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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】ハンドル装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/231 20110101AFI20220802BHJP
   B60R 21/203 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
B60R21/231
B60R21/203
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019065995
(22)【出願日】2019-03-29
(65)【公開番号】P2020163999
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】石井 力
(72)【発明者】
【氏名】三浦 渉
(72)【発明者】
【氏名】河村 功士
【審査官】神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/162182(WO,A1)
【文献】特開2006-298119(JP,A)
【文献】特開2018-020737(JP,A)
【文献】特開昭48-087533(JP,A)
【文献】特開2018-167681(JP,A)
【文献】特開2018-122844(JP,A)
【文献】特開2006-205830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16 - B60R 21/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操舵時に把持するハンドル本体と、該ハンドル本体に搭載されて膨張完了時に前記ハンドル本体の上面を略全面にわたって覆い可能なエアバッグを備えるエアバッグ装置と、を備えるハンドル装置であって、
前記ハンドル本体が、上方から見た状態において、前後方向側の幅寸法を、左右方向側の幅寸法よりも小さく設定されるように、構成され、
前記エアバッグが、
前記ハンドル本体の中央付近に取り付けられる取付部を有するとともに、膨張完了時に前記ハンドル本体側に配置されて、前記ハンドル本体の上面側によって支持される車体側壁部と、
膨張完了時に運転者側に配置される運転者側壁部と、
前記車体側壁部と前記運転者側壁部との外周縁相互を連結する側壁部と、
を有して、膨張完了形状を略柱状とされ、
前記車体側壁部が、膨張完了時に上方側から見た状態において、略左右対称形とされるとともに、前記ハンドル本体からの突出量を、左右方向側への突出量よりも、後方側への突出量を大きくするように、構成されていることを特徴とするハンドル装置。
【請求項2】
前記車体側壁部が、膨張完了時の前記エアバッグを上方側から見た状態においての外形形状を、後縁側の左右に、前記取付部を中心として左縁若しくは右縁を通るような円弧よりも、前記取付部から半径方向に突出する張出部を有する形状として、構成されていることを特徴とする請求項1に記載のハンドル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操舵時に把持するハンドル本体と、ハンドル本体に搭載されて膨張完了時にハンドル本体の上面を略全面にわたって覆い可能なエアバッグを備えるエアバッグ装置と、を備えるハンドル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハンドル装置としては、略円形のハンドル本体と、ハンドル本体の上面を略全面に覆うように円錐台形状に膨張するエアバッグを有したエアバッグ装置を、を備える構成のものがあった。そして、この従来のハンドル装置に搭載されるエアバッグ装置では、エアバッグは、膨張完了時にハンドル側に配置される略円形の車体側壁部と、膨張完了時に運転者側に配置されて外径寸法を車体側壁部よりも大きく設定される略円形の運転者側壁部と、車体側壁部と運転者側壁部とを連結する側壁部と、を有して、膨張完了形状を運転者側に向かって拡径されるような略逆円錐台形状とされていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-20737公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来のハンドル装置では、ハンドル本体が、操舵時に把持する略円形のリング部を有する構成であり、エアバッグは、膨張完了時に、車体側壁部の周縁を全周にわたってハンドル本体のリング部によって支持される構成である。しかしながら、この従来のエアバッグでは、膨張完了形状を逆円錐台形状としていることから、このような構成のエアバッグを、上方から見た状態において前後方向側の幅寸法を左右方向側の幅寸法よりも小さく設定されるハンドル本体に搭載する場合には、前進移動する運転者が運転者側壁部と接触した際に、エアバッグが、運転者に押圧されて全体を前方にずらすように移動して、リング部における後端側の領域を覆うことができない状態となってしまう。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、ハンドル本体を、上方から見た状態において前後方向側の幅寸法を左右方向側の幅寸法よりも小さく設定される構成としていても、膨張完了時のエアバッグによって、運転者の腹部を的確に保護することが可能なハンドル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るハンドル装置は、操舵時に把持するハンドル本体と、ハンドル本体に搭載されて膨張完了時にハンドル本体の上面を略全面にわたって覆い可能なエアバッグを備えるエアバッグ装置と、を備えるハンドル装置であって、
ハンドル本体が、上方から見た状態において、前後方向側の幅寸法を、左右方向側の幅寸法よりも小さく設定されるように、構成され、
エアバッグが、
ハンドル本体の中央付近に取り付けられる取付部を有するとともに、膨張完了時にハンドル本体側に配置されて、ハンドル本体の上面側によって支持される車体側壁部と、
膨張完了時に運転者側に配置される運転者側壁部と、
車体側壁部と運転者側壁部との外周縁相互を連結する側壁部と、
を有して、膨張完了形状を略柱状とされ、
車体側壁部が、膨張完了時に上方側から見た状態において、略左右対称形とされるとともに、ハンドル本体からの突出量を、左右方向側への突出量よりも、後方側への突出量を大きくするように、構成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のハンドル装置では、略柱状に膨張したエアバッグが、ハンドル本体を上方から見た状態で、ハンドル本体から後方へ大きく突出するように配置される構成である。すなわち、本発明のハンドル装置では、エアバッグは、膨張完了時に、側方から見た状態で、ハンドル本体の後端よりも下方に突出する領域を有するとともに、柱状に膨張していることから、この突出した後端側領域は、厚く膨張し、十分な容積を有して、配置されることとなる。そのため、膨張完了後のエアバッグの運転者側壁部が、前進移動する運転者を受け止めて、運転者に押圧されて前方移動することとなっても、エアバッグにおける後端側領域を、膨張した状態で、ハンドル本体の後端と運転者の腹部との間に介在させることができて、運転者の腹部を的確に保護することができる。その結果、前後方向側の幅寸法を左右方向側の幅寸法よりも小さく設定されるハンドル本体に搭載する構成であっても、膨張を完了させたエアバッグによって、運転者の腹部を的確に保護することができる。
【0008】
したがって、本発明のハンドル装置では、ハンドル本体を、上方から見た状態において前後方向側の幅寸法を左右方向側の幅寸法よりも小さく設定される構成としていても、膨張完了時のエアバッグによって運転者の腹部を的確に保護することができる。
【0009】
また、本発明のハンドル装置において、膨張完了時のエアバッグを上方側から見た状態においての車体側壁部の外形形状を、後縁側の左右に、取付部を中心として左縁若しくは右縁を通るような円弧よりも、取付部から半径方向に突出する張出部を有する形状として、構成すれば、膨張完了時に、ハンドル本体の後端よりも下方に突出している後端側領域において、ハンドル本体から斜め左後方若しくは斜め右後方に突出するように配置されている領域を、的確に厚く膨張させることができ、後端側領域の容積を、十分に確保することができて、運転者の腹部を一層的確に保護することが可能となって、好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態であるハンドル装置の概略平面図である。
図2図1のハンドル装置の概略縦断面図である。
図3】実施形態のハンドル装置で使用されるエアバッグを単体で膨張させた状態の後上方側から見た概略斜視図である。
図4図3のエアバッグを前下方側から見た概略斜視図である。
図5図3のエアバッグの概略底面図である。
図6図5のVI-VI部位の断面図である。
図7図5のVII-VII部位の断面図である
図8】実施形態のハンドル装置で使用されるエアバッグにおいて、運転者側壁部を平らに展開した状態と、膨張完了状態と、を示す部分拡大概略断面図である。
図9】実施形態のハンドル装置で使用されるエアバッグを構成する基材を並べた状態の平面図である。
図10】実施形態のハンドル装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態の概略縦断面図である。
図11】実施形態のハンドル装置において、膨張を完了させたエアバッグが運転者を受け止める状態を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態のハンドル装置Hは、操舵時に把持するハンドル本体1と、ハンドル本体1に搭載されて膨張完了時にハンドル本体1の上面を略全面にわたって覆い可能なエアバッグ20を備えるハンドル用エアバッグ装置Mと、を備えている。なお、実施形態において、前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両に搭載されたハンドル本体1の直進操舵時を基準とするものであり、ハンドル本体1を組み付けるシャフトSS(図2参照)の軸方向に沿った上下を上下方向とし、シャフトSSの軸直交方向である車両の前後を前後方向とし、シャフトSSの軸直交方向である車両の左右を左右方向として、前後・上下・左右の方向を示すものである。
【0012】
ハンドル本体1は、図1,2に示すように、運転者MDの把持する把持部Gと、中央付近に配置されてシャフトSSに締結されるボス部Bと、把持部Gとボス部Bとを連結するスポーク部Sと、を備えている。把持部G(GL,GR)は、ボス部Bの左方と右方とに配設されるもので、それぞれ、ハンドル本体1を上方から見た状態において、前後の中央側を左右の外方に突出させるように、略円弧状に湾曲して形成されている。スポーク部S(SL,SR)は、把持部G(GL,GR)の後端とボス部Bとを連結するように、前後方向に対して傾斜するように配置されている。また、ハンドル本体1は、図1,2に示すように、把持部G、ボス部B、スポーク部Sの各部を連結するように配置されて、アルミニウム合金等の金属からなる芯金3を、備えている。芯金3における把持部Gの部位と、スポーク部Sにおける把持部G側の部位と、には、合成樹脂製の被覆層5が、被覆されている。また、芯金3におけるボス部Bの部位には、図2に示すように、シャフトSSを挿入させてナットN止めするための鋼製のボス4が、配設されている。また、ハンドル本体1の下部には、ボス部Bの下方を覆う合成樹脂製のロアカバー6が、配設されている。実施形態では、ハンドル本体1は、図1に示すように、上方から見た状態において、前後方向側の幅寸法W1を、左右方向側の幅寸法W2よりも小さく設定されるように、構成されている。詳細には、ハンドル本体1は、円環状のリング(把持部)を備える一般的なハンドル(ステアリングホイール)と比較して、前側の領域と後側の領域とを切り欠かれるようにして、前後方向側の幅寸法を小さく設定されている。
【0013】
エアバッグ装置Mは、図1に示すように、ハンドル本体1の前後左右の略中央に位置するボス部Bに配置されるもので、図2に示すように、折り畳まれて収納されるエアバッグ20と、エアバッグ20に膨張用ガスを供給するインフレーター11と、エアバッグ20とインフレーター11とを収納して保持するケース12と、折り畳まれたエアバッグ20を覆うエアバッグカバー14と、エアバッグ20とインフレーター11とをケース12に取り付けるためのリテーナ10と、を備えている。すなわち、エアバッグ20は、後述する取付部28(リテーナ10と一致)を、このハンドル本体1における前後左右の略中央となる位置に、取り付けられる構成である(図1参照)。
【0014】
インフレーター11は、図2に示すように、複数のガス吐出口11bを有した略円柱状の本体部11aと、インフレーター11をケース12に取り付けるためのフランジ部11cと、を備えている。フランジ部11cには、リテーナ10の図示しない各ボルトを貫通させるための図示しない貫通孔が、形成されている。
【0015】
ケース12は、板金製として、図2に示すように、インフレーター11を下方から挿入させて取り付ける略長方形板状の底壁部12aと、底壁部12aの外周縁から上下に延びる周壁部12bと、を備えている。周壁部12bの上端には、後方へ延びる取付片12cが、形成され(図1参照)、この取付片12cには、図示しないホーンスイッチ機構の取付基板が取り付けられている。そして、この図示しない取付基板や別の取付部材等を利用して、ケース12がハンドル本体1の芯金3に固定され、エアバッグ装置Mが、シャフトSSに装着済みのハンドル本体1のボス部Bの上部に搭載されることとなる。また、ケース12の周壁部12bには、リベット15等を利用して、エアバッグカバー14の側壁部14cが、取り付けられている(図2参照)。実施形態の場合、エアバッグ20とインフレーター11とは、エアバッグ20内に配置させたリテーナ10の図示しないボルトを取付手段として、この図示しないボルトを、エアバッグ20の流入用開口27の周縁における取付部28の部位に形成される取付孔28a、ケース12の底壁部12a、及び、インフレーター11のフランジ部11cを、貫通させて、図示しないナット止めすることにより、ケース12の底壁部12aに取り付けられている。
【0016】
エアバッグカバー14は、合成樹脂製として、ケース12に収納されたエアバッグ20の上方を覆う天井壁部14aと、天井壁部14aの外周縁付近から下方に延びる略四角筒形状の側壁部14cと、を備えている。天井壁部14aには、膨張するエアバッグ20に押されて前後に開く2枚の扉部14b,14bが、形成されている。
【0017】
エアバッグ20は、図3~7に示すように、袋状のバッグ本体21と、バッグ本体21内に流入する膨張用ガスを整流する整流布45と、バッグ本体21内に配置されてバッグ本体21の膨張完了形状を規制するテザー48と、を備える構成とされている。
【0018】
バッグ本体21は、図1,2の二点鎖線及び図10に示すように、膨張完了時に、ハンドル本体1の上面を略全面にわたって覆うように配設されるもので、膨張完了時にハンドル本体1側に配置される車体側壁部23と、膨張完了時に運転者MD側に配置される運転者側壁部35と、車体側壁部23と運転者側壁部35との外周縁24,35a相互を連結する側壁部30と、を有して、膨張完了形状を略円柱状とされている。
【0019】
車体側壁部23は、後述する車体側パネル55から形成されるもので、図5に示すように、外形形状を、前縁24a側を幅広とし、後縁24d側にかけて狭幅とされる略台形形状とされている。詳細には、車体側壁部23は、前縁24aと左縁24bと右縁24cとを、外方に向かってわずかに突出させるように湾曲させ、後縁24dを左右方向に略沿った直線状として、構成されている。この車体側壁部23は、バッグ本体21の膨張完了時に、ハンドル本体1の上面を全面にわたって覆うように構成され(図1の二点鎖線及び図10参照)、左右の略中央であって、前後の中央より前側となる位置に、インフレーター11の本体部11aを下方から挿入させて、インフレーター11のガス吐出口11bから吐出される膨張用ガスを内部に流入させるための流入用開口27が、略円形に開口して形成されている(図4,5参照)。また、実施形態のバッグ本体21では、車体側壁部23における流入用開口27の周縁を取付部28としており、この取付部28には、リテーナ10の図示しないボルトを挿通させるための取付孔28aが、4個形成されている(図4,5参照)。
【0020】
車体側壁部23は、上述したごとく、流入用開口27を、前後の中央よりも前側に位置させるように構成されており、バッグ本体21の膨張完了時に上方側から見た状態において、略左右対称形とされるとともに、ハンドル本体1からの突出量を、左右方向側への突出量T1よりも、後方側への突出量T2を大きくするように、構成されている(図1参照)。さらに詳細に説明すれば、車体側壁部23は、膨張完了時のエアバッグ20を下方側から見た状態(膨張完了時に上方側から見た状態と一致)においての外形形状を、図5に示すように、後縁24dを、流入用開口27(取付部28)の中央を中心Cとして左縁24b若しくは右縁24cを通るような円弧L1(図5の二点鎖線参照)よりも後方に位置させるとともに、この後縁24dと左縁24b,右縁24cとの交点(後縁24dの左端24daと右端24db)近傍の領域を、それぞれ、取付部28(流入用開口27)から半径方向(左斜め後方と右斜め後方)に突出する張出部25,25として、円弧L1よりも外方に位置させるように、構成されている。実施形態の場合、車体側壁部23(車体側パネル55)は、平らに展開した状態での左右方向側の幅寸法W3(図9参照)を、ハンドル本体1の左右方向側の幅寸法W2(図1参照)の10/9程度に、設定され、流入用開口27の中心Cと後縁24dとの離隔距離T3を、流入用開口27の中心Cと左縁24b(右縁24c)との離隔距離T4の7/6程度に、設定されている(図9参照)。また、車体側壁部23(車体側パネル55)は、流入用開口27の中心Cと前縁24aとの離隔距離T5を、流入用開口27の中心Cと後縁24dとの離隔距離T3の4/7程度に設定されている(図9参照)。
【0021】
運転者側壁部35は、外形形状を略円形とされている。実施形態の場合、運転者側壁部35は、図3,6,7に示すように、それぞれ、別体の基材から構成されて、膨張完了時に外周縁35a側に配置される略円環状の外周縁側部37と、膨張完了時に中央側に配置されて略円形状とされる中央側部38と、外周縁側部37と中央側部38との間に配置される略円環状の中間部39と、を備える構成とされている。外周縁側部37は、全周にわたって幅寸法を略一定として、構成されている。そして、実施形態の場合、中間部39は、図6,7に示すように、バッグ本体21の膨張完了時に、外周縁側部37及び中央側部38よりも運転者側(上方)に突出するように、凸状に配置される構成である。運転者側壁部35は、外周縁側部37(後述する外周縁部構成パネル61)の内縁37a(60a)と中間部39(後述する中間部構成パネル67)の外縁39a(67a)とを結合させ、中央側部38(後述する中央側部構成パネル63における本体部64)の外周縁38a(64a)と中間部39(中間部構成パネル67)の内縁39b(67b)とを結合させることにより、構成されるもので、中央側部38と中間部39と外周縁側部37とは、中心を略一致させた同心状とされている。運転者側壁部35の外径寸法(外周縁部構成パネル61の外径寸法)D1は、実施形態の場合、車体側壁部23(車体側パネル55)における流入用開口27の中心と後縁24dとの離隔距離T3の2.8倍程度に設定されている(図9参照)。すなわち、運転者側壁部35の半径は、車体側壁部23における流入用開口27の中心Cと後縁24dとの離隔距離T3よりも若干大きな寸法に、設定されている。また、運転者側壁部35の中央側部38は、バッグ本体21の膨張完了状態において、外周縁38aを、テザー48によって取付部28側に牽引されて、外周縁側部37の内縁37aよりも取付部28側(ハンドル本体1側)に、配置させるように構成されている(図6,7参照)。
【0022】
車体側壁部23と運転者側壁部35との外周縁24,35a相互を連結する側壁部30は、膨張完了形状を略円筒状として、膨張完了時の上縁30aを、運転者側壁部35の外周縁35aに結合され、膨張完了時の下縁30bを、車体側壁部23の外周縁24に結合される構成である。この側壁部30は、全周にわたって高さ寸法を略一定として構成されている。側壁部30において、膨張完了時に前面側に配置される領域には、バッグ本体21内に流入した余剰の膨張用ガスを排気するためのベントホール31が、略左右対称となる2箇所に、円形に開口して形成されている(図4,10参照)。
【0023】
そして、実施形態のバッグ本体21では、車体側壁部23が、前後の中央よりも前側となる領域に、ハンドル本体1の中央付近に取り付けられる取付部28(流入用開口27)を配設させるとともに、運転者側壁部35は、外形形状を略円形として、中央側に配置される中央側部38の外周縁38aを、テザー48によって、取付部28側に牽引される構成である。また、車体側壁部23と運転者側壁部35との外周縁24,35a相互を連結させている側壁部30は、全周にわたって高さ寸法を一定としている。そのため、実施形態のバッグ本体21は、図10に示すように、中央側部38をインフレーター11の直上(取付部28の直上)に位置させるように膨張することとから、膨張完了時の前後方向に沿った断面において、取付部28からテザー48までの前側の領域の膜長が、取付部28からテザー48までの後側の領域の膜長よりも、車体側壁部23におけるT3(流入用開口27の中心Cと後縁24dとの離隔距離)とT5(流入用開口27の中心Cと前縁24aとの離隔距離)の寸法差分だけ、短くなり(図7参照)、膨張完了時の後端21a側である後端側領域22が、膨張完了時の前端21b側の領域よりも、厚肉に膨張することとなる(図10参照)。
【0024】
バッグ本体21内に配置される整流布45は、図6,7に示すように、バッグ本体21の膨張完了時に、流入用開口27の上方を覆うように配設されるとともに、流入用開口27から流入した膨張用ガスを、前後両側へ整流可能に、前後方向の両端を開口させた略筒形状とされている。実施形態の場合、この整流布45は、図9に示す整流布用素材70から、構成されることとなる。整流布用素材70は、中央側部位70aと、中央側部位70aから左右に張り出すように形成される略扇形状の左側部位70b,右側部位70cと、を備える構成とされており、この中央側部位70aを、流入用開口27の周縁(取付部28)に結合(縫着)させ、左側部位70bと右側部位70cとを、外周縁相互を縫着(結合)させることにより、前後方向側に開口を有した整流布45を、構成している。
【0025】
バッグ本体21内に配置されるテザー48は、図6,7,10に示すように、取付部28側と運転者側壁部35における中央側部38の外周縁38a側とを連結するように配置されて、膨張完了時の取付部28と中央側部38との離隔距離を規制するもので、実施形態の場合、流入用開口27を中心として略放射状となる4箇所に、形成されている。詳細には、テザー48は、帯状とされて、流入用開口27の左斜め前方、右斜め前方、左斜め後方、及び、右斜め後方の4箇所に、配設されている。テザー48は、実施形態の場合、図9に示すように、中央側部38を構成する中央側部構成パネル63と、テザー用基材75と、から構成されている。中央側部構成パネル63は、中央側部38を構成する略円形の本体部64と、本体部64の外縁64aから放射状に延びる4本の帯状のテザー構成部65と、を、備える構成とされている。テザー用基材75は、取付部28側に結合される略円形の連結部位76と、連結部位76の外周縁76aから放射状に延びる4本の帯状のテザー構成部77と、を備えている。連結部位76には、流入用開口27と取付孔28aとに対応して開口(図符号省略)が、形成されており、連結部位76は、外周縁76aを、全周にわたって流入用開口27の周縁の取付部28に、結合される構成である。テザー構成部77は、中央側部構成パネル63のテザー構成部65に対応して、形成されている。そして、実施形態では、各テザー48は、各テザー構成部65,77の先端65a,77a相互を、縫合糸を用いて縫着(結合)させることにより、形成されている(図6,7参照)。このテザー48は、長さ寸法を、エアバッグ20の膨張完了時に、中央側部38を取付部28側に牽引して、中央側部38の外周縁38aを、外周縁側部37の内縁37aよりも取付部28側(下側)に位置させるような寸法に、設定されている。
【0026】
実施形態のバッグ本体21は、図9に示すように、車体側壁部23を構成する車体側パネル55と、運転者側壁部35を構成する運転者側パネル60と、側壁部30を構成する側壁構成パネル57と、から構成されている。
【0027】
車体側壁部23を構成する車体側パネル55は、図5,9に示すように、外形形状を、車体側壁部23と略同一として、上述したごとく、外形形状を、略台形状として構成されている。この車体側パネル55は、外縁55aを、全周にわたって、側壁構成パネル57の下縁57bと結合されることとなる。車体側パネル55には、流入用開口27と取付孔28aとが、形成されている。
【0028】
側壁部30を構成する側壁構成パネル57は、車体側パネル55の外縁55aに結合される下縁57bよりも、運転者側パネル60における外周縁部構成パネル61の外縁61aに結合される上縁57aの長さを長くするとともに、幅寸法を一定として、僅かに湾曲した帯状とされている(図9参照)。側壁構成パネル57における下縁57bの周長は、車体側パネル55における外縁55aの周長と略同一に設定され、上縁57aの周長は、外周縁部構成パネル61の外縁61aの周長と略同一に設定されている。この側壁構成パネル57は、長手方向側の端縁57c,57d相互を結合させることにより、筒状の側壁部30を構成するもので、上縁57aを、全長にわたって外周縁部構成パネル61の外縁61aと結合される。側壁構成パネル57には、ベントホール31が、形成されている。側壁構成パネル57は、幅寸法W5を、運転者側壁部35の外径寸法(外周縁部構成パネル61の外径寸法)D1の3/5程度に設定されている(図9参照)。
【0029】
運転者側壁部35を構成する運転者側パネル60は、図9に示すように、外周縁側部37を構成する外周縁部構成パネル61と、中央側部38を構成する中央側部構成パネル63と、中間部39を構成する中間部構成パネル67と、から構成されている。
【0030】
外周縁部構成パネル61は、幅寸法を全周にわたって一定とされる略円環状として、外縁61aを、側壁構成パネル57の上縁57aと結合され、内縁61bを、全長にわたって中間部構成パネル67の外縁67aと結合される構成である。外周縁部構成パネル61の内縁61bの周長は、中間部構成パネル67の外縁67aの周長と略同一に設定されている。
【0031】
中央側部38を構成する中央側部構成パネル63は、中央側部38を構成する略円形の本体部64と、本体部64の外縁64aから放射状に延びるテザー構成部65と、を備えている。中央側部構成パネル63における本体部64は、外径寸法D2を、外周縁部構成パネル61における開口部位の内径寸法d1よりも小さく設定されている(図9参照)。実施形態の場合、本体部64の外径寸法D2は、外周縁部構成パネル61の開口部位の内径寸法d1の7/9程度に設定されている。中央側部構成パネル63の本体部64は、外縁64aを、中間部構成パネル67の内縁67bと結合される構成である。この本体部64の外縁64aの周長は、中間部構成パネル67の内縁67bの周長と略同一に設定されている。
【0032】
中間部39を構成する中間部構成パネル67は、図9に示すように、中央側部38を構成する本体部64の外縁64aに結合される内縁67bよりも、外周縁側部37を構成する外周縁部構成パネル61の内縁61bに結合される外縁67aの長さを長くするとともに、幅寸法を一定として、湾曲した帯状とされている。この中間部構成パネル67は、長手方向側の端縁67c,67d相互を結合させることにより、略円環状の中間部39を構成している。中間部構成パネル67の幅寸法W4(図9参照)は、中央側部38を構成する本体部64の外径寸法D2と、外周縁部構成パネル61の開口部位の内径寸法d1と、の寸法差T6(平らに展開した状態での外周縁側部37と中央側部38との間の離隔距離T7と一致、図8,9参照)よりも、大きく、かつ、膨張完了時の外周縁側部37の内縁37aと中央側部38の外周縁38aとの間の離隔距離T8(図6参照)よりも大きな幅寸法に、設定されている。実施形態の場合、中間部構成パネル67の幅寸法W4は、外周縁側部37と中央側部38との間の離隔距離T7の7倍程度に、設定されている。
【0033】
そして、中間部構成パネル67は、内縁67bを、中央側部38を構成する本体部64の外縁64aに、結合させ、外縁67aを、外周縁部構成パネル61の内縁61bに、結合させることにより、中間部39を構成していることから、中間部39は、運転者側壁部35を平らに展開した状態で、外周縁側部37と中央側部38との間から、大きく突出することとなる(図8のA参照)。そして、エアバッグ20の膨張完了時においても、中間部39は、外周縁側部37よりも運転者側(上方)に大きく突出するように配設されることとなる。また、中間部39は、エアバッグ20の膨張完了時に、中央側部38の外周縁38aと結合される内縁39bを、外周縁側部37の内縁37aと結合される外縁39aよりも下方(取付部28側)に配置させることとなる。そのため、エアバッグ20の膨張完了時において、内縁39b側を外縁39a側より下方に配置させつつ、内縁39bと外縁39aとの間を運転者MD側に膨らませるように膨張している中間部39が運転者MDの頭部MHを受け止める際には、内縁39bと外縁39aとの間を運転者MD側に膨らませた状態から、取付部28側(下方)に凹ませる状態となるが、運転者側壁部35の中央から外周側への断面形状を見れば、中間部39の内縁39bと外縁39aとの間に、皺を生じるように凹ませる挙動となり(図8のB参照)、エアバッグ20自体の内圧に対抗して、中間部39を凹ませるだけで、中間部39自体にその膜長を広げるような張力を発揮させ難いことから、小さな反力として、運転者MDの頭部MHを受け止めることができる。特に、実施形態では、中間部39は、幅寸法W4を、平らに展開した状態での外周縁側部37と中央側部38との間の離隔距離T7の7倍程度として、大きく設定されることから、外周縁側部37と中央側部38とをなだらかに結ぶ線(図8のBの二点鎖線参照)よりも、部分的に大きく上方に突出することとなり、運転者MDの頭部MHの受止時の受止ストロークを大きく確保できて、前進移動する運転者MDの頭部MHを、上方に突出している中間部39によって、ソフトに受け止めることができる。
【0034】
次に、エアバッグ20の車両への搭載について説明する。まず、図示しないボルトを取付孔28aから突出させるようにして、内部にリテーナ10を配置させた状態で、エアバッグ20を、ケース12内に収納可能に折り畳む。その後、折り畳んだエアバッグ20をケース12に収納させ、インフレーター11の本体部11aを下方から挿入させて、底壁部12aから突出させた図示しないボルトとナットとを利用して、インフレーター11とエアバッグ20とをケース12に取り付ける。さらに、ケース12にエアバッグカバー14を被せて、リベット15等を利用して、ケース12にエアバッグカバー14を取り付け、その後、ケース12の取付片12cに図示しないホーンスイッチ機構を組み付ければ、エアバッグ装置Mを組み立てることができる。このエアバッグ装置Mは、ホーンスイッチ機構の図示しない取付基板や取付部材等を利用して、予めシャフトSSに締結しておいたハンドル本体1に取り付けることができて、ハンドル装置Hを車両に搭載することができる。
【0035】
実施形態のハンドル装置Hでは、インフレーター11のガス吐出口11bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ20が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張し、エアバッグカバー14の扉部14b,14bを押し開き、ケース12から突出して、図1,2の二点鎖線及び図10に示すように、ハンドル本体1の上面を略全面にわたって覆うように、膨張を完了させることとなる。
【0036】
そして、実施形態のハンドル装置Hでは、略柱状に膨張したエアバッグ20が、ハンドル本体1を上方から見た状態で、ハンドル本体1から後方へ大きく突出するように配置される構成である(図1の二点鎖線参照)。すなわち、実施形態のハンドル装置Hでは、エアバッグ20は、膨張完了時に、側方から見た状態で、後端21a側をハンドル本体1より大きく後方に突出させるようにして、ハンドル本体1の後端1aよりも下方に突出する領域を有するとともに、柱状に膨張していることから、この突出した後端側領域22(後端21a側の部位)は、厚く膨張し、充分な容積を有して、配置されることとなる。そのため、膨張完了後のエアバッグ20の運転者側壁部35が、前進移動する運転者MDを受け止めて、運転者MDに押圧されて移動することとなっても、エアバッグ20における後端側領域22を、図11のBに示すように、膨張した状態で、ハンドル本体1の後端1aと運転者MDの腹部MAとの間に的確に介在させることができて、運転者MDの腹部MAを的確に保護することができる。その結果、前後方向側の幅寸法を左右方向側の幅寸法よりも小さく設定されるハンドル本体1に搭載する構成であっても、膨張を完了させたエアバッグ20によって、運転者MDの腹部MAを的確に保護することができる。
【0037】
したがって、実施形態のハンドル装置Hでは、膨張完了時のエアバッグ20によって運転者MDの腹部MAを的確に保護することができる。
【0038】
特に、実施形態のハンドル装置Hのエアバッグ20では、膨張完了時の側壁部30が、高さを、運転者側壁部35の外径寸法の3/5程度として、嵩高く膨張する構成とされるとともに、車体側壁部23を大きく後方に張り出させることにより、膨張完了時の後端21a側である後端側領域22が、膨張完了時の前端21b側の領域よりも、厚肉に膨張する構成であることから、運転者MDの腹部MAを安定して保護することができる。そして、実施形態では、後端1aを、円環状のリング(把持部)を備える一般的なハンドル(ステアリングホイール)と比較して、前側に位置させる(後側の領域を切り欠くように構成される)ハンドル本体1に搭載しているが、ハンドル本体1の後端1aの後下方の領域を、厚く膨張している後端側領域22によって覆うことができることから、運転者MDの腹部MAを、的確に拘束することができる。
【0039】
また、実施形態のハンドル装置Hでは、膨張完了時のエアバッグ20を上方側から見た状態においての車体側壁部23の外形形状が、後縁24d側の左右に、取付部28(流入用開口27)を中心として左縁24b若しくは右縁24cを通るような円弧L1よりも、取付部28から半径方向(左斜め後方と右斜め後方)に突出する張出部25,25を有する形状として、構成されていることから、膨張完了時に、ハンドル本体1の後端1aよりも下方に突出している後端側領域22において、ハンドル本体1から斜め左後方若しくは斜め右後方に突出するように配置されている領域を、的確に厚く膨張させることができ、後端側領域22の容積を、十分に確保することができて、運転者MDの腹部MAを一層的確に保護することができる。詳細には、実施形態のエアバッグ20では、車体側壁部23の後縁24dが、左右方向に略沿う直線状として、上述した円弧L1よりも後方に位置するように形成されて、車体側壁部23におけるこの後縁24dの左端24da近傍と右端24db近傍との領域が、張出部25,25を構成している。なお、このような点を考慮しなければ、車体側壁部として、後縁を上述した円弧よりも前側に位置させるように構成してもよく、また、後縁自体を湾曲させて、左右の中央側となる位置で、部分的に上述した円弧よりも後方に突出させるように構成してもよい。
【0040】
実施形態のハンドル装置Hでは、ハンドル本体1において操舵時に把持する把持部GL,GRが、ボス部Bの左右両側のみに配置される構成であり、換言すれば、把持部は、ボス部Bの前側には配置されない構成である。そのため、膨張完了時のバッグ本体21において、ボス部Bより前側に配置される前端21b側の部位は、運転者MDを受け止めた際のハンドル本体1側からの反力を確保できない。しかしながら、実施形態のバッグ本体21は、略柱状に厚肉に膨張することから、前進移動する運転者MDの上半身を、運転者側壁部35によって受け止めた際に、運転者側壁部35が、運転者MDによって押圧されて上下方向に略沿うように移動しつつ、部分的に圧縮されることにより、バッグ本体21における前端21b側の部位が、さらに厚肉となって、前進移動する運転者MDの頭部MHを、この厚肉の部位で保護することができる(図11のB参照)。そのため、前側の領域に把持部を備えない構成のハンドル本体1に搭載する構成であっても、前端21b側の部位によって、前進移動する運転者MDの頭部MHを的確に拘束することができる。
【0041】
また、実施形態のエアバッグ20では、運転者側壁部35に、中間部39が、円環状として部分的に突出するように配設される構成であり、この中間部39は、また、外周縁側部37よりも、大きく上方に突出して、図3に示すように、領域内にしわを生じさせるように膨張することとなる。この中間部39は、図11のBに示すように、前進移動する運転者MDの頭部MHに対応した位置に配置される構成であり、また、図示しない腰部をシートベルトに拘束された状態で腰部を起点として前方に倒れ込むように移動してくる運転者MDの頭部MHも、図11のAに示すように、中間部39によって、受け止めることができる。そのため、膨張を完了させたエアバッグ20によって運転者MDの頭部MHを受け止める際に、中間部39によって、接触する運転者MDの頭部MHを、的確に受け止めることができ、また、頭部MHを、ソフトに保護することができる。
【符号の説明】
【0042】
1…ハンドル本体、1a…後端、11…インフレーター、12…ケース、14…エアバッグカバー、20…エアバッグ、21…バッグ本体、21b…後端、22…後端側領域、23…車体側壁部、24…外周縁、24b…左縁、24c…右縁、24d…後縁、25…張出部、27…流入用開口、28…取付部、30…側壁部、35…運転者側壁部、MD…運転者、M…エアバッグ装置、H…ハンドル装置。
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