IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京小米移動軟件有限公司の特許一覧

特許7116079無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体
<>
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図1
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図2
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図3
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図4
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図5
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図6
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図7
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図8
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図9
  • 特許-無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】無線充電通信方法、無線充電通信装置、無線充電システム、プログラムおよび記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/80 20160101AFI20220802BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20220802BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
H02J50/80
H02J50/10
H02J7/00 301D
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019553006
(86)(22)【出願日】2019-07-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 CN2019098351
(87)【国際公開番号】W WO2020237820
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2019-09-26
(31)【優先権主張番号】201910467388.9
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】呉 凱棋
(72)【発明者】
【氏名】王 彦騰
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-050271(JP,A)
【文献】特開2015-109785(JP,A)
【文献】特開2005-269784(JP,A)
【文献】特開2017-017932(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0342907(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0014793(US,A1)
【文献】特開2007-325339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00 -50/90
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線充電通信方法において、前記無線充電通信方法は無線電力受信装置に応用され、
前記無線充電通信方法は、
無線充電過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信するステップと、
前記無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、帯域外通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信するステップと、を含み、
前記緊急データの伝送遅延要求は、前記非緊急データの伝送遅延要求より高く、
前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると判断するステップは、
前記無線電力受信装置のタイマーであって前記無線電力受信装置が第3データパケットを送信するようにトリガーする前記タイマーのタイマー状態を取得するステップと、
前記タイマー状態が時間切れ状態である場合、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であることと確定するステップと、を含み、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信するステップは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記第3データパケットを送信するステップを含み、
前記無線充電過程に入る前に、前記無線電力送信装置は、前記無線電力受信装置が帯域外通信を支持するかどうかを検出し、支持する場合には、前記無線充電過程の中で同時に帯域内通信モードと帯域外通信モードを行い、支持できない場合には、前記帯域内通信モードのみ行うことを特徴とする無線充電通信方法。
【請求項2】
前記無線充電通信方法は、
前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要である場合、前記緊急データに対応する前記データパケットを優先的に生成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線充電通信方法。
【請求項3】
前記帯域外通信方式は、Bluetooth、近距離通信NFC及びZigBeeのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の無線充電通信方法。
【請求項4】
無線充電通信装置において、前記無線充電通信装置は無線電力受信装置に応用され、
前記無線充電通信装置は、
無線充電過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する帯域内通信モジュールと、
前記無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、帯域外通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信する帯域外通信モジュールと、を含み、
前記緊急データの伝送遅延要求は、前記非緊急データの伝送遅延要求より高く、
前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると判断することは、
前記無線電力受信装置のタイマーであって前記無線電力受信装置が第3データパケットを送信するようにトリガーする前記タイマーのタイマー状態を取得することと、
前記タイマー状態が時間切れ状態である場合、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であることと確定することと、を含み、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信することは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記第3データパケットを送信し、
前記無線充電過程に入る前に、前記無線電力送信装置は、前記無線電力受信装置が帯域外通信を支持するかどうかを検出し、支持する場合には、前記無線充電過程の中で同時に帯域内通信モードと帯域外通信モードを行い、支持できない場合には、前記帯域内通信モードのみ行うことを含むことを特徴とする無線充電通信装置。
【請求項5】
無線充電通信装置において、前記無線充電通信装置は無線電力受信装置に応用され、
前記無線充電通信装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
無線充電過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信し、
前記無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、帯域外通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信し、
前記緊急データの伝送遅延要求は、前記非緊急データの伝送遅延要求より高いように配置され、
前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると判断することは、
前記無線電力受信装置のタイマーであって前記無線電力受信装置が第3データパケットを送信するようにトリガーする前記タイマーのタイマー状態を取得することと、
前記タイマー状態が時間切れ状態である場合、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であることと確定することと、を含み、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信することは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記第3データパケットを送信し、
前記無線充電過程に入る前に、前記無線電力送信装置は、前記無線電力受信装置が帯域外通信を支持するかどうかを検出し、支持する場合には、前記無線充電過程の中で同時に帯域内通信モードと帯域外通信モードを行い、支持できない場合には、前記帯域内通信モードのみ行うことを含むことを特徴とする無線充電通信装置。
【請求項6】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、前記記憶媒体は、少なくとも一つの命令を格納し、前記少なくとも一つの命令は、プロセッサによって実行され、請求項1に記載の無線充電通信方法を実現することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項7】
無線充電システムにおいて、前記無線充電システムは請求項5の前記無線充電通信装置及び前記無線電力受信装置に応用される前記無線充電通信装置を含み、前記無線電力受信装置に応用される前記無線充電通信装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
前記無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信し、
前記データパケットを送信するときに使用する通信方式であって帯域内通信方式と帯域外通信方式を含む前記通信方式を確定し、
前記帯域内通信方式を使用して送信する前記データパケットを優先的に処理するように配置されることを特徴とする無線充電システム。
【請求項8】
プロセッサに実行されることにより、請求項1に記載の無線充電通信方法を実現することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施例は、無線充電技術分野に関するものであり、特に、無線充電通信方法、装置、デバイス、プログラムおよび記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ある携帯電話は、無線充電を支持する。無線充電は電磁誘導、電磁共振、電磁カップリング、無線電波などの方法を含む。
【0003】
無線充電コンソーシアム(Wireless Power Consortium、WPC)で提出された無線充電規格の規定によれば、無線充電の充電器と被充電機器との間で無線充電の動作周波数帯域に基づいて必要な通信を行うことができ、このような通信方式を帯域内通信という。
【0004】
しかし、無線充電の動作場面が複雑であるので、帯域内通信の通信品質が悪く、さらに帯域内通信情報の復調成功率に対して影響を与えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本公開の実施例は、無線充電通信方法、装置、デバイス、プログラムおよび記憶媒体を提供する。上記の技術方案は以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本公開の実施例で一方面によると、無線充電通信方法において、前記方法は無線電力受信装置に応用され、
前記方法は、
無線充電過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信するステップと、
前記無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、帯域外通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信するステップと、を含み、
前記緊急データの伝送遅延要求は、前記非緊急データの伝送遅延要求より高い。
【0007】
オプションで、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると判断するステップは、
制御誤差のパケットCEP - 前記CEPは前記無線電力送信装置が電圧、電流、および動作周波数中の少なくとも一つを調節するように指示する - に含まれる制御誤差値を取得するステップと、
前記制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると確定するステップと、
前記制御誤差値が前記誤差しきい値より小さい場合、前記無線充電過程の中で、前記非緊急データの伝送が必要であると確定するステップと、を含む。
【0008】
オプションで、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると判断するステップは、
前記無線電力受信装置の出力電流を取得するステップと、
前記出力電流が第1しきい値より大きい場合、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると確定するステップと、を含み、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信するステップは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に第1データパケット - 前記第1データパケットは電力伝送の停止を指示する - を送信するステップを含む。
【0009】
オプションで、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると判断するステップは、
前記無線電力受信装置の装置温度を取得するステップと、
前記装置温度が第2しきい値より大きい場合、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であることと確定するステップと、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信するステップは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に第2データパケット - 前記第2データパケットは電力伝送の停止を指示する - を送信するステップを含む。
【0010】
オプションで、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると判断するステップは、
前記無線電力受信装置のタイマーであって前記無線電力受信装置が第3データパケットを送信するようにトリガーする前記タイマーのタイマー状態を取得するステップと、
前記タイマー状態が時間切れ状態である場合、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であることと確定するステップと、を含み、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信するステップは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記第3データパケットを送信するステップを含む。
【0011】
オプションで、前記方法は、
前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要である場合、前記緊急データに対応する前記データパケットを優先的に生成するステップをさらに含む。
【0012】
オプションで、前記帯域外通信方式は、Bluetooth、近距離通信NFC及びZigBeeのうち少なくとも一つを含む。
【0013】
本公開の実施例の他の方面によると、無線充電通信方法において、前記方法は、無線電力送信装置に応用され、
前記方法は、
無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信するステップと、
前記データパケットを送信するときに使用する通信方式であって帯域内通信方式と帯域外通信方式を含む前記通信方式を確定するステップと、
前記帯域内通信方式を使用して送信する前記データパケットを優先的に処理するステップと、を含む。
【0014】
オプションで、前記方法は、
第1予定時間内に前記帯域内通信方式を使用して送信される前記データパケットを受信できなかった場合、帯域内通信が失敗したことと確定するステップと、
第2予定時間内に前記帯域外通信方式を使用して送信される前記データパケットを受信できなかった場合、帯域外通信が失敗したことと確定するステップと、
前記帯域内通信が失敗し且つ前記帯域外通信が失敗した場合、無線充電を停止するステップと、を含む。
【0015】
オプションで、前記帯域外通信方式は、Bluetooth、NFC及びZigBeeのうち少なくとも一つを含む。
【0016】
本公開の実施例の他の方面によると、無線充電通信装置において、前記無線充電通信装置は無線電力受信装置に応用され、
前記無線充電通信装置は、
無線充電過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する帯域内通信モジュールと、
前記無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、帯域外通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信する帯域外通信モジュールと、を含み、
前記緊急データの伝送遅延要求は、前記非緊急データの伝送遅延要求より高い。
【0017】
オプションで、前記無線充電通信装置は、
制御誤差のパケットCEPに含まれる制御誤差値を取得し、前記CEPは前記無線電力送信装置が電圧、電流、および動作周波数中の少なくとも一つを調節するように指示する第1取得モジュールと、
前記制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合には、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると確定する第1確定モジュールと、
前記制御誤差値が前記誤差しきい値より小さい場合には、前記無線充電過程の中で、前記非緊急データの伝送が必要であると確定する非緊急データ確定モジュールとを含む。
【0018】
オプションで、前記無線充電通信装置は、
前記無線電力受信装置の出力電流を取得する第2取得モジュールと、
前記出力電流が第1しきい値より大きい場合には、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であると確定する第2確定モジュールと、を含む。
【0019】
オプションで、前記帯域内通信モジュールは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に第1データパケットを送信し、前記第1データパケットは、電力伝送の停止を指示する第1通信サブモジュールを含む。
【0020】
オプションで、前記無線充電通信装置は、
前記無線電力受信装置の装置温度を取得する第3取得モジュールと、
前記装置温度が第2しきい値より大きい場合には、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であることを確定する第3確定モジュールと、を含む。
【0021】
オプションで、前記帯域内通信モジュールは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に第2データパケットを送信し、前記第2データパケットは、電力伝送の停止を指示する第2通信サブモジュールを含む。
【0022】
オプションで、前記無線充電通信装置は、
前記無線電力受信装置のタイマーの時間切れ状態を取得し、前記タイマーは、前記無線電力受信装置が第3データパケットを送信するようにトリガーする第4取得モジュールと、
前記タイマー状態が時間切れ状態である場合には、前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要であることと確定する第4確定モジュールと、を含む。
【0023】
オプションで、前記帯域内通信モジュールは、
前記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記第3データパケットを送信する第3通信サブモジュールを含む。
【0024】
オプションで、前記無線充電通信装置は、
前記無線充電過程の中で、前記緊急データの伝送が必要である場合、前記緊急データに対応するデータパケットを優先的に生成する優先生成モジュールをさらに含む。
【0025】
オプションで、前記帯域外通信方式は、Bluetooth、近距離通信NFC及びZigBeeのうち少なくとも一つを含む。
【0026】
本公開の実施例の他の方面によると、無線充電通信装置において、前記無線充電通信装置は無線電力送信装置に応用され、
前記無線充電通信装置は、
無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信するデータパケット受信モジュールと、
前記データパケットを送信するときに使用する通信方式であって帯域内通信方式と帯域外通信方式を含む前記通信方式を確定する通信方式確定モジュールと、
前記帯域内通信方式を使用して送信する前記データパケットを優先的に処理する優先処理モジュールと、を含む。
【0027】
オプションで、前記無線充電通信装置は、
第1予定時間内に前記帯域内通信方式を使用して送信される前記データパケットを受信できなかった場合、帯域内通信が失敗したことと確定する第1通信待機モジュールと、
第2予定時間内に前記帯域外通信方式を使用して送信される前記データパケットを受信できなかった場合、帯域外通信が失敗したことと確定する第2通信待機モジュールと、
前記帯域内通信が失敗し且つ前記帯域外通信が失敗した場合、無線充電を停止する通信停止モジュールと、を含む。
【0028】
オプションで、前記帯域外通信方式は、Bluetooth、NFC及びZigBeeのうち少なくとも一つを含む。
【0029】
本公開の実施例の他の方面によると、無線充電通信装置において、前記無線充電通信装置は無線電力送信装置に応用され、
前記無線充電通信装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
無線充電過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置にデータパケットを送信し、
前記無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、帯域外通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記データパケットを送信し、
前記緊急データの伝送遅延要求は、前記非緊急データの伝送遅延要求より高いように配置される。
【0030】
本公開の実施例の他の方面によると、無線充電通信装置において、前記無線充電通信装置は無線電力受信装置に応用され、
前記無線充電通信装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を格納するメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
前記無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信し、
前記データパケットを送信するときに使用する通信方式であって帯域内通信方式と帯域外通信方式を含む前記通信方式を確定し、
前記帯域内通信方式を使用して送信する前記データパケットを優先的に処理するように配置される。
【0031】
本公開の実施例の他の方面によると、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、前記記憶媒体は、少なくとも一つの命令を格納し、前記少なくとも一つの命令は、プロセッサによって実行され、前記無線充電通信方法を実現する。
【0032】
本公開の実施例の他の方面によると、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、前記記憶媒体は、少なくとも一つの命令を格納し、前記少なくとも一つの命令は、プロセッサによって実行され、前記無線充電通信方法を実現する。
【0033】
本公開の実施例の他の方面によると、無線充電システムにおいて、前記無線充電システムは無線電力受信装置と無線電力送信装置を含み、
前記無線電力受信装置は、前記無線電力受信装置を含み、
前記無線電力送信装置は、前記無線電力送信装置を含むことを特徴とする無線充電システム。
【0034】
本公開の実施例の技術案は、次の有益な効果を得ることができる。
【0035】
無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要である場合、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する。無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、帯域外通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する。関連技術の単一の帯域内通信方式を使用することに比べて、本出願の実施例の方法において、非緊急データの伝送が必要である場合、通信品質が比較的に良い帯域外通信方式を使用して伝送遅延要求が比較的に低いデータパケットを送信することにより、データパケットの復調成功率を向上させることができ、緊急データの伝送が必要である場合は、帯域内通信方式を使用して伝送遅延要求が比較的に高いデータパケットを送信することにより、無線電力送信装置が緊急データの伝送が必要である状況下で、データパケットをすぐ処理することができる。
【0036】
理解するのは、上記の一般的な説明と後述する詳細な説明は、単に例示的で解釈的なものであり、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本出願の一例示的な実施形態による実施環境の環境例示図である。
【0038】
図2】本出願の一例示的な実施形態による無線電力送信装置と無線電力受信装置の構造例図である。
【0039】
図3】本出願の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートである。
【0040】
図4】本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートである。
【0041】
図5】本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートである。
【0042】
図6】本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートである。
【0043】
図7】本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートである。
【0044】
図8】本出願の一例示的な実施形態による無線充電通信装置の構造ブロック図である。
【0045】
図9】本出願の一例示的な実施形態による無線充電通信装置の構造ブロック図である。
【0046】
図10】本出願の一例示的な実施形態による無線充電通信装置の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の目的、技術方案と長所をさらに明確にするために、下記の図面と組み合わせて、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0048】
本文に記載される「複数個」は、2つまたは2つ以上を指す。「および/または」は、関連先の関連関係を説明し、これは3つの関係が存在する。例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独で存在するか、AとBが同時に存在するか、Bが単独で存在している3つの状況を示すことができ、符号「/」は、前後の関連対象が「または」の関係を指す。
【0049】
図1を参照すると、本出願の一例示的な実施形態による実施環境の環境例示図を示す。上記実施環境は、無線電力送信装置10と無線電力受信装置20を含む。
【0050】
無線電力送信装置10は、無線充電中の電気機器に電力を提供する装置である。別の一の場面では、無線電力送信装置10の名称が異なる場合があります。例えば、無線電力送信装置10は、携帯電話、タブレット、ウェアラブル機器などのポータブル電子機器に対して無線充電する場合、無線電力送信装置10は、充電器、充電ディスク、電源アダプタ、無線充電器などと呼ぶことができる。また、例えば、無線電力送信装置10が電動自動車等の交通ツールに対して無線充電する場合には、無線電力送信装置10は、充電ダミー(Charging pile)、無線充電ダミーなどと呼ぶことができる。
【0051】
無線電力受信装置20は、無線充電中の電力を受信する装置であり、つまり、電気装置である。無線電力受信装置20は、無線充電を支持する任意の電気装置であることができる。例えば、携帯電話、タブレット、ウェアラブル機器、電動自動車などのデバイスであることができ、本開示の実施例は、これについて限定しない。
【0052】
実施可能な実施例において、無線電力送信装置10と無線電力受信装置20との間の無線充電通信方式は、帯域内通信または帯域外通信中の少なくとも一つを含む。ここで、帯域内通信は、無線充電の動作周波数帯域に基づいて通信する方式であり、帯域外通信は、無線充電の非動作周波数帯を使用して通信する方式である。図1に、帯域内通信の過程の中で、無線電力送信装置10と無線電力受信装置20は、無線充電の動作周波数帯域に基づいて通信を行い、帯域外通信過程の中で、無線電力送信装置10と無線電力受信装置20は、帯域外通信アセンブリを介して、帯域外通信アセンブリの動作周波数帯域(無線充電の動作周波数帯域非周波数帯域)での通信を行う。オプションで、前記帯域外通信アセンブリは、Bluetoothチップ、NFCチップ、ZigBeeチップのうちの少なくとも一つであることができる。
【0053】
図1の基礎上、図2に示すように、無線電力送信装置10と無線電力受信装置20は、Bluetoothチップを介して帯域外通信を行うものである一例として説明する。
【0054】
図2に示すように、無線電力送信装置10は、無線電力送信チップ101、第1CPU102、第1Bluetoothチップ103を含み、無線電力送信チップ101は第1CPU102と接続され、第1CPU102は第1Bluetoothチップ103と接続される。無線電力受信装置20は、無線電力受信チップ201、第2CPU202及び第2Bluetoothチップ203を含み、無線電力受信チップ201は、第2CPU202と接続され、第2CPU202は、第2Bluetoothチップ203と接続される。
【0055】
帯域外通信過程の中で、無線電力受信装置20は、無線電力受信チップ201を介して第2CPU202と通信を行い、伝送が必要なデータパケットを第2CPU202に送信し、第2CPU202はデータパケットを第2Bluetoothチップ203に送信し、第2Bluetoothチップ203はBluetooth接続(帯域外通信)を介してデータパケットを第1Bluetoothチップ103に送信する。対応的に、無線電力送信装置10は、第1Bluetoothチップ103を介して無線電力受信装置20の帯域外伝送のデータパケットを受信した後、上記データパケットを第1CPU102に送信し、第1CPU102は、データパケットを無線電力送信チップ101に送信して、無線電力送信チップ101が前記データパケットに対して解析処理を行う。同様に、無線電力送信装置10は、同じようなプロセスを介して無線電力受信装置20が送信したデータパケットに対してフィードバックする。本実施例は、これについて省略する。
【0056】
図3を参照すると、本出願の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートを示す。本実施例は、上記の方法を、図1に示される実施環境に応用することを一例として説明する。
【0057】
上記の方法は、以下のステップを含む。
【0058】
ステップ301において、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、無線電力受信装置は帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する。
【0059】
実施可能な実施例において、無線電力受信装置は、装置が緊急データの伝送が必要であるか、非緊急データを送信することが必要であるかどうかを判断する。緊急データを送信することが必要である場合、ステップ301を実行し、非緊急データを送信することが必要である場合、ステップ302を実行する。オプションで、緊急データの伝送遅延要求が非緊急データの伝送遅延要求より高い。つまり、非緊急データに比べて、緊急データがより迅速に無線電力送信装置に送信する必要があり、これにより、無線電力送信装置ができるだけ早く処理できるようにする。
【0060】
オプションで、帯域内通信は、発射端(無線電力送信装置)と受信端(無線電力受信装置)との間に2つの通信リンクが存在する。ここで、受信端から発射端までの通信は、振幅シフトキーイング(Amplitude Shift Keying、ASK)の調整方式を使用し、発射端から受信端までの通信は、周波数偏移キーイング(Frequency Shift Keying、FSK)の調整方式を使用する。
【0061】
緊急データの伝送が必要である場合、無線電力受信装置は、現在の緊急データの伝送が必要である状況に基づいて対応するデータパケットを生成し、ASK調節方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信し、無線電力送信装置が受信したデータパケットに対して処理するように指示する。
【0062】
ステップ302において、無線充電の過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、無線電力受信装置は、帯域外通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する。
【0063】
非緊急データは、緊急データを排除した伝送データである。非緊急データの伝送遅延要求は、緊急データの伝送遅延要求より低い。無線電力受信装置は、帯域外通信を介してデータパケットの送信を行う。帯域外通信は、帯域内通信の伝送遅延に比べてより長い、その通信品質は、帯域内通信より高い。したがって、非緊急データを送信するとき、無線電力受信装置は、帯域外通信方式を使用してデータパケットを送信することによって、データパケットの伝送品質を保証し、無線電力送信装置は、データパケットの解釈成功率を向上させることができる。
【0064】
ここで、無線電力受信装置が帯域外通信を使用する場合は、帯域外通信機能をオンさせる必要がある。実施可能な応用場面において、携帯電話(無線電力受信装置)と無線充電プレート(無線電力送信装置)との間に帯域外通信を行い、帯域外通信方式がBluetooth方式の場合、携帯電話のインタフェースには提示画面が表示される。提示画面は、手動でBluetooth機能をオンさせるとユーザに知らせるためのものであり、または、携帯電話のバックエンドでBluetoothの自動的にオンさせて、携帯電話と無線充電プレートとの間の帯域外通信を実現することができる。
【0065】
ステップ303において、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信する。
【0066】
無線充電過程で、無線電力送信装置は、帯域内通信モードと帯域外通信モードを行う。関連技術において、無線電力送信装置は、無線充電の過程の中で、帯域内通信方式のみ通じて無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信する。本出願の実施例において、無線電力送信装置は、帯域内通信モードと帯域外通信モードを同時に行うことにより、無線電力受信装置が帯域内通信または帯域外通信によって送信したデータパケットがすべて正常に受信されることができるようにする。
【0067】
オプションで、無線充電過程(例えば、識別配置ステップ)に入る前に、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が帯域外通信を支持するかどうかを検出し、支持する場合には、無線充電の過程の中で同時に帯域内通信モードと帯域外通信モードを行う。支持できない場合には、帯域内の通信モードのみ行う。
【0068】
ステップ304において、無線電力送信装置は、データパケットを送信するときに使用される通信方式を決定する。
【0069】
ここで、通信方式は、帯域内通信方式と帯域外通信方式を含む。オプションで、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が帯域内通信方式を利用して発送されたデータパケットを受信し、および/または、無線電力受信装置が帯域外通信方式を利用して発送されたデータパケットを受信する。
【0070】
実施可能な実施例において、無線電力送信装置は、データパケットを受信した後、無線電力受信装置がデータパケットを送信するときに使用する通信方式を確定する。無線電力受信装置は、緊急データの伝送が必要であるときに送信されるデータパケットを帯域内通信方式を使用することと確定し、無線電力受信装置は、非緊急データの伝送が必要であるときに送信されるデータパケットを帯域外通信方式を使用することと確定する。
【0071】
ステップ305において、無線電力送信装置は、帯域内通信方式を使用して送信するデータパケットを優先的に処理する。
【0072】
オプションで、無線電力送信装置が緊急データの処理速度を向上させ、無線電力受信装置の緊急状態をできるだけ早く解除するために、異なる通信方式で送信するデータパケットは異なる処理の優先順位を持つ。無線電力送信装置は、受信順に処理するのではなく、処理の優先順位に基づいて、データパケットに対して処理する。
【0073】
実施可能な実施例において、無線電力送信装置は、帯域内通信方式を介して送信するデータパケットの帯域外通信方式を介して送信するデータパケットを受信する。ここで、帯域内通信方式を介して送信するデータパケットの処理の優先順位は、帯域外通信方式を介して送信するデータパケットの処理の優先順位より高い。つまり、無線電力送信装置が帯域内通信方式を介して送信するデータパケットを受信する場合は、帯域内通信方式を介して送信するデータパケットを優先的に処理する。
【0074】
上記のように、本開示の実施例において、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合は、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する。無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合は、帯域外通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する。関連技術の単一の帯域内通信方式を使用することに比べて、本出願の実施例の方法を使用する場合は、非緊急データの伝送が必要であるときに、通信品質が比較的良い帯域外通信方式を使用して伝送遅延要求が比較的に低いデータパケットを送信することにより、データパケットの復調成功率を向上させることができる。緊急データの伝送が必要であるときに、帯域内通信方式を使用して伝送遅延要求が比較的に高いデータパケットを送信することにより、無線電力送信装置が緊急データの伝送が必要である状況下で、データパケットをすぐ処理することができる。
【0075】
緊急データの処理効率を向上させるために、無線電力受信装置がデータパケットを生成する過程に対して、実施可能な実施例において、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、無線電力受信装置は、緊急データに対応するデータパケットを優先的に生成し、非緊急データの伝送が必要である場合、無線電力受信装置は、緊急データに対応するデータパケットを生成した後、非緊急データに対応するデータパケットを生成する。
【0076】
実施可能な実施例において、無線充電の過程の中で、無線電力受信装置は、下記の少なくとも一つの緊急状態で緊急データの伝送が必要であることを確定する。つまり、CEPに含まれる制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合、無線電力受信装置の出力電流が第1しきい値より大きい場合、無線電力受信装置の装置温度が第2しきい値より大きい場合、無線電力受信装置のタイマーのタイマー状態が時間切れ状態にある場合である。その後、例示的な実施例を使用して、上記各種緊急データの伝送が必要である状況について説明する。
【0077】
図4を参考にすれば、本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートを示す。当該実施例は、CEPに係る緊急状態を一例として説明する。
【0078】
上記の方法は、以下のステップを含む。
【0079】
ステップ401において、無線電力受信装置は、CEPに含まれる制御誤差値を取得する。
【0080】
ここで、CEPは、無線電力送信装置が電圧、電流、および動作周波数のうちの少なくとも一つを調節することを指示する。CEPは制御誤差値が含まれ、前記制御誤差値の範囲は、-128から+127の間に存在し、すなわち、制御誤差値は正と負を有する。
【0081】
関連技術において、無線充電の過程の中で、無線電力受信装置は、予定の時間間隔(例えば、250ms)に応じて帯域内通信方式を介して無線電力送信装置にCEPを発送し、無線電力送信装置は、CEPを受信してCEPに含まれる制御誤差値を復調する。制御誤差の値が正の場合には、無線電力送信装置は、1次コイルの電流(1次コイルは、無線電力送信装置内に位置する)を向上させて自分の電圧を向上させ、または無線電力送信装置の電圧が最大値に達した場合には、自分の動作周波数を降下させる。制御誤差値が負の場合には、無線電力送信装置は、1次コイルの電流を降下させて自分の動作周波数を向上させ、または無線電力送信装置の動作周波数が最大値に達した場合には、自分の電圧を降下させる。
【0082】
本発明の実施例において、無線電力受信装置は、CEPを送信する前に、CEPの制御誤差値に対して検出し、制御誤差値が誤差しきい値より大きいかを判断する。制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合は、ステップ402を実行して、制御誤差値が誤差しきい値より小さい場合は、ステップ404を実行する。
【0083】
オプションで、前記誤差限界値が正であり、無線電力受信装置が制御誤差値との誤差のしきい値を比較するとき、制御誤差値の絶対値との誤差のしきい値を比較する。
【0084】
ステップ402において、制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合には、無線電力受信装置は、無線充電過程中、緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にCEPを送信する。
【0085】
制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合には、無線電力送信装置の調整量が比較的に大きい(比較的に大きな電流、電圧または動作周波数を調整する必要がある)ことを示す。無線電力送信装置の調整が遅すぎれば、無線電力受信装置が損傷する可能性が存在するので、制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合には、無線電力受信装置は、帯域内通信方式を使用してCEPを送信することにより、無線電力受信装置がCEPをできるだけ早く無線電力送信装置に送信するようにすることができ、これによって、無線電力送信装置は、緊急データの伝送が必要である状況下でCEPに対してすぐ処理することができる。
【0086】
一例示的な実施形態において、制御誤差値が-90であり、検出された制御誤差値の絶対値が誤差しきい値80より大きい場合には、無線電力受信装置は、無線充電過程中、緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にCEPを送信する。
【0087】
ステップ403において、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用して送信するCEPを受信する。
【0088】
無線電力送信装置は、帯域内通信と帯域外通信を同時に行うので、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用してCEPを送信するときに、無線電力送信装置は、帯域内通信方式によってCEPをすぐ受信することができる。
【0089】
ステップ404において、制御誤差値が誤差しきい値より小さい場合には、無線電力受信装置は、無線充電の過程の中で、非緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域外通信方式を使用して無線電力送信装置にCEPを送信する。
【0090】
制御誤差値が誤差しきい値より小さい場合には、無線電力送信装置の調整量が比較的に小さいので、無線電力送信装置が調整することが比較的に遅くても、無線電力受信装置に対して大きな影響を与えない。したがって、無線充電の過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合、無線電力受信装置は、通信品質が比較的に良くかつ伝送遅延が比較的に高い帯域外通信方式を使用してCEPを送信することにより、CEPの伝送品質を保証することができ、無線電力送信装置がCEPの解釈成功率を向上させることができる。
【0091】
一例示的な実施形態において、制御誤差値が+10であり、検出された制御誤差値の絶対値が誤差しきい値80より小さい場合には、無線電力受信装置は、無線充電の過程の中で、非緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域外通信方式を使用して無線電力送信装置にCEPを送信する。
【0092】
ステップ405において、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が帯域外通信方式を使用して送信するCEPを受信する。
【0093】
同様に、無線電力送信装置は、帯域内通信と帯域外通信を同時に行うので、無線電力受信装置が帯域外通信方式を使用してCEPを送る場合、無線電力送信装置は、帯域外通信方式によってCEPをすぐ受信することができる。
【0094】
ステップ406において、無線電力送信装置は、帯域内通信方式を使用して送信するCEPを優先的に処理する。
【0095】
対応的に、無線電力送信装置は、CEPを取得し、CEP中の制御誤差値に基づいて、電圧、電流、および動作周波数中の少なくとも一つを調節する。
【0096】
実施可能な実施例において、無線電力送信装置は、帯域内通信方式を使用して送信するCEPと帯域外通信方式を使用して送信するCEPを受信する。ここで、帯域内通信方式を使用して送信するCEPの処理の優先順位は、帯域外通信方式を使用して送信するCEPの処理の優先順位より高い。つまり、無線電力送信装置が帯域内通信方式を使用して送信するCEPを受信した場合には、帯域内通信方式を使用して送信するCEPを優先的に処理することができる。
【0097】
本実施例において、無線充電の過程の中で、無線電力受信装置は、CEPに含まれる制御誤差値を取得する。制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合は、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要であることと確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にCEPを送信する。制御誤差値が誤差しきい値より小さい場合は、無線充電の過程の中で、非緊急データの伝送が必要であることと確定し、帯域外通信方式を使用して無線電力送信装置にCEPを送信する。関連技術の単一の帯域内通信方式を使用してCEPを送信することに比べて、本出願の実施例の方法によると、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合、通信品質が比較的に良い帯域外通信方式を使用して伝送遅延要求が比較的に低いCEPを送信することにより、CEPの復調成功率を向上させることができる。無線充電過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合は、帯域内通信方式を使用して伝送遅延要求が比較的に高いCEPを送信することにより、無線電力送信装置は、緊急データの伝送が必要である状況下CEPに対してすぐ処理することができる。
【0098】
図5を参照すると、本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートを示す。当該実施例は、出力電流に係る緊急状態を一例として説明する。
【0099】
上記の方法は、次のステップを含む。
【0100】
ステップ501において、無線電力受信装置は、無線電力受信装置の出力電流を取得する。
【0101】
実施可能な実施例において、無線電力受信装置の出力電流異常は電流短絡と受信された電力が過大さと相関することができる。出力電流異常の状況で、継続して無線充電を進行すれば、無線電力受信装置が損傷することができるので、無線充電の過程の中で、無線電力受信装置は、出力電流を継続的に取得して、出力電流が第1しきい値より大きいかを検出する。もし第1しきい値より大きければ、出力電流異常と確定し、ステップ502を実行する。
【0102】
ステップ502において、出力電流が第1しきい値より大きい場合には、無線電力受信装置は、無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第1データパケットを送信する。
【0103】
無線電力送信装置の安全性を確保するために、出力電流が第1しきい値より大きい場合には、無線電力受信装置は、現在の無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要であると確定し、伝送遅延が高い帯域外通信方式を使用せずに、伝送遅延が比較的に低い帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第1データパケットを送信する。
【0104】
ここで、緊急データの伝送が必要である場合、第1データパケットは、電力伝送を停止するように指示する。前記第1データパケットは、QIプロトコルに基づいて(End Power Transfer、EPT)パケットの送信を終了することができる。本実施例は、これについて限定しない。
【0105】
一例示的な実施形態において、無線電力受信装置が取得した現在の出力電流が2Aであり、現在の出力電流が第1しきい値1Aより大きい場合には、無線電力受信装置は、無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にEPTパケットを送信する。
【0106】
ステップ503において、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用して送信する第1データパケットを受信する。
【0107】
無線電力送信装置は、帯域内通信と帯域外通信を同時に行うので、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用して第1データパケットを送信する場合には、無線電力送信装置は、帯域内通信方式により、第1データパケットをすぐ受信することができる。
【0108】
ステップ504において、無線電力送信装置は、第1データパケットに対して復調処理を行う。
【0109】
実施可能な実施例において、緊急データの伝送が必要である場合、無線電力送信装置は、第1データパケットを取得し、第1データパケットに基づいて電力伝送を停止する。無線電力受信装置の出力電流が正常範囲内に存在する場合には、無線電力受信装置と無線電力送信装置は、無線充電通信を再確立して、電力伝送を行う。
【0110】
本実施例において、無線充電の過程の中で、無線電力受信装置は、自分の出力電流を取得し、出力電流が第1しきい値より大きい場合は、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要であることと確定して、送信遅延が比較的に低い帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に、第1データパケットを送信することにより、無線電力送信装置は、第1データパケットに基づいて電力伝送を直ちに停止させることができ、継続的な電力伝送が無線電力受信装置に対して損傷することを避けることができる。
【0111】
図6を参照すると、本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートを示す。当該実施例は、装置温度と関連している緊急状態を一例として説明する。
【0112】
上記の方法は、以下のステップを含む。
【0113】
ステップ601において、無線電力受信装置は、無線電力受信装置の装置温度を取得する。
【0114】
デバイスが充電する過程で熱を発生する。デバイスの温度が高すぎる場合に、継続的に充電すると、デバイスに損傷を与える可能性があるので、無線電力受信装置は、無線充電過程中のデバイスの温度を継続的に取得し、デバイスの温度が第2しきい値より大きいかを検出する。第2しきい値より大きい場合には、装置温度が高いことと確定し、ステップ602を実行する。
【0115】
図2に示された構造において、実施可能な実施例において、無線電力受信装置が装置温度を取得する必要がある場合には、無線電力受信チップ201は、第2CPU202に装置温度の取得請求を発送して、第2CPU202は、前記請求を受信した後、現在のデバイスの温度を無線電力受信チップ201にフィードバックし、無線電力受信チップ201は、取得されたデバイスの温度と第2しきい値と比較し、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要かどうかを判断する。デバイスの温度が第2しきい値より高い場合には、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要であると確定する。
【0116】
ステップ602において、装置温度が第2しきい値より大きい場合には、無線電力受信装置は、無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第2データパケットを送信する。
【0117】
無線電力送信装置の安全性を確保するために、デバイスの温度が第2しきい値より大きい場合には、無線電力受信装置は、現在の無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要であると確定し、伝送遅延が比較的に高い帯域外通信方式を使用せずに、伝送遅延が比較的に低い帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第2データパケットを送信する。
【0118】
ここで、緊急データの伝送が必要である場合、第2データパケットは、電力伝送を停止するように指示する。前記第2データパケットは、EPTパケットであることができ、本実施例では、これに対して限定しない。
【0119】
一例示的な実施形態において、無線電力受信装置が取得された現在のデバイスの温度が60摂氏度であり、現在のデバイスの温度が第2しきい値50摂氏度より大きいので、無線電力受信装置は、無線充電の過程の中で緊急データの伝送が必要であると確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にEPTパケットを送信する。
【0120】
ステップ603において、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用して送信する第2データパケットを受信する。
【0121】
無線電力送信装置は、帯域内通信と帯域外通信を同時に行うので、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用して第2データパケットを送信する場合、無線電力送信装置は、帯域内通信方式によって第2データパケットをすぐ受信することができる。
【0122】
ステップ604において、無線電力送信装置は、第2データパケットに対して復調処理する。
【0123】
実施可能な実施例において、緊急データの伝送が必要である場合、無線電力送信装置は、第2データパケットを取得し、第2データパケットに基づいて電力伝送を停止する。無線電力受信装置の装置温度が正常の範囲内に存在する場合には、無線電力受信装置と無線電力送信装置は、無線充電通信を再確立して、電力伝送を行う。
【0124】
本実施例において、無線充電の過程の中で、無線電力受信装置は、自分の装置温度を取得し、デバイスの温度が第2しきい値より大きい場合は、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要であると確定することにより、伝送遅延が比較的に低い帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第2データパケットを送信するので、無線電力送信装置が第2データパケットに基づいて電力伝送を直ちに停止させることができ、継続的な電力伝送が無線電力受信装置に損傷を与えることを避けることができる。
【0125】
図7を参照すると、本出願の別の一例示的な実施形態による無線充電通信方法のフローチャートを示す。当該実施例は、タイマー状態と関連している緊急状態を一例として説明する。
【0126】
上記の方法は、以下のステップを含む。
【0127】
ステップ701において、無線電力受信装置は、無線電力受信装置のタイマーのタイマー状態を取得する。
【0128】
ここで、前記タイマーは、タイマーの時間に達したとき、無線電力受信装置が無線電力送信装置に第3データパケットを送信するようにトリガーする。前記第3データパケットは、無線電力送信装置が送信電力の調整、伝送電流の調整、送信電圧の調整や電力伝送の停止などを指示する。本出願の実施例は、第3データパケットの具体的な用途について限定しない。
【0129】
実施可能な実施例において、第1タイマーのタイマー時間は、第1時間であり、第1タイマーは、第1時間に達した場合、無線電力受信装置が無線電力送信装置にEPTパケットを送信するようにして、電力伝送を停止させる。または、第2タイマーのタイマー時間は、第2時間であり、第2タイマーは、第2時間に達した場合、無線電力受信装置が無線電力送信装置にCEPを送信するようにして、無線電力送信装置が送信電力を降下させるようにする。
【0130】
オプションで、タイマー状態は時間切れ状態(タイマー時間に到達した状態)と時間でない状態(タイマー時間に達していない状態)を含む。タイマー状態が時間切れ状態であることが検出された場合には、無線電力受信装置は、ステップ702を実行して、タイマー状態が時間でない状態であることが検出された場合には、無線電力受信装置は、タイマー状態を継続して検出する。
【0131】
ステップ702において、タイマー状態が時間切れ状態である場合には、無線電力受信装置は、無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要であることと確定し、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第3データパケットを送信する。
【0132】
無線電力送信装置が第3データパケットをできるだけ早く処理できるようにするために、タイマーが時間切れ状態である場合には、無線電力受信装置は、伝送遅延が比較的に高い帯域外通信方式を使用せずに、伝送遅延が比較的に低い帯域内通信方式を使用して第3データパケットを送信する。
【0133】
オプションで、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第3データパケットを送信した後、無線電力受信装置はタイマーをオフさせる。
【0134】
ステップ703において、無線電力送信装置は、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用して送信する第3データパケットを受信する。
【0135】
無線電力送信装置は、帯域内通信と帯域外通信を同時に行うので、無線電力受信装置が帯域内通信方式を使用して第3データパケットを送信する場合、無線電力送信装置が帯域内通信方式により第3データパケットをすぐ受信することができる。
【0136】
ステップ704において、無線電力送信装置は、第3データパケットに対して復調処理する。
【0137】
実施可能な実施例において、無線電力送信装置が第1タイマーが時間切れ状態のときに第3データパケット(EPTパケット)を送信する場合、無線電力送信装置は、第3データパケットに基づいて電力伝送を停止する。無線電力送信装置が第2タイマーが時間切れ状態のときに第3データパケット(CEP)を送信する場合、無線電力送信装置は、第3データパケットに基づいて、電圧、電流、または動作周波数中の少なくとも一つを調整して、送信電力を降下させる。
【0138】
本実施例において、無線充電の過程の中で、無線電力受信装置は、タイマーのタイマー状態を取得し、タイマー状態が時間切れ状態のときに、無線充電過程中で、緊急データの伝送が必要であると確定することにより、伝送遅延が比較的に低い帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置に第3データパケットを送信して、無線電力送信装置が緊急データの伝送が必要である状況下で第3データパケットに対してすぐ処理することができる。
【0139】
関連技術において、帯域内通信を使用する場合は、無線電力送信装置が予定時間内(例えば、1.25s)に無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信できなかった場合には、無線電力送信装置は、電力出力を停止して、エネルギー消費を降下させる。
【0140】
本出願の各実施例において、装置の間には、帯域内と帯域外の2つの通信方式が存在するので、帯域内通信と帯域外通信は、それぞれの遅延メカニズムを備える。実施可能な実施例において、第1予定時間内(例えば、1.25s)に帯域内通信方式を使用して送信されるデータパケットを受信できなかった場合には、無線電力送信装置は、帯域内通信が失敗したと確定する。第2予定時間内(例えば、3s)に帯域外通信方式を使用して送信されるデータパケットを受信できなかった場合には、無線電力送信装置は、帯域外通信が失敗したと確定する。オプションで、第1予定時間は、第2予定時間より小さい。また、帯域内通信が失敗し且つ帯域外通信が失敗した場合には、無線電力送信装置は、電力の出力を停止して、エネルギー消費を降下させることができる。
【0141】
ただし、上記各実施例において、無線電力送信装置が実行主体としたステップが無線電力送信装置側に無線充電通信方法を実現することができ、無線電力受信装置が実行主体としたステップが無線電力受信装置側に無線充電通信方法を実現することができる。本実施例は、これについて限定しない。
【0142】
図8を参照すると、本出願の一実施形態に係る無線充電通信装置の構造ブロック図である。上記装置は、ソフトウェア、ハードウェア、または両者の組み合わせを介して無線電力受信装置の全部または一部を実現することができる。
【0143】
上記装置は、帯域内通信モジュール801と帯域外通信モジュール802を含む。
【0144】
帯域内通信モジュール801は、無線充電の過程の中で、緊急データの伝送が必要である場合は、帯域内通信方式を使用して無線電力送信装置にデータパケットを送信する。
【0145】
帯域外通信モジュール802は、無線充電の過程の中で、非緊急データの伝送が必要である場合は、帯域外通信方式を使用して前記無線電力送信装置にデータパケットを送信する。
【0146】
ここで、前記緊急データの伝送遅延要求は、上記非緊急データの伝送遅延要求より高い。
【0147】
オプションで、前記装置は、第1取得モジュールは、第1確定モジュール、非緊急データ確定モジュールをさらに含む。
【0148】
第1取得モジュールは、制御誤差のパケットCEPに含まれる制御誤差値を取得し、前記CEPは、前記無線電力送信装置が電圧、電流、および動作周波数中の少なくとも一つを調節するように指示する。
【0149】
第1確定モジュールは、前記制御誤差値が誤差しきい値より大きい場合には、無線充電の過程の中で、上記緊急データの伝送が必要であると確定する。
【0150】
非緊急データ確定モジュールは、前記制御誤差値が上記誤差しきい値より小さい場合には、無線充電の過程の中で、上記非緊急データの伝送が必要であると確定する。
【0151】
オプションで、前記装置は、第2取得モジュールと、第2確定モジュールをさらに含むことができる。
【0152】
第2取得モジュールは、前記無線電力受信装置の出力電流を取得する。
【0153】
第2確定モジュールは、上記出力電流が第1しきい値より大きい場合には、無線充電の過程の中で、上記緊急データの伝送が必要であると確定する。
【0154】
オプションで、前記帯域内通信モジュール801は、第1通信サブモジュールを含む。
【0155】
第1通信サブモジュールは、上記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に第1データパケットを送信し、前記第1データパケットは電力伝送の停止を指示する。
【0156】
オプションで、前記装置は、第3取得モジュールと、第3確定モジュールをさらに含むことができる。
【0157】
第3取得モジュールは、前記無線電力受信装置の装置温度を取得する。
【0158】
第3確定モジュールは、上記装置温度が第2しきい値より大きい場合には、無線充電の過程の中で、上記緊急データの伝送が必要であることと確定する。
【0159】
オプションで、前記帯域内通信モジュール801は、第2通信サブモジュールを含む。
【0160】
第2通信サブモジュールは、上記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に第2データパケットを送信し、前記第2データパケットは電力伝送の停止を指示する。
【0161】
オプションで、前記装置は、第4取得モジュールと第4確定モジュールをさらに含む。
【0162】
第4取得モジュールは、前記無線電力受信装置のタイマーのタイマー状態を取得し、前記タイマーは、前記無線電力受信装置が第3データパケットを送信するようにトリガーする。
【0163】
第4確定モジュールは、上記タイマー状態が時間切れ状態である場合には、無線充電の過程の中で、上記緊急データの伝送が必要であることを確定する。
【0164】
オプションで、前記帯域内通信モジュール801は、第3通信サブモジュールを含む。
【0165】
第3通信サブモジュールは、上記帯域内通信方式を使用して前記無線電力送信装置に前記第3データパケットを送信する。
【0166】
オプションで、前記装置は、優先生成モジュールをさらに含む。
【0167】
優先生成モジュールは、無線充電の過程の中で、上記緊急データの伝送が必要である場合、上記緊急データに対応するデータパケットを優先的に生成する。
【0168】
オプションで、前記帯域外通信方式は、Bluetooth、近距離通信NFCとZigBeeのうち少なくとも一つを含む。
【0169】
図9を参照すると、本出願の他の一実施形態に係る無線充電通信装置の構造ブロック図である。上記装置は、ソフトウェア、ハードウェア、または両者の組み合わせによって、無線電力送信装置の全部または一部を実現することができる。
【0170】
上記装置は、データパケット受信モジュール901、通信方式確定モジュール902は、優先処理モジュール903を含むことができる。
【0171】
データパケット受信モジュール901は、無線電力受信装置が送信したデータパケットを受信する。
【0172】
通信方式確定モジュール902は、上記データパケットを送信するときに使用する通信方式を確定し、前記通信方式は、帯域内通信方式と帯域外通信方式を含む。
【0173】
優先処理モジュール903は、上記帯域内通信方式を使用して送信するデータパケットを優先的に処理する。
【0174】
オプションで、前記装置は、第1通信待機モジュール、第2通信待機モジュール、通信停止モジュールをさらに含む。
【0175】
第1通信待機モジュールは、第1予定時間内に上記帯域内通信方式を使用して送信されるデータパケットを受信できなかった場合には、帯域内通信が失敗したことと確定する。
【0176】
第2通信待機モジュールは、第2予定時間内に上記帯域外通信方式を使用して送信されるデータパケットを受信できなかった場合には、帯域外通信が失敗したことと確定する。
【0177】
通信停止モジュールは、帯域内通信が失敗し且つ帯域外通信が失敗した場合、無線充電を停止する。
【0178】
オプションで、前記帯域外通信方式は、Bluetooth、NFCとZigBeeのうち少なくとも一つを含む。
【0179】
図10を参照すると、本出願の一例示的な実施形態による無線充電通信装置1000の構造ブロック図を示す。前記無線充電通信1000は、無線電力受信装置または無線電力送信装置を実現することができる。本出願の無線充電通信装置1000は、プロセスユニット1002、メモリ1004、電源ユニット1006、マルチメディアユニット1008、オーディオユニット1010、入出力(I / O)インタフェース1012、センサーユニット1014と通信ユニット1016など一つまたは複数のユニットを含むことができる。
【0180】
処理ユニット1002は、一般的には、端末1000の全体の操作、例えば、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット1002は、上述した方法におけるステップの一部又は全部を実現できるように、命令を実行する少なくとも1つのプロセッサ1018を備えてもよい。また、処理ユニット1002は、他のユニットとのインタラクションを便利にさせるように、少なくとも1つのモジュールを備えてもよい。例えば、処理ユニット1002は、マルチメディアユニット1008とのインタラクションを便利にさせるように、マルチメディアモジュールを備えてもよい。
【0181】
メモリ1004は、端末1000での操作をサポートするように、各種のデータを記憶するように配置される。これらのデータは、例えば、端末1000で何れのアプリケーション又は方法を操作するための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオ等を含む。メモリ1004は、何れの種類の揮発性又は不揮発性メモリ、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、ROM(Read Only Member)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、或いは光ディスクにより、或いはそれらの組み合わせにより実現することができる。
【0182】
電源ユニット1006は、端末1000の各種ユニットに電力を供給するためのものであり、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び端末1000のために電力を生成、管理及び分配することに関連する他のユニットを備えてもよい。
【0183】
マルチメディアユニット1008は、端末1000とユーザとの間に出力インタフェースを提供するスクリーンを備えてもよい。スクリーンは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)やタッチパネル(TP)を備えてもよい。スクリーンは、タッチパネルを備える場合、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンになることができる。また、タッチパネルは、タッチや、スライドや、タッチパネル上の手振りを感知するように、少なくとも1つのタッチセンサーを有する。タッチセンサーは、タッチやスライド動作の境界を感知できるだけではなく、タッチやスライド操作と関連する持続時間や圧力も感知できる。一実施例では、マルチメディアユニット1008は、フロントカメラ及び/又はバックカメラを有してもよい。端末1000が、例えば、撮影モードやビデオモードのような操作モードにある時、フロントカメラ及び/又はバックカメラが外部のマルチメディアデータを受信できる。フロントカメラ及びバックカメラのそれぞれは、固定の光学レンズ系であってもよいし、焦点距離及び光学ズーム能力を有するものであってもよい。
【0184】
オーディオユニット1010は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように配置される。例えば、オーディオユニット1010は、マイクロフォン(MiC)を有してもよい。端末1000が、例えば、呼び出しモード、記録モード、又は音声認識モードのような操作モードにあるとき、マイクロフォンは、外部のオーディオ信号を受信するように配置される。受信したオーディオ信号は、メモリ1004にさらに記憶されてもよいし、通信ユニット1016を介して送信されてもよい。一実施例では、オーディオユニット1010は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに備えてもよい。
【0185】
I/Oインタフェース1012は、処理ユニット1002と外部のインタフェースモジュールとの間にインタフェースを提供するためのものである。上記外部のインタフェースモジュールは、キーボードや、クリックホイールや、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームボタンや、音量ボタンや、スタートボタンや、ロックボタンであってもよいが、それらに限らない。
【0186】
センサーユニット1014は、端末1000のために各方面の状態を評価する少なくとも1つのセンサーを備えてもよい。例えば、センサーユニット1014は、端末1000のオン/オフ状態や、ユニットの相対的な位置を検出することができる。例えば、前記ユニットは、端末1000のディスプレイ及びキーパッドである。センサーユニット1014は、端末1000又は端末1000の1つのユニットの位置の変化や、ユーザが端末1000に接触しているか否かや、装置1000の方向又は加速/減速や、端末1000の温度変化を検出することができる。センサーユニット1014は、何れの物理的な接触もない場合に付近の物体を検出するように配置される近接センサーを有してもよい。センサーユニット1014は、イメージングアプリケーションに用いるための光センサー、例えば、CMOS又はCCD画像センサーを有してもよい。一実施例では、当該センサーユニット1014は、加速度センサー、ジャイロスコープセンサー、磁気センサー、圧力センサー又は温度センサーをさらに備えてもよい。
【0187】
通信ユニット1016は、端末1000と他の設備の間との無線又は有線通信を便利にさせるように配置される。端末1000は、通信標準に基づく無線ネットワーク、例えば、WiFi、2G、3G、4G又は5G、又はそれらの組み合わせにアクセスできる。1つの例示的な実施例では、通信ユニット1016は、ブロードキャストチャンネルを介して外部のブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャストに関する情報を受信する。1つの例示的な実施例では、前記通信ユニット1016は、近距離通信を促進するために近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに備えてもよい。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識装置(RFID:Radio Frequency IDentification)技術、赤外線データ協会(IrDA:Infrared Data Association)技術、超広帯域無線(UWB:Ultra Wide Band)技術、Bluetooth(BT:Bluetooth)技術及び他の技術によって実現されてもよい。
【0188】
例示的な実施例では、端末1000は、上述した方法を実行するために、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、数字信号処理デバイス(DSPD:Digital Signal Processing Device)、プログラム可能論理デバイス(PLD:Programmable Logic Device)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他の電子機器によって実現されて、上記方法を実行する。
【0189】
例示的な実施例では、命令を有する非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供し、上記記録媒体にはコンピュータプログラムを記録する。当該コンピュータプログラムはプロセッサ1018により実行されて伸縮機械部材が停止状態、外部への伸べる状態や内部で収縮状態の間で切り替えることができます。例えば、前記非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク及び光データメモリ等であってもよい。
【0190】
本出願の実施例は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。上記コンピュータ読み取り可能な媒体には、少なくとも一つの命令が格納され、上記少なくとも一つのめいれは、上記プロセッサによって実行され、前記各実施例の無線充電通信方法を実行することができる。
【0191】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品を提供する。上記コンピュータプログラム製品は、少なくとも1つの命令が格納され、上記少なくとも一つの命令は、上記プロセッサによって実行され、前記各実施例の無線充電通信方法を実行することができる。
【0192】
当業者が知ることができるが、上記いずれかまたは複数の実施形態において、本出願の実施例で説明している機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせによって実現することができる。ソフトウェアを使用して実現する場合には、これらの機能をコンピュータ読み取り可能な媒体に保存したり、またはコンピュータ読み取り可能な媒体の一つまたは複数の命令またはコードによって送信されることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体を含む。ここで、通信媒体は、いずれかの場所から別の場所にコンピュータプログラムを伝送するに便利な任意の媒体を含む。記憶媒体は、一般的または専用のコンピュータが保存して読むことができる任意の媒体を含む。
【0193】
本発明は、上記で述べて図面に示した特定の構成に限定されず、その範囲を逸脱しない状況下で、様々な修正や変更を行うことができる。本発明の範囲は、添付される特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0194】
本願は2019年5月31日に提出した中国特許出願201910467388.9号の優先権を主張し、上記中国特許出願全ての内容を本願に引用して参考とする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10