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特許7116755利害関係者との間における車両データの共有
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-02
(45)【発行日】2022-08-10
(54)【発明の名称】利害関係者との間における車両データの共有
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20220803BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20220803BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220803BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G06F21/62 318
G06Q50/10
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020059054
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2020184322
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2020-07-29
(31)【優先権主張番号】16/370,278
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100120499
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 淳
(72)【発明者】
【氏名】ジャヤ バラース アール.ゴルグリ
(72)【発明者】
【氏名】フェリペ ジー.サルズ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ジェイ.リスバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア シー.バティー
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0342036(US,A1)
【文献】特開2019-159773(JP,A)
【文献】国際公開第2018/063605(WO,A1)
【文献】特開2016-058044(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G06F 12/14、19/00、21/10、
21/60-21/88
G06Q 10/00-10/10、30/00-30/08、
50/00-50/20、50/26-99/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
サーバーと、メモリ内において保存されている分散型のレジャーを有し、前記サーバーは、
輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当て、
前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて記センサデータを1つ又は複数のレシピエントに送信し、
前記分散型のレジャー内において保存されているスマートコントラクトを介して、前記センサデータに基づいて、前記1つ又は複数のレシピエントにより、前記輸送手段に価値を提供し、前記スマートコントラクトは、前記輸送手段から前記1つ又は複数のレシピエントに送信された前記センサデータ、前記輸送手段に提供される前記価値、前記送信されたセンサデータと関連する日付、及び前記提供された価値と関連する日付を参照する、
ように構成されている、システム。
【請求項2】
記センサデータを受け取る前記1つ又は複数のレシピエントは、前記1つ又は複数のレシピエントの対応するレシピエントプロファイル内において識別されている前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて識別されている請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記センサデータは、前記輸送手段と関連付けられた複数の異なるセンサタイプ及び1つ又は複数の演算装置から収集された複数の異なるセンサデータセットを有する請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の異なるセンサデータセットは、前記1つ又は複数のカテゴリのうちの異なるものに割り当てられており、且つ、前記1つ又は複数のレシピエントは、その個々のレシピエントプロファイルに割り当てられた前記カテゴリのうちの対応する異なるものを有する複数の異なるレシピエントを有する請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサデータのセンサコンテンツは、ラジオ局の選択、記録されたオーディオ、前記輸送手段内におけるモバイル装置の使用法、前記輸送手段の内側において実施された電話通話、演算装置のうちの少なくとも1つのもののブラウザ履歴、前記輸送手段の内側において前記演算装置のうちの前記少なくとも1つのものを介して実施された購買、前記輸送手段の運動、前記輸送手段の衝突、前記輸送手段の加速、前記輸送手段の温度、前記輸送手段の場所、及び前記輸送手段の近傍の検出されたトラフィック、のうちの1つ又は複数を有する請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサデータに関係付けられて使用されているセンサのタイプは、運動センサ、ソナーセンサ、加速度計、温度センサ、速度センサ、音響センサ、衝突センサ、タイヤ圧力センサ、場所判定センサ、カメラセンサ、活動センサ、及び生体計測センサを有する請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記スマートコントラクトは、前記センサデータが、前記センサデータ共有パーミッションと関連付けられていると識別されることに応答して呼び出され、前記スマートコントラクトは、少なくとも、輸送手段プロファイルの一部分、レシピエントプロファイル、レシピエントプロファイルと関連するセンサデータのタイプ、及び前記センサデータが共有されることに基づいて前記輸送手段に割り当てられた前記価値を有する請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサデータを受け取るように登録された前記1つ又は複数のレシピエントは、前記1つ又は複数のレシピエントの対応するレシピエントプロファイル内において識別されている1つ又は複数のカテゴリに基づいて識別されている請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
サーバーと、メモリ内において保存されている分散型のレジャーとを有するシステムが行う方法であって、
輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当てることと、
前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて記センサデータを1つ又は複数のレシピエントに送信することと、
前記分散型のレジャー内において保存されているスマートコントラクトを介して、前記センサデータに基づいて、前記1つ又は複数のレシピエントにより、前記輸送手段に価値を提供することであって、前記スマートコントラクトは、前記輸送手段から前記1つ又は複数のレシピエントに送信された前記センサデータ、前記輸送手段に提供される前記価値、前記送信されたセンサデータと関連する日付、及び前記提供された価値と関連する日付を参照していることと、
を有する方法。
【請求項10】
記センサデータを受け取る前記1つ又は複数のレシピエントは、前記1つ又は複数のレシピエントの対応するレシピエントプロファイル内において識別されている前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて識別されている請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記センサデータは、前記輸送手段と関連付けられた複数の異なるセンサタイプ及び1つ又は複数の演算装置から収集された複数の異なるセンサデータセットを有する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の異なるセンサデータセットは、前記1つ又は複数のカテゴリのうちの異なるものに割り当てられており、且つ、前記1つ又は複数のレシピエントは、その個々のレシピエントプロファイルに割り当てられた前記カテゴリのうちの対応する異なるものを有する複数の異なるレシピエントを有する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記センサデータのセンサコンテンツは、ラジオ局の選択、記録されたオーディオ、前記輸送手段内におけるモバイル装置の使用法、前記輸送手段の内側において実施された電話通話、演算装置のうちの少なくとも1つのもののブラウザ履歴、前記輸送手段の内側において前記演算装置のうちの前記少なくとも1つのものを介して実施された購買、前記輸送手段の運動、前記輸送手段の衝突、前記輸送手段の加速、前記輸送手段の温度、前記輸送手段の場所、及び前記輸送手段の近傍の検出されたトラフィック、のうちの1つ又は複数を有する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記センサデータに関係付けられて使用されているセンサのタイプは、運動センサ、ソナーセンサ、加速度計、温度センサ、速度センサ、音響センサ、衝突センサ、タイヤ圧力センサ、場所判定センサ、カメラセンサ、活動センサ、及び生体計測センサを有する請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記センサデータが、前記センサデータ共有パーミッションと関連付けられていると識別されることに応答して、前記スマートコントラクトを呼び出すことであって、前記スマートコントラクトは、少なくとも、輸送手段プロファイルの一部分、レシピエントプロファイル、レシピエントプロファイルと関連するセンサデータのタイプ、及び前記センサデータが共有されることに基づいて前記輸送手段に割り当てられた前記価値を有することと、
を更に有する請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、車両データの共有に関し、且つ、更に詳しくは、利害関係者との間における車両データの共有に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車、オートバイ、トラック、飛行機、列車などのような輸送手段は、その利用に伴って、道路状態、トラフィックパターン、その他の車両の稼働状況、車両の状態、安全性状態、天候状態などのような、様々な状態を経験している。車両の内部及び/又は外部から識別されうる、その他のタイプのデータは、エンターテインメントの選択などのユーザーのアクション、ナビゲーション情報、タイヤの圧力などを含む。
【0003】
このようなデータは、1つの特定の場所において単一のデータベース内においてデータを維持しているデータベース内において保存することができる。この場所は、多くの場合に、例えば、デスクトップ型の中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)などの、中央コンピュータである。中央集中型のデータベース上において保存されている情報には、通常、複数の異なる地点からアクセス可能である。中央集中型のデータベースは、その単一の場所に起因して、特にセキュリティを目的として、管理、維持、及び制御が容易である。又、中央集中型のデータベース内においては、すべてのデータの単一の保存場所が、データの所与の組が1つのプライマリレコードのみを有することを意味していることから、データの冗長性が極小化されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
但し、中央集中型のデータベースは、大きな欠点を有する。例えば、中央集中型のデータベースは、単一の障害ポイントを有している。具体的には、フォールトトレランスが考慮されておらず、且つ、障害(例えば、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェア障害)が発生した、場合には、データベース内のすべてのデータが失われると共に、すべてのユーザーの作業が中断されることになる。更には、データベースストレージシステムが、データの最小限の冗長性しか有していない、或いは、これをまったく有していない、ことから、突然に失われたデータの回復は、バックアップストレージからの手動による動作を通じる以外には、非常に困難である。従来、中央集中型のデータベースは、単一の発生について複数のクレームを提出するべく試みるエンティティによって実施される不正なクレームを防止する能力において制限されている。アクセスパーミッション及びプライベートユーザーデータなどの、重要な情報は、このようなデータを共有するためのプライバシー及び同意の保護を保証するべく、更なるデータ管理インフラストラクチャ及び手順を必要としうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示用の一実施形態は、輸送手段上の少なくとも1つのセンサ及び少なくとも1つのセンサと関連するデータ用のプライバシー設定を保存するサーバーのうちの1つ又は複数を有するシステムを提供することができるが、この場合には、プライバシー設定に基づいて、データは、少なくとも1つのセンサから収集され、且つ、サーバーに送信され、この場合に、プライバシー設定は、輸送手段及びデータと関連するユーザーの匿名性と関連付けられており、この場合に、データは、アクションを完了させるべくサーバーによって使用され、この場合に、サーバーは、アクションの結果に基づいて輸送手段に値を提供している。
【0006】
別の例示用の実施形態は、輸送手段上の少なくとも1つのセンサと関連するデータ用のプライバシー設定を保存することと、少なくとも1つのセンサと関連するプライバシー設定に基づいてデータを収集することと、データをサーバーに送信することであって、プライバシー設定は、輸送手段及びデータに伴うユーザーの匿名性と関連付けられている、ことと、データを使用してサーバーにおいてアクションを完了させることと、サーバーにおいてアクションの結果に基づいて値を輸送手段に提供することと、のうちの1つ又は複数を有する方法を提供することができる。
【0007】
更なる例示用の実施形態は、プロセッサによって読み取られた際に、プロセッサが、輸送手段上の少なくとも1つのセンサと関連するデータ用のプライバシー設定を保存することと、少なくとも1つのセンサと関連するプライバシー設定に基づいてデータを収集することと、データをサーバーに送信することであって、プライバシー設定は、輸送手段及びデータに伴うユーザーの匿名性と関連付けられている、ことと、データを使用してサーバーにおいてアクションを完了させることと、サーバーにおいてアクションの結果に基づいて輸送手段に値を提供することと、のうちの1つ又は複数を実行するようにする、命令を有する一時的ではないコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【0008】
更には、更なる例示用の一実施形態は、輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当てることと、1つ又は複数のカテゴリに基づいて1つ又は複数のレシピエントにセンダデータを送信することと、1つ又は複数のレシピエントに送信されたセンサデータ、輸送手段に提供される値、送信されたセンサデータと関連する日付、及び提供された値と関連する日付を参照するスマートコントラクトを介して、センサデータに基づいて、1つ又は複数のレシピエントにより、値を輸送手段に提供することと、のうちの1つ又は複数を実行するように構成されたサーバーを有するシステムを提供することができる。
【0009】
更には、更なる例示用の一実施形態は、輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当てることと、センサデータを1つ又は複数のカテゴリに基づいて1つ又は複数のレシピエントに送信することと、1つ又は複数のレシピエントに送信されたセンサデータ、輸送手段に提供される値、送信されたセンサデータと関連する日付、及び提供された値と関連する日付を参照するスマートコントラクトを介して、センサデータに基づいて、1つ又は複数のレシピエントにより、値を輸送手段に提供することと、のうちの1つ又は複数を有する方法を提供することができる。
【0010】
更には、更なる例示用の一実施形態は、プロセッサによって読み取られた際に、プロセッサが、輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当てることと、1つ又は複数のカテゴリに基づいてセンサデータを1つ又は複数のレシピエントに送信することと、1つ又は複数のレシピエントに送信されたセンサデータ、輸送手段に提供される値、送信されたセンサデータと関連する日付、及び提供された値と関連する日付を参照するスマートコントラクトを介して、センサデータに基づいて、1つ又は複数のレシピエントにより、値を輸送手段に提供することと、のうちの1つ又は複数を実行するようにする、命令を有する一時的ではないコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】例示用の実施形態による輸送手段センサデータ収集システムの図を示す。
図1B】例示用の実施形態による分散型レジャーを利用する輸送手段センサデータ収集システムの図を示す。
図1C】例示用の実施形態による、処理される、且つ、利害を有する第三者に分配される、車両センサデータの図を示す。
図2A】例示用の実施形態による例示用のピアノード構成を示す。
図2B】例示用の実施形態による分散型レジャー構成を示す。
図3】例示用の実施形態による輸送手段センサデータ収集システムのメッセージ図を示す。
図4A】例示用の実施形態による輸送手段センサデータ収集プロセスのフロー図を示す。
図4B】例示用の実施形態による輸送手段センサデータ収集プロセスの更なるフロー図を示す。
図4C】例示用の実施形態による輸送手段センサデータ収集プロセスの別のフロー図を示す。
図4D】例示用の実施形態による輸送手段センサデータ収集プロセスの別の更なるフロー図を示す。
図4E】例示用の実施形態による輸送手段センサデータ収集プロセスの更に別のフロー図を示す。
図5A】例示用の実施形態による例示用のブロックチェーン輸送手段構成を示す。
図5B】例示用の実施形態による別の例示用のブロックチェーン輸送手段構成を示す。
図5C】例示用の実施形態による更なる例示用のブロックチェーン輸送手段構成を示す。
図6】例示用の実施形態による例示用のデータブロックを示す。
図7】例示用の実施形態のうちの1つ又は複数をサポートする例示用のシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書の図において概略的に記述及び図示されている、対象のコンポーネントは、様々な異なる構成において構成及び設計されうることが容易に理解されよう。従って、添付の図において表されている、方法、装置、一時的ではないコンピュータ可読媒体、及びシステムのうちの少なくとも1つのものの実施形態についての以下の詳細な説明は、特許請求されている本出願の範囲を限定することを意図したものではなく、且つ、選択された実施形態を表しているものに過ぎない。
【0013】
本明細書の全体を通じて記述されている、対象の特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において、任意の適切な方式により、組み合わせることができる。例えば、本明細書の全体を通じた、「例示用の実施形態(example embodiments)」、「いくつかの実施形態(some embodiments)」というフレーズ、又はその他の類似の言語の使用は、その実施形態との関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態において含まれうる、という事実を意味している。従って、本明細書の全体を通じた、「例示用の実施形態(example embodiments)」、「いくつかの実施形態において(in some embodiments)」、「その他の実施形態において(in other embodiments)」というフレーズ、又はその他の類似の言語の出現は、必ずしも、すべてが、同一の実施形態のグループを参照するものではなく、且つ、記述されている特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において、任意の適切な方式により、組み合わせることができる。
【0014】
これに加えて、「メッセージ」という用語が実施形態の説明において使用されている場合があるが、本出願は、パケット、フレーム、データグラムなどのような、多数のタイプのネットワークデータに適用することができる。又、「メッセージ」という用語は、パケット、フレーム、データグラム、及びこれらの任意の均等物をも含む。更には、特定のメッセージ及びシグナリングのタイプが、例示用の実施形態において描かれている場合があるが、これらは、特定のタイプのメッセージに限定されるものではなく、且つ、本出願は、特定のタイプのシグナリングに限定されるものでもない。
【0015】
例示用の実施形態は、輸送手段(本明細書においては、車両とも呼称されている)センサデータ収集及び検証システム及び車両データ分配構成を提供する、方法、システム、コンポーネント、一時的ではないコンピュータ可読媒体、装置、及び/又はネットワークを提供している。無線データネットワーク通信及び/又は有線通信メッセージなどの、通信更新メッセージの形態において受け取られたセンサデータは、ユーザー車両プロファイルパーミッション、このようなデータを受け取るべく登録された利害関係を有する第三者、及び受け取られたセンサデータを識別及び解釈するその他の処理コンポーネントを識別するべく、受信及び処理することができる。
【0016】
通信インフラストラクチャ内において、非中央集中型のデータベースは、相互に通信する複数のノードを含む、分散型のストレージシステムである。ブロックチェーンは、信頼できない関係者の間においてレコードを維持する能力を有する、追加専用の不変データ構造(即ち、分散型レジャー)を含む、非中央集中型のデーベースの一例である。信頼できない関係者は、本明細書においては、ピア、ノード、又はピアノードと呼称されている。それぞれのピアは、データベースレコードの複写を維持しており、且つ、ピアのうちのだれ一人として、分散したピアの間において合意に達することなしには、データベースレコードを変更することができない。例えば、ピアは、ブロックチェーンストレージエントリを検証するべく、ストレージエントリをブロックとしてグループ化するべく、且つ、ブロックを介してハッシュチェーンを構築するべく、合意プロトコルを実行することができる。このプロセスは、一貫性を目的として、必要に応じて、ストレージエントリを順序付けすることにより、レジャーを形成している。パブリックな又はパーミッションを伴わないブロックチェーンにおいては、だれでも、特定のアイデンティティを伴うことなしに、参加することができる。パブリックブロックチェーンは、暗号通貨に関与することが可能であり、且つ、プルーフオブワーク(PoW:Proof of Work)などの様々なプロトコルに基づいて、合意を使用することができる。その一方において、パーミッションを伴うブロックチェーンデータベースは、資金、物資、情報、及びこれらに類似したもの、を交換する事業体などの、共通の目的を共有する、但し、相互に完全に信頼しない又はできない、エンティティのグループの間におけるやり取りを保護しうるシステムを提供している。本出願は、パーミッションを伴う且つ/又はパーミッションを伴わないブロックチェーンの環境において機能することができる。
【0017】
スマートコントラクトは、共有型又は分散型のレジャー(即ち、ブロックチェーンの形態を有しうるもの)データベースの改竄防止プロパティと、エンドースメント又はエンドースメントポリシーと呼称されるメンバノードの間における基礎をなす合意と、を活用する、信頼できる分散型のアプリケーションである。一般に、ブロックチェーンエントリは、ブロックチェーンにコミットされる前に、「エンドース」され、エンドースされないエントリは、無視される。通常のエンドースメントポリシーは、スマートコントラクト実行可能コードが、エンドースメントに必要とされるピアノードの組の形態におけるエントリについて、エンドーサを規定することを許容している。クライアントが、エントリをエンドースメントポリシー内において規定されたピアに送信する際に、エントリは、エントリを検証するべく実行される。検証の後に、エントリは、順序付けフェーズに入り、このフェーズにおいては、ブロックにグループ化されたエンドース済みのエントリの順序付けされたシーケンスを生成するべく、合意プロトコルが使用される、。
【0018】
ノードは、ブロックチェーンシステムの通信エンティティである。「ノード」は、異なるタイプの複数のノードが同一の物理的サーバー上において稼働しうる、という意味において論理的な機能を実行することができる。ノードは、信頼ドメイン内においてグループ化され、且つ、ノードを様々な方式によって制御する論理的なエンティティと関連付けられている。ノードは、エントリ呼出しをエンドーサ(例えば、ピア)に提出すると共にエントリ提案を順序付けサービス(例えば、順序付けノード)にブロードキャストするクライアント又は提出クライアントノードなどの、異なるタイプを含みうる。別のタイプのノードは、クライアントによって提出されたエントリを受け取ることができる、エントリをコミットすることができる、且つ、ブロックチェーンエントリのレジャーの状態及び複写を維持することができる、ピアノードである。又、ピアは、エンドーサの役割をも有しうるが、これは、要件ではない。順序付けサービスノード又はオーダラは、すべてのノードについて通信サービスを稼働させる、且つ、エントリをコミットすると共にブロックチェーンのワールド状態を変更する際にシステム内のピアノードのそれぞれに対するブロードキャストなどの供給保証を実装する、ノードであり、これは、制御及びセットアップ情報を通常は含む、初期ブロックチェーンエントリ用の別の名称である。
【0019】
レジャーは、ブロックチェーンのすべての状態遷移の、順序付けされた、改竄耐性を有する、レコードである。状態遷移は、参加する関係者(例えば、クライアントノード、順序付けノード、エンドーサノード、ピアノードなど)によって提出されたスマートコントラクト実行可能コード呼出し(即ち、エントリ)の結果として得ることができる。エントリは、アセットキー値ペアの組が、生成、更新、削除、及びこれらに類似したものなどの、1つ又は複数のオペランドとしてレジャーにコミットされるという結果的をもたらしうる。レジャーは、ブロック内において、不変の、順序付けされた、レコードを保存するべく使用されるブロックチェーン(チェーンとも呼称される)を含む。又、レジャーは、ブロックチェーンの現時点の状態を維持している状態データベースをも含む。通常、チャネル当たりに1つのレジャーが存在している。それぞれのピアノードは、自身がメンバであるそれぞれのチャネルごとに、レジャーの複写を維持している。
【0020】
チェーンは、ハッシュによってリンクされたブロックとして構築されたエントリログであり、且つ、それぞれのブロックは、N個のエントリのシーケンスを含み、この場合に、Nは、1以上である。ブロックヘッダは、ブロックエントリのハッシュのみならず、以前のブロックヘッダのハッシュをも含む。この結果、レジャー上のすべてのエントリを順序付けすることができると共に、暗号的に共にリンクすることができる。従って、ハッシュリンクを破ることなしに、レジャーデータを改竄することは不可能である。最も最近に追加されたブロックチェーンブロックのハッシュは、その前に到来したチェーン上のすべてのエントリを表しており、これにより、すべてのピアノードが、一貫性を有する、且つ、信頼される、状態にあることを保証することが可能になっている。チェーンは、ピアノードファイルシステム(即ち、ローカルの、装着されたストレージやクラウドなど)上において保存されており、これにより、ブロックチェーン作業負荷の追加専用特性を効率的にサポートしうる。
【0021】
不変レジャーの現時点の状態は、チェーンエントリログ内において含まれているすべてのキーの最新の値を表している。現時点の状態は、チャネルには既知である最新のキー値を表していることから、これは、しばしば、ワールド状態と呼称されている。スマートコントラクト実行可能コード呼出しは、レジャーの現時点の状態データに照らしてエントリを実行する。これらのスマートコントラクト実行可能コードのやり取りを効率的なものにするべく、キーの最新の値を状態データベース内において保存することができる。状態データベースは、単に、チェーンのエントリログ内へのインデックス付けされたビューであってもよく、従って、これは、任意の時点においてチェーンから再生成することができる。状態データベースは、ピアノードのスタートアップの際に、且つ、エントリが受け付けられる前に、自動的に回復(或いは、必要に応じて、生成)することができる。
【0022】
ブロックチェーンは、中央ストレージではなく、むしろ、非中央集中型の、不変の、且つ、安全な、ストレージである、という点において、従来のデータベースとは異なっており、この場合に、ノードは、ストレージ内のレコードに対する変更を共有しなければならない。ブロックチェーンにおいて固有である、且つ、ブロックチェーンの実装に有用である、いくつかのプロパティは、限定を伴うことなしに、不変レジャー、スマートコントラクト、セキュリティ、プライバシー、非中央集中型、合意、エンドースメント、アクセス可能性、及びこれらに類似したものを含む。
【0023】
例示用の実施形態は、パーミッション付与エンティティにより、且つ、従って、ブロックチェーンメンバーシップグループを介するなどの「非中央集中型の」方式により、車両センサ情報を制御するための方法を提供している。それぞれの利害関係者(即ち、運転者、会社、代理店など)は、プライベート情報の公開の制限を所望する場合があり、且つ、従って、ブロックチェーン及びその不変性は、公開を制限することができると共に、それぞれの特定のユーザー車両プロファイルごとに、パーミッションを管理することができる。スマートコントラクトは、このような車両センサデータ(或いは、車両センサ情報)に対するアクセスを求めるエンティティに対して、補償、パーミッション判定、及び分配を提供するべく、使用することができる。又、不正行為が検出された場合には、必要な情報をブロックチェーンと関連する「合意」方式に基づいてエンティティの間において共有することもできる。このような方式は、従来の中央集中型のデータベース上においては、実装することができないであろう。それぞれの会社は、その独自の独立した情報システムを有しており、従って、このブロックチェーンに基づいた方式が、中央集中型のシステム上において実装されうると仮定することは実際的ではなく、その理由は、許可が必要とされる際に情報を共有するべく、ブロックチェーンの合意メカニズムが使用されているからである。
【0024】
図1Aは、例示用の実施形態による車両センサデータ収集システムのネットワーク図を示している。図1Aを参照すれば、ネットワーク100は、センサデータを収集するためのセンサを含む1つ又は複数の車両を含む。この例においては、車両108は、様々なセンサ106を有する状態において示されており、これらのセンサは、製造の際に、或いは、販売後に、設置することができる。センサ106は、車両に関係するデータのみならず、環境及び道路に関係するデータを検出することが可能であり、これらは、複数の異なるセンサタイプ及び1つ又は複数の演算装置から収集された複数の異なるセンサデータセットを含みうる。センサデータは、センサデータサーバー110にアップロードされるか、或いは、これによって取得されており、センサデータサーバー100は、センサデータ112を処理することができると共に、分析及び分配を目的としてセンサデータとペア化するべき車両データレシピエント(VDR:Vehicle Data Recipient)プロファイル114を識別することができる。一実施形態においては、レシピエントは、クライアント、サーバー、PC、ラップトップ、携帯電話機、スマートウォッチなどのような、プロセッサ及びメモリを有する任意の装置を含むことができる。別の実施形態においては、レシピエントは、プロセッサ及びメモリを有する装置と関連しうる一人又は複数のユーザーを含みうる。
【0025】
センサ106は、車両108の任意の部分に付着させることができると共に、車両108の外部及び/又は内部において位置することができる。センサは、車両の中央コントローラに配線接続されていてもよく、或いは、BLUETOOTH、IEEE規格、RFID、NFC、及び/又はその他のプロトコル及び構成などの通信プロトコルを介して車両のコンピュータの中央コントローラとの間において無線通信状態にあってもよい。データは、搭載型コンピュータ、ユーザーのスマートフォン、セルラー対応型装置などのような、コンピュータの中央コンピュータユニットから送信することができる。データは、SIMカード又は車両内に設置された他のモジュールを介してセルラー通信ネットワークを介して送信することができる。センサコンテンツは、ラジオ局の選択、記録されたオーディオ、車両内におけるモバイル装置の使用法、車両の内側において実施される電話通話、演算装置の少なくとも1つのもののブラウザ履歴、車両の内側において少なくとも1つの演算装置を介して実施される購買、車両の運動、車両のナビゲーション、車両の衝突、輸送手段の速度、車両の加速、電池の充電レベル、ガソリンのレベル、オイルのレベル、車両の温度、車両の場所、車両の近傍の検出されたトラフィック、その他の車両に関する情報などを含む輸送手段と関連する診断などの、車両の内側において実行されるアクション、車両の外側において実行されるアクション、及び車両によって実行されるアクションのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0026】
センサ106のタイプは、運動センサ、ソナーセンサ、ライダーセンサ、加速度計、接触センサ、近接性センサ、温度センサ、速度センサ、音響センサ、赤外線センサ、衝突センサ、レベルセンサ、タイヤ圧力センサ、場所判定センサ、超音波センサ、カメラセンサ、活動センサ、化学センサ、流体センサ、圧力センサ、光学センサ、及び生体計測センサのうちの1つ又は複数を含む。
【0027】
その車両のセンサによって収集されるデータを自律車両の所有者及び/又は運転される車両の操作者が共有するインセンティブを生成するための努力の1つとして、特定のVDRは、データを共有するべく認可されたこれらの所有者及び/又は操作者にインセンティブを提供する意図を有することができると共に、このような車両センサデータの共有に同意する意図を有することができる。共有されるデータは、例えば、1回だけの使用、複数回にわたる使用、及び/又は永続的な使用、のための、1つのタイプのデータ又は複数のタイプのデータであってよい。車両が、1つ又は複数のセンサ106から、或いは、ユーザーのコンピュータ装置及び搭載型の演算装置102及び104を介して、センサデータを収集するのに伴って、データは、未加工の形態において収集及び分配することも可能であり、或いは、分配の前に、センサタイプ及び/又はデータタイプごとに、収集及び編集することもできる。この例を目的として、センサデータ112は、センサデータを生成した装置に従って編集することができる。又、データのコンテンツが、実際には、明示的に「センサ」からではないものの、センサデータ112と共に記録され、且つ、センササーバー110に提出されうる、インフォテインメントの選択などの、ユーザーによって提出されるアクションでありうる際には、コンピュータの選択をセンサデータと見なすこともできる。センサデータサーバー110を管理する責任を担う管理エンティティは、センサデータ及びVDRプロファイルアカウント114を管理する車両の所有者及び/又は操作者或いは第三者であってもよい。動作の際に、VDRプロファイル114は、そのVDRが受け取るべく登録されている特定のセンサデータを識別することができる。センサデータは、そのタイプ、識別子、製造者などによってセンサを識別することができる。別の例は、センサデータを受け取ると共にこのようなデータ用のクレジットを提供するトークン交換システムを含むことができる。利用される特定のトークンは、特定のブロックチェーンに固有のものであってもよく、或いは、暗号通貨の形態を有することもできよう。又、車両センサデータの共有と引き換えに、その他の種類のクレジット又はデジタル値を車両所有者(及び/又は操作者)に提供することもできよう。一例においては、車両の所有者は、受け取られた値をエンティティに転送するべく、選択することができる。センサデータのデータセットが蓄積するのに伴って、データは、トラフィックデータ(即ち、トラフィック及びトラフィックパターンを識別するセンサ)、道路データ(即ち、道路状態を識別するセンサ)、場所データ(即ち、車両の場所及びナビゲーションルートを識別するセンサ)、個人使用データ(即ち、ユーザーの活動及び選択を識別するセンサ)などのように、分類することができる。車両の所有者及び/又は操作者は、規定された量の暗号通貨又はその他のタイプの値について、自身の車両センサデータのそれぞれのブロックを提供することができよう。その他の実施形態においては、センサデータサーバーと通信する能力を有する装置を制御する車両の乗員が、類似の機能を実行することができると共に、これを実行するための値を受け取ることができる。更なる実施形態においては、輸送手段自体が、全体の(或いは、一部分の)値を受け取ることができる。
【0028】
データは、車両108上に、サーバー110上に、及び/又は、クラウドネットワーク内に、存在するブロックチェーン内において保存することができる。又、ブロックチェーンは、従来の方式によるのか、或いは、トークン又はその他のタイプの報酬を介してなのか、とは無関係に、データアクセスの見返りとして提供される値の管理を促進することができる。一例においては、車両108は、無線通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)上において、そのセンサデータ112をクラウドにオフロードしている。データは、ブロックチェーンに追加されるが、車両の所有者がデータの一部分又はすべてを共有するべく決定する時点まで、車両の所有者の制御下において留まることになる。これらの状態については、データの共有、クレジット処理、及び分配を含むデータの管理を実行するべく共有レジャーによって使用される、スマートコントラクト内において略述することができる。
【0029】
図1Bは、例示用の実施形態による、共有レジャーを利用した車両センサデータ収集システム150の図を示している。図1Bを参照すれば、システム150は、車両108を含み、車両108は、センサデータを生成及び/又は受信し、且つ、データに対するアクセスを求める車両の所有者又はVDRのプロファイルを維持するセンサデータサーバー110にセンサデータを転送している。収集され、共有され、且つ、第三者に転送される、データを識別すると共に、個々のブロックチェーントランザクション132を介してこのような転送のインスタンスを記録する、メンバデータプラットフォームとして、ブロックチェーン130が提供されている。その他の実施形態においては、データは、識別された後に、ブロックチェーン内に配置されている。トランザクションのコンテンツは、トランザクションに関与する関係者、条件、日付、時刻、データのタイプ、提供される補償、確認されたパーミッション、センサタイプ及びセンサデータカテゴリを含む車両情報などを含みうる。共有レジャーは、後からの監査と、トランザクションの有効性の識別及びデータ共有イベントの存在の確認を求めているその他の利害関係者と、のために、転送されたデータインスタンスをトランザクション132の形態において記録している。
【0030】
図1Cは、例示用の実施形態による、車両センサデータが処理されると共に関与する第三者に分配されるシステム170を示している。図1Cを参照すれば、システム170は、センサデータサーバー110が、センサ106からデータを受け取り、且つ、これを処理することを含む。センサデータ112は、データを収集したのが、車両コンピュータであったのか、或いは、データを収集したのが、ユーザー装置であったのか、という、そのセンサタイプに基づいて、分類されうるが、これらは、いずれも、使用可能なセンサである。その他の実施形態においては、センサデータ112は、独立的に、或いは、車両に基づいたセンサ106からのデータとの関連において、保存されうる、車両に基づいてはいないセンサデータを含むことができる。例えば、道路の一側部に位置する固定されたセンサ及び/又はその他の車両のモバイルセンサは、独立的に、或いは、センサ106からのデータとの関連において、保存されうる、データを放出することができる。複数の異なるセンサデータセットを登録済みのカテゴリの異なるものに割り当てることが可能であり、且つ、1つ又は複数の車両データレシピエントは、例えば、登録済みのカテゴリのうちの対応する異なるものが、例えば、その個々のデータレシピエントプロファイルに対して、などのように、自身に、割り当てられた状態にある、複数の異なる車両データレシピエント(VDR)を含むことができる。例えば、VDRは、道路上の運動などを識別するべく、ビデオセンサデータ又は加速計センサデータによって検出されうる道路状態情報を求めている政府機関122を含みうる。別のVDRは、エンジン、タイヤ、ブレーキ、加速などのような、車両の動作を識別するセンサデータを求めている製造者124であってもよい。製造者VDR124は、センサデータ112の集合的な組の一部分として収集される、特定の車両タイプについての、且つ、特定の車両センサ106を介した、センサデータの識別を求めている場合がある。別のVDRは、運転者の年齢、運転者が聴取しているラジオ局又は番組、運転者によって実施されている活動、使用されているナビゲーション、並びに、車両及びその操作者によって頻繁に訪問される場所などの、車両のユーザープロファイルの識別を求めている広告主126であってもよい。又、その他のVDR128は、特に自動車が自律車両である場合に、特定の広告を選択するかどうか、フィードバックをその他のものに提供するかどうか、自動車のユーザーを制御するかどうか、を識別するべく、センサデータに関心を有している場合もある。
【0031】
センサデータが様々な理由から必須である自律車両は、規制されてもよく、その理由は、車両の動作が、必ずしも人間ではなく、コンピュータによって制御されているからである。この結果、安全対策を保証するべく、様々な機関及び第三者が、自律車両によって収集されるセンサデータの共有を必要としうる。車両108は、人間の運転者によって操作される車両であってもよく、或いは、コンピュータ及び/又はリモートエージェントによって操作される自律車両であってもよい。車両センサデータは、複数の車両センサ106を介して収集することができる。コントローラ装置(即ち、搭載型のコンピュータ及び/又はユーザーのスマートフォンなど)は、センサタイプ、センサ識別子、及びそのパラメータについて受け取られたセンサデータのインスタンスを識別することができる。センサデータの集合体は、センサデータの1つ又は複数の組を生成することができる。例えば、センサ106のうち、センサS1、S2、S3...Snは、センダデータセットSD1、SD2、SD3...SDnを生成することができる。これらのセンサデータセットは、例えば、事故、道路内の穴、制動、極端な状態又は巧みな操縦などを識別するべく、固定された期間(例えば、数ミリ秒、数秒、数分、数時間など)にわたるセンサデータの複数の反復を含んでいる場合があり、或いは、予測された値からの大きな逸脱のインスタンスのみなどの短い極端な計測のインスタンスを含んでいる場合がある。VDRは、特定のVDRの関心に応じて、特定の車両センサデータセットを受け取るべく、登録することができる。
【0032】
自律/非自律車両の所有者(或いは、車両の乗員)は、センサ収集作業において収集された情報が共有されうるように、且つ、所有者のプロファイル及び/又は車両が、スマートコントラクトを介して、こちらも共有レジャー内において識別されている既定の値と共に、クレジット処理されうるように、そのプロファイルを共有レジャー又はその他のデータ管理システム内において登録することができる。スマートコントラクトは、合意の関係者、データを共有するためのパーミッション、1つ又は複数のVDRによって求められているデータのタイプ、データ用の補償、及びその他のパラメータを識別することができる。
【0033】
一例においては、車両センサデータに対するアクセスを求める第三者は、自動車の製造者であってよい。別の例においては、収集されたセンサデータは、車両の集合体から収集された、且つ、センサデータセットとして集計された、特定の交差点を通過した自動車の数、特定の道路上の自動車の速度などのような、トラフィックの量/パターン情報を含むことが可能であり、このようなデータは、特定の自治体にとって望ましいものでありうる。又、なんらかのタイプの利益/クレジットを目的として、その他のタイプのプライベートデータを交換することもできる。例えば、製造者との間においてデータを共有するべく、車両には、スマートコントラクトを介して識別された、且つ、共有レジャー内において記録された、(金銭的な又は非金銭的な)クレジットのための資格を付与することができる。クレジットは、製造者によって提供することができると共に、サービス更新を含むことができる。例えば、自律車両は、無料のオイル交換を享受することができると共に、サービスを目的として、製造者ディーラまでナビゲートすることができる。車両が到着するのに伴って、共有レジャー内のトランザクションから、クレジットが識別され、サービスが償還されるのに伴って、車両プロファイルによって所有されている値を償還するべく、別のトランザクションを書き込むことができる。この結果、所有者及び/又は乗員ではなく、車両が、クレジットを受け取っている。その他の実施形態においては、クレジットは、1つ又は複数の車両、所有者、及び/又は乗員のうちにおいて分割することができる。
【0034】
図2Aは、例示用の実施形態によるブロックチェーンアーキテクチャ構成200を示している。図2Aを参照すれば、ブロックチェーンアーキテクチャ200は、パーミッションを伴うブロックチェーングループ210の一部分として、例えば、ブロックチェーンメンバノードのグループ202~206などの、特定のブロックチェーン要素を含みうる。パーミッションを伴うブロックチェーンは、すべての関係者にとってアクセス可能であるわけではなく、ブロックチェーンデータに対するパーミッションによってアクセスすることができるメンバからのみ、アクセス可能である。ブロックチェーンノードは、ブロックチェーンエントリの追加及び検証プロセス(合意)などの、いくつかの活動に参加している。ブロックチェーンノードの1つ又は複数は、エンドースメントポリシーに基づいて、エントリをエンドースすることができると共に、すべてのブロックチェーンノードについて順序付けサービスを提供することができる。ブロックチェーンノードは、(認証などの)ブロックチェーンアクションを開始することができると共に、その複写が、基礎をなす物理的インフラストラクチャ上においても保存されうる、ブロックチェーン内において保存されているブロックチェーンの不変レジャーに書き込むことを求めることもできる。
【0035】
ブロックチェーントランザクション220は、トランザクションが受け取られると共にメンバノードによって指示された合意モデルによって承認されるのに伴って、1つ又は複数のコンピュータのメモリ内において保存される。承認されたトランザクション226は、ブロックチェーンの現時点のブロック内において保存されると共に、現時点のブロック内においてトランザクションのデータコンテンツのハッシュを実行することと、以前のブロックの以前のハッシュを参照することと、を含む、コミット手順を介して、ブロックチェーンにコミットされる。ブロックチェーンの一部分である、或いは、ブロックチェーンを介してアクセスされうる、スマートコントラクト230は、トランザクション合意の条件及びスマートコントラクト実行可能アプリケーションコード232内において含まれているアクションを定義するように、構成されている。車両センサデータは、車両センサデータを共有するべく付与されたパーミッション、データを受け取るべく登録された関係者、及び共有するべきセンサデータのタイプなどを含むべく、車両データ共有合意234に基づいたものであってよい。その他の実施形態においては、類似の結果(即ち、一実施形態においては、輸送手段に値が提供されている)を伴って、パーミッションを伴わないブロックチェーン構成を使用することができる。
【0036】
図2Bは、例示用の実施形態による共有レジャー構成を示している。図2Bを参照すれば、ブロックチェーンロジックの例250は、APIとしてのブロックチェーンアプリケーションインターフェイス252と、演算装置にリンクするプラグインアプリケーション又はソフトウェアと、特定のトランザクション用の実行プラットフォームと、を含む。ブロックチェーン構成250は、参加者によって求められている構成に従って生成されうると共に、その独自の状態を維持しうる、その独自のアセットを制御しうる、且つ、外部情報を受け取りうる、保存されたプログラム/アプリケーションコード(例えば、スマートコントラクト実行可能コード、スマートコントラクトなど)にアクセスし、且つ、これを実行するべく、アプリケーションプログラミングインターフェイス(API:Application Programming Interface)にリンクされた1つ又は複数のアプリケーションを含むことができる。これは、すべてのブロックチェーンノード上において、分散レジャーに追加することにより、エントリとして配備することが可能であり、且つ、インストールすることができる。
【0037】
スマートコントラクトアプリケーションコード254は、実行された際に、トランザクションの条件及び状態が有効になるようにするアプリケーションコードを確立することにより、ブロックチェーントランザクションのための基礎を提供している。スマートコントラクト230は、実行された際に、特定の承認済みのトランザクション226が生成されるようにしており、これらは、次いで、ブロックチェーンプラットフォーム262に転送される。プラットフォームは、セキュリティ/認可の部分268と、トランザクション管理を実行する演算装置266と、トランザクション及びスマートコントラクトをブロックチェーン内において保存するメモリとしてのストレージ部分264と、を含む。
【0038】
ブロックチェーンプラットフォームは、ブロックチェーンデータの様々な層と、サービス(例えば、暗号信頼サービスや仮想実行環境など)と、新しいエントリを受け取り且つ保存するべく使用することができると共にデータエントリへのアクセスを求めているオーディタへのアクセスを提供しうる基礎をなす物理的コンピュータインフラストラクチャと、を含みうる。ブロックチェーンは、プログラムコードを処理するべく、且つ、物理的なインフラストラクチャと協働するべく、必要とされる仮想的な実行環境に対するアクセスを提供するインターフェイスを有することができる。暗号信頼サービスは、アセット交換エントリなどのエントリを検証し、且つ、情報をプライベートな状態において維持するべく、使用することができる。
【0039】
図2A及び図2Bのブロックチェーンアーキテクチャ構成は、ブロックチェーンプラットフォームによって提供された1つ又は複数のインターフェイスを介してプログラム/アプリケーションコードを処理及び実行することができると共に、ブロックチェーンプラットフォームによって提供されたサービスを処理及び実行することができる。非限定的な例として、スマートコントラクトは、催促、更新、支払、並びに/或いは、変更や更新などが適用されるその他の通知を実行するべく、生成することができる。スマートコントラクトは、認可及びアクセス要件と関連する規則及びレジャーの使用法を識別するべく、それ自体を使用することができる。例えば、情報は、新しいエントリクレームを含んでいてもよく、これは、ブロックチェーン層内に含まれている1つ又は複数の処理エンティティ(例えば、プロセッサや仮想的機械など)によって処理することができる。結果は、スマートコントラクト及び/又はピアの合意内において定義されている基準に基づいてクレームを拒絶又は承認するための決定を含みうる。物理的なインフラストラクチャは、本明細書において記述されているデータ又は情報のうちの任意のものを取得するべく、使用することができる。
【0040】
スマートコントラクト実行可能コード内において、スマートコントラクトをアプリケーション及びプログラミング言語を介して生成することができると共に、ブロックチェーン内のブロックに書き込むことができる。スマートコントラクトは、ブロックチェーン(例えば、ブロックチェーンピアの分散型ネットワーク)に伴って登録、保存、及び/又は複製される実行可能コードを含むことができる。エントリとは、スマートコントラクトと関連する条件が充足されることに応答して実行されうるスマートコントラクトコードの実行である。スマートコントラクトの実行は、デジタルブロックチェーンレジャーの状態に対する1つ又は複数の信頼できる変更をトリガすることができる。スマートコントラクトの実行によって生成されるブロックチェーンレジャーに対する1つ又は複数の変更は、1つ又は複数の合意プロトコルを通じて、ブロックチェーンピアの分散型ネットワークの全体を通じて、自動的に複製することができる。
【0041】
スマートコントラクトは、キー値のペアのフォーマットにおいて、データをブロックチェーンに書き込むことができる。更には、スマートコントラクトコードは、ブロックチェーン内において保存されている値を読み取ることも可能であり、且つ、アプリケーションの動作の際に、これらを使用することができる。スマートコントラクトコードは、様々な論理動作の出力をブロックチェーン内に書き込むことができる。コードは、一時的データ構造を仮想機械又はその他の演算プラットフォーム内において生成するべく、使用することができる。ブロックチェーンに書き込まれたデータは、公開状態とすることも可能であり、及び/又は、暗号化することも可能であり、且つ、プライベートな状態において維持することもできる。スマートコントラクトによって使用/生成される一時的なデータは、提供されている実行環境により、メモリ内において保持され、次いで、ブロックチェーンに必要とされているデータが識別されたら、削除される。
【0042】
スマートコントラクト実行可能コードは、更なる特徴に加えて、スマートコントラクトのコード解釈を含むことができる。本明細書において記述されているように、スマートコントラクト実行可能コードは、演算ネットワーク上において配備されたプログラムコードであってよく、この場合に、このプログラムコードは、合意プロセスにおいて、チェーンバリデータにより、一緒に実行及び検証される。スマートコントラクト実行可能コードは、ハッシュを受け取り、且つ、ブロックチェーンから、予め保存されている特徴エクストラクタを使用して生成されたデータテンプレートと関連するハッシュを取得している。ハッシュ識別子のハッシュと保存されている識別子テンプレートデータから生成されたハッシュが、マッチングしている場合には、スマートコントラクト実行可能コードは、認可キーを要求元のサービスに送信する。スマートコントラクト実行可能コードは、暗号の詳細と関連するブロックチェーンデータに書き込むことができる。
【0043】
図3は、例示用の実施形態による車両センサデータ収集及び検証システム構成のシステムメッセージ交換図を示している。図3を参照すれば、システム300は、センサデータをセンササーバー320に提供する車両310を提供している。データは、接続された、且つ/又は、ネットワークの近傍にある、際などに、転送を可能にする、モバイル装置、車両内において設置されたセルラー演算モデル、WIFI、又はBluetooth(登録商標)モジュールなどの、無線ネットワークに対するリンクなどの、有線及び/又は無線接続を介して、送信することができる。センサデータ312は、サーバー320に送信され、且つ、車両プロファイルが識別され314、スマートコントラクト情報が、例えば、車両センサデータ分類分け、VDR識別、及びデータ共有に従事するべく、ブロックチェーン330から提供されうる316。センサデータを特定のセンサ分類に割り当てるべく、スマートコントラクト条件318を識別及び実行することができる322。カテゴリは、対象のセンサデータを識別するべく、VDRプロファイルによって相互参照される324。次いで、関連する、且つ、要求された、車両センサデータが、マッチングしたプロファイルに転送されている326。アクション及びデータ共有イベントの結果を識別するべく、スマートコントラクト及び関係する情報の条件がブロックチェーントランザクション内において更新されている328。
【0044】
図4Aは、例示用の実施形態による車両センサデータ収集プロセスのフロー図を示している。図4Aを参照すれば、プロセス400は、車両から送信された車両データを受け取ることであって、車両データは、1つ又は複数のセンサ及び車両内において動作する1つ又は複数の演算装置の少なくとも1つからのセンサデータを含む、こと412と、車両と関連する車両プロファイルを識別すること414と、車両データの共有が許容されていることを通知する車両データ共有パーミッションの識別に応答して、車両データ供給パーミッションが車両プロファイル内において保存されているかどうかを判定すること416と、センサデータ収集の際に使用されたセンサタイプ及びセンサデータと関連するセンサコンテンツの1つ又は複数に基づいて車両データを1つ又は複数の登録済みのカテゴリに割り当てること418と、車両データに割り当てられた識別された1つ又は複数の登録済みのカテゴリに基づいて車両データを受け取るように登録された1つ又は複数の車両データレシピエントを識別すること422と、車両データを識別された1つ又は複数の車両データレシピエントに転送すること424と、値を車両プロファイル426に割り当てることと、のうちの1つ又は複数を提供している。
【0045】
センサデータの管理を許容するための構成は、1つ又は複数の演算装置と、1つ又は複数のセンサを有する車両と、を含みうる。又、サーバーは、車両から送信された車両データを受け取っており、車両データは、車両内において動作する1つ又は複数のセンサ及び1つ又は複数の演算装置のうちの少なくとも1つからのセンサデータを有し、車両と関連する車両プロファイルを識別し、車両データの共有が許容されていることを通知する車両データ共有パーミッションの識別に応答して、車両データ共有パーミッションが車両プロファイル内において保存されているかどうかを判定し、センサデータの収集において使用されたセンサのタイプ及びセンサデータと関連するセンサコンテンツのうちの1つ又は複数に基づいて車両データを1つ又は複数の登録済みのカテゴリに割り当て、車両データに割り当てられた識別された1つ又は複数の登録済みのカテゴリに基づいて車両データを受け取るべく登録された1つ又は複数の車両データレシピエントを識別し、車両データを識別された1つ又は複数の車両データレシピエントに転送し、且つ、値を車両プロファイルに割り当てる、ということのうちの1つ又は複数を様々な順序において実行するように構成することができる。
【0046】
一実施形態においては、車両データを受け取るべく登録された1つ又は複数の車両データレシピエントは、1つ又は複数のデータレシピエントの対応するデータレシピエントプロファイル内において識別される、車両データに割り当てられた1つ又は複数の登録されたカテゴリに基づいて、識別されている。その他の実施形態においては、車両データのレシピエントは、任意のカテゴリ及び/又はプロファイルとは別個に、一回だけの方式により、或いは、間欠的な方式により、車両データを受け取ることができる。一実施形態においては、車両データは、複数の異なるセンサタイプ及び1つ又は複数の演算装置から収集された複数の異なるセンサデータセットを有する。複数の異なるセンサデータセットは、登録されたカテゴリの異なるものに割り当てられ、且つ、1つ又は複数の車両データレシピエントは、登録済みのカテゴリの対応する異なるものが、その個々のデータレシピエントプロファイルに割り当てられた状態にある、複数の異なる車両データレシピエントを含む。センサコンテンツは、ラジオ局の選択、記録されたオーディオ、車両内におけるモバイル装置の使用法、車両の内側において実施される電話通話、車両の内側において実施されるモバイルデータの使用法、演算装置のうちの少なくとも1つのもののブラウザ履歴、車両の内側において演算装置の少なくとも1つのものを介して実施される購買、車両の内側において記録されるオーディオなどの、輸送手段の内側において実行されるアクション、輸送手段の外側において実行されるアクション、及び輸送手段によって実行されるアクションのうちの1つ又は複数に基づいている。データ収集において使用されるセンサのタイプは、運動センサ、ソナーセンサ、ライダーセンサ、加速度計、接触センサ、近接性センサ、温度センサ、速度センサ、音響センサ、赤外線センサ、衝突センサ、レベルセンサ、タイヤ圧力センサ、場所判定センサ、超音波センサ、カメラセンサ、活動センサ、化学センサ、流体センサ、圧力センサ、光学センサ、及び生体計測センサのうちの1つ又は複数を有する。
【0047】
一実施形態においては、システムは、メモリ内において保存されている分散型レジャーと、車両データが、車両データ共有パーミッションと関連付けられていると識別されることに応答して呼び出される、分散レジャー内において保存されているスマートコントラクトと、を含みうる。スマートコントラクトは、車両プロファイル情報の一部分、データレシピエントプロファイル、データレシピエントプロファイルと関連する車両データのタイプ、並びに、車両データが共有されることに基づいて車両プロファイルに割り当てられた値のうちの少なくとも1つを含む。スマートコントラクト呼出しは、車両データが1つ又は複数の車両データレシピエントとの間において共有されること、値が車両プロファイルに割り当てられること、日付がトランザクションに割り当てられること、並びに、トランザクションが分散型レジャー内において記録されること、のうちの少なくとも1つを有する、トランザクションの実行を結果的にもたらす。
【0048】
図4Bは、例示用の実施形態による車両センサデータ収集プロセスの更なるフロー図を示している。図4Bを参照すれば、プロセス450は、輸送手段の少なくとも1つのセンサからサーバーにセンサデータを送信すること452と、収集されたセンサデータ用のプライバシー設定を保存すること454であって、プライバシー設定は、輸送手段と関連するユーザーの匿名性と関連付けられている、ことと、センサデータに基づいてサーバーを介してアクションを実行すること456と、アクションの結果に基づいて値を輸送手段に提供すること458と、のうちの1つ又は複数を含む。輸送手段プロファイルは、車両センサデータの共有に応答して、値により、クレジット処理することができる。その他の実施形態においては、輸送手段上の、且つ/又は、輸送手段上ではないが輸送手段によってアクセス可能である、リポジトリを(データが共有される前に、データが蓄積されるのに伴ってリアルタイムで又はほぼリアルタイムで、且つ/又は、データが共有された後に)値によってクレジット処理することができる。更にその他の実施形態においては、その他の輸送手段上のリポジトリを含む異なるリポジトリのうちにおいて、値を分割することができる(或いは、別の輸送手段にすべてを転送することもできる)。ユーザーが生成及び/又は消費するデータと関連するユーザーの匿名性のレベルに基づいて、値を調節する(即ち、増大又は減少させる)ことができる。デーが高度な匿名性を有するほど、輸送手段108に対して提供される値は小さくなる。データの匿名性が低いほど、輸送手段108に提供される値は大きくなる。一実施形態においては、複数の異なるデータが複数の異なるセンサによって収集されており、この場合に、データのそれぞれは、相対的に高い匿名性を有する場合があると共に/又は、相対的に低い匿名性を有する場合があり、且つ、動的に変化することもできる。例えば、移動の際に、輸送手段及び/又はユーザーによって使用されている装置の場所データを収集することが可能であり、且つ、サーバーに提供することができる。サーバーは、その他のセンサデータに加えて、場所データをエンティティに提供し、これにより、輸送手段に相対的に大きな値が提供されるようにすることができる。同一の移動の際に、異なる例においては、サーバーは、(プライバシー設定に基づいて)場所データを提供することが許容されておらず、これにより、相対的に小さな値が輸送手段に提供されることをもたらすことできる。従って、場所に基づいたデータなどの、単一タイプのデータについて輸送手段に提供される値は、単一の移動の際に、ユーザーのプライバシー設定に基づいて動的に変化しうる。別の実施形態においては、輸送手段に提供される値の大きさは、場所データを含んでいた移動の部分と場所データを含んでいなかった移動の部分に基づいて、2つに分岐させることができる。この2つに分岐されたデータは、輸送手段の乗員、運転者、操作者、及び/又は所有者に提示することができる。
【0049】
又、同一の情報は、異なる値を有することが可能であって、ガスタンクがフル状態である、或いは、電池が完全に充電されている場合には、場所情報には、小さな値が適用されるが、ガスタンク又は電池が空である場合には、場所情報には、ガソリンスタンド又は充電ステーションであるVDR/広告主の場合に、相対的に大きなものが適用される。
【0050】
図4Cは、例示用の実施形態による車両センサデータ収集プロセスの更に別のフロー図を示している。図4Cを参照すれば、プロセス470は、輸送手段の少なくもと1つのセンサからサーバーにセンサデータを送信すること472と、センサデータを1つ又は複数の既定の車両動作閾値と比較すること474と、のうちの1つ又は複数を含む。閾値の例は、速度閾値、加速度計位置閾値、温度閾値、車両トラフィック閾値、衝突及び/又は衝撃閾値、天候状態閾値、検出された乗員数の閾値などを含みうる。これらの閾値のうちの1つ又は複数が超過された際には、特に車両が運転者なしに動作する自律車両である際には、車両を変更することができる。又、方法は、1つ又は複数の既定の車両動作閾値との間におけるセンサデータの比較に基づいてサーバーを介してアクションを実行すること476、輸送手段に送信される信号を介して、輸送手段を減少させるなどの、輸送手段の動作状態を変更するためのアクションを輸送手段に送信すること478、輸送手段を停止させること、輸送手段のコースを変更すること、道路から外れるように輸送手段を牽引すること、など、を含みうる。
【0051】
図4Dは、例示用の実施形態による車両センサデータ収集及び検出システムの更に別のフロー図を示している。図4Dを参照すれば、プロセス480は、輸送手段上において配設された少なくとも1つのセンサと関連付けられたデータ用のプライバシー設定を保存すること482などのうちの1つ又は複数を含む。プライバシー設定は、センサデータの共有を許容する、共有を許容しない、車両の振る舞いに関係する特定のセンサからのデータ(例えば、性能、状態など)、或いは、運転スタイルや制御選択(例えば、ラジオ局、インターネット使用法など)などのユーザーのアクションに関係するデータなどのセンサデータの一部分のみを共有する、ための表記を含みうる。又、方法は、少なくとも1つのセンサを介してデータを収集すること484と、収集されたデータを輸送手段からサーバーに送信すること486と、を有することができると共に、プライバシー設定は、輸送手段及びデータと関連するユーザーの匿名性と関連付けられている416。プライバシー設定は、共有を規定しうるが、ユーザーアクション及び/又はプロファイルをプライベートな又は匿名の状態において維持することができる。又、方法は、アクションを完了させるべくサーバーを介してデータを処理することと、アクションの結果に基づいて値を輸送手段に提供することと、を含みうる。データは、VDRプロファイル内において識別可能であるセンサデータカテゴリ又はデータの組として見なされる特定のセンサタイプとして識別することができる。これらの識別可能なセンサデータセットは、データセット要件を充足する前に、特定の期間にわたる特定回数のセンサ読取りを必要としてもよく、更には、使用されるセンサ又は収集されるセンサアクションを識別するカテゴリも、1つ又は複数のVDRプロファイルのVDR選択において識別可能となりうる。
【0052】
図4Eは、例示用の実施形態による車両センサデータ収集及び検証システムの更に別のフロー図を示している。図4Dを参照すれば、プロセス495は、輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当てること496などのうちの1つ又は複数を含む。次いで、センサデータが、1つ又は複数のカテゴリ497に基づいて1つ又は複数のレシピエントに送信されている。最後に、値が、センサデータに基づいて、1つ又は複数のレシピエントに送信されるセンサデータ、輸送手段に提供される値、送信されたセンタデータと関連するデータ、及び提供された値と関連するデータを参照するスマートコントラクトを介して、1つ又は複数のレシピエントにより、輸送手段に提供されている498。
【0053】
図5Aは、例示用の実施形態による、車両と関連するブロックチェーントランザクションを管理するための例示用のブロックチェーン車両構成500を示している。図5Aを参照すれば、特定の輸送手段/車両108が、サービストランザクション(例えば、車両サービス、ディーラートランザクション、納品/ピックアップ、運搬サービスなど)などの、トランザクションに従事するのに伴って、車両は、1つ又は複数のサービストランザクションに従って値510を受け取ることができると共に/又は、値512を放出/転送することができる。トランザクションモジュール520は、関係者、クレジット、サービス記述、日付、時刻、場所、結果、通知、予期せぬイベントなどのような情報を記録することができる。トランザクションモジュール520内のこれらのトランザクションは、車両自体がブロックチェーンメンバ及び/又はブロックチェーンピアを表しうるリモートサーバー及び/又はリモートブロックチェーンピアによって管理されているブロックチェーン530内に複製することができる。その他の実施形態においては、ブロックチェーン530は、車両108上に存在している。
【0054】
図5Bは、例示用の実施形態によるサービスセンタと車両の間におけるブロックチェーントランザクションを管理する例示用のブロックチェーン車両構成540を示している。この例においては、車両108は、自身をサービスセンタ542(例えば、自動車ディーラ、ローカルサービスストップ、納品/ピックアップセンタなど)まで運転していくことができるが、その理由は、車両が、サービスを必要としていると共に/又は、特定の場所において停止する必要がある、からである。サービスセンタ542は、オイルの交換、電池の充電又は交換、タイヤの交換又は置換、並びに、任意のその他の輸送手段関係のサービスなどの、特定の方式によるサービスコールのために、特定の時点において車両を登録することができる。提供されるサービス544は、ブロックチェーン530からダウンロードされた、或いは、これを介してアクセスされる、スマートコントラクトに基づいて、実行することできると共に、特定の交換のレートにおいてこのようなサービスを実行するためのパーミッションについて識別することができる。サービスは、トランザクションモジュール520のトランザクションログ内において記録され、クレジット512が、サービスセンタ542に転送され、且つ、ブロックチェーンは、最近のサービスに関するすべての情報を表すべく、トランザクションを記録することができる。その他の実施形態においては、ブロックチェーン530は、車両108及び/又はサービスセンタ542上に存在している。
【0055】
図5Cは、例示用の実施形態による様々な車両のうちにおいて実施されるブロックチェーントランザクションを管理するための例示用のブロックチェーン車両構成を示している。サービスが別の車両との間において共有される必要がある状態に車両が到達した際に、車両108は、サービスコールを共有する、転送する、取得するなどのために、様々なアクションを実行するべく別の車両508とやり取りすることができる。例えば、車両508は、電池の充電のための期限に到達していてもよく、且つ/又は、タイヤに伴う課題を有していてもよく、且つ、納品のためにパッケージをピックアップする途上にあってもよい。車両508は、そのネットワーク内にある、且つ、そのブロックチェーンメンバサービス上において動作している、別の車両108に通知することができる。次いで、車両108は、車両508からの、且つ/又は、サーバー(図示されてはいない)からの、パッケージのピックアップを実行するべく、無線通信要求を介して情報を受け取ることができる。トランザクションは、両方の車両のトランザクションモジュール552及び520内において記録されている。クレジットが、車両508から車両108に転送され、且つ、転送されたサービスのレコードは、ブロックチェーンが、互いに異なっている、或いは、すべてのメンバによって使用される同一のブロックチェーン内において記録される、と仮定することにより、ブロックチェーン530/554内において記録される。
【0056】
一実施形態においては、輸送手段は、ユーザー又は管理者からの管理及び/又は承認を伴うことなしに支払を実行するように構成されている。又、輸送手段のみならず、輸送手段内の1つ又は複数のユーザーは、輸送手段内において且つ/又はその近傍において動作する1つ又は複数の装置(例えば、携帯電話機、スマートウォッチ、活動トラッカなど)からの情報の共有について支払を受けることができる。安定した且つ/又は動的な状態において、情報の「オーバーレイ」をサーバーに送信することができると共に、金銭化することができる。
【0057】
図6は、例示用の実施形態による分散型レジャーに追加されうるブロックチェーンブロック600と、ブロック構造のコンテンツ660と、を示している。図6を参照すれば、クライアント(図示されてはいない)は、ブロックチェーン上における活動を有効化するべく、エントリをブロックチェーンノードに提出することができる。一例として、クライアントは、ブロックチェーン用のエントリを提案する装置、人物、又はエンティティなどの要求者の代わりに動作するアプリケーションであってよい。複数のブロックチェーンピア(例えば、ブロックチェーンノード)が、ブロックチェーンネットワークの状態及び分散型レジャーの複写を維持することができる。クライアントによって提案されたエントリをシミュレートし、且つ、エンドースするエンドーシングピアと、エンドースを検証し、エントリを検証し、且つ、エントリを分散型レジャーにコミットするコミッティングピアと、を含む、様々なタイプのブロックチェーンノード/ピアが、ブロックチェーンネットワーク内において存在しうる。この例においては、ブロックチェーンノードは、エンドーサノード、コミッタノード、又はこれらの両方の役割を実行することができる。
【0058】
対象のシステムは、不変の、順序付けされた、レコードをブロック内において保存しているブロックチェーンと、ブロックチェーンの現時点の状態(現時点のワールド状態)を維持している状態データベースと、を含む。チャネル当たりに1つの分散型レジャーが存在しうると共に、それぞれのピアが、自身がメンバであるそれぞれのチャネルごとに分散型レジャーのそれ自身の複写を維持している。対象のブロックチェーンは、ハッシュによってリンクされたブロックとして構造化されたエントリログであり、この場合に、それぞれのブロックは、N個のエントリのシーケンスを含んでいる。ブロックは、図6に示されているものなどの様々なコンポーネントを含みうる。ブロックのリンク接続は、現時点のブロックのブロックヘッダ内において前のブロックのヘッダのハッシュを追加することにより、生成することができる。この結果、ブロックチェーン上のすべてのエントリが、順序付けされ、且つ、暗号的に1つにリンクされ、これにより、ハッシュリンクを破ることなしにブロックチェーンデータを改竄することが防止されている。更には、リンクに起因して、ブロックチェーン内の最新のブロックは、その前に到来したすべてのエントリを表している。対象のブロックチェーンは、追加専用のブロックチェーン作業負荷をサポートしているピアファイルシステム(ローカルの又は付加されたストレージ)上において保存することができる。
【0059】
ブロックチェーン及び分散型レジャーの現時点の状態は、状態データベース内において保存することができる。ここで、現時点の状態データは、ブロックチェーンのチェーンエントリログ内において過去において含まれているすべてのキーの最新の値を表している。スマートコントラクト実行可能コード呼出しは、状態データベース内の現時点の状態に対してエントリを実行する。これらのスマートコントラクト実行可能コードのやり取りを極めて効率的なものにするべく、すべてのキーの最新の値が状態データベース内において保存されている。状態データベースは、ブロックチェーンのエントリログ内へのインデックス付けされたビューを含んでいてもよく、これは、従って、任意の時点においてチェーンから再生成することができる。状態データベースは、エントリが受け付けられる前に、ピアのスタートアップの際に、自動的に回復状態となりうる(或いは、必要に応じて、生成される)。
【0060】
エンドーシングノードは、クライアントからエントリを受け取り、且つ、シミュレートされた結果に基づいて、エントリをエンドースしている。エンドーシングノードは、エントリ提案をシミュレートするスマートコントラクトを保持している。エンドーシングノードがエントリをエンドースする際に、エンドーシングノードは、シミュレートされたエントリのエンドースメントを通知する、エンドーシングノードからクライアントアプリケーションへの署名済みの応答である、エントリエンドースメントを生成している。エントリーをエンドースする方法は、スマートコントラクト実行可能コード内において規定されうるエンドースメントポリシーに依存している。エンドースメントポリシーの一例は、「エンドーシングピアの過半数がエントリをエンドースしなければならない」というものである。異なるチャネルは、異なるエンドースメントポリシーを有しうる。エンドース済みのエントリは、クライアントアプリケーションにより、順序付けサービスに転送される。
【0061】
順序付けサービスは、エンドース済みのエントリを受け付け、これらをブロックとして順序付けし、且つ、ブロックをコミッティングピアに供給している。例えば、順序付けサービスは、エントリの閾値に到達した際に、タイマがタイムアウトした際に、或いは、別の状態の際に、新しいブロックを開始することができる。この例においては、ブロックチェーンノードは、ブロックチェーン上における保存のために新しいデータブロック660を受け取ったコミッティングピアである。順序付けサービスは、オーダラのクラスタから構成することができる。順序付けサービスは、エントリを処理してはおらず、スマートコントラクトを処理してはおらず、或いは、共有型レジャーを維持してはいない。むしろ、順序付けサービスは、エンドース済みのエントリを受け付けることができると共に、これらのエントリが分散型レジャーにコミットされる順序を規定している。ブロックチェーンネットワークのアーキテクチャは、「順序付け」の特定の実装形態(例えば、Solo、Kafka、BFTなど)がプラグ接続可能なコンポーネントとなるように、設計することができる。
【0062】
エントリは、一貫性を有する順序において分散型レジャーに書き込まれる。エントリの順序は、それらがネットワークにコミットされる際に状態データベースに対する更新が有効であることを保証するように、確立されている。順序付けが、暗号パズルの解決、即ち、マイニング、を通じて発生している、暗号通貨ブロックチェーンシステム(例えば、ビットコインなど)とは異なり、この例においては、分散型レジャーの関係者は、そのネットワークに最良に適する順序付けメカニズムを選択することができる。
【0063】
図6を参照すれば、ブロックチェーン上において保存されているブロック660(データブロックとも呼称される)及び/又は分散型レジャーは、ブロックヘッダ662、トランザクション固有のデータ672、及びブロックメタデータ680などの、複数のデータセグメントを含むことができる。ブロック660及びそのコンテンツなどの、様々な描かれているブロック及びそのコンテンツは、例示を目的としたものに過ぎず、且つ、例示用の実施形態の範囲の限定を意図したものではないことを理解されたい。いくつかのケースにおいては、ブロックヘッダ662及びブロックメタデータ680の両方は、エントリデータを保存しているトランザクション固有のデータ672よりも小さいものであってよいが、これは、要件ではない。ブロック660は、ブロックデータ670内において、N個(例えば、100個、500個、1000個、2000個、3000個など)のエントリのトランザクション情報を保存することができる。又、ブロック660は、ブロックヘッダ662内において(例えば、ブロックチェーン上における)以前のブロックに対するリンクを含むこともできる。具体的には、ブロックヘッダ662は、以前のブロックのヘッダのハッシュを含むことができる。又、ブロックヘッダ662は、固有のブロック番号、現時点のブロック660のブロックデータ670のハッシュ、及びこれらに類似したものを含むことができる。ブロック660のブロック番号は、一意であってもよいと共に、ゼロから始まる増分的な/連続的な順序において割り当てることができる。ブロックチェーン内の第1ブロックは、ジェネシスブロックと呼称される場合があり、これは、ブロックチェーン、そのメンバ、その内部に保存されているデータなどに関する情報を含んでいる。
【0064】
ブロックデータ670は、ブロック内において記録されるそれぞれのエントリのエントリ情報を保存することができる。例えば、エントリデータは、エントリのタイプ、バージョン、タイムスタンプ、分散型レジャーのチャネルID、エントリID、エポック、ペイロードの可視性、スマートコントラクト実行可能コードパス(配備tx)、スマートコントラクト実行可能コード名、スマートコントラクト実行可能コードバージョン、入力(スマートコード実行可能コード及び機能)、パブリックキー及び証明書などのクライアント(クリエータ)アイデンティティ、クライアントの署名、エンドーサのアイデンティティ、エンドーサの署名、提案ハッシュ、スマートコントラクト実行可能コードイベント、応答状態、名前空間、読取りセット(エントリによって読み取られたキー及びバージョンのリストなど)、書込みセット(キー及び値のリストなど)、スタートキー、エンドキー、キーのリスト、Merkelツリークエリサマリ、及びこれらに類似したもの、のうちの1つ又は複数を含みうる。エントリデータは、N個のエントリのそれぞれごとに保存することができる。
【0065】
又、いくつかの実施形態においては、ブロックデータ670は、ブロックチェーン内のブロックのハッシュによってリンクされたチェーンに更なる情報を追加するトランザクション固有のデータ672を保存することもできる。従って、データ672は、分散型レジャー上のブロックの不変のログ内において保存することができる。このようなデータ672を保存する利益のうちのいくつかは、本明細書において開示及び記述されている様々な実施形態において反映されている。ブロックメタデータ680は、複数のメタデータのフィールドを(例えば、バイトアレイなどとして)保存することができる。メタデータフィールドは、ブロック生成に対する署名、最後の構成ブロックに対する参照、ブロック内の有効及び無効エントリを識別するエントリフィルタ、ブロックを順序付けした順序付けサービスの存続する最後のオフセット、及びこれらに類似したものを含みうる。署名、最後の構成ブロック、及びオーダラメタデータは、順序付けサービスにより、追加することができる。その一方で、(ブロックチェーンノードなどの)ブロックのコミッタは、エンドースメントポリシー、読取り/書込みセットの検証、及びこれらに類似したものに基づいて、有効性/無効性情報を追加することができる。エントリフィルタは、ブロックデータ670内のエントリの数に等しいサイズのバイトアレイと、エントリが有効/無効であったのかどうかを識別する検証コードと、を含むことができる。
【0066】
上述の実施形態は、ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるコンピュータプログラムにおいて、ファームウェアにおいて、或いは、上述のものの組合せにおいて、実装することができる。コンピュータプログラムは、ストレージ媒体などの、コンピュータ可読媒体上において実施することができる。例えば、コンピュータプログラムは、ランダムアクセスメモリ(「RAM:Random Access Memory」)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(「ROM:Read-Only Memory」)、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(「EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory」)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(「EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory」)、レジスタ、ハードディスク、着脱自在のディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(「CD-ROM:Compact Disk Read-Only Memory」)、或いは、当技術分野において既知のストレージ媒体の任意のその他の形態内において存在することができる。
【0067】
例示用のストレージ媒体は、プロセッサがストレージ媒体との間において情報を読取り及び書込みしうるように、プロセッサに結合することができる。代替肢においては、ストレージ媒体は、プロセッサと一体になっていてもよい。プロセッサ及びストレージ媒体は、用途固有の集積回路(「ASIC:Application Specific Integrated Circuit」)内において存在することができる。代替肢においては、プロセッサ及びストレージ媒体は、別個のコンポーネントとして存在することができる。例えば、図7は、例示用のコンピュータシステムアーキテクチャ700を示しており、これは、上述のコンポーネントのうちの任意のものなどを表すこともでき、或いは、その内部において統合されていてもよい。
【0068】
図7は、本明細書において記述されているアプリケーションの実施形態の使用又は機能の範囲について、なんらかの限定を示唆するべく、意図されたものではない。そうではなく、演算ノード800は、実装される能力を有すると共に/又は、上述の機能のうちの任意のものを実行する能力を有する。
【0069】
演算ノード700内には、多数のその他の汎用目的又は特殊目的演算システム環境又は構成と共に動作自在であるコンピュータシステム/サーバー702が存在している。コンピュータシステム/サーバー702と共に使用されるのに適しうる、周知の演算システム、環境、及び/又は構成の例は、限定を伴うことなしに、パーソナルコンピュータシステム、サーバーコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ハンドヘルド又はラップトップ装置、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサに基づいたシステム、セットトップボックス、プログラム可能な消費者電子装置、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム、及び上述のシステム又は装置のうちの任意のものを含む分散型クラウド演算環境、並びに、これらに類似したものを含む。
【0070】
コンピュータシステム/サーバー702は、コンピュータシステムによって実行される、プログラムモジュールなどの、コンピュータシステム実行可能命令の一般的な文脈において記述することができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、或いは、特定の抽象的データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含みうる。コンピュータシステム/サーバー702は、分散型のクラウド演算環境内において実施されていてもよく、この場合に、タスクは、通信ネットワークを通じてリンクされたリモート処理装置によって実行されている。分散型のクラウド演算環境においては、プログラムモジュールは、メモリストレージ装置を含む、ローカル及びリモートコンピュータシステムストレージ媒体の両方内において、配置することができる。
【0071】
図7に示されているように、クラウド演算ノード700内のコンピュータシステム/サーバー702は、汎用演算装置の形態において示されている。コンピュータシステム/サーバー702のコンポーネントは、限定を伴うことなしに、1つ又は複数のプロセッサ又は処理ユニット702、システムメモリ706、及びシステムメモリ706を含む様々なシステムコンポーネントをプロセッサ704に結合するバスを含むことができる。
【0072】
バスは、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィクスポート、及びプロセッサ、或いは、様々なバスアーキテクチャのうちの任意のものを使用するローカルバスを含む、いくつかのバス構造のタイプのうちの任意のもののうちの1つ又は複数を表している。例として、且つ、限定を伴うことなしに、このようなアーキテクチャは、ISA(Industry Standard Architecture)バス、MCA(Micro Channel Architecture)バス、EISA(Enhanced ISA)バス、VESA(Video Electronics Standards Association)ローカルバス、及びPCI(Peripheral Component Interconnects)バスを含む。
【0073】
コンピュータシステム/サーバー702は、通常、様々なコンピュータシステム可読媒体を含む。このような媒体は、コンピュータシステム/サーバー702によってアクセス可能である任意の利用可能な媒体でありうると共に、揮発性及び不揮発性の媒体、着脱自在及び非着脱自在の媒体の両方を含む。システムメモリ706は、一実施形態においては、その他の図のフロー図を実装している。システムメモリ706は、ランダムアクセスメモリ(RAM)710及び/又はキャッシュメモリ712などの、揮発性メモリの形態におけるコンピュータシステム可読媒体を含むことができる。コンピュータシステム/サーバー702は、その他の着脱自在/非着脱自在の、揮発性/不揮発性の、コンピュータシステムストレージ媒体を更に含むことができる。一例としてのみ、メモリ706は、非着脱自在の、不揮発性の、磁気媒体(図示されてはおらず、且つ、通常は、「ハードディスク」と呼称される)との間における読取り及び書込みのために提供することができる。図示されてはいないが、着脱自在の、不揮発性の、磁気ディスク(例えば、「フロッピー(登録商標)ディスク」)との間における読取り及び書込みのための磁気ディスクドライブ、並びに、CD-ROM、DVD-ROM、又はその他の光媒体などの、着脱自在の、不揮発性の光ディスクとの間における読取り又は書き込み用の光ディスクを提供することができる。このような例においては、1つ又は複数のデータ媒体インターフェイスにより、それぞれをバスに接続することができる。更に以下において図示及び記述されているように、メモリ706は、本出願の様々な実施形態の機能を実行するように構成されたプログラムモジュールの組(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラムプロダクトを含むことができる。
【0074】
プログラムモジュールの組(少なくとも1つ)を有する、プログラム/ユティリティ、のみならず、限定を伴うことなしに、一例として、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、その他のプログラムモジュール、及びプログラムデータをメモリ706内において保存することができる。オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、その他のプログラムモジュール、及びプログラムデータ、或いは、これらのなんらかの組合せのそれぞれは、ネットワーク接続環境の一実装形態を含むことができる。プログラムモジュールは、一般に、本明細書において記述されている、本出願の様々な実施形態の機能及び/又は方法を実行している。
【0075】
当業者によって理解されるように、本出願の態様は、システム、方法、又はコンピュータプログラムプロダクトとして実施することができる。従って、本出願の態様は、全体的にハードウェア実施形態、全体的にソフトウェア実施形態(ファームウェア、レジデントソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、或いは、そのすべてが、一般的に、本明細書においては、「回路」、「モジュール」、又は「システム」と呼称されうる、ソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態、の形態を有することができる。更には、本出願の態様は、その上において具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体において実施されたコンピュータプログラムプロダクトの形態を有することもできる。
【0076】
又、コンピュータシステム/サーバー720は、I/Oアダプタ720を介して、キーボード、ポインティング装置、ディスプレイなどのような、1つ又は複数の外部装置、ユーザーがコンピュータシステム/サーバー702とやり取りすることを可能にする1つ又は複数の装置、並びに/或いは、コンピュータシステム/サーバー702が1つ又は複数のその他の演算装置と通信することを可能にする任意の装置(例えば、ネットワークカード、モデムなど)、と通信することができる。このような通信は、アダプタ720のI/Oインターフェイスを介して発生しうる。更には、コンピュータシステム/サーバー702は、ネットワークアダプタを介して、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、一般的なワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Network)、及び/又はパブリックネットワーク(例えば、インターネット)などの1つ又は複数のネットワークと通信することができる。描かれているように、アダプタ720は、バスを介してコンピュータシステム/サーバー702のその他のコンポーネントと通信している。図示されてはいないが、その他のハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントがコンピュータシステム/サーバー702との関連において使用されうることを理解されたい。例は、限定を伴うことなしに、マイクロコード、装置ドライバ、冗長的処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、及びデータアーカイブストレージシステムなどを含む。
【0077】
システム、方法、及び一時的ではないコンピュータ可読媒体のうちの少なくとも1つのものの例示用の実施形態が、添付の図面において示されており、且つ、以上の詳細な説明において記述されているが、アプリケーションは、開示されている実施形態に限定されるものではなく、且つ、添付の請求項によって記述及び定義されている多数の再構成、変更、及び置換の能力を有することを理解されたい。例えば、様々な図のシステムの能力は、本明細書において記述されているモジュール又はコンポーネントのうちの1つ又は複数により、或いは、分散型アーキテクチャにおいて、実行することが可能であり、且つ、トランスミッタ、レシーバ、又はこれら両方のペアを含むことができる。例えば、個々のモジュールによって実行される機能のすべて又は一部分は、これらのモジュールのうちの1つ又は複数によって実行することができる。更には、本明細書において記述されている機能は、様々な時点において、且つ、モジュール又はコンポーネントの内部の又は外部の様々なイベントとの関係において、実行することもできる。又、様々なモジュールの間において送信される情報は、データネットワーク、インターネット、音声ネットワーク、インターネットプロトコルネットワーク、無線装置、有線装置のうちの少なくとも1つを介して、且つ/又は、複数のプロトコルを介して、モジュールの間において送信することができる。又、モジュールのうちの任意のものによって送受信されるメッセージは、直接的に、且つ/又は、その他のモジュールのうちの1つ又は複数を介して、送受信することもできる。
【0078】
当業者は、「システム」は、パーソナルコンピュータ、サーバー、コンソール、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、セル電話機、タブレット演算装置、スマートフォン、又は任意のその他の適切な演算装置、或いは、装置の組合せとして具現化されうることを理解するであろう。上述の機能を「システム」によって実行されるものとして提示していることは、なんらかの方式によって本出願の範囲を限定することを意図したものではなく、且つ、多数の実施形態の一例を提示することを意図したものである。実際に、本明細書において開示されている方法、システム、及び装置は、演算技術と一貫性を有する局所化された且つ分散された形態において、実装することができる。
【0079】
本明細書において記述されているシステム特徴のいくつかは、その実装の独立性を更に具体的に強調するべく、モジュールとして提示されていることに留意されたい。例えば、モジュールは、カスタム超大規模集積(VLSI:Very Large-Scale Integration)回路又はゲートアレイ、論理チップ、トランジスタなどの、既製品の半導体、或いは、その他の個別のコンポーネントを有する、ハードウェア回路として実装することができる。又、モジュールは、フィールドプログラム可能なゲートアレイ、プログラム可能なアレイロジック、プログラム可能な論理装置、グラフィクス処理ユニット、或いは、これらに類似したものなどの、プログラム可能なハードウェア装置において実装することもできる。
【0080】
又、モジュールは、様々なタイプのプロセッサによる実行のためにソフトウェアにおいて少なくとも部分的に実装することもできる。識別されている実行可能なコードの単位は、例えば、例えばオブジェクト、手順、又は関数として組織化されうる、コンピュータ命令の1つ又は複数の物理的又は論理的なブロックを有することができる。但し、識別されているモジュールの実行可能ファイルは、一緒に物理的に配置する必要はなく、且つ、論理的に1つに結合された際に、モジュールを構成し、且つ、モジュール用の記述されている目的を実現する、異なる場所において保存された異なる命令を有することができる。更には、モジュールは、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュ装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)、テープ、又はデータを保存するべく使用される任意のその他のこのような媒体でありうる、コンピュータ可読媒体上において保存することもできる。
【0081】
実際に、実行可能コードのモジュールは、単一の命令又は多数の命令でありうると共に、場合によっては、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラムのうちにおいて、且つ、いくつかのメモリ装置に跨って、分散させることができる。同様に、動作データも、本明細書においては、モジュール内において識別及び図示されうると共に、任意の適切な形態において実施されることができ、且つ、任意の適切なタイプのデータ構造の内において組織化することができる。動作データは、単一のデータセットとして収集されていてもよく、或いは、異なるストレージ装置にわたるものを含む、異なる場所にわたって分散されていてもよく、且つ、少なくとも部分的に、システム又はネットワーク上の電子信号としてのみ、存在していてもよい。
【0082】
本明細書の図において一般的に記述及び図示されている本出願のコンポーネントは、様々な異なる構成において構成及び設計されうることが容易に理解されよう。従って、実施形態の詳細な説明は、特許請求されている本出願の範囲を限定することを意図したものではなく、且つ、本出願の選択された実施形態を表すものに過ぎない。
【0083】
当業者は、以上の内容が、異なる順序におけるステップにより、且つ/又は、開示されているものとは異なる構成におけるハードウェア要素により、実施されうることを容易に理解するであろう。従って、本出願は、これらの好ましい実施形態に基づいて記述されているが、特定の変更、変形、及び代替構造が明らかになることが当業者には明らかであろう。
【0084】
以上、本出願の好適な実施形態について記述したが、記述されている実施形態は、例示を目的としたものに過ぎず、且つ、本出願の範囲は、添付の請求項の均等物及びこれに対する変更(例えば、プロトコル、ハードウェア装置、ソフトウェアプラットフォームなど)の完全な範囲に伴って検討された際に、添付の請求項によってのみ定義されるべきであることを理解されたい。
【0085】
例1.システムであって、
サーバーを有し、前記サーバーは、
輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて、輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当て、
前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて前記センサデータを1つ又は複数のレシピエントに送信し、
スマートコントラクトを介して、前記センサデータに基づいて、前記1つ又は複数のレシピエントにより、値を前記輸送手段に提供し、前記スマートコントラクトは、前記1つ又は複数のレシピエントに送信された前記センサデータ、前記輸送手段に提供される前記値、前記送信されたセンサデータと関連する日付、及び前記提供された値と関連する日付を参照する、
ように構成されている、システム。
例2.前記センサデータを受け取るように登録された前記1つ又は複数のレシピエントは、前記1つ又は複数のレシピエントの対応するレシピエントプロファイル内において識別されている前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて識別されている例1に記載のシステム。
例3.前記センサデータは、前記輸送手段と関連付けられた複数の異なるセンサタイプ及び前記1つ又は複数の演算装置から収集された複数の異なるセンサデータセットを有する例1に記載のシステム。
例4.前記複数の異なるセンサデータセットは、前記1つ又は複数のカテゴリのうちの異なるものに割り当てられ、且つ、前記1つ又は複数のレシピエントは、その個々のレシピエントプロファイルに割り当てられた前記カテゴリの対応する異なるものを有する複数の異なるレシピエントを有する例3に記載のシステム。
例5.前記センサデータのセンサコンテンツは、ラジオ局の選択、記録されたオーディオ、前記輸送手段におけるモバイル装置の使用法、前記輸送手段の内側において実施された電話通話、前記演算装置のうちの少なくとも1つのもののブラウザ履歴、前記輸送手段の内側の前記演算装置のうちの前記少なくとも1つのものを介して実施された購買、前記輸送手段の運動、前記輸送手段の衝突、前記輸送手段の加速、前記輸送手段の温度、前記輸送手段の場所、及び前記輸送手段の近傍の検出されたトラフィック、のうちの1つ又は複数を有する例1に記載のシステム
例6.前記センサデータに関係して使用されているセンサのタイプは、運動センサ、ソナーセンサ、加速度計、温度センサ、速度センサ、音響センサ、衝突センサ、タイヤ圧力センサ、場所判定センサ、カメラセンサ、活動センサ、及び生体計測センサを有する例1に記載のシステム。
例7.メモリ内において保存されている分散型のレジャーを更に有し、且つ、
前記分散型のレジャー内において保存されている前記スマートコントラクトは、前記センサデータが、前記センサデータ共有パーミッションと関連付けられていると識別されることに応答して呼び出され、前記スマートコントラクトは、少なくとも、前記輸送手段プロファイルの一部分、前記レシピエントプロファイル、レシピエントプロファイルと関連するセンサデータのタイプ、及び前記センサデータが共有されることに基づいて前記輸送手段に割り当てられた前記値を有する例1に記載のシステム。
例8.方法であって、
輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当てることと、
前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて前記センサデータを1つ又は複数のレシピエントに送信することと、
スマートコントラクトを介して、前記センサデータに基づいて、前記1つ又は複数のレシピエントにより、前記輸送手段に値を提供することであって、前記スマートコントラクトは、前記1つ又は複数のレシピエントに送信された前記センサデータ、前記輸送手段に提供される前記値、前記送信されたセンサデータと関連する日付、及び前記提供された値と関連する日付を参照する、ことと、
を有する方法。
例9.前記センサデータを受け取るように登録された前記1つ又は複数のレシピエントは、前記1つ又は複数のレシピエントの対応するレシピエントプロファイル内において識別されている前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて識別されている例8に記載の方法。
例10.前記センサデータは、前記輸送手段と関連付けられた複数の異なるセンサタイプ及び前記1つ又は複数の演算装置から収集された複数の異なるセンサデータデータを有する例8に記載の方法。
例11.前記複数の異なるセンサデータセットは、前記1つ又は複数のカテゴリのうちの異なるものに割り当てられており、且つ、前記1つ又は複数のレシピエントは、その個々のレシピエントプロファイルに割り当てられた前記カテゴリのうちの対応する異なるものを有する複数の異なるレシピエントを有する例10に記載の方法。
例12.前記センサデータのセンサコンテンツは、ラジオ局の選択、記録されたオーディオ、前記輸送手段内におけるモバイル装置の使用法、前記輸送手段の内側において実施された電話通話、前記演算装置のうちの少なくとも1つのもののブラウザ履歴、前記輸送手段の内側において前記演算装置のうちの前記少なくとも1つのものを介して実施された購買、前記輸送手段の運動、前記輸送手段の衝突、前記輸送手段の加速、前記輸送手段の温度、前記輸送手段の場所、及び前記輸送手段の近傍の検出されたトラフィック、のうちの1つ又は複数を有する例8に記載の方法。
例13.前記センサデータに関係付けられた使用されているセンサのタイプは、運動センサ、ソナーセンサ、加速度計、温度センサ、速度センサ、音響センサ、衝突センサ、タイヤ圧力センサ、場所判定センサ、カメラセンサ、活動センサ、及び生体計測センサを有する例8に記載の方法。
例14.分散型のレジャー内においてスマートコントラクトを保存することと、
前記センサデータが、前記センサデータ共有パーミッションと関連付けらていると識別されることに応答して、前記スマートコントラクトを呼び出すことであって、前記スマートコントラクトは、少なくとも、前記輸送手段プロファイルの一部分、前記レシピエントプロファイル、レシピエントプロファイルと関連するセンサデータのタイプ、及び前記センサデータが共有されることに基づいて前記輸送手段に割り当てられた前記値を有する、ことと、
を更に有する例8に記載の方法。
例15.命令を有する一時的ではないコンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、プロセッサによって読み取られた際に、前記プロセッサが、
輸送手段と関連するプロファイル内において保存されているセンサデータ共有パーミッションに基づいて輸送手段からのセンサデータを1つ又は複数のカテゴリに割り当てることと、
前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて前記センサデータを1つ又は複数のレシピエントに送信することと、
スマートコントラクトを介して、前記センサデータに基づいて、前記1つ又は複数のレシピエントにより、前記輸送手段に値を提供することであって、前記スマートコントラクトは、前記1つ又は複数のレシピエントに送信された前記センサデータ、前記輸送手段に提供される前記値、前記送信されたセンサデータと関連する日付、及び前記提供された値と関連する日付を参照している、ことと、
を実行するようにする、媒体。
例16.前記センサデータを受け取るように登録された前記1つ又複数のレシピエントは、前記1つ又は複数のレシピエントの対応するレシピエントプロファイル内において識別されている前記1つ又は複数のカテゴリに基づいて識別されている例15に記載の一時的ではないコンピュータ可読媒体。
例17.前記センサデータは、前記輸送手段と関連付けられた複数の異なるセンサタイプ及び前記1つ又は複数の演算装置から収集された複数の異なるセンサデータセットを有する例15に記載の一時的ではないコンピュータ可読媒体。
例18.前記複数の異なるセンサデータセットは、前記1つ又は複数のカテゴリのうちの異なるものに割り当てられており、且つ、前記1つ又は複数のレシピエントは、その個々のレシピエントプロファイルに割り当てられた前記カテゴリのうちの対応する異なるものを有する複数の異なるレシピエントを有する例17に記載の一時的ではないコンピュータ可読媒体。
例19.前記センサデータのセンサコンテンツは、ラジオ局の選択、記録されたオーディオ、前記輸送手段内のモバイル装置の使用法、前記輸送手段の内側において実施された電話通話、前記演算装置のうちの少なくとも1つのもののブラウザ履歴、前記輸送手段の内側において前記演算装置のうちの前記少なくとも1つのものを介して実施された購買、前記輸送手段の運動、前記輸送手段の衝突、前記輸送手段の加速、前記輸送手段の温度、前記輸送手段の場所、及び前記輸送手段の近傍の検出されたトラフィック、のうちの1つ又は複数を有する例15に記載の一時的ではないコンピュータ可読媒体。
例20.前記センサデータに関係付けられて使用されているセンサのタイプは、運動センサ、ソナーセンサ、加速度計、温度センサ、速度センサ、音響センサ、衝突センサ、タイヤ圧力センサ、場所判定センサ、カメラセンサ、活動センサ、及び生体計測センサを有する例15に記載の一時的ではないコンピュータ可読媒体。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図6
図7