IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シーエスピー テクノロジーズ,インコーポレイティドの特許一覧

特許7114625軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ
<>
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図1
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図2
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図3
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図4
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図5
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図6
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図7A
  • 特許-軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ 図7B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】軟質材料を硬質材料によりオーバーモールドする方法及びその方法によって作成される湿密容器アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/14 20060101AFI20220801BHJP
   B29C 45/26 20060101ALI20220801BHJP
   B29C 33/12 20060101ALI20220801BHJP
   B65D 53/02 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
B29C45/14
B29C45/26
B29C33/12
B65D53/02
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019553407
(86)(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-23
(86)【国際出願番号】 US2018025325
(87)【国際公開番号】W WO2018183791
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2021-03-26
(31)【優先権主張番号】62/480,070
(32)【優先日】2017-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501014005
【氏名又は名称】シーエスピー テクノロジーズ,インコーポレイティド
【住所又は居所原語表記】960 West Veterans Boulevard, Auburn, Alabama 36832 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ドナルド・フーバー
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・アール・フリードマン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ティフト
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン・リー・ルーカス・ジュニア
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0190925(US,A1)
【文献】特開平02-205569(JP,A)
【文献】特開昭59-124270(JP,A)
【文献】特表2006-502062(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0140116(US,A1)
【文献】国際公開第2017/152189(WO,A1)
【文献】特開2004-155018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00-45/84
B29C 33/00-33/76
B65D 1/00- 1/48
B65D 35/44-35/54
B65D 39/00-55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料をオーバーモールドする方法であって、
第1の材料の単一面のみが金型の空き部分に露出するように、前記金型の第1の部分内の溝に前記第1の材料を提供することと、
射出成形プロセスにより、前記金型の第2の部分に液体形態の第2の材料を提供すること、
射出成形プロセスにより、前記第1の材料に隣接し、それと係合する前記金型の前記空き部分に液体形態の前記第2の材料を提供することと、
前記第2の材料を固化させ、前記第1の材料に直接結合させ、従って、単一のコンポーネントを形成することを可能にすることを含み、
前記第2の材料は、固化する場合に前記第1の材料よりも大きい硬度及び/又は前記第1の材料よりも高い融解温度のうちの一方又は両方を有する、
方法。
【請求項2】
溝に第1の材料を提供することは、別の射出成形プロセスにより前記溝に前記第1の材料を提供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の材料は、露出した前記第1の材料の単一面と平行な方向に流れるように、前記射出成形プロセスにより提供される、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
更に、前記コンポーネントを前記金型から取り外すことを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の材料は、前記金型の前記第1の部分内の前記溝に液体形態で射出されるエラストマー材料である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の材料は、固化する場合に前記第1の材料よりも大きい硬度を有するプラスチック材料、任意選択的にポリオレフィンである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
容器アセンブリを形成する際に容器と共に用いるためのキャップアセンブリを形成する方法であって、前記キャップアセンブリは、第1の材料から形成されるシールと、固化する場合に前記第1の材料よりも大きい硬度及び/又は前記第1の材料よりも高い融解温度のうちの一方又は両方を有する第2の材料から形成されるキャップを含み、
前記キャップアセンブリの形状を画成する部分、及び前記容器の形状を画成する部分を有する金型において、前記第1の材料の単一面のみが前記金型の空き部分に露出するように、前記金型の第1の部分内の溝に前記第1の材料を提供することと、
射出成形プロセスにより、前記容器の形状を画成する前記金型の部分に液体形態の前記第2の材料を提供すること、
射出成形プロセスにより、前記第1の材料に隣接し、それと係合する、前記キャップの形状を画成する前記金型の前記空き部分に液体形態の前記第2の材料を提供することと、
前記第2の材料を固化させ、前記第1の材料に直接結合させ、従って、前記キャップアセンブリを形成することを可能にすること、及び
前記第2の材料を固化させ、従って、前記容器が前記キャップと一体に形成される容器アセンブリを形成することを含む、
方法。
【請求項8】
溝に第1の材料を提供することは、別の射出成形プロセスにより前記溝に前記第1の材料を提供することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の材料は、前記金型の前記第1の部分内の前記溝に液体形態で射出されるエラストマー材料である、請求項又はのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の材料は、固化する場合に前記第1の材料よりも大きい硬度を有するプラスチック材料、任意選択的にポリオレフィンである、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の材料は、露出した前記第1の材料の単一面と平行な方向に流れるように、射出成形プロセスにより提供される、請求項7~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
更に、前記キャップアセンブリを前記金型から取り外すことを含む、請求項7~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
更に、前記容器アセンブリを前記金型から取り外すことを含む、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された湿密容器アセンブリに関し、特に、軟質シールを含む湿密容器アセンブリに関する。本発明は、更に、軟質シールを有する湿密容器アセンブリを形成する方法に関する。本発明は、また、軟質シールを形成する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
水分の浸入を防ぐよう設計される様々な大きさの容器が、スポーツ用品から医療用品までを保管する用途において一般的に用いられている。一般に、水分の浸入に抵抗するかかる容器の能力が高まるにつれて、かかる容器の複雑さ、及びそれに応じてコストが増大する。水分の浸入に対する高い耐性がある一方で、合理的なコストで製造可能でもあるかかる容器に対するニーズが存在している。
【0003】
診断検査ストリップパッケージングの分野において、プラスチック(硬質)表面間に湿密シールを形成する容器内にかかるストリップを保管することが公知である。例えば、シールは、キャップのスカートと容器本体の外側リム又はリップとの間の嵌合構成によって形成されてもよい。かかるシールは、ストリップに対して良好な保管寿命を提供するのに概して効果的で有用であることが証明されている。しかし、かかる容器の製造は、結果として自動化された射出成形プロセス中に作成された容器の集団全体にわたって湿密性の望ましくないほど広範な標準偏差を生じる可能性がある。
【0004】
出願人は、キャップと容器本体との間に圧縮シール(軟質シール)を提供するようエラストマーシール部材を組み込むことにより、容器への水蒸気の透過を低減し、また、上記の標準偏差を引き締めることを支援することができることを特定した。出願人は、更に、軟質封止編成と直列する硬質封止編成が、軟質封止編成によって形成された圧縮シールを維持することに役立ち、容器の湿密性を改善できることを独自に特定した。しかし、かかるエラストマー封止部材を容器設計に組み込むことは簡単な努力ではない。1つの課題は、硬質封止編成の相互作用面に、硬質封止編成の完全性に悪影響を及ぼす傷及びパーティングラインがないようにする必要があることである。かかる要件の結果、キャップを形成するために必要な射出成形コアの除去及びキャップ内にエラストマー封止要素を形成するために必要な別のコアの再挿入は、結果としてキャップのスカート上の封止面の引っかき傷/傷跡を生じ、従って、水分の侵入点を作成する恐れがある。
【0005】
キャップの硬質面のかかる引っかき傷/傷跡を避けるために、最初に金型キャビティにエラストマー材料を提供し、次いでキャップのより硬質なポリマー樹脂材料を比較的軟質の材料にオーバーモールドすることが理論的には好ましい。しかし、かかるプロセスは、従来の射出成形技術を用いて以前には可能ではなかった。射出成形分野において、より硬質でより高い溶融温度のプラスチックの上により軟質でより低い溶融温度のプラスチックを射出しなければならないことが公知である。プロセスは逆に行われるべきではないと考えられている。これは、より軟質の材料がオーバーモールディングプロセスにおいて最初に射出された場合、より硬質のより高い溶融温度の材料が、より軟質のより低い溶融温度の材料を変位させるという事実によるものである。しかし、エラストマー封止要素を有する容器及びキャップアセンブリを射出成形することに関連する上記の問題のために、より硬質の材料をより軟質の材料の上に射出することを可能にするオーバーモールドプロセスに対するニーズがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、出願人は、より硬質の材料をより軟質の材料の上に射出することを可能にするオーバーモールドの発明の方法を考案した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の一態様として、材料をオーバーモールドする方法が提供される。方法は、第1の材料の単一面のみが金型の空き部分に露出するように、金型の第1の部分内の溝に第1の材料を提供することと、射出成形プロセスにより、第1の材料に隣接し、それと係合する金型の空き部分に液体形態の第2の材料を提供することと、第2の材料を固化させ、第1の材料に直接結合させ、従って、単一のコンポーネントを形成することを可能にすることとを含む。第2の材料は、固化する場合に第1の材料よりも大きい硬度及び/又は第1の材料よりも高い融解温度のうちの一方又は両方を有する。
【0008】
溝に第1の材料を提供することは、別の射出成形プロセスにより溝に第1の材料を提供することを含んでいてもよい。
【0009】
第2の材料は、露出した第1の材料の単一面と略平行な方向に流れるように、射出成形プロセスにより提供されてもよい。
【0010】
方法は、更に、コンポーネントを金型から取り外すことを含んでいてもよい。
【0011】
発明の別の態様として、容器アセンブリを形成する際に容器と共に用いるためのキャップアセンブリを形成する方法が提供される。キャップアセンブリは、第1の材料から形成されるシールと、固化する場合に第1の材料よりも大きい硬度及び/又は第1の材料よりも高い融解温度のうちの一方又は両方を有する第2の材料から形成されるキャップとを含む。方法は、キャップアセンブリの形状を画成する部分を有する金型において、第1の材料の単一面のみが金型の空き部分に露出するように、金型の第1の部分内の溝に第1の材料を提供することと、射出成形プロセスにより、第1の材料に隣接し、それと係合する金型の空き部分に液体形態の第2の材料を提供することと、第2の材料を固化させ、第1の材料に直接結合させ、従って、キャップアセンブリを形成することを可能にすることとを含む。
【0012】
溝に第1の材料を提供することは、別の射出成形プロセスにより溝に第1の材料を提供することを含んでいてもよい。
【0013】
第2の材料は、露出した第1の材料の単一面と略平行な方向に流れるように、射出成形プロセスにより提供されてもよい。
【0014】
方法は、更に、キャップアセンブリを金型から取り外すことを含んでいてもよい。
【0015】
金型は、更に、容器の形状を画成する部分を有していてもよく、方法は、更に、キャップの形状を画成する金型の部分に第2の材料を提供する前に、射出成形プロセスにより、容器の形状を画成する金型の部分に液体形態の第2の材料を提供することと、第2の材料を固化させ、第1の材料に直接結合させ、従って、キャップアセンブリを形成することを可能にすることとを含む。
【0016】
任意選択的に、任意の実施形態において、第2の材料は固化し、容器がキャップと一体に形成される容器アセンブリを形成する。
【0017】
方法は、更に、容器アセンブリを金型から取り外すことを含んでいてもよい。
【0018】
発明の更に別の態様として、上記の方法のいずれかに従って形成されるキャップが提供される。
【0019】
発明の更なる態様として、上記の方法のいずれかに従って形成された容器アセンブリが提供される。
【0020】
本発明のこれら及び他の目的、特徴、及び特性、並びに、操作の方法及び構造の関連する要素の機能及び部品の組み合わせ及び製造の経済性は、添付図面を参照して、以下の説明及び添付特許請求の範囲を熟考する上でより明らかとなり、その全ては本明細書の一部を形成し、種々の図面において、同様の符号は、対応する部品を指示している。しかし、図面は、図示及び説明するためだけのものであり、発明の制限を定義することを意図していないことは、明確に理解すべきである。
【0021】
発明は、同様の符号が同様の要素を示す以下の図面に関連して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、キャップが開位置に配設されている状態を示す本発明の例示的な実施形態による容器アセンブリの側面断面図である。
図2図2は、キャップが開位置に配設されている状態を示す図1の容器アセンブリの平面図である。
図3図3は、キャップが閉位置に配設されている状態を示す図1及び2の容器アセンブリの側面断面図である。
図4図4は、図1に示すような容器アセンブリが射出成形プロセス中に形成される間に用いられる金型及びコアを示す部分断面略図である。
図5図5は、図4の5で示される部分の詳細図である。
図6図6は、湿密シールを作成するよう直列の第1及び第2のシールの係合を示す図3の容器の拡大断面図である。
図7A-7B】図7A及び7Bは、本体の硬質封止表面と係合する直前のキャップの軟質シール(図7A)に続いて、キャップの軟質シールと本体の硬質封止面との封止係合(図7B)を示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書中で用いるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈で明確に規定しない限り、複数の言及を含んでいる。
【0024】
本明細書中で用いるように、「及び/又は」は、かかる用語によって区切られる項目のうちのどちらか一方又は両方が含まれることを意味する。例えば、語句「A及び/又はB」は、A単独、B単独、又はA及びBの両方を意味する。
【0025】
本明細書中で用いるように、2つ以上の部品又はコンポーネントが「結合」されているという記述は、部品が直接的又は間接的のどちらか一方で、すなわち、連接が発生する限り、1つ以上の中間部品又はコンポーネントを介して共に結合されるか又は動作することを意味するものとする。
【0026】
本明細書中で用いるように、「直接結合」されるとは、2つの要素が互いに直接当接していることを意味する。本明細書中で用いるように、「固定結合」される又は「固定」されるとは、2つのコンポーネントが互いに対して一定の向きを維持しながら一体として動くように結合されることを意味する。
【0027】
本明細書中で用いるように、「[要素、点、又は軸]を中心として配設」される又は「[要素、点、又は軸]を中心として延在」する又は「[要素、点、又は軸]を中心とする[X]度」等の語句における「~を中心として」とは、取り囲むか、その周囲に延在するか、又はその周囲で測定されることを意味する。測定に関して又は同様の方法で用いられる場合、「約」とは、「略」、すなわち、当業者によって理解されるように、測定に関連するおおよその範囲内を意味する。
【0028】
本明細書中で用いるように、「一般に」とは、当業者によって理解されるように、修正される用語に関連する「一般的な方法で」を意味する。
【0029】
本明細書中で用いるように、用語「単一式」とは、コンポーネントが一体型又はユニットとして作成されることを意味する。すなわち、個別に作成され、次いでユニットとして共に結合される部品を含むコンポーネントは、「単一式」コンポーネント又は本体ではない。
【0030】
本明細書中で用いるように、2つ以上の部品又はコンポーネントが互いに「係合」するという記述は、部品が直接又は1つ以上の中間部品若しくはコンポーネントを介してのどちらか一方で互いに対して力を作用させることを意味するものとする。
【0031】
本明細書中で用いるように、用語「数」とは、1又は1より大きい整数(すなわち、複数)を意味するものとする。
【0032】
本明細書中で用いるように、語句「封止係合」する又は「封止係合」とは、略湿密性のシールがそれらの間に形成されるような方法で互いに当接する要素を指すものとする。
【0033】
本明細書中で用いる方向句、例えば、限定しないが、頂部、底部、左、右、上部、下部、前部、後部、及びそれらの派生語は、図面内に示される要素の向きに関連し、そこに明示的に記載しない限り、特許請求の範囲に対して限定するものではない。
【0034】
一般的に言えば、本明細書中で用いるように、用語「湿密性」とは、以下の試験方法によって特定されるような、1500μg未満の水、別の実施形態において500μg未満の水、更なる実施形態において300μg未満の水、更に別の実施形態において150μg未満の水の水分侵入(3日後)を有するように特定される。(a)1グラムプラス又はマイナス0.25グラムのモレキュラーシーブを容器に入れ、重量を記録し、(b)容器を完全に閉じ、(c)相対湿度80%及び72°Fの条件で環境チャンバ内に密閉容器を置き、(d)1日後、モレキュラーシーブを含む容器を計量し、(e)4日後、モレキュラーシーブを含む容器を計量し、及び、(f)4日目のサンプルから1日目のサンプルを減算して、マイクログラムの水の単位で容器の水分侵入を計算する。開示する概念の一態様に従って作製された湿密封止容器への水分の好ましい侵入速度は、水約200~300μg/日以下の範囲である。「湿密」シールは、従って、単独で又は追加の封止係合と組み合わせて、上記の定義に従って容器を「湿密」にすることに役立つ封止係合である。
【0035】
本明細書中で用いるように、用語「再封可能」とは、容器の蓋を何度も(例えば、10回を超えて)開いたり又は再度開いたり、閉じたり又は再度閉じたりすることができ、それでもその湿密特性を保持できることを意味する。
【0036】
ここで図1及び2を参照すると、本発明の例示的な実施形態による湿密性で再封可能な容器アセンブリ10が示されている。容器アセンブリ10は、基部14、内部キャビティ16、外面18、上部20、及び下部22を有する容器12を含んでいる。容器12は、更に、上部20において径方向外側に突出するリム24を含んでいる。容器12は、また、リム24から所定距離離間し、容器12の外面18から径方向外側に突出するフランジ26を含んでいてもよい。
【0037】
引き続き図1及び2を参照すると、容器アセンブリ10は、更に、基部32と、基部32の外周の周囲に基部32から垂直に延在するスカート34とを有するキャップ30を含むキャップアセンブリ29を含んでいる。凹部36は、基部32における又はその近傍のスカート34の内壁37に任意選択的に形成される。キャップ30は、更に任意選択的に、容器アセンブリ10の開閉を容易にするための親指タブ38を含む。キャップ30は、ヒンジ40によって容器12に結合されている。タブ38及びヒンジ40は、キャップ30の両端に位置決めされ、スカート34から垂直に延在することが好ましい。ヒンジ40は、また、容器12のフランジ26に取り付けられてもよい。ヒンジ40は、容器アセンブリ10の開閉中に屈曲点として機能する凹部42を任意選択的に含む。ヒンジ40は、凹部42の両側に形成される2つの要素、それぞれ40A及び40B、を任意選択的に含む。第1の要素40Aは、容器12のフランジ26(又は容器12の別の部分)に取り付けられてもよく、第2の要素40Bは、キャップ30に取り付けられる。以下で更に検討されるように、開示する概念の例示的な実施形態において、これまで検討された容器12及びキャップアセンブリ29の要素は、射出成形プロセスによって作製される。図1及び2の例示的な実施形態において、容器12及びキャップ30は、単一の単一式コンポーネントの一部としてプラスチック材料から(射出成形により)形成される。しかし、かかるコンポーネントは、本発明の適用範囲から変化することなく、代替として別個に形成されてもよいことを正しく理解されたい。
【0038】
容器12、キャップ30、及びヒンジ40は、例えば、ポリプロピレン又はポリエチレン等のポリオレフィンを含む、1つ以上の射出成形可能な熱可塑性材料から主に作成されてもよい。任意選択の実施形態によれば、容器アセンブリ10は、主に熱可塑性材料と極めて小さい割合の熱可塑性エラストマー材料とを備える混合物から作成されてもよい(最終硬化製品は本質的に硬質又は非圧縮性である)。任意選択的に、容器アセンブリ10のポリマー構造(以下で検討するシール50以外)は、2重量%までのTPEを有していてもよい。
【0039】
キャップ30と容器12との間に改善された湿密シールを提供するために、キャップアセンブリ29は、更に、容器12の上部20及びキャップ30と類似する形状であり、より軟質の材料及び/又は容器12及びキャップ30が形成される材料よりも低い融点を有する材料(例えば、熱可塑性エラストマー)から形成される圧縮性シール50を含む。本明細書中で用いるように、用語「エラストマー」又は「エラストマー材料」とは、広義で理解されるものとする。シール50に対して特に好ましいエラストマーは、熱可塑性エラストマー(TPE)であり、任意選択的に、20~50、好ましくは20~40、より好ましくは20~35のショアA硬さを有するものである。代替として、用語「エラストマー」又は「エラストマー材料」とは、比較的硬質の(例えば、熱可塑性)表面に抗して圧縮シールを作成するのに適したシリコーンゴム又は他の好ましい射出成形可能な軟質及び弾性材料を含んでいてもよい。シール50の形成は、以下で詳細に検討する。
【0040】
図3は、閉位置にある容器アセンブリ10の断面図を示している。かかる閉位置において、キャップ30のスカート34は容器12の上に重なり、そのフランジ26上に載っている。容器12のリム24は、キャップ30のスカート34の内壁37の凹部36内に位置し、それを封止係合し、従って、硬質封止編成(例えば、熱可塑性樹脂対熱可塑性樹脂の封止係合)を作成する。追加の封止係合を提供するのは、キャップ30の基部32と容器12の上部20との間で圧縮されるシール50であり、従って、軟質封止編成を作成する。容器12は、親指タブ38又はキャップ30の基部32に下向きの圧力を単一の動きで印加して湿密シールを得ることにより、封止及び/又は再封止することができることを正しく理解されたい。かかる閉位置において、2つの異なる封止編成、すなわち、前述の硬質封止編成及び軟質封止編成は、既存の解決策に勝る改善された封止編成を提供することを正しく理解されたい。硬質封止構成は、また、スナップ式の閉じ編成も提供し、これは、軟質封止係合を実現し、容器アセンブリ10を閉位置に維持するのに必要な閉じ力を提供する。
【0041】
かかる改善された湿密シールを提供するために、硬質封止編成の相互作用面、すなわち、容器12のリム24及び蓋30の凹部36の表面は、傷及びパーティングラインがあってはならないか、或いは、湿気がかかる硬質シールを通過して容易に移動できる。かかる要件の結果として、キャップ30を形成するために必要なコアの取り外しと、シール50を形成するために必要な他のコアの再挿入が結果として凹部36の表面の傷/傷跡を生じる可能性があるため、シール50はキャップ30の基部32にオーバーモールドすることができず、従って、水分侵入点を作成する。キャップ30の凹部36の表面のかかる傷/傷跡を回避するために、キャップ30は代わりにシール50上に独自にオーバーモールドされ、その実施例を図4及び5と共に以下で説明する。
【0042】
ここで図4及び5を参照して、容器アセンブリ10が形成される射出成形プロセスの一実施例を検討する。最初のステップにおいて、シール50は、金型アセンブリ102(図4及び5に斜線で示す)に配置される第1のコア部材101の溝100内に設けられる。シール50は、射出成形又は他の適切なプロセスによって形成されてもよく、前で検討したように、軟質TPE材料、任意選択的に、(固化すると)20~50、好ましくは20~40、より好ましくは20~35のショアA硬さを有するものから形成される。シール50は、その単一表面、すなわち、表面50Aのみが露出するように、溝100内に設けられる。次に、流れ矢印Fで概して示すように、溶融プラスチックの供給は、容器12の基部14に対応する金型アセンブリ102の一部近傍に任意選択的に位置するポート103を介して金型アセンブリ102に射出される。容器12に対応する金型アセンブリ102の一部(すなわち、コア104の周囲の空間)を充填した後、溶融プラスチックの供給Fは、ヒンジ40に対応する金型アセンブリ102の一部を通り、キャップ30に対応し、図5において略図的に示されるようなシール50を含む部分に入る。金型アセンブリ102の残りの部分を充填することにおいて、溶融プラスチックの供給Fは、シール50の露出面50Aと略平行に流れ、従って、それらにオーバーモールド/接着する間に前に形成されたシールを概して妨害しない。金型アセンブリ102が充填された後、溶融プラスチックは冷却/固化することを可能にされ、従って、キャップアセンブリ29(すなわち、シール50を有するキャップ30)及び容器12を形成し、これにより完成した容器アセンブリ10を構成する。容器アセンブリ10は、次いで、金型102から取り出される。任意選択的に、代替の実施形態において、キャップアセンブリは、容器とは別の金型で形成され、その後、それと組み立てられる。
【0043】
射出成形における従来の実施は、そうでなければより硬質の材料がより軟質の材料を金型から押し出す傾向があるため、より軟質の材料をより硬質の材料の上に成形することであることは正しく理解されたい。しかし、開示する独自の概念によれば、その表面50Aのみが露出するように溝100内のシール50の軟質材料を効果的に遮蔽し、次いで、硬質プラスチックの供給Fをかかる表面と略平行に隣接して通過させることによって、容器アセンブリ10の残りの部分を形成する硬質プラスチック材料は、シール50にオーバーモールドすることができ、従って、前で検討した凹部36の傷のない表面を作製することができる。
【0044】
図2に示すように、キャップ30、容器12、及びシール50は、形状が略円形であってもよい。代替として、キャップ30、容器12、及びシール50は、本発明の適用範囲から変化することなく、形状が対称であるか又は非対称であるかに関係なく、非円形であってもよい。他の適切な形状は、正方形、三角形、楕円、矩形、台形、及びその他多数を含む。例えば、引用してその全てを本明細書中に組み込む米国特許公開第20110127269号明細書に開示されているもののような楕円形容器は、本明細書中に開示する概念に従って有利に成形されてもよい。アセンブリが角部を備えている場合、それらは四角又は丸みを帯びていてもよい。開示する概念による成形技術は、より従来の硬質シールのみを用いて(硬質から軟質の圧縮シールなしで)湿密にするのがより困難となる傾向がある非円形容器の封止を強化することに特に有用であると考えられる。
【0045】
開示する概念の例示的な実施形態において、シール50は、0.25mm~1.25mmの垂直厚さを有する。
【0046】
容器アセンブリ10は、一般に、所望の内容物を収容するために必要な任意の所望の大きさのものであってもよい。単一式要素として一体に形成されるように示されているが、キャップ30及びシール50が本明細書中で説明するように概して形成される限り、キャップ30及び容器12も別個の要素として形成され、次いで、共に組み立てることができることは正しく理解されたい。
【0047】
開示する概念の任意選択的な機能を、ここで検討する。図6を参照すると、図3に示される容器アセンブリ10の一部の拡大図が示されている。容器12の上部20は、上縁部211で終端している。上縁部211は、上で検討したように、容器10のアセンブリが閉じられる場合、シール50を圧縮して封止係合264を提供する。シール50の圧縮性封止面230は、容器アセンブリ10が閉じられる場合、容器12の上部20の比較的硬質の上面211によって圧縮されるよう構成される。例示的な実施形態におけるシール50は、任意選択的にリングの形態である。本明細書中で用いられるような用語「リング」は、中央開口部を有する環状の円形要素を指すことができる。しかし、「リング」は必ずしもかかる構成に限定されず、非円形構成並びに少なくとも部分的に中央(すなわち、リングの開口部がそうでなければあってもよい部分)に充填されるエラストマー要素を含むことができる。このため、「リング」は、例えば、円盤状エラストマー部材を含むことができる。
【0048】
図7A及び7Bは、本体の熱可塑性封止面と係合する直前のシール50(図7A)に続いて、容器12の上面211とのシール50の封止係合264(図7B、これは実際には図6の拡大図)を示す略図である。シール50の垂直圧縮により、シール50の一部が弾力的及び弾性的に変形し、容器12と蓋30との間に設けられたボイド280内に径方向に膨張する。この動作をここで詳細に説明する。
【0049】
図6は、蓋30が閉位置にある容器アセンブリ10の部分拡大断面図を示す。容器12の上面211とシール50との間に設けられた圧縮シールの形態の封止係合264により、シール50の断面がシール50の係合面230に沿って僅かに階段状又は凹んで出現する。例示するために、この凹みは、図7Bに示される拡大図においてより明確であり、顕著である。図7Aは、封止係合264を形成するよう容器12の上面211に当接する直前のシール50の断面を示している。図7Aに示すように、シール50は、上面211と係合していない場合、かかる凹みを有していない。シール50の係合面230における凹みは、リム上面211との封止係合264から生じるシール50の弾性変形の産物である。
【0050】
特に、シール50(例えば、リングの形態での)は、そのすぐ右側50R又は左側50Lのどちらか一方の任意の構造によって境界を接するか又は妨害されない。このため、シール50が垂直に圧縮される場合、その一部は、径方向外側(左に向かって)、内側(右に向かって)、又はその両方に弾性的に膨張又は移動する。ボイド280は、例えば、シール50と蓋30のスカート34との間に設けられて、係合時にシール材料が径方向に膨張するための「リビングスペース」を提供する。図7Bは、ボイド280の一部を占めるシールの径方向膨張部50E(図7Bの方向Eに膨張して示される)を示している。かかる膨張が実際の実施と比較して誇張されるよう図面内に出現する程度まで、それは単に例示するためのものである。ボイドへのこの径方向膨張の特徴は、少なくとも2つの重要な機能を提供する。
【0051】
第一に、それは結果としてエラストマーとリムとの間の垂直ばね力を抑制する。多少のばね力が封止係合264を強化又は補強するよう提供されることが望ましい一方で、過剰なばね力は、容器が意図せずに急に開く可能性がある程度まで開封力を低下させる傾向がある可能性がある。一方の望ましい低い開封力(特に、高齢者及び/又は糖尿病のユーザ)と、例えば、輸送中に容器内部で生じる可能性のある一般的な圧力変動によって、結果として意図しない容器の開封を生じる可能性がある程低い開封力との間で、バランスを取らなければならない。シール50の軟質材料(例えば、エラストマー)が径方向に膨張することが許容される場合、垂直ばね力は、従って、許容可能なレベルで提供されてもよい。
【0052】
第2の重要な機能は、封止係合264のそれぞれの封止面間の当接表面積が、シール50の比較的軟質の材料の径方向膨張により増加することである。軟質対硬質(例えば、エラストマー対熱可塑性)封止表面積のこの増加は、封止係合264の部位においてより強固なシールを提供する。
【0053】
成形技術において、開示する概念の任意選択の態様による方法は、例えば、蓋30又は他の構造上の熱可塑性延在部によって、そのすぐ右側50R又は左側50Lのどちらか一方で境界を接するか、妨害されるか、又は補強されることなく、シール50を提供することを可能にする。
【0054】
任意選択的に、開示する概念の任意の実施形態による容器アセンブリは、診断検査ストリップ、薬物送達ストリップ、生物学的組成物、サプリメント、医薬品、又は水分に敏感なその他の製品を収容するために有利に用いられてもよい。任意選択的に、任意の実施形態による容器アセンブリは、内部キャビティ内の水分を吸収するよう乾燥剤材料(例えば、乾燥剤混入ポリマー、好ましくは三相乾燥剤混入ポリマーの形態)を内部に含んでいてもよい。用語「三相ポリマー」とは、そのそれぞれを完全に説明されているかのように引用して本明細書中に組み込む、例えば、米国特許第5,911,937号明細書、第6,080,350号明細書、第6,124,006号明細書、第6,130,263号明細書、第6,194,079号明細書、第6,214,255号明細書、第6,486,231号明細書、第7,005,459号明細書、及び米国特許公開第2016/0039955号明細書に記載されているような、基本ポリマー、乾燥剤、及びチャネリング剤を備える乾燥剤混入ポリマーを指す。有利に、発明の任意選択の態様において、硬質対硬質シール(直列の)と組み合わせる軟質対硬質シールは、水分の侵入を確実に低減する。これは、順に、かかる乾燥剤材料の低減された使用を可能にし、結果として低い製造コストを生じる。任意選択的に、乾燥剤混入ポリマー挿入物は、容器に組み立てられるか、又は容器と共に成形されてもよい。
【実施例
【0055】
発明は、以下の実施例を参照してより詳細に示すが、本発明はそれらに限定されると見なされないことは言うまでもない。
【0056】
実施例1
試験が、図1~3に示す容器の実施形態に従って、24mlバイアルの水分侵入を測定するために実施され、本明細書中で検討した射出成形プロセスに従って行われた(グループA)。周囲条件は、30℃及び相対湿度80%に設定された。試験された母集団には48個のかかる容器があった。これらの水分侵入結果は、グループBの容器が、追加の(軟質)シール(エラストマー対プラスチック)なしで、硬質シール(プラスチック対プラスチック)のみを含んでいたことを除いて、グループAの容器に対して材料が同一である7553個の容器の母集団(グループB)を試験することから集約した試験データに対して比較された。以下の表は、収集したデータの並列比較を示している。
【0057】
【表1】
【0058】
データが示すように、第2のシールの追加は、結果として、平均侵入の有意な減少と、水分侵入の標準偏差の驚くほど有意な減少を生じた。この標準偏差の有意な減少は、作製の観点から注目に値し、重要である。基本的に、軟質シールは硬質シールと組み合わせることで、容器の水分収支をより正確に満たすことができるように、水分の侵入をよりいっそう制御し、予測可能(すなわち、小さい変動)にできる。これは、バイアル毎に必要な乾燥剤材料の削減を可能にし、故に、乾燥剤材料の削減量に関連する作製コストの削減を可能にする。
【0059】
実施例2
試験が、図1~3に示す容器の実施形態に従って、17mlバイアルの水分侵入を測定するために実施され、本明細書中で検討した射出成形プロセスに従って行われた(グループA’)。周囲条件は、30℃及び相対湿度70%に設定された。試験された母集団には144個のかかる容器があった。これらの水分侵入結果は、サンプルB’の容器が、追加の(軟質)シール(エラストマー対プラスチック)なしで、硬質シール(プラスチック対プラスチック)のみを含んでいたことを除いて、グループA’の容器に対して材料が同一である2923個の容器の母集団(グループB’)を試験することから集約した試験データに対して比較された。以下の表は、収集したデータの並列比較を示している。
【0060】
【表2】
【0061】
実施例1と同様に、データは、硬質シールを有するアセンブリへの軟質シールの追加は、結果として、平均侵入の有意な減少と、水分侵入の標準偏差の驚くほど有意な減少を生じたことを示している。
【0062】
診断検査ストリップバイアルに関する公称体積測定値はおおよそのものであり、業界において一般的に理解されていることに留意すべきである。例えば、「17mL」バイアルは、「24mL」バイアルと同様に、正確な体積測定値から僅かに異なる可能性がある。これらのバイアル容量は、業界において良好に理解されている。この問題に対処するため、幾つかの実施形態に対して、例えば、12mL~30mLの内部容積を有する容器の、容積範囲が提供される。
【0063】
発明を、最も実用的で、好ましい実施形態であると現在考えられているものに基づいて、例示の目的で詳細に説明してきたが、かかる詳細は単にその目的のためであり、発明は開示した実施形態に限定されないが、反対に、添付の特許請求の範囲の精神及び適用範囲内にある修正及び同等の編成を網羅することを意図していることは言うまでもない。例えば、本発明は、可能な程度で、任意の実施形態の1つ以上の特徴をその他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせることができると考えることは言うまでもない。
【0064】
特許請求の範囲において、括弧の間に置かれた任意の参照符号は、特許請求の範囲を制限するものとして解釈すべきではない。単語「備える」又は「含む」は、特許請求の範囲内で挙げられるもの以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。幾つかの手段を列挙する装置クレームにおいて、これらの手段の幾つかは、ハードウェアのうちの1つ及び同一のアイテムによって具現化されてもよい。要素の前に付く単語「a」又は「an」は、複数のかかる要素の存在を除外するものではない。幾つかの手段を列挙する任意の装置クレームにおいて、これらの手段の幾つかは、ハードウェアのうちの1つ及び同一のアイテムによって具現化されてもよい。ある特定の要素が互いに異なる従属クレームにおいて列挙されるという単なる事実は、これらの要素が組み合わされて用いることができないということを示すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B