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  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図1
  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図2A
  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図2B
  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図3A
  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図3B
  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図4
  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図5
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  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図7
  • 特許-タイヤに標示するための構造及び方法 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-03
(45)【発行日】2022-08-12
(54)【発明の名称】タイヤに標示するための構造及び方法
(51)【国際特許分類】
   B60C 7/00 20060101AFI20220804BHJP
   B60C 13/00 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
B60C7/00 H
B60C13/00 C
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021517217
(86)(22)【出願日】2019-10-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 US2019055331
(87)【国際公開番号】W WO2020081315
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-03-26
(31)【優先権主張番号】62/746,024
(32)【優先日】2018-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515168916
【氏名又は名称】ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレーションズ、 エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユルケビッチ、マーティン エー.
(72)【発明者】
【氏名】アスパー、ロバート ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ドゥミカン、キース エー.
【審査官】増田 亮子
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-093909(JP,U)
【文献】特開2007-210378(JP,A)
【文献】特開2006-082572(JP,A)
【文献】特開2011-235686(JP,A)
【文献】特開2015-217717(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0009262(US,A1)
【文献】特表2016-539856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 7/00
B60C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非空気圧式タイヤであって、
回転軸を有するハブ領域と、
前記ハブ領域から延在する支持構造体と、
前記支持構造体の周囲に周方向に延在するトレッド層であって、
前記トレッド層が、前記トレッド層周方向に延在する切り抜き部分を有するショルダーを有し、
前記切り抜き部分が、前記ショルダーに沿って少なくとも1つであり、前記回転軸を含む平面で切った断面上で直線となる単一の平坦な表面を有し、
記平坦な表面が、軸方向に対して45~90°の角度で配設されている、トレッド層と、
記平坦な表面上に配設された少なくとも1つのしるしと、を含む、非空気圧式タイヤ
【請求項2】
前記平坦な表面が、刻印された標示を有する、請求項1に記載の非空気圧式タイヤ
【請求項3】
前記平坦な表面が、凹状の標示を有する、請求項1に記載の非空気圧式タイヤ
【請求項4】
記しるしが、前記平坦な表面に貼り付けられたアップリケ上に配設される、請求項1に記載の非空気圧式タイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タイヤ標示のための方法及びタイヤ構造を対象とする。より具体的には、タイヤ標示のための空間を有するタイヤ上の凹状の区域を対象とする。
【背景技術】
【0002】
本空気圧式タイヤは、タイヤのサイドウォール又はショルダー領域に、ブランド、タイヤ仕様などの標示を有することがある。しかしながら、非空気圧式タイヤのサイドウォール及びショルダー領域は、タイヤ標示のための十分な区域を有さない。加えて、空気圧式タイヤ及び非空気圧式タイヤは、トレッド及びサイドウォールの縁部に標示を有することがある。しかしながら、標示をトレッド及びサイドウォールの縁部に配置することにより、標示を摩損させ、標示が特に側面から見て視認可能でなくなってしまう。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、非空気圧式タイヤが開示される。この非空気圧式タイヤは、回転軸を有するハブ領域と、内側周方向リング及び外側周方向リングを含む支持構造体と、支持構造体の外側周方向リングの周囲に周方向に延在するトレッド層と、を備える。トレッド層は、トレッド層全体の周囲に周方向に延在する切り抜き部を有するショルダーであって、切り抜き部が、トレッド層ショルダーに沿って少なくとも1つの平坦な表面を有し、少なくとも1つの平坦な表面が、軸方向に対して45~135°の角度で配設されている、ショルダーと、少なくとも1つの平坦な表面上に配設された少なくとも1つのしるしと、を有する。
【0004】
別の実施形態では、摩耗部から遮蔽されたしるし標示の区域を有するタイヤの製造方法が開示される。方法は、ハブ領域と、内側周方向リング及び外側周方向リングを含む支持構造と、を有するタイヤを形成することと、トレッド層ショルダー全体の周囲に周方向に延在する切り欠きを形成する支持構造体の外側周方向リングの周りにショルダーを有するトレッド層を提供することであって、切り抜き部が、少なくとも1つの平坦な表面を有し、軸方向に対して45°~135°の範囲内にある、提供することと、少なくとも1つの平坦な表面に沿ってしるしを提供することと、タイヤを硬化させることと、を含む。
【0005】
更に別の実施形態では、タイヤは、回転軸、内側リング、及び外側リングを有するハブ領域を含む。支持構造体は、内側リングから外側リングまで延在する。タイヤは、外側リングの周囲に周方向に延在するトレッド層を更に含み、トレッド層は、支持構造体の幅にわたって延在する。平坦な表面は、支持構造体に接続され、トレッド層に垂直である。タイヤはまた、平坦な表面に貼り付けられたアップリケを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
添付の図面では、以下の詳細な説明と共に、特許請求される本発明の例示的実施形態を説明する構造が図示される。同様の要素は、同一の参照番号で特定される。単一の構成要素として示される要素は、多数の構成要素に置き換えられてもよく、多数の構成要素として示されている要素は、単一の構成要素に置き換えられてもよいことを理解されたい。図面は正確な縮尺ではなく、特定の要素の比率が説明のために誇張されている場合がある。
【0007】
図1】従来のしるし又はタイヤ標示の配置を利用する先行技術の空気圧式タイヤの部分斜視図を示す。
【0008】
図2A】タイヤのショルダーに沿ったしるし又はタイヤ標示のための切り抜き部分を有する非空気圧式タイヤ200の一実施形態の斜視図を示す。
【0009】
図2B】タイヤのショルダーに沿ったしるし又はタイヤ標示の切り抜き部分を示す非空気圧式タイヤ200の部分断面図を示す。
【0010】
図3A】タイヤのショルダー全体に沿ったしるし又はタイヤ標示の面取りされた縁部を有する非空気圧式タイヤ300の一実施形態の斜視図を示す。
【0011】
図3B】非空気圧式タイヤ300の部分断面図を示す。
【0012】
図4】タイヤのショルダーの一部に沿ったしるし又はタイヤ標示のための面取りされた縁部を有する非空気圧式タイヤの代替の実施形態の部分斜視図を示す。
【0013】
図5】しるし又は標示のための切り抜き部分を有するタイヤを製造するための流れ図を示す。
【0014】
図6】支持構造体に沿ったしるし又はタイヤ標示ための平坦な表面を有する非空気圧式タイヤの別の代替の実施形態の部分斜視図を示す。
【0015】
図7】ハブに沿ったしるし又はタイヤ標示のための平坦な表面を有する非空気圧式タイヤ及びハブ組立体の一実施形態の部分斜視図を示す。
【0016】
図8】ハブに沿ったしるし又はタイヤ標示のための平坦な表面を有する非空気圧式タイヤ及びハブ組立体の代替の実施形態の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下は、本明細書において採用される選択用語の定義を含む。定義は、用語の範囲内にあり、そして、実施のために使用され得る構成要素の様々な例又は形式を含む。例は、限定的であることを意図しない。用語の単数形及び複数形は、いずれも定義の範囲内であり得る。定義がタイヤへの言及を含む場合、タイヤモールドへの言及も含むことを理解されたい。
【0018】
「軸方向の」又は「軸方向に」は、タイヤの回転軸と平行する方向を指す。
【0019】
「ビード」は、ホイールと接触し、サイドウォールの境界を画定するタイヤの部分を指す。
【0020】
「周方向の」及び「周方向に」は、軸方向に対して垂直であるトレッドの表面の外周部に沿って延在する方向を指す。
【0021】
「赤道面」は、タイヤの回転軸に対して垂直であり、タイヤのトレッドの中心部を通る平面を指す。
【0022】
「径方向の」及び「径方向に」は、タイヤの回転軸に対して垂直である方向を指す。
【0023】
「サイドウォール」は、トレッドとビードとの間のタイヤの部分を指す。
【0024】
「トレッド」は、標準的な膨張度及び負荷において、道路と接触するタイヤの部分を指す。
【0025】
図1は、現在の従来のサイドウォール標示を利用する空気圧式タイヤ10の斜視図を示す。空気圧式タイヤ10は、周方向トレッド12と、第1のビード領域14a及び第2のビード領域14bを含む一対のビード14領域と、を有する。第1のサイドウォール16aは、第1のビード14aから周方向トレッド12まで延在し、第2のサイドウォール(この図には示されていない)は、第2のビード14bから周方向トレッド12まで延在する。第1のサイドウォール16aは、タイヤ標示又はしるし18のための区域を含む。しかしながら、タイヤのこの領域内の標示又はしるしは、縁石などの物体からの損傷にさらされる。加えて、非空気圧式タイヤは、標示又はしるしを配置するために、同じ利用可能なサイドウォールスペースを有していなくてもよい。
【0026】
図2Aは、タイヤ上のタイヤ標示又はしるしのための切り抜き部分202を有する非空気圧式タイヤ200の一実施形態の斜視図を示す。切り抜き部分202は、非空気圧式タイヤ200のトレッド204の摩損区域から外れ、縁石(又は他の障害物)摩耗部から保護される場所を画定する。図示された実施形態では、切り抜き部分202は、標示の周囲にのみ局在化されている。単一の切り抜き部分202がタイヤの各側面に示されているが、複数の切り抜き部分が使用されてもよいことを理解されたい。代替の実施形態では、切り抜き部分は、タイヤの標示を越えて延在してもよい。例えば、切り抜き部分は、タイヤ全体の周囲で周方向に連続していてもよい。
【0027】
非空気圧式タイヤ200は、ウェビング又はスポーク構築物であり得る支持構造体206を含む。
【0028】
図2Bは、非空気圧式タイヤ200の拡大断面図を示し、切り抜き部分202を示す。図示した実施形態では、切り抜き部分202は、横方向に延在する表面202aと、径方向に延在する表面202bと、を有し、直角を形成する。一実施形態では、標示は、横方向に延在する表面202a上に配設される。代替の実施形態では、標示は、径方向に延在する表面202b上に配設される。
【0029】
代替の実施形態では、切り抜き部分を形成する表面は、45~135°の範囲内の角度を画定する。このような実施形態では、径方向に対する横方向表面の角度は-45~+45であってもよく、径方向に対する径方向の角度は-45~+45であってもよい。他の実施形態では、カットアウト部分は、タイヤ安定性が維持される限り、これらの範囲外の角度によって画定されてもよい。
【0030】
代替の実施形態では、切り抜き部分は、3つ以上の表面を有し得る。図示の実施形態では、切り抜き部分202は直線状の表面によって画定されているが、表面のうちの1つ以上が湾曲していてもよいことを理解されたい。
【0031】
標示は、切り抜き部分202上に凹んでいてもよい。別の実施形態では、標示は、切り抜き部分202上に刻印される。別の実施形態では、標示は、切り抜き部分202上に成形されてもよい。別の実施形態では、標示は、切り抜き部分202上に塗装されるか、又はインクで適用されてもよい。別の実施形態では、標示は、デカールに適用されてもよく、デカールは切り抜き部分202に適用されてもよい。
【0032】
代替の実施形態(図示せず)では、タイヤは、周方向トレッド領域を有する空気圧式タイヤであり得る。この空気圧式タイヤでは、支持構造体は一対のサイドウォールによって画定され、ハブ領域は、一対のビードによって画定される。このような一実施形態では、トレッド領域とサイドウォールとの間のショルダーに、切り抜き部分が形成される。
【0033】
図3Aは、タイヤのショルダー全体に沿ってしるし又はタイヤ標示のための切り抜き部分を形成するアンダーカット302を有する非空気圧式タイヤ300を示す。非空気圧式タイヤ300は、トレッド304と、ウェビング又はスポーク構築物であり得る支持構造体306と、を含む。
【0034】
図示の実施形態では、アンダーカット302は、トレッド304の外側表面から支持構造体306まで延在する。代替の実施形態では、アンダーカットは、トレッドの外側表面から、支持構造体の径方向上方の高さまで延在する。
【0035】
アンダーカット302は、径方向に対して45~135°の範囲内の角度を有する。標示は、アンダーカットの表面上に配置されてもよい。図示の実施形態では、アンダーカット302は、タイヤ全体の周囲に連続的に延在する。代替の実施形態では、アンダーカットは、タイヤの一部分の周囲にのみ延在する。
【0036】
図3Bは、タイヤのショルダー全体に沿ったしるし又はタイヤ標示のアンダーカット302を示す非空気圧式タイヤ300の拡大断面図を示す。図示の実施形態では、アンダーカット302は、単一の湾曲した表面によって画定される。代替の実施形態では、アンダーカットは、単一の直線状の表面によって画定される。別の代替の実施形態では、アンダーカットは、複数の表面によって画定される。表面の各々は、直線状であっても湾曲していてもよい。
【0037】
図2A及び図2Bを参照して上述した実施形態と同様に、図3A及び図3Bに示される実施形態の代わりに、タイヤは、周方向トレッド領域を有する空気圧式タイヤであり得る。この空気圧式タイヤでは、支持構造体は一対のサイドウォールによって画定され、ハブ領域は、一対のビードによって画定される。このような一実施形態では、トレッド領域とサイドウォールとの間のショルダーに、切り抜き部分が形成される。
【0038】
図4は、タイヤのショルダーの一部に沿ってしるし又はタイヤ標示のための切り抜き部分を形成する面取りされた縁部402を有する非空気圧式タイヤ400の斜視図を示す。面取りされた縁部402は、径方向に対して10~80°の角度で配設されてもよい。図示の実施形態では、面取りされた縁部402は、円周の一部分に沿って延在する直線状の表面によって画定される。代替の実施形態では、複数の面取りされた縁部は、タイヤの各側面上に使用されてもよい。別の代替の実施形態では、面取りされた縁部は、タイヤの全周の周囲に延在してもよい。更に別の代替の実施形態では、面取りされた縁部は、曲面によって画定されてもよい。
【0039】
標示は、面取りされた縁部402上に凹んでいてもよい。別の実施形態では、標示は、面取りされた縁部402上に刻印される。別の実施形態では、標示は、面取りされた縁部402上に成形されてもよい。別の実施形態では、標示は、面取りされた縁部402上に塗装されるか又はインクで適用されてもよい。別の実施形態では、標示は、デカールに適用され、面取りされた縁部402に適用されてもよい。
【0040】
上述の他の実施形態と同様に、図4の実施形態の代わりに、タイヤは、周方向トレッド領域を有する空気圧式タイヤであり得る。この空気圧式タイヤでは、支持構造体は一対のサイドウォールによって画定され、ハブ領域は、一対のビードによって画定される。このような一実施形態では、トレッド領域とサイドウォールとの間のショルダーに、切り抜き部分が形成される。
【0041】
図5は、摩耗部から遮蔽されたしるし標示の区域を有するタイヤを製造するための例示的な方法500を示す流れ図を示す。502において、タイヤは、既知の製造プロセスに従って形成される。タイヤは、空気圧式でも非空気圧式でもよい。トレッド層の周囲に周方向に延在するトレッド層が形成される504。形成されたタイヤは、45°~135°の範囲内の角度を有するトレッドショルダー層506上にカットアウト領域を有する周方向トレッドを含む。タイヤ510を硬化させる前に、タイヤ標示又はしるしは、少なくとも1つの平坦な表面508上に配置される。前述したように、切り抜き部範囲は、タイヤが安定したままである限り、45°~135°範囲外であってもよく、又はしるしは、トレッドバンドの側縁部の下に配置されてもよく、又はトレッドバンドに接続されていなくてもよい。代替の実施形態では、切り抜き部は、押出プロセス、3D印刷プロセス、又はゴムの切断によって形成される。別の実施形態では、切り抜き部分は、タイヤ成形プロセス中に形成される。
【0042】
図6は、非空気圧式タイヤ600の別の代替の実施形態の部分斜視図を示す。タイヤ600は、支持構造体604の周りに配設された周方向トレッド602を含む。図示の実施形態では、支持構造体604は、内側リングから外側リングに延在するウェビングである。代替の実施形態では、支持構造体は、複数のスポークであってもよい。
【0043】
しるし又はタイヤ標示のための平坦な表面606は、支持構造体604に沿って配設される。図示の実施形態では、単一の平坦な表面606は、支持構造体604の一部分に沿って延在する。代替の実施形態では、平坦な表面は、支持構造体全体の周囲に周方向に延在する。別の代替の実施形態では、複数の平坦な表面は、支持構造体の周りに離間配置される。
【0044】
平坦な表面606は、成形又は3D印刷プロセスによって支持構造体604上に形成されてもよい。あるいは、平坦な表面606は、支持構造体604とは別個に形成され、次いで支持構造体604に取り付けられてもよい。このような一実施形態では、平坦な表面606は、接着剤、締結具(ボルト若しくはねじなど)、又は他の既知の取り付け手段で支持構造体604に取り付けられてもよい。
【0045】
一実施形態では、平坦な表面606は、支持構造体604と同じ材料で構築される。代替の一実施形態では、平坦な表面606及び支持構造体604は、異なる材料で構築される。
【0046】
図7は、非空気圧式タイヤ及びハブ組立体700の一実施形態の部分斜視図を示す。タイヤ及びハブ組立体700は、支持構造体704の周りに配設された周方向トレッド702を有するタイヤを含む。図示の実施形態では、支持構造体704は、内側リングから外側リングに延在するウェビングである。代替の実施形態では、支持構造体は、複数のスポークであってもよい。
【0047】
ハブは、複数のスポーク706を含む。しるし又はタイヤ標示のための平坦な表面708は、スポーク706に沿って配設される。図示の実施形態では、単一の平坦な表面708は、スポーク706の一部分に沿って延在する。代替の実施形態では、平坦な表面は、全てのスポークの周囲で周方向に延在する。別の代替の実施形態では、複数の平坦な表面は、スポークの周囲に離間配置される。
【0048】
平坦な表面708は、成形又は3D印刷プロセスによってスポーク706上に形成されてもよい。あるいは、平坦な表面708は、スポーク706とは別個に形成され、次いでスポーク706に取り付けられてもよい。このような一実施形態では、平坦な表面708は、接着剤、締結具(ボルト若しくはねじなど)、又は他の既知の取り付け手段でスポーク706に取り付けられてもよい。
【0049】
一実施形態では、平坦な表面708は、スポーク706と同じ材料で構築される。代替の一実施形態では、平坦な表面708及びスポーク706は、異なる材料で構築される。
【0050】
図7は、非空気圧式タイヤ及びハブ組立体800の代替の実施形態の斜視図である。タイヤ及びハブ組立体700は、支持構造体804の周囲に配設された周方向トレッド802を有するタイヤを含む。図示の実施形態では、支持構造体804は、内側リングから外側リングに延在するウェビングである。代替の実施形態では、支持構造体は、複数のスポークであってもよい。
【0051】
リング806は、タイヤとハブとの間に配設される。一実施形態では、リング806は、非空気圧式タイヤの内側リングである。代替の実施形態では、リング806はハブの外側リングである。更に別の実施形態では、リングは、非空気圧式タイヤ及びハブとは別個であり、及びこれらに取り付けられる。
【0052】
図示の実施形態では、しるし又はタイヤ標示のための一対の平坦な表面808は、リング806から延在する。平坦な表面808は、実質的に径方向に延在する。図示の実施形態では、一対の平坦な表面808が示されているが、任意の数の平坦な表面がリングから延在してもよいことを理解されたい。例えば、平坦な表面は、リング全体にわたって周方向に延在するフランジであってもよい。
【0053】
一実施形態では、平坦な表面808は、ウェビング804と同じ材料で構築される。代替の一実施形態では、平坦な表面808及びウェビング804は、異なる材料で構築される。
【0054】
「含む(includes)」又は「含むこと(including)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される限りにおいて、「含む(comprising)」という用語が特許請求項で移行句として用いられる際の解釈と同様に包括的であることが意図される。更に、「又は(or)」という用語が用いられる限りにおいて(例えば、A又はBなど)、「A又はB、又はAとBの両方とも」を意味することが意図されている。本出願人らが「A又はBの両方ではなく一方のみ」を示すことを意図する場合、「A又はBの両方ではなく一方のみ」という用語が用いられるであろう。したがって、本明細書における「又は」という用語の使用は、排他的ではなく、包含的である。Bryan A.Garner,A Dictionary of Modern Legal Usage 624(2d.Ed.1995)参照。また、「中(in)」又は「中へ(into)」という用語が、本明細書又は特許請求の範囲において使用される限りにおいて、「上(on)」又は「上へ(onto)」を更に意味することが意図される。更に、「接続する(connect)」という用語が本明細書又は特許請求の範囲において使用される限りにおいて、「と直接接続する(directly connected to)」ことだけではなく、別の構成要素を介して接続することなどのように「と間接的に接続する(indirectly connected to)」ことも意味することが意図される。
【0055】
本開示はその実施形態の記述によって例解され、実施形態は相当に詳細に説明されたが、添付の特許請求の範囲の範囲をこのような詳細に制限するか、又はいかなる形でも限定することは、本出願人らの意図ではない。更なる利点及び改良が、当業者には容易に明らかとなるであろう。したがって、そのより広域な態様における本開示は、示され説明される、特定の詳細、代表的なシステム及び方法、並びに例示の実施例に限定されない。このため、出願人の一般的な発明概念の趣旨又は範囲から逸脱することなく、このような詳細からの逸脱がなされ得る。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8