(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-02
(45)【発行日】2022-08-10
(54)【発明の名称】ねじれたアーバーを備える計時器用バレル
(51)【国際特許分類】
G04B 1/16 20060101AFI20220803BHJP
【FI】
G04B1/16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021018918
(22)【出願日】2021-02-09
【審査請求日】2021-02-09
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591048416
【氏名又は名称】ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン・クリスタン
(72)【発明者】
【氏名】ローラン・ケラン
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-84466(JP,A)
【文献】実開昭52-114776(JP,U)
【文献】特開2008-196549(JP,A)
【文献】特表2014-526691(JP,A)
【文献】特開2019-215259(JP,A)
【文献】特開2013-228393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじれたアーバーを備えるバレル(1)であって、
ハウジングが形成されたバレルドラム(2)と、
前記バレルドラム(2)の前記ハウジング内に配置されるばねと、
前記ハウジングを少なくとも部分的に通り抜けるアーバー(4)と、及び
前記
バレルドラム(2)上に配置されたラチェット(3)と
を備え、
前記ばねは、第1の回転方向(12)における前記アーバーの回転によって圧縮され、
前記アーバー(4)には、前記
バレルドラム(2)から突き出た突出端(9)があり、
前記ラチェット(3)は、前記アーバー(4)を前記第1の回転方向(12)に回転させることができるように構成しており、
前記突出端(9)は、前記突出端(9)と互いにロックすることによって連係する開口(14)を通して前記ラチェット(3)を通り抜け、
前記アーバー(4)の前記突出端(9)は、
前記アーバーの軸のまわりにねじれた形である
ことを特徴とするバレル。
【請求項2】
前記突出端(9)は、前記
バレルドラム(2)に対して前記第1の回転方向(12)と反対方向(15)にねじれている
ことを特徴とする請求項1に記載のバレル。
【請求項3】
前記突出端(9)の断面は、多角形であり、
前記ラチェット(3)の前記開口(14)は、その多角形に対応する形である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバレル。
【請求項4】
前記突出端(9)の断面は、正方形である
ことを特徴とする請求項3に記載のバレル。
【請求項5】
前記突出端(9)の側方エッジは、面取りされている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のバレル。
【請求項6】
前記突出端(9)には、前記バレル
ドラム(2)に接触する基部があり、前記突出端(9)には、その基部に対して角度的にオフセットされる遠位面(16)がある
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のバレル。
【請求項7】
前記オフセットは、少なくとも30度である
ことを特徴とする請求項6に記載のバレル。
【請求項8】
前記アーバー(4)のまわりにあるコア(11)を備え、
このコア(11)は、前記ハウジング内に配置される
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のバレル。
【請求項9】
前記ばねは、前記ハウジング内にて、一方では前記バレルの内側周面に、他方では前記アーバー(4)の
まわりにあるコア(11)に、保持される
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のバレル。
【請求項10】
前記アーバー(4)は、前記ハウジングを通り抜け、前記バレルドラム(2)に対して自由に回転するように取り付けられる
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のバレル。
【請求項11】
前記
バレルドラム(2)の外側周面(6)に配置された歯(7)と直接又は間接的に連係する爪(26)を備え、これによって、前記第1の回転方向(12)と反対方向(15)に前記
バレルドラム(2)が回転することを防ぐ
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載のバレル。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のバレル(1)を備える
ことを特徴とする計時器用ムーブメント(10、20)。
【請求項13】
請求項12に記載の計時器用ムーブメント(10、20)を備える
ことを特徴とする計時器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式の計時器用ムーブメントのためのねじれたアーバーを備えるバレルに関する。
【0002】
本発明は、さらに、少なくとも1つのこのようなねじれたアーバーを備えるバレルを備える計時器用ムーブメントに関する。
【0003】
本発明は、さらに、このような計時器用ムーブメントを備える計時器に関する。
【0004】
本発明は、腕時計製造の分野に関し、特に、計時器のムーブメント、チャイム、又は他の機能に対してパワー供給をするためのエネルギー格納バレルの分野に関する。
【背景技術】
【0005】
伝統的なバレルの設計においては、バレルアーバーの一端にラチェットが軸方向に取り付けられ、この端は、バレルドラムから突き出ている。この突出端は、断面が正方形であり、前記ラチェットの中心に設けられた断面が同じハウジング内にて互いにロックすることによって相補的に連係して、前記ラチェットを駆動する。
【0006】
このようにして、バレルアーバーの反対側の端は、バレルドラムに対して自由に回転可能に軸方向に取り付けられている。このバレルドラムは、弾性を有するようなブレードの形であるバレルばねを内側にて受け、このバレルばねの一端は、前記ドラムの内壁に形成されたクリアランスがある箇所にてブロックされ、このバレルばねの反対側の端は、フック、具体的には前記アーバーと一体化されたコアに配置されたフック、を用いて、アーバーに固定される。このようにして、ドラム内にてバレルばねを圧縮することによって、そのバレルばねの弾性が、ドラムのケーシングに対する回転運動を前記アーバーに与え、この回転運動によって、前記バレルドラムの外側のラチェットを駆動する。
【0007】
なお、ラチェットは、突出端の正方形の断面を越える箇所にて、前記アーバー上にて突き出るように形成される肩部上における支持用のねじによって、アーバー上でブロックされる。また、前記突出端の範囲内にて相補的にねじ山形成された穴に、軸方向のねじがねじ込まれる。
【0008】
これに関連して、洗浄や交換のようなバレルに対する介入を必要とする計時器用ムーブメントのメンテナンスの際には、バレルを取り外すことが必要となる。この目的のために、ラチェットにアクセスするためにフレームを取り外さなければならず、そして、バレルにアクセスするためにラチェットを引き出さなければならない。この取り外し作業は、バレルばねが張っている間に行われ、ラチェットは爪によってブロックされる。まず、爪を引っ込めることによってラチェットの回転のブロックを解除し、これによって、バレルばねを緩めることが可能になる。ばねが完全に緩むと、前記ねじは、緩められてアーバーから外されて、ラチェットを取り出す。このようにして、バレルにアクセスする。
【0009】
この種のねじ取り付けにおいては、まず、アーバーの直径に寸法構成的な制約が発生する。このアーバーの突出端はねじを受けることを意図されている。この寸法構成的な制約によって、ドラム内におけるばねのための利用可能な空間に影響を与え、前記ばねの巻きの数を制限してしまう。すなわち、計時器のパワーリザーブを制限してしまう。
【0010】
また、部品点数の削減、そして、取り付け取り外し作業の軽減を図るために、ねじをなくし、アーバーのねじ山をなくすことによって、特に、アーバーの径を小さくすることを可能にすることによって、ねじによるラチェットの保持をなくすことが考えられる。このようにねじによる保持をなくすことによって、計時器のパワーリザーブを大きくしつつ、計時器を小型化することが可能になる。
【0011】
しかし、ラチェットを保持するねじをなくすことによって、バレル内にて圧縮ばねのトルクがラチェットに与えられると、フレームを取り外すときにラチェットが飛び出しやすくなる。ここで、このラチェットは、バレルばねをアーバーの突出端に保持する唯一のコンポーネントである。ラチェットが突然飛び出すと、前記ラチェットや他の部品を損傷したり失ったりするだけでなく、時計技師を驚かせたり傷つけたりするおそれもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、ばねによってラチェットが飛び出すリスクを避けつつ、ねじ込みによる固定をせずにバレルのアーバー上にラチェットをロックし続けることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このために、本発明は、ねじれたアーバーを備えるバレルに関する。これは、ハウジングが形成されたバレルドラムと、前記バレルドラムの前記ハウジング内に配置されるばねと、前記ハウジングを少なくとも部分的に通り抜けるアーバーと、及び前記ドラム上に配置されたラチェットとを少なくとも備える。前記ばねは、第1の回転方向における前記アーバーの回転によって圧縮され、前記アーバーには、前記ドラムから突き出た突出端があり、前記ラチェットは、前記アーバーを前記第1の回転方向に回転させることができるように構成しており、前記突出端は、前記突出端と互いにロックすることによって連係する開口を通して前記ラチェットを通り抜ける。
【0014】
このバレルは、アーバーの前記突出端がアーバーの軸のまわりにねじれた形であるという点で画期的である。
【0015】
したがって、本発明は、前記アーバーの突出端が、ねじれており又はくねっており、ラチェットが突出端の遠位点から前記アーバー上に導入されるときに、ラチェットの方向に回転を与えて、前記アーバーのコアに対向するロック位置となり、そして、ラチェットを取り外すときに、反対の回転方向に回転を与えることを考える。
【0016】
したがって、バレルに負荷が与えられているかぎり、バレルばねの圧縮によって発生するトルクは、前記アーバーに対して前記取り外しのための前記反対方向にラチェットが回転することを防ぐためには十分であり、したがって、このことは、ねじれたアーバーの正方形の断面に沿ってラチェットが巻かれることをも防ぐ。
【0017】
また、ねじを用いないため、アーバーの幅を小さくすることができる。本発明は、コアの直径を小さくすることを可能にし、したがって、バレルドラム内に収容するばねを長くすることを可能にして、コアのまわりのコイル巻きの数を増加させ、したがって、バレルのパワーリザーブを大きくする。
【0018】
また、本発明に係るアーバーによって、時間を節約することができる。なぜなら、ラチェットを取り外すためにねじを外す必要がなくなるからである。ラチェットは、ラチェットに関するものを除き、いずれの事前のステップなしで直接取り外すことができる。
【0019】
また、アーバーの前記突出端は、圧縮ばねによって前記アーバーに与えられるトルクとは反対方向にねじれている。すなわち、トルクがアーバーのコアに対して時計回りに与えられる場合、前記アーバーの突出端は、前記コアから前記遠位端の方へと反対方向にねじられ、逆も同様である。
【0020】
有利な実施形態において、前記突出端の断面は、多角形であり、前記ラチェットの前記開口は、その多角形に対応する形である。
【0021】
有利な実施形態において、前記突出端の断面は、正方形である。
【0022】
有利な実施形態において、前記突出端の側方エッジは、面取りされている。
【0023】
有利な実施形態において、前記突出端には、前記バレルに接触する基部があり、前記突出端には、その基部に対して角度的にオフセットされる遠位面がある。
【0024】
有利な実施形態において、前記オフセットは、少なくとも30度である。
【0025】
有利な実施形態において、前記バレルは、前記アーバーのまわりにあるコアを備え、このコアは、前記ハウジング内に配置される。
【0026】
有利な実施形態において、前記ばねは、前記ハウジング内にて、一方では前記バレルの内側周面に、他方では前記アーバーの前記コアに、保持される。
【0027】
有利な実施形態において、前記アーバーは、前記ハウジングを通り抜け、前記バレルドラムに対して自由に回転するように取り付けられる。
【0028】
有利な実施形態において、前記バレルは、前記ドラムの外側周面に配置された歯と直接又は間接的に連係する爪を備え、これによって、前記第1の回転方向と反対方向に前記ドラムが回転することを防ぐ。
【0029】
本発明は、さらに、このようなバレルを備える計時器用ムーブメントに関する。
【0030】
本発明は、さらに、このような計時器用ムーブメントを備える計時器に関する。
【0031】
以下、添付の図面を参照しながら例を用いて本発明について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の一実施形態に係るバレルの斜視図を概略的に示しており、ラチェットは第1の位置にある。
【
図2】本発明の一実施形態に係るバレルの斜視図を概略的に示しており、ラチェットは第2の位置にある。
【
図3】本発明の一実施形態に係るバレルのアーバーの斜視図を概略的に示している。
【
図4】本発明に係るバレルを備える自動巻き式の計時器用ムーブメントの一部の断面を概略的に示している。
【
図5】本発明に係るバレルを備える手動巻き式の計時器用ムーブメントの一部の斜視図を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は、
図1及び2に示しているように、ねじれたアーバー4を備えるバレル1に関する。
【0034】
バレル1は、円筒状のバレルドラム2を備える。ドラム2には、ディスク状の上面5と下面8と、丸まった周面6がある。ドラム2には、上面5、下面8及び周面6によって境界が形成されるハウジングが形成されている。
【0035】
ドラム2の周面6には、上面5の接合部にギヤの歯7が設けられている。これらの歯7によって、ばねのトルクがムーブメントの残りの部分に伝達されることが可能になり、これによって、特に、針の運動をアクチュエートさせる。
【0036】
バレル1は、前記ハウジングを通り抜けるアーバー4を備える。アーバー4は、主縦軸のまわりにあり、この主縦軸のまわりに回転可能である。アーバー4には、前記ドラム2の突出端9がある。
【0037】
バレル1は、図示していないばねを備え、このばねは、バレルドラム2のハウジング内に配置される。ばねは渦巻き状である。ばねは、ハウジング内にて、一方ではバレルの内側周面6において、他方ではアーバー4において、保持される。ばねは、第1の回転方向12に前記アーバー4が回転することによって圧縮される。
【0038】
バレル1には、ドラム2上に配置されるラチェット3が設けられる。動作位置においては、
図2に示しているように、ラチェット3は、バレルドラム2の上面5上に載置される。突出端9の大部分は、ラチェット3を越えて突出する。ラチェット3は、周部歯車13を備える平らなディスクである。ラチェット3は、アーバー4が第1の回転方向12に回転することができるように構成している。ラチェット3には、互いにロックすることによってアーバー4の突出端9と連係する開口14があり、この突出端9はラチェット3を通り抜ける。1つのムーブメントにおいて、ラチェット3は、反対方向の回転については、例えば、図示していない爪によって、ブロックされる。爪は、ラチェットが第1の回転方向12に回転することを妨げない。したがって、ラチェット3が回転しているときには、アーバー4が第1の回転方向12に回転しており、ドラムハウジング3内の渦巻きばねを圧縮する。しかし、反対方向の回転については、ラチェット3はブロックされ、これによって、ばねは圧縮され続ける。したがって、ばねによって与えられる力は、バレル2を回転させて、アーバー4ではなく計時器用ムーブメントの機構をアクチュエートする。
【0039】
本発明によると、アーバー4の前記突出端9は、その軸のまわりにねじれた形である。突出端9は、ドラム2に対して前記第1の回転方向12の反対方向にねじれている。前記突出端9の断面は多角形であり、ラチェット3の開口14はその多角形に対応する形を有する。図面において、前記突出端9の断面は、正方形である。好ましくは、前記突出端9の側方エッジは面取りされる。前記突出端9には遠位面16があり、この遠位面16は、バレル1の高さにおけるその基部に対して角度的にオフセットしている。このオフセットは、好ましくは少なくとも30度であり、より好ましくは少なくとも45度である。
【0040】
ムーブメントのメンテナンス時などにラチェット3を取り外すためには、アーバー4のねじれに対応する角度だけラチェット3を回転させることによって、ラチェット3を突出端9に沿って巻く。このときに、ラチェット3は、突出端9のねじれ方向15に回転する。したがって、開口14の位置は、突出端9の断面の形に常に対応し、ラチェット3は突出端9に沿って摺動可能である。
【0041】
図3は、突出端9と上面16があるアーバー4を示している。アーバー4には、さらに、前記アーバーを包囲するコア11があり、このコア11はハウジング内に配置される。ばねは、アーバー4のコア11に保持される。
【0042】
したがって、バレル1においては、ばねがコア11を通してアーバー4に力を与え、この力をアーバー4がラチェット3に伝達し、このラチェット3は爪によってブロックされる。したがって、ラチェット3が突出端に沿って摺動してしまうリスクはない。なぜなら、ねじれの方向15と反対の方向12に力が与えられるからである。
【0043】
本発明は、さらに、上述したようなバレルを備える計時器用ムーブメント10に関する。
【0044】
図4は、本発明に係るバレル1を備える自動巻き式ムーブメントの一部分10を示している図である。この部分10は、ムーブメントのプレート17、振動錘18、バレルブリッジ19、自動巻きシステムのブリッジ21、計時器の針表示システムのギヤ22を備える。プレート17と2つのブリッジ19、21は、実質的に平行である。底部から上部へと順に、プレート17、バレルブリッジ19、自動巻きシステムのブリッジ21及び振動錘18がある。ギヤ22は、自動巻きシステムのブリッジ21の下にてバレルブリッジ19のすぐ近くに配置される。
【0045】
バレル1は、プレート17とバレルブリッジ19の間に取り付けられる。このため、アーバー4の突出端9は、バレルブリッジ19とラチェット3を通り抜け、ラチェット3は、自動巻きシステム21のブリッジの下にて、バレルブリッジ19上に配置される。アーバーの他方の自由端23は、その軸のまわりにプレート17に対して自由に回転するようにプレート17に組み付けられる。
【0046】
図5の手動巻き式のムーブメントにおいて、ムーブメント20は同様であるが、自動巻きシステムを備えない。ラチェット3は、計時器の外側のリュウズからアクチュエートすることができるリュウズ車25と係合している。このリュウズは図示していない。したがって、リュウズをアクチュエートすることによって、リュウズ車25は、ラチェット3と噛み合い、このラチェット3は、バレル4のアーバーを回転させてドラム2内にばねを閉じ込め、ばねを巻く。この実施形態において、ラチェットをブロックする爪26は、直接ラチェット3上ではなくリュウズ車25上に配置される。爪26によって、ばねを巻くことを可能にする一方向のみにリュウズ車25を回転させることが可能になる。
【0047】
本発明は、さらに、このような計時器用ムーブメントを備える計時器(図示せず)に関する。
【符号の説明】
【0048】
1 バレル
2 ドラム
3 ラチェット
4 アーバー
6 外側周面
7 歯
9 突出端
10、20 計時器用ムーブメント
11 コア
12 第1の回転方向
14 開口
15 第1の回転方向と反対方向
16 遠位面
26 爪