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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-04
(45)【発行日】2022-08-15
(54)【発明の名称】線材収容ブロック
(51)【国際特許分類】
   H02G 9/04 20060101AFI20220805BHJP
   H02G 1/06 20060101ALI20220805BHJP
   H02G 9/06 20060101ALI20220805BHJP
【FI】
H02G9/04
H02G1/06
H02G9/06
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019159170
(22)【出願日】2019-08-31
(65)【公開番号】P2021040384
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2021-04-19
(73)【特許権者】
【識別番号】519095496
【氏名又は名称】株式会社オーコ
(73)【特許権者】
【識別番号】519317675
【氏名又は名称】北野電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591047327
【氏名又は名称】大和クレス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107917
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 英俊
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 康二
(72)【発明者】
【氏名】北野 義也
(72)【発明者】
【氏名】松永 啓嗣
【審査官】大濱 伸也
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-021148(JP,U)
【文献】特開2002-061266(JP,A)
【文献】特開2018-024993(JP,A)
【文献】特開平10-229627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/04
H02G 9/06
H02G 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端の開口である一端開口と、他端の開口である他端開口と、の間に形成される内部空間に線材を収容する線材収容ブロックであって、
該一端及び/又は該他端にシール部材が配設され、
一対の該線材収容ブロックのうちの一方である一方ブロックの該他端と、他方である他方ブロックの該一端と、を一方ブロックの該内部空間と他方ブロックの該内部空間とが連通するように連結可能なものであり、
該連結状態において、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、の間の空間を該シール部材が閉じた曲線に沿って連続して一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し封止するものであり、
一端開口と他端開口とを連通させ該内部空間を取り囲み、該内部空間が該一端と該他端との間で連続して開放されるように少なくとも2以上の部分に分割される筒体を有し、
該シール部材が分割され、該分割された該シール部材である分割シール部が該少なくとも2以上の部分に配設され、該少なくとも2以上の部分が該筒体を形成するように組み付けられると、分割シール部が該シール部材を形成するものである、線材収容ブロック。
【請求項2】
前記少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール部の互いの端部が当接することで、閉じた曲線に沿って連続したシール部材が構成されるものである、請求項1に記載の線材収容ブロック。
【請求項3】
一端開口を取り囲むように形成され第1平面に存する一端面と、他端開口を取り囲むように形成され第2平面に存する他端面と、を有してなり、
他方ブロックの一端面と、一方ブロックの他端面と、が互いに略平行な状態において当接し、両内部空間が前記連通する状態において連結可能なものである、請求項1又は2に記載の線材収容ブロック。
【請求項4】
前記連結状態において、前記シール部材が嵌入されるシール嵌入溝が、前記一端面及び/又は前記他端面に形成される、請求項3に記載の線材収容ブロック。
【請求項5】
シール部材の全部が前記一端に配設され、シール嵌入溝の全部が前記他端面に形成されるものである、請求項4に記載の線材収容ブロック。
【請求項6】
シール嵌入溝が分割され、該分割されたシール嵌入溝である分割シール溝が該少なくとも2以上の部分に形成され、該少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール溝がシール嵌入溝を構成するものである、請求項4又は5に記載の線材収容ブロック。
【請求項7】
前記筒体が分割される前記少なくとも2以上の部分は、前記一端と前記他端との間に連続し上方が開口した樋形状の本体部と、該開口を閉じる蓋部と、を含んでなる、請求項1乃至6のいずれか1に記載の線材収容ブロック。
【請求項8】
前記連結状態において、他方ブロックに対する一方ブロックの相対的位置関係を保持する位置保持手段を有してなる、請求項1乃至7のいずれか1に記載の線材収容ブロック。
【請求項9】
位置保持手段が、前記他端と前記一端とのいずれか一方が有する凸部と、他方が有する該凸部を嵌入する凹部と、を含んでなるものである、請求項8に記載の線材収容ブロック。
【請求項10】
位置保持手段が、前記他端に形成され所定の連結部材と係合する他端係合部と、前記一端に形成され該連結部材と係合する一端係合部と、を含んでなるものである、請求項8に記載の線材収容ブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線材収容ブロックに関し、より詳細には、電線、電気ケーブル、空気や窒素等のような気体を流通させるチューブ、水や油等のような液体を流通させるチューブ等といった長手方向に沿って敷設される線材を収容するためのブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
以前から、線材を収容するための線材収容ブロックが用いられてきた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、ケーブルを内部に収容するケーブルトラフ(線材収容ブロック)に関し「軽量化と共に耐衝撃性,加工性を向上することによって敷設作業を効率化し、更に落雷からケーブルを保護することが可能なケーブルトラフを提供する」(特許文献1の段落番号0005)ためになされたものであり、具体的には「断面略U字状で上面開口部を有するトラフ本体に前記上面開口部を閉塞する蓋を設けたコンクリート製のケーブルトラフにおいて、少なくとも前記トラフ本体を繊維補強材料として主にポリビニルアルコールから合成される合成繊維を混合したコンクリート製品としたことを特徴とするケーブルトラフ」(特許文献1の「特許請求の範囲」の請求項1)が開示されている。これにより「断面略U字状で上面開口部を有するトラフ本体に前記上面開口部を閉塞する蓋を設けたコンクリート製のケーブルトラフにおいて、少なくとも前記トラフ本体を繊維補強材料として主にポリビニルアルコールから合成される合成繊維を混合したコンクリート製品としているため、従来の鉄筋コンクリート製のものよりも鉄筋がなくなる分、軽量化され、また落雷事故からケーブルを保護することが可能となり、更に無筋化されているため容易に切断でき、加工性に秀れている。また、主にポリビニルアルコールから合成されている合成繊維によって、コンクリートが拘束されているため、破壊時にコンクリート片の飛散を抑えることができ、衝撃性に秀れている。」(特許文献1の段落番号0044~0045)という効果を奏する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平10?66239号公報(例えば、要約、発明の詳細な説明中の段落番号0001~0013、0044、0045、特許請求の範囲、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたケーブルトラフのような従来の線材収容ブロックは、一端の開口である一端開口と、他端の開口である他端開口と、の間に連続して形成される内部空間に線材を収容するが、該内部空間へ異物(例えば、水、ほこり、ごみ、虫等)が進入する問題があった。
そこで、本発明では、線材を収容する内部空間へ異物(例えば、水、ほこり、ごみ、虫等)が進入することを防止又は減少させることができる線材収容ブロックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、線材収容ブロックにおいて線材を収容する内部空間への異物(例えば、水、ほこり、ごみ、虫等)の進入原因を調査したところ、一端の開口である一端開口と、他端の開口である他端開口と、の間に形成される内部空間に線材を収容する線材収容ブロックにおいて、一対の該線材収容ブロックのうちの一方である一方ブロックの該他端と、他方である他方ブロックの該一端と、を一方ブロックの該内部空間と他方ブロックの該内部空間とが連通(一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、を経由して連通する。)するように連結し、該連通する内部空間に線材を収容する場合、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、を経由して内部空間(線材が収容される)に異物(例えば、水、ほこり、ごみ、虫等)が進入することが多いことを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の線材収容ブロック(以下「本ブロック」という。)は、一端の開口である一端開口と、他端の開口である他端開口と、の間に形成される内部空間に線材を収容する線材収容ブロックであって、該一端及び/又は該他端にシール部材が配設され、一対の該線材収容ブロックのうちの一方である一方ブロックの該他端と、他方である他方ブロックの該一端と、を一方ブロックの該内部空間と他方ブロックの該内部空間とが連通するように連結可能なものであり、該連結状態において、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、の間の空間を該シール部材が一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し封止するものである、線材収容ブロックである。
【0006】
本ブロックは、特許文献1のケーブルトラフと同様、一端開口(一端に存する開口)と他端開口(他端に存する開口)との間に形成される内部空間に線材を収容することで線材を敷設するために用いられるものである。
そして、本ブロックの該一端及び/又は該他端にシール部材が配設される。これは、シール部材全部が該一端に配設される場合、シール部材全部が該他端に配設される場合、そしてシール部材の一部が該一端に配設されると共にシール部材の残部が該他端に配設される場合、の3つの場合を含む。
さらに、一対の本ブロックのうちの一方である一方ブロックの該他端と、該一対の本ブロックのうちの他方である他方ブロックの該一端と、を一方ブロックの該内部空間と他方ブロックの該内部空間とが連通(一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、を経由して連通する。)するように連結可能である(このように一方ブロックの該他端と他方ブロックの該一端とを一方ブロックの該内部空間と他方ブロックの該内部空間とが連通するように連結した状態を「連結状態」という。)。
この連結状態において、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、の間の空間をシール部材が一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し封止する。このようにシール部材が一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し該空間(一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、の間の空間)を封止することにより(一端開口及び他端開口が開口する該空間に、外部から異物が進入することを防止又は減少させる。)、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、を経由して内部空間(線材が収容される)に異物(例えば、水、ほこり、ごみ、虫等)が進入することを防止又は減少させることができる。
【0007】
本ブロックにおいては、一端開口と他端開口とを連通させ前記内部空間を取り囲む筒体を有してなるもの(以下「筒体本ブロック」という。)であってもよい。
こうすることで一端開口と他端開口とを連通させる筒体が前記内部空間を取り囲むことから、線材が収容される前記内部空間に異物(例えば、水、ほこり、ごみ、虫等)が進入することを防止又は減少させることができる。
【0008】
筒体本ブロックにおいては、一端開口を取り囲むように形成され第1平面に存する一端面と、他端開口を取り囲むように形成され第2平面に存する他端面と、を有してなり、他方ブロックの一端面と、一方ブロックの他端面と、が互いに略平行な状態において当接し、両内部空間が前記連通する状態において連結可能なもの(以下「端面本ブロック」という。)であってもよい。
第1平面に存する一端面と、第2平面に存する他端面と、を有し、他方ブロックの該一端面(一端開口を取り囲む)と、一方ブロックの該他端面(他端開口を取り囲む)と、が互いに略平行な状態において当接することで、一端面に取り囲まれる一端開口と、他端面に取り囲まれる他端開口と、の位置関係を保ち、一端開口及び他端開口を介して両内部空間(一方ブロックの内部空間、他方ブロックの内部空間)が前記連通する状態において一方ブロックと他方ブロックとの連結をうまく保持することができると共に、シール部材が一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、の間の空間をうまく封止することができる(該空間に外部から異物が進入することを防止又は減少させ、一方ブロックの他端開口と他方ブロックの一端開口とを経由して内部空間に異物が進入することを防止又は減少させることができる。)。
【0009】
筒体本ブロックにおいては、前記内部空間が前記一端と前記他端との間で連続して開放されるように前記筒体が少なくとも2以上の部分に分割され、前記シール部材が分割され、該分割された前記シール部材である分割シール部が該少なくとも2以上の部分に配設され、該少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール部が前記シール部材を形成するもの(以下「シール部材分割本ブロック」という。)であってもよい。
前記筒体が少なくとも2以上の部分に分割される。この前記筒体の分割は、筒体が取り囲む前記内部空間が前記一端と前記他端との間で連続して開放されるように分割される。例えば、前記一端と前記他端との間に連続する前記筒体の一部と、該一部以外の残部と、に分割してもよい。
そして、前記筒体が分割される該少なくとも2以上の部分に対応して、前記シール部材が分割される(この前記シール部材が分割された前記シール部材の部分を分割シール部という。)。前記シール部材が分割された分割シール部が、前記筒体が分割された該少なくとも2以上の部分に配設される。さらに、前記筒体が分割された該少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられると、該少なくとも2以上の部分に配設された分割シール部が前記シール部材を形成する。
このように前記筒体が少なくとも2以上の部分に分割されることで、該少なくとも2以上の部分を取り外せば、前記内部空間が前記一端と前記他端との間で連続して開放されるので、かかる開放状態において前記内部空間に線材を容易かつ迅速に収容することができる。そして、分割シール部が配設された該少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられることで、該少なくとも2以上の部分に配設された分割シール部が前記シール部材を形成することから、シール部材を有していても前記内部空間への線材の収容作業を効率的に行うことができる(該収容作業を妨げない)。
【0010】
端面本ブロックにおいては、前記連結状態において、前記シール部材が嵌入されるシール嵌入溝が、前記一端面及び/又は前記他端面に形成されるもの(以下「シール嵌入溝本ブロック」という。)であってもよい。
このように前記シール部材が嵌入されるシール嵌入溝(例えば、シール部材の連続方向に沿った溝)が設けられ、前記シール部材がシール嵌入溝に嵌入されることで、連結状態における一方ブロックの他端開口と他方ブロックの一端開口との間の空間をシール部材が効果的に封止することができる。なお、シール嵌入溝全部が前記一端面に配設される場合(この場合はシール部材全部が前記他端に配設される。)、シール嵌入溝全部が前記他端面に配設される場合(この場合はシール部材全部が前記一端に配設される。)、そしてシール嵌入溝の一部が前記一端面に配設されると共にシール嵌入溝の残部が前記他端面に配設される場合(この場合はシール部材の一部が該一端に配設されると共にシール部材の残部が該他端に配設される。)、の3つの場合を含む。
【0011】
シール嵌入溝本ブロックにおいては、シール部材の全部が前記一端に配設され、シール嵌入溝の全部が前記他端面に形成されるものであってもよい。
こうすることでシール部材全部が同じ側(前記一端)に配設されると共に、シール嵌入溝全部が同じ側(前記他端面)に形成されるので、これらを両側に分割して配設又は形成する場合に比し、シール部材及びシール嵌入溝を容易に構成できる。
【0012】
シール嵌入溝本ブロックにおいては、前記内部空間が前記一端と前記他端との間で連続して開放されるように前記筒体が少なくとも2以上の部分に分割され、シール嵌入溝が分割され、該分割されたシール嵌入溝である分割シール溝が該少なくとも2以上の部分に形成され、該少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール溝がシール嵌入溝を構成するもの(以下「シール嵌入溝分割本ブロック」という。)であってもよい。
前記筒体が少なくとも2以上の部分に分割される。この前記筒体の分割は、筒体が取り囲む前記内部空間が前記一端と前記他端との間で連続して開放されるように分割される。例えば、前記一端と前記他端との間に連続する前記筒体の一部と、該一部以外の残部と、に分割してもよい。
そして、前記筒体が分割される該少なくとも2以上の部分に対応して、シール嵌入溝が分割される(このシール嵌入溝が分割されたシール嵌入溝の部分を分割シール溝という。)。シール嵌入溝が分割された分割シール溝が、前記筒体が分割された該少なくとも2以上の部分に形成される。さらに、前記筒体が分割された該少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられると、該少なくとも2以上の部分に形成された分割シール溝がシール嵌入溝を構成する。
このように前記筒体が少なくとも2以上の部分に分割されることで、該少なくとも2以上の部分を取り外せば、前記内部空間が前記一端と前記他端との間で連続して開放されるので、かかる開放状態において前記内部空間に線材を容易かつ迅速に収容することができる。そして、分割シール溝が配設された該少なくとも2以上の部分が前記筒体を形成するように組み付けられることで、該少なくとも2以上の部分に配設された分割シール溝がシール嵌入溝を構成することから、シール嵌入溝を有していても前記内部空間への線材の収容作業を効率的に行うことができる(該収容作業を妨げない)。
【0013】
シール部材分割本ブロック又はシール嵌入溝分割本ブロックにおいては、前記筒体が分割される前記少なくとも2以上の部分は、前記一端と前記他端との間に連続し上方が開口した樋形状の本体部と、該開口を閉じる蓋部と、を含んでなるものであってもよい。
こうすることで、蓋部を取り外した状態においては、本体部の上方は前記一端と前記他端との間に連続して開口しているので、本体部の開放された上部から前記内部空間に線材を容易かつ迅速に収容することができる。そして、線材を前記内部空間に収容した後、蓋部を本体部に取り付けることで本体部の開放された開口を閉じることができ、前記内部空間への線材の収容作業を一層効率的に行うことができる。
【0014】
本ブロックにおいては、前記連結状態において、他方ブロックに対する一方ブロックの相対的位置関係を保持する位置保持手段を有してなるもの(以下「位置保持本ブロック」という。)であってもよい。
こうすることで、位置保持手段により、互いに隣接して連結される他方ブロック及び一方ブロックの相対的位置関係を保持することができ、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、の間の空間をシール部材が一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し封止する状態を保持することを容易ならしめる。これにより、一方ブロックの他端開口と、他方ブロックの一端開口と、を経由して内部空間(線材が収容される)に異物(例えば、水、ほこり、ごみ、虫等)が進入することを効果的に防止又は減少させることができる。なお、他方ブロックに対する一方ブロックの相対的位置関係を保持することは、他方ブロックに対して一方ブロックがいずれか一方向に変位すること、及び/又は他方ブロックに対して一方ブロックの方向が変化することを制限するものであれば足る。
【0015】
位置保持本ブロックにおいては、位置保持手段が、前記他端と前記一端とのいずれか一方が有する凸部と、他方が有する該凸部を嵌入する凹部と、を含んでなるものであってもよい。
こうすることで一方ブロックの該他端と他方ブロックの該一端とが連結される際、該他端と該一端とのいずれか一方が有する凸部が、該他端と該一端とのいずれか他方が有する凹部に嵌入されることで、該凸部と該凹部という簡単な構成により、該凸部と該凹部とを含む位置保持手段が他方ブロックに対する一方ブロックの相対的位置関係を保持することができる。
【0016】
位置保持本ブロックにおいては、位置保持手段が、前記他端に形成され所定の連結部材と係合する他端係合部と、前記一端に形成され該連結部材と係合する一端係合部と、を含んでなるものであってもよい。
こうすることで一方ブロックの該他端と他方ブロックの該一端とが連結される際、前記他端に形成される他端係合部と、前記一端に形成される一端係合部と、に、所定の連結部材を係合させることで、他端係合部と一端係合部という簡単な構成により、位置保持手段が他方ブロックに対する一方ブロックの相対的位置関係を保持することができる。
【0017】
本ブロックにおいては、前記線材の長手方向に対して垂直方向への該線材の変位を該線材に当接することで制限する変位制限面を有し、変位制限面の前記一端側の縁部のうち少なくともいずれかの部分が、該長手方向に平行ないずれかの平面による断面において滑らかな形状を有しているもの(以下「滑らか本ブロック」という。)であってもよい。
本発明者らは、特許文献1に開示されたケーブルトラフのような従来の線材収容ブロックに収容される線材が破損することがあることを発見し、さらに線材収容ブロックの内部空間に収容される線材が、多くの場合には、線材収容ブロックの内壁の端部(通常、線材の長手方向に沿った平面による断面において角部を形成する。)に当接すること(例えば、擦れる)で損傷を生じることを見いだした。
滑らか本ブロックにおいては、変位制限面は、該線材に当接することで、該線材の長手方向に対して垂直方向への該線材の変位を制限し、該内部空間に線材を保持する(該当接により該内部空間から線材が不意に脱することを防止する。)ものであり、例えば、従来の線材収容ブロックの内壁面がこれに該当する。滑らか本ブロックでは、変位制限面の該一端側の縁部のうち少なくともいずれかの部分が、該線材の該長手方向に平行ないずれかの平面による断面において角部を有さない滑らかな形状(該長手方向に沿って微分可能)を有している。これによって、変位制限面(ブロックの内壁面)の該一端側の縁部に該線材が擦れる等のように当接する際、該滑らかな形状を有する部分に当接しても、角部を形成する部分に当接するのに比して、該線材が損傷することを減少又は防止できる。
なお、変位制限面の該一端側の縁部の全部が、該線材の該長手方向に平行ないずれかの平面による断面において角部を有さない滑らかな形状を有するようにしてもよく、そうすれば該線材の損傷を効果的に減少又は防止できる。
【0018】
滑らか本ブロックにおいては、変位制限面が、前記線材が載置される底面と、該底面から上方に立ち上がるように形成される側面と、を含んでなり、側面の前記一端側の縁部のうち、底面に載置された状態において前記線材が当接可能な部分が前記滑らかな形状を有するもの(以下「側面本ブロック」という。)であってもよい。
こうすることで、底面に載置された線材が、底面から脱落することを、側面が線材に当接することにより防止できる。そして、底面に載置された状態における前記線材が当接可能な側面の前記一端側の縁部が前記滑らかな形状を有することで、該縁部に線材が当接しても線材が損傷することを減少又は防止することができる。
【0019】
側面本ブロックにおいては、側面の前記一端側の縁部の全部が前記滑らかな形状を有するものであってもよい。
このように側面本ブロックの側面の前記一端側の縁部の全部が前記滑らかな形状を有することで、線材が該縁部のいずれの部分に当接しても(例えば、底面に載置された状態以外の線材が当接するような場合(底面に載置される際の敷設作業時)が考えられる。)線材が損傷することを減少又は防止させることができる。
【0020】
側面本ブロックにおいては、側面の前記他端側の縁部のうち、底面に載置された状態において前記線材が当接可能な部分が前記滑らかな形状を有するもの(以下「側面両端滑らか本ブロック」という。)であってもよい。
こうすることで、底面に載置された状態における前記線材が当接可能な側面の前記一端側のみならず前記他端側の縁部も前記滑らかな形状を有するので、前記一端側と前記他端側のいずれの縁部に線材が当接しても線材が損傷することを減少又は防止することができる。
【0021】
側面両端滑らか本ブロックにおいては、側面の前記他端側の縁部の全部が前記滑らかな形状を有するものであってもよい。
このように側面両端滑らか本ブロックの側面の前記他端側の縁部の全部が前記滑らかな形状を有することで、線材が前記他端側の該縁部のいずれの部分に当接しても(例えば、底面に載置された状態以外の線材が当接するような場合(底面に載置される際の敷設作業時)が考えられる。)線材が損傷することを効果的に減少又は防止させることができる。
【0022】
滑らか本ブロックにおいては、変位制限面が、前記一端から前記他端まで連続する前記線材が載置される底面と、底面の一縁に沿って底面から上方に立ち上がるように形成される一側面と、底面の他縁に沿って底面から上方に立ち上がるように形成される他側面と、を含んでなり、底面を有する底面部材の一端側に形成された端面と、一側面を有する一側面部材の一端側に形成された端面と、他側面を有する他側面部材の一端側に形成された端面と、を含む一平面に存する他方ブロックの一端面と、底面部材の他端側に形成された端面と、一側面部材の他端側に形成された端面と、他側面部材の他端側に形成された端面と、を含む一平面に沿った一方ブロックの他端面と、が互いに略平行な状態において当接し連結可能なもの(以下「面当接本ブロック」という。)であってもよい。
ここでは変位制限面が、前記線材が載置される底面と、底面の一縁に沿って形成される一側面と、底面の他縁に沿って形成される他側面と、を含んでなる。この底面は、内部空間が連続する前記一端と前記他端との間に連続する。この一側面は、底面から上方に立ち上がる(底面から離れる方向に向かう)ように形成されるものであり、底面の一縁(前記一端と前記他端との間に連なる縁部)に沿って形成される。この他側面は、底面から上方に立ち上がる(底面から離れる方向に向かう)ように形成されるものであり、底面の他縁(前記一端と前記他端との間に連なる縁部のうち該一縁とは異なる縁部)に沿って形成される。そして、他方ブロックの一端面(一平面に存する)と、一方ブロックの他端面(一平面に存する)と、が互いに略平行な状態において当接し、一方ブロックと他方ブロックとが連結可能である。他方ブロックの一端面は、底面部材(底面を有する)の前記一端側に形成された端面と、一側面部材(一側面を有する)の前記一端側に形成された端面と、他側面部材(他側面を有する)の前記一端側に形成された端面と、を一平面に含んでなる。一方ブロックの他端面は、底面部材(底面を有する)の前記他端側に形成された端面と、一側面部材(一側面を有する)の前記他端側に形成された端面と、他側面部材(他側面を有する)の前記他端側に形成された端面と、を一平面に含んでなる。このようにすることで底面部材と一側面部材と他側面部材とにより形成される他方ブロックの一端面(一平面に存する)と、底面部材と一側面部材と他側面部材とにより形成される一方ブロックの他端面(一平面に存する)と、が互いに略平行な状態において当接することで、一方ブロックと他方ブロックとの相対的位置を所定のものとして一方ブロックと他方ブロックとが連結できるので、一方ブロックと他方ブロックとの連結位置における一対の縁部の相対的位置を所定のものとすることで線材が当接しても線材が損傷することを減少又は防止することができる(線材が接する一対の縁部の間に大きな段差を生じる等といったことを減少又は防止できる。)。
【0023】
面当接本ブロックにおいては、一側面が平面に沿うものであり、一方ブロックと他方ブロックとが前記連結された状態において、一方ブロックの一側面を含む平面である一方一側面平面と、他方ブロックの一側面を含む平面である他方一側面平面と、が内部空間側から見て優角にて交わり、底面に載置された状態において前記線材が接しうる一側面の一端側及び他端側の縁部が前記滑らかな形状を有するものであってもよい。
このように一方ブロックと他方ブロックとが前記連結された状態(一方ブロックの他端面と他方ブロックの一端面とが互いに略平行な状態において当接し一方ブロックと他方ブロックとが連結された状態)において、一方ブロックの一側面(平面に沿う)を含む平面である一方一側面平面と、他方ブロックの一側面(平面に沿う)を含む平面である他方一側面平面と、が内部空間(連通している一方ブロックの内部空間及び他方ブロックの内部空間)側から見て優角(180度より大きい)にて交わる(一方一側面平面と他方一側面平面とが交わり該内部空間側に優角を形成する。)ことで、一方ブロックの一側面と他方ブロックの一側面とは該内部空間側に突出する縁部を形成するので、この突出する縁部が前記滑らかな形状を有するようにすれば、この突出する縁部に線材が当接しても線材が損傷することを減少又は防止することができる。
【0024】
滑らか本ブロックにおいては、変位制限面が、前記線材が載置される底面を含んでなり、底面の前記一端側の縁部のうち少なくともいずれかの部分が、前記長手方向に平行ないずれかの平面による断面において滑らかな形状を有するもの(以下「底面本ブロック」という。)であってもよい。
こうすることで、変位制限面が、線材が載置される底面を有し、この底面の該一端側の縁部のうち少なくともいずれかの部分が、該線材の該長手方向に平行ないずれかの平面による断面において角部を有さない滑らかな形状(該長手方向に沿って微分可能)を有している。これによって、底面の前記一端側の縁部が前記滑らかな形状を有することで、該縁部に線材が当接しても線材が損傷することを減少又は防止することができる。
【0025】
底面本ブロックにおいては、底面の前記一端側の縁部の全部が前記滑らかな形状を有するものであってもよい。
このように底面本ブロックの底面の前記一端側の縁部の全部が前記滑らかな形状を有することで、線材が該縁部のいずれの部分に当接しても線材が損傷することを減少又は防止させることができる。
【0026】
滑らか本ブロックにおいては、前記滑らかな形状の曲率半径が1mm~50mmであってもよい。
線材の長手方向に平行ないずれかの平面による断面における前記滑らかな形状は、角部を形成する部分に当接するのに比し、線材が損傷することを減少又は防止させるものであり角部を有さない滑らかな形状(該長手方向に沿って微分可能)であればよいが、円弧の一部をなすものとしてもよく、こうすれば線材が当接(例えば擦れ)しても損傷を効果的に防止又は減少させることができる。かかる円弧の半径は、あまり大きいと本ブロックの強度が減少し、あまり小さいと線材が損傷することをうまく減少又は防止させることができないので、これらを両立する範囲とされてもよく、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上、最も好ましくは5mm以上、そして好ましくは50mm以下、より好ましくは30mm以下、最も好ましくは20mm以下である(例えば、好ましくは1~50mm、より好ましくは3~30mm、最も好ましくは5~20mm)。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の第1実施形態に係るブロック(第1ブロック)の分解図である。
図2】第1実施形態に係る本体部の斜視図である。
図3図3(a)は第1実施形態に係る本体部の正面図であり、図3(b)は第1実施形態に係る本体部の平面図である。
図4図4(a)は第1実施形態に係る本体部の左側面図であり、図4(b)は第1実施形態に係る本体部の右側面図である。
図5図5(a)は、図3(b)中の円Iで囲まれた部分の一部拡大図であり、図5(b)は図4(a)のD-D断面図である。
図6図6(a)は図3(b)のE-E断面図であり、図6(b)は図3(b)のF-F断面図である。
図7図7(a)は図3(b)のG-G端面図であり、そして図7(b)は図4(a)のH-H端面図である。
図8】第1実施形態に係る蓋部の斜視図である。
図9図9(a)は第1実施形態に係る蓋部の正面図であり、図9(b)は第1実施形態に係る蓋部の平面図である。
図10図10(a)は第1実施形態に係る蓋部の左側面図であり、図10(b)は第1実施形態に係る蓋部の右側面図である。
図11図11(a)は図9(b)のJ-J端面図であり、そして図11(b)は図9(b)のK-K端面図である。
図12】第1実施形態に係るガイド部の斜視図である。
図13】第1ブロックの使用方法の第1ステップを説明する図である。
図14図14(a)は、図13中の四角形N中の断面を示した図であり、図14(b)は図14(a)のPーP端面図である。
図15】第1ブロックの使用方法の第2ステップを説明する図である。
図16】第1実施形態に係る本体部にガイド部を組み付けたところを示す斜視図である。
図17】第1実施形態に係る互いに固定された本体部及びガイド部に蓋部を載置したところを示す斜視図である。
図18図18(a)は、第1実施形態に係る互いに固定された本体部及びガイド部に蓋部を載置したところの正面図であり、図18(b)は、第1実施形態に係る互いに固定された本体部及びガイド部に蓋部を載置したところの平面図である。
図19図19(a)は、第1実施形態に係る互いに固定された本体部及びガイド部に蓋部を載置したところの左側面図であり、図19(b)は、第1実施形態に係る互いに固定された本体部及びガイド部に蓋部を載置したところの右側面図である。
図20】第1実施形態に係る互いに固定された本体部及びガイド部に蓋部を載置した全体の斜視図である。
図21図20中のV-V端面の拡大図である。
図22】本発明の第2実施形態に係るブロック(第2ブロック)の分解図である。
図23】第2実施形態に係る本体部の斜視図である。
図24図24(a)は、第2実施形態に係る本体部の正面図であり、図24(b)は、第2実施形態に係る本体部の平面図である。
図25図25(a)は、第2実施形態に係る本体部の左側面図であり、図25(b)は、第2実施形態に係る本体部の右側面図である。
図26図26(a)は、図24(b)中の円Iで囲まれた部分の一部拡大図であり、図26(b)は図25(a)のD-D断面図である。
図27図27(a)は図24(b)のE-E断面図であり、図27(b)は図24(b)のF-F断面図である。
図28図28(a)は図24(b)のG-G端面図であり、そして図28(b)は図25(a)のH-H端面図である。
図29】第2実施形態に係る蓋部の斜視図である。
図30図30(a)は第2実施形態に係る蓋部の正面図であり、図30(b)は第2実施形態に係る蓋部の平面図である。
図31図31(a)は第2実施形態に係る蓋部の左側面図であり、図31(b)は第2実施形態に係る蓋部の右側面図である。
図32図32(a)は図30(b)のJ-J端面図であり、そして図32(b)は図30(b)のK-K端面図である。
図33】第3ブロックの使用方法の第1ステップを説明する図である。
図34図34(a)は、図33中の四角形N中の断面を示した図であり、図34(b)は図34(a)のPーP端面図である。
図35】第2ブロックの使用方法の第2ステップを説明する図である。
図36】第2実施形態に係る本体部に蓋部を載置したところを示す斜視図である。
図37図37(a)は、第2実施形態に係る本体部に蓋部を載置したところの正面図であり、図37(b)は、第2実施形態に係る本体部に蓋部を載置したところの平面図である。
図38図38(a)は、第2実施形態に係る本体部に蓋部を載置したところの左側面図であり、図38(b)は、第2実施形態に係る本体部に蓋部を載置したところの右側面図である。
図39】第2実施形態に係る本体部に蓋部を載置した全体の斜視図である。
図40図39中のV-V端面の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0029】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るブロック(以下「第1ブロック」という。)101の分解図である。図1に示す通り、第1ブロック101は、本体部111と蓋部161と一対のガイド部191a、191bとを含んでなる。本体部111及び蓋部161はコンクリートにより形成されると共に、一対のガイド部191a、191bは長さ(後述のx軸方向の寸法)が異なるのみであり、いずれも金属により形成されている。
以降、説明及び理解を容易にするため、互いに直交する3軸であるx軸、y軸及びz軸を用い、それらの方向を図中にx、y及びzとして示す。
【0030】
図2は本体部111の斜視図であり、図3(a)は本体部111の正面図であり、図3(b)は本体部111の平面図(図3(a)中の矢印C方向から見たところを示している。)であり、図4(a)は本体部111の左側面図(図3(a)中の矢印B方向から見たところを示している。)であり、図4(b)は本体部111の右側面図(図3(a)中の矢印A方向から見たところを示している。)であり、図5(a)は、図3(b)中の円Iで囲まれた部分の一部拡大図であり、図5(b)は図4(a)のD-D断面図であり、図6(a)は図3(b)のE-E断面図であり、図6(b)は図3(b)のF-F断面図であり、図7(a)は図3(b)のG-G端面図であり、そして図7(b)は図4(a)のH-H端面図である。図2乃至図7を参照して、本体部111について説明する。
【0031】
本体部111は、x軸に対して所定角度Q1(ここでは93度)をなすと共にz軸に平行な一平面P1上に存する左側面115aと、x軸に対して所定角度Q2(ここでは87度)をなすと共にz軸に平行な一平面P2上に存する右側面115bと、を有してなり、左側面115aと右側面115bとの間にx軸方向に連続する収容空間113を形成するよう、x軸に対して垂直な平面による断面においてアルファベットの「U」の字に似た形状を有している。
本体部111は、z軸に略垂直な上面123(収容空間113を規定する)を有する底部121と、底部121の両縁部にx軸方向に沿って連続するように設けられた一対の側壁部131、141と、を含んでなる。上面123は等脚台形(該台形の上底及び下底がx軸に略平行であり、かつ上底と下底との長さが異なる。)を略なしており、該上底及び該下底のうち長い方(以下「長底」という。)に沿って側壁部141が設けられると共に、該上底及び該下底のうち短い方(以下「短底」という。)に沿って側壁部131が設けられている。ここに短底の両側の角度S(特に図3(b)参照)は約93度とされている。底部121の上面123には、長底からの距離と、短底からの距離と、が略等しい位置に上端が開放された穴(下端は閉じられている)としてノックアウト穴124a、124b及び部材取付穴125a、125bが形成されている。ここにノックアウト穴124a、124bは水抜きの目的(水抜きが必要な箇所のノックアウト穴124a、124bは、先端が尖った工具等によって上面123側から下面126側に打ち抜かれることで、上面123と下面126とを連通させる水抜き用の連通穴を形成できる。)で形成され、部材取付穴125a、125bはセパレーター(収容空間113を仕切るために設置されることがある。)を設置する際の取付穴の目的で形成されている。
なお、底部121は、ノックアウト穴124a、124b及び部材取付穴125a、125bを除き、厚みが略一定であり、上面123と略平行な下面126を有している。
【0032】
側壁部131は、収容空間113を規定する内面132を有しており、内面132は、z軸に略平行な一辺と、x軸に略平行な一辺と、を有するy軸に略垂直な長方形を略なしており、x軸に略平行な一辺が上述の短底に沿って取り付けられている。内面132と上面123とは略垂直になっている。
側壁部131は、厚み(Y軸に沿った寸法)が略一定であり、内面132と略平行な外面133を有している。
【0033】
側壁部131の上面134は、幅(Y軸方向の寸法)が一定で内面132側に形成された内側面134aと、幅(Y軸方向の寸法)が一定で外面133側に形成された外側面134bと、を含んでなり(内側面134a及び外側面134bのいずれもZ軸に垂直な平面に沿っている。)、内側面134aよりも外側面134bの方が高さが低くされている(下面126に近い方を高さが低いとしている)。外側面134bは、後述の如く、ガイド部191bを取り付けるためのものであり、外側面134bには、X軸方向に沿って雌ネジ部134hが略等間隔に形成されている。
また側壁部131の左側面135a(左側面115aの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴139ahが形成された貫入金具139aが埋め込まれている。さらに側壁部131の右側面135b(右側面115bの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴139bhが形成された貫入金具139bが埋め込まれている。
【0034】
側壁部141は、収容空間113を規定する内面142を有しており、内面142は、z軸に略平行な一辺と、x軸に略平行な一辺と、を有するy軸に略垂直な長方形を略なしており、x軸に略平行な一辺が上述の長底に沿って取り付けられている。内面142と上面123とは略垂直になっている。
側壁部141は、厚み(Y軸に沿った寸法)が略一定であり、内面142と略平行な外面143を有している。
【0035】
側壁部141の上面144は、幅(Y軸方向の寸法)が一定で内面142側に形成された内側面144aと、幅(Y軸方向の寸法)が一定で外面143側に形成された外側面144bと、を含んでなり(内側面144a及び外側面144bのいずれもZ軸に垂直な平面に沿っている。)、内側面144aよりも外側面144bの方が高さが低くされている(下面126に近い方を高さが低いとしている)。外側面144bは、後述の如く、ガイド部191aを取り付けるためのものであり、外側面144bには、X軸方向に沿って雌ネジ部144hが略等間隔に形成されている。
また側壁部141の左側面145a(左側面115aの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴149ahが形成された貫入金具149aが埋め込まれている。さらに側壁部141の右側面145b(右側面115bの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴149bhが形成された貫入金具149bが埋め込まれている。
【0036】
左側面115a(底部121の左側面122aと、側壁部131の左側面135aと、側壁部141の左側面145aと、を含んでなる。)には、左側面115aに沿ってアルファベットの「U」の字状に連続したガスケット151が取り付けられている。ガスケット151は、ここでは(EPDM単泡ゴム)により形成されたものであり、左側面115aよりも12mm程度左方向に突出し、幅が20mm程度である。ガスケット151の一端は側壁部131の内側面134aと略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、ガスケット151の他端は側壁部141の内側面144aと略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0037】
右側面115b(底部121の右側面122bと、側壁部131の右側面135bと、側壁部141の右側面145bと、を含んでなる。)には、右側面115bに沿ってアルファベットの「U」の字状に連続した溝152が形成されている。溝152は、他の第1ブロック101の左側面115aに取り付けられたガスケット151を収容することができる大きさ及び位置に形成されている(一対の第1ブロック101のうち一の第1ブロック101の右側面115bが、他の第1ブロック101の左側面115aにちょうど面し接するように該一対の第1ブロック101が配置されると、該一の第1ブロック101の溝152に、該他の第1ブロック101のガスケット151が収容される。)。なお、溝152の一端は側壁部131の内側面134aと略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、溝152の他端は側壁部141の内側面144aと略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0038】
そして、図7(b)に示されるように、内面132と左側面135aとの間には、曲面部138aが形成されている。曲面部138aは、H-H端面(z軸に対し垂直な面)において半径10mmの中心角90度の円弧により形成され、該円弧の一端はなめらかに内面132に連なると共に、該円弧の他端はなめらかに左側面135aに連なっている。このような内面132と左側面135aとの間に形成された曲面部138aと同様に、内面132と右側面135bとの間にも曲面部138bが形成されている。
曲面部138a、138bと同様に、内面142と左側面145aとの間には、曲面部148aが形成されると共に、内面142と右側面145bとの間には、曲面部148bが形成されている。
加えて、図7(a)に示されるように、上面123と左側面122aとの間には、曲面部128aが形成されている。曲面部128aは、G-G端面(y軸に対し垂直な面)において半径10mmの中心角90度の円弧により形成され、該円弧の一端はなめらかに上面123に連なると共に、該円弧の他端はなめらかに左側面122aに連なっている。このような上面123と左側面122aとの間に形成された曲面部128aと同様に、上面123と右側面122bとの間にも曲面部128bが形成されている。
このような曲面部138a、138b、曲面部148a、148b及び曲面部128a、128bによって、これら曲面部が曲面をなさずに稜をなす場合に比し、収容空間113にx軸方向に沿って収容される電線(不図示)が敷設される際や、敷設され収容された状態において、該電線がこの部分に擦れて劣化したり破損することを防止できる。併せて、電線(不図示)が敷設される際、該電線がこの部分に接触した状態で該電線を長手方向に引っぱるときの摩擦を低減し、敷設を円滑ならしめる。
【0039】
図8は蓋部161の斜視図であり、図9(a)は蓋部161の正面図(図8中の矢印T1方向から見たところを示している。)であり、図9(b)は蓋部161の平面図(図9(a)中の矢印T2方向から見たところを示している。)であり、図10(a)は蓋部161の左側面図(図9(a)中の矢印T3方向から見たところを示している。)であり、図10(b)は蓋部161の右側面図(図9(a)中の矢印T4方向から見たところを示している。)であり、図11(a)は図9(b)のJ-J端面図であり、そして図11(b)は図9(b)のK-K端面図である。図8乃至図11を参照して、蓋部161について説明する。
蓋部161は、本体部111の上部に載置することで、収容空間113を上方から塞ぐものである。蓋部161は、側壁部131の上面134と側壁部141の上面144とに面する下面162(平面に略沿っている)と、下面162に略平行に形成された上面163と、左側面164aと、右側面164bと、前面166と、背面167と、を有してなり、下面162及び上面163が等脚台形を略なし、蓋部161全体として、大まかには下面162及び上面163が両底面をなす直四角柱(直等脚台形柱)を略形成する。蓋部161を本体部111の上部に所定位置にて載置した状態(以下「所定状態」という。)では、左側面115aが含まれる一平面P1上に左側面164aが略含まれ、右側面115bが含まれる一平面P2上に右側面164bが略含まれる。そして、前面166と背面167とは略平行であるが、これらの間の距離M(図9(b)参照)は、外面133と外面143との間の距離よりもやや小さくされている。これは後述のように、一対のガイド部191a、191bの立ち上がり部193が前面166と背面167に面するように配置されるためである。
【0040】
左側面164aにはガスケット165が取り付けられており、ガスケット165は、中心部163cに沿った中心部165cと、中心部165cの一端から下面162方向に延びる一端部165aと、中心部165cの他端から下面162方向に延びる他端部165bと、を含んでなる。ガスケット165は、ガスケット151と同様のものであり、ここでは(EPDM単泡ゴム)により形成され、左側面164aよりも12mm程度左方向に突出し、幅が20mm程度である。ガスケット165の一端(一端部165aの下端)は下面162と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、ガスケット165の他端(他端部165bの下端)は下面162と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0041】
右側面164bには溝168が形成されている。溝168は、他の第1ブロック101の左側面164aに取り付けられたガスケット165を収容することができる大きさ及び位置に形成されている(一対の第1ブロック101のうち一の第1ブロック101の右側面164bが、他の第1ブロック101の左側面164aにちょうど面し接するように該一対の第1ブロック101が配置されると、該一の第1ブロック101の溝168に、該他の第1ブロック101のガスケット165が収容される。)。なお、溝168の一端は下面162と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、溝168の他端は下面162と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0042】
さらに、左側面164aには凹部169aが形成されている。凹部169aは、中心部165cよりも下面162側に形成されると共に、下面162に通じている(凹部169aは、下面162と左側面164aとに跨がるように形成されている。)。そして、凹部169aは、左側面164aにおいてガスケット165によって取り囲まれている。
そして、右側面164bには突起169bが形成されている。突起169bは、他の第1ブロック101の左側面164aに形成された凹部169aに収容されることができる大きさ及び位置に形成されている(一対の第1ブロック101のうち一の第1ブロック101の右側面164bが、他の第1ブロック101の左側面164aにちょうど面し接するように該一対の第1ブロック101が配置されると、該一の第1ブロック101の突起169bが、該他の第1ブロック101の凹部169aに収容される。)。なお、突起169bの下面は下面162と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0043】
図12は一対のガイド部191a、191b(以下、ガイド部191a、191bを合わせてガイド部191ということもある。)の斜視図であり、一対のガイド部191a、191bは長さ(x軸方向の寸法)が異なるが、x軸に対して垂直な平面による断面はいずれも同じである。ガイド部191は、幅(Y軸方向の寸法)が一定の帯状(両主表面が細長い長方形を略なす)の取付部192と、取付部192の主表面がなす該長方形の一長辺に沿って取り付けられた帯状(両主表面が細長い長方形を略なし、該長方形の一長辺が、取付部192の主表面がなす前記長方形の一長辺に取り付けられている。)の立ち上がり部193と、を備えてなる。ここでは取付部192と立ち上がり部193とは、一枚の金属製(ここでは鋼製)の板状部材を略直角に折り曲げることで一体にガイド部191は形成されている(取付部192と立ち上がり部193とは直角を略なす。)。取付部192には、X軸方向に沿ってネジ穴194が略等間隔に形成されている。また、取付部192の幅は、外側面134bの幅及び外側面144bの幅に略等しくされる(いずれの幅も、Y軸方向の寸法をいう。)。ガイド部191aの長さは、それが取り付けられる外側面144bの長さと略同じにされると共に、ガイド部191bの長さは、それが取り付けられる外側面134bの長さと略同じにされている。
【0044】
以上説明した本体部111と蓋部161と一対のガイド部191a、191bとを含んでなる第1ブロック101の使用方法について説明する。
第1ステップとして、図13に示す通り、ケーブル(不図示)を敷設する位置に沿って本体部111を並べて配設する。図13においては、3個の本体部111を並べているが、無論これに限定されるものではなく、2個や4個以上であっても構わない。また、ケーブルを地中に敷設する場合であれば、本体部111の埋設場所を掘削した後、該掘削した位置に本体部111を配設する。
図14(a)は、図13中の四角形N中の断面(断面位置は、前述の図4(a)中のD-D断面に同じ。)を示した図であり、図14(b)は図14(a)のPーP端面図である。このように本体部111を並べた状態では、互いに隣り合う本体部111同士の左側面115aと右側面115bとが面しており(ここではほぼ面で接している。)、左側面115aに取り付けられたガスケット151が、右側面115bに形成された溝152の表面にガスケット151の長手方向に沿って密接している(ガスケット151はやや押し潰された状態で、溝152の表面(底面)に確実に液密的に密接する。)。互いに隣接する本体部111の位置を保つために、貫入金具139aのボルト貫入穴139ahと、貫入金具139bのボルト貫入穴139bhと、に本体部111を連結するための連結ボルト(不図示)を貫入し連結すると共に、貫入金具149aのボルト貫入穴149ahと、貫入金具149bのボルト貫入穴149bhと、に本体部111を連結するための連結ボルト(不図示)を貫入し連結する。
また、上述の如く、左側面115aが含まれる一平面P1(x軸に対して角度Q1をなす。)と右側面115bが含まれる一平面P2(x軸に対して角度Q2をなす。)とが平行でないことから、隣接する本体部111同士の長手方向がなす角Q3(図13参照)は(180-(Q1-Q2))度となり、本体部111を1個連ねることで(180-Q3)=(Q1-Q2))度ずつ本体部111の連続方向が折れ曲がることになる。
【0045】
第1ブロック101の使用方法の第2ステップは、図13の如く複数連続するように配設された本体部111の収容空間113(複数の収容空間113が連続している。)に、図15に示す通り電線301を敷設する。
曲面部138a、138b、曲面部148a、148b及び曲面部128a、128bによって、連続する複数の収容空間113に電線301が敷設される際や、敷設され収容された状態において、電線301がこの部分に擦れて劣化したり破損することを防止できる。さらに、電線301が敷設される際、電線301がこの部分に接触した状態で電線301を長手方向に引っぱるときの摩擦を低減し、敷設を円滑ならしめる。
【0046】
図15の如く、本体部111の収容空間113に電線301を敷設した後、図16に示すように本体部111にガイド部191a、191bを組み付ける。具体的には、ガイド部191aの取付部192を外側面144bに組み付けると共にガイド部191bの取付部192を外側面134bに組み付ける。なお、図16においては、図示及び理解を容易ならしめるため、図15に示した本体部111のうち1の本体部111のみを示すと共に、収容空間113に収容された電線301の図示を省略している。
図16の状態において、ネジ穴194と雌ネジ部134h、144hとは同じ位置に形成されているので、ネジ穴194を通して雌ネジ部134h、144hに雄ネジ(不図示)を螺合させることで、本体部111と一対のガイド部191a、191bとを組み付けた状態で互いに固定することができる。
【0047】
このように本体部111とガイド部191a、191bとを組み付け前記雄ネジ(不図示)により固定した後、互いに固定された本体部111及びガイド部191a、191bに蓋部161を載置する。この蓋部161を載置したものの斜視図を図17に示し、正面図(図17中の矢印U1方向から見たところを示している。)を図18(a)に示し、平面図(図17中の矢印U2方向から見たところを示している。)を図18(b)に示し、左側面図(図18(a)中の矢印U3方向から見たところを示している。)を図19(a)に示し、右側面図(図18(a)中の矢印U4方向から見たところを示している。)を図19(b)に示し、そして図20に全体の斜視図(図15と同様の方向から見たところを示している。)を示している。図17乃至図19においても、図示及び理解を容易ならしめるため、1の本体部111のみを示すと共に、収容空間113に収容された電線301の図示を省略している。
【0048】
図17乃至図20の状態においては、蓋部161の前面166はガイド部191bの立ち上がり部193に面すると共に、蓋部161の背面167はガイド部191aの立ち上がり部193に面している。そして蓋部161の下面162は、内側面134a、144aとガイド部191a、191bの取付部192とによって支持されている。左側面115a及び左側面164aは、前述の一平面P1に略含まれると共に、右側面115b及び右側面164bは、前述の一平面P2に略含まれる。
左側面115aに取り付けられたガスケット151と、左側面164aに取り付けられたガスケット165と、は互いの端部が当接(ガスケット151の一端とガスケット165の一端とが当接すると共にガスケット151の他端とガスケット165の他端とが当接する。)することで、閉じた曲線に沿って連続したガスケットを構成している。このガスケット151は、隣接する本体部111の右側面115bに形成された溝152の表面(底面)にガスケット151の長手方向に沿って液密的に密接している。これと同様に、図21図20中のV-V端面の拡大図である。)に示すように、互いに隣り合う蓋部161同士の左側面164aと右側面164bとが面しており(面当接)、左側面164aに取り付けられたガスケット165が、右側面164bに形成された溝168の表面(底面)にガスケット165の長手方向に沿って連続的に密接している(ガスケット165はやや押し潰された状態で、溝168の表面に確実に液密的に密接する。)。このように閉じた曲線に沿って連続しているガスケット151及びガスケット165は、図20のように互いに隣接するように配置された第1ブロック101同士の間(左側面115a及び左側面164aと、右側面115b及び右側面164bと、の間)を液密的にシールすることで、外部401から収容空間113へ雨水や埃が進入することを防止又は減少させ、収容空間113に収容された電線301の劣化又は損傷を防止又は減少させることができる。
そして、互いに隣り合う蓋部161同士の左側面164aと右側面164bとが面することで、図21に示すように、右側面164bに形成された突起169bは、左側面164aに形成された凹部169aに嵌入されている。これにより隣接する蓋部161同士の位置を保つことができる。
このように1の本体部111と、1の蓋部161と、1の一対のガイド部191a、191bと、によって1の第1ブロック101が構成されている。
【0049】
以上説明のように、第1ブロック101は、一端(左側面115a、左側面164a)の開口である一端開口106a(左側面115aと左側面164aとに取り囲まれた開口)と、他端(右側面115b、右側面164b)の開口である他端開口106b(右側面115bと右側面164bとに取り囲まれた開口)と、の間に形成される内部空間(ここでは収容空間113)に線材(ここでは電線301)を収容する線材収容ブロックであって、該一端(左側面115a、左側面164a)及び/又は該他端(右側面115b、右側面164b)にシール部材(ここではガスケット151とガスケット165とを含んでなる。)が配設され(ここでは該一端(左側面115a、左側面164a)のみに配設されている。)、一対の該線材収容ブロック101のうちの一方である一方ブロックの該他端(右側面115b、右側面164b)と、他方である他方ブロックの該一端(左側面115a、左側面164a)と、を一方ブロックの該内部空間(収容空間113)と他方ブロックの該内部空間(収容空間113)とが連通するように連結可能なものであり(例えば図20)、該連結状態(例えば図20)において、一方ブロックの他端開口106b(右側面115bと右側面164bとに取り囲まれた開口)と、他方ブロックの一端開口106a(左側面115aと左側面164aとに取り囲まれた開口)と、の間の空間を該シール部材(ガスケット151、ガスケット165)が一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し封止するものである(例えば図14図21参照)、線材収容ブロックである。
【0050】
第1ブロック101においては、一端開口106a(左側面115aと左側面164aとに取り囲まれた開口)と他端開口106b(右側面115bと右側面164bとに取り囲まれた開口)とを連通させ前記内部空間(収容空間113)を取り囲む筒体(ここでは本体部111と蓋部161とを含んでなる。)を有してなるものである。
第1ブロック101においては、一端開口106a(左側面115aと左側面164aとに取り囲まれた開口)を取り囲むように形成され第1平面に存する一端面(ここでは左側面115aと左側面164aとを含んでなる。)と、他端開口106b(右側面115bと右側面164bとに取り囲まれた開口)を取り囲むように形成され第2平面に存する他端面(ここでは右側面115bと右側面164bとを含んでなる。)と、を有してなり、他方ブロック101の一端面(左側面115a、左側面164a)と、一方ブロック101の他端面(右側面115b、右側面164b)と、が互いに略平行な状態において当接し、両内部空間(両方の収容空間113)が前記連通する状態において連結(例えば図20)可能なものである。
【0051】
第1ブロック101においては、前記内部空間(収容空間113)が前記一端(左側面115a、左側面164a)と前記他端(右側面115b、右側面164b)との間で連続して開放されるように前記筒体(本体部111、蓋部161)が少なくとも2以上の部分に分割され(ここでは本体部111と蓋部161とに分割されている。)、前記シール部材(ガスケット151、ガスケット165)が分割され(ガスケット151とガスケット165とに分割される。)、該分割された前記シール部材である分割シール部(ガスケット151とガスケット165とがそれぞれ該当する。)が該少なくとも2以上の部分(本体部111、蓋部161)に配設され、該少なくとも2以上の部分(本体部111、蓋部161)が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール部(ガスケット151、ガスケット165)が前記シール部材を形成するものである(ガスケット151とガスケット165とは互いの端部が当接することで、閉じた曲線に沿って連続したガスケットである前記シール部材を構成している。)。
【0052】
第1ブロック101においては、前記連結状態(例えば図20)において、前記シール部材(ガスケット151、ガスケット165)が嵌入されるシール嵌入溝(ここでは溝152と溝168とを含んでなる。)が、前記一端面(左側面115a、左側面164a)及び/又は前記他端面(右側面115b、右側面164b)に形成される(ここでは前記他端面(右側面115b、右側面164b)のみに形成されている。)。
第1ブロック101においては、シール部材(ガスケット151、ガスケット165)の全部が前記一端(左側面115a、左側面164a)に配設され、シール嵌入溝(溝152、溝168)の全部が前記他端面(右側面115b、右側面164b)に形成されるものである。
【0053】
第1ブロック101においては、前記内部空間(収容空間113)が前記一端(左側面115a、左側面164a)と前記他端(右側面115b、右側面164b)との間で連続して開放されるように前記筒体(本体部111、蓋部161)が少なくとも2以上の部分に分割され(ここでは本体部111と蓋部161とに分割されている。)、シール嵌入溝(溝152、溝168)が分割され(ここでは溝152と溝168とに分割されている。)、該分割されたシール嵌入溝である分割シール溝(溝152と溝168とがそれぞれ該当する。)が該少なくとも2以上の部分(本体部111、蓋部161)に形成され、該少なくとも2以上の部分(本体部111、蓋部161)が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール溝(溝152、溝168)がシール嵌入溝を構成するものである(溝152と溝168とは互いの端部が連続することで、閉じた曲線に沿って連続したシール嵌入溝を構成している。)。
第1ブロック101においては、前記筒体が分割される前記少なくとも2以上の部分(本体部111、蓋部161)は、前記一端(左側面115a、左側面164a)と前記他端(右側面115b、右側面164b)との間に連続し上方が開口した樋形状の本体部111と、該開口を閉じる蓋部161と、を含んでなる。
【0054】
第1ブロック101においては、前記連結状態(例えば図20)において、他方ブロック101に対する一方ブロック101の相対的位置関係を保持する位置保持手段(ここでは突起169bと凹部169aとによって構成される位置保持手段と、貫入金具139a、139b、149a、149bによって構成される位置保持手段と、を有する。)を有してなる。
第1ブロック101においては、位置保持手段が、前記他端(右側面115b、右側面164b)と前記一端(左側面115a、左側面164a)とのいずれか一方(ここでは前記他端(右側面115b、右側面164b))が有する凸部(ここでは突起169b)と、他方(ここでは前記一端(左側面115a、左側面164a))が有する該凸部(突起169b)を嵌入する凹部(ここでは凹部169a)と、を含んでなるものである。
第1ブロック101においては、位置保持手段が、前記他端(右側面115b、右側面164b)に形成され所定の連結部材(図示しない連結ボルト)と係合する他端係合部(ここでは貫入金具139b、149b)と、前記一端(左側面115a、左側面164a)に形成され該連結部材(図示しない連結ボルト)と係合する一端係合部(貫入金具139a、149a)と、を含んでなるものである。
【0055】
第1ブロック101は、一端(左側面115a、左側面164a)と他端(右側面115b、右側面164b)とに連続(ここではx軸方向に連続)して形成される内部空間(ここでは収容空間113)に線材(ここでは電線301)を収容すると共に、該線材(電線301)の長手方向(ここではx軸方向)に対して垂直方向への該線材(電線301)の変位を該線材(電線301)に当接することで制限する変位制限面(ここでは上面123と内面132と内面142と下面162とを含んでなる。)を有する線材収容ブロックであって、変位制限面(上面123、内面132、内面142、下面162)の該一端側の縁部(左側面115a、164a側の縁部)のうち少なくともいずれかの部分(ここでは上面123、内面132、内面142の左側の縁部である曲面部138a、曲面部148a及び曲面部128a)が、該長手方向に平行ないずれかの平面による断面(例えば、D-D断面、G-G断面、H-H断面)において滑らかな形状を有しているものである、線材収容ブロックである。
【0056】
第1ブロック101においては、変位制限面(上面123、内面132、内面142、下面162)が、前記線材(電線301)が載置される底面(上面123)と、該底面(上面123)から上方に立ち上がるように形成される側面(内面132、内面142)と、を含んでなり、側面(内面132、内面142)の前記一端側の縁部(左側面115a、164a側の縁部)のうち、底面(上面123)に載置された状態において前記線材(電線301)が当接可能な部分(ここでは側面(内面132、内面142)の前記一端側(左側面115a、164a側)の縁部全部が曲面部138a、曲面部148aとされている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
第1ブロック101においては、側面(内面132、内面142)の前記一端側(左側面115a、164a側)の縁部の全部(該縁部全部に曲面部138a、曲面部148aが形成されている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
【0057】
第1ブロック101においては、側面(内面132、内面142)の前記他端側(右側面115b、164b側)の縁部のうち、底面(上面123)に載置された状態において前記線材(電線301)が当接可能な部分(ここでは側面(内面132、内面142)の前記他端側(右側面115b、164b側)の縁部全部が曲面部138b、曲面部148bとされている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
第1ブロック101においては、側面(内面132、内面142)の前記他端側(右側面115b、164b側)の縁部の全部(該縁部全部に曲面部138b、曲面部148bが形成されている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
【0058】
第1ブロック101においては、図20に示すように、一対の前記線材収容ブロック101のうちの一方のブロックである一方ブロック101の前記他端(右側面115b、164b)と、他方のブロックである他方ブロック101の前記一端(左側面115a、164a)と、を一方ブロック101の前記内部空間(収容空間113)と他方ブロック101の前記内部空間(収容空間113)とが連通する状態において連結可能なものである。
第1ブロック101においては、変位制限面(上面123、内面132、内面142、下面162)が、前記一端(左側面115a、164a)から前記他端(右側面115b、164b)まで連続する前記線材(電線301)が載置される底面(上面123)と、底面(上面123)の一縁に沿って底面(上面123)から上方に立ち上がるように形成される一側面(内面132)と、底面(上面123)の他縁に沿って底面(上面123)から上方に立ち上がるように形成される他側面(内面142)と、を含んでなり、底面(上面123)を有する底面部材(底部121)の一端側(左側面115a、164a側)に形成された端面(左側面122a)と、一側面(内面132)を有する一側面部材(側壁部131)の一端側(左側面115a、164a側)に形成された端面(左側面135a)と、他側面(内面142)を有する他側面部材(側壁部141)の一端側(左側面115a、164a側)に形成された端面(左側面145a)と、を含む一平面P1に存する他方ブロックの一端面(左側面115a)と、底面部材(底部121)の他端側(右側面115b、164b側)に形成された端面(右側面122b)と、一側面部材(側壁部131)の他端側(右側面115b、164b側)に形成された端面(右側面135b)と、他側面部材(側壁部141)の他端側(右側面115b、164b側)に形成された端面(右側面145b)と、を含む一平面P2に沿った一方ブロックの他端面(右側面115b)と、が互いに略平行な状態において当接し連結可能なものである(図20の状態)。
【0059】
第1ブロック101においては、一側面(内面132)が平面に沿うものであり、一方ブロック101と他方ブロック101とが前記連結された状態(図20)において、一方ブロック101の一側面(内面132)を含む平面である一方一側面平面と、他方ブロック101の一側面(内面132)を含む平面である他方一側面平面と、が内部空間(収容空間113)側から見て優角(図13及び図14(a)の角度Q5)にて交わり、底面(上面123)に載置された状態において前記線材(電線301)が接しうる一側面(内面132)の一端側(左側面115a、164a側)及び他端側(右側面115b、164b側)の縁部が前記滑らかな形状(曲面部138a、曲面部138b)を有するものである。
【0060】
第1ブロック101においては、変位制限面(上面123、内面132、内面142、下面162)が、前記線材(電線301)が載置される底面(上面123)を含んでなり、底面(上面123)の前記一端側(左側面115a、164a側)の縁部のうち少なくともいずれかの部分が、前記長手方向に平行ないずれかの平面による断面(例えば、G-G断面、P-P断面)において滑らかな形状(曲面部128a)を有するものである。
第1ブロック101においては、底面(上面123)の前記一端側(左側面115a、164a側)の縁部の全部が前記滑らかな形状(曲面部128a)を有するものである。
第1ブロック101においては、曲面部138a、138b、曲面部148a、148b及び曲面部128a、128bのいずれも、曲率半径が1mm~50mmの円弧(中心角90度)の形状を有している。
【0061】
(第2実施形態)
図22は、本発明の第2実施形態に係るブロック(以下「第2ブロック」という。)201の分解図である。図22に示す通り、第2ブロック201は、本体部211と蓋部261とを含んでなる。本体部211及び蓋部261は、いずれもコンクリートにより一体に形成されている。
以降、第1実施形態と同様に、説明及び理解を容易にするため、互いに直交する3軸であるx軸、y軸及びz軸を用い、それらの方向を図中にx、y及びzとして示す。
【0062】
図23は本体部211の斜視図であり、図24(a)は本体部211の正面図であり、図24(b)は本体部211の平面図(図24(a)中の矢印C方向から見たところを示している。)であり、図25(a)は本体部211の左側面図(図24(a)中の矢印B方向から見たところを示している。)であり、図25(b)は本体部211の右側面図(図24(a)中の矢印A方向から見たところを示している。)であり、図26(a)は、図24(b)中の円Iで囲まれた部分の一部拡大図であり、図26(b)は図25(a)のD-D断面図であり、図27(a)は図24(b)のE-E断面図であり、図27(b)は図24(b)のF-F断面図であり、図28(a)は図24(b)のG-G端面図であり、そして図28(b)は図25(a)のH-H端面図である。図23乃至図28を参照して、本体部211について説明する。
【0063】
本体部211は、x軸に対して所定角度Q1(ここでは93度)をなすと共にz軸に平行な一平面P1上に存する左側面215aと、x軸に対して所定角度Q2(ここでは87度)をなすと共にz軸に平行な一平面P2上に存する右側面215bと、を有してなり、左側面215aと右側面215bとの間にx軸方向に連続する収容空間213を形成するよう、x軸に対して垂直な平面による断面においてアルファベットの「U」の字に似た形状を有している。
本体部211は、z軸に略垂直な上面223(収容空間213を規定する)を有する底部221と、底部221の両縁部にx軸方向に沿って連続するように設けられた一対の側壁部231、241と、を含んでなる。上面223は等脚台形(該台形の上底及び下底がx軸に略平行であり、かつ上底と下底との長さが異なる。)を略なしており、該上底及び該下底のうち長い方(以下「長底」という。)に沿って側壁部241が設けられると共に、該上底及び該下底のうち短い方(以下「短底」という。)に沿って側壁部231が設けられている。ここに短底の両側の角度S(特に図24(b)参照)は約93度とされている。底部221の上面223には、長底からの距離と、短底からの距離と、が略等しい位置に上端が開放された穴(下端は閉じられている)としてノックアウト穴224a、224b及び部材取付穴225a、225bが形成されている。ここにノックアウト穴224a、224bは水抜きの目的(水抜きが必要な箇所のノックアウト穴224a、224bは、先端が尖った工具等によって上面223側から下面226側に打ち抜かれることで、上面223と下面226とを連通させる水抜き用の連通穴を形成できる。)で形成され、部材取付穴225a、225bはセパレーター(収容空間213を仕切るために設置されることがある。)を設置する際の取付穴の目的で形成されている。
なお、底部221は、ノックアウト穴224a、224b及び部材取付穴225a、225bを除き、厚みが略一定であり、上面223と略平行な下面226を有している。
【0064】
側壁部231は、収容空間213を規定する内面232を有しており、内面232は、z軸に略平行な一辺と、x軸に略平行な一辺と、を有するy軸に略垂直な長方形を略なしており、x軸に略平行な一辺が上述の短底に沿って取り付けられている。内面232と上面223とは略垂直になっている。
側壁部231は、厚み(Y軸に沿った寸法)が略一定であり、内面232と略平行な外面233を有している。
【0065】
側壁部231の上部には、ガイド部236が形成されている。ガイド部236は、ここでは側壁部231とコンクリートにより一体的に形成され、外面233と同一の平面に属する外面236cと、外面236cと相対するように形成された内面236dと、外面236cと内面236dとに連なるように形成された上面236eと、を有する略四角柱(x軸に平行ないずれの平面による断面も略同じ形状を有する。)形状を含んでなる。ガイド部236は、左側面215aと同一の平面に属する左側面236aと、右側面215bと同一の平面に属する右側面236bと、を有しており、下面が側壁部231の上部に連なっている。
側壁部231は、ガイド部236よりも内側に上面234を有しており、上面234は、z軸に垂直な平面に沿うように形成されると共に、上面234の幅(y軸方向への寸法)は、x軸に沿ったいずれの位置においても同じにされている。
内面236dは、一縁が上面234に存し、該一縁から上方に行くにつれて外面236cに近づくようz軸に対してやや傾斜が付けられている。
また側壁部231の左側面235a(左側面215aの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴239ahが形成された貫入金具239aが埋め込まれている。さらに側壁部231の右側面235b(右側面215bの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴239bhが形成された貫入金具239bが埋め込まれている。
【0066】
側壁部241は、収容空間213を規定する内面242を有しており、内面242は、z軸に略平行な一辺と、x軸に略平行な一辺と、を有するy軸に略垂直な長方形を略なしており、x軸に略平行な一辺が上述の長辺に沿って取り付けられている。内面242と上面223とは略垂直になっている。
側壁部241は、厚み(Y軸に沿った寸法)が略一定であり、内面242と略平行な外面243を有している。
【0067】
側壁部241の上部には、ガイド部246が形成されている。ガイド部246は、ここでは側壁部241とコンクリートにより一体的に形成され、外面243と同一の平面に属する外面246cと、外面246cと相対するように形成された内面246dと、外面246cと内面246dとに連なるように形成された上面246eと、を有する略四角柱(x軸に平行ないずれの平面による断面も略同じ形状を有する。)形状を含んでなる。ガイド部246は、左側面215aと同一の平面に属する左側面246aと、右側面215bと同一の平面に属する右側面246bと、を有しており、下面が側壁部241の上部に連なっている。
側壁部241は、ガイド部246よりも内側に上面244を有しており、上面244は、z軸に垂直な平面に沿うように形成されると共に、上面244の幅(y軸方向への寸法)は、x軸に沿ったいずれの位置においても同じにされている。
内面246dは、一縁が上面244に存し、該一縁から上方に行くにつれて外面246cに近づくようz軸に対してやや傾斜が付けられている。
また側壁部241の左側面245a(左側面215aの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴249ahが形成された貫入金具249aが埋め込まれている。さらに側壁部241の右側面245b(右側面215bの一部を構成する)には、図示しないボルトを貫入することができるボルト貫入穴249bhが形成された貫入金具249bが埋め込まれている。
そして、上面244と上面234とは、z軸に垂直な同一の平面に属すると共に、上面246eと上面236eとは、z軸に垂直な同一の平面に属している。また、内面246dと内面236dとの間の距離(内面246dと内面236dとの間の隙間のy軸方向に沿った寸法)は、x軸に沿ったいずれの位置においても同じである。
【0068】
左側面215a(底部221の左側面222aと、側壁部231の左側面235aと、側壁部241の左側面245aと、を含んでなる。)には、左側面215aに沿ってアルファベットの「U」の字状に連続したガスケット251が取り付けられている。ガスケット251は、ここでは(EPDM単泡ゴム)により形成されたものであり、左側面215aよりも12mm程度左方向に突出し、幅が20mm程度である。ガスケット251の一端は上面234と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、ガスケット251の他端は上面244と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0069】
右側面215b(底部221の右側面222bと、側壁部231の右側面235bと、側壁部241の右側面245bと、を含んでなる。)には、右側面215bに沿ってアルファベットの「U」の字状に連続した溝252が形成されている。溝252は、他の第2ブロック201の左側面215aに取り付けられたガスケット251を収容することができる大きさ及び位置に形成されている(一対の第2ブロック201のうち一の第1ブロック201の右側面215bが、他の第2ブロック201の左側面215aにちょうど面し接するように該一対の第2ブロック201が配置されると、該一の第2ブロック201の溝252に、該他の第2ブロック201のガスケット251が収容される。)。なお、溝252の一端は上面234と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、溝252の他端は上面244と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0070】
そして、図28(b)に示されるように、内面232と左側面235aとの間には、曲面部238aが形成されている。曲面部238aは、H-H端面(z軸に対し垂直な面)において半径10mmの中心角90度の円弧により形成され、該円弧の一端はなめらかに内面232に連なると共に、該円弧の他端はなめらかに左側面235aに連なっている。このような内面232と左側面235aとの間に形成された曲面部238aと同様に、内面232と右側面235bとの間にも曲面部238bが形成されている。
曲面部238a、238bと同様に、内面242と左側面245aとの間には、曲面部248aが形成されると共に、内面242と右側面245bとの間には、曲面部248bが形成されている。
加えて、図28(a)に示されるように、上面223と左側面222aとの間には、曲面部228aが形成されている。曲面部228aは、G-G端面(y軸に対し垂直な面)において半径10mmの中心角90度の円弧により形成され、該円弧の一端はなめらかに上面223に連なると共に、該円弧の他端はなめらかに左側面222aに連なっている。このような上面223と左側面222aとの間に形成された曲面部228aと同様に、上面223と右側面222bとの間にも曲面部228bが形成されている。
このような曲面部238a、238b、曲面部248a、248b及び曲面部228a、228bによって、これら曲面部が曲面をなさずに稜をなす場合に比し、収容空間213にx軸方向に沿って収容される電線(不図示)が敷設される際や、敷設され収容された状態において、該電線がこの部分に擦れて劣化したり破損することを防止できる。併せて、電線(不図示)が敷設される際、該電線がこの部分に接触した状態で該電線を長手方向に引っぱるときの摩擦を低減し、敷設を円滑ならしめる。
【0071】
図29は蓋部261の斜視図であり、図30(a)は蓋部261の正面図(図29中の矢印T1方向から見たところを示している。)であり、図30(b)は蓋部261の平面図(図30(a)中の矢印T2方向から見たところを示している。)であり、図31(a)は蓋部261の左側面図(図30(a)中の矢印T3方向から見たところを示している。)であり、図31(b)は蓋部261の右側面図(図30(a)中の矢印T4方向から見たところを示している。)であり、図32(a)は図30(b)のJ-J端面図であり、そして図32(b)は図30(b)のK-K端面図である。図29乃至図32を参照して、蓋部261について説明する。
蓋部261は、本体部211の上部に載置することで、収容空間213を上方から塞ぐものである。蓋部261は、側壁部231の上面234と側壁部241の上面244とに面する下面262(平面に略沿っている)と、下面262に略平行に形成された上面263と、左側面264aと、右側面264bと、前面266と、背面267と、を有してなり、下面262及び上面263が等脚台形を略なし、蓋部261全体として、大まかには下面262及び上面263が両底面をなす直四角柱(直等脚台形柱)を略形成する。蓋部261を本体部211の上部に所定位置にて載置した状態(以下「所定状態」という。)では、左側面215aが含まれる一平面P1上に左側面264aが略含まれ、右側面215bが含まれる一平面P2上に右側面264bが略含まれる。そして、前面266と背面267とは略平行であるが、これらの間の距離M(図30(b)参照)は、内面246dと内面236dとの間の距離よりもやや小さくされている。これは後述のように、内面246dと内面236dとに背面267と前面266とが面する状態で蓋部261が配置されるためである。
【0072】
左側面264aにはガスケット265が取り付けられており、ガスケット265は、中心部265cと、中心部265cの一端から下面262方向に延びる一端部265aと、中心部265cの他端から下面262方向に延びる他端部265bと、を含んでなる。ガスケット265は、ガスケット251と同様のものであり、ここでは(EPDM単泡ゴム)により形成され、左側面264aよりも12mm程度左方向に突出し、幅が20mm程度である。ガスケット265の一端(一端部265aの下端)は下面262と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、ガスケット265の他端(他端部265bの下端)は下面262と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0073】
右側面264bには溝268が形成されている。溝268は、他の第2ブロック201の左側面264aに取り付けられたガスケット265を収容することができる大きさ及び位置に形成されている(一対の第2ブロック201のうち一の第2ブロック201の右側面264bが、他の第2ブロック201の左側面264aにちょうど面し接するように該一対の第2ブロック201が配置されると、該一の第2ブロック201の溝268に、該他の第2ブロック201のガスケット265が収容される。)。なお、溝268の一端は下面262と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされ、溝268の他端は下面262と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0074】
さらに、左側面264aには凹部269aが形成されている。凹部269aは、中心部265cよりも下面262側に形成されると共に、下面262に通じている(凹部269aは、下面262と左側面264aとに跨がるように形成されている。)。そして、凹部269aは、左側面264aにおいてガスケット265によって取り囲まれている。
そして、右側面264bには突起269bが形成されている。突起269bは、他の第2ブロック201の左側面264aに形成された凹部269aに収容されることができる大きさ及び位置に形成されている(一対の第2ブロック201のうち一の第2ブロック201の右側面264bが、他の第2ブロック201の左側面264aにちょうど面し接するように該一対の第2ブロック201が配置されると、該一の第2ブロック201の突起269bが、該他の第2ブロック201の凹部269aに収容される。)。なお、突起269bの下面は下面262と略同じ高さ(z軸に関する位置)とされている。
【0075】
以上説明した本体部211と蓋部261とを含んでなる第2ブロック201の使用方法について説明する。
第1ステップとして、図33に示す通り、ケーブル(不図示)を敷設する位置に沿って本体部211を並べて配設する。図33においては、3個の本体部211を並べているが、無論これに限定されるものではなく、2個や4個以上であっても構わない。また、ケーブルを地中に敷設する場合であれば、本体部211の埋設場所を掘削した後、該掘削した位置に本体部211を配設する。
図34(a)は、図33中の四角形N中の断面(断面位置は、前述の図25(a)中のD-D断面に同じ。)を示した図であり、図34(b)は図34(a)のPーP端面図である。このように本体部211を並べた状態では、互いに隣り合う本体部211同士の左側面215aと右側面215bとが面しており(ここではほぼ面で接している。)、左側面215aに取り付けられたガスケット251が、右側面215bに形成された溝252の表面にガスケット251の長手方向に沿って密接している(ガスケット251はやや押し潰された状態で、溝252の表面(底面)に確実に液密的に密接する。)。互いに隣接する本体部211の位置を保つために、貫入金具239aのボルト貫入穴239ahと、貫入金具239bのボルト貫入穴239bhと、に本体部211を連結するための連結ボルト(不図示)を貫入し連結すると共に、貫入金具249aのボルト貫入穴249ahと、貫入金具249bのボルト貫入穴249bhと、に本体部211を連結するための連結ボルト(不図示)を貫入し連結する。
また、上述の如く、左側面215aが含まれる一平面P1(x軸に対して角度Q1をなす。)と右側面215bが含まれる一平面P2(x軸に対して角度Q2をなす。)とが平行でないことから、隣接する本体部211同士の長手方向がなす角Q3(図33参照)は(180-(Q1-Q2))度となり、本体部211を1個連ねることで(180-Q3)=(Q1-Q2))度ずつ本体部211の連続方向が折れ曲がることになる。
【0076】
第2ブロック201の使用方法の第2ステップは、図33の如く複数連続するように配設された本体部211の収容空間213(複数の収容空間213が連続している。)に、図35に示す通り電線301を敷設する。
曲面部238a、238b、曲面部248a、248b及び曲面部228a、228bによって、連続する複数の収容空間213に電線301が敷設される際や、敷設され収容された状態において、電線301がこの部分に擦れて劣化したり破損することを防止できる。さらに、電線301が敷設される際、電線301がこの部分に接触した状態で電線301を長手方向に引っぱるときの摩擦を低減し、敷設を円滑ならしめる。
【0077】
図35の如く、連結された本体部211の連続する収容空間213に電線301を敷設した後、本体部211に蓋部261を載置する。この蓋部261を載置したものの斜視図を図36に示し、正面図(図36中の矢印U1方向から見たところを示している。)を図37(a)に示し、平面図(図36中の矢印U2方向から見たところを示している。)を図37(b)に示し、左側面図(図37(a)中の矢印U3方向から見たところを示している。)を図38(a)に示し、右側面図(図37(a)中の矢印U4方向から見たところを示している。)を図38(b)に示し、そして図39に全体の斜視図(図35と同様の方向から見たところを示している。)を示している。図36乃至図38においても、図示及び理解を容易ならしめるため、1の本体部211のみを示すと共に、収容空間213に収容された電線301の図示を省略している。
【0078】
図36乃至図39の状態においては、蓋部261の前面266はガイド部236の内面236dに面すると共に、蓋部261の背面267はガイド部246の内面246dに面している(これにより蓋部261は内面236d及び内面246dの間に挟まれた状態になることで、蓋部261のy軸方向への変位が制限される。)。そして蓋部261の下面262は、側壁部231の上面234と側壁部241の上面244とに接することで支持されている。左側面215a及び左側面264aは、前述の一平面P1に略含まれると共に、右側面215b及び右側面264bは、前述の一平面P2に略含まれる。
左側面215aに取り付けられたガスケット251と、左側面264aに取り付けられたガスケット265と、は互いの端部が当接(ガスケット251の一端とガスケット265の一端とが当接すると共にガスケット251の他端とガスケット265の他端とが当接する。)することで、閉じた曲線に沿って連続したガスケットを構成している。このガスケット251は、隣接する本体部211の右側面215bに形成された溝252の表面(底面)にガスケット251の長手方向に沿って液密的に密接している。これと同様に、図40図39中のV-V端面の拡大図である。)に示すように、互いに隣り合う蓋部261同士の左側面264aと右側面264bとが面しており(両側面264a、264bはほぼ面で接している。)、左側面264aに取り付けられたガスケット265が、右側面264bに形成された溝268の表面(底面)にガスケット265の長手方向に沿って連続的に密接している(ガスケット265はやや押し潰された状態で、溝268の表面に確実に液密的に密接する。)。このように閉じた曲線に沿って連続しているガスケット251及びガスケット265は、図39のように互いに隣接するように配置された第2ブロック201同士の間(左側面215a及び左側面264aと、右側面215b及び右側面264bと、の間)を液密的にシールすることで、外部401から収容空間213へ雨水や埃が進入することを防止又は減少させ、収容空間213に収容された電線301の劣化又は損傷を防止又は減少させることができる。
そして、互いに隣り合う蓋部261同士の左側面264aと右側面264bとが面することで、図40に示すように、右側面264bに形成された突起269bは、左側面264aに形成された凹部269aに嵌入されている。これにより隣接する蓋部261同士の位置を保つことができる。
このように1の本体部211と、1の蓋部261と、によって1の第2ブロック201が構成されている。
【0079】
以上説明のように、第2ブロック201は、一端(左側面215a、264a)の開口である一端開口206a(左側面215aと左側面264aとに取り囲まれた開口)と、他端(右側面215b、右側面264b)の開口である他端開口206b(右側面215bと右側面264bとに取り囲まれた開口)と、の間に形成される内部空間(ここでは収容空間213)に線材(ここでは電線301)を収容する線材収容ブロックであって、該一端(左側面215a、左側面264a)及び/又は該他端(右側面215b、右側面264b)にシール部材(ここではガスケット251とガスケット265とを含んでなる。)が配設され(ここでは該一端(左側面215a、左側面264a)のみに配設されている。)、一対の該線材収容ブロック201のうちの一方である一方ブロックの該他端(右側面215b、右側面264b)と、他方である他方ブロックの該一端(左側面215a、左側面264a)と、を一方ブロックの該内部空間(収容空間213)と他方ブロックの該内部空間(収容空間213)とが連通するように連結可能なものであり(例えば図39)、該連結状態(例えば図39)において、一方ブロックの他端開口206b(右側面215bと右側面264bとに取り囲まれた開口)と、他方ブロックの一端開口206a(左側面215aと左側面264aとに取り囲まれた開口)と、の間の空間を該シール部材(ガスケット251、ガスケット265)が一方ブロックと他方ブロックとの間に介在し封止するものである(例えば図34図40参照)、線材収容ブロックである。
【0080】
第2ブロック201においては、一端開口206a(左側面215aと左側面264aとに取り囲まれた開口)と他端開口206b(右側面215bと右側面264bとに取り囲まれた開口)とを連通させ前記内部空間(収容空間213)を取り囲む筒体(ここでは本体部211と蓋部261とを含んでなる。)を有してなるものである。
第2ブロック201においては、一端開口206a(左側面215aと左側面264aとに取り囲まれた開口)を取り囲むように形成され第1平面に存する一端面(ここでは左側面215aと左側面264aとを含んでなる。)と、他端開口206b(右側面215bと右側面264bとに取り囲まれた開口)を取り囲むように形成され第2平面に存する他端面(ここでは右側面215bと右側面264bとを含んでなる。)と、を有してなり、他方ブロック201の一端面(左側面215a、左側面264a)と、一方ブロック201の他端面(右側面215b、右側面264b)と、が互いに略平行な状態において当接し、両内部空間(両方の収容空間213)が前記連通する状態において連結(例えば図39)可能なものである。
【0081】
第2ブロック201においては、前記内部空間(収容空間213)が前記一端(左側面215a、左側面264a)と前記他端(右側面215b、右側面264b)との間で連続して開放されるように前記筒体(本体部211、蓋部261)が少なくとも2以上の部分に分割され(ここでは本体部211と蓋部261とに分割されている。)、前記シール部材(ガスケット251、ガスケット265)が分割され(ガスケット251とガスケット265とに分割される。)、該分割された前記シール部材である分割シール部(ガスケット251とガスケット265とがそれぞれ該当する。)が該少なくとも2以上の部分(本体部211、蓋部261)に配設され、該少なくとも2以上の部分(本体部211、蓋部261)が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール部(ガスケット251、ガスケット265)が前記シール部材を形成するものである(ガスケット251とガスケット265とは互いの端部が当接することで、閉じた曲線に沿って連続したガスケットである前記シール部材を構成している。)。
【0082】
第2ブロック201においては、前記連結状態(例えば図39)において、前記シール部材(ガスケット251、ガスケット265)が嵌入されるシール嵌入溝(ここでは溝252と溝268とを含んでなる。)が、前記一端面(左側面215a、左側面264a)及び/又は前記他端面(右側面215b、右側面264b)に形成される(ここでは前記他端面(右側面215b、右側面264b)のみに形成されている。)。
第2ブロック201においては、シール部材(ガスケット251、ガスケット265)の全部が前記一端(左側面215a、左側面264a)に配設され、シール嵌入溝(溝252、溝268)の全部が前記他端面(右側面215b、右側面264b)に形成されるものである。
【0083】
第2ブロック201においては、前記内部空間(収容空間213)が前記一端(左側面215a、左側面264a)と前記他端(右側面215b、右側面264b)との間で連続して開放されるように前記筒体(本体部211、蓋部261)が少なくとも2以上の部分に分割され(ここでは本体部211と蓋部261とに分割されている。)、シール嵌入溝(溝252、溝268)が分割され(ここでは溝252と溝268とに分割されている。)、該分割されたシール嵌入溝である分割シール溝(溝252と溝268とがそれぞれ該当する。)が該少なくとも2以上の部分(本体部211、蓋部261)に形成され、該少なくとも2以上の部分(本体部211、蓋部261)が前記筒体を形成するように組み付けられると、分割シール溝(溝252、溝268)がシール嵌入溝を構成するものである(溝252と溝268とは互いの端部が連続することで、閉じた曲線に沿って連続したシール嵌入溝を構成している。)。
第2ブロック201においては、前記筒体が分割される前記少なくとも2以上の部分(本体部211、蓋部261)は、前記一端(左側面215a、左側面264a)と前記他端(右側面215b、右側面264b)との間に連続し上方が開口した樋形状の本体部211と、該開口を閉じる蓋部261と、を含んでなる。
【0084】
第2ブロック201においては、前記連結状態(例えば図39)において、他方ブロック201に対する一方ブロック201の相対的位置関係を保持する位置保持手段(ここでは突起269bと凹部269aとによって構成される位置保持手段と、貫入金具239a、239b、249a、249bによって構成される位置保持手段と、を有する。)を有してなる。
第2ブロック201においては、位置保持手段が、前記他端(右側面215b、右側面264b)と前記一端(左側面215a、左側面264a)とのいずれか一方(ここでは前記他端(右側面215b、右側面264b))が有する凸部(ここでは突起269b)と、他方(ここでは前記一端(左側面215a、左側面264a))が有する該凸部(突起269b)を嵌入する凹部(ここでは凹部269a)と、を含んでなるものである。
第2ブロック201においては、位置保持手段が、前記他端(右側面215b、右側面264b)に形成され所定の連結部材(図示しない連結ボルト)と係合する他端係合部(ここでは貫入金具239b、249b)と、前記一端(左側面215a、左側面264a)に形成され該連結部材(図示しない連結ボルト)と係合する一端係合部(貫入金具239a、249a)と、を含んでなるものである。
【0085】
第2ブロック201は、一端(左側面215a、左側面264a)と他端(右側面215b、右側面264b)とに連続(ここではx軸方向に連続)して形成される内部空間(ここでは収容空間213)に線材(ここでは電線301)を収容すると共に、該線材(電線301)の長手方向(ここではx軸方向)に対して垂直方向への該線材(電線301)の変位を該線材(電線301)に当接することで制限する変位制限面(ここでは上面223と内面232と内面242と下面262とを含んでなる。)を有する線材収容ブロックであって、変位制限面(上面223、内面232、内面242、下面262)の該一端側の縁部(左側面215a、264a側の縁部)のうち少なくともいずれかの部分(ここでは上面223、内面232、内面242の左側の縁部である曲面部238a、曲面部248a及び曲面部228a)が、該長手方向に平行ないずれかの平面による断面(例えば、D-D断面、G-G断面、H-H断面)において滑らかな形状を有しているものである、線材収容ブロックである。
【0086】
第2ブロック201においては、変位制限面(上面223、内面232、内面242、下面262)が、前記線材(電線301)が載置される底面(上面223)と、該底面(上面223)から上方に立ち上がるように形成される側面(内面232、内面242)と、を含んでなり、側面(内面232、内面242)の前記一端側の縁部(左側面215a、264a側の縁部)のうち、底面(上面223)に載置された状態において前記線材(電線301)が当接可能な部分(ここでは側面(内面232、内面242)の前記一端側(左側面215a、264a側)の縁部全部が曲面部238a、曲面部248aとされている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
第2ブロック201においては、側面(内面232、内面242)の前記一端側(左側面215a、264a側)の縁部の全部(該縁部全部に曲面部238a、曲面部248aが形成されている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
【0087】
第2ブロック201においては、側面(内面232、内面242)の前記他端側(右側面215b、264b側)の縁部のうち、底面(上面223)に載置された状態において前記線材(電線301)が当接可能な部分(ここでは側面(内面232、内面242)の前記他端側(右側面215b、264b側)の縁部全部が曲面部238b、曲面部248bとされている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
第2ブロック201においては、側面(内面232、内面242)の前記他端側(右側面215b、264b側)の縁部の全部(該縁部全部に曲面部238b、曲面部248bが形成されている。)が前記滑らかな形状を有するものである。
【0088】
第2ブロック201においては、図39に示すように、一対の前記線材収容ブロック201のうちの一方のブロックである一方ブロック201の前記他端(右側面215b、264b)と、他方のブロックである他方ブロック201の前記一端(左側面215a、264a)と、を一方ブロック201の前記内部空間(収容空間213)と他方ブロック201の前記内部空間(収容空間213)とが連通する状態において連結可能なものである。
第2ブロック201においては、変位制限面(上面223、内面232、内面242、下面262)が、前記一端(左側面215a、264a)から前記他端(右側面215b、264b)まで連続する前記線材(電線301)が載置される底面(上面223)と、底面(上面223)の一縁に沿って底面(上面223)から上方に立ち上がるように形成される一側面(内面232)と、底面(上面223)の他縁に沿って底面(上面223)から上方に立ち上がるように形成される他側面(内面242)と、を含んでなり、底面(上面223)を有する底面部材(底部221)の一端側(左側面215a、264a側)に形成された端面(左側面222a)と、一側面(内面232)を有する一側面部材(側壁部231)の一端側(左側面215a、264a側)に形成された端面(左側面235a)と、他側面(内面242)を有する他側面部材(側壁部241)の一端側(左側面215a、264a側)に形成された端面(左側面245a)と、を含む一平面P1に存する他方ブロックの一端面(左側面215a)と、底面部材(底部221)の他端側(右側面215b、264b側)に形成された端面(右側面222b)と、一側面部材(側壁部231)の他端側(右側面215b、264b側)に形成された端面(右側面235b)と、他側面部材(側壁部241)の他端側(右側面215b、264b側)に形成された端面(右側面245b)と、を含む一平面P2に沿った一方ブロックの他端面(右側面215b)と、が互いに略平行な状態において当接し連結可能なものである(図39の状態)。
【0089】
第2ブロック201においては、一側面(内面232)が平面に沿うものであり、一方ブロック201と他方ブロック201とが前記連結された状態(図39)において、一方ブロック201の一側面(内面232)を含む平面である一方一側面平面と、他方ブロック201の一側面(内面232)を含む平面である他方一側面平面と、が内部空間(収容空間213)側から見て優角(図33及び図34(a)の角度Q5)にて交わり、底面(上面223)に載置された状態において前記線材(電線301)が接しうる一側面(内面232)の一端側(左側面215a、264a側)及び他端側(右側面215b、264b側)の縁部が前記滑らかな形状(曲面部238a、曲面部238b)を有するものである。
【0090】
第2ブロック201においては、変位制限面(上面223、内面232、内面242、下面262)が、前記線材(電線301)が載置される底面(上面223)を含んでなり、底面(上面223)の前記一端側(左側面215a、264a側)の縁部のうち少なくともいずれかの部分が、前記長手方向に平行ないずれかの平面による断面(例えば、G-G断面、P-P断面)において滑らかな形状(曲面部228a)を有するものである。
第2ブロック201においては、底面(上面223)の前記一端側(左側面215a、264a側)の縁部の全部が前記滑らかな形状(曲面部228a)を有するものである。
第2ブロック201においては、曲面部238a、238b、曲面部248a、248b及び曲面部228a、228bのいずれも、曲率半径が1mm~50mmの円弧(中心角90度)の形状を有している。
【符号の説明】
【0091】
101 第1ブロック(第1実施形態)
106a 一端開口
106b 他端開口
111 本体部
113 収容空間
115a 左側面
115b 右側面
121 底部
122a 左側面
122b 右側面
123 上面
124a、124b ノックアウト穴
125a、125b 部材取付穴
126 下面
128a 曲面部
128b 曲面部
131 側壁部
132 内面
133 外面
134 上面
134a 内側面
134b 外側面
134h 雌ネジ部
135a 左側面
135b 右側面
138a 曲面部
138b 曲面部
139a 貫入金具
139ah ボルト貫入穴
139b 貫入金具
139bh ボルト貫入穴
141 側壁部
142 内面
143 外面
144 上面
144a 内側面
144b 外側面
144h 雌ネジ部
145a 左側面
145b 右側面
148a 曲面部
148b 曲面部
149a 貫入金具
149ah ボルト貫入穴
149b 貫入金具
149bh ボルト貫入穴
151 ガスケット
152 溝
161 蓋部
162 下面
163 上面
163c 中心部
164a 左側面
164b 右側面
165 ガスケット
165a 一端部
165b 他端部
165c 中心部
166 前面
167 背面
168 溝
169a 凹部
169b 突起
191、191a、191b ガイド部
192 取付部
193 立ち上がり部
194 ネジ穴
201 第2ブロック(第2実施形態)
206a 一端開口
206b 他端開口
211 本体部
213 収容空間
215a 左側面
215b 右側面
221 底部
222a 左側面
222b 右側面
223 上面
224a、224b ノックアウト穴
225a、225b 部材取付穴
226 下面
228a 曲面部
228b 曲面部
231 側壁部
232 内面
233 外面
234 上面
235a 左側面
235b 右側面
236 ガイド部
236a 左側面
236b 右側面
236c 外面
236d 内面
236e 上面
238a 曲面部
238b 曲面部
239a 貫入金具
239ah ボルト貫入穴
239b 貫入金具
239bh ボルト貫入穴
241 側壁部
242 内面
243 外面
244 上面
245a 左側面
245b 右側面
246 ガイド部
246a 左側面
246b 右側面
246c 外面
246d 内面
246e 上面
248a 曲面部
248b 曲面部
249a 貫入金具
249ah ボルト貫入穴
249b 貫入金具
249bh ボルト貫入穴
251 ガスケット
252 溝
261 蓋部
262 下面
263 上面
264a 左側面
264b 右側面
265 ガスケット
265a 一端部
265b 他端部
265c 中心部
266 前面
267 背面
268 溝
269a 凹部
269b 突起
301 電線
401 外部
図1
図2
図3
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図5
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図39
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