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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-02
(45)【発行日】2022-08-10
(54)【発明の名称】積層セラミック電子部品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20220803BHJP
【FI】
H01G4/30 311A
H01G4/30 311F
H01G4/30 517
H01G4/30 512
H01G4/30 201N
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018055675
(22)【出願日】2018-03-23
(65)【公開番号】P2019169588
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(72)【発明者】
【氏名】福岡 哲彦
(72)【発明者】
【氏名】楠本 昌司
(72)【発明者】
【氏名】小川 隆
(72)【発明者】
【氏名】水野 高太郎
【審査官】上谷 奈那
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-237714(JP,A)
【文献】特開2000-299244(JP,A)
【文献】特開2001-102240(JP,A)
【文献】特開2015-026721(JP,A)
【文献】特開昭62-111411(JP,A)
【文献】特開2006-032428(JP,A)
【文献】特開2004-221099(JP,A)
【文献】特開2017-112320(JP,A)
【文献】特開2014-187216(JP,A)
【文献】特開2006-351820(JP,A)
【文献】特開2004-273934(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部電極が形成された複数のセラミックシートを第1方向に沿って順に積層し、かつ各セラミックシートを積層する度に前記各セラミックシートを前記第1方向と平行でかつ逆向きの第2方向に加圧することで、前記第1方向に向いた第1主面と、前記第2方向に向いた第2主面と、を有する積層シートを作製し、
作製された前記積層シートの前記第1主面を第1保持部材に保持させ、
前記第1保持部材に保持された前記積層シートの前記第2主面を第2保持部材に保持させ、
前記第2保持部材に保持された前記積層シートから前記第1保持部材を除去し、
前記第1主面から切断刃を挿入して、前記第1保持部材が除去され前記第2保持部材に保持された前記積層シートを切断することで、前記内部電極が露出した切断面を有する積層チップを作製し、
前記積層チップの前記切断面にサイドマージン部を形成する
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記切断刃は、押し切り刃である
積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項3】
保持部材の第1方向を向く面上に、内部電極が形成された複数のセラミックシートを前記第1方向に沿って順に積層し、かつ各セラミックシートを積層する度に前記各セラミックシートを前記第1方向と平行でかつ逆向きの第2方向に加圧することで、前記第1方向に向いた第1主面と、前記保持部材によって保持され前記第2方向に向いた第2主面と、を有する積層シートを作製し、
前記第1主面から切断刃を挿入して前記保持部材に保持された前記積層シートを切断することで、前記内部電極が露出した切断面を有する積層チップを作製し、
前記積層チップの前記切断面にサイドマージン部を形成する
積層セラミック電子部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイドマージン部が後付けされる積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型化及び高性能化に伴い、電子機器に用いられる積層セラミック電子部品に対する小型化及び大容量化の要望がますます強くなってきている。この要望に応えるためには、積層セラミック電子部品のセラミック層間に積層される内部電極の交差面積を十分確保することが有効である。
【0003】
この一方で、一般的な積層セラミック電子部品の製造方法では、各工程(例えば、内部電極のパターニング、積層シートの切断など)の精度により、内部電極の積層ズレ等が生じ、内部電極の交差面積が減少することがある。
【0004】
そこで、特許文献1には、積層シート(マザーブロック)を切断することにより、側面に内部電極が露出した積層チップ(グリーンチップ)が作製され、この積層チップの側面にサイドマージン部(生のセラミック保護層)が設けられた生の部品本体を作製する、積層セラミック電子部品の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-209539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、積層シートを切断する工程において、切断面で切断刃による引き摺りが生じ、当該切断面に露出する内部電極間で短絡不良が発生しやすかった。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、積層シートの切断面において内部電極間の短絡不良を防止することが可能な積層セラミック電子部品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、
内部電極が形成された複数のセラミックシートを第1方向に沿って順に積層し、かつ各セラミックシートを積層する度に上記各セラミックシートを上記第1方向と平行でかつ逆向きの第2方向に加圧することで、上記第1方向に向いた第1主面と、上記第2方向に向いた第2主面と、を有する積層シートが作製される。
上記第1主面から切断刃を挿入して上記積層シートを切断することで、上記内部電極が露出した切断面を有する積層チップが作製される。
上記積層チップの上記切断面にサイドマージン部が形成される。
【0009】
上記構成によれば、積層時の加圧回数の累積によって積層シートの第2主面側が圧密化される。このため、第1主面側では第2主面側よりも密度及び硬度が低くなる。硬度の高い第2主面ではなく、硬度の低い第1主面から切断刃を挿入することで、切断刃の受けるダメージを低減させ、刃こぼれを防止することができる。したがって、切断面に傷が形成されることを防止し、内部電極間の短絡不良を防止することができる。
【0010】
例えば、上記切断刃は、押し切り刃であってもよい。
押し切り刃の場合、刃こぼれすると刃の断片を引き摺りながら切断することになり、切断面に傷が付きやすい。上記構成を適用することで、引き摺り傷をより効果的に防止することができる。
【0011】
上記積層セラミック電子部品の製造方法は、さらに、
作製された上記積層シートの上記第1主面を第1保持部材に保持させ、
上記第1保持部材に保持された上記積層シートの上記第2主面を第2保持部材に保持させ、
上記第2保持部材に保持された上記積層シートから上記第1保持部材を除去し、
上記第1保持部材が除去され上記第2保持部材に保持された上記積層シートを切断する
工程を含んでいてもよい。
【0012】
これにより、第2保持部材に保持された状態で積層シートを切断することができ、切断後の積層チップの取り扱いが容易になる。また、保持部材を用いつつも第1主面を開放面とすることができるため、第1主面から容易に切断刃を挿入することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、積層シートの切断面において内部電極間の短絡不良を防止することが可能な積層セラミック電子部品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。
図2】上記積層セラミックコンデンサのA-A'線に沿った断面図である。
図3】上記積層セラミックコンデンサのB-B'線に沿った断面図である。
図4】上記積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。
図5】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す平面図である。
図6】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。
図7】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す断面図である。
図8】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す断面図である。
図9】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す断面図である。
図10】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す断面図である。
図11】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す平面図である。
図12】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す断面図である。
図13】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。
図14】上記積層セラミックコンデンサの製造過程を示す斜視図である。
図15】上記積層セラミックコンデンサの製造過程において、積層チップの側面を撮像した画像を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
【0016】
[積層セラミックコンデンサ10の構成]
図1~3は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10を示す図である。図1は、積層セラミックコンデンサ10の斜視図である。図2は、積層セラミックコンデンサ10の図1のA-A'線に沿った断面図である。図3は、積層セラミックコンデンサ10のB-B'線に沿った断面図である。
【0017】
積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を具備する。セラミック素体11は、典型的には、X軸方向を向いた2つの端面11a,11bと、Y軸方向を向いた2つの側面11c,11dと、Z軸方向を向いた2つの主面11e,11fと、を有する。セラミック素体11の各面を接続する稜部は面取りされている。
【0018】
なお、セラミック素体11の形状は、上記のものに限定されない。つまり、セラミック素体11は、図1~3に示すような直方体形状でなくてもよい。例えば、セラミック素体11の各面は曲面であってもよく、セラミック素体11は全体として丸みを帯びた形状であってもよい。
【0019】
セラミック素体11のサイズは特に限定されないが、例えばZ軸方向に沿った高さ寸法が0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上のものが好適である。なお、各寸法は、各方向に沿った最も大きい寸法とする。
【0020】
外部電極14,15は、セラミック素体11の端面11a,11bを覆い、端面11a,11bに接続する4つの面(主面11e,11f及び側面11c,11d)に延出している。これにより、外部電極14,15のいずれにおいても、X-Z平面に平行な断面及びX-Y平面に平行な断面の形状がU字状となっている。
【0021】
セラミック素体11は、積層チップ16と、サイドマージン部17と、を有する。サイドマージン部17は、積層チップ16のY軸方向を向いた両側面の全領域をそれぞれ覆っている。
【0022】
積層チップ16は、容量形成部19と、第1カバー部20aと、第2カバー部20bと、を有する。第1カバー部20aは、容量形成部19のZ軸方向上面を覆っており、第2カバー部20bは、容量形成部19のZ軸方向下面を覆っている。容量形成部19は、複数のセラミック層18と、複数の第1内部電極12と、複数の第2内部電極13と、を有する。カバー部20a,20bには、内部電極12,13が設けられていない。
【0023】
セラミック素体11では、容量形成部19における外部電極14,15が設けられた端面11a,11b以外の面がサイドマージン部17及びカバー部20a,20bによって覆われている。サイドマージン部17及びカバー部20a,20bは、主に、容量形成部19の周囲を保護し、内部電極12,13の絶縁性を確保する機能を有する。
【0024】
内部電極12,13は、Z軸方向に積層された複数のセラミック層18の間に、Z軸方向に沿って交互に配置されている。第1内部電極12は、第1外部電極14に接続され、第2外部電極15から離間している。第2内部電極13は、第2外部電極15に接続され、第1外部電極14から離間している。内部電極12,13は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等の良導性の金属を主成分として構成される。
【0025】
容量形成部19における内部電極12,13間のセラミック層18は、誘電体セラミックスによって形成されている。積層セラミックコンデンサ10では、容量形成部19における容量を大きくするために、セラミック層18を構成する誘電体セラミックスとして高誘電率のものが用いられる。
【0026】
より具体的に、積層セラミックコンデンサ10では、セラミック層18を構成する高誘電率の誘電体セラミックスとして、チタン酸バリウム(BaTiO)系材料の多結晶体、つまりバリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含むペロブスカイト構造の多結晶体を用いる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では大容量が得られる。
【0027】
なお、セラミック層18は、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)系、チタン酸カルシウム(CaTiO)系、チタン酸マグネシウム(MgTiO)系、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)系、チタン酸ジルコン酸カルシウム(Ca(Zr,Ti)O)系、ジルコン酸バリウム(BaZrO)系、酸化チタン(TiO)系などで構成してもよい。
【0028】
サイドマージン部17及びカバー部20a,20bも、誘電体セラミックスによって形成されている。サイドマージン部17及びカバー部20a,20bを形成する材料は、絶縁性セラミックスであればよいが、セラミック層18と同様の誘電体セラミックスを用いることによりセラミック素体11における内部応力が抑制される。
【0029】
上記の構成により、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、第1内部電極12と第2内部電極13との間の複数のセラミック層18に電圧が加わる。これにより、積層セラミックコンデンサ10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間の電圧に応じた電荷が蓄えられる。
【0030】
なお、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ10の基本構成は、図1~3に示す構成に限定されず、適宜変更可能である。例えば、内部電極12,13の枚数やセラミック層18の厚さは、積層セラミックコンデンサ10に求められるサイズや性能に応じて、適宜決定可能である。
【0031】
[積層セラミックコンデンサ10の製造方法]
図4は、積層セラミックコンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。図5~14は、積層セラミックコンデンサ10の製造過程を示す図である。以下、積層セラミックコンデンサ10の製造方法について、図4に沿って、図5~14を適宜参照しながら説明する。
【0032】
(ステップS01:セラミックシート準備)
ステップS01では、容量形成部19を形成するための第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102と、カバー部20a,20bを形成するための第3セラミックシート103と、を準備する。セラミックシート101,102,103は、誘電体セラミックスを主成分とする未焼成の誘電体グリーンシートとして構成される。
【0033】
セラミックシート101,102,103は、例えば、ロールコーターやドクターブレードなどを用いてシート状に成形される。セラミックシート101,102,103の厚さは適宜調整可能である。
【0034】
図5は、セラミックシート101,102,103の平面図である。この段階では、セラミックシート101,102,103が、個片化されていない大判のシートとして構成される。図5には、各積層セラミックコンデンサ10ごとに個片化する際の切断線Lx,Lyが示されている。切断線LxはX軸に平行であり、切断線LyはY軸に平行である。
【0035】
図5に示すように、第1セラミックシート101には第1内部電極12に対応する未焼成の第1内部電極112が形成され、第2セラミックシート102には第2内部電極13に対応する未焼成の第2内部電極113が形成されている。なお、カバー部20a,20bに対応する第3セラミックシート103には内部電極が形成されていない。
【0036】
内部電極112,113は、任意の導電性ペーストをセラミックシート101,102に塗布することによって形成することができる。導電性ペーストの塗布方法は、公知の技術から任意に選択可能である。例えば、導電性ペーストの塗布には、スクリーン印刷法やグラビア印刷法を用いることができる。
【0037】
内部電極112,113は、Y軸方向に沿って延びる複数の帯状にパターニングされている。各帯状のパターンは、各切断線Lxを横切りつつ1本の切断線Lyに沿って延びている。隣り合う帯状のパターンは、1本の切断線Lyを挟んでX軸方向に離間して配置されている。
【0038】
(ステップS02:積層シート作製)
ステップS02では、ステップS01で準備したセラミックシート101,102,103を、Z軸方向に平行な第1方向Z1に沿って図6に示す順に積層することにより、積層シート104を作製する。
【0039】
ステップS02では、まず第3セラミックシート103を第1方向Z1に沿って複数枚積層し、第1積層体105を形成する。第1積層体105における第3セラミックシート103の積層枚数は、図示の例に限定されない。第1積層体105は、第2カバー部20bに対応する。第1積層体105のうち、Z軸方向に平行でかつ第1方向Z1とは逆の第2方向Z2に向く面は、積層シート104の第2主面S2を構成する。
【0040】
続いて、第1積層体105上に、第1セラミックシート101及び第2セラミックシート102を第1方向Z1に交互に積層し、第2積層体106を形成する。第2積層体106は、容量形成部19に対応する。
【0041】
そして、第2積層体106上に、第1方向Z1に沿って第3セラミックシート103を複数枚積層し、第3積層体107を形成する。第3積層体107における第3セラミックシート103の積層枚数は、図示の例に限定されない。第3積層体107は、第1カバー部20aに対応する。第3積層体107の第1方向Z1に向く面は、積層シート104の第1主面S1を構成する。
【0042】
本ステップでは、新たなセラミックシートを積層する度に、第2方向Z2に向かって当該セラミックシートを積層途中の積層体に仮圧着する。これにより、新たなセラミックシートが既に積層されたセラミックシートと密着し、積層過程における各セラミックシートの剥離を防止することができる。
【0043】
図7は、本ステップの詳細について説明する模式的な断面図である。なお、図7~10において内部電極112,113の図示は省略している。
【0044】
まず、図7Aに示すように、積層途中の積層体P1が、Z軸方向に相互に対向する載置板B1と加圧板B2とに挟まれて配置されている。積層体P1は、1又は複数のセラミックシートが第1方向Z1に積層されたものとする。積層体P1の第2主面S2は、載置板B1に対向している。
【0045】
続いて、図7Bに示すように、積層体P1の第1方向Z1に向いた面Paに、新たなセラミックシートCが積層される。
【0046】
そして、加圧板B2が第2方向Z2に移動し、新たなセラミックシートCと積層体P1とを第2方向Z2に加圧する。これにより、図7Cに示すように、セラミックシートCが積層体P1に仮圧着され、積層体P2が形成される。仮圧着には、例えば、一軸加圧などを用いることができる。
【0047】
図7に示す一連の工程を、所定の積層枚数に対応する回数繰り返し、積層シート104が形成される。
【0048】
載置板B1及び加圧板B2は、付加される圧力に十分耐えうる強度を有すればよく、例えば金属板で構成される。載置板B1と第2主面S2との間には、必要に応じて、シリコン樹脂等で形成された弱粘着性のシート材B3を配置してもよい。これにより、積層時における積層体P1のズレを防止することができる。
【0049】
さらに、全てのセラミックシート101,102,103が積層された後にも、積層シート104に対して同様に圧着を行う。この場合は、仮圧着と同一の加圧機構を用いてもよいし、静水圧加圧など他の加圧機構を用いてもよい。
【0050】
本ステップでは、セラミックシートの積層体に対して、積層シート104におけるセラミックシートの積層枚数とほぼ同一の回数、加圧処理が行われることとなる。つまり、第2主面S2側と第1主面S1側では加圧された回数が大きく異なるため、これらの間に密度及び硬度の差が生じる。
【0051】
(ステップS03:第1テープ貼付)
本ステップでは、図8に示すように、積層シート104の第1主面S1を第1テープ(第1保持部材)T1に貼り付け、第1主面S1を第1テープT1に保持させる。第1テープT1は、例えば粘着力の管理ができるテープであり、熱や紫外線照射によって粘着力が変化する材料を用いることができる。これにより、ステップS05において第1テープT1を容易に除去することができる。なお、図8では、積層シート104が載置板B1及びシート材B3上に配置されている態様を示しているが、積層シート104を他のシート材、板材等に移載してから行ってもよい。
【0052】
(ステップS04:第2テープ貼付)
本ステップでは、図9に示すように、第1テープT1に保持された積層シート104の第2主面S2を第2テープ(第2保持部材)T2に貼り付け、第2主面S2を第2テープT2に保持させる。第2テープの貼り付けは、載置板B1及びシート材B3から積層シート104を離間させ、第1テープT1で積層シート104を支持しながら行われる。これにより、ステップS06の切断工程におけるハンドリング性を高めることができる。第2テープT2も、第1テープT1と同様に粘着力の管理ができるテープを用いることができる。
【0053】
第2テープの貼り付けは、図9のように第2主面S2(第2方向Z2)をZ軸方向下方に向けた状態で行われてもよいし、第2主面S2(第2方向Z2)をZ軸方向上方に向けた状態に反転して行われてもよい。
【0054】
(ステップS05:第1テープ除去)
本ステップでは、図10に示すように、第1テープT1を第1主面S1から剥がし、積層シート104から第1テープT1を除去する。第1テープT1の除去方法としては、第1テープT1の材料に応じた粘着力を低下させる方法であればよく、第1テープT1の加熱や紫外線照射等が挙げられる。本ステップにより、第1主面S1が開放される。一方、第2主面S2は、第2テープT2に貼り付けられた状態を維持している。
【0055】
(ステップS06:切断)
本ステップでは、図11に示すように、積層シート104を切断線Lx,Lyに沿って切断することにより、未焼成の積層チップ116を作製する。積層チップ116は、焼成後の積層チップ16に対応する。
【0056】
図12は、本ステップの詳細について説明する模式的な断面図である。
【0057】
まず、図12(A)に示すように、第2方向Z2に向けられた切断刃Kを、積層シート104の第1主面S1のZ軸方向上方に配置する。切断刃Kは、押し切り刃として構成される。積層シート104は、第2テープT2によって保持されている。
【0058】
次に、図12(B)に示すように、切断刃Kを第2方向Z2に移動させ、積層シート104の第1主面S1に挿入し、第1主面S1から第2主面S2に向かって積層シート104を切断する。切断刃Kは、第2テープT2に到達し、かつ第2テープT2を完全に切断しないように調整される。第2テープT2を用いることにより、個片化後も複数の積層チップ116を一括して扱うことが可能となる。
【0059】
最後に、図12(C)に示すように、切断刃Kを第1方向Z1に移動させて、積層シート104から切断刃Kを引き抜く。これにより、積層シート104が複数の積層チップ116に個片化される。第2テープT2は、切断後、所定のタイミングで積層チップ116から除去される。
【0060】
図13は、ステップS03で得られる積層チップ116の斜視図である。積層チップ116には、容量形成部119及びカバー部120が形成されている。積層チップ116の切断面である両側面S3,S4からは、内部電極112,113の端部が露出している。内部電極112,113の間にはセラミック層118が形成されている。
【0061】
(ステップS07:サイドマージン部形成)
本ステップでは、積層チップ116の側面S3,S4に未焼成のサイドマージン部117を設ける。これにより、図14に示す未焼成のセラミック素体111が作製される。なお、本ステップは、予め積層チップ116から第2テープT2を除去し、積層チップ116の向きを90度回転させて行われる。
【0062】
サイドマージン部117は、例えば、積層チップ116の側面S3,S4にセラミックシートを貼り付けることにより形成することができる。あるいは、サイドマージン部117は、例えば塗布やディップなどによって積層チップ116の側面S3,S4をセラミックスラリーでコーティングすることにより形成することもできる。
【0063】
(ステップS08:焼成)
本ステップでは、ステップS07で得られた未焼成のセラミック素体111を焼結させることにより、図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10のセラミック素体11を作製する。つまり、ステップS08により、積層チップ116が積層チップ16になり、サイドマージン部117がサイドマージン部17になる。
【0064】
本ステップおける焼成温度は、セラミック素体111の焼結温度に基づいて決定可能である。例えば、誘電体セラミックスとしてチタン酸バリウム系材料を用いる場合には、焼成温度を1000~1300℃程度とすることができる。焼成は、例えば、還元雰囲気下、又は低酸素分圧雰囲気下において行うことができる。
【0065】
(ステップS09:外部電極形成)
本ステップでは、ステップS08で得られたセラミック素体11に外部電極14,15を形成することにより、図1~3に示す積層セラミックコンデンサ10を作製する。外部電極14,15は、例えば、端面11a,11bに塗布された未焼成の電極材料を焼き付け、当該焼き付けられた導電膜を下地膜として電解メッキなどのメッキ処理を行うことにより、形成される。
【0066】
なお、上記のステップS09における処理の一部を、ステップS08の前に行ってもよい。例えば、ステップS08の前に未焼成のセラミック素体111の端面11a,11bに未焼成の電極材料を塗布してもよい。これにより、ステップS08において、未焼成のセラミック素体111の焼成と電極材料の焼き付けとを同時に行うことができる。
【0067】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、第1主面S1から第2主面S2に向かって積層シート104を切断する。これにより、硬度の低い第1主面S1に切断刃を挿入することができる。したがって、切断時の切断刃のダメージを低減し、刃こぼれを防止することができる。以下、本実施形態の実施例を用いて作用効果について詳細に説明する。
【0068】
第1主面S1側と第2主面S2側の実際の硬度について確認するため、積層シート104のサンプル1,2を作製した。サンプル1,2は、いずれも、X軸方向の寸法が1.0mm、Y軸方向及びZ軸方向の寸法が0.5mmとなる積層セラミックコンデンサを想定して設計された積層シート104である。各セラミックシートを構成するグリーンシートの厚みは0.8μm、セラミックシートの層数は600層とした。
【0069】
硬度は、ナノインデンテーション法により、室温下でダイヤモンド圧子(三角錐形状、先端設置辺100nm、対稜角80°)を21nm/secにて押し込み、変位と荷重を計測することで求めた。また、具体的に第1主面S1側として、第1主面S1の表面からZ軸方向に30μmの位置を、第2主面S2側として、第2主面S2の表面からZ軸方向に30μmの位置を測定した。なお、測定値は、100個のサンプルの平均値として算出した。
【0070】
表1に、第1主面S1側と第2主面S2側の硬度の測定結果を示す。表1の結果は、サンプル1の第1主面S1側の硬度を1.0として、当該硬度に対する各位置で測定された硬度の相対値を示す。
【0071】
【表1】
【0072】
表1に示すように、サンプル1では、第1主面S1側の硬度(1.0)に対して、第2主面S2側の硬度は1.9であった。
サンプル2では、サンプル1の第1主面S1側の硬度(1.0)に対して、第1主面S1側の硬度は1.2、第2主面S2側の硬度は1.6であった。
つまり、サンプル1,2のいずれも、第1主面S1側と第2主面S2側とで1.5~2.0倍程度の差異が認められた。
【0073】
これらの結果から、第1主面S1側では第2主面S2側よりも硬度が大幅に低いことが確認された。これは、第2主面S2側と第1主面S1側とで加圧される回数が大きく異なるためである。すなわち、第2主面S2を構成する第3セラミックシート103では、ほぼ積層枚数と同じ回数、加圧される。一方で、第1主面S1を構成する第3セラミックシート103では、最後の圧着時のみ加圧される。これにより、第1主面S1側では第2主面S2側よりも圧密化されず、硬度が低くなる。
【0074】
このような硬度の差により、第1主面S1から第2主面S2に向かって切断刃を挿入する場合と、第2主面S2から第1主面S1に向かって切断刃を挿入する場合とで、切断工程における切断刃の受けるダメージは大きく変わると考えられる。
【0075】
そこで、上記サンプル1について、さらに第1主面S1から第2主面S2に向かって切断したサンプル1-1と、第2主面S2から第1主面S1に向かって切断したサンプル1-2と、を作製し、切断面である側面S3,S4の状態を観察した。観察は、側面S3,S4を撮像した画像により行った。
【0076】
図15は、撮像された側面S3,S4の画像を模式的に示す図であり、図15Aはサンプル1-1、図15Bはサンプル1-2の結果をそれぞれ示す。
【0077】
図15Bに示すサンプル1-2では、第2主面S2から第1主面S1に延びる多くの引き摺り傷H2が形成されていた。具体的に、撮像された側面S3,S4では、X軸方向に沿った幅が20μm以上ある引き摺り傷H2が20本以上形成されていた。このような幅を有する引き摺り傷H2は、Y軸方向にもある程度の深さがあるものと推測された。
【0078】
一方で、図15Aに示すサンプル1-1では、数本の引き摺り傷H1は見受けられるものの、各引き摺り傷H1のX軸方向に沿った幅は10μm以下であり、Y軸方向の深さはサンプル1-2の引き摺り傷H2よりも浅いものと推測された。
【0079】
側面S3,S4に多く引き摺り傷H2が形成された後の切断刃Kを観察すると、一部が欠損していた。このことから、切断時に積層シート104から切断刃Kがダメージを受けて、いわゆる刃こぼれが発生し、切断刃Kが欠けた刃の断片を引き摺ることで、多数の深い引き摺り傷H2が形成されるものと考えられる。
【0080】
さらに、側面S3,S4にこのような引き摺り傷H2が形成されることで、内部電極112,113がZ軸方向に展延する。これにより、内部電極112,113間が短絡し、ショートする可能性がある。
【0081】
そこで、上記サンプル1,2を第1主面S1から第2主面S2に向かって切断したサンプル1-1,2-1と、第2主面S2から第1主面S1に向かって切断したサンプル1-2,2-2と、のIR不良率(初期絶縁抵抗不良率)について調べた。IR不良率は、サンプル1-1~2-2の各種サンプルにおいて、全てのチップ数(100個)に対してIR不良と判定されたチップ数の割合として算出した。IR不良の判定は、125℃-95%RHの環境下で、10Vの電圧を印加した状態で72時間保持した後、室温における絶縁抵抗を測定し、1MΩ以下となったものとした。
【0082】
表2に、IR不良率の結果を示す。表2の結果は、サンプル1-1のIR不良率を1.0として、当該IR不良率に対する各サンプルのIR不良率の相対値を示す。
【0083】
【表2】
【0084】
表2に示すように、サンプル1では、第1主面S1から第2主面S2に向かって切断したサンプル1-1に対して、第2主面S2から第1主面S1に向かって切断したサンプル1-2では、IR不良率が3.2倍大きな値となった。
サンプル2でも、同様の結果が得られた。すなわち、第1主面S1から第2主面S2に向かって切断したサンプル2-1に対して、第2主面S2から第1主面S1に向かって切断したサンプル2-2では、IR不良率が2.7倍(サンプル1-1に対しては3.0倍)大きな値となった。
【0085】
さらに、光ビーム加熱抵抗変動法(OBIRCH:Optical Beam Induced Resistance Change)によって側面S3,S4におけるショート等の異常リーク電流が発生している位置を検出し、撮像された側面S3,S4の画像と併せて解析した。この結果、大きな引き摺り傷と異常発生箇所との位置がほぼ合致した。したがって、側面S3,S4に引き摺り傷ができることで、内部電極112,113がショートすることが確認された。
【0086】
以上より、第2主面S2よりも硬度が低い第1主面S1から切断刃Kを挿入することで、IR不良率を低下させることができる。つまり、本実施形態では、切断刃Kの受けるダメージを低減して切断刃Kの欠損を抑制し、側面S3,S4における引き摺り傷の発生を抑制することができ、内部電極112,113(12,13)間の短絡不良を防止することができる。
【0087】
側面S3,S4において短絡不良が発生した場合は、側面S3,S4の研磨工程を追加して引き摺り傷のない面を露出する、あるいは、短絡不良が発生したチップを廃棄する、等の処置が必要となる。つまり、側面S3,S4におけるIR不良率を低減させることで、このような処置の必要性を低下させ、積層セラミックコンデンサ10の製造効率を向上させることができる。
【0088】
一方、従来から、切断後の積層チップのハンドリングを容易にするために、テープ等の保持部材で積層シートのZ軸方向下面を保持しながら当該積層シートを切断することが行われていた。この場合、1種類のテープで対応可能である。すなわち、積層時にZ軸方向最上面となる第1主面にテープを貼り付け、Z軸方向に反転する。これにより、テープが貼り付けられていない第2主面が第1方向に向くことになり、第2主面から切断刃を挿入することができる。
【0089】
つまり、上記方法では、テープに関する工程数は最小限に抑えられるものの、硬度の高い第2主面から切断刃を挿入することになる。したがって、切断刃の刃こぼれが発生しやすく、上述のように切断面に多数の引き摺り傷が形成され、IR不良率が高まることとなる。
【0090】
本実施形態では、あえて第1テープT1及び第2テープT2を用い、第2主面S2にテープT2を貼り付け、第1主面S1に貼り付けた第1テープT1を剥がし、第1主面S1を第1方向Z1に向けて切断工程を行う。これにより、テープに関する工程数は増えるものの、IR不良率を大幅に低減させることができ、結果として製造効率を高めることができる。
【0091】
また、同一の切断刃を用いて切断工程を続けると、徐々に刃こぼれが発生しやすくなり、引き摺り傷が形成されやすくなる。そこで、本実施形態の積層セラミックコンデンサ10の製造方法は、切断工程の後さらに、切断刃の刃こぼれのリスクが高いと判断される場合に新しい切断刃に交換する工程を含んでいてもよい。
【0092】
切断刃の刃こぼれのリスクは、例えば切断刃のカット回数、切断刃によりカットされた積層シートの枚数等に鑑みて決定することができる。
【0093】
あるいは、切断刃の刃こぼれのリスクとして、側面S3,S4における引き摺り傷の状態に鑑みて決定することもできる。例えば、切断後、切断面である側面S3,S4を撮像する工程と、撮像された画像に基づいて側面S3,S4の引き摺り傷を解析する工程と、引き摺り傷の解析結果が所定の条件を満たした場合に新しい切断刃に交換する工程と、を含んでいてもよい。
【0094】
上記満たすべき条件としては、1つの側面S3又はS4を撮像した画像中における引き摺り傷のX軸方向に沿った幅寸法、引き摺り傷の深さ、及び引き摺り傷の本数の少なくとも一つを含んでいればよい。これらの条件における数値範囲は、積層セラミックコンデンサ10のサイズや切断刃の種類等に応じて適宜設定することができる。一例として、1枚の画像(1つの側面S3又はS4)中に、10μm以上のX軸方向に沿った幅寸法を有する引き摺り傷が一定の本数を越えた場合に、新しい切断刃に交換するように規定することができる。
【0095】
上記工程を追加することで、刃こぼれの少ない良好な状態で切断刃を管理することができる。したがって、ショートの発生をより効果的に抑制することができる。
【0096】
[その他の実施形態]
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0097】
上述の実施形態では、第1テープT1と第2テープT2を用いて第1主面S1を第1方向Z1に向けると説明したが、この方法に限定されない。例えば、積層工程における載置板B1上に、テープ等の保持部材を配置し、当該保持部材の第1方向Z1を向く面上にセラミックシート103を積層していく。全てのセラミックシート101,102,103が積層され積層シート104が形成された後、第2主面S2が上記保持部材に保持された状態で切断工程を行うことができる。これにより、テープの貼り替えに関する工程を削減し、より製造効率を高めることができる。
【0098】
また、上記実施形態では、切断刃が押し切り刃であると説明したが、切断刃は回転刃でもよい。この場合も、第1主面S1から回転刃を挿入することで、当該回転刃の受けるダメージを抑制し、側面S3,S4において刃こぼれによる引き摺り傷の形成を抑制することができる。
【0099】
加えて、上記実施形態では、積層セラミック電子部品の一例として積層セラミックコンデンサについて説明したが、本発明は、積層セラミック電子部品全般に適用可能である。このような積層セラミック電子部品としては、例えば、インダクタ、バリスタ、圧電素子などが挙げられる。
【符号の説明】
【0100】
10…積層セラミックコンデンサ
11…セラミック素体
12,13…内部電極
14,15…外部電極
16…積層チップ
17…サイドマージン部
19…容量形成部
20a,20b…カバー部
104…積層シート
111…未焼成のセラミック素体
112,113…未焼成の内部電極
116…未焼成の積層チップ
117…未焼成のサイドマージン部
K…切断刃
S1…第1主面
S2…第2主面
S3,S4…側面
T1,T2…テープ(保持部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
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