(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-02
(45)【発行日】2022-08-10
(54)【発明の名称】飲料製造装置
(51)【国際特許分類】
A47J 31/40 20060101AFI20220803BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
A47J31/40
B67D1/08 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021011790
(22)【出願日】2021-01-28
【審査請求日】2021-01-28
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】519336263
【氏名又は名称】迅智自動化科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CENZ Automation Co. Ltd.
【住所又は居所原語表記】12F.-5, No.716, Zhongzheng Rd., Zhonghe Dist., New Taipei City 235, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】林 昌豪
(72)【発明者】
【氏名】陳 星憲
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-240396(JP,A)
【文献】実開昭62-084878(JP,U)
【文献】特開2005-309679(JP,A)
【文献】特開2005-177283(JP,A)
【文献】特表2017-501769(JP,A)
【文献】特表2014-523286(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110537840(CN,A)
【文献】特表2017-534333(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/40
B67D 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料カップ内で、少なくとも1つの飲料及び少なくとも1つの原料を混合する製造モジュールと、
前記少なくとも1つの原料を前記飲料カップに供給する原料供給モジュールと、
前記少なくとも1つの飲料を前記飲料カップに供給する飲料供給モジュールと、
前記少なくとも1つの原料及び前記少なくとも1つに飲料に対応する製造手順に応じて、前記製造モジュール、前記原料供給モジュール、及び前記飲料供給モジュールを制御する制御部と、
開口と、
飲料カップ置きと、
取り出し領域と、
を備える飲料製造装置であって、
前記開口は、前記飲料製造装置の外側に配置され、
前記飲料カップ置き及び取り出し領域は、前記開口に対応し、
前記製造モジュールは、前記飲料カップ置き及び取り出し領域において、前記飲料カップ内の前記少なくとも1つの原料及び前記少なくとも1つの飲料を混合するように適用され、
前記飲料カップは、前記開口を通して前記飲料カップ置き及び取り出し領域から取り出されるように適用
され、
前記少なくとも1つの原料は、少なくとも1つの固体原料を含み、
前記原料供給モジュールは、少なくとも1つの固体原料供給部を備え、
前記少なくとも1つの固体原料供給部は、前記少なくとも1つの固体原料を前記飲料カップに供給するように適用され、
前記原料供給モジュールは、保温装置を備え、
前記保温装置は、複数の原料パッケージを含むように適用され、
前記原料パッケージのそれぞれは、前記少なくとも1つの固体原料を含む、
飲料製造装置。
【請求項2】
前記飲料供給モジュールは、熱源装置と、抽出スペースと、を備え、
前記抽出スペースは、少なくとも1つの飲料原材料を含むように適用され、
前記熱源装置は、お湯、蒸気、又はお湯及び蒸気の両方を供給して前記抽出スペースの前記少なくとも1つの飲料原材料から前記少なくとも1つの飲料を抽出するように適用される、
請求項1の飲料製造装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの飲料原材料から抽出された前記少なくとも1つの飲料は、お茶又はコーヒーの少なくとも1つを含む、
請求項2の飲料製造装置。
【請求項4】
前記飲料供給モジュールは、飲料原材料投入口を備え、
前記飲料原材料投入口は、前記飲料製造装置の外側に配置され、
前記少なくとも1つの飲料原材料は、前記飲料原材料投入口を通って前記抽出スペースに投入されるように適用される、
請求項2の飲料製造装置。
【請求項5】
前記飲料供給モジュールは、少なくとも1つの飲料原材料容器と、自動供給要素と、を備え、
前記飲料原材料容器は、前記少なくとも1つの飲料原材料を含むように適用され、
前記自動供給要素は、前記飲料原材料容器内の前記少なくとも1つの飲料原材料を前記抽出スペースに定量的かつ別個に供給するように適用される、
請求項2の飲料製造装置。
【請求項6】
前記飲料供給モジュールは、少なくとも1つの飲料保存容器を備え、
前記少なくとも1つの飲料保存容器は、前記少なくとも1つの飲料を保存するように適用される、
請求項1の飲料製造装置。
【請求項7】
前記固体原料供給部は、
前記原料パッケージ投入口と、自動切断要素と、を備え、
前記原料パッケージは、前記原料パッケージ投入口を通って前記固体原料供給部に投入されるように適用され、
前記自動切断要素は、前記原料パッケージを切断し、それにより、前記原料パッケージ内の前記少なくとも1つの固体原料が前記原料パッケージから前記飲料カップに移動するように適用される、
請求項
1の飲料製造装置。
【請求項8】
飲料カップ供給モジュールをさらに備え、
前記飲料カップ供給モジュールは、複数の前記飲料カップを装填するように適用され、
前記飲料カップを1つずつ前記製造モジュールに移動させるように適用される、
請求項1の飲料製造装置。
【請求項9】
掃除モジュールをさらに備え、
前記掃除モジュールは、温水、蒸気、又は消毒剤の少なくとも1つにより前記製造モジュール及び前記原料供給モジュールを掃除するように適用される、
請求項1の飲料製造装置。
【請求項10】
飲料カップ供給モジュールをさらに備え、
前記飲料カップ供給モジュールは、複数の前記飲料カップを装填するように適用され、前記飲料カップを1つずつ前記飲料カップ置き及び取り出し領域に移動させるように適用される、
請求項1の飲料製造装置。
【請求項11】
前記製造モジュールは、前記飲料カップ置き及び取り出し領域に配置されるカバー装置及びシェイク機構を備え、
前記カバー装置は、前記飲料カップの開口を覆うように適用され、
前記シェイク機構は、前記飲料カップをシェイクするように適用される、
請求項1の飲料製造装置。
【請求項12】
前記製造モジュールは、前記飲料カップ置き及び取り出し領域に配置されたステア装置を備え、
前記ステア装置は、前記飲料カップ内に延伸し、前記飲料カップ内の前記少なくとも1つの原料及び前記少なくとも1つの飲料を撹拌するように適用される、
請求項1の飲料製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飲料製造装置に関し、より具体的には、自動飲料製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、人々は、飲料、特に作りたて飲料を好んで飲む。作りたて飲料は、客の需要に応じて、水、ジュース、お茶、コーヒー、生乳等の液体原料に、フルーツ粒等の異なる固体原料を加え、その後、飲料を作る人がシェイクやステア等の異なる作成方法によりカップで原料を手動で混ぜることにより製造される。従来の缶飲料に対する作りたて飲料の優れている点は、客が異なる液体原料に異なる固体原料を選択して加えることができる点、及び原料を混ぜるために複数の作成方法を利用できる点であり、これにより、客は様々な飲料を注文ことができ、従って、世間で流行る可能性がある。特に夏の時は、ほとんどの人が作りたて飲料を持っており、その人気ぶりを示している。
【0003】
しかしながら、工業プロセスにより自動で大量生産され、売り場で冷凍及び冷蔵できる缶飲料と比較すると、作りたて飲料は、多くの種類の複雑な手順があるために相当な作業スキルを必要とし、自動で大量生産することに適しておらず、従って、時間とコストの観点では比べ物にならない。そのため、省スペース、衛生面、飲料の味、及び飲料の種類を考慮した、作りたて飲料を自動で製造可能な装置をどのように設計するかが、作りたて飲料の分野において重要な話題となっている。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、省スペース、衛生面、飲料の味、及び飲料の種類を考慮した、飲料を自動で作るように適用される飲料製造装置を対象とする。
【0005】
本開示は、製造モジュールと、原料供給モジュールと、飲料供給モジュールと、制御部と、を備える。製造モジュールは、飲料カップ内で、少なくとも1つの飲料及び少なくとも1つの原料を混合するように適用される。原料供給モジュールは、少なくとも1つの原料を飲料カップに供給するように適用される。飲料供給モジュールは、少なくとも1つの飲料を飲料カップに供給するように適用される。制御装置は、少なくとも1つの原料及び少なくとも1つに飲料に対応する製造手順に応じて、製造モジュール、原料供給モジュール、及び飲料供給モジュールを制御するように適用される。
【0006】
本開示の実施の形態において、飲料供給モジュールは、熱源装置と、抽出スペースと、を備え、抽出スペースは、少なくとも1つの飲料原材料を含むように適用され、熱源装置は、お湯、蒸気、又はお湯及び蒸気の両方を供給して抽出スペースの少なくとも1つの飲料原材料から少なくとも1つの飲料を抽出するように適用される。
【0007】
本開示の実施の形態において、少なくとも1つの飲料原材料から抽出された少なくとも1つの飲料は、お茶又はコーヒーの少なくとも1つを含む。
【0008】
本開示の実施の形態において、飲料供給モジュールは、飲料原材料投入口を備え、飲料原材料投入口は、飲料製造装置の外側に配置され、少なくとも1つの飲料原材料は、飲料原材料投入口を通って抽出スペースに投入されるように適用される。
【0009】
本開示の実施の形態において、飲料供給モジュールは、少なくとも1つの飲料原材料容器と、自動供給要素と、を備え、飲料原材料容器は、少なくとも1つの飲料原材料を含むように適用され、自動供給要素は、飲料原材料容器内の少なくとも1つの飲料原材料を抽出スペースに定量的かつ別個に供給するように適用される。
【0010】
本開示の実施の形態において、飲料供給モジュールは、少なくとも1つの飲料保存容器を備え、飲料保存容器は、少なくとも1つの飲料を保存するように適用される。
【0011】
本開示の実施の形態において、少なくとも1つの原料は、少なくとも1つの固体原料を含み、原料供給モジュールは、少なくとも1つの固体原料供給部を備え、固体原料供給部は、少なくとも1つの固体原料を飲料カップに供給するように適用される。
【0012】
本開示の実施の形態において、固体原料供給部は、原料パッケージ投入口と、自動切断要素と、を備え、原料パッケージは、原料パッケージ投入口を通って固体原料供給部に投入されるように適用され、自動切断要素は、原料パッケージを切断し、それにより、原料パッケージ内の少なくとも1つの固体原料が原料パッケージから飲料カップに移動するように適用される。
【0013】
本開示の実施の形態において、原料供給モジュールは、保温装置を備え、保温装置は、複数の原料パッケージを含むように適用され、原料パッケージのそれぞれは、少なくとも1つの固体原料を含む。
【0014】
本開示の実施の形態において、飲料製造装置は、飲料カップ供給モジュールを備え、飲料カップ供給モジュールは、複数の飲料カップを装填するように適用され、飲料カップを1つずつ製造モジュールに移動させるように適用される。
【0015】
本開示の実施の形態において、飲料製造装置は、掃除モジュールを備え、掃除モジュールは、温水、蒸気、又は消毒剤の少なくとも1つにより製造モジュール及び原料供給モジュールを掃除するように適用される。
【0016】
本開示の実施の形態において、飲料製造装置は、開口と、飲料カップ置き及び取り出し領域と、を備え、開口は、飲料製造装置の外側に配置され、飲料カップ置き及び取り出し領域は、開口に対応し、製造モジュールは、飲料カップ置き及び取り出し領域において、飲料カップ内の少なくとも1つの原料及び少なくとも1つの飲料を混合するように適用され、飲料カップは、開口を通して飲料カップ置き及び取り出し領域から取り出されるように適用される。
【0017】
本開示の実施の形態において、飲料製造装置は、飲料カップ供給モジュールを備え、飲料カップ供給モジュールは、複数の飲料カップを装填するように適用され、飲料カップを1つずつ飲料カップ置き及び取り出し領域に移動させるように適用される。
【0018】
本開示の実施の形態において、製造モジュールは、飲料カップ置き及び取り出し領域に配置されるカバー装置及びシェイク機構を備え、カバー装置は、飲料カップの開口を覆うように適用され、シェイク機構は、飲料カップをシェイクするように適用される。
【0019】
本開示の実施の形態において、製造モジュールは、飲料カップ置き及び取り出し領域に配置されたステア装置を備え、ステア装置は、飲料カップ内に延伸し、飲料カップ内の少なくとも1つの原料及び少なくとも1つの飲料を撹拌するように適用される。
【発明の効果】
【0020】
上記によれば、本開示の飲料製造装置は、原料及び飲料を飲料カップに直接供給し、飲料カップ並びにその中の原料及び飲料にシェイク、ステア等の製造手順を直接行い、それにより、中継飲料カップを追加でセットし、飲料カップから飲料カップに飲料を移すための機構及びアセンブリを追加でセットする必要がなく、これにより、装置全体の体積が低減されて省スペース効果が達成され、装置は、様々な作りたて飲料の売り場により適することになる。さらに、本開示の飲料製造装置は、上記のように製造カップ及び関連する機構及びアセンブリを省略しているため、飲料及び原料が装置と接触する機会が大幅に減少し、それにより、衛生度が向上し、装置全体の掃除が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本開示の実施の形態に係る、飲料製造装置の三次元図である。
【0022】
【
図2】
図2は、
図1の飲料製造装置の要素の一部の斜視図である。
【0023】
【
図3】
図3は、
図1の飲料製造装置の要素の一部の概略図である。
【0024】
【
図4】
図4は、
図2の飲料供給モジュールの要素の一部の三次元図である。
【0025】
【0026】
【
図5B】
図5Bは、本開示の別の実施の形態に係る、飲料供給モジュールの要素の一部の概略図である。
【0027】
【
図6】
図6は、本開示の別の実施の形態に係る、飲料供給モジュールの要素の一部の三次元図である。
【0028】
【
図7】
図7は、本開示の別の実施の形態に係る、飲料供給モジュールの要素の一部の概略図である。
【0029】
【
図8】
図8A-8Cは、
図2の原料供給モジュールの要素の一部の動作フローを示す。
【0030】
【
図9】
図9A-9Cは、本開示の別の実施の形態に係る、固体原料供給部の動作フローを示す。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【
図14】
図14A-14Cは、本開示の別の実施の形態に係る、カバー装置の動作フローを示す。
【0035】
【
図15】
図15A-15Bは、製造モジュールに追加されたステア装置の動作フローを示す。
【0036】
【
図16】
図16は、本開示の別の実施の形態に係る、製造モジュールの三次元図である。
【0037】
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、本開示の実施の形態に係る、飲料製造装置の三次元図である。
図2は、
図1の飲料製造装置の要素の一部の斜視図である。
図3は、
図1の飲料製造装置の要素の一部の概略図である。
図1-3を参照すると、本実施の形態の飲料製造装置100は、製造モジュール110と、原料供給モジュール120と、飲料供給モジュール130と、制御部140と、を備える。
【0039】
原料供給モジュール120は、原料を飲料カップ50に供給するように適用され、飲料供給モジュール130は、飲料を飲料カップ50に供給するように適用され、飲料カップ50は、客に直接提供される客カップである。飲料は、例えば、コーヒー、お茶、又はその他の飲料であり、原料は、パール、ココナッツ、グラスゼリー、アイスキューブ、又は他の種類の固体原料、及び果糖、又は他の種類の液体原料であってよいが、本開示はこれに限定されない。製造モジュール110は、飲料カップ内で飲料及び原料を混合するように適用される。ユーザは、飲料及び原料に応じて、飲料製造装置100の動作インターフェースを介して、対応する製造手順を選択してよい。制御装置140は、例えば、飲料製造装置100内の制御回路であり、製造モジュール110、原料供給モジュール120、及び飲料供給モジュール130を制御し、動作インターフェースを介してユーザに入力された指示に基づく対応する製造手順に応じて動作するように適用される。
【0040】
上記の構成のもと、飲料製造装置100は、原料及び飲料を飲料カップ50に直接供給し、飲料カップ50並びにその中の原料及び飲料にシェイク、ステア等の製造手順を直接行い、それにより、中継飲料カップを追加でセットし、飲料カップから飲料カップ50に飲料を移すための機構及びアセンブリを追加でセットする必要がなく、これにより、装置全体の体積が低減されて省スペース効果が達成され、装置は、様々な作りたて飲料の売り場により適することになる。さらに、本開示の飲料製造装置100は、上記のように製造カップ及び関連する機構及びアセンブリを省略しているため、飲料及び原料が装置と接触する機会が大幅に減少し、それにより、衛生度が向上し、装置全体の掃除が容易となる。
【0041】
図3を参照すると、本実施の形態の飲料製造装置100は、掃除モジュール150を備える。掃除モジュール150は、飲料製造装置100内に設けられる蒸気ボイラ及び蒸気パイプラインを備え、蒸気を使用して、製造モジュール110、原料供給モジュール120、及び飲料供給モジュール130を掃除するように適用される。別の実施の形態において、掃除モジュール150は、温水又は消毒剤を使用して掃除を行ってよいが、本開示はこれに限定されない。また、飲料製造装置100は、飲料カップ供給モジュール160をさらに備えてよく、複数の飲料カップ50を装填するように適用され、飲料カップ50を1つずつ製造モジュール110に移動させるように適用される。別の実施形態において、飲料カップ供給モジュール160は設けられず、ユーザは、自分自身で、飲料カップ50を、飲料カップ置き及び取り出し領域Rを通して製造モジュールにおいてよい。
【0042】
図4は、
図2の飲料供給モジュールの要素の一部の三次元図である。
図5Aは、
図2の飲料供給モジュールの要素の一部の概略図である。明確化のため、
図4に示される飲料供給モジュール130は、
図1及び2には示されておらず、実際には、
図1及び2の飲料原材料投入口135の下に配置されてよい。
図4及び5Aを参照すると、本実施の形態の飲料供給モジュール130は、熱源装置132と、抽出スペース134と、飲料原材料投入口135と、を備える。飲料原材料投入口135は、飲料製造装置100の外側に配置され、ユーザは、(ティーバッグ、茶葉、コーヒーバッグ、コーヒーパウダー等の)飲料原材料40を、飲料原材料投入口135を通して飲料供給モジュール130内の抽出スペース134に手動で投入してよく、抽出スペース134は、飲料原材料40を含むように適用される。飲料原材料投入口135は、飲料製造装置100の外側の適切な位置に設けられる開口であってよく、その形状は、本開示に限定されない。熱源装置132は、湯沸かし器を含んでよく、抽出スペース134にお湯を供給して抽出スペース134内の飲料原材料から飲料を抽出するように適用される。別の実施の形態において、熱源装置132は、蒸気ボイラを含んでよく、抽出スペース134に蒸気を供給して抽出スペース134内の飲料原材料から飲料を抽出するように適用されるが、本開示はこれに限定されない。別の実施の形態において、熱源装置132は、お湯及び蒸気用のボイラを含んでよく、抽出スペース134にお湯及び蒸気を同時に供給して抽出スペース134内の飲料原材料から飲料を抽出するように適用されるが、本開示はこれに限定されない。毎度一回、飲料原材料40が飲料原材料投入口135に手動で投入される上記の抽出方法によれば、抽出される飲料の種類は限定されておらず、例えば、異なる種類及び品質の茶葉を投入して、異なる味及び等級のお茶を抽出してよい。
【0043】
熱源装置132を構成することにより、飲料供給モジュール130は、新しいお茶又はコーヒー等の飲料を抽出可能であり、事前に保存された飲料と比較して、新しく抽出された飲料は味が良いことに加えて、飲料製造装置100が飲料を事前に保存するスペースを追加で必要としないため、装置全体の体積を、飲料を保存するスペースに起因する飲料の種類の選択性を減少させずに、さらに低減可能である。
【0044】
図5Bは、本開示の別の実施の形態に係る、飲料供給モジュールの要素の一部の概略図である。
図5Bの実施の形態と
図5Aの実施の形態との相違点は、
図5Bの飲料供給モジュール130においては
図5Aの飲料原材料投入口135が飲料原材料容器131に置換されていることである。飲料原材料容器131は、飲料原材料40を含むように適用される。お茶を抽出することが求められると、飲料原材料容器131内の飲料原材料40が抽出スペース134に供給される。飲料原材料容器131は、単一の容器、又は例えば3つの異なる種類の飲料原材料40が保存されてよい3つの容器等の、複数の容器であってよい。飲料原材料容器131を設ける主目的は、飲料を1つ製造する度に飲料原材料40を飲料原材料投入口135に手動で投入する労働の負担を減らすことである。
【0045】
熱源装置132からのお湯は、
図4に示されるパイプライン134aを通って抽出スペース134に入り、抽出された飲料は、パイプライン134bを介して(
図1及び2に示される)飲料カップ50内に導かれる。
【0046】
さらに、異なる飲料を抽出するために必要なより良い温度を制御及び維持するために、本実施の形態の飲料供給モジュール130は、ペリスタルティック・ポンプ136と、加熱モジュール138と、をさらに備え、ペリスタルティック・ポンプ136は、パイプライン138a及び138bを使用することにより抽出スペース134内のお湯を流れるように駆動し、それにより、飲料現最良40を均一に加熱してよく、加熱モジュール138は、例えば、パイプライン138aに配置されてお湯の温度を制御する加熱コイル又は他の適した種類の加熱構成要素であり、それにより、飲料の抽出効果を向上させる。別の実施の形態において、ペリスタルティック・ポンプ136及び加熱モジュール138は設けられなくともよく、別の方法を適用してお湯を駆動し、温度の制御をおこなってよいが、本開示はこれに限定されない。また、抽出スペース134の形状は、本開示はこれに限定されず、これは図面を参照して以下に説明される。
【0047】
図6は、本開示の別の実施の形態に係る、飲料供給モジュールの要素の一部の三次元図である。
図6の実施の形態と
図4の実施の形態との相違点は、お湯が、抽出スペース134’の2つの対向面に配置される複数の入口I(例えが、ガスノズル)を通って抽出スペース134’に入り、それにより、抽出スペース134’内の飲料原材料40を均一に加熱することである。抽出された飲料は、パイプライン138b’を介して飲料カップ50に導かれる。
【0048】
図7は、本開示の別の実施の形態に係る、飲料供給モジュールの要素の一部の概略図である。
図7の実施の形態において、飲料供給モジュール130は、抽出以外の方法で飲料を提供してよく、少なくとも1つの飲料保存容器137と、自動供給要素133と、を備え、飲料保存容器137は、既製品の飲料(例えば、お茶又はコーヒー)を保存するように適用され、飲料供給モジュール130は、飲料を飲料カップ50に供給してよい。自動供給要素133は、飲料保存容器137内の飲料を、定量的かつ別個に、飲料カップに供給するように適用される。自動供給要素133は、例えば、自動定量的供給機構であり、その特定の形状は本開示に限定されない。
【0049】
図8A-8Cは、
図2の原料供給モジュールの要素の一部の動作フローを示す。
図2、
図8A-8Cを参照すると、本実施の形態の原料供給モジュール120は、固体原料供給部122を備え、固体原料供給部122は、固体原料を(
図1及び2に示される)飲料カップ50に供給するように適用される。具体的には、固体原料供給部122は、2つのローラ122aと、自動切断要素122bと、を備える。2つのローラ122aの間の間隙は、原料パッケージ投入口122a1を構成し、2つのローラ122aは、圧縮ばね122a2の弾性力により互いに離されており、それにより、
図8Aに示すように、原料パッケージ供給投入部122a1は大きくなり、この時、原料パッケージ60は下方に移動し、原料パッケージ投入口122a1を通って固体原料供給部122に入る。その後、2つのローラ122aが好適な駆動要素により駆動されて、互いに近づこうとする圧縮ばね122a2の弾性力に抗ってよく、それにより、
図8Bに示すように、原料パッケージ供給投入部122a1は、小さくなり、2つのローラが上方に回転するにつれ、上方に動く。ローラ122aは、モータ又は別の好適な駆動要素により駆動されるが、本開示はこれに限定されない。自動切断要素122bは、例えば、刃122を備え、引っ張りばね122b2の弾性力により、
図8Bに示される状態から
図8Cに示される状態に作動するように適用され、好適な駆動機構により駆動して、引っ張りばね122b2の弾性力に抗い、
図8Cに示される状態から
図8Bに示される状態に戻るように適用され、それにより、原料パッケージ60の下端が、刃122b1により切断され、固体原料は、原料パッケージ60の底部の開口から絞られてよい。上方に回転するローラ122aにより駆動される原料パッケージ60の上方への移動工程の間、原料パッケージ60内の固体原料は、2つのローラ122aにより押されることにより、原料パッケージ60から押し出され、固体原料供給部122の下に配置される(
図1及び2に示される)飲料カップ50内に落ちる。上方に回転するローラ122aにより上方に移動した原料パッケージ60は、集合及び廃棄のために、ガイド構造により収集タンクに導かれてよい。
【0050】
固体原料供給部122をセットすることにより、ユーザは、様々な原料パッケージ60を手動で投入して原料パッケージ60内の原料を飲料カップ50に自動で供給できる。従って、飲料製造装置100は、原料を事前に保存するスペースを追加で構成する必要がないため、装置全体の体積を、原料を保存する限定スペースに起因する飲料の種類の選択性を減少させずに、さらに低減可能である。
【0051】
固体原料供給部122の構成及び機能方法は、本開示に限定されず、
図8A-8Cに示される形態、又は別に形態であってよい。さらなる説明のために、図面が以下に提供される。
【0052】
図9A-9Cは、本開示の別の実施の形態に係る、固体原料供給部の動作フローを示す。
図9A-9Cに示される固体原料供給部122Aと、
図8A-8Cに示される固体原料供給部122との相違点は、原料パッケージ60が
図9A-9Cに示される固体原料供給部122A内に置かれ、刃122bAがリニアモータM1に駆動されて原料パッケージ60の下端を切断する方向Dに移動した後、固体原料供給部122AのモータM2が、尖った空気ノズルNを回転させて
図9A-9Cに示される原料パッケージ60を貫通させるために使用され、原料パッケージ60は、尖った空気ノズルにより吹かれて、気圧の下で、その中の固体原料が下方に移動して原料パッケージ60から出るように駆動される。その後、原料パッケージ60は、集合及び廃棄のために、好適なグリップ機構又は搬送機構により、収集タンクに移動される。
【0053】
図10及び11は、
図1の保温装置の三次元図である。
図2、
図10、及び
図11を参照すると、原料供給モジュール120は、保温装置124をさらに備え、保温装置124は、フレーム体124aと、水入力バルブ124bと、加熱パイプ124dと、が設けられている。保温装置124のフレーム体124aは、原料パッケージ60を含むように適用され、水は、水入力バルブ124bを通って保温装置124に入るように適用され、加熱パイプ124は、保温装置124内の水を加熱して、原料パッケージ60を加熱してその温度を維持するように適用される。ユーザは、
図10に示されるように、保温装置124の上カバー124eを開き、フレーム体124aを駆動して原料パッケージ60を保温装置124のフレーム体124a内に上げて、置いてよく、その後、ユーザは、
図11に示されるように、上カバー124eを閉めて、原料パッケージ60を加熱してその温度を維持する。ユーザが飲料を製造した時、ユーザは、
図10に示されるように、保温装置124の上カバー124eを開いて保温装置124内の原料パッケージ60を取り出し、
図8A-8Cに示される固体原料供給部122(又は
図9A-9Cに示される固体原料供給部122A)内に置いてよい。
【0054】
図1及び2を参照すると、本実施の形態において、飲料製造装置100は、開口Oと、飲料カップ置き及び取り出し領域Rと、を有し、開口Oは、飲料製造装置100の外側に配置され、飲料カップ置き及び取り出し領域Rは、開口Oの内側に配置され、例えば、カップホルダHと、カップホルダH上の空間と、を備える。ユーザは、飲料カップ50を、開口Oを通して飲料カップ置き及び取り出し領域Rに置いてよく、製造モジュール110は、飲料カップ置き及び取り出し領域Rにおいて飲料カップ内で原料及び飲料を混合するように適用され、それにより、ユーザが、製造された飲料が入っている飲料カップ50を、開口Oを通じて飲料カップ置き及び取り出し領域Rから取り出しやすくなる。別の実施の形態において、飲料カップ供給モジュール160が、飲料カップ50を飲料カップ置き及び取り出し領域Rに置くことに使用されてよい。
【0055】
図12A-12Bは、
図2の製造モジュールの三次元図である。
図13は、
図12Bの製造モジュールの部分的構造を示す。
図12A-13を参照すると、さらに、製造モジュール110は、カバー装置112と、(
図1及び2に示される)飲料カップ置き及び取り出し領域Rの下に配置されるシェイク機構114と、を備える。カバー装置112は、上カバー112aと、(シリコーン封止リングを含んでよい)封止構造112bと、ブラケット112cと、を備える。ブラケット112cは、
図12A及び12Bに示されるように、飲料カップ50を保持し、飲料カップ50が上昇するように駆動させるように適用され、それにより、飲料カップ50の開口は、
図12B及び13に示されるように、上カバー112aにより覆われ、封止構造112bが飲料カップ50の開口を封止する。その後、ブラケット112cに接続されるシェイク機構114は、ブラケット112c及び飲料カップ50をシェイクして、飲料カップ50内で原料及び飲料を混合するように適用される。シェイク機構114は、例えば、カム機構であり、モータ114aにより駆動する。しかしながら、本開示はこれに限定されず、飲料カップ50がシェイクされるように駆動するために、様々な好適な方法が適用されてよい。
【0056】
飲料カップ50の開口の封止方法は、本開示に限定されず、図面を参照して以下に説明される。
【0057】
図14A-14Cは、本開示の別の実施の形態に係る、カバー装置の動作フローを示す。
図14A-14Cに示されるカバー装置112Bと、
図12Aに示されるカバー装置112との相違点は、カバー装置112Bが上カバー112aBと、上カバー112aBの円周に設けられるエアバッグBと、を備える。飲料カップ50が、
図14A-14Bに示されるようにブラケット112cにより上昇するように駆動されて、その開口が
図14Bに示されるようにカバー装置112Bに配置された後、エアバッグBは、
図14Cに示される状態に膨らみ、飲料カップ50の開口を封止し、それにより、飲料カップ50を封止する機能が達成される。
【0058】
製造モジュール110が
図12A及び12Bに示されるシェイク機構114でシェイクすることにより飲料を製造することに加えて、製造モジュールは、さらに、ステアによって飲料を製造してよく、これを、図面を参照して以下に説明する。
図15A及び15Bを参照すると、製造モジュール110は、(
図1及び2に示される)飲料カップ置き及び取り出し領域Rに配置されるステア装置116を備える。飲料カップ50が
図15A及び15Bに示されるように上昇するように駆動され、カバー装置112により封止された後、ステア装置116は、飲料カップ内に延伸し、(モータM3等の)好適な駆動要素により駆動されて回転してよく、それにより、飲料カップ50内の原料及び飲料がステアされる。具体的には、ステア装置116は、カバー装置112を貫通するように構成され、ステア装置116とカバー装置112との接点は、ゴム封材料により封止されてシームレス効果を発揮し、それにより、ステア装置116は、円滑に動作して封止状態を維持する。
【0059】
図16は、本開示の別の実施の形態に係る、製造モジュールの三次元図である。
図17A-17Bは、
図16のステア装置の作動を示す。
図16-17Bに示される製造モジュール110Aと、
図15A及び15Bに示される製造モジュール110との相違点は、ステア装置116AがリニアブレーキLにより駆動されて、
図17A及び17Bに示されるように、上下動によってステアを行う点である。
【0060】
要約すると、本開示の飲料製造装置は、原料及び飲料を飲料カップに直接供給し、飲料カップ並びにその中の原料及び飲料にシェイク、ステア等の製造手順を直接行い、それにより、中継飲料カップを追加でセットし、飲料カップから飲料カップに飲料を移すための機構及びアセンブリを追加でセットする必要がなく、これにより、装置全体の体積が低減されて省スペース効果が達成され、装置は、様々な作りたて飲料の売り場により適することになる。さらに、本開示の飲料製造装置は、上記のように製造カップ及び関連する機構及びアセンブリを省略しているため、飲料及び原料が装置と接触する機会が大幅に減少し、それにより、衛生度が向上し、装置全体の掃除が容易となる。また、飲料供給モジュールは、熱源装置により、新しいお茶又はコーヒー等の飲料を抽出可能であり、事前に保存された飲料と比較して、新しく抽出された飲料は味が良いことに加えて、飲料製造装置が飲料を事前に保存するスペースを追加で必要としないため、装置全体の体積を、飲料を保存するスペースに起因する飲料の種類の選択性を減少させずに、さらに低減可能である。そして、固体原料供給部により、ユーザは、様々な原料パッケージを投入して原料パッケージ内の原料を飲料カップに自動で供給でき、これによ、飲料製造装置は、原料を事前に保存するスペースを追加で構成する必要がないため、装置全体の体積を、原料を保存する限定スペースに起因する飲料の種類の選択性を減少させずに、さらに低減可能である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本開示の飲料製造装置は、様々な作りたて飲料の売り場に適用されてよい。
【符号の説明】
【0062】
100 飲料製造装置
10、10、110A 製造モジュール
120 原料供給モジュール
130 飲料供給モジュール
140 制御部
50 飲料カップ
150 掃除モジュール
R 飲料カップ置き及び取り出し領域
135 飲料原材料入力口
132 熱源装置
134、134’、134b’ 抽出スペース
40 飲料原材料
131 飲料原材料容器
134a、134b、138a、138b パイプライン
136 ペリスタルティック・ポンプ
138 加熱モジュール
I 入口
137 飲料保存容器
133 自動供給要素
122、122A 固体原料供給部
122a ローラ
122b 自動切断要素
122a1 原料パッケージ入力口
122a2 圧縮ばね
60 原料パッケージ
122b1、122bA 刃
122b2 引張ばね
M1 リニアモータ
D 方向
M2 モータ
N 尖った空気ノズル
124 保温装置
124a フレーム体
124b 水入力バルブ
124d 加熱パイプ
124e 上カバー
O 開口
H カップホルダ
112、112B カバー装置
114 シェイク機構
112a、112aB 上カバー
112b 封止構造
112c ブラケット
114a、M3 モータ
B エアバッグB
116 ステア装置
L リニアブレーキ