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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】環境に優しい融氷-結氷防止剤
(51)【国際特許分類】
   C09K 3/18 20060101AFI20220804BHJP
   C09K 3/00 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
C09K3/18
C09K3/00 102
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021054545
(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公開番号】P2022032023
(43)【公開日】2022-02-24
【審査請求日】2021-03-29
(31)【優先権主張番号】10-2020-0099685
(32)【優先日】2020-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521131144
【氏名又は名称】ジェマ コーポレイション カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】JEMA CORPORATION Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】241, Sujeong-ro, Jangan-myeon, Hwaseong-si, Gyeonggi-do 18581 KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】チュン ヨン ファン
【審査官】中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-313535(JP,A)
【文献】特開2004-182871(JP,A)
【文献】特開2003-003441(JP,A)
【文献】特開2007-169459(JP,A)
【文献】特開2010-229176(JP,A)
【文献】特開平09-241620(JP,A)
【文献】特開昭63-097683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K3/18
C09K3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路上の結氷を予防するか結氷を融氷するための融氷-結氷防止剤であって、
塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩(NaCl)、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、貝殻粉末、および光ルミネッセンス物質(photoluminescence materials)の組成を含 み、
前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、および貝殻粉末それぞれは、顆粒体に形成され、 前記光ルミネッセンス物質は、蛍光物質または光反射物質からなり、 前記光ルミネッセンス物質は、前記塩または貝殻粉末にコーティングされてなり、
前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、および有害物分解物質は、全100重量%に対して、それぞれ36重量%~40重量%、2重量%~6重量%、45重量%~49重量%、4重量%~8重量%、1重量%~3重量%の組成割合からなり、貝殻粉末と光ルミネッセンス物質は、その合計が全100重量%に対して、0.2重量%~1重量%の組成割合からなることを特徴とする環境に優しい融氷-結氷防止剤。
【請求項2】
前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、および貝殻粉末それぞれは、篩通過後の残量の質量比として、13.2mmの篩において0%、0.6mmの篩において98%~100%の粒度を有する顆粒体に形成されることを特徴とする、
請求項に記載の環境に優しい融氷-結氷防止剤。
【請求項3】
前記腐食抑制防止物質は、ヘキサメタリン酸ナトリウム(sodium hexameta phosphate)であることを特徴とする、
請求項に記載の環境に優しい融氷-結氷防止剤。
【請求項4】
前記有害物分解物質は、酢酸(acetic acid)、またはフマル酸(fumaric acid)の有機酸からなることを特徴とする、
請求項に記載の環境に優しい融氷-結氷防止剤。
【請求項5】
前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、貝殻粉末、および光ルミネッセンス物質は、塩化マグネシウム38重量%、塩化カルシウム4重量%、塩47重量%、腐食抑制防止物質6重量%、有害物分解物質2重量%、貝殻粉末0.1~0.9重量%、光ルミネッセンス物質0.1~0.5重量%の組成割合からなることを特徴とする、
請求項に記載の環境に優しい融氷-結氷防止剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に優しい融氷-結氷防止剤に関し、より詳しくは、塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムの使用を最小化しながらも、融氷に対する速効性と持続性を確保することができ、ブラックアイスを含む道路上のアイスを確実に融氷させることができ、結氷されることを予防可能であるとともに、特に夜間に安全運転のための識別性を提供して安全事故の予防を図ることができ、ひいては環境に優しい組成物を含むことで環境に優しくかつ土壌改良と融雪効果を図ることができる、環境に優しい融氷-結氷防止剤に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、全世界の気象異変などにより冬期に寒波と豪雪が、韓国はもちろん、全世界的に頻繁に発生しており、それにより、道路に使用される除雪/融氷剤の使用量も急増している。
【0003】
現在、韓国国内で使用している除雪/融氷剤は価格が安価な塩化カルシウム(CaCl)や塩化ナトリウム(NaCl)が代表的である。
【0004】
塩化カルシウムは潮解性に優れた物質であって、周辺の水分を吸収して除雪作用を起こす。また、塩化カルシウムは、水に溶解する時、発熱反応を起こすので、迅速かつ効果的な除雪作業が可能である。
【0005】
そして、塩化ナトリウムは発熱反応は起こさないが、塩化カルシウムのように水分を吸収して溶解しながら氷点降下現象を起こす。この現象により、塩化ナトリウムと塩化カルシウムは除雪機能だけでなく、再結氷現象も防止する、安価かつ効果的な除雪/融氷剤である。
【0006】
しかし、このような塩化カルシウムや塩化ナトリウムは、塩素イオン(Cl-)が多量存在するので、鉄(Fe)と反応すると急激に塩化鉄(FeCl)を形成して、自動車、鉄筋、鉄骨などの構造物を深刻に腐食させる。
【0007】
特に、塩化カルシウムは、非常に速い速度で鉄のみならずコンクリート、アスファルトなども腐食させることにより、自動車、橋梁はもちろん、すべての道路施設物の寿命を短縮させる。また、塩化カルシウムは水に溶解して河川および土壌に流入するにつれ、水質汚染および土壌の酸性化を誘発するだけでなく、道路周辺の草木、野菜などの植物を枯死させ、動物の足と皮膚に皮腐病、かゆみ症を誘発するなど、環境に被害を与える原因として知られている。
【0008】
このような塩化カルシウムの問題点を解決するために、最近、植生物に悪影響を与える塩化カルシウムよりは、毒性が比較的少ない塩化マグネシウム(MgCl)を多く使用する傾向にある。
【0009】
マグネシウム(Mg)イオンは、植物の生育に必要なリン酸、カリウムの吸収を促進させる作用をし、植物に悪影響を与えるナトリウム(Na)イオンの吸収を低減させる効果がある。また、塩化物系除雪剤の前記のような問題点を解決すべく、多様な非塩化物系除雪剤も開発されてきた。代表的に、尿素(urea)、カルシウムマグネシウムアセテート(calcium magnesium acetate、CMA)が公知である。韓国特許登録第10-0588820号は、ポタシウムアセテート、ジソジウムスクシネート、ジポタシウムスクシネート、エチレングリコール、エタノール、およびPVA水溶液を含む非塩化物系低腐食性液状除雪剤組成物に関して開示しているが、エタノール、PVA、エチレングリコールなどの難分解性有機物を大量使用していて、環境への負担が非常に大きく高価であるので、商用化には問題点があった。
【0010】
また、韓国登録特許第10-0179334号は、非塩化物系除雪剤の製造において、貝殻粉および/またはドロマイト粉に酢酸、ケイ酸ソーダを混合して製造する方法を開示している。しかし、この方法は、除雪剤性能の限界および複雑な工程による採算性の問題から商用化されていない。
【0011】
さらに、非塩化物系除雪剤としてよく知られているCMA(calcium acetate/magnesium acetate)は、無毒性で二酸化炭素に生分解され、塩化カルシウムのように水への溶解時に発熱作用を起こし、塩や塩化カルシウムだけの解氷効率を示す(S.ADunn.R.U.Schenk、Federal Highway Administration Report FHWA/RD-79/108、Washinton、D.C.1980)。
【0012】
これまでの、環境に優しい除雪/融氷剤の開発状況を考察すれば、従来の塩化物系除雪剤の副作用である環境および生態系破壊問題の克服および腐食の緩和を部分的に達成したものの、決定的に素材自体の単価が高くてその応用が空港のような制限的な分野でのみ活用されている。したがって、低腐食性かつ環境配慮性に優れていながらも、実用化できる程度の経済性を有する新規除雪組成物および除雪方法の開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、上記の従来の問題点を解決するための本発明は、塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムの使用を最小化しながらも、融氷に対する速効性と持続性を確保することができ、ブラックアイスを含む道路上のアイスを確実に融氷させることができるとともに、結氷されることを予防可能である、環境に優しい融氷-結氷防止剤を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、環境に優しくかつ土壌改良と融雪効果を図ることができる、環境に優しい融氷-結氷防止剤を提供することを他の目的とする。
【0015】
さらに、本発明は、融氷または結氷防止機能とともに、融氷区間や地点または結氷予防区間や地点に対して運転者が容易に認知可能にして安全運転と安全事故防止を誘導できる機能性を兼ね備えた、環境に優しい融氷-結氷防止剤を提供することをさらに他の目的とする。
【0016】
本発明の解決課題は以上に言及したものに限定されず、言及されていない他の解決課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の本発明の目的および他の特徴を達成するための、本発明の一観点によれば、道路上の結氷を予防するか結氷を融氷するための融氷-結氷防止剤であって、道路上の結氷を予防するか結氷を融氷するための融氷-結氷防止剤であって、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩(NaCl)、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、貝殻粉末、および光ルミネッセンス物質(photoluminescence materials)の組成を含むことができる。
【0018】
本発明において、前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、および貝殻粉末それぞれは、顆粒体に形成され、前記光ルミネッセンス物質は、蛍光物質または光反射物質からなり、前記光ルミネッセンス物質は、前記塩または貝殻粉末にコーティングされてなる。
【0019】
本発明において、前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、および有害物分解物質は、全100重量%に対して、それぞれ36重量%~40重量%、2重量%~6重量%、45重量%~49重量%、4重量%~8重量%、1重量%~3重量%の組成割合からなり、貝殻粉末と光ルミネッセンス物質は、その合計が全100重量%に対して、0.2重量%~1重量%の組成割合からなることが好ましい。
【0020】
本発明において、前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、および貝殻粉末それぞれは、篩通過後の残量の質量比として、13.2mmの篩において0%、0.6mmの篩において98%~100%の粒度を有する顆粒体に形成される。
【0021】
本発明において、前記腐食抑制防止物質は、ヘキサメタリン酸ナトリウム(sodium hexameta phosphate)であってもよい。
【0022】
本発明において、前記有害物分解物質は、酢酸(acetic acid)、またはフマル酸(fumaric acid)の有機酸からなってもよい。
【0023】
本発明において、前記塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、貝殻粉末、および光ルミネッセンス物質は、塩化マグネシウム38重量%、塩化カルシウム4重量%、塩47重量%、腐食抑制防止物質6重量%、有害物分解物質2重量%、貝殻粉末0.1~0.9重量%、光ルミネッセンス物質0.1~0.5重量%の組成割合からなることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤によれば、次のような効果を提供する。
【0025】
第一、本発明は、塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムの使用を最小化して環境に及ぼす影響を最小化できる効果がある。
【0026】
第二、本発明は、道路上のアイスを迅速かつ確実に融氷させることができ、結氷されることを予防可能な安全運行を図ることができる効果がある。
【0027】
第三、本発明は、基本的に融雪および融氷効果を提供するとともに、土壌改良も図ることができる効果がある。
【0028】
第四、本発明は、融氷または結氷防止機能に加えて、ブラックアイスのように目にはよく見えない融氷区間や地点または結氷予防区間や地点に対して運転者が容易に認知可能にして安全運転と安全事故防止を誘導できる効果がある。
【0029】
第五、本発明は、環境部で告示している環境に優しい関連規定を満足する融氷-結氷防止剤を提供できる効果がある。
【0030】
本発明の効果は以上に言及されたものに限定されず、言及されていない他の解決課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤に対して、水分乾燥含有量に対する有害元素の検出有無の試験結果を示すテーブルである。
図2】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と比較例に対して、-5℃で実施した融氷性能試験の結果を示すグラフである。
図3】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムに対して、-5℃で実施した融氷性能試験の結果を示すグラフである。
図4】大気温度による舗装体の温度変化を示すグラフである。
図5】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と塩化カルシウムと塩化ナトリウムおよび比較例に対して、氷浸透深さ測定試験の結果を示すグラフである。
図6】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、鋼材腐食性の試験結果を示すグラフである。
図7】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、凍結融解(KS F 2456)サイクルによる相対動弾性係数を示すグラフである。
図8】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、凍結融解(KS F 2456)サイクルによる重量損失を示すグラフである。
図9】本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、ASTM C 672試験によるスケーリング抵抗性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の追加的な目的、特徴および長所は以下の詳細な説明および添付図面からより明瞭に理解されるであろう。
【0033】
本発明の詳細な説明に先立ち、本発明は多様な変更を図ることができ、様々な実施例を有し得ることから、以下に説明され図面に示された例示は、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物乃至代替物を含むことが理解されなければならない。
【0034】
また、添付図面を参照して説明するにあたり、図面の符号に関係なく同一の構成要素は同一の参照符号を付し、これに関する重複した説明は省略する。本発明を説明するにあたり、かかる公知の技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにしうると判断された場合、その詳細な説明を省略する。
【0035】
以下、本発明の好ましい実施例による環境に優しい融氷-結氷防止剤について詳しく説明する。
【0036】
本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤は、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩(塩化ナトリウム:NaCl)、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、貝殻粉末(または顆粒状貝殻)、および光ルミネッセンス物質(photoluminescence materials)の組成からなることを特徴とする。
【0037】
具体的には、前記塩化マグネシウム(MgCl)は、湿気を吸い込んで溶ける性質がある組成であって、融氷-結氷防止剤が融氷速効性を有するようにする。
【0038】
ここで、前記塩化マグネシウムは、融氷-結氷防止剤の全重量100%に対して、37.7重量%~42.5重量%、好ましくは38重量%の組成割合で混合されてなることが好ましい。
【0039】
このような前記塩化マグネシウムは、顆粒体のものが用いられる。
【0040】
前記塩化カルシウム(CaCl)は、従来の除雪/融氷剤に用いられるもののように、結氷アイスに対して初期融氷力を増大させるための組成である。
【0041】
ここで、前記塩化カルシウム(CaCl)は、融氷-結氷防止剤の全重量100%に対して、2重量%~6重量%、好ましくは4重量%の組成割合で混合されてなることが好ましい。
【0042】
このような塩化カルシウム(CaCl)は、顆粒体のものが用いられる。
【0043】
続いて、前記塩(塩化ナトリウム:NaCl)も、従来の除雪/融氷剤に用いられるもののように、融雪と融氷に対して持続性を有するようにする組成である。
【0044】
ここで、前記塩は、融氷-結氷防止剤の全重量100%に対して、45重量%~49重量%、好ましくは47重量%の組成割合で混合されてなることが好ましい。
【0045】
前記塩は、所定の粒径を有する乾燥塩が用いられる。
【0046】
また、前記塩は、以下に説明される光ルミネッセンス物質がコーティングされる。
【0047】
次に、前記腐食抑制防止物質は、ヘキサメタリン酸ナトリウム(sodium hexameta phosphate)からなる。
【0048】
前記腐食抑制防止物質は、融氷-結氷防止剤の全重量100%に対して、4重量%~8重量%、好ましくは6重量%の組成割合で混合されてなることが好ましい。
【0049】
前記腐食抑制防止物質は、顆粒体形状のものが用いられる。
【0050】
また、前記有害物分解物質は、有害物質を分解する組成であって、有機酸からなる。
【0051】
前記有機酸は、動植物から得られる成分の発酵や酸化により製造される酢酸(acetic acid)またはフマル酸(fumaric acid)の有機酸が用いられ、顆粒体形状のものからなる。
【0052】
ここで、前記有機酸は、融氷-結氷防止剤の全重量100%に対して、1重量%~3重量%、好ましくは2重量%の組成割合で混合されてなることが好ましい。
【0053】
前記貝殻粉末(貝殻)は、融雪効果を有しながらも、土壌の酸素(水素イオンの濃度)を校正して土壌を改良する役割を果たす。
【0054】
前記貝殻粉末は、顆粒体形状のものからなる。
【0055】
ここで、前記貝殻粉末は、融氷-結氷防止剤の全重量100%に対して、1重量%以下、好ましくは0.2重量%~0.9重量%の組成割合で混合されてなることが好ましい。
【0056】
このように、本発明の環境に優しい融氷-結氷防止剤は、組成物の一構成要素として貝殻粉末(貝殻)を用いる。
【0057】
すなわち、本発明は、貝の水産加工過程で副産物として排出される海洋廃棄物だけでなく、食生活では生ごみとして排出されて環境汚染の原因になっている貝を、融氷-結氷防止剤の原料としてリサイクルすることにより、環境汚染を減少させる。
【0058】
貝殻の成分は、炭酸カルシウム(CaCo)が95~98%で、鉱物である石灰石と同じ成分であり、有機分は約2%である。海水から生物による沈殿物で形成された石灰分は、肥料産業原料物質の重要な土壌改良剤の付加価置が高い資源であって、塩基性が弱いのに対し、大気中で安定性が大きいため、保管中に変質されないので、保管および貯蔵が容易であり、石灰(カルシウム)成分は土壌改良機能をする。
【0059】
続いて、前記光ルミネッセンス物質(photoluminescence materials)は、光によって刺激されて自ら光を発する物質である蛍光物質または光反射物質からなる。
【0060】
このような光ルミネッセンス物質は、溶融状態で前記塩や貝殻粉末にコーティングされてなる。
【0061】
好ましくは、前記光ルミネッセンス物質は、塩にコーティングされることが好ましく、これは、塩自体が有する光反射性質に加えて、光ルミネッセンス物質が有する発光性を増大させる。
【0062】
ここで、前記光ルミネッセンス物質は、液相状態の光ルミネッセンス物質に顆粒体の塩や貝殻粉末を浸漬させてコーティングするか、液相状態の光ルミネッセンス物質を顆粒体の塩や貝殻粉末にスプレー噴射させてコーティングされて備えられてもよいし、これに限定されるものではない。
【0063】
前記光ルミネッセンス物質は、融氷-結氷防止剤の全重量100%に対して、0.1重量%以下の組成割合となり、前記塩および/または貝殻粉末にコーティングされてなることが好ましい。
【0064】
本発明は、光ルミネッセンス物質を含むことにより、運転者の安全運転と事故防止に役立つ。
【0065】
言い替えれば、冬季の道路表面に薄く凍りついた氷であるブラックアイスは目にはよく見えず、遠くからみると、一般道路と同じかまたは少し濡れている程度に見えて交通事故の大きな原因と指摘されているが、本発明の融氷-結氷防止剤は、濃厚な灰色系の道路状態でよく目立つ対比色(例えば、黄色系)の光ルミネッセンス物質を含むことにより、融氷効果とともに発光する光ルミネッセンス物質含有の融氷-結氷防止剤を認知することにより、安全運転と安全事故防止を誘導できるようになる。
【0066】
このように、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤は、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩(塩化ナトリウム:NaCl)、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、貝殻粉末(貝殻)、および光ルミネッセンス物質(photoluminescence materials)の組成からなり、塩化マグネシウム37.8重量%~42.5重量%(好ましくは38重量%)、塩化カルシウム(CaCl)2重量%~6重量%(好ましくは4重量%)、塩45重量%~49重量%(好ましくは47重量%)、腐食抑制防止物質のヘキサメタリン酸ナトリウム(sodium hexameta phosphate)4重量%~8重量%(好ましくは6重量%)、有害物分解物質の有機酸1重量%~3重量%(好ましくは2重量%)、貝殻粉末(貝殻)0.1重量%~0.9重量%、光ルミネッセンス物質0.1~0.5重量%の組成割合からなる。
【0067】
上記の本発明の環境に優しい融氷-結氷防止剤の組成において、前記貝殻粉末と光ルミネッセンス物質は、水不溶性物質であって、本発明において、貝殻粉末と光ルミネッセンス物質とを合わせた組成割合は、全重量100%に対して、1重量%以下とすることが好ましい。
【0068】
このような組成割合は、以下に説明される繰り返し試験の結果、融氷および/または結氷防止に対する速効性と持続性を有し、環境配慮の面を勘案し、原料使用の経済性を考慮した最適な数値範囲である。
【0069】
そして、前記塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩(塩化ナトリウム:NaCl)、腐食抑制防止物質、有害物分解物質、および貝殻粉末(貝殻)は、顆粒体の形状からなる。本発明において、顆粒体の組成は、その粒度が篩通過後の残量の質量比として、13.2mmの篩において0%、0.6mmの篩において98%以上のものを用いることが好ましい。
【0070】
一方、本発明の発明者は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤に対して、韓国化学融合試験研究院に依頼して有害元素の検出有無を確認した。図1は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤に対して、水分乾燥含有量に対する有害元素の検出有無の試験結果を示すテーブルである。
【0071】
試験結果によれば、図1に示すように、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤は、亜鉛、ニッケル、銅、クロミウム(クロム)、水銀、カドミウム、砒素、鉛が検出されていないことを確認することができた。ここで、環境関連基準は、鉛(Pb)、砒素(As)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、クロミウム(Cr)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)がそれぞれ5以下、2.5以下、0.05以下、0.05以下、15以下、20以下、2.5以下(基準[mg/kg])である。
【0072】
また、鋼材腐食の影響に関連し、鋼材腐食は24.0となり、環境関連基準である1週間経過後の相対腐食性が30%以下でなければならないことを満足することを確認した。
【0073】
さらに、水不溶分(固相)に関連し、水不溶分は0.61となり、環境関連基準である1.0%以下でなければならないことを満足することを確認した。
【0074】
また、本発明の発明者は、融氷性能について室内試験により比較検討する試験を実施した。図2は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と比較例に対して、-5℃で実施した融氷性能試験の結果を示すグラフであり、図3は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムに対して、-5℃で実施した融氷性能試験の結果を示すグラフであり、図4は、大気温度による舗装体の温度変化を示すグラフである。
【0075】
図面にて、実施例は、本発明の環境に優しい融氷-結氷防止剤の組成からなるものであり、比較例1は、本発明の環境に優しい融氷-結氷防止剤から塩化カルシウム(CaCl)を除いた組成と塩化カルシウム(CaCl)とを7:3で混合したものであり、比較例2は、本発明の環境に優しい融氷-結氷防止剤から塩(塩化ナトリウム:NaCl)を除いた組成と塩(NaCl)とを7:3で混合したものであり、比較例3は、本発明の環境に優しい融氷-結氷防止剤から塩化物系組成(すなわち、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カルシウム(CaCl)、塩(NaCl))を除く組成からなるものである。
【0076】
図2は、-5℃で実施した氷溶融性能試験の結果であって、時間の経過による累積氷溶融量を示すものである。
【0077】
塩化ナトリウムの場合、30分前には使用した物質の中で比較的低い融氷量を示したが、30分後から塩化カルシウム(2水和物)より優れた融氷効果を示し、初期に優れた融氷性能を発揮していた塩化カルシウム(2水和物)は、30分後からその増加幅が急激に減少した。塩化カルシウム(2水和物)の発熱効果による初期融氷性能には優れているが、持続性は低下することが分かる。
【0078】
本発明の環境に優しい融氷-結氷防止剤の組成からなる実施例は、塩化カルシウムとほぼ同一の融氷性能を示しており、比較例1と塩化カルシウムとを混合した融氷-結氷防止剤が初期から全体的に優れた融氷効果を示した。さらに、従来のような塩化ナトリウムと塩化カルシウムとを混合した融氷-結氷防止剤においても良好な融氷効果が現れることを確認することができた。
【0079】
また、非塩化物系の比較例3は、非常に低い融氷量を示して、実際の氷溶融効果自体は不十分であることが確認された。
【0080】
図3は、-12℃での塩化カルシウム、塩化ナトリウム、本発明の融氷-結氷防止剤に対する氷溶融試験の結果を示すものである。全般的に-5℃の融氷量試験の結果に比べて効果が低下することが明らかになった。特に、氷点温度が高い塩化ナトリウムは、融氷効果が不十分であることが明らかになった。したがって、降雪後の気温降下時の除雪作業または融氷作業では、塩化ナトリウムを単独使用するよりは、塩化カルシウムや本発明の融氷-結氷防止剤を使用する方が、効果を極大化させることが分かる。
【0081】
一方、融氷-結氷防止剤を用いて雪や氷を溶かす時、大気の温度よりは、道路表面の温度がより重要である。図4は、舗装体に5mm深さの穴を開けて温度センサを埋めた後、大気温度とコンクリートおよびアスファルト舗装体の温度変化に対する試験結果を示すもので、大気温度が-16℃に下がった場合にも、舗装体の温度は-7~-8℃程度で大気温度と実際の舗装体の温度とは大きな差があることが分かる。一般的に、降雪時の大気温度は0~-5℃と知られており、大部分の場合、図4の最低温度である-16℃以上であるので、本実験では、降雪時の気温を参照して-5℃を試験温度に設定したのである。
【0082】
また、本発明の発明者は、氷浸透性能試験を実施した。図5は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と塩化カルシウムと塩化ナトリウムおよび比較例に対して、氷浸透深さ測定試験の結果を示すグラフである。
【0083】
氷溶融試験は、溶融方向とは関係なく氷の溶融量を測定するものであるのに対し、氷浸透深さ測定試験は、融氷-結氷防止剤が垂直方向に氷を溶かす程度を測定するための方法である。氷と路面との界面を分離することが融氷-結氷防止剤の重要な機能であるので、氷浸透は、融氷-結氷防止剤の重要な特性の一つである。
【0084】
図5に示すように、実験開始後、本発明の融氷-結氷防止剤である実施例が地道に浸透し、20分経過後から塩化ナトリウムの浸透深さが持続的に増加して、30分後には最も良い氷浸透能力を示した。これに対し、非塩化物系の比較例の場合、浸透深さが初期から試験終了まで最も低い浸透深さを示した。
【0085】
また、本発明の発明者は、鋼材腐食試験を実施した。図6は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、鋼材腐食性の試験結果を示すグラフである。
【0086】
図6は、3wt%の融氷-結氷防止剤溶液750mLに空気ポンプで空気を注入し、鉄試験片を1、3、5週間浸漬して重量減量を測定した結果であって、全体的に塩化カルシウムにおける重量減量が大きくなり、3週および5週までの腐食量も塩化カルシウムにおいて大きく発生した。最終的に、腐食量の発生は、塩化カルシウム>混合(塩化ナトリウム+塩化カルシウム)>混合(比較例2、70%+NaCl30%)、混合(比較例2、30%+NaCl70%)>NaCl>混合(比較例1、70%+CaCl 30%)>実施例の順に大きくなった。
【0087】
これに対し、非塩化物系である比較例3は、蒸留水においてより腐食量が少なく、腐食がほとんど発生せず、腐食試験の過程で試験溶液の色変化がほとんどなかった。しかし、比較例3を除いたすべての試験溶液では、錆の発生によって溶液の色が赤く変わった。これは、鉄試験片の錆防止膜である不動態皮膜が破壊されて酸化鉄(Fe)とオキシ水酸化第二鉄(FeOOH)が生成されたからである。
【0088】
金属を直接融氷-結氷防止剤溶液に浸漬した同実験の場合より、実際の構造物のようにコンクリートに埋め込まれた鉄筋の場合は、有機酸塩である実施例と比較例3の場合、陰イオンであるCHCOO(25℃の水における拡散係数は10×1.08cm-1)の拡散係数が、塩素イオンであるCl(25℃の水における拡散係数は10×2.03cm-1)より小さくて、コンクリート内部への浸透が遅くなるので、塩素イオンが含まれていない有機酸塩および塩素イオンが含まれた有機酸塩の場合、腐食の危険性ははるかに少ないと判断された。
【0089】
また、本発明の発明者は、凍結融解抵抗性に対する試験を実施した。図7は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、凍結融解(KS F 2456)サイクルによる相対動弾性係数を示すグラフであり、図8は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、凍結融解(KS F 2456)サイクルによる重量損失を示すグラフである。
【0090】
本試験は、コンクリート試験片を融氷-結氷防止剤によって凍結融解後のコンクリートの内部状態を共鳴振動周波数で間接的に調べるものである。図7には、水および3%水溶液の実施例と比較例の種類によって、凍結融解サイクルに露出する時、コンクリート試験片の相対動弾性係数の変化を示すものである。相対動弾性係数は、凍結融解試験前に測定されたものと、凍結融解試験後の規定サイクルで測定された動弾性係数との割合である。
【0091】
弾性材料の場合、理論上、共鳴振動数あるいは波動伝播速度から弾性係数を求めることができる。不完全弾性体であるコンクリートにこの方法を利用して動力学的に求められた弾性係数を動弾性係数という。韓国ではKS F 2437(共鳴振動によるコンクリートの動弾性係数、動剪断弾性係数および動ポアソン比の試験方法)に規定されている。
【0092】
一般的に、300サイクル終了後の健全な試験体は、相対動弾性係数が80%以上を維持し、その時の長さ変化率も200μm以下であって、耐凍害性に優れていると評価される。試験の結果、比較例2+NaClを用いた試験体において相対動弾性係数が最も大きく低下することが明らかになり、非塩化物系の比較例3も動弾性係数の低下が大きかった。これに対し、水道水における動弾性係数は、60サイクル後試験終了時までほとんど変化がなかった。特異な事項は、混合系の比較例2+NaClと比較例3を除いたすべての試験片において30サイクルで動弾性係数が急激に低下後、60サイクルでは再び上昇した。
【0093】
水道水と除雪剤の種類による相対動弾性係数の相対的な評価では、水道水>塩化カルシウム>比較例1+塩化カルシウム>塩化ナトリウム+塩化カルシウム>塩化ナトリウム>(塩化ナトリウム+比較例2)>比較例3>(比較例2+塩化ナトリウム)の順に、凍結融解による悪影響を少なく受けることが明らかになった。
【0094】
図8は、相対動弾性係数の測定時、コンクリートの重量損失量を示すものである。凍害による主要劣化現象は、コンクリートの断面の減少であり、その程度に応じて鋼材腐食が発生する場合もある。
【0095】
水道水におけるコンクリート粒子の損失は、300サイクル試験終了後にもほとんど発生せず、試験片の表面の形状も清潔な状態を維持していた。粒子損失による重量減少率においても相対動弾性係数評価と類似する傾向を示したが、水道水>実施例>塩化カルシウム>(比較例1+塩化カルシウム)>塩化ナトリウム+塩化カルシウム>塩化ナトリウム>(比較例2+塩化ナトリウム=7:3)>比較例3の順に粒子損失重量が小さくなり、凍結融解による悪影響を少なく受けることが明らかになった。
【0096】
また、本発明の発明者は、スケーリング抵抗性に対する試験を実施した。図9は、本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤の実施例と各比較例に対して、ASTM C 672試験によるスケーリング抵抗性を示すグラフである。
【0097】
本試験の目的は、除雪方法による塩化物の種類および凍結融解サイクルによってコンクリート表面の剥離抵抗性に及ぼす影響を把握するためである。3%濃度の融氷-結氷防止剤溶液を用い、1日1サイクルで7、14、28、42、56日目におけるコンクリート表面の粒子損失量を測定した。
【0098】
一般的に、コンクリートは、損失した粒子が凍結融解50サイクル後に1kg/mを超えていなければ、適切なスケーリング抵抗性を有するものと見なす。
【0099】
図9から分かるように、塩化カルシウム溶液で試験した試験片においてサイクルの増加に伴って表面の粒子損失量も直線的に増加した。しかし、損失した粒子が凍結融解50サイクル後に1kg/mを超えていない条件には満足していることが明らかになった。
【0100】
塩化カルシウムを除いたその他の融氷-結氷防止剤溶液で試験した試験片では、最初7サイクルで粒子損失が発生した後、56サイクル試験終了後までほとんど発生しなかった。これは、一般的に凍結融解サイクルによって粒子損失が増加するのとは異なる現象である。しかし、最初の数サイクルの間に相対的に粒子損失が大きく発生し、その後にやや遅く進行するという研究結果と一致した。この原因は、コンクリート表面層が過度の乾燥や過剰なブリーディングまたは不良な表面仕上げによる密実でない粗い構造で有害物質の透過性が大きくなるからである。全般的にコンクリート表面から剥がれた粒子の深さは約0.5mm以下であると観察された。
【0101】
以上説明したような本発明による環境に優しい融氷-結氷防止剤によれば、塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムの使用を最小化して環境に及ぼす影響を最小化し、道路上のアイスを迅速かつ確実に融氷させることができ、結氷されることを予防可能な安全運行を図ることができ、基本的に融雪および融氷効果を提供するとともに、土壌改良も図ることができるという利点がある。
【0102】
また、本発明によれば、融氷または結氷防止機能に加えて、ブラックアイスのように目にはよく見えない融氷区間や地点または結氷予防区間や地点に対して運転者が容易に認知可能にして安全運転と安全事故防止を誘導することができ、環境部で告示している環境配慮関連規定を満足する融氷-結氷防止剤を提供することができるという利点がある。
【0103】
本明細書で説明される実施例と添付した図面は、本発明に含まれる技術的思想の一部を例示的に説明するに過ぎない。したがって、本明細書に開示された実施例は本発明の技術的思想を限定するためではなく説明するためのものであるので、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではないことは自明である。本発明の明細書および図面に含まれた技術的思想の範囲内で当業者が容易に類推できる変形例と具体的な実施例は、すべて本発明の権利範囲に含まれると解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9