つの実施形態を示している。
【
図3B】
図3Bは、ブロックの底面および側面上に反射金属層を有する光変換ブロックを含んでいる、光変換パッケージに係る一つの実施形態を示している。
【
図3C】
図3Cは、光変換ブロックと熱伝導性基板との間に低屈折率層(low refractive index layer)またはブラッグ鏡(Bragg mirror)といった反射層を有する光変換ブロックを含んでいる、光変換パッケージに係る一つの実施形態を示している。
【
図3D】
図3Dは、根底にある光キャビティと、変換ブロックおよび光キャビティの表面上の反射層を通る光路(light passage)とを有する光変換ブロックを含んでいる、光変換パッケージに係る一つの実施形態を示している。
【
図4A】
図4Aは、光変換ブロックを反射基板に取り付け、かつ、ブロックと基板との間の熱抵抗を制御するために圧力を適用するインターコネクタとしての機械的なマウント(mechanical mounting)を採用している、光変換パッケージに係る実施形態である。
【
図4B】
図4Bは、光変換ブロックを反射基板に取り付け、かつ、ブロックと基板との間の熱抵抗を制御するために圧力を適用するインターコネクタとしての機械的なマウントを採用している、光変換パッケージに係る実施形態である。
【0004】
異なる図面における同じ参照符号の使用は、類似または同一のアイテムを示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
高輝度照明システムは、光変換ブロック、例えば蛍光体を、熱伝導性基板に対して取り付け、かつ、高い反射率(reflectivity)を維持しながら、光変換ブロックと基板との間の熱抵抗を制御または最小化するインターコネクタを採用している。高輝度照明システムは、小さい光変換ブロック、例えば約0.5mm2未満の面積を有するもの、の高出力ポンピング(high power pumping)のために、1つまたはそれ以上のリモート半導体光源、例えば、1つまたはそれ以上のレーザチップを使用することができる。小さいサイズおよび高出力ポンピングのために、光変換ブロックは、例えば約500MCd/m2より大きな高輝度を生成することができる。高輝度白色光源が、例えば、小さい光変換ブロック(蛍光体)、高出力(青色)レーザダイオードからの光に曝されるもの、を使用して、実現され得る。ここにおいて開示されるインターコネクタは、ポンプ光(pump light)をより長い波長に変換するせいで光変換ブロック内で生成される熱(ストークスシフト損失(Stokes shift、losses))を伝導し、かつ、除去するために、例えば10Kmm2/W未満の、低い熱抵抗を提供することができる。インターコネクタは、このように、熱伝導性基板に対する熱伝導率を制御または最大化することができ、そして、基板から反射される光に著しく不利な響を与えることなく、そうすることができる。インターコネクタは、例えば、光変換ブロックから入射光および変換光について、85%より大きい、90%より大きい、または、さらに97%より大きい反射率を提供することができる。
【0006】
図1は、白色光を生成する照明システム100の一つの例を模式的に示している。照明システム100は、例えば、環境を照らすためのランプであってよく、そして、特には、自動車用ヘッドランプであってよい。照明システム100は、反射基板120上に光変換ブロック110を含んでいる。基板120は、熱伝導性基板またはヒートシンク130を含み、その上にマウントされ又は取り付けられ、もしくは、その領域であってよい。インターコネクタは、以下でさらに説明されるいくつかの代替的な実施形態を有するが、光変換ブロック110を反射基板120およびヒートシンク130に対して取り付け、そして、ヒートシンク130が、光変換ブロック110およびその周辺において生成された熱を吸収し、かつ、周囲環境の中へ沈めることができるように、低い熱抵抗を提供する。
【0007】
光源140は、光変換ブロック110から離れていて、かつ、直接的に取り付けられていなくてもよいが、ビーム(beam)としての光42を生成する。光は、変換ブロック110上にコリメートされ(collimated)、または、焦点合わせされ(focused)得るものであり、そして、比較的短波長、例えば青色光、に関してピークがあるスペクトル分布を有している。光源140をリモート配置することによって、変換ブロック110を光源140よりも小さくすることができ、そして、高強度の入射光を用いて小さな変換ブロック110をポンプすることができる。リモート配置は、また、光源140における熱エネルギーが光変換ブロック110を加熱するのを妨げることができる。光源140は、レーザシステム、特定的にはレーザダイオードといった半導体光源を含んでよく、または、効率的に変換ブロック110の中へ結合し、かつ、ポンプするように向けられた1つまたはそれ以上のコリメートされ、または、焦点合わせされたビームとしての光を生成する他の光源を含んでよい。光源140は、ヒートシンク130、または、変換ブロック110の上に光を向けるように光源140を位置決めする任意の構造(図示せず)の上に取り付けられてよい。明るい白色を生成するために、光源140は、高強度の光を用いて光変換ブロック110をポンプする。いくつかの実施形態においては、1つまたは複数のレーザダイオードもしくは他の光ビーム源を使用して提供され得るものである。さらに、いくつかの実施形態において、光源140は、光ファイバまたは他の光学システムを含んでよく、小さな光変換ブロック110、例えば0.5mm2未満の領域を有する光変換ブロック、に光を焦点合わせして、集中させ、または、そうでなければ光を向ける。
【0008】
光変換ブロック110は、入射光142のうち少なくともいくらかをより長い波長を有する光144へ変換することによって、入射光142のスペクトル分布を変換または変更する。特に、光源140からの入射光142の光子(photons)は、光変換ブロック110の表面または内側で反射され、散乱され、または吸収され得る。光変換ブロック110が入射光の光子を吸収するとき、光変換ブロック110の半導体構造はエネルギーを獲得し、そして、励起状態(excited state)に入ることができる。励起状態は、その後、光子を放出することによって、吸収されたエネルギーの全てまたは一部分を減衰させ(decay)、そして、放出する(release)ことができる。放出された光子が吸収された光子よりも少ないエネルギーを有するとき、放出された光子は、吸収された光子の波長よりも長い波長を有する。吸収された光子と放出された光子との間のエネルギー差は、一般的にストークスシフト(Stokes shift)として参照され、そして、放出された光子によって取り込まれていない吸収されたエネルギーは、光変換ブロック110の原子構造における熱エネルギーまたは運動エネルギーになり得る。
図1において、光変換ブロック110から出るいくらかの光144は、より長い波長を含むように変換されてよく、そして、変換光144は、たいてい、入射光142において見られるよりも広いスペクトル分布を有している。変換ブロック110からのいくらかの光146は、変換されず、そして、入射光142と同じスペクトル分布を有し得る。変換光144と非変換光(unconverted light)146との組み合わせは、システム100に白色に見える放射スペクトル分布(emitted spectral distribution)を提供することができる。
【0009】
多くの要因が、光変換ブロック110の変換効率に影響を及ぼし得るが、最も重要な要因のうち1つは温度である。小さい蛍光体ボリュームの高出力励起を用いて、反射基板120またはシステム100の他の部分に係る限定された反射率は、入射光142のエネルギーのかなりの割合を熱へと変換するストークスシフト損失とともに、高い吸収を結果として生じ得る。熱がブロック110から効果的に抽出されない場合、温度消光(thermal quenching)が生じ、そして、光変換ブロック110の光変換効率を著しく制限し得る。(温度消光は、蛍光体における原子状態の非放射遷移(non-radiative transitions)によって特徴付けることができ、蛍光体温度が上昇すると放射遷移(radiative transitions)を支配し始めることができる)。温度消光の実際的な結果は、光変換ブロック110の光変換効率のさらなる損失および漸進的なオーバーヒートであり得る。別の言葉で言えば、小さい光変換(蛍光体)ブロックの高密度レーザ励起(excitation)は、ストークスシフト損失のせいで、かつ、光変換ブロックを含む変換器パッケージの非理想的(non-ideal)な反射率のせいで、高い発熱を生じさせ得る。約500MCd/m2の輝度を伴う白色光変換システムについて典型的な出力密度は、10から50W/mm2のオーダーに達し得るものであり、これは、光変換材料の光学的性能を制限する高温を誘発する傾向があり、温度消光のせいで効率低下を結果として生じている。インターコネクタを使用するパッケージは、ここにおいて開示されるように、蛍光体の熱抵抗を制御し、かつ、低減すること(および、従って冷却を改善すること)によって約500MCd/m2を超える輝度に対しても高い光学的効率をもたらし得るものであり、一方で、高い光反射率を維持し(および、従って吸収を減少させ)ている。
【0010】
インターコネクタ構造およびプロセスは、特定的に、光変換ブロックと熱伝導基板との間のインターフェイスに係る熱抵抗を最小化することができ、一方で、光波長変換および光反射について高い光学的効率を維持している。以下は、代替的なインターコネクタ構造およびプロセスを開示しており、光変換ブロックを基板に対して、接着すること、半田付けすること、または、機械的にクランプすること、を採用することができる。
【0011】
図2Aは、光変換パッケージ200Aに係る一つの実施形態を示しており、ここで、インターコネクタ210は、光変換ブロック110を基板220に対して取り付ける接着層を含んでいる。一般的に、光変換パッケージ200Aは、光源140といったレーザ/半導体照明装置と一緒に統合されてよく、そして、基板220は、
図1に示されるような、反射基板120およびヒートシンク130を含んでよい。
【0012】
光変換ブロック110は、入射光の波長またはスペクトル分布を変換または変更することができる材料から成り、そして、効果的な熱抽出のために、光変換ブロック110における材料は高い熱伝導率を有してよい。例えば、光変換ブロック110は、セラミック蛍光体(ceramic phosphor)であってよく、そして、特定的な一つの実施形態において、光変換ブロック110は、Philips Lumileds社によって開発されたLumiramicTMである。光変換ブロック110は、特定的に、Ce(III)ドープイットリウムガドリニウムアルミニウムガーネット(Y,GdAG:Ce)の多結晶セラミックプレートであってよい。光変換ブロック110は、より一般的に、青色または他の短波長光によって照射されたときに、白色光を生成する材料を含んでよい。例えば、特定の実施形態に応じて約2700Kと約7000Kとの間の相関色温度(correlated color temperature、CCT)を有する光である。光変換ブロック110の厚さは、インターコネクタ210の熱抵抗、ブロック110を形成している材料の熱伝導率、変換された又は入射される光ルミナスパワー(luminous power)の量、および、光変換ブロック110を含んでいるランプまたは他のデバイスの最大許容温度、に応じて選択されてよい。一つの典型的な実施形態において、光変換ブロック110は、約0.5mm×0.5mm以下の面積を有し、かつ、約30ミクロンと150ミクロンとの間の厚さを有している。
【0013】
インターコネクタ210は、高い熱伝導率を有し、そして、パッケージ200Aにおける光束および温度に対する動作範囲において、光学的および熱的に安定であり、並びに、光学的に透明であり得る。一つの実施態様において、インターコネクタ210は、シリコーンベースの(silicone based)接着剤の層である。シリコーン接着剤は、一般的に200℃まで安定しており、これは高光束アプリケーション(high luminous flux application)における光変換ブロック110の温度範囲と一般的にコンパチブル(compatible)である。シリコーン接着剤は、メチルまたはメチル/フェニルをベースにしてよい。一般的に、シリコーン配合物(silicone formulation)におけるメチル基をフェニル基で置き換えることは、インターコネクタ210の屈折率を上昇させ、そして、インターコネクタ210の高温耐性を増加させる。インターコネクタ210について適した市販の接着剤の一つの例は、信越化学工業株式会社製のJR9224である。インターコネクタ210の特定の実装のための特定的なシリコーン接着剤の選択は、シリコーン接着剤の所望の屈折率、透明性、および熱安定性に基づいてよい。一般的に、シリコーンの屈折率は、シリコーン分子(silicone molecule)を終結させる基(groups)を変更することによって調整することができる。光の波長に依存して約1.4から1.43未満の屈折率については、メチル系シリコーン(methyl-based silicone)が使用され得る。透明性および熱安定性は、一般的に、いくつかのシリコーン製造業者から市販されている、光学グレードのシリコーンを必要とする。面積当たりの熱抵抗は層210の厚さに比例するので、インターコネクタ210の熱伝導率および厚さが、インターコネクタ210の熱的性能を決定する。層210は、できる限り薄く作成されてよく、一方で、未だに基板に対する光インターコネクタ210の十分な接着を提供している。約1から2ミクロン以下の接着層の厚さは、蛍光体110から基板120への熱抽出について効果的であり得る。
【0014】
一つの典型的な実施形態において、インターコネクタ210は、約0.2W/mm2・Kの熱コンダクタンスを提供する、厚さ1ミクロンのシリコーン接着層である。0.3mm×0.3mmの光変換ブロック110について、このことは反射基板120に対する約5Kmm2/Wの熱抵抗を結果として生じる。これにより、約85℃の周囲温度において1Wの熱出力を消散し、一方で、光変換ブロック110の温度を消光限界(quenching limit)以下に保持している。
【0015】
光変換ブロック110および基板220は、薄い、例えば1から2μmの接着剤又は糊を用いた接着を可能にする表面仕上げ(surface finishes)を有するべきである。光変換ブロック110または基板220の隣接する表面における粗さは、接着を阻害し、そして、インターコネクタ210の厚さの変動に寄与し得る。約1ミクロンの接着層の厚さの信頼できる制御のために、ブロック110および基板220の隣接する表面は、非常に滑らかな表面を有するべきである。例えば、1ミクロンよりはるかに小さい表面粗さである。光変換ブロック110および基板220の表面は、光変換ブロック110が基板220に対して接着される前に、サブミクロン範囲の振幅を有する表面粗さを達成するように、研磨されてよい。
【0016】
基板220は、光変換ブロック110の下および周囲に高反射表面領域を有し、熱伝導性であり、かつ、
図1のヒートシンク130といったヒートシンクを含んでよい。ヒートシンクの上には、
図1の基板120といった1つまたはそれ以上の反射領域が、形成され、または、取り付けられている。反射表面について、ALANOD(R)GmbH&Co.KGから市販されているようなアルミニウムベースの反射材料(MiroまたはMiro-silverタイプ)が使用され得る。反射表面仕上げは、鏡面反射または拡散反射のいずれかを提供することができる。基板120からの拡散反射が、しかしながら、光変換ブロック110から出る光の角度空間(angular space)における色混合(color mixing)を高めるために望まれ得る。
【0017】
図2Bは、
図2Aを参照して上述した特徴を含み得る光変換パッケージ200Bの実施形態を示しているが、代替的なインターコネクタ230を使用しているものである。インターコネクタ230は、光変換ブロック110を基板220に対して取り付けるために使用される、例えば、シリコーン接着剤における、接着層の中に取り入れられたパーティクル240をインターコネクタ230が含んでいるという点でインターコネクタ210と相違している。例えば、シリコーン接着剤に対して金属酸化物パーティクル、例えば、直径が約400nm以下の酸化アルミニウム(Al
2O
3)または二酸化チタン(TiO
2)パーティクル、を加えることは、熱伝導率を増加させことができ、そして、従って、純粋なシリコーン接着層と比較して、インターコネクタ230の熱的性能を高めることができる。加えて、パーティクル240、シリコーン接着剤といった低屈折率接着剤の中に混合されたときに、高屈折率を有し得るものは、(特に高い粒子密度について)効果的に光を散乱および反射することができる。粒子濃度および層の厚さに応じて、このタイプの散乱接着剤(scattering glue)の反射率は、可視スペクトル範囲の光について約97から98%に達することができ、そして、接着層の反射率が基板220からの反射に加わる。インターコネクタ230は、従って、光変換パッケージ200Bの反射率を増加させ、かつ、光変換パッケージ200Bから放射される変換光と非変換光との混合を改善することができる。その結果として、光変換パッケージ200Bは、より高い光学的効率、および、光変換パッケージ200Bから出る光のより良い角度および空間的な色の均一性といった改善されたビーム特性を達成することができる。
【0018】
インターコネクタ230は、また、インターコネクタ230が、光変換ブロック110と基板220との間にあることに加えて、光変換ブロック110の側面を覆うという点でもインターコネクタ210と相違している。特に、インターコネクタ230は、変換ブロック110の側面の全体を覆い、かつ、変換ブロック110の上面が全体的に覆われないで残すことができる。側面コーティング(side coating)は、インターコネクタ230と光変換ブロック110との接触面積を増加させ、ブロック110と基板220との間の熱抵抗をさらに低減することができる。側面コーティングは、また、光学的効率も改善することができる。なぜなら、散乱/反射材料を用いて光変換ブロック110の側面を覆うことは、さもなければ、望ましくない方向、例えば光変換ブロック110の側面から、放射され得る光をリサイクル(re-cycle)することを手助けするからである。インターコネクタ230は、より多くの光を望まれる方向に向けるので、このように、光変換パッケージ200Bの有効全輝度が増加され得る。
【0019】
半田付けは、光変換ブロックと基板(ヒートシンク)との間の低熱抵抗なインターコネクタの代替的な実施を提供することができる。
図3Aは、光変換ブロック110と基板320との間に半田領域315を有するインターコネクタ310Aを含んでいる光変換パッケージ300Aの一つの例を示している。半田付けアプローチは、さらに、光変換ブロック110の底部に形成された金属層(または金属層のスタック)330、および、基板320の上に形成された金属層(または金属層のスタック)325を使用することができる。金属層330および325の組成は、光変換ブロック110と基板320に対するそれぞれの接着反射率および接着性のために、および、半田層315に対する接着のために選択することができる。金属は一般的に優れた熱伝導体であり、そして、インターコネクタ310Aの全体厚さは約4から60μmである。例えば、半田層315は約2から50μmであり、金属層330は約1から5μmであり、そして、金属層325は約1から2μmであって、約10Kmm
2/Wより著しく低い熱抵抗を提供する。
【0020】
インターコネクタ310A、金属層315、325、および330を含むものは、一般的に、可視光に対して反射性であり、かつ、不透明である。従って、インターコネクタ310Aは、光変換ブロック110で変換され、かつ、伝送された光のうちいくらかを反射することができる。インターコネクタ310Aの反射率を改善するために、金属層330は、光変換ブロック110上に直接的にデポジット(deposit)される、アルミニウムまたは銀といった高反射性金属を含んでよい。
図3Aの実施形態においては反射が層330で生じるので、半田層315、金属層325、または基板320の表面で、反射率は必要とされなくてよい。基板320は、しかしながら、反射性であり、かつ、熱伝導性であり、または、実質的に基板220と同じであってよい。基板220は、上述のように反射性であり、かつ、熱伝導性であり得る。
【0021】
図3Bは、光変換パッケージ300Bを示しており、光変換ブロック110上の金属層332が光変換ブロック110の底面および側面にわたって延びている。光変換層110の側面にもインターコネクタ310Bを有することで、光変換ブロック110と基板320との間の熱抵抗が低減され得る。変換層110の側面にある、金属層332も、また、光変換ブロック110の側面から失われ得る光を反射し、そして、反射光をパッケージ300Bのためにより望ましい方向に向けることができる。
【0022】
アルミニウムおよび銀といった金属は高い反射係数(reflectance coefficient)を有し、光学ミラーについて広く使用されている。しかし、いくつかの実施形態においては、光変換ブロック110上に直接的にデポジットされた金属、例えば金属層330または332、からの反射だけに依存することは、光の著しい吸収および変換効率の対応する損失を結果として生じ得る。特に、光変換ブロック110における蛍光体材料は、光変換ブロック110のボリューム全体を通じて広がった多数の光散乱中心(light scattering centers)を有し得る。その結果として、ブロック110の光は、光が光変換パッケージ300Aまたは300Bを出る前に、複数の散乱イベントおよび変換ブロック110からの複数の反射を経験し得る。金属層330または332の有効反射率は、金属層330または332からの反射回数により等比級数的に(in a geometrical progression)減少し、そして、高反射性の銀についてさえ、出て行く前に光が経験する光変換ブロック110の底面または側面からの反射の平均回数は、金属層330または332の有効反射率を約85%以下に低下させ得る。複数の反射の影響は、同様に、アルミニウム層の有効反射率を65%以下程度にさせ得る。従って、ブロック110における光変換材料上の直接的な金属デポジションは、パッケージ300Aまたは300Bのいくつかの実施形態について、低い有効反射率、そして、従って、低い変換効率を結果として生じ得る。
【0023】
光変換ブロック110と接触する層は、代替的に、複数の反射の後でさえも吸収損失が低いように、高反射性であってよい。
図3Cにおいて示される光変換パッケージ300Cおよびインターコネクタ310Cは、金属層334と変換ブロック110との間における反射層340の追加を通じて、光変換ブロック110の底面および側面において高い反射率を達成している。反射層340は、例えば、二酸化ケイ素(SiO
2)といった低屈折率材料のクラッド層(cladding layer)であってよく、100から300nm程度の厚さであり得る。光変換ブロック110が高屈折率を有する材料、例えばCe:YAGセラミックから成る場合に、層340の低屈折率材料とのインターフェイスまで伝搬しているブロック110の高屈折率材料における光は、ある範囲の入射角で全内部反射を経験し得る。全内部反射を用いて、エスケープコーン(escape cone)の外側での角度で光学的インターフェイスに入射する光についてブロック110において100%の反射率を達成することができ、そして、層340とのインターフェイスで反射されない光は、いまだに、金属層334から反射され得る。全内部反射は、従って、光変換ブロック110の底面および側面における反射率を改善し、そして、従って、光変換ブロック110の光学的性能を改善することができる。反射層340は、層340を含むインターコネクタ310Cが光変換ブロック110と熱伝導基板320との間の熱抵抗における著しい増加を課さないように、薄くてよく、例えば約300nmの厚さである。
【0024】
高い光学的性能は、反射層340が、低屈折率材料と高屈折率材料の交互層(alternating layers)によって形成された、誘電体スタック(dielectric stack)またはブラッグ鏡(Bragg mirror)である場合に、代替的に達成され得る。例えば、二酸化ケイ素(SiO2)または酸化アルミニウム(Al2O3)といった低屈折率材料の層が、五酸化ニオブ(Nb2O5)、五酸化タンタル(Ta2O5)、または二酸化チタン(TiO2)といった高屈折率材料の層と交互にされてよい。誘電体ミラースタックにおいて、金属層334は、反射層340を通過し得る光を反射するように反射性であり、そして、さらに、反射層340と半田スタック315との間のインターフェイスとして機能し得る。いくつかの一般的に使用される反射性インターフェイス金属は、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、およびニッケル-金(Ni-Au)を含み、層315における錫-金(Sn-Au)半田といった半田を用いた使用についても、また好適である。反射層340がブラッグ鏡である場合に、層340は、多層光学構造(multi-layer optical structure)における光干渉のおかげで、広い波長帯域および広い角度範囲について超高反射率を提供するように設計することができる。
【0025】
より多くの数の誘電体層、および、材料間のより大きい屈折率の差異を使用することにより、ブラッグ鏡は、より高い反射率および反射のためのより広い入射角度範囲を達成することができる。しかしながら、層340における層の数(および、結果として層340の全体厚さ)を増やすことは、インターコネクタ310Cの熱伝導率について悪い影響を有することがある。例えば、パッケージにおける複数の反射を考えると、SiO2とTa2O5の42個の交互層を含んでいる反射層340は、約88%の有効パッケージ反射率と約0.1W/mm2°Kの熱伝達係数を達成することができ、そして、6個の層を有している反射層340は、約82%の有効パッケージ反射率と約1.5W/mm2°Kの熱伝達係数を提供する。より一般的に、層340の光学的および熱的パラメータといった特定のアプリケーション要件は、ブラッグ鏡について好適な特性を選択することによってパッケージにおいて達成され得る。例えば、好適な屈折率と熱伝導率を有する材料を選択すること、および、層の厚さとスタックにおけるレイヤの数を選択することである。
【0026】
図3Dは、光キャビティ350を含む実施形態に従って、インターコネクタ310Dを含むパッケージ構造300Dを示している。光キャビティ350は、光変換ブロック110に隣接する、例えば下にある、透明材料の層またはブロックであり得る。光キャビティ350は、特定的に、非変換透明材料を含んでよく、一方で、変換ブロック110は、変換材料、例えば蛍光体、を含んでいる。反射層340は、上述のように低屈折率クラッド層またはブラッグ鏡であり得るが、変換ブロック110の全ての側面の周り、および、光キャビティ350の側壁と底面上に存在してよい。例えば1つまたはそれ以上の光源140からのポンプ光(pump light)は、キャビティ350の1つまたはそれ以上の側壁において、光路355、例えばインターコネクタ310Dを通過する開口部(opening)または導波路(waveguide)、を通じて、または、特定的には、層334および340を通じて、キャビティ350の中へ結合され得る。上述のように、変換ブロック110は、ポンプ光のいくらかの波長をより長い波長を有する光へと変換することができ、そして、変換光と非変換光の一部分は、変換ブロック110の上面から出て行き、または変換ブロック110の底面を通ってキャビティ350に再び入り得る。キャビティ350は、従って、変換ブロック110に対してポンプ光を適用するため、および、変換光と非変換光を混合するための効率的な経路を提供することができる。
【0027】
光変換ブロック110、上述のように蛍光体またはセラミック蛍光体の層であり得るものは、キャビティ350に隣接して、例えば上に、形成または配置されてよい。従って、キャビティ350は、光変換ブロック110から光キャビティ350を通って基板320へ良好な熱伝達を達成するために、高熱伝導率を有する材料から成り得る。一つの実施形態において、キャビティ350は、規定された厚さ、例えば500ミクロン以下の厚さ、を有するサファイアのブロックである。加えて、効率的な光および色混合を達成するために、キャビティ350は、散乱中心を含み得る。例えば、キャビティ350は、多結晶アルミナ(PCA)を含んでよい。反射層340および金属層334は、例えば、上述のようなミラー層のデポジションを含むプロセスを使用して、結合された変換ブロック110およびキャビティ350の底部および側壁の上に形成することができる。熱伝導率のために、光キャビティ350の下の金属層336は、接着層として動作することができ、変換ブロック110およびキャビティ350を含むアセンブリが熱伝導性基板320上の接着金属層またはスタック325の上に半田付けすることができる。代替的に、反射層340を伴う変換ブロック110およびキャビティ350の結合は、例えば、上述のようなシリコーン接着剤または以下に述べるような機械的取り付けシステムを使用して、ヒートシンク構造に対して接着されてよく、基板または他のヒートシンク構造に接触して高熱伝導率を提供する。
【0028】
光変換ブロックのためのインターコネクタは、代替的に、光変換ブロックと熱伝導基板との間にある材料の使用を避けることによって、光変換ブロックと熱伝導基板との間で低い熱抵抗を提供し得る。例えば、
図4Aは、光変換ブロック110を基板220上に取り付け、そして、変換ブロック110と基板220との間に低い熱抵抗を生成するのに十分な圧力を適用するために、機械的クランプ410を使用する光変換パッケージ400Aを示している。クランプ410は、特定的に、光変換ブロック110と熱伝導性基板220との間で直接的な熱接触(thermal contact)を得るのに十分な力を用いて光学素子410を光変換ブロック110の上面に対して押し付ける取り付け部(mounting)412を使用している。基板220は熱伝導性であり、かつ、高反射性であってよく、高い光学的効率を提供する動作温度に光変換ブロック110を維持する。一つの実施態様において、取り付け部412は、調整可能なバネ基盤のクランプを使用し、例えば、熱抵抗を低減するために必要とされるようにバネ力を増加させることによって、低い熱抵抗を達成するために調整可能なクランプ力を適用する。典型的には、十分に高い熱インターフェイス伝導率(conductance)、例えば、高輝度照明システムにおいてLumiramic
TM光変換ブロック110と基板220の反射面との間で約0.1W/mm
2・Kより大きいもの、を得るためには、約20MPaより大きいクランプ圧力が必要とされ得る。
【0029】
クランプ410の機構は、光学素子414の選択に応じて異なる方法で実施することができる。一般的に、パッケージ構造に使用される特定的な機械的構造は、光が光変換ブロック110の外で結合される光学的インターフェイスに依存し得る。一つの例は、化合物放物系濃縮器(CPC)が蛍光体に対してクランプされた構造であり得る。蛍光体がヒートシンクと光学素子との間にクランプされているとき、材料の寸法、熱伝導特性、およびクランプ力は、熱放散に影響する主な要因である。
【0030】
図4Aは、光学素子414が、サファイアまたはガラスといった透明材料から成る平坦なウィンドウである一つの例を示している。代替的に、光学素子は、光変換ブロック110に係合するように成形された一つの表面、および、所望の光学的機能を達成するように成形された別の表面を有する任意の光学的構造であり得る。
図4Bは、例えば、パッケージ構造400Bの例を示しており、そこで、光学素子414は、光変換ブロック110の平坦な表面に隣接する平坦な側面を有するドームまたは平凸(plano-convex)レンズである。より一般的には、光学素子414の表面は、変換ブロック110との熱接触のために成形され得る。
図4Bにおける光学素子414の上面は半球状であり、そうして、光学素子414は、
図4Bの実施形態における光変換ブロック110からの光を、焦点合わせし、コリメートし、発散(divergence)を低減し、または、そうでなければ、光を抽出するのを手助けする。素子の形状に加えて、光学素子414の上面に光学コーティングを備えることができる。光源の放射角にわたり起こり得る色の変動を補正するといった、光学的機能のためである。加えて、光学素子414の外面は、パターン化された微細構造(micro-structures)を含んでよく、光変換ブロック110から放出されたより多くの光を抽出するのを手助けし、かつ、出てくる光144および146に予備的なビーム形成機能(beam-shaping function)を提供する。
【0031】
クランプ410は、また、変換ブロック110の底面から基板220への熱経路(thermal path)を作成することに加えて、ブロック110の上面から基板220まで光変換ブロック110を冷却するための追加的な熱抽出チャネルも提供し、熱を周囲の環境へ沈めることができる。この熱抽出チャネルを強化するために、光学素子414は、比較的高い熱伝導率を有する光学材料から成り得る。例えば、サファイアまたはフッ化カルシウム(CaF2)、もしくは、例えば10W/mK以上の高熱伝導率を提供する他の材料である。上述のように、光学素子414の底面は、光学素子144と光変換ブロック110との間に熱機械的接触(thermo-mechanical contact)を提供するような形状であってよい。
【0032】
特定的な実施形態が開示されてきたが、これらの実施形態は単なる例であり、そして、限定として解釈されるべきではない。開示された実施形態の様々な適応および特徴の組み合わせは、以降の請求項の範囲内にある。