(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】個体情報取得方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
A01K 29/00 20060101AFI20220802BHJP
G08C 19/00 20060101ALI20220802BHJP
G08C 17/00 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
A01K29/00 A
G08C19/00 V
G08C17/00 A
A01K29/00 D
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020192097
(22)【出願日】2020-11-18
【審査請求日】2021-02-12
(31)【優先権主張番号】10-2019-0148593
(32)【優先日】2019-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(32)【優先日】2020-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521107471
【氏名又は名称】ユーライクコリア カンパニー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒ ジン
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-099098(JP,A)
【文献】特開2016-181812(JP,A)
【文献】特表2004-512033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 29/00
G08C 19/00
G08C 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の個体から少なくとも1つ以上の個体情報識別データを取得する個体情報識別装置の個体情報取得方法において、
前記複数の個体は、1つまたはそれ以上の第1の個体及び第2の個体を含み、
前記個体情報識別データは、第1の生体情報識別データ、位置情報、第2の生体情報識別データのうち、少なくとも1つを含み、
前記個体情報識別装置は、
前記第1の個体及び第2の個体の各個体の体内に装着されて前記第1の個体及び第2の個体の第1の生体情報識別データを取得する第1の識別装置と、
前記第1の個体及び第2の個体の各個体の体外に取り付けられて前記第1の個体及び第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データを取得する第2の識別装置と、を含み、
前記複数の個体の前記個体情報識別装置は、規定の時間ごとにGPS情報に基づいてグルーピングされ、
前記第1の個体及び第2の個体の前記個体情報識別装置が同じグループにグルーピングされた場合、前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第1の個体の第1の識別装置及
び前記第2の個体の第1の識別装置から第1の生体情報識別データを受信するステップを含む、個体情報取得方法。
【請求項2】
複数の個体から少なくとも1つ以上の個体情報識別データを取得する個体情報識別装置の個体情報取得方法において、
前記複数の個体は、1つまたはそれ以上の第1の個体及び第2の個体を含み、
前記個体情報識別データは、第1の生体情報識別データ、位置情報、第2の生体情報識別データのうち、少なくとも1つを含み、
前記個体情報識別装置は、
前記第1の個体及び第2の
個体の各個体の体内に装着されて前記第1の個体及び第2の個体の第1の生体情報識別データを取得する第1の識別装置と、
前記第1の個体及び第2の
個体の各個体の体外に取り付けられて前記第1の個体及び第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データを取得する第2の識別装置と、を含み、
前記複数の個体の前記個体情報識別装置は、規定の時間ごとにGPS情報に基づいてグルーピングされ、
前記第1の個体及び第2の個体の前記個体情報識別装置が同じグループにグルーピングされた場合、前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体の第
1の識別装置か
ら第1の生体情報識別データを受信するステップを含む、個体情報取得方法。
【請求項3】
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体の第1の識別装置から前記第1の生体情報識別データをブロードキャスティングまたはブルートゥースで受信することを特徴とする請求項1に記載の個体情報取得方法。
【請求項4】
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体に装着された第2の識別装置から前記第2の個体の位置情報識別データまたは第2の生体情報識別データをブロードキャスティング、ブルートゥース、Wi-Fi、LTE、5Gを含む無線通信によって受信することを特徴とする請求項2に記載の個体情報取得方法。
【請求項5】
前記複数の個体は、前記第1の識別装置または第2の識別装置を装着した1つまたはそれ以上の第3の個体をさらに含み、
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体の第2の識別装置から前記第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データを受信するステップと、
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第1の個体及び第2の個体の第1の生体情報識別データと、前記第1の個体及び第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データと、に基づいて個体情報識別データを生成するステップと、
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記個体情報識別データを前記第3の個体の第2の識別装置、中継器、そして基地局からなる群のうち、選択された少なくとも1つに伝送するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の個体情報取得方法。
【請求項6】
前記中継器は、ドローンに備えられていることを特徴とする請求項5に記載の個体情報取得方法。
【請求項7】
前記第3の個体の識別装置は、前記第1の個体及び前記第2の個体の識別装置と異なるグループに含まれることを特徴とする請求項
5に記載の個体情報取得方法。
【請求項8】
前記第1の生体情報識別データは、加速度測定値、牛の胃の温度測定値、バッテリー電力値、牛の胃の角速度値に係わるジャイロセンサー測定値、メタンガス発生量を感知するためのメタンガス感知値、牛の胃のpH値のうち、少なくとも1つ以上のデータを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の個体情報取得方法。
【請求項9】
複数の個体から少なくとも1つ以上の個体情報識別データを取得する個体情報識別装置の個体情報取得方法において、
前記第1の生体情報識別データを受信して人工知能分析し、その結果値が既設定のしきい値以上または以下になれば、ユーザーにアラームを伝送するステップをさらに含む、請求項
8に記載の個体情報取得方法。
【請求項10】
前記加速度測定値に係わる前記人工知能分析方法は、前記加速度測定値の変化する範囲が既設定のしきい値以上になれば、その変化をイベントとし、そのイベント回数をカウントし、前記イベント回数が既設定の回数以上に発生すれば、ユーザーにアラームするステップをさらに含む、請求項
9に記載の個体情報取得方法。
【請求項11】
複数の個体から少なくとも1つ以上の個体情報識別データを取得する個体情報取得装置であって、
前記複数の個体は、1つまたはそれ以上の第1の個体及び第2の個体を含み、
前記個体情報識別データは、第1の生体情報識別データ、位置情報、第2の生体情報識別データのうち、少なくとも1つを含み、
前記個体情報取得装置は、
前記第1の個体及び第2の個体の各個体の体内に装着されて前記第1の個体及び第2の個体の第1の生体情報識別データを取得する第1の識別装置と、
前記第1の個体及び第2の個体の各個体の体外に取り付けられて前記第1の個体及び第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データを取得する第2の識別装置と、を含み、
前記複数の個体の前記個体情報取得装置は、規定の時間ごとにGPS情報に基づいてグルーピングされ、
前記第1の個体及び第2の個体の前記個体情報取得装置が同じグループにグルーピングされた場合、前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第1の個体の第1の識別装置及
び前記第2の個体の第1の識別装置から第1の生体情報識別データを受信する、個体情報取得装置。
【請求項12】
複数の個体から少なくとも1つ以上の個体情報識別データを取得する個体情報取得装置であって、
前記複数の個体は、1つまたはそれ以上の第1の個体及び第2の個体を含み、
前記個体情報識別データは、第1の生体情報識別データ、位置情報、第2の生体情報識別データのうち、少なくとも1つを含み、
前記個体情報取得装置は、
前記第1の個体及び第2の個体の各個体の体内に装着されて前記第1の個体及び第2の個体の第1の生体情報識別データを取得する第1の識別装置と、
前記第1の個体及び第2の個体の各個体の体外に取り付けられて前記第1の個体及び第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データを取得する第2の識別装置と、を含み、
前記複数の個体の前記個体情報取得装置は、規定の時間ごとにGPS情報に基づいてグルーピングされ、
前記第1の個体及び第2の個体の前記個体情報取得装置が同じグループにグルーピングされた場合、前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体の第
1の識別装置か
ら第1の生体情報識別データを受信することを特徴とする個体情報取得装置。
【請求項13】
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体の第1の識別装置から前記第1の生体情報識別データをブロードキャスティングまたはブルートゥースで受信する、請求項
11に記載の個体情報取得装置。
【請求項14】
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体に装着された第2の識別装置から前記第2の個体の位置情報識別データまたは第2の生体情報識別データをブロードキャスティング、ブルートゥース、Wi-Fi、LTE、5Gを含む無線通信によって受信することを特徴とする請求項
12に記載の個体情報取得装置。
【請求項15】
前記複数の個体は、前記第1の識別装置または第2の識別装置を装着した1つまたはそれ以上の第3の個体をさらに含み、
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第2の個体の第2の識別装置から前記第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データを受信し、
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記第1の個体及び第2の個体の第1の生体情報識別データと、前記第1の個体及び第2の個体の位置情報及び/または第2の生体情報識別データと、に基づいて個体情報識別データを生成し、
前記第1の個体の第2の識別装置は、前記個体情報識別データを前記第3の個体の第2の識別装置、中継器、そして基地局からなる群のうち、選択された少なくとも1つに伝送する、請求項
12に記載の個体情報取得装置。
【請求項16】
前記中継器は、ドローンに備えられていることを特徴とする請求項
15に記載の個体情報取得装置。
【請求項17】
前記第1の生体情報識別データは、加速度測定値、牛の胃の温度測定値、バッテリー電力値、牛の胃の角速度値に係わるジャイロセンサー測定値、メタンガス発生量感知のためのメタンガス感知値、牛の胃のpH値のうち、少なくとも1つ以上のデータを含むことを特徴とする請求項
11または
12に記載の個体情報取得装置。
【請求項18】
複数の個体から少なくとも1つ以上の個体情報識別データを取得する個体情報識別装置の個体情報取得装置において、
前記第1の生体情報識別データを受信して人工知能分析し、その結果値が既設定のしきい値以上または以下になれば、ユーザーにアラームを伝送することをさらに含む、請求項
11に記載の個体情報取得装置。
【請求項19】
前記加速度測定値に係わる前記人工知能分析方法は、前記加速度測定値の変化する範囲が既設定のしきい値以上になれば、その変化をイベントとし、そのイベント回数をカウントし、前記イベント回数が既設定の回数以上に発生すれば、ユーザーにアラームすることをさらに含む、請求項
17に記載の個体情報取得装置。
【請求項20】
2以上の個体からその生体情報及び位置情報を含む個体情報を取得するシステムにおいて、
各個体の体内に装着されて個体の生体情報を取得する第1の識別装置と、
各個体の体外に取り付けられて前記個体の位置情報を取得し、前記第1の識別装置が取得した前記個体の生体情報を受信して、前記個体の生体情報及び前記個体の位置情報を含む個体情報を取得し、外部に送信する第2の識別装置と、
を備え
、
前記2以上の個体の前記第2の識別装置は、規定の時間ごとにGPS情報に基づいてグルーピングされ、
同じグループにグルーピングされた個体のうち、一の個体の前記第2の識別装置は、他の個体の前記第1の識別装置から前記他の個体の生体情報を受信することを特徴とする個体情報取得システム。
【請求項21】
前記第2の識別装置は、他の個体の第2の識別装置から前記他の個体の生体情報及び/又は位置情報をさらに受信することを特徴とする請求項
20に記載の個体情報取得システム。
【請求項22】
前記第2の識別装置から前記個体の生体情報及び前記個体の位置情報を含む個体情報を受信する中継器ネットワークをさらに備え、
前記中継器ネットワークは、各個体の前記第2の識別装置を備えることを特徴とする請求項
21に記載の個体情報取得システム。
【請求項23】
前記第1の識別装置は、活性化モードと非活性化モードとを有し、前記第2の識別装置から伝送される制御信号により前記活性化モードと前記非活性化モードとを切り換えることを特徴とする請求項
20に記載の個体情報取得システム。
【請求項24】
前記第1の識別装置の前記非活性化モードは、電源を完全に遮断する電源遮断モードを有し、
前記電源遮断モードは、前記第2の識別装置から伝送される電力伝送信号によって前記活性化モードに切り換えられることを特徴とする請求項
23に記載の個体情報取得システム。
【請求項25】
前記第2の識別装置は、前記中継器ネットワークに、自分の個体識別情報とともに他の第2の識別装置から受信した個体情報を伝送することを特徴とする請求項
22に記載の個体情報取得システム。
【請求項26】
前記第1の識別装置は、活性化モードと非活性化モードとを有し、
予め定められた所定の時間周期により前記活性化モードと前記非活性化モードとを切り換えることを特徴とする請求項
20に記載の個体情報取得システム。
【請求項27】
2以上の個体から生体情報及び位置情報を含む個体情報を取得する方法において、
個体の体内に装着される第1の識別装置によって各々の個体の生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
個体の体外に取り付けられる第2の識別装置によって、個体の位置情報を取得し、前記第1の識別装置から前記個体の生体情報を受信し、前記個体の生体情報及び前記個体の位置情報を含む個体情報を生成し、外部に送信する個体情報生成ステップと、
を含
み、
前記2以上の個体の前記第2の識別装置は、規定の時間ごとにGPS情報に基づいてグルーピングされ、
同じグループにグルーピングされた個体のうち、一の個体の前記第2の識別装置は、他の個体の前記第1の識別装置から前記他の個体の生体情報を受信することを特徴とする個体情報取得方法。
【請求項28】
生成された前記個体情報を中継器ネットワークに伝送する個体情報伝送ステップをさらに含み、
前記個体情報伝送ステップは、他の個体の第2の識別装置から個体情報を受信し、これを伝送することをさらに含むことを特徴とする請求項
27に記載の個体情報取得方法。
【請求項29】
前記生体情報取得ステップの前に、前記第1の識別装置を活性化させる第1識別装置活性化ステップをさらに含む請求項
27に記載の個体情報取得方法。
【請求項30】
前記第1識別装置活性化ステップは、第2の識別装置から電力伝送信号を含む活性化指令を受信し、第1の識別装置は、前記電力伝送信号を電力に変換し、前記第1の識別装置の活性化に必要な電力を供給することを特徴とする請求項
29に記載の個体情報取得方法。
【請求項31】
前記第2の識別装置は、他の個体の1以上の第1の識別装置から生体情報をさらに受信することを特徴とする請求項
20に記載の個体情報取得システム。
【請求項32】
生成された前記個体情報を中継器ネットワークに伝送する個体情報伝送ステップをさらに含み、
前記個体情報伝送ステップは、1以上の他の個体の第2の識別装置から個体情報を受信し、伝送することをさらに含むことを特徴とする請求項
27に記載の個体情報取得方法。
【請求項33】
前記生体情報取得ステップは、他の個体の1以上の第1の識別装置から生体情報を受信することをさらに含むことを特徴とする請求項
27に記載の個体情報取得方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年11月19日に出願された韓国特許出願番号10-2019-0148593、及び2020年9月28日に出願されたPCT出願番号PCT/KR2020/013193の両方の全体を参照して包含する。
【0002】
実施形態は、個体情報取得システム及び方法に係り、さらに詳しくは、家畜の位置情報及び生体情報を含む個体情報を取得するシステム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、牛、豚などの家畜を飼うに当たって、口てい疫や狂牛病などの飼育家畜に関わる各種の疾病の発生により甚だしい被害を受ける状況に遭うことがある。このような疾病が発生する原因の一つとして、狭い畜舎空間が挙げられる。このような環境が家畜の免疫力を弱化させる。
【0004】
このような観点の一環として、放し飼い畜産の重要性が益々高まることに伴い、家畜を狭い畜舎ではなく、広大な草地において放し飼いの状態で飼育するケースが増えている。
【0005】
しかしながら、広大な草地において家畜を放し飼いにする場合、家畜の位置や状態を把握して管理することが困難であるという不都合があり、このため、家畜の位置を特定するために様々な方法が試みられてきている。その代表例として、全地球測位システム(GPS)センサーを家畜に取り付けた後、その位置に追従したり、ドローンなどの飛行体を浮かべて画像情報を用いてその位置を識別したりすることが挙げられる。
【0006】
ところが、特許文献1(韓国登録特許第10-1652192号公報)、特許文献2(韓国登録特許第10-1536059号公報)、及び特許文献3(豪州特許第199736502号明細書)などは、体外識別装置を家畜に取り付けて個体の位置情報を取得することを開示している。特許文献4(欧州特許出願公開第0646313号明細書)及び特許文献5(米国特許出願公開第2009/0182207号明細書)などは、体内にセンサーを埋め込む方式を用いているが、これらの先行技術は、識別装置からのGPSデータを円滑に確保することができず、広闊な地域において家畜からデータを有効に収集する技術を開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国登録特許第10-1652192号公報
【文献】韓国登録特許第10-1536059号公報
【文献】豪州特許第199736502号明細書
【文献】欧州特許出願公開第0646313号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0182207号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような本開示の個体に加え、本開示における付加的な個体及び特徴は、本開示の以下の説明から当業者が明確に理解することができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態に係る2以上の個体からその生体情報及び位置情報を含む個体情報を取得するシステムは、各個体の体内に装着されて個体の生体情報を取得する第1の識別装置と、各個体の体外に取り付けられて前記個体の位置情報を取得し、前記第1の識別装置が取得した前記個体の生体情報を受信して、前記個体の生体情報及び前記個体の位置情報を含む個体情報を取得する第2の識別装置と、前記第2の識別装置から前記個体の生体情報及び前記個体の位置情報を含む個体情報を受信する中継器ネットワークと、を備える。
【0010】
前記第2の識別装置は、他の個体の第2の識別装置から前記他の個体の生体情報及び/又は位置情報をさらに受信する。
【0011】
前記中継器ネットワークは、各個体の前記第2の識別装置を備える。
【0012】
前記第1の識別装置は、活性化モードと非活性化モードとを有し、前記第2の識別装置から伝送される制御信号により前記活性化モードと前記非活性化モードとを切り換える。
【0013】
前記第1の識別装置の前記非活性化モードは、電源を完全に遮断する電源遮断モードを有し、前記電源遮断モードは、前記第2の識別装置から伝送される電力伝送信号によって前記活性化モードに切り換えられる。
【0014】
前記第2の識別装置は、前記中継器ネットワークに、自分の個体識別情報とともに他の第2の識別装置から受信した個体情報を伝送する。
【0015】
前記第1の識別装置は、活性化モードと非活性化モードとを有し、予め定められた所定の時間周期により前記活性化モードと前記非活性化モードとを切り換えることを特徴とする。
【0016】
本開示の実施形態によると、第2の識別装置は、他の個体の1以上の第1の識別装置から生体情報をさらに受信する。
【0017】
本発明の実施形態に係る2以上の個体から生体情報及び位置情報を含む個体情報を取得する方法は、個体の体内に装着される第1の識別装置によって各々の個体の生体情報を取得する生体情報取得ステップと、個体の体外に取り付けられる第2の識別装置によって、個体の位置情報を取得し、前記第1の識別装置から前記個体の生体情報を受信し、前記個体の生体情報及び前記個体の位置情報を含む個体情報を生成する個体情報生成ステップと、生成された前記個体情報を中継器ネットワークに伝送する個体情報伝送ステップと、を含む。
【0018】
前記個体情報伝送ステップは、他の個体の第2の識別装置から個体情報を受信し、これを伝送することをさらに含む。
【0019】
前記方法は、前記生体情報取得ステップの前に、前記第1の識別装置を活性化させる第1識別装置活性化ステップをさらに含む。
【0020】
前記第1識別装置活性化ステップは、第2の識別装置から電力伝送信号を含む活性化指令を受信し、第1の識別装置は、前記電力伝送信号を電力に変換し、前記第1の識別装置の活性化に必要な電力を供給することを含む。
【0021】
本開示の実施形態によると、個体情報伝送ステップは、1以上の他の個体の第2の識別装置から他の個体の生体情報を受信し、伝送することをさらに含む。
【0022】
上記のような本開示の効果に加え、本開示における付加的な効果及び特徴は、本開示の以下の説明から当業者が明確に理解することができるであろう。
【発明の効果】
【0023】
個々の本発明によれば、家畜の生理的な変動データを含む位置情報及び生体情報を安定して取得することができ、位置/生体情報データを効率的に利用することができる、センサ通信網を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本願に組み込まれ、本願の一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【
図1】本発明に係る個体情報取得システムの全体的な構成を概略的に示す図である。
【
図2】本発明の第1の識別装置の細部構成を概略的に示すブロック図である。
【
図3】本発明の第2の識別装置の細部構成を概略的に示すブロック図である。
【
図4】第1の識別装置から第2の識別装置へと伝送する識別情報データの基本構造を概略的に示す図である。
【
図5】第2の識別装置から中継器ネットワークへと伝送するデータの基本構造を概略的に示す図である。
【
図6】本発明に係る個体情報の取得方法を示すフローチャートである。
【
図7】本発明に係る第1及び第2の識別装置が家畜(牛)に取り付けられる一実施形態を示す図である。
【
図8】実施形態による個体情報取得システムの一部の構成を概略的に示す図面である。
【
図9】実施形態による個体情報取得システムの全体構成を概略的に示す図面である。
【
図10】実施形態による第2の識別装置の詳細構成を概略的に示すブロック図である。
【
図11】第1の識別装置から第2の識別装置に伝送する識別データの具体的な例を示す図面である。
【
図12】第2の識別装置から伝送される識別データの具体的な例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、添付図面に基づいて、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施形態について詳しく説明する。しかしながら、本発明は、種々の異なる形態に具体化可能であり、ここで説明する実施形態に何ら限定されるものではない。なお、図中、本発明を明確に説明するために、説明とは無関係な部分は省略し、明細書の全般に亘って、類似の部分には類似の図面符号を付している。
【0026】
「第1の」、「第2の」などのように序数を含む言い回しは、様々な構成要素を説明するうえで使用可能であるが、前記構成要素は、前記言い回しによって何等限定されない。前記言い回しは、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でしか使えない。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲内において第1の構成要素は第2の構成要素と命名されてもよく、同様に、第2の構成要素もまた第1の構成要素と命名されてもよい。本出願において用いた用語は、単に特定の実施の形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。
【0027】
明細書の全般に亘って、ある部分が他の部分と「連結」、「接続」され、と言及された場合、これは、前記ある部分が前記他の部分に「直接的に連結、接続」される場合だけではなく、これらの間に他の素子を間に挟んで「電気的に連結、接続」される場合をも含む。なお、ある部分がある構成要素を「含む」としたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するわけではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいことを意味する。本願の明細書の全般に亘って用いられる「~(する)ステップ」又は「~のステップ」は、「~のためのステップ」を意味するものではない。
【0028】
本発明において用いられる用語としては、本発明における機能を考慮しつつ、できる限り現在汎広く用いられている一般的な用語を選択したが、これは、当分野に携わっている技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などによって異なる。なお、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に、当該する発明の説明の部分の欄において詳しくその意味を記載する。よって、本発明において用いられる用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般に亘っての内容を踏まえて定義されるべきである。
【0029】
以下、添付図面に基づいて、本発明について詳しく説明する。
【0030】
1.本発明に係る個体情報取得システム
図1は、本発明に係る個体情報取得システムの全体的な構成を概略的に示す図である。
図1を参照すると、本発明の個体情報取得システムは、各個体の生体情報を取得する第1の識別装置100と、個体(家畜)に取り付けられ、その位置情報、個体の活動量、又は外部温度及び内部温度などを取得する第2の識別装置200、2010、2020、又は2030と、第1及び第2の識別装置から個体の生体/位置などの情報を受信して通信ネットワークの上にアップロードする中継器ネットワーク300と、中継器ネットワークからデータを受信して取りまとめる基地局システム400と、本発明のシステムに接続する1つ又は複数のクライアント(例えば、第1及び第2のクライアント)500と、データ処理サーバーと、を備える。
【0031】
1.1.第1の識別装置100
本発明の第1の識別装置は、個体の生体の内部に載置されて個体の生体情報を測定してそのデータを取得する。
図2に示すように、本発明の第1の識別装置は、センサーモジュール110と、通信モジュール120と、認証/識別モジュール130と、第1の識別装置制御部140と、エネルギーハーベスティングモジュール152を有する電源制御モジュール150と、第1の識別装置メモリー160と、を備えて構成されてもよい。
【0032】
第1の識別装置は、
図7に示すように、個体の生体の内部に載置され、その具体的なタイプは、センサーモジュール110などを有するカプセルのタイプであってもよい。第1の識別装置の例は、本発明の出願人が出願した大韓民国特許出願10-2016-0149744号に開示されているタイプと構造のバイオセンサーカプセルを備えていてもよい。
【0033】
第1の識別装置は、個体の生体内部において、具体的に、第1胃又は第2胃に載置されて生体情報を測定することができる。実施形態において、本発明の個体は、飲食物を反芻する反芻動物であって、例えば、牛である。通常、牛の胃は、第1胃(瘤胃)、第2胃(蜂の巣胃)、第3胃(センマイ胃)、第4胃(皺胃)で構成されている。第1胃と第2胃は、「反芻胃(Reticulo-rumen)」と称されるが、単に「反芻胃(Rumen)」とも略称する。その中で、第1胃は、全体の胃容積の80%を占め、複数の空間で構成されている。第1胃は、第2胃を含む構造で構成されている。第1胃又は第2胃は、消化機能など牛の重要な生体活動のほとんどが実行される場所である。したがって、第1の識別装置は、個体の第1胃又は第2胃に載置され、生体情報を取得することができる。第1の識別装置は、第2胃に載置されてもよい。第1の識別装置の自重、第2胃の形態、及び第2胃と第1胃との生物学的構造によって、第1の識別装置は、第2胃に載置された後には、第2胃の外に容易には排出されない。
【0034】
本発明のシステムは、多数の第1の識別装置100を備える(第1の識別装置(i)、i=1,2,3…,k=家畜の全体の個体の数)。
【0035】
第1の識別装置の一例であるバイオセンサーカプセルは、1つ又は複数のセンサーを含んでもよい。第1の識別装置は、牛の胃の加速度値を感知するための加速度センサー、牛の胃の角速度値を感知するためのジャイロセンサー、牛の胃の温度値を感知するための温度センサー、牛の胃で発生するメタンガス発生量を感知するためのメタンセンサー、及び/又は牛の胃のPH濃度を感知するためのPHセンサーを含んでもよい。
【0036】
ア.センサーモジュール110
個体の生体の内部において個体の生体情報を取得するために多数のセンサーを備える。センサーモジュール110は、個体の体温又は反芻胃の温度を測定するための温度測定センサーを含んでもよい。
【0037】
センサーモジュール110は、個体の動き又は反芻胃の動きを測定することができる加速度センサーを含んでもよい。
【0038】
第1識別装置(例えば、センサーモジュール110)は、牛の動き又は反芻胃の動きを測定することができる加速度センサー、牛の胃の角速度値を感知するためのジャイロセンサー、牛の体温を測定するための温度センサー、牛の胃で発生するメタンガス発生量を感知するためのメタンセンサー、及び/又は牛の胃のPH濃度を感知するためのPHセンサーなどを含んでもよい。
【0039】
イ.通信モジュール(第1の個体通信モジュール)120
通信モジュール120は、センサーモジュールにおいて取得したデータを外部に伝送するための通信モジュールである。
【0040】
従来、通常の公衆無線通信網を使用する技術が公開されているが、体内の識別装置において伝送する場合、生体減衰現象によりデータの伝送が円滑に行われないというデメリットがあ。公衆無線通信網を使用する場合、個別のUSIMチップを装着しなければならないという問題、バッテリーの充電の問題などがあるため、当該技術は現実的に使用することができないという不都合があった。
【0041】
このため、本発明においては、低電力を確保するためのブルートゥース(登録商標)、WiFiなどの通信方式を利用している。特に、低電力に設計されたBluetooth Low Energy(BLE)、WiFi HaLowなどを用いることができる。
【0042】
図1のように、第1の識別装置100の通信モジュールは、生体の外部にデータを伝送するが、近距離に位置した1以上の第2の識別装置200、2010、2020、又は2030を有する中継器ネットワーク300にのみデータを成功的に伝送さえすればよいため、高い電力が必要ではない。
【0043】
このような第1の識別装置の通信モジュールは、同じ個体内の第2の識別装置200とのみ通信を行うように設定されてもよく、通信可能範囲のあらゆる第2の識別装置又は通信感度の良い第2の識別装置200と通信可能なように設定されてもよい。
【0044】
第1の識別装置のバッテリー(battery)は、交換又は充電が容易ではなく、バッテリーの消耗を最小化するための方法を用いてデータを伝送することができる。第1の識別装置の通信モジュールは、ブロードキャスティング(Broadcasting)のような方法を用いてデータを伝送することができる。第1の識別装置100(例えば、
図2の通信モジュール120は、データ発送電力を最小化して最近距離で、例えば、同一個体の第2の識別装置(i)200が受信可能な距離でブロードキャスティングすることができる。通信モジュールは、一定距離の半径内に伝送データをブロードキャスティングすることができるが、特定の受信先を決定せず、データをブロードキャスティングして伝送することができる。したがって、近傍の他の個体に装着された第2の識別装置(k,n)200が、第1の識別装置100から伝送されるデータを受信することもできる。
【0045】
第1の識別装置100の通信モジュールは、ブロードキャスト(Broadcast)方式を使用し、予め設定された一定半径内に含まれる第2の識別装置200と通信可能に設定されてもよい。そのような場合、第1の識別装置の通信モジュールは、同一個体内の第2の識別装置(i)2010、又は一定半径内に位置する第2の識別装置(n,k)2020、2030に生体データを伝送することができる。そのように設定する場合、第1の識別装置において、データ伝送に消耗されるバッテリー使用量を節約するだけではなく、牛の発情期、人工授精期、妊娠期、分娩期の個体に加えられる電磁波の影響を最小化する効果が発生する。
【0046】
図8は、実施例による個体情報取得システムの一部構成を概略的に示す図面である。第1の識別装置(j、l、m)201、202、203がデータを伝送可能な範囲内に第2の識別装置204が位置している場合、1つ又は複数の第1の識別装置は、第2の識別装置に生体データを伝送することができる。
【0047】
図9は、実施例による個体情報取得システムの構成を概略的に示す図面である。
【0048】
図示されたように、GPS上において一定距離内の個体をGroup 1, Group 2, …Group i,..Group nにグルーピングすることができる。例えば、Group 1で指定された第2の識別装置942のみ電源オンにすることができる。第2の識別装置942は、近傍個体の第1の識別装置911、921、931から生体情報をまとめ、自体の第1の識別装置941の生体情報と共に中継器320又は基地局(図示せず)に伝送することができる。
【0049】
もし、牧場又は農場の面積が数千エーカーと広く、牛も数千匹ずつ管理せねばならない場合、Group 1の第2の識別装置がデータを遠く離れている中継器320又は基地局に伝送するためには、多くの電力消耗が要求される。
【0050】
特に、牛の場合、一日の半分以上睡眠をとっているか、現在の位置で大きく移動しない場合が多く、GPS情報がほとんど変わらず、必ずしも全個体の第2の識別装置が常にオン状態で各個体の位置情報を管理する必要はない。
【0051】
例えば、
図9のように個体を、既定の時間ごとにGPS情報によって面積範囲を分け、その範囲内の個体をグルーピングすることができる。
【0052】
各グループの第1の識別装置の生体情報を、既定の1つ又は複数の第2の識別装置942、962でまとめることができる。
【0053】
この際、それぞれの第1の識別装置は、必要に応じて、既定の時間に電源をオンにし、各個体の生体情報は、ブルートゥースやブロードキャスティングによって、同一個体の第2の識別装置、又は、その個体若しくはその個体が属したグループの近距離にある他の個体の第2の識別装置に伝送することができる。
【0054】
予め指定された第2の識別装置922は、同一グループ内に指定された個体の情報をまとめることができる。もし、予め指定された第2の識別装置が920番の牛の第2の識別装置922であり、同一グループ内の指定された個体910、940の生体情報をまとめよ、というサーバーの命令がある場合、その指定された第2の識別装置922は、その情報のみをまとめて、データを中継器、基地局、又は他の識別装置に伝送してもよい。
【0055】
第2の識別装置942は、近傍の既定の範囲内にまとめられたデータをブロードキャスティングしてもよく、又はWiFi、LTE、5Gなどの無線通信によって既定の中継器又は第2の識別装置などに伝送してもよい。
【0056】
第2の識別装置は、通信可能な範囲内の隣接したグループの1つ又は複数の第2の識別装置、既定の他のグループの1つ又は複数の第2の識別装置、又は距離と無関係に既定の1つ又は複数の第2の識別装置に、グループでまとめられたデータを伝送することができる。
【0057】
他のグループ(Group 1、Group iなど)の第2の識別装置からデータを受信した他のグループ(例えば、Group 2)の第2の識別装置は、Group 2の第1の識別装置から生体情報を収集し、全データを隣接したグループ(Group n)の第2の識別装置962又は既定の第2の識別装置972に伝送することができる。全てのまとめられたデータは、中継器320又は基地局(図示せず)と距離が最も近い第2の識別装置952まで伝送されてもよい。最後に、第2の識別装置952は、中継器320又は基地局にデータを伝送してもよい。
【0058】
全ての第2の識別装置が、個体の位置を伝送するために、短い時間間隔で毎度GPS情報を分析して中継器などに伝送する場合、電力消耗が大きくなる。個体が一定時間移動しない場合、又は予め設定された期間の間、第2の識別装置は、第1の識別装置からまとめた生体情報のみを中継器又は基地局に伝送することができる。例えば、個体が一定時間動かないか睡眠中である場合、個体の反芻胃の動きがない場合、又は個体の生体情報の変化が既定の閾値範囲内にある場合、第2の識別装置は、第1の識別装置から収集された生体情報に変化がないと判断されれば、中継器又は基地局にデータを伝送しなくてもよい。
【0059】
ウ.認証/識別モジュール(第1の個体認証/識別モジュール)130
認証/識別モジュールは、第1の識別装置に固有の第1のID(i)を保存しており、第1のID(i)は、第1の識別装置の識別、収集されたデータとIDとの併合による、収集されたデータの識別などに用いられる。
【0060】
エ.第1の識別装置制御部140
第1の識別装置の制御部は、第1の識別装置の全般的な動作を制御し、特に、前記センサーモジュールから収集したデータを受信し、認証/識別モジュールの固有IDと併合し、個体生体情報データを生成して通信モジュールに伝送する。
【0061】
オ.電源制御モジュール150
第1の識別装置は、個体の体内に位置しており、バッテリーの交換が困難であるため、省電力の必要性が高い。したがって、必要ではない場合に休止状態にしておき、周期的に又は必要に応じてのみ装置を作動させる必要がある。
【0062】
第1の識別装置の電源制御は、全体として第1の識別装置制御部140によって制御されてもよい。電源制御モジュール150は、エネルギー収集装置としてのエネルギーハーベスティングモジュール152、及び電源活性化モジュール154を含んでもよい。
【0063】
第1の識別装置の電源(バッテリー)は、サーバー-中継器ネットワーク300-第2の識別装置200、2010、2020、又は2030を介した制御指令に従って休止状態と活性化状態とに切り換えられてもよい。
【0064】
活性化状態は、ハイパフォーマンス(High performance)状態のモード1(mode1)、ノーマルパフォーマンス(Normal performance)状態のモード2(mode2)に分けられる。モード1は、個体が動きながら反芻胃で消化作用を行っている場合、第1の識別装置内のセンサーモジュール110に含まれたセンサー(例えば、加速度センサーなど)をフル稼動して個体の生体情報を測定してデータを蓄積又は伝送するモードでもある。
【0065】
モード2は、個体が睡眠状態にある間に反芻胃の動きが鈍くなる場合、センサーモジュールに含まれたセンサー(例えば、加速度センサーなど)の測定を中止するか、反芻胃の動きデータを収集しないようにするモードである。
【0066】
休止状態は、モード3(mode3)の状態であり、低電力状態のスリープモード、及び/又は完全に電源を切る(オフにする)電源遮断モードを含んでもよい。
【0067】
スリープモードは、メイン制御部MCUの活性化指令信号により活性化状態に切り換えられる。電源遮断モードにある間、エネルギーハーベスティング装置152は、活性化指令メッセージ信号を第2の識別装置から受信してもよい。エネルギーハーベスティング装置152は、活性化指令メッセージを電力伝送信号として受信し、それを電力に変換して電源活性化モジュール154に入力することにより、電源活性化モジュール154を活性化(enabling)することで、第1の識別装置を起動(wake-up)させてもよい。例えば、入力電力値が閾値以上である場合、MCUが電源活性化モジュール154を活性化させるように設定することができる。第1の識別装置は、第2の識別装置から活性化指令メッセージを受信すれば、サンサーモジュール110を活性化状態に切り換えることができる。
【0068】
電力遮断モードでは、エネルギー収集装置152は、活性化指令信号としての送電信号を電力に変換して電力活性化モジュール154を活性化し、第1の識別装置を活性化状態に切り替える。
【0069】
このような第1識別装置の電力制御は、第1識別装置制御装置140によって全体的に制御され、電力制御モジュール150は、エネルギー収集装置(ハーベスティングモジュール152)と電力活性化モジュール154とを含む。
【0070】
(1)エネルギー収集装置(ハーベスティングモジュール)152
第1の識別装置100は、エネルギー収集装置を備えていてもよい。エネルギー収集装置は、第2の識別装置200から伝送されてくる電力伝送信号を受信し、これを電源活性化用の電力に変換して電源活性化モジュール154に伝送する。
【0071】
これに加えて、エネルギー収集装置は、例えば、電磁気エネルギー、磁気エネルギー、運動エネルギー、熱エネルギーなどを含む個体の体内の周りのエネルギー源からエネルギーを収集することができ、当該エネルギーを電源活性化電力として電源活性化モジュール154に伝送してもよい。
【0072】
前記電力伝送信号とエネルギー収集装置は、出願当時の通常の技術を適用して実現可能である。
【0073】
このようなエネルギー収集装置を備えることにより、バッテリーの容量に伴う限られた量の電力を費やさなくても、効率よく第1の識別装置を駆動することができて、第1の識別装置の省電力化を有効に図ることができる。
【0074】
(2)電源活性化モジュール154
電源活性化モジュールは、エネルギーハーベスティングモジュール152において変換して生成された電力を用いて、第1の識別装置の電源(バッテリー)を駆動することができる。生成された電力が、バッテリーを制御する電源制御モジュール150を活性化させるようにも構成され、電源制御モジュール150が第1の識別装置100の電源を活性化させるようにも構成される。
【0075】
電源活性化モジュールは、電源制御モジュール150とバッテリーとの接続を通じて電源制御モジュールへのバッテリー電力の供給をオン/オフにするスイッチを備えて実現されてもよい。
【0076】
カ.第1の識別装置メモリー160
第1の識別装置100は、第2の識別装置200に伝送するセンサーモジュール110において収集された生体情報データを保存してもよい。同じ個体の第2の識別装置(i)又は他の個体の第2の識別装置(k)に生体情報データを伝送する前に、通信環境が不安定であるため通信が円滑にできない場合、これを第1の識別装置メモリーに保存し、通信の接続が確立されて通信が活性化された場合にデータを一括して伝送してもよい。
【0077】
キ.データの構造
図4は、第1の識別装置から第2の識別装置に伝送される識別情報データ(又はデータ)の基本構造を概略的に示す図面である。第1の識別装置100は、ブロードキャスティングなどの伝送方法によって一定範囲内に個体の生体データを伝送することができる。
【0078】
まず、第1の固有ID(i)が入力され、次いで、前記センサーモジュールにおいて収集された各センサーによって測定されたデータ(例えば、測定データ1、測定データ2、…測定データk)が含まれてもよい。
【0079】
測定データ1、測定データ2、…測定データkは、牛の胃の動き又は加速度変位値を測定するための加速度センサー、牛の胃の角速度値を感知するためのジャイロセンサー、牛の胃の温度値を感知するための温度センサー、牛の胃で発生するメタンガス発生量を感知するためのメタンセンサー、及び/又は牛の胃のPH濃度を感知するためのPHセンサーなどが測定したデータであってもよい。
【0080】
第1の固有ID(i)の後に、前記センサーが測定した測定データが測定された第1のデータ収集時間が挿入されてもよい。
【0081】
第1のデータ収集時間は、個体の生体活動に時間別に追従するためのものでもある。第1のデータ収集時間として、センサーモジュール110において測定された時間もしくは第1の識別装置制御部140においてデータが併合された時間などが入力されてもよい。収集時間データは、例えば、個体が睡眠状態であって、反芻胃の動きが鈍い場合に、識別装置が収集データを伝送しないようにすることを決定するために利用されてもよい。
【0082】
すなわち、加速度センサーやジャイロセンサーが測定したデータ値が、一定時間変化がないか、変化がないと予想される場合、第2の識別装置は、既定期間の間に収集された単位時間別の各測定データが伝送されていないと決定するために利用されてもよい。
【0083】
図11は、第1の識別装置から第2の識別装置に送信される識別データの具体例を示す図である。
【0084】
図11の(a)の部分は、第1の識別装置から第2の識別装置に伝送される識別情報データ1110の測定データ(例えば、x、y、z軸の加速度測定値、x、y、z軸のジャイロセンサー測定値など)の具体的な例を示す図面である。
【0085】
第1の識別装置は、測定したz、y、z軸の加速度変位値などのデータを、第2の識別装置又は無線通信などを用いてサーバーに伝送してもよい。
【0086】
加速度ベクトル(acceleration vector)値1111は、測定された加速度値x、y、zによって計算されて導出された値であって、各軸における加速度の大きさと方向とを示す。数学式F=ma(F:力、m:質量、a:加速度)のように、力と加速度値は、比例関係であり、加速度ベクトルr
magnitude値は、下記式(1)によって求められる。
例えば、x軸方向のFであるx
accelが-2m/s
2である場合、x軸のマイナス方向に2m/s
2の大きさで力が加えられたものでもある。
【0087】
加速度ベクトル値1111は、第1識別装置からも伝送されてもよいが、サーバーが加速度値x,y,zを受信した後、電力消耗を抑制するために外部サーバーで計算を実行してもよい。
【0088】
加速度インタラプト値(acceleration Interrupting Value)1112は、測定を実行しないスリープモードなどで第1識別装置を起動させる閾値であってもよい。すなわち、第1の識別装置の加速度変位値が既定の閾値を超えた場合、起動して測定を開始してもよい。この際、加速度変位値が該閾値を超える回数を加速度インタラプト値としてもよい。
【0089】
例えば、牛の反芻胃が長時間動かない場合、加速度センサーの測定値に変化がないので、第1の識別装置は、スリープモードになってもよい。反芻胃が再び動いた場合、第1の識別装置の加速度センサーの測定値に変化が発生してもよい。加速度センサーの測定値の変化する範囲が、既定の閾値以上になると、その変化をイベントと呼ぶことができ、そのイベント回数を加速度割り込み値と呼んでもよい。
【0090】
既定期間の間、そのようなイベントが既定回数以上発生すれば、第1の識別装置のセンサーモジュールなどを起動させ、再び測定を開始することができる。この際、所定の閾値以上のイベント回数を加速度インタラプト値としてカウントして伝送してもよい。
【0091】
サーバーは、受信した測定データを人工知能で分析して、閾値を超える又は閾値未満の値が導出されれば、ユーザーにアラームを伝送するか、その他の所定のプロセスによる処理を動作させてもよい。
【0092】
図11の(b)の部分は、第1の識別装置がバイオカプセルである場合の、第1の識別装置から受信した識別情報データの例を示す図である。第2の識別装置とリンクされた第1の識別装置(バイオカプセル)のID1140が00124B00183A7510であり、
図11の(b)の部分は、該カプセルで測定したデータ1150を図示しており、4回測定したデータ1151、1152、1153、1154を示す。測定データは、必要に応じて、狭い設定時間間隔で測定されてもよい。
【0093】
1.2.第2の識別装置200
本発明の実施形態によれば、第2の識別装置は、個体の生体の外部に取り付けられ、個体の位置情報を取得し、第1の識別装置100から生体情報を受信してもよい。
図3又は
図10は、実施形態による第2の識別装置の詳細構成を概略的に示すブロック図である。
図3の第2の識別装置は、GPSモジュール210と、通信モジュール220と、認証/識別モジュール230と、第2の識別装置制御部240と、第2の識別装置メモリー250と、電力伝送モジュール260と、を備えて構成されてもよい。
【0094】
図10の第2の識別装置(例えば、GPSモジュール210)は、センサーモジュール211をさらに含んでもよい。第2の識別装置は、GPSモジュール210とは別途に、その他の測定のためのセンサーモジュール211を含んでもよい。センサーモジュール211は、個体の体温又は外部温度を測定するための温度測定センサーを含んでもよい。センサーモジュール211は、個体の動き、活動量を測定する加速度センサーを含んでもよい。
【0095】
センサーモジュール211は、第2識別装置の電源をオン/オフすることができるセンサーを含んでもよい。
【0096】
図2に示すように、第2の識別デバイスは、センサモジュール211と、通信モジュール220と、認証/識別モジュール230と、第2の識別デバイス制御ユニット240と、エネルギーハーベスティングモジュール272及び第2の識別デバイスメモリ250を含む電力制御モジュール270と、を含む。
【0097】
又は、第1の識別装置のように、個別のエネルギー収集装置272と電源活性化モジュール274とを含み、第2の識別装置の活性化状態又は休止状態を、内部又は外部でオン/オフ可能に構成することができる。
【0098】
第2の識別装置は、第2の識別装置(例えば、
図10のセンサーモジュール211)の電源を、完全に遮断する又は再度起動するための電力のスリープモードなどの多様なモードを含んでもよい。
【0099】
第2の識別装置のモードは、中継器、サーバー、又は基地局のように外部でもコントロール可能に構成されうる。伝送されたデータを人工知能が分析した結果によって、第2の識別装置がコントロールされてもよく、第2の識別装置は、所定の閾値によって、コントロールされるように、予めプログラムされてもよい。
【0100】
実施形態によるGPSモジュール210又はセンサーモジュール211は、そのような装置、モジュールと接続されるか、センシング機能を行うセンサーを含んでもよいが、必ずしもその限りではなく、ユーザーに提供する他の情報を収集するためのセンサーを含むか、多様な機能を行うモジュールと接続されて構成されてもよい。
【0101】
図7は、実施形態による第1、2の識別装置が家畜(牛)に取り付けられる一実施形態を示す図面である。
【0102】
第2の識別装置は、個体の体内に載置される第1の識別装置とは異なり、個体の体外に取り付けられてもよい。
【0103】
第2の識別装置の体外への取り付け位置には制限がなく、例えば、個体の耳にイヤタグ(ear tag)の形で取り付けられてもよく、ネックレスの形態で取り付けられてもよい。
【0104】
一方、本発明のシステムは、多数の第2の識別装置200を備える(第2の識別装置(i)、i=1,2,3,…,k=家畜の全体の個体の数)。
【0105】
ア.GPSモジュール210
第2の識別装置は、個体の生体の外部において個体の位置情報を取得するためのGPSモジュールを備える。
【0106】
GPSモジュールは、現在の位置情報を衛星から受信してそのデータを後述する第2の識別装置制御部240に伝送する。
【0107】
イ.通信モジュール(第2の個体通信モジュール)220
第2の識別装置の通信モジュールは、体内の第1の識別装置と、ドローンなどの移動型第1の中継器320と、バルーン/地上装置などの第2の中継器340と、から構成される中継器ネットワーク300と通信する。
【0108】
第2の識別装置の通信モジュールは、第1の識別装置100と通信して取得した生体情報と、前記GPSモジュール210において取得した個体の位置情報とを外部(中継器ネットワーク)300に伝送するための通信モジュールである。
【0109】
前記中継器ネットワーク300は第2の識別装置200を含んでもよく、第2の識別装置の通信モジュールは、第2の識別装置制御部240から伝送されたデータを、他の第2の識別装置である、第1の中継器320、第2の中継器340から構成される中継器ネットワーク300に伝送する。
【0110】
(1)データ通信経路
第1の識別装置100は、少なくとも2種類の通信経路を有する。第1の通信経路は、第1の識別装置100と第2の識別装置200との間のデータの送受信に適用される通信経路であり、第2の通信経路は、第2の識別装置200と中継器ネットワーク300との間の通信に適用される通信経路である。
【0111】
(2)データ通信方式
第2の識別装置200の通信モジュールは、少なくとも2種類の通信方式に対応可能である。
【0112】
第1の通信方式は、第1の識別装置100と通信する低電力ブルートゥース、WiFi通信方式を使用する方式であり、第2の通信方式は、前記中継器ネットワーク300にデータを伝送する無線通信方式であって、公衆通信網を使用してもよく、別途に設計された長距離無線通信方式を採用してもよい。
【0113】
第2の識別装置の通信モジュールは、中継器ネットワーク300にデータを伝送する場合であっても前記第1の通信方式を使用することができる。この場合、中継器ネットワーク300の第1の中継器、第2の中継器は、データを受信した後、第2の通信方式を用いて基地局にデータを伝送する。
【0114】
一方、第2の識別装置(i)の通信モジュール220は、同じ個体の第1の識別装置(i)の生体情報データだけではなく、他の個体の第1の識別装置(k)の生体情報データを受信してもよい。
【0115】
(3)第1の識別装置からのデータの選別方式
第2の識別装置(i)が第1の識別装置(i)からデータを選択的に受信する方式としては、2種類の方式をとることができる。
【0116】
第1の方式は、同じ個体内の第1の識別装置(i)からのみ生体情報データを受信し、残りの個体の第1の識別装置(k)からのデータは排除する方法である。第1の方式は、認証/識別モジュール230において、第1の識別装置から受信されるデータの第1のIDがマッチするIDであるか否かを認証して通信経路を設定するようにすることで実現されてもよい。第1の識別装置の通信モジュール120との通信経路の設定は、オープンされた方式ではなく、選択的なブルートゥース/WiFiの接続を通じて実現してもよい。
【0117】
一方、第1の方式は、第1の識別装置100と第2の識別装置200とが相互間の通信経路を設定するに当たって、ブルートゥース/WiFi機器の接続方式を用いて互いに認証された識別装置同士に通信経路を設定するように構成されてもよい。
【0118】
第2の方式は、第2の識別装置は、同じ個体であるか否かを問わず、通信感度の良い信号を受信する方式である。例えば、第2の識別装置(i)が各個体の耳に付けるイヤータグ(ear tag)である場合、他の個体の体内にある第1の識別装置(i+1)との隣接距離により、良好な通信感度を得ることができる。この場合、第2の識別装置(i)は、通信感度の良い第1の識別装置(i+1)と通信経路を設定してデータを送受信する。
【0119】
ウ.認証/識別モジュール(第2の個体認証/識別モジュール)230
第2の識別装置の認証/識別モジュールは、第2の識別装置の第2の固有ID(i)を保存しており、第2の固有ID(i)は、第2の識別装置の識別、収集したデータにIDを併合して収集したデータの識別などに用いられる。
【0120】
第2の識別装置の認証/識別モジュールは、前記「第1の識別装置100からのデータの選択方式」の第1の方式が適用された場合、第1の識別装置100から伝送された第1のデータ(生体情報)に含まれる第1の識別装置の第1のID(i)を取り出して、第2の識別装置(i)と予めマッチングされた第1の識別装置からのデータであるか否か識別することができる。
【0121】
この場合、第2の識別装置200は、第1の識別装置100との通信の接続段階から予めマッチングされた第1の識別装置とのみ近距離通信経路を設定するようにしてもよい。
【0122】
エ.第2の識別装置制御部240
第2の識別装置制御部は、第2の識別装置200の全般的な動作を制御し、特に、前記第1の識別装置100から収集したデータと、GPSモジュール210から収集したデータとを受信して認証/識別モジュール230の固有IDと併合し、個体識別情報データを生成して通信モジュール220に伝送する。
【0123】
オ.データの構造
第2の識別装置200から中継器ネットワーク300へと伝送するデータの基本構造は、
図5に示す通りである。
【0124】
まず、第2の固有IDが入力され、次いで、センサーモジュールにおいて収集された各センサーの測定データ、又はGPSモジュールにおいて取得された位置情報データが含まれる。前記センサーが測定した測定データが測定された第1のデータ収集時間、位置情報に含まれている第2のデータ収集時間が含まれてもよい。
【0125】
前記第1及び第2のデータ収集時間は、各個体の生体活動を経時的に追跡するためのものでもある。センサーモジュール110、211が測定を行う時間、もしくは第1の識別装置制御部140又は第2の識別装置制御部240がデータを併合する時間などを書き込めばよい。あるいは、前記GPS位置情報データに含まれている時間データが入力されてもよい。
【0126】
図12の(a)の部分は、第2の識別装置で測定された識別情報データの具体的な例を示す図面である。
【0127】
第2の識別装置は、中継器、基地局、又は他の個体の第2の識別装置に、識別情報データ1210の測定データ(x、y、z軸の加速度測定値、x、y、z軸のジャイロ測定値)を、第1の識別装置から伝送された生体情報データ(例えば、
図11の識別情報データ)と共に伝送することができる。
【0128】
第2の識別装置は、測定されたx、y、z軸の加速度変位値などのデータをブロードキャスティング又は無線通信などの方法を用いて中継器又は中央サーバーに伝送することができる。
【0129】
加速度ベクトル(acceleration vector)値1211は、測定した加速度値x、y、zから算出された値であって、各軸における加速度の大きさと方向とを示すものであってもよい。F=ma(F:力、m:質量、a:加速度)において力と加速度値は比例関係であり、加速度ベクトルr
magnitude値は下記式(2)によって求められる。
例えば、x軸方向のFであるx
accelが-2m/s
2である場合、x軸のマイナス方向に2m/s
2の大きさで力が加えられてもよい。
【0130】
加速度ベクトル値1211は、第2識別装置から伝送されてもよいが、消費電力を抑制するために、外部サーバーで計算を実行してもよい。加速度インタラプト値(acceleration Interrupt)1212は、測定を実行しないスリープモードから第2識別装置を起動するための閾値であってもよい。
【0131】
すなわち、第2識別装置の加速度変位値が所定の閾値を超えた場合には、第2識別装置を起動させて測定を開始するようにしてもよい。また、加速度変位値が閾値を超えた回数を加速度割込値1212としてもよい。
【0132】
例えば、牛が長時間動かない場合、加速度センサーの測定値に変化がないため、第2の識別装置はスリープモードであってもよい。牛が再び動いた場合、第2の識別装置の加速度センサーの測定値に変化が生じる。加速度センサーの測定値の変化範囲が所定の閾値を超えた場合、その変化をイベントと呼んでもよい。その超過した回数をカウントすることができる。このイベントの数を加速度インタラプト値と呼んでもよい。既定の期間の間、そのようなイベントが既定の回数以上発生すれば、第2の識別装置のセンサーモジュールなどを起動させ、測定を再開させてもよい。この際、所定の閾値を超えたイベント回数を加速度インタラプト値でカウントして伝送することができる。
【0133】
サーバーは、受信した測定データを人工知能で分析して閾値を超える又は閾値未満の値が導出されれば、ユーザーにアラームを伝送するか、その他の既定のプロセスを活性化することができる。
【0134】
図12の(b)の部分は、第2の識別装置が耳タグ(ear tag)である場合の、第2の識別装置から伝送されるシリアル(serial)識別情報データの例を示す図である。耳タグのID 1240が89314404000795405076である。
図12の(b)の部分は、6回測定したデータ1270である。測定データは、必要に応じて、狭く決められた時間間隔で測定されてもよい。
【0135】
カ.第2の識別装置メモリー250
第2の識別装置は、前記第2の識別装置制御部240において生成された個体識別情報データを保存する第2の識別装置メモリー250を備える。このため、必要に応じて、第2の識別装置(i)を当該個体iから取り外して、第2の識別装置から個体識別情報データを取得してもよい。
【0136】
また、他の第2の識別装置から伝送された個体データを保存してもよい。
【0137】
さらに、ユーザー(農場主/飼育員)により設定される第2の識別装置の動作のための様々な付加情報を保存してもよい。
【0138】
キ.電力伝送モジュール260
第2の識別装置は、第1の識別装置100の活性化するための電力伝送モジュールを備えていてもよい。
【0139】
電力伝送モジュールは、基地局400-中継器ネットワーク300を経てサーバーからの活性化指令を受信すると、第2の識別装置の通信モジュール220を介して第1の識別装置100に当該活性化指令信号を伝送する。
【0140】
前記活性化指令信号は、休止状態の第1の識別装置を起動させる単純な制御信号であってもよい。第1の識別装置が完全にオフになった状態である場合には、第1の識別装置を活性化させるために、活性化指令信号とともに、あるいは、活性化指令信号として電力伝送信号を送信する。
【0141】
このため、上述したように、電力伝送モジュールから伝送された活性化指令信号としての電力伝送信号を受信した第1の識別装置のエネルギーハーベスティングモジュール152は、前記電力伝送信号を電力活性化用の電源に変換して第1の識別装置の電源(バッテリー)が駆動される。
【0142】
ク.データの生成サイクル及び同期化
実施形態においては、第1のデータ(第1の識別装置において収集された生体情報データ)と第2のデータ(第2の識別装置において収集された位置情報データ)の生成サイクルを所定の時間周期に設定し、同期化させてもよい。
【0143】
サーバーにおけるデータの取集/管理のしやすさのために、例えば、所定の時間周期を30秒単位に設定し、第2の識別装置制御部から第1の識別装置へと同期化クロック信号を伝送して体内の生体情報の収集時間とGPS情報の収集時間とを同期化させてもよい。
【0144】
前記同期化クロック信号は、第1の識別装置制御部140やサーバーと同様に、第2の識別装置制御部240において生成され、第1の識別装置100及び第2の識別装置200に伝送するように構成されてもよい。
【0145】
1.3.中継器ネットワーク300
実施形態においては、中継器ネットワークは、第1の識別装置100及び第2の識別装置200からデータを受信して基地局に伝送する。
【0146】
中継器ネットワークは、第1の中継器320、第2の中継器340を両方とも又は選択的に備えていてもよく、第2の識別装置をさらに備えていてもよい。
【0147】
ア.第1の中継器320
第1の中継器は、移動型通信装置から構成されてもよい。代表的に、移動型飛行体(ドローン)がこれに相当する。
【0148】
第1の中継器は、第2の識別装置200から個体の生体情報と位置情報とが併合された個体情報を受信し、これを基地局400に伝送する。
【0149】
ここで、第1の中継器は、従来の無線通信方式を用いて、個体情報を基地局400に伝送する。
【0150】
一方、第1の中継器は、ドローンの他にも、放牧地内の家畜に追従する車両に搭載されてもよく、小型無人車両、ロボットなどに搭載されてもよい。
【0151】
第1の中継器は、第2の識別装置200から受信した個体情報を基地局に伝送する、又はメモリーに保存することを選択的に行う第1の中継器メモリー(図示せず)を備えてもよい。メモリーに保存された個体データは、第1の中継器が回収されたときに、基地局においてメモリーのデータを収集して管理してもよい。
【0152】
イ.第2の中継器340
第2の中継器は、地上型通信装置から構成されてもよい。放牧地において所定の位置に固定型に設けられてもよく、第2の識別装置200が通信可能な範囲にある場合、第2の識別装置200から個体情報を収集して基地局400に伝送する。ここで、第2の中継器と基地局400とは、有線/無線網を介して接続されてもよい。
【0153】
一方、前記第1の中継器320と同様に、第2の中継器もまた、受信したデータを保存するための第2の中継器メモリー(図示せず)を備えてもよい。
【0154】
ウ.第2の識別装置から構成されたネットワーク
第2の識別装置は、中継器として機能してもよい。この場合、第2の識別装置は、他の第2の識別装置からデータを受信し、このデータを第1又は第2の中継器320、340に伝送する機能を果たしてもよい。
【0155】
第1及び第2の中継器320、340は、距離/減衰などの影響による通信品質の変動に伴い、第2の識別装置の一部又はすべてと通信が行えない場合があり得る。
【0156】
このような問題を解決するために、第2の識別装置は、他の第2の識別装置から個体情報を受信して保存し、この情報を通信可能範囲に入ってきた第1及び第2の中継器320、340に伝送する。
【0157】
このため、第2の識別装置は、第1及び第2の中継器320、340を備えて、環状(リング状)、星状(スター状)などの様々なネットワーク構造を形成することができ、通信品質に応じて能動的にネットワークに接続されるアドホック(ad-hoc)ネットワークの形態を有していてもよい。
【0158】
この場合、第2の識別装置が第1及び第2の中継器に伝送するデータは、例えば、次のように構成される。
【0159】
(1)伝送データの構成
第2の識別装置(i)は、他の第2の識別装置(k)のデータを受信し、自身の生体情報データとともに保持してもよい。
【0160】
このとき、第2の識別装置(i)の個体データ(i)は、「第1のID(i)-個体の生体情報(i)-第2のID(i)-個体の位置情報(i)-タイムスタンプ」から構成されてもよく、他の第2の識別装置(k)の個体データ(k)は、「第1のID(k)-個体の生体情報(k)-第2のID(k)-個体の位置情報(k)-タイムスタンプ」から構成されてもよい。
【0161】
第2の識別装置(i)は、第2の識別装置(k)の個体データ(k)を受信し、これをメモリーに保存する。次いで、第2の識別装置(i)は、第1及び第2の中継器320、340と通信可能な位置にあるとき、自分の個体データ(i)とともに、前記メモリーに保存した他の第2の識別装置(k)の個体データ(k)を一緒に伝送してもよい。
【0162】
このような伝送データは、他の第2の識別装置(n)に返送されてもよい。このような過程を経て、放牧地における家畜の群れの最外位置にいる個体の第2の識別装置(i)は、下記のメモリーの容量が許容する範囲において、家畜の群れの反対側もしくは中央部にある第2の識別装置(k)の個体データを受信して保持してもよい。例えば、第1の中継器(ドローン)が家畜の群れの中央部に近づいて家畜の群れに混乱を与えることなく、家畜の群れの最外位置であっても、中央部もしくは反対側の個体のデータを収集して基地局に伝送したり保存したりしてもよい。
【0163】
(2)第2の識別装置メモリー
実施形態においては、第2の識別装置は、前記伝送データの構成及び保存/伝送のために一時的なメモリーを保有する。設けられたメモリーの容量が許容する範囲において、第2の識別装置は、通信可能範囲内の他の第2の識別装置から伝送された個体データを受信して保存し、これを第1及び第2の中継器に伝送する。
【0164】
エ.実施形態における中継器ネットワークの効果
上述したように、実施形態においては、第2の識別装置は、中継器ネットワークに含まれ、かつ、他の第2の識別装置から個体データを受信して保存し、第1及び第2の中継器に当該データを伝送するようにする。このように、本発明によれば、従来の中継器システムがデータを安定的に受信できないという問題を解決することができる。
【0165】
固定型中継器の問題を解決するために移動型中継器を導入するとしても、移動型中継器が第2の識別装置と常に通信の接続が確立されていない可能性が非常に高い。このような問題を解決するために、実施形態によれば、第2の識別装置が他の第2の識別装置からデータを受信して保存した後、第1及び第2の中継器が通信可能な範囲に存在する場合に、他の第2の識別装置からのデータとともに自身のデータを伝送する。上述したように、最外位置の第2の識別装置が中央部の第2の識別装置から個体データを受信して保持してもよく、第1及び第2の中継器に伝送してもよい。
【0166】
1.4.基地局400
実施形態における基地局は、牧場/農場などに設置されてもよく、遠隔地のデータ管理センターに設置されてもよい。
【0167】
基地局は、有線/無線通信を介して第1及び第2の中継器320、340に接続され、個体データを収集する。ここで、個体データは、第1の中継器320の回収の際に第1の中継器320のメモリー(図示せず)から収集されてもよい。なお、第2の中継器340のメモリー(図示せず)を回収してデータを収集して検証してもよい。
【0168】
基地局にはデータ処理サーバーが接続され、データ処理サーバー及びデータの管理は、従来のデータ処理方法に従う。
【0169】
1.5.クライアント500(例えば、
図1のクライアント500)
実施形態において、システムは、ユーザー端末としてクライアント500を含んでもよい。
【0170】
クライアント500は、操作用に基地局400、データ処理センター、又はサーバー(図示せず)を含んでもよく、さらに、農場主/飼育員などが個体の位置情報/生体情報などを閲覧できるようにモバイル端末機の形態で提供されてもよい。
【0171】
本発明に係る個体情報の取得方法について説明する。
【0172】
図6は、本発明による個体情報の取得方法を示すフローチャートである。個体情報の取得方法は、個体データを取得する個体データ取得ステップ(S100)と、取得した個体データを中継器ネットワークに伝送する中継器ネットワーク伝送ステップ(S200)と、中継器ネットワークから基地局へと個体データを伝送する基地局伝送ステップ(S300)と、を含む。
【0173】
以下、それぞれのステップについて説明する。
【0174】
2.1.個体データ取得ステップ(S100)
「第2の識別データ取得ステップ(S120)」は、
図6の「位置情報データ取得(S120)」と混用して使用されてもよい。「第1の識別装置と第2の識別装置との通信経路を連結する第1通信経路設定ステップ(S130)」は、
図6の「第1通信経路設定」と互換的に使用されてもよい。ステップS110は、
図6に図示されていないが、「第1の識別データ取得ステップ(S110)」は、S611、S612、S112、S114、又はS116のうち、少なくとも1つを含んで構成されてもよい。
【0175】
「個別データ生成ステップ(S140)」という用語は、
図6の「個別情報生成ステップ(S140)」と互換的に使用される。
【0176】
個体データ取得ステップは、
ア)第1の識別装置においてセンサーモジュールを介して第1の識別データを取得する第1の識別データ取得ステップ(S110)と、
イ)第2の識別装置においてGPSモジュールを介して第2の識別データを取得する第2の識別データ取得ステップ(S120)と、
ウ)第1の識別装置と第2の識別装置との間の通信経路を設定する第1の通信経路設定ステップ(S130)と、
エ)第2の識別装置において第1の識別データを受信し、第2の識別データと統合して個体データを生成する個体データ生成ステップ(S140)と、を含む。
【0177】
ア.第1の識別データ取得ステップ(S110)
第1の識別データ取得ステップは、第1の識別装置が休止状態にある場合、第1の識別装置を活性化させる第1の識別装置活性化ステップから開始されてもよい。
【0178】
(1)活性化指令伝送ステップ(S112)
サーバーから伝送された活性化指令S611は、基地局400-中継器300を経て、第2の識別装置200に伝送される。このため、第2の識別装置(i、例えば、
図1の2010)の通信モジュール220は、第1の識別装置(i)に活性化指令信号を伝送する。
【0179】
活性化指令信号は、休止状態の第1の識別装置を起動させる単純な制御信号であってもよく、第1の識別装置が完全にオフになった状態にある場合には、第1の識別装置を活性化させるために、活性化指令信号とともに、あるいは、活性化指令信号として電力伝送信号を送信する(電力伝送モジュール260)
【0180】
第1の識別装置100は、第2の識別装置200からの活性化指令信号がなくても、所定の定められたサイクル又はタイムスケジュールに従って装置の活性化/非活性化の状態を切り換えることができる。
【0181】
(2)第1の識別装置活性化ステップ(S114)
本ステップは、活性化指令信号を受信した第1の識別装置100が活性化されるステップである。活性化指令信号として制御信号を受信した第1の識別装置は、スリープモードを活性化モードに切り換える。また、活性化指令信号として電力伝送信号を受信した第1の識別装置100は、電源遮断モードを活性化モードに切り換える。
【0182】
(3)生体情報データ取得ステップ(S116)
本ステップは、活性化状態の第1の識別装置のセンサーモジュールを介して、各個体の生体情報データを取得するステップである。生体情報データは、第1の識別装置の固有IDとともに第1の識別データとして保存され、第2の識別装置に伝送される。
【0183】
イ.第2の識別データ取得ステップ(S120)
本ステップは、第2の識別装置200においてGPSモジュール210を介して、各個体の位置情報を取得するステップである。ここで、取得した位置情報は、第2の識別装置200の固有IDとともに第2の識別データとして保存される。
【0184】
ウ.第1の通信経路設定ステップ(S130)
本ステップは、第1の識別装置100と第2の識別装置200との間の通信経路を設定するステップである。
【0185】
上述したように、第1の識別装置100と第2の識別装置200との間の第1の通信経路は、低電力ブルートゥース(BLE)/Wifi通信技術を用いて設定されることが好ましいが、これらに制限されない。
【0186】
第1の通信経路は、予め定められた第1及び第2の識別装置100、200同士のみが接続されるように設定されてもよい。あるいは、オープンな状況では、信号感度のよい第1の識別装置100と第2の識別装置200との間に通信経路を設定してもよい。
【0187】
図6及び
図8を参考にすれば、第1通信経路設定(S130)は、第2識別装置204と1つ又は複数の第1の識別装置201、202、203との経路を含んでもよい。生体情報を含むデータは、1つ又は複数の第1の識別装置201、202、203から第2の識別装置204に伝送されてもよい。
【0188】
それぞれの第1の識別装置201、202、203は、互いに異なる個体に装着されてもよい。第1の識別装置201、202、203のうち1つは、第2の識別装置204と同一個体に装着されてもよい。
【0189】
エ.個体データ生成ステップ(S140)
前記第1の通信経路設定ステップ(S130)において、第1の識別装置100と第2の識別装置200との間に第1の通信経路が設定された後、第2の識別装置200は、第1の識別装置100から第1の識別データを受信することができる。第2の識別装置200は、受信したデータを併合することができる。第2の識別装置200は、それぞれのデータを第1及び第2の識別装置100、200の固有ID、タイムスタンプ(time stamp)とともに個体情報(データ)として生成し、保存することができる。
【0190】
図8において、第2の識別装置204は、第1の識別データを同一個体に装着されていない第1の識別装置から受信することができる。
【0191】
2.2.中継器ネットワークへの伝送ステップ(S200)/基地局への伝送ステップ(S300)
前記個体データ取得ステップ(S100)により取得した個体データは、中継器ネットワークを経て基地局に伝送される。第1の識別装置100から基地局400に伝送されるステップは、次の通りである。
【0192】
A.第2の通信経路設定ステップ(中継器ネットワークの構成)
第2の識別装置(i)は、他の第2の識別装置(k)及び/又は第1の中継器320及び/又は第2の中継器340を備える中継器ネットワーク300を構成する。
【0193】
B.個体情報伝送ステップ
第2の識別装置200は、生成した個体情報を中継器ネットワーク300に伝送する。前述したように、中継器ネットワーク300は、第2の識別装置(i,k,n,…)を備えていてもよく、この場合、第2の識別装置(i)は、他の第2の識別装置(k,n,…)から伝送した個体情報を受信して保存し、第1及び/又は第2の中継器320、340に伝送する(S200)。
【0194】
このため、第2の識別装置から受信した個体情報は、第1及び/又は第2の中継器320、340を介して基地局400に伝送され、個体情報の伝送が完了する(S300)。
【0195】
C.第1の識別装置非活性化ステップ
識別データの伝送後に、第1の識別装置100は、バッテリーの管理のために非活性化させてもよい。非活性化は、スリープモード及び/又は完全な電源のオフ状態を有してもよい。
【0196】
第1の識別装置の活性化及び非活性化は、所定の定められたタイマーの設定に従って行われてもよく、サーバー-中継器300-第2の識別装置200を介した活性化/非活性化指令により状態を切り換えてもよい。
【0197】
一方、本発明の技術的思想は、前記実施形態に基づいて具体的に記述されたが、前記実施形態はその説明のためのものであり、その制限のためのものではないということに留意すべきである。なお、本発明の技術分野における当業者であれば、本発明の技術思想の範囲内において種々の実施形態が実施可能であるということが理解できるであろう。
【符号の説明】
【0198】
100、911、921、931、941、951、961、971:第1の識別装置
110:センサーモジュール
120:通信モジュール
130:認証/識別モジュール
140:第1の識別装置制御部
150:電源制御モジュール
152:エネルギーハーベスティングモジュール
154:電源活性化モジュール
160:第1の識別装置メモリー
200、912、922、932、942、952、962、972:第2の識別装置
210:GPSモジュール
220:通信モジュール
230:認証/識別モジュール
240:第2の識別装置制御部
250:第2の識別装置メモリー
260:電力伝送モジュール
270:電源制御モジュール
300:中継器ネットワーク
320:第1の中継器
340:第2の中継器
400:基地局
500:クライアント