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特許7116668測量システム、測量システムの測量方法及び取り付け器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-02
(45)【発行日】2022-08-10
(54)【発明の名称】測量システム、測量システムの測量方法及び取り付け器具
(51)【国際特許分類】
   G01C 15/00 20060101AFI20220803BHJP
   G01C 15/06 20060101ALI20220803BHJP
   G01C 3/06 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
G01C15/00 103A
G01C15/06 T
G01C3/06 120Q
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018217719
(22)【出願日】2018-11-20
(65)【公開番号】P2019152646
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】P 2018036775
(32)【優先日】2018-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)平成30年 5月25日、東亜道路工業株式会社関西支社工事課研修プログラムにて公開 (2)平成30年 6月20日、第4回 測量・地理空間情報イノベーション大会にて公開 (3)平成30年 9月26日、第55回京都市ベンチャー企業目利き委員会にて公開 (4)平成30年10月18日、「企業の森・産学の森」補助金事業プレゼンテーションにて公開 (5)平成30年10月18日、金の卵発掘プロジェクト2018の応募の為のプレゼンテーション資料にて公開 (6)平成30年10月24日、ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援事業成果事例発表会・事例展示商談会にて公開 (7)平成30年11月11日、金の卵発掘プロジェクト2018一次審査の為のプレゼンテーションにて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】516225913
【氏名又は名称】株式会社エムアールサポート
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】草木 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】森 誉光
【審査官】山▲崎▼ 和子
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-251774(JP,A)
【文献】登録実用新案第3211118(JP,U)
【文献】特開2006-162444(JP,A)
【文献】特開2015-087319(JP,A)
【文献】特開平11-023272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 1/00-15/14
G01B 11/00-11/30
G01S 7/48-7/51
17/00-17/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
既知点に設置されたトータルステーションと、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量可能なレーザスキャナとを備えた測量システムであって、
前記トータルステーションは、2箇所に設置された第1ターゲット及び第2ターゲットに対して、測距光をそれぞれ出射し、各ターゲットにおいて反射した反射光を受光して、前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標を測定し、
前記レーザスキャナは、前記第2ターゲットを有しており、前記第1ターゲットに対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲットの座標を測定するものであって、
前記レーザスキャナと前記第2ターゲットとの距離に基づいて、前記レーザスキャナに対する前記第2ターゲットの座標が取得されると共に、
前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標と、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標とに基づいて、前記既知点に対する前記レーザスキャナの座標が取得されることを特徴とする測量システム。
【請求項2】
前記第2ターゲットは、前記レーザスキャナの中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されることを特徴とする請求項1に記載の測量システム。
【請求項3】
既知点に設置されたトータルステーションにより、2箇所に設置された第1ターゲット及び第2ターゲットに対して、測距光をそれぞれ出射し、各ターゲットにおいて反射した反射光を受光して、前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標を測定する第1ステップと、
前記第2ターゲットを有するレーザスキャナにより、前記第1ターゲットに対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲットの座標を測定する第2ステップと、
前記レーザスキャナと前記第2ターゲットとの距離に基づいて、前記レーザスキャナに対する前記第2ターゲットの座標を取得する第3ステップと、
前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標と、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標とに基づいて、前記既知点に対する前記レーザスキャナの座標を取得する第4ステップと、
前記レーザスキャナにより、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量する第5ステップとを備えることを特徴とする測量システムの測量方法。
【請求項4】
前記第2ターゲットは、前記レーザスキャナの中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されることを特徴とする請求項に記載の測量システムの測量方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トータルステーションと、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量可能なレーザスキャナとを備えた測量システム、測量システムの測量方法及び取り付け器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、レーザスキャナを用いて、測定対象物の3次元形状を測量する技術が知られている。レーザスキャナを用いた3次元形状の測量では、まず、予め座標が特定された既知点に、レーザスキャナを設置する(例えば特許文献1)。そして、既知点に設置されたレーザスキャナから、測定対象物に向けてレーザ光を出射し、水平方向及び垂直方向にスキャンニングを行い、測定対象物から反射されたレーザ光を受光し、測定対象物の3次元形状を測量する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-082782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、レーザスキャナを用いて測定対象物の3次元形状を測量する場合、まず、レーザスキャナを予め座標が特定された位置に正確に配置する必要がある。したがって、従来のレーザスキャナを用いた測量システム501では、図7に示すように、まず、例えば基準点に設置されたトータルステーション2を用いて、基準点に対する2つの第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標を測定し、レーザスキャナ3を用いて、2つの第1ターゲット4及び第2ターゲット5のスキャニングを行うことにより、レーザスキャナ3に対する2つの第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標を測定する。その後、基準点に対する2つの第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標と、レーザスキャナ3に対する2つの第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標とに基づいて、レーザスキャナ3の基準点に対する位置を予め正確に測量する必要がある。よって、従来の測量システム501では、レーザスキャナ3を用いて、2つの第1ターゲット4及び第2ターゲット5のそれぞれに対し、スキャニングを行う必要があって、レーザスキャナ3の位置の測量作業に時間がかかるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、レーザスキャナを用いた3次元測量において、レーザスキャナの位置の測量作業を簡略化することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を講じたものである。
【0007】
すなわち、本発明に係る測量システムは、既知点に設置されたトータルステーションと、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量可能なレーザスキャナとを備えた測量システムであって、前記トータルステーションは、2箇所に設置された第1ターゲット及び第2ターゲットに対して、測距光をそれぞれ出射し、各ターゲットにおいて反射した反射光を受光して、前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標を測定し、前記レーザスキャナは、前記第2ターゲットを有しており、前記第1ターゲットに対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲットの座標を測定するものであって、前記レーザスキャナと前記第2ターゲットとの距離に基づいて、前記レーザスキャナに対する前記第2ターゲットの座標が取得されると共に、前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標と、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標とに基づいて、前記既知点に対する前記レーザスキャナの座標が取得されることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る測量システムの測量方法は、既知点に設置されたトータルステーションにより、2箇所に設置された第1ターゲット及び第2ターゲットに対して、測距光をそれぞれ出射し、各ターゲットにおいて反射した反射光を受光して、前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標を測定する第1ステップと、前記第2ターゲットを有するレーザスキャナにより、前記第1ターゲットに対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲットの座標を測定する第2ステップと、前記レーザスキャナと前記第2ターゲットとの距離に基づいて、前記レーザスキャナに対する前記第2ターゲットの座標を取得する第3ステップと、前記既知点に対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標と、前記レーザスキャナに対する前記第1ターゲット及び前記第2ターゲットの座標とに基づいて、前記既知点に対する前記レーザスキャナの座標を取得する第4ステップと、前記レーザスキャナにより、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量する第5ステップとを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る測量システム及び測量システムの測量方法では、レーザスキャナに対する第2ターゲットの相対位置が変化しないことから、レーザスキャナに対する第2ターゲットの座標を測定するために、レーザスキャナにより、第2ターゲットに対して、レーザ光を出射してスキャニングを行う必要がない。したがって、レーザスキャナを用いた3次元測量において、レーザスキャナの位置の測量作業を簡略できる。
【0010】
本発明に係る測量システム及び測量システムの測量方法において、前記第2ターゲットは、前記レーザスキャナの中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されることを特徴とする。
【0011】
本発明では、レーザスキャナに対する第2ターゲットの座標を容易に取得できる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【発明の効果】
【0020】
以上、本発明によれば、レーザスキャナに対する第2ターゲットの相対位置が変化しないことから、レーザスキャナに対する第2ターゲットの座標を測定するために、レーザスキャナにより、第2ターゲットに対して、レーザ光を出射してスキャニングを行う必要がない。したがって、レーザスキャナを用いた3次元測量において、レーザスキャナの位置の測量作業を簡略できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態に係る測量システムの概略構成を示した図である。
図2図2(a)は、図1のレーザスキャナの上面に第2ターゲットを取り付ける方法を示した図であって、図2(b)は、図1のレーザスキャナの上面に第2ターゲットを取り付けた状態を示した図である。
図3図2の取り付け器具を示した図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る測量システムの測量方法を示した図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る測量システムの概略構成を示した図である。
図6】本発明の第2実施形態に係る測量システムの測量方法を示した図である。
図7】従来の測量システムの概略構成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0023】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る測量システム1は、図1に示すように、トータルステーション2と、レーザスキャナ3と、第1ターゲット4と、第2ターゲット5とを備える。トータルステーション2は、基準点(既知点)の上方に設置される。第1ターゲット4は、例えば反射板であり、第2ターゲット5は、例えば反射プリズム(360度反射プリズム)である。
【0024】
トータルステーション2は、第1ターゲット4及び第2ターゲット5に向けて測距光を出射し、第1ターゲット4及び第2ターゲット5において反射した反射光を受光する。これにより、トータルステーション2は、出射から受光までに光波が発振した回数に基づいて、その第1ターゲット4及び第2ターゲット5までの距離を得ることができる。したがって、トータルステーション2は、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標を求めることができる。
【0025】
レーザスキャナ3は、例えば3Dレーザスキャナであり、測定対象物に対して、例えば垂直方向及び水平方向にラインレーザ光を出射し、測定対象物の測定点とセンサの間をレーザパルスが往復する時間を計測することで、測定点までの距離を求めることができる。また、レーザスキャナ3は、ラインレーザ光を出射した方向を計測することで、レーザスキャナ3に対する測定点の水平角と垂直角を求めることができる。したがって、レーザスキャナ3は、レーザ光を出射してスキャニングを行い、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4の座標を求めることができると共に、測定対象物の3次元形状を測量可能である。
【0026】
本実施形態の測量システム1において、第2ターゲット5は、図2に示すように、取り付け器具10によってレーザスキャナ3の上方に配置される。取り付け器具10は、レーザスキャナ3の上面に取り付けられる。取り付け器具10は、図3に示すように、矩形状の平面部11と、平面部11の下面から下方に向かって突出した2つの突出部12と、平面部11の上面から上方に向かって突出した円筒部13とを有している。2つの突出部12は、平面状であって、平面部11の下面において長辺側の端部にそれぞれ配置される。したがって、平面部11と2つの突出部12とによって凹部16が形成される。2つの突出部12の長手方向の長さは、レーザスキャナ3の上端部3aの長さと略同一であって、凹部16の幅(2つの突出部12間の距離)は、レーザスキャナ3の上端部3aの幅と略同一である。レーザスキャナ3の上端部3aには、位置決め用の凸部3Aが突出するように形成され、取り付け器具10の凹部16の内周面には、位置決め用の凸部3Aが嵌合される嵌合凹部10Aが形成される。したがって、レーザスキャナ3の上端部3aが凹部16の内側に配置されるように、取り付け器具10をレーザスキャナ3の上面に配置すると、凸部3Aが嵌合凹部10Aに嵌合されることにより、取り付け器具10がレーザスキャナ3の上端部3aに対して位置決めされる。
【0027】
取り付け器具10をレーザスキャナ3の上面に配置すると、レーザスキャナ3の上端部3aが、平面部11の下面を支持することによって、平面部11は水平となる。2つの突出部12には、その長手方向に延びた長穴12aがそれぞれ形成される。2つの突出部12において、2つの長穴12aは、平面部11の下面からレーザスキャナ3の上端部3aの厚さだけ離れて形成される。取り付け器具10の平面部11の下面がレーザスキャナ3の上端部3aに支持された状態で、取付部材12bが、2つの長穴12aの内側に配置される。取付部材12bは、長穴12aと略同一断面形状であって、2つの突出部12間の距離より長い部材である。取付部材12bは、2つの長穴12aの内側に配置された状態では、平面部11の下面と平行となる。
【0028】
したがって、取り付け器具10の平面部11の下面がレーザスキャナ3の上端部3aに支持された状態で、取付部材12bが長穴12aの内側に配置されると、平面部11の下面と取付部材12bの上面とによって、取り付け器具10の凹部16の内部に配置されたレーザスキャナ3の上端部3aが保持される。このようにして、取り付け器具10が、レーザスキャナ3の上面に取り付けられる。レーザスキャナ3の上面に取り付けられた取り付け器具10の円筒部13の中心位置は、平面視において、レーザスキャナ3の中心位置(レーザスキャナ3の基準位置)と一致する。
【0029】
その後、取り付け器具10の円筒部13に対し、第2ターゲット5が取り付けられる。第2ターゲット5の下面には、円筒部13と略同一形状の保持溝5aが形成され、取り付け器具10の円筒部13が、保持溝5aの内部に配置されるように取り付けられる。保持溝5aの中心位置は、平面視において、円筒部13の中心位置と一致する。したがって、第2ターゲット5の中心位置は、平面視において、レーザスキャナ3の中心位置と一致する。よって、第2ターゲット5の中心位置は、レーザスキャナ3の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されることになる。第2ターゲット5の中心位置と、レーザスキャナ3の中心位置との距離(所定距離)は、取り付け器具10の構成等によって予め設定される。したがって、レーザスキャナ3は、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標を求めることができる。
【0030】
本実施形態の測量システム1の測量方法について、図4に基づいて説明する。
【0031】
第1ステップS1において、トータルステーション2により、第1ターゲット4及び第2ターゲット5に対して、測距光をそれぞれ出射し、各ターゲット4、5において反射した反射光を受光して、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標を測定する。基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標は、トータルステーション2の高さ(基準点とトータルステーション2の基準位置または中心位置との距離)を考慮して測定される。
【0032】
第2ステップS2において、レーザスキャナ3により、第1ターゲット4に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、レーザスキャナ3(レーザスキャナ3の基準位置)に対する第1ターゲット4の座標を測定する。
【0033】
第3ステップS3において、レーザスキャナ3の中心位置と第2ターゲット5との距離に基づいて、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標を取得する。例えば、平面視において、第2ターゲット5の位置とレーザスキャナ3の中心位置とが一致している場合、レーザスキャナ3の高さ(レーザスキャナ3の中心位置の高さ)と、第2ターゲット5とレーザスキャナ3の中心位置との距離に基づいて、第2ターゲット5の高さを取得する。
【0034】
第4ステップS4において、基準点に対する第1ターゲット3及び第2ターゲット5の座標と、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標とに基づいて、基準点に対するレーザスキャナ3(レーザスキャナ3の基準位置)の座標を取得する。
【0035】
第5ステップS5において、レーザスキャナ3により、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量する。
【0036】
本実施形態の測量システム1は、基準点に設置されたトータルステーション2と、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量可能なレーザスキャナ3とを備えた測量システムであって、トータルステーション2は、2箇所に設置された第1ターゲット4及び第2ターゲット5に対して、測距光をそれぞれ出射し、各ターゲット4、5において反射した反射光を受光して、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標を測定し、レーザスキャナ3は、第2ターゲット5を有しており、第1ターゲット4に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4の座標を測定するものであって、レーザスキャナ3の中心位置と第2ターゲット5との距離に基づいて、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標が取得されると共に、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標と、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標とに基づいて、基準点に対するレーザスキャナ3の座標が取得される。
【0037】
本実施形態の測量システム1の測量方法は、基準点に設置されたトータルステーション2により、2箇所に設置された第1ターゲット4及び第2ターゲット5に対して、測距光をそれぞれ出射し、各ターゲット4、5において反射した反射光を受光して、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標を測定する第1ステップ(S1)と、第2ターゲット5が取り付けられたレーザスキャナ3により、第1ターゲット4に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4の座標を測定する第2ステップ(S2)と、レーザスキャナ3の中心位置と第2ターゲット5との距離に基づいて、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標を取得する第3ステップ(S3)と、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標と、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標とに基づいて、基準点に対するレーザスキャナ3の座標を取得する第4ステップ(S4)と、レーザスキャナ3により、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量する第5ステップ(S5)とを備える。
【0038】
これにより、本実施形態の測量システム1及び測量システム1の測量方法では、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の相対位置が変化しないことから、レーザスキャナ3に対する第2ターゲットの座標を測定するために、レーザスキャナ3により、第2ターゲット5に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行う必要がない。したがって、レーザスキャナ3を用いた3次元測量において、レーザスキャナ3の位置の測量作業を簡略できる。
【0039】
本実施形態の測量システム1及び測量システム1の測量方法において、第2ターゲット5は、レーザスキャナ3の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置される。
【0040】
これにより、本実施形態の測量システム1では、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標を容易に取得できる。
【0041】
本実施形態の取り付け器具10は、本実施形態の測量システム1及び測量システム1の測量方法に使用されるものであり、第2ターゲット5をレーザスキャナ3に取り付け可能に構成される。
【0042】
これにより、本実施形態の取り付け器具10では、トータルステーション2から出射された測距光を反射する第2ターゲット5を、レーザスキャナ3に容易に取り付けることができる。
【0043】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る測量システム101は、図5に示すように、トータルステーション2と、レーザスキャナ3と、第1ターゲット4と、第2ターゲット5とを備える。トータルステーション2は、基準点(既知点)の上方に設置される。第1ターゲット4は、例えば反射板であり、第2ターゲット5は、例えば反射プリズム(360度反射プリズム)である。
【0044】
トータルステーション2は、第1ターゲット4が取り付けられたものであり、第2ターゲット5に向けて測距光を出射し、第2ターゲット5において反射した反射光を受光する。これにより、トータルステーション2は、出射から受光までに光波が発振した回数に基づいて、その第2ターゲット5までの距離を得ることができる。したがって、トータルステーション2は、基準点に対する第2ターゲット5の座標を求めることができる。第1ターゲット4は、図5に示すように、取り付け器具10によってトータルステーション2の上方に配置される。取り付け器具10は、第1実施形態と同様の構成であり、トータルステーション2の上面に取り付けられる。したがって、トータルステーション2は、レーザスキャナ3の上端部3aと略同一形状の上端部を有しており、取り付け器具10は、トータルステーション2の上端部に取り付けられる。トータルステーション2の上端部には、レーザスキャナ3の上端部3aと同様に、位置決め用の凸部が突出するように形成され、その凸部が取り付け器具10の凹部16の内周面に形成された嵌合凹部10Aに嵌合されることにより、取り付け器具10がトータルステーション2の上端部に対して位置決めされる。また、第1ターゲット4の下面には、円筒部13と略同一形状の保持溝が形成され、取り付け器具10の円筒部13が、第1ターゲット4の保持溝の内部に配置されるように取り付けられる。取り付け器具10は、トータルステーション2の上端部に保持されると、取り付け器具10に支持された第1ターゲット4の中心位置は、平面視において、トータルステーション2の中心位置(トータルステーション2の基準位置)と一致する。よって、第1ターゲット4の中心位置は、トータルステーション2の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されることになる。第1ターゲット4の中心位置と、トータルステーション2の中心位置との距離(所定距離)は、取り付け器具10の構成等によって予め設定される。したがって、トータルステーション2は、基準点に対する第1ターゲット4の座標を求めることができる。
【0045】
トータルステーション2は、リモコン2aを有している。トータルステーション2のリモコン2aは、レーザスキャナ3の上方に配置された第2ターゲット5の上方に取り付けられる。トータルステーション2は、リモコン2aを操作すると、トータルステーション2の測距光を出射する部分(出射方向)がリモコン2aの方向を自動的に向くように回転する機構を備えている。したがって、取り付け器具10により第1ターゲット4がトータルステーション2の上端部に取り付けられる際、第1ターゲット4の反射面の方向が、トータルステーション2の測距光を出射する部分の方向と一致するように取り付けられる。また、トータルステーション2は、リモコン2aの方向に回転した後、360度反射プリズムを探して自動的に回転し、トータルステーション2の測距光を出射する部分(出射方向)が360度反射プリズムの方向を向いた状態で固定される機構を有している。
【0046】
レーザスキャナ3は、測定対象物に対して、例えば垂直方向及び水平方向にラインレーザ光を出射し、測定対象物の測定点とセンサの間をレーザパルスが往復する時間を計測することで、測定点までの距離を求めることができる。したがって、レーザスキャナ3は、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4の座標を求めることができる。第2ターゲット5は、図5に示すように、取り付け器具10によってレーザスキャナ3の上方に配置される。取り付け器具10は、第1実施形態と同様の構成であり、レーザスキャナ3の上面に取り付けられる。取り付け器具10は、レーザスキャナ3の上端部3aに保持されると、取り付け器具10に支持された第2ターゲット5の中心位置は、平面視において、レーザスキャナ3の中心位置(レーザスキャナ3の基準位置)と一致する。よって、第2ターゲット5の中心位置は、レーザスキャナ3の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されることになる。第2ターゲット5の中心位置と、レーザスキャナ3の中心位置との距離(所定距離)は、取り付け器具10の構成等によって予め設定される。上述したように、リモコン2aが第2ターゲット5の上方に取り付けられているが、リモコン2aの中心位置は、平面視において、第2ターゲット5の中心位置及びレーザスキャナ3の中心位置(レーザスキャナ3の基準位置)と一致する。
【0047】
本実施形態の測量システム101の測量方法について、図6に基づいて説明する。
【0048】
第1ステップS101において、トータルステーション2により、第2ターゲット5に対して、測距光を出射し、ターゲット5において反射した反射光を受光して、基準点に対する第2ターゲット5の座標を測定する。基準点に対する第2ターゲット5の座標は、トータルステーション2の高さを考慮して測定される。トータルステーション2から測距光を出射して測量を開始する際には、第2ターゲット5の反射面がトータルステーション2の方向を向いた状態にする必要がある。本実施形態では、レーザスキャナ3の周辺にいる作業員が、トータルステーション2のリモコン2aを操作することにより、トータルステーション2が、リモコン2aの方向を向くように回転し、その後、レーザスキャナ3に取り付けられた第2ターゲット5である360度反射プリズムを探して自動的に回転する。これにより、トータルステーション2の測距光を出射する部分が360度反射プリズムの方向を向いた状態で固定される。したがって、レーザスキャナ3の周辺にいる作業員は、リモコン2aを操作することにより、レーザスキャナ3の周辺にいた状態で、トータルステーション2から第2ターゲット5に対して測距光を出射して測量が可能である。
【0049】
第2ステップS102において、トータルステーション2の中心位置と第1ターゲット4との距離に基づいて、基準点に対する第1ターゲット4の座標を取得する。基準点に対する第1ターゲット4の座標は、トータルステーション2の高さ(基準点とトータルステーション2の基準位置または中心位置との距離)を考慮して測定される。例えば、平面視において、第1ターゲット4の位置とトータルステーション2の中心位置とが一致している場合、トータルステーション2の高さ(トータルステーション2の中心位置の高さ)と、第1ターゲット4とトータルステーション2の中心位置との距離に基づいて、第1ターゲット4の高さを取得する。
【0050】
第3ステップS103において、レーザスキャナ3により、第1ターゲット4に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4の座標を測定する。上述したように、レーザ光を出射してスキャニングを開始する際には、第1ターゲット4の反射面がレーザスキャナ3の方向を向いた状態にする必要がある。その方法としては、レーザスキャナ3の周辺にいる作業員が、第1ターゲット4の所まで行って、第1ターゲット4の反射面がレーザスキャナ3の方向を向くように、第1ターゲット4を回転させることが考えられるが、特にレーザスキャナ3と第1ターゲット4との距離が遠い場合、その作業は非常に煩雑である。これに対して、本実施形態では、レーザスキャナ3の周辺にいる作業員が、トータルステーション2のリモコン2aを操作することにより、トータルステーション2が、リモコン2aの方向を向くように回転し、その後、レーザスキャナ3に取り付けられた第2ターゲット5である360度反射プリズムを探して自動的に回転する。これにより、トータルステーション2の測距光を出射する部分が360度反射プリズムの方向を向いた状態で固定される。なお、上述したように、ステップS102において、トータルステーション2から第2ターゲット5に対して測距光を出射して測量が行われた場合、既に、トータルステーション2の測距光を出射する部分が360度反射プリズムの方向を向いた状態になっている。したがって、レーザスキャナ3のレーザ光を出射する部分は、平面視において、トータルステーション2に取り付けられた第1ターゲット4の方向を向いた状態である。レーザスキャナ3の周辺にいる作業員は、レーザスキャナ3を操作して、レーザスキャナ3のレーザ光を出射する部分の高さ方向の向き(出射方向の高さ)を調整することにより、第1ターゲット4の反射面がレーザスキャナ3の方向を向いた状態になる。したがって、レーザスキャナ3の周辺にいる作業員は、レーザスキャナ3の周辺にいた状態で、レーザスキャナ3から第1ターゲット4に対してレーザ光を出射してスキャニングが可能である。よって、レーザ光を出射してスキャニングを開始する際に、レーザスキャナ3の周辺にいる作業員が、第1ターゲット4の反射面がレーザスキャナ3の方向を向くようにするために、第1ターゲット4の所まで行く必要がなくなり、測量作業の効率が向上する。
【0051】
第4ステップS104において、レーザスキャナ3の中心位置と第2ターゲット5との距離に基づいて、レーザスキャナ3(レーザスキャナ3の基準位置)に対する第2ターゲット5の座標を取得する。
【0052】
第5ステップS105において、基準点に対する第1ターゲット3及び第2ターゲット5の座標と、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標とに基づいて、基準点に対するレーザスキャナ3(レーザスキャナ3の基準位置)の座標を取得する。
【0053】
第6ステップS106において、レーザスキャナ3により、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量する。
【0054】
本実施形態の測量システム101は、基準点に設置されたトータルステーション2と、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量可能なレーザスキャナ3とを備えた測量システムであって、トータルステーション2は、第1ターゲット4を有しており、第2ターゲット5に対して、測距光をそれぞれ出射し、ターゲット5において反射した反射光を受光して、基準点に対する第2ターゲット5の座標を測定し、レーザスキャナ3は、第2ターゲット5を有しており、第1ターゲット4に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4の座標を測定するものであって、トータルステーション2の中心位置と第1ターゲット4との距離に基づいて、基準点に対する第1ターゲット4の座標が取得され、レーザスキャナ3の中心位置と第2ターゲット5との距離に基づいて、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標が取得されると共に、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標と、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標とに基づいて、基準点に対するレーザスキャナ3の座標が取得される。
【0055】
本実施形態の測量システム101の測量方法は、基準点に設置され且つ第1ターゲット4が取り付けられたトータルステーション2により、第2ターゲット5に対して、測距光を出射し、第2ターゲット5において反射した反射光を受光して、基準点に対する第2ターゲット5の座標を測定する第1ステップ(S101)と、トータルステーション2と第1ターゲット4との距離に基づいて、基準点に対する第1ターゲット4の座標を取得する第2ステップ(S102)と、第2ターゲット5が取り付けられたレーザスキャナ3により、第1ターゲット4に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行い、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4の座標を測定する第3ステップ(S103)と、レーザスキャナ3の中心位置と第2ターゲット5との距離に基づいて、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標を取得する第4ステップ(S104)と、基準点に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標と、レーザスキャナ3に対する第1ターゲット4及び第2ターゲット5の座標とに基づいて、基準点に対するレーザスキャナ3の座標を取得する第5ステップ(S105)と、レーザスキャナ3により、レーザ光を出射してスキャニングを行い、測定対象物の3次元形状を測量する第6ステップ(S106)とを備える。
【0056】
これにより、本実施形態の測量システム101及び測量システム101の測量方法では、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の相対位置が変化しないことから、レーザスキャナ3に対する第2ターゲットの座標を測定するために、レーザスキャナ3により、第2ターゲット5に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行う必要がない。また、トータルステーション2に対する第1ターゲット4の相対位置が変化しないことから、第1ターゲット4に対して、測距光を出射し、基準点に対する第1ターゲット4の座標を測定する必要がない。したがって、レーザスキャナ3を用いた3次元測量において、レーザスキャナ3の位置の測量作業を簡略できる。また、レーザスキャナ3により、第1ターゲット4に対して、レーザ光を出射してスキャニングを行う際、トータルステーション2の自動回転機構を使用することにより、トータルステーション2上の第1ターゲット4の方向を自動的にレーザスキャナ3の方向に変化させることができる。したがって、測量作業の効率が向上する。
【0057】
本実施形態の測量システム101及び測量システム101の測量方法において、第1ターゲット4は、トータルステーション2の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されると共に、第2ターゲット5は、レーザスキャナ3の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置される。
【0058】
これにより、本実施形態の測量システム101では、基準点に対する第1ターゲット4の座標を容易に取得できると共に、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の座標を容易に取得できる。
【0059】
本実施形態の取り付け器具10は、本実施形態の測量システム101及び測量システム101の測量方法に使用されるものであり、第2ターゲット5をレーザスキャナ3に取り付け可能に構成される。
【0060】
これにより、本実施形態の取り付け器具10では、トータルステーション2から出射された測距光を反射する第2ターゲット5を、レーザスキャナ3に容易に取り付けることができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態を説明したが、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0062】
上記第1及び第2実施形態において、第2ターゲット5は、取り付け器具10によりレーザスキャナ3に取り付けられているが、第2ターゲット5が、レーザスキャナ3と一体に形成されてよい。第1ターゲット4は、取り付け器具10によりトータルステーション2に取り付けられているが、第1ターゲット4が、トータルステーション2と一体に形成されてよい。上記第1及び第2実施形態では、第2ターゲット5は、レーザスキャナ3の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されるが、レーザスキャナ3に対する第2ターゲット5の配置は変更してよい。したがって、第2ターゲット5は、レーザスキャナ3の中心位置の上方以外に配置されてよい。上記第2実施形態では、第1ターゲット4は、トータルステーション2の中心位置の上方に所定距離だけ離れて配置されるが、トータルステーション2に対する第1ターゲット4の配置は変更してよい。したがって、第1ターゲット4は、トータルステーション2の中心位置の上方以外に配置されてよい。
【0063】
上記第1及び第2実施形態において、トータルステーション2は基準点に配置されている場合を説明したが、トータルステーション2が基準点に配置されてない場合、トータルステーション2の位置を特定した後で、トータルステーション2が既知点に配置されたとして、既知点に対するレーザスキャナ3の座標を取得してよい。上記第1及び第2実施形態において、第2ターゲット5をレーザスキャナ3の上方に取り付ける取り付け器具10の例について説明したが、取り付け器具10の構成や取付方法は、これに限られない。したがって、取り付け器具10は、トータルステーション2やレーザスキャナ3の上端部以外に取り付けられてよい。取り付け器具10は、レーザスキャナ3の上端部3aに形成された位置決め用の凸部3A、または、トータルステーション2の上端部に形成された位置決め用の凸部が、取り付け器具10の凹部16の内周面に形成された嵌合凹部10Aに嵌合されることにより、レーザスキャナ3の上端部3aまたはトータルステーション2の上端部に対して位置決めされているが、取り付け器具10をトータルステーション2またはレーザスキャナ3に対して位置決めするための構成は、これに限られない。
【0064】
上記第1及び第2実施形態において、測量システムの測量方法の例について説明したが、第1実施形態では、第1ステップS1、第2ステップS2及び第3ステップS3の順は異なる順であってよい。第2実施形態では、第1ステップS101、第2ステップS102、第3ステップS103及び第4ステップS104の順は異なる順であってよい。
【符号の説明】
【0065】
1、101 測量システム
2 トータルステーション
3 レーザスキャナ
4 第1ターゲット
5 第2ターゲット
10 取り付け器具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7