(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】シューズ用ソールの衝撃緩衝部材およびそれを備えるシューズ
(51)【国際特許分類】
A43B 13/18 20060101AFI20220802BHJP
【FI】
A43B13/18
(21)【出願番号】P 2018017011
(22)【出願日】2018-02-02
【審査請求日】2020-12-28
(31)【優先権主張番号】P 2017186833
(32)【優先日】2017-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005935
【氏名又は名称】美津濃株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 陽平
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 幸司
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-016104(JP,A)
【文献】特開平08-173208(JP,A)
【文献】特開平11-325201(JP,A)
【文献】実開平07-044139(JP,U)
【文献】特表2008-501401(JP,A)
【文献】米国特許第09316282(US,B1)
【文献】特開2004-065978(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0366401(US,A1)
【文献】独国実用新案第202012101767(DE,U1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0065499(US,A1)
【文献】米国特許第05149066(US,A)
【文献】米国特許第08397402(US,B2)
【文献】米国特許第04843737(US,A)
【文献】特開2008-149116(JP,A)
【文献】特開2006-334400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズ用ソールの衝撃緩衝部材であって、
互いに間隔をあけて配置された複数の支持部材と、
前記支持部材同士の間に架け渡され、該支持部材同士を互いに連結する連結部材と、を備え、
前記各支持部材は、
上下方向の外力により弾性変形可能な湾曲状の壁部と、
前記壁部に設けられた少なくとも1つの管部と、を有し、
前記連結部材は、前記各支持部材の前記管部内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に一体形成されて
おり、
前記連結部材における材料の弾性域は、前記支持部材における材料の弾性域よりも大きくなるように構成されている、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材。
【請求項2】
請求項
1に記載のシューズ用ソールの衝撃緩衝部材において、
前記衝撃緩衝部材は
、平面視で略環状に形成され
た外周部を有しており、
前記連結部材は、
隣り合う前記支持部材同士の間で前記外周部の周方向に沿って延びる複数の第1連結部と、
前記外周部の周上から内側に向かって延びる複数の第2連結部と、を有しており、
前記支持部材が前記外力を受けて弾性変形したときに、前記第1および第2連結部の各々がそれぞれの長さ方向に向かって引っ張られる、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材。
【請求項3】
請求項
2に記載のシューズ用ソールの衝撃緩衝部材において、
前記支持部材は、
前記外周部の周方向に沿って延びる第1管部と、
前記外周部の周上から内側に向かって延びかつ前記第1管部と連通する第2管部と、を有しており、
前記第1連結部は、両側端部が前記第1管部内に挿通された状態で前記支持部材に設けられており、
前記第2連結部は、少なくとも前記外周部側に位置する外端部が前記第2管部内に挿通された状態で前記支持部材に設けられている、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか1項に記載のシューズ用ソールの衝撃緩衝部材において、
前記支持部材の上側および下側の少なくとも一方に配置され、隣り合う該支持部材に架け渡される略板状の受板部材をさらに備える、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材。
【請求項5】
請求項1~
4のいずれか1項に記載の衝撃緩衝部材を、シューズ用ソールにおける着用者の足の少なくとも踵部およびMP関節のいずれか一方に対応する位置に配設した、シューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材およびそれを備えるシューズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば特許文献1のように、シューズの前後方向で互いに間隔をあけて配置され、上下方向の外力によりシューズの前後方向に向かって弾性変形可能な前後一対の壁部と、前後一対の壁部同士を互いに連結する弾性変形可能なバネ部材とを備えた、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材が開示されている(
図5Bを参照)。各壁部は、上下方向略中央部がシューズの前側または後側に向かって湾曲状に突出するように形成されている。また、各壁部の内壁面には、上下方向略中央にシューズの足幅方向に延びる凹部が形成されている。さらに、バネ部材は、断面視略楕円状の前端部および後端部の各々が各壁部の凹部に嵌合された状態で前後方向に延びるように平板状に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の衝撃緩衝部材では、上下方向の外力により各壁部が弾性変形し、かつ各壁部の弾性変形に応じて壁部の上下方向略中央部がシューズの前後方向に移動する。これと同時に、バネ部材も両端部が凹部に嵌合された状態で前後方向に引っ張られて弾性変形する。一方、上下方向の外力がなくなると、壁部およびバネ部材の各々の復元力により衝撃緩衝部材が元の状態に戻ろうとする。これにより、衝撃緩衝性および反発力が発揮される。
【0005】
しかしながら、バネ部材はその端部が各壁部の凹部に嵌合されているにすぎないため、比較的大きな外力が生じたときに該外力により各壁部が大きく弾性変形するとバネ部材が過剰に伸長してしまい、バネ部材の両端部が各壁部の凹部から外れてしまうおそれがある。すなわち、バネ部材を各壁部に対して安定的に保持することが困難となってしまう。その結果、特許文献1の衝撃緩衝部材では、外力の大きさにより衝撃緩衝性および反発性を適切に維持することができないおそれがあった。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材において外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の形態は、シューズ用ソールの衝撃緩衝部材に係るものであり、この衝撃緩衝部材は、互いに間隔をあけて配置された複数の支持部材と、支持部材同士の間に架け渡され、該支持部材同士を互いに連結する連結部材と、を備えている。各支持部材は、上下方向の外力により弾性変形可能な湾曲状の壁部と、壁部に設けられた少なくとも1つの管部と、を有している。連結部材は、各支持部材の管部内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に一体形成されている。そして、連結部材における材料の弾性域は、前記支持部材における材料の弾性域よりも大きくなるように構成されている。
【0008】
この第1の形態では、上下方向の外力により各支持部材の壁部の弾性変形に応じて壁部に設けられた管部が所定の方向に移動するとともに、連結部材が管部内に挿通された状態で管部と同方向に移動する。そして、連結部材は各支持部材の管部内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に一体形成されている。このため、上下方向の外力により各支持部材の壁部が弾性変形したとしても、連結部材を管部内から容易に外れないようになっている。すなわち、外力により各支持部材の壁部が弾性変形したしても、その変形量の大小にかかわらず連結部材を各支持部材に対して安定的に保持することが可能となる。したがって、第1の形態では、外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0009】
さらに、第1の形態では、各支持部材に上下方向の外力が付与されるとき、各支持部材の壁部には屈曲変形によるひずみが生じる一方、連結部材には各支持部材の管部が所定の方向に移動することにより生じる引っ張り力によるひずみが生じる。このとき、連結部材には弾性域が比較的大きい(すなわち復元力の低下の小さい)材料を用いていることから、上記外力が作用しなくなったときに、連結部材が各支持部材よりも大きな速度で復元するようになる。その結果、連結部材の復元力が各支持部材の復元を助けることになる。これにより、各支持部材のみで復元する場合と比較して、衝撃緩衝部材の反発性をより一層高めることができる。
【0010】
第2の形態は、第1の形態において、衝撃緩衝部材は、平面視で略環状に形成された外周部を有しており、連結部材は、隣り合う支持部材同士の間で外周部の周方向に沿って延びる複数の第1連結部と、外周部の周上から内側に向かって延びる複数の第2連結部と、を有しており、支持部材が外力を受けて弾性変形したときに、第1および第2連結部の各々がそれぞれの長さ方向に向かって引っ張られることを特徴とする。
【0011】
この第2の形態では、各支持部材が上下方向の外力を受けて弾性変形したときに第1および第2連結部の各々がそれぞれの長さ方向に引っ張られることから、衝撃緩衝性の偏りが生じにくくなるとともに、各支持部材が過度に変形しないようになる。そして、各支持部材に外力が作用しなくなったときに、第1および第2連結部の各々には、それぞれの長さ方向に引っ張られたときの伸長状態から収縮状態に戻ろうとする復元力が生じるとともに、第1および第2連結部の各復元力が各支持部材の復元力に寄与する。特に、各第1連結部に生じる復元力が隣り合う支持部材に対して相互に寄与する。これにより、衝撃緩衝部材の反発力がより一層向上する。したがって、第2の形態では、より優れた衝撃緩衝性および反発性を発揮することができる。
【0012】
第3の形態は、第2の形態において、支持部材は、外周部の周方向に沿って延びる第1管部と、外周部の周上から内側に向かって延びかつ第1管部と連通する第2管部と、を有している。そして、第1連結部は、両側端部が第1管部内に挿通された状態で支持部材に設けられており、第2連結部は、少なくとも外周部側に位置する外端部が第2管部内に挿通された状態で支持部材に設けられていることを特徴とする。
【0013】
この第3の形態では、第1および第2連結部が第1および第2管部により支持部材から容易に外れないようになるため、支持部材と第1および第2連結部との連結力を高めることができる。
【0014】
第4の形態は、第1~第3のいずれか1つの形態において、支持部材の上側および下側の少なくとも一方に配置され、隣り合う支持部材に架け渡される略板状の受板部材をさら
に備えることを特徴とする。
【0015】
この第4の形態では、受板部材により、上下方向の外力を隣り合う支持部材に対して略均等に作用させて、衝撃緩衝性の偏りを抑えることができる。
【0016】
第5の形態は、第1~第4のいずれか1つの形態に係る衝撃緩衝部材を、シューズ用ソールにおける着用者の足の少なくとも踵部およびMP関節のいずれか一方に対応する位置に配設したシューズであることを特徴とする。
【0017】
この第5の形態では、着用者の足の踵部またはMP関節に対応する位置で上記第1~第4の形態と同様の作用効果が奏されるシューズを得ることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明によると、外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係るシューズを示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1実施形態に係るシューズを示す底面図である。
【
図3】
図3は、衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図4】
図4は、支持部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図5】
図5は、衝撃緩衝部材の横断面を上方から見て示す断面図である。
【
図6】
図6は、衝撃緩衝部材に上下方向の外力が作用したときの支持部材および連結部材の変形状態を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、衝撃緩衝部材に上下方向の外力が作用したときの各部の変形状態を部分的に拡大して示す部分拡大断面図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る衝撃緩衝部材の変形例を上方から見て示す斜視図である。
【
図9】
図9は、
参考の実施形態
1に係るシューズを示す斜視図である。
【
図10】
図10は、
参考の実施形態
1に係る衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図11】
図11は、
参考の実施形態
2に係る衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図12】
図12は、
参考の実施形態
3に係るシューズを示す斜視図である。
【
図13】
図13は、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図15】
図15は、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材に上下方向の外力が作用したときの支持部材および連結部材の変形状態を示す斜視図である。
【
図16】
図16は、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材の変形例を上方から見て示す斜視図である。
【
図17】
図17は、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材の変形例に上下方向の外力が作用したときの支持部材および連結部材の変形状態を示す斜視図である。
【
図18】
図18は、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図19】
図19は、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材の平面図である。
【
図20】
図20は、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材に上下方向の外力が作用したときの支持部材および連結部材の変形状態を示す平面図である。
【
図21】
図21は、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図22】
図22は、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材の平面図である。
【
図23】
図23は、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材に上下方向の外力が作用したときの支持部材および連結部材の変形状態を示す平面図である。
【
図24】
図24は、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材の変形例を上方から見て示す斜視図である。
【
図25】
図25は、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材の変形例を備えたシューズを示す側面図である。
【
図26】
図26は、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材の変形例を備えたシューズを示す平面図である。
【
図27】
図27は、
参考の実施形態
6に係る衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【
図28】
図28は、
図27のXXVIII-XXVIII線における断面状態を上方から見て示す斜視図である。
【
図29】
図29は、
参考の実施形態
6に係る衝撃緩衝部材の平面図である。
【
図30】
図30は、
参考の実施形態
6に係る衝撃緩衝部材に上下方向の外力が作用したときの支持部材および連結部材の変形状態を示す斜視図である。
【
図31】
図31は、
参考の実施形態
7に係る衝撃緩衝部材を上方から見て示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0021】
[第1実施形態]
図1および
図2は、本発明の第1実施形態に係るシューズSの全体を示し、このシューズSは、例えばランニング、球技等の各種競技におけるスポーツ用シューズ、日常使用のスニーカー、リハビリ用シューズなどに適用される。
【0022】
ここで、シューズSは、右足用シューズのみを例示している。左足用シューズは、右足用シューズと左右対称になるように構成されているので、以下の説明では右足用シューズのみについて説明し、左足用シューズの説明は省略する。
【0023】
また、以下の説明において、上方(上側)および下方(下側)とはシューズSの上下方向の位置関係を表し、前方(前側)および後方(後側)とはシューズSの前後方向の位置関係を表し、内甲側および外甲側とはシューズSの足幅方向の位置関係を表すものとする。
【0024】
図1および
図2に示すように、シューズSは、ソール1を備えている。ソール1は、シューズSを着用した者(以下「着用者」という)の足の前足部から中足部に亘る範囲に設けられたアウトソール2を有している。このアウトソール2は、後述するミッドソール3よりも高硬度の硬質弾性部材で構成されており、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材が適している。アウトソール2の下面には、路面(地面、床面など)に接する接地面が形成されている。
【0025】
また、ソール1は、前足部から後足部までの足裏面を支持するミッドソール3を有している。このミッドソール3は、軟質の弾性材からなり、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂やその発泡体、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂やその発泡体、ブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材やその発泡体などが適している。
【0026】
ミッドソール3は、その下部が接着剤などによってアウトソール2の上側に積層配置されている。ミッドソールの上部には、着用者の足の足裏面を支持する足裏支持部3aが設けられている。また、ミッドソールの周縁部には、着用者の足を覆うアッパー4が設けられている(
図1の仮想線を参照)。
【0027】
図1および
図2に示すように、シューズSは、衝撃緩衝部材10を備えている。この衝撃緩衝部材10は、上下方向の外力F(
図6参照)がソール1に加わったときに生じる衝撃を緩衝しかつこの緩衝時に内部に蓄積されたひずみエネルギーを反発力に換えて該反発力を着用者の足に付与するためのものである。本実施形態において、衝撃緩衝部材10は、ソール1(ミッドソール3)の後部側に配置されている。具体的に、衝撃緩衝部材10は、ソール1において着用者の足の踵部に対応する位置に配設されている。
【0028】
衝撃緩衝部材10は、その外周部が平面視で略円形または多角形の環状となるように形成されている。以下の説明では、外周部を簡易的に表すために、各図における環状の破線を外周部11として扱うものとする。また、各図の外周部11は、各支持部材20が上下方向の外力F(
図6参照)を受ける前の状態を示すものとする。
【0029】
図3に示すように、衝撃緩衝部材10は、着用者の足を支持するための複数(図示例では6つ)の支持部材20,20,…を備えている。支持部材20,20,…は、外周部11の周方向に沿って互いに間隔をあけて配置されている。
図6および
図7に示すように、各支持部材20は、上下方向の外力Fを受けたときに外周部11の外側方向に向かって弾性変形可能に構成されている。各支持部材20は、例えばPEBA(ポリエーテルブロックアミド)、PA(ポリアミド)またはTPU(熱可塑性ポリウレタン)等の樹脂材料が適している。
【0030】
図3および
図4に示すように、各支持部材20は、路面側(ソール1の下側)に配置された略平板状の底板部21と、底板部21の上方に間隔をあけて配置された略平板状の天板部22とを有している。また、底板部21と天板部22との上下間には、略板状の外壁部23および内壁部24が設けられている。外壁部23および内壁部24は、底板部21および天板部22と一体に形成されている。
【0031】
外壁部23は外周部11側に配置されている一方、内壁部24は外周部11よりも内側の位置に配置されている。具体的に、外壁部23および内壁部24は、外周部11の半径方向において互いに対向するように間隔をあけて配置されている。また、外壁部23および内壁部24は、側面視で各々の上下方向略中央部が外周部11の外側方向に向かって突出するように湾曲形成されている。
【0032】
また、
図3および
図4に示すように、各支持部材20は、円筒状の第1および第2管部25,26を有している。第1および第2管部25,26は、外壁部23および内壁部24の上下方向略中央の位置に配置されている。
【0033】
第1管部25は、外周部11の周方向に沿って延びている。第1管部25は、外壁部23の上下方向略中央の位置で外壁部23と一体に形成されている。第1管部25の内部には、断面視略円形状の孔部25aが外周部11の周方向に沿って貫通形成されている。
【0034】
第2管部26は、第1管部25の長さ方向に直交しかつ外周部11の半径方向内側に向かって延びている。第2管部26は、外周部11側の端部が第1管部25と連通した状態で第1管部25および内壁部24と一体に形成されている。第2管部26の内部には、断面視略円形状の孔部26aが外周部11の半径方向に沿って貫通形成されている。
【0035】
図1および
図2に示すように、衝撃緩衝部材10は、支持部材20,20,…の下側に配置され、隣り合う支持部材20,20,…に架け渡される受板部材30をさらに備えている。具体的に、受板部材30は、略板状に形成されていて、その上面が各支持部材20の底板部21下面に接着剤などにより固着されている。
【0036】
次に、
図1~
図3に示すように、衝撃緩衝部材10は、連結部材40を備えている。連結部材40は、例えば射出成形により一体に形成されている。
【0037】
図5~
図7にも示すように、連結部材40は、支持部材20,20同士の間に架け渡されていて、支持部材20,20同士を互いに連結している。また、連結部材40は、外力F(
図6参照)により各支持部材20の弾性変形に応じて弾性変形可能となるように構成されている。具体的に、連結部材40における材料の弾性域は、支持部材20における材料の弾性域よりも大きくなるように構成されている。連結部材40は、例えばPEBA(ポリエーテルブロックアミド)、TPU(熱可塑性ポリウレタン)等の樹脂材料や合成ゴム等のゴム材料が適している。
【0038】
連結部材40は、第1連結部41,41,…および第2連結部42,42,…を有している。第1および第2連結部41,42の各々は、例えば断面視略円形の棒状に形成されている。
【0039】
第1連結部41,41,…は、隣り合う支持部材20,20同士の間で外周部11の周方向に沿って延びていて、支持部材20,20に設けられた状態で支持部材20,20同士を連結している。具体的に、
図5および
図7に示すように、第1連結部41は、両側端部41a,41aが第1管部25内に挿通された状態で支持部材20に設けられている。
【0040】
また、第1連結部41,41,…は、平面視で略環状となるように一体に形成されている。具体的に、第1連結部41は、側端部41aが第1管部25内で隣り合う他方の第1連結部41の側端部41aと連続した状態(すなわち、継ぎ目がない状態)で一体に形成されている。
【0041】
第2連結部42,42,…は、外周部11の周上から半径方向内側に向かって延びている。また、第2連結部42,42,…は、支持部材20,20,…に設けられている。具体的に、第2連結部42は、外周部11側に位置する外端部42aを含む部分が第2管部26内に挿通された状態で支持部材20に設けられている。外端部42aは、第1および第2管部25,26内で第1連結部41の側端部41aと連続している。すなわち、各第2連結部42は、各支持部材20の第2管部26内に挿通された状態で外端部42aと第1連結部41の側端部41aとの継ぎ目がないように一体形成されている。
【0042】
第2連結部42,42,…は、外周部11の内側で互いに連結されている。具体的に、第2連結部42,42,…は、外周部11の内側に位置する内端部42b,42b,…が互いに連結されるように構成されている。本実施形態では、外周部11の内側に平面視で略六角形の環状に形成された第3連結部43が配設されていて、第3連結部43の各頂点に対応する位置において第2連結部42の内端部42bが第3連結部43と連続している。
【0043】
このような構成により、連結部材40は、各支持部材20の第1および第2管部25,26内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に一体形成されている。
【0044】
そして、
図6に示すように、衝撃緩衝部材10に上下方向の外力Fが加わると、各支持部材20における天板部22が底板部21に向かって押し下げられるとともに、外壁部23および内壁部24の各々の上下方向略中央部が外周部11の外側方向に向かって屈曲するようになる。すなわち、支持部材20は、上下方向の外力Fにより外壁部23および内壁部24が外周部11の外側方向に向かって屈曲するように弾性変形する。このとき、外壁部23および内壁部24が屈曲するとともに、第1および第2管部25,26が外周部11の外側方向に向かって移動するようになる。
【0045】
図6および
図7に示すように、第1連結部41は、支持部材20が外力Fを受けて弾性変形したときに、支持部材20,20同士の間で外周部11の周方向に引っ張られる。具体的に、第1管部25が外周部11の半径方向外側に向かって移動するとともに、第1連結部41において、両側端部41a,41aが各支持部材20の変形に応じて外周部11の半径方向外側に向かって移動する。これにより、第1連結部41は、その中途部が外周部11の周方向において支持部材20,20同士の間で伸長するように弾性変形する。
【0046】
一方、第2連結部42は、各支持部材20が外力Fを受けて弾性変形したときに、外周部11の外側方向に向かって引っ張られる。具体的に、第2連結部42は、外端部42aを含む中途部が第3連結部43に連続する内端部42bに対して第1および第2管部25,26外周部11の半径方向外側に向かって移動するとともに、外周部11の半径方向外側に向かって伸長するように弾性変形する。
【0047】
(第1実施形態の作用効果)
以上のように、衝撃緩衝部材10では、上下方向の外力Fにより各支持部材20の外壁部23および内壁部24の弾性変形に応じて壁部(外壁部23および内壁部24)に設けられた第1および第2管部25,26が外周部11の半径方向外側に移動するとともに、連結部材40が第1および第2管部25,26内に挿通された状態で第1および第2管部25,26と同方向に移動する。そして、連結部材40は各支持部材20の第1および第2管部25,26内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に一体形成されている。このため、上下方向の外力Fにより各支持部材20の外壁部23および内壁部24が弾性変形したとしても、連結部材40を第1および第2管部25,26内から容易に外れないようになっている。すなわち、外力Fにより各支持部材20の外壁部23および内壁部24が弾性変形したしても、その変形量の大小にかかわらず連結部材40を各支持部材20に対して安定的に保持することが可能となる。したがって、本発明の第1実施形態に係る衝撃緩衝部材10では、外力Fの大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0048】
また、連結部材40における材料の弾性域は、支持部材20における材料の弾性域よりも大きくなるように構成されていることから、各支持部材20に上下方向の外力Fが付与されるとき、各支持部材20の外壁部23および内壁部24には屈曲変形によるひずみが生じる一方、連結部材40には各支持部材20の第1および第2管部25,26が外周部11の半径方向外側に移動することにより生じる引っ張り力によるひずみが生じる。このとき、連結部材40には弾性域が比較的大きい(すなわち復元力の低下の小さい)材料を用いていることから、外力Fが作用しなくなったときに、連結部材40が各支持部材20よりも大きな速度で復元するようになる。その結果、連結部材40の復元力が各支持部材20の復元を助けることになる。これにより、支持部材20のみで復元する場合と比較して、衝撃緩衝部材10の反発性をより一層高めることができる。なお、一般的に樹脂材料は変形による大きなひずみが生じると復元力(復元速度)の低下が見られる。また、弾性域が小さな樹脂材料ほどその低下の度合いが大きくなる。
【0049】
また、支持部材20が上下方向の外力Fを受けて弾性変形したときに第1および第2連結部41,42の各々がそれぞれの長さ方向に引っ張られることから、衝撃緩衝性の偏りが生じにくくなるとともに、支持部材20,20,…が過度に変形しないようになる。そして、支持部材20,20,…に外力Fが作用しなくなったときに、第1および第2連結部41,42の各々には、それぞれの長さ方向に引っ張られたときの伸長状態から収縮状態に戻ろうとする復元力が生じるとともに、第1および第2連結部41,42の各復元力が支持部材20の復元力に寄与する。特に、第1連結部41に生じる復元力が隣り合う支持部材20,20に対して相互に寄与する。これにより、衝撃緩衝部材10の反発力がより一層向上する。したがって、衝撃緩衝部材10は、より優れた衝撃緩衝性および反発性を発揮することができる。
【0050】
また、第1連結部41は、両側端部41a,41aが第1管部25内に挿通された状態で支持部材20に設けられており、第2連結部42は、外端部42aが第2管部26内に挿通された状態で支持部材20に設けられているため、第1および第2連結部41,42を、第1および第2管部25,26により支持部材20から容易に外れないようになる。これにより、支持部材20と第1および第2連結部41,42との連結力を高めることができる。
【0051】
また、受板部材30により、上下方向の外力Fを支持部材20,20,…に対して略均等に作用させて、衝撃緩衝性の偏りを抑えることができる。
【0052】
さらに、衝撃緩衝部材10を、ソール1において着用者の足の踵部に対応する位置に配設することにより、上記実施形態と同様の作用効果を、着用者の足の踵部に対応する位置で奏するシューズを得ることができる。
【0053】
[第1実施形態の変形例]
図8は、本発明の第1実施形態に係る衝撃緩衝部材10の変形例を示す。
図8に示すように、各支持部材20において、底板部21と天板部22との上下間には、外壁部23および第1管部25が設けられている。外壁部23および第1管部25の各構成については、上記第1実施形態と同様であるため、その詳細を省略する。一方、この変形例の各支持部材20には、上記第1実施形態で示した内壁部24および第2管部26が設けられていない。
【0054】
また、この変形例の連結部材40は、上記第1実施形態で示した第2連結部42,42,…および第3連結部43を有しておらず、上記第1実施形態で示した第1連結部41,41,…のみで構成されている。この変形例の連結部材40は、上記第1実施形態で示した第1連結部41,41,…の構成と同様であるため、その詳細を省略する。なお、この変形例では、衝撃緩衝部材10が受板部材30を備えていない形態を示したが、この形態に限られず、衝撃緩衝部材10が受板部材30を備えていてもよい。
【0055】
以上のように、変形例に係る衝撃緩衝部材10では、上下方向の外力により各支持部材20の外壁部23の弾性変形に応じて外壁部23に設けられた第1管部25が外周部11の半径方向外側に移動するとともに、連結部材40が第1管部25,25,…内に挿通された状態で第1管部25,25,…と同方向に移動する。そして、連結部材40は第1管部25,25,…内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に一体形成されている。このため、上下方向の外力により各支持部材20の外壁部23が弾性変形したとしても、連結部材40を第1管部25,25,…内から容易に外れないようになっている。すなわち、外力Fにより各支持部材20の外壁部23が弾性変形したしても、その変形量の大小にかかわらず連結部材40を各支持部材20に対して安定的に保持することが可能となる。したがって、この変形例に係る衝撃緩衝部材10であっても、上記第1実施形態と同様に、上下方向の外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0056】
[第1実施形態におけるその他の実施形態]
上記第1実施形態では、衝撃緩衝部材10を、ソール1において着用者の足の踵部に対応する位置に配設した形態を示したが、この形態に限られない。例えば、衝撃緩衝部材10を、ソール1において着用者の足のMP関節に対応する位置に配設した形態であってもよい。これにより、上記実施形態と同様の作用効果を、着用者の足のMP関節に対応する位置で得ることができる。
【0057】
また、上記第1実施形態に係る衝撃緩衝部材10として、図示例で6つの支持部材20,20,…を備える形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、衝撃緩衝部材10としては、少なくとも2つ以上の支持部材20,20を備えていればよい。より好ましくは、外周部11の周方向に沿って互いに間隔をあけて配置された少なくとも3つ以上の支持部材20,20,…を備えていればよい。
【0058】
また、上記第1実施形態では、連結部材40として第1連結部41,41,…および第2連結部42,42,…を含む形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、連結部材40としては、第1連結部41,41,…および第2連結部42,42,…のいずれか一方を有する形態であってもよい。この場合、支持部材20には、第1および第2管部25,26のいずれか一方を形成すればよい。
【0059】
また、上記第1実施形態では、第3連結部43の各頂点43aに対応する位置に各第2連結部42の内端部42bが連続している形態を示したが、この形態に限られない。例えば、第3連結部43を設けずに、第2連結部42,42,…の内端部42b,42b,…を直接的に連結させた形態であってもよい。
【0060】
また、上記第1実施形態では、受板部材30を支持部材20,20,…の下側に設けた形態を示したが、この形態に限られない。例えば、受板部材30を支持部材20,20,…の上側のみに設けた形態であってもよい。あるいは、受板部材30,30を支持部材20,20,…の上側および下側の双方に設けた形態であってもよい。さらには、受板部材30を設けない形態であってもよい。
【0061】
[
参考の実施形態
1]
図9および
図10は、
参考の実施形態
1に係る衝撃緩衝部材10を示す。この
参考の実施形態
1では、上記第1実施形態と比較して、支持部材20および連結部材40の構成が異なっている。なお、この
参考の実施形態に係る衝撃緩衝部材10の他の構成は、上記第1実施形態に係る衝撃緩衝部材10の構成と同様である。このため、以下の説明では、
図1~
図7と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0062】
図9および
図10に示すように、
参考の実施形態
1に係る衝撃緩衝部材10は、外周部11が平面視で略円環状となるように形成されている。また、衝撃緩衝部材10は、1つの支持部材20を備えている。支持部材20は、上記第1実施形態と同様に、底板部21および天板部22を有している。底板部21および天板部22の各々は、円板状に形成されている。
【0063】
底板部21と天板部22との上下間には、複数(図示例では3つ)の壁部27a,27a,…が設けられている。壁部27a,27a,…は、外周部11の周方向において互いに間隔をあけて配置されている。各壁部27aは、底板部21および天板部22と一体に形成されている。各壁部27aは、各々の上下方向略中央部が衝撃緩衝部材10の外側方向に向かって突出するように湾曲形成されている。
【0064】
支持部材20は、複数(図示例では3つ)の管部28a,28a,…を有している。各管部28aは、各壁部27aの上下方向略中央の位置に配置されている。各管部28aは、外周部11の周方向に沿って湾曲状に延びていて、各壁部27aの上下方向略中央の位置で各壁部27aと一体に形成されている。各管部28aの内部には、断面視略円形状の孔部29aが外周部11の周方向に沿って貫通形成されている。
【0065】
連結部材40は、隣り合う管部28a,28a同士の間で外周部11の周方向に沿って延びている。具体的に、連結部材40は、各管部28aの孔部29aを貫通した状態で各管部28aと一体成形されている。そして、連結部材40は、管部28a,28a,…内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に形成されている。
【0066】
この
参考の実施形態
1に係る衝撃緩衝部材10では、上下方向の外力F(
図9参照)により支持部材20の壁部27a,27a,…の弾性変形に応じて管部28a,28a,…が外周部11の半径方向外側に移動するとともに、連結部材40が管部28a,28a,…内に挿通された状態で管部28a,28a,…と同方向に移動する。そして、連結部材40は各管部28aの孔部29a内に挿通された状態で端部同士に継ぎ目がないように閉塞状に一体形成されている。このため、上下方向の外力Fにより支持部材20の各壁部27aが弾性変形したとしても、連結部材40を管部28a,28a内から容易に外れないようになる。すなわち、外力Fにより支持部材20の各壁部27aが弾性変形したしても、その変形量の大小にかかわらず連結部材40を支持部材20に対して安定的に保持することが可能となる。したがって、
参考の実施形態
1に係る衝撃緩衝部材10であっても、上記第1実施形態と同様に、外力Fの大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0067】
[
参考の実施形態
2]
図11は、
参考の実施形態
2に係る衝撃緩衝部材10を示す。この
参考の実施形態
2では、第1実施形態の変形例と比較して、連結部材40の構成が一部異なっている。なお、この
参考の実施形態に係る衝撃緩衝部材10の他の構成は、第1実施形態の変形例に係る衝撃緩衝部材10の構成と同様である。このため、以下の説明では、
図8と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0068】
図11に示すように、
参考の実施形態
2に係る衝撃緩衝部材10において、連結部材40は、その形状が上記第1実施形態の変形例で示した閉塞状の連結部材40と異なるように構成されている。具体的に、連結部材40は、上記第1実施形態の変形例で示した連結部材40の一部が途切れた非閉塞状に形成されている。
【0069】
連結部材40の両端部には、抜け止め部50,50が形成されている。抜け止め部50,50は、連結部材40の両端部側に位置する第1管部25,25の外側に配置されている。抜け止め部50,50は、各々が連結部材40の周方向において互いに間隔をあけて対向するように配置されている。各抜け止め部50は、各第1管部25における孔部25aの内径よりも大きい外径を有している。
【0070】
ここで、
図11中の左側に位置している抜け止め部50は略球状に形成されている一方、
図11中の右側に位置している抜け止め部50は略円盤状に形成されている。なお、抜け止め部50,50は、このような形状に限られず、種々の形状にすることが可能である。
【0071】
以上のように、参考の実施形態2に係る衝撃緩衝部材10では、連結部材40の両端部に設けられた抜け止め部50,50により、非閉塞状の連結部材40が第1管部25,25から抜けにくくなっている。このため、上下方向の外力により各支持部材20の外壁部23が弾性変形したとしても、連結部材40が各第1管部25内から容易に外れないようになり、上記弾性変形による変形量の大小にかかわらず連結部材40を各支持部材20に対して安定的に保持することが可能となる。したがって、参考の実施形態2に係る衝撃緩衝部材10であっても、上下方向の外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0072】
[
参考の実施形態
3]
図12~
図15は、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10を示す。この
参考の実施形態
3では、第1実施形態と比較して、支持部材20および連結部材40の具体的構成が異なっている。なお、この
参考の実施形態に係る衝撃緩衝部材10の他の構成は、第1実施形態に係る衝撃緩衝部材10の構成と同様である。このため、以下の説明では、
図1~
図7と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0073】
図13~
図15に示すように、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10は、2つの支持部材20,20を備えている。支持部材20,20は、壁部27b,27b同士が互いに向き合うように配置されている。
【0074】
各支持部材20は、上記第1実施形態と同様に、底板部21および天板部22を有している。底板部21と天板部22との上下間には、1つの壁部27bが設けられている。壁部27bは、底板部21および天板部22と一体に形成されている。
【0075】
壁部27bは、上下方向略中央部が底板部21および天板部22の中央部から衝撃緩衝部材10の外側方向に向かって突出するように湾曲形成されている。具体的に、
図13の左側に示した支持部材20は、壁部27bの上下方向略中央部が
図13の左方向に向かって突出するように配置されている。他方、
図13の右側に示した支持部材20は、壁部27bの上下方向略中央部が
図13の右方向に向かって突出するように配置されている。
【0076】
各支持部材20は、1つの管部28bを有している。管部28bは、壁部27b,27b同士が向き合う方向(
図13の左右方向)に沿って延びている。管部28bは、壁部27aの上下方向略中央の位置で壁部27bと一体に形成されている。管部28bの内部には、断面視略円形状の孔部29bが管部28bの長手方向に沿って貫通形成されている(
図14参照)。
【0077】
連結部材40は、支持部材20,20同士の間に架け渡され、支持部材20,20同士を互いに連結している。そして、連結部材40は、上記第1実施形態で示した連結部材40と異なり、管部28b,28b同士の間に亘って非閉塞状に形成されている。具体的に、連結部材40は、各端部が各管部28bの孔部29b内に挿通された状態で管部28b,28b同士の間に亘って直線状に延びている。
【0078】
また、連結部材40の両端部には、抜け止め部50,50が形成されている。各抜け止め部50は、各管部28bよりも外側の位置に配置されている。各抜け止め部50は、各管部28bの孔部29bの内径よりも大きい外径を有する略球状に形成されている。なお、抜け止め部50,50の形状は、略球状に限られず、種々の形状にすることが可能である。
【0079】
以上のように、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10では、連結部材40の両端部に設けられた抜け止め部50,50により、非閉塞状の連結部材40が管部28b,28bから抜けにくくなっている。このため、上下方向の外力F(
図15参照)により各支持部材20の壁部27bが弾性変形したとしても、連結部材40が各管部28b内から容易に外れないようになり、上記弾性変形による変形量の大小にかかわらず連結部材40を各支持部材20に対して安定的に保持することが可能となる。したがって、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10であっても、外力Fの大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0080】
また、参考の実施形態3に係る衝撃緩衝部材10では、壁部27bの変形方向が連結部材40の伸長方向と平行になっている。このため、所定の方向に対する衝撃緩衝性および反発性を集中的に高めることができる。
【0081】
さらに、
参考の実施形態
3では、
図12に示すように、複数(図示例では3つ)の衝撃緩衝部材10,10,…がソール1の踵部に対応する位置に配置されかつ前後方向に互いに間隔をあけて配置されている。そして、各衝撃緩衝部材10は、連結部材40が足幅方向に沿って延びるように配置されている。これにより、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10,10,…を備えたシューズSでは、例えば接地時に生じる衝撃が足の踵部に対応する位置で適切に抑制されるとともに、足幅方向に偏りが生じないように足の平衡感覚を安定的に保つことができる。
【0082】
[
参考の実施形態
3の変形例]
図16および
図17は、上記
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10の変形例を示す。
図16および
図17に示すように、この変形例に係る衝撃緩衝部材10では、上記
参考の実施形態
3と比較して、2つの支持部材20,20がさらに追加されている。
【0083】
具体的に、一方の支持部材20,20(
図16の左側に位置する支持部材20,20)は、壁部27b,27bの上下方向略中央部が
図16の左方向に向かって突出するように配置されている。これに対し、他方の支持部材20,20(
図16の右側に位置する支持部材20,20)は、壁部27b,27bの上下方向略中央部が
図16の右方向に向かって突出するように配置されている。
【0084】
また、連結部材40は、複数の抜け止め部50,50,…を有している。抜け止め部50は、各管部28bよりも外側の位置に配置されている。この抜け止め部50,50,…により、非閉塞状の連結部材40が管部28b,28b,…から抜けにくくなる。
【0085】
図17に示すように、上記一方の支持部材20,20は、各々の壁部27bが上下方向の外力Fを受けたときに連結部材40の長手方向に沿って
図17の左方向に屈曲変形するようになる。これに対し、上記他方の支持部材20,20は、各々の壁部27b,27bが上下方向の外力Fを受けたときに連結部材40の長手方向に沿って
図17の右方向に屈曲変形するようになる。そして、連結部材40は、上下方向の外力Fを受けたときに、連結部材40の中央部を境目として左右それぞれに設けられた支持部材20,20の壁部27b、27bにより左右方向に引っ張られる。その結果、連結部材40は、左右方向に伸長するようになる。以上のような複数の支持部材20,20,…の配置構成により、この変形例に係る衝撃緩衝部材10では、所定の方向に対する衝撃緩衝性および反発性をより一層高めることができる。
【0086】
[
参考の実施形態
4]
図18~
図20は、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材10を示す。この
参考の実施形態
4では、
参考の実施形態
3と比較して、支持部材20および連結部材40の構成が異なっている。特に、
参考の実施形態
4では、外力を受けたときに連結部材40が変形する方向が
参考の実施形態
3と異なっている。なお、この
参考の実施形態に係る衝撃緩衝部材10の他の構成は、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10の構成と同様である。このため、以下の説明では、
図12~
図15と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0087】
図18~
図20に示すように、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材10は、2つの支持部材20,20を備えている。各支持部材20は、上記
参考の実施形態
3と同様に、底板部21および天板部22を有している。
【0088】
図18に示すように、一方の支持部材20(
図18中の手前側に示した支持部材20)において、底板部21と天板部22との上下間には、壁部27c,27cが設けられている。壁部27c,27cは、底板部21および天板部22における両短辺側に配置されている。また、壁部27c,27cは、
図18の左右方向で互いに向き合うように配置されている。壁部27c,27cは、底板部21および天板部22の両短辺側で底板部21および天板部22と一体に形成されている。各壁部27cは、上下方向略中央部が底板部21および天板部22の短辺側の端部から左右方向中央に向かって凹陥するように湾曲形成されている。
【0089】
上記一方の支持部材20は、一対の管部28c,28cを有している。一対の管部28c,28cは、底板部21および天板部22の短辺に平行な方向に沿って互いに平行に延びている。各管部28cは、各壁部27cにおける内側面の上下方向略中央に配置されていて、各壁部27cと一体に形成されている。各管部28cの内部には、断面視略円形状の孔部29cが底板部21および天板部22の短辺と平行な方向に沿って貫通形成されている(
図18参照)。
【0090】
また、他方の支持部材20(
図18中の奥側に示した支持部材20)において、底板部21と天板部22との上下間には、壁部27d,27dが設けられている。壁部27d,27dは、底板部21および天板部22の両短辺側に配置されている。また、壁部27d,27dは、
図18の左右方向で互いに向き合うように配置されている。壁部27d,27dは、底板部21および天板部22の両短辺側で底板部21および天板部22と一体に形成されている。各壁部27dは、上下方向略中央部が底板部21および天板部22の短辺側の端部から左右方向外側に向かって突出するように湾曲形成されている。
【0091】
上記他方の支持部材20は、一対の管部28d,28dを有している。一対の管部28d,28dは、底板部21および天板部22の短辺方向に沿って互いに平行に延びている。各管部28dは、各壁部27dにおける外側面の上下方向略中央に配置されていて、各壁部27dと一体に形成されている。各管部28dの内部には、断面視略円形状の孔部29dが底板部21および天板部22の短辺と平行な方向に沿って貫通形成されている(
図18参照)。
【0092】
参考の実施形態4に係る衝撃緩衝部材10は、2つの連結部材40,40を備えている。各連結部材40は、支持部材20,20同士の間に架け渡され、支持部材20,20同士を互いに連結している。各連結部材40は、管部28c,28d同士の間に亘って非閉塞状になっている。具体的に、各連結部材40は、管部28cの孔部29c内および管部28dの孔部29d内に挿通された状態で管部28c,28d同士の間に亘って直線状に延びている。
【0093】
また、各連結部材40の両端部には、抜け止め部50,50が形成されている。
図18の手前側に形成された各抜け止め部50は、各管部28cよりも外側の位置に配置されている。また、
図18の奥側に形成された各抜け止め部50は、各管部28dよりも外側の位置に配置されている。各抜け止め部50は、管部28cの孔部29c内および管部28dの孔部29dの内径よりも大きい外径を有する略球状に形成されている。なお、抜け止め部50,50は、略球状に限られず、種々の形状にすることが可能である。
【0094】
そして、
図19および
図20に示すように、上記一方の支持部材20は、各々の壁部27c,27cが上下方向の外力を受けたときに、管部28c、28cが延びる方向と交差する方向であって
図19および
図20の左右方向内側に向かって屈曲変形するようになる。これに対し、上記他方の支持部材20は、各々の壁部27d,27dが上下方向の外力を受けたときに、管部28d、28dが延びる方向と交差する方向であって
図19および
図20の左右方向外側に向かって屈曲変形するようになる。すなわち、各連結部材40は、上下方向の外力を受けたときに、中間部が支持部材20,20の壁部27c、27dにより管部28c、28dが延びる方向と交差する方向に剪断変形するように構成されている。
【0095】
以上のように、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材10では、各連結部材40の両端部に設けられた抜け止め部50,50により、非閉塞状の各連結部材40が管部28cおよび管部28dから抜けにくくなっている。このため、
図20に示すように、上下方向の外力により壁部27c,27cおよび壁部27d,27dが弾性変形したとしても、各連結部材40が管部28cおよび管部28d内から容易に外れないようになり、上記弾性変形による変形量の大小にかかわらず連結部材40,40を支持部材20,20に対して安定的に保持することが可能となる。したがって、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材10であっても、上記
参考の実施形態
3と同様に、上下方向の外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0096】
[
参考の実施形態
5]
図21~
図23は、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材10を示す。この
参考の実施形態
5では、上記
参考の実施形態
4で示した支持部材20の構成が一部異なっている。なお、この
参考の実施形態に係る衝撃緩衝部材10の他の構成は、
参考の実施形態
4に係る衝撃緩衝部材10の構成と同様である。このため、以下の説明では、
図18~
図20と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0097】
図21に示すように、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材10には、上記
参考の実施形態
4で示した壁部27cおよび管部28cを有する支持部材20,20が設けられていない。すなわち、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材10では、上記
参考の実施形態
4で示した壁部27dおよび管部28dを有する支持部材20,20,…のみで構成されている。
【0098】
具体的に、連結部材40,40の両端部には、上記参考の実施形態4で示した壁部27d,27dおよび管部28d,28dを有する支持部材20,20が設けられている。また、各連結部材40の中間部には、壁部27d,27dおよび片方の壁部27dのみに一体形成された管部28dを有する支持部材20が連結されている。すなわち、各連結部材40は、管部28d,28d,…の孔部29d,29d,…内に挿通された状態で管部28d,28d同士の間に亘って直線状に延びている。
【0099】
図22および
図23に示すように、連結部材40,40の両端部に連結された支持部材20,20は、各々の壁部27d,27dが上下方向の外力を受けたときに管部28d、28dが延びる方向と交差する
図23の左右方向外側に向かって屈曲変形するようになる。これにより、連結部材40,40は、各々の両端部が左右方向で互いに離反するように変形する。
【0100】
これに対し、連結部材40,40の中間部に連結された支持部材20,20は、各々の壁部27d,27dが上下方向の外力を受けたときに左右方向外側に向かって屈曲変形するようになる。これにより、連結部材40,40は、各々の中間部が左右方向で互いに接近するように変形する。
【0101】
以上のように、各連結部材40は、上下方向の外力を受けると両端部および中間部の各々の変形方向が互いに異なることから、管部28d、28dが延びる方向と交差する方向(
図23の左右方向)に剪断変形するようになる。これにより、
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材10であっても、上記
参考の実施形態
4と同様に、上下方向の外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0102】
[
参考の実施形態
5の変形例]
図24~
図26は、上記
参考の実施形態
5に係る衝撃緩衝部材10の変形例を示す。
図24~
図26に示すように、この変形例に係る衝撃緩衝部材10では、上記
参考の実施形態
5で示した支持部材20,20,…および連結部材40,40,…がシューズSのソール1において着用者の足のMP関節の位置を含む前足部領域に配設されている。これにより、前足部領域で衝撃緩衝性および反発性を発揮させることができる。
【0103】
また、この変形例に係る衝撃緩衝部材10は、支持部材20,20,…が連結部材40,40,…を介して前後方向および足幅方向に整列した状態となるように組み合わされている。そして、連結部材40,40,…は、その長手方向がシューズSの足幅方向に沿うように配置されている。これにより、支持部材20,20,…が足幅方向に延びる各連結部材40を回動軸として上下回動するようになる。その結果、シューズSの前足部領域に配置した衝撃緩衝部材10を、例えば歩行時または走行時におけるMP関節の動作に追従させることができる。
【0104】
[
参考の実施形態
6]
図27~
図30は、
参考の実施形態
6に係る衝撃緩衝部材10を示す。この
参考の実施形態
6では、
参考の実施形態
3と比較して、支持部材20および連結部材40の構成が異なっている。特に、支持部材20に設けられた管部の形状および連結部材40の形状が
参考の実施形態
3で示したものと異なっている。なお、この
参考の実施形態に係る衝撃緩衝部材10の他の構成は、
参考の実施形態
3に係る衝撃緩衝部材10の構成と同様である。このため、以下の説明では、
図12~
図15と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0105】
図27に示すように、
参考の実施形態
6に係る衝撃緩衝部材10は、3つの支持部材20,20,…を備えている。各支持部材20は、上記
参考の実施形態
3と同様に、底板部21および天板部22を有している。各支持部材20において、底板部21と天板部22との上下間には、1つの壁部27eが設けられている。壁部27eは、底板部21および天板部22と一体に形成されている。
【0106】
図27に示すように、一方の支持部材20(
図27中の手前側に示した支持部材20)の壁部27eは、上下方向略中央部が底板部21および天板部22の中央部から
図27の手前側に向かって突出するように湾曲形成されている。また、他方の支持部材20,20(
図27中の奥側に示した支持部材20,20)の壁部27e,27eは、上下方向略中央部が底板部21および天板部22の中央部から
図27の奥側に向かって突出するように湾曲形成されている。
【0107】
各支持部材20は、1つの管部28eを有している。管部28eは、壁部27eにおける内側面の上下方向略中央に配置されている。そして、管部28eは、その中間位置に形成された折れ曲がり部から各端部に向かって互いに異なる方向に分岐している。また、管部28eは、平面視で略V字状に形成されていて、折れ曲がり部が壁部27e内側面の上下方向略中央に当接した状態で壁部27eと一体に形成されている。
図28に示すように、管部28eの内部には、断面視略円形状の孔部29eが管部28eの長手方向に沿って貫通形成されている。
【0108】
参考の実施形態6に係る衝撃緩衝部材10は、1つの連結部材40を備えている。連結部材40は、支持部材20,20同士の間に架け渡され、支持部材20,20同士を互いに連結している。そして、連結部材40は、管部28e,28e同士の間に亘って非閉塞状になっている。さらに、連結部材40は、各支持部材20における管部28eの孔部29e内に挿通された状態で管部28e,28e同士の間に亘って屈曲形成されている。
【0109】
連結部材40の両端部には、抜け止め部50,50が形成されている。各抜け止め部50は、
図27の奥側に配置された各支持部材20の各管部28eに設けられている。各抜け止め部50は、管部28eの孔部29eの内径よりも大きい外径を有する略球状に形成されている。なお、抜け止め部50,50は、略球状に限られず、種々の形状にすることが可能である。
【0110】
図29および
図30に示すように、上記一方の支持部材20は、上下方向の外力F(
図30参照)を受けたときに壁部27eの上下方向略中央が
図30の手前側に突出するように屈曲変形する。上記他方の支持部材20,20は、外力Fを受けたときに各壁部27eの上下方向略中央が
図30の奥側に突出するように屈曲変形する。
【0111】
連結部材40は、外力Fを受けると支持部材20,20,…の壁部27e、27eにより連結部材40の長手方向に沿って伸縮変形するようになる。具体的に、連結部材40は、上記一方の支持部材20の管部28eと上記他方の支持部材20の管部28eとの間で伸長するようになる。これにより、参考の実施形態6に係る衝撃緩衝部材10であっても、上記参考の実施形態3と同様に、上下方向の外力の大小にかかわらず衝撃緩衝性および反発性を維持することができる。
【0112】
[
参考の実施形態
7]
図31は、
参考の実施形態
7に係る衝撃緩衝部材10を示す。この
参考の実施形態では、上記
参考の実施形態
1と比較して、連結部材40の構成が異なっている。具体的に、上記
参考の実施形態
2で示した抜け止め部50,50が連結部材40の両端部に形成されている。これにより、
参考の実施形態
7に係る衝撃緩衝部材10であっても、上記
参考の実施形態
2で示した衝撃緩衝部材10と同様の作用効果を得ることができる。
【0113】
[その他の参考の実施形態]
上記参考の実施形態1~7に係るシューズSとして、衝撃緩衝部材10を、ソール1において着用者の足の少なくとも踵部に対応する位置および足のMP関節のいずれか一方に対応する位置に配設した形態としてもよい。
【0114】
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、例えば例えばランニング、球技等の各種競技におけるスポーツ用シューズ、日常使用のスニーカー、リハビリ用シューズとして産業上の利用が可能である。
【符号の説明】
【0116】
S:シューズ
1:ソール
10:衝撃緩衝部材
11:外周部
20:支持部材
25:第1管部
26:第2管部
27a~27e:壁部
28a~28e:管部
30:受板部材
40:連結部材
41:第1連結部
41a:側端部
42:第2連結部
42a:外端部
42b:内端部
43:第3連結部
50:抜け止め部
F:外力