(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-29
(45)【発行日】2022-08-08
(54)【発明の名称】ランダムアクセスリソースの選択方法及び端末装置
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20220801BHJP
【FI】
H04W74/08
(21)【出願番号】P 2020567008
(86)(22)【出願日】2019-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2019089158
(87)【国際公開番号】W WO2019242477
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2020-11-30
(31)【優先権主張番号】201810632087.2
(32)【優先日】2018-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲ユ▼民
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Addition of Random access test case 7.1.1.1.4[online],3GPP TSG RAN WG5 #79 R5-182405,2018年05月25日
【文献】Ericsson,Further discussions on prioritized RACH access[online],3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1803192,2018年03月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置がランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断する第1の時刻を決定することと、
受信されたバックオフインジケーターBI値に基づいて、遅延時間を選択することと、
前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択することとを含
み、
前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択することは、
前記第1の時刻以降、にランダムアクセスリソースを選択することと、 第2の時刻より前に選択されたランダムアクセスリソースに対応する信号測定結果が予め設定された閾値より低い場合、前記第2の時刻より前にランダムアクセスリソースの選択をやり直すことを含み、
前記第2の時刻は、前記第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した時刻であり、又は、
前記第2の時刻は、前記第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した後にランダムアクセス信号を送信する時刻である、ランダムアクセスリソースの選択方法。
【請求項2】
前記信号測定結果は、同期信号ブロックSSB及び/又はチャネル状態情報参照信号CSI-RSの測定結果である、請求項
1に記載の選択方法。
【請求項3】
端末装置がランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断する第1の時刻を決定するための決定モジュールと、
受信されたBI値に基づいて、遅延時間を選択するための第1の選択モジュールと、
前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択するための第2の選択モジュールとを含
み、
前記第2の選択モジュールは、
前記第1の時刻以降、にランダムアクセスリソースを選択するための第1の選択ユニットと、 第2の時刻より前に選択されたランダムアクセスリソースに対応する信号測定結果が予め設定された閾値より低い場合、前記第2の時刻より前にランダムアクセスリソースの選択をやり直すための第2の選択ユニットとを含み、
前記第2の時刻は、前記第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した時刻であり、或いは
前記第2の時刻は、前記第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した後にランダムアクセス信号を送信する時刻である、端末装置。
【請求項4】
前記信号測定結果は、SSB及び/又はCSI-RSの測定結果である、請求項
3に記載の端末装置。
【請求項5】
メモリと、プロセッサと、前記メモリ上に記憶されて前記プロセッサ上で動作可能で、前記プロセッサによって実行されると、請求項1~
2のいずれか1項に記載のランダムアクセスリソースの選択方法を実現するコンピュータプログラムとを含む、端末装置。
【請求項6】
プロセッサにより実行されると、請求項1~
2のいずれか1項に記載のランダムアクセスリソースの選択方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年6月19日に提出された中国特許出願第201810632087.2号の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に取り込まれるものとする。
本開示は、通信の技術分野に関し、特にランダムアクセスリソースの選択方法及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置、例えば、ユーザ装置(User Equipment、UE)は、ランダムアクセスプロセスを開始した後、設定された同期信号ブロック(Synchronous Signal Block、SSB)及び/又はチャネル状態情報参照信号(Channel State Information-Reference Signal、CSI-RS)の測定結果が予め設定された閾値より高い場合、ランダムアクセス信号、例えば、Msg1の送信に用いられる該設定されたSSB及び/又はCSI-RSに対応するランダムアクセスチャネル(物理ランダムアクセスチャネル、PRACH)リソースを選択する。該予め設定された閾値は、ネットワーク側により設定されることができ、例えば、ネットワーク側に設定されるrsrp-ThresholdSSBは、SSBの測定結果の判断に用いられ、及び/又はネットワーク側に設定されるrsrp-ThresholdCSI-RSは、CSI-RSの測定結果の判断に用いられることができる。
【0003】
Msg1の送信後、UEは、ランダムアクセスレスポンスウィンドウ内でランダムアクセスレスポンス(Random Access Response、RAR)を受信することができる。しかし、UEがランダムアクセスレスポンスウィンドウ内でその送信したMsg1に対応するRAR、例えば、Msg2の受信に成功していないとともに、ネットワーク側がバックオフインジケーター(Backoff Indicator、BI)値(例えば40ms)を指示した場合、UEは、まず、該BI値に基づいて1つの遅延時間(例えば20ms)をランダムに選択し、その後に次回のMsg1の伝送又は再伝送を該遅延時間だけ遅延させることができる。
【0004】
現在、UEは、Msg2の受信に失敗した後、一般的に次回のランダムアクセスリソースの選択、即ち、測定結果が予め設定された閾値より高いSSB及び/又はCSI-RSに対応するPRACHリソースの選択を直ちに開始する。しかしながら、BI値の導入後、UEが受信されたBI値に基づいて次回のMsg1の送信を遅延させる場合、UEがMsg1を実際に送信する際に、PRACHリソースに対応するSSB及び/又はCSI-RSの測定結果は、既に予め設定された閾値を下回っている可能性があり、この場合、該Msg1の送信が破棄されて、今回のランダムアクセスプロセスにおけるMsg1の送信に失敗するため、ランダムアクセスプロセスの失敗確率が高まる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施例は、現在、BI値の導入後、ランダムアクセスレスポンスの受信に失敗した後にランダムアクセスリソースを直ちに選択することによるランダムアクセスプロセス失敗の問題を解決するために、ランダムアクセスリソースの選択方法及び端末装置を提供する。
【0006】
第1の態様では、本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択方法は、
端末装置がランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断する第1の時刻を決定することと、
受信されたBI値に基づいて、遅延時間を選択することと、
前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択することとを含む。
【0007】
第2の態様では、本開示の実施例に係る端末装置は、
端末装置がランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断する第1の時刻を決定するための決定モジュールと、
受信されたBI値に基づいて、遅延時間を選択するための第1の選択モジュールと、
前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択するための第2の選択モジュールとを含む。
【0008】
第3の態様では、本開示の実施例に係る端末装置は、メモリと、プロセッサと、前記メモリ上に記憶されて前記プロセッサ上で動作可能で、前記プロセッサによって実行されると、上記ランダムアクセスリソースの選択方法を実現するコンピュータプログラムとを含む。
【0009】
第4の態様では、本開示の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プロセッサにより実行されると、上記ランダムアクセスリソースの選択方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されている。
【0010】
本開示の実施例では、ランダムアクセスリソースを選択する際に、BI値に基づいて選択される遅延時間を考慮すると、BI値を導入してランダムアクセス信号の送信をバックオフした後、ランダムアクセス信号の実際の送信に近い、要件を満たすランダムアクセスリソースを選択して、ランダムアクセス信号を送信することを実現するため、ランダムアクセス信号の送信遅延によるランダムアクセスリソースの誤選択の確率を低下させ、ランダムアクセス失敗の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者であれば、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0012】
【
図1】本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択方法のフローチャートである。
【
図2】本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択の概略図その1である。
【
図3】本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択の概略図その2である。
【
図4】本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択の概略図その3である。
【
図5】本開示の実施例に係る端末装置の概略構成図その1である。
【
図6】本開示の実施例に係る端末装置の概略構成図その2である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者であれば、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0014】
図1に示すように、本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択方法は、端末装置に適用され、以下のステップ101~103を含む。
【0015】
ステップ101では、端末装置がランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断する第1の時刻を決定する。
【0016】
端末装置がランダムアクセス信号を送信した後、ランダムアクセスレスポンスウィンドウ内で該ランダムアクセス信号に対応するランダムアクセスレスポンス信号を受信しなければ、該ランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断することができる。
【0017】
ステップ102では、受信されたBI値に基づいて、遅延時間を選択する。
【0018】
なお、ステップ102におけるBI値は、ネットワーク側によって端末装置に送信されてよい。端末装置は、受信されたBI値に基づいて遅延時間を選択する際に、1つの遅延時間をランダムに選択することができる。例えば、受信されたBI値が40Sであれば、端末装置が選択した遅延時間は、10S、25Sなどであってよく、0~40Sの間であればよい。
【0019】
ステップ103では、第1の時刻と遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択する。
【0020】
本開示の実施例に係るランダムアクセスリソースの選択方法では、ランダムアクセスリソースを選択する際に、BI値に基づいて選択される遅延時間を考慮すると、BI値を導入してランダムアクセス信号の送信をバックオフした後、ランダムアクセス信号の実際の送信に近い、要件を満たすランダムアクセスリソースを選択して、ランダムアクセス信号を送信することを実現するため、ランダムアクセス信号の送信遅延によるランダムアクセスリソースの誤選択の確率を低下させ、ランダムアクセス失敗の発生を低減することができる。
【0021】
本開示の実施例では、好ましくは、ステップ103は、具体的に、
第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した後、ランダムアクセスリソースを選択する。
【0022】
例えば、
図2に示すように、UEがMsg1を送信した後、ランダムアクセスレスポンスウィンドウ内でMsg1に対応するランダムアクセスレスポンス信号Msg2の受信に成功しておらず、かつt1時刻にMsg2の受信に失敗したと判断し、そして、UEがネットワーク側から送信されたBI値を受信した後、該BI値に基づいて遅延時間backoffDelay(即ち、遅延量)をランダムに選択すると仮定すると、UEは、t1時刻からbackoffDelay遅延した後、例えば、t2時刻後、ランダムアクセスリソースを選択し、即ち、後続きのランダムアクセスプロセスのランダムアクセスリソースの選択をbackoffDelayだけ遅延させることができる。
【0023】
本開示の実施例では、好ましくは、ステップ103は、具体的に、
第1の時刻にランダムアクセスリソースを選択し、
第2の時刻より前に選択されたランダムアクセスリソースに対応する信号測定結果が予め設定された閾値より低い場合、第2の時刻より前にランダムアクセスリソースの選択をやり直し、
該第2の時刻は、第1の時刻と前記遅延時間に基づいて決定される。該信号測定結果は、SSB及び/又はCSI-RSの測定結果であってよい。
【0024】
好ましくは、該第2の時刻は、第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した時刻であってもよく、第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した後にランダムアクセス信号を送信する時刻であってもよい。
【0025】
例えば、
図3に示すように、UEがMsg1を送信した後、ランダムアクセスレスポンスウィンドウ内でMsg1に対応するランダムアクセスレスポンス信号Msg2の受信に成功しておらず、かつt1時刻にMsg2の受信に失敗したと判断し、そして、UEがネットワーク側から送信されたBI値を受信した後、該BI値に基づいて遅延時間backoffDelayをランダムに選択すると仮定すると、UEは、t1時刻にランダムアクセスリソースの選択を開始し、かつネットワーク側の設定情報に基づいて、UEによって測定されたSSB又はCSI-RSの測定結果が予め設定された閾値より高い場合、Msg1を送信するためにt2時刻にSSB1(この場合、SSB1の測定結果が予め設定された閾値thresholdより高い)に対応するランダムアクセスリソースを選択することができる。しかし、tp時刻より前にSSB1の測定結果がthreshold以下であり、例えば、
図3のt3時刻でのSSB1の測定結果がthreshold以下であり、該tp時刻がt1時刻からbackoffDelayだけ遅延した後にMsg1を送信する時刻である場合、UEは、tp時刻より前にランダムアクセスリソースの選択をやり直し、対応するランダムアクセスリソースを変更し、例えば、SSB2(この場合、SSB2の測定結果がthresholdより高い)に対応するランダムアクセスリソースに変更することができる。
【0026】
また、例えば、
図4に示すように、UEがMsg1を送信した後、ランダムアクセスレスポンスウィンドウ内でMsg1に対応するランダムアクセスレスポンス信号Msg2の受信に成功しておらず、かつt1時刻にMsg2の受信に失敗したと判断し、そして、UEがネットワーク側から送信されたBI値を受信した後、該BI値に基づいて遅延時間backoffDelayをランダムに選択すると仮定すると、UEは、t1時刻にランダムアクセスリソースの選択を開始し、かつネットワーク側の設定情報に基づいて、UEによって測定されたSSB又はCSI-RSの測定結果が予め設定された閾値より高い場合、Msg1を送信するためにt2時刻にSSB1(この場合、SSB1の測定結果が予め設定された閾値thresholdより高い)に対応するランダムアクセスリソースを選択することができる。しかし、t4時刻より前にSSB1の測定結果がthreshold以下であり、例えば、
図4のt3時刻でのSSB1の測定結果がthreshold以下であり、該t4時刻がt1時刻からbackoffDelayだけ遅延した時刻である場合、UEは、t4時刻より前にランダムアクセスリソースの選択をやり直し、対応するランダムアクセスリソースを変更し、例えば、SSB3(この場合、SSB3の測定結果がthresholdより高い)に対応するランダムアクセスリソースに変更することができる。
【0027】
上記実施例は、本開示のランダムアクセスリソースの選択方法を説明し、以下、実施例及び図面を参照しながら本開示の端末装置について説明する。
【0028】
図5に示すように、本開示の実施例に係る端末装置5は、決定モジュール51、第1の選択モジュール52及び第2の選択モジュール53を含み、以下に詳述する。
【0029】
前記決定モジュール51は、端末装置がランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断する第1の時刻を決定する。
【0030】
前記第1の選択モジュール52は、受信されたBI値に基づいて、遅延時間を選択する。
【0031】
前記第2の選択モジュール53は、前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択する。
【0032】
本開示の実施例の端末装置では、ランダムアクセスリソースを選択する際に、BI値に基づいて選択される遅延時間を考慮すると、BI値を導入してランダムアクセス信号の送信をバックオフした後、ランダムアクセス信号の実際の送信に近い、要件を満たすランダムアクセスリソースを選択して、ランダムアクセス信号を送信することを実現するため、ランダムアクセス信号の送信遅延によるランダムアクセスリソースの誤選択の確率を低下させ、ランダムアクセス失敗の発生を低減することができる。
【0033】
本開示の実施例では、好ましくは、前記第2の選択モジュール53は、具体的に、
前記第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した後、ランダムアクセスリソースを選択する。
【0034】
好ましくは、前記第2の選択モジュール53は、
前記第1の時刻にランダムアクセスリソースを選択するための第1選択ユニットと、
第2の時刻より前に選択されたランダムアクセスリソースに対応する信号測定結果が予め設定された閾値より低い場合、前記第2の時刻より前にランダムアクセスリソースの選択をやり直すための第2の選択ユニットとを含み、
前記第2の時刻は、前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて決定される。
【0035】
好ましくは、前記第2の時刻は、前記第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した時刻であり、或いは
前記第2の時刻は、前記第1の時刻から前記遅延時間だけ遅延した後にランダムアクセス信号を送信する時刻である。
【0036】
好ましくは、該信号測定結果は、SSB及び/又はCSI-RSの測定結果である。
【0037】
本開示の実施例に係る端末装置は、メモリと、プロセッサと、前記メモリ上に記憶されて前記プロセッサ上で動作可能で、前記プロセッサによって実行されると、上記コンピュータプログラムの選択方法の実施例の各プロセスを実現し、かつ同様な技術的効果を達成することができるコンピュータプログラムとを含み、重複を避けるため、ここでは繰り返して説明しない。
【0038】
具体的には、
図6は、本開示の各実施例を実現する端末装置のハードウェア概略構成図であり、端末装置600は、無線周波数ユニット601、ネットワークモジュール602、オーディオ出力ユニット603、入力ユニット604、センサ605、表示ユニット606、ユーザ入力ユニット607、インタフェースユニット608、メモリ609、プロセッサ610、及び電源611などの部品を含むが、これらに限定されない。当業者であれば理解できるように、
図6に示す端末の構造は、端末を限定するものではなく、端末装置は、図示より多いか又は少ない部品を含んでもよく、ある部品と組み合わせたり、異なる部品を配置したりしてもよい。本開示の実施例では、端末装置は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス及び歩数計などを含むが、これらに限定されない。
【0039】
プロセッサ610は、端末装置がランダムアクセスレスポンス信号の受信に失敗したと判断する第1の時刻を決定し、受信されたBI値に基づいて、遅延時間を選択し、前記第1の時刻と前記遅延時間に基づいて、ランダムアクセスリソースを選択する。
【0040】
本開示の実施例の端末装置600では、ランダムアクセスリソースを選択する際に、BI値に基づいて選択される遅延時間を考慮すると、BI値を導入してランダムアクセス信号の送信をバックオフした後、ランダムアクセス信号の実際の送信に近い、要件を満たすランダムアクセスリソースを選択して、ランダムアクセス信号を送信することを実現するため、ランダムアクセス信号の送信遅延によるランダムアクセスリソースの誤選択の確率を低下させ、ランダムアクセス失敗の発生を低減することができる。
【0041】
本開示の実施例では、無線周波数ユニット601は、情報の送受信中又は通話中の信号の送受信に適用可能であり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ610に処理させ、また、アップリンクデータを基地局に送信することを理解されたい。一般的には、無線周波数ユニット601は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、これらに限定されない。また、無線周波数ユニット601は、さらに、無線通信システムによりネットワーク及び他の装置と通信することができる。
【0042】
端末装置は、ネットワークモジュール602によりユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供して、例えば、ユーザの電子メールの送受信、ウェブの閲覧及びストリーミングメディアのアクセスなどを助ける。
【0043】
オーディオ出力ユニット603は、無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602によって受信されるか又はメモリ609に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。また、オーディオ出力ユニット603は、さらに、端末装置600によって実行される特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、着信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット603は、スピーカー、ブザー及びレシーバーなどを含む。
【0044】
入力ユニット604は、オーディオ又はビデオ信号を受信する。入力ユニット604は、グラフィック処理ユニット(Graphics Processing Unit、GPU)6041及びマイクロフォン6042を含んでよく、グラフィックプロセッサ6041は、動画撮影モード又は撮影モードで撮影装置(例えば、カメラ)によって取得された静止画像又はビデオの画像データを処理する。処理後の画像フレームは、表示ユニット606に表示することができる。グラフィック処理ユニット6041によって処理された画像フレームは、メモリ609(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602によって送信されてもよい。マイクロフォン6042は、音声を受信し、かつこのような音声をオーディオデータに処理することができる。処理後のオーディオデータは、電話の通話モードの場合に無線周波数ユニット601によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換されて出力することができる。
【0045】
端末装置600は、光センサ、動きセンサ及び他のセンサなどのような少なくとも1種のセンサ605をさらに含む。具体的には、光センサは、周辺光線の明るさに応じて表示パネル6061の輝度を調整することができる周辺光センサと、端末装置600が耳元に移動するときに、表示パネル6061及び/又はバックライトをオフにすることができる近接センサとを含む。動きセンサの1種として、加速センサは、各方向(一般に3軸)の加速度の大きさを検出でき、静止時に重力の大きさ及び方向を検出でき、端末姿勢の識別(例えば、縦向き/横向きの切替、ゲーム関連、磁力計の姿勢較正)、振動識別に関連する機能(例えば、歩数計、タッピング)などに用いられてよく、センサ605は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでよく、ここでは説明を省略する。
【0046】
表示ユニット606は、ユーザにより入力された情報又はユーザに提供する情報を表示する。表示ユニット606は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などからなる表示パネル6061を含んでよい。
【0047】
ユーザ入力ユニット607は、入力された数字又は文字情報を受信すると共に、端末のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号の入力を生成することができる。具体的には、ユーザ入力ユニット607は、タッチパネル6071及び他の入力装置6072を含む。タッチパネル6071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又はその近くでのユーザのタッチ操作(例えば、指、スタイラスペンなどの任意の適切な物体又は付属品を用いるタッチパネル6071上又はタッチパネル6071の近くでのユーザの操作)を収集することができる。タッチパネル6071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラの2つの部分を含んでよい。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方向を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送し、タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、タッチポイント座標に変換して、プロセッサ610に送信し、プロセッサ610から送信されたコマンドを受信し、実行する。また、抵抗式、容量式、赤外線式及び表面弾性波式などの多種のタイプでタッチパネル6071を実現することができる。タッチパネル6071に加えて、ユーザ入力ユニット607は、他の入力装置6072をさらに含んでよい。具体的には、他の入力装置6072は、物理キーボード、機能キー(例えば、ボリューム調節キー、スイッチキーなど)、トラックボール、マウス及び操作レバーを含み得るがこれらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0048】
さらに、タッチパネル6071は、表示パネル6061をカバーすることができ、タッチパネル6071がその上又はその近くでのタッチ操作を検出した後、プロセッサ610に伝送してタッチイベントのタイプを決定し、その後にプロセッサ610は、タッチイベントのタイプに応じて対応する視覚的出力を表示パネル6061に提供する。
図6において、タッチパネル6071と表示パネル6061は、2つの独立した部品として端末の入出力機能を実現するが、いくつかの実施例では、タッチパネル6071と表示パネル6061を一体化して端末の入出力機能を実現することができ、ここでは具体的に限定しない。
【0049】
インタフェースユニット608は、外部装置と端末装置600を接続するインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドフォンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを備えた装置との接続用ポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、ヘッドフォンポートなどを含んでよい。インタフェースユニット608は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信すると共に、受信された入力を端末装置600内の1つ又は複数の素子に伝送するか又は端末装置600と外部装置の間のデータを伝送することができる。
【0050】
メモリ609は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶することができる。メモリ609は、主に、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)に必要なアプリケーションプログラムなどを記憶することができるプログラム記憶領域と、携帯電話の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができるデータ記憶領域とを含んでよい。また、メモリ609は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気ディスクメモリ素子、フラッシュメモリ素子などの不揮発性メモリ又は他の揮発性固体メモリ素子を含んでもよい。
【0051】
プロセッサ610は、端末装置の制御センターであり、様々なインタフェースと回線により端末全体の各部分に接続され、メモリ609に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させるか又は実行し、メモリ609に記憶されたデータを呼び出すことにより、端末の様々な機能とデータ処理を実行して、端末全体を監視する。プロセッサ610は、1つ以上の処理ユニットを含んでよく、好ましくは、プロセッサ610は、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理するアプリケーションプロセッサと、主に無線通信を処理するモデムプロセッサとを集積することができる。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ610に集積されなくてよい。
【0052】
端末装置600は、各部品に給電する電源611(例えば、電池)をさらに含んでよく、好ましくは、電源611は、電源管理システムによりプロセッサ610と論理的に接続されて、電源管理システムにより充電、放電の管理及び消費電力の管理などの機能を実現することができる。
【0053】
また、端末装置600は、さらに、いくつかの未図示の機能モジュールを含み、ここでは説明を省略する。
【0054】
本開示の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、上記コンピュータプログラムの選択方法の実施例の各プロセスを実現し、かつ同様な技術的効果を達成することができるコンピュータプログラムが記憶されており、重複を避けるために、ここでは説明を省略する。該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等であってよい。
【0055】
なお、本明細書において、用語「含む」、「備える」及びそれらのいかなる変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、一連の要素を含むプロセス、方法、製品又は装置は、それらの要素を含むだけでなく、明確に例示されていない他の要素をさらに含むか、又はこれらのプロセス、方法、製品又は装置に固有の要素をさらに含む。より多くの限定がない場合に、語句「1つ…を含む」により限定された要素は、該要素を含むプロセス、方法、製品又は装置に別の同一の要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0056】
以上の実施形態の説明により、当業者が明確に理解できるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームを併用した方法で実現でき、当然のことながら、ハードウェアでも実現できるが、多くの場合に前者がより好ましい実施形態である。このような理解に基づいて、本開示の技術手段は、本質的又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で具現化されてよく、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶されており、1台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン又はネットワーク装置などであってよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるための複数の命令を含む。
【0057】
以上、図面を参照しながら本開示の実施例を説明したが、本開示は、上記具体的な実施形態に限定されるものではなく、上記具体的な実施形態は、制限的なものではなく、例示的なものに過ぎず、当業者であれば、本開示の示唆で、本開示の趣旨及び特許請求の範囲の保護範囲から逸脱せずに多くの形式を行うことができ、これらはいずれも本開示の保護範囲内に属する。
【0058】
5 端末装置
51 決定モジュール
52 第1の選択モジュール
53 第2の選択モジュール
600 端末装置
601 無線周波数ユニット
602 ネットワークモジュール
603 オーディオ出力ユニット
604 入力ユニット
6041 グラフィック処理ユニット
6042 マイクロフォン
605 センサ
606 表示ユニット
6061 表示パネル
607 ユーザ入力ユニット
6071 タッチパネル
6072 入力装置
608 インタフェースユニット
609 メモリ
610 プロセッサ
611 電源