(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるサーバ装置、方法、プログラム、およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/00 20220101AFI20220802BHJP
G06K 17/00 20060101ALI20220802BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20220802BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20220802BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220802BHJP
【FI】
H04L67/00
G06K17/00 022
G06K7/10 252
H04M11/00 302
G06Q30/02 380
(21)【出願番号】P 2021187998
(22)【出願日】2021-11-18
【審査請求日】2021-11-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521354983
【氏名又は名称】SYNQA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 潤
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-530268(JP,A)
【文献】特開2015-187839(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
G06Q 30/02
G06K 17/00
G06K 7/10
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるサーバ装置であって、前記端末装置は、前記タグに格納されているタグ情報を読み取るように構成されており、
前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報
と、前記関連情報を管理する管理者の管理者IDと前記タグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値とを記憶する記憶手段と、
前記端末装置によって読み取られた前記タグ情報を前記端末装置から受信する受信手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定する決定手段と、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信する送信手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更する変更手段をさらに備え、
前記変更手段は、第1のタグ情報についての前記関連情報を変更しようとする管理者の管理者IDと前記第1のタグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値と、前記記憶手段に記憶されたハッシュ値とを比較し、前記生成されたハッシュ値と前記記憶されたハッシュ値とが一致する場合に、前記第1のタグ情報についての前記関連情報を変更することを許可するように構成されており、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、前記決定手段は、前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定し、前記送信手段は、前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信する、サーバ装置。
【請求項2】
前記受信手段はさらに、前記端末装置がタグ情報を読み取ったときの特徴量を前記端末装置から受信し、
前記関連情報は、前記タグ情報と前記特徴量とに関連付けられているアクションを定義し、
前記決定手段は、前記受信されたタグ情報と前記受信された特徴量とに関連付けられているアクションを決定する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記特徴量は、前記端末装置が前記タグ情報を読み取ったときの時間情報、前記端末装置が前記タグ情報を読み取ったときの前記端末装置の位置情報、および、前記端末装置が前記タグ情報を読み取ったときの前記端末装置のユーザ情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせる方法であって、前記端末装置は、前記タグに格納されているタグ情報を読み取るように構成されており、記憶手段には、前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報
と、前記関連情報を管理する管理者の管理者IDと前記タグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値とが記憶されており、前記方法は、
前記端末装置によって読み取られた前記タグ情報を前記端末装置から受信することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定することと、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を備え、
前記方法は、
前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更する
ことであって、前記変更することは、第1のタグ情報についての前記関連情報を変更しようとする管理者の管理者IDと前記第1のタグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値と、前記記憶手段に記憶されたハッシュ値とを比較し、前記生成されたハッシュ値と前記記憶されたハッシュ値とが一致する場合に、前記第1のタグ情報についての前記関連情報を変更することを許可することを含む、ことと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、
前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定することと、
前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を行うことと
を含む、方法。
【請求項5】
タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるプログラムであって、前記端末装置は、前記タグに格納されているタグ情報を読み取るように構成されており、前記プログラムは、プロセッサ部および記憶手段を備え、前記記憶手段には、前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報
と、前記関連情報を管理する管理者の管理者IDと前記タグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値とが記憶されており、前記プログラムは、
前記端末装置によって読み取られた前記タグ情報を前記端末装置から受信することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定することと、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を含む処理を前記プロセッサ部に行わせ、
前記処理は、
前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更する
ことであって、前記変更することは、第1のタグ情報についての前記関連情報を変更しようとする管理者の管理者IDと前記第1のタグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値と、前記記憶手段に記憶されたハッシュ値とを比較し、前記生成されたハッシュ値と前記記憶されたハッシュ値とが一致する場合に、前記第1のタグ情報についての前記関連情報を変更することを許可することを含む、ことと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、
前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定することと、
前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を行うことと
を含む、プログラム。
【請求項6】
端末装置とサーバ装置とを備えるシステムであって、
前記端末装置は、
タグに格納されているタグ情報を読み取ることと、
前記読み取られたタグ情報を前記サーバ装置に送信することと
を行うように構成され、
前記サーバ装置は、前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報
と、前記関連情報を管理する管理者の管理者IDと前記タグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値とを記憶する記憶手段を備え、前記サーバ装置は、
前記タグ情報を前記端末装置から受信することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定することと、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を行うように構成され、前記サーバ装置は、前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更することを行うようにさらに構成され、
前記変更することは、第1のタグ情報についての前記関連情報を変更しようとする管理者の管理者IDと前記第1のタグ情報とをハッシュ化することにより生成されたハッシュ値と、前記記憶手段に記憶されたハッシュ値とを比較し、前記生成されたハッシュ値と前記記憶されたハッシュ値とが一致する場合に、前記第1のタグ情報についての前記関連情報を変更することを許可することを含み、
前記サーバ装置は、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定し、前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信するようにさらに構成され、
前記端末装置は、
前記指示を前記サーバ装置から受信することと、
前記指示に従って前記アクションまたは前記別のアクションを実行することと
を行うようにさらに構成されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるサーバ装置、方法、プログラム、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近距離無線通信技術により、スマートフォン等の端末装置をICタグにかざすだけで、端末装置でICタグに関連付けられた処理を実行することができる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の発明者は、タグに関連付けられたアクションを動的に変更することで、タグを新たな用途に用いることができるのではないかと考えた。
【0005】
本発明は、タグに関連付けられているアクションを動的に変更することが可能な、サーバ装置、方法、プログラム、およびシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるサーバ装置、方法、プログラム、およびシステムを提供する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるサーバ装置であって、前記端末装置は、前記タグに格納されているタグ情報を読み取るように構成されており、
前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報を記憶する記憶手段と、
前記端末装置によって読み取られた前記タグ情報を前記端末装置から受信する受信手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定する決定手段と、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信する送信手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更する変更手段をさらに備え、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、前記決定手段は、前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定し、前記送信手段は、前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信する、サーバ装置。
(項目2)
前記受信手段はさらに、前記端末装置がタグ情報を読み取ったときの特徴量を前記端末装置から受信し、
前記関連情報は、前記タグ情報と前記特徴量とに関連付けられているアクションを定義し、
前記決定手段は、前記受信されたタグ情報と前記受信された特徴量とに関連付けられているアクションを決定する、項目1に記載のサーバ装置。
(項目3)
前記特徴量は、前記端末装置が前記タグ情報を読み取ったときの時間情報、前記端末装置が前記タグ情報を読み取ったときの前記端末装置の位置情報、および、前記端末装置が前記タグ情報を読み取ったときの前記端末装置のユーザ情報のうちの少なくとも1つを含む、項目2に記載のサーバ装置。
(項目4)
タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせる方法であって、前記端末装置は、前記タグに格納されているタグ情報を読み取るように構成されており、記憶手段には、前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報が記憶されており、前記方法は、
前記端末装置によって読み取られた前記タグ情報を前記端末装置から受信することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定することと、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を備え、
前記方法は、
前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、
前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定することと、
前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を行うことと
を含む、方法。
(項目5)
タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるプログラムであって、前記端末装置は、前記タグに格納されているタグ情報を読み取るように構成されており、前記プログラムは、プロセッサ部および記憶手段を備え、前記記憶手段には、前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報が記憶されており、前記プログラムは、
前記端末装置によって読み取られた前記タグ情報を前記端末装置から受信することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定することと、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を含む処理を前記プロセッサ部に行わせ、
前記処理は、
前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、
前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定することと、
前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を行うことと
を含む、プログラム。
(項目6)
端末装置とサーバ装置とを備えるシステムであって、
前記端末装置は、
タグに格納されているタグ情報を読み取ることと、
前記読み取られたタグ情報を前記サーバ装置に送信することと
を行うように構成され、
前記サーバ装置は、前記タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報を記憶する記憶手段を備え、前記サーバ装置は、
前記タグ情報を前記端末装置から受信することと、
前記記憶手段に記憶されている前記関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定することと、
前記アクションを実行するための指示を前記端末装置に送信することと
を行うように構成され、前記サーバ装置は、前記記憶手段に記憶されている前記タグ情報に関連付けられている前記アクションを別のアクションに変更するように、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報を変更することを行うようにさらに構成され、
前記サーバ装置は、前記記憶手段に記憶されている前記関連情報が変更された後に、前記記憶手段に記憶されている変更された関連情報に基づいて、前記受信されたタグ情報に関連付けられている前記別のアクションを決定し、前記別のアクションを実行するための指示を前記端末装置に送信するようにさらに構成され、
前記端末装置は、
前記指示を前記サーバ装置から受信することと、
前記指示に従って前記アクションまたは前記別のアクションを実行することと
を行うようにさらに構成されている、システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、タグに関連付けられているアクションを動的に変更することが可能な、サーバ装置、方法、プログラム、およびシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】ユーザUが端末装置10を用いてカフェのテーブルに設置されているタグ20からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す図
【
図1B】ユーザUが端末装置10を用いてカフェのテーブルに設置されているタグ20からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す図
【
図2A】ユーザUが端末装置10を用いて病院の受付に設置されているタグ21からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す図
【
図2B】ユーザUが端末装置10を用いて病院の受付に設置されているタグ21からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す図
【
図3A】ユーザUが端末装置10を用いてバスの車内に設置されているタグ22からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す図
【
図3B】ユーザUが端末装置10を用いてバスの車内に設置されているタグ22からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す図
【
図4】タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステムの構成の一例を示す図
【
図5A】記憶手段110に記憶される関連情報のデータ構造の一例を示す図
【
図5B】記憶手段110に記憶される関連情報のデータ構造の一例を示す図
【
図5C】記憶手段110に記憶される関連情報のデータ構造の一例を示す図
【
図5D】記憶手段110に記憶される関連情報のデータ構造の一例を示す図
【
図6】システム100を実装するサーバ装置200の構成の一例を示す図
【
図7】システム100を実装するサーバ装置200を備えるシステム1000の構成の一例を示す図
【
図8】タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステム100における処理の一例を示すフローチャート
【
図9】タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステム1000におけるデータフローの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において「タグ」は、読み取り装置が読み取り可能なタグのことをいう。「タグ」は、タグ情報を格納しており、読み取り装置はタグからタグ情報を読み取ることができる。タグ情報は、タグを識別するための識別子(タグID)を含む。読み取り装置が、どのようにしてタグを読み取るかは問わない。読み取り装置は、例えば、電磁的にタグを読み取るようにしてもよいし、光学的にタグを読み取るようにしてもよい。タグは、例えば、ICタグであってもよいし、1次元バーコードまたは多次元バーコードであってもよい。タグは、好ましくは、ICタグであり得る。ICタグは、読み取り装置をかざすだけでタグ情報を読み取ることができ、光学的に読み取り可能なタグに比べて多くの情報を格納することができるからである。
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
(1.タグに関連付けられているアクションの動的な変更)
本発明の発明者は、タグに関連付けられているアクションを動的に変更することにより、タグによる新たなユーザ体験を創出することができると考えた。例えば、同じタグ情報が読み取られたとしても、そのタグ情報がいつ読み取られたか、そのタグ情報がどこで読み取られたか、そのタグ情報がどのようなユーザによって読み取られたか等に依存して、タグ情報を読み取ることによって行われるアクションを変化させることができる。
【0012】
一例において、飲食店のテーブルに設置してあるタグからタグ情報を読み取る場合、朝にそのタグからタグ情報を読み取ると、ユーザの端末装置には、朝専用のメニュー画面が表示されることになる。他方で、昼にそのタグからタグ情報を読み取ると、ユーザの端末装置には、昼専用のメニュー画面が表示されることになる。ユーザは、表示されたメニュー画面を介して注文を行うことができる。ユーザが注文した後にタグ情報を読み取ると、ユーザの端末装置には、決済を行うことができる決済画面が表示されることになる。
【0013】
これにより、ユーザは、飲食店のテーブルに設置してあるタグからタグ情報を読み取るだけで、その時間帯に合ったメニューを閲覧し、注文し、さらには決済もすることができる。
【0014】
別の例において、病院の受付に設置してあるタグからタグ情報を読み取る場合、或る日にそのタグからタグ情報を読み取ると、ユーザの端末装置には、その日に診察可能な医師の名前が表示された受付画面が表示されることになる。他方で、別の日にそのタグからタグ情報を読み取ると、ユーザの端末装置には、その日に診察可能な医師の名前が表示された受付画面が表示されることになる。あるいは、第1の患者がそのタグからタグ情報を読み取ると、第1の患者の来院履歴に基づいて、第1の患者が診察を希望しそうな順に、診療科またはその時間に診察可能な医師を並べ替えた受付画面が表示されることになる。他方で、第2の患者がそのタグからタグ情報を読み取ると、第2の患者の来院履歴に基づいて、第2の患者が診察を希望しそうな順に、診療科またはその時間に診察可能な医師を並べ替えた受付画面が表示されることになる。あるいは、女性である第1の患者がそのタグからタグ情報を読み取ると、女性専用の健康診断メニュー画面が表示されることになる。他方で、高齢者である第2の患者がそのタグからタグ情報を読み取ると、高齢者専用の健康診断メニュー画面が表示されることになる。
【0015】
これにより、ユーザは、病院の受付に設置してあるタグからタグ情報を読み取るだけで、その時間に診療可能な医師を一目で把握したうえで、診察受付を行うことができる。また、ストレスなく、希望する診療科または医師を選択して診察受付を行うことができる。また、自分に合った診療または健康診断を受けることができる。
【0016】
別の例において、バスの車内に設置してあるタグからタグ情報を読み取る場合、第1の停留所に到着したときにそのタグからタグ情報を読み取ると、ユーザの端末装置には、第1の停留所の近くに位置する店の広告またはその時間帯に応じた広告が表示されることになる。他方で、第2の停留所に到着したときにそのタグからタグ情報を読み取ると、ユーザの端末装置には、第2の停留所の近くに位置する店の広告またはその時間帯に応じた広告が表示されることになる。あるいは、第1のユーザがそのタグからタグ情報を読み取ると、第1のユーザに合った広告が表示されることになる。他方で、第2のユーザがそのタグからタグ情報を読み取ると、第2のユーザに合った広告が表示されることになる。
【0017】
これにより、ユーザは、現在位置の近くの店舗の広告または自分に合った広告の提供を受けることができる。
【0018】
【0019】
図1Aおよび
図1Bは、ユーザUが端末装置10を用いてカフェのテーブルに設置されているタグ20からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す。
【0020】
図1Aは、朝に、ユーザUがカフェで注文をする場合の例である。
【0021】
まず、ユーザUは、
図1A(a)に示されるように、端末装置10をタグ20にかざすことにより、タグ20からタグ情報を読み取ることができる。
【0022】
図1Aおよび
図1B、
図2Aおよび
図2B、
図3Aおよび
図3Bに示される例では、端末装置10は、スマートフォンとして描写されているが、これに限定されない。端末装置10は、任意の端末装置であり得る。端末装置10は、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ等であってもよい。
【0023】
端末装置10がタグ20からタグ情報を読み取ると、端末装置10は、タグ20のタグ情報に関連付けられているアクションを実行することになる。ここでは、
図1A(b)に示されているように、朝専用のメニューを示すメニュー画面11が、端末装置10の画面に表示される。
【0024】
メニュー画面11には、トースト、サンドイッチ、ホットサンド等の朝専用のフードメニューおよびブレンドコーヒー、カフェラテ、カプチーノ等の朝専用のドリンクメニューが含まれている。ユーザUが、表示されたメニューから希望する商品を選択し、注文ボタン12を押すと、メニュー画面11から決済画面(図示せず)に遷移する。ユーザUが決済画面を介して決済を完了すると、注文が完了する。
【0025】
このように、ユーザUは、カフェのテーブルに設置されているタグ20のタグ情報を端末装置10で読み取るだけで、注文から決済までを端末装置10上で行うことができる。
【0026】
図1Bは、昼に、ユーザUがカフェで注文をする場合の例である。
【0027】
まず、ユーザUは、
図1B(a)に示されるように、端末装置10をタグ20にかざすことにより、タグ20からタグ情報を読み取ることができる。
図1Bに示されるタグ20は、
図1Aに示されるタグ20と同一のタグである。
【0028】
端末装置10がタグ20からタグ情報を読み取ると、端末装置10は、タグ20のタグ情報に関連付けられているアクションを実行することになる。ここでは、
図1B(b)に示されているように、昼専用のメニューを示すメニュー画面11’が、端末装置10の画面に表示される。
【0029】
メニュー画面11’には、ハンバーガー、チーズバーガー、ホットドッグ等の昼専用のフードメニューおよびコーラ、オレンジジュース、ブレンドコーヒー等の昼専用のドリンクメニューが含まれている。ユーザUが、表示されたメニューから希望する商品を選択し、注文ボタン12を押すと、メニュー画面11’から決済画面(図示せず)に遷移する。ユーザUが決済画面を介して決済を完了すると、注文が完了する。
【0030】
このように、ユーザUは、端末装置10で同じタグ20から同じタグ情報を読み取ったが、タグ20のタグ情報を読み取った時間帯に応じて異なるアクション(すなわち、朝専用のメニューを示すメニュー画面11の表示および昼専用のメニューを示すメニュー画面11’の表示)が行われることになる。
【0031】
カフェ側としては、朝専用のメニューを示すメニュー画面11の表示および昼専用のメニューを示すメニュー画面11’の表示のために異なるタグを使用する必要がないため、コストを削減することができる。また、業務効率化も見込める。
【0032】
図2Aおよび
図2Bは、ユーザUが端末装置10を用いて病院の受付に設置されているタグ21からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す。
【0033】
図2Aは、或る日に、ユーザUが病院で診療受付をする場合の例である。
【0034】
まず、ユーザUは、
図2A(a)に示されるように、端末装置10をタグ21にかざすことにより、タグ21からタグ情報を読み取ることができる。
【0035】
端末装置10がタグ21からタグ情報を読み取ると、端末装置10は、タグ21のタグ情報に関連付けられているアクションを実行することになる。ここでは、
図2A(b)に示されているように、その日のその時間に診療可能な医師を診療科毎に示す受付画面13が、端末装置10の画面に表示される。
【0036】
受付画面13には、その日のその時間に、内科では、AA先生およびBB先生が診療可能であり、胃腸科では、CC先生が診療可能であり、泌尿器科では、DD先生が診療可能であることを示している。ユーザUが、表示された診療科または医師から希望する診療科または医師を選択し、確定ボタン14を押すと、診療受付が完了する。
【0037】
このように、ユーザUは、病院の受付に設置されているタグ21を読み取るだけで、診察受付を端末装置10上で行うことができる。
【0038】
なお、ユーザUの過去の診療履歴に基づいて、診療科および/または医師を並べ替えて、受付画面13に表示するようにしてもよい。これにより、ユーザUは、ストレスなく、希望する診療科および/または医師を選択することができるようになる。
【0039】
図2Bは、別の日に、ユーザUが病院で診療受付をする場合の例である。
【0040】
まず、ユーザUは、
図2B(a)に示されるように、端末装置10をタグ21にかざすことにより、タグ21からタグ情報を読み取ることができる。
図2Bに示されるタグ21は、
図2Aに示されるタグ21と同一のタグである。
【0041】
端末装置10がタグ21からタグ情報を読み取ると、端末装置10は、タグ21のタグ情報に関連付けられているアクションを実行することになる。ここでは、
図2B(b)に示されているように、その日のその時間に診療可能な医師を診療科毎に示す受付画面13’が、端末装置10の画面に表示される。
【0042】
受付画面13’には、その日のその時間に、泌尿器科では、DD先生が診療可能であり、内科では、EE先生が診療可能であり、胃腸科では、FF先生が診療可能であることを示している。ユーザUが、表示された診療科または医師から希望する診療科または医師を選択し、確定ボタン14を押すと、診療受付が完了する。
【0043】
このように、ユーザUは、端末装置10で同じタグ21から同じタグ情報を読み取ったが、タグ21のタグ情報を読み取った時間帯に応じて異なるアクション(すなわち、受付画面13の表示および受付画面13’の表示)が行われることになる。
【0044】
病院側としては、受付専用機械が不要となり、かつ、曜日毎または時間帯毎の診療可能な医師の表示のために異なるタグを使用する必要がないため、コストを削減することができる。また、業務効率化も見込める。
【0045】
図3Aおよび
図3Bは、ユーザUが端末装置10を用いてバスの車内に設置されているタグ22からタグ情報を読み取る場合のアクションの例を示す。
【0046】
図3Aは、昼に、第1の停留所に停車したときに、ユーザUが広告を受け取る場合の例である。
【0047】
まず、ユーザUは、
図3A(a)に示されるように、端末装置10をタグ22にかざすことにより、タグ22からタグ情報を読み取ることができる。
【0048】
端末装置10がタグ22からタグ情報を読み取ると、端末装置10は、タグ22のタグ情報に関連付けられているアクションを実行することになる。ここでは、
図3A(b)に示されているように、第1の停留所の近くに位置する店の広告15、16が、端末装置10の画面に表示される。
【0049】
広告15は、第1の停留所の近くに位置するCAFE AAAというカフェの広告を示している。広告16は、第1の停留所の近くに位置するRESTAUTANT BBB A店というレストランの広告を示している。本例では、昼にタグ22を読み取ったため、これらの広告15、16は、ランチに関する広告となっている。
【0050】
このように、ユーザUは、バスの車内に設置されているタグ22からタグ情報を読み取るだけで、停留所の近くの店の広告を端末装置10上で見ることができる。
【0051】
なお、ユーザUの属性(例えば、年齢、年収、性別、職業等)に基づいて、広告を並べ替えてまたは広告を絞り込んで表示するようにしてもよい。これにより、ユーザUは、自分に合った広告を優先的に、または、自分に合った広告のみを見ることができるようになる。
【0052】
図3Bは、夜に、第2の停留所に停車したときに、ユーザUが広告を受け取る場合の例である。
【0053】
まず、ユーザUは、
図3B(a)に示されるように、端末装置10をタグ22にかざすことにより、タグ22からタグ情報を読み取ることができる。
図3Bに示されるタグ22は、
図3Aに示されるタグ22と同一のタグである。
【0054】
端末装置10がタグ22からタグ情報を読み取ると、端末装置10は、タグ22のタグ情報に関連付けられているアクションを実行することになる。ここでは、
図3B(b)に示されているように、第2の停留所の近くに位置する店の広告17、18が、端末装置10の画面に表示される。
【0055】
広告17は、第2の停留所の近くに位置する居酒屋○○○という居酒屋の広告を示している。広告18は、第2の停留所の近くに位置するRESTAUTANT BBB C店というレストランの広告を示している。本例では、夜にタグ22を読み取ったため、これらの広告17、18は、ディナーに関する広告となっている。
【0056】
このように、ユーザUは、端末装置10で同じタグ22から同じタグ情報を読み取ったが、タグ22のタグ情報を読み取った場所および時間帯に応じて異なるアクション(すなわち、広告15、16の表示および広告17、18の表示)が行われることになる。
【0057】
バス会社側としては、場所および/または時間帯毎に異なる広告の表示のために異なるタグを使用する必要がないため、コストを削減することができる。
【0058】
さらに、ユーザUは、場所や時間帯で変化する広告を受け取ることで、その場所や時間帯に合った広告を見ることができるとともに、変化する広告を楽しむこともできる。
【0059】
ユーザUは、端末装置に専用のアプリケーションをインストールしておく必要はなく、上述したメニュー画面11、11’、受付画面13、13’、広告15~18は、例えば、WEBブラウザを介して、端末装置に表示されることができる。
【0060】
上述したタグの設置場所は一例であり、他の任意の場所にタグを設置することができる。例えば、タグに関連付けられているアクションが広告の表示である場合には、ターゲティング広告を実施し易い場所にタグを設置することが好ましい。例えば、駅の入り口、構内、電車の乗り口、女性専用車等にタグを設置することができる。
【0061】
タグに関連付けられているアクションを動的に変更することは、例えば、後述する、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステムにおいて実装され得る。
【0062】
2.タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステム
図4は、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステム100の構成の一例を示す。
【0063】
システム100は、記憶手段110と、受信手段120と、決定手段130と、送信手段140とを備えている。
【0064】
記憶手段110は、関連情報を記憶するように構成されている。
【0065】
関連情報は、タグ情報に関連付けられているアクションを定義する情報である。関連情報は、例えば、タグ情報と、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときに端末装置が行うべきアクションとを関連付ける。タグ情報は、例えば、タグを識別するタグIDであり得る。アクションは、端末装置が行うことができる任意のアクションであり得る。例えば、アクションは、
図1Aおよび
図1B、
図2Aおよび
図2B、
図3Aおよび
図3Bを参照して上述した例に示されるように、メニュー画面の表示、決済画面の表示、受付画面の表示、広告の表示等の特定の画面の表示のみならず、例えば、決済の実行、動画の再生、音楽の再生等の機能の実行を含む。
【0066】
あるいは、関連情報は、例えば、タグ情報と、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときの特徴量と、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときに端末装置が行うべきアクションとを関連付ける。特徴量は、例えば、タグ情報を端末装置が読み取ったときの時間情報、タグ情報を端末装置が読み取ったときの端末装置の位置情報、タグ情報を端末装置が読み取ったときの端末装置のユーザ情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0067】
タグ情報を端末装置が読み取ったときの時間情報は、例えば、任意の単位で時間を表す情報であり得る。単位は、例えば、1秒単位、1分単位、1時間単位、3時間単位、6時間単位、12時間単位、1日単位、3日単位、1週間単位、1月単位、3月単位、6月単位、年単位等であり得る。タグ情報を端末装置が読み取ったときの時間情報は、例えば、時間帯を表す情報であり得、例えば、午前6時から午前10時までのモーニングタイム、午前11時から午後2時までのランチタイム、午後5時から午後10時までのディナータイム等の時間帯を表す情報であり得る。
【0068】
タグ情報を端末装置が読み取ったときの端末装置の位置情報は、タグ情報を端末装置が読み取ったときに端末装置が備える位置情報測定システム(例えば、GPS)によって測定される端末装置の位置情報であり得る。
【0069】
タグ情報を端末装置が読み取ったときの端末装置のユーザ情報は、例えば、端末装置を使用するユーザの属性を表す情報であり得る。ユーザの属性を表す情報は、例えば、ユーザの性別、年齢、年代、住所、職業、職種、年収等のユーザの個人情報または客観的な情報であり得る。タグ情報を端末装置が読み取ったときの端末装置のユーザ情報は、例えば、タグ情報を端末装置が読み取った履歴を示す履歴情報であってもよい。履歴情報は、例えば、過去にタグ情報を端末装置が読み取ったときの時間および/または場所を示し得る。
【0070】
図5Aおよび
図5Bは、記憶手段110に記憶される関連情報のデータ構造の一例を示す。
【0071】
図5Aは、タグ情報と、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときに端末装置が行うべきアクションとを関連付ける関連情報のデータ構造の一例を示す。本例では、タグ情報は、タグIDである。
【0072】
図5Aに示される例では、タグID「xsxk4r」に対して、「広告Aの表示」というアクションが関連付けられており、タグID「clw6cd」に対して、「広告Bの表示」というアクションが関連付けられており、タグID「jk2ej9」に対して「広告Cの表示」というアクションが関連付けられている。また、タグID「x206mt」に対して、「メニュー画面Aの表示」というアクションが関連付けられており、タグID「50e1ai」に対して、「メニュー画面Bの表示」というアクションが関連付けられている。
【0073】
これにより、後述する決定手段130は、記憶手段に記憶されている関連情報を参照し、タグ情報に関連付けられているアクションを決定することができる。
【0074】
図5Bは、タグ情報と、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときの特徴量と、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときに端末装置が行うべきアクションとを関連付ける関連情報のデータ構造の一例を示す。本例でも、タグ情報は、タグIDである。
【0075】
図5Bに示される例では、同一のタグID「uat94m」に対して、特徴量「位置情報:○○町1丁目」、「位置情報:○○町2丁目」、「位置情報:○○町3丁目」のそれぞれが関連付けられ、それぞれに、「広告Aの表示」、「広告Bの表示」、「広告Cの表示」というアクションが関連付けられている。また、同一のタグID「rfku0e」に対して、特徴量「時間情報:AM6~AM10」、「時間情報:AM10~PM2」のそれぞれが関連付けられ、それぞれに、「メニュー画面Aの表示」、「メニュー画面Bの表示」というアクションが関連付けられている。
【0076】
これにより、後述する決定手段130は、記憶手段に記憶されている関連情報を参照し、タグ情報および特徴量に関連付けられているアクションを決定することができる。
【0077】
なお、
図5Bに示される例では、1つのタグIDに対して1つの特徴量が関連付けられて記憶されているが、関連付けられる特徴量の数は1に限定されない。任意の数の特徴量が、1つのタグIDに関連付けられて記憶されることができる。例えば、1つのタグIDに対して、1つの位置情報と、1つの時間情報と、1つのユーザ情報とのうちの少なくとも2つが関連付けられて記憶されてもよい。あるいは、例えば、1つのタグIDに対して、複数の位置情報が関連付けられて記憶されてもよいし、複数の時間情報が関連付けられて記憶されてもよいし、複数のユーザ情報が関連付けられて記憶されてもよい。あるいは、例えば、1つのタグIDに対して、複数の位置情報と、複数の時間情報と、複数のユーザ情報とのうちの少なくとも1つが関連付けられて記憶されてもよい。これにより、1つのタグIDに対して、実質的に無限のアクションを関連付けることができる。1つのタグIDに対して関連付けられている特徴量が多いほど、そのタグIDに関連付けられるアクションが、そのタグIDを読み取ったユーザに対して好適なアクションとなり得る。
【0078】
タグ情報は、例えば、関連情報を管理する管理者の管理者IDと関連付けられて記憶手段110に記憶されてもよい。これにより、タグ情報に関連付けられた管理者IDを有する管理者のみが、そのタグ情報の関連付けを変更することができるようになる。例えば、タグIDと管理者IDとは、ハッシュ化された状態で(すなわち、ハッシュ値を)記憶されることが好ましい。これにより、第三者が管理者になりすましてタグ情報を改ざんすることを防止することができるからである。さらに、タグ情報およびそれに関連付けられた管理者IDは、ブロックチェーン技術等の実質的に改ざんを不可能にする技術を用いて記憶されることが好ましい。これにより、第三者のなりすましを防止することに加えて、記憶された情報の改ざんを防止することもできるからである。
【0079】
再び
図4を参照して、受信手段120は、端末装置によって読み取られたタグ情報を端末装置から受信するように構成されている。受信手段120は、任意の態様で、タグ情報を受信することができる。受信手段120は、例えば、タグ情報を端末装置から無線で受信するようにしてもよいし、タグ情報を端末装置から有線で受信するようにしてもよい。
【0080】
一実施形態において、受信手段120は、タグ情報に加えて、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときの特徴量も受信することができる。受信手段120は、特徴量も任意の態様で受信することができる。
【0081】
受信されたタグ情報および特徴量は、決定手段130に渡される。
【0082】
決定手段130は、記憶手段110に記憶されている関連情報に基づいて、タグ情報に関連付けられているアクションを決定するように構成されている。決定手段130は、例えば、受信手段120から受信されたタグ情報と、記憶手段110に記憶されている関連情報とを照合し、受信手段120から受信されたタグ情報に関連付けられて記憶手段110に記憶されているアクションを決定することができる。
【0083】
例えば、
図5Aに示されるように記憶手段110に関連情報が記憶されているとき、受信手段120が受信したタグ情報(タグID)が「clw6cd」であった場合、決定手段120は、関連付けられているアクションが「広告Bの表示」であると決定することができる。
【0084】
一例において、決定手段130は、受信手段120から受信されたタグ情報および特徴量と、記憶手段110に記憶されている関連情報とを照合し、受信手段120から受信されたタグ情報および特徴量に関連付けられて記憶手段110に記憶されているアクションを決定することもできる。
【0085】
例えば、
図5Bに示されるように記憶手段110に関連情報が記憶されているとき、受信手段120が受信したタグ情報(タグID)が「rfku0e」であり、特徴量(そのタグ情報を端末装置が読み取ったときの時間情報)が「午前8時」であった場合、決定手段120は、関連付けられているアクションが「メニュー画面Aの表示」であると決定することができる。例えば、同じタグ情報であっても、特徴量(そのタグ情報を端末装置が読み取ったときの時間情報)が「正午」であった場合、決定手段120は、関連付けられているアクションが「メニュー画面Bの表示」であると決定することができる。
【0086】
送信手段140は、アクションを実行するための指示を端末装置に送信するように構成されている。送信手段140は、決定手段130によって決定されたアクションに基づいて指示を生成し、その指示を端末装置に送信することができる。送信手段140は、任意の態様で、指示を端末装置に送信することができる。送信手段140は、例えば、指示を端末装置に無線で送信するようにしてもよいし、タグ情報を端末装置から有線で受信するようにしてもよい。
【0087】
端末装置が指示を受信すると、端末装置は、指示に従ってアクションを行うことになる。例えば、決定された「広告Bの表示」のアクションに基づいて生成された指示に従って、端末装置は、広告Bを表示することができる。例えば、例えば、決定された「メニュー画面Aの表示」のアクションに基づいて生成された指示に従って、端末装置は、メニュー画面Aを表示することができる。
【0088】
例えば、指示には特定のWEBページのURLが含まれており、端末装置は、URLを介してそのWEBページにアクセスすることにより、そのWEBページ上でアクションを行うことができる。これにより、端末装置は、汎用のWEBブラウザさえインストールされていれば、特定のアプリケーションをインストールする必要なしに、指示に従ってアクションを行うことができる。これは、ユーザの利便性の向上につながり得る。
【0089】
システム100は、変更手段150をさらに備えている。
【0090】
変更手段150は、記憶手段110に記憶されているタグ情報に関連付けられているアクションを別のアクションに変更するように、記憶手段110に記憶されている関連情報を変更するように構成されている。変更手段150は、記憶手段にアクセスし、記憶手段110に記憶されている関連情報を変更することができる。
【0091】
変更手段150は、例えば、記憶手段110に記憶されているタグ情報に関連付けられているアクションを別のアクションに上書きすることによって、関連情報を変更するようにしてもよいし、例えば、記憶手段110に記憶されているタグ情報に関連付けられているアクションを複数の選択肢の中から選択される別のアクションで置き換えることによって、関連情報を変更するようにしてもよい。
【0092】
変更手段150は、例えば、外部からの入力に応答して、関連情報を変更するようにしてもよいし、所定の条件が満たされたときに、関連情報を変更するようにしてもよい。外部からの入力に応答して関連情報を変更する場合、変更する管理者のID(管理者ID)が記憶手段110に記憶されている管理者IDと一致する場合にのみ、関連情報の変更が許可されるようにしてもよい。これにより、特定の管理者のみが、関連情報を変更することができるようになる。例えば、タグIDと管理者IDとをハッシュ化することで生成されるハッシュ値と、記憶手段110に記憶されているハッシュ値とを比較し、これらが一致する場合にのみ、関連情報の変更が許可されるようにしてもよい。所定の条件が満たされたときに関連情報を変更する場合、所定の条件は、例えば、所定の時間になったときに関連情報を変更する等の時間に関する条件、所定の回数タグ情報を読み取られたときに関連情報を変更する等の回数に関する条件、所定のユーザによってタグ情報を読み取られたときに関連情報を変更する等のユーザに関する条件等であり得るが、これらに限定されない。
【0093】
変更手段150は、例えば、
図5Aに示されるように記憶手段110に記憶されている関連情報を、
図5Cに示されるように、変更することができる。この例では、タグID「xsxk4r」に対して関連付けられていた「広告Aの表示」というアクションが、「広告Dの表示」というアクションに変更されており、タグID「clw6cd」に関連付けられていた「広告Bの表示」というアクションが、「広告Eの表示」というアクションに変更されており、タグID「jk2ej9」に関連付けられていた「広告Cの表示」というアクションが、「動画Fの再生」というアクションに変更されている。また、タグID「50e1ai」に関連付けられていた「メニュー画面Bの表示」というアクションが、「決済画面の表示」というアクションに変更されている。タグID「x206mt」に関連付けられていた「メニュー画面Aの表示」というアクションは変更されず、そのままである。
【0094】
これにより、上述した決定手段130は、記憶手段に記憶されている変更された関連情報を参照し、タグ情報に関連付けられているアクションを決定することができ、送信手段140は、決定されたアクションを端末装置に行わせる指示を端末装置に送信することになる。このようにして、端末装置が同一のタグ情報を読み取った場合であっても、関連付けの変更の前後で、異なるアクションを端末装置に行わせることができる。
【0095】
変更手段150は、記憶手段110に記憶されているタグ情報に関連付けられているアクションを別のアクションに変更することに加えて、例えば、記憶手段110に記憶されているタグ情報および特徴量に関連付けられているアクションを別のアクションに変更するようにしてもよいし、記憶手段110に記憶されているタグ情報およびアクションに関連付けられている特徴量を別の特徴量に変更するようにしてもよい。
【0096】
変更手段150は、例えば、
図5Bに示されるように記憶手段110に記憶されている関連情報を、
図5Dに示されるように、変更することができる。この例では、タグID「uat94m」および特徴量「位置情報:○○町1丁目」に対して関連付けられていた「広告Aの表示」というアクションが、「広告Dの表示」というアクションに変更されており、タグID「uat94m」および特徴量「位置情報:○○町2丁目」に対して関連付けられていた「広告Bの表示」というアクションが、「広告Eおよび広告Fの表示」というアクションに変更されている。また、タグID「rfku0e」および「メニュー画面Aの表示」というアクションに関連付けられていた「時間情報:AM6~AM10」という特徴量が、「時間情報:AM7~AM11」という特徴量に変更されており、タグID「rfku0e」および「メニュー画面Aの表示」というアクションに関連付けられていた「時間情報:AM10~PM2」という特徴量が、「時間情報:AM11~PM3」という特徴量に変更されている。タグID「uat94m」および特徴量「位置情報:○○町3丁目」に対して関連付けられていた「広告Cの表示」というアクションは変更されず、そのままである。
【0097】
これにより、上述した決定手段130は、記憶手段に記憶されている変更された関連情報を参照し、タグ情報および特徴量に関連付けられているアクションを決定することができ、送信手段140は、決定されたアクションを端末装置に行わせる指示を端末装置に送信することになる。このようにして、端末装置が同一のタグ情報を読み取った場合であっても、関連付けの変更の前後で、異なるアクションを端末装置に行わせることができる。
【0098】
上述したシステム100は、サーバ装置として実装されることができる。
【0099】
図6は、システム100を実装するサーバ装置200の構成の一例を示す。
【0100】
サーバ装置200は、通信インターフェース部210と、メモリ部220と、プロセッサ部230とを備える。サーバ装置200は、データベース部300に接続されている。
【0101】
例えば、サーバ装置200に接続されているデータベース部300には、関連情報が記憶される。関連情報は、例えば、
図5A~
図5Dを参照して上述したデータ構造を有し得る。例えば、システム100の記憶手段110の少なくとも一部は、データベース部300によって実装され得る。
【0102】
通信インターフェース部210は、ネットワーク500を介した通信を制御する。また、通信インターフェース部210は、データベース部300との通信も制御する。サーバ装置200のプロセッサ部230は、通信インターフェース部210を介して、サーバ装置200の外部から情報を受信することが可能であり、サーバ装置200の外部に情報を送信することが可能である。サーバ装置200のプロセッサ部230は、通信インターフェース部210を介して、端末装置400から情報を受信することが可能であり、端末装置400に情報を送信することが可能である。通信インターフェース部210は、任意の方法で通信を制御し得る。例えば、システム100の受信手段120および送信手段140の少なくとも一部は、通信インターフェース部210によって実装され得る。
【0103】
メモリ部220には、サーバ装置200の処理の実行に必要とされるプログラムやそのプログラムの実行に必要とされるデータ等が記憶されている。例えば、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるためのプログラム(例えば、後述する
図8に示される処理を実現するプログラム)の一部または全部が記憶されている。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部220に記憶するかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部220にプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、ネットワークを経由してダウンロードされることによってメモリ部220にインストールされるようにしてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な有形記憶媒体上に記憶されてもよい。メモリ部220は、任意の記憶手段によって実装され得る。
【0104】
プロセッサ部230は、サーバ装置200全体の動作を制御する。プロセッサ部230は、メモリ部220に記憶されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、サーバ装置200を所望のステップを実行する装置として機能させることが可能である。プロセッサ部230は、単一のプロセッサによって実装されてもよいし、複数のプロセッサによって実装されてもよい。システム100の決定手段130および変更手段150の少なくとも一部は、プロセッサ部230によって実装され得る。さらに、受信手段120および送信手段140の少なくとも一部も、プロセッサ部230によって実装され得る。
【0105】
図6に示される例では、サーバ装置200の各構成要素がサーバ装置200内に設けられているが、本発明はこれに限定されない。サーバ装置200の各構成要素のいずれかがサーバ装置200の外部に設けられることも可能である。例えば、メモリ部220、プロセッサ部230のそれぞれが別々のハードウェア部品で構成されている場合には、各ハードウェア部品が任意のネットワークを介して接続されてもよい。このとき、ネットワークの種類は問わない。各ハードウェア部品は、例えば、LANを介して接続されてもよいし、無線接続されてもよいし、有線接続されてもよい。サーバ装置200は、特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、プロセッサ部230をデジタル回路ではなくアナログ回路によって構成することも本発明の範囲内である。サーバ装置200の構成は、その機能を実現できる限りにおいて上述したものに限定されない。
【0106】
図7は、システム100を実装するサーバ装置200を備えるシステム1000の構成の一例を示す。
【0107】
システム1000は、サーバ装置200と、サーバ装置200に接続されているデータベース部300と、サーバ装置200にネットワーク500を介して接続されている少なくとも1つの端末装置400とを含む。
【0108】
サーバ装置200は、ネットワーク500を介して少なくとも1つの端末装置400と通信することができる。また、サーバ装置200は、サーバ装置200に接続されているデータベース部300と通信することができる。
【0109】
例えば、サーバ装置200に接続されているデータベース部300には、関連情報が記憶される。関連情報は、例えば、
図5A~
図5Dを参照して上述したデータ構造を有し得る。
【0110】
端末装置400は、タグからタグ情報を読み取ることができる限り、任意の端末装置であり得る。端末装置400は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、携帯電話等であるが、これらに限定されない。端末装置400は、ネットワーク500を介してサーバ装置200と通信することができる。ここで、ネットワーク500の種類は問わない。例えば、端末装置400は、インターネットを介してサーバ装置200と通信してもよいし、LANを介してサーバ装置200と通信してもよい。
図5には3つの端末装置400が描写されているが、端末装置400の数はこれに限定されない。端末装置400の数は、1以上の任意の数であり得る。
【0111】
端末装置400は、例えば、ユーザが使用する端末装置であってもよいし、管理者が使用する端末装置であってもよい。ユーザは、例えば、上述した
図1A、
図1Bに示される例においてカフェで注文して食事をするユーザU、上述した
図2A、
図2Bに示される例において病院で受付をして診察してもらうユーザU、上述した
図3A、
図3Bに示される例において広告を見るユーザU等であり得る。管理者は、関連情報を管理し、適宜、関連情報を変更することができる者であり得る。
【0112】
図6、
図7に示される例では、データベース部300は、サーバ装置200の外部に設けられているが、本発明はこれに限定されない。データベース部300をサーバ装置200の内部に設けることも可能である。このとき、データベース部300は、メモリ部220を実装する記憶手段と同一の記憶手段によって実装されてもよいし、メモリ部220を実装する記憶手段とは別の記憶手段によって実装されてもよい。いずれにせよ、データベース部300は、サーバ装置200のための記憶部として構成される。データベース部300の構成は、特定のハードウェア構成に限定されない。例えば、データベース部300は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。例えば、データベース部300は、サーバ装置200の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。
【0113】
3.タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステムにおける処理
図8は、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステム100における処理の一例を示す。本例では、システム100がサーバ装置200によって実装されることを例に説明する。
【0114】
ステップS801では、サーバ装置200のプロセッサ部230が、通信インターフェース部210を介して、端末装置400によって読み取られたタグ情報を端末装置400から受信する。プロセッサ部230は、タグ情報に加えて、そのタグ情報を端末装置が読み取ったときの特徴量も受信するようにしてもよい。
【0115】
ステップS802では、サーバ装置200のプロセッサ部230が、サーバ装置200が接続されたデータベース部300に記憶されている関連情報に基づいて、ステップS801で受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定する。プロセッサ部230は、例えば、ステップS801で受信されたタグ情報と、データベース部300に記憶されている関連情報とを照合し、ステップS801で受信されたタグ情報に関連付けられて記憶されているアクションを決定することができる。データベース部300には、
図5A、
図5Cを参照して上述したようなデータ構造で関連情報が記憶されているため、プロセッサ部230は、タグ情報に関連付けられたアクションを特定することができる。
【0116】
ステップS801で、プロセッサ部230が、タグ情報に加えて、特徴量も受信した場合には、ステップS802において、プロセッサ部230は、サーバ装置200が接続されたデータベース部300に記憶されている関連情報に基づいて、ステップS801で受信されたタグ情報および特徴量の両方に関連付けられているアクションを決定する。データベース部300には、
図5B、
図5Dを参照して上述したようなデータ構造で関連情報が記憶されているため、プロセッサ部230は、タグ情報に関連付けられたアクションを特定することができる。
【0117】
ステップS803では、サーバ装置200のプロセッサ部230が、ステップS802で決定されたアクションを実行するための指示を、通信インターフェース部210を介して、端末装置400に送信する。プロセッサ部230は、例えば、ステップS802で決定されたアクションに基づいて指示を生成し、生成された指示を通信インターフェース部210を介して、端末装置400に送信することができる。
【0118】
端末装置が指示を受信すると、端末装置は、指示に従ってアクションを行うことになる。
【0119】
このようにして、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせることができる。
【0120】
データベース部300に記憶されている関連情報は、例えば、外部からの入力に応答して、または、所定の条件が満たされたときに、変更されることができる。
【0121】
関連情報が変更される場合、サーバ装置200のプロセッサ部230が、ステップS801の前に、データベース部300に記憶されている関連情報を変更することができる。これにより、データベース部300に記憶されているタグ情報に関連付けられているアクションが別のアクションに変更されることになる。
【0122】
関連情報が変更された後、ステップS801でプロセッサ部230がタグ情報を端末装置400から受信すると、ステップS802では、プロセッサ部230は、データベース部300に記憶されている変更された関連情報に基づいて、ステップS801で受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定する。決定されるアクションは、関連情報が変更される前に決定されるアクションとは別のアクションであり得る。
【0123】
ステップS803では、プロセッサ部230は、変更された関連情報に基づいて決定されたアクションを実行するための指示を、通信インターフェース部210を介して、端末装置400に送信する。
【0124】
このようにして、タグに関連付けられているアクションを変更し、変更されたアクションを実行することを端末装置に行わせることができる。これにより、プロセッサ部230が同一のタグ情報を受信した場合であっても、端末装置に、異なるアクションを行わせることができる。
【0125】
図9は、タグに関連付けられているアクションを実行することを端末装置に行わせるシステム1000におけるデータフローの一例を示す。このデータフローは、サーバ装置200と、ユーザが使用する端末装置400と、管理者が使用する端末装置400との間のデータフローである。
【0126】
ステップS901~ステップS904は、サーバ装置200と、管理者が使用する端末装置400とによる処理である。
【0127】
ステップS901では、管理者が使用する端末装置400が、タグからタグ情報を読み取る。例えば、管理者が端末装置400をタグにかざすことにより、端末装置400がタグ情報を読み取ることができる。
【0128】
ステップS902では、管理者が使用する端末装置400が、ステップS901で読み取ったタグ情報と、そのタグ情報に関連付けられるべきアクションの指定とをサーバ装置200に送信する。管理者は、例えば、サーバ装置200へのユーザインターフェース(例えば、タグ情報管理用のアプリケーションの画面)を介して、タグ情報に関連付けられるべきアクションを指定することができる。
【0129】
別の例では、端末装置400が、ステップS901で読み取ったタグ情報と、そのタグ情報に関連付けられるべきアクションの指定および特徴量とをサーバ装置200に送信する。管理者は、例えば、サーバ装置200へのユーザインターフェース(例えば、タグ情報管理用のアプリケーションの画面)を介して、タグ情報に関連付けられるべきアクションおよび特徴量を指定することができる。
【0130】
ステップS902では、端末装置400は、端末装置400を使用する管理者の管理者IDも送信するようにしてもよい。
【0131】
サーバ装置200は、端末装置400からタグ情報およびアクションの指定を受信することができる。サーバ装置200は、通信インターフェース部210を介してタグ情報およびアクションの指定を受信し、受信されたタグ情報およびアクションの指定は、プロセッサ部230に渡され、プロセッサ部230は、これを受信する。
【0132】
タグ情報に関連付けられるべき特徴量の指定も端末装置400から送信される場合には、サーバ装置200は、タグ情報およびアクションの指定に加えて、特徴量の指定も受信することができる。受信された特徴量の指定は、プロセッサ部230に渡され、プロセッサ部230は、これを受信する。
【0133】
ステップS903では、サーバ装置200のプロセッサ部230は、ステップS902で端末装置400から送信された情報に基づいて、データベース部300に記憶されている関連情報を変更する。
【0134】
このとき、端末装置400から送信され得る管理者IDがデータベース部300に記憶されている管理者IDと一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合にのみ、関連情報の変更を許可するようにしてもよい。一致するか否かの判定は、例えば、タグ情報と管理者IDとをハッシュ化して生成されるハッシュ値と、データベース部300に記憶されているハッシュ値とを比較することによってなされ得る。
【0135】
プロセッサ部230は、例えば、
図5A~
図5Dを参照して上述したように、データベース部300に記憶されているタグ情報に関連付けられているアクションが別のアクションに変更されるようにデータベース部300に記憶されている関連情報を変更する。これに加えて、または、これに代えて、プロセッサ部230は、データベース部300に記憶されているタグ情報に関連付けられている特徴量が別の特徴量に変更され得るようにデータベース部300に記憶されている関連情報を変更することができる。
【0136】
ステップS904では、プロセッサ部230は、関連情報の変更が行われた旨の通知を、管理者が使用する端末装置400に送信し、端末装置400はこれを受信する。
【0137】
このようにして、管理者は、データベース部300に記憶されている関連情報を所望のとおりに変更することができる。
【0138】
例えば、
図1Aおよび
図1Bの例において、管理者が、モーニングタイムが終わった後に、タグ20のタグ情報に関連付けられているアクションを「朝専用のメニューを示すメニュー画面を表示する」から「昼専用のメニューを示すメニュー画面を表示する」に変更することができる。これにより、ランチタイムには、ユーザUが端末装置10をタグ20にかざしたときに、昼専用のメニューを示すメニュー画面11’が表示されることになる。
【0139】
ステップS911~ステップS915は、サーバ装置200と、ユーザが使用する端末装置400とによる処理である。
【0140】
ステップS911では、ユーザが使用する端末装置400が、タグからタグ情報を読み取る。例えば、ユーザが端末装置400をタグにかざすことにより、端末装置400がタグ情報を読み取ることができる。
【0141】
ステップS912では、ユーザが使用する端末装置400が、ステップS911で読み取ったタグ情報をサーバ装置200に送信する。
【0142】
サーバ装置200は、端末装置400からタグ情報を受信することができる。サーバ装置200は、通信インターフェース部210を介してタグ情報を受信し、受信されたタグ情報は、プロセッサ部230に渡され、プロセッサ部230は、これを受信する。これは、上述したステップS801と同様のステップであり得る。
【0143】
ステップS913では、サーバ装置200のプロセッサ部230が、データベース部300に記憶されている変更された関連情報に基づいて、ステップS912で受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定する。これは、上述したステップS802と同様のステップであり得る。
【0144】
ステップS914では、サーバ装置200のプロセッサ部230が、ステップS913で決定されたアクションを実行するための指示を端末装置400に送信する。これは、上述したステップS803と同様のステップであり得る。
【0145】
ユーザが使用する端末装置400は、サーバ装置200から指示を受信する。
【0146】
ステップS915では、ユーザが使用する端末装置400が、ステップS914でサーバ装置200から送信された指示に従って、アクションを実行する。
【0147】
このようにして、ユーザは、タグに関連付けられたアクションを行うことができる。
【0148】
上述した例では、特定の順序で各ステップの処理が行われることを説明したが、各ステップの処理の順序は説明されるものに限定されない。論理的に可能な任意の順序で、各ステップの処理を行うことができる。
【0149】
上述した例では、
図8に示される各ステップの処理は、プロセッサ部230とメモリ部220に格納されたプログラムとによって実現することが説明されたが、本発明はこれに限定されない。
図8に示される各ステップの処理のうちの少なくとも1つは、制御回路などのハードウェア構成によって実現されてもよい。
【0150】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0151】
本発明は、タグに関連付けられているアクションを動的に変更することが可能な、実行することを端末装置に行わせるサーバ装置、方法、プログラム、およびシステムを提供するものとして有用である。
【符号の説明】
【0152】
10 端末装置
20、21、22 タグ
100 システム
110 記憶手段
120 受信手段
130 決定手段
140 送信手段
150 変更手段
200 サーバ装置
300 データベース部
【要約】 (修正有)
【課題】タグに関連付けられているアクションを動的に変更することが可能な、サーバ装置、方法、プログラム及びシステムを提供する。
【解決手段】サーバ装置として実装されるシステム100は、タグ情報に関連付けられているアクションを定義する関連情報を記憶する記憶手段と、端末装置によって読み取られたタグ情報を端末装置から受信する受信手段と、記憶手段に記憶されている関連情報に基づいて、受信されたタグ情報に関連付けられているアクションを決定する決定手段と、アクションを実行するための指示を端末装置に送信する送信手段と、記憶手段に記憶されているタグ情報に関連付けられているアクションを別のアクションに変更するように、記憶手段に記憶されている関連情報を変更する変更手段をさらに備える。
【選択図】
図4