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特許7117208センシング動作を一定に制御するビットラインセンスアンプを含むメモリ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】センシング動作を一定に制御するビットラインセンスアンプを含むメモリ装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 11/4091 20060101AFI20220804BHJP
   H01L 21/8242 20060101ALI20220804BHJP
   H01L 27/108 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
G11C11/4091 140
H01L27/108 681G
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2018179705
(22)【出願日】2018-09-26
(65)【公開番号】P2019061733
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2021-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2017-0125412
(32)【優先日】2017-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 ミン 洙
(72)【発明者】
【氏名】金 宗 哲
【審査官】堀田 和義
(56)【参考文献】
【文献】特開平4-146590(JP,A)
【文献】特開平6-203562(JP,A)
【文献】特開2011-248971(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0036444(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 11/4091
H01L 21/8242
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のメモリセルを含むメモリセルブロックと、
前記メモリセルブロック間に配置され、前記メモリセルのデータを感知増幅するセンシング動作を行うビットラインセンスアンプを含むビットラインセンスアンプブロックと、
前記ビットラインセンスアンプブロックのうち、1又は複数のビットラインセンスアンプブロックに連結され、前記1又は複数のビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプに連結される第1センシング駆動電圧ライン及び第2センシング駆動電圧ラインに各々供給される電流レベルを決定するセンシング-マッチング制御回路と、を含み、
前記1又は複数のビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプは、前記センシング-マッチング制御回路により決定された前記第1及び第2センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動されることを特徴とするメモリ装置。
【請求項2】
前記センシング-マッチング制御回路は、
直列連結される抵抗と、前記抵抗に並列連結されるヒューズとから構成される電圧分配器を含み、
前記電圧分配器は、前記ヒューズの切断有無によってセンシング駆動制御信号を保存し、前記センシング駆動制御信号に応答して前記第1及び第2センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルが決定されることを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項3】
前記センシング-マッチング制御回路は、
前記ビットラインセンスアンプの前記センシング動作前に、前記センシング駆動制御信号を、前記電圧分配器に保存することを特徴とする請求項2に記載のメモリ装置。
【請求項4】
前記メモリ装置の製造段階で前記センシング駆動制御信号を前記電圧分配器に保存することを特徴とする請求項3に記載のメモリ装置。
【請求項5】
前記センシング-マッチング制御回路は、
第1内部電圧ラインに連結される第1電流源と、
前記第1内部電圧ラインの電圧レベルと第1基準電圧のレベルとを対比し、前記第1内部電圧ラインの電圧レベルと前記第1基準電圧のレベルとが同一であるとき、第1センシング駆動制御信号を発生させる第1比較部と、
前記第1センシング駆動制御信号に応答して、前記第1内部電圧ラインと前記第1センシング駆動電圧ラインとを連結し、前記第1センシング駆動電圧ラインを、前記決定された第1センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動する第1センシング駆動電圧ドライバと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項6】
前記第1センシング駆動電圧ドライバは、
前記第1センシング駆動制御信号がゲートに連結され、前記第1内部電圧ラインと前記第1センシング駆動電圧ラインとの間に連結されるNMOSトランジスタであることを特徴とする請求項5に記載のメモリ装置。
【請求項7】
前記第1センシング駆動電圧ドライバは、
前記第1センシング駆動制御信号がゲートに連結され、前記第1内部電圧ラインと前記第1センシング駆動電圧ラインとの間に連結されるPMOSトランジスタであることを特徴とする請求項5に記載のメモリ装置。
【請求項8】
前記センシング-マッチング制御回路は、
第2内部電圧ラインに連結される第2電流源と、
前記第2内部電圧ラインの電圧レベルと第2基準電圧のレベルとを比較し、前記第2内部電圧ラインの電圧レベルと前記第2基準電圧のレベルとが同一であるとき、第2センシング駆動制御信号を発生させる第2比較部と、
前記第2センシング駆動制御信号に応答して、前記第2内部電圧ラインと前記第2センシング駆動電圧ラインとを連結し、前記第2センシング駆動電圧ラインを、前記決定された第2センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動する第2センシング駆動電圧ドライバを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項9】
前記第2センシング駆動電圧ドライバは、
前記第2センシング駆動制御信号が、ゲートに連結され、前記第2内部電圧ラインと前記第2センシング駆動電圧ラインとの間に連結されるNMOSトランジスタであることを特徴とする、請求項8に記載のメモリ装置。
【請求項10】
前記第2センシング駆動電圧ドライバは、
前記第2センシング駆動制御信号がゲートに連結され、前記第2内部電圧ラインと前記第2センシング駆動電圧ラインとの間に連結されるPMOSトランジスタであることを特徴とする請求項8に記載のメモリ装置。
【請求項11】
前記センシング-マッチング制御回路は、
第1内部電圧ラインに連結される第1電流源と、
前記第1内部電圧ラインの電圧レベルと第1基準電圧のレベルとを比較し、前記第1内部電圧ラインの電圧レベルと前記第1基準電圧のレベルとが同一であるとき、第1センシング駆動制御信号を発生させる第1比較部と、
前記第1センシング駆動制御信号に応答して、前記第1内部電圧ラインと前記第1センシング駆動電圧ラインとを連結し、前記第1センシング駆動電圧ラインを、前記決定された第1センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動する第1センシング駆動電圧ドライバと、
第2内部電圧ラインに連結される第2電流源と、
前記第2内部電圧ラインの電圧レベルと第2基準電圧のレベルとを比較し、前記第2内部電圧ラインの電圧レベルと前記第2基準電圧のレベルとが同一であるとき、第2センシング駆動制御信号を発生させる第2比較部と、
前記第2センシング駆動制御信号に応答して、前記第2内部電圧ラインと前記第2センシング駆動電圧ラインとを連結し、前記第2センシング駆動電圧ラインを前記決定された第2センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動する第2センシング駆動電圧ドライバを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項12】
前記第1センシング駆動電圧ドライバは、前記第1センシング駆動制御信号がゲートに連結され、前記第1内部電圧ラインと前記第1センシング駆動電圧ラインとの間に連結される第1NMOSトランジスタであり、
前記第2センシング駆動電圧ドライバは、前記第2センシング駆動制御信号がゲートに連結され、前記第2内部電圧ラインと前記第2センシング駆動電圧ラインとの間に連結される第2NMOSトランジスタであることを特徴とする請求項11に記載のメモリ装置。
【請求項13】
前記第1センシング駆動電圧ドライバは、前記第1センシング駆動制御信号がゲートに連結され、前記第1内部電圧ラインと前記第1センシング駆動電圧ラインとの間に連結される第1PMOSトランジスタであり、
前記第2センシング駆動電圧ドライバは、前記第2センシング駆動制御信号がゲートに連結され、前記第2内部電圧ラインと前記第2センシング駆動電圧ラインとの間に連結される第2PMOSトランジスタであることを特徴とする請求項11に記載のメモリ装置。
【請求項14】
前記ビットラインセンスアンプ各々は、
前記センシング動作において、前記メモリセルが連結されるビットラインと相補ビットラインとの間の電圧を感知増幅し、前記増幅された電圧のハイレベルを供給するP型センスアンプと、
前記センシング動作において、前記増幅された電圧のローレベルを供給するN型センスアンプと、
前記センシング動作前に、前記ビットラインと前記相補ビットラインとをプリチャージ電圧レベルに等化させる、プリチャージ及び等化回路と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項15】
複数個のメモリセルを含むメモリセルブロックと、
前記メモリセルブロック間に配置され、前記メモリセルが連結されるビットラインと相補ビットラインとの間のオフセット電圧を除去する動作を行い、センシング動作において前記ビットラインと前記相補ビットラインとの間の電圧差を感知増幅するビットラインセンスアンプを含むビットラインセンスアンプブロックと、
前記ビットラインセンスアンプブロックのうち、1又は複数のビットラインセンスアンプブロックに連結され、前記1又は複数のビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプに連結される第1センシング駆動電圧ライン及び第2センシング駆動電圧ラインに各々供給される電流レベルを決定するセンシング-マッチング制御回路と、を含み、
前記1又は複数のビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプは、前記センシング-マッチング制御回路により決定された前記第1及び第2センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動されることを特徴とするメモリ装置。
【請求項16】
前記センシング-マッチング制御回路は、
直列連結される抵抗と、前記抵抗に並列連結されるヒューズとから構成される電圧分配器を含み、
前記電圧分配器は、前記ヒューズの切断有無によってセンシング駆動制御信号を保存し、前記センシング駆動制御信号に応答して前記第1及び第2センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルが決定されることを特徴とする請求項15に記載のメモリ装置。
【請求項17】
前記センシング-マッチング制御回路は、
前記ビットラインセンスアンプの前記オフセット電圧を除去する動作前に、前記センシング駆動制御信号を前記電圧分配器に保存することを特徴とする請求項16に記載のメモリ装置。
【請求項18】
前記センシング-マッチング制御回路は、
第1内部電圧ラインの電圧レベルと第1基準電圧のレベルとを比較し、前記第1内部電圧ラインの電圧レベルと前記第1基準電圧のレベルとが同一であるとき、センシング駆動制御信号を発生し、前記センシング駆動制御信号に応答して、前記第1センシング駆動電圧ラインを前記決定された第1センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動することを特徴とする請求項15に記載のメモリ装置。
【請求項19】
前記センシング-マッチング制御回路は、
第2内部電圧ラインの電圧レベルと第2基準電圧のレベルとを比較し、前記第2内部電圧ラインの電圧レベルと前記第2基準電圧のレベルとが同一であるとき、センシング駆動制御信号を発生し、前記センシング駆動制御信号に応答して、前記第2センシング駆動電圧ラインを前記決定された第2センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき駆動することを特徴とする請求項15に記載のメモリ装置。
【請求項20】
前記ビットラインセンスアンプ各々は、
アイソレーション信号に応答して、前記ビットラインとセンシングビットラインとを連結する第1アイソレーショントランジスタと、
オフセット除去信号に応答して、前記ビットラインと相補センシングビットラインを連結する第1オフセット除去トランジスタと、
前記センシング動作において、前記ビットラインと前記相補ビットラインとの間の電圧を感知増幅し、前記増幅された電圧のハイレベルを供給するP型センスアンプと、
前記センシング動作において、前記増幅された電圧のローレベルを供給するN型センスアンプと、
前記アイソレーション信号に応答して、前記相補ビットラインと前記相補センシングビットラインとを連結する第2アイソレーショントランジスタと、
前記オフセット除去信号に応答して、前記相補ビットラインと前記センシングビットラインとを連結する第2オフセット除去トランジスタと、を含むことを特徴とする請求項15に記載のメモリ装置。
【請求項21】
第1センシング駆動電圧ラインと第2センシング駆動電圧ラインとの間に連結され、メモリセルのデータを感知増幅するセンシング動作を行うビットラインセンスアンプを、制御回路により、制御する方法において、
前記ビットラインセンスアンプと連結されるビットラインと相補ビットラインをプリチャージさせる動作と、
第1内部電圧ラインに第1電流を供給する動作と、
前記第1内部電圧ラインの電圧レベルと第1基準電圧のレベルとを比較する動作と、
前記比較の結果、前記第1内部電圧ラインの電圧レベルと前記第1基準電圧のレベルとが同一であるとき、第1センシング駆動制御信号を発生させる動作と、
前記第1センシング駆動制御信号に応答して、前記第1センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルを決定する動作と、
前記決定された第1センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき前記ビットラインセンスアンプを駆動する動作と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記第1センシング駆動制御信号に応答して、前記第1センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルを決定する動作は、
直列連結される抵抗と、前記抵抗に並列連結されるヒューズとから構成される電圧分配器を用いて、前記ヒューズの切断有無によって、前記第1センシング駆動制御信号を保存し、前記保存された第1センシング駆動制御信号に応答して、前記第1内部電圧ラインと前記第1センシング駆動電圧ラインとを連結することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1センシング駆動制御信号に応答して、前記第1センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルを決定する動作は、
前記ビットラインセンスアンプの前記センシング動作前に行われることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1センシング駆動制御信号に応答して、前記第1センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルを決定する動作は、
前記ビットラインと前記相補ビットラインとの間のオフセット電圧を除去する動作前に行われることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記方法は、
第2内部電圧ラインから第2電流を取り出す動作と、
前記第2内部電圧ラインの電圧レベルと第2基準電圧のレベルとを比較する動作と、
前記比較の結果、前記第2内部電圧ラインの電圧レベルと前記第2基準電圧のレベルとが同一であるとき、第2センシング駆動制御信号を発生させる動作と、
前記第2センシング駆動制御信号に応答して、前記第2センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルを決定する動作と、
前記決定された第2センシング駆動電圧ラインの電流レベルに基づき前記ビットラインセンスアンプを駆動する動作と、をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体メモリ装置に係り、さらに詳細には、ビットラインセンスアンプのセンシング動作を一定に制御するメモリ装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DRAM(Dynamic Random Access Memory)は、メモリセルのセルキャパシタに保存された電荷によってデータを記録する方式で動作する。メモリセルは、ビットラインBLと相補ビットラインBLBに連結される。DRAMにおいて、読出動作又はリフラッシュ動作が行われる場合、ビットラインセンスアンプは、ビットラインBLと相補ビットラインBLBとの電圧差を感知増幅する。ビットラインセンスアンプを構成する半導体素子は、工程・電圧・温度(PVT;Process-Voltage-Temperature)などの変動によってその素子特性、例えば、閾電圧が互いに異なりうる。これにより、ビットラインセンスアンプのゲイン(gain)変動が生じ、センシング特性の分布が増大する。ビットラインセンスアンプのセンシング特性分布が広くなれば、DRAMのタイミング性能が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、ビットラインセンスアンプのセンシング動作を一定に制御する、即ち、上記のような閾電圧などの素子特性の素子間変動に対してその影響を受けることなく、一定のセンシング動作をするように制御できるメモリ装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例によるメモリ装置は、複数個のメモリセルを含むメモリセルブロック、メモリセルブロック間に配置され、メモリセルのデータを感知増幅するセンシング動作を行うビットラインセンスアンプを含むビットラインセンスアンプブロック、そして、ビットラインセンスアンプブロックのうち、1又は複数と連結され、1又は複数ビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプと連結される第1センシング駆動電圧ラインと第2センシング駆動電圧ラインに各々供給される電流レベルを決定するセンシング-マッチング制御回路を含み、1又は複数ビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプは、センシング-マッチング制御回路で決定された第1及び第2センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルに基づき駆動される。
【0005】
本発明の実施例によるメモリ装置は、複数個のメモリセルを含むメモリセルブロック、メモリセルブロック間に配置され、メモリセルが連結されるビットラインと相補ビットラインとの間のオフセット電圧を除去する動作を行い、ビットラインと相補ビットラインとの間の電圧差を感知増幅するビットラインセンスアンプを含むビットラインセンスアンプブロック、そしてビットラインセンスアンプブロックのうち、一部と連結され、一部ビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプと連結される第1センシング駆動電圧ラインと第2センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルを決定するセンシング-マッチング制御回路を含み、ビットラインセンスアンプブロックのビットラインセンスアンプは、センシング-マッチング制御回路で決定された第1及び第2センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルで駆動される。
【0006】
本発明の実施例によるビットラインセンスアンプを制御する方法は、ビットラインセンスアンプと連結されるビットラインと相補ビットラインをプリチャージさせる動作、第1内部電圧ラインに第1電流を供給する動作、第1内部電圧ラインの電圧レベルと第1基準電圧のレベルとを比較する動作、比較結果、第1内部電圧ラインの電圧レベルと第1基準電圧のレベルが同一であるとき、第1センシング駆動制御信号を発生させる動作、第1センシング駆動制御信号に応答して、第1センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルを決定する動作、そして決定された第1センシング駆動電圧ラインに供給される電流レベルでビットラインセンスアンプを駆動する動作を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、全てのビットラインセンスアンプS/Aが、第1及び第2センシング駆動電圧ラインLA、LABに供給される一定レベルの電流に基づいて駆動されるので、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作が一定になると予測され、また、ビットラインセンスアンプS/Aの素子特性が素子間で変動する場合でも、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング特性の分散が削減される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例によるメモリ装置を説明するブロックダイヤグラムである。
図2図1のメモリセルアレイ及びセンスアンプブロックを具体的に示す図面である。
図3図2に示されたビットラインセンスアンプに含まれた回路を示す図面である。
図4図3のビットラインセンスアンプの動作を示すタイミング図である。
図5】本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路を説明する図面である。
図6】本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路を説明する図面である。
図7】本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路を説明する図面である。
図8】本発明の実施例による電圧分配器を説明する回路図である。
図9】本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路を説明する図面である。
図10】本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路を説明する図面である。
図11】本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路を説明する図面である。
図12図2に図示されたビットラインセンスアンプの他の例に含まれた回路を示す図面である。
図13図12のビットラインセンスアンプの動作を説明する図面である。
図14図12のビットラインセンスアンプの動作を説明する図面である。
図15】本発明の実施例によるビットラインセンスアンプのセンシング動作を一定に制御するための方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の実施例によるメモリ装置を説明するブロックダイヤグラムである。
図1を参照すれば、メモリ装置100は、半導体素子に基づく保存装置である。例示として、メモリ装置100は、DRAM、SDRAM(Synchronous DRAM)、DDR SDRAM(Double Data Rate SDRAM)、LPDDR SDRAM(Low Power Double Data Rate SDRAM)、GDDR SDRAM(Graphics Double Data Rate SDRAM)、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、DDR4 SDRAM、サイリスタRAM(Thyristor RAM、TRAM)などの揮発性メモリ、又は、PRAM(Phasechange Random Access Memory)、MRAM(Magnetic Random Access Memory)、RRAM(登録商標)(Resistive Random Access Memory)などの非揮発性メモリである。
【0010】
メモリ装置100は、外部装置、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はメモリコントローラからコマンドCMD、アドレスADDR及び制御信号を受信し、データパッドDQを通じてデータを入力又は出力する。メモリ装置100は、メモリセルアレイ110、コマンドデコーダ112、制御ロジック部114、アドレスバッファ116、ロウ(行)デコーダ117、カラム(列)デコーダ118、センスアンプブロック120、入出力ゲート回路122、そしてデータ入出力回路124を含む。
【0011】
メモリセルアレイ110は、行及び列に配列されるマトリックス状に提供される複数のメモリセルを含む。メモリセルアレイ110は、メモリセルと連結される複数個のワードラインWLと複数個のビットラインBLを含む。複数のワードラインWLは、メモリセルの行と連結され、複数のビットラインBLは、メモリセルの列と連結される。
【0012】
コマンドデコーダ112は、CPU又はメモリコントローラから受信されるロウアドレスストローブ信号(/RAS)、カラムアドレスストローブ信号(/CAS)、チップ選択信号(/CS)、書込イネーブル信号(/WE)などをデコーディングして、コマンドCMDに相応する制御信号を制御ロジック部114で生成させる。コマンドCMDには、アクティベーションコマンド、読出コマンド、書込コマンド、プリチャージコマンドなどを含む。
アクティベーションコマンドは、特定のバンク又はメモリセルを選択して特定のロウ(行)をアクティベート(活性化)して後ほど読出又は書込できるようにするために用いられる。
【0013】
アドレスバッファ116は、CPU又はメモリコントローラからアドレスADDRを受信する。アドレスADDRは、メモリセルアレイ110の行をアドレッシングするロウアドレスRAとメモリセルアレイ110の列をアドレッシングするカラムアドレスCAを含む。実施例によって、コマンドCMDとアドレスADDRは、コマンドアドレスCAバスを通じてメモリ装置100に提供される。コマンドアドレスCAバスには、時系列的にコマンドCMD又はアドレスADDRが載せられる。アドレスバッファ116は、ロウアドレスRAをロウデコーダ117に伝送し、カラムアドレスCAをカラムデコーダ118に伝送する。
【0014】
ロウデコーダ117は、メモリセルアレイ110と連結された複数のワードラインWLのうち、何れか1つを選択する。ロウデコーダ117は、アドレスバッファ116から受信されたロウアドレスRAをデコーディングして、ロウアドレスRAに相応する何れか1つのワードラインWLを選択し、選択されたワードラインWLを活性化する。
【0015】
カラムデコーダ118は、メモリセルアレイ110の複数のビットラインBLのうち、所定のビットラインBLを選択する。カラムデコーダ118は、アドレスバッファ116から受信されたカラムアドレスCAをデコーディングしてカラム選択信号CSLを発生し、入出力ゲート回路122を通じてカラム選択信号CSLに連結されたビットラインBLを選択する。
【0016】
センスアンプブロック120は、メモリセルアレイ110のビットラインBLと連結される。センスアンプブロック120は、ビットラインBLの電圧変化を感知し、これを増幅して出力する。センスアンプブロック120によって感知増幅されたビットラインBLは、入出力ゲート回路122を介して選択される。
【0017】
入出力ゲート回路122は、カラム選択信号CSLによって選択されたビットラインBLのデータを保存する読出データラッチと、メモリセルアレイ110にデータを書込むための書込ドライバを含む。読出データラッチに保存されたデータは、データ入出力回路124を介してデータパッドDQに提供される。データパッドDQを介してデータ入出力回路124に提供された書込データは、書込ドライバを介してメモリセルアレイ110に書込まれる。
【0018】
制御ロジック部114は、センスアンプブロック120内のビットラインセンスアンプのセンシング動作を一定に制御するためのセンシング-マッチング制御回路130を含む。センシング-マッチング制御回路130は、ビットラインセンスアンプと連結される第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABに供給される電流レベルが一定になるように制御して、そのために第1センシング駆動制御信号VGNLA、及び/又は第2センシング駆動制御信号VLANGを出力する。
センシング-マッチング制御回路130の第1センシング駆動制御信号VGNLA、及び/又は第2センシング駆動制御信号VLANGは、センスアンプブロック120内の全ビットラインセンスアンプが一定の第1センシング駆動電圧、及び/又は一定の第2センシング駆動電圧で駆動されるようにして、ビットラインセンスアンプのセンシング動作を一定に制御する。
【0019】
図2は、図1のメモリセルアレイ110とセンスアンプブロック120とを具体的に示す図面である。
【0020】
図2を参照すれば、メモリセルアレイ110は、複数のメモリセルブロックCB0~CBn+1(nは、0を含む自然数)で構成される。複数のメモリセルブロックCB0~CBn+1の間にビットラインセンスアンプブロックSA0~SAnが配置される。例えば、CBn-1メモリセルブロックとCBnメモリセルブロックとがビットラインセンスアンプブロックSAn-1の両端に配置される。即ち、SAn-1ビットラインセンスアンプブロックの両側にCBn-1メモリセルブロックとCBnメモリセルブロックとが配置される。
【0021】
ビットラインセンスアンプブロックSA0~SAn各々は、ビットラインBLと相補ビットラインBLBに連結されるビットラインセンスアンプS/Aを複数個含む。ビットラインセンスアンプS/Aは、ビットラインBLと相補ビットラインBLBが延びる方向に繰り返して配置される。ビットラインBLと相補ビットラインBLBは、対(pair)を構成し、ビットラインセンスアンプS/Aにそれぞれ連結される。ビットラインセンスアンプS/Aは、2つのビットラインにつき1つのピッチで配置される。
【0022】
複数のビットラインセンスアンプブロックSA0~SAnのうち、1又は複数のビットラインセンスアンプブロック、例えば、SAk~SAmビットラインセンスアンプブロックがセンシング-マッチング制御回路130と連結される。センシング-マッチング制御回路130は、SAk~SAmビットラインセンスアンプブロック内のビットラインセンスアンプS/Aの第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABに一定レベルの電流が供給されるように制御する。
【0023】
例示として、SAk~SAmビットラインセンスアンプブロックに含まれるビットラインセンスアンプS/Aの個数が2048個程度であると仮定する。センシング-マッチング制御回路130は、SAk~SAmビットラインセンスアンプブロック内の2048個のビットラインセンスアンプS/Aの第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABに一定の電流レベルを供給する。SAk~SAmビットラインセンスアンプブロック内の2048個ビットラインセンスアンプS/Aの動作は、残りのビットラインセンスアンプブロック(SA0~SAn、但し、SAk~SAmは除く)のビットラインセンスアンプS/Aの動作と確率的に類似した傾向を有すると理解される。
【0024】
SAk~SAmビットラインセンスアンプブロック内の2048個ビットラインセンスアンプS/Aの第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABの電流レベルが一定に供給されるように制御されて得られる第1及び/又は第2センシング駆動制御信号VGNLA、VLANG(図5を参照)は、全ビットラインセンスアンプブロックSA0~SAnに直ちに提供される。全てのビットラインセンスアンプブロックSA0~SAn内のビットラインセンスアンプS/Aの第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABに対して電流レベルが同一に(一定に)供給される。
即ち、全てのビットラインセンスアンプS/Aが、第1及び第2センシング駆動電圧ラインLA、LABに供給される一定レベルの電流に基づいて駆動されるので、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作が一定になると予測される。また、ビットラインセンスアンプS/Aの素子特性が素子間で変動する場合でも、ビットラインセンスアンプS/Aが第1及び第2センシング駆動電圧ラインLA、LABに供給される一定レベルの電流に基づいて駆動されるので、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング特性の分散が削減される。
【0025】
図3は、図2に図示されたビットラインセンスアンプに含まれた回路を示す図面である。図3において、説明の便宜上、ビットラインセンスアンプS/Aは、CBn-1メモリセルブロックとCBnメモリセルブロックとの間に配置されると仮定する。
【0026】
図3を参照すれば、ビットラインセンスアンプS/Aは、PMOSトランジスタで構成されるP型センスアンプPSA、NMOSトランジスタで構成されるN型センスアンプNSA、NMOSトランジスタで構成されるプリチャージ及び等化回路EQ、そしてカラム選択信号CSLに応答して動作するカラム選択回路CSを含む。
【0027】
P型センスアンプPSAは、ビットラインBL0と相補ビットラインBLB0との間に直列連結される第1PMOSトランジスタP11と第2PMOSトランジスタP12とを含む。第1及び第2PMOSトランジスタP11、P12のソースには、第1センシング駆動電圧ラインLAが連結され、第1PMOSトランジスタP11のゲートには、相補ビットラインBLB0が連結され、第2PMOSトランジスタP12のゲートには、ビットラインBL0が連結される。第1PMOSトランジスタP11と第2PMOSトランジスタP12のサイズは、互いに異なってもよいが、望ましくは、互いに同一である。
【0028】
第1センシング駆動電圧ラインLAは、センシング-マッチング制御回路130(図2)と連結され、センシング-マッチング制御回路130の制御によってビットラインセンスアンプS/Aに第1センシング駆動電圧を供給する。ビットラインセンスアンプS/Aの第1センシング駆動電圧は、メモリセルアレイ110(図1)の動作に使用されるように供給される第1内部電圧VINTAである。第1内部電圧VINTAは、メモリ装置100内部の電圧生成部で生成される電圧である。電圧生成部は、メモリ装置100外部から印加される電源電圧VDDを受信し、電源電圧VDDレベルよりも低い電圧レベルの第1内部電圧VINTAを生成する。
【0029】
第1センシング駆動電圧ラインLAに連結されるP型センスアンプPSAは、ビットラインBL0に連結されるメモリセルのデータのセンシング及び増幅動作で増幅されたハイレベル電圧(第1電圧とする)を供給する。
【0030】
N型センスアンプNSAは、ビットラインBL0と相補ビットラインBLB0との間に直列連結される第1NMOSトランジスタN11と第2NMOSトランジスタN12を含む。第1及び第2NMOSトランジスタN11、N12のソースには、第2センシング駆動電圧ラインLABが連結され、第1NMOSトランジスタN11のゲートには、相補ビットラインBLB0が連結され、第2NMOSトランジスタN12のゲートには、ビットラインBL0が連結される。第1NMOSトランジスタN11と第2NMOSトランジスタN12のサイズは、互いに異なってもよいが、望ましくは、互いに同一である。
【0031】
第2センシング駆動電圧ラインLABは、センシング-マッチング制御回路130と連結され、センシング-マッチング制御回路130の制御によって、ビットラインセンスアンプS/Aに第2センシング駆動電圧を供給する。ビットラインセンスアンプS/Aの第2センシング駆動電圧は、メモリ装置100の第2内部電圧VSSである。第2内部電圧VSSは、接地電圧又は負(-)電圧である。
【0032】
第2センシング駆動電圧ラインLABと連結されるN型センスアンプNSAは、ビットラインBL0に連結されるメモリセルデータのセンシング及び増幅動作で増幅されたローレベル電圧(第1電圧より低い第2電圧とする)を供給する。
【0033】
プリチャージ及び等化回路EQは、イコライジング信号PEQに応答して、ビットラインBL0と相補ビットラインBLB0とをプリチャージ電圧VBLのレベルに等化させる。プリチャージ及び等化回路EQは、プリチャージ電圧VBLとビットラインBL0との間に連結される第3NMOSトランジスタN13、プリチャージ電圧VBLと相補ビットラインBLB0との間に連結される第4NMOSトランジスタN14、そして、ビットラインBLと相補ビットラインBLBとの間に連結される第5NMOSトランジスタN15を含む。実施例によって、プリチャージ及び等化回路EQは、第3NMOSトランジスタN13と第4NMOSトランジスタN14のうちの何れか1つと第5NMOSトランジスタN15とから構成される。
【0034】
第3ないし第5NMOSトランジスタN13~N15のゲートは、イコライジング信号PEQに連結される。イコライジング信号PEQは、ビットラインセンスアンプS/Aのプリチャージ動作時にロジックハイレベルとして印加され、第1ないし第3NMOSトランジスタN13~N15をターンオンし、ビットラインBL0と相補ビットラインBLB0とをプリチャージ電圧VBLレベルにプリチャージする。センシング動作時に、イコライジング信号PEQは、ロジックローレベルとして印加され、第1ないし第3NMOSトランジスタN13~N15をターンオフする。
【0035】
カラム選択回路CSは、カラム選択信号CSLに応答してビットラインBL0をデータ入出力ラインIO0に連結し、相補ビットラインBLB0を相補データ入出力ラインIOB0に連結する。カラム選択回路CSは、PセンスアンプPSAとNセンスアンプNSAのセンシング及び増幅動作によって、ビットラインBL0と相補ビットラインBLB0との間の当初にセンスされた電圧差に基づいてディベロップ(develope、正帰還による増幅)されて得られるビットラインBL0と相補ビットラインBLB0の電圧レベルを、データ入出力ラインIO0と相補データ入出力ラインIOB0に伝達する。実施例によって、カラム選択回路CSは、入出力ゲート回路122(図1)に含まれる。
【0036】
図4は、図3のビットラインセンスアンプS/Aの動作を示すタイミング図である。図4では、ビットラインBL0に連結されたメモリセルデータの論理状態が「1」である場合の例が図示されている。
【0037】
図3及び図4を参照すれば、第1区間T1において、ビットラインセンスアンプS/Aは、ロジックハイレベルのイコライジング信号PEQに応答して、プリチャージ動作を行い、ビットライン対BL0、BLB0は、プリチャージ電圧VBLにプリチャージされる。
【0038】
例示として、プリチャージ電圧VBLは、第1センシング駆動電圧ラインLAの電圧レベルと第2センシング駆動電圧ラインLABの電圧レベルとの和の半分に相当する電圧レベルを有する。第1センシング駆動電圧ラインLAに第1内部電圧VINTAが印加され、第2センシング駆動電圧ラインLABに接地電圧である第2内部電圧VSSが印加される場合、プリチャージ電圧VBLは、第1内部電圧VINTAレベルの半分に相当する電圧レベルを有する。実施例によって、第1センシング駆動電圧ラインLAに第1内部電圧VINTAが印加され、第2センシング駆動電圧ラインLABに負(-)の第2内部電圧VSSレベルが印加される場合、プリチャージ電圧VBLは、第1内部電圧VINTAレベルと負(-)の第2内部電圧VSSレベルとの和の半分に相当する電圧レベルを有する。
【0039】
第2区間T2において、ビットラインBL0に連結されたメモリセルのワードラインWLがロジックローレベルからロジックハイレベルに活性化され、ビットラインセンスアンプS/Aは、チャージシェアリング動作を行う。ビットラインBL0に連結されたメモリセルのセルキャパシタに保存された電荷とビットラインBL0に保存された電荷との間にチャージシェアリングが発生し、ビットラインBL0の電圧レベルは、所定のレベルdVBLほど上昇する。
【0040】
第3区間T3において、ビットラインセンスアンプS/Aは、センシング動作を行う。この際、第1センシング駆動電圧ラインLAに第1内部電圧VINTAが印加され、第2センシング駆動電圧ラインLABに第2内部電圧VSSが印加される。ビットラインセンスアンプS/Aは、ビットラインBL0と相補ビットラインBLB0との電圧差dVBLに基づき、ビットラインBL0は、第1内部電圧VINTAに増加され、相補ビットラインBLB0は、第2内部電圧VSSに下降する。ビットラインセンスアンプS/Aは、第1内部電圧VINTAと第2内部電圧VSSで駆動され、ビットラインBL0と相補ビットラインBLB0との電圧差dVBLを電圧差dVにディベロップ、即ち、正帰還増幅する。
【0041】
かようなビットラインセンスアンプS/Aの動作は、メモリ装置100(図1)のタイミングパラメータと関連付けられる。メモリ装置100のタイミングパラメータのうち、特にtRCD(RAS-to-CAS Delay)パラメータは、ビットラインセンスアンプS/Aの第3区間T3のセンシング動作と密接に関連付けられる。
【0042】
通常、tRCDパラメータは、メモリセルに書込まれたデータ読出時の最小限の遅延時間を示すタイミングパラメータであって、/CAS信号に基づいて発生するカラム選択信号CSLと一定部分関連付けられる。図4に図示されたように、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作によって、ディベロップされたビットラインBL0と相補ビットラインBLB0の電圧レベルは、カラム選択信号CSLに応答して、データ入出力ラインIO0と相補データ入出力ラインIOB0に伝達される。ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作が有効(valid)であり、かつカラム選択信号CSLがロジックローレベルからロジックハイレベルに活性化される時点が、tRCD時点Aとも見られる。ここで、ビットラインセンスアンプS/Aの動作におけるtRCD時点Aが目標tRCDパラメータを満足させると仮定する。
【0043】
ビットラインセンスアンプS/Aを構成するPMOS及び/又はNMOSトランジスタは、工程変異、温度などによって、素子間特性、例えば、閾電圧が異なる。これにより、ビットラインセンスアンプS/Aの第3区間T3で行われるセンシング動作特性が悪くなり、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング特性分布が広くなる。この場合、tRCD時点Aでのセンシング動作が無効(invalid)となる。これにより、メモリ装置100の目標tRCDパラメータが満足できず、メモリ装置100の収率が低下する問題点が発生する。かような問題点を解決するために、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作を一定に制御可能な方法が必要である。
【0044】
また、メモリ装置100の高速化要求によって、目標tRCDパラメータが徐々に減少(短縮)している。目標tRCDパラメータが減少すれば、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作のうち、tRCD時点Aが、B又はC時点に繰り上げられる。tRCD時点Aが引き寄せられても、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作が有効となるように、即ち、目標tRCDパラメータを満足させるように、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作を一定に制御可能な方法が要求され、そのような方法が本発明の実施形態において適用される。
【0045】
図5は、図1のセンシング-マッチング制御回路130を具現するのに用いられる、本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路130aを説明する図面である。図5において、センシング-マッチング制御回路130aは、図2に図示された複数のビットラインセンスアンプブロックSA0~SAnのうち、一又は複数のビットラインセンスアンプブロックと連結される。説明の便宜上、センシング-マッチング制御回路130aは、SAn-1ビットラインセンスアンプブロックと連結されると仮定する。
【0046】
図5を参照すれば、センシング-マッチング制御回路130aは、ビットラインセンスアンプブロックSAn-1と連結され、ビットラインセンスアンプブロックSAn-1内のビットラインセンスアンプS/Aに共通して連結される。センシング-マッチング制御回路130aは、ビットラインセンスアンプブロックSAn-1内のビットラインセンスアンプS/Aの第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABの電圧レベルが一定になるように制御する。
【0047】
センシング-マッチング制御回路130aの動作に先立って、ビットラインセンスアンプS/Aは、図4で説明されたT1区間のプリチャージ動作を行う。これにより、ビットライン対BL0、BLB0は、プリチャージ電圧VBLにプリチャージされる。
【0048】
センシング-マッチング制御回路130aは、第1電流供給部510、第1比較部520、第1センシング駆動電圧ドライバ530、そして、第2センシング駆動電圧ドライバ540を含む。
【0049】
第1電流供給部510は、第1内部電圧VINTAラインに第1電流I1を供給する。第1電流供給部510の第1電流I1は、第1電流供給部510に直列連結される第1センシング駆動電圧ドライバ530に提供され、第1センシング駆動電圧ドライバ530のバイアス電流として作用する。第1電流供給部510の第1電流I1量によって第1内部電圧VINTAレベルが変化される。例示として、第1電流供給部510の第1電流I1量が相対的に多ければ、第1内部電圧VINTAレベルが高くなり、相対的に少なければ、第1内部電圧VINTAレベルが低くなる。
【0050】
第1比較部520は、第1内部電圧VINTAレベルと第1基準電圧VREFAレベルとを比較し、比較の結果、第1センシング駆動制御信号VGNLAを発生させる。第1センシング駆動制御信号VGNLAは、第1センシング駆動電圧ドライバ530に提供される。
【0051】
第1センシング駆動電圧ドライバ530は、第1内部電圧VINTAラインと第1センシング駆動電圧ラインLAとの間に連結されるNMOSトランジスタ531から構成される。NMOSトランジスタ531は、ソースに第1内部電圧VINTAが連結され、ドレインに第1センシング駆動電圧ラインLAが連結され、ゲートに第1センシング駆動制御信号VGNLAが連結される。
【0052】
第2センシング駆動電圧ドライバ540は、第2センシング駆動電圧ラインLABと第2内部電圧VSSラインとの間に連結されるNMOSトランジスタ541から構成される。NMOSトランジスタ541は、ソースに第2内部電圧VSSが連結され、ドレインに第2センシング駆動電圧ラインLABが連結され、ゲートに第2センシング駆動制御信号VLANGが連結される。第2センシング駆動制御信号VLANGは、制御ロジック部114(図1)から提供される。例示として、第2センシング駆動制御信号VLANGは、ロジックハイレベルとして提供され、NMOSトランジスタ541がターンオンされて、第2センシング駆動電圧ラインLABは、第2内部電圧VSSに駆動される。
【0053】
第1比較部520において、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルよりも高ければ、第1センシング駆動制御信号VGNLAは、ロジックハイレベルとなり、第1センシング駆動電圧ドライバ530に提供される。第1センシング駆動電圧ドライバ530のNMOSトランジスタ531は、ロジックハイレベルの第1センシング駆動制御信号VGNLAに応答してターンオンされ、第1電流供給部510から供給される第1電流I1が流れる。ターンオンされたNMOSトランジスタ531によって、第1内部電圧VINTAレベルが低くなる。
【0054】
第1比較部520において、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルよりも低ければ、第1センシング駆動制御信号VGNLAは、ロジックローレベルとなり、第1センシング駆動電圧ドライバ530に提供される。第1センシング駆動電圧ドライバ530のNMOSトランジスタ531は、ロジックローレベルの第1センシング駆動制御信号VGNLAに応答してターンオフされる。これにより、第1電流供給部510から第1内部電圧VINTAラインに供給される第1電流I1によって、第1内部電圧VINTAレベルが高くなる。
【0055】
このような動作は、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルと同一になるまでにフィードバックされて繰り返して行われる。センシング-マッチング制御回路130aは、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルと同一になったとき、この際の第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベル値を保存する。第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベル値は、図8に図示された電圧分配器の例示的な回路図に保存されて出力される。
【0056】
一実施例によれば、図5のNMOSトランジスタ531の出力は、図3のPMOSトランジスタP11とP12の間のノードに接続され(即ち531のドレインはLAに接続され)、また、一実施例によれば、図5のNMOSトランジスタ541の入力は、図3のNMOSトランジスタN11とN12の間のノードに接続され(即ち541のドレインはLABに接続され)る。
【0057】
図6は、図1のセンシング-マッチング制御回路130を具現するのに用いられる、本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路130bを説明する図面である。
【0058】
図6を参照すれば、センシング-マッチング制御回路130bは、ビットラインセンスアンプブロックSAn-1と連結され、ビットラインセンスアンプブロックSAn-1内のビットラインセンスアンプSAに共通して連結される。センシング-マッチング制御回路130bは、ビットラインセンスアンプブロックSAn-1内のビットラインセンスアンプSAの第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABの電圧レベルを一定に制御する。
【0059】
センシング-マッチング制御回路130bの動作に先立って、ビットラインセンスアンプS/Aは、図4で説明されたT1区間のプリチャージ動作を行う。これにより、ビットライン対BL0、BLB0は、プリチャージ電圧VBLにプリチャージされる。
【0060】
センシング-マッチング制御回路130bは、第1センシング駆動電圧ドライバ630、第2センシング駆動電圧ドライバ640、第2比較部650、そして第2電流供給部660を含む。
【0061】
第1センシング駆動電圧ドライバ630は、第1内部電圧VINTAラインと第1センシング駆動電圧ラインLAとの間に連結されるNMOSトランジスタ631から構成される。NMOSトランジスタ631は、ソースに第1内部電圧VINTAが連結され、ドレインに第1センシング駆動電圧ラインLAが連結され、ゲートに第1センシング駆動制御信号VGNLAが連結される。
【0062】
第1センシング駆動制御信号VGNLAは、制御ロジック部114から提供される。例示として、第1センシング駆動制御信号VGNLAは、ロジックハイレベルとして提供され、NMOSトランジスタ631がターンオンされて、第1センシング駆動電圧ラインLAは、第1内部電圧VINTAに駆動される。
【0063】
第2センシング駆動電圧ドライバ640は、第2センシング駆動電圧ラインLABと第2内部電圧VSSラインとの間に連結されるNMOSトランジスタ641から構成される。NMOSトランジスタ641は、ソースに第2内部電圧VSSが連結され、ドレインに第2センシング駆動電圧ラインLABが連結され、ゲートに第2センシング駆動制御信号VLANGが連結される。
【0064】
第2比較部650は、第2内部電圧VSSレベルと第2基準電圧VREFSSレベルとを比較し、比較の結果、第2センシング駆動制御信号VLANGを発生させる。第2センシング駆動制御信号VLANGは、第2センシング駆動電圧ドライバ640に提供される。
【0065】
第2電流供給部660は、第2内部電圧VSSラインと連結され、第2内部電圧VSSラインから第2電流I2を取り出す。第2電流供給部660の第2電流I2は、第2電流供給部660に直列連結される第2センシング駆動電圧ドライバ640のバイアス電流として作用する。第2電流供給部660の第2電流I2量によって、第2内部電圧VSSレベルが変化される。例示として、第2電流供給部660の第2電流I2量が相対的に多ければ、第2内部電圧VSSレベルが低くなり、相対的に少なければ、第2内部電圧VSSレベルが高くなる。
【0066】
第2比較部650において、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルよりも高ければ、第2センシング駆動制御信号VLANGは、ロジックローレベルとなり、第2センシング駆動電圧ドライバ640に提供される。第2センシング駆動電圧ドライバ640のNMOSトランジスタ641は、ロジックローレベルの第2センシング駆動制御信号VLANGに応答してターンオフされる。これにより、第2電流供給部660の第2電流I2によって第2内部電圧VSSレベルが低くなる。
【0067】
第2比較部650において、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルよりも低ければ、第2センシング駆動制御信号VLANGは、ロジックハイレベルとなり、第2センシング駆動電圧ドライバ640に提供される。第2センシング駆動電圧ドライバ640のNMOSトランジスタ641は、ロジックハイレベルの第2センシング駆動制御信号VLANGに応答してターンオンされ、第2電流供給部660の第2電流I2が流れる。ターンオンされたNMOSトランジスタ641によって、第2内部電圧VSSレベルが高くなる。
【0068】
このような動作は、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルと同一になるまでフィードバックされて繰り返して行われる。センシング-マッチング制御回路130bは、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルと同一になったとき、この際の第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベル値を保存する。第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベル値は、図8に示された電圧分配器800に保存されて出力される。
【0069】
一実施例によれば、図6のNMOSトランジスタ631の出力は、図3のPMOSトランジスタP11とP12の間のノードに接続され(即ち631のドレインはLAに接続され)、また、一実施例によれば、図6のNMOSトランジスタ641の入力は、図3のNMOSトランジスタN11とN12の間のノードに接続され(即ち641のドレインはLABに接続され)る。
【0070】
図7は、図1のセンシング-マッチング制御回路130を具現するのに用いられる、本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路130cを説明する図面である。
【0071】
図7を参照すれば、センシング-マッチング制御回路130cは、図5のセンシング-マッチング制御回路130aと比較したとき、第2センシング駆動電圧ドライバ540が、図6において説明された第2センシング駆動電圧ドライバ640、第2比較部650、そして第2電流供給部660に置き換えられたことを除いては、図5のセンシング-マッチング制御回路130aと同じ構造を有する。以下、重複する説明は、省略する。
【0072】
センシング-マッチング制御回路130cは、第1電流供給部510、第1比較部520、第1センシング駆動電圧ドライバ530を用いて、第1内部電圧VINTAレベルを、第1基準電圧VREFAレベルと同一にするフィードバック動作を繰り返して行う。
その際、第2比較部650及び第2電流供給部660は動作させず、第2センシング駆動電圧ドライバ640の第2センシング駆動制御信号VLANGにはロジックハイレベルを提供し、第2内部電圧VSSのレベルは第2基準電圧VREFSSのレベルと同一とする。
センシング-マッチング制御回路130cは、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルと同一になったときの第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベル値を保存する。
【0073】
センシング-マッチング制御回路130cは、第2センシング駆動電圧ドライバ640、第2比較部650、そして第2電流供給部660を用いて、第2内部電圧VSSレベルを、第2基準電圧VREFSSレベルと同一にするフィードバック動作を繰り返して行う。
その際、第1比較部520及び第1電流供給部510は動作させず、第1センシング駆動電圧ドライバ530の第2センシング駆動制御信号VGNLAにはロジックハイレベルを提供し、第1内部電圧VINTAのレベルは第1基準電圧VREFAのレベルと同一とする。
センシング-マッチング制御回路130cは、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルと同一となったときの第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベル値を保存する。
【0074】
センシング-マッチング制御回路130cの第1及び第2センシング駆動制御信号VGNLA、VLANG各々の電圧レベル値は、図8に示された電圧分配器の例示的な回路図に保存されて出力される。
【0075】
一実施例によれば、図7のNMOSトランジスタ531の出力は、図3のPMOSトランジスタP11とP12の間のノードに接続され(即ち、531のドレインはLAに接続され)、また、一実施例によれば、図7のNMOSトランジスタ641の入力は、図3のNMOSトランジスタN11とN12の間のノードに接続される。(即ち、641のドレインはLABに接続される。)
【0076】
図8は、本発明の実施例による電圧分配器を説明する回路図である。図8の電圧分配器800は、図5ないし図7で説明されたセンシング-マッチング制御回路部130a~130cの一部分として含まれる。
【0077】
図8を参照すれば、電圧分配器800は、直列連結された複数の抵抗R81~R86と、複数の抵抗R81~R86に各々並列に連結される複数のヒューズ81~86を含む。複数の抵抗R81~R86は、第1内部電圧VINTAと第2内部電圧VSSとの間に連結される。実施例によって、複数の抵抗R81~R86は、第1及び第2内部電圧VINTA、VSS以外の、他の電圧の間に連結される場合がある。
【0078】
複数のヒューズ81~86は、ビットラインセンスアンプS/Aが活性化される前に、例えば、メモリ装置100(図1)製造時に、オペレータによって切断されるか、連結される。
図5及び図7のセンシング-マッチング制御回路130a、130cにおいて、第1電流供給部510、第1比較部520、及び第1センシング駆動電圧ドライバ530によるフィードバック動作の繰り返しにより得られた第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベル値に基づき、該電圧レベル値が発生するようにヒューズ81~86が選択的に切断される。ヒューズ81~86の切断状態如何によって、第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベルが決定される。第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベルが決定されれば、センシング-マッチング制御回路130a、130cは、第1電流供給部510と第1比較部520とが、これ以上動作しないように制御する。その際、第1センシング駆動電圧ドライバ530のVINTAのレベルは、第1基準電圧VREFAとする。
一実施例によれば、第1センシング駆動制御信号VGNLAは、第1比較部520から出力されるのではなく、電圧分配器800からNMOSトランジスタ531のゲートに対して出力される(即ち、第1比較部520はパワーダウンされる)。
【0079】
同様に、図6及び図7のセンシング-マッチング制御回路130b、130cにおいて、第2センシング駆動電圧ドライバ640、第2比較部650、及び第2電流供給部660によるフィードバック動作の繰り返しにより得られた第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベル値に基づき、該電圧レベル値が発生するようにヒューズ81~86が選択的に切断される。ヒューズ81~86の切断状態如何によって、第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベルが決定される。第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベルが決定されれば、センシング-マッチング制御回路130b、130cは、第2電流供給部660と第2比較部650が、これ以上動作しないように制御する。その際、第2センシング駆動電圧ドライバ640のVSSのレベルは、第2基準電圧VREFSSとする。
一実施例によれば、第2センシング駆動制御信号VLANGは、第2比較部650から出力されるのではなく、電圧分配器800からNMOSトランジスタ641のゲートに対して出力される(即ち、第2比較部650はパワーダウンされる)。
【0080】
電圧分配器800で出力される第1及び/又は第2センシング駆動制御信号VGNLA、VLANGの電圧レベル値が第1センシング駆動電圧ドライバ530のNMOSトランジスタ531のゲート及び/又は第2センシング駆動電圧ドライバ640のNMOSトランジスタ641のゲートに直ちに印加される。第1センシング駆動電圧ドライバ530のNMOSトランジスタ531を介して第1内部電圧VINTAから第1センシング電圧駆動ラインLAに一定レベルの電流が供給される。第2センシング駆動電圧ドライバ640のNMOSトランジスタ641を介して第2内部電圧VSSから第2センシング電圧駆動ラインLABに一定レベルの電流が供給される。
【0081】
ビットラインセンスアンプS/A(図3)は、第1及び第2センシング駆動電圧ラインLA、LABに対して供給される一定レベルの電流によって所定の範囲内で同一にセンシング動作が行える。これにより、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング特性分布は、シャープになる。
一実施例によれば、上記所定の範囲は、電源電圧の変動範囲である。
【0082】
図9は、図1のセンシング-マッチング制御回路130を具現するのに用いられる、本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路130dを説明する図面である。
【0083】
図9を参照すれば、センシング-マッチング制御回路130dは、図5のセンシング-マッチング制御回路130aと比較したとき、第1及び第2センシング駆動電圧ドライバ530、540のNMOSトランジスタ531、541がPMOSトランジスタ931、941に置き換えられ、第1比較部520が逆極性であることを除いては、図5のセンシング-マッチング制御回路130aと同じ構造を有する。以下、重複する説明は、省略する。
【0084】
第1センシング駆動電圧ドライバ530は、第1内部電圧VINTAラインと第1センシング駆動電圧ラインLAとの間に連結されるPMOSトランジスタ931から構成される。第2センシング駆動電圧ドライバ540は、第2センシング駆動電圧ラインLABと第2内部電圧VSSラインとの間に連結されるPMOSトランジスタ941から構成される。
【0085】
第1比較部520において、第1内部電圧VINTAのレベルが第1基準電圧VREFAのレベルよりも高ければ、第1センシング駆動制御信号VGNLAは、ロジックローレベルとなり、第1センシング駆動電圧ドライバ530に提供される。第1センシング駆動電圧ドライバ530のPMOSトランジスタ931は、ロジックローレベルの第1センシング駆動制御信号VGNLAに応答してターンオンされ、第1電流供給部510に供給される第1電流I1が流れる。ターンオンされたPMOSトランジスタ931によって、第1内部電圧VINTAレベルが低くなる。
【0086】
第1比較部520において、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルよりも低ければ、第1センシング駆動制御信号VGNLAは、ロジックハイレベルとなり、第1センシング駆動電圧ドライバ530に提供される。第1センシング駆動電圧ドライバ530のPMOSトランジスタ931は、ロジックハイレベルの第1センシング駆動制御信号VGNLAに応答してターンオフされる。これにより、第1電流供給部510から第1内部電圧VINTAラインに供給される第1電流I1によって、第1内部電圧VINTAレベルが高くなる。
【0087】
センシング-マッチング制御回路130dは、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルと同一になるまでフィードバック動作を繰り返して行い、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルと同一になったときの第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベル値を保存する。
【0088】
一実施例によれば、図9のPMOSトランジスタ931の出力は、図3のPMOSトランジスタP11とP12の間のノードに接続され、また、一実施例によれば、図9のPMOSトランジスタ941の入力は、図3のNMOSトランジスタN11とN12の間のノードに接続される。
【0089】
図10は、図1のセンシング-マッチング制御回路130を具現するのに用いられる、本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路130eを説明する図面である。
【0090】
図10を参照すれば、センシング-マッチング制御回路130eは、図6のセンシング-マッチング制御回路130bと比較したとき、第1及び第2センシング駆動電圧ドライバ630、640のNMOSトランジスタ631、641がPMOSトランジスタ931、941に置き換えられ、第2比較部650の極性が反対であることを除いては、図6のセンシング-マッチング制御回路130bと同じ構造を有する。以下、重複する説明は、省略する。
【0091】
第1センシング駆動電圧ドライバ630は、第1内部電圧VINTAラインと第1センシング駆動電圧ラインLAとの間に連結されるPMOSトランジスタ1031から構成される。第2センシング駆動電圧ドライバ640は、第2センシング駆動電圧ラインLABと第2内部電圧VSSラインとの間に連結されるPMOSトランジスタ1041から構成される。
【0092】
第2比較部650において、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルよりも高ければ、第2センシング駆動制御信号VLANGは、ロジックローレベルとなり、第2センシング駆動電圧ドライバ640に提供される。第2センシング駆動電圧ドライバ640のPMOSトランジスタ1041は、ロジックローレベルの第2センシング駆動制御信号VLANGに応答してターンオンされる。これにより、第2電流供給部660の第2電流I2によって第2内部電圧VSSレベルが低くなる。
【0093】
第2比較部650において、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルよりも低ければ、第2センシング駆動制御信号VLANGは、ロジックハイレベルとなり、第2センシング駆動電圧ドライバ640に提供される。第2センシング駆動電圧ドライバ640のPMOSトランジスタ1041は、ロジックハイレベルの第2センシング駆動制御信号VLANGに応答してターンオフされ、第2電流供給部660の第2電流I2が流れる。ターンオフされたPMOSトランジスタ1041によって、第2内部電圧VSSレベルが高くなる。
【0094】
センシング-マッチング制御回路130eは、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルと同一になるまでフィードバック動作を繰り返して行い、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルと同一になったときの第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベル値を保存する。
【0095】
一実施例によれば、図10のPMOSトランジスタ1031の出力は、図3のPMOSトランジスタP11とP12の間のノードに接続され、また、一実施例によれば、図10のPMOSトランジスタ1041の入力は、図3のNMOSトランジスタN11とN12の間のノードに接続される。
【0096】
図11は、図1のセンシング-マッチング制御回路130を具現するのに用いられる、本発明の実施例によるセンシング-マッチング制御回路130fを説明する図面である。
【0097】
図11を参照すれば、センシング-マッチング制御回路130fは、図7のセンシング-マッチング制御回路130cと比較したとき、第1及び第2センシング駆動電圧ドライバ630、640のNMOSトランジスタ631、641がPMOSトランジスタに置き換えられ、第1及び第2比較部520、650の極性が反対であることを除いては、図7のセンシング-マッチング制御回路130cと同じ構造を有する。以下、重複する説明は省略する。
【0098】
センシング-マッチング制御回路130fは、第1電流供給部510、第1比較部520、第1センシング駆動電圧ドライバ530を用いて、第1内部電圧VINTAレベルを第1基準電圧VREFAレベルと同一にするフィードバック動作を繰り返して行う。センシング-マッチング制御回路130fは、第1内部電圧VINTAレベルが第1基準電圧VREFAレベルと同一になったときの第1センシング駆動制御信号VGNLAの電圧レベル値を保存する。
【0099】
センシング-マッチング制御回路130fは、第2センシング駆動電圧ドライバ640、第2比較部650、そして第2電流供給部660を用いて、第2内部電圧VSSレベルを第2基準電圧VREFSSレベルと同一にするフィードバック動作を繰り返して行う。センシング-マッチング制御回路130fは、第2内部電圧VSSレベルが第2基準電圧VREFSSレベルと同一になったときの第2センシング駆動制御信号VLANGの電圧レベル値を保存する。
【0100】
一実施例によれば、図11のPMOSトランジスタ931の出力は、図3のPMOSトランジスタP11とP12の間のノードに接続され、また、一実施例によれば、図11のPMOSトランジスタ1041の入力は、図3のNMOSトランジスタN11とN12の間のノードに接続される。
【0101】
図12は、図2に示されたビットラインセンスアンプの他の例に含まれた回路を示す図面である。
【0102】
図12を参照すれば、ビットラインセンスアンプS/Aは、第1及び第2アイソレーション部151、152、第1及び第2オフセット除去部153、154、そして感知増幅部155を含む。
【0103】
第1アイソレーション部151は、ビットラインBLとセンシングビットラインSABLとの間に連結され、第2アイソレーション部152は、相補ビットラインBLBと相補センシングビットラインSABLBとの間に連結される。第1及び第2アイソレーション部151、152は、アイソレーション信号ISOを受信し、アイソレーション信号ISOに応答して動作する。
【0104】
第1アイソレーション部151は、アイソレーション信号ISOに応答してビットラインBLとセンシングビットラインSABLとの間を連結するか遮断する第1アイソレーショントランジスタISO_1を含む。第1アイソレーショントランジスタISO_1の一端は、ビットラインBLと連結され、他端は、センシングビットラインSABLと連結され、ゲートは、アイソレーション信号ISOに連結される。
【0105】
第2アイソレーション部152は、アイソレーション信号ISOに応答して相補ビットラインBLBと相補センシングビットラインSABLBとの間を連結するか、遮断する第2アイソレーショントランジスタISO_2を含む。第2アイソレーショントランジスタISO_2の一端は、相補ビットラインBLBと連結され、他端は、相補センシングビットラインSABLBと連結され、ゲートは、アイソレーション信号ISOに連結される。
【0106】
第1オフセット除去部153は、ビットラインBLと相補センシングビットラインSABLBとの間に連結され、第2オフセット除去部154は相補ビットラインBLBとセンシングビットラインSABLとの間に連結される。第1及び第2オフセット除去部153、154は、オフセット除去信号OCを受信し、オフセット除去信号OCに応答して動作する。
【0107】
第1オフセット除去部153は、オフセット除去信号OCに応答してビットラインBLと相補センシングビットラインSABLBとの間を連結するか、遮断する第1オフセット除去トランジスタOC_1を含む。第1オフセット除去トランジスタOC_1の一端は、ビットラインBLと連結され、他端は、相補センシングビットラインSABLBと連結され、ゲートは、オフセット除去信号OCに連結される。
【0108】
第2オフセット除去部154は、オフセット除去信号OCに応答して相補ビットラインBLBとセンシングビットラインSABLとの間を連結するか、遮断する第2オフセット除去トランジスタOC_2を含む。第2オフセット除去トランジスタOC_2の一端は、相補ビットラインBLBと連結され、他端は、センシングビットラインSABLと連結され、ゲートは、オフセット除去信号OCに連結される。
【0109】
感知増幅部155は、センシングビットラインSABLと相補センシングビットラインSABLBとの間に連結され、第1及び第2制御信号LA、LABによってビットラインBLと相補ビットラインBLBとの電圧差を感知し、増幅する。感知増幅部155は、第1及び第2PMOSトランジスタP_1、P_2と第1及び第2NMOSトランジスタN_1、N_2を含む。
【0110】
第1PMOSトランジスタP_1の一端は、相補センシングビットラインSABLBに連結され、他端は第1センシング駆動電圧ラインLAと連結され、ゲートは、センシングビットラインSABLと連結される。第2PMOSトランジスタP_2の一端は、センシングビットラインSABLに連結され、他端は、第1センシング駆動電圧ラインLAと連結され、ゲートは、相補センシングビットラインSABLBと連結される。
【0111】
第1NMOSトランジスタN_1の一端は、相補センシングビットラインSABLBに連結され、他端は第2センシング駆動電圧ラインLABと連結され、ゲートは、ビットラインBLと連結される。第2NMOSトランジスタN_2の一端は、センシングビットラインSABLに連結され、他端は、第2センシング駆動電圧ラインLABと連結され、ゲートは、相補ビットラインBLBと連結される。
【0112】
図13及び図14は、図12のビットラインセンスアンプの動作を説明する図面である。図13のタイミング図において、X軸は、時間を指し、Y軸は、信号レベルを指す。例示として、メモリセルMCは、データ「1」を保存すると仮定する。
【0113】
図13を参照すれば、ビットラインセンスアンプS/Aは、プリチャージ動作、オフセット除去動作、チャージシェアリング動作、プリセンシング動作及び再保存動作を順次に行う。
【0114】
第1区間t0-t1において、ビットラインセンスアンプS/Aは、プリチャージ動作を行う。この際、アイソレーション信号ISOとオフセット除去信号OCは、ロジックハイHであり、ビットライン対BL、BLB及びセンシングビットライン対SABL、SABLBは、プリチャージ電圧VBLにプリチャージされる。
【0115】
第2区間t1-t2において、ビットラインセンスアンプS/Aは、オフセット除去動作を行う。この際、アイソレーション信号ISOは、ロジックローLになる。第1センシング駆動電圧ラインLAは、プリチャージ電圧VBLから第1内部電圧VINTAに増加し、第2センシング駆動電圧ラインLABは、プリチャージ電圧VBLから第2内部電圧VSSに減少する。
【0116】
ビットラインセンスアンプS/Aは、ロジックローLのアイソレーション信号ISOに応答して第1及び第2アイソレーショントランジスタISO_1、ISO_2がターンオフされ、ロジックハイHのオフセット除去信号OCに応答して第1及び第2オフセット除去トランジスタOC_1、OC_2がターンオンされる。この際、第1センシング駆動電圧ラインLAは、プリチャージ電圧VBLから第1内部電圧VINTAに遷移され、第2センシング駆動電圧ラインLABは、プリチャージ電圧VBLから第2内部電圧VSSに遷移される。以後、第1センシング駆動電圧ラインLAは、第1内部電圧VINTAからプリチャージ電圧VBLに遷移され、第2センシング駆動電圧ラインLABは、第2内部電圧VSSからプリチャージ電圧VBLに遷移される。
【0117】
ビットラインセンスアンプS/Aにおいて、例えば、第1及び第2PMOSトランジスタP_1、P_2と第1及び第2NMOSトランジスタN_1、N_2が工程・電圧・温度(PVT;Process-Voltage-Temperature)などの変動によって、閾電圧Vthなどに差が生じ得る。この場合、ビットラインセンスアンプS/Aは、第1及び第2PMOSトランジスタP_1、P_2と第1及び第2NMOSトランジスタN_1、N_2との閾電圧Vthなどの差によって、オフセットノイズが発生する。以下、第1例ないし第4例を挙げて、オフセット除去動作を介してビットラインセンスアンプS/Aのオフセットを補償する方法を説明する。
【0118】
第1例(Case I)として、第1NMOSトランジスタN_1の閾電圧Vthが、第2NMOSトランジスタN-2の閾電圧Vthよりも高いと仮定すれば、第1及び第2NMOSトランジスタN_1、N_2は、ダイオードとして動作する。第1NMOSトランジスタN_1を介して流れる電流は、第2NMOSトランジスタN_2を介して流れる電流よりも小さい。そして、第1PMOSトランジスタP_1を介して流れる電流は、第2PMOSトランジスタP_2を介して流れる電流よりも小さい。これにより、相補ビットラインBLBは、図14に図示されたように、ビットラインBLと比較して所定のレベルに上昇する。
【0119】
第2例(Case II)として、第2NMOSトランジスタN_2の閾電圧Vthが第1NMOSトランジスタN_1の閾電圧Vthよりも高いと仮定すれば、第1及び第2NMOSトランジスタN_1、N_2は、ダイオードとして動作する。第2NMOSトランジスタN_2を介して流れる電流は、第1NMOSトランジスタN_1を介して流れる電流よりも小さい。そして、第2PMOSトランジスタP_2を介して流れる電流は、第1PMOSトランジスタP_1を介して流れる電流よりも小さい。これにより、相補ビットラインBLBは、図14に図示されたように、ビットラインBLと比較して所定のレベルに下降する。
【0120】
第3例(Case III)として、第1PMOSトランジスタP_1の閾電圧Vthが、第2PMOSトランジスタP_2の閾電圧Vthよりも高いと仮定すれば、第1PMOSトランジスタP_1を介して流れる電流は、第2PMOSトランジスタP_2を介して流れる電流よりも小さい。第1及び第2NMOSトランジスタN_1、N_2は、ダイオードとして一定電流を流す。これにより、相補ビットラインBLBは、図14に図示されたように、ビットラインBLと比較して所定レベルに上昇する。
【0121】
第4例(Case IV)として、第2PMOSトランジスタP_2の閾電圧Vthが第1PMOSトランジスタP_1の閾電圧Vthよりも高いと仮定すれば、第2PMOSトランジスタP_2を介して流れる電流は、第1PMOSトランジスタP_1を介して流れる電流よりも小さい。第1及び第2NMOSトランジスタN_1、N_2は、ダイオードとして一定電流を流す。これにより、相補ビットラインBLBは、図14に図示されたように、ビットラインBLと比較して所定のレベルに下降する。
【0122】
上述した第1ないし第4例(Cases I~IV)において、相補ビットラインBLBは、ビットラインBLに比べて、所定レベルに上昇又は下降し、ビットラインBLと相補ビットラインBLBは、所定の電圧差を有する。かような電圧差は、オフセットノイズによるオフセット電圧と解釈される。これは、ビットラインBLと相補ビットラインBLBとがオフセット電圧分の差を有するように保存されることにより、ビットラインセンスアンプS/Aのオフセットノイズが除去されるということを意味する。即ち、ビットラインセンスアンプS/Aは、オフセット除去動作を介してオフセットを補償する。
【0123】
第3区間t2-t3において、ビットラインセンスアンプS/Aは、チャージシェアリング動作を行う。この際、アイソレーション信号ISO及びオフセット除去信号OCは、ロジックローLになり、メモリセルMCと連結されたワードラインWLが活性化され、メモリセルMCのセルキャパシタに保存された電荷とビットラインBLに保存された電荷との間にチャージシェアリングが発生する。メモリセルMCにデータ「1」が保存された場合、チャージシェアリング動作時にビットラインBLの電圧レベルは、所定のレベルほど上昇する。他の実施例において、メモリセルMCにデータ「0」が保存された場合、チャージシェアリング動作時にビットラインBLの電圧レベルは、所定レベルほど減少する。
【0124】
第4区間t3-t4において、ビットラインセンスアンプS/Aは、プリセンシング動作を行う。この際、第1センシング駆動電圧ラインLAが第1内部電圧VINTAに遷移され、第2センシング駆動電圧ラインLABが第2内部電圧VSSに遷移される。これにより、ビットラインセンスアンプS/Aは、ビットラインBLと相補ビットラインBLBとの電圧差に基づいてセンシングビットラインSABLが第1内部電圧VINTAに増加し、相補センシングビットラインSABLBが第2内部電圧VSSに下降する。
【0125】
第5区間t4-t5において、ビットラインセンスアンプS/Aは、再保存動作を行う。この際、アイソレーション信号ISOは、ロジックハイHとなり、第1及び第2アイソレーショントランジスタISO_1、ISO_2がターンオンされる。ビットライン対BL、BLBとセンシングビットライン対SABL、SABLBが互いに連結され、ビットライン対BL、BLBは、センシングビットライン対SABL、SABLBの電圧レベルに充電又は放電される。
【0126】
図15は、本発明の実施例によるビットラインセンスアンプのセンシング動作を一定に制御するための方法を説明するフローチャートである。図15の方法は、図3ないし図14で説明されたビットラインセンスアンプS/Aとセンシング-マッチング制御回路130a~130fとを用いて行われる。
【0127】
図15を参照すれば、S1510段階において、ビットラインセンスアンプS/Aに連結されたビットラインBLと相補ビットラインBLBとをプリチャージし、プリチャージされた状態を保持する。図3のビットラインセンスアンプS/Aは、図4の第1区間T0でロジックハイレベルのイコライジング信号PEQに応答して、ビットラインBLと相補ビットラインBLBとがプリチャージ電圧VBLにプリチャージされる。又は、図13のビットラインセンスアンプS/Aは、図14の第1区間t0-t1において、アイソレーション信号ISOとオフセット除去信号OCのロジックハイレベルに応答して、ビットライン対BL、BLB及びセンシングビットライン対SABL、SABLBがプリチャージ電圧VBLにプリチャージされる。
【0128】
S1520段階において、第1電流源530を用いて第1内部電圧VINTAラインに第1電流I1を供給するか、第2電流源640を用いて第2内部電圧VSSラインに第2電流I2を取り出す動作を行う。
【0129】
S1530段階において、第1内部電圧VINTAラインの電圧レベルと第1基準電圧VREFAのレベルとを比較する。比較結果、第1内部電圧VINTAラインの電圧レベルと第1基準電圧VREFAのレベルとが同一であるとき、第1センシング駆動制御信号VGNLAを発生させる。第1センシング駆動制御信号VGNLAによって、第1センシング駆動電圧ラインLAに供給される電流レベルが決定される。
【0130】
第2内部電圧VSSラインの電圧レベルと第2基準電圧VREFSSのレベルとを比較する。比較結果、第2内部電圧VSSラインの電圧レベルと第2基準電圧VREFSSのレベルとが同一であるとき、第2センシング駆動制御信号VLANGを発生させる。第2センシング駆動制御信号VLANGによって、第2センシング駆動電圧ラインLABに供給される電流レベルが決定される。
【0131】
S1540段階において、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作前に、第1及び/又は第2センシング駆動制御信号VGNLA、VLANGは、図8の電圧分配器800に保存される。電圧分配器800内のヒューズ81~86の切断有無によって、第1及び/又は第2センシング駆動制御信号VGNLA、VLANGが保存される。
【0132】
S1550段階において、電圧分配器800に保存された第1センシング駆動制御信号LGNLAに応答して、第1内部電圧VINTAラインと第1センシング駆動電圧ラインLAとが連結され、第2センシング駆動制御信号VLANGに応答して第2内部電圧VSSラインと第2センシング駆動電圧ラインLABとが連結される。
【0133】
第1及び/又は第2センシング駆動制御信号VGNLA、VLANG各々は、ビットラインセンスアンプS/Aを駆動する第1センシング駆動電圧ラインLAと第2センシング駆動電圧ラインLABに供給される電流レベルを一定に制御することができる。これにより、図3及び図12のビットラインセンスアンプS/Aのセンシング動作又はオフセット除去動作を一定にすることができる。そして、ビットラインセンスアンプS/Aの素子間の特性が変動しても、ビットラインセンスアンプS/Aが第1及び第2センシング駆動電圧ラインLA、LABに供給される電流レベルに同一に駆動されるので、ビットラインセンスアンプS/Aのセンシング特性分布又はオフセット除去分布を減らすのに有益である。
【0134】
本開示は、図面に図示された実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、それから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本開示の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【符号の説明】
【0135】
81、82、83,84、85、86 ヒューズ
100 メモリ装置
110 メモリセルアレイ
112 コマンドデコーダ
114 制御ロジック部
116 アドレスバッファ
117 ロウデコーダ
118 カラムデコーダ
120 センスアンプブロック
122 入出力ゲート回路
124 データ入出力回路
130 センシング-マッチング制御回路
130a、130b、130c センシング-マッチング制御回路の具現例
151,152 第1、第2アイソレーション部
153、154 第1、第2オフセット除去部
155 感知増幅部
510 第1電流供給部
520 第1比較部
530、630 第1センシング駆動電圧ドライバ
531,541、631,641 NMOSトランジスタ
540、640 第2センシング駆動電圧ドライバ
650 第2比較部
660 第2電流供給部
800 電圧分配器
931,941、1031,1041 PMOSトランジスタ
ADDR アドレス
BL、BL0 ビットライン
BLB、BLB0 相補ビットライン
CA コマンドアドレス
CB、CB0~CBn+1 メモリセルブロック
CMD コマンド
CS カラム選択回路
CSL カラム選択信号
DQ データパッド
EQ 等化回路、プリチャージ及び等化回路
I1、I2 第1、第2電流
IO0 データ入出力ライン
IOB0 相補データ入出力ライン
ISO アイソレーション信号
ISO_1、ISO_2 第1、第2アイソレーショントランジスタ
LA 第1センシング駆動電圧ライン
LAB 第2センシング駆動電圧ライン
NSA N型センスアンプ
N11、N12 第1、第2NMOSトランジスタ
N_1、N_2 第1、第2NMOSトランジスタ
N13、N14、N15 第3、第4、第5NMOSトランジスタ
OC オフセット除去信号
OC_1、OC_2 第1、第2オフセット除去トランジスタ
PEQ イコライジング信号
PSA P型センスアンプ
P11、P12 第1、第2PMOSトランジスタ
P_1、P_2 第1、第2PMOSトランジスタ
R81、R82、R83、R84、R85、R86 抵抗
RA ロウアドレス
S/A ビットラインセンスアンプ
SA0~SAn ビットラインセンスアンプブロック
SABL センシングビットライン
SABLB 相補センシングビットライン
VBL プリチャージ電圧
VDD 電源電圧
VGNLA 第1センシング駆動制御信号
VINTA 第1内部電圧
VLANG 第2センシング駆動制御信号
VREFA、VREFSS 第1、第2基準電圧
VSS 第2内部電圧
WL ワードライン
/CAS カラムアドレスストローブ信号
/CS チップ選択信号
/RAS ロウアドレスストローブ信号
/WE 書込イネーブル信号
図1
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図3
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図5
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