(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】保護素子及び半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20220804BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20220804BHJP
H01L 21/82 20060101ALI20220804BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
H01L27/04 H
H01L21/82 D
H01L27/04 A
H01L27/06 311B
H01L27/06 311C
(21)【出願番号】P 2020502072
(86)(22)【出願日】2019-01-11
(86)【国際出願番号】 JP2019000771
(87)【国際公開番号】W WO2019163324
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】P 2018028778
(32)【優先日】2018-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】葛西 憲太郎
【審査官】田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-073944(JP,A)
【文献】特開2014-041986(JP,A)
【文献】特開2008-205772(JP,A)
【文献】特開2007-281178(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0235809(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
H01L 21/82
H01L 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板に設けられた第1導電型の素子領域と、
前記素子領域の上にゲート絶縁膜を介して設けられ、所定の間隔にて配列された複数のフィンガー電極、及び前記複数のフィンガー電極を連結する連結電極を有するゲート電極と、
前記フィンガー電極の各々の間の前記素子領域に交互に設けられる第2導電型のソース領域及びドレイン領域と、
を備え、
前記ドレイン領域は、電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記ゲート電極及び前記ソース領域は、グランド配線に電気的に接続され、
一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくとも一方の終端は、前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記終端のドレイン領域と挟む外側の前記素子領域には、前記グランド配線に電気的に接続され、前記素子領域よりも高濃度の第1導電型であるボディコンタクト領域が設けられる、保護素子。
【請求項2】
一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の両終端は、それぞれ前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記両終端のドレイン領域の各々と挟む外側の前記素子領域には、前記ボディコンタクト領域がそれぞれ設けられる、請求項1に記載の保護素子。
【請求項3】
前記連結電極は、第1方向に延伸する互いに平行な一対の直線にて設けられ、
前記複数のフィンガー電極は、前前記第1方向と直交する第2方向に延伸し、前記連結電極の互いに平行な一対の直線の間を架け渡すように設けられる、請求項1に記載の保護素子。
【請求項4】
前記ソース領域及び前記ドレイン領域は、前記ゲート電極にて囲まれた前記素子領域にそれぞれ設けられる、請求項3に記載の保護素子。
【請求項5】
前記ソース領域及び前記ドレイン領域の周囲の前記素子領域には、前記ゲート電極を挟んで、前記グランド配線にそれぞれ電気的に接続される前記ボディコンタクト領域が設けられる、請求項4に記載の保護素子。
【請求項6】
前記素子領域は、互いに素子分離層にて電気的に離隔されており、
前記ボディコンタクト領域は、前記ソース領域及び前記ドレイン領域と同じ前記素子領域に設けられる、請求項1に記載の保護素子。
【請求項7】
前記ボディコンタクト領域のさらに外側の前記素子領域には、前記フィンガー電極を挟んで第2導電型の追加ドレイン領域がさらに設けられ、
前記追加ドレイン領域さらに外側の前記素子領域には、前記フィンガー電極を挟んで第1導電型の追加ボディコンタクト領域がさらに設けられ、
前記追加ドレイン領域は、前記電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記追加ボディコンタクト領域は、前記グランド配線に電気的に接続される、請求項1に記載の保護素子。
【請求項8】
前記ボディコンタクト領域は、前記終端のドレイン領域とPN接合を形成する、請求項1に記載の保護素子。
【請求項9】
前記半導体基板は、支持基板の上にシリコン酸化膜及び半導体層が順に積層された基板である、請求項1に記載の保護素子。
【請求項10】
前記半導体基板は、PD-SOI基板又はFD-SOI基板である、請求項9に記載の保護素子。
【請求項11】
前記支持基板及び前記シリコン酸化膜の間には、ポリシリコン層がさらに設けられる、請求項9に記載の保護素子。
【請求項12】
前記半導体基板は、サファイア基板の上に半導体層が積層された基板である、請求項1に記載の保護素子。
【請求項13】
内部回路と、
前記内部回路と並列に接続された保護素子と、
を備え、
前記保護素子は、
半導体基板に設けられた第1導電型の素子領域と、
前記素子領域の上にゲート絶縁膜を介して設けられ、所定の間隔にて配列された複数のフィンガー電極、及び前記複数のフィンガー電極を連結する連結電極を有するゲート電極と、
前記フィンガー電極の各々の間の前記素子領域に交互に設けられる第2導電型のソース領域及びドレイン領域と、
を備え、
前記ドレイン領域は、電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記ゲート電極及び前記ソース領域は、グランド配線に電気的に接続され、
一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくとも一方の終端は、前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記終端のドレイン領域と挟む外側の前記素子領域には、前記グランド配線に電気的に接続され、前記素子領域よりも高濃度の第1導電型であるボディコンタクト領域が設けられる、半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保護素子及び半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IC(Integrated Circuit)チップなどの半導体装置では、外部接続用電極であるパッドの近傍等に、静電気放電(ElectroStatic Discharge:ESD)等にて生じる突発的なサージ電流から半導体装置の内部回路を保護するESD保護素子が設けられる。
【0003】
ESD保護素子としては、例えば、下記の特許文献1に記載されるように、ダイオードベース又はMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタベースの保護素子等を用いることができる。特許文献1に記載された発明では、ダイオードベースの保護素子、及びMOSトランジスタベースの保護素子を並列に設けることで、順方向のサージ電流及び逆方向のサージ電流のいずれに対しても高い保護能力を有するESD保護素子を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の特許文献1に記載されたESD保護素子では、サージ電流の方向に応じて異なる保護素子を設けているため、ESD保護素子の面積が大きくなっていた。そのため、特許文献1に記載されたESD保護素子を搭載したICチップでは、チップの面積が大きくなり、製造コストが増加していた。
【0006】
そこで、いずれの方向のサージ電流を流す能力が高く、かつより小さな面積で形成することが可能な保護素子が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、半導体基板に設けられた第1導電型の素子領域と、前記素子領域の上にゲート絶縁膜を介して設けられ、所定の間隔にて配列された複数のフィンガー電極、及び前記複数のフィンガー電極を連結する連結電極を有するゲート電極と、前記フィンガー電極の各々の間の前記素子領域に交互に設けられる第2導電型のソース領域及びドレイン領域と、を備え、前記ドレイン領域は、電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記ゲート電極及び前記ソース領域は、グランド配線に電気的に接続され、一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくとも一方の終端は、前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記終端のドレイン領域と挟む外側の前記素子領域には、前記グランド配線に電気的に接続され、前記素子領域よりも高濃度の第1導電型であるボディコンタクト領域が設けられる、保護素子が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、内部回路と、前記内部回路と並列に接続された保護素子と、を備え、前記保護素子は、半導体基板に設けられた第1導電型の素子領域と、前記素子領域の上にゲート絶縁膜を介して設けられ、所定の間隔にて配列された複数のフィンガー電極、及び前記複数のフィンガー電極を連結する連結電極を有するゲート電極と、前記フィンガー電極の各々の間の前記素子領域に交互に設けられる第2導電型のソース領域及びドレイン領域と、を備え、前記ドレイン領域は、電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記ゲート電極及び前記ソース領域は、グランド配線に電気的に接続され、一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくとも一方の終端は、前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記終端のドレイン領域と挟む外側の前記素子領域には、前記グランド配線に電気的に接続され、前記素子領域よりも高濃度の第1導電型であるボディコンタクト領域が設けられる、半導体装置が提供される。
【0009】
本開示によれば、GGMOS(Gate Grounded MOS)として機能する部分と、PN接合ダイオードとして機能する部分とを一体化させた保護素子を形成することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本開示によれば、いずれの方向のサージ電流を流す能力が高く、かつより小さな面積で形成することが可能な保護素子及び半導体装置を提供することができる。
【0011】
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示に係る技術が適用される保護素子を説明する模式的な回路図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係る保護素子の平面構成を示す平面図である。
【
図3】
図2のA-AA線で保護素子を切断した断面構成を示す断面図である。
【
図4】
図2のB-BB線で保護素子を切断した断面構成を示す断面図である。
【
図5】同実施形態に係る保護素子の等価回路を示す回路図である
【
図6】同実施形態に係る保護素子が反グランド方向のサージ電流を流す際の動作を説明する模式的な断面図である。
【
図7】同実施形態に係る保護素子がグランド方向のサージ電流を流す際の動作を説明する模式的な断面図である。
【
図8A】同実施形態に係る保護素子を製造する一工程を説明する模式的な平面図及び断面図である。
【
図8B】同実施形態に係る保護素子を製造する一工程を説明する模式的な平面図及び断面図である。
【
図8C】同実施形態に係る保護素子を製造する一工程を説明する模式的な平面図及び断面図である。
【
図8D】同実施形態に係る保護素子を製造する一工程を説明する模式的な平面図及び断面図である。
【
図9A】第1の変形例に係る保護素子の構成を説明する模式的な平面図である。
【
図9B】第2の変形例に係る保護素子の構成を説明する模式的な断面図である。
【
図9C】第3の変形例に係る保護素子の構成を説明する模式的な断面図である。
【
図9D】第4の変形例に係る保護素子の構成を説明する模式的な断面図である。
【
図9E】第5の変形例に係る保護素子の構成を説明する模式的な断面図である。
【
図10A】同実施形態に係る保護素子が搭載され得る電子機器の一例を示す外観図である。
【
図10B】同実施形態に係る保護素子が搭載され得る電子機器の一例を示す外観図である。
【
図10C】同実施形態に係る保護素子が搭載され得る電子機器の一例を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.背景
2.保護素子の構成例
3.保護素子の動作例
4.保護素子の製造方法
5.変形例
5.1.第1の変形例
5.2.第2の変形例
5.3.第3の変形例
5.4.第4の変形例
5.5.第5の変形例
6.適用例
【0015】
<1.背景>
まず、
図1を参照して、本開示に係る技術の背景について説明する。
図1は、本開示に係る技術が適用される保護素子10を説明する模式的な回路図である。
【0016】
図1に示すように、半導体装置1は、内部回路20と、電源又はI/O配線30と、グランド配線40と、保護素子10とを備える。
【0017】
内部回路20は、半導体装置1が備える機能を実現する主要な回路である。電源又はI/O配線30は、電源(VDD)又はI/O(Input/Output)端子と電気的に接続される。電源(VDD)に電気的に接続される電源又はI/O配線30は、電源(VDD)から内部回路20に電源電圧を提供する。また、I/O端子に電気的に接続される電源又はI/O配線30は、I/O端子に対して信号を入出力する。グランド配線40は、グランド(GND)と電気的に接続され、内部回路20に基準電位を提供する。
【0018】
保護素子10は、電源又はI/O配線30及びグランド配線40の間に内部回路20と並列接続されて設けられる。保護素子10は、電源又はI/O配線30及びグランド配線40の間で、内部回路20を迂回するようにサージ電流を流すことで、サージ電流から内部回路20を保護する。サージ電流は、定常状態を超えて瞬間的に流れる大電流であるため、保護素子10は、例えば、大電流であるサージ電流に対してのみ導通状態となるように構成されることで、保護素子10が設けられた配線に優先的にサージ電流を流すことができる。これにより、保護素子10は、内部回路20にサージ電流が流れ込むことを防止することができる。
【0019】
ここで、サージ電流は、サージ電流を生じさせるサージ電圧の極性等に応じて、電源(VDD)又はI/O端子からグランド(GND)に向かう方向(本明細書では便宜的にグランド方向と称する)、及びグランド(GND)から電源(VDD)又はI/O端子に向かう方向(本明細書では便宜的に反グランド方向と称する)の両方向に流れ得る。そのため、保護素子10には、電源又はI/O配線30及びグランド配線40の間のグランド方向及び反グランド方向のいずれの方向のサージ電流も効率的に流すことが求められる。
【0020】
また、保護素子10は、半導体装置1の機能を実現する内部回路20とは別に設けられる。そのため、保護素子10は、半導体装置1の製造コストを抑制するために、より小さい面積にて設けられることが求められる。
【0021】
本実施形態に係る保護素子10は、上記の要請を鑑みてなされたものである。本実施形態に係る保護素子10は、グランド方向及び反グランド方向のいずれの方向のサージ電流も流す能力が高く、かつ形成される面積をより小さくすることが可能である。以下では、本実施形態に係る保護素子10の具体的な構成について図面等を参照して説明する。
【0022】
なお、以下の説明にて参照する各図面では、説明の便宜上、一部の構成部材の大きさを誇張して表現している場合がある。したがって、各図面において図示される構成部材同士の相対的な大きさは、必ずしも実際の構成部材同士の大小関係を正確に表現するものではない。また、以下の説明では、基板及び層の積層方向を上下方向と表現し、基板が存在する方向を下方向と表現し、該下方向と対向する方向を上方向と表現する。
【0023】
<2.保護素子の構成例>
まず、
図2~
図4を参照して、本実施形態に係る保護素子10の構成例について説明する。
図2は、本実施形態に係る保護素子10の平面構成を示す平面図であり、
図3は、
図2のA-AA線で保護素子10を切断した断面構成を示す断面図であり、
図4は、
図2のB-BB線で保護素子10を切断した断面構成を示す断面図である。
【0024】
図2に示すように、平面視では、保護素子10は、第1導電型(例えば、P型)の素子領域上にラダー(梯子)形状に設けられたゲート電極120と、ゲート電極120の間の素子領域に交互に設けられた第2導電型(例えば、N型)のソース領域110S及びドレイン領域110Dと、ソース領域110S及びドレイン領域110Dの周囲にゲート電極120を挟んで設けられた第1導電型(例えば、P型)のボディコンタクト領域110Bと、を備える。
【0025】
なお、ゲート電極120は、ゲート絶縁膜を介して素子領域上に設けられる。ゲート電極120は、グランド配線40と電気的に接続され、ソース領域110Sは、ソースコンタクト130Sによってグランド配線40と電気的に接続され、ドレイン領域110Dは、ドレインコンタクト130Dによって電源又はI/O配線30と電気的に接続される。また、ボディコンタクト領域110Bの各々は、ボディコンタクト130Bによってそれぞれグランド配線40と電気的に接続される。
【0026】
一方、
図3に示すように、A-AA断面では、保護素子10は、半導体基板100に設けられた第1導電型の素子領域110と、所定の間隔で、素子領域110の上にゲート絶縁膜125を介して設けられたゲート電極120と、ゲート電極120の間の素子領域110に交互に設けられた第2導電型のソース領域110S及びドレイン領域110Dと、両端のドレイン領域110Dの各々との間でゲート電極120を挟むように素子領域110に設けられた第1導電型のボディコンタクト領域110Bと、ソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bの上にそれぞれ設けられたソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bと、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bの上にそれぞれ設けられたソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140Bと、保護素子10の各構成を埋め込む絶縁層150と、を備える。
【0027】
また、
図4に示すように、B-BB断面では、保護素子10は、半導体基板100に設けられた第1導電型の素子領域110と、素子領域110に設けられた第2導電型のドレイン領域110Dと、ドレイン領域110Dが設けられた領域を挟むように素子領域110の上にゲート絶縁膜125を介して設けられたゲート電極120と、ドレイン領域110Dとの間でゲート電極120を挟むように素子領域110に設けられた第1導電型のボディコンタクト領域110Bと、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bの上にそれぞれ設けられたドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bと、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bの上にそれぞれ設けられたドレイン電極140D及びボディ電極140Bと、保護素子10の各構成を埋め込む絶縁層150と、を備える。
【0028】
素子領域110は、半導体基板100に形成される第1導電型の領域である。具体的には、素子領域110は、ホウ素(B)又はアルミニウム(Al)などのP型不純物を半導体基板100に導入することで形成することができる。半導体基板100は、例えば、シリコン(Si)基板又はゲルマニウム(Ge)などの半導体基板100であってもよく、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)又はシリコンカーバイド(SiC)等の化合物半導体基板であってもよい。
【0029】
なお、素子領域110は、半導体基板100に形成された絶縁性の素子分離層(図示せず)によって互いに電気的に離隔される。これによって、素子分離層は、半導体基板100に形成された保護素子10を含む各素子を電気的に離隔することができる。素子分離層は、例えば、半導体基板100の表面から内部に向かって設けられた開口に絶縁性材料を埋め込むことで形成されてもよい。具体的には、素子分離層は、STI(Shallow Trench Isolation)法を用いて、半導体基板100の所定の領域をエッチング等で除去した後、形成された開口を酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)又は酸窒化シリコン(SiON)などの絶縁材料で埋め込むことで形成されてもよい。また、素子分離層は、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法を用いて、熱酸化によって半導体基板100の所定の領域を絶縁性の酸化物に変換することで形成されてもよい。
【0030】
ゲート電極120は、ラダー(梯子)形状の平面形状にて、素子領域110の上にゲート絶縁膜125を介して設けられる。具体的には、ゲート電極120は、所定の間隔にて配列された複数のフィンガー電極123と、複数のフィンガー電極123の各々を連結する連結電極121と、を含む。具体的には、連結電極121は、第1方向に延伸する互いに平行な一対の直線形状に設けられる。複数のフィンガー電極123は、連結電極121の間に、第1方向と直交する第2方向に延伸して設けられる。すなわち、複数のフィンガー電極123は、互いに平行な一対の直線にて設けられる連結電極121の間を所定の間隔にて架け渡すように設けられる。したがって、ゲート電極120は、互いに平行な連結電極121の間の素子領域110を複数のフィンガー電極123によって複数の矩形領域に分割するような平面形状となる。複数のフィンガー電極によって分割された矩形領域は、後述するように、交互にソース領域110S及びドレイン領域110Dとなる。これにより、ゲート電極120は、フィンガー電極123を挟んで設けられたソース領域110S及びドレイン領域110Dによって、電界効果トランジスタとして機能することができる。
【0031】
ソース領域110S及びドレイン領域110Dをそれぞれ少なくとも1つ以上設けるためには、フィンガー電極123は、少なくとも3つ以上設けられる。フィンガー電極123の数が多いほど、連結電極121の間に設けられるソース領域110S及びドレイン領域110Dの数を増加させ、保護素子10の内部に形成される電界効果トランジスタの数を増加させることができる。これによれば、保護素子10は、サージ電流をより多くの電界効果トランジスタにて分散して流すことができるため、サージ電流への対応能力を向上させることができる。
【0032】
ただし、フィンガー電極123の数が過度に多い場合、保護素子10の面積が増大してしまうため、保護素子10を含む半導体装置1の製造コストが増加してしまう。また、保護素子10の内部のトランジスタの数が増加するため、保護素子10の内部の寄生容量が増加してしまう。したがって、フィンガー電極123の数は、保護素子10の内部の電界効果トランジスタの数が2~50程度となるように、3以上51以下であってもよい。
【0033】
ゲート電極120は、導電性材料で形成される。具体的には、ゲート電極120は、シリコン又は金属で形成されてもよい。例えば、ゲート電極120は、ポリシリコンで形成されてもよく、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)若しくは銅(Cu)等の金属、又はこれら金属の化合物等にて形成されてもよい。ゲート電極120は、上述した材料の単層で形成されてもよく、上述した材料の層を複数積層することで形成されてもよい。
【0034】
ゲート絶縁膜125は、絶縁性材料で形成され、素子領域110が設けられた半導体基板100及びゲート電極120の間に設けられる。具体的には、ゲート絶縁膜125は、ゲート電極120と同じ平面形状にてゲート電極120の下に設けられる。ゲート絶縁膜125は、例えば、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)又は酸窒化シリコン(SiON)などの絶縁性材料で形成されてもよい。または、ゲート絶縁膜125は、酸化ハフニウム(HfO2)等の高誘電体材料又は強誘電体材料で形成されてもよい。
【0035】
ソース領域110S及びドレイン領域110Dは、ゲート電極120によって区切られた各矩形領域の素子領域110に、第2導電型の領域として交互に設けられる。具体的には、ソース領域110S及びドレイン領域110Dは、互いに平行な連結電極121の間の素子領域110を複数のフィンガー電極123で分割した矩形領域に交互に設けられる。すなわち、ソース領域110S及びドレイン領域110Dは、フィンガー電極123を挟んで両側にそれぞれ設けられることになる。ソース領域110S及びドレイン領域110Dは、素子領域110の所定の領域に、リン(P)又はヒ素(As)などのN型不純物を素子領域110よりも高濃度で導入することで形成されてもよい。
【0036】
ボディコンタクト領域110Bは、ソース領域110S及びドレイン領域110Dを囲む領域の素子領域110に、素子領域110よりも高濃度の第1導電型の領域として設けられる。具体的には、ボディコンタクト領域110Bは、交互に配列されたソース領域110S及びドレイン領域110Dを囲むように、ゲート電極120を挟んでソース領域110S及びドレイン領域110Dと反対側の素子領域110に設けられる。ボディコンタクト領域110Bは、素子領域110の所定の領域に、ホウ素(B)又はアルミニウム(Al)などのP型不純物を追加で導入することで形成されてもよい。これにより、ボディコンタクト領域110Bは、素子領域110よりも高濃度の第1導電型の領域として設けられる。
【0037】
本実施形態に係る保護素子10では、フィンガー電極123を挟んで交互に配列されたソース領域110S及びドレイン領域110Dの少なくとも一方の終端は、ドレイン領域110Dとなるように設けられる。これにより、終端のドレイン領域110Dは、ソース領域110S及びドレイン領域110Dを囲むように設けられるボディコンタクト領域110Bとの間でPN接合ダイオードを形成することができる。したがって、保護素子10は、終端のドレイン領域110Dと、ボディコンタクト領域110Bとの間のPN接合ダイオードにて、グランド方向のサージ電流を流す能力を増加させることができる。
【0038】
なお、フィンガー電極123を挟んで交互に配列されたソース領域110S及びドレイン領域110Dの両方の終端は、共にドレイン領域110Dとなるように設けられてもよい。これによれば、保護素子10は、交互に配列されたソース領域110S及びドレイン領域110Dの両方の終端の各々で、PN接合ダイオードが形成されることになる。これにより、保護素子10は、グランド方向のサージ電流を流す能力をさらに増加させることができる。なお、交互に配列されたソース領域110S及びドレイン領域110Dの両方の終端がドレイン領域110Dである場合、交互に配列されるソース領域110S及びドレイン領域110Dの数は奇数となり、フィンガー電極の数は偶数となる。
【0039】
ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bは、それぞれソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bの上に導電性材料で設けられる。例えば、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bは、チタン(Ti)若しくはタングステン(W)などの低抵抗の金属、又は窒化チタン(TiN)又は窒化タンタル(TaN)などの金属化合物で形成されてもよい。ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bは、上述した材料の単層で形成されてもよく、上述した材料の層を複数積層して形成されてもよい。
【0040】
なお、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bとそれぞれ接するソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bの表面には、Niなどの金属とシリコンとの合金(いわゆるシリサイド)が形成されてもよい。この構成によれば、ソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bは、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bとの間の接触抵抗を低下させることができる。
【0041】
ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140Bは、それぞれソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bの上に導電性材料で設けられる。例えば、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140Bは、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)若しくは銅(Cu)等の金属、又はこれら金属の化合物等にて形成されてもよい。ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140Bは、上述した材料の単層で形成されてもよく、上述した材料の層を複数積層して形成されてもよい。なお、ソース電極140S及びボディ電極140Bは、図示しない配線によって、グランド配線40と電気的に接続される。ドレイン電極140Dは、図示しない配線によって、電源又はI/O配線30と電気的に接続される。
【0042】
絶縁層150は、半導体基板100の上に絶縁性材料にて設けられ、保護素子10の各構成を埋め込む。具体的には、絶縁層150は、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D、ボディコンタクト130B、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140Bを埋め込むように、素子領域110が設けられた半導体基板100の上に全面に亘って設けられる。例えば、絶縁層150は、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)又は酸窒化シリコン(SiON)などの絶縁性材料で形成されてもよい。
【0043】
<3.保護素子の動作例>
続いて、
図5~
図7を参照して、本実施形態に係る保護素子10の動作例について説明する。
図5は、本実施形態に係る保護素子10の等価回路を示す回路図である。
図6は、保護素子10が反グランド方向のサージ電流を流す際の動作を説明する模式的な断面図であり、
図7は、保護素子10がグランド方向のサージ電流を流す際の動作を説明する模式的な断面図である。
【0044】
保護素子10は、P型の素子領域110、ゲート電極120、P型のボディコンタクト領域110B、N型のソース領域110S及びドレイン領域110Dによって、N型の電界効果トランジスタとして機能する。加えて、ゲート電極120、ソース領域110S及びボディコンタクト領域110Bは、グランド(GND)と電気的に接続されており、ドレイン領域110Dは、電源(VDD)又はI/O端子と電気的に接続されている。したがって、保護素子10は、いわゆるGGMOS(Gate Grounded MOS)として機能する。
【0045】
また、保護素子10では、交互に配列されたソース領域110S及びドレイン領域110Dの終端のドレイン領域110Dは、ボディコンタクト領域110Bとの間でPN接合ダイオードを形成する。
【0046】
したがって、保護素子10は、
図5で示すように、GGMOS11及びPN接合ダイオード12が並列接続された回路と等価とみなすことができる。このような保護素子10では、GGMOS11にて反グランド方向のサージ電流を電源(VDD)からグランド(GND)に流し、PN接合ダイオード12にてグランド方向のサージ電流をグランド(GND)から電源(VDD)又はI/O端子に流すことができる。
【0047】
ここで、
図6を参照して、保護素子10が反グランド方向のサージ電流を流す際の動作について説明する。
図6に示すように、反グランド方向のサージ電流が保護素子10に流れた場合、ドレイン電極140D及びドレイン領域110Dに正の電圧が印加されることで、N型のドレイン領域110Dと、P型の素子領域110との間でアバランシェブレークダウンが生じる。これにより、ドレイン電極140Dから半導体基板100の素子領域110に電流が流れる。一方で、保護素子10には、寄生トランジスタとして、ソース領域110Sをエミッタ、ボディコンタクト領域110B及び素子領域110をベース、ドレイン領域110DをコレクタとするNPNバイポーラトランジスタが形成されている。したがって、素子領域110に流れる電流が増加し、ベースである素子領域110と、エミッタであるソース領域110Sとの間に電位差が生じた場合、上記のNPNバイポーラトランジスタがオン状態となる。これにより、保護素子10は、ドレイン領域110Dからソース領域110Sに大電流を流すことができるようになるため、ドレイン電極140Dからソース電極140Sに反グランド方向のサージ電流を流すことができる。
【0048】
また、
図7を参照して、保護素子10がグランド方向のサージ電流を流す際の動作について説明する。
図7に示すように、グランド方向のサージ電流が保護素子10に流れた場合、P型の素子領域110及びボディコンタクト領域110Bと、N型のドレイン領域110Dとの間で形成されるPN接合ダイオードによって、ソース電極140Sからドレイン電極140Dにグランド方向のサージ電流を流すことができる。
【0049】
本実施形態に係る保護素子10では、P型の素子領域110及びボディコンタクト領域110BとN型のドレイン領域110Dとの間に、ソース領域110S又は素子分離層等が存在しない。そのため、保護素子10は、PN接合ダイオードの抵抗成分を低減することができる。加えて、保護素子10では、PN接合ダイオードは、交互に配列されたソース領域110S及びドレイン領域110Dを囲むように設けられたボディコンタクト領域110Bの各辺にそれぞれ形成される。これにより、保護素子10では、グランド方向のサージ電流を流すPN接合ダイオードが複数形成されるため、グランド方向のサージ電流に対する対応能力を大きく向上させることができる。
【0050】
なお、素子領域110及びボディコンタクト領域110Bと、ドレイン領域110Dとの間で形成されるPN接合ダイオードがグランド方向のサージ電流を流す能力は、ボディコンタクト領域110B及びドレイン領域110Dに挟まれるゲート電極120の幅で調整することができる。具体的には、ボディコンタクト領域110B及びドレイン領域110Dの間に設けられたゲート電極120の幅を大きくし、ボディコンタクト領域110B及びドレイン領域110Dの距離を離すことで、グランド方向のサージ電流に対する耐量を増加させることができる。ただし、ボディコンタクト領域110B及びドレイン領域110Dの間に設けられたゲート電極120の幅が過度に大きい場合、ボディコンタクト領域110Bと、ドレイン領域110Dとの間で形成されるPN接合ダイオードに抵抗成分が生じることで、かえって耐量が減少するため好ましくない。
【0051】
また、本実施形態に係る保護素子10は、GGMOS11及びPN接合ダイオード12をそれぞれ分離された別の素子として形成するのではなく、GGMOS11及びPN接合ダイオード12を一体化された素子として形成することができる。したがって、本実施形態によれば、保護素子10をより小さな面積にて形成することができるため、保護素子10を備える半導体装置1の面積を縮小し、製造コストを低減することができる。
【0052】
加えて、本実施形態に係る保護素子10は、反グランド方向のサージ電流がPN接合ダイオード12に侵入してPN接合ダイオード12を破壊することを防止することができる。具体的には、GGMOS11及びPN接合ダイオード12が並列接続された保護素子では、サージ電流が速いパルスである場合、GGMOS11がオン状態になる前にサージ電流がPN接合ダイオード12に侵入してPN接合ダイオード12を破壊する可能性がある。本実施形態に係る保護素子10では、GGMOS11及びPN接合ダイオード12が一体化して形成されているため、反グランド方向のサージ電流がPN接合ダイオード12に侵入することがない。したがって、本実施形態に係る保護素子10は、反グランド方向のサージ電流によって、PN接合ダイオード12が破壊されることを防止することができる。
【0053】
以上にて説明したように、本実施形態に係る保護素子10は、グランド方向及び反グランド方向のいずれのサージ電流を流す能力が高く、かつより小さな面積で形成することが可能である。
【0054】
<4.保護素子の製造方法>
次に、
図8A~
図8Dを参照して、本実施形態に係る保護素子10の製造方法について説明する。
図8A~
図8Dは、本実施形態に係る保護素子10を製造する各工程を説明する模式的な平面図及び断面図である。
【0055】
まず、
図8Aに示すように、素子分離層が形成された半導体基板100の上に、ゲート絶縁膜125を成膜した後、ゲート絶縁膜125の上に、ゲート電極120を形成する。
【0056】
具体的には、まず、半導体基板100の所望の領域に、イオン注入を用いて、P-としてボロン(B)を50keVで1.0×1012atoms/cm2~1.0×1013atoms/cm2のドーズ量、及び20keVで1.0×1011atoms/cm2~1.0×1012atoms/cm2のドーズ量でイオン注入して素子領域110を形成する。その後、CVD(Chemical Vapor Deposition)等を用いて、シリコン等で形成された半導体基板100の上に、酸化シリコンを膜厚5nm~50nmにて成膜する。その後、CVD等を用いて、酸化シリコン上にポリシリコンを膜厚100nm~200nmで成膜し、さらにポリシリコン上にWSiを膜厚100nm~200nmで成膜する。その後、リソグラフィ等を用いて、これらの積層膜を所望の平面形状にパターニングすることで、ゲート絶縁膜125及びゲート電極120の積層構造を形成する。例えば、ポリシリコン及びWSiの積層構造からなるゲート電極120は、シート抵抗が数Ω/□であり、ゲート幅が0.1μm~0.5μmとなるように形成されてもよい。
【0057】
次に、
図8Bに示すように、ソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bを形成する。
【0058】
具体的には、半導体基板100の所望の領域に、イオン注入を用いて、N-としてリン(P)を120keVで1.0×1013atoms/cm2~5.0×1013atoms/cm2のドーズ量で注入し、N+としてヒ素(As)を50keVで1.0×1015atoms/cm2~5.0×1015atoms/cm2のドーズ量で注入することで、ソース領域110S及びドレイン領域110Dを形成する。例えば、ソース領域110S及びドレイン領域110Dは、0.5μm~3.0μmの幅となるように形成されてもよい。
【0059】
また、半導体基板100の所望の領域に、イオン注入を用いて、P+としてボロン(B)を50keVで1.0×1015atoms/cm2~5.0×1015atoms/cm2のドーズ量でイオン注入してボディコンタクト領域110Bを形成する。例えば、ボディコンタクト領域110Bは、ゲート電極120から0.1μm~0.5μmの距離に形成されてもよい。
【0060】
続いて、
図8Cに示すように、ソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bの上に、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bを形成する。
【0061】
具体的には、CVD等を用いて、半導体基板100の上に絶縁層151を形成した後、エッチング等を用いて、ソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bに対応する位置に開口を設ける。さらに、CVD等を用いて、絶縁層151の上にタングステン(W)などを成膜することで、絶縁層151に形成した開口を導電性材料で埋め込み、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bを形成する。なお、絶縁層151の上に残存するタングステン等は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等によって除去され得る。
【0062】
ここで、ソース領域110S及びドレイン領域110Dの表面には、リン(P)が20keVで1.0×1015atoms/cm2~5.0×1015atoms/cm2のドーズ量で注入されてもよい。また、ボディコンタクト領域110Bの表面には、ボロン(B)が20keVで1.0×1015atoms/cm2~5.0×1015atoms/cm2のドーズ量で注入されてもよい。この工程によれば、ソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bと、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bとの接触抵抗を低減することができる。
【0063】
次に、
図8Dに示すように、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bの上に、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140Bを形成する。
【0064】
具体的には、CVD等を用いて、絶縁層151の上にさらに絶縁層を形成することで絶縁層150とした後、エッチング等を用いて、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130Bに対応する位置に開口を設ける。さらに、CVD等を用いて、絶縁層150の上に銅(Cu)などを成膜することで、絶縁層150に形成した開口を導電性材料で埋め込み、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140Bを形成する。なお、絶縁層150の上に残存する銅等は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等によって除去され得る。さらに、ソース電極140S及びボディ電極140Bは、グランド配線40に接続され、ドレイン電極140Dは、電源又はI/O配線30に接続される。
【0065】
なお、
図8A~
図8Dでは、図示しないが、ゲート電極120についても
図8C及び
図8Dで示した工程と同様の工程でコンタクトが形成され、グランド配線40までの配線が形成される。
【0066】
以上の工程によれば、本実施形態に係る保護素子10を形成することができる。
【0067】
<5.変形例>
以下では、
図9A~
図9Eを参照して、本実施形態に係る保護素子10の変形例について説明する。
【0068】
(5.1.第1の変形例)
まず、
図9Aを参照して、第1の変形例に係る保護素子10Aについて説明する。
図9Aは、第1の変形例に係る保護素子10Aの構成を説明する模式的な平面図である。
【0069】
図9Aに示すように、第1の変形例に係る保護素子10Aは、ボディコンタクト領域110Bのさらに外側の素子領域110に、追加ドレイン領域111D及び追加ボディコンタクト領域111Bが設けられる。
【0070】
具体的には、ボディコンタクト領域110Bのドレイン領域110Dが設けられた側と対向する反対側には、フィンガー電極123を挟んで、第2導電型(例えば、N型)の追加ドレイン領域111Dが設けられる。追加ドレイン領域111Dには、ドレイン領域110Dと同様に、追加ドレインコンタクト131Dが設けられ、追加ドレイン領域111Dは、図示しない電極及び配線によって電源又はI/O配線30と電気的に接続される。
【0071】
さらに、追加ドレイン領域111Dのボディコンタクト領域110Bが設けられた側と対向する反対側には、フィンガー電極123を挟んで、第1導電型(例えば、P型)の追加ボディコンタクト領域111Bが設けられる。追加ボディコンタクト領域111Bには、ボディコンタクト領域110Bと同様に、追加ボディコンタクト131Bが設けられ、追加ボディコンタクト領域111Bは、図示しない電極及び配線によってグランド配線40と電気的に接続される。
【0072】
すなわち、第1の変形例に係る保護素子10Aでは、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bにて構成されるPN接合ダイオードに加えて、追加ドレイン領域111D及び追加ボディコンタクト領域111Bにて構成されるPN接合ダイオードがさらに直列に設けられることになる。なお、ソース領域110S、ドレイン領域110D及びボディコンタクト領域110Bの各構成については、
図2~
図4で示した保護素子10と実質的に同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0073】
第1の変形例に係る保護素子10Aでは、
図2~
図4で示した保護素子10と比較して、PN接合ダイオードの数が増加するため、保護素子10Aのサージ電流を流す能力を増加させることができる。なお、
図9Aでは、保護素子10Aの両側に、追加ドレイン領域111D及び追加ボディコンタクト領域111Bが1つずつ追加されることで、PN接合ダイオードが1つ追加された構成を示したが、本変形例は、かかる例示に限定されない。例えば、保護素子10Aの両側に追加される追加ドレイン領域111D及び追加ボディコンタクト領域111Bの数は、2つ以上であってもよい。
【0074】
(5.2.第2の変形例)
次に、
図9Bを参照して、第2の変形例に係る保護素子10Bについて説明する。
図9Bは、第2の変形例に係る保護素子10Bの構成を説明する模式的な断面図である。
【0075】
図9Bに示すように、第2の変形例に係る保護素子10Bでは、半導体基板100Bとして、いわゆるPD-SOI(Partially Depleted Silicon On Insulator)基板が用いられる。
【0076】
具体的には、保護素子10Bでは、シリコン等で形成された半導体基板100に替えて、支持基板101の上にシリコン酸化膜102が設けられ、シリコン酸化膜102の上にシリコン等で形成された半導体層が設けられた基板が用いられる。支持基板101は、どのような材料で形成されていてもよいが、例えば、半導体層と同じシリコン等で形成されてもよい。
【0077】
なお、半導体基板100Bの上に形成される素子領域110、ゲート電極120、ソース領域110S及びドレイン領域110D、ボディコンタクト領域110B、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130B、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140B、絶縁層150の各構成については、
図2~
図4で示した保護素子10と実質的に同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0078】
第2の変形例に係る保護素子10Bでは、PD-SOI基板を半導体基板100Bとして用いることにより、半導体基板100Bに形成される電界効果トランジスタ等の寄生容量を減少させることが可能である。
【0079】
(5.3.第3の変形例)
次に、
図9Cを参照して、第3の変形例に係る保護素子10Cについて説明する。
図9Cは、第3の変形例に係る保護素子10Cの構成を説明する模式的な断面図である。
【0080】
図9Cに示すように、第3の変形例に係る保護素子10Cは、半導体基板100Cとして、いわゆるFD-SOI(Fully Depleted Silicon On Insulator)基板が用いられる。
【0081】
具体的には、保護素子10Cでは、シリコン等で形成された半導体基板100に替えて、支持基板101の上にシリコン酸化膜102が設けられ、シリコン酸化膜102の上にシリコン等で形成された半導体層が設けられた基板が用いられる。支持基板101は、どのような材料で形成されていてもよいが、例えば、半導体層と同じシリコン等で形成されてもよい。
【0082】
なお、半導体基板100Bの上に形成される素子領域110、ゲート電極120、ソース領域110S及びドレイン領域110D、ボディコンタクト領域110B、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130B、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140B、絶縁層150の各構成については、
図2~
図4で示した保護素子10と実質的に同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0083】
ここで、シリコン酸化膜102の上に形成された半導体層の厚みは、ソース領域110S及びドレイン領域110Dが形成される深さ程度である。第3の変形例で用いられるFD-SOI基板は、第2の変形例で用いられるPD-SOI基板と比較して、ソース領域110S及びドレイン領域110Dが形成される半導体層の厚さが極めて薄く制御されている点が異なる。
【0084】
第3の変形例に係る保護素子10Cでは、FD-SOI基板を半導体基板100Cとして用いることにより、半導体基板100Cに形成される電界効果トランジスタ等の寄生容量を第2の変形例に係る保護素子10Bよりもさらに減少させることが可能である。
【0085】
(5.4.第4の変形例)
続いて、
図9Dを参照して、第4の変形例に係る保護素子10Dについて説明する。
図9Dは、第4の変形例に係る保護素子10Dの構成を説明する模式的な断面図である。
【0086】
図9Dに示すように、第4の変形例に係る保護素子10Dは、半導体基板100Dとして、PD-SOI基板又はFD-SOI基板にさらにポリシリコン層103が追加された基板が用いられる。
【0087】
具体的には、保護素子10Dでは、シリコン等で形成された半導体基板100に替えて、支持基板101の上にポリシリコン層103が設けられ、ポリシリコン層103の上にシリコン酸化膜102が設けられ、シリコン酸化膜102の上にシリコン等で形成された半導体層が設けられた基板が用いられる。支持基板101は、どのような材料で形成されていてもよいが、例えば、半導体層と同じシリコン等で形成されてもよい。
【0088】
なお、半導体基板100Dの上に形成される素子領域110、ゲート電極120、ソース領域110S及びドレイン領域110D、ボディコンタクト領域110B、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130B、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140B、絶縁層150の各構成については、
図2~
図4で示した保護素子10と実質的に同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0089】
第4の変形例に係る保護素子10Dでは、ポリシリコン層によって、例えば、高周波印加時等に半導体基板100Dの内部で発生するキャリアをトラップすることで、該キャリアによって基板容量が変動することを防止することができる。したがって、第4の変形例に係る保護素子10Dでは、第2及び第3の変形例に係る保護素子10B、10Cよりも高周波特性を向上させることが可能である。
【0090】
(5.5.第5の変形例)
次に、
図9Eを参照して、第5の変形例に係る保護素子10Eについて説明する。
図9Eは、第5の変形例に係る保護素子10Eの構成を説明する模式的な断面図である。
【0091】
図9Eに示すように、第5の変形例に係る保護素子10Eは、半導体基板100Eとして、いわゆるSOS(Silicon On Sapphire)基板が用いられる。
【0092】
具体的には、保護素子10Eでは、シリコン等で形成された半導体基板100に替えて、サファイア基板104の上にシリコン等で形成された半導体層が設けられた基板が用いられる。
【0093】
なお、半導体基板100Eの上に形成される素子領域110、ゲート電極120、ソース領域110S及びドレイン領域110D、ボディコンタクト領域110B、ソースコンタクト130S、ドレインコンタクト130D及びボディコンタクト130B、ソース電極140S、ドレイン電極140D及びボディ電極140B、絶縁層150の各構成については、
図2~
図4で示した保護素子10と実質的に同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0094】
第5の変形例に係る保護素子10Eでは、SOS基板を半導体基板100Eとして用いることにより、PD-SOI基板又はFD-SOI基板と同様に、半導体基板100Eに形成される電界効果トランジスタ等の寄生容量を減少させることが可能である。
【0095】
<6.適用例>
本実施形態に係る保護素子10は、種々の電子機器に搭載される回路内に搭載することができる。続いて、
図10A~
図10Cを参照して、本実施形態に係る保護素子10が適用され得る電子機器の例について説明する。
図10A~
図10Cは、本実施形態に係る保護素子10が搭載され得る電子機器の一例を示す外観図である。
【0096】
例えば、本実施形態に係る保護素子10は、スマートフォンなどの電子機器に搭載されることができる。
図10Aに示すように、スマートフォン900は、各種情報を表示する表示部901と、ユーザによる操作入力を受け付けるボタン等から構成される操作部903と、を備える。ここで、スマートフォン900の各種動作を制御する制御回路には、本実施形態に係る保護素子10が搭載されてもよい。
【0097】
例えば、本実施形態に係る保護素子10は、デジタルカメラなどの電子機器に搭載されることができる。
図10B及び
図10Cに示すように、デジタルカメラ910は、本体部(カメラボディ)911と、交換式のレンズユニット913と、撮影時にユーザによって把持されるグリップ部915と、各種情報を表示するモニタ部917と、撮影時にユーザによって観察されるスルー画を表示するEVF(Electronic View Finder)919と、を備える。なお、
図10Bは、デジタルカメラ910を前方(すなわち、被写体側)から眺めた外観図であり、
図10Cは、デジタルカメラ910を後方(すなわち、撮影者側)から眺めた外観図である。ここで、デジタルカメラ910の各種動作を制御する制御回路には、本実施形態に係る保護素子10が搭載されてもよい。
【0098】
なお、本実施形態に係る保護素子10が搭載される電子機器は、上記例示に限定されない。本実施形態に係る保護素子10は、あらゆる分野の電子機器に搭載されることが可能である。このような電子機器としては、例えば、眼鏡型ウェアラブルデバイス、HMD(Head Mounted Display)、テレビジョン装置、電子ブック、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ又はゲーム機器等を例示することができる。
【0099】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0100】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0101】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
半導体基板に設けられた第1導電型の素子領域と、
前記素子領域の上にゲート絶縁膜を介して設けられ、所定の間隔にて配列された複数のフィンガー電極、及び前記複数のフィンガー電極を連結する連結電極を有するゲート電極と、
前記フィンガー電極の各々の間の前記素子領域に交互に設けられる第2導電型のソース領域及びドレイン領域と、
を備え、
前記ドレイン領域は、電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記ゲート電極及び前記ソース領域は、グランド配線に電気的に接続され、
一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくとも一方の終端は、前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記終端のドレイン領域と挟む外側の前記素子領域には、前記グランド配線に電気的に接続され、前記素子領域よりも高濃度の第1導電型であるボディコンタクト領域が設けられる、保護素子。
(2)
一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の両終端は、それぞれ前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記両終端のドレイン領域の各々と挟む外側の前記素子領域には、前記ボディコンタクト領域がそれぞれ設けられる、前記(1)に記載の保護素子。
(3)
前記連結電極は、第1方向に延伸する互いに平行な一対の直線にて設けられ、
前記複数のフィンガー電極は、前前記第1方向と直交する第2方向に延伸し、前記連結電極の互いに平行な一対の直線の間を架け渡すように設けられる、前記(1)又は(2)に記載の保護素子。
(4)
前記ソース領域及び前記ドレイン領域は、前記ゲート電極にて囲まれた前記素子領域にそれぞれ設けられる、前記(3)に記載の保護素子。
(5)
前記ソース領域及び前記ドレイン領域の周囲の前記素子領域には、前記ゲート電極を挟んで、前記グランド配線にそれぞれ電気的に接続される前記ボディコンタクト領域が設けられる、前記(4)に記載の保護素子。
(6)
前記素子領域は、互いに素子分離層にて電気的に離隔されており、
前記ボディコンタクト領域は、前記ソース領域及び前記ドレイン領域と同じ前記素子領域に設けられる、前記(1)~(5)のいずれか一項に記載の保護素子。
(7)
前記ボディコンタクト領域のさらに外側の前記素子領域には、前記フィンガー電極を挟んで第2導電型の追加ドレイン領域がさらに設けられ、
前記追加ドレイン領域さらに外側の前記素子領域には、前記フィンガー電極を挟んで第1導電型の追加ボディコンタクト領域がさらに設けられ、
前記追加ドレイン領域は、前記電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記追加ボディコンタクト領域は、前記グランド配線に電気的に接続される、前記(1)~(6)のいずれか一項に記載の保護素子。
(8)
前記ボディコンタクト領域は、前記終端のドレイン領域とPN接合を形成する、前記(1)~(7)のいずれか一項に記載の保護素子。
(9)
前記半導体基板は、支持基板の上にシリコン酸化膜及び半導体層が順に積層された基板である、前記(1)~(8)のいずれか一項に記載の保護素子。
(10)
前記半導体基板は、PD-SOI基板又はFD-SOI基板である、前記(9)に記載の保護素子。
(11)
前記支持基板及び前記シリコン酸化膜の間には、ポリシリコン層がさらに設けられる、前記(9)又は(10)に記載の保護素子。
(12)
前記半導体基板は、サファイア基板の上に半導体層が積層された基板である、前記(1)~(8)のいずれか一項に記載の保護素子。
(13)
内部回路と、
前記内部回路と並列に接続された保護素子と、
を備え、
前記保護素子は、
半導体基板に設けられた第1導電型の素子領域と、
前記素子領域の上にゲート絶縁膜を介して設けられ、所定の間隔にて配列された複数のフィンガー電極、及び前記複数のフィンガー電極を連結する連結電極を有するゲート電極と、
前記フィンガー電極の各々の間の前記素子領域に交互に設けられる第2導電型のソース領域及びドレイン領域と、
を備え、
前記ドレイン領域は、電源又はI/O配線に電気的に接続され、前記ゲート電極及び前記ソース領域は、グランド配線に電気的に接続され、
一方向に配列された前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくとも一方の終端は、前記ドレイン領域であり、前記フィンガー電極を前記終端のドレイン領域と挟む外側の前記素子領域には、前記グランド配線に電気的に接続され、前記素子領域よりも高濃度の第1導電型であるボディコンタクト領域が設けられる、半導体装置。
【符号の説明】
【0102】
1 半導体装置
10 保護素子
11 GGMOS
12 PN接合ダイオード
20 内部回路
30 電源又はI/O配線
40 グランド配線
100 半導体基板
110 素子領域
110B ボディコンタクト領域
110D ドレイン領域
110S ソース領域
120 ゲート電極
121 連結電極
123 フィンガー電極
125 ゲート絶縁膜
130B ボディコンタクト
130D ドレインコンタクト
130S ソースコンタクト
140B ボディ電極
140D ドレイン電極
140S ソース電極
150 絶縁層