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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】椅子
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/00 20060101AFI20220804BHJP
【FI】
A47C7/00 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018170071
(22)【出願日】2018-09-11
(65)【公開番号】P2020039650
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000108627
【氏名又は名称】タカノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】和氣 大亮
(72)【発明者】
【氏名】池田 拓馬
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第02218583(US,A)
【文献】米国特許第02470397(US,A)
【文献】実公昭46-010914(JP,Y1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0123858(KR,A)
【文献】実公昭53-50563(JP,Y2)
【文献】特開2007-215934(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 1/00-7/74
F16B 12/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脚体と、座面を有し前記脚体に支持された着座者支持体とを備えてなる椅子であって、
前記脚体が、金属製であり平面視において放射状に配された複数の脚フレームと、これら脚フレームの基端部が止着される金属製の脚受け体とを備えてなり、
前記脚受け体が、上下方向に延びた筒状部材を備えており、この筒状部材の外側面に前記脚フレームにおける基端部の外側面が溶接されているものであり、
前記脚受け体が、前記筒状部材の上端部から外側に向かって一体に延出するフランジ部材を備えてなり、
前記フランジ部材の下面に前記脚フレームにおける基端部の上端部分が溶接されている椅子。
【請求項2】
筒状をなし前記脚フレームの基端部を外側から覆い隠す被覆部材を備えており、この被覆部材の内周面と前記フランジ部材の外縁部とが溶接されている請求項記載の椅子。
【請求項3】
前記脚フレームが、パイプ材により形成されたものであり、外方に向かうに連れて漸次下方に位置するように傾斜した傾斜フレーム部と、この傾斜フレーム部の上端から上方に向かって延出した前記基端部と、前記傾斜フレーム部の下端から下方に向かって延出した先端部とを備えたものである請求項1又は2記載の椅子。
【請求項4】
前記筒状部材の内部空間に、前記着座者支持体を回転可能に支持させるための支軸が配設される請求項1、2又は記載の椅子。
【請求項5】
前記筒状部材が円筒状をなしたものであり、前記複数の脚フレームの基端部がそれぞれ略等しい間隔で前記筒状部材の外周面に溶接されている請求項1、2、3又は4記載の椅子。
【請求項6】
前記脚体に対して作業台を支持させたものであって、
前記作業台が、天板と、この天板を支持し基端部が前記脚体に対して回動可能に装着された支持部材とを備えたものであり、
前記フランジ部材の上に前記支持部材の基端部が配設されている請求項1、2、3、4又は5記載の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、オフィス等において好適に使用される種々の椅子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この種の椅子においては、平面視において放射状に配された複数の脚フレームを有した脚体を備えたものが知られている。
【0004】
従来の複数の脚フレームは、基端部同士を直接的に溶接したり、各基端部を平板状をなす金属板に溶接したりして、複数の脚フレームの基端部を中心部において一体化するようにしていた。
【0005】
ところが、このようなものであると、脚フレームの基端部における溶接点数や溶接領域が一定の範囲に限られてしまうものとなり、結果として、脚体全体としての剛性を確保する設計の自由度が制限されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2012-95931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、少なくとも、剛性に優れた脚体を製造する設計の自由度に優れた椅子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0009】
請求項1に記載の発明は、脚体と、座面を有し前記脚体に支持された着座者支持体とを備えてなる椅子であって、前記脚体が、金属製であり平面視において放射状に配された複数の脚フレームと、これら脚フレームの基端部が止着される金属製の脚受け体とを備えてなり、前記脚受け体が、上下方向に延びた筒状部材を備えており、この筒状部材の外側面に前記脚フレームにおける基端部の外側面が溶接されているものであり、前記脚受け体が、前記筒状部材の上端部から外側に向かって一体に延出するフランジ部材を備えてなり、前記フランジ部材の下面に前記脚フレームにおける基端部の上端部分が溶接されている椅子である。
【0011】
請求項に記載の発明は、筒状をなし前記脚フレームの基端部を外側から覆い隠す被覆部材を備えており、この被覆部材の内周面と前記フランジ部材の外縁部とが溶接されている請求項記載の椅子である。
【0012】
請求項に記載の発明は、前記脚フレームが、パイプ材により形成されたものであり、外方に向かうに連れて漸次下方に位置するように傾斜した傾斜フレーム部と、この傾斜フレーム部の上端から上方に向かって延出した前記基端部と、前記傾斜フレーム部の下端から下方に向かって延出した先端部とを備えたものである請求項1又は2記載の椅子である。
【0013】
請求項に記載の発明は、前記筒状部材の内部空間に、前記着座者支持体を回転可能に支持させるための支軸が配設される請求項1、2又は記載の椅子である。
【0014】
請求項に記載の発明は、前記筒状部材が円筒状をなしたものであり、前記複数の脚フレームの基端部がそれぞれ略等しい間隔で前記筒状部材の外周面に溶接されている請求項1、2、3又は4記載の椅子。
【0015】
請求項に記載の発明は、前記脚体に対して作業台を支持させたものであって、前記作業台が、天板と、この天板を支持し基端部が前記脚体に対して回動可能に装着された支持部材とを備えたものであり、前記フランジ部材の上に前記支持部材の基端部が配設されている請求項1、2、3、4又は5記載の椅子である。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、少なくとも、剛性に優れた脚体を製造し得る設計の自由度に優れた椅子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
図2】同実施形態における斜視図。
図3】同実施形態における正面図。
図4】同実施形態における背面図。
図5】同実施形態における右側面図。
図6】同実施形態における左側面図。
図7】同実施形態における平面図。
図8】同実施形態における底面図。
図9図3におけるX-X線部分断面図。
図10図3におけるY-Y線部分断面図。
図11】作動説明用の図10対応の部分断面図。
図12】同実施形態における斜視図。
図13】同実施形態における分解斜視図。
図14】同実施形態における分解斜視図。
図15】同実施形態における作用説明用の平面図。
図16】同実施形態における作用説明用の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、図1~16を参照して説明する。
【0019】
この実施形態は、本発明を、オフィスや会議室等において好適に使用される椅子に適用したものである。
【0020】
椅子は、座面f11と背凭れ面f21を有した着座者支持体Aと、着座者支持体Aを360°回転可能に支持し得る脚体Bと、脚体Bに対して360°旋回可能に支持された作業台Cと、脚体Bに接続する作業台Cの基端部s1を覆い作業台Cの回転に連動して一体的に回動し得るカバー部材Dと、着座者支持体Aとカバー部材Dとの間に設けられ着座者支持体Aに対する作業台Cの旋回範囲を規制する旋回範囲規制機構Eとを備えたものである。
【0021】
以下、椅子の各構成について詳述する。
【0022】
<着座者支持体A>
着座者支持体Aは、上面側に座面f11を有し着座者が着座し得る座を構成する座構成要素f1と、座構成要素f1の後端部から立設され前面側に背凭れ面f21を有し着座者の腰や背中が凭れ得る背凭れを構成する背凭れ構成要素f2と、座構成要素f1における左の側端部(正面から見て左側をいう。以下同じ。)のみから立設された側壁f31及び当該側壁f31の上端部に設けられた肘当てf32を有してなる肘掛け構成要素f3とを備えた支持体本体Fを具備してなる。さらに、着座者支持体Aは、支持体本体Fの下面に装着された座受Gと、肘掛け構成要素f3における側壁f31の外面側に設けられたフックHとを備えている。
【0023】
この実施形態では、座受Gと座構成要素f1とによって座が構成されており、背凭れ構成要素f2により背凭れが構成されており、肘掛け構成要素f3により肘掛けが構成されている。
【0024】
支持体本体Fは、全体としてシェル状をなしている。すなわち、支持体本体Fは、板状をなす座構成要素f1、板状をなす背凭れ構成要素f2、及び、板状をなす側壁f31を含んだ肘掛け構成要素f3が、合成樹脂により一体に形成されている。肘掛け構成要素f3における側壁f31の後端部は、背凭れ構成要素f2の左側の側端部に繋がった形態をなしている。支持体本体Fは、座構成要素f1、背凭れ構成要素f2、及び、肘掛け構成要素f3が合成樹脂により一体に形成され、且つ、各構成要素f1、f2、f3の繋がり部分が曲面的に滑らかに連続しており、全体として剛性に優れた外殻(シェル)状をなしている。背凭れ構成要素f2と肘掛け構成要素f3の肘当てf32との間には下方に凹んだ凹み部hkが形成されている。
【0025】
支持体本体Fは、着座者からみて右側のみ(正面視において左側のみ)に肘掛け構成要素f3を設けている。換言すれば、支持体本体Fは、片側にのみ着座者が使用し得る肘当てf32を出現させた片肘シェル構造体である。一方で、支持体本体Fは、座構成要素f1における他方の側端部の上側に、側壁や肘当てを設けておらず、代わりに、着座者の出入り動作時の移動を許容し得る移動許容領域spを設けている。つまり、片肘シェル構造体である支持体本体Fは、着座者の着座時における快適を確保し得るように着座者の片側の腕を下方から支持し得る肘当てf32を有しつつ、当該肘当てf32の反対側には移動許容領域spを配したものとなっている。
【0026】
ここで、「出入り動作」とは、椅子から離れた位置から着座しようとする着座者の動作及び着座位置から椅子から離れた位置に移動しようとする着座者の動作をいう。移動許容領域spは、着座者の臀部や腰部が位置する座構成要素f1の上空間から、着座者から見て左側(正面視における右側)に向かって着座者の臀部や腰部を略水平方向に移動させ得るように設定されている。
【0027】
肘掛け構成要素f3は、上下方向に延びる側壁f31の上端部に肘当てf32を一体に設けている。肘掛け構成要素f3は、着座者からみて右側のみ(正面視において左側のみ)に設けられている。側壁f31における上部外面には、フックHを取り付けるための突出部tsが外方に向かって突設されている。肘当てf32は、正面視及び背面視において、上部に向かって漸次外側に位置するように反った形状をなしている。すなわち、肘当てf32は、外側に部分円弧状に反った形態をなした板状のものである。肘当てf32は、着座者側を向いた内面すなわち斜め上方を向いた内面が、着座者の肘や前腕を当接させ得る肘当て面haとなるように構成されている。肘掛け構成要素f3は、着座者の右腕を適切に支持し得るものとなっている。
【0028】
座受Gは、シェル状をなす支持体本体Fにおける座構成要素f1の下面に装着される合成樹脂製のものである。座受Gは、座受本体g1と、座受本体g1から下方に向かって突設された第一、第二の係合突起e3、e4と、座受本体g1から下方に向かって円環状に突出した円環状突出部g2とを備えている。
【0029】
座受本体g1は、座構成要素f1を下側から包持し得る形態をなしている。座受本体g1には、周縁部の四箇所に、上下方向に貫通し支持体本体Fに螺着するねじv2が挿通されるねじ挿通孔u2が設けられている。座受本体g1は、下面側の中央部に、脚体Bを構成する支軸Lの上端部が嵌合する支軸嵌合穴g11が設けられている。
【0030】
第一、第二の係合突起e3、e4は、座受本体g1から下方に向けて突設されたものである。この実施形態では、二本の係合突起e3、e4すなわち前側に位置する第一の係合突起e3と、第一の係合突起e3よりも後側に位置する第二の係合突起e4が設けられている。第一、第二の係合突起e3、e4は、座受本体g1から下方に突設された円環状突出部g2の内縁側に位置している。
【0031】
なお、着座者支持体Aに設けた係合突起e3、e4と、カバー部材Dに設けられ係合突起e3、e4が当接し得る係合壁e1、e2とを主体として、作業台Cの着座者支持体Aに対する旋回範囲を規制する旋回範囲規制機構Eが構成されている(詳しくは後述する。)
円環状突出部g2は、座受本体g1における支軸嵌合穴g11の周囲を囲繞するように配されている。円環状突出部g2の外側面たる外表出面g21は、後述するカバー部材Dの外側面たる外表出面d11と略面一をなすように構成されている。また、円環状突出部g2の下端部には、下方に向けて部分円環状に突出しカバー部材Dにおける外壁d1の上部の内側に配される位置決め壁g22を備えている。
【0032】
フックHは、着座者支持体Aに取り付けられている。フックHは、主として鞄や袋物等の荷物における持ち手部分を引っ掛け得る形態をなしている。フックHは、支持体本体Fにおける肘掛け構成要素f3における側壁f31の外面に、荷物を引っ掛けるために設けられている。すなわち、フックHは、着座者からみて右側に配された側壁f31の外面に設けられている。つまり、フックHは、着座者が着座状態において右手に持つ荷物をすぐに引っ掛けやすい位置に設けられている。
【0033】
フックHは、正面視及び背面視において物品を引っ掛けるために好適なL字状をなしている。フックHは、左側面視において横長形状をなしている。フックHは、下面側にねじ挿通孔u1を形成した矩形ブロック状の基体h1と、基体h1における外側の上端部から上方に延出した上延出壁h2と、基体h1における外側の前後端部から前後方向に延出した前後延出壁h3とを備えている。フックHの基体h1は、肘掛け構成要素f3の側壁f31に突設された突出部tsを内嵌させ得る形態をなしている。支持体本体Fの突出部tsには、図示しないナットが収容されている。そして、フックHの基体h1を、突出部tsに外嵌した状態で、下方からねじ挿通孔u1を挿通させたねじv1をナットに螺着することによりフックHを支持体本体Fに取り付けることができるようになっている。
【0034】
なお、フックHの基体h1に形成されたねじ挿通孔u1を左右方向に延びた長孔にし、突出部tsに対する取付位置を変更可能に構成してもよい。このようなものとすれば、例えば、支持体本体Fの表面に張材を設けた場合でも、張材の厚み寸法に邪魔されることなくフックHにおける引っ掛け可能領域を適切に確保し得るものとなる。
【0035】
フックHにおける基体h1の上側には、外側に反った形態をなす肘当てf32が位置するように構成されている。このため、フックHを使用した際に当該フックHの基体h1上に位置することになる荷物の一部分(例えば、持ち手部分等。)は、外反形態をなす肘当てf32の外面によって上方への移動が抑制されるものとなる。換言すれば、フックHは、肘掛け構成要素f3と協働して、フックHに掛けられた荷物が落下しにくいように構成されている。
【0036】
<脚体B>
脚体Bは、複数すなわち四つのキャスタIと、各キャスタIを先端部において保持する複数すなわち四本の脚フレームJと、単一の部材であり脚フレームJの基端部たる基端フレーム部j2が止着される金属製の脚受け体Kと、脚受け体Kと着座者支持体Aとを互いに相対回転可能に連結する支軸Lと、筒状をなし脚フレームJの基端フレーム部j2を外側から覆い隠すとともに上端部においてカバー部材Dを回転可能に支持する被覆部材Mと、支軸Lの上部を外側から覆う支軸カバー部材Nと、支軸カバー部材Nの外側に装着され作業台Cの基端部s1が外装される受け部材Pとを備えている。
【0037】
脚フレームJは、金属製であり平面視において放射状に配されたものである。脚フレームJは、金属パイプ材により形成されている。脚フレームJは、外方に向かうに連れて漸次下方に位置するように傾斜した傾斜フレーム部j1と、傾斜フレーム部j1の上端から上方に向かって延出した基端部すなわち基端フレーム部j2と、傾斜フレーム部j1の下端から下方に向かって延出した先端部すなわち先端フレーム部j3とを備えたものである。先端フレーム部j3には、キャスタIが取り付けられている。
【0038】
脚受け体Kは、金属製のものであり側面視において下向き凸状をなしているものである。脚受け体Kは、上下方向に延びた筒状部材k1と、筒状部材k1の上端部から外側に向かって一体に延出するフランジ部材k2を備えている。
【0039】
筒状部材k1は、円筒状をなしたものである。筒状部材k1の外側面には、脚フレームJにおける基端フレーム部j2の外側面が溶接されている。すなわち、円筒状の筒状部材k1の外周面には、複数の脚フレームJの基端フレーム部j2が冶具等を用いてそれぞれ略等しい間隔で溶接されている。
【0040】
フランジ部材k2は、平面視及び底面視においてドーナツ形状をなした板状の部材である。フランジ部材k2の下面には、脚フレームJにおける基端フレーム部j2の上端部分が溶接されている。
【0041】
なお、図14において、脚フレームJにおける基端フレーム部j2の外周面及び上端部分が溶接されることになる脚受け体Kの接合部分(筒状部材k1の外周面、及び、フランジ部材k2の下面)を網掛け表示している。
【0042】
フランジ部材k2の上には、作業台Cを構成する支持部材Sの基端部s1が配設されている。より詳しく言えば、脚受け体Kのフランジ部材k2の上には、支軸カバー部材Nの鍔部n2が載っており、この支軸カバー部材Nの鍔部n2の上には、受け部材Pの延出部p2が載っている。そして、受け部材Pの延出部p2の上に支持部材Sの基端部s1が配されている。
【0043】
支軸Lは、筒状部材k1の内部空間に起立姿勢で配設されている。支軸Lの上端部は着座者支持体Aの支軸嵌合穴g11に嵌合している。支軸Lは、着座者支持体Aを脚体Bに対して相対回転可能に支持させ得る構成をなしているが既知の構成のものであるため詳細な説明を省略する。
【0044】
被覆部材Mは、脚受け体Kの筒状部材k1よりも大きい径をなす円筒状のものである。被覆部材Mは、金属製のものであり、その内周面とフランジ部材k2の外縁部とが溶接されている。被覆部材Mにおける上端部は、水平姿勢をなすフランジ部材k2よりも上に位置するように設定されている。換言すれば、被覆部材Mの上端部には、フランジ部材k2に対して上方に突出した上突出部m1を設けている。上突出部m1の上端縁にはカバー部材Dの底壁d3の外縁に形成された下向き面d31が当接又は近接し、上突出部m1の内側であり且つフランジ部材k2の上側には、カバー部材Dの下端部に形成された円環状の位置決め部d32が位置し得るようになっている。被覆部材Mの外面はカバー部材Dの外表出面d11と滑らかに連続するように構成されている。
【0045】
支軸カバー部材Nは、側面視において上向き凸状をなすものである。支軸カバー部材Nは、脚受け体Kのフランジ部材k2に対してねじv3により取り付けられている。支軸カバー部材Nは、円筒状をなすカバー本体n1と、このカバー本体n1の下縁部から外方に延出した鍔部n2とを備えている。鍔部n2には、脚受け体Kに取り付けるためのねじv3が挿通し得るねじ挿通孔u3が設けられている。
【0046】
受け部材Pは、支軸カバー部材Nと作業台Cの基端部s1との間に介在する。受け部材Pは、脚体Bに対して作業台Cを円滑に旋回させるためのものである。受け部材Pは、側面視において上向き凸状をなしている。受け部材Pは、円筒状をなす受け部材本体p1と、受け部材本体p1の下縁部から外方に延出した延出部p2とを備えている。受け部材本体p1は、支軸カバー部材Nにおけるカバー本体n1に対して相対回動可能に装着されている。受け部材Pの延出部p2は、支軸カバー部材Nにおける鍔部n2の上に相対回動可能に載せ設けられている。受け部材Pの延出部p2の上には、カバー部材Dが載せ置かれている。
【0047】
<作業台C>
作業台Cは、着座者支持体Aの前側に位置し得る天板Rを有している。作業台Cは、天板Rの上に着座者が使用する種々の物品を載置させ得るものとなっている。そして、着座者は、着座者支持体Aに着座した状態で天板R上に載置された物品を使用することができるようになっている。
【0048】
作業台Cは、着座者支持体Aに対して一定の旋回範囲内で旋回可能に構成されている。すなわち、作業台Cは、図15に示すように、着座者支持体Aの前側に天板Rを位置させた前位置(f)と、前位置(f)よりも着座者支持体Aの側壁f31側すなわち肘掛け構成要素f3側に天板Rを位置させた退避位置(s)との間で、着座者支持体Aに対して旋回し得るように構成されている。作業台Cの天板Rは、着座者からみて右側(正面視における左側)に設けられている。このため、着座者が筆記等の作業を適切に実行し得るものとなっている。
【0049】
作業台Cは、平面視において略矩形状に形成された天板Rと、天板Rを支持し基端部s1が脚体Bに対して旋回可能に装着された支持部材Sと、天板Rと支持部材Sとの間に設けられ支持部材Sに対して一定範囲で天板Rを回転可能に支持し得る天板支持機構Tとを備えたものである。
【0050】
天板Rは、略矩形板状をなす合成樹脂製のベース板r1と、このベース板r1の上に取り付けられた合成樹脂製の上板r2とを主体に構成されている。
【0051】
天板Rには、その反使用端縁近傍の角部に円環状に凹んだドリンクホルダーr3を備えている。また、天板Rには、反使用端縁の近傍に当該反使用端縁に沿ってスマートフォンスタンドr4を備えている。
【0052】
ドリンクホルダーr3は、主としてカップやペットボトルに入った飲料(図示せず)を保持し得るものであり、周壁r31と底壁r32とを備えている。ドリンクホルダーr3の底壁r32には、水はけや埃の体積を抑制し得るように上下方向に連通する複数の連通孔r33が設けられている。スマートフォンスタンドr4は、スマートフォン(図示せず)の下端部が前後方向に移動し難いように支持する凹部r41とスマートフォンの背面部を後側から支持する隆起部r42とを備えている。ドリンクホルダーr3を構成する周壁r31や底壁r32、及びスマートフォンスタンドr4を構成する凹部r41や隆起部r42は、上板r2に形成されている。ベース板r1には、ドリンクホルダーr3を貫通させ得る貫通孔r11が設けられている。
【0053】
支持部材Sは、天板Rと脚体Bとの間に介設された金属製のものである。支持部材Sは、脚体Bに対して回転可能に装着される基端部s1と、基端部s1から外方に延出し先端部において天板Rを支持し得る支持アームs2とを備えている。支持部材Sは、正面視において側壁f31側に偏心した位置すなわち肘掛け構成要素f3側に偏って配されている。
【0054】
支持部材Sの基端部s1は、脚体Bにおける支軸Lの外側に装着される円筒状のものである。支持部材Sの基端部s1は、支軸Lの外周に配された受け部材Pに外嵌し、当該受け部材Pと直接的に係り合うようになっている。
【0055】
支持アームs2は、基端部s1から外方に向かって略水平方向に延出する下アーム部分s21と、この下アーム部分s21の先端部から上方に向かって延出する中間アーム部分s22と、この中間アーム部分s22の先端部から内方に向かって略水平方向に延出する上アーム部分s23とを備えている。
【0056】
天板Rは、支持部材Sに対しても回転可能に支持されている。つまり、この椅子は、作業台Cの全体が脚体Bに対して旋回可能に支持されているだけではなく、作業台Cを構成する天板Rが同じく作業台Cを構成する支持部材Sに対して回転可能に構成されている。この実施形態では、天板Rは、天板支持機構Tを介して、支持部材Sに対して水平方向にのみ回転可能に構成されている。
【0057】
天板支持機構Tは、天板Rと支持部材Sとの間に介設されている。天板支持機構Tは、支持アームs2の上アーム部分s23に装着されたアーム保持部材t1と、このアーム保持部材t1に対して一定範囲で回動可能に支持されており天板Rにおけるベース板r1の下面に取り付けられた天板保持プレートt2とを主体に構成されたものである。天板保持プレートt2は、図16に示すように、アーム保持部材t1に対して、回動し得るように構成されている。つまり、天板保持プレートt2がアーム保持部材t1に対して所定範囲で回動し、天板保持プレートt2と一体的に回動し得る天板Rを、通常姿勢(t)と退避姿勢(u)との間で位置変更させ得るようになっている。
【0058】
<カバー部材D>
カバー部材Dは、平面視及び底面視においてドーナツ状をなした合成樹脂製のものである。カバー部材Dは、脚体Bに対して回転可能に載せ置かれ、当該脚体Bと着座者支持体Aとの間に位置している。カバー部材Dは、支持部材Sの基端部s1を覆い支持部材Sの旋回に連動して当該支持部材Sと一体的に回動し得るものである。
【0059】
カバー部材Dは、着座者支持体Aと係わり合い着座者支持体Aに対する作業台Cの旋回範囲を規制する旋回範囲規制機構Eを構成している。すなわち、カバー部材Dに設けられた第一、第二の係合壁e1、e2と、着座者支持体Aに設けられ第一、第二の係合壁e1、e2が当接し得る第一、第二の係合突起e3、e4とを主体として、作業台Cの着座者支持体Aに対する旋回範囲を規制する旋回範囲規制機構Eが構成されている(詳しくは後述する。)
カバー部材Dは、円筒状をなす外壁d1と、外壁d1よりも小径である円筒状をなす内壁d2と、外壁d1と内壁d2の下端部間を繋ぐ底壁d3とを備えている。外壁d1、内壁d2及び底壁d3との間は、複数の補強リブd4により連結されている。
【0060】
外壁d1は、外部から視認される外表出面d11を有している。内壁d2の内周面には、上下方向に延びるリブd21が間隔を空けて円周方向に複数設けられている。底壁d3には、部分円環状をなし脚体Bの被覆部材Mの上縁が当接又は近接する下向き面d31と、この下向き面d31よりも内側に配設され下方に向かって部分円環状に突設されるとともに被覆部材Mの内面に係合又は近接し得る位置決め部d32とを備えている。
【0061】
更に、底壁d3には、部分円環状をなし受け部材Pの延出部p2の上に直接的に接する凸部たる摺接凸部d33を下方に向けて突設させている。摺接凸部d33は、脚体Bを構成する受け部材Pの延出部p2の上面に比較的小さな面積で直接的に接する(点接触する)ものとなっているため、脚体Bに対して滑らかに回転し得るものとなっている。
【0062】
カバー部材Dは、支持部材Sにおける基端部s1の外側を覆い得る形状をなしている。カバー部材Dは、円筒状をなす基端部s1の近傍に位置する支持アームs2の下アーム部分s21と係合する係合凹部d5を備えている。係合凹部d5は、カバー部材Dの一部を切り欠いた形態、すなわち、外壁d1、内壁d2及び底壁d3の一部を切り欠いた形態をなしている。係合凹部d5は、下方に開放された凹み形状をなしている。係合凹部d5は、下アーム部分s21における基端部s1寄りの部位と係合し得るように構成されている。
【0063】
カバー部材Dは、下方に向けて凹んでなり座受Gに設けられた第一、第二の係合突起e3、e4の移動可能空間が形成された第一、第二の凹所d6、d7を備えている。第一、第二の凹所d6、d7は、それぞれ、外壁d1、内壁d2、及び、底壁d3により形成されている。第一、第二の凹所d6、d7は、座受Gに設けられた二つの係合突起e3、e4すなわち第一、第二の係合突起e3、e4に対応して二箇所に設けられている。この実施形態では、二箇所の凹所である第一、第二の凹所d6、d7は、第一、第二の凹所d6、d7を挟んだ両側に配されている。第一、第二の凹所d6、d7のそれぞれ係合凹部d5に近い側の端部には、第一、第二の係合突起e3、e4が当接し得る第一、第二の係合壁e1、e2が設けられている。第一、第二の係合壁e1、e2は、係合凹部d5を形成する壁により構成されている。
【0064】
<旋回範囲規制機構E>
旋回範囲規制機構Eは、着座者支持体Aとカバー部材Dとの間に設けられたものである。旋回範囲規制機構Eは、着座者支持体Aに対する作業台C全体の旋回範囲を規制し得るものである。この実施形態では、旋回範囲規制機構Eは、カバー部材Dに設けられ一端部に第一の係合壁e1を有した第一の凹所d6と、カバー部材Dに設けられ一端部に第二の係合壁e2を有した第二の凹所d7と、着座者支持体Aの座受Gに設けられ第一の係合壁e1に係合し得る第一の係合突起e3と、第二の係合壁e2に係合し得る第二の係合突起e4とによって構成されている。
【0065】
作業台Cは、図15に示すように、着座者支持体Aの前側に天板Rを位置させた前位置(f)と、前位置(f)よりも着座者支持体Aの側壁f31側すなわち片側のみに設けられた肘掛け構成要素f3側に天板Rを位置させた退避位置(s)との間で、着座者支持体Aに対して旋回し得るように構成されている。作業台Cの前位置(f)と退避位置(s)は、旋回範囲規制機構Eによって規定されている。
【0066】
作業台Cが前位置(f)にあるときは、図10に示すように、座受Gにおける一方側の係合突起すなわち前側に位置する第一の係合突起e3に、一方側の凹所すなわち前側に位置する第一の凹所d6における係合凹部d5寄りの部位に設けた第一の係合壁e1が当接するようになっている。このため、前位置(f)にある作業台Cをさらに前方に回動させようとしても、カバー部材Dの第一の係合壁e1が座受Gの第一の係合突起e3に係合し、それ以上の回動が阻止されることになる。
【0067】
作業台Cが後位置にあるときは、図11に示すように、座受Gにおける他方側の係合突起e4すなわち後側に位置する第二の係合突起e4に、他方側の凹所d7すなわち後側に位置する第二の凹所d7における係合凹部d5寄りの部位に設けた第二の係合壁e2が当接するようになっている。このため、後位置にある作業台Cをさらに後方に回動させようとしても、カバー部材Dの第二の係合壁e2が座受Gの第二の係合突起e4に係合し、それ以上の回動が阻止されることになる。
【0068】
この椅子は、着座者支持体Aと、この着座者支持体Aを回転可能に支持し得る脚体Bとを具備している。そして、着座者支持体Aが、座を構成する座構成要素f1と、この座構成要素f1の後端部から立設され背凭れを構成する背凭れ構成要素f2と、座構成要素f1における左右何れか一方の側端部のみから立設された側壁f31とを有し、座構成要素f1と側壁f31が合成樹脂により一体に形成されたシェル状をなす支持体本体Fを備えている。かかる椅子であれば、着座者は、正面向き及び横向きの二方向から出入り動作しやすいものとなっている。この椅子は、脚体Bと、天板Rとこの天板Rを支持し基端部s1が脚体Bに対して旋回可能に装着された支持部材Sとを有した作業台Cと、座面f11を有し脚体Bに対して回転可能に支持された着座者支持体Aとを備えている。そして、脚体Bに対して回転可能に載せ置かれ、当該脚体Bと着座者支持体Aとの間に位置してなり、支持部材Sの基端部s1を覆い支持部材Sの旋回に連動して一体的に回動し得る合成樹脂製のカバー部材Dが配設されている。カバー部材Dは、着座者支持体Aと係わり合い着座者支持体Aに対する作業台Cの旋回範囲を規制する旋回範囲規制機構Eを構成している。かかる椅子であれば、カバー部材Dが、作業台Cの基端部s1のカバー機能だけでなく作業台Cの着座者支持体Aに対する旋回範囲規制機能を兼ねているため部品点数の抑制に資するものとなっている。この椅子は、脚体Bと、座面f11を有し脚体Bに支持された着座者支持体Aとを備えている。そして、脚体Bが、金属製であり平面視において放射状に配された複数の脚フレームJと、これら脚フレームJの基端部s1が止着される金属製の脚受け体Kとを備えている。脚受け体Kは、上下方向に延びた筒状部材k1を備えており、この筒状部材k1の外側面に脚フレームJにおける基端フレーム部j2の外側面が溶接されている。かかる椅子であれば、脚受け体Kを構成し剛性に優れた構造をなす筒状部材k1の外側面に、脚フレームJにおける基端フレーム部j2の外側面が溶接されるものとなるため、溶接点数を増やしやすく溶接強度に優れたものとなっている。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る椅子は、脚体Bと、座面f11を有し脚体Bに支持された着座者支持体Aとを備えてなるものである。そして、脚体Bが、金属製であり平面視において放射状に配された複数の脚フレームJと、これら脚フレームJの基端部たる基端フレーム部j2が止着される金属製の脚受け体Kとを備えている。脚受け体Kは、上下方向に延びた筒状部材k1を備えており、この筒状部材k1の外側面に脚フレームJにおける基端フレーム部j2の外側面が溶接されている。このため、剛性に優れた脚体Bを製造する設計の自由度に優れた椅子を提供することができるものとなる。すなわち、脚受け体Kを構成し剛性に優れた基本構造をなす筒状部材k1の外側面に、脚フレームJにおける基端フレーム部j2の外側面が溶接されるものとなるため、溶接点数を多く確保しやすく、且つ、溶接領域を広範に設定しやすいものとなり、溶接強度に優れたものとなる。
【0070】
脚受け体Kが、筒状部材k1の上端部から外側に向かって一体に延出するフランジ部材k2を備えている。そして、筒状部材k1と一体化したフランジ部材k2の下面に、脚フレームJにおける基端フレーム部j2の上端部分が溶接されている。このため、脚フレームJの基端フレーム部j2の溶接箇所がより一層多く確保され、しかも、基端フレーム部j2の溶接箇所となる上端部は剛性が確保されたフランジ部材k2に溶接されることになるため、脚体Bの剛性を高めることに寄与し得るものとなっている。
【0071】
筒状をなし脚フレームJの基端フレーム部j2を外側から覆い隠す被覆部材Mを備えている。そして、被覆部材Mの内周面とフランジ部材k2の外縁部とが溶接されている。このため、被覆部材Mが、溶接が施された脚フレームJにおける基端フレーム部j2を適切に覆い隠し好適な外観を与え得るものとなっている。
【0072】
脚フレームJが、パイプ材により形成されたものであり、外方に向かうに連れて漸次下方に位置するように傾斜した傾斜フレーム部j1と、この傾斜フレーム部j1の上端から上方に向かって延出した基端フレーム部j2と、傾斜フレーム部j1の下端から下方に向かって延出した先端部たる先端フレーム部j3とを備えたものである。このため、脚フレームJが床面上に支持される好適な形状をなしているとともに、基端フレーム部j2が脚受け体Kに溶接され得る好適な姿勢をなしたものとなっている。
【0073】
筒状部材k1の内部空間に、着座者支持体Aを回転可能に支持させるための支軸Lが配設されている。このため、脚受け体Kは、脚フレームJに対する溶接受けとなる剛性を有した構成をとるだけでなく支軸Lを保持し得る好適な形態をなしたものとなっている。つまり、脚受け体Kは、複数の脚フレームJの基端部を接続させて纏める機能とともに支軸Lを保持する機能を兼ねたものとなっている。
【0074】
筒状部材k1が円筒状をなしている。そして、複数の脚フレームJの基端フレーム部j2がそれぞれ略等しい間隔で筒状部材k1の外周面に溶接されている。このため、筒状部材k1が強度に優れた合理的形態である円筒状のものであるため、溶接後の脚フレームJを適切に支持し得るものとなっている。
【0075】
脚体Bに対して作業台Cを支持させている。そして、作業台Cが、天板Rと、この天板Rを支持し基端部s1が脚体Bに対して回動可能に装着された支持部材Sとを備えている。そして、脚受け体Kが、筒状部材k1の上端部から外側に向かって一体に延出するフランジ部材k2を備えてなり、フランジ部材k2の上に支持部材Sの基端部s1が配設されている。このため、作業台Cにおける円筒状をなす基端部s1がドーナツ状をなすフランジ部材k2の上において回転可能に支持されるものとなるため作業台Cを脚体Bに対して安定的に支持させるものとなる。
【0076】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0077】
脚受け体は、上下方向に延びた筒状部材を備えているものであればよく、必ずしもフランジ部材を一体に設けているものでなくても構わない。
【0078】
また、脚受け体の筒状部材は、筒状をなしたものであればよく、円筒状のものに限られるものではない。例えば、三角筒状のものや四角筒状のものであってもよいし、それ以上の多角筒状のものであってもよい。
【0079】
フランジ部材は、平面視においてドーナツ形状をなしているものには限られず、部分的に外方に向かって延出させたものであってもよい。
【0080】
支軸カバー部材は、脚受け体に対してねじにより取り付けるものには限られず、溶接により取り付けるようにしてもよい。また、支軸カバー部材は、鍔部を設けていないものであってもよい。例えば、筒状の支軸カバー部材の下端部を脚受け体に溶接するようにしてもよい。支軸カバー部材と脚受け体とを一体に形成してもよい。
【0081】
支軸は、種々のものを適用することができるものである。例えば、支軸は、上下方向に伸縮し得るガススプリングタイプのものであってもよい。
【0082】
作業台の天板は、支持部材に対して水平方向にのみ回転可能に構成されているいわゆる一軸タイプのものには限られず、水平方向及び上下方向に回転可能に構成されたいわゆる二軸タイプのものであってもよい。
【0083】
支持体本体は、肘掛け構成要素を有していないものであってもよい。支持体本体は、少なくとも、着座者の一方側の臀部近傍を覆う側壁を有したものであればよい。
【0084】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0085】
A…着座者支持体
B…脚体
F…支持体本体
f1…座構成要素
f2…背凭れ構成要素
f31…側壁
図1
図2
図3
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