(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】水平二点切断路器
(51)【国際特許分類】
H01H 31/20 20060101AFI20220802BHJP
【FI】
H01H31/20
(21)【出願番号】P 2021116919
(22)【出願日】2021-07-15
【審査請求日】2022-06-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514105011
【氏名又は名称】株式会社東光高岳
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】大山 友幸
(72)【発明者】
【氏名】高橋 徹夫
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】実開平6-73846(JP,U)
【文献】特開平5-282971(JP,A)
【文献】特開2003-317560(JP,A)
【文献】特開2006-294565(JP,A)
【文献】中国実用新案第201112252(CN,Y)
【文献】米国特許第8916785(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 31/00 - 31/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースの中央部に回転可能に支持された回転がいしと、
前記回転がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置した第1の板からなり、前記第1の板の厚み方向が鉛直方向に配置され、前記回転がいしとともに回転するブレードと、
前記ブレードの両端部に取り付けられた第2の板からなり、前記第2の板の幅方向が前記鉛直方向に配置されたバットコンタクト部と、
前記ベースの両端部に支持された支持がいしと、
前記支持がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置された第3の板からなり、前記第3の板の厚み方向が前記鉛直方向に配置され、前記バットコンタクト部が接触離脱する複数のフィンガとを備え、
前記ブレードが回動したとき、前記バットコンタクト部が前記フィンガの側面からスライドして前記バットコンタクト部の前記第2の板の厚み方向の面が前記フィンガの前記第3の板の幅方向の面に接触離脱することを特徴とする水平二点切断路器。
【請求項2】
前記バットコンタクト部の前記第2の板の厚み方向の面が、銀グラファイトからなることを特徴とする請求項1記載の水平二点切断路器。
【請求項3】
前記バットコンタクト部の長手方向の先端で且つブレード側に連結部材を介して取り付けられ、前記フィンガの側面から前記バットコンタクト部よりも先行してスライドして前記フィンガを上下に押し広げるアーク接触子を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の水平二点切断路器。
【請求項4】
前記複数のフィンガの各々は、直線状のフィンガからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の水平二点切断路器。
【請求項5】
前記ブレードは、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの板からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の水平二点切断路器。
【請求項6】
前記ブレード又は前記複数のフィンガが変位した場合に、前記複数のフィンガと前記バットコンタクト部とが接触した状態を維持するようにストッパ板を、前記複数のフィンガの内の最端に位置する前記フィンガに近接して配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の水平二点切断路器。
【請求項7】
第1レバーと前記第1レバーに連結された第2レバーとを有し、前記第1レバーと前記第2レバーとを回転させる操作装置と、
前記回転がいしと前記操作装置とに取り付けられ、前記第2レバーに連結された第3レバーと前記第3レバーに連結された第4レバーと前記第4レバーに連結された第5レバーとを有し、前記第3レバーと前記第4レバーと前記第5レバーとが回転することで前記回転がいしと前記ブレードとを回転させるスラスト部とを備え、
前記第4レバーは、前記第5レバーに対して略180度対向して配置されるとともに、前記第3レバーに対して所定角度傾けて配置され、前記第4レバーの長さは、前記第3レバーの長さと略同一長であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の水平二点切断路器。
【請求項8】
前記複数のフィンガは、前記アーク接触子と接触切離する上側のフィンガと下側のフィンガとからなり、
前記上側のフィンガは、端部に第1の曲線部を有し、前記下側のフィンガは、端部に前記第1の曲線部とは非対称な第2の曲線部を有し、
前記アーク接触子は、投入時に最初に前記上側のフィンガの前記第1の曲線部に接触し、開放時に最後に前記上側のフィンガの前記第1の曲線部が前記アーク接触子から切離することを特徴とする請求項3記載の水平二点切断路器。
【請求項9】
ベースの中央部に回転可能に支持された回転がいしと、
前記回転がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置された板からなり、前記回転がいしとともに回転するブレードと、
前記ブレードの両端部に取り付けられたバットコンタクト部と、
前記ベースの両端部に支持された支持がいしと、
前記支持がいしに取り付けられ、前記ブレードが回動したとき、前記バットコンタクト部が接触離脱する複数のフィンガとを備え、
前記ブレードは、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの板からなることを特徴とする水平二点切断路器。
【請求項10】
ベースの中央部に回転可能に支持された回転がいしと、
前記回転がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置された板からなり、前記回転がいしとともに回転するブレードと、
前記ブレードの両端部に取り付けられたバットコンタクト部と、
前記ベースの両端部に支持された支持がいしと、
前記支持がいしに取り付けられ、前記ブレードが回動したとき、前記バットコンタクト部が接触離脱する複数のフィンガとを備え、
前記バットコンタクト部が前記複数のフィンガに投入されたとき、前記ブレード又は前記複数のフィンガが変位した場合に、前記複数のフィンガと前記バットコンタクト部とが接触した状態を維持するようにストッパ板を、前記複数のフィンガの内の最端に位置する前記フィンガに近接して配置したことを特徴とする水平二点切断路器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平二点切断路器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の水平二点切断路器は、左右の支持がいしと中央の回転がいしとの3柱がいし構で構成され、回転がいしが水平回動して導電部のブレードの先端のバットコンタクト部が左右の支持がいしの固定接触部のフィンガに切離して電路を開閉している。
【0003】
また、ブレードは、完全投入直前に、回転がいしの先端に配置された捻回機構により捻回動作しながら固定接触部に投入される。この捻回機構により、機器操作力を軽減し、信頼性を向上することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-120870号公報
【文献】特開2000-251586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、捻回機構を備えた従来の水平二点切断路器は、ブレードを捻回させる機構部が複雑であり、部品コスト、組立コストが高いという課題を有していた。
【0006】
また、捻回機構によりJEC規格値を超えるオーバースペックとなっており、コストと捻回機構によるメリットとのバランスが取れていない。このため、捻回機構を用いることなくJEC規格値を満たす水平二点切断路器が要望されていた。
【0007】
また、従来の水平二点切断路器では、開閉時にバットコンタクト部とフィンガとの接触領域が大きいため、ブレードの操作力が増大していた。
【0008】
本発明の課題は、コストを低減でき、開閉時にバットコンタクト部とフィンガとの接触領域を少なくすることでブレード操作力を軽減できる水平二点切断路器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、ベースの中央部に回転可能に支持された回転がいしと、前記回転がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置した第1の板からなり、前記第1の板の厚み方向が鉛直方向に配置され、前記回転がいしとともに回転するブレードと、前記ブレードの両端部に取り付けられた第2の板からなり、前記第2の板の幅方向が前記鉛直方向に配置されたバットコンタクト部と、前記ベースの両端部に支持された支持がいしと、前記支持がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置された第3の板からなり、前記第3の板の厚み方向が前記鉛直方向に配置され、前記バットコンタクト部が接触離脱する複数のフィンガとを備え、前記ブレードが回動したとき、前記バットコンタクト部が前記フィンガの側面からスライドして前記バットコンタクト部の前記第2の板の厚み方向の面が前記フィンガの前記第3の板の幅方向の面に接触離脱することを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、前記バットコンタクト部の前記第2の板の厚み方向の面が、銀グラファイトからなることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、前記バットコンタクト部の長手方向の先端で且つブレード側に連結部材を介して取り付けられ、前記フィンガの側面から前記バットコンタクト部よりも先行してスライドして前記フィンガを上下に押し広げるアーク接触子を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、前記複数のフィンガの各々は、直線状のフィンガからなることを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、前記ブレードは、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの板からなることを特徴とする。
【0014】
請求項6の発明は、前記ブレード又は前記複数のフィンガが変位した場合に、前記複数のフィンガと前記バットコンタクト部とが接触した状態を維持するようにストッパ板を、前記複数のフィンガの内の最端に位置する前記フィンガに近接して配置したことを特徴とする。
【0015】
請求項7の発明は、第1レバーと前記第1レバーに連結された第2レバーとを有し、前記第1レバーと前記第2レバーとを回転させる操作装置と、前記回転がいしと前記操作装置とに取り付けられ、前記第2レバーに連結された第3レバーと前記第3レバーに連結された第4レバーと前記第4レバーに連結された第5レバーとを有し、前記第3レバーと前記第4レバーと前記第5レバーとが回転することで前記回転がいしと前記ブレードとを回転させるスラスト部とを備え、前記第4レバーは、前記第5レバーに対して略180度対向して配置されるとともに、前記第3レバーに対して所定角度傾けて配置され、前記第4レバーの長さは、前記第3レバーの長さと略同一長であることを特徴とする。
【0016】
請求項8の発明は、前記複数のフィンガは、前記アーク接触子と接触切離する上側のフィンガと下側のフィンガとからなり、前記上側のフィンガは、端部に第1の曲線部を有し、前記下側のフィンガは、端部に前記第1の曲線部とは非対称な第2の曲線部を有し、前記アーク接触子は、投入時に最初に前記上側のフィンガの前記第1の曲線部に接触し、開放時に最後に前記上側のフィンガの前記第1の曲線部が前記アーク接触子から切離することを特徴とする。
【0017】
請求項9の発明は、ベースの中央部に回転可能に支持された回転がいしと、前記回転がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置された板からなり、前記回転がいしとともに回転するブレードと、前記ブレードの両端部に取り付けられたバットコンタクト部と、前記ベースの両端部に支持された支持がいしと、前記支持がいしに取り付けられ、前記ブレードが回動したとき、前記バットコンタクト部が接触離脱する複数のフィンガとを備え、前記ブレードは、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの板からなることを特徴とする。
【0018】
請求項10の発明は、ベースの中央部に回転可能に支持された回転がいしと、前記回転がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置された板からなり、前記回転がいしとともに回転するブレードと、前記ブレードの両端部に取り付けられたバットコンタクト部と、前記ベースの両端部に支持された支持がいしと、前記支持がいしに取り付けられ、前記ブレードが回動したとき、前記バットコンタクト部が接触離脱する複数のフィンガとを備え、前記バットコンタクト部が前記複数のフィンガに投入されたとき、前記ブレード又は前記複数のフィンガが変位した場合に、前記複数のフィンガと前記バットコンタクト部とが接触した状態を維持するようにストッパ板を、前記複数のフィンガの内の最端に位置する前記フィンガに近接して配置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に係る発明によれば、捻回機構を用いることなくコストを低減でき、バットコンタクト部がフィンガの側面からスライドしてバットコンタクト部の厚み方向の面がフィンガの板の幅方向の面に接触する。このため、バットコンタクト部とフィンガとが接触する接触領域が少なくなり、接触時の摩擦抵抗が少なくなる。従って、ブレード操作力を軽減できる。
【0020】
請求項2に係る発明によれば、バットコンタクト部の板の厚み方向の面が銀グラファイトからなるので、接点部を滑らせて、操作力を軽減でき、接点部の摩耗も軽減できる。
【0021】
請求項3に係る発明によれば、アーク接触子は、フィンガの側面からバットコンタクト部よりも先行してスライドしてフィンガを上下に押し広げる。即ち、バットコンタクト部の投入動作で、一番負荷がかかる所のバットコンタクト部とフィンガ接触位置で加わる衝撃と荷重を、先行してアーク接触子で受けて、フィンガを上下に押し上げてから主接触部のバットコンタクト部がスライドしていく動作となる。これにより、主接点部の負荷を最小限に抑えることができる。
【0022】
請求項4に係る発明によれば、バットコンタクト部が直線状のフィンガの側面をスライドさせることで、開閉動作上、フィンガのガイド要素のR部(円弧部分)を削減できる。また、R部の削減により銀メッキ範囲を半減することができる。
【0023】
請求項5に係る発明によれば、ブレードは、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの板からなるので、ブレードの剛性と放熱を図ることができ、水平二点切断路器のコスト低減と軽量化を図ることができる。
【0024】
請求項6に係る発明によれば、ブレードが変位した場合に、ストッパ板にフィンガ又はアーク接触子が当接し、フィンガとバットコンタクト部とが接触した状態を維持することができる。また、複数のフィンガが変位した場合に、ストッパ板がバットコンタクト部を乗り越えた場合でも、複数のフィンガとバットコンタクト部とが接触した状態を維持することができる。
【0025】
請求項7に係る発明によれば、第4レバーは、第3レバーに対して所定角度傾けて配置され、第4レバーの長さは、第3レバーの長さと略同一長であることにより、スラスト部の回転角度が従来のスラスト部の回転角度よりも小さくなり、操作力の増力率がアップする。
【0026】
請求項8に係る発明によれば、アーク接触子を投入時には最初にアーク接触子と接触する上側のフィンガにアークが発生し、開放時には最後にアーク接触子と切れる上側のフィンガにアークが発生することができる。
【0027】
請求項9に係る発明によれば、請求項5に係る発明の効果と同様な効果が得られる。
【0028】
請求項10に係る発明によれば、請求項6に係る発明の効果と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】第1の実施形態に係る水平二点切断路器の1相分の構造を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係る水平二点切断路器の3相分の構造を示す斜視図である。
【
図3】第1の実施形態に係る水平二点切断路器の3相分の構造を上から見た図である。
【
図4】第1の実施形態に係る水平二点切断路器のスラスト部と操作装置とが複数のレバーにより連結している構造を示す図である。
【
図5】
図4に示すブレードを時計方向に回動させた状態を上から見た図である。
【
図6】
図5に示すブレードを時計方向にさらに回動させた状態を上から見た図である。
【
図7】
図6に示すブレードを時計方向にさらに回動させて複数のフィンガにブレードのバットコンタクト部が接触した状態を上から見た図である。
【
図8】第1の実施形態に係る水平二点切断路器のブレードが複数のフィンガに直接投入される直投式スライド動作を示す図である。
【
図9】第1の実施形態に係る水平二点切断路器においてアーク接触子を取り付け且つ主接点が銀グラファイトからなるバットコンタクト部を示す図である。
【
図10】第1の実施形態に係る水平二点切断路器のバットコンタクト部に取り付けられたアーク接触子が、フィンガを上下に押し上げて接点部をガイドする構造を示す図である。
【
図11】第1の実施形態に係る水平二点切断路器において地震等でブレードが変位した場合、フィンガにバットコンタクト部を投入時にフィンガとバットコンタクト部との接触が外れない構造を示す図である。
【
図12】第1の実施形態に係る水平二点切断路器において固定接触部が変位した場合、バットコンタクト部がストッパ板を乗り越えた場合でも接触部が接触した状態を維持する構造を示す図である。
【
図13】第1の実施形態に係る水平二点切断路器において接触圧力を与えるスプリングをフィンガの下側のみに配置する構造を示す図である。
【
図14】従来の水平二点切断路器のブレード捻回構造の開閉時の操作装置の回転角度とスラスト部の回転角度を示す図である。
【
図15】第1の実施形態に係る水平二点切断路器のブレード直投構造の開閉時の操作装置の回転角度とスラスト部の回転角度を示す図である。
【
図16】従来のスラスト部と第1の実施形態のスラスト部の構造による操作軸回転角度と増力率との関係を示す図である。
【
図17】第1の実施形態に係る水平二点切断路器のアーク接触子の機器開閉時のアーク損傷をできる限り主接点から離す構造を示す第1の実施例を示す図である。
【
図18】第1の実施形態に係る水平二点切断路器のアーク接触子の機器開閉時のアーク損傷をできる限り主接点から離す構造を示す第2の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態に係る水平二点切断路器について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器の1相分の構造を示す図である。
図2は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器の3相分の構造を示す斜視図である。
図3は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器の3相分の構造を示す上から見た図である。
【0032】
(水平二点切断路器の構成)
図1に示すように、水平二点切断路器は、例えば、72kV、2000Aであり、1相あたりにがいしが3柱配置されている。ベース1の中央部にはスラスト部2を介して回転可能に支持された回転がいし3が配置されている。
【0033】
回転がいし3の頂部には、ブレード支え部8により支えられたブレード5が取り付けられている。ブレード5は、水平方向に配置した板からなり、板の厚み方向が鉛直方向に配置され、回転がいし3とともに回転する。
【0034】
ブレード5の両端部には板からなる可動接触子で構成されたバットコンタクト部51が取り付けられている。バットコンタクト部51は、板の幅方向が鉛直方向に配置され、板の厚さ方向が水平方向に配置されている。
【0035】
ベース1の両端部には支持がいし4が設けられている。支持がいし4の頂部には、固定接触部支え部9により支えられた固定接触部7が取り付けられている。固定接触部7は、併設された複数のフィンガ71を有し、複数のフィンガ71は、
図3に示すように、水平方向に配置された板からなる。複数のフィンガ71は、
図1に示すように、板の厚み方向が鉛直方向に配置され、バットコンタクト部51が接触離脱する。複数のフィンガ71は、
図3に示すように、直線状のフィンガからなる。
【0036】
ブレード5は、
図1に示すように、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの細長い板からなる。
【0037】
図2に示す3相の水平二点切断路器において、3つのベース1a,1b,1cに対応して、スラスト部2a,2b,2c、回転がいし3a,3b,3c、支持がいし4a,4b,4c、ブレード5a,5b,5c、バットコンタクト部51、複数のフィンガ71が設けられている。
【0038】
図4は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器のスラスト部2aと操作装置10とが複数のレバーにより連結している構造を示す図である。操作装置10は、回転がいし3とブレード5とを回転させるもので、レバー11aと、レバー11bとを有する。レバー11aの一端はピン14aにより回転可能な操作装置本体SS2に連結され、レバー11aの他端はピン14bによりレバー11bの一端に連結されている。
【0039】
スラスト部2aは、円板状のスラスト部本体SR2には、レバー12aと、レバー12aと略180度対向して配置されたレバー12bと、スラスト部本体SR2の中心Oを中心軸としてレバー12bを時計方向に所定角度(例えば約40度)回転させて配置され、レバー12bの長さと略同一長のレバー12cとが突起している。レバー11aと、レバー11bと、レバー12aと、レバー12bと、レバー12cとは、リンク機構を構成している。
【0040】
レバー12cの一端にはレバー11bの他端がピン14cにより連結されている。レバー12bにはピン14dによりワイヤー13が連結されている。レバー12aにはピン14eによりワイヤー13が連結されている。
【0041】
図3に示すように、スラスト部2b,2cにおいては、ワイヤー13がレバー12aにピン14eにより連結され、ワイヤー13がレバー12bにピン14dにより連結されている。
【0042】
(ブレードの回動動作)
以上の構成において、ブレード5の回動動作を説明する。まず、
図4に示す操作装置10のレバー11aが時計方向に回動すると、
図5に示すように、レバー11a,11b,12c,12bが押し上げられ、レバー12aが押し下げられて、ブレード5aが時計方向に回動する。
【0043】
スラスト部2b,2cにおいても、ワイヤー13がレバー12aにピン14eにより連結され、ワイヤー13がレバー12bにピン14dにより連結されているので、ブレード5b,5cも時計方向に回動する。
【0044】
さらに、レバー11aが時計方向に回動すると、
図6に示すように、レバー11a,11b,12c,12bがさらに押し上げられ、レバー12aがさらに押し下げられて、ブレード5aがさらに時計方向に回動する。
【0045】
さらに、レバー11aが時計方向に回動すると、
図7に示すように、レバー11aとレバー11bとが略同一直線上に配置され、レバー12c,12bがさらに押し上げられ、レバー12aがさらに押し下げられて、ブレード5aが時計方向に回動してバットコンタクト部51が複数のフィンガ71に直接投入される。
【0046】
(バットコンタクト部がフィンガ内に直接投入される構成)
図8(b)は、
図8(a)のA-A間の側面図である。複数のフィンガ71は、
図8(b)に示すように、上下に設けられ、上側の複数のフィンガ71と下側の複数のフィンガ71は、端子台70に取り付けられている。上側の複数のフィンガ71と下側の複数のフィンガ71の対数は、4対である。なお、上側の複数のフィンガ71と下側の複数のフィンガ71の対数は、3対であっても良い。上側の複数のフィンガ71と下側の複数のフィンガ71の対数を、3対にすることで、構造を簡素化することができる。
【0047】
図8(a)に示すように、バットコンタクト部51が複数のフィンガ71の側面をスライドする。このとき、
図8(b)に示すように、バットコンタクト部51が上側の複数のフィンガ71と下側の複数のフィンガ71とに接触する。
【0048】
(バットコンタクト部がフィンガ内へ直接投入される効果)
第1の実施形態に係る水平二点切断路器によれば、操作装置10により、回転がいし3が水平に回動することで、ブレード5が回動したとき、バットコンタクト部51がフィンガ内に直接投入され、閉路状態となる。従って、捻回機構を用いることなく簡単な構成で、部品コスト、組み立てコストを低減することができる水平二点切断路器を提供することができる。
【0049】
従来の一般的な水平二点切断路器では、ブレードが水平方向に配置した板からなり、板の厚み方向が鉛直方向に配置され、複数のフィンガは、水平方向に配置された板からなり、板の厚み方向が鉛直方向に配置され、ブレードの両端部のバットコンタクト部が、複数のフィンガに直接投入される構造であった。このため、バットコンタクト部と複数のフィンガとが接触する接触領域が大きいため、接触時の摩擦抵抗が大きかった。
【0050】
(バットコンタクト部がフィンガに接触するときの効果)
これに対して、第1の実施形態に係る水平二点切断路器では、
図8(a)(b)に示すように、バットコンタクト部51がフィンガ71の側面からスライドしてバットコンタクト部51の板の厚み方向の面がフィンガ71の板の幅方向の面に接触する。このため、バットコンタクト部51とフィンガ71とが接触する接触領域が少なくなり、接触時の摩擦抵抗が少なくなる。従って、ブレード操作力を軽減することができる。
【0051】
(バットコンタクト部の銀グラファイト構造)
図9に示すように、ブレード5は、クラッド板53の一方の面に取り付けられ、バットコンタクト部51は、クラッド板53の他方の面にねじ54により取り付けられている。バットコンタクト部51の板の厚み方向の上下面を、銀グラファイトで構成する。
【0052】
これにより、バットコンタクト部51が複数のフィンガ71をスライドするときの摺動性を高くすることができ、摩擦を低減できる。このため、操作力を軽減でき、接点部の摩耗も軽減できる。
【0053】
(アーク接触子の構成及び効果)
また、
図9に示すように、バットコンタクト部51の長手方向の先端で且つブレード側には、連結部材55を介してねじ56によりアーク接触子21が取り付けられている。アーク接触子21は、銅、タングステン等からなる。
【0054】
アーク接触子21は、
図10(a)(b)に示すように、先端が徐々に細くなるテーパ部22を有し、フィンガ71の側面からバットコンタクト部51よりも先行してスライドしてフィンガ71を上下に押し広げる。
図10(c)に示すように、バットコンタクト部51に1列目のフィンガ71が接触し、2列目のフィンガ71を押し広げる。
【0055】
即ち、バットコンタクト部51の投入動作で、一番負荷がかかる所のバットコンタクト部51とフィンガ接触位置で加わる衝撃と荷重を、先行してアーク接触子21で受けて、フィンガ71を上下に押し上げてから主接触部のバットコンタクト部51がスライドしていく動作となる。これにより、主接点部の負荷を最小限に抑えることができる。
【0056】
(フィンガの構成及び効果)
また、直線状のフィンガ71を用い、バットコンタクト部51が直線状のフィンガ71の側面をスライドさせることで、開閉動作上、フィンガ71のガイド要素のR部(円弧部分)を削減できる。また、R部の削減により銀メッキ範囲を半減することができる。
【0057】
(ブレード5の構成及び効果)
ブレード5は、
図1に示すように、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの板からなるので、ブレード5の剛性と放熱を図ることができ、水平二点切断路器のコスト低減と軽量化を図ることができる。
【0058】
(ストッパ板の構成及び効果)
図11は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器において地震等でブレード5が変位した場合、フィンガ71にバットコンタクト部51を投入時にフィンガ71とバットコンタクト部51との接触が外れない構造を示す図である。
【0059】
ストッパ板31は、
図11(a)(c)に示すように、アーク接触子21に対してブレード寄りで且つ複数のフィンガ71の内の最端に位置するフィンガ71の外側にフィンガ71に近接して配置されている。
【0060】
ストッパ板31は、
図11(a)~
図11(c)に示すように、ブレード5が水平方向(B)に変位した場合に、アーク接触子21は、ストッパ板31に当接する。ブレード5が垂直方向(A)に変位した場合に、フィンガ71はストッパ板31に当接する。従って、ストッパ板31は、複数のフィンガ71とバットコンタクト部51とが接触した状態を維持することができる。
【0061】
図12は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器において固定接触部(フィンガ71)が変位した場合、バットコンタクト部51がストッパ板31を乗り越えた場合でも接触部が接触した状態を維持する構造を示す図である。
【0062】
がいしの許容荷重がかかったときの頂部変位量は、35mmであり、ストッパ板31を超過する64mmmを超えることは考えにくいが、万が一、超過した場合を
図12(a)に示す。64mmmは、地震動に換算すると、0.9G共振正弦3波に相当する。
【0063】
図12(b)に示すように、外力で固定接触部が変位しても、バットコンタクト部51を乗り越えた場合でも接触部が銅接触した状態を維持することができる。接触圧力は、がいしとボルトの弾性変形内で与える構造である。
【0064】
(スプリングのフィンガへの配置)
図13(a)に示す従来の水平二点切断路器においては、上下に配置されたフィンガ71a,71aが端子台70に取り付けられ、フィンガ71a,71aには、ピン74が挿通され、接触圧力を与えるスプリング75aが上側のフィンガ71aの上のピン74に取り付けられている。
【0065】
この例では、ピン74と鉄製の支え部73aが摺動して、めっきが剥がれ、錆が発生する。上側のスプリング75aの場合、構造の外側方向に突起物が向くため、コロナが発生しやすかった。
【0066】
このため、
図13(b)に示す従来の水平二点切断路器においては、上下のフィンガ71a,71aを挿通するピン74に、上下のフィンガ71a,71aに接触圧力を与えるスプリング75a,75bを取り付けている。
【0067】
従って、フィンガの追従性が向上性し、支え73bを黄銅性にして、錆を抑制することができる。
図13(c)は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器において接触圧力を与えるスプリングをフィンガの下側のみに配置する構造を示す図である。
図13(c)では、下側のフィンガ71に接触圧力を与えるスプリング75を取り付けている。突起物を内側に向けて、コロナの発生を抑制することができる。支え部73を黄銅性にして、錆を抑制することができる。
【0068】
また、支え部73の材料による摩擦係数の軽減と接触面積の削減により、フィンガの追従性を向上することができる。さらに、上のフィンガ71は、自重により下方に下がるため、下のフィンガ71の追従性向上を考慮して、下のスプリング75のみにすることができる。
【0069】
(操作装置の回転角度とスラスト部の回転角度)
次に、スラスト部の回転角度について説明する。まず、
図14を参照して、従来の水平二点切断路器のブレード捻回構造の開閉時の操作装置の回転角度とスラスト部の回転角度を説明する。従来の水平二点切断路器は、捻回構造を採用している。
【0070】
図14(a)は、ブレード捻回構造の閉時(ブレードがフィンガに接触)の操作装置の回転角度とスラスト部の回転角度を示している。
図14(b)は、ブレード捻回構造の開時(ブレードがフィンガから離脱)の操作装置の回転角度とスラスト部の回転角度を示している。
【0071】
操作装置は、レバー11Aと、レバー11Bと、レバー11Cとを有する。レバー11Aの一端はピンにより回転可能な操作装置本体SS1に連結され、レバー11Aの他端はピンによりレバー11Bの一端に連結されている。レバー11Bの他端は、ピンによりレバー11Cの一端に連結されている。
【0072】
スラスト部は、円板状のスラスト部本体SR1に、レバー12Aと、レバー12Aと略180度対向して配置されたレバー12Bと、レバー11Cの他端にピンで連結され、レバー12Bと略平行に配置されレバー12Bよりも短いレバー12Cとが突起している。レバー11Aと、レバー11Bと、レバー11Cと、レバー12Aと、レバー12Bと、レバー12Cとは、リンク機構を構成している。
【0073】
以上の構成において、
図14(a)に示すように、ブレード捻回構造の閉時の状態から、操作装置本体SS1を反時計方向に回動させると、レバー11A,11B,11C,レバー12A,レバー12B,レバー12Cも反時計方向に回動する。
【0074】
そして、
図14(b)に示すように、ブレード捻回構造の開時になったときには、操作装置のレバー11Aは、
図14(a)に示すブレード捻回構造の閉時の状態から190度回動する。即ち、操作装置の回転角度は、190度である。
【0075】
また、
図14(b)に示すように、ブレード捻回構造の開時になったときには、スラスト部のレバー12Cは、
図14(a)に示すブレード捻回構造の閉時の状態から95度回動する。即ち、スラスト部の回転角度は、95度である。
【0076】
次に、
図15を参照して、第1の実施形態に係る水平二点切断路器のブレード直投構造の開閉時の操作装置の回転角度とスラスト部の回転角度を説明する。
【0077】
操作装置の操作装置SS2とレバー11a,11bの説明と、スラスト部2のスラスト部本体SR1とレバー12a,12b,12cの説明は、既に
図4に示す構成で説明したので、ここでは、その説明は省略する。
【0078】
以上の構成において、
図15(a)に示すように、ブレード直投構造の閉時の状態から、操作装置本体SS2を反時計方向に回動させると、レバー11a,11b,レバー12a,レバー12b,レバー12cも反時計方向に回動する。
【0079】
そして、
図15(b)に示すように、ブレード直投構造の開時になったときには、操作装置のレバー11aは、
図15(a)に示すブレード直投構造の閉時の状態から190度回動する。即ち、操作装置の回転角度は、190度である。
【0080】
また、
図15(b)に示すように、ブレード直投構造の開時になったときには、スラスト部2のレバー12cは、
図15(a)に示すブレード直投構造の閉時の状態から70度回動する。即ち、スラスト部2の回転角度は、70度である。
【0081】
即ち、
図14に示す従来のスラスト部の回転角度は、95度であったが、
図15に示す実施形態のスラスト部2の回転角度は、70度になり、操作力の増力率がアップする。
【0082】
図16は、従来のスラスト部と第1の実施形態のスラスト部2の構造による操作軸回転角度と増力率との関係を示す図である。
図16では、従来のスラスト部(現行器)の操作軸回転角度と増力率とを点線で示した。実施形態のスラスト部2の操作軸回転角度と増力率とを実線で示した。
【0083】
図16から実施形態のスラスト部2の構造の増力率が従来のスラスト部の構造の増力率に対して1.3倍以上増加していることが確認できる。また、構造的に最大負荷がかかる回転角度では、1.6倍以上の増加となる。
【0084】
(第1の実施形態の変形例)
次に、機器開閉時のアーク接触子21の損傷を主接点部からできるだけ離す構造について説明する。まず、従来の構成として、上側のフィンガと下側のフィンガとが端部に対称なR部(曲線部)を有する場合、アーク接触子が主接点部に近づくと、アークが発生する。アーク放電の特性として、アーク接触子を投入時には最初に接点する箇所にアークが発生し、開放時には最後に接点と切れる箇所にアークが発生する。
【0085】
そこで、実施形態では、
図17(a)に示すように、上下に非対称なR部81,82を端部に有するフィンガを用いる。R部82の大きさをR部81の大きさよりも小さくすることにより、
図17(b)に示すように、投入時に最初に上側のフィンガのR部81が確実にアーク接触子21に接触する。また、開放時にも最後に接点と切れる箇所は確実に上側のフィンガのR部81となる。
【0086】
即ち、アーク接触子21を投入時には最初にアーク接触子21と接触する上側のフィンガにアークが発生し、開放時には最後にアーク接触子21と切れる上側のフィンガにアークが発生することができる。
【0087】
また、
図18(a)に示すように、フィンガ内側のR部83を大きくしたフィンガを用いてもよい。R部83の径を大きくすると、アーク接触子21と主接点部とのアークが発生する。
【0088】
図18(b)に示すように、アーク接触子21がR部83から離れると、フィンガのアークの発生位置がR部83の下側から上側に移動する。さらに、
図18(c)に示すように、アーク接触子21がR部83から離れると、フィンガのアークの発生位置がR部83のさらに上側に移動する。
【0089】
このように、フィンガ内側のR部83を大きくしたことで、アーク発生位置をフィンガ外側の上方向に移動させ、主接点部のアーク損傷を防ぐことができる。
【0090】
なお、本発明は、第1の実施形態に係る水平二点切断路器に限定されるものではない。第2の実施形態に係る水平二点切断路器として、第1の実施形態に係る水平二点切断路器の複数の構成の内の、ブレード5の構成のみを採用しても良い。ブレード5の構成以外は、背景技術に記載した従来の水平二点切断路器の構成と同じである。
第2の実施形態に係る水平二点切断路器では、ブレード5は、
図1に示すように、所定距離だけ離間して配置された上下2枚のアルミニウムの板からなるので、ブレード5の剛性と放熱を図ることができるとともに、水平二点切断路器のコスト低減と軽量化を図ることができる。
【0091】
また、第3の実施形態に係る水平二点切断路器として、第1の実施形態に係る水平二点切断路器の複数の構成の内の、ストッパ板31の構成のみを採用しても良い。ストッパ板31の構成以外は、背景技術に記載した従来の水平二点切断路器の構成と同じである。
【0092】
第3の実施形態に係る水平二点切断路器では、ストッパ板31は、
図11(a)~
図11(c)に示すように、ブレード5が水平方向(B)に変位した場合に、アーク接触子21は、ストッパ板31に当接し、ブレード5が垂直方向(A)に変位した場合に、フィンガ71はストッパ板31に当接する。従って、ストッパ板31は、複数のフィンガ71とバットコンタクト部51とが接触した状態を維持することができる。
【0093】
また、
図12に示すように、水平二点切断路器において固定接触部が変位した場合、バットコンタクト部51がストッパ板31を乗り越えた場合でも接触部が接触した状態を維持することができる。
【符号の説明】
【0094】
1 ベース
2 スラスト部
3 回転がいし
4 支持がいし
5,5a~5c ブレード
7 固定接触部
8 ブレード支え部
9 固定接触部支え部
10 操作装置
11,11a,11b,12a,12b,12c レバー
13 ワイヤー
14a~14e ピン
21 アーク接触子
22 テーパ部
31 ストッパ板
51 バットコンタクト部
52 銀グラファイト
53 クラッド板
54 ねじ
55 連結部材
56 ねじ
70 端子台
71 フィンガ
72,73 支え部
74 ピン
75 スプリング
81,82,83 R部
90 主接点部
【要約】
【課題】コストを低減でき、開閉時にバットコンタクト部とフィンガとの接触領域を少なくする水平二点切断路器。
【解決手段】回転可能に支持された回転がいし3、回転がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置した第1の板からなり、第1の板の厚み方向が鉛直方向に配置され、回転がいしとともに回転するブレード5、ブレードの両端部に取り付けられた第2の板からなり、第2の板の幅方向が鉛直方向に配置されたバットコンタクト部51、ベースの両端部に支持された支持がいし4、支持がいしの頂部に取り付けられ、水平方向に配置された第3の板からなり、第3の板の厚み方向が鉛直方向に配置され、バットコンタクト部が接触離脱する複数のフィンガ71を備え、ブレードが回動したとき、バットコンタクト部がフィンガの側面からスライドしてバットコンタクト部の第2の板の厚み方向の面がフィンガの第3の板の幅方向の面に接触離脱する。
【選択図】
図1