(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】コンテンツ視聴装置、コンテンツ視聴方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220804BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021173791
(22)【出願日】2021-10-25
【審査請求日】2021-10-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521066318
【氏名又は名称】飯島 俊朗
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯島 俊朗
【審査官】後藤 昂彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-223406(JP,A)
【文献】特開2020-086703(JP,A)
【文献】国際公開第2019/123776(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0340622(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0219500(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0219488(US,A1)
【文献】特開2016-095760(JP,A)
【文献】特表2016-520922(JP,A)
【文献】水口 弘紀,ほか,“対話のきっかけとなる話題提供によるコミュニケーション活性化技術”,NEC技報,日本電気株式会社,2013年08月01日,第66巻,第1号,第86-90頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースと、
前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から前記ユーザが選択した、前記ユーザとは異なる複数の対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて前記複数の対象者にそれぞれ対応する検索条件を設定し、前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記複数の対象者それぞれに適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索するコンテンツ検索部と、
検索された複数の前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を前記ユーザが用いる端末装置に表示させる表示制御部と、
を備え、
前記コンテンツ一覧画面は、前記コンテンツとしての新聞または雑誌の記事が紙媒体の新聞または雑誌と同様の構成で配置された紙面レイアウトであり、
前記表示制御部は、検索された、対応する前記対象者が異なる複数の前記記事を、前記コンテンツ一覧画面にまとめて配置する際、対応する前記対象者を区別可能に強調表示する
コンテンツ視聴装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記表示制御部は、前記紙面レイアウトの前記コンテンツ一覧画面に、各記事の区切りを示す枠を設ける
コンテンツ視聴装置。
【請求項3】
請求項2に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記表示制御部は、検索された前記複数の記事の区切りを示す前記枠を、対応する前記対象者を区別可能となるように異なる表示形式で強調表示する
コンテンツ視聴装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記プロフィールデータベースには、前記ユーザが登録した前記ユーザに関するユーザプロフィール情報が格納され、
前記コンテンツ検索部は、前記ユーザプロフィール情報と、前記ユーザが選択した前記対象者に関する前記対象者プロフィール情報との関連性に基づく検索条件を設定する
コンテンツ視聴装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記コンテンツ検索部は、前記ユーザが設定した抽出条件、及び前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記対象者に適するコンテンツを前記コンテンツデータベースから検索する
コンテンツ視聴装置。
【請求項6】
請求項5に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記抽出条件は、コンテンツの抽出期間、ジャンル、及び地域のうちの少なくとも一つを含む
コンテンツ視聴装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記ユーザと前記ユーザが選択した前記対象者との会話を分析して前記対象者に関する属性を推測するプロファイリング部と、
推測された前記対象者に関する前記属性に基づいて前記プロフィールデータベースに格納された対象者プロフィール情報を更新するプロフィール更新部と、を備える
コンテンツ視聴装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記対象者プロフィール情報に基づき、前記対象者とのコミュニケーションに資する話題を前記ユーザに提案する話題提案部、を備える
コンテンツ視聴装置。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか一項に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記対象者プロフィール情報のうち、未登録の項目を聞き出し得る話題を前記ユーザに提案する話題提案部、を備える
コンテンツ視聴装置。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか一項に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記対象者プロフィール情報に基づき、前記対象者とのコミュニケーションにおいて忌避すべき話題を前記ユーザに提案する話題提案部、を備える
コンテンツ視聴装置。
【請求項11】
請求項4に記載のコンテンツ視聴装置であって、
各ユーザの前記ユーザプロフィール情報に基づき、ユーザどうしのマッチングを行うマッチング部、を備える
コンテンツ視聴装置。
【請求項12】
請求項4に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記ユーザによる前記コンテンツの視聴履歴を管理するコンテンツ管理部と、
各ユーザの前記ユーザプロフィール情報、及び前記視聴履歴に基づき、ユーザが属する業界毎の情報収集の傾向を示す傾向情報を解析するマッチング部と、を備える
コンテンツ視聴装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記コンテンツ一覧画面において前記ユーザが選択したコンテンツを前記ユーザとは異なる他者が視聴するためのアクセス情報を発行するコンテンツ管理部、を備える
コンテンツ視聴装置。
【請求項14】
請求項13に記載のコンテンツ視聴装置であって、
前記コンテンツ管理部は、前記アクセス情報を発行したことの対価として前記ユーザ又は前記ユーザが指定した前記他者に課金する
コンテンツ視聴装置。
【請求項15】
コンテンツ視聴装置によるコンテンツ閲覧方法であって、
コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースを参照し、前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から前記ユーザが選択した、前記ユーザとは異なる複数の対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて前記複数の対象者にそれぞれ対応する検索条件を設定する検索条件設定ステップと、
前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記複数の対象者それぞれに適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索するコンテンツ検索ステップと、
検索された複数の前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を前記ユーザが用いる端末装置に表示させる表示制御ステップと、
を含み、
前記コンテンツ一覧画面は、前記コンテンツとしての新聞または雑誌の記事が紙媒体の新聞または雑誌と同様の構成で配置された紙面レイアウトであり、
前記表示制御ステップは、検索された、対応する前記対象者が異なる複数の前記記事を、前記コンテンツ一覧画面にまとめて配置する際、対応する前記対象者を区別可能に強調表示する
コンテンツ閲覧方法。
【請求項16】
コンピュータに、
コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースを参照し、前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から前記ユーザが選択した、前記ユーザとは異なる複数の対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて前記複数の対象者にそれぞれ対応する検索条件を設定する検索条件設定ステップと、
前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記複数の対象者それぞれに適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索するコンテンツ検索ステップと、
検索された複数の前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を前記ユーザが用いる端末装置に表示させる表示制御ステップと、
を含む処理を実行させ、
前記コンテンツ一覧画面は、前記コンテンツとしての新聞または雑誌の記事が紙媒体の新聞または雑誌と同様の構成で配置された紙面レイアウトであり、
前記表示制御ステップは、検索された、対応する前記対象者が異なる複数の前記記事を、前記コンテンツ一覧画面にまとめて配置する際、対応する前記対象者を区別可能に強調表示する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ視聴装置、コンテンツ視聴方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
社会生活、特にビジネスにおいては、商談等の相手とコミュニケーションをとって良好な関係を築くことが重要である。そのためには、相手との会話において、ビジネス上の要件だけでなく、相手が関心を示しそうな話題を出す等、ちょっとした雑談も必要である。
【0003】
雑談を円滑に行うには、例えば、事前に新聞、雑誌等を読んで情報収集を行い、話題の引出しを多く持つようにすればよい。
【0004】
新聞、雑誌等からの情報収集に関し、例えば、特許文献1には、購入された雑誌に掲載される記事をネットワークを介して電子的にスクラップして閲覧させる電子スクラップ方法であって、上記雑誌の記事情報を管理する記事情報管理手段と、上記雑誌を購入した購読者が利用する購読者端末からの閲覧要求に応じて、上記購読者端末に上記雑誌の記事情報を提供する記事情報提供手順と、上記記事情報のうちスクラップ指定された所定の記事情報を、上記購読者に関する購読者情報毎に管理する電子スクラップ管理手順とを有する電子スクラップ方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の電子スクラップ方法は、ユーザが指定した記事を収集するものであり、コミュニケーションの相手に応じた適切な話題となり得る情報を自動的に抽出して収集することはできない。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、コミュニケーションの相手に応じた適切な話題となり得るコンテンツを効率的に収集して視聴できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0009】
上記課題を解決すべく、本発明の一態様に係るコンテンツ視聴装置は、コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースと、前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から前記ユーザが選択した対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて検索条件を設定し、前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記対象者に適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索するコンテンツ検索部と、検索された前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を前記ユーザが用いる端末装置に表示させる表示制御部と、を備える。
【0010】
前記表示制御部は、強調表示された前記コンテンツを含む紙面レイアウトの前記コンテンツ一覧画面を前記端末装置に表示させることができる。
【0011】
前記表示制御部は、検索された前記コンテンツを、対応する前記対象者毎に異なる表示形式で強調表示することができる。
【0012】
前記表示制御部は、前記コンテンツ一覧画面における各コンテンツの区切りを示す枠を設けて前記コンテンツ一覧画面を表示させることができる。
【0013】
前記プロフィールデータベースには、前記ユーザが登録した前記ユーザに関するユーザプロフィール情報を格納することができ、前記コンテンツ検索部は、前記ユーザプロフィール情報と、前記ユーザが選択した前記対象者に関する前記対象者プロフィール情報との関連性に基づく検索条件を設定することができる。
【0014】
前記コンテンツ検索部は、前記ユーザが設定した抽出条件、及び前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記対象者に適するコンテンツを前記コンテンツデータベースから検索することができる。
【0015】
前記抽出条件は、コンテンツの抽出期間、ジャンル、及び地域のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0016】
コンテンツ視聴装置は、前記ユーザと前記ユーザが選択した前記対象者との会話を分析して前記対象者に関する属性を推測するプロファイリング部と、推測された前記対象者に関する前記属性に基づいて前記プロフィールデータベースに格納された対象者プロフィール情報を更新するプロフィール更新部と、を備えることができる。
【0017】
コンテンツ視聴装置は、前記対象者プロフィール情報に基づき、前記対象者とのコミュニケーションに資する話題を前記ユーザに提案する話題提案部、を備えることができる。
【0018】
コンテンツ視聴装置は前記対象者プロフィール情報のうち、未登録の項目を聞き出し得る話題を前記ユーザに提案する話題提案部、を備えることができる。
【0019】
コンテンツ視聴装置は、前記対象者プロフィール情報に基づき、前記対象者とのコミュニケーションにおいて忌避すべき話題を前記ユーザに提案する話題提案部、を備えることができる。
【0020】
コンテンツ視聴装置は、各ユーザの前記ユーザプロフィール情報に基づき、ユーザどうしのマッチングを行うマッチング部、を備えることができる。
【0021】
コンテンツ視聴装置は、前記ユーザによる前記コンテンツの視聴履歴を管理するコンテンツ管理部と、各ユーザの前記ユーザプロフィール情報、及び前記視聴履歴に基づき、ユーザが属する業界毎の情報収集の傾向を示す傾向情報を解析するマッチング部と、を備えることができる。
【0022】
コンテンツ視聴装置は、前記コンテンツ一覧画面において前記ユーザが選択したコンテンツを前記ユーザとは異なる他者が視聴するためのアクセス情報を発行するコンテンツ管理部、を備えることができる。
【0023】
コンテンツ視聴装置は、前記コンテンツ管理部は、前記アクセス情報を発行したことの対価として前記ユーザ又は前記ユーザが指定した前記他者に課金することができる。
【0024】
本発明の他の態様に係るコンテンツ閲覧方法は、コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースを参照し、前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から前記ユーザが選択した対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて検索条件を設定し、前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記対象者に適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索し、検索された前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を前記ユーザが用いる端末装置に表示させるステップを含む。
【0025】
本発明のさらに他の態様に係るプログラムは、コンピュータに、コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースに前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から前記ユーザが選択した対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて検索条件を設定し、前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記対象者に適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索し、検索された前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を前記ユーザが用いる端末装置に表示させる処理を実行させる。
【0026】
本発明のさらに他の態様に係るプログラムは、コンピュータに、コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースと、前記ユーザが選択した対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて検索条件を設定し、前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記対象者に適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索するコンテンツ検索部と、を備えるコンテンツ視聴装置にネットワークを介して接続し、前記コンテンツ視聴装置に対して前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から1人または複数人の対象者を前記ユーザに選択させ、前記ユーザによって選択された前記対象者を前記コンテンツ視聴装置に送信し、前記コンテンツ視聴装置によって検索された前記対象者に適する前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を表示デバイスに表示する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コミュニケーションの相手に応じた適切な話題となり得るコンテンツを効率的に収集して視聴することが可能となる。
【0028】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ視聴システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、ユーザ情報、ユーザプロフィール情報、及び対象者プロフィール情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、コンテンツ視聴システムによる対象者登録処理の一例を説明するシーケンス図である。
【
図4】
図4は、対象者登録画面の表示例を示す図である。
【
図5】
図5は、コンテンツ視聴システムによるコンテンツ視聴処理の一例を説明するシーケンス図である。
【
図6】
図6は、コンテンツ一覧画面の表示例を示す図である。
【
図7】
図7は、強調表示されたコンテンツ一覧画面の表示例を示す図である。
【
図8】
図8は、コンテンツ一覧画面の他の表示例を示す図である。
【
図9】
図9は、コンテンツ視聴システムによるコンテンツ共有処理の一例を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、一実施形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含むものとする。
【0031】
<本発明の一実施形態に係るコンテンツ視聴システム10>
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ視聴システム10の構成例を示している。
【0032】
コンテンツ視聴システム10は、コミュニケーションの相手に応じた適切な話題となり得るコンテンツを収集し、視聴することを支援するためのものである。ここで、コンテンツとは、新聞、雑誌等のいわゆる電子版やWEB版(以下、電子情報媒体と称する)の記事の他、デジタルデータとしての画像(静止画像及び動画像)、音声、楽曲等を含む。画像、楽曲、音声等のコンテンツについては、その属性情報として作者、解説文、歌詞、台詞等のテキストデータが付加されているものとする。以下、本実施形態においては、主に、電子情報媒体の記事のようなテキストベースのコンテンツを例に挙げて説明する。
【0033】
コンテンツ視聴システム10は、コンテンツ視聴装置20、及びネットワーク11を介してコンテンツ視聴装置20に接続する端末装置30を含む。
【0034】
ネットワーク11は、インターネット、携帯電話通信網等に代表される双方向通信網である。
【0035】
コンテンツ視聴装置20は、例えば、コンテンツを有償、又は無償で提供する業者によって管理、運営される。具体的には、新聞社や出版社、これらから委託を受けたサービス業者等が想定される。その他にも、図書館、動画配信サービス等の、コンテンツを提供する様々な主体が考えられる。
【0036】
コンテンツ視聴装置20は、コンテンツの利用登録処理を済ませたユーザが用いる端末装置30に、複数のコンテンツが配置されたコンテンツ一覧画面(例えば、新聞の紙面に相当する電子情報媒体の画面)を表示させ、隣接して表示されているコンテンツの区切りが明確となるように各コンテンツを枠で囲み、ユーザが指定するコミュニケーションの相手となり得る人(以下、対象者と称する)に適するコンテンツを他のコンテンツと区別できるように強調表示させる。
【0037】
これにより、ユーザは、端末装置30において、自身が指定した対象者に適したコンテンツを容易に識別でき、速やかに情報収集を行うこと(いまの場合、当該コンテンツを視聴すること)ができる。ここで、対象者に適するコンテンツとは、対象者が興味や関心をもって、そのコンテンツに関して雑談することにより対象者とのコミュニケーションが深まると思われるコンテンツを指す。
【0038】
なお、
図1には、対象者を1人のみを示しているが、実際には複数の対象者が存在し得る。
【0039】
コンテンツ視聴装置20は、処理部21、記憶部22、コンテンツDB(データベース)23、及び通信部24の各機能ブロックを備える。コンテンツ視聴装置20は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等のメモリ、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力デバイス、ディスプレイ等の出力デバイス、及び、NIC(Network Interface Card)等の通信モジュール(いずれも不図示)を備えるサーバコンピュータ等の一般的なコンピュータからなる。
【0040】
処理部21は、コンピュータのプロセッサにより実現される。処理部21は、登録部211、コンテンツ検索部212、表示制御部213、コンテンツ管理部214、プロファイリング部215、プロフィール更新部216、話題提案部217、及びマッチング部218の各機能ブロックを有する。これらの機能ブロックは、コンピュータのプロセッサがメモリにロードされた所定のプログラムを実行することによって実現される。ただし、これらの機能ブロックの一部又は全部を集積回路等によりハードウェアとして実現してもよい。さらに、これらの機能ブロックは、ネットワーク11に分散して配置されている複数のサーバコンピュータにより実現してもよい。例えば、これらの機能ブロックのうち、プロファイリング部215をコンテンツ視聴装置20から独立したサーバコンピュータにより実現してもよい。
【0041】
登録部211は、端末装置30を用い、ネットワーク11を介してアクセスしてきたコンテンツの利用希望者に対して利用登録処理を行う。具体的には、利用希望者からの入力に応じ、ユーザ情報221、及びユーザプロフィール情報222を生成して記憶部22に記憶させる。利用希望者は、利用登録処理を済ませることによってコンテンツ視聴装置20のユーザとなり、端末装置30を用いてコンテンツの視聴が可能となる。また、コンテンツを他者と共有する(他者に視聴させる)ことが可能となる。また、登録部211は、ユーザからの入力に応じ、対象者登録処理を実行する。具体的には、ユーザからの入力に応じて対象者プロフィール情報223を生成して記憶部22に記憶させる。
【0042】
コンテンツ検索部212は、ユーザが予め対象者登録処理によって登録した対象者のうちの、ユーザが選択した対象者の対象者プロフィール情報に基づいて検索条件を設定する。具体的には、例えば、ユーザが選択した対象者の対象者プロフィール情報からキーワードを抽出して検索条件とする。また、コンテンツ検索部212は、ユーザに関するユーザプロフィール情報と、ユーザが選択した対象者に関する対象者プロフィール情報との関連性に基づいて検索条件を設定してもよい。具体的には、ユーザと対象者とで共通する情報に関するキーワード(例えば、出身大学が同じであれば、該大学名等)を抽出して検索条件としてもよい。なお、コンテンツ検索部212による検索条件としてのキーワード抽出には、人工知能(AI(Artificial Intelligence))を採用してもよい。また、コンテンツ検索部212は、コンテンツが格納されているコンテンツDB23を参照し、ユーザが設定した抽出条件、及びコンテンツ検索部212が設定した検索条件に従ってコンテンツを検索する。ここで、抽出条件とは、例えば、コンテンツが公開された日時を制限するための抽出期間(例えば、当日、過去1週間、今月中、今年中等)、ジャンル(例えば、政治、経済、国際、文化、スポーツ、動物等)、地域(例えば、国内、首都圏、神奈川県内、横浜市内等)である。なお、電子情報媒体の記事のように、テキストベースのコンテンツについては、コンテンツ本体を検索対象とすればよいが、画像、楽曲、音声等のコンテンツについては、その属性情報としての作者、解説文、歌詞、台詞等を表すテキストデータを検索対象とすればよい。
【0043】
表示制御部213は、ユーザが用いる端末装置30に対象者登録画面、コンテンツ一覧画面等を表示させる。コンテンツ一覧画面については、紙媒体による紙面と同様の構成でコンテンツを配置した画面構成(以下の紙面レイアウトと称する)を採用してもよいし、紙面レイアウトとは異なる、例えば、コンテンツをジャンル毎に羅列した構成を採用してもよい。表示制御部213は、コンテンツ一覧画面上の隣接するコンテンツの区切りが明確となるように各コンテンツを枠で囲み、さらに、コンテンツ検索部212によって検索されたコンテンツを強調表示する。具体的には、例えば、検索されたコンテンツを囲む枠を対象者毎に異なる表示形式(色、太さ、線種等)で表示する。これにより、ユーザは、端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面のどのコンテンツがどの対象者に適しているのかを容易に把握することができる。
【0044】
コンテンツ管理部214は、コンテンツに対するユーザの視聴履歴を管理する。具体的には、各ユーザがどのコンテンツを視聴したかを表すコンテンツ視聴履歴情報を、各ユーザに対応するユーザプロフィール情報222に登録する。
【0045】
また、コンテンツ管理部214は、ユーザが選択した、他者と共有したいコンテンツにアクセスできる共有用URL(uniform resource locator)を発行し、ユーザ又はユーザが指定した他者に課金する。これにより、コンテンツを提供する新聞社等はコンテンツの2次使用に対する対価を得ることができる。共有用URLは、本発明のアクセス情報に相当する。
【0046】
さらに、コンテンツ管理部214は、各コンテンツがどのユーザによって視聴されたかを表す視聴情報、及び各コンテンツがどのユーザによって他者に共有されたかを表す共有履歴情報(いずれも不図示)をコンテンツDB23に登録する。共有履歴情報には、共有したコンテンツの識別情報に対応付けて、共有した他者の識別情報、該他者の共有の有無(視聴の有無)、視聴した場合の視聴日時が記録される。なお、コンテンツDB23に登録された視聴情報、及び共有履歴情報は、その集計結果が各記事に対する評価基準となり、記事単位で売り出す際の価格設定の指標となり得る。また、各ユーザのコンテンツ視聴履歴情報は、例えば、あるユーザが視聴したコンテンツをまとめて売り出す場合に利用できる。
【0047】
プロファイリング部215は、ユーザから入力される、ユーザと対象者との会話の音声データ、会話中の対象者の画像データ、ユーザと対象者との間でやり取りされた電子メール等のテキストデータ、対象者のプロフィール情報等に基づいて対象者の属性等を推測するプロファイリングを実行する。推測する属性としては、例えば、対象者の出身地、学歴(出身大学、学部、理系/文系等)、部活動等が想定される。また、対象者に関わる自然要因事象(例えば、対象者の住所や出身地における天候、災害等)、社会的要因事象(例えば、対象者の住所における首長選挙の実施、対象者が属する企業種の状況等)等の要因事象を属性として推測するようにしてもよい。推測処理は、例えば、テキストデータから(音声データに対して音声認識を行ってテキストデータを得てもよい)から、属性となり得る所定のキーワードを抽出することで実現できる。また例えば、音声データから対象者の音声の特徴(声色、声量、口調等)を解析することにより、対象者の性格、嗜好、年齢等の属性を推測してもよい。また例えば、画像データ(静止画に限らず動画も含む)から対象者の特徴(表情等)を解析することにより、対象者の性格、嗜好、年齢等の属性を推測してもよい。また例えば、対象者の登録済の基本情報等のプロフィールをキーワードとしてインターネット上を検索することで、対象者に関わる要因事象を収集してもよい。なお、推測処理の少なくとも一部には、人工知能(AI)が用いられてもよい。また、推測処理の少なくとも一部には、Web-API等を介して提供される外部の解析サービスを利用してもよい。
【0048】
プロフィール更新部216は、登録部211によって記憶部22に登録されたユーザプロフィール情報222(
図2)をユーザ自身の入力に基づいて更新する。また、プロフィール更新部216は、登録部211によって記憶部22に登録された対象者プロフィール情報223(
図2)をユーザからの入力及びプロファイリング部215によるプロファイリングの結果に基づいて更新する。また、プロフィール更新部216は、異なるユーザにより同一の対象者が登録された場合、それぞれの対象者プロフィール情報223を統合するようにしてもよい。
【0049】
話題提案部217は、対象者プロフィール情報223(
図2)(プロファイリング部215によって推測された対象者の属性を含む)に基づいて、対象者とのコミュニケーションに資する話題、換言すれば、会話のきっかけとなる話題や会話が膨らむ話題、例えば、推測された対象者に関わる自然要因事象や社会的要因事象等の要因事象の話題を、ユーザに提案する。対象者に関わる要因事象の話題の提案方法は、例えば、対象者に関わる要因事象を対象者プロフィール情報223に対応付けて記憶部22に保持しておき、後述するコンテンツ視聴処理にてコンテンツ一覧画面を表示する際に記憶部22に保持した要因事象を読み出し、ポップアップ等により、ユーザに話題を提案するようにしてもよい。
【0050】
また、話題提案部217は、対象者プロフィール情報223(
図2)を構成する項目のうち、未登録の項目を対象者から聞き出し得る(または推定し得る)話題をユーザに提案する。未登録の項目を聞き出すための話題の提案方法は、例えば、未登録の各種項目ごとに、当該項目を聞き出すための話題を関連付けて、聞き出しデータベースとして記憶部22に保持しておき、後述するコンテンツ視聴処理にてコンテンツ一覧画面を表示する際に、対象者の未登録の項目を聞き出すための話題を聞き出しデータベースから読み出し、ポップアップ等により、ユーザに話題を提案するようにしてもよい。
【0051】
さらに、話題提案部217は、対象者プロフィール情報223(
図2)(プロファイリング部215によって推測された対象者の属性を含む)に基づいて、対象者の気分を害するおそれのある忌避すべき話題を提案し、対象者の気分を害しないようにユーザを支援する。話題の提案方法は、例えば、プロフィール情報に含まれ得る各種キーワードや属性値ごとに、忌避すべき話題を関連付けて、忌避話題データベースとして記憶部22に保持しておき、後述するコンテンツ視聴処理にてコンテンツ一覧画面を表示する際に、対象者のプロフィールに基づいて忌避すべき話題を忌避話題データベースから読み出し、ポップアップ等により、ユーザに提案するようにしてもよい。
【0052】
マッチング部218は、各ユーザのユーザプロフィール情報222を比較し、所属先基本情報、関心のあるジャンル、及びコンテンツ視聴履歴情報が類似しているユーザどうしを検出する。そして、マッチング部218は、両ユーザの許可を得た上で、互いの基本情報を除外した簡易なユーザプロフィール情報を通知することにより、ユーザどうしをマッチングさせる。これにより、ユーザは、自身と同業他社の他のユーザや、自身と嗜好性が似ている他のユーザと知り合うことができ、新たな出会いやビジネスチャンスを得ることができる。
【0053】
また、マッチング部218は、各ユーザのユーザプロフィール情報222の所属先基本情報、及びコンテンツ視聴履歴情報を参照し、ユーザが属する業界毎の平均的な情報収集の傾向等、すなわち、どのようなコンテンツを視聴しているのか(どのような記事を閲覧しているのか)を解析する。そして、マッチング部218は、解析結果を傾向情報としてコンテンツDB23に記録するようにし、該傾向情報をユーザに提供する。この傾向情報を利用することにより、例えば、ある業界に新規参入しようとするユーザは、やみくもに情報収集するよりも効率的で情報収集することができる。
【0054】
記憶部22は、コンピュータのメモリ及びストレージによって実現される。記憶部22には、ユーザ情報221、ユーザプロフィール情報222、及び対象者プロフィール情報223が登録される。なお、記憶部22には、上述した情報以外の情報を格納してもよい。記憶部22は、本発明のプロフィールデータベースに相当する。
【0055】
コンテンツDB23は、コンピュータのストレージによって実現される。コンテンツDB23には、コンテンツ、すなわち、電子情報媒体を構成する記事、画像、楽曲、音声等と、それらを画面上に表示させる際のレイアウト情報が予め格納されている。
【0056】
通信部24は、コンピュータの通信モジュールによって実現される。通信部24は、ネットワーク11を介し、端末装置30と接続して各種のデータや情報を通信する。
【0057】
端末装置30は、プロセッサ、入力デバイス、表示デバイス、及び通信モジュールを備えるスマートフォン、タブレット型PC(パーソナルコンピュータ)、ノート型PC、デスクトップ型PC等のコンピュータからなる。端末装置30は、プロセッサが専用のアプリケーションプログラム、または一般的なWebブラウザを実行することにより、ネットワーク11を介してコンテンツ視聴装置20にアクセスし、利用登録処理、対象者登録処理、コンテンツ視聴処理、コンテンツ共有処理を実行する。
【0058】
次に、
図2は、記憶部22に保持されるユーザ情報221、ユーザプロフィール情報222、及び対象者プロフィール情報223それぞれのデータ構造の一例を示している。
【0059】
ユーザ情報221は、利用登録処理を済ませた各ユーザに関する情報からなる。具体的には、ユーザアカウント、パスワード、基本情報、決済先情報等からなる。ユーザ情報221は、利用登録処理時に記録される。
【0060】
ユーザアカウント、及びパスワードは、ユーザがコンテンツ視聴装置20にログインするための情報である。ユーザアカウントとしては、例えば、ユーザのメールアドレスを採用できる。基本情報は、ユーザの氏名、住所、年齢、性別、連絡先等である。決済先情報は、例えば、クレジットカードの番号、銀行口座等である。
【0061】
ユーザプロフィール情報222は、ユーザ情報221に対応付けられており、利用登録処理時にその一部又は全部が記録される。そして、ユーザ自身からの入力に応じて更新される。
【0062】
ユーザプロフィール情報222は、基本情報、所属先基本情報、関心のあるジャンル、視聴履歴情報等を含む。基本情報は、ユーザ情報221の基本情報と同一の情報である。ユーザプロフィール情報222の基本情報は省略してもよい。所属先基本情報は、ユーザが属する組織(企業等)の名称、所在地等である。関心のあるジャンルは、予め用意されている複数の選択肢(例えば、政治、経済、国際、文化、スポーツ等)の中からユーザが選択、設定することができる。コンテンツ視聴履歴情報は、ユーザが視聴したコンテンツの履歴を表す。
【0063】
対象者プロフィール情報223は、ユーザが登録した対象者毎に作成されてユーザ情報221に関連付けられる。
【0064】
対象者プロフィール情報223は、識別情報、ユーザアカウント、基本情報、所属先基本情報、関心のあるジャンル、プロファイリング結果としての属性等を含み、その一部は、対象者登録処理時に記録され、ユーザからの入力やプロファイリング結果に応じて更新される。
【0065】
識別情報は、ユーザが対象者を識別するための、例えば、ニックネーム等である。ユーザアカウントは、対象者がコンテンツ視聴装置20のユーザであり、対象者を登録するユーザが該対象者のユーザアカウントを把握して入力した場合に記録される。なお、記憶部22に記録されている各ユーザのユーザ情報221と対象者プロフィール情報223とを登録部211が照合して対象者がユーザであると確認できた場合、対象者を登録したユーザからの入力を待つことなく、登録部211が、対象者プロフィール情報223に該対象者のユーザアカウントを記録するようにしてもよい。
【0066】
基本情報は、対象者の氏名、住所、年齢、性別、連絡先等である。所属先基本情報は、対象者が属する組織(企業等)の名称、住所、連絡先等である。関心のあるジャンルは、予め用意されている複数のコンテンツのジャンルについての選択肢(例えば、コンテンツが記事である場合は、そのジャンルとしての政治、経済、国際、文化、スポーツ等)の中から対象者が関心のあるジャンルをユーザが推測して選択、設定することができる。プロファイリング結果としての属性には、プロファイリング部215による対象者の属性の推測結果が記録される。
【0067】
<コンテンツ視聴システム10による動作>
次に、
図3は、コンテンツ視聴システム10による対象者登録処理の一例を説明するシーケンス図である。
【0068】
はじめに、ユーザが端末装置30を用い、ネットワーク11を介してコンテンツ視聴装置20にログインを行い、対象者登録を要求するための所定の操作を行う(ステップS1)。次に、この操作に応じ、コンテンツ視聴装置20の表示制御部213が、ユーザがコミュニケーションの相手となり得る1人以上の対象者のプロフィール情報を入力するための対象者登録画面100(
図4)を端末装置30に表示させる(ステップS11)。
【0069】
図4は、端末装置30に表示される対象者登録画面100の表示例を示している。
【0070】
対象者登録画面100には、対象者プロフィール情報(識別情報、ユーザアカウント、基本情報、所属先基本情報、関心のあるジャンル、及びプロファイリング属性)を入力するための入力欄101、入力欄101に入力した内容を登録するための「登録」ボタン102、及び対象者を追加するための「対象者追加」ボタン103が設けられている。ユーザは、入力欄101に対して、対象者プロフィール情報の各情報を分かる範囲で入力し、「登録」ボタン102を操作することにより1人分の対象者プロフィール情報の登録を指示することができる。さらに、ユーザは、「対象者追加」ボタン103を操作することにより、新たな対象者登録画面100を追加表示させることができる。
【0071】
図3に戻る。端末装置30に表示された対象者登録画面100において、ユーザが対象者プロフィール情報を入力して「登録」ボタン102を操作すると(ステップS2)、この操作に応じ、コンテンツ視聴装置20の登録部211が、ユーザのユーザ情報221に関連付けて新たな対象者プロフィール情報223を作成して記憶部22に記録させる(ステップS12)。以上で、対象者登録処理は終了される。
【0072】
以上に説明した対象者登録処理によれば、ユーザはコミュニケーションの相手となり得る1人以上の対象者のプロフィール情報をコンテンツ視聴装置20に登録することができる。これにより、ユーザは、後述するコンテンツ視聴処理において、対象者を選択、設定することができる。
【0073】
また、ユーザは、上述した対象者登録処理を再度行うことにより、登録済みの対象者プロフィール情報223を追加したり、更新したりすることができる。
【0074】
次に、
図5は、コンテンツ視聴システム10によるコンテンツ視聴処理の一例を説明するシーケンス図である。
【0075】
該コンテンツ視聴処理の前提として、ユーザは上述した対象者登録処理により1人以上の対象者に関する対象者プロフィール情報223をコンテンツ視聴装置20に登録済みであるとする。
【0076】
はじめに、ユーザが端末装置30を用い、ネットワーク11を介してコンテンツ視聴装置20にログインを行い、コンテンツの種類を指定して視聴を要求するための所定の操作を行う(ステップS31)。いまの場合、コンテンツの種類として、電子情報媒体の記事を指定したものとする。ただし、ユーザがコンテンツの種類を指定しなくてもよい。その場合、全種類のコンテンツが検索の対象となる。
【0077】
次に、ユーザの操作に応じ、コンテンツ視聴装置20のコンテンツ検索部212が、コンテンツDB23から検索条件の初期値(例えば、最新のもの)を満たすコンテンツを検索、取得する(ステップS51)。次に、表示制御部213が、コンテンツ検索部212によって検索されたコンテンツを含んで構成されたコンテンツ一覧画面300(
図6)を端末装置30に表示させる(ステップS52)。
【0078】
図6は、端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面300の表示例を示している。該表示例は、紙媒体と同様にコンテンツ(記事)が配置された紙面レイアウトである。コンテンツ一覧画面300には、複数のコンテンツが配置されており、隣接するコンテンツどうしの区切りが明確となるように、各コンテンツが枠301で囲まれている。
【0079】
また、コンテンツ一覧画面300には、「対象者設定」ボタン302、及び「抽出条件設定」ボタン303が設けられている。「対象者設定」ボタン302は、ユーザ自身が登録した対象者の中から、適した記事を強調表示させる対象者を選択、設定するための対象者設定画面(不図示)を端末装置30に表示させるものである。
【0080】
「抽出条件設定」ボタン303は、ユーザが抽出条件(記事の抽出期間、ジャンル、地域等)を選択、設定するための抽出条件設定画面(不図示)を端末装置30に表示させるものである。
【0081】
図5に戻る。端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面300(
図6)にて、ユーザが「対象者設定」ボタン302、及び「抽出条件設定」ボタン303を順次操作して対象者、及び抽出条件を選択、設定すると(ステップS32)、この操作に応じ、コンテンツ視聴装置20のコンテンツ検索部212が、該対象者に対応する対象者プロフィール情報223を基に検索条件を設定する(ステップS53)。次に、コンテンツ検索部212が、ユーザによって設定された抽出条件、及び設定した検索条件に従い、コンテンツDB23からコンテンツ(記事)を検索し、検索したコンテンツを含む電子情報媒体の頁を取得する(ステップS54)。次に、表示制御部213が、検索されたコンテンツを含んで構成された電子情報媒体の頁であって、各コンテンツを枠で囲み、検索されたコンテンツを囲む枠を強調表示したコンテンツ一覧画面310(
図7)を端末装置30に表示させる(ステップS55)。
【0082】
図7は、端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面310の表示例を示している。該表示例は、紙媒体と同様にコンテンツ(記事)が配置された紙面レイアウトである。コンテンツ一覧画面310には、ユーザによって設定された対象者の識別情報(同図の場合、対象者Aさん、Bさん)を示す対象者表示欄311が設けられている。対象者の識別情報を囲む枠と該対象者に適したコンテンツを囲む枠とは同じ表示形式で表示される。同図の場合、例えば、対象者の識別情報「Aさん」を囲む枠312と「Aさん」に適したコンテンツを囲む枠313とは同じ表示形式(同図の場合は点線)で表示されている。また例えば、対象者の識別情報「Bさん」を囲む枠314と「Bさん」に適したコンテンツを囲む枠315とは同じ表示形式(同図の場合は点線)で表示されている。これにより、ユーザは、どの記事がどの対象者に適しているのかを容易に把握することができる。
【0083】
なお、コンテンツ一覧画面310には、コンテンツとしての記事の他、広告を配置してもよい。該広告には、対応するWebページへのリンク情報を対応付けておき、ユーザが広告に対してタッチ等の操作を行った場合、端末装置30にてブラウザを起動して、当該Webページを表示するようにしてもよい。
【0084】
図8は、端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面310の他の表示例を示している。該他の表示例は、コンテンツとしての電子情報媒体の記事をジャンル毎に羅列したものである。該他の表示例においても、
図7の表示例と同様に、ユーザによって設定された対象者の識別情報(同図の場合、Aさん、Bさん)を表示する対象者表示欄311が設けられている。また、対象者の識別情報を囲む枠312,314と対象者に適したコンテンツを囲む枠313,315とを同じ表示形式で表示している。これにより、ユーザは、どのコンテンツがどの対象者に適しているのかを容易に把握することができる。
【0085】
なお、
図7又は
図8に示されたコンテンツ一覧画面310に対する操作の変形例として、例えば、対象者表示欄311に表示されている対象者を選択した場合に、選択された対象者に適したコンテンツを囲む枠313,315の輝度を上げたり、点滅させたりしてもよい。
【0086】
以上で、コンテンツ視聴処理は終了される。コンテンツ視聴処理によれば、ユーザは、自身が設定した抽出条件と、自身が選択した対象者のプロフィール情報に基づいて設定された検索条件によって絞り込まれたコンテンツを容易に把握することができ、そのコンテンツを視聴することにより、対象者とのコミュニケーションの話題となり得る情報を速やかに収集することができる。また、(1)対象者との実際のコミュニケーション、(2)ユーザ入力又はプロファイリング部による当該対象者のプロフィールの更新、が繰り返されることにより、より精度の高いプロフィールが作成され、より適切な話題が提供できるようになる。
【0087】
次に、
図9は、コンテンツ視聴システム10によるコンテンツ共有処理の一例を説明するシーケンス図である。
【0088】
該コンテンツ共有処理は、端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面310の記事をユーザが他者(本実施の形態では、対象者)と共有するための処理であり、上述したコンテンツ視聴処理に継続して実行され得る。
【0089】
始めに、端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面310を構成するコンテンツのうち、ユーザが他者と共有したいコンテンツを画面上で選択し、所定の操作(例えば、右クリックメニューから選択)によってコンテンツ共有を指示する操作及び課金先を選択する操作を行う(ステップS33)。
【0090】
ここで、課金先とは、ユーザによって選択されたコンテンツをユーザ以外の他者が閲覧することに対する対価の請求先であり、初期値としてユーザ本人が選択されている。ただし、ユーザがコンテンツを共有したい他者が対象者として登録済みであり、且つ、該対象者がコンテンツ視聴装置20のユーザである場合、ユーザである該対象者のユーザ情報221には決済先情報が含まれているので、課金先として、ユーザである該対象者を選択できるようにしてもよい。
【0091】
これらの操作に応じ、次に、コンテンツ視聴装置20のコンテンツ管理部214が、選択されたコンテンツを視聴するための共有用URLを発行し(ステップS55)、表示制御部213が、発行された共有用URLを端末装置30の画面上に表示する(ステップS56)。
【0092】
次に、ユーザは、端末装置30の画面上に表示された共有用URLをコピーして、電子メールの文面にペーストし、コンテンツを共有したい他者宛に電子メールを送信する(ステップS34)。電子メールを受信した他者は、共有用URLにアクセスすることにより、ユーザが選択したコンテンツを視聴することができる。もちろん、共有用URLの送信方法は電子メールに限らず、SNS(Social Networking Service)、メッセージ等他の手段を用いてもよい。そして、実際に他者が共有用URLに基づいてコンテンツを視聴した場合、コンテンツ管理部214が、他者がコンテンツを視聴した旨とその視聴日時等をユーザに通知するようにしてもよい。なお、課金先が該他者(対象者)とされていた場合、該対象者がコンテンツを視聴する際に課金の承諾を得るようにしてもよい。以上で、コンテンツ共有処理は終了される。
【0093】
コンテンツ共有処理によれば、端末装置30に表示されたコンテンツ一覧画面310を構成するコンテンツのうち、例えば、対象者Aさんに適するコンテンツを対象者Aさんと共有することができ、対象者Aさんから感謝されることが期待でき、対象者Aさんとよりコミュニケーションを深めることができる。
【0094】
なお、本実施形態では、コンテンツの利用希望者に対して利用登録処理を行うことを前提としたが、利用登録処理は必須ではなく、利用登録せずともコンテンツ視聴可能にしてもよい。この場合、例えば、対象者プロフィール情報を利用希望者に入力させ、この対象者に適切なコンテンツ提示することは可能である。
【0095】
本実施形態のコンテンツ視聴装置20は、典型的には例えばWebページとして各種の画面を用意し、端末装置30のWebブラウザに表示させることができる。しかし、この態様に限られない。例えば、端末装置30に各種の画面を備える専用アプリケーションをインストールしてもよい。この場合、コンテンツ視聴装置20は、コンテンツとそのレイアウトのデータを端末装置30に送信するだけで、端末装置30の専用アプリケーションに各種の画面を表示させることができる。すなわち、本発明のコンテンツ視聴装置は、端末装置に画面を表示させることができる様々な態様も含むことができる。
【0096】
本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、さらに様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態や変形例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある変形例の一部を他の変形例に置き換えたり、変形例を組み合わせたりすることが可能である。
【0097】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0098】
10・・・コンテンツ視聴システム、11・・・ネットワーク、20・・・コンテンツ視聴装置、21・・・処理部、211・・・登録部、212・・・コンテンツ検索部、213・・・表示制御部、214・・・コンテンツ管理部、215・・・プロファイリング部、216・・・プロフィール更新部、217・・・話題提案部、218・・・マッチング部、22・・・記憶部、221・・・ユーザ情報、222・・・ユーザプロフィール情報、223・・・対象者プロフィール情報、24・・・通信部、30・・・端末装置、100・・・対象者登録画面、300・・・コンテンツ一覧画面、310・・・コンテンツ一覧画面
【要約】
【課題】 コミュニケーションの相手に応じた適切な話題となり得る情報を、新聞、雑誌等の情報媒体から効率的に収集する。
【解決手段】 コンテンツ視聴装置は、コミュニケーションの相手となり得る人としてユーザが登録した対象者に関する対象者プロフィール情報が格納されたプロフィールデータベースと、前記ユーザが予め登録した前記対象者の中から前記ユーザが選択した対象者に関する前記対象者プロフィール情報に基づいて検索条件を設定し、前記検索条件に従って前記ユーザが選択した前記対象者に適するコンテンツをコンテンツデータベースから検索するコンテンツ検索部と、検索された前記コンテンツを強調表示したコンテンツ一覧画面を前記ユーザが用いる端末装置に表示させる表示制御部と、を備える。
【選択図】
図1