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特許7116342デマルチプレクサ回路、及び半導体集積回路
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  • 特許-デマルチプレクサ回路、及び半導体集積回路 図1
  • 特許-デマルチプレクサ回路、及び半導体集積回路 図2A
  • 特許-デマルチプレクサ回路、及び半導体集積回路 図2B
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  • 特許-デマルチプレクサ回路、及び半導体集積回路 図8B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-02
(45)【発行日】2022-08-10
(54)【発明の名称】デマルチプレクサ回路、及び半導体集積回路
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/033 20060101AFI20220803BHJP
   H03K 5/00 20060101ALI20220803BHJP
   H03K 5/15 20060101ALI20220803BHJP
   H03K 17/00 20060101ALI20220803BHJP
   H03K 21/00 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
H04L7/033
H03K5/00 K
H03K5/15 Z
H03K17/00 E
H03K21/00 J
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021001305
(22)【出願日】2021-01-07
(62)【分割の表示】P 2018503958の分割
【原出願日】2016-03-11
(65)【公開番号】P2021073767
(43)【公開日】2021-05-13
【審査請求日】2021-01-07
(73)【特許権者】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】坂江 達哉
(72)【発明者】
【氏名】加納 英樹
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-060050(JP,A)
【文献】特開2010-183452(JP,A)
【文献】特開2013-251916(JP,A)
【文献】特開2010-035186(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0107987(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0051084(KR,A)
【文献】国際公開第2010/097846(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 7/033
H03K 5/00
H03K 5/15
H03K 21/00
H03K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のクロック信号を分周することにより、第1の変換クロック信号を生成する第1の分周回路と、
前記第1のクロック信号と同じ周波数で第1の位相差を有する第2のクロック信号を分周することにより、第1の内部クロック信号及び前記第1の内部クロック信号の反転信号を生成し、前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係に基づいて、前記第1の内部クロック信号及び前記第1の内部クロック信号の反転信号の一方を選択して第2の変換クロック信号として出力する第2の分周回路と、
前記第1の変換クロック信号に基づいて、第1のビット幅を有する第1の入力信号を、前記第1のビット幅より大きい第2のビット幅を有する第1の中間信号に変換する第1のデマルチプレクサと、
前記第2の変換クロック信号に基づいて、前記第1のビット幅を有し、前記第1の入力信号に対して前記第1の位相差を有する第2の入力信号を、前記第2のビット幅を有する第2の中間信号に変換する第2のデマルチプレクサと、
前記第1の変換クロック信号を分周することにより、前記第1の変換クロック信号よりも低い周波数を有する第3の変換クロック信号を生成する第の分周回路と、
前記第3の変換クロック信号に基づいて、前記第1の中間信号を、前記第2のビット幅より大きい第3のビット幅を有する第1の出力信号に変換する第3のデマルチプレクサと、
前記第3の変換クロック信号に基づいて、前記第2の中間信号を、前記第3のビット幅を有する第2の出力信号に変換する第4のデマルチプレクサとを有することを特徴とするデマルチプレクサ回路。
【請求項2】
前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係が、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相関係と同じであるか否かを検出する検出回路を有することを特徴とする請求項1記載のデマルチプレクサ回路。
【請求項3】
前記第2の分周回路は、前記第1の内部クロック信号及び前記第1の内部クロック信号の反転信号を受けとり、前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係が、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相関係と同じである場合、前記第1の内部クロック信号を選択して出力し、前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係が、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相関係とは逆である場合、前記第1の内部クロック信号の反転信号を選択して出力する第1の選択回路を有することを特徴とする請求項2記載のデマルチプレクサ回路。
【請求項4】
前記第1の分周回路は、前記第1の選択回路と同じ回路構成を有し、前記第1のクロック信号を分周することにより生成される第2の内部クロック信号及び前記第2の内部クロック信号の反転信号の反転信号を受けとり、受けとられた前記第2の内部クロック信号及び前記第2の内部クロック信号の反転信号の一方を常に選択し、前記第1の変換クロック信号として出力する第2の選択回路を有することを特徴とする請求項3記載のデマルチプレクサ回路
【請求項5】
前記第1の位相差は90度であることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のデマルチプレクサ回路。
【請求項6】
記第の分周回路及び前記第の分周回路の分周比はそれぞれ、前記第1のビット幅に対する前記第2のビット幅の比に等しいことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のデマルチプレクサ回路。
【請求項7】
前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号に基づいて、シリアル信号を前記第1の入力信号及び第2の入力信号に変換する変換回路を更に有することを特徴とする請求項記載のデマルチプレクサ回路。
【請求項8】
第1のクロック信号及び前記第1のクロック信号と同じ周波数で第1の位相差を有する第2のクロック信号を用いて入力シリアル信号をサンプリングすることにより、第1のビット幅を有する第1の入力信号、及び、前記第1のビット幅を有し、前記第1の入力信号に対して前記第1の位相差を有する第2の入力信号を出力するコンパレータと、
前記コンパレータの出力信号を変換するデマルチプレクサ回路と、
受信した信号を基に前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号の位相を制御するクロックデータリカバリ回路とを有し、
前記デマルチプレクサ回路は、
前記第1のクロック信号を分周することにより、第1の変換クロック信号を生成する第1の分周回路と、
前記第2のクロック信号を分周することにより、第1の内部クロック信号及び前記第1の内部クロック信号の反転信号を生成し、前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係に基づいて、前記第1の内部クロック信号及び前記第1の内部クロック信号の反転信号の一方を選択して第2の変換クロック信号として出力する第2の分周回路と、
前記 第1の変換クロック信号に基づいて、前記第1の入力信号を、前記第1のビット幅より大きい第2のビット幅を有する第1の中間信号に変換する第1のデマルチプレクサと、
前記第2の変換クロック信号に基づいて、前記第2の入力信号を、前記第2のビット幅を有する第2の中間信号に変換する第2のデマルチプレクサと、
前記第1の変換クロック信号を分周することにより、前記第1の変換クロック信号よりも低い周波数を有する第3の変換クロック信号を生成する第の分周回路と、
前記第3の変換クロック信号に基づいて、前記第1の中間信号を、前記第2のビット幅より大きい第3のビット幅を有する第1の出力信号に変換する第3のデマルチプレクサと、
前記第3の変換クロック信号に基づいて、前記第2の中間信号を、前記第3のビット幅を有する第2の出力信号に変換する第4のデマルチプレクサとを有することを特徴とする半導体集積回路。
【請求項9】
前記デマルチプレクサ回路は、前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係が、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相関係と同じであるか否かを検出する検出回路を有することを特徴とする請求項8記載の半導体集積回路。
【請求項10】
前記第2の分周回路は、前記第1の内部クロック信号及び前記第1の内部クロック信号の反転信号を受けとり、前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係が、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相関係と同じである場合、前記第1の内部クロック信号を選択して出力し、前記第1の変換クロック信号と前記第1の内部クロック信号との間の位相関係が、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相関係とは逆である場合、前記第1の内部クロック信号の反転信号を選択して出力する第1の選択回路を有することを特徴とする請求項9記載の半導体集積回路。
【請求項11】
前記第1の分周回路は、前記第1の選択回路と同じ回路構成を有し、前記第1のクロック信号を分周することにより生成される第2の内部クロック信号及び前記第2の内部クロック信号の反転信号の反転信号を受けとり、受けとられた前記第2の内部クロック信号及び前記第2の内部クロック信号の反転信号の一方を常に選択し、前記第1の変換クロック信号として出力する第2の選択回路を有することを特徴とする請求項10記載の半導体集積回路。
【請求項12】
前記デマルチプレクサ回路からの前記第1の出力信号及び第2の出力信号の少なくとも1つを受けて処理動作を行う内部回路を有することを特徴とする請求項8~11の何れか1項に記載の半導体集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デマルチプレクサ回路、及び半導体集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
分周回路は、入力されるクロック信号をN分周し、N倍の周期を有する(周波数が1/N倍の)クロック信号を出力する。図7は、分周回路の構成例を示す図である。図7には、入力されるクロック信号ICKを2分周し、2倍の周期を有する分周クロック信号OCKを出力する分周回路を一例として示している。
【0003】
図7に示す分周回路は、2つのDラッチ回路701、702で構成されるDフリップフロップ回路、及びインバータ703を有する。Dラッチ回路701の出力がDラッチ回路702に入力され、Dラッチ回路702の出力がインバータ703を介してDラッチ回路701に入力される。また、Dラッチ回路702の出力が分周クロック信号OCKとして出力される。
【0004】
Dラッチ回路701、702の各々は、クロック信号ICKにより駆動され、クロック入力がアクティブ(真)のときにはデータ(信号)入力を出力に伝達させ、クロック入力がインアクティブ(偽)のときには出力状態を保持する。すなわち、図7において、クロック信号ICKがローレベルのとき、Dラッチ回路701はデータ入力を出力に伝達させ、Dラッチ回路702は出力を保持する。また、クロック信号ICKがハイレベルのとき、Dラッチ回路701は出力を保持し、Dラッチ回路702はデータ入力を出力に伝達させる。
【0005】
したがって、図7に示す分周回路では、クロック信号ICKが立ち上がる(ローレベルからハイレベルに変化する)毎に、分周クロック信号OCKとして出力されるDラッチ回路702の出力が反転する。これにより、入力されるクロック信号ICKを2分周した分周クロック信号OCKが生成される。
【0006】
ここで、第1のクロック信号と、第1のクロック信号に対して周波数が同じで位相差を有する第2のクロック信号とを、それぞれ図7に示した分周回路により分周した場合を考える。図7に示した分周回路の出力は、リセット時の論理等によって分周クロック信号の位相において180度の不確定性を有するため、得られる2つの分周クロック信号の間の位相関係は一意には決まらない。
【0007】
例えば、クロック信号ICKIと90度の位相差を有するクロック信号ICKQとをそれぞれ分周して得られる分周クロック信号OCKIと分周クロック信号OCKQとの間の位相関係は、図8Aに示す位相関係になることもあれば、図8Bに示す位相関係になることもある。図8Aにおいては、分周クロック信号OCKIが立ち上がった後に分周クロック信号OCKQが立ち上がり、分周クロック信号OCKIが立ち下がった後に分周クロック信号OCKQが立ち下がる。また、図8Bにおいては、分周クロック信号OCKIが立ち上がった後に分周クロック信号OCKQが立ち下がり、分周クロック信号OCKIが立ち下がった後に分周クロック信号OCKQが立ち上がる。すなわち、入力と出力との間で同じ位相関係になることもあれば、入力と出力との間で反対の位相関係になることもある。
【0008】
リセット時の論理及びリセット解除後のクロック信号の順序を制御することで、分周クロック信号OCKIと分周クロック信号OCKQとが所望の位相関係になるように制御することは可能である。しかし、動作中に、入力されるクロック信号ICKI、ICKQがノイズの影響等により急に反転するなど不安定になると、分周クロック信号OCKIと分周クロック信号OCKQとの間の位相関係が変わってしまうことがある。
【0009】
単一のクロック信号を複数の分周回路で分周して位相が一致する複数の分周クロック信号を発生させるクロック発生装置において、複数の分周回路の出力する分周クロック信号の間における位相の不一致が検出されたとき、すべての分周回路の内部状態を同時に同一状態にして強制的に一致させることで、分周クロック信号の位相を一致させることを可能にしたクロック発生装置が提案されている(例えば、特許文献1)。また、2つの入力パルス列信号からなる入力位相差パルス信号を分周してより長い周期で同一位相関係をもつ2つの出力パルス列信号を生成するための位相差パルス信号の分周方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開昭63-306732号公報
【文献】特開平4-127617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、データ変換を行う場合にタイミングマージンを確保することができるデマルチプレクサ回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
デマルチプレクサ回路の一態様は、第1のクロック信号を分周することにより、第1の変換クロック信号を生成する第1の分周回路と、第1のクロック信号と同じ周波数で第1の位相差を有する第2のクロック信号を分周することにより、第1の内部クロック信号及び第1の内部クロック信号の反転信号を生成し、第1の変換クロック信号と第1の内部クロック信号との間の位相関係に基づいて、第1の内部クロック信号及び第1の内部クロック信号の反転信号の一方を選択して第2の変換クロック信号として出力する第2の分周回路と、第1の変換クロック信号に基づいて、第1のビット幅を有する第1の入力信号を、第1のビット幅より大きい第2のビット幅を有する第1の中間信号に変換する第1のデマルチプレクサと、第2の変換クロック信号に基づいて、第1のビット幅を有し、第1の入力信号に対して第1の位相差を有する第2の入力信号を、第2のビット幅を有する第2の中間信号に変換する第2のデマルチプレクサと、第1の変換クロック信号を分周することにより、第1の変換クロック信号よりも低い周波数を有する第3の変換クロック信号を生成する第の分周回路と、第3の変換クロック信号に基づいて、第1の中間信号を、第2のビット幅より大きい第3のビット幅を有する第1の出力信号に変換する第3のデマルチプレクサと、第3の変換クロック信号に基づいて、第2の中間信号を、第3のビット幅を有する第2の出力信号に変換する第4のデマルチプレクサとを有する。
【発明の効果】
【0013】
開示のデマルチプレクサ回路は、大きいビット幅を有する信号への変換を行う場合にタイミングマージンを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施形態における分周回路の構成例を示す図である。
図2A図2Aは、本実施形態におけるモニタ回路の動作例を示す図である。
図2B図2Bは、本実施形態におけるモニタ回路の動作例を示す図である。
図3図3は、本実施形態における選択回路の構成例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における分周回路の動作例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態におけるデマルチプレクサ回路の構成例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態における半導体集積回路の構成例を示す図である。
図7図7は、分周回路の構成例を示す図である。
図8A図8Aは、図7に示す分周回路の動作例を示す図である。
図8B図8Bは、図7に示す分周回路の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における分周回路の構成例を示す図である。本実施形態における分周回路は、第1の分周回路10、第2の分周回路20、モニタ回路30、第1の選択回路40、及び第2の選択回路50を有する。
【0016】
第1の分周回路10は、クロック信号ICKIが入力され、入力されるクロック信号ICKIを分周して分周クロック信号WCKI、WCKIXを生成する。分周クロック信号WCKI、WCKIXは、相互に位相が反転した差動信号である。第1の分周回路10は、Dフリップフロップ回路を構成する2つのDラッチ回路11、12を有する。Dラッチ回路11、12は、データ入力及びデータ出力を差動構成としている。
【0017】
Dラッチ回路11の正側のデータ出力WCKIQがDラッチ回路12の正側のデータ入力に入力され、Dラッチ回路11の負側のデータ出力WCKIQXがDラッチ回路12の負側のデータ入力に入力される。また、Dラッチ回路12の正側のデータ出力WCKIがDラッチ回路11の負側のデータ入力に入力され、Dラッチ回路12の負側のデータ出力WCKIXがDラッチ回路11の正側のデータ入力に入力される。
【0018】
Dラッチ回路11、12の各々は、クロック信号ICKIにより駆動され、クロック入力がアクティブ(真)のときにはデータ(信号)入力を出力に伝達させ、クロック入力がインアクティブ(偽)のときには出力状態を保持する。すなわち、第1の分周回路10において、クロック信号ICKIがローレベルのとき、Dラッチ回路11はデータ入力をデータ出力に伝達させ、Dラッチ回路12はデータ出力を保持する。また、クロック信号ICKIがハイレベルのとき、Dラッチ回路11はデータ出力を保持し、Dラッチ回路12はデータ入力をデータ出力に伝達させる。
【0019】
したがって、第1の分周回路10では、クロック信号ICKIが立ち上がる(ローレベルからハイレベルに変化する)毎に、分周クロック信号としてのDラッチ回路12のデータ出力WCKI、WCKIXが反転する。これにより、入力されるクロック信号ICKIを2分周した分周クロック信号WCKIと、分周クロック信号WCKIの反転信号である分周クロック信号WCKIXとが生成される。
【0020】
第2の分周回路20は、クロック信号ICKQが入力され、入力されるクロック信号ICKQを分周して分周クロック信号WCKQ、WCKQXを生成する。分周クロック信号WCKQ、WCKQXは、相互に位相が反転した差動信号である。クロック信号ICKQは、クロック信号ICKIに対して周波数が同じで一定の位相差を有するクロック信号であり、本例では、クロック信号ICKQは、クロック信号ICKIより位相が90度遅れたクロック信号であるとする。第2の分周回路20は、Dフリップフロップ回路を構成する2つのDラッチ回路21、22を有する。Dラッチ回路21、22は、データ入力及びデータ出力を差動構成としている。
【0021】
Dラッチ回路21の正側のデータ出力WCKQQがDラッチ回路22の正側のデータ入力に入力され、Dラッチ回路21の負側のデータ出力WCKQQXがDラッチ回路22の負側のデータ入力に入力される。また、Dラッチ回路22の正側のデータ出力WCKQがDラッチ回路21の負側のデータ入力に入力され、Dラッチ回路22の負側のデータ出力WCKQXがDラッチ回路21の正側のデータ入力に入力される。
【0022】
Dラッチ回路21、22の各々は、クロック信号ICKQにより駆動され、クロック入力がアクティブ(真)のときにはデータ(信号)入力を出力に伝達させ、クロック入力がインアクティブ(偽)のときには出力状態を保持する。すなわち、第2の分周回路20において、クロック信号ICKQがローレベルのとき、Dラッチ回路21はデータ入力をデータ出力に伝達させ、Dラッチ回路22はデータ出力を保持する。また、クロック信号ICKQがハイレベルのとき、Dラッチ回路21はデータ出力を保持し、Dラッチ回路22はデータ入力をデータ出力に伝達させる。
【0023】
したがって、第2の分周回路20では、クロック信号ICKQが立ち上がる(ローレベルからハイレベルに変化する)毎に、分周クロック信号としてのDラッチ回路22のデータ出力WCKQ、WCKQXが反転する。これにより、入力されるクロック信号ICKQを2分周した分周クロック信号WCKQと、分周クロック信号WCKQの反転信号である分周クロック信号WCKQXとが生成される。
【0024】
モニタ回路30は、第1の分周回路10が生成する分周クロック信号WCKIと第2の分周回路20が生成する分周クロック信号WCKQとの間の位相関係を検出する。モニタ回路30は、検出した位相関係に応じて、分周クロック信号WCKIと分周クロック信号WCKQとの間の位相関係を示すモニタ信号MONOUTを出力する。
【0025】
モニタ回路30は、2つのDラッチ回路31、32を有する。第1の分周回路10が生成する分周クロック信号WCKIがDラッチ回路31のデータ入力に入力され、Dラッチ回路31のデータ出力がDラッチ回路32のデータ入力に入力される。Dラッチ回路32のデータ出力が、モニタ信号MONOUTとして出力される。
【0026】
Dラッチ回路31、32の各々は、第2の分周回路20が有するDラッチ回路21の正側のデータ出力WCKQQにより駆動される。モニタ回路30は、クロック入力としてのデータ出力WCKQQがアクティブ(真)のときにはデータ(信号)入力を出力に伝達させ、クロック入力がインアクティブ(偽)のときには出力状態を保持する。すなわち、モニタ回路30において、データ出力WCKQQがローレベルのとき、Dラッチ回路31はデータ入力をデータ出力に伝達させ、Dラッチ回路32はデータ出力を保持する。また、データ出力WCKQQがハイレベルのとき、Dラッチ回路31はデータ出力を保持し、Dラッチ回路32はデータ入力をデータ出力に伝達させる。
【0027】
このような構成によりモニタ回路30において、分周クロック信号WCKIとデータ出力WCKQQとの間の位相関係が図2Aに示すような場合、モニタ信号MONOUTがハイレベルとなる。分周クロック信号WCKIとデータ出力WCKQQとが図2Aに示すような位相関係になる場合、第1の分周回路10が生成する分周クロック信号WCKIと第2の分周回路20が生成する分周クロック信号WCKQとの間の位相関係は、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係とは逆になる。すなわち、分周クロック信号WCKQは、分周クロック信号WCKIより位相が進んでいる。このように、モニタ回路30は、分周クロック信号WCKIと分周クロック信号WCKQとの間の位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係とは逆である場合、ハイレベルのモニタ信号MONOUTを出力する。
【0028】
また、モニタ回路30において、分周クロック信号WCKIとデータ出力WCKQQとの間の位相関係が図2Bに示すような場合、モニタ信号MONOUTがローレベルとなる。分周クロック信号WCKIとデータ出力WCKQQとが図2Bに示すような位相関係になる場合、第1の分周回路10が生成する分周クロック信号WCKIと第2の分周回路20が生成する分周クロック信号WCKQとの間の位相関係は、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じである。すなわち、分周クロック信号WCKQは、分周クロック信号WCKIより位相が遅れている。このように、モニタ回路30は、分周クロック信号WCKIと分周クロック信号WCKQとの間の位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じである場合、ローレベルのモニタ信号MONOUTを出力する。
【0029】
第1の選択回路40は、第1の分周回路10で生成された分周クロック信号WCKIとその反転信号である分周クロック信号WCKIXとが入力される。第1の選択回路40は、入力される選択信号に応じて、分周クロック信号WCKI及び分周クロック信号WCKIXの一方を分周クロック信号OCKIとして出力し、分周クロック信号WCKI及び分周クロック信号WCKIXの他方を分周クロック信号OCKIXとして出力する。
【0030】
図1に示した例では、第1の選択回路40に入力される選択信号はローレベルとしており、第1の選択回路40は、常に、分周クロック信号WCKIを分周クロック信号OCKIとして出力し、分周クロック信号WCKIXを分周クロック信号OCKIXとして出力する。ここで、図1に示した例では、第1の選択回路40の出力の選択は固定としているため、機能的には第1の選択回路40を設けなくても良いが、第1の選択回路40を設け、各分周クロック信号の伝送経路を同じ回路構成とすることで遅延や負荷等の伝送特性を揃えることができる。
【0031】
第2の選択回路50は、第2の分周回路20で生成された分周クロック信号WCKQとその反転信号である分周クロック信号WCKQXとが入力される。第2の選択回路50は、選択信号として入力されるモニタ信号MONOUTに応じて、分周クロック信号WCKQ及び分周クロック信号WCKQXの一方を分周クロック信号OCKQとして出力し、分周クロック信号WCKQ及び分周クロック信号WCKQXの他方を分周クロック信号OCKQXとして出力する。
【0032】
図3は、第2の選択回路50の構成例を示す図である。第2の選択回路50は、スイッチ51、52、53、54及びインバータ55を有する。分周クロック信号WCKQの信号線と分周クロック信号OCKQの信号線との間にスイッチ51が配置され、分周クロック信号WCKQXの信号線と分周クロック信号OCKQXの信号線との間にスイッチ52が配置される。また、分周クロック信号WCKQの信号線と分周クロック信号OCKQXの信号線との間にスイッチ53が配置され、分周クロック信号WCKQXの信号線と分周クロック信号OCKQの信号線との間にスイッチ54が配置される。
【0033】
スイッチ51、52は、インバータ55を介して供給されるモニタ信号MONOUTにより制御され、スイッチ53、54は、モニタ信号MONOUTにより制御される。具体的には、スイッチ51、52は、モニタ信号MONOUTがローレベルのときに導通状態(閉状態)になり、モニタ信号MONOUTがハイレベルのときに非導通状態(開状態)になる。一方、スイッチ53、54は、モニタ信号MONOUTがハイレベルのときに導通状態(閉状態)になり、モニタ信号MONOUTがローレベルのときに非導通状態(開状態)になる。
【0034】
したがって、第2の選択回路50は、選択信号として入力されるモニタ信号MONOUTがローレベルである場合、分周クロック信号WCKQを分周クロック信号OCKQとして出力し、分周クロック信号WCKQXを分周クロック信号OCKQXとして出力する。また、第2の選択回路50は、モニタ信号MONOUTがハイレベルである場合、分周クロック信号WCKQXを分周クロック信号OCKQとして出力し、分周クロック信号WCKQを分周クロック信号OCKQXとして出力する。
【0035】
図1に示した本実施形態における分周回路は、モニタ信号MONOUTがローレベル、すなわち第1の分周回路10が生成する分周クロック信号WCKIと第2の分周回路20が生成する分周クロック信号WCKQとの間の位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じである場合、分周クロック信号WCKQを分周クロック信号OCKQとして出力する。一方、モニタ信号MONOUTがハイレベル、すなわち第1の分周回路10が生成する分周クロック信号WCKIと第2の分周回路20が生成する分周クロック信号WCKQとの間の位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係とは逆である場合、分周クロック信号WCKQの反転信号である分周クロック信号WCKQXを分周クロック信号OCKQとして出力する。
【0036】
これにより、例えば図4に示すように、第1の分周回路10が生成する分周クロック信号WCKIと第2の分周回路20が生成する分周クロック信号WCKQとの間の位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じであり、分周クロック信号WCKQを分周クロック信号OCKQとして出力しているとする。すなわち、分周クロック信号OCKIに対する位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じになるように、分周クロック信号WCKQを分周クロック信号OCKQとして出力しているとする。
【0037】
このとき、ノイズの影響等により一部のクロック信号が急に反転して、分周クロック信号WCKIと分周クロック信号WCKQとの間の位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係とは逆になると、モニタ信号MONOUTがハイレベルに変化して、分周クロック信号WCKQの反転信号である分周クロック信号WCKQXが分周クロック信号OCKQとして出力される。すなわち、分周クロック信号OCKIに対する位相関係が、クロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じになるように、分周クロック信号WCKQの反転信号である分周クロック信号WCKQXを分周クロック信号OCKQとして出力する。
【0038】
したがって、図1に示した本実施形態における分周回路によれば、第1の分周回路10で生成される分周クロック信号と第2の分周回路20で生成される分周クロック信号との間の位相関係に応じて、第2の分周回路20で生成される非反転、反転の分周クロック信号の一方を選択的に出力することで、入力されるクロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じ位相関係を有する分周クロック信号OCKIと分周クロック信号OCKQとを出力することが可能となる。例えば、分周クロック信号OCKIと分周クロック信号OCKQとの間の位相関係が、クロック信号の不安定性により所望の位相関係と異なる状態に変わってしまった場合でも、所望の位相関係となるように自動的に修復することができる。
【0039】
なお、前述した説明では、入力されるクロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と同じ位相関係を有する分周クロック信号OCKIと分周クロック信号OCKQとを出力する例を説明した。しかし、本実施形態はこれに限定されず、第2の選択回路50等の構成を適宜変更することで、入力されるクロック信号ICKIとクロック信号ICKQとの間の位相関係と逆の位相関係を有する分周クロック信号OCKIと分周クロック信号OCKQとを出力することも可能である。
【0040】
前述した本実施形態における分周回路が適用される回路の1つに、デマルチプレクサ回路がある。デマルチプレクサ回路は、シリアルデータ信号をパラレルデータ信号に変換する回路であり、シリアル-パラレル変換に分周クロック信号が用いられる。また、伝送速度の高速化や、再生クロック制御のためのバウンダリ検出を行うために、単一のクロック信号のみでなく、一定の位相差を有する複数のクロック信号が用いられる。
【0041】
図5は、本実施形態におけるデマルチプレクサ回路の構成例を示す図である。なお、本例においては、デマルチプレクサ回路の前段の回路において、シリアルデータ信号からクロック信号IDTCLKを用いてデータ信号IDT0が取得され、クロック信号IDTCLKの反転信号(180度の位相差を有するクロック信号)を用いてデータ信号IDT1が取得されているものとする。また、シリアルデータ信号からクロック信号IBDCLKを用いてバウンダリ信号IBD0が取得され、クロック信号IBDCLKの反転信号(180度の位相差を有するクロック信号)を用いてバウンダリ信号IBD1が取得されているものとする。ここで、クロック信号IBDCLKは、クロック信号IDTCLKに対して90度の位相差を有しており、クロック信号IDTCLKより位相が遅れているものとする。
【0042】
分周回路101は、クロック信号IDTCLKが入力され、クロック信号IDTCLKを2分周した分周クロック信号を生成する。分周回路101は、図1に示した分周回路における第1の分周回路10及び第1の選択回路40に対応する構成を有する。分周回路102は、分周回路101で生成された分周クロック信号を2分周した分周クロック信号を生成し、分周回路103は、分周回路102で生成された分周クロック信号を2分周した分周クロック信号を生成する。分周回路103の出力は、分周クロックODTCLKとして、パラレルの出力データ信号ODT<15:0>及び出力バウンダリ信号OBD<15:0>とともに出力される。
【0043】
また、分周回路104は、クロック信号IBDCLKが入力され、クロック信号IBDCLKを2分周した分周クロック信号を生成する。分周回路104は、図1に示した分周回路における第2の分周回路20、モニタ回路30、及び第2の選択回路50に対応する構成を有する。分周回路104は、分周回路101で生成された分周クロック信号に対する位相関係が、クロック信号IDTCLKとクロック信号IBDCLKとの間の位相関係と同じになるように、クロック信号IBDCLKを2分周した分周クロック信号又はその反転信号の一方を選択して出力する。
【0044】
デマルチプレクサ105は、分周回路101で生成された分周クロック信号を用いて、データ信号IDT0及びデータ信号IDT1からなる2ビット幅のデータ信号を4ビット幅のデータ信号に変換する。デマルチプレクサ106は、分周回路102で生成された分周クロック信号を用いて、デマルチプレクサ105から出力される4ビット幅のデータ信号を8ビット幅のデータ信号に変換する。
【0045】
デマルチプレクサ107は、分周回路103で生成された分周クロック信号を用いて、デマルチプレクサ106から出力される8ビット幅のデータ信号を16ビット幅のデータ信号に変換する。バッファ108は、デマルチプレクサ107から出力される16ビット幅のデータ信号をパラレルの出力データ信号ODT<15:0>として出力する。
【0046】
デマルチプレクサ109は、分周回路104で生成された分周クロック信号を用いて、バウンダリ信号IBD0及びバウンダリ信号IBD1からなる2ビット幅のバウンダリ信号を4ビット幅のバウンダリ信号に変換する。このように、デマルチプレクサ109が、クロック信号IBDCLKを分周した分周クロック信号を用いてデータ変換を行うことでタイミングマージンを確保することができる。デマルチプレクサ110は、分周回路102で生成された分周クロック信号を用いて、デマルチプレクサ109から出力される4ビット幅のバウンダリ信号を8ビット幅のバウンダリ信号に変換する。
【0047】
デマルチプレクサ111は、分周回路103で生成された分周クロック信号を用いて、デマルチプレクサ110から出力される8ビット幅のバウンダリ信号を16ビット幅のバウンダリ信号に変換する。バッファ112は、デマルチプレクサ111から出力される16ビット幅のバウンダリ信号をパラレルの出力バウンダリ信号OBD<15:0>として出力する。
【0048】
このように本実施形態における分周回路を適用することで、デマルチプレクサ109が、クロック信号IDTCLKに対して一定の位相差を有するクロック信号IBDCLKを分周した分周クロック信号を用いてデータ変換を行う場合に、適切な位相関係を有する分周クロック信号を用いてデータ変換を行うことができる。
【0049】
図6は、本実施形態における半導体集積回路の構成例を示す図である。本実施形態における半導体集積回路201は、入力シリアル信号をパラレル信号に変換するデシリアライザ回路の機能を有する受信回路202、及び受信回路202からのパラレル信号(データ)を受けて処理動作を行うロジック回路等の内部回路211を有する。
【0050】
受信回路202は、フロントエンド部203、クロックデータリカバリ回路207、及びクロック生成部208を有する。フロントエンド部203は、差動バッファ204、コンパレータ(比較器)205、及びデマルチプレクサ回路206を有する。差動バッファ204は、伝送路等を介して伝送された差動の入力シリアル信号RXIN、RXINXを受ける。コンパレータ205は、入力シリアル信号の符号(データ)を判定する。
【0051】
デマルチプレクサ回路206は、例えば図5に示したデマルチプレクサ回路であり、コンパレータ205の出力に対してシリアル-パラレル変換を行い、パラレルのデータ信号DT、バウンダリ信号BD、及び受信データクロック信号を出力する。デマルチプレクサ回路206から出力されるパラレルのデータ信号DT及び受信データクロック信号は、受信データ信号RXOUT及び受信クロック信号RXCLKとして内部回路211に出力される。
【0052】
クロックデータリカバリ回路207は、受信した信号を基にクロック生成部208が出力する内部クロック信号の位相を適切に制御する。クロックデータリカバリ回路207は、デマルチプレクサ回路206から出力されるデータ信号DT及びバウンダリ信号BDに基づいて、クロック生成部208が出力する内部クロック信号の位相が入力シリアル信号に対して進んでいるか遅れているかを判定する。また、クロックデータリカバリ回路207は、その判定結果に応じて、内部クロック信号の位相を進ませる、又は遅らせるための位相調整コードを生成し出力する。
【0053】
クロック生成部208は、クロックジェネレータ209及び位相補間回路210を有する。クロックジェネレータ209は、リファレンスクロック信号を生成して位相補間回路210に供給する。位相補間回路210は、クロックジェネレータ209から供給されるリファレンスクロック信号に対してクロックデータリカバリ回路207からの位相調整コードに応じた位相の制御を行い、内部クロック信号としてコンパレータ205及びデマルチプレクサ回路206に出力する。
【0054】
クロック生成部208が出力する内部クロック信号を用いて、コンパレータ205が適切なタイミングで入力シリアル信号のサンプリングを行い、デマルチプレクサ回路206がシリアル-パラレル変換を行う。受信回路202から出力される受信データ信号RXOUTは、受信クロック信号RXCLKで動作するフリップフロップ212によって内部回路211に取り込まれ処理等が行われる。
【0055】
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上のように、デマルチプレクサ回路においてデータ変換を行う場合に、適切な位相関係を有する分周クロック信号を用いてデータ変換を行い、タイミングマージンを確保することができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B