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特許7116108ロボットアームの位置決め精度の測定システム
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  • 特許-ロボットアームの位置決め精度の測定システム 図1A
  • 特許-ロボットアームの位置決め精度の測定システム 図1B
  • 特許-ロボットアームの位置決め精度の測定システム 図2
  • 特許-ロボットアームの位置決め精度の測定システム 図3
  • 特許-ロボットアームの位置決め精度の測定システム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】ロボットアームの位置決め精度の測定システム
(51)【国際特許分類】
   B25J 9/10 20060101AFI20220802BHJP
【FI】
B25J9/10 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020043138
(22)【出願日】2020-03-12
(65)【公開番号】P2021079527
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2020-03-12
(31)【優先権主張番号】108141927
(32)【優先日】2019-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】599060434
【氏名又は名称】財團法人資訊工業策進會
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】特許業務法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 勇益
【審査官】木原 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-142901(JP,A)
【文献】特開平09-318306(JP,A)
【文献】特開2004-213620(JP,A)
【文献】特開2015-178956(JP,A)
【文献】特開2002-091522(JP,A)
【文献】特開昭60-021182(JP,A)
【文献】特開平06-175716(JP,A)
【文献】特開昭61-164788(JP,A)
【文献】特表2018-504589(JP,A)
【文献】米国特許第09262033(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームと、
前記ロボットアームに配置される第1の磁気要素と、
固定プラットフォームに配置される第2の磁気要素と、
前記ロボットアームに電気的に接続されるロボットアーム制御装置と、
前記ロボットアーム制御装置と、前記第1の磁気要素および前記第2の磁気要素の一方とに電気的に接続されるコンピューティングデバイスとを含み、
前記ロボットアーム制御装置は、前記第1の磁気要素が前記第2の磁気要素の上で移動して磁場を生成するように前記ロボットアームを制御することにより、前記第1の磁気要素は前記第2の磁気要素の上で移動し、また
前記コンピューティングデバイスは、前記磁場における前記第1の磁気要素の複数の移動エラー情報を計算して、前記複数の移動エラー情報をカウントすることで、前記ロボットアームの位置決め精度を得て、
前記ロボットアームは、エンドエフェクタが配置される操作端を備え、また前記第1の磁気要素は前記エンドエフェクタに固定される磁気プローブである
ボットアームの位置決め精度の測定システム。
【請求項2】
前記第1の磁気要素は前記磁気プローブであり、前記第2の磁気要素はホールセンサーアレイであって前記コンピューティングデバイスに電気的に接続される
請求項1に記載のロボットアームの位置決め精度の測定システム。
【請求項3】
前記磁場における前記第1の磁気要素の位置を表示するために前記コンピューティングデバイスに接続されるディスプレイインターフェースをさらに含む
請求項1に記載のロボットアームの位置決め精度の測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置決め精度の測定技術に関し、特に、ロボットアームの位置決め精度の測定システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットアームは、部品アセンブリや半導体ウェーハクランプなど、多くの分野で使用される。しかしながら、ロボットアームの終端は、処理中の過度のエラーによる製品の損傷や製品の歩留まりの低下を防ぐために、ある程度の精度が必要である。
【0003】
ロボットアーム終端用の位置決め補正技術は、例えば、レーザー干渉計、レーザートラッカー、イメージセンサー、レーザークロス位置決め技術などがある。レーザー干渉計は、一度に3度の空間で1つの軸の位置決め精度しか測定できない上、操作に時間がかかってしまうという問題がある。レーザートラッカーは、高い携帯性を持ち、位置決め精度を高速かつ正確に測定できるが、ハードウェアのコストが過剰になるという問題がある。イメージセンサーには、2種類のカメラ、すなわち、単一カメラと3次元カメラとのがある。単一カメラは、3次元空間の2軸の情報しか捉えることができない上、3次元カメラに必要なソフトウェアとハードウェアは非常に高価である。レーザークロス位置決め技術は高精度であるが、測定時間が長すぎ、ソフトウェアとハードウェアのコストが高すぎるという問題がある。
【0004】
一方、ロボットアームが使用中に位置決め精度を正確に測定できる場合、ロボットアームを停止させずにすぐに修正することができる。上記の位置決め補正技術のうち、ロボットアームの使用中に位置決め精度を検出できるのはイメージセンサーのみであるが、イメージセンサーは使用中に潤滑油の油汚れを生成してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、3次元空間におけるロボットアームの位置決め精度を正確かつ迅速に測定することができ、かつ汚染を引き起こすことなくロボットアームの操作に使用することができる、ロボットアームの位置決め精度の測定システムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定システムは、ロボットアームと、コンピューティングデバイスと、ロボットアーム制御装置と、第1の磁気要素と、第2の磁気要素とを含む。ロボットアーム制御装置は、ロボットアームと、コンピューティングデバイスとに電気的に接続される。第1の磁気要素は、ロボットアームに配置される。第2の磁気要素は、固定プラットフォームに配置される。第1の磁気要素および第2の磁気要素の一方は、コンピューティングデバイスに電気的に接続される。ロボットアーム制御装置は、第1の磁気要素が第2の磁気要素の上で移動して磁場を生成するようにロボットアームを制御するように構成され、それにより第1の磁気要素は第2の磁気要素の上で移動する。コンピューティングデバイスは、磁場における第1の磁気要素の複数の移動エラー情報を計算して、複数の移動エラー情報をカウントすることで、ロボットアームの位置決め精度を得るように構成される。
【0007】
本発明によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定方法は、以下のステップを含む。すなわち、a)ロボットアームに配置される第1の磁気要素を提供するステップと、B)固定プラットフォームに配置される第2の磁気要素を提供するステップと、c)第1の磁気要素および第2の磁気要素の一方に電気的に接続されるコンピューティングデバイスと、ロボットアームおよびコンピューティングデバイスに電気的に接続されるロボットアーム制御装置とを提供するステップと、d)第1の磁気要素が第2の磁気要素の上で移動して磁場を生成するように、ロボットアーム制御装置により、ロボットアームを制御するステップと、e)ロボットアーム制御装置によりロボットアームを制御することで第1の磁気要素が第2の磁気要素の上で移動するステップと、f)記コンピューティングデバイスにより、第1の磁気要素の動きに応じて、磁場における第1の磁気要素の複数の移動エラー情報を計算し、また複数の移動エラー情報をカウントすることで、ロボットアームの位置決め精度を得るステップと、を含む。
【0008】
本発明の実施形態において、ロボットアームは、エンドエフェクタが配置される操作端を備え、また第1の磁気要素はエンドエフェクタに固定される。
【0009】
本発明の実施形態において、第1の磁気要素は磁気プローブであり、また第2の磁気要素はホールセンサーアレイであってコンピューティングデバイスに電気的に接続される。
【0010】
本発明の実施形態において、第2の磁気要素は磁気プローブであり、また第1の磁気要素はホールセンサーアレイであってコンピューティングデバイスに電気的に接続される。
【0011】
本発明の実施形態において、ロボットアームは、互いに回転可能に接続される複数のシャフト本体を含み、また第1の磁気要素は、複数のシャフト本体の先端のシャフト本体に配置される。
【0012】
本発明の実施形態において、ロボットアームの位置決め精度の測定システムは、磁場における第1の磁気要素または第2の磁気要素の位置を表示するためのディスプレイインターフェースをさらに含む。
【0013】
本発明の実施形態において、第1の磁気要素の複数の移動エラー情報を計算するステップは、第1の磁気要素を第2の磁気要素の上の初期位置に移動させるステップと、第1の磁気要素が初期位置から離れてからまた戻るように繰り返して移動させるステップと、をさらに含む。
【0014】
本発明の実施形態のロボットアームの位置決め精度の測定システムおよび方法は、ロボットアームと固定プラットフォームとの間に第1の磁気要素および第2の磁気要素を備えるように構成される。第1の磁気要素および第2の磁気要素によって生成される磁場は、迅速かつ正確に3次元空間におけるロボットアームの操作端の移動エラー情報を測定することができ、それにより補償情報を提供する。さらに、本発明の実施形態のロボットアームの位置決め精度の測定システムおよび方法は、油汚れなどの汚染を引き起こすことなくロボットアームの操作中に使用することができる。
【0015】
以下、本発明の上記および他の目的、特徴、および利点をより理解しやすくするために、添付の図面を参照しながら実施形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A図1Aは、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定システムの概略図である。
図1B図1Bは、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームと固定プラットフォームとの間の座標系を取得するための変換行列の概略図である。
図2図2は、本発明の別の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定システムの概略図である。
図3図3は、本発明の別の実施形態により提供されるロボットアームの位置決め精度のための測定システムの概略図である。
図4図4は、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1Aは、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定システムの概略図である。図1Bは、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームと固定プラットフォームとの間の座標系を取得するための変換行列の概略図である。図1Aおよび1Bに示すように、実施形態におけるロボットアームの位置決め精度の測定システム100は、ロボットアーム2の操作端21の位置決め精度を測定するために、ロボットアーム2と、コンピューティングデバイス111と、ロボットアーム制御装置112と、第1の磁気要素120と、第2の磁気要素130とを含む。
【0018】
ロボットアーム制御装置112は、ロボットアーム2とコンピューティングデバイス111とに電気的に接続される。第1の磁気要素120は、ロボットアーム2に配置される。第2の磁気要素130は、固定プラットフォーム3に配置される。第1の磁気要素120および第2の磁気要素130の一方は、コンピューティングデバイス111に電気的に接続されることができる。本実施形態において、ロボットアーム2は、その操作端21にエンドエフェクタ22が配置され、第1の磁気要素120は磁気プローブであってエンドエフェクタ22に配置される。一方、ロボットアーム2は、互いに回転可能に接続される複数のシャフト本体20を含むことができ、またエンドエフェクタ22は、複数のシャフト本体20の先端のシャフト本体に配置される。固定プラットフォーム3に配置される第2の磁気要素130は、ホールセンサーアレイであり、コンピューティングデバイス111に電気的に接続される。本実施形態において、図1Aに示すエンドエフェクタ22はグリッパージョーであるが、それに限定されない。
【0019】
本実施形態において、コンピューティングデバイス111は、第2の磁気要素130に電気的に接続され、第1の磁気要素120および第2の磁気要素130によって生成される磁場の信号を受信し、アルゴリズムを持つプログラムにより磁場内の第1の磁気要素120の位置を取得する。ロボットアーム制御装置112は、ロボットアーム2とコンピューティングデバイス111とに電気的に接続され、ロボットアーム2の動きを制御するためのコンピューティングデバイス111の指示を受信する。本実施形態に係るロボットアームの位置決め精度の測定システム100は、ディスプレイインターフェース113をさらに含むことができる。ディスプレイインターフェース113は、コンピューティングデバイス111に電気的に接続され、磁場内の第1の磁気要素120の位置を表示する。コンピューティングデバイス111はコンピュータまたはマイクロコンピュータであってよく、ロボットアーム制御装置112は、ロボットアーム2を駆動かつ制御することができ、通常、電気制御ボックス(図示せず)と上記電気制御ボックスに電気的に接続される案内装置(図示せず)とを含み、またディスプレイインターフェース113はスクリーンであってよいが、それに限定されない。
【0020】
ロボットアーム制御装置112は、第1の磁気要素120が第2の磁気要素130の上で移動して磁場を生成するようにロボットアーム2を制御するように構成される。これによって第1の磁気要素120は第2の磁気要素130の上で移動する。コンピューティングデバイス111は、磁場における第1の磁気要素120の複数の移動エラー情報を計算し、上記複数の移動エラー情報をカウントすることで、ロボットアーム2の位置決め精度を得るように構成される。本実施形態において、第1の磁気要素120のエンドエフェクタ22の座標系は、X、Y、およびZの3軸を含み、また固定プラットフォーム3の座標系は、X、Y、およびZの3軸を含む。ロボットアーム制御装置112は、磁場の範囲で往復運動するようにロボットアーム2を制御ことができる。例えば、図1Aにおいて、ロボットアーム制御装置112は、まず、第1の磁気要素120(磁気プローブ)が第2の磁気要素130(ホールセンサーアレイ)の中心の上のエンドエフェクタ22の座標系の初期位置R0に移動するようにロボットアーム2を制御し、続けてロボットアーム制御装置112は、第1の磁気要素120が初期位置R0から離れてからまた戻ることを繰り返すようにロボットアーム2を連続的に制御する。しかしながら、ロボットアーム2の移動誤差により、第1の磁気要素120は、初期位置R0に正確に戻らず、初期位置R0に近い位置に移動する場合がある。n回移動され、毎回固定プラットフォーム3を基準とした座標系の位置Mi(i=1~n)に移動すると仮定すると、1回の移動エラー情報がAMi-R0であり、その中、Aはエンドエフェクタ22の座標系を固定プラットフォーム3の座標系に変換するために使用される変換行列である。これで、ロボットアーム2の操作端21の位置決め精度は、コンピューティングデバイス111により磁場中の第1の磁気要素120の複数の移動エラー情報を計算することにより得ることができる。
【0021】
図1Bに示すように、変換行列Aの取得は、以下のように実現される。すなわち、ロボットアーム制御装置112は、第1の磁気要素120がX軸に沿ってDXR(XRU,0,0)の距離を移動し、Y軸に沿ってDYR(0,YRV,0)の距離を移動し、またZ軸に沿ってDZR(0,0,ZRW)の距離を移動するように、ロボットアーム2を制御する。固定プラットフォーム3の座標系において、第1の磁気要素120は、X軸に沿ってU(XMU,YMU,ZMU)の距離を移動し、Y軸に沿ってV(XMV,YMV,ZMV)の距離を移動し、またZ軸に沿ってW(XMW,YMW,ZMW)の距離を移動する。距離DXR、DYRおよびDZRが既知であり、また距離U、VおよびWは測定可能であることに基づいて、固定プラットフォーム3に対するエンドエフェクタ22の変換行列Aは取得することができる。
【0022】
本実施形態のロボットアームの位置決め精度の測定システム100は、ロボットアーム2のエンドエフェクタ22がタスクを実行する前に、上記の検出方法により位置決め精度を検出することができる。ロボットアーム2の位置決め精度が不十分であることが判明された場合、ユーザは、ロボットアーム制御装置112によりロボットアーム2の動きを補償することができる。さらに、位置決め精度が低すぎて、補償によってロボットアーム2の動きを補正できないことが判明された場合は、ロボットアーム2の保守または交換を検討することができる。
【0023】
本実施形態のロボットアームの位置決め精度の測定システム100は、ロボットアーム2と固定プラットフォーム3との間に第1の磁気要素120および第2の磁気要素130を備え、第1の磁気要素120および第2の磁気要素130によって生成される磁場は迅速かつ正確に3次元空間におけるロボットアーム2の操作端21の移動エラー情報を測定することができ、それにより補償情報を提供する。さらに、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定システムおよび方法は、油汚れなどの汚染を引き起こすことなくロボットアーム2の操作中に使用することができる。
【0024】
図2は、本発明の別の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定システムの概略図である。図2に示す本実施形態の位置決め精度の測定システム100aは、図1Aの実施形態と実質的に同じであるが、本実施形態の第1の磁気要素120aは、ロボットアーム2に配置され、コンピューティングデバイス111に電気的に接続されるホールセンサーアレイであり、また第2の磁気要素130aは、固定プラットフォーム3に配置される磁気プローブである。さらに、本実施形態において、ホールセンサーアレイである第1の磁気要素120aはシャフト本体20に配置され、これは、図1Aの実施形態において磁気プローブである第1の磁気要素120がエンドエフェクタ22に結合されることとは異なる。本実施形態において、コンピューティングデバイス111は、第1の磁気要素120aに電気的に接続され、第1の磁気要素120aおよび第2の磁気要素130aによって生成される磁場の信号を受信し、アルゴリズムを持つプログラムにより磁場における第2の磁気要素130aの位置を取得するように構成される。使用されるアルゴリズムには、同次変換行列や回帰アルゴリズムなど、特定のソリューションの変数に関連するさまざまな数式が含まれる場合がある。または、ニューラルネットワーク、逆伝播、ANN、CNN、RNNなどのデータトレーニングモデル法が含まれる場合もあるが、それらに限定されない。
【0025】
図3は、本発明の別の実施形態により提供されるロボットアームの位置決め精度のための測定システムの概略図である。図3に示す本実施形態の測定システム100Bは、図1Aの実施形態と実質的に同じであるが、本実施形態の第1の磁気要素120bは、ロボットアーム2に配置され、コンピューティングデバイス111に電気的に接続されるホールセンサーアレイであり、また第2の磁気要素130bは、固定プラットフォーム3に配置される磁気プローブである。さらに、本実施形態において、ホールセンサーアレイである第1の磁気要素120bは、図1Aの実施形態において磁気プローブである第1の磁気要素120と同じくエンドエフェクタ22に結合される。好ましくは、本実施形態のエンドエフェクタ22はグリッパージョーである。
【0026】
図4は、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定方法の概略フローチャートである。図4に示すロボットアームの位置決め精度の測定方法は、以下のステップを含む。
【0027】
ステップS401において、第1の磁気要素が提供され、上記第1の磁気要素はロボットアームに配置される。上記ロボットアームは、図1Aにおけるロボットアーム2であってよい。上記第1の磁気要素は、図1Aにおける第1の磁気要素120、図2における第1の磁気要素120a、または図3における第1の磁気要素120bであってよい。
【0028】
ステップS402において、第2の磁気要素が提供され、上記第2の磁気要素は固定プラットフォームに配置される。上記固定プラットフォームは図1Aにおける固定プラットフォーム3であってよい。上記第2の磁気要素は、図1Aにおける第2の磁気要素130、図2における第2の磁気要素130a、または図3における第2の磁気要素130bであってよい。
【0029】
ステップS403において、コンピューティングデバイスおよびロボットアーム制御装置が提供され、上記コンピューティングデバイスは第1の磁気要素および第2の磁気要素の一方に電気的に接続され、またロボットアーム制御装置はロボットアームおよびコンピューティングデバイスに電気的に接続される。図1Aにおいて、コンピューティングデバイス111は第2の磁気要素130に電気的に接続される。図2および3において、コンピューティングデバイス111はそれぞれ第1の磁気要素120aおよび120bに電気的に接続される。
【0030】
ステップS404において、ロボットアームはロボットアーム制御装置によって制御され、第1の磁気要素を第2の磁気要素の上に移動させ磁場を生成させる。図1Aにおいて、ロボットアームによって移動される第1の磁気要素120は磁気プローブである。図2において、ロボットアームによって移動される第1の磁気要素120aはホールセンサーアレイである。図3において、ロボットアームによって移動される第1の磁気要素120bはホールセンサーアレイである。
【0031】
ステップS405において、ロボットアームはロボットアーム制御装置によって制御されることにより、第1の磁気要素は第2の磁気要素の上で移動する。例えば、図1Aにおいて、ロボットアーム制御装置112はロボットアーム2を制御することにより、第1の磁気要素120は第2の磁気要素130の上で初期位置R0に移動され、また第1の磁気要素120は初期位置R0から離れてからまた戻るように繰り返して移動される。
【0032】
ステップS406において、コンピューティングデバイスは、第1の磁気要素の動きに応じて磁場における第1の磁気要素の複数の移動エラー情報を計算し、また複数の移動エラー情報をカウントすることで、ロボットアームの位置決め精度を得る。例えば、図1Aにおいて、コンピューティングデバイス111は複数の移動エラー情報AMi-R0を計算し、アルゴリズムにより複数の移動エラー情報をカウントし、かつロボットアーム2の位置決め精度を得る。
【0033】
本実施形態のロボットアームの位置決め精度の測定システムおよび方法は、ロボットアームと固定プラットフォームとの間に第1の磁気要素および第2の磁気要素を備え、第1の磁気要素および第2の磁気要素によって生成される磁場は迅速かつ正確に3次元空間におけるロボットアームの操作端の移動エラー情報を測定することができ、それにより補償情報を提供する。さらに、本発明の実施形態によって提供されるロボットアームの位置決め精度の測定システムおよび方法は、油汚れなどの汚染を引き起こすことなくロボットアームの操作中に使用することができる。
【0034】
以上、実施形態を用いて本発明を開示したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、いくつかの修正および修正を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定されるものとする。
図1A
図1B
図2
図3
図4