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特許7114657制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/22 20140101AFI20220801BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20220801BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20220801BHJP
   A63F 13/818 20140101ALI20220801BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20220801BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20220801BHJP
【FI】
A63F13/22
A63F13/24
A63F13/533
A63F13/818
A63F13/55
G06F3/0346 425
G06F3/0346 424
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020127054
(22)【出願日】2020-07-28
(62)【分割の表示】P 2018217600の分割
【原出願日】2018-11-20
(65)【公開番号】P2020179241
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2020-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196829
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 言一
(72)【発明者】
【氏名】今井 仁
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-307409(JP,A)
【文献】特開2012-063876(JP,A)
【文献】特開2008-194282(JP,A)
【文献】特開2007-075353(JP,A)
【文献】Nintendo Switch ソフト「わいわい!ウォールチャレンジ」が 10月25日より配信!迫りくる人型にくり抜かれた壁を通り抜ける,@Press [online],2018年10月02日,URL:https://www.atpress.ne.jp/news/167423,[2021年6月3日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
G06F 3/0346
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤによって把持される又はプレイヤの身体の所定部位に取り付けられる操作装置と接続可能なゲーム装置の制御プログラムであって、
ゲームオブジェクトを示す画像を含む第1画像を表示部に表示させ、
プレイヤによる前記操作装置に対する第1操作に応じて前記第1画像内を移動する移動オブジェクトを、前記表示部に表示させ、
前記ゲームオブジェクト及び前記移動オブジェクトが所定の位置関係である場合における前記操作装置の姿勢に関する姿勢情報を取得し、
取得した前記姿勢情報に基づく前記操作装置の姿勢と特定の姿勢との一致度を判定し、
前記一致度が第1所定値よりも高いと判定された場合、プレイヤによる前記操作装置に対する第2操作に応じて前記ゲームオブジェクトが仮想ゲーム空間内で特定の動作を行うゲームの進行を示す第2画像を前記表示部に表示させるとともに、取得した前記姿勢情報を一時的に記憶すること、
を前記ゲーム装置に実行させ
前記ゲームにおいて、前記ゲームオブジェクトの前記特定の動作によって、少なくとも一のゲーム媒体が獲得される
ことを特徴とする制御プログラム。
【請求項2】
前記一致度が第1所定値よりも低いと判定された場合、前記ゲームオブジェクト及び前記移動オブジェクトを含み、且つ、前記プレイヤに、前記前記ゲームオブジェクト及び前記移動オブジェクトが所定の位置関係となるように前記移動オブジェクトを移動させる操作を再度行うようにさせるための第3画像を前記表示部に表示させる、ことを前記ゲーム装置に実行させる、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
記一致度に応じて、前記獲得の難易度を変化させる、ことを前記ゲーム装置に実行させる、請求項1又は2に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記少なくとも一のゲーム媒体が前記仮想ゲーム空間内に配置され、
プレイヤによる前記操作装置に対する第3操作に応じて、前記仮想ゲーム空間内において獲得前の前記少なくとも一のゲーム媒体を移動させる、ことを前記ゲーム装置に実行させる、請求項に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記仮想ゲーム空間内の移動において、前記獲得前の少なくとも一のゲーム媒体が前記一致度に応じた位置に移動する、請求項に記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記一致度が高いほど、前記仮想ゲーム空間内において前記ゲームオブジェクトに近い位置に、前記獲得前の少なくとも一のゲーム媒体が移動する、請求項に記載の制御プログラム。
【請求項7】
前記ゲーム装置は、前記一致度が第2所定値よりも低い場合、プレイヤが前記第3操作をできないように制御する、請求項4~6のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項8】
プレイヤによって把持される又はプレイヤの身体の所定部位に取り付けられる操作装置と接続可能なゲーム装置であって、
ゲームオブジェクトを示す画像を含む第1画像を表示部に表示させ、
プレイヤによる前記操作装置に対する第1操作に応じて前記第1画像内を移動する移動オブジェクトを、前記表示部に表示させ、
前記ゲームオブジェクト及び前記移動オブジェクトが所定の位置関係である場合における前記操作装置の姿勢に関する姿勢情報を取得
取得した前記姿勢情報に基づく前記操作装置の姿勢と特定の姿勢との一致度を判定
前記一致度が第1所定値よりも高いと判定された場合、プレイヤによる前記操作装置に対する第2操作に応じて前記ゲームオブジェクトが仮想ゲーム空間内で特定の動作を行うゲームの進行を示す第2画像を前記表示部に表示させるとともに、取得した前記姿勢情報を一時的に記憶する、処理部、
を備え
前記ゲームにおいて、前記ゲームオブジェクトの前記特定の動作によって、少なくとも一のゲーム媒体が獲得される
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
プレイヤによって把持される又はプレイヤの身体の所定部位に取り付けられる操作装置と接続可能なゲーム装置の制御方法であって、
ゲームオブジェクトを示す画像を含む第1画像を表示部に表示させ、
プレイヤによる前記操作装置に対する第1操作に応じて前記第1画像内を移動する移動オブジェクトを、前記表示部に表示させ、
前記ゲームオブジェクト及び前記移動オブジェクトが所定の位置関係である場合における前記操作装置の姿勢に関する姿勢情報を取得し、
取得した前記姿勢情報に基づく前記操作装置の姿勢と特定の姿勢との一致度を判定し、
前記一致度が第1所定値よりも高いと判定された場合、プレイヤによる前記操作装置に対する第2操作に応じて前記ゲームオブジェクトが仮想ゲーム空間内で特定の動作を行うゲームの進行を示す第2画像を前記表示部に表示させるとともに、取得した前記姿勢情報を一時的に記憶すること、
を含み、
前記ゲームにおいて、前記ゲームオブジェクトの前記特定の動作によって、少なくとも一のゲーム媒体が獲得される
ことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが把持するコントローラからの操作情報に基づいて、ゲームを進行させるゲーム装置が知られている。このようなゲーム装置では、コントローラに内蔵されたモーションセンサーによる操作情報が有線又は無線通信によって装置本体に送信され、装置本体は、受信した操作情報に基づいてゲーム処理を実行することができる。
【0003】
このゲーム装置では、ゲーム装置の使用場所の周辺環境、及び、プレイヤのコントローラの使用方法等に応じて、コントローラを把持するプレイヤが同一の動作をしてもモーションセンサーの出力値が異なる場合があることが知られている。
【0004】
例えば、特許文献1には、内部に加速度センサー、地磁気センサー、又はジャイロセンサー等のモーションセンサーを備えるコントローラを有するゲーム装置が、キャリブレーション処理を行うゲームシステムについて記載されている。このゲームシステムでは、キャリブレーション処理が実行される前に、キャリブレーションの対象となるコントローラの姿勢等をどのように変化させるべきかを案内するための案内用の画面が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-63876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、プレイヤは、ゲームの開始前に行うキャリブレーションのための操作等を無駄なものであると感じることがあり、この操作をプレイヤに行わせることによって、プレイヤのゲームのプレイ意欲が減少することがあった。また、キャリブレーションのための案内用の画面は、ゲームの進行とは関係がなく、ゲームの世界感が損なわれることがあり、プレイヤのゲームに対する没入感が低下することがあった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、プレイヤにキャリブレーションのための操作を行っていることを意識させずに、モーションセンサーのキャリブレーションを実現することを可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る制御プログラムは、プレイヤによって把持される又はプレイヤの身体の所定部位に取り付けられる操作装置と接続可能なゲーム装置の制御プログラムであって、操作装置の姿勢が特定の姿勢となるような動作をプレイヤに行わせるための第1画像を表示部に表示させ、所定のタイミングにおける操作装置の姿勢に関する姿勢情報を取得し、取得した姿勢情報に基づく操作装置の姿勢と特定の姿勢との一致度を判定し、判定の結果に応じた第2画像を表示部に表示させる、ことをゲーム装置に実行させる。
【0009】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、第1画像は、操作装置を把持する又は操作装置が取り付けられたプレイヤに所定のポーズを取らせるための画像であり、一致度が所定値よりも低い場合、第2画像は、プレイヤに所定のポーズを再び取らせるための画像であることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、ゲーム装置は、少なくとも一のゲーム媒体を獲得するゲームを実行し、第1画像は、操作装置を把持する又は操作装置が取り付けられたプレイヤに少なくとも一のゲーム媒体の獲得の難易度を変化させるための動作を行わせるための画像であり、第2画像は、ゲームの進行を示す画像であり、一致度が高いほど、獲得の難易度が低減することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る制御プログラムにおいて、ゲーム装置は、プレイヤによって操作されるプレイヤゲーム媒体によってゲームオブジェクトが用いられるゲームを実行し、第1画像は、操作装置を把持するプレイヤに少なくとも一のゲームオブジェクトを示す画像を含み、当該プレイヤにゲームオブジェクトを掴む動作を行わせるための画像であり、一致度が所定値よりも高い場合、第2画像は、プレイヤゲーム媒体が掴む動作を行ったゲームオブジェクトが用いられるゲームの進行を示す画像であることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るゲーム装置において、ゲーム装置は、複数のゲームフィールドのそれぞれで少なくとも一のゲーム媒体を獲得する第1ゲームと、複数のゲームフィールドのうちの2つのゲームフィールド間を示す仮想空間内を移動する第2ゲームと、を実行し、第1画像は、第2ゲームの進行を示す画像であって、操作装置を把持する又は操作装置が取り付けられたプレイヤに仮想空間内を移動するゲームオブジェクトを操縦する動作を行わせるための画像であり、第2ゲームの進行が終了し且つ一致度が所定値よりも高い場合、第2画像は、移動先のゲームフィールドにおける第1ゲームの進行を示す画像であることが好ましい。
【0013】
本発明に係るゲーム装置は、プレイヤによって把持される又はプレイヤの身体の所定部位に取り付けられる操作装置と接続可能なゲーム装置であって、操作装置の姿勢が特定の姿勢となるような動作をプレイヤに行わせるための第1画像を表示部に表示させる第1表示処理部と、所定のタイミングにおける操作装置の姿勢に関する姿勢情報を取得する取得部と、取得した姿勢情報に基づく操作装置の姿勢と特定の姿勢との一致度を判定する判定部と、判定の結果に応じた第2画像を表示部に表示させる第2表示処理部と、を備える。
【0014】
本発明に係る制御方法は、プレイヤによって把持される又はプレイヤの身体の所定部位に取り付けられる操作装置と接続可能なゲーム装置の制御方法であって、操作装置の姿勢が特定の姿勢となるような動作をプレイヤに行わせるための第1画像を表示部に表示させ、所定のタイミングにおける操作装置の姿勢に関する姿勢情報を取得し、取得した姿勢情報に基づく操作装置の姿勢と特定の姿勢との一致度を判定し、判定の結果に応じた第2画像を表示部に表示させる、ことを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る制御プログラム、ゲーム装置、及び制御方法によって、プレイヤにキャリブレーションのための操作を行っていることを意識させずに、モーションセンサーのキャリブレーションを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ゲーム装置の概略構成の一例を示す図である。
図2】ゲーム処理装置の概略構成の一例を示す図である。
図3】操作装置の概略構成の一例を示す図である。
図4】(a)は、加速度検出部における加速度の検出方向の一例を説明するための模式図である。(b)は、角速度検出部によって検出される角速度の軸の一例を説明するための模式図である。
図5】操作装置によって出力される操作情報のデータ構造の一例を示す図である。
図6】(a)及び(b)は、ゲーム処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図7】(a)及び(b)は、ゲーム処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図8】(a)及び(b)は、ゲーム処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図9】(a)及び(b)は、ゲーム処理装置の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図10】キャリブレーション処理の動作フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0018】
図1は、ゲーム装置1の概略構成の一例を示す図である。なお、ゲーム装置1は、コンソールゲーム機等の家庭用ゲーム機器、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)、タブレット端末又はタブレットPC等である。なお、家庭用ゲーム機器は、据え置き型でも携帯型でもよい。また、ゲーム装置1は、アミューズメント施設、催事施設、又はイベント施設等の集客施設に設置されたアーケードゲーム機等の業務用ゲーム機器でもよい。
【0019】
本実施形態におけるゲーム装置1は、ゲームに関する画面を表示する。ゲームに関する画面は、例えば、ゲームの開始又は終了を示す画面、及び、ゲームの進行を示す画像を含むゲーム進行画面等である。
【0020】
ゲームの進行を示す画像は、例えば、一種類又は複数種類のオブジェクトを少なくとも含む仮想ゲーム空間を示す画像である。仮想ゲーム空間は3つの座標軸で定義され、仮想ゲーム空間内に、3次元座標を有する各種のオブジェクトが配置される。仮想ゲーム空間は、2つの座標軸で定義されてもよく、この場合、仮想ゲーム空間内に、2次元座標を有する各種オブジェクトが配置される。
【0021】
オブジェクトの形状は、所定の物体(車、木、人物、動物、植物、建物等)を模した形状である。オブジェクトの形状は、立方体形状、直方体形状、円柱形状、球体形状、又は板形状等でもよい。オブジェクトの形状は、時間の経過に応じて変形してもよい。
【0022】
仮想ゲーム空間内の所定位置には仮想カメラが配置される。仮想ゲーム空間内に配置された各種のオブジェクトの3次元座標は、仮想カメラの視線方向に配置された所定の2次元スクリーン面に投影される。ゲーム装置1は、各種のオブジェクトが投影された2次元スクリーン面の画像を表示部等に表示する。
【0023】
仮想ゲーム空間内のオブジェクトのうち、プレイヤキャラクタを示すオブジェクト、当該プレイヤキャラクタが所持するアイテム及び道具等を示すオブジェクトは、プレイヤの動作に応じた操作情報に基づいて変化するように制御される。以降、プレイヤキャラクタを、プレイヤゲーム媒体と称する場合がある。なお、オブジェクトの変化は、オブジェクトが仮想ゲーム空間内を移動すること、オブジェクトの外形形状が変形すること、及びオブジェクトが分裂又は合体すること等である。また、仮想ゲーム空間内のオブジェクトのうち、鳥及び魚等を示すオブジェクトは、予め定められた所定の動作命令に基づいて自動的に変化するように制御される。
【0024】
図1に示す例では、ゲーム装置1は、表示部23を備えるゲーム処理装置2と、操作装置3a及び3bとを有する。操作装置3a及び3bは、同一の構成を有する装置であり、以下、操作装置3a及び3bをそれぞれ操作装置3と称する場合がある。なお、ゲーム装置1は、3つ以上の操作装置3を有してもよい。
【0025】
操作装置3はモーションセンサーを備える。プレイヤは、操作装置3aを右手で把持するとともに操作装置3bを左手で把持し、ゲーム装置1によって提供されるゲームに関する各種動作を行う。プレイヤは、操作装置3aを左手で把持するとともに操作装置3bを右手で把持してもよく、また、操作装置3aだけを、左手、右手、又は両手で把持してもよい。操作装置3に備えられたモーションセンサーは、プレイヤの各種動作に応じた操作情報を生成し、操作装置3は、生成された操作情報をゲーム処理装置2に出力する。
【0026】
操作装置3は、プレイヤの身体の所定部位に取り付けられてもよい。例えば、操作装置3は、左右いずれかの上腕若しくは下腕、又は、左右いずれかの脚等に取り付けられてもよい。操作装置3は、プレイヤの動作を検出することが可能であれば、プレイヤの体のどのような部位に取り付けられてもよい。
【0027】
モーションセンサーは、プレイヤの動作を測定するためのセンサーであり、例えば、加速度センサーである。モーションセンサーは、角速度センサー、変位センサー、方位測定センサー、イメージセンサー、光センサー等でもよい。なお、角速度センサーは、例えば、ジャイロセンサーである。また、方位測定センサーは、例えば、地磁気センサーである。モーションセンサーは、プレイヤの動作を測定するためのセンサーを複数備えたものでもよい。
【0028】
右手で操作装置3aを把持し且つ左手で操作装置3bを把持するプレイヤが所定の動作を行うと、操作装置3a及び操作装置3bのそれぞれのモーションセンサーは、操作装置3a及び操作装置3bのそれぞれの操作情報を出力する。モーションセンサーが加速度センサーである場合、操作装置3aのモーションセンサーは、操作装置3aの加速度を検出し、検出した加速度を示す加速度情報を出力する。また、操作装置3bのモーションセンサーは、操作装置3bの加速度を検出し、検出した加速度を示す加速度情報を出力する。
【0029】
操作装置3は、モーションセンサーからの操作情報をゲーム処理装置2に出力する。ゲーム処理装置2は、操作情報を取得すると、操作情報に対応するオブジェクトを変化させ、変化させたオブジェクトを含む仮想ゲーム空間を表示するための画像データを生成する。例えば、操作情報として加速度情報が出力された場合、ゲーム処理装置2は、加速度情報に対応するオブジェクトの移動速度を算出し、算出した移動速度に基づいて、仮想ゲーム空間内において当該オブジェクトを移動させる。ゲーム処理装置2は、移動するオブジェクトを含む仮想ゲーム空間を投影した2次元スクリーン面の画像データを生成し、生成された画像データに基づいて、仮想ゲーム空間を示す画像を表示部23に表示する。なお、仮想ゲーム空間には、予め定められた所定の動作命令に基づいて自動的に変化するオブジェクトが含まれてもよい。
【0030】
本実施形態のゲーム装置1では、ゲームの開始前において、操作装置3が備えるモーションセンサーのキャリブレーション処理が実行される。以降、キャリブレーション処理が実行された後に開始されるゲームを後行ゲームと称する場合がある。以下、操作装置3が、モーションセンサーとして加速度センサーを備えている場合を例に説明する。
【0031】
キャリブレーション処理では、まず、ゲーム処理装置2は、操作装置3の姿勢が特定の姿勢となるような動作をプレイヤに行わせるための姿勢指示画像を表示部23に表示させる。例えば、特定の姿勢は、操作装置3に予め設定された所定方向(操作装置3が棒状である場合における長手方向等)が鉛直方向と略同一となるような操作装置3の姿勢である。
【0032】
姿勢指示画像は、例えば、操作装置3を把持するプレイヤのポーズを示す画像であって、操作装置3が特定の姿勢となっている画像である。また、姿勢指示画像は、プレイヤによって操作されるプレイヤゲーム媒体がゲーム内で使用する所定のアイテムを示すゲームオブジェクト画像でもよい。また、姿勢指示画像は、プレイヤが操作装置3を介して操作するゲームオブジェクトを操作オブジェクト画像でもよい。操作オブジェクト画像は、例えば、車、バイク、船、飛行船等のハンドル等を示す画像である。
【0033】
プレイヤが操作装置3を動かさずに固定して保持していれば、操作装置3に備えられている加速度センサーは鉛直下向きの重力加速度だけを検出する。操作装置3は、プレイヤが、操作装置3の姿勢が特定の姿勢となるように当該操作装置3を動かさずに固定して保持したときに、所定のタイミングで、操作装置の姿勢に関する姿勢情報を取得する。姿勢情報は、例えば、加速度センサーによって検出された重力加速度の鉛直下向き方向を示す情報である。
【0034】
次に、ゲーム処理装置2は、取得した姿勢情報に基づく操作装置3の姿勢と特定の姿勢との一致度を判定する。一致度は、例えば、操作装置3の加速度センサーによって検出された重力加速度の鉛直下向き方向と操作装置3の所定方向との差分角度に基づいて判定される。この場合、ゲーム処理装置2は、差分角度が小さい程、一致度が高いと判定する。
【0035】
そして、ゲーム処理装置2は、一致度の判定の結果に応じたゲーム画像を表示部23に表示させ、キャリブレーション処理(検出された重力加速度の方向を記憶する処理)を終了する。一致度が予め定められた所定値よりも高い(例えば、差分角度が所定角度よりも小さい)場合、例えば、キャリブレーションが成功したと判定され、キャリブレーションが成功したことを示す画像がゲーム画像として表示される。また、一致度が予め定められた所定値以下である(例えば、差分角度が所定角度以上である)場合、キャリブレーションが失敗したと判定され、キャリブレーションが失敗したことを示す画像がゲーム画像として表示される。キャリブレーションが失敗したと判定された場合、キャリブレーションのための操作を再度行うようにプレイヤに促す画像がゲーム画像に含まれてもよい。
【0036】
また、ゲーム画像は、ゲーム処理装置2によって実行される後行ゲームの進行を示す画像でもよい。例えば、後行ゲームの難易度が一致度に応じて変わるように制御されてもよい。この場合、ゲーム処理装置2は、一致度が高い程、後行ゲームが易しくなるように後行ゲームの進行を制御してもよく、一致度が高い程、後行ゲームが難しくなるように後行ゲームの進行を制御してもよい。
【0037】
以上、図1を参照しつつ説明したとおり、ゲーム装置1は、プレイヤにキャリブレーションのための操作を行っていることを意識させずに、モーションセンサーのキャリブレーションを実現することを可能とする。
【0038】
なお、上述した説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。
【0039】
図2は、ゲーム処理装置2の概略構成の一例を示す図である。
【0040】
ゲーム処理装置2は、プレイヤの動作に応じた操作情報を操作装置3から取得し、取得した操作情報に応じて変化するオブジェクトを含む仮想ゲーム空間を示す画像を表示する機能を有する情報処理装置である。ゲーム処理装置2は、操作装置3と接続可能であれば、どのような情報処理装置でもよい。例えば、ゲーム処理装置2は、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)、タブレット端末、タブレットPC、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)、携帯音楽プレイヤ又はノートPCでもよい。
【0041】
図2に示すように、ゲーム処理装置2は、通信部21、記憶部22、表示部23、及び処理部24を備える。以下、ゲーム処理装置2が備える、通信部21、記憶部22、表示部23、及び処理部24について説明する。
【0042】
通信部21は、Bluetooth(登録商標)等の通信方式に従った近距離無線通信を行うためのインターフェース回路を有し、操作装置3からブロードキャスト送信された電波を受信する。なお、通信部21が有するインターフェース回路は、近距離無線通信を行うためのものに限定されない。例えば、通信部21は、赤外線通信等によって送信された各種信号を受信するための受信回路を有してもよい。通信部21は、操作装置3からブロードキャスト送信された電波を所定の信号に復調して処理部24に供給する。
【0043】
記憶部22は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ装置を備える。記憶部22は、処理部24での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム及びデータ等を記憶する。記憶部22に記憶されるドライバプログラムは、通信部21を制御する通信デバイスドライバプログラム、及び、表示部23を制御する出力デバイスドライバプログラム等である。記憶部22に記憶されるアプリケーションプログラムは、ゲームの進行等を制御する制御プログラム等である。記憶部22に記憶されるデータは、ゲームの実行中に処理部24等によって使用される各種データ(キャラクタ画像、コントローラ画像、ゲームオブジェクトの画像、仮想手画像、指示画像、ハンドル画像等を表示するための画像データ)等である。また、記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
【0044】
記憶部22に記憶される情報は、例えば、仮想ゲーム空間に関する情報(仮想カメラの位置を示す3次元座標、仮想カメラの視線方向及び視野に関する情報、2次元スクリーン面の大きさ及び位置を示す3次元座標等)、仮想ゲーム空間内の各種オブジェクトに関する情報(オブジェクトの形状を示す3次元座標の情報、オブジェクトの配置位置を示す3次元座標の情報等)である。また、記憶部22に記憶される情報は、ゲームの進行に伴う各種ゲーム情報(プレイヤの得点、プレイヤゲーム媒体又はゲームオブジェクト等に関する情報(HP(Hit Point)、MP(Magic Point)等)でもよい。
【0045】
表示部23は、液晶ディスプレイである。表示部23は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等でもよい。表示部23は、処理部24から供給された画像データに応じた画像を表示する。画像データは、静止画像データ又は動画像データであり、表示される画像は、静止画像又は動画像である。表示部23は、処理部24から供給された映像データに応じた映像を表示してもよい。
【0046】
処理部24は、コンピュータプログラム(ソフトウエア)に従って動作する一又は複数個のプロセッサ、若しくは、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する一又は複数の専用のハードウエア回路、又はこれらの組合せ、を含む回路(circuitry)として構成され得る。処理部24は、ゲーム処理装置2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。処理部24は、記憶部22に記憶されているプログラム、並びに、操作装置3からの操作情報等に基づいて、各種情報処理を適切な手順で実行し、且つ、表示部23の動作を制御する。処理部24は、記憶部22に記憶されているオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム及びアプリケーションプログラムに基づいて各種情報処理を実行する。また、処理部24は、複数のプログラムを並列に実行することができる。
【0047】
処理部24は、ゲーム進行制御部241及び表示処理部242を備える。これらの各部は、処理部24が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてゲーム処理装置2に実装されてもよい。
【0048】
図3は、操作装置3の概略構成の一例を示す図である。操作装置3は、プレイヤの動作に応じた操作情報をゲーム処理装置2に出力する機能を有する。そのために、操作装置3は、操作通信部31、操作記憶部32、入力部33、加速度検出部34、角速度検出部35、及び操作処理部36を備える。
【0049】
以下、図3を参照して、操作装置3が備える、操作通信部31、操作記憶部32、入力部33、加速度検出部34、角速度検出部35、及び操作処理部36について説明する。
【0050】
操作通信部31は、Bluetooth(登録商標)等の通信方式に従った近距離無線通信を行うためのインターフェース回路を有し、ゲーム処理装置2との間で端末間無線通信を確立させて、直接無線通信を行う。なお、操作通信部31が有するインターフェース回路は、近距離無線通信を行うためのものに限定されない。例えば、操作通信部31は、各種信号を赤外線通信等によって送信するための送信回路を有してもよい。操作通信部31は、操作処理部36から取得した信号を所定の電波に変調してブロードキャスト送信する。
【0051】
操作記憶部32は、ROM、RAM等の半導体メモリ装置等を備える。操作記憶部32は、操作処理部36での処理に用いられるプログラム、データ、パラメータ等を記憶する。操作記憶部32に記憶されるプログラムは、操作通信部31を制御する通信デバイスドライバプログラム等である。操作記憶部32に記憶されるデータは、操作装置3を識別するための操作装置識別情報等である。
【0052】
入力部33a及び33bは、プレイヤが押圧可能なキー又はボタン等である。入力部33a及び33bは、例えば、力センサーを有し、力センサーは、プレイヤによって入力部33a及び33bが押された時に発生する押圧力を検出する。入力部33a及び33bは、力センサーによって押圧力が検出されるたびに、押圧力が検出された入力部33a及び33bに対応する入力部操作情報を操作処理部36に出力する。以下、入力部33a及び33bをそれぞれ入力部33と称する場合がある。
【0053】
加速度検出部34は、加速度センサーであり、所定の時間間隔で操作装置3に加わる加速度を3軸方向ごとに検出する。加速度センサーは、例えば、ピエゾ抵抗効果を利用したピエゾ抵抗型の3軸加速度センサー、又は、静電容量の変化を利用した静電容量型の3軸加速度センター等である。加速度検出部34は、検出した加速度を示す加速度情報を所定の時間間隔(例えば、1/100秒間隔)ごとに操作処理部36に出力する。
【0054】
図4(a)は、加速度検出部34における加速度の検出方向の一例を説明するための模式図である。図4(a)に示す例では、加速度検出部34は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のそれぞれの加速度を検出する。X軸方向は、操作装置3における所定方向(例えば、操作装置3が棒状である場合における長手方向等)である。Y軸方向は、例えば、操作装置3において入力部33の一部又は全部が配置されている所定の面及びX軸方向の両方に対して垂直な方向である。Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向の両方に対して垂直な方向である。なお、加速度検出部34が加速度を検出する軸は、1軸でも2軸でも4軸以上でもよい。以降、X軸、Y軸及びZ軸による3次元座標系を、センサー座標系と称する場合がある。
【0055】
図3に戻り、角速度検出部35は、ジャイロセンサーであり、所定の時間間隔で操作装置3が回転した角速度(単位時間当たりの回転角度)を検出する。角速度検出部35が検出する角速度は、例えば、3つの軸のそれぞれを中心とする角速度である。ジャイロセンサーは、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)を用いた振動式ジャイロセンサー等である。角速度検出部35は、検出した角速度を示す角速度情報を所定の時間間隔(例えば、1/100秒間隔)ごとに操作処理部36に出力する。
【0056】
図4(b)は、角速度検出部35によって検出される角速度の軸の一例を説明するための模式図である。図4(b)に示す例では、角速度検出部35は、X軸、Y軸及びZ軸のそれぞれを中心とする角速度を検出する。なお、X軸、Y軸及びZ軸は、角速度検出部35を通り且つ角速度検出部35におけるセンサー座標系のX軸、Y軸及びZ軸と平行である。なお、角速度検出部35によって検出される角速度の軸は、1軸でも2軸でも4軸以上でもよい。
【0057】
図3に戻り、操作処理部36は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。操作処理部36は、操作装置3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。操作処理部36は、操作装置3の各種処理が操作記憶部32に記憶されているプログラム等に応じて適切な手順で実行されるように、送信部361等の動作を制御する。送信部361は、操作処理部36が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、操作処理部36は、ファームウェアとして操作装置3に実装されてもよい。
【0058】
図5は、操作装置3の送信部361が送信する操作情報のデータ構造の一例を示す図である。操作情報は、所定の時間間隔(例えば、1/100秒間隔)で出力される。
【0059】
操作情報は、プレイヤの動作に応じて、入力部33、加速度検出部34及び角速度検出部35によって出力された各種情報を含む。図5に示す操作情報は、操作装置識別情報、X軸方向加速度情報、Y軸方向加速度情報、Z軸方向加速度情報、X軸角速度情報、Y軸角速度情報、Z軸角速度情報、及び入力部操作情報を含む。
【0060】
操作装置識別情報は、操作装置3を識別するための識別情報である。操作装置3を識別するための識別情報は、操作記憶部32に記憶されている。
【0061】
X軸方向加速度情報は、加速度検出部34によって検出されたX軸方向の加速度を示す加速度情報であり、Y軸方向加速度情報は、加速度検出部34によって検出されたY軸方向の加速度を示す加速度情報であり、Z軸方向加速度情報は、加速度検出部34によって検出されたZ軸方向の加速度を示す加速度情報である。
【0062】
X軸角速度情報は、角速度検出部35によって検出されたX軸を中心とする角速度を示す角速度情報であり、Y軸角速度情報は、角速度検出部35によって検出されたY軸を中心とする角速度を示す角速度情報であり、Z軸角速度情報は、角速度検出部35によって検出されたZ軸を中心とする角速度を示す角速度情報である。
【0063】
入力部操作情報は、入力部33から入力部操作情報が出力された場合にのみ含まれる情報である。例えば、プレイヤによって入力部33が1秒間押された場合、この1秒間の間に出力された操作情報には、入力部33から出力された入力部操作情報が含まれる。なお、操作情報が、1/100秒間隔で出力される場合、プレイヤによって入力部33が押された1秒間の間に出力された全ての操作情報のそれぞれに、入力部33から出力された入力部操作情報が含まれる。
【0064】
図6図9は、ゲーム処理装置2の表示部23に表示される各種画面の一例を示す図である。
【0065】
図6(a)は、操作装置3を把持するプレイヤに所定のポーズを取らせるための画像を含む先行ゲーム画面600の一例を示す図である。先行ゲームは、キャリブレーション処理において実行されるゲームであり、先行ゲーム画面600は先行ゲームに関するゲーム画面である。
【0066】
先行ゲーム画面600は、ゲーム処理装置2によって実行される後行ゲームにおける各ゲームフィールドのゲームの開始前に表示される。また、先行ゲーム画面600は、ゲーム処理装置2がゲームの進行等を制御するための制御プログラムの起動時に表示されてもよい。また、先行ゲーム画面600は、ゲーム処理装置2によって実行される後行ゲームの進行中における所定の時間間隔毎(例えば、10分毎)に表示されてもよい。
【0067】
先行ゲーム画面600には、キャラクタ画像601、コントローラ画像602、及び指示表示領域603が含まれる。
【0068】
キャラクタ画像601は、人間、ロボット、又は動物等のキャラクタを示す、動画像又は静止画像である。キャラクタ画像601が動画像である場合、キャラクタ画像601によって示されるキャラクタが一連の動作(ダンス等)を行っているように、キャラクタ画像601が表示制御される。
【0069】
コントローラ画像602は、キャラクタ画像601によって示されるキャラクタによって把持されているように表示される画像である。コントローラ画像602は、キャラクタ画像601によって示されるキャラクタの身体の所定部位に取り付けられているように表示される画像でもよい。
【0070】
指示表示領域603は、操作装置3の姿勢が特定の姿勢となるような動作をプレイヤに行わせるための指示を示す文字情報が表示される表示領域である。
【0071】
プレイヤは、先行ゲーム画面600に表示された、キャラクタ画像601及びコントローラ画像602、並びに、指示表示領域603の指示内容に応じて、所定のポーズを行う先行ゲームを行う。先行ゲームは、ダンスゲーム又は物まねゲーム等である。プレイヤは、所定のポーズを取ったときに、「ボタンA」に対応する入力部33aを押す操作を行う。
【0072】
図4に示すように、入力部33aは操作装置3の長手方向の端部に配置されているため、プレイヤが操作装置3を把持した場合、プレイヤは親指を立てて入力部33aを押す操作を行う。プレイヤによって入力部33aが押されると、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信される。なお、この場合、プレイヤによって入力部33bが押されても、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信されない。
【0073】
キャリブレーション情報には、例えば、プレイヤによって入力部33aが押されたタイミングにおける、加速度検出部34によって検出された重力加速度の方向を示す情報が含まれる。重力加速度の方向を示す情報は、X軸方向加速度情報、Y軸方向加速度情報、及びZ軸方向加速度情報である。ゲーム処理装置2は、操作装置3からのキャリブレーション情報を受信すると、キャリブレーション情報(X軸方向加速度情報、Y軸方向加速度情報、及びZ軸方向加速度情報)に基づいて、重力加速度の方向を特定し、重力加速度の方向とX軸方向とに基づいて一致度判定処理を実行する。
【0074】
図6(b)は、キャリブレーション失敗画面610の一例を示す図である。キャリブレーション失敗画面610は、一致度判定処理によってキャリブレーションが失敗したと判定された場合に表示される画面である。例えば、ゲーム処理装置2は、キャリブレーション情報に基づいて、重力加速度の方向とX軸方向との差分角度が所定角度よりも大きいと判定された場合、キャリブレーションが失敗したと判定する。
【0075】
キャリブレーション失敗画面610には、キャリブレーションが失敗したことを示す失敗提示情報611が表示される。失敗提示情報611は、例えば、キャリブレーションが失敗したことを示す画像及び/又は文字情報である。
【0076】
図7(a)は、キャリブレーション成功画面700の一例を示す図である。キャリブレーション成功画面700は、一致度判定処理によってキャリブレーションが成功したと判定された場合に表示される画面である。例えば、ゲーム処理装置2は、キャリブレーション情報に基づいて、重力加速度の方向とX軸方向との差分角度が所定角度以下であると判定された場合、キャリブレーションが成功したと判定する。
【0077】
キャリブレーション成功画面700には、キャリブレーションが成功したことを示す画像又は文字情報等の成功提示情報701が表示される。
【0078】
図7(b)は、後行ゲーム画面710の一例を示す図である。後行ゲーム画面710は、キャリブレーション成功画面700が表示された後に表示される画面である。例えば、後行ゲーム画面710は、キャリブレーションが成功した操作装置3を用いた後行ゲームの進行を示す画面である。図7(b)に示す後行ゲーム画面710の例では、操作装置3の操作に応じて変化する釣竿オブジェクト711を用いて魚オブジェクト712を釣り上げる釣りゲームの進行を示す画面が表示されている。
【0079】
以下、本実施形態のゲーム装置1によって提供される後行ゲームが、釣竿を模した釣竿オブジェクトを含む仮想ゲーム空間を示す画像を表示する釣りゲームである場合を例にして説明する。
【0080】
プレイヤは、操作装置3a及び操作装置3bのいずれか一方を釣竿として把持し、例えば、キャスティング動作を行う。キャスティング動作は、魚釣りにおいて、ルアー又は餌が付けられた釣針等を水面(海面、湖面又は川面)に投げる動作である。なお、ルアー又は餌が付けられた釣針等は、釣糸と結ばれ、釣糸は、釣り人が把持する釣竿に備えられるリールに巻かれている。キャスティング動作は、釣り人が、釣竿を、頭上を越えてテークバックさせてから正面方向にフリック(flick)する動作等である。
【0081】
プレイヤによるキャスティング動作に応じて、釣竿として把持された操作装置3のモーションセンサーが操作情報を出力し、釣竿として把持された操作装置3は操作情報をゲーム処理装置2に出力する。ゲーム処理装置2は、操作装置3から出力された操作情報を取得する。
【0082】
ゲーム処理装置2は、取得した操作情報がキャスティング操作条件を満たすと判定した場合、当該取得した操作情報をキャスティング操作情報として識別する。キャスティング操作条件は、例えば、操作情報として加速度情報が出力された場合、取得した加速度情報が所定の数値を超えたという条件である。
【0083】
ゲーム処理装置2は、キャスティング操作情報に基づいて、釣竿オブジェクト711がキャスティング動作に応じた動きをしているように、釣竿オブジェクト711の画像を変化(移動又は変形等)させる。ゲーム処理装置2は、変化した釣竿オブジェクト711を含む仮想ゲーム空間を表示するための画像データを生成し、生成した画像データに基づいて、仮想ゲーム空間を示す画像を表示部23に表示する。
【0084】
ゲーム処理装置2は、キャスティング動作に応じた釣竿オブジェクト711の動きに連動して、ルアー又は餌が付けられた釣針を模したオブジェクト713を、キャスティング操作情報に応じた仮想ゲーム空間内の到達位置に移動する。以下、ルアー又は餌が付けられた釣針を模したオブジェクト713を釣針オブジェクト713と称する場合がある。
【0085】
ゲーム処理装置2は、釣竿オブジェクト711及び釣針オブジェクト713がキャスティング動作情報に応じて変化した場合、フッキングゲームを進行させる。フッキングゲームでは、釣る対象となる魚等を模したオブジェクト712が釣針オブジェクト713をバイトしたタイミングにおいて、プレイヤがフッキング動作を行った場合、所謂フッキングが成功したものと判定される。以下、釣る対象となる魚等を模したオブジェクト712を魚オブジェクト712と称する場合がある。また、釣針オブジェクト713をバイトしたタイミングとは、魚オブジェクト712の所定箇所(例えば、口に対応する箇所)が釣針オブジェクト713のフッキング可能範囲に移動してからフッキング判定期間(例えば0.5秒)内である。
【0086】
フッキングが成功した場合、釣針オブジェクト713と一体的に移動する魚オブジェクト712を、プレイヤの操作に応じてプレイヤが取得するファイトゲームが進行する。ファイトゲームでは、釣針オブジェクト713と共に移動する魚オブジェクト712の移動方向と釣竿オブジェクト711の位置又は傾きとに応じて、魚オブジェクト712に関連付けられた体力パラメータが変化する。魚オブジェクト712に関連付けられた体力パラメータが所定値以下となった場合、又は、魚オブジェクト712が仮想カメラの位置の近傍まで移動した場合、プレイヤが魚オブジェクト712を取得したと判定される。
【0087】
図8(a)は、操作装置3を把持するプレイヤにゲームオブジェクトを掴む動作を行わせるための画像を含む先行ゲーム画面800の他の一例を示す図である。先行ゲーム画面800は、先行ゲーム画面600と同様のタイミングにおいて表示される。
【0088】
先行ゲーム画面800には、ゲームオブジェクト801a~801c、仮想手画像802、及び指示表示領域803が含まれる。
【0089】
ゲームオブジェクト801a~801cは、プレイヤによって操作されるプレイヤゲーム媒体が後行ゲーム内で使用するゲームオブジェクトである。例えば、後行ゲームが釣りゲームである場合、ゲームオブジェクト801a~801cは、釣竿オブジェクトである。また、後行ゲームがバトルゲームである場合、ゲームオブジェクト801a~801cは、武器オブジェクト及び/又は防具オブジェクトである。後行ゲームがスポーツゲームである場合、ゲームオブジェクト801a~801cは、当該スポーツゲームで用いられる道具オブジェクト(例えば、バット、ラケット等)である。
【0090】
仮想手画像802は、プレイヤによって操作されるプレイヤゲーム媒体の手を示す画像である。仮想手画像802は、操作装置3の操作に応じて先行ゲーム画面800内を移動するように表示制御される。例えば、プレイヤが操作装置3を右に動かすと、ゲーム処理装置2は、操作装置3から出力された加速度情報に基づいて、仮想手画像802の移動速度及び移動方向を算出する。そして、ゲーム処理装置2は、算出した移動速度及び移動方向に基づいて、仮想ゲーム空間内において仮想手画像802が移動するように表示制御する。
【0091】
指示表示領域803は、操作装置3の姿勢が特定の姿勢となるような動作をプレイヤに行わせるための指示を示す文字情報が表示される表示領域である。図8(a)に示す例では、ゲームオブジェクト801a~801cは、細長い棒状の形状を有し、先行ゲーム画面800の縦方向に並んで表示される。プレイヤは、操作装置3を把持している手で仮想手画像802を移動させる操作を行い、ゲームオブジェクト801a~801cのうちのいずれかと仮想手画像802とが重なったときに、操作装置3の「ボタンB」に対応する入力部33bを押す操作を行う。
【0092】
図4に示すように、入力部33bは操作装置3の長手方向の端部ではない箇所に配置されているため、プレイヤが操作装置3を把持した場合、プレイヤは操作装置3を更に握りしめることで入力部33bを押す操作を行ことができる。プレイヤによって入力部33bが押されると、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信される。なお、この場合、プレイヤによって入力部33aが押されても、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信されない。
【0093】
キャリブレーション情報には、例えば、プレイヤによって入力部33bが押されたタイミングにおける、加速度検出部34によって検出された重力加速度の方向(鉛直下向きの方向)を示す情報が含まれる。ゲーム処理装置2は、操作装置3からのキャリブレーション情報を受信すると、キャリブレーション情報に基づいて、一致度判定処理を実行する。
【0094】
図8(b)は、キャリブレーション成功画面810の一例を示す図である。キャリブレーション成功画面810は、一致度判定処理によってキャリブレーションが成功したと判定された場合に表示される画面である。キャリブレーション成功画面810には、キャリブレーションが成功したことにより後行ゲームで使用するゲームオブジェクトを示す使用オブジェクト情報811が表示される。
【0095】
使用オブジェクト情報811によって示されるゲームオブジェクトは、入力部33bを押す操作を行った際に、仮想手画像802と重なっていたゲームオブジェクト801である。キャリブレーション成功画面810が表示された後に、図7(b)に示すような後行ゲーム画面710が表示される。
【0096】
図9(a)及び(b)は、操作装置3を把持するプレイヤに仮想ゲーム空間内を移動するゲームオブジェクトを操縦する動作を行わせるための画像を含む先行ゲーム画面900及び910の一例を示す図である。先行ゲーム画面900は、ゲーム処理装置2によって実行される後行ゲームにおける各ゲームフィールドの終了後であり且つ次のゲームフィールドに進む場合に表示される。先行ゲーム画面910は、先行ゲーム画面900における先行ゲームにおいてクリア条件が満たされた場合に表示される。
【0097】
先行ゲーム画面900には、仮想ゲーム空間画像901、指示画像902、及びハンドル画像903が含まれる。
【0098】
仮想ゲーム空間画像901は、後行ゲームにおいて複数のゲームフィールドが設定されている場合において、各ゲームフィールドと次のゲームフィールドとの間を示す仮想ゲーム空間内に配置された視点の視線方向からの当該仮想ゲーム空間の投影画像である。視点は、例えば、仮想ゲーム空間内をプレイヤの操作装置3の操作に応じて移動可能なゲームオブジェクト(車、バイク、船、飛行船等の)の操縦席に位置するプレイヤゲーム媒体の視点である。視点は、ゲームオブジェクトの移動に応じて仮想ゲーム空間内を移動する。また、視点の視線方向は、ゲームオブジェクトの移動方向に応じて変更される。図9(a)に示す先行ゲーム画面900における先行ゲームは、ゲームオブジェクトの進行ゲームであるが、他のゲームであってもよい。
【0099】
指示画像902は、仮想ゲーム空間内において次のゲームフィールドへの進行方向を示す画像である。
【0100】
ハンドル画像903は、プレイヤによる操作装置3の操作に応じて回転するゲームオブジェクトである。ハンドル画像903に含まれる操縦桿画像903aは、操作装置3aに対応し、ハンドル画像903に含まれる操縦桿画像903bは、操作装置3bに対応する。プレイヤが、操作装置3a及び3bを、同時に右に回転又は同時に右に移動させると、図9(a)に示すようにハンドル画像903は右回転するように表示制御される。また、プレイヤが、操作装置3a及び3bを、同時に左に回転又は同時に左に移動させると、ハンドル画像903は左回転するように表示制御される。ハンドル画像903の右回転量に応じて、ゲームオブジェクトは右方向に進行方向を変え、また、ハンドル画像903の左回転量に応じて、ゲームオブジェクトは左方向に進行方向を変える。
【0101】
ゲームオブジェクトの仮想ゲーム空間内の進行スピードは、一定でもよく、操作装置3の上端を前方且つ下方に傾けた傾斜量に応じたスピードでもよい。先行ゲーム画面900における先行ゲームのクリア条件は、仮想ゲーム空間内を移動するゲームオブジェクトが次のゲームフィールド(又はその近傍)に到達したという条件である。先行ゲーム画面910は、先行ゲーム画面900における先行ゲームにおいてクリア条件が満たされた場合に表示される。
【0102】
先行ゲーム画面910には、ゲームフィールド画像911、指示表示領域912、及びハンドル画像903が含まれる。
【0103】
ゲームフィールド画像911は、ゲームオブジェクトが到達した次のゲームフィールドを示す画像である。
【0104】
指示表示領域912は、操作装置3の姿勢が特定の姿勢となるような動作をプレイヤに行わせるための指示を示す文字情報が表示される表示領域である。ハンドル画像903は、操作装置3の姿勢が特定の姿勢となる場合に対応する画像である。
【0105】
プレイヤは、操作装置3の姿勢が特定の姿勢(例えば、操作装置3に予め設定された所定方向(操作装置3が棒状である場合における長手方向等)が鉛直方向と略同一となるような操作装置3の姿勢)を取り、「ボタンA」に対応する入力部33aを押す操作を行う。
【0106】
図4に示すように、入力部33aは操作装置3の長手方向の端部に配置されているため、プレイヤが操作装置3を把持した場合、プレイヤは親指を立てて入力部33aを押す操作を行う。プレイヤによって入力部33aが押されると、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信される。なお、この場合、プレイヤによって入力部33bが押されても、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信されない。
【0107】
キャリブレーション情報には、例えば、プレイヤによって入力部33aが押されたタイミングにおける、加速度検出部34によって検出された重力加速度の方向(鉛直下向きの方向)を示す情報が含まれる。ゲーム処理装置2は、操作装置3からのキャリブレーション情報を受信すると、キャリブレーション情報に基づいて、一致度判定処理を実行する。
【0108】
そして、ゲーム処理装置2は、一致度の判定の結果に応じたゲーム画像を表示部23に表示させ、キャリブレーション処理を終了する。一致度が予め定められた所定値よりも高い場合、例えば、キャリブレーションが成功したと判定される。ゲームオブジェクトが飛行船である場合、キャリブレーションが成功すると、ゲームフィールド画像911において、上空から下降することを示す画像がゲーム画像として表示される。下降が終了すると、図7(b)に示すような後行ゲーム画面710が表示される。
【0109】
キャリブレーションが失敗した場合(一致度が予め定められた所定値以下である場合)、キャリブレーションのための操作を再度行うようにプレイヤに促す画像がゲーム画像として表示される。キャリブレーションが失敗した場合、ゲームオブジェクトの位置がスタート地点(前のゲームフィールド)に戻されてもよい。これにより、キャリブレーションが失敗しないように、プレイヤに対し、操作装置3の姿勢を慎重に制御させるようにすることが可能となる。
【0110】
以下、ゲーム処理装置2の処理部24が備えるゲーム進行制御部241、表示処理部242、取得部243、及び判定部244のそれぞれについて説明する。
【0111】
ゲーム進行制御部241は、先行ゲームの開始タイミングが到来したと判定すると、表示処理部242に、先行ゲーム画面の表示指示を通知する。先行ゲーム画面開始タイミングは、後行ゲームにおける各ゲームフィールドのゲームの開始前、ゲームの進行等を制御するための制御プログラムの起動時、又は、後行ゲームの進行中における所定の時間間隔毎等である。
【0112】
また、ゲーム進行制御部241は、後行ゲームの開始タイミングが到来したと判定すると、記憶部22に記憶された各種オブジェクトに関する情報を読み出し、読み出した情報に基づいて、各種オブジェクトが配置された仮想ゲーム空間を作成する。仮想ゲーム空間に配置されるオブジェクトは、例えば、釣竿オブジェクト711、魚オブジェクト712、釣針オブジェクト713である。また、仮想ゲーム空間内には仮想カメラが配置される。ゲーム進行制御部241は、釣竿オブジェクト711を仮想ゲーム空間内の所定の位置に配置する。
【0113】
また、ゲーム進行制御部241は、取得部243から、キャリブレーション情報が取得されたことについて通知を受けると、当該通知を判定部244に転送する。
【0114】
表示処理部242は、先行ゲーム画面開始タイミングにおいて、記憶部22に記憶された各種情報(キャラクタ画像、コントローラ画像、ゲームオブジェクトの画像、仮想手画像、指示画像、ハンドル画像等を表示するための画像データ)に基づき先行ゲーム画面を表示部23に表示する。
【0115】
また、表示処理部242は、キャリブレーション処理の結果に応じて、記憶部22に記憶された各種情報に基づき、キャリブレーション成功画面又はキャリブレーション失敗画面を表示してもよい。
【0116】
また、表示処理部242は、先行ゲーム画面において、仮想カメラの視線方向に配置された所定の2次元スクリーン面に投影された、視野内の仮想ゲーム空間を示す仮想ゲーム空間画像を生成し、生成した画像を表示部23に表示してもよい。
【0117】
また、表示処理部242は、先行ゲーム画面において、プレイヤによる操作装置3の操作に応じてハンドル画像を左回転又は右回転するように表示制御する。
【0118】
また、表示処理部242は、先行ゲーム画面の表示が終了すると、後行ゲーム画面を表示部23に表示する。例えば、表示処理部242は、仮想カメラの視線方向に配置された所定の2次元スクリーン面に投影された、視野内の仮想ゲーム空間を示す画像を生成し、生成した画像を表示部23に表示する。
【0119】
また、表示処理部242は、仮想ゲーム空間内のオブジェクトが発生又は変化(移動又は変形等)した際に、当該発生又は変化したオブジェクトが視野内に含まれる場合、当該変化したオブジェクトを含む、視野内の仮想ゲーム空間を示す画像を生成する。表示処理部242は、生成した画像を表示部23に表示する。
【0120】
取得部243は操作装置3から送信されたキャリブレーション情報を取得する。
【0121】
また、取得部243は、キャリブレーション情報を取得したか否かの判定結果を、ゲーム進行制御部241に通知する。
【0122】
判定部244は、ゲーム進行制御部241から、キャリブレーション情報が取得されたことについて通知を受けると、一致度判定処理を実行する。
【0123】
図10は、ゲーム処理装置2の処理部24によるキャリブレーション処理の動作フローの一例を示す図である。
【0124】
まず、ゲーム進行制御部241によって、プレイヤがプレイしていた後行ゲームが終了したことが判定されると、表示処理部242は先行ゲーム画面を表示部23に表示する(ステップS101)。
【0125】
ゲーム進行制御部241は、先行ゲーム画面が表示されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS102)。
【0126】
ゲーム進行制御部241は、先行ゲーム画面が表示されてから所定時間が経過したと判定した場合(ステップS102-Yes)、後述するステップS106に処理を進める。
【0127】
ゲーム進行制御部241によって、先行ゲーム画面が表示されてから所定時間が経過していないと判定された場合(ステップS102-No)、取得部243は操作装置3からのキャリブレーション情報を取得したか否かを判定する(ステップS103)。
【0128】
取得部243によって、キャリブレーション情報が取得されていないと判定された場合(ステップS103-No)、ゲーム進行制御部241は、ステップS102に処理を戻す。
【0129】
取得部243によって、キャリブレーション情報が取得されていると判定された場合(ステップS103-Yes)、判定部244は、一致度が所定値より高いか否かを判定する(ステップS104)。
【0130】
判定部244によって、一致度が所定値より高いと判定された場合(ステップS104-Yes)、表示処理部242は後行ゲーム画面を表示し(ステップS105)、ゲーム進行制御部241は、一連の処理を終了する。
【0131】
判定部244によって、一致度が所定値以下であると判定された場合(ステップS104-No)、表示処理部242はキャリブレーション失敗画面を表示し(ステップS106)、ゲーム進行制御部241は、一連の処理を終了する。
【0132】
以上、詳述したとおり、ゲーム装置1は、ゲーム装置1は、プレイヤにキャリブレーションのための操作を行っていることを意識させずに、モーションセンサーのキャリブレーションを実現することを可能とする。
【0133】
(変形例1)
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態におけるゲーム処理装置2は、有線又は無線によって表示装置と接続し、表示部23に表示される画像と同一の画像を表示装置に表示させてもよい。表示装置は、例えば、テレビ受像機であり、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等を備える。表示装置は、処理部24から供給された画像データに応じた画像を表示する。この場合、表示部23は、表示装置と同一の画像が表示されてもよく、表示装置に画像が表示されているときには表示部23に画像が表示されていなくてもよい。また、表示部23は、ゲーム処理装置2に備えられていなくてもよい。
【0134】
(変形例2)
また、表示部23に表示される画像と同一の画像を表示する表示装置は、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display,HMD)でもよい。
【0135】
この場合、表示装置には、角速度センサー又は方位測定センサーが備えられる。プレイヤの頭に装着された表示装置が、プレイヤが頭を動かすことに応じて所定方向に所定角度回転する場合、角速度センサー又は方位測定センサーによって、表示装置の回転方向及び回転角度が測定される。
【0136】
表示装置は、角速度センサー又は方位測定センサーによって測定された回転方向及び回転角度を、所定時間間隔ごとにゲーム処理装置2に送信する。ゲーム処理装置2は、表示装置回転方向及び回転角度を受信するたびに、回転方向及び回転角度に基づいて、仮想ゲーム空間内の仮想カメラを、同一の回転方向に同一の回転角度だけ回転する。
【0137】
これにより、表示装置を装着したプレイヤは、体又は頭を動かして周囲を見渡す動作を行うと、表示装置を介して仮想ゲーム空間内を見渡すことができる。
【0138】
(変形例3)
また、本実施形態のゲーム装置1によって、釣りゲーム以外の他の後行ゲームが提供されてもよい。例えば、プレイヤによって操作されるプレイヤゲーム媒体がゴルフクラブを用いてゴルフを行うゴルフゲーム、又は、プレイヤゲーム媒体がバットを用いて野球を行う野球ゲーム等のスポーツゲームが本実施形態のゲーム装置1によって提供されてもよい。このようなスポーツゲームでは、ゴルフクラブ及びバット等を模した道具オブジェクトをプレイヤゲーム媒体が把持し、道具オブジェクトを使用するゲームが進行する。
【0139】
(変形例4)
本実施形態のゲーム装置1によって提供される後行ゲームは、上述した例に限らず、後行ゲーム内で、プレイヤゲーム媒体等が把持するゲームオブジェクトを用いるバーチャルリアリティー(Virtual Reality,VR)ゲームであればどのようなゲームであってもよい。なお、後行ゲームにおいて、プレイヤゲーム媒体又はゲームオブジェクトは、表示部23に表示されなくてもよい。
【0140】
(変形例5)
キャリブレーション処理は、所定の時間間隔でゲーム処理装置2が取得する姿勢情報であってもよい。この場合、プレイヤによって入力部33が押されたタイミングに対応する姿勢情報に、所定のフラグ情報が付加される。ゲーム処理装置2は、所定のフラグ情報が付加されている姿勢情報に含まれるX軸方向加速度情報、Y軸方向加速度情報、及びZ軸方向加速度情報を、キャリブレーション情報として取得する。
【0141】
(変形例6)
ゲーム処理装置2が姿勢情報を取得するタイミングは、プレイヤによって入力部33が押されたことによって操作装置3から送信された姿勢情報を取得したタイミングに限らない。例えば、先行ゲーム画面が表示されている場合における所定の期間において、重力加速度の方向の変化が所定範囲内である時間が特定の時間以上続いたと判断されたタイミングでもよい。この場合、ゲーム処理装置2は、姿勢情報として操作情報を所定の時間間隔毎に取得しており、取得した操作情報に基づいて、所定の期間において、重力加速度の方向の変化が所定範囲内である時間が特定の時間以上続いたか否かを判断する。
【0142】
これにより、操作装置3がプレイヤの身体の所定部位に取り付けられている場合であっても、プレイヤが所定のポーズをとっている時間が特定の時間以上続けば、キャリブレーション処理の実行が可能となる。
【0143】
(変形例7)
ゲーム進行制御部241は、図10に示されるステップS104において、一致度が所定値以下であっても、表示処理部242は後行ゲーム画面を表示し、ゲーム進行制御部241は後行ゲームを実行してもよい。この場合、ゲーム進行制御部241は、一致度に応じてゲームの難易度を変更してもよい。
【0144】
例えば、後行ゲームが釣りゲームである場合、ゲーム装置1は、プレイヤがキャスティング操作をする前に、プレイヤに、撒き餌操作をさせることができるように制御してもよい。
【0145】
表示処理部242は、撒き餌操作が可能であることを示す情報を表示部23に表示すると、プレイヤは所定回数だけ撒き餌操作をすることができる。例えば、ゲーム進行制御部241は、キャスティング操作と同様に所定の加速度以上の加速度情報を取得した場合、撒き餌操作が行われたと判断し、所定のエリア(例えば、仮想カメラの近傍エリア)に撒き餌オブジェクトを発生させる。魚オブジェクト712は、撒き餌オブジェクトに引き付けられるような挙動を行う。
【0146】
このように、撒き餌操作によって、魚オブジェクト712を移動させることでき、魚オブジェクト712の獲得の難易度を変更させることできる。
【0147】
ここで、ゲーム進行制御部241は、一致度に応じて撒き餌の発生エリアを変更させてもよい。例えば、一致度が高い程、ゲーム進行制御部241は、所定エリアを仮想カメラのより近いエリアに設定する。これにより、一致度が高い程、魚オブジェクト712は、プレイヤの仮想カメラの近傍に移動するため、魚オブジェクト712の獲得の難易度は低減する。また、一致度が低い程、魚オブジェクト712は、プレイヤの仮想カメラのから離れた位置に移動するため、魚オブジェクト712の獲得の難易度は増大する。なお、一致度が所定値より低い場合、撒き餌操作ができないように制御されてもよい。
【0148】
(変形例8)
ゲーム進行制御部241は、先行ゲームの進行に応じて、先行ゲーム画面600、先行ゲーム画面800及び先行ゲーム画面900(910)の少なくとも2種類を表示してもよい。この場合、ゲーム進行制御部241は、先行ゲーム画面600又は先行ゲーム画面900(910)が表示されている際には、プレイヤによって「ボタンB」に対応する入力部33bが押されても、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信されないように送信部361に指示し、且つ、先行ゲーム画面800が表示されている際には、プレイヤによって「ボタンA」に対応する入力部33aが押されても、キャリブレーション情報が操作装置3からゲーム処理装置2に送信されないように送信部361に指示してもよい。これにより、先行ゲームの内容に応じて、適切なユーザインターフェースをプレイヤに提供することが可能になる。
【0149】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0150】
1 ゲーム装置
2 ゲーム処理装置
21 通信部
22 記憶部
23 表示部
24 処理部
241 ゲーム進行制御部
242 表示処理部
243 取得部
244 判定部
3 操作装置
31 操作通信部
32 操作記憶部
33 入力部
34 加速度検出部
35 角速度検出部
36 操作処理部
361 送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10