(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】高速の遠心混合(centrifugal mixing)デバイスおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
B01F 29/90 20220101AFI20220804BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220804BHJP
A61P 35/00 20060101ALN20220804BHJP
A61P 43/00 20060101ALN20220804BHJP
【FI】
B01F29/90
A61K45/00
A61P35/00
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2016525925
(86)(22)【出願日】2014-10-21
(86)【国際出願番号】 US2014061481
(87)【国際公開番号】W WO2015061256
(87)【国際公開日】2015-04-30
【審査請求日】2017-10-20
【審判番号】
【審判請求日】2021-02-24
(32)【優先日】2013-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514182366
【氏名又は名称】タイム,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン,スティーブン
【合議体】
【審判長】河本 充雄
【審判官】関根 崇
【審判官】後藤 政博
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-276592(JP,A)
【文献】特開2011-50814(JP,A)
【文献】実開昭58-183248(JP,U)
【文献】特開昭64-2554(JP,A)
【文献】特開2005-95573(JP,A)
【文献】特開2004-243158(JP,A)
【文献】国際公開第2013/109610(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F29/90
A61J3/00
A61K9/00
A61K45/00
A61K47/00
A61P35/00
A61P43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心混合デバイスであって、
モータにより第1の軸を中心としてシャフト組立体を回転させるようにするためにモータに動作可能に結合されるように構成される、第1の軸に沿って細長であるシャフト組立体と、
前記シャフト組立体に回転可能に結合され、その結果、前記シャフト組立体を基準として前記第1の軸を中心として回転するように構成されるタレットであって、前記タレットが、第1の支持体と、第2の軸を中心として回転するように前記シャフト組立体の第1の側において前記第1の支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタと、第3の軸を中心として回転するように前記シャフト組立体の第2の側において前記第1の支持体に回転可能に結合される第2のキャニスタと、前記第1の軸に沿って前記第1の支持体から離間される第2の支持体と、を有し、前記第1および第2のキャニスタが前記第1の支持体および前記第2の支持体の両方に回転可能に結合され、前記第2の支持体は、各キャニスタの回転方向における前記第1および第2のキャニスタのそれぞれの外側表面の少なくとも一部を取り囲む、タレットと、
を備え、
前記タレットが、前記第1の軸を中心として第1の回転方向に回転するように構成され、前記第1および第2のキャニスタの各々が、それぞれ前記第2および第3の軸を中心として、前記第1の回転方向の反対の第2の回転方向に回転するように構成される、
遠心混合デバイス。
【請求項2】
前記第1のキャニスタが第1のキャニスタプーリを含み、前記第2のキャニスタが第2のキャニスタプーリを含み、前記シャフト組立体が、前記第1の軸に沿って細長であるシャフトボディと、前記第1のキャニスタプーリと前記第2のキャニスタプーリとの間で前記シャフトボディに対して固定される第1のシャフトプーリとを有し、
前記混合デバイスが、前記第1のシャフトプーリと、前記第1および第2のキャニスタプーリとに接続される第1の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータにより前記第1のシャフトプーリが前記第1の軸を中心として回転するときに、前記第1の駆動ベルトが前記第1および第2のキャニスタプーリを駆動して前記第1および第2のキャニスタをそれぞれ前記第2および第3の軸を中心として回転させるようになる、
請求項1に記載の遠心混合デバイス。
【請求項3】
遠心混合デバイスであって、
シャフト組立体であって、
モータが第1の軸を中心として前記シャフト組立体を回転させるようにするために前記モータに動作可能に結合されるように構成される、第1の軸に沿って細長であるシャフトボディ、および
前記シャフトボディに対して強固に固定される第1のシャフトプーリ
を有するシャフト組立体と、
前記シャフトボディに回転可能に結合されるタレットであって、
第1のキャニスタプーリを有しかつ第2の軸を中心として回転可能である第1のキャニスタ、
第2のキャニスタプーリを有しかつ第3の軸を中心として回転可能である第2のキャニスタ、並びに、
第1の支持体および第2の支持体、
を有し、前記第1のキャニスタが前記シャフト組立体の第1の側において前記第1および第2の支持体に回転可能に結合され、前記第2のキャニスタが前記シャフト組立体の第2の側において前記第1および第2の支持体に回転可能に結合され、前記第2の支持体は、各キャニスタの回転方向における前記第1および第2のキャニスタのそれぞれの外側表面の少なくとも一部を取り囲む、タレットと
前記第1のシャフトプーリと、前記第1のキャニスタプーリと、前記第2のキャニスタプーリとに接続される第1の駆動ベルトであって、その結果、前記モータにより前記シャフト組立体が回転することにより、前記第1および第2のキャニスタがそれぞれ前記第2の軸および第3の軸を中心として回転するようになる、第1の駆動ベルトと
を備え、
前記第1のシャフトプーリ、前記第1のキャニスタプーリおよび前記第2のキャニスタプーリの各々が、前記モータにより前記第1の軸を中心として前記シャフト組立体を回転させるときに前記第1および第2のキャニスタ内で保持される材料に対して少なくとも600gの加速度を加えるように、サイズ決定される、
遠心混合デバイス。
【請求項4】
前記モータによる前記シャフト組立体の回転により、(i)前記タレットが前記第1の軸を中心として第1の回転方向に回転し、(ii)前記第1および第2のキャニスタの各々が、それぞれ前記第2の軸および第3の軸を中心として、前記第1の回転方向の反対の第2の回転方向に回転する、請求項3に記載の遠心混合デバイス。
【請求項5】
前記第1のシャフトプーリが前記第1のキャニスタプーリと前記第2のキャニスタプーリとの間で前記シャフトボディに対して固定される、請求項3に記載の遠心混合デバイス。
【請求項6】
前記第1のキャニスタが第1のキャニスタプーリを有し、前記第2のキャニスタが第2のキャニスタプーリを有し、
(i)前記第1のキャニスタが前記第1の支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタシャフトを含み、(ii)前記第2のキャニスタが前記第1の支持体に回転可能に結合される第2のキャニスタシャフトを含み、(iii)前記第1のキャニスタプーリが前記第1のキャニスタシャフトに対して強固に固定され、前記第2のキャニスタプーリが前記第2のキャニスタシャフトに対して強固に固定される、請求項1又は3に記載の遠心混合デバイス。
【請求項7】
(i)前記第1のキャニスタが第1の着脱自在の容器を含み、(ii)前記第2のキャニスタが第2の着脱自在の容器を含み、(iii)前記第1および第2の容器の各々が少なくとも2つの材料を保持するように構成される、請求項1に従属する請求項6に記載の遠心混合デバイス。
【請求項8】
前記シャフト組立体が、前記第1の軸に沿って細長であるシャフトボディと、前記シャフトボディに対して固定される第1のシャフトプーリとを有し、
前記タレットが第1のテンションプーリおよび第2のテンションプーリをさらに含み、
前記第1のテンションプーリが前記第1のシャフトプーリと前記第1のキャニスタプーリとの間で前記第1の支持体によって支持され、
前記第2のテンションプーリが前記第1のシャフトプーリと前記第2のキャニスタプーリとの間で前記第1の支持体によって支持され、
前記第1および第2のテンションプーリが前記第1の駆動ベルトを張力のかかった状態で維持するように構成される、
請求項1に従属する請求項6に記載の遠心混合デバイス。
【請求項9】
前記モータをさらに備える、請求項1又は3に記載の遠心混合デバイス。
【請求項10】
各キャニスタが少なくとも3つの実質的に球状の部材を備える、請求項1、又は請求項3に従属する請求項6に記載の遠心混合デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも3つの部材がセラミックで作られる、請求項10に記載の遠心混合デバイス。
【請求項12】
前記シャフト組立体が前記シャフトボディに対して強固に固定される第2のシャフトプーリをさらに含み、前記タレットが前記第2のシャフトプーリに接続されるタレットプーリをさらに含み、その結果、前記シャフト組立体の回転により前記タレットが前記第1の軸を中心として回転するようになる、請求項3に記載の遠心混合デバイス。
【請求項13】
前記シャフト組立体の回転運動を前記タレットに伝達するように構成されるトランジション部材をさらに備える、請求項12に記載の遠心混合デバイス。
【請求項14】
前記シャフト組立体が前記シャフトボディに対して固定される第2のシャフトプーリを含み、前記デバイスが、前記シャフト組立体の回転運動を前記タレットに伝達するように構成されるトランジション部材をさらに備える、請求項2に記載の遠心混合デバイス。
【請求項15】
前記トランジション部材が第1のトランジションプーリおよび第2のトランジションプーリを含み、
前記デバイスが、前記第2のシャフトプーリと、前記第1のトランジションプーリとに接続される第2の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータが前記第2のシャフトプーリを前記第1の軸を中心として回転させるときに、前記第2の駆動ベルトが前記トランジション部材を駆動し、それにより前記第1および第2のトランジションプーリが第4の軸を中心として回転するようになる、
請求項13又は14に記載の遠心混合デバイス。
【請求項16】
前記タレットが、前記第1の軸を中心として回転可能となるように前記シャフト組立体に結合されるタレットプーリを含む、請求項14に従属する請求項15に記載の遠心混合デバイス。
【請求項17】
前記第2のトランジションプーリと、前記タレットプーリとに接続される第3の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータが前記第1および第2のトランジションプーリを前記第4の軸を中心として回転させるときに、前記第3の駆動ベルトが前記タレットプーリを駆動し、それにより、前記タレットが前記第1の軸を中心として回転するようになる、請求項16、又は請求項13に従属する請求項15に記載の遠心混合デバイス。
【請求項18】
前記タレットプーリ、前記第1および第2のトランジションプーリ、前記第1および第2のシャフトプーリ、ならびに、前記第1および第2のキャニスタプーリの各々が、前記モータが前記シャフト組立体を回転させるときに前記第1および第2のキャニスタ内で保持される材料に少なくとも600g又は約691gの加速度を加えるように、個別の直径を有する、請求項17に記載の遠心混合デバイス。
【請求項19】
前記シャフト組立体の回転により、(i)前記タレットが前記第1の軸を中心として第1の回転速度で回転し、(ii)前記第1および第2のキャニスタの各々がそれぞれ前記第2および第3の軸を中心として第2の回転速度で回転する、請求項1に記載の遠心混合デバイス。
【請求項20】
前記キャニスタの一方または両方が少なくとも2つの異なる粒子状物質を含む、請求項1に記載の遠心混合デバイス。
【請求項21】
前記キャニスタの一方または両方が、2つ以上の活性薬剤成分を個々に含むパーティクルを有する粒子状物質を含む、請求項1に記載の遠心混合デバイス。
【請求項22】
シャフト組立体および前記シャフト組立体に結合されるタレットを有する遠心混合デバイスを提供するステップであって、前記タレットが、前記シャフト組立体によって画定される第1の軸を中心として回転可能である第1および第2の支持体と、第2および第3の軸を中心として第1および第2のキャニスタのそれぞれが回転すると共に前記第2の支持体が各キャニスタの回転方向における当該第1および第2のキャニスタの外側表面の少なくとも一部を取り囲むように前記第1および第2の支持体の両方に回転可能に結合される第1および第2のキャニスタとを有する、ステップと、
少なくとも3つの実質的に球状の部材と、第1の粒子状物質と、少なくとも第2の粒子状物質とを前記第1および第2のキャニスタ内に配置するステップと、
前記タレットを前記第1の軸を中心として第1の方向に第1の回転速度で回転させるステップと、
前記第1および第2のキャニスタの各々を前記第2および第3の軸を中心として前記第1の方向と反対の第2の方向に第2および第3の回転速度で回転させるステップと、
前記タレットが前記第1の回転速度で回転しかつ前記第1および第2のキャニスタの各々が前記第2および第3の回転速度で回転するときに内側の表面に対して実質的に一定の力を加えるようにするために各部材を前記第1および第2のキャニスタ内の内側表面に接触させるステップと、
前記第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方の粒子を他の粒子によって含浸されるようにするために前記第1および第2の粒子を前記部材と内側表面との間で移動させるステップと
を含む方法。
【請求項23】
前記タレットおよび前記第1のキャニスタの前記回転がその中身に少なくとも600g又は約691gの加速度を加える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の回転ステップが、前記タレットを前記第1の軸を中心として約100rpmから約1750rpmの間の第1の回転速度で回転させるステップを含み、前記第2の回転ステップが、前記第1のキャニスタを前記第2の軸を中心として約140rpmから約2550rpmの間の第2の回転速度で回転させるステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の回転ステップが、前記タレットを前記第1の軸を中心として約1750rpmの第1の回転速度で回転させるステップを含み、前記第2の回転ステップが、前記第1のキャニスタを前記第2の軸を中心として約2500rpmの第2の回転速度で回転させるステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記第1および第2のキャニスタをそれぞれ前記第2および第3の軸を中心として回転させるために第1の駆動ベルトを用いて前記第1および第2のキャニスタを駆動するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記接触させるステップが、前記内側表面の底部から前記内側表面の頂部まで延在する部材のカラムを形成するように各部材を前記内側の表面に接触させるステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が活性薬剤成分を含む、請求項20に記載の遠心混合デバイス。
【請求項29】
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つには、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-Tyr(TBU)-アリルエステルHCl、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]マロン酸ベンジル、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome HCl、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシンメチルエステルHCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr(3,5-I2)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO2)-OH、α-メチル-L-チロシン、α-メチル-D-チロシン、または、α-メチル-DL-チロシンが含まれる、請求項28に記載の遠心混合デバイス。
【請求項30】
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が、メラニン、メラニンプロモーター、または、それらの組み合わせを含む、請求項29に記載の遠心混合デバイス。
【請求項31】
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質がメラニンを含む、請求項29に記載の遠心混合デバイス。
【請求項32】
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が、メラニンプロモーターを含み、
前記メラニンプロモーターが、メトキサレン、メラノタンII、または、それらの組み合わせである、請求項
29に記載の遠心混合デバイス。
【請求項33】
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つには、α-メチル-DL-チロシンが含まれ、前記粒子状物質のうちの少なくとも1つには、タモキシフェン、トレミフェン、フルベストラント、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、メシル酸イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ボスチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、テムシロリムス、エベロリムス、バンデタニブ、ベムラフェニブ、クリゾチニブ、ボリノスタット、ロミデプシン、ベキサロテン、アリトレチノイン、トレチノイン、ボルテゾミブ、カーフィルゾミブ、プララトレキサート、ソラフェニブ、スニチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、カボザンチニブ、デニロイキン・ディフティトックス、ジブ-アフリベルセプト、シスプラチン、シスプラチナム、(シス-ジアミンジクロロ白金(II))、カルボプラチン、オキサリプラチン、ベンジルイソチオシアナート、アセチルコリン、または、ジヒドロテストステロン(DHT)が含まれる、請求項28に記載の遠心混合デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2013年10月22日に出願された米国特許出願第14/059,837号の利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本発明は、概して、遠心混合デバイス、これらの遠心混合デバイスを使用する方法、および、これらの方法によって作られる混合物に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]遠心処理デバイスは、液体を分離するのにおよび/または様々な物体の表面を仕上げるか、またはその他では滑らかにするのに使用されてきた。これらの処理デバイスのうちのいくつかは、外側容器と、外側容器の軸を中心として回転させられる、外側容器内にあるタレット(turret)とを有する。タレットが、外側容器の軸を中心としてタレットが回転するときにそれ自体の軸を中心として回転する少なくとも1つの内側容器を含む。具体的には、タレットが外側容器の軸を中心として回転させられるときに、内側容器と外側容器との間の摩擦力が内側容器をタレットの回転方向とは反対の回転方向に回転させる。このような処理デバイスの内側容器の中身は、重力に付随する加速度(「g」)の数百倍の加速度を受ける。これらのデバイスは物体を仕上げるのにおよび/または液体を分離するのに有用であるが、その中身に加えられる加速度を増大させることにより、薬剤などの粒子状物質を処理するなどの用途でのその有用性が改善され得る。さらに、混合デバイスの中身に実質的に同じ力および加速度を作用させるような、この種類のデバイスが必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]本発明は、具体的には粒子状物質の混合物を繰り返し形成することができるような、遠心混合デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本発明の特定の実施形態によると、遠心混合デバイスが、モータにより第1の軸を中心としてシャフト組立体を回転させるようにするためにモータに動作可能に結合されるように構成される、第1の軸に沿って細長であるシャフト組立体を備える。デバイスがシャフト組立体に回転可能に結合されるタレットをさらに備え、結果的に、このタレットはシャフト組立体を基準として第1の軸を中心として回転するように構成される。タレットが、第1の支持体と、第2の軸を中心として回転するようにシャフト組立体の第1の側において第1の支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタ(canister)と、第3の軸を中心として回転するようにシャフト組立体の第2の側において第1の支持体に回転可能に結合される第2のキャニスタとを含むことができる。タレットが第1の軸を中心として第1の回転方向に回転するように構成され得、第1および第2のキャニスタの各々がそれぞれ第2および第3の軸を中心として第1の回転方向の反対の第2の回転方向に回転するように構成される。
【0006】
[0006]他の実施形態によると、遠心混合デバイスが、第1の軸に沿って細長であり、モータにより第1の軸を中心としてシャフト組立体を回転させるようにするためにモータに動作可能に結合されるシャフトボディと、シャフトボディに対して強固に固定される第1のシャフトプーリ(shaft pulley)とを含むシャフト組立体を備える。デバイスが、第1のキャニスタプーリ(canister pulley)を有して第2の軸を中心として回転可能である第1のキャニスタと、第2のキャニスタプーリを有して第3の軸を中心として回転可能である第2のキャニスタとを含む、シャフトボディに回転可能に結合されるタレットをさらに備える。デバイスが、第1のシャフトプーリと、第1のキャニスタプーリと、第2のキャニスタプーリとに接続される第1の駆動ベルトをさらに備え、その結果、モータによりシャフト組立体が回転することで第1および第2のキャニスタがそれぞれ第2および第3の軸を中心として回転するようになる。第1のシャフトプーリ、第1のキャニスタプーリおよび第2のキャニスタプーリの各々は、モータにより第1の軸を中心としてシャフト組立体を回転させるときに第1および第2のキャニスタ内で保持される材料に対して少なくとも600gの加速度を加えるように、サイズ決定される。
【0007】
[0007]本発明の他の態様によると、デバイスを動作させる方法が、シャフト組立体およびシャフト組立体に結合されるタレットを有する遠心混合デバイスを提供するステップであって、タレットが、シャフト組立体によって画定される第1の軸を中心として回転可能である支持体と、第2の軸を中心として第1のキャニスタを回転させるように支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタとを有する、ステップと、少なくとも3つの実質的に球状の部材と、第1の粒子状物質と、少なくとも第2の粒子状物質とを上記第1のキャニスタ内に配置するステップと、タレットを第1の軸を中心として第1の方向に第1の回転速度で回転させるステップと、第1のキャニスタを第2の軸を中心として第1の方向と反対の第2の方向に第2の回転速度で回転させるステップと、タレットが第1の回転速度で回転しかつ第1のキャニスタが第2の回転速度で回転するときに内側の表面に対して実質的に一定の力を加えるようにするために各部材を第1のキャニスタ内の内側表面に接触させるステップと、第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方の粒子を他の粒子によって含浸されるようにするために第1および第2の粒子を部材と内側表面との間で移動させるステップとを含むことができる。
【0008】
[0008]さらに、本発明によるプロセスによって調製される薬剤組成が提供される。
【0009】
本発明の実施形態は、例えば以下の通りである。
[実施形態1]
遠心混合デバイスであって、
モータにより第1の軸を中心としてシャフト組立体を回転させるようにするためにモータに動作可能に結合されるように構成される、第1の軸に沿って細長であるシャフト組立体と、
前記シャフト組立体に回転可能に結合され、その結果、前記シャフト組立体を基準として前記第1の軸を中心として回転するように構成されるタレットであって、前記タレットが、第1の支持体と、第2の軸を中心として回転するように前記シャフト組立体の第1の側において前記第1の支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタと、第3の軸を中心として回転するように前記シャフト組立体の第2の側において前記第1の支持体に回転可能に結合される第2のキャニスタとを有する、タレットと、
を備え、
前記タレットが、前記第1の軸を中心として第1の回転方向に回転するように構成され、前記第1および第2のキャニスタの各々が、それぞれ前記第2および第3の軸を中心として、前記第1の回転方向の反対の第2の回転方向に回転するように構成される、
遠心混合デバイス。
[実施形態2]
前記第1のキャニスタが第1のキャニスタプーリを含み、前記第2のキャニスタが第2のキャニスタプーリを含み、前記シャフト組立体が、前記第1の軸に沿って細長であるシャフトボディと、前記第1のキャニスタプーリと前記第2のキャニスタプーリとの間で前記シャフトボディに対して固定される第1のシャフトプーリとを有し、
前記混合デバイスが、前記第1のシャフトプーリと、前記第1および第2のキャニスタプーリとに接続される第1の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータにより前記第1のシャフトプーリが前記第1の軸を中心として回転するときに、前記第1の駆動ベルトが前記第1および第2のキャニスタプーリを駆動して前記第1および第2のキャニスタをそれぞれ前記第2および第3の軸を中心として回転させるようになる、
実施形態1に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態3]
前記タレットが前記第1の軸に沿うって前記第1の支持体から離間される第2の支持体をさらに含み、前記第1および第2のキャニスタが前記第1の支持体および前記第2の支持体の両方に回転可能に結合される、実施形態2に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態4]
(i)前記第1のキャニスタが前記第1の支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタシャフトを含み、(ii)前記第2のキャニスタが前記第1の支持体に回転可能に結合される第2のキャニスタシャフトを含み、(iii)前記第1のキャニスタプーリが前記第1のキャニスタシャフトに対して強固に固定され、前記第2のキャニスタプーリが前記第2のキャニスタシャフトに対して強固に固定される、実施形態3に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態5]
(i)前記第1のキャニスタが第1の着脱自在の容器を含み、(ii)前記第2のキャニスタが第2の着脱自在の容器を含み、(iii)前記第1および第2の容器の各々が少なくとも2つの材料を保持するように構成される、実施形態4に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態6]
前記タレットが第1のテンションプーリおよび第2のテンションプーリをさらに含み、
前記第1のテンションプーリが前記第1のシャフトプーリと前記第1のキャニスタプーリとの間で前記第1の支持体によって支持され、
前記第2のテンションプーリが前記第1のシャフトプーリと前記第2のキャニスタプーリとの間で前記第1の支持体によって支持され、
前記第1および第2のテンションプーリが前記第1の駆動ベルトを張力のかかった状態で維持するように構成される、
実施形態4に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態7]
前記シャフト組立体が前記シャフトボディに対して固定される第2のシャフトプーリを含み、前記デバイスが、前記シャフト組立体の回転運動を前記タレットに伝達するように構成されるトランジション部材をさらに備える、実施形態2に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態8]
前記トランジション部材が第1のトランジションプーリおよび第2のトランジションプーリを含み、
前記デバイスが、前記第2のシャフトプーリと、前記第1のトランジションプーリとに接続される第2の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータが前記第2のシャフトプーリを前記第1の軸を中心として回転させるときに、前記第2の駆動ベルトが前記トランジション部材を駆動し、それにより前記第1および第2のトランジションプーリが第4の軸を中心として回転するようになる、
実施形態7に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態9]
前記タレットが、前記第1の軸を中心として回転可能となるように前記シャフト組立体に結合されるタレットプーリを含む、実施形態8に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態10]
前記第2のトランジションプーリと、前記タレットプーリとに接続される第3の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータが前記第1および第2のトランジションプーリを前記第4の軸を中心として回転させるときに、前記第3の駆動ベルトが前記タレットプーリを駆動し、それにより、前記タレットが前記第1の軸を中心として回転するようになる、実施形態9に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態11]
前記タレットプーリ、前記第1および第2のトランジションプーリ、前記第1および第2のシャフトプーリ、ならびに、前記第1および第2のキャニスタプーリの各々が、前記モータが前記シャフト組立体を回転させるときに前記第1および第2のキャニスタ内で保持される材料に少なくとも600gの加速度を加えるように、個別の直径を有する、実施形態10に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態12]
前記タレットプーリ、前記第1および第2のトランジションプーリ、前記第1および第2のシャフトプーリ、ならびに、前記第1および第2のキャニスタプーリの各々が、前記モータが前記シャフト組立体を回転させるときに前記第1および第2のキャニスタ内で保持される材料に約691gの加速度を加えるように、個別の直径を有する、実施形態10に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態13]
前記モータをさらに備える、実施形態1に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態14]
各キャニスタが少なくとも3つの実質的に球状の部材を備える、実施形態1に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態15]
前記少なくとも3つの部材がセラミックで作られる、実施形態14に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態16]
前記シャフト組立体の回転により、(i)前記タレットが前記第1の軸を中心として第1の回転速度で回転し、(ii)前記第1および第2のキャニスタの各々がそれぞれ前記第2および第3の軸を中心として第2の回転速度で回転する、実施形態1に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態17]
前記キャニスタの一方または両方が少なくとも2つの異なる粒子状物質を含む、実施形態1に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態18]
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が活性薬剤成分を含む、実施形態17に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態19]
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つには、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-Tyr(TBU)-アリルエステルHCl、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]マロン酸ベンジル、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome HCl、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシンメチルエステルHCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr(3,5-I2)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO2)-OH、α-メチル-L-チロシン、α-メチル-D-チロシン、または、α-メチル-DL-チロシンが含まれる、実施形態18に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態20]
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質がα-メチル-DL-チロシンを含む、実施形態18に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態21]
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が、メラニン、メラニンプロモーター、または、それらの組み合わせを含む、実施形態19に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態22]
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質がメラニンを含む、実施形態21に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態23]
前記メラニンプロモーターが、メトキサレン、メラノタンII、または、それらの組み合わせである、実施形態22に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態24]
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つには、タモキシフェン、トレミフェン、フルベストラント、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、メシル酸イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ボスチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、テムシロリムス、エベロリムス、バンデタニブ、ベムラフェニブ、クリゾチニブ、ボリノスタット、ロミデプシン、ベキサロテン、アリトレチノイン、トレチノイン、ボルテゾミブ、カーフィルゾミブ、プララトレキサート、ソラフェニブ、スニチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、カボザンチニブ、デニロイキン・ディフティトックス、ジブ-アフリベルセプト、シスプラチン、シスプラチナム、(シス-ジアミンジクロロ白金(II))、カルボプラチン、オキサリプラチン、ベンジルイソチオシアナート、アセチルコリン、または、ジヒドロテストステロン(DHT)が含まれる、実施形態20に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態25]
前記キャニスタの一方または両方が、2つ以上の活性薬剤成分を個々に含むパーティクルを有する粒子状物質を含む、実施形態1に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態26]
遠心混合デバイスであって、
シャフト組立体であって、
モータが第1の軸を中心として前記シャフト組立体を回転させるようにするために前記モータに動作可能に結合されるように構成される、第1の軸に沿って細長であるシャフトボディ、および
前記シャフトボディに対して強固に固定される第1のシャフトプーリ
を有するシャフト組立体と、
前記シャフトボディに回転可能に結合されるタレットであって、
第1のキャニスタプーリを有しかつ第2の軸を中心として回転可能である第1のキャニスタ、および、
第2のキャニスタプーリを有しかつ第3の軸を中心として回転可能である第2のキャニスタ
を有する、タレットと
前記第1のシャフトプーリと、前記第1のキャニスタプーリと、前記第2のキャニスタプーリとに接続される第1の駆動ベルトであって、その結果、前記モータにより前記シャフト組立体が回転することにより、前記第1および第2のキャニスタがそれぞれ前記第2の軸および第3の軸を中心として回転するようになる、第1の駆動ベルトと
を備え、
前記第1のシャフトプーリ、前記第1のキャニスタプーリおよび前記第2のキャニスタプーリの各々が、前記モータにより前記第1の軸を中心として前記シャフト組立体を回転させるときに前記第1および第2のキャニスタ内で保持される材料に対して少なくとも600gの加速度を加えるように、サイズ決定される、
遠心混合デバイス。
[実施形態27]
前記モータによる前記シャフト組立体の回転により、(i)前記タレットが前記第1の軸を中心として第1の回転方向に回転し、(ii)前記第1および第2のキャニスタの各々が、それぞれ前記第2の軸および第3の軸を中心として、前記第1の回転方向の反対の第2の回転方向に回転する、実施形態26に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態28]
前記第1のシャフトプーリが前記第1のキャニスタプーリと前記第2のキャニスタプーリとの間で前記シャフトボディに対して固定される、実施形態26に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態29]
前記タレットが第1の支持体および第2の支持体をさらに含み、前記第1のキャニスタが前記シャフト組立体の第1の側において前記第1および第2の支持体に回転可能に結合され、前記第2のキャニスタが前記シャフト組立体の第2の側において前記第1および第2の支持体に回転可能に結合される、実施形態26に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態30]
(i)前記第1のキャニスタが、前記第1の支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタシャフトを含み、(ii)前記第2のキャニスタが、前記第1の支持体に回転可能に結合される第2のキャニスタシャフトを含み、(iii)前記第1のキャニスタプーリが前記第1のキャニスタシャフトに対して強固に固定され、前記第2のキャニスタプーリが前記第2のキャニスタシャフトに対して強固に固定される、実施形態29に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態31]
各キャニスタが少なくとも3つの実質的に球状の部材を備える、実施形態30に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態32]
前記シャフト組立体が前記シャフトボディに対して強固に固定される第2のシャフトプーリをさらに含み、前記タレットが前記第2のシャフトプーリに接続されるタレットプーリをさらに含み、その結果、前記シャフト組立体の回転により前記タレットが前記第1の軸を中心として回転するようになる、実施形態29に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態33]
前記シャフト組立体の回転運動を前記タレットに伝達するように構成されるトランジション部材をさらに備える、実施形態32に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態34]
前記トランジション部材が第1のトランジションプーリおよび第2のトランジションプーリを含み、前記デバイスが、前記第2のシャフトプーリと、前記第1のトランジションプーリとに接続される第2の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータが前記第2のシャフトプーリを前記第1の軸を中心として回転させるときに、前記第2の駆動ベルトが前記トランジション部材を駆動し、それにより前記第1および第2のトランジションプーリが第4の軸を中心として回転するようになる、実施形態33に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態35]
前記第2のトランジションプーリと、前記タレットプーリとに接続される第3の駆動ベルトをさらに備え、その結果、前記モータが前記第1および第2のトランジションプーリを前記第4の軸を中心として回転させるときに、前記第3の駆動ベルトが前記タレットプーリを駆動し、それにより、前記タレットが前記第1の軸を中心として回転するようになる、実施形態34に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態36]
前記タレットプーリ、前記第1および第2のトランジションプーリ、前記第1および第2のシャフトプーリ、ならびに、前・BR>L第1および第2のキャニスタプーリの各々が、前記モータが前記シャフト組立体を回転させるときに前記第1および第2のキャニスタ内で保持される材料に約691gの加速度を加えるように、サイズ決定される、実施形態34に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態37]
前記モータをさらに備える、実施形態26に記載の遠心混合デバイス。
[実施形態38]
シャフト組立体および前記シャフト組立体に結合されるタレットを有する遠心混合デバイスを提供するステップであって、前記タレットが、前記シャフト組立体によって画定される第1の軸を中心として回転可能である支持体と、第2の軸を中心として第1のキャニスタが回転するように前記支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタとを有する、ステップと、
少なくとも3つの実質的に球状の部材と、第1の粒子状物質と、少なくとも第2の粒子状物質とを前記第1のキャニスタ内に配置するステップと、
前記タレットを前記第1の軸を中心として第1の方向に第1の回転速度で回転させるステップと、
前記第1のキャニスタを前記第2の軸を中心として前記第1の方向と反対の第2の方向に第2の回転速度で回転させるステップと、
前記タレットが前記第1の回転速度で回転しかつ前記第1のキャニスタが前記第2の回転速度で回転するときに内側の表面に対して実質的に一定の力を加えるようにするために各部材を前記第1のキャニスタ内の内側表面に接触させるステップと、
前記第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方の粒子を他の粒子によって含浸されるようにするために前記第1および第2の粒子を前記部材と内側表面との間で移動させるステップと
を含む方法。
[実施形態39]
前記タレットおよび前記第1のキャニスタの前記回転がその中身に少なくとも600gの加速度を加える、実施形態38に記載の方法。
[実施形態40]
前記タレットおよび前記第1のキャニスタの前記回転がその中身に約691gの加速度を加える、実施形態38に記載の方法。
[実施形態41]
前記第1の回転ステップが、前記タレットを前記第1の軸を中心として約100rpmから約1750rpmの間の第1の回転速度で回転させるステップを含み、前記第2の回転ステップが、前記第1のキャニスタを前記第2の軸を中心として約140rpmから約2550rpmの間の第2の回転速度で回転させるステップを含む、実施形態38に記載の方法。
[実施形態42]
前記第1の回転ステップが、前記タレットを前記第1の軸を中心として約1750rpmの第1の回転速度で回転させるステップを含み、前記第2の回転ステップが、前記第1のキャニスタを前記第2の軸を中心として約2500rpmの第2の回転速度で回転させるステップを含む、実施形態38に記載の方法。
[実施形態43]
前記タレットが前記支持体に回転可能に結合される第2のキャニスタをさらに含み、その結果、前記第2のキャニスタが第3の軸を中心として回転し、前記方法が、
少なくとも3つの実質的に球状の部材と、第1の粒子状物質と、少なくとも第2の粒子状物質とを前記第2のキャニスタ内に配置するステップと、
前記第2のキャニスタを前記第3の軸を中心として前記第2の方向に第3の回転速度で回転させるステップと、
前記タレットが前記第1の回転速度で回転しかつ前記第2のキャニスタが前記第3の回転速度で回転するときに前記内側の表面に対して実質的に一定の力を加えるようにするために各部材を前記第2のキャニスタ内の内側表面に接触させるステップと、
前記第2のキャニスタによって保持される前記第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方の粒子を他の粒子によって含浸されるようにするために前記第1および第2の粒子を前記部材と内側表面との間で移動させるステップと
をさらに含む、
実施形態38に記載の方法。
[実施形態44]
前記第1および第2のキャニスタをそれぞれ前記第2および第3の軸を中心として回転させるために第1の駆動ベルトを用いて前記第1および第2のキャニスタを駆動するステップをさらに含む、実施形態43に記載の方法。
[実施形態45]
前記接触させるステップが、前記内側表面の底部から前記内側表面の頂部まで延在する部材のカラムを形成するように各部材を前記内側の表面に接触させるステップを含む、実施形態38に記載の方法。
[実施形態46]
前記粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が活性薬剤成分を含む、実施形態38に記載の方法。
[実施形態47]
プロセスによって調製される組成であって、前記プロセスが、
シャフト組立体および前記シャフト組立体に結合されるタレットを有する遠心混合デバイスを提供するステップであって、前記タレットが、前記シャフト組立体によって画定される第1の軸を中心として回転可能である支持体と、第2の軸を中心として第1のキャニスタを回転させるように前記支持体に回転可能に結合される第1のキャニスタとを有する、ステップと、
少なくとも3つの実質的に球状の部材と、第1の粒子状物質と、少なくとも第2の粒子状物質とを前記第1のキャニスタ内に配置するステップと、
前記タレットを前記第1の軸を中心として第1の方向に第1の回転速度で回転させるステップと、
前記第1のキャニスタを前記第2の軸を中心として前記第1の方向と反対の第2の方向に第2の回転速度で回転させるステップと、
前記タレットが前記第1の回転速度で回転しかつ前記第1のキャニスタが前記第2の回転速度で回転するときに前記内側の表面に対して実質的に一定の力を加えるようにするために各部材を前記第1のキャニスタ内の内側表面に接触させるステップと、
前記第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方の粒子を他の粒子によって含浸されるようにするために前記第1および第2の粒子を前記部材と内側表面との間で移動させるステップと
を含む、組成。
[0009]上記の概要さらには以下の詳細な記述は、説明のために例示の実施形態を示す添付図面と併せて読むことにより、より良く理解される。しかし、本用途が、示される正確な構成およびシステムのみに限定されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】[0010]本発明の実施形態による遠心混合デバイスを示す上方斜視図であり、遠心混合デバイスが、シャフト組立体と、シャフト組立体に結合されるモータと、シャフト組立体に回転可能に結合されるタレットとを含む。
【
図1B】[0011]
図1Aに示される遠心デバイス(centrifugal device)を示す側面図である。
【
図1C】[0012]材料を保持するように各々が構成されるタレットの第1および第2のキャニスタを示している、線1C-1Cに沿う、
図1Bに示される遠心デバイスを示す断面図である。
【
図2A】[0013]
図1Aに示されるデバイスのタレットおよびシャフト組立体を示す斜視図である。
【
図2B】[0014]
図2Aに示されるタレットおよびシャフト組立体を示す側面図である。
【
図2C】[0015]線2C-2Cに沿う、
図2Bに示されるタレットおよびシャフト組立体を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0016]本開示の一部分をなす以下の詳細な説明を参照することにより本主題がより容易に理解され得る。本明細書で特に明記しない限り、本出願に関連して使用される科学用語および技術用語は当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈により他の意味として必要されない限り、単数形の用語は複数形を含むものとし、複数形の用語は単数形を含むものとする。
【0012】
[0017]以下の説明では単に便宜的に特定の用語が使用されるが、これは限定的ではない。「右」、「左」、「下側」および「上側」という単語は参照する図面内の方向を示すものである。「近位側」および「遠位側」という単語は、それぞれ、説明される特定の構成要素に向かう方向およびそこから離れる方向を意味する。これらの用語には、上に列記した単語、その派生語、および、同様の意味の単語が含まれる。
【0013】
[0018]
図1A~1Cを参照すると、本発明による遠心混合デバイス10が、モータ14と、モータ14により第1の軸A
1を中心としてシャフト組立体18を回転させるようにするためにモータ14に動作可能に結合される、第1の軸A
1に沿って細長であるシャフト組立体18と、シャフト組立体18を基準として第1の軸A
1を中心として回転するように構成されるように、シャフト組立体18に回転可能に結合されるタレット22とを含むことができる。
図1Cに示されるように、タレット22が、第1の支持体26と、シャフト組立体18の第1の側において第1の支持体26に回転可能に結合される第1のキャニスタ30と、シャフト組立体18の第2の側において第1の支持体26に回転可能に結合される第2のキャニスタ34とを含む。示される実施形態では、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34がシャフト組立体18の反対側にある。しかし、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34がシャフト組立体18の任意の側に位置してよいこと、ならびに、遠心混合デバイス10が必要に応じて任意の数のキャニスタを含んでもよいことを認識されたい。例えば、遠心混合デバイス10は、必要に応じて、1つのキャニスタまたは2つ以上のキャニスタを含むことができる。
【0014】
[0019]継続して
図1Cを参照すると、第1のキャニスタ30が第2の軸A
2を中心として回転するように構成され、第2のキャニスタ34が第3の軸A
3を中心として回転するように構成され、これらの軸が共に第1の軸A
1に平行である。第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34の各々が、少なくとも3つの球状部材38と、第1の粒子状物質と、少なくとも第2の粒子状物質とを受けるように構成される。タレット22が、第1の軸A
1を中心として第1の回転方向に第1の回転速度で回転するように構成され、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34の各々が、それぞれ第2の軸A
2および第3の軸A
3を中心として、第1の回転方向と反対の第2の回転方向に、それぞれ第2および第3の回転速度で回転するように構成される。タレット22ならびにキャニスタ30および34が回転することで各球状部材38が各キャニスタ30および34内の内側表面に接触することから、タレット22が第1の回転速度で回転しかつ第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34が第2および第3の回転速度で回転するときに内側表面に対して実質的に一定の力が加えられる。第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34内の粒子が部材38と内側表面との間を移動し、その結果、第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方が他の粒子に含浸されるようになる。通常、より柔らかい粒子が他の粒子によって含浸される。しかし、2つの粒子のうちのより柔らかい粒子が含浸する可能性が存在することを認識されたい。この点に関して、本発明による含浸には、必須というわけではないが、1つの種類の粒子の一部が別の1つの種類の粒子の一部の中に広がることが含まれてよい。例えば、1つの種類の粒子が、別の粒子を完全に囲むかまたは部分的に囲むようにして別の1つの種類の粒子によって含浸され得る。したがって、本発明による含浸は、少なくとも2つの異なる種類の粒子がふるい分けおよびポアリング(pouring)などの通常の材料取扱い手順を実施されるときに単一の種類の粒子としての物理的特性を示すくらいに十分に混ぜ合わされるような場合に、達成される。
【0015】
[0020]遠心混合デバイス10は高い回転速度に達するように構成され、したがって、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34の中身に対して高い加速度を加えることができる。例えば、第1の回転速度は約100rpmから約1750rpmの間であってよく、第2および第3の回転速度は約140rpmから約2550rpmの間であってよい。好適には、第1の回転速度は約1750rpmであり、第2および第3の回転速度は約2500rpmである。しかし、第1、第2および第3の回転速度が互いに等しくても異なっていてもよいことを認識されたい。さらに、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34は等しい回転速度で回転することが好ましいが、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34が必要に応じて互いに異なる速度で回転するように構成されてもよいことを認識されたい。
【0016】
[0021]遠心混合デバイス10は、タレット22およびキャニスタ30および34の回転によりキャニスタ30および34の中身に少なくとも600gの加速度を加えるように、構成される。例えば、遠心混合デバイス10は、キャニスタ30および34の中身に約600gから750gの間の加速度、好適には約691gの加速度を加えるように、構成され得る。中身が受ける高い加速度と、球状部材38によって提供される実質的に一定の力とにより、遠心混合デバイス10が特定の薬剤組成を作ることが可能となる。特定の実施形態では、例えば、メラニンおよび/またはメラニンプロモーター(melanin promoter)が1つまたは複数の粒子状の抗癌剤と共に処理される。このような処理に適応し得るFDA承認の抗癌剤には、タモキシフェン、トレミフェン(Fareston(登録商標))およびフルベストラント(Faslodex(登録商標))などの選択的エストロゲン受容体モデュレータ;アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、エキセメスタン(Aromasin(登録商標))およびレトロゾール(Femara(登録商標))などのアロマターゼ阻害剤;メシル酸イマチニブ(Gleevec(登録商標))、ダサチニブ(Sprycel(登録商標))、ニロチニブ(Tasigna(登録商標))、ボスチニブ(Bosulif(登録商標))、ラパチニブ(Tykerb(登録商標))、ゲフィチニブ(Iressa(登録商標))、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、テムシロリムス(Torisel(登録商標))、エベロリムス(Afinitor(登録商標))、バンデタニブ(Caprelsa(登録商標))、ベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標))およびクリゾチニブ(Xalkori(登録商標))などのシグナル伝達阻害薬;ボリノスタット(Zolinza(登録商標))、ロミデプシン(Istodax(登録商標))、ベキサロテン(Targretin(登録商標))、アリトレチノイン(Panretin(登録商標))、トレチノイン(Vesanoid(登録商標))などの、遺伝子表現を管理する蛋白質の機能および他の細胞機能を修正する薬物;ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、カーフィルゾミブ(Kyprolis(商標))およびプララトレキサート(Folotyn(登録商標))などの、アポトーシスを受けるように癌細胞を誘導する薬物;ならびに、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、スニチニブ(Sutent(登録商標))、パゾパニブ(Votrient(登録商標))、レゴラフェニブ(Stivarga(登録商標))およびカボザンチニブ(Cometriq(商標))などの、血管形成を阻害する薬物が含まれる。本発明に適応し得る追加の抗癌剤には、デニロイキン・ディフティトックス(Ontak(登録商標))、ジブ-アフリベルセプト(Zaltrap(登録商標))、シスプラチン、シスプラチナム、(シス-ジアミンジクロロ白金(II))、カルボプラチン、オキサリプラチン、ベンジルイソチオシアナート、アセチルコリン、および、ジヒドロテストステロン(DHT:dihydrotestosterone)が含まれる。しかし、粒子状の形態で存在する他の薬物も本発明による処理に適応し得ることを認識されたい。
【0017】
[0022]次に、
図2A~2Cを参照すると、シャフト組立体18が、第1の軸A
1に沿って細長であるシャフトボディ42と、シャフトボディ42に対して固定される第1のシャフトプーリ46と、シャフトボディ42に対して固定されて第1の軸A
1に沿って第1のシャフトプーリ46から離間される第2のシャフトプーリ50とを有する。第1のシャフトプーリ46が、例えば単一のベルトを介して、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34に動作可能に結合されるように構成され、その結果、シャフト組立体18がモータ14により第1の軸A
1を中心として回転させられるときに、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34がベルトによりそれぞれ第2の軸A
2および第3の軸A
3を中心として回転させられるように駆動される。同様に、第2のシャフトプーリ50が、例えば一連のベルトを介して、タレット22に動作可能に結合され、その結果、シャフト組立体18がモータ14により第1の軸A
1を中心として回転させられるときに、タレット22が一連のベルトによりシャフトボディ42を基準として第1の軸A
1を中心として回転させられるように駆動される。このように、第1の軸A
1を中心として回転させるようにタレット22を駆動し、また別個に、第2の軸A
2および第3の軸A
3を中心として回転させるように第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34を駆動するのに、単一のモータが使用され得る。しかし、いくつかの実施形態では、キャニスタ30および34がタレット22を回転させるモータとは別個のモータによって駆動されてもよいこと、ならびに、シャフト組立体18からタレット22へまた第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34へ回転運動を伝達するのに任意の数のベルトが使用されてよいことを認識されたい。
【0018】
[0023]継続して
図2A~2Cを参照すると、タレット22が、第1の軸A
1に沿って第1の支持体26から離間される第2の支持体44と、第1の支持体26に強固に結合されてシャフト組立体18に回転可能に結合されるタレットプーリ(turret pulley)48とをさらに有し、その結果、タレットプーリ48が回転することで、第1の支持体26および第2の支持体44がシャフト組立体18を基準として第1の軸A
1を中心として回転するようになる。
図2Cに示されるように、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34が第1の支持体26および第2の支持体44に回転可能に結合される。したがって、第1の支持体26および第1の支持体44が第1の軸A
1を中心として回転させられるときに、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34も第1の軸A
1を中心として回転させられる。
【0019】
[0024]
図2Cに示されるように、第1の軸A
1を中心として回転する一方で、第1のキャニスタ30は第2の軸A
2を中心として回転するように構成され、第2のキャニスタ34は第3の軸A
3を中心として回転するように構成される。示されるように、第1のキャニスタ30が、第1の支持体26に回転可能に結合される第1のキャニスタシャフト52と、第1のキャニスタシャフト52に対して強固に固定される第1のキャニスタプーリ54とを有する。同様に、第2のキャニスタ34が、第1の支持体26に回転可能に結合される第2のキャニスタシャフト58と、第2のキャニスタシャフト58に対して強固に固定される第2のキャニスタプーリ62とを有する。第1のキャニスタプーリ54および第2のキャニスタプーリ62は、第1のシャフトプーリ46を第1のキャニスタプーリ54と第2のキャニスタプーリ62との間に位置させるように、位置決めされる。
【0020】
[0025]継続して
図2Cを参照すると、遠心混合デバイス10が、第1のシャフトプーリ46と、第1のキャニスタプーリ54および第2のキャニスタプーリ62とに接続される第1の駆動ベルト68をさらに含み、その結果、モータ14により第1のシャフトプーリ46が第1の軸A
1を中心として回転するとき、第1の駆動ベルト68が第1のキャニスタプーリ54および第2のキャニスタプーリ62を駆動することで第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34がそれぞれ第2の軸A
2および第3の軸A
3を中心として回転する。第1の駆動ベルト68を張力のかかった状態で維持するために、タレット22が、第1の駆動ベルト68にやはり接続される第1のテンションプーリ72および第2のテンションプーリ76をさらに含む。
図2Cに示されるように、第1のテンションプーリ72が第1のシャフトプーリ46と第1のキャニスタプーリ54との間で第1の支持体26によって支持され、第2のテンションプーリ76が第1のシャフトプーリ46と第2のキャニスタプーリ62との間で第1の支持体26によって支持される。
図2Aに示されるように、第1の駆動ベルト68は、第1のシャフトプーリ46と、第1のキャニスタプーリ54および第2のキャニスタプーリ62とに接続されるように配置されることで、第1のテンションプーリ72および第2のテンションプーリ76により張力のかかった状態で維持される。したがって、第1のシャフトプーリ46が第1の駆動ベルト68を駆動するとき、第1の駆動ベルト68が第1のキャニスタプーリ54および第2のキャニスタプーリ62を駆動する。このようにして、モータ14が第1のキャニスタプーリ54および第2のキャニスタプーリ62を駆動することができ、それにより、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34がそれぞれ第2の軸A
2および第3の軸A
3を中心として回転するようになる。このように、シャフト組立体18の回転が第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34に伝達される。
【0021】
[0026]再び
図1Aおよび1Bを参照すると、遠心混合デバイス10が、シャフトボディ42を基準として第1の軸A
1を中心としてタレット22を回転させることを目的としてシャフト組立体18の回転運動をタレット22に伝達するように構成されるトランジション部材80をさらに含むことができる。
図1Bに示されるように、トランジション部材80が、トランジションシャフト82と、トランジションシャフト82に対して固定される第1のトランジションプーリ84と、トランジションシャフト82に対して固定される第2のトランジションプーリ88とを有することができ、その結果、シャフト組立体18がモータ14によって駆動されるときに、第1のトランジションプーリ84および第2のトランジションプーリ88の両方が第4の軸A
4を中心として共に回転するようになる。示されるように、混合デバイス10は、第2のシャフトプーリ50と、第1のトランジションプーリ84とに接続される第2の駆動ベルト92をさらに含むことができ、その結果、モータ14が第1の軸A
1を中心として第2のシャフトプーリ50を回転させるときに、第2の駆動ベルト92が第1のトランジションプーリ84を駆動し、それによりトランジション部材80が第4の軸A
4を中心として回転するようになる。さらに示されるように、混合デバイス10は、第2のトランジションプーリ88と、タレットプーリ48とに接続される第3の駆動ベルト96をさらに含むことができ、その結果、モータ14が第4の軸A
4を中心としてトランジション部材80を回転させるときに、第3の駆動ベルト96がタレットプーリ48を駆動し、それにより、タレット22が第1の軸A
1を中心として回転するようになる。
図1Bに示されるように、遠心混合デバイス10は、第2の駆動ベルト92および第3の駆動ベルト96を張力のかかった状態で維持する一対のテンションプーリ102をさらに有することができる。
【0022】
[0027]示される実施形態では、タレットプーリ48と、第1のトランジションプーリ84および第2のトランジションプーリ88と、第1のシャフトプーリ46および第2のシャフトプーリ50と、第1のキャニスタプーリ54および第2のキャニスタプーリ62との各々が、モータ14によりシャフト組立体18を回転させるときに第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34内で保持される材料(例えば、球状部材および粒子)に少なくとも600g、好適には約600gから約750gの間、さらに好適には約691gの加速度を加えるように、個別の直径を有する。さらに、第1のベルト68、第2のベルト92および第3のベルト96は、タレット22を第1の方向に回転させ、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34を第1の方向と反対の第2の方向に回転させるように、方向付けられる。しかし、特定の実施形態では、プーリ46、48、50、54、62、84および88が必要に応じて他の動作パラメータを得るようにする個別の直径を有してよいこと、ならびに、ベルト68、92および96が、タレット22と、キャニスタ30および34とを同じ回転方向に回転させるように方向付けられてもよいことを認識されたい。さらに、得られる所望のパラメータが、組み合わされる粒子状物質のサイズ、種類および/または数に応じて決定され得ることを認識されたい。
【0023】
[0028]再び
図2Cを参照すると、第1のキャニスタ30が、第1のキャニスタシャフト52に強固に結合されて第2の支持体44に回転可能に結合される第1のキャニスタハウジング106をさらに含む。したがって、第1のキャニスタ30は第1の支持体26および第2の支持体44の両方により回転可能に支持され得る。
図2Cに示されるように、第1のキャニスタ30は、第1のキャニスタハウジング106内に収容される第1の着脱自在の容器110と、第1のキャニスタハウジング106に対して着脱自在に取り付けられる第1の蓋114とをさらに含むことができ、それにより、第1のキャニスタハウジング106内で第1の着脱自在の容器110を選択的に保持することができる。第1の蓋114は、ボルトとして示される取付部材118を用いて第1のキャニスタハウジング106に対して固定され得る。しかし、第1の蓋114が必要に応じた任意の取付部材を用いて第1のキャニスタハウジング106に対して固定され得ることを認識されたい。
【0024】
[0029]同様に、第2のキャニスタ34が、第2のキャニスタシャフト58に強固に結合されて第2の支持体44に回転可能に結合される第2のキャニスタハウジング126をさらに含む。したがって、第2のキャニスタ34は第1の支持体26および第2の支持体44の両方により回転可能に支持され得る。
図2Cに示されるように、第2のキャニスタ34は、第2のキャニスタハウジング126内に収容される第2の着脱自在の容器130と、第2のキャニスタハウジング126に対して着脱自在に取り付けられる第2の蓋134とをさらに含むことができ、それにより、第2のキャニスタハウジング126内で第2の着脱自在の容器130を選択的に保持することができる。第2の蓋134は、ボルトとして示される取付部材118を用いて第2のキャニスタハウジング126に対して固定され得る。しかし、第2の蓋134が必要に応じた任意の取付部材を用いて第1のキャニスタハウジング126に対して固定され得ることを認識されたい。
【0025】
[0030]示される実施形態では、
図1Cおよび2Cに示されるように、第1の容器110および第2の容器130の各々が、球状部材38および少なくとも2つの粒子状物質を保持するように構成される。各容器110および130がキャビティ144を画定する内側表面140を含み、キャビティ144内で材料が保持され得る。
図2Cに示されるように、各内側表面140は、キャビティ144の底部からキャビティ144の頂部まで測定される個別の高さH
1を画定する側方内側表面であってよい。球状部材38は、タレット22が第1の回転速度で回転しかつ第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34がそれらのそれぞれの回転速度で回転するときに、内側表面140に接触して実質的に一定の力を加えるように構成される。具体的には、球状部材38は、内側表面140に接触して、
図1Cに示されるように内側表面140の底部から内側表面140の頂部まで延在する部材38のカラムを形成するように、構成される。動作時、球状部材38が内側表面140と接触した状態を維持し、したがって、各球状部材38により内側表面140に対して加えられる力が実質的に一定を維持する。球状部材38のサイズ、重量および材料は、球状部材38によりカラムを形成して内側表面140に対して所望される力を加えるのを可能にするようなサイズ、重量および材料であってよい。球状部材38はセラミックで作られてよく、各々が約25グラムの重量であってよい。しかし、球状部材38が必要に応じた任意の材料で作られ得、必要に応じた任意の重量を有してよいことを認識されたい。さらに、各球状部材38が球状部材38を中に保持しているキャニスタの内側表面140に接触して実質的に一定の力を加えるようにすることを目的として、球状部材38が内側表面140に面するようにカラムを形成することを条件として、容器110および130が必要に応じた任意の数の球状部材38を保持するように構成され得ることを認識されたい。さらに、キャニスタハウジング106および126自体が球状部材38および粒子を受けるようにするために、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34が着脱自在の容器110および130を有さなくてもよいことを認識されたい。
【0026】
[0031]動作中、タレットが第1の回転速度で回転しかつ第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34がそれらのそれぞれの回転速度で回転すると、キャニスタ30および34内の第1および第2の粒子が球状部材38と内側表面140との間で移動し、その結果、第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方の粒子が他に粒子によって含浸される。具体的には、粒子が球状部材38と内側表面140との間を継続的に移動することができ、球状部材38と内側表面140との間を移動するごとに異なる向きを有することができ、それにより第1および第2の粒子のうちの少なくとも一方の粒子が他の粒子を含浸する。部材38に加えられる力は実質的に一定であることから、含浸のためのプロセスが繰り返され得る。つまり、デバイス10が通常の速度で動作するとき、球状部材38が内側表面140に接触した状態を維持し、互いの上に上がることがない。したがって、粒子に作用する力が実質的に一定となる。
【0027】
[0032]示される実施形態では、タレット22が第1の軸を中心として約1750rpmの速度で回転し、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34の各々がそれぞれ第2および第3の軸を中心として約2500rpmの速度で回転する。キャニスタ30および34は、第1の軸からの各キャニスタ30および34の内側表面140の最も遠い点を約12.2cm(4.8インチ)とし、各内側表面140により約9.65cm(3.8インチ)の直径を画定するように、位置決めされる。球状部材44はステンレス鋼のボールであり、各々が約1.27cm(0.5インチ)の直径を有し、約8.2g(0.29オンス)の重量を有する。したがって、示される実施形態では粒子に加えられる圧力は以下のようになる:
【0028】
【0029】
[0033]示される実施形態では、各ボール44がそれぞれのキャニスタ30および34の内側表面140に面して旋回するときに3.48kg(7.676lbs)の力を粒子に作用させる。単一のキャニスタ内で、内側表面140に面して1750rpmで並んで旋回する8個、7個、8個の3つのカラムとして構成される23個のボール44を用いることにより、ボール44と内側表面140との間の旋回接触点(rolling contact point)において粒子が3.48kg(7.676lbs)を超える圧力を受けることが決してない。しかし、遠心デバイス10が必要に応じて他の構成を有してもよいことを認識されたい。例えば、球状部材44が他の寸法を有してもよく、内側表面140が他の寸法を画定してもよく、タレット22ならびにキャニスタ30および34が必要に応じて他の速度で回転してもよい。
【0030】
[0034]一実施形態では、本発明は、酸化ストレスに対する癌細胞の防御を変化させる併用療法を行うのに使用され得る。このような療法の1つの部類は、癌細胞に対する遊離基の利用可能性を高める。このような療法の代表的な下位の部類には、チロシン水酸化酵素阻害剤、メラニンプロモーター、p450 3A4 プロモーター、ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤、および、任意選択の成長ホルモン阻害薬を含めた、薬剤組成の投与が伴われる。したがって、第1の容器110および第2の容器130によって保持される粒子状物質のうちの少なくとも1つが活性薬剤成分を含んでよいか、あるいは、2つ以上の活性薬剤成分を個々に含むパーティクルを有してよい。
【0031】
[0035]任意特定の動作機構のみに限定することを意図しないが、粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が、癌細胞内に蓄積して癌細胞が脂質またはヒアルロナンのいずれかの被覆物を形成するのを防止するように機能すると考えられるチロシン水酸化酵素阻害剤を含んでよい。癌細胞により脂質またはヒアルロナンのいずれかの被覆物が形成されるのを防止することにより、癌細胞が酸化ストレスにより接近しやすくなると考えられる。代表的なチロシン水酸化酵素阻害剤にはチロシン誘導体が含まれ、これは、通常、ほとんどの癌および炎症組織によって迅速に吸収される。代表的なチロシン誘導体には、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、D-チロシンエチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、H-D-Tyr(TBU)-アリルエステルHCl、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4,5-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-[(2-クロロ-6-フルオロフェニル)メトキシ]フェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2-クロロ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-5-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、ジエチル2-(アセチルアミノ)-2-(4-[(2-クロロ-6-フルオロベンジル)オキシ]マロン酸ベンジル、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(2,6-ジクロロ-3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロパノエート、メチル(2R)-2-アミノ-3-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート、H-DL-tyr-OME HCl、H-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-3,5-ジヨード-tyr-OME HCl、H-D-tyr-OME HCl、D-チロシンメチルエステル塩酸塩、D-チロシン-ome HCl、メチルD-チロシネート塩酸塩、H-D-tyr-OMe・HCl、D-チロシンメチルエステルHCl、H-D-Tyr-OMe-HCl、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)メチルエステル塩酸塩、メチル(2R)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、メチル(2R)-2-アザニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパノエート塩酸塩、3-クロロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシン、3-ニトロ-L-チロシンエチルエステル塩酸塩、DL-m-チロシン、DL-o-チロシン、Boc-Tyr(3,5-I2)-OSu、Fmoc-tyr(3-NO2)-OH、および、α-メチル-DL-チロシン、のうちの1つまたは複数が含まれる。
【0032】
[0036]粒子状物質のうちの少なくとも1つの粒子状物質が、メラニン、メラニンプロモーター、または、それらの組み合わせを含むことができる。メラニンプロモーターは、メラニンの生成および/または活動を増大させる化学化合物である。メラニンレベルが増大すると炎症が軽減され(例えば、TNFを抑制することにより)、隔離されるリンパ系が排除されると考えられる。メラニンは光触媒でもあり、したがって、遊離基を発生させる化学反応を促進することができ、この遊離基が癌細胞に接近しやすくなり得る。代表的なメラニンプロモーターはメトキサレンおよびメラノタンIIである。
【0033】
[0037]粒子状物質のうちの少なくとも1つには、タモキシフェン、トレミフェン、フルベストラント、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、メシル酸イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ボスチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、テムシロリムス、エベロリムス、バンデタニブ、ベムラフェニブ、クリゾチニブ、ボリノスタット、ロミデプシン、ベキサロテン、アリトレチノイン、トレチノイン、ボルテゾミブ、カーフィルゾミブ、プララトレキサート、ソラフェニブ、スニチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、カボザンチニブ、デニロイキン・ディフティトックス、ジブ-アフリベルセプト、シスプラチン、シスプラチナム、(シス-ジアミンジクロロ白金(II))、カルボプラチン、オキサリプラチン、ベンジルイソチオシアナート、アセチルコリン、または、ジヒドロテストステロン(DHT)が含まれてよい。
【0034】
[0038]上記の説明および図面は本発明の好適な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書では、様々な追加、修正、組み合わせ、および/または、置換が行われ得ることを理解されたい。具体的には、本発明の精神または本質的な特性から逸脱することなく、本発明が、他の特定の形態、構造、構成および比率において、他の要素、材料および構成要素を用いて具体化され得ることが当業者には明らかであろう。本発明の原理から逸脱することなく、本発明が、特定の環境および動作の要求に特に適合するような、構造、構成、比率、材料および構成要素の様々な修正と共に使用され得ることを当業者であれば認識するであろう。また、本明細書で説明される特徴は、単独で使用されても、他の特徴と組み合わせて使用されてもよい。例えば、1つの構成要素に関連して説明される特徴は、別の構成要素で説明される特徴と共に使用され得、および/または、別の構成要素で説明される特徴と交換され得る。したがって、本明細書で開示される実施形態はあらゆる点において例示であり、限定的ではないとみなされ、また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって示されるものであり、上記の説明のみに限定されるものではない。
【0035】
[0039]添付の特許請求の範囲の広い範囲から逸脱することなく、本発明の様々な修正形態および変更形態が作られ得ることを当業者であれば認識するであろう。これらの修正形態および変更形態のいくつかを上で説明してきたが、他の修正形態および変更形態も当業者には明らかであろう。例えば、第1のキャニスタ30および第2のキャニスタ34が任意の材料を保持するように構成され得、球状部材38、または、上に列記した活性成分を含む粒子のみに限定されず、あるいはさらには粒子のみにも限定されないことを認識されたい。