(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】積層型キャパシタ及びその実装基板
(51)【国際特許分類】
H01G 4/30 20060101AFI20220802BHJP
H01G 4/228 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
H01G4/30 201C
H01G4/30 513
H01G4/30 201F
H01G4/228 G
(21)【出願番号】P 2017107068
(22)【出願日】2017-05-30
【審査請求日】2020-05-16
(31)【優先権主張番号】10-2016-0095711
(32)【優先日】2016-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リ、キョ クァン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ、ジン キュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、チャン スー
(72)【発明者】
【氏名】リ、ホ ジュン
【審査官】上谷 奈那
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-044068(JP,A)
【文献】特開昭56-124224(JP,A)
【文献】特開2005-050920(JP,A)
【文献】特開2007-088173(JP,A)
【文献】特開平11-186092(JP,A)
【文献】特開2002-118032(JP,A)
【文献】特開2008-118078(JP,A)
【文献】特開2014-082434(JP,A)
【文献】特開平06-244057(JP,A)
【文献】特開2008-060724(JP,A)
【文献】特開2008-028195(JP,A)
【文献】特開2015-037177(JP,A)
【文献】特開2015-023272(JP,A)
【文献】特開2013-120894(JP,A)
【文献】特開2006-165538(JP,A)
【文献】特開2012-227233(JP,A)
【文献】特開2015-154044(JP,A)
【文献】特開2014-187289(JP,A)
【文献】特開2012-186251(JP,A)
【文献】特開平09-232184(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/30
H01G 4/232
H01G 2/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層、前記誘電体層を挟んで交互に配置される複数の第1及び第2内部電極を含み、互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結して互いに対向する第3及び第4面、第1及び第2面と連結して第3及び第4面と連結し、互いに対向する第5及び第6面を含み、前記第1内部電極の対向する端部が第3及び第4面から外部にそれぞれ露出するキャパシタ本体と、
複数の前記第2内部電極を貫通して前記キャパシタ本体の第1面から外部に露出し、互いに離隔して配置される第1及び第2ビア電極と、
前記キャパシタ本体の第3及び第4面に配置され、前記第1内部電極の対向する端部とそれぞれ接続する第1及び第2外部電極と、
前記キャパシタ本体の第1面に互いに離隔して配置され、前記第1及び第2ビア電極の端部とそれぞれ接続する第3及び第4外部電極とを含み、
前記キャパシタ本体は、前記誘電体層の積層方向に沿って形成され、前記第2内部電極の対向する端部の一部が除去されるように延長する第1及び第2ビア溝を含み、
前記第1及び第2ビア溝に前記第1及び第2ビア電極がそれぞれ形成され、
前記第2内部電極は、前記キャパシタ本体のエッジから離隔して配置され、
前記第1内部電極は、前記第2内部電極の前記第1及び第2ビア溝の位置と対応する位置に前記第1及び第2ビア溝より大きく第1及び第2ビア離隔溝が設けられる、積層型キャパシタ。
【請求項2】
前記第1及び第2外部電極が前記キャパシタ本体の第1面の一部まで延長する、請求項1に記載の積層型キャパシタ。
【請求項3】
前記第1及び第2ビア電極が前記キャパシタ本体の第2面から外部に露出し、前記第3及び第4外部電極が前記キャパシタ本体の第2面にさらに配置され、前記第1及び第2ビア電極の他端部とそれぞれ接続する、請求項1または2に記載の積層型キャパシタ。
【請求項4】
誘電体層、前記誘電体層を挟んで交互に配置される複数の第1及び第2内部電極を含み、互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結して互いに対向する第3及び第4面、第1及び第2面と連結して第3及び第4面と連結し、互いに対向する第5及び第6面を含むキャパシタ本体と、
複数の前記第2内部電極を貫通して前記キャパシタ本体の第1面から外部に露出し、前記第5面から前記第6面へと向かう方向において互いに離隔して配置される第1及び第2ビア電極と、
複数の前記第1内部電極を貫通して前記キャパシタ本体の第1面から外部に露出し、前記第3面から前記第4面へと向かう方向において互いに離隔して配置される第3及び第4ビア電極と、
前記キャパシタ本体の第1面に互いに離隔して配置され、前記第3及び第4ビア電極の端部とそれぞれ接続する第1及び第2外部電極と、
前記キャパシタ本体の第1面に互いに離隔して配置され、前記第1及び第2ビア電極の端部とそれぞれ接続する第3及び第4外部電極とを含み、
前記キャパシタ本体は、前記誘電体層の積層方向に沿って形成され、前記第2内部電極の対向する端部の一部が除去されるように延長する第1及び第2ビア溝を含み、第3及び第4面に前記誘電体層の積層方向に沿って設けられ、前記第1内部電極の対向する端部の一部が除去されるように第3及び第4ビア溝が設けられ、
前記第1~第4ビア溝に前記第1~第4ビア電極がそれぞれ配置され、
前記第2内部電極は、前記キャパシタ本体のエッジから離隔して配置され、前記第3及び第4ビア溝とオーバーラップしないように配置され、
それぞれの前記第1内部電極は、対向する端部が前記キャパシタ本体の第3及び第4面から外部に露出し、前記第2内部電極の前記第1及び第2ビア溝の位置と対応する位置に前記第1及び第2ビア溝より大きく第1及び第2ビア離隔溝が設けられ、
前記キャパシタ本体の第3及び第4面に配置される絶縁部をさらに含む、積層型キャパシタ。
【請求項5】
誘電体層、前記誘電体層を挟んで交互に配置される複数の第1及び第2内部電極を含むキャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体の少なくとも一面に配置され、前記第1内部電極と電気的に連結される第1及び第2外部電極と、
前記キャパシタ本体の少なくとも一面に配置され、前記第2内部電極と電気的に連結される第3及び第4外部電極とを含み、
前記キャパシタ本体は、前記キャパシタ本体内で互いに離隔する第1及び第2ビア電極を含み、
前記第1内部電極は、互いに対向して配置される前記キャパシタ本体の二つの面に延長し
て露出し、
前記第2内部電極は、前記キャパシタ本体のエッジから離隔して配置され、
前記第2内部電極は前記第1及び第2ビア電極と接続し、
前記第1内部電極は、前記第1及び前記第2ビア電極に対応する位置に、前記第1内部電極を前記第1及び前記第2ビア電極に電気的に連結させない第1及び第2ビア離隔溝を含み、
前記第3及び第4外部電極は、互いに離隔して前記キャパシタ本体の同一の面に配置され、前記第1及び第2ビア電極の端部とそれぞれ接続する、積層型キャパシタ。
【請求項6】
前記第1及び第2ビア電極が前記キャパシタ本体の互いに異なる外面に配置される、請求項5に記載の積層型キャパシタ。
【請求項7】
前記キャパシタ本体は、前記第3及び第4外部電極が配置される面と隣接した複数の側面を含み、
前記第1及び第2ビア電極が前記キャパシタ本体の各側面から離隔される、請求項5に記載の積層型キャパシタ。
【請求項8】
前記キャパシタ本体は前記キャパシタ本体内で互いに離隔される第3及び第4ビア電極を含み、
前記第1内部電極は前記第3及び第4ビア電極と接続し、
前記第1、第2、第3及び第4外部電極が前記キャパシタ本体の同一の面に互いに離隔して配置され、前記第1及び第2外部電極が前記第3及び第4ビア電極の端部とそれぞれ接続する、請求項5から請求項7の何れか一項に記載の積層型キャパシタ。
【請求項9】
前記第1、第2、第3及び第4ビア電極が前記キャパシタ本体の互いに異なる外面に配置される、請求項5または6に記載の積層型キャパシタ。
【請求項10】
誘電体層、前記誘電体層を挟んで交互に配置される複数の第1及び第2内部電極を含むキャパシタ本体を含み、
前記キャパシタ本体は、前記キャパシタ本体内に配置され、前記第2内部電極とそれぞれ接続する第1及び第2ビア電極を含み、前記第1及び第2ビア電極は前記誘電体層の積層方向と直交する第1方向に沿って互いに離隔し、
前記第1内部電極は前記第1内部電極とそれぞれ接続する第1及び第2導電体によって互いに連結し、前記第1及び第2導電体は、前記誘電体層の積層方向と前記第1方向に対して直交する第2方向に沿って互いに離隔し、
前記第1内部電極が第2方向に沿って互いに対向して配置される前記キャパシタ本体の二つの面に延長し
て露出し、
前記第2内部電極は、前記キャパシタ本体のエッジから離隔して配置され、
前記第1内部電極は、前記第1及び前記第2ビア電極に対応する位置に、前記第1内部電極を前記第1及び前記第2ビア電極に電気的に連結させない第1及び第2ビア離隔溝を含む、
積層型キャパシタ。
【請求項11】
前記第1及び第2導電体が第2方向に沿って互いに対向して配置される前記キャパシタ本体の二つの面に配置される第1及び第2外部電極となる、請求項10に記載の積層型キャパシタ。
【請求項12】
前記第1及び第2導電体は、前記キャパシタ本体内に配置される第3及び第4ビア電極となり、前記第1内部電極とそれぞれ接続し、
前記第3及び第4ビア電極が前記誘電体層の積層方向と直交する第2方向に沿って互いに離隔される、請求項10
に記載の積層型キャパシタ。
【請求項13】
前記第3及び第4ビア電極が第2方向に沿って互いに対向して配置される前記キャパシタ本体の二つの面に配置される、請求項12に記載の積層型キャパシタ。
【請求項14】
前記第1及び第2ビア電極が第1方向に沿って互いに対向して配置された前記キャパシタ本体の二つの面に配置される、請求項10から請求項13の何れか一項に記載の積層型キャパシタ。
【請求項15】
前記第1及び第2ビア電極が第1及び第2方向に沿って互いに対向して配置された前記キャパシタ本体の面から離隔するように前記キャパシタ本体内に配置される、請求項10から請求項13の何れか一項に記載の積層型キャパシタ。
【請求項16】
互いに離隔して配置される第1~第4電極パッドを有する基板と、
前記第1~第4電極パッドに第1~第4外部電極がそれぞれ接続して前記基板上に実装される請求項1から請求項15の何れか一項に記載の積層型キャパシタと、を含む、積層型キャパシタの実装基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型キャパシタ及びその実装基板に関する。
【背景技術】
【0002】
積層チップ電子部品の一つである積層型キャパシタは、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピューター、個人携帯用端末機(PDA:Personal Digital Assistants)及び携帯電話などの様々な電子製品の基板に装着され、電気を充電または放電させる役割を果たす。
【0003】
このような積層型キャパシタは、小型でかつ容量が保障され、実装が容易であるという長所により、多様な電子装置の部品として使用されることができる。
【0004】
最近、製品の傾向をみると、性能の向上、高機能化による使用電流の増加、バッテリー使用時間の増大に向けた使用電圧の削減及びスリム化が要求され、このような傾向に合わせて、キャパシタのインピーダンスを減少させることが重要な課題となっている。
【0005】
インピーダンスを減少させるために、多数の積層型キャパシタを並列に連結する方式が使用されているが、この場合、実装面積が増加し、作業量が増加するという問題がある。
【0006】
そこで、最近は、積層型キャパシタの構造において、ESL特性を低くする工夫を行うための研究が行われている。
【0007】
このような低ESL特性の積層型キャパシタとして、長さ方向と幅方向を変更して電流経路(current path)を減少させたLICC(Low Inductance Ceramic Capacitor)と、磁束(magnetic flux)を相殺する向きにさらなる電流経路を追加して低ESLを実現する多端子形態のSLIC(Super Low InductanceCapacitor)と、これらの二つの原理を共に適用した3端子構造の製品などが開示されている。
【0008】
しかし、上記LICC及び3端子構造の場合、内部電極のパターン形状及び外部電極の塗布方式により1005サイズまでが実現可能であり、SLICの場合、4端子の形成のために1608サイズまでしか実現ができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国特許公開第10-2016-0000753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ESLを低くしながらも1005未満のサイズで製作が可能な積層型キャパシタ及びその実装基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面は、第1方向を積層方向として積層される複数の誘電体層、複数の上記誘電体層をそれぞれ挟んで交互に配置される複数の第1及び第2内部電極を含み、
第1方向において互いに対向する両端面である第1面及び第2面、
上記第1面及び第2面と連結する側壁面であって、第1方向と直交する第2方向において互いに対向する第3面及び第4面、および
上記第1面及び第2面と連結する側壁面であって、上記第3面及び第4面と連結し、第1方向および第2方向と直交する第3方向において互いに対向する第5面及び第6面を含み、
上記第1内部電極の対向する端部が第3面及び第4面から外部にそれぞれ露出するキャパシタ本体と、
上記複数の第2内部電極を貫通して上記キャパシタ本体の第1面から外部に露出し、互いに離隔して配置される第1及び第2ビア電極と、
上記キャパシタ本体の上記第3面及び第4面に配置され、上記第1内部電極の両端とそれぞれ接続する第1及び第2外部電極と、
上記キャパシタ本体の上記第1面に互いに離隔して配置され、上記第1及び第2ビア電極の対向する端部とそれぞれ接続する第3及び第4外部電極と、
を含む積層型キャパシタを提供する。
【0012】
本発明の他の側面は、第1方向を積層方向として積層される複数の誘電体層、複数の上記誘電体層をそれぞれ挟んで交互に配置される複数の第1及び第2内部電極を含み、
第1方向において互いに対向する両端面である第1及び第2面、
上記第1面及び第2面と連結する側壁面であって、第1方向と直交する第2方向において互いに対向する第3面及び第4面、および、
上記第1面及び第2面と連結する側壁面であって、上記第3及び第4面と連結し、第1方向および第2方向と直交する第3方向において互いに対向する第5及び第6面を含むキャパシタ本体と、
上記複数の第2内部電極を貫通して上記キャパシタ本体の第1面から外部に露出し、互いに離隔して配置される第1及び第2ビア電極と、
上記複数の第1内部電極を貫通して上記キャパシタ本体の第1面から外部に露出し、互いに離隔して配置される第3及び第4ビア電極と、
上記キャパシタ本体の第1面に互いに離隔して配置され、上記第3及び第4ビア電極の端部とそれぞれ接続する第1及び第2外部電極と、
上記キャパシタ本体の第1面に互いに離隔して配置され、上記第1及び第2ビア電極の端部とそれぞれ接続する第3及び第4外部電極と、
を含む積層型キャパシタを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一実施形態によると、ESLを低くしながらも、製品のサイズを1005未満に減らすことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1実施形態による積層型キャパシタを概略的に示す斜視図である。
【
図2a】本発明の第1実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図2b】本発明の第1実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図3】
図1に示すキャパシタをI-I'線で切って見た場合の断面図である。
【
図5a】本発明の第2実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図5b】本発明の第2実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図6】本発明の第2実施形態による積層型キャパシタの底面図である。
【
図7】本発明の第3実施形態による積層型キャパシタを概略的に示す斜視図である。
【
図8a】本発明の第3実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図8b】本発明の第3実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図10】
図7において、絶縁部を除去し、キャパシタ本体の長さ方向の一面を示す側面図である。
【
図11a】本発明の第4実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図11b】本発明の第4実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図12】本発明の第4実施形態による積層型キャパシタの底面図である。
【
図13a】本発明の第5実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図13b】本発明の第5実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図14】本発明の第5実施形態による積層型キャパシタの底面図である。
【
図15】
図1の積層型キャパシタが基板に実装された状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0016】
なお、各実施形態の図面に示された同一思想の範囲内において機能が同一である構成要素に対しては同一の参照符号を用いて説明する。
【0017】
本発明の実施形態を明確に説明するために、キャパシタ本体の方向を定義すると、図面上に表されたX、Y及びZは、それぞれ長さ方向、幅方向及び厚さ方向を示す。ここで、厚さ方向は、誘電体層及び内部電極の積層方向と同一の概念で使用されることができる。
【0018】
また、本実施形態では、説明の便宜のために、キャパシタ本体110のZ方向に対向する両面を第1面及び第2面S1、S2と設定し、X方向に対向し、第1及び第2面S1、S2の先端を連結する両面を第3面及び第4面S3、S4と設定し、Y方向に対向し、第1面及び第2面S1、S2と第3面及び第4面S3、S4との先端をそれぞれ連結する両面を第5面及び第6面S5、S6と設定して共に説明する。ここで、第1面S1は、実装面と同一の概念で使用されることができる。
【0019】
<積層型キャパシタ>
図1は、本発明の第1実施形態による積層型キャパシタを概略的に示す斜視図であり、
図2a及び
図2bは、本発明の第1実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、
図3は、
図1に示すキャパシタをI-I'線で切って見た場合の断面図であり、
図4は、
図1に示すキャパシタの底面図である。
【0020】
図1~
図4を参照すると、本発明の第1実施形態による積層型キャパシタ100は、誘電体層111、複数の第1及び第2内部電極121、122を含むキャパシタ本体110と、第1ビア電極141及び第2ビア電極142と、第1~第4外部電極131~134とを含む。
【0021】
この時、第1及び第2ビア電極141、142の下端は、複数の第2内部電極122をZ方向に貫通してキャパシタ本体110の第1面1から外部に露出し、キャパシタ本体110のY方向に互いに離隔して配置される。
【0022】
キャパシタ本体110は、複数の誘電体層111を積層して形成され、特に制限されないが、図示のように略六面体状を有することができる。
【0023】
この時、キャパシタ本体110の形状、寸法及び誘電体層111の積層数は、図面上の図示に限定されない。
【0024】
また、誘電体層111は焼結された状態であり、隣接する誘電体層111間の境界は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難いほど一体化することができる。
【0025】
このようなキャパシタ本体110は、キャパシタの容量形成に寄与する部分であり、第1及び第2内部電極121、122を含むアクティブ領域と、マージン部としてアクティブ領域のZ方向の上下側にそれぞれ配置されるカバー領域とを含むことができる。
【0026】
上記アクティブ領域は、誘電体層111を挟んで複数の第1及び第2内部電極121、122を繰り返して積層して形成することができる。この時、誘電体層111の厚さは、積層型キャパシタ100の容量設計に合わせて任意に変更することができる。また、誘電体層111は、高誘電率を有するセラミック粉末、例えばチタン酸バリウム(BaTiO3)系またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)系粉末を含むことができるが、本発明がこれに限定されるものではない。さらに、誘電体層111には、上記セラミック粉末と共に、必要に応じて、セラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤及び分散剤などが少なくとも一つ以上さらに添加されることができる。
【0027】
上記カバー領域は、キャパシタ本体110のZ方向の上下部にそれぞれ位置し、内部電極を含まないことを除き、誘電体層111と同一の材質及び構成を有することができる。
【0028】
このようなカバー領域は、単一誘電体層111または2個以上の誘電体層111を上記アクティブ領域のZ方向の上下外郭にそれぞれ積層して設けることができ、基本的に物理的または化学的ストレスによる第1及び第2内部電極121、122の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0029】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性を有する電極である。第1及び第2内部電極121、122は、キャパシタ本体110内で誘電体層111を挟んでZ方向に沿って交互に配置され、第1及び第2内部電極121、122でZ方向において互いにオーバーラップする面積は、キャパシタの容量形成と関係がある。
【0030】
また、第1及び第2内部電極121、122は、誘電体層111上に所定の厚さで導電性金属を含む導電性ペーストを印刷して形成することができ、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に絶縁することができる。
【0031】
上記導電性ペーストに含まれる導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)またはこれらの合金であることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0032】
また、上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを使用することができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0033】
本発明の第1実施形態によると、キャパシタ本体110は、第1及び第2ビア溝122a、122bを含む。また、第1及び第2ビア溝123d、123eは、レーザーや機械パンチングをして形成することができる。
【0034】
第1及び第2ビア溝122a、122bは、誘電体層111の積層方向のZ方向に沿って設けられ、第2内部電極122のY方向の両側のエッジ(edge)の一部がそれぞれ除去されるように設けられる。この時、第1及び第2ビア溝122a、122bは、キャパシタ本体110の第1及び第2面1、2から外部に露出することができる。
【0035】
本実施形態では、第1及び第2ビア溝122a、122bの形状を半円形に図示して説明しているが、本発明はこれに限定されず、第1及び第2ビア溝122a、122bの形状は、必要に応じて、円形、四角形及び三角形などと多様に変更されることができる。
【0036】
このような第1及び第2ビア溝122a、122bに導電性物質を充填するか、またはキャスタレーション(castellation)して第1及び第2ビア電極141、142をそれぞれ形成する。
【0037】
第2内部電極122は、キャパシタ本体110のエッジから離隔して配置される。第1内部電極121は、両端がキャパシタ本体110の第3及び第4面3、4から外部にそれぞれ露出する。また、第1内部電極121は、Y方向の両側のエッジ(edge)のうち、第1及び第2ビア溝122a、122bと対応する位置に第1及び第2ビア溝122a、122bより大きく第1及び第2ビア離隔溝121a、121bが設けられる。
【0038】
従って、第1及び第2ビア電極141、142は、第1及び第2ビア溝122a、122bと接触してZ方向に複数の第2内部電極122を電気的に連結し、第1及び第2ビア離隔溝121a、121bによって第1内部電極121とは離隔した状態となり電気的に連結しない。
【0039】
第1及び第2外部電極131、132は、キャパシタ本体110の第3及び第4面3、4にそれぞれ配置され、第1内部電極121の両端とそれぞれ接続する。この時、第1及び第2外部電極131、132は、キャパシタ本体110の第3及び第4面3、4から第1面1の一部まで延長することができる。また、必要に応じて、第1及び第2外部電極131、132は、キャパシタ本体110の第2面2の一部まで延長することができ、さらに第5及び第6面5、6の一部までそれぞれ延長することができる。
【0040】
第3及び第4外部電極133、134は、キャパシタ本体110の第1面1にY方向に互いに離隔して配置され、第1及び第2ビア電極141、142の露出した下端部とそれぞれ接続する。
【0041】
一方、第1及び第2ビア電極141、142がキャパシタ本体110の第2面2から外部に露出すると、第3及び第4外部電極133'、134'は、キャパシタ本体110の第2面2にY方向に離隔してさらに配置されることができ、第1及び第2ビア電極141、142の露出した上端部とそれぞれ接続することができる。
【0042】
上記のように内部電極が誘電体層の積層方向に沿って形成されるビア電極を通じてキャパシタ本体の実装面に形成された外部電極と電気的に接続すれば、異なる極性を有する内部電極の重なり面積を増加させて、誘電体層と内部電極の厚さを薄くして積層数を増加させるか誘電率を増加させることなく、同一のサイズで製品の容量を増加させることができる。
【0043】
例えば、外部電極がキャパシタ本体の長さ方向の両端に形成された2端子構造のキャパシタに比べて第1内部電極と第2内部電極がオーバーラップする面積を最大137%増加させることができる。従って、ESLを低くしながらも、製品のサイズを1005未満に減らすことができるため、基板実装の際に実装面積を大幅に減らすことができる。
【0044】
図5a及び
図5bは、本発明の第2実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、
図6は、本発明の第2実施形態による積層型キャパシタの底面図である。
【0045】
ここで、誘電体層111及び第1~第4外部電極131~134の構造は、前述した第1実施形態と類似するので、重複を避けるために具体的な説明は省略する。
【0046】
図5a及び
図6を参照すると、第1及び第2ビア溝123d、123eは、キャパシタ本体110の第5及び第6面5、6に誘電体層111の積層方向のZ方向に沿って設けられ、第1及び第2リード部123b、123cのエッジの一部がそれぞれ除去されるように設けられる。
【0047】
このような第1及び第2ビア溝123d、123eに導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして第1及び第2ビア電極141'、142'をそれぞれ形成する。
【0048】
第2内部電極123は、本体部123aと第1及び第2リード部123b、123cとを含む。本体部123aは、キャパシタ本体110のエッジから離隔して配置される部分であり、第1内部電極121'とオーバーラップする部分である。第1及び第2リード部123b、123cは、本体部123aにおいて、キャパシタ本体110の第5及び第6面5、6から外部にそれぞれ露出して延在する部分である。
【0049】
第1内部電極121'は、第1及び第2ビア溝123d、123eとZ方向においてオーバーラップしないように配置される。そのため、第1内部電極121'の幅が第2内部電極123の本体部123aの幅以下に形成されることができる。従って、第1及び第2ビア電極141'、142'は、第1及び第2ビア溝123d、123eと接触してZ方向に複数の第1及び第2リード部123b、123cをそれぞれ電気的に連結し、第1内部電極121とは離隔した状態となり電気的に連結しない。
【0050】
第1及び第2外部電極131、132は、キャパシタ本体110の第3及び第4面3、4にそれぞれ配置され、第1内部電極121'の両端とそれぞれ接続する。第3及び第4外部電極133、134は、キャパシタ本体110の第1面1にY方向に互いに離隔して配置され、第1及び第2ビア電極141'、142'の露出した下端部とそれぞれ接続する。
【0051】
そして、キャパシタ本体110の第5及び第6面5、6には、絶縁部151、152が形成されることができる。絶縁部151、152は、キャパシタ本体110の第5及び第6面5、6を非伝導性物質でモールド被膜処理するか、または別途のセラミックシートなどを必要な数だけ付着して形成することができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0052】
この時、絶縁部151、152は、絶縁性樹脂、絶縁性セラミック、及び絶縁性樹脂とフィラーの中から選択された少なくとも1種以上の材料からなることができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0053】
このような絶縁部151、152は、第1及び第2リード部123b、123cにおいてキャパシタ本体110の第5及び第6面5、6から外部に露出した部分と、第1及び第2ビア電極141'、142'においてキャパシタ本体110の第5及び第6面5、6から外部に露出した部分をカバーして絶縁する役割を果たす。
【0054】
また、絶縁部151、152は、キャパシタ本体110の耐久性を高め、所定厚さのマージンをさらに確保して、キャパシタの信頼性を向上させる役割を果たすことができる。また、絶縁部151、152は、キャパシタ本体110を形成した後に形成されるため、絶縁性、キャパシタ本体110の耐久性及びキャパシタの信頼性が一定水準で維持される限度内でその厚さを最小化すれば、製品の大きさを最小化することができる。
【0055】
図7は、本発明の第3実施形態による積層型キャパシタを概略的に示す斜視図であり、
図8a及び
図8bは、本発明の第3実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、
図9は、
図7に示すキャパシタの底面図であり、
図10は、
図7において、絶縁部を除去した状態で、キャパシタ本体の長さ方向の一面を示す側面図である。
【0056】
ここで、誘電体層111と第3及び第4外部電極133、134の構造は、前述した第1実施形態と類似するので、重複を避けるために具体的な説明は省略する。
【0057】
図7~
図10を参照すると、第1及び第2ビア電極141、142は、複数の第2内部電極125を貫通してキャパシタ本体110'の第1面1から外部に露出し、キャパシタ本体110'のY方向において互いに離隔して配置される。
【0058】
本発明の第3実施形態による積層型キャパシタ100'は、第3ビア電極143及び第4ビア電極144をさらに含む。第3及び第4ビア電極143、144は、複数の第1内部電極124を貫通してキャパシタ本体110'の第1面1から外部に露出し、キャパシタ本体110'のX方向において互いに離隔して配置される。
【0059】
そして、第1及び第2外部電極131'、132'は、キャパシタ本体110'の第1面1上にX方向において互いに離隔して配置され、第3及び第4ビア電極143、144の下端部とそれぞれ接続する。
【0060】
第3及び第4外部電極133、134は、キャパシタ本体110'の第1面1上にY方向において互いに離隔して配置され、第1及び第2ビア電極141、142の下端部とそれぞれ接続する。
【0061】
一方、第1及び第2ビア電極141、142がキャパシタ本体110'の第2面2から外部に露出すれば、第3及び第4外部電極133'、134'は、キャパシタ本体110'の第2面2上にY方向において離隔してさらに配置されることができ、第1及び第2ビア電極141、142の露出した上端部とそれぞれ接続することができる。
【0062】
また、第1及び第2外部電極131"、132"は、キャパシタ本体110'の第2面2にX方向に離隔してさらに配置されることができ、第3及び第4ビア電極143、144の露出した上端部とそれぞれ接続することができる。
【0063】
第1及び第2ビア溝125a、125bは、誘電体層111の積層方向のZ方向に沿って設けられ、第2内部電極125のY方向の両側のエッジの一部がそれぞれ除去されるように設けられる。
【0064】
第3及び第4ビア溝124a、124bは、誘電体層111の積層方向のZ方向に沿って設けられ、第1内部電極124のX方向の両側のエッジの一部がそれぞれ除去されるように設けられる。
【0065】
このような第1~第4ビア溝125a、125b、124a、124bに導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして第1~第4ビア電極141~144をそれぞれ形成する。
【0066】
第2内部電極125は、キャパシタ本体110'のエッジから離隔して配置され、第3及び第4ビア溝124a、124bとZ方向においてオーバーラップしないように配置される。
【0067】
そのため、第2内部電極125の長さは第1内部電極124において第3及び第4ビア溝124a、124bの大きさを除外した長さ以下に形成されることができる。
【0068】
第1内部電極124は、両端がキャパシタ本体110'の第3及び第4面3、4から外部にそれぞれ露出する。また、第1内部電極124は、Y方向の両側のエッジ(edge)のうち、第1及び第2ビア溝125a、125bと対応する位置に第1及び第2ビア溝125a、125bより大きく第1及び第2ビア離隔溝124c、124dが設けられる。
【0069】
従って、第1及び第2ビア電極141、142は、第1及び第2ビア溝125a、125bと接触してZ方向に複数の第2内部電極125を電気的に連結し、第1内部電極124とは第1及び第2ビア離隔溝121a、121bによって離隔した状態となり電気的に連結しない。
【0070】
そして、キャパシタ本体110'の第3及び第4面3、4には絶縁部153、154が形成されることができる。このような絶縁部153、154は、第1内部電極124においてキャパシタ本体110'の第3及び第4面3、4から外部に露出した部分と、第3及び第4ビア電極143、143においてキャパシタ本体110'の第3及び第4面3、4から外部に露出した部分とをカバーして絶縁する役割を果たす。
【0071】
本実施形態の場合、外部電極がキャパシタ本体の実装面だけに配置されるため、基板に実装の際に接触面積が小さく、実装面積を減少させることができる。
【0072】
図11a及び
図11bは、本発明の第4実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、
図12は、本発明の第4実施形態による積層型キャパシタの底面図である。
【0073】
ここで、誘電体層111と第1~第4外部電極131'、132'、133、134の構造は、前述した第3実施形態と類似するので、重複を避けるために具体的な説明は省略する。
【0074】
図11a及び
図12を参照すると、第1及び第2ビア溝127a、127bは、第2内部電極127のY方向の両側のエッジの一部が除去されるように設けられる。第3及び第4ビア溝126a、126bは、複数の第1内部電極126を貫通し、X方向に互いに離隔して配置される。
【0075】
本実施形態では、第3及び第4ビア溝126a、126bの形状を円形に図示して説明しているが、本発明はこれに限定されず、第3及び第4ビア溝126a、126bの形状は、必要に応じて、楕円形及び多角形などと多様に変更されることができる。
【0076】
このような第1~第4ビア溝127a、127b、126a、126bに導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして第1~第4ビア電極141、142、145、146をそれぞれ形成する。
【0077】
第2内部電極127は、キャパシタ本体110'のエッジから離隔して配置され、第3及び第4ビア溝126a、126bと対応する位置に第3及び第4ビア溝126a、126bより大きく第3及び第4ビア離隔溝127c、127dが設けられる。
【0078】
第1内部電極126は、キャパシタ本体110'のエッジから離隔して配置され、第1及び第2ビア溝127a、127bと対応する位置に第1及び第2ビア溝127a、127bより大きく第1及び第2ビア離隔溝126c、126dが設けられる。
【0079】
従って、第1及び第2ビア電極141、142は、第1及び第2ビア溝127a、127bと接触してZ方向に複数の第2内部電極127を電気的に連結し、第1内部電極126とは第1及び第2ビア離隔溝126c、126dによって離隔した状態となり電気的に連結しない。
【0080】
第3ビア電極145及び第4ビア電極146は、第3及び第4ビア溝126a、126bと接触してZ方向に複数の第1内部電極126を電気的に連結し、第2内部電極127とは第3及び第4ビア離隔溝127c、127dによって離隔した状態となり電気的に連結しない。
【0081】
本実施形態では、第1及び第2内部電極126、127がキャパシタ本体110'の内側に離隔した位置に配置され、キャパシタ本体110'の四隅に主に発生するクラック及びディラミネーションを防止する効果を向上させることができる。
【0082】
図13a及び
図13bは、本発明の第5実施形態による積層型キャパシタにおいて、第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、
図14は、本発明の第5実施形態による積層型キャパシタの底面図である。
【0083】
ここで、誘電体層111と第1~第4外部電極131'、132'、133、134の構造は、前述した第3実施形態と類似するので、重複を避けるために具体的な説明は省略する。
【0084】
図13a及び
図14を参照すると、第1及び第2ビア溝129a、129bは、キャパシタ本体110'の第5及び第6面5、6に誘電体層111の積層方向のZ方向に沿って設けられ、第2内部電極129のY方向の両側のエッジの一部がそれぞれ除去されるように設けられる。
【0085】
第3及び第4ビア溝128a、128bは、キャパシタ本体110'の第3及び第4面3、4に誘電体層111の積層方向のZ方向に沿って設けられ、第1内部電極128のX方向の両側のエッジの一部がそれぞれ除去されるように設けられる。
【0086】
このような第1~第4ビア溝129a、129b、128a、128bに導電性物質を充填するか、またはキャスタレーションして第1~第4ビア電極141'、142'、143、144をそれぞれ形成する。
【0087】
第2内部電極129は、キャパシタ本体110'の第3~第6面3、4、5、6から外部に露出し、X方向の両側のエッジに第3及び第4ビア離隔溝129c、129dが設けられる。
【0088】
第3及び第4ビア離隔溝129c、129dは、第3及び第4ビア溝128a、128bとZ方向においてオーバーラップする位置に配置され、第3及び第4ビア溝128a、128bと接触しないように第3及び第4ビア溝128a、128bより大きく設けられる。
【0089】
第1内部電極128は、キャパシタ本体110'の第3~第6面3、4、5、6から外部に露出し、Y方向の両側のエッジに第1及び第2ビア離隔溝128c、128dが設けられる。
【0090】
第1及び第2ビア離隔溝128c、128dは、第1及び第2ビア溝129a、129bとZ方向においてオーバーラップする位置に配置され、第1及び第2ビア溝129a、129bと接触しないように第1及び第2ビア溝129a、129bより大きく設けられる。
【0091】
従って、第1及び第2ビア電極141'、142'は、第1及び第2ビア溝129a、129bと接触してZ方向に複数の第2内部電極129を電気的に連結し、第1及び第2ビア離隔溝128c、128dによって第1内部電極128とは離隔した状態となり電気的に連結しない。
【0092】
第3及び第4ビア電極143、144は、第3及び第4ビア溝128a、128bと接触してZ方向に複数の第1内部電極128を電気的に連結し、第3及び第4ビア離隔溝129c、129dによって第2内部電極129とは離隔した状態となり電気的に連結しない。
【0093】
第1及び第2外部電極131'、132'は、キャパシタ本体110'の第1面1にX方向に離隔して形成され、第3及び第4ビア電極143、144の下端部と接続する。
【0094】
第3及び第4外部電極133、134は、キャパシタ本体110'の第1面1にY方向に離隔して形成され、第1及び第2ビア電極141'、142'の下端部と接続する。
【0095】
そして、キャパシタ本体110'の第3~第6面3、4、5、6には絶縁部155が形成されることができる。このような絶縁部155は、第1及び第2内部電極128、129においてキャパシタ本体110'の第3~第6面3、4、5、6から外部に露出するエッジ、第1及び第2ビア電極141'、142'のキャパシタ本体110'の第3及び第4面3、4から外部に露出する部分、及び第3及び第4ビア電極143、144のキャパシタ本体110'の第5及び第6面5、6から外部に露出する部分をカバーして絶縁する役割を果たす。
【0096】
<積層型キャパシタの実装基板>
図15を参照すると、本実施形態による積層型キャパシタの実装基板は、積層型キャパシタ100が実装される基板210と、基板210の上面にX方向に互いに離隔して配置される第1及び第2電極パッド221、222と、Y方向に互いに離隔して配置される第3及び第4電極パッド223、224とを含む。
【0097】
積層型キャパシタ100は、第1及び第2外部電極131、132が第1及び第2電極パッド221、222上に接触して位置した状態で半田230によって固定され、第3及び第4外部電極133、134が第3及び第4電極パッド上に接触して位置した状態で半田230によって固定されて、基板210と電気的に連結することができる。
【0098】
一方、
図15は、
図1の積層型キャパシタを実装する形態で図示して説明しているが、本発明はこれに限定されず、他の実施形態の積層型キャパシタも類似した構造で基板に実装して、実装基板を構成することができる。
【0099】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0100】
100、100' 積層型キャパシタ
110、110' キャパシタ本体
111 誘電体層
121 第1内部電極
121a 第1ビア離隔溝
121b 第2ビア離隔溝
122 第2内部電極
122a 第1ビア溝
122b 第2ビア溝
141 第1ビア電極
142 第2ビア電極
143、145 第3ビア電極
144、146 第4ビア電極
131~134 第1~第4外部電極
151~155 絶縁部
210 基板
221~224 第1~第4電極パッド
230 半田