(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】木造建築方式
(51)【国際特許分類】
E04B 1/10 20060101AFI20220804BHJP
E04B 1/58 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
E04B1/10 D
E04B1/58 600A
(21)【出願番号】P 2021215554
(22)【出願日】2021-12-21
【審査請求日】2022-02-03
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515119099
【氏名又は名称】尾形 仁
(72)【発明者】
【氏名】尾形 仁
【審査官】沖原 有里奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-199983(JP,A)
【文献】特開平06-200571(JP,A)
【文献】特開2006-045837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/10
E04B 1/38-1/61
E04B 2/70
E04C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
角材を横水平に段積みさせその重なり面に加工した溝の双方に、板パッキン(4)
又は鋼材の平鋼を
曲げ加工して為る横筋(3)を装填し、前記角材を所定の段数で構築し
てなる壁部材(1)へ装着
した前記横筋(3)の曲げ部に穿孔し、それに合わせた位置で横貫通孔と座繰り加工
部を設けた柱(2)の面の縦溝に両端ネジ付きボルト(5)を挿通し、さらに座付きナット
(8)を螺合固着させ、前記横筋(3)の曲げの穿孔部へ丸座金を添え
、固着用のボルト(10)
及び前記座付きナット(8)で締結させる連結工法に
よって、前記壁部材(1)に装填
された前記横筋(3)で前記柱(2)と直結連結させて木造住宅を構築する
ことを特徴と
する木造建築
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は角材を所定の高さに横段積みさせて、重ね面双方へ同寸法で加工の溝に板パッキン4、と鋼材の平鋼を両端共に壁幅長に合わせ曲げと作孔加工で横筋3、に替え装着数と位置決めで、夫々を篏合し構築の壁部材1、へ前記横筋3、を介し前記柱2、と連結させた木造建築に対し前記壁部材1、と前記柱2、に対し連結工法として用いた木造建築方式に関する。
【背景技術】
【0002】
木造建築では軸組み工法が一般的だが、柱2、に対し真壁或は大壁等、種々の施工法が試みられているが、国内の山林の実状から、地方に散見の放置森林から、豪雨災害での崩落で流出木材が拍車を懸けたであろう惨状を見るに附け、今日の山林の実態が低級材を含め、資源の活用と木材環境保存に繋がる事に為る木造住宅建築へ対する取り組みや対応が不足している感は否めない。
【0003】
それに対し本出願で主張するのは横段積みで壁厚に充分な太さの角材で、壁部材1,を構築させる所謂ログハウスと似た要素を呈しているが、間取り等設計の自由度を検討すれば、本出願での当工法とは、省力と簡潔化に於いても今日の製造加工法と連携させる事で、比較する迄も無く別種のものであり、木材の特性の保温・保湿と断熱力を保持した住宅を構築し,木材の特性の自然エネルギーの摂取と活用での、木造住宅からの恩恵で今日叫ばれている脱炭素運動に適った、放置森林活用と自然の環境保全に加えて、治山治水に対しても目が向けられる発端になる筈である。
【0004】
それ故放置森林活用で、産地の関連業の斜陽感を払拭して、木材の量的消化促進を木造住宅建築へ託す事が、省力と簡潔化で躯体の強度を高める工法として追究して、当出願者が提唱した公知の工法(特許第5920748号)に表示の特許文献1(段落番号0018,0031、
図1)の当該項目 と添付図に於ける柱と壁部材の連結図に対して取り付け空間を設け、更には空隙を埋める作業工程の煩雑さと治具の形状から、前記柱と前記壁部材との連結での接合が確実性を実現させる工法として、その強度に対し改善すべき点が見出された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5920748号(段落番号0018,0031、
図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明で解決すべき課題は、壁部材1、と柱2、を直結連結させる、空隙の無い連結工法で確実な連結効果を追究する事と、その工程での作業性の省力と簡潔化を突き詰めた対応で前記壁部材1、と前記柱2、との前記連結工法を木造建築方式として提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
木造建築に於いて柱2、に対し真壁或は大壁に、筋交い装着が通常だが、本出願で角材を横段積みし、重ね面双方の溝へ板パッキン4、と鋼材の平鋼を横筋3、に替え夫々を篏合させ前記壁部材1、の両端から一定寸法で、上辺から下辺に懸けて鋼材の丸鋼を貫通させ、上下左右の四方向を鉄筋装着で前記壁部材1、を構築させて前記柱2、と連結させる従来の軸組工法には無い、頑丈な木造住宅の構築に対して連結工法での木造建築方式を検証し提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る建築では、間伐材を始め根曲がり材や伐根材と長さ不揃いの端材等も含め、低級材を簡単な継ぎ手加工で角材へ製品化し、機械化製造で部材を揃えた人手軽減させて構築の壁部材1、は耐荷重量も相当の数値を示す筈であり、又縦方向を上下対称と、間取で決まった壁幅方向も左右対称と、夫々寸法を配置し、柱2、に対し水平貫通孔を統一型に交差連結で装備し、上下に交差で作孔させ前記柱2、の貫通孔の上部へ接合時は、前記横筋3の曲げを上向きにし壁の天地の反転で直結連結させる当方式が、木材の特性の保温・保湿に断熱力の自然エネルギーの活用と摂取で、前記柱2、と前記壁部材1、との直結連結の建築工法そのもので脱炭素運動に適った、より耐力を高めた住宅を連結工法で実現させる特徴の木造建築方式で住宅を構築する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る連結工法に於ける柱と壁部材の三方向とを連結させた平面図である。
【
図2】本発明に係る連結工法に於ける柱と壁部材の連結部位の立面詳細展開斜視図である。
【
図3】本発明に係る壁部材の連結部に於ける角材端部加工の部分詳細展開斜視図である。
【
図4】本発明に係る壁部材に於ける柱間への連結で配置させた総体の立面姿図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1,
図2は本発明に係る連結工法での、柱2、と壁部材1、の連結に至る平面と立面との説明で、前記柱2、へ水平貫通で座繰り加工部へ装填させた連結治具に対し、横筋の曲げ部をボルト10,の固着で三方から連結の平面図で、
図2は連結の基点は角材の重ね面に装着した横筋3,の水平芯16、であり、その厚さと前記曲げ部へ配置の丸座金の半径寸法で作孔の貫通孔13、の位置を前記柱2,に決めて、前記横筋3,の曲がりへ取り付け空間17、も備え上向き配線孔14、を作孔し交差連結で曲げの上下何れかへは壁の天地反転で連結させるのと、前記貫通孔13、の長円軽形は連結点が縦と横の装着位置の収縮ズレ対処の為であり、前記柱2、の連結を前記壁部材1、との篏合部材類との展開詳細を表示の斜視図で、
図3が連結端部に加工の詳細斜視図の表示である。
【0011】
図4は本発明に係る壁部材1、を左右の柱2、の水平貫通孔へ挿通した両端ネジ付きボルト5,を座付きナット8,で固着させ連結治具とし壁部材1、を組込み、桁18,を上架し壁の上下をも接合させる建築に於いて、組立て同様治具の取り外しも平易にし再利用も考慮した省力と簡潔化で省資源にも配慮した、連結工法に於ける一部連結壁の総体に配置させた詳細の立面姿図の例示である。
【符号の説明】
【0011】
1-壁部材 2-柱 3-横筋 4-板パッキン 5-両端ネジ付きボルト 6-柱衲 7-木ブロック 8-座付きナット 9-丸座金 10-ボルト 11-背割切込み 12-縦板パッキン 13-貫通孔 14-配線孔 15-縦筋 16-水平芯 17-取り付け空間 18-桁 19-土台 20-柱縦溝
【要約】
【課題】角材を横段積みで木造の壁部材を構築させる工法として、柱との連結方式とを検討し木材の有効活用と連結治具の改良・改善をも追究し、組立の作業性や居室の強度と躯体への信頼度を向上させて前記柱2、と前記壁部材1、との連結工法を用いた木造建築方式として提供する。
【解決手段】壁幅長で低級材や端材等を、継ぎ合せ材も含め角材を段積みさせ重ね面へ刻んだ溝に、位置と装填箇所が決められ装着の平鋼を横筋3、に替えて桁18,の上側から床方向へ貫通の丸鋼を縦筋15、にさせ壁部材1、を左右・上下夫々を鉄筋装填で構築し柱2、と直結連結で、木材特性と省資源と自然保護に係る、脱炭素運動に叶う木造での建築を、前記壁部材1、と前記柱2、とを直結で連結させる木造建築方式で木造住宅を構築する。
【選択図】
図2