(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20220802BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20220802BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20220802BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V23/04 500
F21V23/00 150
F21V23/00 200
(21)【出願番号】P 2018183063
(22)【出願日】2018-09-28
【審査請求日】2021-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 望
【審査官】上尾 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-224421(JP,A)
【文献】特開2017-016756(JP,A)
【文献】特開2017-063010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 23/04
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する光源と、
第1領域と第2領域とを含み、前記光源が配置される光源基板と、
電波を受信するアンテナを有する無線通信部と、
前記光源と前記無線通信部とに電力を供給する電源部と、
を備え、
前記第1領域は、前記光源に電力を供給する導電パターンが形成されず、
前記第2領域は、前記導電パターンが形成され、
前記光源基板は、前記光源が配置される第1基板面と、前記第1基板面とは反対側の第2基板面とを有し、
前記無線通信部は、前記第2基板面側に配置され
、前記アンテナの少なくとも一部が前記第1領域と重なり、
前記電源部は、前記第2基板面側に配置され、前記第2領域と重なる、照明器具。
【請求項2】
前記第1領域は、前記導電パターンに囲まれる、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記光源基板と前記無線通信部とを保持する保持部材を更に有し、
前記保持部材は、保持部材本体と前記保持部材本体を貫通する第2貫通孔とを有し、
前記保持部材本体は、第1保持面と前記第1保持面とは反対側の第2保持面とを有し、
前記無線通信部は、前記第1保持面側に配置され、
前記光源基板は、前記第2保持面側に配置され、
前記第2貫通孔は、前記第1領域と対向する位置に設けられる、請求項
2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記アンテナは、前記第1保持面との間に隙間を有する、請求項
3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第1基板面は、前記光源基板の外周に沿った光源配置領域を含み、
前記光源は、前記光源配置領域に配置され、
前記第1領域は、前記光源配置領域よりも内側に配置される、請求項2~請求項
4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記第1領域は、前記アンテナの少なくとも一部と重なる重なり領域と、前記重なり領域とは異なる周縁領域とを含む、請求項2~請求項
5のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記無線通信部は、前記アンテナを含むアンテナ基板を有し、
前記アンテナ基板は、前記アンテナが設けられるアンテナ実装面を有し、
前記アンテナ実装面は、前記第1基板面と平行である、請求項1~請求項
6のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信装置を備える照明器具が提案されている。例えば、特許文献1には、受信感度の向上を図ることを目的とする照明器具が開示されている。特許文献1に開示の照明器具は、器具本体と、点灯ユニットとを備える。器具本体は、開口部を有する。点灯ユニットは、器具本体に対して着脱可能に取り付けられる。点灯ユニットは、取付板と、光源ユニットと、無線通信装置とを有する。取付板は、その下面(表面)が器具本体の開口部に対向する向きで器具本体内に収容される。取付板には、スリットが設けられる。光源ユニットは、取付板の下面に取り付けられて、照明器具の下方へ向けて光を出射する。無線通信装置は、アンテナと、筐体とを有する。筐体は、アンテナを収容するアンテナ収容部を有する。筐体は、アンテナ収容部(アンテナ)がスリットに挿通された状態で取付板に固定される。この結果、アンテナが光源ユニットよりも下方に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の照明器具では、アンテナが光源ユニットよりも下方に配置されるため、光源ユニットから出射される光がアンテナによって遮られる。光源ユニットから出射される光がアンテナによって遮られることにより、影及び発光ムラの少なくとも一方が照明器具の光出射面に生じる可能性がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑み、光源から出射される光がアンテナによって遮られることを抑制できる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明器具は、光源と、光源基板と、無線通信部と電源部とを備える。前記光源は、光を出射する。前記光源基板は、第1領域と第2領域とを含み、前記光源が配置される。前記無線通信部は、電波を受信するアンテナを有する。前記電源部は、前記光源と前記無線通信部とに電力を供給する。前記第1領域は、前記光源に電力を供給する導電パターンが形成されない。前記第2領域は、前記導電パターンが形成される。前記光源基板は、第1基板面と前記第1基板面とは反対側の第2基板面とを有する。前記第1基板面には、前記光源が配置される。前記無線通信部は、前記第2基板面側に配置され、前記アンテナの少なくとも一部が前記第1領域と重なる。前記電源部は、前記第2基板面側に配置され、前記第2領域と重なる。
【0007】
本発明に開示する照明器具において、前記第1領域は、前記導電パターンに囲まれることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具は、保持部材を更に有する。前記保持部材は、前記光源基板と前記無線通信部とを保持する。前記保持部材は、保持部材本体と第2貫通孔とを有する。前記第2貫通孔は、前記保持部材本体を貫通する。前記保持部材本体は、第1保持面と前記第1保持面とは反対側の第2保持面とを有する。前記無線通信部は、前記第1保持面側に配置される。前記光源基板は、前記第2保持面側に配置される。前記第2貫通孔は、前記第1領域と対向する位置に設けられる。
【0011】
本願に開示する照明器具において、前記アンテナは、前記第1保持面との間に隙間を有する。
【0012】
本願に開示する照明器具において、前記第1基板面は、前記光源基板の外周に沿った光源配置領域を含む。前記光源は、前記光源配置領域に配置される。前記第1領域は、前記光源配置領域よりも内側に配置される。
【0013】
本願に開示する照明器具において、前記第1領域は、重なり領域と、周縁領域とを含む。前記重なり領域は、前記アンテナの少なくとも一部と重なる。前記周縁領域は、前記重なり領域とは異なる領域である。
【0014】
本願に開示する照明器具において、前記無線通信部は、アンテナ基板を有する。前記アンテナ基板は、前記アンテナを含む。前記アンテナ基板は、前記アンテナが設けられるアンテナ実装面を有する。前記アンテナ実装面は、前記第1基板面と平行である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の照明器具によれば、光源から出射される光がアンテナによって遮られることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明器具を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る照明器具の構成を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る照明器具の構成を示す分解斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る電源部、無線通信部、無線ケース、及び本体シャーシを示す分解斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るアダプター、電源部、無線通信部、無線ケース、及び本体シャーシを示す斜視図である。
【
図6】(a)及び(b)は、本発明の実施形態に係る無線通信部の構成を示す斜視図である。
【
図7】(a)及び(b)は、本発明の実施形態に係る無線通信部及び無線ケースを示す図であり、(c)は、
図7(b)に示すVIIC-VIIC線に沿った断面を示す図である。
【
図8】
図5に示すVIII-VIII線に沿った断面を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る第1装着部及びその近傍を示す上面図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る第1装着部及びその近傍を示す上面図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る第1電波通過領域とアンテナ領域との関係を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る第1光源基板及び第2光源基板を示す平面図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る第2電波通過領域及びその近傍を示す図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る本体部、光源部、及び光源カバーの構成を示す分解斜視図である。
【
図15】本発明の実施形態に係る本体部、光源部、及び光源カバーの構成を示す分解斜視図である。
【
図16】本発明の実施形態に係る第2電波通過領域とアンテナ領域との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明に係る照明器具の実施形態について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0019】
まず、
図1を参照して、本実施形態に係る照明器具100について説明する。
図1は、本実施形態に係る照明器具100を示す図である。
【0020】
図1に示すように、照明器具100は、天井面Cのような取付け面に取り付けられる。本実施形態において、照明器具100は、平面視略円形形状のシーリングライトである。
【0021】
次に、
図2及び
図3を参照して、本実施形態に係る照明器具100の構成について説明する。
図2及び
図3は、本実施形態に係る照明器具100の構成を示す分解斜視図である。詳しくは、
図2は、上方から見た照明器具100を示す。
図3は、下方から見た照明器具100を示す。
【0022】
図2及び
図3に示すように、照明器具100は、本体カバー1、アダプター2、電源部3、無線通信部4、無線ケース5、本体部6、光源部7、光源カバー8、及びセード9を備える。以下では、照明器具100のうち、本体カバー1が設けられる側を「照明器具100の上側」とし、その反対側を「照明器具100の下側」として本実施形態を説明する。また、照明器具100を平面視したときの径方向を「径方向DR」として、本実施形態を説明する。
【0023】
本体カバー1は、本体部6と連結する。本実施形態において、本体カバー1は、ビスなどの締結部材によって本体部6と連結する。本体カバー1は、金属製の板状部材である。本体カバー1は、光源部7及び電源部3の少なくとも一方から発せられる熱を吸収して外部へ放熱する材料であることが好ましい。本体カバー1は、例えば、鉄などの金属を材料として含む。
【0024】
アダプター2は、電源部3に外部電源電圧を供給する。アダプター2は、連結部材21と配線部材22とを有する。連結部材21は、配線部材22と本体カバー1とを連結する。配線部材22は、電源部3とソケットとを電気的に接続する。ソケットは、天井面Cに設けられる。アダプター2は、例えば、引掛けシーリングアダプターである。
【0025】
電源部3は、無線通信部4及び光源部7に電力を供給する。電源部3は、電源装置31、及び電源ケース32を有する。電源装置31は、電源回路及び電力制御回路を含む。電源回路は、アダプター2を介して供給される外部電源電圧を内部電源電圧に変換する。電源回路は、内部電源電圧を無線通信部4及び光源部7へ供給する。電力制御回路は、電源回路が供給する内部電源電圧を制御する。詳しくは、電源回路が供給する電流の電流値が無線通信部4から送信される通信信号に対応する一定値となるように内部電源電圧を制御する。この結果、無線通信部4から送信される通信信号に対応する光量及び相関色温度を有する光が照明器具100から出射される。電源装置31は、電源ケース32に収容される。電源ケース32は、本体部6に配置される。
【0026】
無線通信部4は、同じ通信規格を利用して無線通信を行う通信機器と通信する。具体的には、無線通信部4は、通信機器から送信された信号(電波)を少なくとも受信する。本実施形態に係る無線通信部4は、通信機器との間で各種信号(電波)を送受信する。無線通信部4及び通信機器は、例えば、無線通信部4と通信機器とをペアリングするための設定信号を互いに送受信する。無線通信部4と通信機器とをペアリングすることにより、無線通信部4と通信機器との間で無線通信が可能になる。本実施形態において、無線通信部4は、ZIGBEE(登録商標)のような近距離無線規格を利用して無線通信を行う。また、通信機器は、照明器具100から出射される光の光量及び相関色温度の少なくとも一方を制御する信号を送信する。通信機器は、例えば、ネットワークに接続されたブリッジである。なお、通信機器は、ブリッジに限定されず、例えば、ネットワークに接続されたルーターであってもよい。ネットワークは、例えば、無線LAN(Local Area Network)である。
【0027】
無線通信部4は、信号線を介して電源装置31と接続する。無線通信部4は、通信機器から受信した電波に応じて電源装置31に通信信号を送信する。通信信号は、照明器具100から出射される光の光量及び相関色温度の少なくとも一方を制御する制御信号である。また、無線通信部4は、電源装置31から照明器具100の状態を示す信号を受信する。無線通信部4は、照明器具100の状態を示す信号(電波)を通信機器へ送信する。照明器具100の状態を示す信号は、例えば、照明器具100の調光状態及び調色状態の少なくとも一方を示す。
【0028】
無線ケース5は、無線通信部4を収容する。無線ケース5は、本体部6に配置される。無線ケース5は、無線通信部4が送受信する電波が遮られることを抑制する素材を材料として含むことが好ましい。本実施形態において、無線ケース5は、ポリプロピレンのような樹脂を材料として含む。
【0029】
本体部6は、本体カバー1、アダプター2、電源部3、無線ケース5、光源部7、光源カバー8、及びセード9を支持する。本体部6は、保持部材の一例である。本体部6は、本体シャーシ61、及び金具62を有する。本体シャーシ61は、保持部材本体の一例である。本体シャーシ61は、中央部分が下方に凹む円盤状の金属部材である。本体シャーシ61の材料は、光源部7から発生される熱を吸収して外部へ放熱する材料であることが好ましい。本体シャーシ61は、例えば、鉄のような金属を材料として含む。
【0030】
本体シャーシ61は、第1保持面61a及び第1保持面61aとは反対側の第2保持面61bを有する。第1保持面61aと第2保持面61bとは平行である。本実施形態において、第1保持面61aは、本体シャーシ61の上面を構成し、第2保持面61bは、本体シャーシ61の下面を構成する。
【0031】
本体シャーシ61は、開口部611及び収容空間612を有する。開口部611は、本体シャーシ61の略中央に設けられる。開口部611は、本体シャーシ61を貫通する。開口部611の形状は、平面視略円形形状である。開口部611には、アダプター2が挿通される。
【0032】
収容空間612は、本体シャーシ61の凹んだ部分に設けられる。詳しくは、収容空間612は、本体シャーシ61の第1保持面61a側に設けられる。収容空間612は、上方が開口する。収容空間612は、開口部611の外周に沿って設けられる。
【0033】
収容空間612には、電源部3、無線通信部4、及び無線ケース5が配置される。換言すると、電源部3、無線通信部4、及び無線ケース5は、本体シャーシ61の第1保持面61a側に配置される。
【0034】
本体カバー1は、第1保持面61aに配置される。本体カバー1は、収容空間612を覆うように本体シャーシ61と連結する。本体カバー1と本体シャーシ61とが連結すると、電源部3、無線通信部4、及び無線ケース5が本体カバー1によって覆われる。
【0035】
金具62は、本体シャーシ61の第2保持面61bに配置される。本体シャーシ61は、金具62を介してセード9を保持する。
【0036】
光源部7は、光を出射する。光源部7は、光源基板70を有する。本実施形態において、光源部7は、2つの光源基板70を有する。光源基板70は、プリント基板である。光源基板70は、例えば、ガラスエポキシ樹脂を材料として含む。
【0037】
各光源基板70は、第1基板面70a及び第1基板面70aとは反対側の第2基板面70bを有する。第1基板面70aと第2基板面70bとは平行である。本実施形態において、第1基板面70aは、光源基板70の下面を構成し、第2基板面70bは、光源基板70の上面を構成する。
【0038】
2つの光源基板70の形状はそれぞれ、平面視略半円環状である。2つの光源基板70は、平面視略円環形状を形成するように本体シャーシ61の第2保持面61b側に配置される。詳しくは、2つの光源基板70は、第2基板面70bが第2保持面61bと接触するように本体シャーシ61に配置される。本実施形態において、2つの光源基板70は、ビスなどの締結部材によって、本体シャーシ61と連結する。
【0039】
2つの光源基板70のうちの一方は、本体シャーシ61を挟んで無線通信部4と対向する。以下、2つの光源基板70のうち、無線通信部4と対向する光源基板70を「第1光源基板71」と記載し、他方の光源基板70を「第2光源基板72」と記載する。
【0040】
無線通信部4は、第1光源基板71の第2基板面70bと本体シャーシ61を挟んで対向する。
【0041】
光源部7は、複数の光源73及び2つの光源基板コネクタ74を更に有する。光源73は、例えば、SMD(Surface Mount Device)チップである。
【0042】
複数の光源73は、光を出射する。複数の光源73は、第1光源基板71の第1基板面70a及び第2光源基板72の第1基板面70aに分散して配置される。以下、複数の光源73のうち、第1光源基板71の第1基板面70aに配置される光源73を「第1光源731」と記載し、第2光源基板72の第1基板面70aに配置される光源73を「第2光源732」と記載する。第1光源基板71の第1基板面70aには、複数の第1光源731が配置される。第2光源基板72の第1基板面70aには、複数の第2光源732が配置される。
【0043】
2つの光源基板コネクタ74は、第1光源基板71の第1基板面70a及び第2光源基板72の第1基板面70aにそれぞれ配置される。以下、第1光源基板71の第1基板面70aに配置される光源基板コネクタ74を「第1光源基板コネクタ741」と記載し、第2光源基板72の第1基板面70aに配置される光源基板コネクタ74を「第2光源基板コネクタ742」と記載する。第1光源基板コネクタ741及び第2光源基板コネクタ742は、電力線を介して電源装置31にそれぞれ接続する。
【0044】
第1光源基板コネクタ741は、複数の第1光源731と電気的に接続する。第1光源731には、第1光源基板コネクタ741を介して電源部3から内部電源電圧が供給される。第2光源基板コネクタ742は、複数の第2光源732と電気的に接続する。第2光源732には、第2光源基板コネクタ742を介して電源部3から内部電源電圧が供給される。各光源73は、内部電源電圧が供給されると、光を出射する。
【0045】
光源カバー8は、光源部7を覆う。光源カバー8は、平面視略円環形状である。光源カバー8は、光源部7を覆うように本体シャーシ61と連結する。光源カバー8は、例えば、ビスのような締結部材によって本体シャーシ61と連結する。本実施形態において、光源カバー8は、複数の光源73から出射される光を拡散させる。光源カバー8は、無線通信部4が送受信する電波が遮られることを抑制する素材を材料として含むことが好ましい。光源カバー8は、例えば、樹脂を材料として含む。
【0046】
セード9は、金具62を介して、本体シャーシ61の第2保持面61bに着脱自在に配置される。セード9が第2保持面61bに配置されると、光源部7及び光源カバー8がセード9によって覆われる。セード9は、無線通信部4が送受信する電波が遮られることを抑制する素材を材料として含むことが好ましい。光源カバー8は、例えば、樹脂を材料として含む。
【0047】
照明器具100は、緩衝部材100cを更に備える。緩衝部材100cは、天井面Cに対する照明器具100の移動を抑制する。緩衝部材100cによって、照明器具100のガタツキが抑制される。
【0048】
続いて、
図4及び
図5を参照して、本実施形態に係る本体シャーシ61の構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る電源部3、無線通信部4、無線ケース5、及び本体シャーシ61を示す分解斜視図である。
図5は、本実施形態に係るアダプター2、電源部3、無線通信部4、無線ケース5、及び本体シャーシ61を示す斜視図である。詳しくは、
図5は、アダプター2、電源部3、無線通信部4、及び無線ケース5が配置された本体シャーシ61を斜め上方から見た図である。
【0049】
図4に示すように、本体シャーシ61は、開口部611、及び収容空間612に加え、内周部613、中間部614、外周部615、第1装着部616、及び第2装着部617を有する。収容空間612は、内周部613の第1保持面61a、及び中間部614の第1保持面61aによって構成される。
【0050】
内周部613は、開口部611から径方向DRに外側へ向けて延びる。中間部614は、内周部613の外縁から径方向DRの外側へ延びる。詳しくは、中間部614の形状は、径方向DRの外側に向かうにつれて高くなる上傾斜である。外周部615は、中間部614の外縁から径方向DRの外側に向けて延びる。
【0051】
第1装着部616及び第2装着部617は、内周部613の第1保持面61aに設けられる。第1装着部616は、平坦な装着面616sを有する。
【0052】
図5に示すように、第1装着部616には、無線ケース5が装着される。第2装着部617には、電源ケース32が装着される。
【0053】
続いて、
図6(a)及び
図6(b)を参照して、本実施形態に係る無線通信部4の構成について説明する。
図6(a)及び
図6(b)は、本実施形態に係る無線通信部4の構成を示す斜視図である。詳しくは、
図6(a)は、無線通信部4の一方の面を示し、
図6(b)は、無線通信部4の他方の面を示す。
【0054】
図6(a)に示すように、無線通信部4は、本体基板41、アンテナ基板42、スイッチボタン43、ランプ44、及び通信制御回路45を有する。また、
図6(b)に示すように、無線通信部4は、無線基板コネクタ46を有する。
【0055】
図6(a)及び
図6(b)に示すように、本体基板41は、第1本体基板面41a、及び第1本体基板面41aとは反対側の第2本体基板面41bを有する。第1本体基板面41aには、アンテナ基板42、スイッチボタン43、及びランプ44が配置される。第2本体基板面41bには、無線基板コネクタ46が配置される。
【0056】
アンテナ基板42は、アンテナ423を含む。アンテナ423は、無線通信に使用される電波を送信又は受信する。アンテナ基板42は、第1アンテナ基板面42a、及び第1アンテナ基板面42aとは反対側の第2アンテナ基板面42bを有する。アンテナ423は、第2アンテナ基板面42bに設けられる。アンテナ基板42が第1本体基板面41aに配置された状態において、第1アンテナ基板面42aと第1本体基板面41aとは平行である。詳しくは、第1アンテナ基板面42aは、第1本体基板面41aに接触する。なお、第2アンテナ基板面42bは、アンテナ実装面の一例である。
【0057】
アンテナ基板42は、アンテナ領域421を有する。アンテナ423は、アンテナ領域421に設けられる。アンテナ領域421は、平面視略矩形形状である。アンテナ423は、例えば、アンテナ基板42に形成された金属パターンである。
【0058】
スイッチボタン43は、作業者により操作されることで、例えば、通信制御回路45の動作をリセットする。
【0059】
ランプ44は、点滅又は点灯することにより、通信制御回路45の通信状態又は異常状態を通知する。ランプ44は、例えば、LEDである。
【0060】
通信制御回路45は、無線通信を制御する。通信制御回路45は、アンテナ423が受信する電波に基づいて通信信号を生成する。
【0061】
無線基板コネクタ46は、信号線及び電力線を介して、
図2を参照して説明した電源装置31と電気的に接続する。通信制御回路45が生成した通信信号は、無線基板コネクタ46及び信号線を介して、電源装置31へ送信される。電力制御回路は、通信信号に基づいて電源回路が供給する電力を制御する。この結果、複数の光源73の点灯状態が通信信号に対応する状態となる。
【0062】
また、電力制御回路は、電源部3の状態を示す信号を無線基板コネクタ46へ送信する。通信制御回路45は、電源部3の状態を示す信号をアンテナ423から発生させる。この結果、通信機器が電源部3の状態を示す信号を受信する。
【0063】
続いて、
図1~
図8を参照して、本実施形態に係る無線通信部4及び無線ケース5について説明する。
図7(a)及び
図7(b)は、本実施形態に係る無線通信部4及び無線ケース5を示す図である。詳しくは、
図7(a)は、無線通信部4及び無線ケース5を示す斜視図を示す。
図7(b)は、無線通信部4及び無線ケース5を示す平面図である。
図7(c)は、
図7(b)に示すVIIC-VIIC線に沿った断面を示す図である。
図8は、
図5に示すVIII-VIII線に沿った断面を示す図である。
【0064】
図7(a)~
図7(c)に示すように、無線通信部4は、無線ケース5に収容される。詳しくは、
図7(b)に示すように、無線ケース5は、ケース底面51を有する。
図7(c)に示すように、無線通信部4は、第2アンテナ基板面42bがケース底面51と対向するように無線ケース5に収容される。詳しくは、無線通信部4は、第2アンテナ基板面42bがケース底面51と平行になるように無線ケース5に収容される。
【0065】
また、無線通信部4は、第2アンテナ基板面42bとケース底面51との間に第1隙間S1を形成するように無線ケース5に収容される。
【0066】
図5を参照して説明したように、無線ケース5は、第1装着部616に取り付けられる。詳しくは、
図8に示すように、無線ケース5は、ケース底面51が装着面616sに平行となるように第1装着部616に装着される。無線ケース5には、第2アンテナ基板面42bがケース底面51と平行になるように、無線通信部4が収容されている。したがって、無線ケース5が第1装着部616に装着されると、第2アンテナ基板面42bと装着面616sとが平行になる。
【0067】
また、装着面616sは、第1基板面70aと平行である。したがって、無線ケース5が第1装着部616に装着されると、第2アンテナ基板面42bと第1基板面70aとは平行になる。
【0068】
また、第2アンテナ基板面42bとケース底面51との間には第1隙間S1が形成されている。したがって、第2アンテナ基板面42bと第1保持面61aとの間には、第2隙間S2が形成される。よって、アンテナ423と第1保持面61aとの間には第2隙間S2以上の隙間が形成される。
【0069】
続いて、
図9~
図11を参照して、本実施形態に係る本体シャーシ61の構成について更に説明する。
図9及び
図10は、本実施形態に係る第1装着部616及びその近傍を示す上面図である。詳しくは、
図9は、第1装着部616に無線ケース5が装着されていない本体シャーシ61の一部を示す。
図10は、第1装着部616に無線ケース5が装着された本体シャーシ61の一部を示す。
図11は、本実施形態に係る第1電波通過領域601とアンテナ領域421との関係を示す図である。
【0070】
図9に示すように、本体シャーシ61は、第1電波通過領域601を更に有する。第1電波通過領域601は、本体シャーシ61のうち、
図6(a)及び
図6(b)を参照して説明したアンテナ423によって送受信される電波が、本体シャーシ61の他の領域よりも通過しやすい領域である。
【0071】
第1電波通過領域601は、内周部613に設けられる。第1電波通過領域601は、シャーシ貫通孔601h及び孔縁部601fを含む。シャーシ貫通孔601hは、第2貫通孔の一例である。
【0072】
シャーシ貫通孔601hは、本体シャーシ61を貫通する。シャーシ貫通孔601hの形状は、
図6(a)及び
図6(b)を参照して説明したアンテナ領域421の形状と対応する。本実施形態において、シャーシ貫通孔601hの形状は、略矩形形状である。
【0073】
孔縁部601fは、シャーシ貫通孔601hの外縁を構成する。孔縁部601fは、第1孔縁601a、第2孔縁601b、第3孔縁601c、及び第4孔縁601dを含む。第1孔縁601aは、シャーシ貫通孔601hを構成する4つの縁のうち、径方向DRの外側の縁である。第2孔縁601bは、第1孔縁601aと径方向DRにおいて対向する。第3孔縁601cは、シャーシ貫通孔601hを構成する4つの縁のうち、電源部3から最も遠い縁である。第4孔縁601dは、第3孔縁601cと対向する。
【0074】
図10に示すように、第1電波通過領域601は、無線ケース5が第1装着部616に装着された状態において、アンテナ領域421と対向する。
【0075】
詳しくは、照明器具100を平面視した時に、第1電波通過領域601(シャーシ貫通孔601h)の投影像は、アンテナ領域421の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第1電波通過領域601の投影像は、アンテナ領域421の外形よりも大きく、アンテナ領域421の全ての領域を含む。
【0076】
図11に示すように、第1電波通過領域601は、第1重なり領域601g(クロスハッチング)及び第1周縁領域601s(斜めハッチング)を有する。第1重なり領域601gは、照明器具100を平面視した場合において、アンテナ領域421と重なる領域である。第1周縁領域601sは、アンテナ領域421とは重ならない領域であり、第1重なり領域601gの周囲に形成される。
【0077】
第1周縁領域601sは、照明器具100を平面視した時に、第1重なり領域601gと孔縁部601fとの隙間の領域である。以下、第1重なり領域601gと孔縁部601fとの隙間を「本体隙間HG」と記載する。本体隙間HGは、第1本体間隙HG1、第2本体間隙HG2、及び第3本体間隙HG3を含む。第1本体間隙HG1は、第1重なり領域601gと第1孔縁601aとの間の隙間である。第2本体間隙HG2は、第1重なり領域601gと第3孔縁601cとの間の隙間である。第3本体間隙HG3は、第1重なり領域601gと第4孔縁601dとの間の隙間である。第1本体間隙HG1、第2本体間隙HG2、及び第3本体間隙HG3のそれぞれの大きさは、アンテナ423の仕様に応じて決定される。第1本体間隙HG1と、第2本体間隙HG2と、第3本体間隙HG3とはすべて同じ大きさであってもよいし、それぞれ異なる大きさであってもよい。
【0078】
続いて、
図12~
図14を参照して、本実施形態に係る第1光源基板71及び第2光源基板72について説明する。
図12は、本実施形態に係る第1光源基板71及び第2光源基板72を示す平面図である。詳しくは、
図12は、第1光源基板71及び第2光源基板72の第1基板面70a側を示す。
【0079】
図12に示すように、第1光源基板71は、第2電波通過領域701(斜めハッチング)及びパターン許容領域702を含む。なお、第2電波通過領域701は、第1領域の一例である。パターン許容領域702は、第2領域の一例である。
【0080】
第2電波通過領域701は、第1光源基板71のうち、
図6(a)及び
図6(b)を参照して説明したアンテナ423が受信する電波が、第1光源基板71の他の領域より通過しやすい領域である。
【0081】
パターン許容領域702は、第1光源基板71のうち、第2電波通過領域701以外の領域である。
【0082】
パターン許容領域702は、複数の第1光源731が配置される光源配置領域710を含む。光源配置領域710は、第1光源配置領域711及び第2光源配置領域712を含む。第1光源配置領域711は、第2光源配置領域712よりも径方向DRの外側に設けられる。第1光源配置領域711は、第1光源基板71の外周に沿って設けられる。第2光源配置領域712は、第1光源基板71の内周に沿って設けられる。本実施形態において、第1光源配置領域711及び第2光源配置領域712は、第1光源基板71において半円弧状に設けられる。
【0083】
複数の第1光源731の各々は、第1発光素子731a又は第2発光素子731bを含む。本実施形態において、第1発光素子731a及び第2発光素子731bは、LED(Light Emitting Diode)素子である。第1発光素子731aが発光する光の相関色温度と第2発光素子731bが発光する光の相関色温度とは互いに異なる。詳しくは、第1発光素子731aが発光する光の相関色温度は、第2発光素子731bが発光する光の相関色温度よりも高い。第1発光素子731aが発光する光の相関色温度は、例えば、6500ケルビンであり、第2発光素子731bが発光する光の相関色温度は、例えば、2700ケルビンである。
【0084】
複数の第1発光素子731aの一部は、第1光源配置領域711に配置され、複数の第1発光素子731aの残りは、第2光源配置領域712に配置される。また、複数の第2発光素子731bの一部は、第1光源配置領域711に配置され、複数の第2発光素子731bの残りは、第2光源配置領域712に配置される。第1発光素子731aは、第1光源配置領域711において、第2発光素子731bを挟むように配置される。換言すると、第1光源配置領域711において、第1発光素子731aと第2発光素子731bとは交互に配置される。同様に、第1発光素子731aは、第2光源配置領域712において、第2発光素子731bを挟むように配置される。換言すると、第2光源配置領域712において、第1発光素子731aと第2発光素子731bとは交互に配置される。
【0085】
本実施形態において、第2電波通過領域701は、第1光源基板71の第1光源配置領域711よりも径方向DRの内側且つ第2光源配置領域712よりも径方向DRの外側に設けられる。
【0086】
第2光源基板72は、パターン許容領域702のみを含む。換言すると、第2光源基板72は、第2電波通過領域701を含まない。第2光源基板72は、第2電波通過領域701を含まない以外の構成は、第1光源基板71の構成と略同様である。
【0087】
詳しくは、第2光源基板72のパターン許容領域702は、光源配置領域710を含む。第2光源基板72の光源配置領域710には、複数の第2光源732が配置される。詳しくは、第2光源基板72の光源配置領域710は、第1光源配置領域711及び第2光源配置領域712を含む。複数の第2光源732の各々は、第1発光素子732a又は第2発光素子732bを含む。実施形態において、第1発光素子732a及び第2発光素子732bは、LED素子である。複数の第1発光素子732a及び複数の第2発光素子732bは、第1光源配置領域711及び第2光源配置領域712に分散して配置される。
【0088】
第1光源基板71の第1光源配置領域711及び第1光源基板71の第2光源配置領域712と同様に、第1発光素子732a及び第2発光素子732bは、第2光源基板72の第1光源配置領域711において、交互に配置される。また、第1発光素子732a及び第2発光素子732bは、第2光源基板72の第2光源配置領域712において、交互に配置される。
【0089】
続いて、
図13を参照して、本実施形態に係る第2電波通過領域701及びパターン許容領域702について説明する。
図13は、本実施形態に係る第2電波通過領域701及びその近傍を示す図である。詳しくは、
図13は、第1光源基板71の一部を示す。
【0090】
図13に示すように、パターン許容領域702は、導電パターン形成領域P(ドッドハッチング)を含む。導電パターン形成領域Pには、導電パターンが形成される。導電パターンは、銅箔のような導電部材によって構成される。導電パターン形成領域Pは、端子部75を含む。端子部75には、
図3を参照して説明した第1光源基板コネクタ741が設けられる。導電パターンは、各光源73と端子部75と接続する。
【0091】
第2電波通過領域701は、
図6(a)及び
図6(b)を参照して説明したアンテナ領域421の形状と対応する。換言すると、
図9~
図11を参照して説明した第1電波通過領域601の形状と対応する。本実施形態において、第2電波通過領域701の形状は、略矩形形状である。
【0092】
第2電波通過領域701は、境界部701kを有する。境界部701kは、第1境界部701a、第2境界部701b、第3境界部701c、及び第4境界部701dを含む。第1境界部701aは、第2電波通過領域701を構成する4つの境界のうち、径方向DRの外側の境界である。第2境界部701bは、第1境界部701aと対向する。第3境界部701cは、第2電波通過領域701を構成する4つの境界のうち、第1光源基板71の端子部75側の境界である。第4境界部701dは、第3境界部701cと対向する。
【0093】
第2電波通過領域701は、導電パターン形成領域Pを含まない。一方、パターン許容領域702(
図12参照)は、導電パターン形成領域Pを含む。
【0094】
続いて、
図14~
図16を参照して、本実施形態に係る第2電波通過領域701について説明する。
図14及び
図15は、本実施形態に係る本体部6、光源部7、及び光源カバー8の構成を示す分解斜視図である。詳しくは、
図14は、斜め下方から見た本体部6、光源部7、及び光源カバー8を示す。
図15は、斜め上方から見た本体部6、光源部7、及び光源カバー8を示す。
図16は、本実施形態に係る第2電波通過領域701とアンテナ領域421との関係を示す図である。なお、
図14及び
図15では、理解を容易にするために、第2電波通過領域701を斜めハッチングで示している。
【0095】
図14、及び
図15に示すように、第1光源基板71が本体シャーシ61に取り付けられると、第2電波通過領域701は、
図9を参照して説明した第1電波通過領域601と対向する。
図10を参照して説明したように、第1電波通過領域601は、アンテナ領域421と対向する。したがって、第2電波通過領域701は、アンテナ領域421と対向する。本実施形態において、第2電波通過領域701の形状は、第1電波通過領域601の形状と略一致する。また、第2電波通過領域701の大きさは、第1電波通過領域601の大きさと略一致する。
【0096】
したがって、
図16に示すように、照明器具100を平面視した時の第2電波通過領域701の投影像は、アンテナ領域421の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第2電波通過領域701の投影像は、アンテナ領域421よりも大きく、アンテナ領域421の全ての領域を含む。
【0097】
詳しくは、第2電波通過領域701は、第2重なり領域701g(クロスハッチング)及び第2周縁領域701s(斜めハッチング)を有する。第2重なり領域701gは、重なり領域の一例であり、第2周縁領域701sは、周縁領域の一例である。
【0098】
第2重なり領域701gは、照明器具100を平面視した場合において、アンテナ領域421と重なる領域である。第2周縁領域701sは、アンテナ領域421とは重ならない領域であり、第2重なり領域701gの周囲に形成される。
【0099】
第2周縁領域701sは、照明器具100を平面視した時に、第2重なり領域701gと第2周縁領域701sとの隙間の領域である。以下、第2重なり領域701gと第2周縁領域701sとの隙間を「基板隙間KG」と記載する。基板隙間KGは、第1基板間隙KG1、第2基板間隙KG2、及び第3基板間隙KG3を含む。第1基板間隙KG1は、第2重なり領域701gと第1境界部701aとの間の隙間である。第2基板間隙KG2は、第2重なり領域701gと第3境界部701cとの間の隙間である。第3基板間隙KG3は、第2重なり領域701gと第4境界部701dとの間の隙間である。第1基板間隙KG1、第2基板間隙KG2、及び第3基板間隙KG3のそれぞれの大きさは、アンテナ423の仕様に応じて決定される。第1基板間隙KG1と、第2基板間隙KG2と、第3基板間隙KG3とはすべて同じ大きさであってもよいし、それぞれ異なる大きさであってもよい。
【0100】
本実施形態において、第1重なり領域601gの形状と第2重なり領域701gの形状とは略一致し、第1重なり領域601gの大きさと第2重なり領域701gの大きさとは略一致する。
【0101】
以上、本発明の本実施形態について説明した。本実施形態によれば、2つの光源基板70はそれぞれ、第1基板面70a及び第2基板面70bを有する。2つの光源基板70の第1基板面70aには、複数の光源73が配置される。第2基板面70bは、第1基板面70aとは反対側の面である。そして、無線通信部4は、2つの光源基板70のうちの一方(第1光源基板71)の第2基板面70b側に位置する。したがって、無線通信部4は、2つの光源基板70よりも下方に突出しない。その結果、複数の光源73から出射される光が無線通信部4によって遮られることが抑制され、照明器具100の点灯時に影又及び発光ムラの少なくとも一方がセード9に生じることが抑制できる。
【0102】
また、本実施形態によれば、無線通信部4は、第1光源基板71の第1基板面70a側から突出しない。したがって、無線通信部4と光源カバー8とが干渉しないため、光源カバー8の上下方向の長さを小さくできる。その結果、照明器具100の上下方向の長さ(照明器具100の厚さ)を小さくすることができる。よって、照明器具100の薄型化を実現することができる。
【0103】
また、本実施形態において、アンテナ領域421は、第1電波通過領域601及び第2電波通過領域701と対向する。したがって、アンテナ423が送受信する電波が本体シャーシ61及び光源基板70の導電パターンによって遮られることが抑制される。
【0104】
また、本実施形態において、第1電波通過領域601は、第1周縁領域601sを有する。第1周縁領域601sは、照明器具100を平面視した時に、アンテナ領域421とは重ならない領域である。したがって、アンテナ423が受信する電波が本体シャーシ61によって遮られることが抑制される。
【0105】
また、本実施形態において、第2電波通過領域701は、第2周縁領域701sを有する。第2周縁領域701sは、照明器具100を平面視した時に、アンテナ領域421と重ならない領域である。したがって、アンテナ423が送受信する電波が第1光源基板71の導電パターンによって遮られることが抑制される。
【0106】
また、本実施形態において、無線通信部4は、第1光源基板71の第2基板面70b側に配置される。換言すると、無線通信部4は、第1光源基板71のうち、照明器具100の利用者が視認できない側の面に配置される。よって、照明器具100の美観を向上させることができる。
【0107】
また、本実施形態において、無線通信部4は、第1光源基板71の第2基板面70b側に配置される。これにより、埃などの異物が無線通信部4に付着し難くなる。この結果、無線通信部4の性能が異物の付着に起因して低下することを抑制できる。例えば、電波を送受信する性能が異物の付着に起因して低下することを抑制できる。また、無線通信部4の故障を抑制することができる。
【0108】
また、本実施形態において、第2電波通過領域701は、光源基板70において導電パターンが形成されない領域によって構成される。したがって、第2電波通過領域701は、光源基板70の形状を変更することなく、基板パターンの設計によって設けることができる。よって、第2電波通過領域701を第1光源基板71に容易に設けることができる。また、導電パターンの設計によって第2電波通過領域701を設けることにより、第2電波通過領域701の形状の自由度を高めることができる。更に、第2電波通過領域701の位置を容易に変更することができる。
【0109】
また、本実施形態において、本体シャーシ61は、第1電波通過領域601を有する。第1電波通過領域601は、本体シャーシ61を貫通する孔を含む。したがって、アンテナ423が受信する電波が本体シャーシ61によって遮られることが抑制される。
【0110】
また、例えば、第1光源配置領域711よりも径方向DRの外側に第2電波通過領域701を設けた場合、第1光源配置領域711と照明器具100の外縁との間に第2電波通過領域701を設けるスペースが必要となる。この結果、光源基板70の外形寸法を大きくしなければならない。本実施形態において、第2電波通過領域701は、第1光源配置領域711よりも径方向DRの内側に配置される。したがって、各光源基板70の外形寸法を変更する必要がない。詳しくは、光源基板70に第2電波通過領域701を設けた場合であっても、光源基板70の外形寸法を大きくする必要がない。したがって、照明器具100の大型化を抑制できる。
【0111】
また、例えば、第1光源配置領域711よりも径方向DRの外側に第2電波通過領域701を設けた場合、第1光源配置領域711と照明器具100の外縁との間に第2電波通過領域701を設けるスペースが必要となる。この結果、第1光源配置領域711を照明器具100の外縁の近傍に配置することができなくなる。本実施形態によれば、第2電波通過領域701は、第1光源配置領域711よりも径方向DRの内側に配置される。これにより、第1光源配置領域711を照明器具100の外縁により近接して配置することができる。したがって、光源73が出射する光を広範囲にわたって拡散させることができる。
【0112】
また、本実施形態において、無線通信部4は、アンテナ基板42の第2アンテナ基板面42bが、光源基板70の第1基板面70aと平行となるように本体シャーシ61に配置される。これにより、例えば、第2アンテナ基板面42bが第1基板面70aと交差するように無線通信部4が配置される構成(特開2017-91958号公報に開示の構成)と比べて、照明器具100を薄型化することができる。
【0113】
また、本実施形態において、電源部3は、光源基板70の外周よりも径方向DRの内側に配置され、無線通信部4は、光源基板70の外周よりも内側に配置される。これにより、電源部3と無線通信部4との間の距離を短くすることができる。したがって、電源部3と無線通信部4との接続作業を容易にすることができる。この結果、照明器具100の組立作業効率が向上する。また、電源部3と無線通信部4との間の距離を短くすることにより、電源部3と無線通信部4とを接続する信号線などの配線の全長を短くすることができる。よって、照明器具100のコストを削減することができる。
【0114】
また、本実施形態において、アンテナ423は、上下方向において、本体シャーシ61との間に隙間(第2隙間S2以上の隙間)を有する。したがって、アンテナ423が受信する電波が本体シャーシ61によって遮られることを抑制できる。
【0115】
また、本実施形態において、光源配置領域710において、第1発光素子731aと第2発光素子731bとは交互に配置される。これにより、第1発光素子731a及び第2発光素子731bのいずれか一方のみが点灯状態である場合に照度ムラの発生が抑制される。
【0116】
同様に、光源配置領域710において、第1発光素子732aと第2発光素子732bとは交互に配置される。これにより、第1発光素子732a及び第2発光素子732bのいずれか一方のみが点灯状態である場合に照度ムラの発生が抑制される。
【0117】
なお、本実施形態において、第2電波通過領域701は、光源基板70のうち、導電パターンが形成されない領域によって構成されたが、第2電波通過領域701は、光源基板70を貫通する光源貫通孔によって構成されてもよい。これにより、アンテナ423が受信する電波が光源基板70によって遮られることが抑制される。なお、光源貫通孔は、第1貫通孔の一例である。
【0118】
また、本実施形態において、光源部7が複数の光源73を有したが、光源部7が有する光源73の数は1つであってもよい。
【0119】
また、本実施形態において、光源部7が2つの光源基板70を有したが、光源部7が有する光源基板70の数は、1つ又は3つ以上であってもよい。
【0120】
また、本実施形態において、パターン許容領域702が2つの光源配置領域710を含む構成を説明したが、光源配置領域710の数は1つ、又は3つ以上であってもよい。
【0121】
また、本実施形態において、光源配置領域710は円環状であったが、光源配置領域710は、円環状でなくてもよい。また、光源配置領域710は、各光源基板70において、分散して配置されてもよい。
【0122】
また、本実施形態において、第1発光素子731a、第2発光素子731b、第1発光素子732a、及び第2発光素子732bがLED素子である場合を説明したが、第1発光素子731a、第2発光素子731b、第1発光素子732a、及び第2発光素子732bは、LED素子に限定されない。第1発光素子731a、第2発光素子731b、第1発光素子732a、及び第2発光素子732bは、例えば、有機EL(Organic Electro Luminescence)素子であってもよい。
【0123】
また、本実施形態において、第1重なり領域601gの形状と第2重なり領域701gの形状とが略一致する場合を説明したが、第1重なり領域601gの形状と第2重なり領域701gの形状とは異なってもよい。
【0124】
また、本実施形態において、第1重なり領域601gの大きさと第2重なり領域701gの大きさとが略一致する場合を説明したが、第1重なり領域601gの大きさと第2重なり領域701gの大きさとは異なってもよい。
【0125】
また、本実施形態において、第1発光素子731aが発光する光の相対色温度と第2発光素子731bが発光する光の相対色温度とが異なる場合を説明したが、第1発光素子731aが発光する光の相対色温度と第2発光素子731bが発光する光の相対色温度とは同じであってもよい。同様に、第1発光素子732aが発光する光の相対色温度と、第2発光素子732bが発光する光の相対色温度とは同じであってもよい。
【0126】
また、本実施形態において、第1発光素子731aと第2発光素子731bとが光源配置領域710において交互に配置される場合を説明したが、第1発光素子731aと第2発光素子731bとは交互に配置されていなくてもよい。
【0127】
同様に、本実施形態において、第1発光素子732aと第2発光素子732bとが光源配置領域710において交互に配置される場合を説明したが、第1発光素子732aと第2発光素子732bとは交互に配置されていなくてもよい。
【0128】
以上、本発明の実施形態について、図面(
図1~
図16)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態で示す形状等は、一例であって特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0129】
例えば、本発明の実施形態では、シーリングライトに本発明が適用される場合を説明したが、本発明は、例えば、ベースライト又はダウンライトにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本発明は、例えば、照明器具の分野に有用である。
【符号の説明】
【0131】
3 電源部
4 無線通信部
6 本体部(保持部材)
31 電源装置
42 アンテナ基板
42a 第1アンテナ基板面(アンテナ実装面)
61 本体シャーシ(保持部材本体)
61a 第1保持面
61b 第2保持面
70 光源基板
70a 第1基板面
70b 第2基板面
71 第1光源基板
72 第2光源基板
73 光源
100 照明器具
421 アンテナ領域
423 アンテナ
601 第1電波通過領域
601h シャーシ貫通孔(第2貫通孔)
701 第2電波通過領域(第1領域)
701g 第2重なり領域(重なり領域)
701s 第2周縁領域(周縁領域)
711 第1光源配置領域(光源配置領域)