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特許7116808作業ステーションの取り込みポイントへの保管グリッドロボットの調整されたナビゲーションによって内部仕分けを実行する保管および取り出しシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-02
(45)【発行日】2022-08-10
(54)【発明の名称】作業ステーションの取り込みポイントへの保管グリッドロボットの調整されたナビゲーションによって内部仕分けを実行する保管および取り出しシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20220803BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20220803BHJP
   B65G 1/137 20060101ALN20220803BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/04 551D
B65G1/00 501H
B65G1/137 A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020568299
(86)(22)【出願日】2019-06-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 CA2019050815
(87)【国際公開番号】W WO2019232651
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-02-17
(31)【優先権主張番号】62/682,691
(32)【優先日】2018-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/770,788
(32)【優先日】2018-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/CA2019/050404
(32)【優先日】2019-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520440490
【氏名又は名称】アタボティックス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ATTABOTICS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】スコット グラヴェレ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ウィンストン ホープ
(72)【発明者】
【氏名】ダリン ロシュー
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/172793(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/211596(WO,A1)
【文献】特表2015-535517(JP,A)
【文献】特表2018-513820(JP,A)
【文献】特表2017-518940(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り出された保管ユニットを保管システムから作業ステーションのアクセスポイントへ順序付けられた方法で提供する方法であって、
(a)二次元領域を占有し、その上で保管/取り出し車両が前記二次元領域上で2方向に運搬可能であるグリッド状軌道レイアウト、および
グリッド状軌道レイアウトの上方または下方に、前記グリッド状軌道レイアウトの前記二次元領域内に離間して分布して存在する複数の保管コラムであって、各コラムは、その中の保管ユニットの配置および保管に対応するサイズで互いに配置された複数の保管場所を備える、複数の保管コラム、および
グリッド状軌道レイアウトの上方または下方に、前記グリッド状軌道レイアウトの前記二次元領域にわたって離間して分布して存在する複数の直立シャフトを備え、各保管コラムは、前記保管コラムの前記保管場所にまたは前記保管場所から前記保管ユニットを配置または取り外すための1つ以上の保管/取り出し車両によって、それを通して前記保管コラムの前記保管場所にアクセスできる直立シャフトのそれぞれの1つに隣接している、
グリッド状三次元構造を提供するステップと、
(b) 前記コンピュータ制御システムに以下のステップを有する注文ピッキングを実行させることで、前記作業ステーションに割り当てられる1つ以上の注文を少なくとも部分的に充足させるステップと、
(i) 前記保管/取り出し車両のうちの第1保管/取り出し車両を、前記1つ以上の注文のための第1アイテムを含む前記保管ユニットのうちの第1保管ユニットを取り出すために割り当て、かつ、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両に、前記保管場所のうちの第1保管場所から前記保管ユニットの前記第1保管ユニットを取り出すよう命令するステップと、
(ii) 前記保管/取り出し車両のうちの第2保管/取り出し車両を、前記1つ以上の注文用の第2アイテムを含む前記保管ユニットのうちの第2保管ユニットを取り出すために割り当て、かつ、前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両に、前記保管場所のうちの第2保管場所から前記保管ユニットの前記第2保管ユニットを取り出すよう命令するステップと、
(iii) 前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両及び前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両が、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット及び前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットを取り出すように命令された順序に独立な選択された順位基準に基づいて、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット及び前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットの相対優先順位を評価するステップと、
(iv) 前記相対優先順位に基づいて、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかの高い優先度、及び、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかの低い優先度を特定するステップと、
(v) 前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものの表示を命令する前に前記作業ステーションのアクセスポイントで前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち高い優先順位のものの表示を命令するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記作業ステーションのアクセスポイントで前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち高い優先順位のものの表示を命令するステップを実行するときに、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれであっても前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち高い優先順位のものを運んでいるものに、前記作業ステーションの取り込みポイントへ進めるように命令するステップ、及び、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれであっても前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものを運んでいるものに、前記作業ステーションの前記取り込みポイントに対して非阻害関係である領域へ進んで駐車するように命令するステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記作業ステーションの前記取り込みポイントに対して非阻害関係の前記領域は、前記保管ユニットのそれぞれを前記作業ステーションに配送した後、前記グリッド状三次元構造に再入する前記保管/取り出し車両から前記作業ステーションの出口に対しても非阻害関係である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
記取り込みポイントに対して非阻害関係の前記領域は、前記グリッド状軌道レイアウト上の駐車スポットを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記駐車スポットを、前記保管/取り出し車両が前記グリッド状軌道レイアウトと前記直立シャフトとの間を移動する際の指定された着地スポット、出発スポット、ドロップダウンスポットおよび/またはクライムアウトスポット以外の前記グリッド状軌道レイアウトの占有されていないスポットから選択するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれであっても前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものを運んでいるものに、前記作業ステーションの前記取り込みポイントに対して非阻害関係である領域へ進んで静止状態で駐車するように命令するステップは、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれであっても前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものを運んでいるものが前記グリッド状軌道レイアウトに到着した場所からの前記作業ステーションの前記取り込みポイント又は他の取り込みポイントまでの利用可能な最短距離の移動経路上に位置する車両に占有されていない領域の中から、前記領域を選択するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記選択された順位基準は、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットの取り出し後に前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれが最初に前記グリッド状軌道レイアウトに到着するのかに基づいて決定される着地順序に少なくとも部分的には基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記選択された順位基準は、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれが最初に前記作業ステーションの周辺に到着するのかに基づいて決定される接近順序に少なくとも部分的には基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記順位基準は、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットが前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれかによって取り出される順序にも独立である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の注文は前記第1アイテム又は第2アイテムがそれぞれ属する第1注文及び第2注文を含み、
前記選択された順位基準は少なくとも部分的に前記第1注文及び第2注文のそれぞれのアイテムのサイズの比較に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
高い優先順位は前記第1注文と第2注文のいずれが大きいのかに基づく、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
保管システムであって、
二次元領域を占有し、その上で1つ以上の保管/取り出し車両が前記二次元領域上で2方向に運搬可能であるグリッド状軌道レイアウトおよび
前記グリッド状軌道レイアウトの上方または下方に存在し、前記グリッド状軌道レイアウトの二次元領域内に離間して分布した複数の保管コラムであって、互いに配置された複数の保管場所を備える各コラムは、それぞれその中の保管ユニットの配置および保管に対応するサイズである、複数の保管コラム、および
前記グリッド状軌道レイアウトの上方または下方に、前記グリッド状軌道レイアウトの前記二次元領域内に離間して分布して存在する複数の直立シャフトを備え、
各保管コラムは前記直立シャフトのそれぞれの1つに隣接し、該直立シャフトのそれぞれの1つを通って前記保管コラムの前記保管場所は、前記保管コラムの前記保管場所にまたは前記保管場所から前記保管ユニットを配置または取り外すための1つ以上の保管/取り出し車両によってアクセスできる、
グリッド状三次元構造と、
前記グリッド状軌道レイアウトの二次元領域の外側に存在するアクセスポイントを有する少なくとも1つの作業ステーションと、
(i) 前記保管/取り出し車両のうちの第1保管/取り出し車両に、前記1つ以上の注文の第1アイテムを含む前記保管ユニットのうちの第1保管ユニットを取り出すように割り当て、かつ、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両に、前記保管場所のうちの第1保管場所から前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニットを取り出すよう命令するステップと、
(ii) 前記保管/取り出し車両のうちの第2保管/取り出し車両に、前記1つ以上の注文の第2アイテムを含む前記保管ユニットのうちの第2保管ユニットを取り出すように割り当て、かつ、前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両に、前記保管場所のうちの第2保管場所から前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットを取り出すよう命令するステップと、
(iii) 前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両及び前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両が、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット及び前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットを取り出すように命令された順序に独立な選択された順位基準に基づいて、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット及び前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットの相対優先順位を評価するステップと、
(iv) 前記相対優先順位に基づいて、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかの高い優先度、及び、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかの低い優先度を特定するステップと、
(v) 前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものの表示を命令する前に前記作業ステーションのアクセスポイントで前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち高い優先順位のものの表示を命令するステップ、
によって前記作業ステーションに割り当てられる1つ以上の注文を少なくとも部分的に充足する注文ピッキング動作を実行するように構成される少なくとも1つのプロセッサを備えるコンピュータ制御システムと、
を備える、保管システム。
【請求項13】
前記コンピュータ制御システムは、前記作業ステーションのアクセスポイントで前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち高い優先順位のものの表示を命令するステップが実行されるときに、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれであっても前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち高い優先順位のものを運んでいるものに、前記作業ステーションの取り込みポイントへ進めるように命令、及び、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれであっても前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものを運んでいるものに、前記作業ステーションの前記取り込みポイントに対して非阻害関係である駐車スポットへ進んで駐車するように命令するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記コンピュータ制御システムは、前記作業ステーションのアクセスポイントで前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものの表示を命令するステップがまた、前記作業ステーションの出口とも非妨害関係にあり、前記保管/取り出し車両が、前記保管ユニットのそれぞれを前記作業ステーションに配送した後、前記グリッド状三次元構造に再び入る場所の中から前記駐車スポットを選択するステップを含むように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記コンピュータ制御システムは、前記作業ステーションのアクセスポイントで前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものの表示を命令するステップを実行するときに前記保管/取り出し車両が前記グリッド状軌道レイアウトおよび前記直立シャフトの間で移動する際の指定された着地スポット、出発スポット、ドロップダウンスポットおよび/またはクライムアウトスポット以外の場所の中から前記駐車スポットを選択するように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくともコンピュータ制御システムは、前記作業ステーションのアクセスポイントで前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものの表示を命令するステップが、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれであっても前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットのいずれかのうち低い優先順位のものを運んでいるものが前記グリッド状軌道レイアウトに到着した場所からの前記作業ステーションの前記取り込みポイント又は他の取り込みポイントまでの利用可能な最短距離の移動経路上に位置する車両に占有されていない領域の中から前記駐車スポットを選択するステップを含むように、構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記選択された順位基準は、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットの取り出し後に前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれが最初に前記グリッド状軌道レイアウトに到着するのかに基づいて決定される着地順序に少なくとも部分的には基づく、請求項12に記載のシステム
【請求項18】
前記選択された順位基準は、前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれが最初に前記作業ステーションの周辺に到着するのかに基づいて決定される接近順序に少なくとも部分的には基づく、請求項12に記載のシステム
【請求項19】
前記順位基準は、前記保管ユニットのうちの前記第1保管ユニット又は前記保管ユニットのうちの前記第2保管ユニットが前記保管/取り出し車両のうちの前記第1保管/取り出し車両又は前記保管/取り出し車両のうちの前記第2保管/取り出し車両のいずれかによって取り出される順序にも独立である、請求項12に記載のシステム
【請求項20】
前記1つ以上の注文は前記第1アイテム又は第2アイテムがそれぞれ属する第1注文及び第2注文を含み、
前記選択された順位基準は少なくとも部分的に前記第1注文及び第2注文の相対サイズに基づく、
請求項12に記載のシステム
【請求項21】
高い優先順位は前記第1注文と第2注文のいずれが大きいのかに基づく、請求項20に記載のシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年6月10日にカナダ知的財産局に出願された“Improved Storage and Retrieval Systems”というタイトルの国際出願番号PCT/CA2019/050815の特許協力条約(PCT)国際出願の、国内段階の出願であり、これは、2019年4月3日にカナダ知的財産局に出願された“Improved Storage and Retrieval Systems”というタイトルの国際出願番号PCT/CA2019/050404のPCT国際出願の一部継続出願であり、2018年6月8日に米国特許商標庁(USPTO)に出願された“Improved Storage and Retrieval System”というタイトルの出願番号62/682,691の仮特許出願および2018年11月22日にUSPTOに出願された“Improved Storage and Retrieval Systems”というタイトルの出願番号62/770,788の仮特許出願に基づく優先権および利益を主張し、これらのそれぞれの全体を参照により本明細書に援用する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、注文履行環境で有用な自動保管および取り出しシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
全体を参照により本明細書に援用する、出願人の以前のPCT出願国際公開第2016/172793号(WO2016/172793)は、ロボット保管/取り出し車両の群が、それぞれの容器または他の保管ユニットが保管されている保管場所の三次元配列をナビゲートする三次元保管グリッド構造を用いる、グッズ・トゥ・マン(goods-to-man)の保管および取り出しシステムを開示した。保管/取り出し車両は、保管場所の三次元配列の上に配置されたグリッド状上部軌道レイアウトと、保管場所の配列の下の地面高さに配置されたグリッド状下部軌道レイアウトの両方において、二次元で水平移動する。同一の保管/取り出し車両もまた、上部と下部との軌道レイアウトを結合する垂直直立シャフトを介して、第3の垂直次元で構造を横断する。保管場所の各コラムは、これらの直立シャフトの1つに隣接しているため、グリッド内の各保管場所およびすべての保管場所は保管/取り出し車両から直接アクセス可能である。
【0004】
継続的な開発は、システム設計の多くの改善とそのための新しいアプリケーションをもたらした。その詳細は以下の開示からより明らかとなる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、
取り出された保管ユニットを保管システムから作業ステーションの入口または取り込みポイントへ順序付けられた方法で提供する方法が提供され、当該方法は、
(a)二次元領域を占有し、その上で1つ以上の保管/取り出し車両が当該二次元領域上で2方向に運搬可能であるグリッド状軌道レイアウト、およびグリッド状軌道レイアウトの上方または下方に、当該軌道レイアウトの二次元領域内に離間して分布して存在する、当該軌道レイアウトの二次元領域内に分布した複数の保管コラムであって、各コラムは、その中の保管ユニットの配置および保管に対応するサイズで互いに重なり合うように配置された複数の保管場所を備える、保管コラム、および
グリッド状軌道レイアウトの上方または下方に、当該軌道レイアウトの2次元領域にわたって離間して分布して存在する複数の直立シャフト、を備え、当該保管コラムの保管場所が通る直立シャフトのそれぞれの1つに隣接する各保管コラムは、当該保管コラムの当該保管場所にまたは当該保管場所から保管ユニットを配置または取り外しするために、1つ以上の保管/取り出し車両によってアクセス可能である、
グリッド状三次元構造を有するステップと、
(b)保管/取り出し車両に、それぞれの保管場所から作業ステーションへの配送用に指定されたそれぞれの保管ユニットを取り出しさせるステップと、
(c)当該グリッド状三次元構造内で、取り出された保管ユニットの作業ステーションの入口または取り込みポイントへの順序付けられた配送を調整するステップと、
を含む。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、
二次元領域を占有し、その上で1つ以上の保管/取り出し車両が当該二次元領域上で2方向に運搬可能であるグリッド状軌道レイアウトおよび
グリッド状軌道レイアウトの上方または下方に当該軌道レイアウトの二次元領域内に離間して分布して存在する複数の保管コラムであって、互いに重なり合うように配置されそれぞれその中の保管ユニットの配置および保管に対応するサイズである、複数の保管場所を備える各コラム、およびグリッド状軌道レイアウトの上部または下部に、当該軌道レイアウトの2次元領域内に離間して配置された複数の直立シャフト、を備え、当該保管コラムの保管場所が通る直立シャフトのそれぞれの1つに隣接する各保管コラムは、保管ユニットを当該保管コラムの当該保管場所にまたは当該保管場所から配置または取り外しするために、1つ以上の保管/取り出し車両によってアクセス可能である、
グリッド状三次元構造と、
内部に保管コラムおよび直立シャフトが配置された軌道レイアウトの軌道レイアウトの二次元領域の外側に存在する少なくとも1つの作業ステーションと、
三次元グリッド構造から作業ステーションへの保管ユニットグループの順序付けられた配送をとりまとめるように構成され、
(a)複数の保管/取り出し車両に、それぞれの保管場所から保管ユニットを取り出しするように指示する信号を生成および送信すること、および
(b)複数の保管/取り出し車両に、特定の順序において作業ステーションの入口または取り込みポイントへの保管/取り出し車両の到着を調整する方法でグリッド状三次元構造をナビゲートするように指示する信号を生成および送信すること、
を含む、少なくとも1つのプロセッサを備えるコンピュータ制御システムと、
を備える、保管システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の好ましい実施形態を、添付の図面と併せて記述する。
図1】出願人の上述の先行PCT出願WO2016/172793からの三次元グリッド構造の斜視図であり、その中の保管ユニットの三次元配列を含み、それを通して当該各保管ユニットにアクセスするためにロボット保管/取り出し車両の群が三次元で移動することができる。
図2】本発明による改良された三次元グリッド構造の斜視図である。
図3】グリッド構造のコーナーで交差するグリッド構造の一対の外壁を示し、そこから2つの作業ステーションが取り外しされて、当該外壁の詳細が明らかにされている、図2の三次元グリッド構造の簡略化された部分斜視図である。
図4】グリッドに対して外向きであるその外側から見た、図2の三次元グリッドからの作業ステーションの1つの独立した斜視図である。
図5図4の作業ステーションの、グリッドに内向きであるその内側からの独立した斜視図である。
図6図5の作業ステーションの内側の別の独立した斜視図である。
図6A図6の詳細図円Aでマークされた部分の部分的な拡大図である。
図7図4~6の作業ステーションの概略俯瞰図であり、作業ステーションが設置されている三次元グリッド構造の下部軌道レイアウトの隣接領域である。図7A~7Hは、図7の作業ステーションでの保管/取り出し車両の順序付けられた到着の調整を、当該車両に搭載された保管ユニットに割り当てられた優先順位に従って、下部軌道レイアウト上の車両の選択的な軌道への搭載および前進によって示す。
図8】ロボット保管/取り出し車両の1つがこれに沿って移動する、図2の三次元グリッドの下部軌道のセグメントを示す。
図9】詳細円Aによってマークされた図8の一部の部分的な拡大図である。
図10】そこを介してロボット保管/取り出し車両が情報に移動することを意図する、三次元グリッドの垂直シャフトの下方の出発スポットでの三次元グリッドの下部軌道上のロボット保管/取り出し車両の1つを示す立面図である。
図11】下部軌道の出発スポットにおける図10のロボットの斜視図である。
図12】その詳細円Aによってマークされた図10の一部の部分的な拡大図である。
図13】その詳細円Bによってマークされた図11の一部の部分的な拡大図である。
図14図12と同じロボット保管/取り出し車両および下部軌道交差の別の拡大図であるが、下部軌道の下に取り付けられたリフト機構によってロボット保管/取り出し車両を上昇させ、シャフトの直立フレーム部材のラック歯と係合させている。
図15図13と同じロボット保管/取り出し車両および下部軌道交差点の別の拡大図であるが、ロボット保管/取り出し車両は図14の上昇位置にある。
図16図10から図13のロボット保管/取り出し車両およびリフト機構の上面および底面の斜視図であるが、下部軌道および直立シャフト部材から分離して示されている。
図17図10から図13のロボット保管/取り出し車両およびリフト機構の上面および底面の斜視図であるが、下部軌道および直立シャフト部材から分離して示されている。
図18図14および図15のロボット保管/取り出し車両およびリフト機構の上面および底面の斜視図であるが、下部軌道および直立シャフト部材から分離して示されている。
図19図14および図15のロボット保管/取り出し車両およびリフト機構の上面および底面の斜視図であるが、下部軌道および直立シャフト部材から分離して示されている。
図20】ロボット保管/取り出し車両の1つおよびその上で配送可能な互換性のある保管ユニットを示している。
図21】ロボット保管/取り出し車両の1つおよびその上で配送可能な互換性のある保管ユニットを示している。
図22図1および2の保管システムと同じ三次元グリッド構造およびロボット保管/取り出し車両を採用しているが、事前梱包出荷コンテナの管理に使用するグリッドにサービスを提供するステーションのレイアウトが異なる、仕分け/バッファグリッドを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、出願人の上述の先行PCT出願の三次元グリッド構造を示している。グリッド状上部軌道レイアウト10は、地面高さに近い下部水平面に位置する一致したグリッド状下部軌道レイアウトのかなり上方の高架水平面に存在する。これらの上部軌道レイアウトと下部軌道レイアウトとの間には、各々がその中のそれぞれの保管ユニットを保持し、その中の様々な商品のいずれかを例えば頂部開口型または開閉可能な保管トレイ、蓋付き容器または手提げ荷の形で保持することができる、保管場所の三次元配列がある。保管場所は垂直コラムに配置され、同じフットプリントの保管場所が互いに整列している。このような各保管コラムは、保管場所にアクセスできる垂直シャフトに隣接している。
【0009】
各軌道レイアウトは、水平面のX方向にあるX方向レールのセットと、水平面のY方向でX方向レールと垂直に交差するY方向レールのセットとを特徴とする。交差するレールは、保管システムの水平参照グリッドを画定し、各水平グリッド行は、隣接するX方向レールの対の間で区切られ、各水平グリッド列は、隣接するY方向レールの対の間で区切られる。水平グリッド列の1つと水平グリッド行の1つとの間の各交点は、それぞれの保管コラムまたはそれぞれの直立シャフトの位置を示す。言い換えると、各保管コラムおよび各シャフトは、2つのX方向レールと2つのY方向レールとの間に境界を定められたそれぞれの領域の参照グリッドのそれぞれの直交座標点に存在する。本明細書では、いずれかの軌道レイアウトにおける4つのレールの間に境界を定められたそのような各領域は、当該軌道レイアウトのそれぞれの「スポット」とも呼ばれる。システム内の各保管場所および関連する保管ユニットの三次元アドレス指定は、所定の保管場所がそれぞれの列内に存在する所定の垂直レベルによって完了する。つまり、各保管場所の三次元アドレスは、三次元グリッド内の保管場所の水平グリッド行、水平グリッド列、および垂直列レベルによって規定される。
【0010】
それぞれの直立フレーム部材12は、上部および下部軌道レイアウト間をX方向レールとY方向レールとの間の各交点で垂直に架かり、それによって軌道レールと協働して、このフレームワーク内で保管ユニットの三次元配列を含有および編成するための三次元グリッド構造のフレームワークを画定する。その結果、三次元保管配列の各直立シャフトは、その四隅にシャフトの全高にわたる4つの垂直フレーム部材を有する。各フレーム部材は、フレーム部材の両側にある三次元グリッドの垂直Z方向に直列に配置されたラック歯のそれぞれのセットを有する。こうして、各シャフトは合計8セットのラック歯を有し、三次元グリッド構造のシャフトを介して上下の軌道レイアウト間において、ロボット保管/取り出し車両の8つのピニオンホイールと協働して同じものをトラバースできるようにする2セットをシャフトの各コーナーに有する。各ロボット保管/取り出し車両14は、軌道乗り入れモードにおいて上部および下部軌道レイアウトにわたってロボット保管/取り出し車両を運搬するための丸型運搬ホイールと、シャフトトラバースモードにおいてラックを備えるシャフトを介してロボット保管/取り出し車両をトラバースするための歯付きピニオンホイールと、の両方を有する。各ピニオンホイールおよびそれぞれの運搬ホイールは、組み合わされた単一のホイールユニットの一部であり、いずれかの軌道レイアウトでの軌道乗り入れモードで運搬ホイールを使用するために、車両から車外方向に伸長可能であり、ピニオンホイールをシャフトの直立フレーム部材のラック歯と係合させるシャフトトラバースモードでピニオンホイールを使用するために、車両の内側方向に収縮可能である。
【0011】
グリッド構造のフレームワークは、それぞれの保管ユニットを支持するために各保管場所にそれぞれの棚を含み、それにより、任意の所定の保管ユニット16は、同じ保管コラムにあるその上方および下方の保管ユニットを阻害することなく、ロボット取り出し車両の1つによってその保管場所から取り外しすることができる。同様に、これにより、保管ユニットを配列内の任意のレベルの所定の場所に戻すことが可能となる。三次元グリッドの底部にある下部グリッド状軌道レイアウトは、その周囲に分布した多数の作業ステーション18を有し、そこにロボット取り出し車両14が保管コラムから引き出された保管ユニットを配送する。本明細書で明示的に説明されている違いを除いて、三次元グリッド構造のフレームワーク、ロボット保管/取り出し車両、上下の軌道レイアウトにわたるおよびシャフトを介した移動、および軌道乗り入れモードとシャフトトラバースモードとの間のそれらの移行は、出願人の上述の先行PCT出願に記載されているものと同じである。
【0012】
図2は、先述の三次元グリッド構造を変更したものを示している。この構造は、上部および下部軌道レイアウトとそれらの間にわたる直立フレーム部材とが、保管場所に棚を運搬し、その中の保管ユニットを支持することと、ロボット保管/取り出し車両のピニオンホイールが係合可能なラック歯を運搬し、任意のシャフトを介して各ロボット保管/取り出し車両全体の垂直移動を可能にすることと、を特徴とする。棚は、そこからロボット保管/取り出し車両がそのコラムの保管ユニットにアクセスする、隣接アクセスシャフトへ開口する第4のシャフト隣接側面以外の、保管コラムの3つの側面にあるフランジ付きパネルまたはレールの形態であり得、これにより、この第4の開放側面は、各車両の収縮可能なタレットアームを保管コラムに挿入および引き抜き、保管ユニットの下側との係合を通じて保管ユニットを保管コラムに出し入れすることを可能にする。
【0013】
出願人の上述の先行PCT出願に概説されているように、外周に配置された垂直シャフトのサブセットは、保管ユニットを作業ステーション18のうちの1つに配送した後ロボット保管車両が下部軌道レイアウトから上部軌道レイアウトに上向きに移動するための専用の「アップシャフト」であり得、一方、他の垂直シャフトは、ピッキング、補充、または他の操作のために保管ユニットを作業ステーション18の1つにあらかじめ配送した後、保管ユニットを三次元保管配列から取り出す間にまたは保管ユニットを三次元配列に戻す間に、ロボット保管車両が上部軌道レイアウトから下向きに移動するために使用される「ダウンシャフト」である。
【0014】
図2の三次元グリッド構造は、外装パネル20がグリッド構造の外周で直立フレーム部材に追加されてグリッド構造の4つの側面すべてを実質的に閉鎖する外側壁を生成し、こうしてその内部を視覚的に隠すという点、および直立フレーム部材12がその交点で上部軌道部材の直立フレームレールを立たせ、上部軌道を図2に示すグリッド構造の特定の広視野から隠す、頂部セグメント22を含むという点で、図1のものとは異なる。シャフトのこれらの頂部セグメントは、必要に応じてロボット保管/取り出し車両を再充電し得る充電ステーションハードウェアの取り付けに使用され得る。しかしながら、上部軌道レイアウトの構造および目的、ならびに直立フレーム部材によるグリッド構造内のシャフトおよび保管コラムの形態は、出願人の先行PCT出願に十分に文書化されており、したがって、ここでは詳細な図解または説明を必要としない。
【0015】
ここで図3から図6に目を向けると、作業ステーション18の新しい構造と、ロボット保管/取り出し車両によるそれらとの新しい相互作用に注意が向けられている。説明を簡略化するために、図3ではグリッド構造の多くを省略している。しかしながら、下部軌道レイアウトの2つの外側面を形成し、グリッド構造のそれぞれの外側コーナーで交差する、下部軌道レイアウト28の1つのX方向レール24と1つのY方向レール26とが示されている。下部軌道レイアウトの残りの部分のうち、これらの2つの特定のレールを地面から持ち上げる支持脚30のみが示されている。グリッド構造の直立フレーム部材12のうち、グリッド構造のこれら2つの外側にある2つの図示されたレール24、26から直立しているもののみが示され、これらの直立フレーム部材12の頂部セグメント22は省略されている。グリッド構造の全周の周りにおいて、外装パネル20は下部軌道28まで完全に下に延在せず、代わりにその上方でわずかに高い相対位置で終端し、その結果下部軌道レイアウトのレールに取り付けられレールから直立する直立フレーム部材の下部セグメント32は、覆われていないままとなる。これは、直立フレーム部材12の隣接するすべての対の下部セグメント32の間にオープンスペース34を残す。これらのオープンスペース34は、ロボット保管/取り出し車両14がその下部軌道28で三次元グリッド構造に出入りすることを可能にし、こうして三次元グリッド構造と作業ステーション18との間を移行することを可能にする。
【0016】
以下でより詳細に概説するように、これにより、グッズ・トゥ・マンの注文履行のための新しいソリューションが可能になる。ここで、三次元で移動できるロボット保管/取り出し車両は、作業ステーションでの人間またはロボットピッカーへの保管ユニットの提供を含む、グリッドの三次元空間のあらゆるところからの保管ユニットの最初の取得から、作業ステーションへの保管ユニットの配送を介して、注文ピッキング操作全体を通して保管ユニットを運搬する唯一の手段を提供し、保管ユニットがロボット保管/取り出し車両から降ろされることなく、および別のコンベヤ、ターンテーブル、またはその他の移行機構によって運ばれることなく、引き続いて保管ユニットをグリッド内の任意の三次元の場所に戻すことを提供する。
【0017】
図4から6は、三次元保管グリッドから分離された作業ステーション18の1つを示している。各作業ステーション18は、作業ステーション18の長さに沿って延びる一対の長手方向レール38a、38bを特徴とするグリッド状下部軌道36を特徴とする。下部軌道はまた、それに沿った内部の一定間隔で長手方向レール38を互いに垂直に相互接続する一組のクロスレール40a~40fを特徴とする。これらのレールは、三次元グリッド構造のグリッド状上部および下部軌道レイアウトにおいて使用されるのと同じタイプであり、長手方向レール間の間隔はクロスレール間の間隔と一致し、X方向とY方向との両方のグリッド構造の上部および下部軌道レイアウトのレール間で用いられる内側レール間間隔と同じである。それにより、作業ステーションの下部軌道は、三次元グリッドの上部および下部軌道レイアウトと同じ方法で、ロボット保管/取り出し車両によって横断され得る。作業ステーションの下部軌道は、長手方向レールとクロスレールとの交点で下部軌道から下向きに掛る支持脚30によって、地面高さよりわずかに高い位置関係で支持される。これらの支持脚30は、三次元グリッドの下部軌道レイアウトを支持するものと同じタイプおよび高さであり、それにより、作業ステーションの下部軌道36は、そこから延在する同一平面上の延長軌道を形成するための三次元グリッド構造の下部軌道レイアウトと同じ高さに存在する。
【0018】
作業ステーションは、下部軌道に取り付けられ、長手方向レールの第1の端部にあるクロスレール40aの第1のものから長手方向レールの第2の反対側の端部にあるクロスレール40fの最後の1つまで、その長手方向に端から端までわたるシュート42を特徴とする。シュートは、第1のクロスレールから直立する第1の端壁44と、第1の端壁に対して反対かつ平行の関係で最後のクロスレールから直立する第2の端壁46と、長手方向レールの外側側壁38bに垂直な関係にある端壁間に長手方向に延びるより長い外側壁48と、端壁の間で外側側壁の上端に沿って長手方向に延びる頂部カバーパネル50と、を特徴する。カバーパネル50の下側は、シュート42の内部天井を画定し、カバーパネルの反対側の頂面は、ピッキング、補充、または作業ステーション18で実行され得る他の作業機能中に人間またはロボットの作業者が利用するための外側天板50aを画定する。
【0019】
2つの長手方向レール38a、38bと、クロスレール40a~40fの隣接する対との間で区切られた各正方形領域は、作業ステーションの下部軌道に沿ったそれぞれの「スポット」と呼ばれる。シュート42の第1の端壁44のすぐ隣に位置し、シュートの第1の端で第1および第2のクロスレール40a、40bとの間に境界を定められたスポットは、作業ステーションの入口スポットSENと呼ばれる。実際ここでは、ロボット保管/取り出し車両が、グリッド構造の下部軌道レイアウトでそれらと位置合わせされたレールのそれぞれの対からこれらの第1および第2のクロスレール40a、40bに乗り入れることによってシュートに入る。シュートの反対側の第2の端部において、最後から2番目および最後のクロスレール40e、40fの間の第2の端壁46に直接隣接して位置するスポットは、出口スポットSXと呼ばれ、実際ここでは、ロボット保管/取り出し車両がシュートを出て、これらの最後および最後から2番目のクロスレールを、グリッド構造の下部軌道レイアウトにおいて位置合わせされた別のそれぞれのレールの対から降ろすことによって、三次元グリッドに再び入る。
【0020】
図3を参照すると、図の右側にある作業ステーションは、この作業ステーションがY方向にあるその長手方向レール38a、38およびX方向にあるそのクロスレール40a~40fを有するように、グリッド構造の下部軌道レイアウトのY方向に延びる長手方向を有する。作業ステーションの下部軌道の第1および第2のクロスレール40a、40bは、グリッド構造の下部軌道レイアウトのX方向レールの第1の対の平行なインライン延長を形成し、最後および最後から2番目の40e、40fクロスレールも同様に、グリッド構造の下部軌道レイアウトのX方向レールの第2の対の平行なインライン延長を形成する。これにより、ロボット保管/取り出し車両は、作業ステーションが存在するグリッド構造の外側にあるこれらのレールの端にある2つの直立フレーム部材の間の覆われていないオープンスペース34を通って、下部軌道レイアウトの一対のX方向レールに沿って、作業ステーションの入口スポットSENの第1および第2クロスレール40a、40b上へ乗り入れることができる。ロボット保管/取り出し車両は、この入口スポットでX方向移動モードからY方向移動モードに移行し、その後Y方向における作業ステーションの長手方向レール38a、38bに沿って作業ステーションの出口スポットSXまで移動することができる。ここで、ロボット保管/取り出し車両は、X方向の移動モードに戻り、作業ステーションの最後および最後から2番目のクロスレールの上に乗り入れ、これらのレールの端にある直立フレーム部材の間の覆われていないオープンスペース34を介して、グリッド構造の下部軌道レイアウトのX方向レールの第2の対に戻る。
【0021】
図3の左側の作業ステーションは、その長手方向がグリッド構造の下部軌道レイアウトのX方向に走っており、その結果、この作業ステーションは、その長手方向がX方向にあるレール38a、38bと、Y方向にあるそのクロスレール40a-40fと、を有する。作業ステーションの下部軌道の第1および第2のクロスレール40a、40bは、グリッド構造の下部軌道レイアウトのY方向レールの第1の対の平行なインライン延長を形成し、最後および最後から2番目の40e、40fクロスレールも同様に、グリッド構造の下部軌道レイアウトのY方向レールの第2の対の平行なインライン延長を形成する。それにより、ロボット保管/取り出し車両は、作業ステーションが存在するグリッド構造の外側にあるこれらのレールの端から直立している2つの直立フレーム部材12の間の覆われていないオープンスペース34を通して、下部軌道レイアウトの一対のY方向レールに沿って、および作業ステーションの入口スポットSENの第1および第2クロスレール40a、40bに、乗り入れることができる。この入口スポットで、ロボット保管/取り出し車両はY方向移動モードからX方向移動モードへの移行し、次に作業ステーションの長手方向レール38a、38bに沿ってX方向に作業ステーションの出口スポットSXまで移動することができる。ここで、ロボット保管/取り出し車両は、Y方向の移動モードに戻り、作業ステーションの最後および最後から2番目のクロスレールの上に乗り入れ、これらのレールの端にある直立フレーム部材の間の覆われていないオープンスペース34を通ってX方向レールの第2の対のグリッド構造の下部軌道レイアウトに戻る。
【0022】
各作業ステーションの第2のクロスレール40bと最後から2番目のクロスレール40eとの間には、入口スポットと出口スポットとの間の複数の中間スポットがある。図示の例は3つの中間スポットを特徴とするが、この数は異なり得る。これらの中間スポットのうちの1つ、特に図示した例では出口スポットSXに直接隣接する最後から2番目のスポットは、ロボット保管/取り出し車両がシュートの天板表面50aからシュートの内部空間へとシュートの頂部パネル50を貫通するアクセス開口部52を介して人間またはロボット作業者がアクセスできる、「アクセススポット」SACとして指定される。したがって、シュートを長手方向に移動する保管/取り出し車両がアクセススポットSACに到着および停止すると、作業者は、例えば、グリッド構造からそのようなアイテムを引き出す注文履行プロセスの一部として、保管ユニットから1つ以上の個別のアイテムを選び取るために、代わりに、そのような注文履行プロセスの一部として、保管/取り出し車両から保管ユニット全体を取り外しするために、または、代わりに、グリッド構造を補充する補充プロセスの一部として、1つ以上の個別のアイテムを保管ユニットに配置するために、当該保管/取り出し車両の上に搭載された保管ユニットと接することができる。あるいは、補充プロセスは、アクセス開口部52を通して作業者から保管ユニットを選び取るために、ロボット保管/取り出し車両の空の1台(すなわち、現在保管ユニットによって占有されていない車両)を作業ステーションのアクセススポットに向けることを含み得る。
【0023】
作業ステーション18は、人間の作業者がアクセス開口部52を介して保管/取り出し車両と相互作用するときに潜在的な傷害から人間の作業者を保護するための手感知機構53を備えている。図6Aを参照すると、第1および第2のセンサバー54、56は、アクセス開口部の対向する周縁に沿って存在する位置で、作業ステーションのカバーパネル50の下側に取り付けられている。センサバーは、例えばアクセス開口部52への作業者の手の挿入によってビームが中断されない限り、エミッタによって放出されたビームが反対側のレシーバによって受信されるように、2つのバー54、56上で互いに反対の関係で光ビームエミッタおよびレシーバを運搬する。アクセス開口部の反対側にあるエミッタおよびレシーバとは対照的に、センサ構成は、開口部の同じ側にエミッタおよびレシーバを使用し、その反対側にリフレクタを使用することができる。センサバーは、有線または無線接続を介して、ロボット保管/取り出し車両の群と無線通信するコンピュータ制御システムと通信し、グリッド構造全体での運搬を制御して、さまざまなタスク(ピッキング、補充など)を実行する。手感知ビームの連続は、「安全」信号を生成するが、感知ビームの中断は「停止」信号を生成する。コンピュータ制御システムによる、作業ステーションのアクセススポットに出入りするように前記保管/取り出し車両に命令する任意の移動指示の保管/取り出し車両への送信は、その作業ステーションの手感知機構からの「安全」信号の検出を条件とする。このようにして、作業者の手がシュート内にある間、ロボット保管/取り出し車両が作業ステーションの下部軌道に沿って運転されることのない安全な手順を実装できる。
【0024】
安全目的に役立つことに加えて、手感知機構はまた、品質保証目的のためにも動作可能であり得、それらのピッキング作業における人間の作業精度を保証するのを助ける。所定の保管ユニットから所定の数量のアイテムが必要であることがわかっている特定の注文において、コンピュータ制御システムは、その保管ユニットがアクセススポットに存在する間に光ビームが遮断された回数を数えることができ、こうして、保管ユニットにアクセスするために作業者の手がアクセス開口部から挿入され、そこからそれぞれのアイテムを何回引っ張ったかの回数を表す。システムは、手の挿入回数を、その保管ユニットから必要とされることがわかっているアイテムの所定の数量と比較し、その保管ユニットが運搬される保管/取り出し車両は、手挿入カウントがその保管ユニットに関連する所定のアイテム数量に達したときにのみ、作業ステーションのアクセススポットを出発することを許可する。
【0025】
手感知機構はまた、そのような突出したアイテムが光ビームによって形成されたライトカーテンを破るため、その中のアイテムが保管ユニットの頂部から著しく上方に突出していないことを確認するための保管ユニットの高さチェックとしても機能し、こうして、突出が修正されるまで、保管/取り出し車両およびその上の保管ユニットがアクセススポットから離れるのを防ぐために使用することができる。これは、保管ユニットが、1つ以上のアイテムがそこから突き出て、グリッド構造のフレームワーク構成要素間の利用可能な移動スペースに干渉しないことを保証する。
【0026】
図4から図6は、隔離された作業ステーションの一部としての内側長手方向レール38aを示しているが、作業ステーションがグリッド構造に設置されるとき、このレールはグリッド構造の下部軌道レイアウトと共有されることが理解されよう。図3を参照すると、図の右側にある作業ステーションの内側長手方向レール38aは、グリッド構造の下部軌道レイアウト28のそれぞれの側にあるY方向周縁レール26のインラインセクションである。その作業ステーションの外側レールは、グリッド構造の下部軌道レイアウトのY方向周縁レールに平行であり、作業ステーションのクロスレールは、下部軌道レイアウトのY方向周縁レール26を、下部軌道レイアウトのX方向レールとインラインの位置および結合する位置で作業ステーションの外側長手方向レール38bに接続する。同様に、図の左側にある作業ステーションの内側長手方向レール38aは、グリッド構造の下部軌道レイアウトのそれぞれの側にあるX方向周縁レール24のインラインセクションである。その作業ステーションの外側レール38は、グリッド構造の下部軌道レイアウトのX方向周縁レールに平行であり、作業ステーションのクロスレールは、下部軌道レイアウトのX方向周縁レールを、下部軌道レイアウトのY方向レールとインラインの位置および結合する位置で作業ステーションの外側長手方向レール38bに接続する。
【0027】
こうして、各作業ステーションの下部軌道は、下部軌道レイアウトに沿った位置で三次元グリッド構造の下部軌道レイアウトに接続された延長軌道であり、これは三次元グリッドと上部および下部軌道レイアウトによって占有される二次元フットプリントの外側に位置する作業ステーションとの間、およびその間に延在するコラムおよびシャフトとの間のロボット保管/取り出し車両のシームレスな移行を可能にする。三次元グリッドの下部軌道レイアウトと作業ステーションとの間の車両の移行は、作業ステーションの下部軌道の一方の端部に位置する作業ステーション入口SENと作業ステーションの下部軌道の対向する第2の端部に位置する作業ステーション出口SXとを見て行われる。コンピュータ制御システムによって、ロボット保管/取り出し車両は、専用入口から専用出口まで一方向的に作業ステーションを通って駆動され、これにより作業ステーション内に複数の車両を待機させることが可能になり、こうして三次元グリッドの下部軌道レイアウト上の交通障害を低減する。図示の例では、別個の入口および出口スポットを使用し、その入口スポットと出口スポットとの間の各作業ステーションに1つ以上の中間スポットを含めることにより、各作業ステーションのこの内部待ち行列容量が増加する。
【0028】
しかしながら、入口および出口のスポットを分離して使用すること、入口と出口との間に1つ以上の中間スポットを含めること、および入口または出口スポット以外の専用スポットにアクセス開口部を配置することはオプション機能であり、完全にまたはさまざまな組み合わせで省略され得る。例えば、1つの代替実施形態では、作業ステーションの下部軌道は、下部軌道レイアウトから延在する2つのクロスレールと同じくらい単純であり得、アクセス開口部52が存在する単一のスポットを画定し、こうしてすべて1つの単一の軌道スポットにある入口、出口および作業ステーションのアクセスポイントとして機能し得る。ロボット保管/取り出し車両は、下部軌道レイアウトの側面にある周縁レールに垂直なXまたはY方向におけるこのシングルスポット延長軌道に前方に乗り入れ、アクセス開口部を介して作業者との連携を受け、作業ステーションを逆方向に出て、三次元グリッドの下部軌道レイアウトに戻る。したがって、延長軌道は、図示の実施形態のように、グリッド構造の下部軌道レイアウトの周囲に沿って必ずしも細長くする必要はなく、囲いは、作業ステーションの下部軌道長手方向に離間した場所に離間して配置された入口および出口ポイントを有する細長いシュートである必要はない。別の例では、図示の実施形態のような細長い延長軌道を、図面に示すように、その内側全体に沿って開いているシュートと一緒に使用することができ、こうして延長軌道に沿った複数のスポットのいずれかを 入口および/または出口スポットとして機能することを可能にする。
【0029】
図7は、作業ステーションの1つの俯瞰平面図と、三次元グリッドの下部軌道レイアウトの隣接領域を概略的に示す。作業ステーションの下部軌道と同様に、下部軌道レイアウトの2つの隣接するX方向レールと2つの隣接するY方向レールとの間に示される正方形の領域は、その中のそれぞれの「スポット」と呼ばれる。三次元グリッドのそれぞれのダウンシャフトの下にある各スポットは、着地スポットSLNDとして指定され、ロボット保管/取り出し車両は、ダウンシャフトを通って垂直に下向きに移動した後、下部軌道レイアウトに着地する。外周のそれぞれのアップシャフトの下にある各スポットは、三次元グリッドが出発スポットSLCHとして指定され、そこからロボット保管/取り出し車両がアップシャフトを通って上部軌道レイアウトまで上向きに移動する。作業ステーション18の入口スポットSENに隣接する下部グリッド内のスポットは、ロボット走行車両が三次元グリッドの下部軌道レイアウトを出て、その入口スポットで作業ステーション18に入る出現スポットSEMと呼ばれる。作業ステーション18の出口スポットSXに隣接する下部グリッド内のスポットは、ロボット走行車両が作業ステーションの出口スポットSXから三次元グリッドに再入する再入スポットSRと呼ばれる。図中の矢印は移動経路を示し、続いてロボット保管/取り出し車両が最初に下部軌道レイアウトの出現スポットから外向きに移動して作業ステーションの入口スポットに入り、次に作業者と連携するためにアクセススポットを介して長手方向に移動し、その後出口スポットへ長手方向に移動し、次いでその再入スポットで下部軌道レイアウトに戻る。
【0030】
出現スポットおよび再入スポットの一方または両方は、多目的スポットであり得、例えば、再突入スポットは着地スポットでもあることが図示されている例に示されるように、それぞれのダウンシャフトまたはアップシャフトの下の着地または出発スポットとしても機能する。作業ステーションに隣接する下部軌道レイアウトの領域内の他のすべてのスポットは、保管ユニットが棚に置かれているグリッドのそれぞれの保管コラムの下にある。これらのスポットは、コンピュータ制御システムによって、駐車されているロボット保管/取り出し車両よりも優先順位の高い、同じ作業ステーションに向けられ、その作業ステーションへの移動が割り当てられている別のロボット保管/検索車両が存在する場合に、各保管ユニットを運搬するロボット保管/取り出し車両が、ロボット保管/取り出し車両がその保管ユニットを取り出ししたダウンシャフトの底部の着地スポットSLNDで下部軌道レイアウトに着地した後に選択的に駐車され得る使用可能な駐車スポットSPとして機能する。保管/取り出し車両の1つを駐車する特定のスポットのコンピュータ制御システムによる選択は、駐車保管/取り出し車両がグリッド状下部軌道レイアウトに到着した指定された着地スポットの特定の1つから作業ステーション入口までの利用可能な最短距離移動経路に基づき得る。
【0031】
これにより、ロボット保管/取り出し車両にタスクを割り当て、三次元グリッドおよび作業ステーションを介してそのナビゲーションを制御することに責任を負うコンピュータ制御システムは、占有車両のグループ(すなわちそれぞれの保管ユニットを搭載した車両)の、タスクが割り当てられた順序(すなわち割り当て順序)、それらの保管ユニットがそれぞれの保管場所から取り出された順序(すなわち取り出し順序)、占有車両が下部軌道レイアウトに着地した順序(すなわち着地順序)、および/または占有車両が割り当てられた作業ステーションに隣接する出現スポットの近傍に最初に到着した順序(すなわち、到着または接近順序)に必ずしも一致しない順序で、それらの保管ユニットが向けられる割り当てられた作業ステーションへの到着を調整することができる。
【0032】
1つの例示的な例では、ピッキング操作は、コンピュータ制御システムによって実行され、それぞれが第1の顧客注文のために異なるアイテムを含む1つ以上のそれぞれの保管ユニットを取り出ししてその保管ユニットを特定の作業ステーションへ配送する1つ以上の車両の第1のグループを割り当てることと、および同じ作業ステーションへの配送のためにそれぞれが第2の顧客注文のために異なるアイテムを含む1つ以上の保管ユニットを取り出しするように割り当てられた1つ以上の車両の第2のグループを割り当てることと、を含む。各車両の初期位置から、適切なアイテムを含む保管ユニットが保管されている利用可能な取り出し位置(この場合、優先順位は、ロボット保管/取り出し車両の現在位置から、異なる取り出し位置オプションを介して割り当てられた作業目的地までの最短の全移動経路に基づいて与えられ得る)を介して割り当てられた作業ステーションまでの移動距離の差のために、二つのグループからの車両はそれらの取り出された保管ユニットと共に下部軌道に到着し、割り当てられた作業ステーションに混合した順序で接近し得る。ここで、コンピュータ制御システムは、作業ステーションへの2つのグループの車両の進入を順序付ける優先順位を割り当て、優先順位の低い車両に現在占有されていない下部軌道レイアウトの駐車スポットに駐車するように指示できる。
【0033】
割り当てられた優先順位は、少なくとも部分的に「グループ配送」に基づき得るため、一方の注文のすべてのアイテムが、もう一方の注文のアイテムよりも先に配送される。さらなる重み付けは、「最初の着地」または「最初の到着」ベースに基づき得、ここで、最初の車両の下部軌道レイアウトでの着地または割り当てられた作業ステーションへの接近により、「グループ配送」順序において、または注文が、サイズ(つまり、小さい注文よりも大きい注文を選び取る)、出荷先(より多くの付近の出荷先の前に、より多くの遠隔宛先を宛先とする注文を選び取る)、配送納期、顧客タイプ、出荷車両の入手可能性などのために優先順位が付けられる「注文優先」ベースに基づいて、二つの車両グループのうちのどちらが他方よりも優先されるかを指示するものである。したがって、選択した順位付け基準に応じて、2つの注文がシステムによって受信された特定の順序に関係なく、1番目の注文のすべてのアイテムが2番目の注文のアイテムの前に作業ステーションのアクセススポットに配送され得る。あるいは、完全な履行のために多数の保管ユニットを必要とする大量注文では、より大きな注文の継続的なピッキングに戻る前に、作業ステーションで小さな注文全体を選び取るために、ロボット保管/車両の待ち行列が、小さな注文に割り当てられた1つ以上のロボット保管/取り出し車両によって中断される場合がある。
【0034】
1つの特定の例が、図7Aから図7Hに示されており、ここで、4台の保管/取り出し車両V1、V2、V3、V4は、コンピュータ制御システムによって優先順位が順次減少する順序で順位付けされたそれぞれの保管ユニット、U1、U2、U3、U4を運搬しており、こうして車両V1上の保管ユニットU1は最も優先順位が高く、車両V4上の保管ユニットU4は最も優先順位が低いが、この到着が作業ステーションに近接しているがこの優先順位に一致しない順序が生じている。図7Aを参照すると、車両V4は、最初に下部軌道レイアウトに着地し、その出現スポットSEMに接近する。優先順位が最も低いため、車両V4は、作業ステーションの入口近く、例えば下部軌道レイアウトの出現スポットSEMに隣接する駐車スポットSPに駐車される。図7Bに目を向けると、車両V2は、下部軌道レイアウトに着地し、出現スポットSEMに接近する。車両V2は優先順位が最高ではないため、例えば、以前に駐車した車両V4に隣接する、作業ステーションの入口近くのオープンパーキングスポットSPにも駐車される。図7Cに目を向けると、車両V3は、下部軌道レイアウトに着地し、出現スポットSEMに接近する。車両V3は優先順位が最高ではないため、例えば、以前に駐車した車両V2に隣接する、作業ステーションの入口近くのオープンパーキングスポットSPにも駐車される。図7Dに目を向けると、車両V1は、下部軌道レイアウトに着地し、出現スポットSEMに接近する。優先順位が最も高いため、駐車中の車両V2、V3、V4と作業ステーションの入口との非妨害的な関係によって可能になるように、作業ステーションの入口スポットSENに直接移動する。図7Eに目を向けると、車両V1は、延長軌道の上の作業ステーションシュートを通って前方に移動し、その上のアクセススポットSAに駐車し、それによって、人間またはロボット作業者による相互作用のために、最高順位の保管ユニットU1をアクセススポットに配送する。
【0035】
図7Fに目を向けると、最高順位の保管ユニットU1を作業ステーションのアクセススポットSAに配送した後、次に最高順位の保管ユニットU2を運搬する車両V2は、次に、駐車スポットから下部軌道レイアウトの出現スポットに、そこから作業ステーションの入口スポットに、そしてそこから車両V1が現在駐車されている作業ステーションのアクセススポットSAに向かって命令される。車両V2は、車両V1が現在占有しているアクセススポットSAに隣接して駐車される。図7Gに目を向けると、次に高い順位の保管ユニットU3を運搬する車両V3は、駐車場から下部軌道レイアウトの出現スポットに、そこから作業ステーションの入口スポットに、そしてそこから車両V1が現在駐車されており、その横にある車両V2がすでに待ち行列に入れられている、作業ステーションアクセススポットに向かって命令される。車両V3は、車両V2が現在占有している中間スポットに隣接して駐車される。図7Hに目を向けると、最下位の保管ユニットU4を運搬する最終車両V4は、駐車場から下部軌道レイアウトの出現スポットに、そこからその隣にある車両V2およびV3がすでに車両V1の後ろに待機している作業ステーションの入口スポットに向かって命令される。車両V4は、作業ステーションの入口スポットSENに駐車され、車両V3が現在占有している中間スポットに隣接して配置される。選択的駐車による車両とその運搬用保管ユニットとの前述の調整および優先順位に応じた下部軌道レイアウトでの車両の前進により、作業ステーションのアクセススポットへ適切に順序付けられた進行のために、4つの保管ユニットが作業ステーション内に待機する。
【0036】
保管ユニットが配列され、ロボット車両が保管配列をナビゲートするのとまったく同じグリッド構造を使用することにより、この内部で実行される順序調整により、スペース集約型の仕分けコンベヤなどの先行技術に関連するスペースと材料の非効率性を回避しながら、注文ピッキング操作中に複雑な順序付けまたは仕分けが可能になり、ここで取り出しステップは1台の機械で実行され、その後、仕分けされたアイテムを離れた保管構造にある割り当てられた作業ステーションに配送する前に、下流でさまざまな機械または装置タイプの第2段階の仕分けが実行される。
【0037】
前述の例では、三次元グリッドを通って移動する他の駐車されていない車両の流れに干渉することなく、指定された下位作業ステーションに向かう途中で保管ユニットを取り出しした後に車両を選択的に駐車する目的で、特に下部軌道レイアウト上で専用のアップシャフト、専用のダウンシャフト、および指定された駐車スポットを使用しているが、三次元グリッド内の他の場所を使用して、作業ステーションへの順序付けられた配送の調整中に、取り出された保管ユニットを一時的に駐車してもよいことが理解されよう。これにより、上部軌道レイアウトのX方向レールとY方向レールとの間の正方形の任意のスポットは、アクティブ化を待機している非アクティブな車両を駐車するために使用できるのと同様に、コンピュータ制御システムからの操作上の割り当ておよび指示の方法によって、配送順序の調整中に占有車両の一時的な駐車スポットとして使用され得る。このような場合、アップシャフトおよびダウンシャフトの上にあるスポットは、ダウンシャフトに入るドロップダウン(drop-down)スポットとアップシャフトから出るクライムアウト(climb-out)スポットとして確保されることが好ましく、グリッドを通る駐車されていない車両の交通の流れを妨げないようにする一時的な駐車目的には使用されない。同様に、順序付けられた配送調整は、他に割り当てられたより高い優先順位を考慮して、そのような駐車車両の作業ステーションへの到着を遅らせる目的で、ダウンシャフトおよび/またはアップシャフトの任意のレベルで車両の駐車を割り当てることができるが、占有車両は、他の車両によるシャフトの移動に対するそのような妨害を回避することが好ましい場合がある。選択された実施形態は、ロボット保管/取り出し車両の上向きの交通の流れのみに専用の特定のアップシャフトと、下向きの交通の流れのみに専用の別個のダウンシャフトを有するが、他の実施形態は、各シャフトを特定の方向の交通の流れに制限する必要がないことが理解されよう。これにより、そのような双方向シャフトの下の下部軌道レイアウト上のスポットは、出発スポットと着地スポットとの両方として機能し、双方向シャフトの上方の上部軌道レイアウト上のスポットは、ドロップダウンスポットとそのシャフトのクライムアウトスポットとの両方として機能する。また、図示の例では、下部軌道レイアウトからのサービスのために下部レベルに作業ステーションを有するが、延長軌道によって供給される作業ステーションに関する同じ概念、および作業ステーションへの保管ユニットの順序付けられた配送のグリッド内調整も同様に、作業ステーションが上部軌道レイアウトから提供される場合に代わりに使用可能であり得る。
【0038】
作業ステーションへの保管ユニットの順序付けられた配送の同一の発明のグリッド内調整は、作業ステーションが本明細書に開示される本発明の「トラベルスルー」作業ステーションであるか否かにかかわらず、軌道レイアウトの二次元フットプリント内に完全に収まるように使用することもでき、ここで、保管ユニットを保管グリッドに取り出しして戻すことに責任を負う同一のロボット保管/取り出し車両が、保管ユニットを作業ステーションをも通って運ぶか、またはロボット/保管/取り出し車両が作業ステーションの取り込みポイントで保管ユニットを降ろす「降車」作業ステーションであり、例えば、ターンテーブル、エレベータ、コンベヤ、または、降ろした保管ユニットを作業ステーションのアクセスポイントに移行することに責任を負う他のハンドリング装置であり、そこで人間またはロボット作業者は、グリッド外の保管ユニットと連携する。保管ユニットが降ろされる取り込みポイントは、軌道レイアウトの二次元フットプリントの内側またはすぐ外側にあり、アクセスポイント(例えば、アクセススポットSA上のアクセス開口部52)は二次元の軌道レイアウトのフットプリントの外側、つまり保管グリッド構造の外側にある。
【0039】
前述の例は、人間またはロボット作業者が保管ユニットからそのようなアイテムを取り外しして顧客に配送するための出荷コンテナにまとめることができる作業ステーションにその注文のアイテムを収容する保管ユニットを配送することによって注文を履行するために使用されるピッキング操作に焦点を当てているが、作業ステーションはまた、再保管または注文バッファ操作にも使用することができ、ここで作業ステーションのアクセススポットでロボット保管/取り出し車両によって提示される保管ユニットにアイテムを配置し、そこからロボット保管/取り出し車両がグリッドに再進入して、その保管ユニットを三次元グリッド内の利用可能な保管場所に配置する。補充作業では、ロボット保管/取り出し車両運搬保管ユニットに配置されたアイテムは、以前に構造に保管されていなかったタイプの新しい在庫アイテム、または以前に選び取られたアイテムを置き換える在庫補充アイテムである。
【0040】
注文バッファ操作は、最初にピッキング操作を含み、コンピュータ制御システムは、注文を履行するために必要なアイテムの特定の集合を含む異なる取り出し保管ユニットに保管/取り出し車両のグループを割り当てて指示し、その保管ユニット内の取り出されたアイテムを、グリッド状下部軌道のレイアウトまで、そしてこのバッファ操作に割り当てられた作業ステーションの入口まで運搬する。割り当てられた車両グループが作業ステーションを移動すると、作業者は、各車両が作業ステーションのアクセススポットに到着したときに、各車両の保管ユニットから注文の1つ以上のアイテムを抽出し、そして、これらの抽出されたアイテムは、注文の完全または部分的な履行を形成するために一緒に統合される。
【0041】
この完全にまたは部分的に履行された注文は、三次元グリッド構造の保管スペースと互換性のあるサイズのコンテナに配置される。このコンテナは、他の保管ユニットと同じ、例えば、開閉可能な保管ビンであり得、または、保管ユニットとは異なるタイプの出荷コンテナ(例えば、統合された注文内容が注文全体を満たしている場合などの、例えば必要に応じて密閉され出荷ラベルがすでに貼られている段ボールの出荷ボックス)であり得る。コンピュータコントローラは、荷下ろしした車両を同じ作業ステーションに送り、そこで、統合された注文内容を含むコンテナが、作業ステーションのアクセススポットでこの車両の上に置かれる。次に、コンピュータコントローラは、この注文を運搬する車両を三次元グリッド構造に送り返し、完全にまたは部分的に履行された注文を三次元グリッド構造の利用可能な保管場所に保管するように指示する。したがって、在庫アイテムを保管するために使用される同じ三次元保管グリッドをも使用して、後の日付または時間まで、部分的に準備された出荷または完全に準備された出荷をバッファすることもできる。例えば、出荷車両が到着して、完全に完了した注文を配送するためにピックアップすると予期される将来のピックアップ時間、または、現在在庫にない追加アイテムを必要とする部分的に履行された注文の場合、注文の完了を可能にするために在庫切れが補充される将来の時間などである。
【0042】
ピックアップまたは在庫補充の時間になると、コンピュータ制御システムによってバッファされた注文取り出し操作が実行され、ロボット保管/取り出し車両を送信して、保管場所から注文コンテナを取得し、作業ステーションのアクセス開口部を介して、注文コンテナをコンテナまたはそこに含まれる個々のアイテムを取り出しするための作業ステーションのいずれかに配送する。バッファされた注文が部分的な注文であった場合、以前に欠落していたアイテムは、出荷コンテナとして使用できる場合は同じコンテナに追加するか、新しい出荷コンテナに統合することにより、取り出されたアイテムと統合される。
【0043】
本発明の新規な作業ステーション、その新規な使用、および作業ステーション配送の順序付けおよび注文バッファのための三次元グリッド構造自体の新規な使用を要約したので、次に、三次元グリッド構造における他の新規な点、ロボット車両群、およびそれらの間の協働動作に注目する。
【0044】
図8は、三次元グリッド構造の下部軌道レイアウトの独立した部分を示しており、平行な第1及び第2の長手方向レール60a、60bが下部軌道レイアウトのX方向に沿って延在しており、平行な一組の追加のクロスレール62a~62fが、下部軌道レイアウトのY方向に沿って規則的に離間して第一及び第二の長手方向レール60a、60bを垂直に相互接続している。上記のように、下部軌道レイアウトのそれぞれのスポットは、2つの長手方向レールと隣接するクロスレール62a~62fの各対との間の正方形の領域によって示される。各スポットの同じ側(図示の例では各スポットの右側)のクロスレールは、クロスレールの頂面の中点に視覚的に検出可能な位置マーカ64を搭載している。検出可能位置マーカは、別個のステッカーまたはラベルとして適用されるか、軌道自体のレールにエッチングされ得る。各ロボット保管/取り出し車両は、位置マーカ64が配置されている軌道スポットの側面と一致するロボット保管/取り出し車両の側面にスキャナ66を搭載している。スキャナは、ロボット保管/取り出し車両が下部軌道レイアウトを移動するときに、マークされたクロスレールの画像をキャプチャするように方向付けられた下向きの角度の視野を有する画像キャプチャデバイスを備える。視野は、レールのマークされた頂面でのフレームサイズが検出可能マーカのサイズを超えるように向けられている。スキャナと位置マーカは、ロボット保管/取り出し車両が、下部軌道の所定のスポットを境界付ける2つの長手方向レールと2つの交差レールとの間の適切な中心にあるとき、クロスレールのうちの1つにあるそれぞれの位置マーカ64がスキャナの視野の所定のサブ領域(例えば、その中央領域)を占有するように、互いに対して配置される。ロボット保管/取り出し車両が下部軌道レイアウトの対象の目的地スポットに到着すると、スキャナは現在の視野から画像をキャプチャし、ロボット車両のローカルコンピュータプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールが位置マーカの位置をスキャナのより大きな表示フレーム内で比較し、表示フレーム内のマーカの位置と、マーカが予期される予想表示フレームのサブ領域との間の一致を確認する。したがって、サブ領域が表示フレームの中央領域である場合、ソフトウェアはマーカが表示フレームの中央に適切に配置されているかどうかをチェックしている。したがって、相対的な一致または不一致は、ロボット保管/取り出し車両と下部軌道レイアウト上の対象のスポットとの間の相対的な位置合わせを反映する。
【0045】
出願人の上述の先行PCT出願に記載されているように、ロボット保管/取り出し車両14は、ロボット保管/取り出し車両の2つの対向する側に一組のX方向ホイール68と、ロボット保管/取り出し車両の他の2つの反対側の一組のY方向ホイール70とを備えている。X方向ホイール68は、Y方向ホイール70がロボット保管/取り出し車両のフレームに対して軌道レイアウトのY方向レールと係合しないように、上昇可能および下降可能であるのと同様に、ロボット保管/取り出し車両のフレームまたはシャーシに対して軌道レイアウトのX方向レールと係合しないように上昇および下降可能である。ロボット保管/取り出し車両がY方向レール上のY方向ホイールの駆動回転によりY方向に走行するとき、X方向レールと接触しない状態でX方向ホイールが上昇する。一方で、ロボット保管/取り出し車両がX方向レール上のX方向ホイールの駆動回転によってX方向に走行するとき、Y方向レールと接触しない状態でY方向ホイールが上昇する。
【0046】
図8は、ロボット保管/取り出し車両14が下部軌道レイアウトのX方向においてその上の対象の目的地スポットに向かって乗り入れ、そのようにY方向レール上の位置マーカをスキャンしている例を示している。各位置マーカは、下部軌道レイアウトの二次元グリッドマップ内で指定されるそれぞれのスポットの固有IDを含むスキャン可能コードを取り入れ得、それによってこの固有IDは対象の目的地スポットの位置マーカの検出された位置合わせとともに、ロボット保管/取り出し車両の正しい対象の目的地スポットへの到着の確認と、ロボット保管/取り出し車両のこのスポットへの適切なセンタリングの達成との両方のために使用できる。このような位置合わせにより、(1)ロボット保管/取り出し車両が、軌道レイアウト内の隣接するスポットを通過する他の車両の反対方向への移動を妨げないこと、(2)対象の目的地スポットがロボット保管/取り出し車両がその上のシャフトを通って上方に移動することを意図する出発スポットである場合、ロボット保管/取り出し車両はその上の垂直シャフトと適切に位置合わせされること、が保証される。
【0047】
ロボット保管/取り出し車両の反対側のホイールと下部軌道レイアウトの対応するレールとの係合により、ロボット保管/取り出し車両は、これらのレールに垂直な軌道方向で下部軌道レイアウトの対象スポットに自動的に位置合わせされる。したがって、図8に図示された例では、X方向のホイールがX方向のレールと係合しているため、ロボット保管/取り出し車両がY方向の対象スポットに自動的に位置合わせされる。ロボット保管/取り出しビークルがX方向の対象スポットに到着する間に、スキャナは、その観察フレームから画像を捕捉し、ロボット保管/取り出しビークル上のローカルプロセッサによって実行されるソフトウェアは、観察フレーム内の位置マーカ画像の位置をチェックし、観察フレーム内の実際の位置マーカの位置と予期される位置マーカの位置との間の偏差を、X方向ホイールのモータへの駆動信号を動的に調整するフィードバック信号として使用して、ロボット保管/取り出しビークルを対象スポット上に適切に中心合わせするように駆動する。Y方向の対象スポットに移動するとき、同じ位置合わせ手順を使用して、Y方向ホイールをフィードバック制御で制御する。ロボット保管/取り出し車両は軌道レイアウト上で向きを変えることはないため、スキャナが各車両の適切に協働する側に配置されている限り、マーカが配置されるレールのセット(X方向またはY方向のレール)の特定の選択は重要ではない。
【0048】
軌道レイアウト上の目標位置に到着するときの車両位置のそのような調整に加えて、車両の移動の早期の動的調整は、車両がその途中で移動している他のマーカをスキャンすることによって、対象シャフトの下の対象スポットへの到着の上流で行われ得る。コンピュータ制御システムによって保管/取り出し車両に割り当てられて送信される元の移動指示は、構造の既知のグリッド寸法に基づく対象シャフトまでの実際の物理的距離に基づく。車両が複数のパススルースポットを通過して対象シャフトの下方の対象グリッドスポットに到達する場合、スキャナは、各パススルースポットを通過する際にスキャンを実行することができ、その結果を使用して、最初に割り当てられた移動距離と、車両の現在位置から対象スポットまでの真の残りの移動距離との間の差を考慮するために、その場で移動指示を動的に補正し、こうして、対象スポットへの最終到着中の位置合わせの微調整の必要性を回避または低減するために、対象スポットへの保管/取り出し車両のより正確に整列された到着を調整する。
【0049】
図示の実施形態は、グリッド状三次元構造内の、下部軌道レイアウト上のターゲット可能なスポットに対して固定された位置に配置された静的位置マーカおよび移動中の保管/取り出し車両に搭載された移動スキャナを使用する一方、この配置は、グリッド構造に静的に配置されたスキャナとロボット保管/取り出し車両に検出可能マーカを配置することで逆にすることができるが、ホイールが制御されているロボット保管/取り出し車両でスキャンと関連する画像処理を実行することが好ましい。スキャナ/マーカ位置合わせ確認ツールの前述の説明は、ロボット保管/取り出し車両がそのような出発スポットの上のシャフトへ持ち上げられる前に、車両が下部軌道レイアウトの対象出発スポットに適切に位置合わせされていることを確実にするために、下部軌道レイアウトを参照して行われ、同じツールを上部軌道レイアウトに使用して、ロボット保管/取り出し車両を前記シャフトに降ろす前に、それぞれのシャフトの上方の対象のドロップダウンスポットに車両を確実に位置合わせすることもできる。
【0050】
図10から15は、三次元グリッド構造の下部軌道レイアウトの出発スポットSLCHにおけるロボット保管/取り出し車両の1つを示している。グリッドの大部分は説明のために省略されており、この特定の発射スポット(そのうちの一方のX方向レールには60というラベルが付けられ、一方のY方向レールには62というラベルが付けられている)を画定する下部軌道レイアウトの四つのレールと、出発スポットのコーナーにおけるそれらの間の交点でレールを支持する四つの支持脚30と、出発スポットの四隅から直立して出発スポットの上方のそれぞれの垂直アップシャフトの四隅を画定する四つの直立フレーム部材12のうちの二つと、のみが残されている。他の2つの直立フレーム部材は、ロボット保管/取り出し車両の視認性を改善して、保管/取り出し車両を上にあるアップシャフトに上昇させるための新規のリフト機構72との相互作用を示すために省略されている。
【0051】
リフト機構72は、出発スポットの長方形のフットプリント内の下部軌道レイアウトの支持脚30と同じ地面の上に着座している。図16から19の下部軌道レイアウトとは別に示されているように、リフト機構72は、水平クロスブレース76によって相互接続された4つの垂直直立コーナー脚74を有するベースフレームと、コーナー脚の頂端74のベースフレームの頂面に取り付けられた上部パネル78とを特徴とする。リフトプラットフォーム80は、ベースフレームの上部パネル78の上方に位置し、適当なアクチュエータによってその上で上昇可能/下降可能な方法で移動可能に支持され、図示の例では、その電気モータ82がベースフレームの上部パネルの下側に取り付けられた電気リニアアクチュエータ81であり、リフティングプラットフォームの下側に接続するために上部パネルの中央開口部を通って上方に到達するアクチュエータの出力ロッド84を有する。したがって、リニアアクチュエータを伸長すると、リフトプラットフォームが上部パネルから上方に上昇し、リニアアクチュエータを収縮させると、リフトプラットフォームが下降して、ベースフレームの上部パネルに接触または隣接するようになる。4本の線形ガイドロッド86のセットが、そのコーナー近くのリフトプラットフォームの下側に取り付けられ、ベースフレームの上部プレートのブッシングまたはベアリングのセットを通り抜けて、リニアアクチュエータの伸長および収縮中に、上部プレートを通って上下にスライド移動する。したがって、ロッドガイドは、リフトプラットフォームを安定させて、その水平方向を水平に維持するのに役立つ。
【0052】
ベースフレームは、ベースフレームの上部パネル78が下部軌道レイアウトのレールの上側の下方の高さに存在するように、下部軌道レイアウトよりも低い高さを有し、および例えば、これらのレールの下側の少し下に位置するように、リフトプラットフォームがベースフレームの上部パネルに隣接して下降位置にあるとき、それが下部軌道レイアウトのレールの上に突出しないように、下部軌道レイアウトよりも低い高さを有する。したがって、リフトプラットフォームの追従位置では、ロボット保管/取り出し車両は、出発スポット上をどちらの軌道方向にも自由に移動できる。取り付けブラケット88は、その2つ以上の側面でリフト機構のベースフレームの上部パネルから外側に達し、例えばその下側で、下部軌道レイアウトのレールに固定され、こうして、グリッド状軌道レイアウトに対して適切に正方形の関係にあり、出発スポットの正方形領域内の適切に中央に配置されている、リフトプラットフォームの位置を固定する。
【0053】
リフト機構は、有線または無線接続を介してコンピュータ制御システムと通信可能である。下部軌道レイアウトに沿って移動するロボット保管/取り出し車両が、ロボット保管/取り出し車両が移動することになっているアップシャフトの下の対象出発スポットに到達するとき、上述の位置マーカ及び協働スキャナを使用してアップシャフトと正確に位置合わせされ、それらと連通することを担当するロボット保管/取り出し車両の無線トランシーバは、目標出発スポットに当該システムが到達したことが確認されたことをコンピュータ制御システムに信号を送る。
【0054】
これに応答して、コンピュータ制御システムは、リフト機構に起動信号を送信し、それに応答して、そのアクチュエータ80が伸長方向に起動されて、リフトプラットフォーム80を上昇させて、ロボット保管/取り出し車両のフレーム又はシャーシの下側を下部軌道レイアウトのレールの直上に接触させる。
【0055】
ロボット保管/取り出し車両の重量が、ロボット保管/取り出し車両の運搬ホイールを下部軌道レイアウトのレールに乗せるのではなく、リフト機構によって支えられるようになったため、ロボット保管/取り出し車両の搬送ホイールは水平内側方向に内側に引き出され、ロボット保管/取り出し車両の全体のフットプリントを、シャフトに入ることができる縮小されたサイズに減少させて、ピニオンホイールがアップシャフトのコーナーにある直立フレーム部材上のラック歯と係合できるようにし、保管/取り出し車両の上昇を可能にする。図10から15に示されている2つの直立フレーム部材のうちの1つの下部セグメント32には、ラック歯90の下部セットが1つだけ示されているが、そのようなラック歯は、アップシャフトの4つの直立フレーム部材の内側に面する8つの側面すべてに設けられ、シャフトの実質的に全高から上部軌道レイアウトの近くまで及ぶ。
【0056】
このようなホイールの収縮の後および間に、ロボット保管/取り出し車両のピニオンホイールの歯がグリッド構造の直立フレーム部材の最下部のラック歯と係合するか、すぐ隣に隣接する上昇位置にロボット保管/取り出し車両を持ち上げるさせるように、リフト機構アクチュエータのさらなる伸長が行われ、その時点で、ロボットの保管/取り出し車両のピニオンホイールのアクティブ化によってグリッド構造のアップシャフトを介してロボット保管/取り出し車両の上昇が開始される。
【0057】
主電源によって動力供給されるリフト機構は、こうして、保管/取り出し車両の搭載電源がラック歯と係合可能な位置までロボットを持ち上げるために使用されないので、保管/取り出し車両の搭載電源が下部軌道レイアウトから上部軌道レイアウトまで移動する際に保管/取り出し車両の搭載電源によって消費される全体的なエネルギー負荷を低減する。リフト中にロボット保管/取り出し車両をアップシャフトと整列した状態に維持するために、リフトプラットフォームおよび車両シャーシの下側は、車両が軌道の出発スポットに適切に中心合わせされたときに、互いに自動的に整列するように、互いに一致するパターンでレイアウトされた接合可能な雄型および雌型特徴を有し得、それによって、リフトプラットフォームの上昇は、その上の雄型/雌型特徴を車両シャーシの下側の一致する雌型/雄型特徴と一致させる。接合機能は、車両のシャーシが上昇したときにリフトプラットフォーム上で滑るのを防ぐ。例では、4つの雄型ニップルがリフトプラットフォームの上面からその外側のコーナーの近くに上向きに突き出て、車両シャーシの下側にある4つの接合くぼみと接合する。
【0058】
図20は、ロボット保管/取り出し車両14の1つと、それによって三次元グリッド構造および作業ステーション内で配送するためのロボット保管/取り出し車両上で受け取り可能な保管ユニット92とを示している。図示の例では、より小さな個々のアイテムを挿入および取り外しできる保管ユニットはオープントップトレイであるが、本明細書の他の場所で前述したように、開閉可能なボックス、蓋付き容器、または手提げ容器を代わりに使用することができる。他の実施形態では、保管ユニットは、その中に複数のアイテムを保管するためのコンテナとは対照的に、個々のアイテムの梱包であり得る。グリッド寸法および作業ステーションがより大規模である他の実施形態では、保管ユニットは、1つ以上のアイテムが、1つの比較的大きな個々のアイテムであるか複数のアイテムであるかにかかわらず、受け取られるパレットであり得る。複数のパレットアイテムの例では、アイテムは、パレット上に配置または積み重ねられた複数のコンテナ(例えば、箱、トレイ、蓋付き容器、または手提げ荷)に分布し得、そのような各コンテナに1つ以上のアイテムが保管される。
【0059】
出願人の上述の先行PCT出願に開示されているように、ロボット保管/取り出し車両14は、保管ユニット92がロボット保管/取り出し車両14によって運搬するために受容可能であり、静止した外側デッキ表面98に囲まれた回転可能なタレット96を特徴とし得る上部支持プラットフォーム94を特徴とする。出願人の上述の先行PCT出願に開示されているように、タレットは、再び伸長可能/収縮可能アーム(表示されない)を有し得、これは、タレットの回転可能機能と共に、各車両が三次元グリッド構造内のいずれかのシャフトのいずれかの側の保管ユニットにアクセスできるように、ロボット保管/取り出し車両のすべての四辺において、保管ユニットを支持プラットフォーム上に引っ張り、支持プラットフォームから保管ユニットを押し出すことを可能にする。つまり、各ロボット保管/取り出し車両は、シャフトの4つの異なる側面のいずれかの保管場所にアクセスできるように、シャフトのいずれかの内部の4つの異なる作業位置で操作可能である。現在図示されている実施形態では、タレットおよびデッキ表面は、例示を簡単にするために詳細なしで簡略化された形で示されている。
【0060】
タレットおよび周囲のデッキ表面は、ロボット保管/取り出し車両14に搭載されたときに保管ユニットがその上に着座する正方形の着地領域を集合的に画定する。この着地領域は、図21に示すように、三次元グリッド構造の各保管ユニットの下側と等しいまたは類似のサイズと形状で、保管ユニットの着座位置が着地領域全体を占めている。保管ユニットが完全に受け取られ、ロボット保管/取り出し車両の着地領域に適切に位置合わせされることを確実にする目的で、上部支持プラットフォーム94は、当該周囲に沿って間隔を置いて配置された位置で、その外周に近接して配置された一組の荷重状態センサ100を有する。図示の例では、荷重センサは、着地領域の上面に埋め込まれた光学センサであり、着地領域の4つの外側のコーナーのそれぞれの1つに近接して配置された4つの数量で提供される。伸長可能/収縮可能アームの収縮を使用して、三次元グリッドの保管場所からロボット保管/取り出し車両に保管ユニットを引っ張る積込ルーチンの一部として、車両のローカルプロセッサはセンサ上部の保管ユニットの下側の存在を検出するための4つの荷重状態センサの状態をチェックする。したがって、4つの荷重状態センサすべてからの正の検出信号により、着地領域の四隅すべてに保管ユニットが存在することが確認され、保管ユニットが着地領域で完全に受け取られ、適切に直角に配置されていることが確認される。
【0061】
一実施形態は、荷重状態検出のために反射光学センサを使用し、センサの光ビームエミッタによって送信された光エネルギーは、保管ユニットがその上に存在するときに、保管ユニットの下側で反射されてセンサの光レシーバに戻り、上記の存在を正しく決定する。飛行時間の計算(すなわち、光パルスの放出と反射された光パルスの検出との間の時間の差)ロボット保管/取り出し車両の着地領域に着座した保管容器の下側からの反射とさらに離れた別の表面での反射とを見分けるために使用され得る。光学センサ以外のセンサタイプ、例えば、保管ユニットの下側との接触によって機械的に作動するリミットスイッチ、または保管ユニットの下側に検出可能な磁場を放出する協働磁気要素の存在によって作動する磁気センサを含むもの、が用いられ得ることが理解されよう。ただし、可動部品を避けることや、磁気統合やその他の保管ユニットの特殊な構成の必要のためには、光学センサの方が好ましい場合があり得る。
【0062】
上に開示したように、注文履行センターに在庫アイテムを保管するために使用される三次元グリッド構造は、同じ在庫保管グリッド構造内で完全にまたは部分的に完了した注文をバッファするために使用することもできる。図22は、図2に示したタイプの在庫保管グリッドを補完できる個別の三次元仕分け/バッファグリッドを示している。例えば、パレットに積み込まれた到着供給在庫は、パレットから取り出されて図2の在庫保管グリッドに誘導され得、そこから注文が選び取られて出荷コンテナに梱包され、図22の仕分け/バッファグリッド構造200に誘導される。仕分け/バッファグリッド構造200は、在庫保管グリッドと同じ三次元フレームワークを特徴とし、こうして、保管コラムと二つの軌道レイアウトの間の直立シャフトとを画定するために、整合する上下の軌道レイアウトとそれらの間の直立フレーム部材の配列とを有し、ロボット保管/取り出し車両群が各軌道レイアウトを水平に横断し、二つの軌道レイアウトの間のシャフトを垂直に横断してその間の棚状の保管場所にアクセスすることを可能にする。しかしながら、仕分け/バッファグリッド200内の保管場所は、在庫保管グリッドから選び取られた注文を含む、以前に梱包された出荷コンテナを含む。ロボット群は、中央のコンピュータ制御システム、例えば在庫保管グリッドによって共有される同じコンピュータ制御システムを介して、再びワイヤレスで制御される。
【0063】
図22の図示の例では、仕分け/バッファグリッド200の上部軌道レイアウトは、到着出荷コンテナ204を上部軌道レイアウトのロボット保管/取り出し車両に積み込む目的で、それと協働して設置された複数の取り込みステーション202によって提供される。各取り込みステーションは、一連の到着出荷コンテナを仕分け/バッファグリッド200への誘導のために待ち行列に入ることができるコンベヤ206を備え得、ロボット保管/取り出し車両14の高さに等しいかわずかに超える上昇距離分だけ、その外周で、仕分け/バッファグリッド200の上部軌道レイアウトよりわずかに上に持ち上げられた各コンベヤの出口端を有する。このように、各取り込みコンベヤ206の出口は、上部軌道レイアウトに乗り入れるときにロボット保管/取り出し車両の着地領域によって占められる上部水平基準面にまたはその上方に存在する。こうして、取り込みコンベヤは、上部トラックレイアウトの外周にある取り込みコンベヤの出口端部に位置合わせされたピックアップスポットにあるロボット保管/取り出し車両の1つの着地エリアに入ってくる出荷コンテナをスライドまたは落とすことができる。
【0064】
図示されているように、一つまたはそれ以上の取り込みステーションが上部軌道配置の任意の一つ以上の周囲側に設けられ得るが、取り込みステーションは全て、梱包された出荷コンテナが到着する現場の在庫保管グリッドに最も近い上部軌道配置の共通側に存在してもよく、または在庫保管グリッド作業ステーションで併合された注文アイテムが仕分け/バッファグリッド200に送られる前にその後梱包される一つ以上の中間梱包ステーションに最も近い上部軌道配置の共通側に存在してもよい。ただし、2つのグリッドを共有された施設に配置する必要はないことを理解されたい。
【0065】
仕分け/バッファグリッド200の下部軌道レイアウトは、下部軌道レイアウト上のロボット保管/取り出し車両から出て行く出荷コンテナ210を降ろす目的で、それと協働して設置された複数の出力ステーション208によって提供される。各出力ステーションは、一連の出て行く出荷コンテナを待ち行列に入れ、施設のさらに下流の場所、例えば利用可能な場合、コンテナが出荷車両に積み込まれる最終梱包領域または積込ベイに移送することができる、コンベヤ212を備え得る。各出力コンベヤ212の入口端部は、下部軌道レイアウトに乗り入れるときにロボット保管/取り出し車両の着地領域が存在する下部の水平面またはそのわずかに下方に位置している。このようにして、コンベヤの入口端に位置合わせされた下部軌道レイアウトの外周に位置するドロップオフスポットにあるロボット保管/取り出し車両は、出荷コンテナを前記ロボット保管/取り出し車両から出力コンベヤの入口端にスライドまたは降ろすことができる。1つ以上の出力ステーションは、上部軌道レイアウトの任意の1つ以上の周囲側面に提供され得る。図示の例は、例えば、仕分け/バッファグリッド200の反対側に任意選択で配置された一対の積込ベイまたはパッキング領域にそれぞれ供給するために、下部軌道レイアウトの少なくとも2つの反対側にある出力ステーションを特徴とする。
【0066】
各到着出荷コンテナは、コンピュータ制御システムによってこのピックアップタスクに割り当てられたロボット保管/取り出し車両によって一つの取り込みステーションからピックアップされ得、次いで、この保管場所がアクセス可能であるそれぞれのシャフトを介して仕分け/バッファグリッド200内の利用可能な(現在占有されていない)保管場所に運搬され、後の取り出しのためにこの保管場所に残される。あるいは、割り当てられたロボット保管/取り出し車両に、到着出荷コンテナを保管するよう命令する代わりに、コンピュータ制御システムは、緊急に、その出荷コンテナの積込ベイまたはパッキング領域における必要性または利用可能性を考慮して、出荷コンテナを出力ステーションの1つに直接配送するようロボット保管/取り出し車両に命令し得る。
【0067】
コンピュータ制御システムは、ピックアップされた出荷コンテナのこれらの保管オプションと直接出力オプションのどちらかを選択する際に、構成コンテナがすでに仕分け/バッファグリッド200に入力されている他の注文と比較して、その出荷コンテナに関連付けられた注文の注文優先順位を調べることができる。追加または代替として、ピックアップされた出荷コンテナがより大きな全体的な注文の一部の構成要素にすぎない場合、出荷コンテナを保管するか、それを出力ステーションに直接配送するかは、より大きな全体的な注文の残りを履行する他の出荷コンテナもまた、仕分け/バッファグリッド200に存在するか、またはもうすぐに存在すると予期されるかどうかに、少なくとも部分的に基づいて決定される。注文全体が存在するか、もうすぐに存在し、優先順位の高い注文が他にない場合、現在ピックアップされているコンテナは、コンピュータ制御システムによって注文が割り当てられている適切な出力ステーションに直接送られる。同じ順序の他の構成コンテナは、仕分け/バッファグリッド200内のそれぞれの保管場所から取り出され、もしそこに既に存在するならば、その同じ割り当てられた出力ステーションに配送され、または、その他の構成コンテナが現在入力ステーションにあるか、またはもうすぐに存在すると予期される場合、その出力ステーションへの差し迫ったピックアップおよび直接配送のために割り当てられる。
【0068】
2つの三次元グリッドの組み合わせに役立つ用途の1つの特定の例は、例えば、小売業者向けのさまざまな小売商品が、特定の通路セクションまたは特定の商品が対象となる小売業者の店舗レイアウトの他の識別可能なサブ領域に従って、在庫保管グリッドからグループで選び取られる、通路ベースまたは同様の場所ベースのキッティング操作である。さまざまなグループがさまざまな出荷コンテナに梱包され、そのような選び取られたアイテムの各グループが選び取られ梱包されるときに、一時的な保管(つまりバッファ)のために分類/バッファグリッドに個別に供給される。在庫保管グリッド、その接続された作業ステーション、または在庫保管グリッドのさらに下流にある後続の梱包ステーションを異なる時間に出て、出荷コンテナは、時間の分布したある時点で仕分け/バッファグリッドに到着し、最初に受け取られた1つ以上のコンテナが、その後に受け取られた残りのコンテナよりもはるかに早く到着する可能性があるため、以前に受け取られた梱包は、少なくとも残りのコンテナが仕分け/バッファグリッドによって受け取られるか、もうすぐに接近するまで、仕分け/バッファグリッドに一時的に保管(つまりバッファ)される。そのようなときに、以前にバッファされた最初に受け取られた出荷コンテナは、仕分け/バッファグリッド200内のそれぞれの保管場所から取り出され、統合(例えば、パレット積み込み)のために1つ以上のロボット保管/取り出し車両によって小売業者に出荷する準備ができた完成した注文へと共通の出力ステーションに配送される。
【0069】
しかしながら、これは、仕分け/バッファグリッド200の有用性の1つの非限定的な例に過ぎず、その使用は、本発明および出願人の上述の先行PCT出願で採用される三次元グリッド構造を特に使用する在庫保管ソリューションでの使用に特に限定されない。また、小売業者向けの通路ベースのキッティングはほんの一例であり、異なる識別可能なサブ領域を有する通路ベースまたは同様にマッピングされた編成レイアウトを同様に持っている非小売顧客も同様にキッティング配送の恩恵を受け得る。これには、外部サプライヤからの到着原材料または組立式構成要素のまとまった保管を行う製造業者が含まれ得、ここで、キット化された出荷コンテナは、原材料または組立式構成要素が1つ以上の施設内の製造ステーションに分布するそのようなオンサイトの製造業者保管に向けられる。キッティングアプローチはまた、製造ステーション自体が、そのようなステーションの供給ニーズに応じて、それらのステーションが1つの製品ライン内の異なるステージであるか、または2つの異なる製品ラインの完全または部分的な組立ステーションであるかにかかわらず、キッティングされた材料または構成要素が向けられる異なる識別可能なサブ領域である場合にも使用され得る。
【0070】
別の例では、そのような製造施設は、キットが投入された保管ユニットを同じ施設の製造ステーションに供給するために、下流の仕分け/バッファグリッド200の有無にかかわらず、原材料および/または構成要素のキッティングのために、図2の在庫保管グリッドを現場に有することができる。
【0071】
本明細書で参照されるコンピュータ制御システムは、1つ以上のコンピュータプロセッサと、それに結合され、ここで説明されているさまざまな関連タスクを実行するために前記1つ以上のプロセッサによって実行可能なステートメントおよび命令が保管されている非一時的なコンピュータ可読メモリとを備え、これには、グリッド状三次元保管構造を介しておよびそれに接続された作業ステーションを介してナビゲーションを制御するための、およびロボット保管/取り出し車両によるグリッド状三次元保管構造内の保管場所へのおよび保管場所からの保管ユニットの預け入れおよび取り出しを制御するための、ロボット保管/取り出し車両の群へのコマンドおよび通信信号の生成と送信、ならびにコンピュータ制御システムの1つ以上のデータベースから前記1つ以上のプロセッサによってアクセスされる注文データに基づく、取り出される保管ユニットへの優先順位の生成および割り当てが含まれる。
【0072】
本発明において上記のように様々な修正を行うことができ、同一のものの明らかに大きく異なる多くの実施形態が行われ得るので、添付の明細書に含まれるすべての事項は、限定的な意味ではなく例示としてのみ解釈されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図6A
図7-1】
図7-2】
図7-3】
図7-4】
図7-5】
図8
図9-1】
図9-2】
図10
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図13
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図18
図19
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図22