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特許7115237照明器具故障検知システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】照明器具故障検知システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/16 20200101AFI20220802BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20220802BHJP
   H05B 47/20 20200101ALI20220802BHJP
【FI】
H05B47/16
H05B47/18
H05B47/20
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018211583
(22)【出願日】2018-11-09
(65)【公開番号】P2020077584
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-09-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128277
【弁理士】
【氏名又は名称】專徳院 博
(72)【発明者】
【氏名】福本 直紀
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-241289(JP,A)
【文献】特開2014-150640(JP,A)
【文献】特開2003-45682(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
45/00-45/58
47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具の使用電力量Pを計測し当該データを所定時間間隔で送信するスマートメーターと、
ネットワークを介して前記スマートメーターと接続し、前記使用電力量Pを用いて算出される所定データを閾値と比較し前記照明器具の故障を検知する故障検知装置と、
を含み、
前記所定データの算出に用いる使用電力量Pを決める基準時間θが設定され、
前記所定データが、前記スマートメーターから送信される使用電力量Pを使用し算出される基準時間θ内の使用電力量Pθ及び所定の電力量を使用するに要する時間Δtであることを特徴とする照明器具故障検知システム。
【請求項2】
前記基準時間θが、夏至の日の入時刻から日の出時刻までの時間であることを特徴とする請求項1に記載の照明器具故障検知システム。
【請求項3】
前記閾値が、前記照明器具の正常時の基準時間θ内の使用電力量Pθ、又は前記照明器具の正常時の所定の電力量を使用するに要する時間Δtであり、
前記故障検知装置は、前記使用電力量Pθが前記閾値である前記照明器具の正常時の基準時間θ内の使用電力量Pθに比較して小さいとき、又は所定の電力量を使用するに要する時間Δtが前記閾値である前記照明器具の正常時の所定の電力量を使用するに要する時間Δtに比較して長いとき、前記照明器具が故障であると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の照明器具故障検知システム。
【請求項4】
前記故障検知装置は、前記基準時間θ内の使用電力量Pθがゼロであるときは、前記照明器具が故障であると判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の照明器具故障検知システム。
【請求項5】
前記所定の電力量を使用するに要する時間Δtにおける所定の電力量が、前記スマートメーターから送信される使用電力量の最小単位Pminであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明器具故障検知システム。
【請求項6】
前記故障検知装置は、前記照明器具の正常時の基準時間θ内における単位時間の使用電力量P’の大きさにより異なる故障判定基準を有し、
前記使用電力量P’が、前記スマートメーターから送信される使用電力量の最小単位Pmin以上のときは、前記所定データのうち前記基準時間θ内の使用電力量Pθを使用し故障判定を行い、
前記使用電力量P’が、前記スマートメーターから送信される使用電力量の最小単位Pmin未満のときは、前記所定データのうち所定の電力量を使用するに要する時間Δtを使用し故障判定を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明器具故障検知システム。
【請求項7】
前記照明器具が、高層建築物に設置された航空障害灯、又は街灯、防犯灯、道路照明灯であり、
前記高層建築物には少なくとも鉄塔、煙突、橋、クレーン、ビルが含まれることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の照明器具故障検知システム。
【請求項8】
前記故障検知装置がコンピュータであり、前記故障検知装置に請求項1から6のいずれか1項に記載の前記照明器具の故障の有無を判定させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空障害灯、街灯などの照明器具の故障を検知する照明器具故障検知システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
夜間に飛行する航空機に対して鉄塔、煙突、橋、ビル等の高層建築物の存在を示すために航空法に基づき航空障害灯が設置されている。航空障害灯は、周囲の照度を検知し、暗くなると自動的に点灯し、明るくなると自動的に消灯するものや、明るい時は明るく点滅し、暗くなると点滅の明るさが暗くなる仕組みのものが一般的である。航空障害灯の灯器は、従来は白熱電球が主流であったが、近年は長寿命で消費電力の少ないLEDタイプが増えてきている。
【0003】
球切れが発生すると、すみやかに灯器の交換を行う必要があり、球切れの検知は重要な課題である。従来、球切れ等による消灯を検知するため、特に郊外や山間部にある鉄塔では夜間のパトロール、近隣に居住されている方に消灯していたら連絡をもらうといった方法で対応しており、人手やコストがかかっていた。
【0004】
一方で、自動的に航空障害灯の故障を検出し報知する方法、システムも開発されている。例えば、送電鉄塔等に設置された航空障害灯をITVカメラで撮影し故障判定用の画像を得て、その画像から航空障害灯の発光強度を算出し、それを閾値と比較することで航空障害灯の故障を判定するシステムがある(例えば特許文献1参照)。航空障害灯の故障の検知に、航空障害灯の発光レベルを用いる方法は、他にも幾つかの方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0005】
街灯においても、街灯切れを管理機関で自動的かつ迅速に把握できるようにした街灯監視システムが提案されている(例えば特許文献3参照)。このシステムは、街灯切れを検出手段を介して検出し、街灯切れ情報及びID情報をネットワークシステムを介して管理機関装置に送信し、管理機関装置は、受信情報が街灯切れ情報を含んでいるときはその街灯切れ情報及びID情報を操作表示手段に表示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2014-235806号公報
【文献】特開2013-157150号公報
【文献】特開2004-14210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電力会社が管理する鉄塔、煙突、さらにはそれに設置されている航空障害灯の数は非常に多いため、これに上記特許文献に記載されているような航空障害灯・街灯の故障検知システムを導入するには多額のコストが掛かる。既存の設備、システム、装置を有効活用する等により、安価に航空障害灯、街灯などの照明器具の故障を検知するシステムの開発が求められている。
【0008】
本発明の目的は、既設の装置、設備等を利用し安価にまた容易に実施することが可能な航空障害灯、街灯などの照明器具の故障を検知する照明器具故障検知システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、照明器具の使用電力量Pを計測し当該データを所定時間間隔で送信するスマートメーターと、ネットワークを介して前記スマートメーターと接続し、前記使用電力量Pを用いて算出される所定データを閾値と比較し前記照明器具の故障を検知する故障検知装置と、を含み、前記所定データの算出に用いる使用電力量Pを決める基準時間θが設定され、前記所定データが、前記スマートメーターから送信される使用電力量Pを使用し算出される基準時間θ内の使用電力量Pθ及び所定の電力量を使用するに要する時間Δtであることを特徴とする照明器具故障検知システムである。
【0010】
本発明の照明器具故障検知システムにおいて、前記基準時間θが、夏至の日の入時刻から日の出時刻までの時間であることを特徴とする。
【0011】
本発明の照明器具故障検知システムにおいて、前記閾値が、前記照明器具の正常時の基準時間θ内の使用電力量Pθ、又は前記照明器具の正常時の所定の電力量を使用するに要する時間Δtであり、前記故障検知装置は、前記使用電力量Pθが前記閾値である前記照明器具の正常時の基準時間θ内の使用電力量Pθに比較して小さいとき、又は所定の電力量を使用するに要する時間Δtが前記閾値である前記照明器具の正常時の所定の電力量を使用するに要する時間Δtに比較して長いとき、前記照明器具が故障であると判定することを特徴とする。
【0012】
本発明の照明器具故障検知システムにおいて、前記故障検知装置は、前記基準時間θ内の使用電力量Pθがゼロであるときは、前記照明器具が故障であると判定することを特徴とする。
【0013】
本発明の照明器具故障検知システムにおいて、前記所定の電力量を使用するに要する時間Δtにおける所定の電力量が、前記スマートメーターから送信される使用電力量の最小単位Pminであることを特徴とする。
【0014】
本発明の照明器具故障検知システムにおいて、前記故障検知装置は、前記照明器具の正常時の基準時間θ内における単位時間の使用電力量P’の大きさにより異なる故障判定基準を有し、前記使用電力量P’が、前記スマートメーターから送信される使用電力量の最小単位Pmin以上のときは、前記所定データのうち前記基準時間θ内の使用電力量Pθを使用し故障判定を行い、前記使用電力量P’が、前記スマートメーターから送信される使用電力量の最小単位Pmin未満のときは、前記所定データのうち所定の電力量を使用するに要する時間Δtを使用し故障判定を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明の照明器具故障検知システムにおいて、前記照明器具が、高層建築物に設置された航空障害灯、又は街灯、防犯灯、道路照明灯であり、前記高層建築物には少なくとも鉄塔、煙突、橋、クレーン、ビルが含まれることを特徴とする。
【0016】
本発明は、前記故障検知装置がコンピュータであり、前記故障検知装置に前記照明器具の故障の有無を判定させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、既設の装置、設備等を利用し安価にまた容易に実施することが可能な航空障害灯、街灯などの照明器具の故障を検知する照明器具故障検知システム及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態の照明器具故障検知システム1の構成図である。
図2図1の照明器具故障検知システム1の故障検知装置30の機能構成図、故障検知装置30のデータベース部34の一例である。
図3図1の照明器具故障検知システム1の故障検知手順を示すフローチャートである。
図4図1の照明器具故障検知システム1の故障検知要領を説明するための図であり、30分間毎の使用電力量差分ΔPを示す図である。
図5図1の照明器具故障検知システム1の故障検知要領を説明するための図であり、30分間毎の使用電力量差分ΔPを示す図である。
図6図1の照明器具故障検知システム1の故障検知要領を説明するための図であり、30分間毎の使用電力量差分ΔPを示す図である。
図7図3の故障検知手順の第1変形例であり、要部を記載したフローチャートである。
図8】本発明の第1実施形態の照明器具故障検知システム1の他の故障検知手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態の照明器具故障検知システム1の構成図である。図2(A)は、照明器具故障検知システム1の故障検知装置30の機能構成図、図2(B)は、故障検知装置30のデータベース部34の一例である。図3は、照明器具故障検知システム1の故障検知手順を示すフローチャートである。
【0020】
本発明の第1実施形態の照明器具故障検知システム1(以下故障検知システム1と記す)は、鉄塔に設置された航空障害灯など屋外に設置され、周囲の照度により点灯し又は消灯する照明器具100の故障を検知するシステムであり、照明器具100の消費電力量を計測するスマートメーター10と、ネットワーク20を介してスマートメーター10と接続し、照明器具100の故障を検知する故障検知装置30と、故障を報知する故障報知手段45とを含む。
【0021】
故障検知システム1は、1つの高層建築物200を単位とし、高層建築物200ごとに照明器具100が正常か又は故障かを判定し、故障を検知するとこれを報知する。ここで照明器具100の正常とは、1つの高層建築物200において複数個の照明器具100のいずれもが故障していない状態をいい、故障とは、複数個の照明器具100の1灯以上が、断芯、劣化、電源トラブル等により非点灯の状態にあることをいう。
【0022】
照明器具100は、鉄塔、煙突、橋、クレーン、ビル等の高層建築物200に設置された航空障害灯、その他に街灯、防犯灯、道路照明灯が該当する。本実施形態では照明器具100が、2基の鉄塔200a、200b、1搭の煙突200c、1棟のビル200dに設置された航空障害灯100a、100b、100c、100dであるが、これに限定されるものではない。また鉄塔200aを始め各高層建築物200には4個の航空障害灯100が設置されているが、灯器の設置数もこれに限定されるものではない。
【0023】
スマートメーター10(10a、10b、10c、10d)は、電力をデジタルで計測する計測機能、データを送信する通信機能を備える電力量計であり、各高層建築物200にそれぞれに1台設置され、それぞれの照明器具100の使用電力量を計測し、それぞれの照明器具100の識別番号IDと使用電力量とを紐付け故障検知装置30に送信する。
【0024】
このスマートメーター10は、ビル200dに設置されるものも含め、それぞれの照明器具100の使用電力量のみを計測しそのデータを送信する。またスマートメーター10は、送信する使用電力量P(以下、メーター値Pと記す)の最小単位Pminが0.1kWhであり、データ送信間隔が30分である。
【0025】
従来から電力会社が管理する鉄塔には航空障害灯の消費電力を計測するための電力量計が設置されている。本実施形態で使用するスマートメーター10の仕様は、従来から一般的に使用されているスマートメーターと同じであるから、鉄塔に航空障害灯の消費電力を計測するためのスマートメーターが設置されている場合には既設のスメートメーターを使用することができる。
【0026】
故障検知装置30は、電力会社等に設置され、スマートメーター10からのメーター値Pを基に照明器具100の故障を検知する装置であり、データ送受信部31、入出力部32、記憶部33、データベース部34、判定部35、制御部36を含む。
【0027】
データ送受信部31は、ネットワーク20を介して接続するスマートメーター10から30分間隔で送信される照明器具100の識別番号ID及びメーター値Pを受信する。入出力部32は、キーボード、マスス、CD読み取り装置等の入力装置40、ディスプレイ46、プリンタ47等の出力装置45と接続する。
【0028】
記憶部33は、スマートメーター10から定期的に送信される照明器具100の識別番号ID及びメーター値Pを送信時刻と紐付けして記憶する。さらに故障判定のためのプログラムを格納する。また入出力部32を介して入力される故障判定に使用する設定値、例えば閾値S、基準時間θである夏至の日の入時刻から翌日の日の出時刻を格納する。
【0029】
データベース部34は、各照明器具100の識別番号ID、各高層建築物の名称及び場所、各照明器具100の設置個数N、1灯当たりの定格消費電力p、定格消費電力P0を格納する。定格消費電力P0=N×pである。図2(B)にデータベース部34の一例を示す。データベース部34は、ここに示す項目、数値に限定されるものではない。
【0030】
判定部35は、記憶部33に格納された故障判定のためのプログラムに従い、スマートメーター10から定期的に送信される各照明器具100のメーター値Pから故障の有無を判定する。照明器具100の故障の有無の判定手順は、後述する。制御部36は、故障検知装置30全体の制御を行う。
【0031】
故障検知装置30は、照明器具100の故障を検知すると、該当する高層建築物200の照明器具100の識別番号ID、各高層建築物200の場所等を故障報知手段に出力する。本実施形態において故障報知手段は、故障検知装置30に併設された出力装置45であるディスプレイ46及びプリンタ47である。故障報知手段は、照明器具100の故障を確実に報知することができれば他の装置であってもよく、故障検知装置30に併設されていなくてもよい。
【0032】
上記故障検知装置30は、故障判定のためのプログラムをインストールしたコンピュータを用いて実現することができる。電力会社では、従来から自社の鉄塔、煙突など高層建築物200に設置された航空障害灯100を管理するシステムを有している。この管理システムは、一般的に高層建築物200ごとに電力量計を設置し、航空障害灯100の使用電力量を電力量計で計測し、これを管理用サーバで一括的に管理している。
【0033】
本実施形態の故障検知システム1と上記管理システムとは、構成が多くの部分で共通するので比較的簡単な変更で上記管理システムを本故障検知システム1として使用することができる。特に上記管理システムで使用する電力量計がスマートメーターであれば、上記管理システムに本発明の故障判定用プログラムをインストールする等により容易に実現できる。
【0034】
次に照明器具100の故障の検知手順を図3を用いて説明する。以下の照明器具100の故障の検知手順は、プログラム化され、故障検知装置30にインストールされている。故障判定で使用する基準時間θは、夏至の日の入時刻から翌日の日の出時刻でありこれは予め入力されている。ここでは夏至の日の入時刻は19時30分、日の出時刻は翌日の4時であり、基準時間θは8時間30分とする。以下、鉄塔200aに設置された4個の航空障害灯100aの故障の有無を検知する場合を例とする。
【0035】
故障検知装置30は、スマートメーター10から30分間隔で送信されるメーター値Pのうち基準時間θである夏至の日の入時刻から日の出時刻までの間のデータを用いて故障の有無を判断する。航空障害灯100aは、季節、天候、周囲の状況によって点灯、消灯するタイミングが日々違うため、ここでは消費電力を一定な条件で判定すべく、周囲が暗く航空障害灯100aが確実に夜間モードで点灯している時間帯(夏至の日の入り~日の出)のデータのみで判断する。
【0036】
本故障検知方法では、データとして基準時間θ内の使用電力量Pθ及び所定の電力量を使用するに要する時間Δtを用い、使用電力量Pθ及び時間Δtそれぞれを、閾値である航空障害灯100aの正常時の基準時間θ内の使用電力量Pθ及び航空障害灯100aの正常時の所定の電力量を使用するに要する時間Δtと比較することで行う。ここでは、所定の電力量を使用するに要する時間Δtにおける所定の電力量として、スマートメーター10から送信される使用電力量の最小単位Pminである0.1kWhを使用する。
【0037】
航空障害灯100aの故障判定は、基準時間θ内の使用電力量Pθが閾値である正常時の基準時間θ内の使用電力量Pθよりも小さいとき、又は所定の電力量を使用するに要する時間Δtが閾値である正常時の所定の電力量を使用するに要する時間Δtよりも大きいとき航空障害灯100aが故障であると判定する。さらに基準時間θ内の使用電力量Pθがゼロであるときは、照明器具が故障であると判定する。以下、具体的な手順を説明する。
【0038】
故障検知装置30は、スマートメーター10から30分間隔で送信される各高層建築物200の航空障害灯100の識別番号ID及びメーター値Pを送信時刻と紐付けして記憶部33に記憶する(ステップS1)。ここで使用するスマートメーター10は、送信するデータの最小単位Pminが0.1kWhゆえ、メーター値Pは、○○○.○(kWh)の型式で送信される。
【0039】
故障検知装置30は、常時、各照明器具100の故障の有無を監視しており、判定部35は、航空障害灯100aの故障を検知すべく、記憶部33から航空障害灯100aの基準時間θ内のメーター値Pを読み出し、前後のメーター値Pの差分ΔP(以下、使用電力量差分ΔPと記す)を算出する。例えば19時30分のメーター値Pから19時のメーター値Pを減算し、この値を19時30分の使用電力量差分ΔPとする。以下、同様にして使用電力量差分ΔPを算出する(ステップS2)。
【0040】
ステップS2で算出される使用電力量差分ΔPの結果の一例を、表1及び表2、図4図6に示した。表1及び表2は、5W×4灯の航空障害灯100aの正常状態及び航空障害灯100aの1灯が故障したときの使用電力量差分ΔPの結果である。図4図6は、定格消費電力P0が20W、80W及び12Wの航空障害灯100aについて、それぞれ正常状態及び航空障害灯100aの1灯が故障したときの使用電力量差分ΔPを時刻に対応させて示した図である。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
次に判定部35は、以下の要領で0.1kWhを消費するに必要な時間Δtを算出する(ステップS3)。時間Δtは、ステップS2で算出した基準時間θ内の使用電力量差分ΔPが0.1となった時刻を起点として、次の使用電力量差分ΔPが0.1となるまでの時刻から求める(図4参照)。この0.1kWhを消費するに必要な時間Δtは、より正確には0.1kWhを消費する時間間隔Δt(以下、0.1kWh消費間隔Δtと記す)というべきものである。
【0044】
ところで定格消費電力P0が小さい航空障害灯100aにおいて、4灯の灯器のうち1灯が故障すると0.1kWh消費間隔Δtが基準時間θを超える場合がある。この場合一晩の基準時間θ内のメーター値Pから0.1kWh消費間隔Δtを算出することができない。この場合には、ステップS3において0.1kWh消費間隔Δt=0とする。
【0045】
ステップS4では、ステップS3で算出した0.1kWh消費間隔Δtと閾値Sとを比較し、0.1kWh消費間隔Δtが閾値Sよりも大きいときには故障と判定し、ステップS5に進み、一方、0.1kWh消費間隔Δtが閾値S以下であればステップS6に進む。閾値Sは、航空障害灯100aの正常状態時の0.1kWh消費間隔Δtであり、航空障害灯100aの正常状態時の基準時間θの使用電力量Pを用いてステップS3により算出される。ここでの故障判定は、航空障害灯100aが故障すると正常時に比較して使用電力量が低下し、0.1kWh消費間隔が長くなることによる。
【0046】
ステップS5では、データベース部34から、航空障害灯100aが設置されている鉄塔200aの名称、場所、識別番号ID、航空障害灯100aの仕様、故障検知日時などの故障情報を出力装置45であるディスプレイ46及びプリンタ47に出力する。
【0047】
ステップS6は、0.1kWh消費間隔Δt=0か否かを判定するステップである。0.1kWh消費間隔Δt=0ではないと判断すると、ステップS7において基準時間θ内の使用電力量Pθを算出する。基準時間θ内の使用電力量Pθは、一晩の基準時間θ内の使用電力量の差分として与えられる。具体的には判定部35は、記憶部33から航空障害灯100aの基準時間θ内の終点である4時のメーター値P、及び基準時間θ内の始点である19時30分のメーター値Pを読み出し、前者から後者を減算し使用電力量Pθを算出する。
【0048】
ステップS8では、ステップS7で算出した基準時間θ内の消費電力量Pθと閾値Sとを比較し、使用電力量Pθが閾値Sよりも小さいときには故障と判定し、ステップS5に進み、一方、使用電力量Pθが閾値S以上であれば正常であると判断し、ステップS1に戻る。閾値Sは、航空障害灯100aの正常状態時の基準時間θ内の使用電力量Pθであり、航空障害灯100aの正常状態時の基準時間θの使用電力量Pを用いてステップS7により算出される。ここでの故障判定は、航空障害灯100aが故障すると正常時に比較して使用電力量が低下することによる。
【0049】
ステップS6において0.1kWh消費間隔Δt=0であると判断すると、ステップS9に進む。0.1kWh消費間隔Δt=0は、ステップS3において、基準時間θ内のメーター値Pから0.1kWh消費間隔Δtを算出することができない場合に設定される。この場合には、一晩の基準時間θ内のメーター値Pから基準時間θ内の使用電力量Pθを算出することができない。このためステップS9において2日以上、例えば1~数週間、又は1月の基準時間θ内の使用電力量の平均値Pθaveを算出する。
【0050】
ステップS10では、ステップS9で算出した使用電力量の平均値Pθaveと閾値Sとを比較し、使用電力量の平均値Pθaveが閾値Sよりも小さいときには故障と判定し、ステップS5に進み、一方、使用電力量の平均値Pθaveが閾値S以上であれば正常であると判断し、ステップS1に戻る。閾値Sは、航空障害灯100aの正常状態時の使用電力量の平均値PθaveNであり、航空障害灯100aの正常状態時の基準時間θの使用電力量Pを用いてステップS9により算出される。ここでの故障判定も航空障害灯100aが故障すると正常時に比較して使用電力量が低下することによる。
【0051】
以下、消費電力の異なる航空障害灯100aに対して、図3で示される故障検知方法を用いた判定例を示す。ここでは理解を容易にするために具体的な数値を示すが、本発明はこの数値に限定されるものではない。
【0052】
ケース1:5W×4灯の航空障害灯100a
1灯の定格消費電力piが5wである場合、航空障害灯100aの定格消費電力P0は20wであり、正常時の0.1kWh消費間隔Δtは5時間となり、閾値Sとして5が設定される。航空障害灯100aのうち1灯が故障した場合、航空障害灯100aの消費電力は15Wとなるため、ステップS3で算出される0.1kWh消費間隔Δtは6.5~7時間となる。よって0.1kWh消費間隔Δtが閾値Sを上回るため航空障害灯100aはステップS4において故障として判定される(図4参照)。
【0053】
ここで5W×4灯の航空障害灯100aのステップS7で算出される基準時間θ内の使用電力量Pθは、0.1~0.2kWhとなる。一方、一灯が故障し5W×3灯の航空障害灯100aのステップS7で算出される基準時間θ内の使用電力量Pθも、0.1~0.2kWhとなる。これから5W×4灯の航空障害灯100aの場合、0.1kWh消費間隔Δtを用いて故障を検知することができるが、基準時間θ内の使用電力量Pθからでは、故障を検知することができないことが分かる。
【0054】
ケース2:20W×4灯の航空障害灯100a
1灯の定格消費電力piが20wである場合、航空障害灯100aの定格消費電力P0は80wであり、正常時の0.1kWh消費間隔Δtは1~1.5時間となり、閾値Sとして1~1.5が設定される。航空障害灯100aのうち1灯が故障した場合、航空障害灯100aの消費電力は60Wとなるため、ステップS3で算出される0.1kWh消費間隔Δtは1.5~2時間となる。よって0.1kWh消費間隔Δtが閾値Sを上回るため航空障害灯100aはステップS4において故障として判定される(図5参照)。閾値Sは、0.1kWh消費間隔Δt1~1.5時間の平均値の1.25としてもよい。
【0055】
ここで20W×4灯の航空障害灯100aのステップS7で算出される基準時間θ内の使用電力量Pθは、0.6~0.7kWhとなる。一方、一灯が故障し20W×3灯の航空障害灯100aのステップS7で算出される基準時間θ内の使用電力量Pθは、0.5~0.6kWhとなる。
【0056】
以上より20W×4灯の航空障害灯100aの場合、0.1kWh消費間隔Δtを用いて故障を検知することが可能であり、また基準時間θ内の使用電力量Pθからも故障を検知することができる。
【0057】
ケース3:40W×4灯の航空障害灯100a
1灯の定格消費電力piが40wである場合、航空障害灯100aの定格消費電力P0は160wであり、正常時の0.1kWh消費間隔Δtは0.5~1時間となり、閾値Sとして0.5~1が設定される。航空障害灯100aのうち1灯が故障した場合、航空障害灯100aの消費電力は120Wとなるため、ステップS3で算出される0.1kWh消費間隔Δtは0.5~1時間となる。0.1kWh消費間隔Δtが閾値Sを上回らないためステップS4において故障と判定されない。
【0058】
40W×4灯の航空障害灯100aのステップS7で算出される基準時間θ内の使用電力量Pθは、1.3~1.4kWhとなり、閾値Sとして1.3~1.4が設定される。一方、一灯が故障し40W×3灯の航空障害灯100aのステップS7で算出される基準時間θ内の使用電力量Pθは、1.0~1.1kWhとなる。よって使用電力量Pθが閾値Sを下回るため航空障害灯100aはステップS8において故障として判定される。
【0059】
以上より40W×4灯の航空障害灯100aの場合、0.1kWh消費間隔Δtが正常時の0.1kWh消費間隔Δtと重なりあうため、0.1kWh消費間隔Δtを用いて故障を検知することはできない。一方、基準時間θ内の使用電力量Pθから故障を検知できることが分かる。
【0060】
ケース1:3W×4灯の航空障害灯100a
1灯の定格消費電力piが3wである場合、航空障害灯100aの定格消費電力P0は12wであり、正常時の0.1kWh消費間隔Δtは8~8.5時間となり、閾値Sとして8~8.5が設定される。なお消費電力が3Wの航空障害灯100aは、現在市販されている航空障害灯100aのうち最も消費電力の少ないものである。
【0061】
航空障害灯100aのうち1灯が故障した場合、航空障害灯100aの消費電力は9Wとなるため0.1kWh消費間隔Δtは11~11.5時間となる。この時間は基準時間θを超えるため一晩の使用電力量Pからでは0.1kWh消費間隔Δtは算出できない。(図6参照)よってステップS3において0.1kWh消費間隔Δt=0となる。
【0062】
ステップS9において算出される正常時の2週間の基準時間θ内の使用電力量差分ΔPは、1.4~1.5kWhとなり、週平均の平均値PθaveNは、0.7~0.8kWhとなる。よって閾値Sは、0.7~0.8となる。一灯が故障し3W×3灯の航空障害灯100aのステップS9で算出される週平均の平均値Pθaveは、0.5~0.6kWhとなる。よって週平均の平均値Pθaveが閾値Sを下回り、航空障害灯100aはステップS10において故障として判定される。
【0063】
以上より3W×4灯の航空障害灯100aの場合、週平均の使用電力量の平均値Pθaveから故障を検知することができる。一方、3W×4灯の航空障害灯100aの場合、1灯が故障すると一晩の0.1kWh消費間隔Δtを算出することができず、0.1kWh消費間隔Δtから故障を判定できない。
【0064】
図7は、図3の故障検知手順の第1の変形例であり、要部を記載したフローチャートである。図3の故障検知手順で用いるステップと同じステップには同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
3W×4灯の航空障害灯100aは、正常時には0.1kWh消費間隔Δtは8~8.5時間であるから一晩の基準時間θ内よりも小さい。このため一晩の基準時間θ内の使用電力量が0となることはない。具体的にはステップS2で算出される使用電力量差分ΔP=0.1が、一晩の基準時間θ内において最低1つはある。ところが1灯が故障した場合、0.1kWh消費間隔Δtが一晩の基準時間θ内よりも大きいため一晩の基準時間θ内の使用電力量が0となる場合がある。具体的にはステップS2で算出される使用電力量差分ΔP=0.1が、一晩の基準時間θ内に1つもない場合である。この場合には、航空障害灯100aを故障と判定できる。
【0066】
これは5W×4灯の航空障害灯100aであっても、2灯以上が同時に故障した場合も同じである。よって図8に示す故障検知手順は、ステップS2-1を設け、正常時の0.1kWh消費間隔Δtが基準時間θ以下であり、かつ1晩の基準時間θ内の使用電力量が0であるときは、故障であると判定しステップS5に進む。
【0067】
図8は、本発明の第1実施形態の照明器具の故障検知システム1の他の故障検知手順を示すフローチャートである。図3の故障検知手順で用いるステップと同じステップには同一の符号を付して説明を省略する。図8の故障検知手順は、図3の故障検知手順の変形例である。
【0068】
図3で示される故障検知手順において、航空障害灯100aの故障判定は、基準時間θ内の使用電力量Pθが閾値である正常時の基準時間θ内の使用電力量Pθよりも小さいとき、又は所定の電力量を使用するに要する時間Δtが閾値である正常時の所定の電力量を使用するに要する時間Δtよりも大きいときに航空障害灯100aが故障であると判定する。
【0069】
このため図3で示される故障検知手順では、航空障害灯100aの正常時の消費電力によらず、基準時間θ内の使用電力量Pθ及び所定の電力量を使用するに要する時間Δtを算出する必要がある。しかしながら図3で示される故障検知手順において、航空障害灯100aの正常時の消費電力が小さいときは、0.1kWh消費間隔Δtを用い、一方、航空障害灯100aの正常時の消費電力が大きいときは、基準時間θ内の使用電力量Pθを用いて故障を検知できることは上述の通りである。正常時の消費電力は、定格消費電力と置換してもよい。
【0070】
以上のことから図8に示す故障検知手順では、計算量を低減すべく航空障害灯100aの正常時の単位時間の使用電力量P’の大きさにより異なる故障判定基準を採用する。具体的には、航空障害灯100aの正常時の基準時間θ内における1時間の使用電力量P’が、スマートメーター10の使用電力量の最小単位Pminである0.1kWh以上か否かで分ける。
【0071】
航空障害灯100aの正常時の基準時間θ内における1時間の使用電力量P’が、スマートメーター10の使用電力量の最小単位Pminである0.1kWhを下回るときは、スマートメーターの最小単位の電力量Pminである0.1kWh消費間隔Δtを用い、使用電力量P’が0.1kWh以上のときは、基準時間θ内の使用電力量Pθを用いて故障の有無を判定する(ステップS2-2)。
【0072】
ステップ2-2で航空障害灯100aの正常時の基準時間θ内における1時間の使用電力量P’が、スマートメーター10の使用電力量の最小単位Pminである0.1kWhを下回るときは、ステップS3、ステップ4を介して故障の有無を判定する。一方、航空障害灯100aの正常時の基準時間θ内における1時間の使用電力量P’が、スマートメーター10の使用電力量の最小単位Pminである0.1kWh以上であるときは、ステップS7、ステップ8を介して故障の有無を判定する。
【0073】
航空障害灯100aの消費電力が小さく、0.1kWh消費間隔Δtが基準時間θを超えるときの取り扱いは図3と同一である。
【0074】
以上、実施形態を用いて説明したように本発明に係る照明器具故障検知システムは、高層建築物に設置された照明器具の消費電力量を計測しデータを送信するスマートメーターのメーター値Pから照明器具の故障を検知するため、既設の装置、設備等を利用することが可能であり、安価にまた容易に航空障害灯等の故障検知を実現できる。
【0075】
スマートメーターが送信するデータ間隔が短く、さらにメーター値Pの桁数が多ければ、つまりスマートメーターから詳細なデータが送信されれば、照明器具の正常時の消費電力量とメーター値Pから算出される消費電力量とを比較する等、単純な方法で照明器具の故障を検知できる。しかしながら現在使用されているスマートメーターの多くは、データの送信間隔が30分、さらには送信されるデータ(メーター値)の最小単位が0.1kWhであるため、単純に正常時の消費電力と比較する方法では、故障の有無を正確に判定することができない。
【0076】
さらに屋外に設置され周囲の照度により点灯し又は消灯する照明器具の場合、点灯し又は消灯するタイミングが一定しないため故障の有無の正確な判定が難しくなる。
【0077】
これらに対して本発明に係る照明器具故障検知システムは、所定の電力量を使用するに要する時間Δt及び基準時間θ内の使用電力量Pθという異なる2つのデータを用いることで、スマートメーターの仕様に起因する課題を解決し、さらに点灯し又は消灯するタイミングが一定しないという問題に対しては点灯時間が一定となる基準時間θを導入することで、消費電力の小さい照明器具に対しても故障の正確な検知を実現する。
【0078】
また本発明に係る照明器具故障検知システムにおける照明器具の故障検知方法は、照明器具の正常時の基準時間内における単位時間の使用電力量P’の大きさにより異なる故障判定基準を採用することでも可能である。これにより故障検知に必要な計算量を低減することができるので、1台の故障検知装置で多数の照明器具の故障を検知する際には有用である。
【0079】
本発明に係る照明器具故障検知システム及び検知手順を格納したプログラムは、上記実施形態に限定されるものではなく要旨を変更しない範囲で変更することができる。例えば図3においてステップS3、ステップS4に代えて、ステップS7及びステップS8を先に実行し、その後にステップS3、ステップS4を実行するようにしてもよい。また上記実施形態では、閾値として照明器具の正常時の基準時間内のメーター値Pを用いて算出される使用電力量Pθなどを使用するが、先の閾値の代わりに照明器具の定格消費電力P0を用いて算出される閾値、例えばP0×θを代用してもよい。
【0080】
また本発明に係る照明器具故障検知システムにおいて、クライアントサーバシステムを採用し、故障検知装置を管理サーバとし、管理サーバが照明器具の故障を検知するとクライアント側の端末に自動で故障情報を記載した照明器具故障通知メールを送信するようにしてもよい。
【0081】
また上記実施形態では、理解を容易にするために具体的な数値を示したが、本発明はこれら数値に限定されるものではない。本発明に係る照明器具故障検知システム及び検知方法は、消費電力が一定の照明機器の故障の検知に幅広く使用することができる。
【0082】
図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
【符号の説明】
【0083】
1 照明器具故障検知システム
10,10a,10b,10c,10d スマートメーター
20 ネットワーク
30 故障検知装置
100,100a,100b,100c,100d 照明器具,航空障害灯
200 高層建築物
200a、200b 鉄塔
200c 煙突
200d、200e ビル
P 使用電力量(メーター値)
P’ 正常時の基準時間θ内における単位時間の使用電力量
Pθ 基準時間θ内の消費電力量
Pθ 正常時の基準時間θ内の消費電力量
min 使用電力量の最小単位,0.1kWh
Δt 所定の電力量を使用するに要する時間,0.1kWh消費間隔
Δt 正常時の所定の電力量を使用するに要する時間,正常時の0.1kWh消費間隔
S,S,S,S 閾値
θ 基準時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8