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特許7114566堆肥化可能な断熱体を備えた輸送用コンテナ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】堆肥化可能な断熱体を備えた輸送用コンテナ
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/38 20060101AFI20220801BHJP
   F16L 59/00 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
B65D81/38 A
F16L59/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019503196
(86)(22)【出願日】2017-01-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-07-04
(86)【国際出願番号】 US2017015893
(87)【国際公開番号】W WO2017172029
(87)【国際公開日】2017-10-05
【審査請求日】2020-01-29
(31)【優先権主張番号】15/089,344
(32)【優先日】2016-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/094,787
(32)【優先日】2016-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/419,892
(32)【優先日】2017-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518346317
【氏名又は名称】ヴェリクール, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジョーブ, ダレル
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-238305(JP,A)
【文献】特開2010-143617(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0279896(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0052692(US,A1)
【文献】国際公開第99/032374(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00-79/02
B65D 81/18-81/30
B65D 81/38
B65D 85/88
F16L 59/00-59/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
品物を保持するための輸送用コンテナの中に設置するための断熱物品であって、前記断熱物品は、
マルチセクション断熱パッドであって、直方体の輸送用コンテナのキャビティーの中に位置決めされるように形状決めされており、前記品物を受け入れるための内部スペースを残しながら、前記コンテナの床部、4つの側壁部、およびカバーのうちの2つから5つに隣接してカバーする、マルチセクション断熱パッドを含み、
前記断熱パッドは、
主に押し出し加工されたスターチである複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションであって、それぞれのパネルセクションは、単一のユニットとしてまとまっており、それぞれのパネルセクションは、長方形プレートを提供し、前記長方形プレートは、前記長方形プレートが隣接している前記床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている、複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションと、
前記複数のパネルセクションに結合せずに前記複数のパネルセクションを封入する防水ポケットを形成する堆肥化可能な防水フィルムまたはリサイクル可能なポリエチレンフィルムと
を含み、
前記マルチセクション断熱パッドは、フレキシブルであり、前記パネルセクション同士の間の境界線に沿って直角に折り畳むことができるように構成されており、前記フィルムは、前記マルチセクション断熱パッドが折り畳まれる場合に、前記マルチセクション断熱パッドの内部表面および前記マルチセクション断熱パッドの外部表面の両方を提供する、断熱物品。
【請求項2】
前記複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、前記ポケットの中でスライド可能である、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、単一の単体本体の一部である、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記単体本体は、パネルの内部表面の上の少なくとも1つの場所において、その幅を横切る刻み目を有する前記パネルを含み、前記刻み目は、前記パネルの厚さを、全体的にではないが部分的に通って延在しており、前記パネルを前記複数のパネルセクションに分割している、請求項3に記載の物品。
【請求項5】
前記刻み目は、マルチセクション本体部の圧縮された部分またはマルチセクション本体部のカットアウト部分のいずれかを含む、請求項4に記載の物品。
【請求項6】
前記複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、約0.6センチから2.6センチ(約1/4インチから1インチ)の間の厚さをそれぞれ有しているか、前記複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、約0.6g/cmから3.5g/cmの密度をそれぞれ有しているかのいずれかである、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
前記複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションのうちの1つまたは複数の1つまたは複数の表面は、波形である、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
前記マルチセクション断熱パッドは、複数のスタックされたパネルを含む、請求項1に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱された輸送用コンテナに関し、より具体的には、断熱材料が堆肥化可能である輸送用コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
温度に敏感な製品を輸送するための従来のコンテナは、段ボール箱を含み、段ボール箱の内側には、断熱材料がある。従来の断熱材料は、発泡性ポリスチレン(EPS)、たとえば、スタイロフォーム(Styrofoam)である。たとえば、発泡性ポリスチレンのパネルは、ボックスの壁部をライニングすることが可能であり、別のパッキング材料、たとえば、気泡緩衝材が、パネルの内側で輸送されている品物を取り囲んでクッションを与えるように設置され得る。代替的に、発泡性ポリスチレンは、「冷却器」を形成するように機械加工または成形され得、輸送されている品物が「冷却器」の中へ設置され得る。これは、外部ボックスを必要としない。いずれのケースでも、冷却剤、たとえば、氷、ドライ・アイス、またはゲルパックが、輸送されている品物とともに、ボックスの中のキャビティーの中に設置されている。
【0003】
EPSは、比較的に安価であり、さまざまな形状へと容易に形成され得るが、堆肥化可能ではない。結果的に、コンテナの材料の廃棄は、問題となる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
コンポーネントが依然としてリサイクル可能または堆肥化可能でありながら、輸送されている品物の断熱を提供するコンテナが説明される。
【0005】
1つの態様では、品物を保持するための輸送用コンテナは、外部ボックスと、ボックスの上部を閉鎖するためのカバーと、ボックスの中のキャビティーの中に位置決めされる複数の断熱パッドとを含む。ボックスは、その中にキャビティーを画定するための床部および複数の側壁部を有しており、また、ボックスの上部において、キャビティーに対する開口部を有している。床部、複数の側壁部、およびカバーのそれぞれが、複数の断熱パッドからのパッドに隣接するように、および、複数の断熱パッドからのパッドによってカバーされるように、複数の断熱パッドは位置決めされている。複数の断熱パッドは、品物を受け入れるための内部スペースを提供するように形状決めされている。複数の断熱パッドのそれぞれのパッドは、押し出し加工された粉砕されたモロコシから主に形成されたソリッド(solid)で堆肥化可能なパネルであって、パネルは、長方形プレートを提供し、長方形プレートは、長方形プレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている、ソリッドで堆肥化可能なパネルと、パネルを封入するポケットを形成する堆肥化可能な防水フィルムとを含む。パネルは、ポケットの中でゆったりしている。複数の断熱パッドのうちの少なくとも1つは、マルチセクションパネルを含み、マルチセクションパネルは、少なくとも1つの場所においてその幅を横切る刻み目を含む。刻み目は、マルチセクションパネルの厚さを通って、全体的にではないが、部分的に延在している。マルチセクションパネルは、刻み目において直角に折り畳まれ、パネルが、長方形プレートを提供するようになっており、長方形プレートは、複数のプレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている。
【0006】
別の態様では、品物を保持するための輸送用コンテナは、外部ボックスと、ボックスボックスの上部を閉鎖するためのカバーと、ボックスの中のキャビティーの中に位置決めされる断熱パッドとを含む。外部ボックスは、その中にキャビティーを画定するための床部および複数の側壁部を有しており、また、ボックスの上部において、キャビティーに対する開口部を有している。床部、複数の側壁部、およびカバーのそれぞれが、パッドの一部分に隣接するように、および、パッドの一部分によってカバーされるように、断熱パッドは位置決めされている。断熱パッドは、品物を受け入れるための内部スペースを提供するように形状決めされている。断熱パッドは、押し出し加工された粉砕されたモロコシから主に形成されたソリッドで堆肥化可能なパネルと、パネルを封入するポケットを形成する堆肥化可能な防水フィルムとを含む。パネルは、ポケットの中でゆったりしている。マルチセクションパネルは、少なくとも5つの場所においてその幅を横切る刻み目を付けられており、それぞれの刻み目は、マルチセクションパネルの厚さを通って、全体的にではないが、部分的に延在している。マルチセクションパネルは、それぞれの刻み目において直角に折り畳まれ、パネルが6つの長方形プレートを提供するようになっており、6つの長方形プレートのそれぞれのプレートは、プレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている。
【0007】
別の態様では、品物を保持するための輸送用コンテナは、外部ボックスと、ボックスの上部を閉鎖するためのカバーと、ボックスの中のキャビティーの中に位置決めされる6つの断熱パッドとを含む。外部ボックスは、その中にキャビティーを画定するための床部および複数の側壁部を有しており、また、ボックスの上部において、キャビティーに対する開口部を有している。床部、複数の側壁部、およびカバーのそれぞれが、複数の断熱パッドのうちの1つのパッドに隣接するように、および、複数の断熱パッドのうちの1つのパッドによってカバーされるように、6つの断熱パッドは位置決めされている。6つの断熱パッドは、品物を受け入れるための内部スペースを提供するように形状決めされている。6つの断熱パッドのそれぞれのパッドは、押し出し加工された粉砕されたモロコシから主に形成されたソリッドで堆肥化可能なパネルであって、パネルは、長方形プレートを提供し、長方形プレートは、長方形プレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている、ソリッドで堆肥化可能なパネルと、パネルを封入するポケットを形成する堆肥化可能な防水フィルムとを含む。パネルは、ポケットの中でゆったりしている。
【0008】
別の態様では、品物を保持するための輸送用コンテナを製作する方法は、複数の断熱パッドを製作することを含み、粉砕されたモロコシから主に形成されたソリッドで堆肥化可能なパネルを堆肥化可能な防水フィルムの2つのシートの間に設置することによって、および、パネルがポケットの中でゆったりとしている状態でパネルを完全に取り囲む防水フィルムのポケットの中にパネルが封入されるように、2つのシートを熱シールすることによって、それぞれのパッドが製作される。複数の断熱パネルのうちの少なくとも1つは、その幅を横切って刻み目を付けられており、マルチセクションパネルを提供する。マルチセクションパネルは、刻み目において直角に折り畳まれ、パネルが複数の長方形プレートを提供するようになっている。複数の断熱パッドは、外部ボックスのキャビティーの中へ挿入され、ボックスの床部、複数の側壁部、およびカバーのそれぞれが、複数の断熱パッドからのパッドに隣接するように、および、複数の断熱パッドからのパッドによってカバーされるようになっており、また、複数の断熱パッドは、品物を受け入れるための内部スペースを提供するようになっている。それぞれの長方形プレートは、長方形プレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている。
【0009】
別の態様では、品物を保持するための輸送用コンテナの中に設置するための断熱アッセンブリは、複数の断熱パッドであって、複数の断熱パッドは、直方体の輸送用コンテナのキャビティーの中に位置決めされるように形状決めされており、コンテナの床部、複数の側壁部、およびカバーのそれぞれが、複数の断熱パッドからのパッドに隣接するように、および、複数の断熱パッドからのパッドによってカバーされるようになっており、内部スペースが、品物を受け入れるために設けられている、複数の断熱パッドを含む。複数の断熱パッドのそれぞれのパッドは、単一のユニットとしてまとまっている穀物スターチから主に形成されたソリッドで堆肥化可能なパネルと、パネルを封入するポケットを形成する堆肥化可能な防水フィルムまたはポリエチレン防水フィルムとを含む。パネルは、長方形プレートを提供し、長方形プレートは、長方形プレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている。
【0010】
複数の断熱パッドのうちの少なくとも1つは、フィルムによって封入された複数の長方形パネルセクションを含むマルチセクションパッドである。マルチセクションパッドは、パネルセクション同士の間の境界線に沿って直角に折り畳むことができるように構成されており、それぞれのパネルセクションは、複数の長方形パネルセクションが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている。フィルムは、パッドが折り畳まれる場合に、マルチセクションパッドの内部表面およびマルチセクションパッドの外部表面の両方を提供する。
【0011】
実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことが可能である。
【0012】
ポケットの内部は、真空にされ得る。パネルは、ポケットの中でスライド可能であり得る。フィルムは、接着剤によって、パネルの内部表面または外部表面のうちの少なくとも1つの上に貼り付けられ得る。接着剤は、水にさらされるパネルの一部分であり、パネルの一部分の中のスターチが粘着性を有するようになり得る。
【0013】
複数の断熱パッドのうちの少なくとも1つは、パネルの内部表面の上の少なくとも1つの場所において、その幅を横切る刻み目を含むことが可能であり、刻み目は、マルチセクションパネルの厚さを通って、全体的にではないが、部分的に延在しており、パネルを複数の長方形パネルセクションに分割している。刻み目は、マルチセクション本体部の圧縮された部分またはカットアウト部分を含むことが可能である。
【0014】
スターチは、穀物スターチ、根茎スターチ、野菜スターチ、または、それらの組み合わせであることが可能である。スターチは、コーンスターチ、小麦スターチ、または、粉砕されたモロコシを含むことが可能である。それぞれのパッドのパネルは、均一な均質組成を有することが可能である。複数の長方形パネルセクションは、単一の単体本体の一部であることが可能である。
【0015】
別の態様では、品物を保持するための輸送用コンテナの中に設置するための断熱物品は、マルチセクション断熱パッドであって、マルチセクション断熱パッドは、直方体の輸送用コンテナのキャビティーの中に位置決めされるように形状決めされており、品物を受け入れるための内部スペースを残しながら、コンテナの床部、4つの側壁部、およびカバーのうちの2つから5つに隣接してカバーする、マルチセクション断熱パッドを含む。断熱パッドは、穀物スターチから主に形成された複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションと、複数のパネルセクションを封入するポケットを形成する堆肥化可能な防水フィルムまたはポリエチレン防水フィルムとを含む。それぞれのパネルセクションは、単一のユニットとしてまとまっており、それぞれのパネルセクションは、長方形プレートを提供し、長方形プレートは、長方形プレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている。
【0016】
マルチセクション断熱パッドは、パネルセクション同士の間の境界線に沿って直角に折り畳むことができるように構成されている。フィルムは、マルチセクション断熱パッドが折り畳まれる場合に、マルチセクション断熱パッドの内部表面およびマルチセクション断熱パッドの外部表面の両方を提供する。
【0017】
実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことが可能である。
【0018】
ポケットの内部は、真空にされ得る。複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、ポケットの中でスライド可能であり得る。フィルムは、接着剤によって、パネルセクションのうちの1つまたは複数の内部表面または外部表面のうちの少なくとも1つの上に貼り付けられ得る。接着剤は、水にさらされるパネルの一部分であることが可能であり、パネルの一部分の中のスターチが粘着性を有するようになるようになっている。
【0019】
複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、単一の単体本体の一部であることが可能である。単体本体は、パネルの内部表面の上の少なくとも1つの場所において、その幅を横切って刻み目を有するパネルであることが可能であり、刻み目は、パネルの厚さを通って、全体的にではないが、部分的に延在しており、パネルを複数のパネルセクションに分割している。刻み目は、本体部の圧縮された部分またはカットアウト部分であることが可能である。マルチセクション断熱パッドは、複数のスタックされたパネルを含むことが可能である。
【0020】
複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、約1/4インチから1インチの間の厚さをそれぞれ有することが可能である。複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、約0.6g/cmから3.5g/cmの密度をそれぞれ有することが可能である。複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションのそれぞれは、基本的に平坦であることが可能である。複数のソリッドで堆肥化可能なパネルセクションのうちの1つまたは複数の1つまたは複数の表面は、波形であることが可能である。スターチは、穀物スターチ、根茎スターチ、野菜スターチ、または、それらの組み合わせであることが可能である。スターチは、コーンスターチ、小麦スターチ、または、粉砕されたモロコシを含むことが可能である。それぞれのソリッドで堆肥化可能なパネルセクションは、均一な均質組成を有することが可能である。
【0021】
可能性のある利点は、以下のうちの1つまたは複数を含むことが可能である(かつ、それに限定されない)。
【0022】
断熱材料は堆肥化可能であり、外部ボックスはリサイクル可能であり、したがって、コンテナのコンポーネントのすべてが容易に廃棄可能である。断熱材料を含有するフィルムは、堆肥化可能またはリサイクル可能であり、容易に廃棄される。コンテナは、容易に組み立てられ得、コンテナの内側にフィットする断熱パッドは、低コストで製造され得る。断熱パッドは、発泡性ポリスチレンと同等の断熱を提供することが可能であり、また、商業用および住宅用の堆肥用ビンもしくはリサイクル用ビンまたはごみ入れの中に廃棄され得る。コンテナコンポーネントは、最小コスト増加によって、組み立てられていない状態で大量に輸送され得、コンテナの組み立ては、ユーザーによって実施され得る。
【0023】
1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および下記の説明に記述されている。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面から、ならびに、特許請求の範囲から、明らかになることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】断熱された輸送用コンテナの例の分解斜視図である。
図2A図1の断熱性の輸送用コンテナのパッドの構築の例を図示する図である。
図2B図1の断熱性の輸送用コンテナのパッドの構築の例を図示する図である。
図2C図1の断熱性の輸送用コンテナのパッドの構築の例を図示する図である。
図2D図1の断熱性の輸送用コンテナのパッドの構築の例を図示する図である。
図2E図1の断熱性の輸送用コンテナのパッドの構築の例を図示する図である。
図2F図1の断熱性の輸送用コンテナのパッドの構築の例を図示する図である。
図2G図1の断熱性の輸送用コンテナのパッドの構築の例を図示する図である。
図3A】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3B】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3C】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3D】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3E】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3F】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3G】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3H】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図3I】断熱性の輸送用コンテナのための2つの3つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図4A】断熱性の輸送用コンテナのための6つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図4B】断熱性の輸送用コンテナのための6つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図4C】断熱性の輸送用コンテナのための6つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図4D】断熱性の輸送用コンテナのための6つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5A】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5B】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5C】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5D】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5E】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5F】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5G】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図5H】断熱性の輸送用コンテナのための3つにセクション化されたパッドおよび3つの個々のパッドを含む例を図示する図である。
図6】単一の6つにセクション化されたパッドを含む例を図示する図である。
図7A】折り畳まれていない状態の、防水フィルムの中に封入された複数のマルチセクションパネルの例を図示する図である。
図7B】折り畳まれた状態の、防水フィルムの中に封入された複数のマルチセクションパネルの例を図示する図である。
図8】防水フィルムなしの、断熱された輸送用コンテナのためのソリッドで堆肥化可能なパネルを使用する例を図示する図である。
図9】一緒にラミネート加工されている複数のパネルを図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
さまざまな図面の中の同様の参照記号は、同様のエレメントを示している。
【0026】
最初に、いくつかの専門用語が有益である可能性がある。「生分解性」は、製品が無害の材料へと最終的に崩壊することとなるということを単純に意味している。「リサイクル可能」は、製品が再使用または処理され得、再使用に適切となるようになっているということを示している。「堆肥化可能」は、製品が、たとえば、180日以内で、迅速に分解することとなるということ、および、製品が、(たとえば、ASTM D6400またはEN 13432にしたがう)肥料として使用され得る材料へと分解することとなるということの両方を示している。「生分解性」である製品は、「堆肥化可能」である必要はない(そして、通常、「堆肥化可能」ではない)。第1に、「生分解性」の製品が崩壊するための特定の時間制限は存在しないので、「生分解性」の製品は、迅速に分解する必要がない。たとえば、アルミニウム缶でさえも、所与の数世紀で生分解することとなる。そのうえ、迅速に分解する生分解性の製品でも、肥料として適切な材料を提供しない可能性がある。
【0027】
パッケージングのためのほとんどの従来の断熱材料、たとえば、EPSは、堆肥化可能ではない。堆肥化可能な断熱パッケージング材料を使用するための1つの技法は、層化を使用して、バラ詰めの堆肥化可能なコーンスターチフォームペレット(たとえば、パッケージング「ピーナツ」)によって、ボックスの内側壁部と外側壁部との間の体積を充填し、次いで、この体積の中のフォームペレットのそれぞれの層を圧縮し、フォームペレットをコンパクト化するということである。この技法は、複数のボックス、または、内側壁部および外側壁部の両方を有する特殊化されたボックスのいずれかを必要とし、また、ペレットの層化コンパクト化のための特殊化された機械を必要とする。追加的なボックスまたは特殊化されたボックスは、コストを増加させる。それに加えて、バラ詰めのペレットは、ボックスから除去されるときに散らかるので、堆肥化することが困難である。そのうえ、ペレットからの抵抗に起因して、大きい量の圧力、たとえば、25ポンド以上が、ボックスの上部フラップを閉じるために印加されることが必要である。
【0028】
しかし、バラ詰めのフォームペレットの代わりに、押し出し加工されたスターチ、たとえば、粉砕された押し出し加工されたモロコシから主に形成されたソリッドで堆肥化可能なパネルは、生分解性の防水フィルムまたは堆肥化可能な防水フィルムによって封入され、断熱パッドを提供することが可能であり、このパッドは、コンテナの中の断熱パッケージングとして使用され得る。
【0029】
図1は、断熱された輸送用コンテナ10の例の分解斜視図である。輸送用コンテナ10は、ボックス20および複数の断熱パッド30を含み、複数の断熱パッド30は、ボックス20の内部キャビティー22の内側にフィットする。ボックス20の中に位置決めされているときに、断熱パッド30が内部スペースを提供し、品物および随意的に冷却剤、たとえば、氷、ドライ・アイス、またはゲルパックなどを受け入れるように、断熱パッド30は形状決めされている。
【0030】
ボックス20は、直方体であることが可能であり、また、内部キャビティー22を画定する長方形の側壁部24を含むことが可能である。ボックスの底部は、同様に、1つまたは複数のフラップ(斜視図に起因して図示せず)によって閉鎖され得る。ボックス20の上部は、内部キャビティー22への開口部を提供している。ボックス20のためのカバーは、1つまたは複数のフラップ26によって提供され得、1つまたは複数のフラップ26は、側壁部24から内向きに折り畳まれ、キャビティー22の上部を閉鎖することが可能である。いくつかの実装形態では、ボックスの側壁部24、フラップ26、および底部は、適当な形状へと折り畳まれる単一の一体シートのすべてのパーツである。代替的に、ボックス20のためのカバーは、側壁部24の上方にフィットする別個の蓋によって提供され得る。
【0031】
ボックス20は、リサイクル可能な材料である。たとえば、ボックス20は、段ボール箱、たとえば、板紙または段ボール紙であることが可能である。
【0032】
上述のように、コンテナは、ボックス20の内側にフィットする複数の断熱パッド30を含む。それぞれのパッド30は、ソリッドで堆肥化可能なパネル(または、複数のソリッドで堆肥化可能なパネル)を、リサイクル可能なおよび生分解性のまたは堆肥化可能な防水フィルムの中にシールすることによって形成されている。いくつかの実装形態では、パッドは、単一のパネルを含む。それぞれのパッド30は、パッドの長さおよび幅と比較したときに、比較的に薄く、たとえば、約0.25~4インチの厚さである。パッド30の厚さは、その最も狭い寸法に沿っていると考えられ、一方、パッド30の長さおよび幅は、厚さに対して垂直の主要面に沿った2つの方向に沿っていると考えられる。
【0033】
それぞれのパネルは、スターチ、たとえば、押し出し加工されたスターチから形成され得る。スターチは、穀物スターチ、たとえば、コーンスターチ、小麦スターチ、またはモロコシ(モロコシは、ミロとしても知られる)、根茎スターチ、たとえば、ジャガイモスターチ、野菜スターチ、または、それらの組み合わせであることが可能である。パネルの堆肥化可能な性質と干渉しない他の材料、たとえば、スターチの接着を改善するための軟化剤、または、防腐剤もしくは抗真菌剤が、存在することが可能であるが、少量だけ存在することが可能である。たとえば、パネルの少なくとも85重量%、たとえば、少なくとも90~95重量%がスターチである。ポリビニルアルコールは、たとえば、5~10重量%だけ存在することが可能である。
【0034】
それぞれのパネルは、「ソリッド」であり、「ソリッド」は、この文脈では、パネルは、バラ詰めのペレットから形成されているというよりもむしろ、単一のユニットとしてまとまっているということを示している。圧縮されたスターチペレットは、ソリッドなパーツを形成することとはならず、圧力が除去されると、ペレットは、バラバラになることとなり、圧力の増加は、単に、ペレットを破砕または粉砕するに過ぎないということが留意され得る。押し出し加工されたスターチのソリッドパネルは、依然として堆肥化可能でありながら、かなりの断熱を提供する。
【0035】
パネルがフォーム材料であること、たとえば、パネルを通して実質的に均一に広がる小さい細孔またはボイドを含むことが可能である。たとえば、パネルの体積の10~80%が、細孔またはボイドであることが可能であり、それは、たとえば、25~75%、25~50%、10~25%、50~75%である。細孔またはボイドの最大サイズは、約1mmであることが可能である。パネルはフォーム材料であることが可能であるが、パネルは一般的に非圧縮性である。パネルの密度は、約0.4~3.5g/cm、たとえば、0.6~1.0g/cm、0.8~2.0g/cm、1.0~3.5g/cmであることが可能である。
【0036】
それぞれのパネルは、均一な均質組成のものであることが可能である。そのうえ、それぞれのパネルは、単体本体であることが可能であり、すなわち、パネルの本体部は、接着剤または締結具なしで、それ自身によってまとまっており、複数のセクションを一緒に接合し、パネルを形成している。
【0037】
パネルの厚さは、約0.25~1.0インチ、たとえば、0.25~0.75インチであることが可能である。任意の所与のパネルは、その主要表面にわたって実質的に均一な厚さを有することが可能である。パネルの表面は、概して平坦であることが可能であり、または、1つもしくは複数の表面は、波形であることが可能である。波形にすることは、たとえば、最大で4倍も、パッドの有効厚さを増加させることが可能である。このケースでは、パネルの厚さは、依然として均一であり得るが、パネルは、波形を備えて形状決めされている。
【0038】
それぞれのパネルは、1つまたは複数の長方形プレートを含むことが可能であり、1つまたは複数の長方形プレートは、長方形プレートが隣接している床部、複数の側壁部、またはカバーのいずれであっても、実質的にその範囲に広がるように寸法決めされている。いくつかの実装形態では、パネルの全体も、折り畳まれていない構成になっているときに、長方形になっている。
【0039】
パネルは、押し出し加工プロセスによって形成され得る。押し出し加工の後に、それぞれのパネルは、適当なサイズにカットされ得る。それに加えて、縁部は、随意的に面取りされており、上記に説明されているパッドの面取りを提供することが可能である。それに加えて、カラーを提供するパネルは、下記に説明されているように、刻み目を付けられ得る。
【0040】
防水フィルムは、プラスチックフィルムであることが可能である。いくつかの実装形態では、フィルムは気密である。
【0041】
いくつかの実装形態では、防水フィルムは、堆肥化可能であり、たとえば、ASTM D6400規格を満たすバイオプラスチックである。堆肥化可能なフィルムに関する適切な材料は、ポリ乳酸(PLA)、ポリ(ベータ-アミノ)エステル(PBAE)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリブチレートアジペートテレフタレート(PBAT)ポリビニルアルコール(PVA)、またはエチレンビニルアルコール(EVOH)のうちの1つまたは複数に基づくポリマーを含む。たとえば、PBATおよびPEの組み合わせが、適切である可能性がある。別の例として、PEおよびPLAの組み合わせが、適切である可能性がある。いくつかの実装形態では、ポリマーは、有機製品、たとえば、スターチ、たとえば、コーンスターチなどと混合され得る。
【0042】
いくつかの実装形態では、防水フィルム、リサイクル可能および生分解性である。リサイクル可能なフィルムに関して適切な材料は、ポリエチレンである。たとえば、フィルムは、低密度ポリエチレン(LDPE)、中間密度ポリエチレン(MDPE)、または高密度ポリエチレン(HDPE)であることが可能である。ポリエチレンの利点は、製作の容易さ、および、良好な耐水性である。
【0043】
スターチベースの断熱体に伴う問題は、それが水に容易に溶解するということである。輸送されている品物が冷温であるか、または、冷却剤がコンテナ10の内部の中に設置されている場合には、パッド30の内部表面の上に凝縮液が形成する可能性がある。しかし、フィルムは、液体、たとえば、凝縮液が、スターチパネルに到達することを防止し、したがって、スターチパネルがコンテナの中の断熱材として使用可能となることを可能にする。
【0044】
パッド30を製作するために、スターチパネルは、防水フィルムの2つのシートの間に設置され得る。防水フィルムの縁部は、互いに熱シールされ得、たとえば、パネルの周囲全体に沿って熱シールされ得、したがって、堆肥化可能な防水フィルムのポケットの中にパネルを封入してシールし、ポケットは、パネル自身よりもわずかにだけ大きい寸法を有している。適切なシーリング温度は、100℃を上回る。熱シールの外側の余剰のフィルムは、切り取られ得る。
【0045】
パネルの主要表面に対して平行な方向に、ポケットは、それぞれの側部において、パネルよりも最大で約0.5インチ大きくなっていることが可能である。
【0046】
代替的に、フィルムは、チューブ状の形態で提供され得る。パッド30を製作するために、パネルは、防水フィルムのチューブの内側にスライドさせられ、チューブの2つの開口端部が熱シールされる。これは、ポケットを形成し、ポケットの中にパネルが座る。
【0047】
いくつかの実装形態では、パネルは、フィルムによって形成されたポケットの内側に緩く座る。すなわち、パネルは、フィルムに結合されておらず、または、その他の方法で固定されていない。したがって、パネルは、フィルムに対して、ポケットの内側でスライドすることが可能である。たとえば、フィルムは、パネルとスライド接触の状態になっていることが可能である。ポケットの内部は、少量の空気を含むことが可能である。いくつかの実装形態では、空気は、ポケットがシールされる前に吸い出される。
【0048】
いくつかの実装形態では、パネルは、フィルムに貼り付けられている。たとえば、フィルムをパネルに熱結合することによって、フィルムは、パネルに固定され得る。別の例として、フィルムは、接着剤によってパネルに固定され得る。接着剤は、別個の添加剤であることが可能であり、または、接着剤は、水をパネルに塗布することによって提供され得、表面におけるパネルの一部分のスターチが粘着性を有するようになることを引き起こし、フィルムがパネルに張り付くようになっている。
【0049】
フィルムは、パネルの内部表面および外部表面の両方の上に、または、パネルの単に1つの表面だけの上に、たとえば、パネルの内部表面だけもしくは外部表面だけに貼り付けられ得る。それに加えて、パネルの内部表面および外部表面のそれぞれに関して、フィルムは、表面全体にわたって貼り付けられ得るか、または、表面の一部分だけの上に、たとえば、縁部に沿った周囲部分に、もしくは、パネルの縁部から間隔を離して配置されている中央部分に貼り付けられ得る。
【0050】
1つまたは複数のパネル以外に、他の断熱材料が防水フィルムの中に存在する必要はない。たとえば、パネルのうちの1つが、印加された応力に起因して破砕しなければ、フィルムによって封入された体積の中に、他の断熱材料のバラのペレットまたはピースは存在しない。いくつかの実装形態では、パッド30は、1つまたは複数のパネル、防水フィルム、および、随意的に、フィルムによって封入された体積の内側のいくらかの空気から構成され、すなわち、それらだけを含む。
【0051】
パネルおよび防水フィルムの両方が堆肥化可能である場合には、パッド全体が、堆肥用ビンの中に一体として廃棄され得る。パネルが堆肥化可能であり、防水フィルムがリサイクル可能である場合には、フィルムは、パッケージの受け取り者によって手でパネルから剥ぎ取られ得、次いで、パネルは、堆肥用ビンの中に廃棄され得、フィルムは、リサイクル用ビンに廃棄され得る。
【0052】
図1に示されている実装形態では、断熱パッド30は、底部パッド32、カラー34、および上部パッド36を含む。
【0053】
底部パッド32は、ボックス20の底部にマッチするか、または、たとえば、約1/8インチの公差だけわずかに小さくなっている、長さおよび幅を有しており、底部パッド32が、ボックス20の底部の上のキャビティー22の底部にぴったりフィットするようになっている。
【0054】
カラー34は、4つの壁部部材40へと折り畳まれる単一のパネルを含む。それぞれの壁部部材40は、上部パッド32および底部パッド36の組み合わせた厚さよりも小さい、ボックス20の高さにおおよそ等しい(垂直方向の)高さを有している。それぞれの壁部部材40は、ボックス20の隣接する側壁部24にマッチするか、または、たとえば、約1/8インチ公差だけわずかに小さくなっている、(横方向の)幅を有している。したがって、カラー34は、底部パッド32の上でキャビティー22の中へしっかりとフィットし、それぞれの壁部部材40が、側壁部24のうちの1つに隣接した状態に、たとえば、接触した状態になっている。
【0055】
上部パッド36は、ボックス20の上部にマッチするか、または、たとえば、約1/8インチ公差だけわずかに小さくなっている、長さおよび幅を有しており、上部パッド36の周囲がカラー34の壁部部材40の上に座ることができるようになっており、上部パッド36自身がキャビティー22にしっかりとフィットするようになっている。たとえば、フラップ26を閉じることによって、または、蓋を設置することによって、ボックス20の上部が閉じられるとき、上部パッド36は、ボックス20の上部に隣接して、たとえば、ボックス20の上部に接触した状態で座る。
【0056】
いくつかの実装形態では、パッド30の表面は、最大でそれらの縁部まで(それらの縁部を含む)、基本的に平坦になっている。「基本的に平坦である」ということは、パッドの厚さの規模で平坦であるということを示すために使用されているが、小規模の表面テクスチャー加工の可能性を依然として包含している。したがって、カラー34の下側リム部は、単純に、底部パッド32の上部表面の周囲の上に基本的に平坦に座り、上部パッド36の周囲は、単純に、カラー34の上側リム部の上に基本的に平坦に座る。代替的に、それぞれのパッドの内部表面、すなわち、キャビティーに面しており、ボックス20からより遠くにある、パッドの表面は、別のパッドに隣接している縁部において面取りされ得る。したがって、カラー34の面取りされた下側リム部は、底部パッド32の面取りされた周囲の上に座り、上部パッド36の面取りされた周囲は、カラー34の面取りされた上側リム部の上に座る。この後者のケースでは、それぞれの壁部部材40の外側表面は、ボックス20の高さにおおよそ等しい高さを有することが可能である。
【0057】
図2A図2Gは、図1に示されている断熱性の輸送用コンテナ10のパッド30の構築の例を図示している。
【0058】
図2A(分解斜視図)を参照すると、カラー34は、ボックス20の側方周囲の長さにおおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい長さLと、ボックス20の高さにおおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい幅Wとを有する、ソリッドで堆肥化可能なパネル50を形成することによって製作され得る。次いで、パネル50は、堆肥化可能な防水フィルムの2つのシート60の間に設置される。
【0059】
図2B(断面側面図)を参照すると、2つのシート60は、パネル50の周囲全体の周りに延在する経路に沿って熱シールされている。シールは、パネル50の縁部から、約1インチ以下、たとえば、約1/2インチ以下に位置決めされ得る。熱シールの外側の余剰のフィルムは切り取られ得る。
【0060】
図2Cは、断面側面図であり、図2Dは、斜視図である。図2Cおよび図2Dを参照すると、シート60同士の間にパネル50をシールする前または後に、パネル50の1つの表面(それは、パネルの内向きに向く表面であることとなる)は、3つの場所において刻み目を付けられ、パネル50を4つの長方形プレート52に分割することが可能であり、4つの長方形プレート52は、カラー34の4つの側壁部に対応している。それぞれのプレート52の長さは、カラー34の対応する側壁部50の幅に対応している。刻み目を付けることは、角度付きの剛体による圧縮によって実施され得る。
【0061】
それぞれの刻み目は、パネルの幅Wを横切って延在する凹部56を生成させることが可能である。凹部56は、パネル50の厚さを通って、全体的にではないが、部分的に延在している。たとえば、凹部56は、パネル50の厚さの約50~75%を通って延在することが可能である。刻み目を付けることは、角度を付けられることができ、したがって、凹部は、三角形の断面を有している。
【0062】
刻み目を付けられているエリアにおけるパネル50の厚さの低減は、パネルのフレキシビリティーを増加させ、パネル50が破壊することなく直角に曲げられ得るようになっている。とりわけ、パネル50は、内向きに(内側表面が凹部56を備えた側になる状態)折り畳まれ得る。これは、カラー34が折り畳まれてボックス20の中に設置されているときに、パネル50が単一の単体パーツとしてとどまることを可能にし、それは、断熱材料の中のギャップの生成を低減させることによって断熱を改善することが可能である。
【0063】
図2Eは、概略的な分解斜視図である。図2Fは、概略的な断面側面図である。図2Gは、概略的な斜視図である。図2E図2Gを参照すると、上部パッド32および底部パッド36の構築は、はるかに簡単である。パネル50は、ボックス20の上部または底部の対応する寸法におおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい横方向寸法を有するように形成されている。次いで、このパネル50は、堆肥化可能な防水フィルムの2つのシート60の間に設置され(図2Eを参照)、2つのシート60は、パネル50の周囲全体の周りに延在する経路に沿って熱シールされ(図2Fを参照)、上部パッド32または底部パッド36を提供する。熱シールの外側の余剰のフィルムは切り取られ得る。
【0064】
図3A図3Iは、断熱性の輸送用コンテナ10のためのパッド30の構築の別の例を図示している。図3A図3Iの例では、3つのパッドというよりもむしろ、断熱パッド30は、第1の3つにセクション化されたパッド70、および、第2の3つにセクション化されたパッド72を含む。
【0065】
図3Aおよび図3Bは、2つの3つにセクション化されたパッドの概略的な分解斜視図である。図3C図3Fは、2つの3つにセクション化されたパッドの概略的な断面側面図である。図3Gおよび図3Hは、2つの3つにセクション化されたパッドの概略的な斜視図である。図3Iは、どのように2つの3つにセクション化されたパッドが互いに対して位置決めされているかということを示す概略的な分解斜視図である。
【0066】
これらのパッド30は、図2A図2Dに関して上記に議論されているパッドと同様に構築されており、それぞれのパッド70、72は、堆肥化可能な防水フィルムの中にソリッドで堆肥化可能なパネルをシールすることによって形成された状態になっている。とりわけ、それぞれの3つにセクション化されたパッド70、72は、3つの場所というよりもむしろ2つの場所に刻み目を付けることを除いて、上記に議論されているカラー34と同様の様式で構築されている。
【0067】
とりわけ、図3Aを参照すると、第1の3つにセクション化されたパッド70は、ボックス20の3つの側壁部の長さにおおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい長さLと、ボックス20の高さにおおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい幅Wとを有する、ソリッドで堆肥化可能なパネル50を形成することによって製作され得る。図3Bを参照すると、第2の3つにセクション化されたパッド70は、ボックス20の上部および底部の長さとボックスの側壁部のうちの1つの高さとを加えたものにおおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい長さLと、ボックス20の側壁部のうちの1つの横方向長さにおおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい幅Wとを有する、ソリッドで堆肥化可能なパネル50を形成することによって製作され得る。
【0068】
図3A図3Dを参照すると、次いで、それぞれのパネル50は、堆肥化可能な防水フィルムの2つのシート60の間に設置され、2つのシート60は、上記に議論されているように熱シールされる。
【0069】
図3E図3Gを参照すると、シート60同士の間にそれぞれのパネル50をシールする前または後に、パネル50の1つの表面(それは、パネルの内向きに向く表面であることとなる)は、2つの場所において刻み目を付けられ、パネル50を3つの長方形プレート52に分割することが可能であり、3つの長方形プレート52は、カラー34の4つの側壁部に対応している。第1の3セクションパッド70のプレート52の長さは、ボックス20の3つの対応する側壁部の幅に対応している。第2の3セクションパッド72のプレート52の長さは、それぞれ、ボックス20の上部側面の幅、残りの側壁部の長さ、および底部側面の幅に対応している。
【0070】
一緒に、結果として生じる2つの3つにセクション化されたパッド70、72は、ボックス20の内部22の中に挿入されているときに、ボックス20の6つの側面のそれぞれをカバーする。
【0071】
2つの3つにセクション化されたパッド70、72に関して、他の構成も可能であるということが認識されるべきである。たとえば、第1の3つにセクション化されたパッドは、ボックスの底部および2つの対向する側面をカバーすることが可能であり、第2の3つにセクション化されたパッドは、ボックスの上部およびその他の2つの対向する側面をカバーすることが可能である。
【0072】
図4A図4Dは、断熱性の輸送用コンテナ10のためのパッド30の構築のさらなる別の例を図示している。図4A図3Dの例では、3つのパッドというよりもむしろ、断熱パッド30は、6つのパッド80を含み、その1つずつは、ボックス20の6つの側面のそれぞれに対するものである。
【0073】
図4Aは、パッドのうちの1つの概略分解図である。図4Bは、パッドのうちの1つの概略的な断面側面図である。図4Cは、パッドのうちの1つの概略的な斜視図である。図4Dは、どのように2つの3つにセクション化されたパッドが互いに対して位置決めされているかということを示す概略的な分解斜視図である。
【0074】
これらのパッド30は、図2E図2Gに関して上記に議論されているパッドと同様に構築されており、それぞれのパッドは、堆肥化可能な防水フィルムの中にソリッドで堆肥化可能なパネルをシールすることによって形成された状態になっている。それぞれのパッド(および、パッドのそれぞれのパネル)は、上記に議論されているラインに沿って、ボックス20の関連の側面の寸法に関して適当な長さおよび幅を有している。
【0075】
図4A図4Dの例は、刻み目を付けることを必要とせず、結果的に、より容易に製造することが可能である。しかし、ギャップの数の増加は、断熱の有効性を減少する可能性がある。
【0076】
図5A図5Hは、断熱性の輸送用コンテナ10のためのパッド30の構築のさらなる別の例を図示している。図5A図5Hの例では、3つのパッドというよりもむしろ、断熱パッド30は、3つにセクション化されたパッド90、および、3つの個々のパッド92を含む。
【0077】
図5Aは、3つにセクション化されたパッドの概略的な分解斜視図である。図5Bおよび図5Cは、3つにセクション化されたパッドの概略的な断面側面図である。図3Cは、2つの3つにセクション化されたパッドの概略的な斜視図である。図5Eは、個々のパッドのうちの1つの概略分解図である。図5Fは、個々のパッドのうちの1つの概略的な断面側面図である。図5Gは、個々のパッドのうちの1つの概略的な斜視図である。図5Hは、どのように2つの3つにセクション化されたパッドが互いに対して位置決めされているかということを示す概略的な分解斜視図である。
【0078】
図5A図5Dを参照すると、3つにセクション化されたパッド90は、図3A図3Fに関して上記に議論されている3つにセクション化されたパッドと同様に構築されており、パッド90は、堆肥化可能な防水フィルムの中にソリッドで堆肥化可能なパネルをシールすることによって形成された状態になっている。
【0079】
図5Aを参照すると、3つにセクション化されたパッド90は、ボックス20の2つの側壁部の高さとボックス20の底部の長さとを加えたものにおおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい長さLと、ボックス20の側面のうちの1つの幅におおよそ等しいかまたはそれよりもわずかに小さい幅Wとを有する、ソリッドで堆肥化可能なパネル50を形成することによって製作され得る。
【0080】
図5E図5Gを参照すると、3つの個々のパッド92は、図2E図2Gに関して上記に議論されている上部パッドおよび底部パッド32、36と同様に構築されており、パッド92は、堆肥化可能な防水フィルムの中にソリッドで堆肥化可能なパネルをシールすることによって形成された状態になっている。それぞれのパッド92(および、パッドのそれぞれのパネル)は、全体的に上記に議論されているように、それが並ぶこととなるボックス20の関連の側面の寸法に関して適当な長さおよび幅を有している。
【0081】
図5A図5Cは、ボックスの底部に対応する中央セクションを有する3つにセクション化されたパッドを示しているが、これは必要ではない。中央セクションは、ボックスの側壁部のうちの1つまたは上部に対応することが可能である。
【0082】
ボックスのそれぞれの壁部には個々のパッドまたはパッドのセクションが設けられているという条件で、パッド30に関してさらなる構成も可能である。たとえば、3つの2つにセクション化されたパッドが存在するか、または、3つにセクション化されたパッド、2つにセクション化されたパッド、および個々のパッドが存在することが可能である。
【0083】
そのうえ、ボックス20の内側にフィットし、ボックス20のすべての6つの側面をカバーする、単一のパッド100だけが存在することが可能である。たとえば、図6は、折り畳まれていない構成のパッド100の概略的な上面図であり、図6は、単一の6つにセクション化されたパッドを図示している。この6つにセクション化されたパッド100を製作するために、パネルは、「十字形状」で、または、折り畳まれたときにボックス20の直方体の側面に対応する別の形状で、形成され得る。パネルは、上記に議論されているように、2つのシートの間に挟まれており、縁部は、パネルの周囲の近くを走る経路に沿ってシールされる。シートの余剰の材料は切り取られ得る。パネルは、パネルを6つのセクションに分割するために、5つの場所においてカット56によって刻み目を付けられ得る。刻み目は、パネルが折り畳まれるのに必要な位置に対応しており、それぞれのセクションがボックス20の側面のうちの1つに対応するようになっている。図6に示されている実装形態は、立方体のボックスのためのものであるが、これは必要ではない。
【0084】
図6の例は、より少ないギャップに起因して、改善された良好な断熱を提供することが可能であり、また、それぞれのボックスに関して単一のパッドだけを有するという顧客にとっての利便性が存在し得る。他方では、この構成は、扱いにくいフォームファクターを有する可能性がある。
【0085】
断熱された輸送用コンテナ10を形成するボックス20および1つまたは複数のパッド30は、組み立て式のキットとして提供され得、顧客によって組み立てられ得る。たとえば、ボックス20およびパッド30は、収縮包装され得るか、または、そうでなければ、パッケージングの中に一緒にシールされ得る。
【0086】
上記に議論されているさまざまな例のいずれかにおいて、1つまたは複数のアパーチャー(たとえば、直径で約1/8インチから5インチ)が、ボックス20により近いパッド30の側(それは、輸送されていることとなる品物がその中に位置決めされることとなるキャビティーの反対の側である)のフィルム60を通して形成され得る。これらのアパーチャーは、輸送されていることとなる品物がその中に位置決めされることとなるキャビティーに面する側には存在していない。パッド30のその側のフィルム60は、破壊されていない。アパーチャーは、パッドがボックスの中へ挿入されるときに、ポケットがバルーンのように作用することを防止することが可能であり、フィルム60は、パネルの主要表面に対抗してつぶれることが可能である。
【0087】
いくつかの実装形態では、パッドは、フィルムによって形成されたポケットの中に1つのパネルだけを含む。しかし、図7Aおよび図7Bを参照すると、断面側面図は、いくつかの実装形態では、パッド30は、複数のパネル50を含む。パネル50は、それらの厚さ方向に沿ってスタックされており、サイド-バイ-サイドには配置されていない。これは、より厚いパッド30の製作を可能にし、したがって、断熱能力を向上させる。たとえば、これは、パッドの合計の厚さが約1~4インチになることを可能にする。それに加えて、サイド-バイ-サイドのパネルに伴って起こることとなる、パネル同士の間のギャップを回避することは、断熱を改善させることが可能である。図7Aに示されている例では、3つのパネル50a、50b、および50cが存在しているが、2つだけのパネル、または、4つ以上のパネルが存在することも可能である。
【0088】
マルチセクションパネルに関して、パネル50が刻み目を付けられているときに、刻み目56を付けることは、(パネルをカットするということよりもむしろ)ラインに沿ってパネルのスタックを圧縮することによって実施され得る。結果として、刻み目を付けられた領域において、パネルのうちのいくつかは、下にあるパネルの中へ部分的に押し込まれ得る。
【0089】
パネル50がマルチセクションパネルである場合には、パッドのそれぞれの端部におけるセクションは、直下のセクションよりも短くなっており、パネルの端部が実質的に整合させられるように、スタッキング配置を補償することが可能である。たとえば、図7Aに示されているように、セクション52b1は、下にあるセクション52a1よりも短くなっている。それに加えて、それぞれのパッドの端部におけるセクションの端部は、所定の角度でカットされ得る。たとえば、図7Aに示されているように、セクション52a1および52b1の端部は、所定の角度、たとえば、45°の角度でカットされ得る。したがって、図7Bに示されているように、マルチセクションパネルが内向きに折り畳まれ、たとえば、U字形状のパッドを形成するときに、パネル50の端部が整合する。
【0090】
上記に議論されているさまざまな実装形態において、個々のパッド30は、ボックス20のキャビティーの中に挿入されているときに、互いの上に置かれることとなる。しかし、パッド30は、互いに固定されておらず、たとえば、パッドは、接着剤またはインターロッキングコンポーネントによって、互いに固定されてはいない。
【0091】
いくつかの実装形態では、ソリッドで堆肥化可能なパネルが使用され得るが、パネルを防水フィルムによって封入するかまたはコーティングすることなく使用され得る。図8は、断熱された輸送用コンテナ10の別の実装形態する例の分解斜視図である。輸送用コンテナ10は、リサイクル可能なボックス20、および、複数の断熱性の堆肥化可能なパネル50を含み、複数の断熱性の堆肥化可能なパネル50は、ボックス20の内部キャビティー22の内側にフィットする。ボックス20の中に位置決めされているときに、パネル50が内部スペースを提供し、品物および随意的に冷却剤、たとえば、氷、ドライ・アイス、またはゲルパックなどを受け入れるように、パネル50は形状決めされている。
【0092】
随意的に、リサイクル可能な内部ボックス90、たとえば、段ボール箱が、パネル50の内部によって画定されるスペースの中へフィットすることが可能である。このケースでは、内部ボックス90の内部キャビティーは、品物および随意的に冷却剤を受け入れるためのスペースを提供する。内部ボックス90は、追加的な断熱を提供することが可能であり、また、たとえば、冷却剤によって引き起こされる凝縮液など、水からパネルを保護することが可能である。しかし、上述のように、品物および冷却剤は、内部ボックスを使用することなく、内部スペースの中へ設置され得る。
【0093】
それぞれのパネル50は、上記に議論されているように製作され得、たとえば、押し出し加工された粉砕されたモロコシから主に形成され得、堆肥化可能であるようになっている。しかし、パネルは、防水フィルムによってコーティングされておらず、防水フィルムの中に封入されておらず、または、その他の方法で、防水フィルムによって保護されていない。むしろ、パネル50は、簡単に、ボックスの中のキャビティー22の中へ挿入されている。パネル50のうちの1つまたは複数は、マルチセクションパネルであることが可能であり、マルチセクションパネルは、上記に議論されているさまざまな実装形態に議論されているように、刻み目を付けられており、次いで、直角で折り畳まれ、複数の長方形プレートを提供する。
【0094】
図1に示されている実装形態では、断熱パネル50は、底部パネル82、カラー84、および上部パッド86を含む。
【0095】
底部パネル82は、ボックス20の底部にマッチするか、または、たとえば、約1/8インチの公差だけわずかに小さくなっている、長さおよび幅を有しており、底部パネル82が、ボックス20の底部の上のキャビティー22の底部にぴったりフィットするようになっている。
【0096】
カラー84は、4つの長方形プレートへと折り畳まれる単一のパネルを含む。4つの長方形プレートは、4つの壁部部材40を提供しており、4つの壁部部材40は、防水フィルムがないことを除いて、図1に関して議論されている壁部部材と同等である。それぞれの壁部部材40は、上部パネル82および底部パネル86の組み合わせた厚さよりも小さい、ボックス20の高さにおおよそ等しい(垂直方向の)高さを有している。それぞれの壁部部材40は、ボックス20の隣接する側壁部24にマッチするか、または、たとえば、約1/8インチ公差だけわずかに小さくなっている、(横方向の)幅を有している。したがって、カラー84は、底部パネル82の上でキャビティー22の中へしっかりとフィットし、それぞれの壁部部材40が、側壁部24のうちの1つに隣接した状態に、たとえば、接触した状態になっている。
【0097】
上部パネル86は、ボックス20の上部にマッチするか、または、たとえば、約1/8インチ公差だけわずかに小さくなっている、長さおよび幅を有しており、上部パネル86の周囲がカラー84の壁部部材40の上に座ることができるようになっており、上部パネル86自身がキャビティー22の上部にしっかりとフィットするようになっている。
【0098】
図8は、図1および図2A図2Gのパッド30の構成と同様であるパネル50に関する構成を図示しているが、パネルに関する他の構成、たとえば、図3A図3I図4A図4D図5A図5H、または図6に示されているものと同等のものも可能である。同様に、複数のパネル50は、繰り返しになるが、防水フィルムがない状態で、たとえば、図7A図7Bに図示されているようにスタックされ得る。
【0099】
粉砕されたモロコシが上記に議論されているが、上述のように、コーンスターチまたは小麦スターチなどのような、穀物スターチからパネルを形成することが可能であり得る。しかし、モロコシは、コーンスターチよりも優れた断熱を提供することができるという点で、一般的に優れている。それに加えて、粉砕されたモロコシの微粒子は、押し出し加工により適している可能性がある。
【0100】
図9を参照すると、いくつかの実装形態では、複数のパネルが接合されることなくスタックされ得るが、複数のパネル50が一緒にスタックされてラミネート加工されることも可能である。これは、結果として生じるパネルの合計の厚さを、たとえば、1インチから3インチの厚さまで増加させることが可能である。スタックされたパネルは、堆肥化可能な接着剤100の薄い層によって接合され得る。
【0101】
「上部」、「底部」、「垂直方向」、および「横方向」などのような、さまざまな用語が使用されているが、これらの用語は、ボックス20の開口部が上部にあるという仮定の下で、コンポーネントの相対的な位置決めを示しており、必ずしも、重力に対する配向を示しているわけではなく、使用時に、または、組み立ての間にも、コンテナ10は、その側面の上に置かれることも、または、重力に対して上下逆さまになることも可能であるということが理解されるべきである。「わずかな」という用語は、約5%以下、たとえば、2%以下を示している。
【0102】
複数の実施形態が説明されてきた。それにもかかわらず、さまざまな修正が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われ得るということが理解されることとなる。したがって、他の実施形態も、以下の特許請求の範囲の中にある。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6
図7A
図7B
図8
図9