(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-04
(45)【発行日】2022-08-15
(54)【発明の名称】画像表示装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220805BHJP
【FI】
A63F7/02 350Z
A63F7/02 334
A63F7/02 328
(21)【出願番号】P 2018133657
(22)【出願日】2018-07-13
【審査請求日】2021-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】520302936
【氏名又は名称】株式会社SUNTAC
(74)【代理人】
【識別番号】100122622
【氏名又は名称】森 徳久
(72)【発明者】
【氏名】中原 大輔
(72)【発明者】
【氏名】野村 佳弘
【審査官】本村 眞也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-036739(JP,A)
【文献】特開2016-126414(JP,A)
【文献】特許第4324722(JP,B2)
【文献】特開2017-162102(JP,A)
【文献】特開2015-141676(JP,A)
【文献】特開2018-092299(JP,A)
【文献】特開2004-101372(JP,A)
【文献】特開2017-099601(JP,A)
【文献】特開2013-252178(JP,A)
【文献】特開2016-118949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の遊技関連機器を備える遊技店で利用される画像表示装置であって、
ユーザの頭部に装着可能なフレームと、
前記フレームが前記ユーザの前記頭部に装着された状態で、前記ユーザの眼に対向する範囲に配置される表示部と、
少なくとも前記フレームを装着した前記ユーザの視界範囲に対応する特定範囲を撮影するカメラと、
前記カメラによって撮影される撮影画像に、少なくとも前記複数個の遊技関連機器のうちの対象機器に関係する関係物の画像が含まれている場合に、前記対象機器に関係する対象関係情報を前記表示部に表示させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記撮影画像に前記対象機器と関連付けられて表示される状態情報の画像が含まれている場合に、前記状態情報に関係する前記対象機器の状態に対応する前記対象関係情報を前記表示部に表示させる、
画像表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記撮影画像に前記関係物の画像が含まれている場合に、前記複数個の遊技関連機器を管理する管理装置から前記対象機器の状態に対応する前記対象関係情報を取得し、取得された前記対象関係情報の少なくとも一部を前記表示部に表示させる、
請求項
1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記対象関係情報は、前記対象機器の取り扱い手順を示す手順情報を含み、
前記制御部は、さらに、前記表示部に前記対象関係情報が表示されている間に、前記特定範囲内の前記対象機器に対して前記ユーザが行った操作に関係する操作情報を、記憶装置に記憶させる、
請求項1
又は2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記対象関係情報は、前記対象機器を識別する識別情報と、前記対象機器の設定を示す設定情報と、前記対象機器の稼働状態を示す稼働情報とのうちの少なくとも一つを含む、
請求項1から
3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、遊技店に関係する情報を表示するための画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2013-252178号公報(以下、特許文献1という)には、複数個の遊技関連機器を備える遊技店で利用される携帯端末が開示されている。この携帯端末は、腕時計型の端末であり、遊技店内の係員の腕に取り付けられて携帯される。この携帯端末は、係員が操作可能な操作部と、表示部と、制御部とを備えている。制御部は、複数個の遊技関連機器のうちの対象機器を示す対象機器IDを含む呼出信号を受信すると、対象機器IDを含む表示情報を表示部に表示させることを含む呼出動作を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1の携帯端末による場合、係員が対象機器の目の前に赴いた際、対象機器を目視しながら、表示部に表示された表示情報を視認することはできない。係員は、対象機器と、表示部と、を交互に視認する必要がある。
【0005】
本明細書では、少なくともユーザの視界範囲内に対象機器に関係する関係物が存在する間に、当該対象機器に関係する情報を視認し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書では、複数個の遊技関連機器を備える遊技店で利用される画像表示装置を開示する。前記画像表示装置は、ユーザの頭部に装着可能なフレームと、前記フレームが前記ユーザの前記頭部に装着された状態で、前記ユーザの眼に対向する範囲に配置される表示部と、少なくとも前記フレームを装着した前記ユーザの視界範囲に対応する特定範囲を撮影するカメラと、前記カメラによって撮影される撮影画像に、少なくとも前記複数個の遊技関連機器のうちの対象機器に関係する関係物の画像が含まれている場合に、前記対象機器に関係する対象関係情報を前記表示部に表示させる制御部と、を備える。
【0007】
上記の「遊技店」は、パチンコ店、ゲームセンター、カジノ等を含む。上記の「遊技関連機器」は、遊技機のほかに、遊技機に対応して設けられる呼出装置(台上ランプ、呼出用押しボタン等)、遊技機に対応してあるいは島毎に設けられる情報収集装置(サンド、台ユニット、島ユニット等)、玉貸し機、プリペイドカード等を発行するカードユニット、計数機、情報管理装置(ホールコンピュータ、会員サーバ等)、各種演出及び表示装置等、各種遊技場設備を含む。また、遊技機と呼出装置との組み合わせ等、各種機器の組み合わせであってもよい。上記の「ユーザ」は、遊技店の係員(例えばホールスタッフ)、遊技店の経営者や管理者、遊技店内の遊技客等を含む。「表示部」は、透光性のディスプレイと、遮光性のディスプレイと、のどちらであってもよい。「表示部」が透光性のディスプレイである場合、表示部は、導光板と、投影部と、を備えていてもよい。「表示部」は、係員の両眼に対向する範囲に設けられるものであっても、片眼のみに対向する範囲に設けられるものであってもよい。「フレーム」は、眼鏡状、帽子状、ヘッドバンド状、カチューシャ状、ヘルメット状、インカム状等、係員の頭部に装着可能であれば、任意の形状のフレームを含む。「カメラ」は、少なくともフレームを装着したユーザの視界範囲に対応する特定範囲を撮影できればよく、さらに視界範囲外を撮影可能であってもよい。その場合、「表示部」には、ユーザの視界範囲外の画像も表示されてもよい。「制御部」は、撮影画像に、少なくとも複数個の遊技関連機器のうちの対象機器に関係する関係物の画像が含まれている場合に、対象機器に関係する対象関係情報を表示部に表示させればよく、撮影画像に対象機器の画像自身が含まれていない場合にも、撮影画像に、対象機器に関係する関係物(例えば、対象機器を示すマーカー等)の画像が含まれていれば、対象関係情報を表示部に表示させてもよい。「対象関係情報」は、対象機器の取り扱い方法を示す情報、対象機器の修理方法を示す情報、対象機器の設定を示す情報、対象機器の稼働状態を示す情報、対象機器を識別する情報(例えば台番号等)等、対象機器に関係する任意の情報を含む。従って、例えば、制御部は、撮影画像に対象機器の画像以外の画像が含まれている場合においても、当該対象機器の取り扱い方法を説明するマニュアル等の対象関係情報を表示部に表示させるようにしてもよい。
【0008】
上記の構成によると、少なくともユーザの視界範囲に対応する特定範囲に少なくとも対象機器に関係する関係物が含まれると、カメラによって撮影される撮影画像にも少なくとも対象機器に関係する関係物の画像が含まれる。その結果、対象関係情報が表示部に表示され、ユーザは、表示部に表示された対象関係情報を視認することができる。従って、上記の構成によると、少なくともユーザの視界範囲内に対象機器に関係する関係物が存在する間に、ユーザは、当該対象機器に関係する情報を視認し得る。
【0009】
前記制御部は、前記撮影画像に前記対象機器と関連付けられて表示される状態情報の画像が含まれている場合に、前記状態情報に関係する前記対象機器の状態に対応する前記対象関係情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0010】
この構成によると、少なくともユーザの視界範囲内に対象機器が存在する間に、ユーザは、当該対象機器の状態に関係する対象関係情報を視認し得る。ユーザは、視界内に対象機器が存在する間に、その対象機器の状態を把握し得る。ここで、「対象機器と関連付けられて表示される状態情報」は、対象機器の一部に表示される状態情報、対象機器との対応付けが把握可能な状態で表示される状態情報(例えば吹き出しやリスト等)、のいずれも含む。
【0011】
前記制御部は、前記撮影画像に前記関係物の画像が含まれている場合に、前記複数個の遊技関連機器を管理する管理装置から前記対象機器の状態に対応する前記対象関係情報を取得し、取得された前記対象関係情報の少なくとも一部を前記表示部に表示させてもよい。
【0012】
この構成によると、画像表示装置は、管理装置から取得された対象関係情報の少なくとも一部を表示部に表示させればよく、画像表示装置自身が対象関係情報を記憶したり生成したりする必要がない。画像表示装置の処理負荷が少なく済む。
【0013】
前記対象関係情報は、前記対象機器の取り扱い手順を示す手順情報を含んでもよい。前記制御部は、さらに、前記表示部に前記対象関係情報が表示されている間に、前記特定範囲内の前記対象機器に対して前記ユーザが行った操作に関係する操作情報を、記憶装置に記憶させてもよい。
【0014】
この構成によると、対象関係情報を見たユーザは、対象関係情報に含まれる手順情報が示す取り扱い手順に従って、対象機器に対して操作を行うことができる。また、遊技店の管理者等は、記憶装置に記憶された操作情報を見ることにより、ユーザが対象機器に対して行った操作を確認することができる。ここで、「操作情報」は、対象機器に対してユーザが直接行った操作の内容を示す情報には限られず、ユーザが単に対象機器を視認した場合等、ユーザが対象機器に触れずに行った操作を示す情報も含む。また、「操作情報」は、動画情報、静止画情報、テキストデータ等を含む。
【0015】
前記対象関係情報は、前記対象機器を識別する識別情報と、前記対象機器の設定を示す設定情報と、前記対象機器の稼働状態を示す稼働情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0016】
この構成によると、対象関係情報を見たユーザは、対象機器の現在の状態を把握し得る。
【0017】
前記制御部は、さらに、前記撮影画像に、特定のデータベースに含まれる対象人物情報に対応する対象人物の画像が含まれる場合には、前記対象人物情報の少なくとも一部を前記表示部に表示させてもよい。
【0018】
ここで、「対象人物」とは、当該遊技店の得意客、当該遊技店における要注意人物、当該遊技店の関係者等、を含む。上記の構成によると、ユーザの視界範囲内に対象人物が存在する間に、ユーザは、当該対象人物に関係する情報を視認し得る。
【0019】
上記の画像表示装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図4】画像表示装置10の制御部20が実行する表示制御処理のフローチャートを示す。
【
図5】マニュアル表示実行中の係員STの視界範囲1000の例(1)を示す。
【
図6】マニュアル表示実行中の係員STの視界範囲1000の例(2)を示す。
【
図7】通常表示実行中の係員STの視界範囲2000の例を示す。
【
図8】人物データ表示実行中の係員STの視界範囲3000の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施例)
(システムの概要;
図1)
図1に示す管理システム2は、遊技店1内において、遊技関連機器及び来店者に関する各種の情報を管理するためのシステムである。
図1に示す遊技店1は、例えば、パチンコ店である。
図1の例では、理解の容易のために、遊技店1内に、1人の係員STと、2人の来店者C1、C2のみが存在している様子を示しているが、実際には、遊技店1内には多数の係員、及び多数の来店者が存在する。
【0022】
図1に示すように、本実施例の管理システム2は、管理装置700と、島ユニット(
図1の「SU」)300と、台ユニット(
図1の「DU」)200と、島ごとに複数個設けられている遊技機類100と、賞品POS400と、計数機500と、島ごとに設けられているカードユニット600と、係員STが頭部に装着している画像表示装置10とを備えている。
図1の例では、管理システム2は、1人の係員STが装着している1個の画像表示装置10のみを備えているが、実際には、管理システム2は、遊技店1内の各係員が装着する多数の画像表示装置10を備えていてもよい。また、後で詳しく説明するが、各遊技機類100は、遊技機、台上ランプ、アウトメータ、及び、サンド(いずれも図示省略)を備えている。
図1の例では、各機器700、300、200、100、400、500、600は相互に接続されているが、他の例では、これらの各機器がいずれも接続されていなくてもよい。
【0023】
以下では、管理システム2の各要素のうち、画像表示装置10を除く要素(遊技機類100、管理装置700、島ユニット300、台ユニット200、賞品POS400、計数機500、カードユニット600)のことを総称して「遊技関連機器」と呼ぶ場合がある。
【0024】
管理システム2のうち、管理装置700は、遊技店1内の各種情報を管理する装置である。管理装置700、各島ユニット300、賞品POS400、計数機500、及び、各遊技機類100に含まれるサンド(図示しない)は、LAN800に接続されている。従って、管理装置700、各島ユニット300、賞品POS400、計数機500、及び、各遊技機類100に含まれるサンドは、LAN800を介して互いに通信可能である。
【0025】
各島ユニット300は、対応する台ユニット200と通信可能に接続されている。各台ユニット200は、対応する遊技機類100(即ち、遊技機、アウトメータ、台上ランプ、及び、サンド)と通信可能に接続されている。なお、遊技機類100のうち、サンドは、対応する台ユニット200と通信可能に接続されているとともに、LAN800にも接続されている。また、一部の台ユニット200は、計数機500及びカードユニット600と通信可能に接続されている。
【0026】
また、画像表示装置10と管理装置700は、相互に無線通信(例えばWi-Fi通信)を実行可能である。
【0027】
続いて、管理システム2の各要素の構成について説明する。
【0028】
(遊技機類100の構成)
上記の通り、遊技機類100は、図示しない遊技機と、アウトメータと、台上ランプと、サンドと、を備える。遊技機と、アウトメータと、台上ランプと、サンドと、は、対応する台ユニット200を介して相互に通信可能である。他の例では、遊技機が、アウトメータ、台上ランプ、及び、サンドとの間で相互に通信不可能であってもよい。
【0029】
遊技機類100には、遊技機類100を識別するための機器ID(遊技店1内において「台番号」とも呼ばれる)が割り当てられている。対応する台ユニット200は、各遊技機類100の機器ID(台番号)を記憶しており、管理している。他の例では、遊技機類100を構成する遊技機、アウトメータ、台上ランプ、及びサンドが、いずれも、機器ID(台番号)を記憶していてもよい。
【0030】
遊技機は、パチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機である。他の例では、遊技機は、メダルを遊技媒体とするスロットマシンであってもよい。上記の通り、遊技機は、対応する台ユニット200と通信可能に接続されている。遊技機は、制御部及びメモリ(図示省略)を備えている。遊技機は、自機の遊技状態を示す各種信号(セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号等)を、自機が接続されている台ユニット200に送信している。セーフ信号は、遊技機から遊技媒体が払い出されたことを示す信号である。特賞信号は、遊技機が特賞状態に切り換えられたこと又は遊技機の特賞状態が終了したことを示す信号である。図柄変動信号は、遊技機において図柄変動が行われたことを示す信号である。扉開閉信号とは、遊技機の前面扉が開かれたこと又は閉じられたことを示す信号である。
【0031】
アウトメータは、遊技機の下部に備えられている装置である。アウトメータも、対応する台ユニット200と通信可能に接続されている。アウトメータは、遊技機に遊技媒体が投入される場合に、機器IDとアウト信号とを、自機が接続されている台ユニット200に送信する。アウト信号は、遊技機に遊技媒体が投入されたことを示す信号である。
【0032】
台上ランプは、遊技機の上部に備えられている装置である。台上ランプも、対応する台ユニット200と通信可能に接続されている。また、台上ランプは、図示しない表示部を備えている。本実施例では、表示部には、遊技機類100に割り当てられた機器ID(台番号)が常時表示される。また、表示部には、遊技機の稼働状態を示す情報を表示させることもできる。また、表示部には、遊技機類100においてエラーが発生したこと、および、そのエラーの概要(例えば、アウト異常、ベース異常、等)を示すエラーコードを表示させることもできる。また、台上ランプは、図示しない呼出ボタンも有している。呼出ボタンは、遊技機で遊技中の遊技客が、遊技店1の係員STを呼び出すために操作するボタンである。
【0033】
サンドは、隣り合う2台の遊技機の間に備えられている。サンドは、遊技媒体(例えばパチンコ玉)の貸出しや、会員カード処理、ビジターカード処理等、遊技客に様々なサービスを提供するための端末装置である。上記の通り、サンドも、対応する台ユニット200と通信可能に接続されている。さらに、サンドは、上記とは別の接続経路によって、台ユニット200及び島ユニット300を介さずにLAN800にも直接接続されている。サンドは、信号(入金信号及び玉貸し信号)を、自機が接続されている台ユニット200に送信している。さらに、サンドは、カード情報(例えば読込中のカードに記録されたID等)を、LAN800を介して管理装置700に直接送信している。他の例では、サンドは、自機の固有のIDを記憶していてもよい。その場合、サンドの固有のIDは、遊技機類100の機器IDと対応付けられて管理される。
【0034】
(カードユニット600の構成)
カードユニット600は、遊技客が投入した金額の残金を記録したカード、若しくは、遊技客が所有する遊技媒体の残り数(いわゆる持玉の数)を記録したカード、を発行するための装置である。カードユニット600も、対応する台ユニット200と通信可能に接続されている。カードユニット600にも、カードユニット600を識別するための機器IDが割り当てられている。
【0035】
(計数機500の構成)
計数機500は、遊技媒体(パチンコ玉)を計数するための装置である。上記の通り、計数機500も、対応する台ユニット200と通信可能に接続されている。さらに、計数機500は、LAN800とも直接接続されている。計数機500にも、計数機500を識別するための機器IDが割り当てられている。計数機500の機器IDは、計数機500の表面に外部から視認可能な態様で表示されている。
【0036】
(賞品POS400の構成)
賞品POS400は、遊技媒体と交換可能な賞品を管理するための端末装置である。賞品POS400は、遊技店内の賞品カウンタに設置され、主に遊技店内の係員によって操作される端末装置である。賞品POS400は、LAN800に接続されている。賞品POS400は、LAN800を介して管理装置700と直接通信することができる。賞品POS400にも、賞品POS400を識別するための機器IDが割り当てられている。賞品POS400の機器IDは、賞品POS400の表面に外部から視認可能な態様で表示されている。
【0037】
(台ユニット200の構成)
台ユニット200は、4台の遊技機類100に対して1台ずつ設けられている情報処理装置である。上記の通り、台ユニット200は、対応する4台の遊技機類100(具体的に言うと、遊技機と、対応するアウトメータ、呼出ランプ、及び、サンド)と通信可能に接続されている。なお、
図1では、1台の台ユニット200に対応する4台の遊技機類100のうちの1台のみを図示している。台ユニット200は、対応する4台の遊技機類100から出力される各種信号(例えば、アウト信号、セーフ信号、特賞信号、入金信号、玉貸し信号、等)を取得し、対応する島ユニット300に転送する。また、上記の通り、一部の台ユニット200は、カードユニット600及び計数機500と通信可能に接続されている。また、台ユニット200にも、台ユニット200を識別するための機器IDが割り当てられている。台ユニット200の機器IDは、台ユニット200の表面に外部から視認可能な態様で表示されている。
【0038】
(島ユニット300の構成)
島ユニット300は、対応する島に設けられている情報処理装置である。島ユニット300は、台ユニット200から各種信号を取得し、取得された各種信号に基づいて、遊技機毎に稼働情報を生成する。島ユニット300は、生成した稼働情報を、管理装置700に送信する。また、島ユニット300にも、島ユニット300を識別するための機器IDが割り当てられている。島ユニット300の機器IDは、島ユニット300の表面に外部から視認可能な態様で表示されている。
【0039】
(管理装置700の構成)
管理装置700は、遊技店1が設置する管理用サーバである。上述の通り、管理装置700は、遊技店内の各種情報を管理する。
図1では図示しないが、管理装置700は、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、持玉サーバ、及び、利用金額管理サーバの各装置に分かれて構成されている。ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、持玉サーバ、及び、利用金額管理サーバは、互いに通信可能である。本明細書では、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、持玉サーバ、及び、利用金額管理サーバの各装置の詳しい説明は省略する。管理装置700は、各島ユニット300から稼働情報を取得する。また、管理装置700は、各遊技機類100のサンドから、LAN800経由でカード情報を直接取得する。管理装置700は、遊技機類100毎に、稼働情報とカード情報とを対応付けて記憶する。また、管理装置700は、遊技店1の営業日当日の稼働情報及びカード情報に加えて、過去の所定期間分(例えば1年間)の稼働情報及びカード情報も記憶する。
【0040】
また、管理装置700は、画像表示装置10との間で無線通信を実行することにより、画像表示装置10に対して、記憶している稼働情報の一部を送信することもできる。さらに、管理装置700は、画像表示装置10から、操作情報を受信することもできる。操作情報とは、画像表示装置10を装着した係員STが、エラーが発生した特定の遊技関連機器(遊技機類100、台ユニット200、等)において行ったエラー対処のための操作の内容を示す情報である。他の例では、操作情報は、係員STが単に対象機器を視認した場合等、係員STが対象機器に触れずに行った操作を示す情報も含んでもよい。また、操作情報は、動画情報、静止画情報、テキストデータ等のいずれであってもよい。管理装置700は、画像表示装置10から受信した操作情報を、遊技関連機器毎に記憶する。特に、操作情報が動画情報、静止画情報等である場合には、管理装置700は、操作情報(動画情報、静止画情報)を記録するための画像管理用サーバを有していてもよい。
【0041】
また、管理装置700自身にも、管理装置700を識別するための機器IDが割り当てられている。機器IDは、管理装置700の表面に外部から視認可能な態様で表示されている。
【0042】
また、管理装置700は、図示しない外部サーバとインターネットを介して通信可能であってもよい。また、管理装置700自身が、他の装置とインターネットを介して通信可能に配置(即ち、クラウド上に配置)されていてもよい。
【0043】
(画像表示装置10の構成;
図1~
図3)
図1に示す画像表示装置10は、遊技店1内の係員ST(いわゆるホールスタッフ)の頭部に装着して用いられる装置(いわゆるヘッドマウントディスプレイ)である。
図2に示すように、画像表示装置10は、フレーム11と、表示部12と、カバー13と、操作部14と、マイク32と、スピーカ34と、カメラ36と、振動発生部38と、コントロールボックス40と、を備える。
【0044】
フレーム11は、略眼鏡フレーム状の部材である。係員STは、顔の前面側から眼鏡を装着するようにフレーム11を装着することによって、画像表示装置10を頭部に装着することができる。
【0045】
表示部12は、透光性のディスプレイであり、係員STがフレーム11を頭部に装着した場合に、係員STの眼に対向する範囲に備えられる。表示部12は、左右2個の導光板12a及び投影部12bを備える。
【0046】
導光板12aは、透光性の基板である。導光板12aは例えばガラス、透光性の樹脂等によって形成される。本実施例では、係員STが画像表示装置10を頭部に装着すると、2枚の導光板12aが、係員STの両眼にそれぞれ対向する範囲に配置される。係員STは、導光板12a越しに周囲を視認することができる。また、導光板12aには、投影部12bから投影された画像を表わす光を眼に向かって反射させるためのハーフミラー部材(図示しない)が内蔵されている。
【0047】
投影部12bは、各導光板12aに画像を表わす光を投影する部材である。2個の投影部12bは、左右の導光板12aのそれぞれ横側に設けられている。本実施例では、投影部12bは、制御部20(
図3参照)の指示に従って、所定の画像(例えば、
図5のメッセージ1010、1020、及び、ガイド画像1030等)を導光板12aに投影する。これにより、係員STは、導光板12a越しに係員STが視認可能な現実世界の対象物又は/及び空間の所定の位置に、上記所定の画像が合成されたかの様に、現実世界の対象物又は/及び空間と所定の画像とを見ることができる。以下、本明細書では、制御部20が、投影部12bに画像の投影を指示することによって、導光板12aに所望の画面を表示させることを説明する場合に、投影部12b及び導光板12aの動作の説明を省略し、単に「制御部20が表示部12に画像を表示させる」などと表現する場合がある。
【0048】
カバー13は、2枚の導光板12aの前方に配置される透光性の保護部材である。即ち、画像表示装置10を頭部に装着している係員STは、導光板12a及びカバー13越しに周囲を視認することができる。
【0049】
操作部14は、ボタン、ダイヤル等を含む。係員STは、操作部14を操作して、画像表示装置10に様々な操作を入力することができる。
【0050】
マイク32は、画像表示装置10を装着する係員STの声や周囲の音(例えば遊技店1の背景音、遊技店1内の他人の話し声)など、各種音声を入力するための音声入力手段である。マイク32はフレーム11の一部に取り付けられている。係員STがフレーム11を頭部に装着すると、マイク32は、係員STの口元付近に配置される。係員STはマイク32を動かして配置位置を適宜変更することも可能である。他の例では、マイク34は省略されていてもよい。
【0051】
スピーカ34は、アラーム音等、各種音声を出力するための音声出力手段である。スピーカ34もフレーム11の一部に取り付けられている。他の例では、スピーカ34は省略されていてもよい。
【0052】
カメラ36は、画像表示装置10を装着する係員STの視界範囲に対応する範囲(即ち遊技店1内の様子)を撮影するためのカメラである。
図2の例では、3個のカメラ36が設けられている。カメラ36の数は3個に限られず、1個又は2個でもよい。
【0053】
振動発生部38は、振動を発生させる駆動部材である。振動発生部38は小型のモータ等を含む。振動発生部38は、フレーム11の一部に内蔵されている。他の例では、振動発生部38は省略されていてもよい。
【0054】
コントロールボックス40は、フレーム11の一部に内蔵されている制御装置である。コントロールボックス40には、画像表示装置10の制御系統を司る各要素が収容されている。具体的に言うと、
図3に示されるように、コントロールボックス40には、制御部20と、メモリ22と、無線通信インターフェース26とが収容されている。以下では、インターフェースのことを「I/F」と記載する。
【0055】
制御部20は、メモリ22に記憶されているプログラムに従って、後述の表示制御処理(
図4参照)を含む様々な処理を実行する。また、制御部20は、
図3に示すように、表示部12、操作部14、マイク32、スピーカ34、カメラ36、振動発生部38、メモリ22、及び、無線通信I/F26と電気的に接続されており、これらの各要素の動作を制御することができる。
【0056】
メモリ22は、ROM、RAM、ハードディスク等によって構成される。メモリ22は、様々なプログラムを記憶している。また、メモリ22は、画像表示装置10自身に割り当てられている固有の装置IDも記憶している。また、メモリ22は、制御部20が実行する処理に伴って生成される様々な情報を記憶する領域も有している。
【0057】
さらに、
図3に示すように、メモリ22は、マニュアル記憶領域50と、操作情報記憶領域52と、機器データ記憶領域54と、人物データベース56と、を備えている。マニュアル記憶領域50は、遊技関連機器の機種毎のエラー対処マニュアルのデータを記憶している領域である。操作情報記憶領域52は、係員STが行ったエラー対処のための操作の内容を示す操作情報を記憶するための領域である。機器データ記憶領域54は、遊技関連機器毎の機器データを記憶するための領域である。機器データは、当該遊技関連機器の機器ID(台番号)、機種、設定等の情報を含む。ここで、遊技関連機器の「設定」は、遊技関連機器の管理者が変更可能な当該機器の設定全般を含む。とくに、遊技関連機器が遊技機類100である場合には、「設定」は、遊技機で遊技を行う場合の大当り等の発生確率に関係する設定であってもよい。人物データベース56は、遊技店1にとって重要性が高い人物(例えば、常連客、お得意様、取引先の人物、過去に不正行為等を働いた実績がある要注意人物等)に関する人物情報が格納された領域である。人物情報は、例えば、当該人物の顔画像データ、名前、年齢、備考データ(例えば、来店傾向、遊技傾向、過去に起こした問題、等に関するデータ)を含む。
【0058】
無線通信I/F26は、画像表示装置10との間で無線通信(Wi-Fi通信)を実行するためのI/Fである。
【0059】
(表示制御処理;
図4)
図4を参照して、画像表示装置10の制御部20が実行する表示制御処理について説明する。係員STが画像表示装置10を装着した状態で、画像表示装置10の電源がオンされると、制御部20は、S10、S50の各監視を開始する。
【0060】
S10では、制御部20は、カメラ36によって撮影される撮影画像(即ち、係員STの視界範囲に対応する範囲の画像)に、遊技関連機器の画像が含まれることを監視する。具体的には、S10では、制御部20は、カメラ36から、現在撮影されている撮影画像を取得し、その画像を解析することにより、撮影画像中に遊技関連機器(以下では、「対象機器」と呼ぶ場合がある)が含まれるか否かを判断する。画像表示装置10を装着した係員STが、業務中に導光板12a及びカバー13越しに遊技店1内のいずれかの遊技関連機器(例えば、遊技機類100)を見ると、カメラ36は、その遊技関連機器を含む範囲(即ち、係員STの視界範囲に対応する範囲)を撮影する。その場合、撮影画像には、その遊技関連機器の画像が含まれる。撮影画像を解析した結果、撮影画像にいずれかの遊技関連機器の画像が含まれると判断される場合、制御部20は、S10でYESと判断し、S12に進む。なお、撮影画像に2個以上の遊技関連機器の画像が含まれると判断される場合には、制御部20は、撮影画像に1個の遊技関連機器の画像が含まれる状態になるまで、S10、S50の監視を継続する。他の例では、撮影画像に2個以上の遊技関連機器の画像が含まれると判断される場合には、制御部20は、いずれか1個の遊技関連機器(例えば視界範囲の中央に最も近い機器)を対象機器として選択し(S10でYES)、S12に進んでもよい。
【0061】
S12では、制御部20は、対象機器(即ち、撮影画像に含まれると判断された機器)の機器IDを特定する。具体的には、S12では、制御部20は、撮影画像に含まれる対象機器の画像を解析し、対象機器の表面に表わされた機器ID(以下では、「対象の機器ID」と呼ぶ場合がある)を特定する。例えば、対象機器が遊技機類100であった場合、S12では、制御部20は、台上ランプの表示部に表示される機器ID(台番号)を特定する。また、例えば、対象機器が台ユニット200であった場合、S12では、制御部20は、台ユニット200の表面に表わされた機器IDを特定する。S12で機器IDが特定されると、制御部20は、S14に進む。なお、図示していないが、制御部20は、S12において機器IDを特定できない場合(例えば、撮影画像に対象機器の画像が含まれるが、機器IDが含まれていない場合)、機器IDの特定に失敗したと判断してS10,S50の監視に戻る。
【0062】
S14では、制御部20は、メモリ22内の機器データ記憶領域54を参照し、対象の機器IDに対応する機器データ(即ち、機器ID、機種、設定等)を読み出す。他の例では、制御部20は、管理装置700(若しくは、その他の外部機器)と通信を行ない、対象の機器IDに対応する機器データを管理装置700(若しくは、その他の外部機器)から受信するようにしてもよい。
【0063】
続くS16では、制御部20は、撮影画像中の対象機器の画像が、エラーコードを含むか否かを判断する。エラーコードとは、対象機器においてエラー(例えばベース異常、スタート異常、アウト異常等)が発生していることを示すコード情報である。撮影画像中の対象機器の画像が、エラーコードを含む場合、制御部20は、S16でYESと判断し、S18に進む。一方、撮影画像中の対象機器の画像が、エラーコードを含まない場合、制御部20は、S16でNOと判断し、S30に進む。
【0064】
ここで、
図5~
図7を参照し、S16の処理の内容を詳しく説明する。
図5~
図7は、それぞれ、この時点の表示部12越しの係員STの視界範囲1000(
図5、
図6)、2000(
図7)を模式的に示す。
図5~
図7のいずれにも、視界範囲1000、2000には、対象機器である遊技機類100が含まれている。即ち、この時点の撮影画像には、遊技機類100の画像が含まれていると言える。視界範囲内の遊技機類100は、パチンコ機である遊技機110と、台上ランプ120と、サンド130とを含む。なお、アウトメータは図示を省略している。なお、
図5~
図7では、視界範囲1000、2000には、メッセージ及びガイド画像(符号1010~1040、2010参照)が表示されている様子が図示されているが、S16の時点では、視界範囲1000、2000には、これらのメッセージ及び画像はまだ表示されない。
【0065】
図5、
図6の例では、台上ランプ120の表示部122には、機器ID(台番号)124(この例では「001」)と、エラーコード126(この例では、ベース異常を意味する「F-16」)とが表示されている。この場合、撮影画像中の遊技機類100の画像にも、同様にエラーコード126が含まれるため、制御部20は、S16でYESと判断し、S18に進む。
【0066】
一方、
図7の例では、台上ランプ120の表示部122には、機器ID(台番号)124(この例では「001」)と、遊技機110の稼働状態を示す稼働データ128とが表示されており、エラーコードは表示されていない。稼働データ128は、当日や前日の大当り回数を示す情報、出玉実績を示すグラフ、等を含む。この場合、撮影画像中の遊技機類100の画像にも、同様にエラーコードが含まれないため、制御部20は、S16でNOと判断し、S30に進む。
【0067】
S18では、制御部20は、マニュアル表示(
図5、
図6参照)を実行する。ここで、マニュアル表示は、エラーコード(
図5、
図6の符号126参照)によって特定されるエラーに対処するためのエラー対処マニュアルの一部を表示部12に表示させる処理である。具体的には、S18では、制御部20は、メモリ22のマニュアル記憶領域50を参照し、S14で特定された機器データに含まれる機種、及び、撮影画像に含まれるエラーコードによって特定されるエラー内容(例えば「ベース異常」等)に対応するマニュアルデータを特定し、特定されたマニュアルデータを読み出す。そして、制御部20は、読み出されたマニュアルデータに基づいて、表示部12に表示させるべきメッセージ及びガイド画像を生成し、生成されたメッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させる。
【0068】
図5を参照して、この時点のS18(即ち、S16でYESと判断された直後のS18)で実行されるマニュアル表示の一例を説明する。
図5は、S18の時点における表示部12越しの係員STの視界範囲1000の例である。上述の通り、視界範囲1000には、係員STが現在見ている遊技機類100が含まれている。さらに、
図5の視界範囲1000には、メッセージ1010、1020、及び、ガイド画像1030が表示されている。メッセージ1010は、S12~S16で特定された各種データ(機器ID(台番号)、エラーコード等)に基づいて生成されるメッセージである。メッセージ1010は、対象機器である遊技機類100の台番号(「001」)、現在発生中のエラーを示すエラーコード(「F-16」)、及び、当該エラーコードが示すエラー内容(「ベース異常」)等のデータを表わす。メッセージ1020は、マニュアルデータに基づいて生成されるメッセージである。メッセージ1020は、マニュアルデータの少なくとも一部を含む。具体的には、メッセージ1020は、対象機器である遊技機類100で現在発生しているエラーに対処するための手順を示す説明文を表わす。ガイド画像1030は、マニュアルデータに基づいて生成される画像である。
図5のガイド画像1030は、メッセージ1020が表している対処手順のうちの最初の工程(この例では、「遊技機110の前カバーを開く」)を説明するための画像である。ガイド画像1030は、対象機器である遊技機類100の遊技機110の前カバー部分に重なる位置に表示される。即ち、
図5では、制御部20が、カメラ36の撮影画像に基づいて、遊技機110の前カバー付近に配置されるように表示位置を計算して、ガイド画像1030を表示部12に表示させることによって、視界範囲1000内にガイド画像1030を表示させている。同様に、制御部20は、カメラ36の撮影画像に基づいて、遊技機類100の隣に配置されるように表示位置を計算して、メッセージ1010、1020を表示部12に表示させることによって、視界範囲1000内にメッセージ1010、1020を表示させている。ただし、他の例では、メッセージ1010、1020は、予め定められた位置に表示されてもよい。係員STは、
図5に示されるように、視界範囲1000内にメッセージ1010、1020、及び、ガイド画像1030が表示されることにより、視界範囲1000内に存在する遊技機類100で発生しているエラーの内容がベース異常であること、及び、そのエラーに対処するためにまずは遊技機110の前カバーを開けるべきであることを把握することができる。
【0069】
続くS20では、制御部20は、S18で行ったマニュアル表示で示した手順がすべて完了したか否かを判断する。上記の通り、S18でマニュアル表示が行われると、係員STは、視界範囲に存在する対象機器で発生しているエラーの内容、及び、そのエラーに対処するための手順を把握することができる。係員STは、把握した手順に従って対象機器のエラーに対処するための操作を行うことができる。そして、S20では、制御部20は、撮影画像に基づいて、係員STがエラー対処のためのすべての手順を完了させたか否かを判断する。係員STがエラー対処のためのすべての手順を完了させたと判断される場合、制御部20は、S20でYESと判断し、S22に進む。なお、他の例では、制御部20は、撮影画像に基づいて、係員STが視界範囲内で特定の手順完了を示すジェスチャーを行ったことを検出する場合に、S20でYESと判断してもよい。一方、係員STがエラー対処のためのすべての手順をまだ完了させていないと判断される場合、制御部20は、S20でNOと判断し、S18に戻り、必要なマニュアル表示を引き続き行う。この場合、S18では、制御部20は、係員STが既に行った操作によって一部の手順が完了した等、状況の変化に応じて、マニュアル表示によって表示されるメッセージ及びガイド画像の内容を変化させることができる。
【0070】
図6を参照して、係員STによって一部の手順が完了した時点におけるS18(即ち、S20でNOと判断された後に戻ったS18)で実行されるマニュアル表示の一例を説明する。
図6は、この時点のS18の時点における表示部12越しの係員STの視界範囲1000の例である。
図6は、上述の
図5でメッセージ1010、1020、及び、ガイド画像1030が表示された後、メッセージ1020及びガイド画像1030で示された最初の手順(「遊技機110の前カバーをひらく」)が完了した後のS18の時点における、表示部12越しの係員STの視界範囲1000を示す。
図6に示すように、この時点の視界範囲1000にも、
図5と同様のメッセージ1010、1020が表示されている。ただし、
図6の例では、
図5のガイド画像1030に代わり、ガイド画像1040が表示されている。ガイド画像1040は、マニュアルデータに基づいて生成される画像であり、メッセージ1020が表している対処手順のうちの2番目の工程(この例では、「表詰まり、釘折れチェック」)を説明するための画像である。ガイド画像1040は、前カバーを開いた状態の遊技機110に重なる位置に表示される。これにより、係員STは、次に、表詰まりと釘折れをチェックすべきであることを把握することができる。
【0071】
このように、係員STの操作に応じて表示されるメッセージやガイド画像の内容が変化することにより、係員STは、エラー対処マニュアルを記憶していなくても、対象機器のエラーに対処することができる。係員STの経験が浅い場合であっても、対象機器のエラーに十分対処し得る。
【0072】
S22では、制御部20は、S18でマニュアル表示が開始された後に係員STが行ったエラー対処のための操作の内容を示す操作情報を生成し、メモリ22の操作情報記憶領域52に記憶させる。操作情報は、例えば、機器ID、エラーコード、エラー対処手順毎の係員の操作に対する評価情報等を含む。
【0073】
続くS24では、制御部20は、S22で生成された操作情報を、無線通信を利用して、管理装置700に送信する。
【0074】
続くS26では、制御部20は、現在実行されているマニュアル表示を終了させる。S26を終えると、制御部20は、再びS10、S50の監視に戻る。
【0075】
一方、S30(即ち、撮影画像中の対象機器の画像が、エラーコードを含まない場合)では、制御部20は、管理装置700から、対象情報の稼働情報を受信する。具体的には、S30では、制御部20は、無線通信を利用して管理装置700に対してリクエスト信号を送信し、管理装置700から対象機器の稼働情報を受信する。リクエスト信号は、管理装置700に対して、対象機器の稼働情報の送信を要求するための信号である。リクエスト信号には、S12で特定された対象機器の機器IDが含まれる。管理装置700は、画像表示装置10からリクエスト信号を受信すると、自機のメモリ(図示しない)内から、リクエスト信号に含まれる対象機器の機器IDに対応する稼働情報を特定し、その稼働情報を画像表示装置10に送信する。制御部20は、管理装置700から送信された稼働情報を受信することができる。
【0076】
次いで、S32では、制御部20は、通常表示(
図7参照)を実行する。ここで、通常表示は、S12で特定された機器IDに対応する対象機器に関する機器データ及び稼働情報の一部を表示部12に表示させる処理である。具体的には、S32では、まず、制御部20は、メモリ22の機器データ記憶領域54内を参照し、S12で特定された機器IDに対応する機器データを特定する。そして、制御部20は、特定された機器データと、S30で受信された稼働情報と、に基づいて、表示部12に表示させるべきメッセージ及びガイド画像を生成し、生成されたメッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させる。
【0077】
図7を参照して、S32で実行される通常表示の一例を説明する。
図7は、S32の時点における表示部12越しの係員STの視界範囲2000の例である。上述の通り、視界範囲2000には、係員STが見ている遊技機類100が含まれている。さらに、
図7の視界範囲2000には、メッセージ2010が表示されている。制御部20は、カメラ36の撮影画像に基づいて、遊技機類100の隣に配置されるように表示位置を計算して、メッセージ2010を表示部12に表示させることによって、視界範囲2000内にメッセージ2010を表示させている。メッセージ2010は、S12で特定された機器IDに対応する機器データ(機種、設定等)と、S30で受信された稼働情報に基づいて生成されるメッセージである。
図7の例では、メッセージ2010は、対象機器である遊技機類100の台番号(「001」)、遊技機110の機種、遊技機110の設定、当日大当り回数、前日大当り回数、等のデータを表わす。係員STは、視界範囲2000内にメッセージ2010が表示されることにより、視界範囲2000内に存在する遊技機類100に関する各種情報を把握することができる。
【0078】
続くS34では、制御部20は、係員STによって表示終了指示が行われることを監視する。具体的には、S32で通常表示が行われている間に、係員STは、視界範囲内で所定の表示終了を指示するためのジェスチャーを行うことで、表示終了指示を行うことができる。その場合、制御部20は、S34でYESと判断し、S36に進む。なお、他の例では、係員STは、操作部14を操作して表示終了指示を入力してもよい。
【0079】
S36では、制御部20は、現在実行されている通常表示を終了させる。S36を終えると、制御部20は、再びS10、S50の監視に戻る。
【0080】
S50では、制御部20は、カメラ36によって撮影される撮影画像(即ち、係員STの視界範囲に対応する範囲の画像)に、人物の画像が含まれることを監視する。具体的には、S50では、制御部20は、カメラ36から、現在撮影されている撮影画像を取得し、その画像を解析することにより、撮影画像中に人物(以下では、「対象人物」と呼ぶ場合がある)が含まれるか否かを判断する。画像表示装置10を装着した係員STが、業務中に導光板12a及びカバー13越しに遊技店1内のいずれかの人物(例えば、来店者C1)を見ると、カメラ36は、その人物を含む範囲(即ち、係員STの視界範囲に対応する範囲)を撮影する。その場合、撮影画像には、その人物の画像が含まれる。撮影画像を解析した結果、撮影画像にいずれかの人物の画像が含まれると判断される場合、制御部20は、S50でYESと判断し、S52に進む。なお、撮影画像に2名以上の人物の画像が含まれると判断される場合には、制御部20は、撮影画像に1名の人物の画像が含まれる状態になるまで、S10、S50の監視を継続してもよい。他の例では、撮影画像に2名以上の人物の画像が含まれると判断される場合には、制御部20は、いずれか1名の人物(例えば視界範囲の中央に最も近い人物)を対象人物として(S50でYES)、S52に進んでもよい。
【0081】
S52では、制御部20は、対象人物に関する人物情報(以下では「対象人物情報」と呼ぶ)が人物データベース56内に存在するか否かを判断する。具体的には、S52では、制御部20は、メモリ22の人物データベース56を参照し、対象人物の画像と一致する人物の顔画像データを含む対象人物情報が存在するか否かを判断する。人物データベース56内に対象人物情報が存在する場合、制御部20は、S52でYESと判断し、S54に進む。一方、人物データベース56内に対象人物情報が存在しない場合、制御部20は、S52でNOと判断し、S10、S50の監視に戻る。
【0082】
S54では、制御部20は、人物データ表示(
図8参照)を実行する。ここで、人物データ表示は、対象人物情報の一部(若しくは全部)を表示部12に表示させる処理である。具体的には、S54では、まず、制御部20は、人物データベース56から、対象人物情報を読み出す。そして、制御部20は、対象人物情報に基づいて、表示部12に表示させるべきメッセージ及びガイド画像を生成し、生成されたメッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させる。
【0083】
図8を参照して、S54で実行される人物データ表示の一例を説明する。
図8は、S54の時点における表示部12越しの係員STの視界範囲3000の例である。視界範囲3000には、係員STが見ている来店者C1が含まれている。さらに、
図8の視界範囲3000には、ガイド画像3010と、メッセージ3020と、が表示されている。ガイド画像3010は、対象人物である来店者C1の顔の周囲を囲う枠画像である。
図8の例では、制御部20が、カメラ36の撮影画像に基づいて、来店者C1の顔の周囲に配置されるように表示位置を計算して、ガイド画像3010を表示部12に表示させることによって、視界範囲3000内にガイド画像3010を表示させている。同様に、制御部20が、カメラ36の撮影画像に基づいて、来店者C1の隣に配置されるように表示位置を計算して、メッセージ3020を表示部12に表示させることによって、視界範囲3000内にメッセージ3020を表示させている。メッセージ3020は、対象人物情報に基づいて生成されるメッセージである。
図8の例では、メッセージ3020は、対象人物の顔画像データ、名前、年齢(例えば「40」)、カテゴリ(例えば「お得意さま」)、平均来店回数(例えば「5/月」)、備考データ(例えば「月曜日の来店が多い、新台にご興味」)、等のデータを表わす。係員STは、視界範囲3000内にガイド画像3010及びメッセージ3020が表示されることにより、視界範囲3000内に存在する来店者C1に関する各種情報を把握することができる。係員STは、来店者C1に、対象人物情報に応じた声かけを行うなど、適切なサービスを提供することができる。
【0084】
S56では、制御部20は、制御部20は、係員STによって表示終了指示が行われることを監視する。S56の処理の内容は、上記のS34と同様であるため、詳しい説明は省略する。表示終了指示が行われると、制御部20は、S56でYESと判断し、S58に進む。
【0085】
S58では、制御部20は、現在実行されている人物データ表示を終了させる。S58を終えると、制御部20は、再びS10、S50の監視に戻る。
【0086】
以上、本実施例の管理システム2の構成及び動作について説明した。上記の通り、本実施例では、係員STの視界範囲に対応する範囲に対象機器が含まれる場合、カメラ36によって撮影される撮影画像に対象機器の画像が含まれることになる(
図4のS10でYES)。その結果、制御部20は、マニュアル表示(S18、
図5、
図6参照)と通常表示(S32、
図7参照)のうちの一方を実行し、対象機器に関するメッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させる(
図5~
図7参照)。係員STは、表示部12に表示されたメッセージ及びガイド画像を見ることで、対象機器に関係する情報を視認することができる。従って、本実施例によると、係員STは、対象機器の方を向いている間に、当該対象機器に関係する情報を視認することができる。
【0087】
また、本実施例では、制御部20は、撮影画像中に、対象機器に表示されたエラーコードが含まれる場合に(
図4のS16でYES)、マニュアル表示を実行し、当該エラーコードによって示されるエラー内容、及び、エラーの対処手順等を含むメッセージを表示部12に表示させる(S18)。即ち、本実施例によると。係員STは、対象機器の方を向いている間に、当該対象機器で発生しているエラーに関係する情報を視認し得る。係員STは、対象機器の方を向いている間に、その対象機器の状態を把握することができる。
【0088】
また、本実施例では、制御部20は、撮影画像中にエラーコードが含まれない場合に(
図4のS16でNO)、管理装置700から稼働情報を取得し(S30)、通常表示を実行し、取得された稼働情報に基づいて生成されるメッセージを表示部12に表示させる(S32)。本実施例によると、画像表示装置10は、管理装置700から取得された稼働情報の少なくとも一部を表示部12に表示させればよく、画像表示装置10自身が稼働情報を記憶したり生成したりする必要がない。画像表示装置10の処理負荷が少なく済む。
【0089】
また、
図5、
図6に示すように、マニュアル表示(S18)の際には、表示部12には、対象機器のエラーに対処するための手順を示すメッセージ1020が表示される。また、制御部20は、マニュアル表示が開始された後に係員STが行ったエラー対処のための操作の内容を示す操作情報を生成し、メモリ22の操作情報記憶領域52に記憶させる(S22)。そのため、本実施例では、メッセージ1020を見た係員STは、エラーに対処するための手順を把握することができる。業務に精通していない係員STであっても、把握した手順に従って対象機器のエラーに対処するための操作を十分に行うことができる。また、遊技店1の管理者等は、操作情報記憶領域52に記憶された操作情報を見ることにより、係員STが対象機器に対して行った操作の内容を確認することもできる。
【0090】
また、
図7に示すように、通常表示(S32)の際には、表示部12には、対象機器の機器ID(台番号)、設定、稼働情報等のデータを表わすメッセージ2010が表示される。そのため、本実施例によると、メッセージ2010を見た係員は、対象機器の現在の状態を把握することができる。
【0091】
また、本実施例では、係員STの視界範囲に対応する範囲に対象人物が含まれる場合、カメラ36によって撮影される撮影画像に人物機器の画像が含まれることになる(
図4のS50でYES)。その場合、制御部20は、人物データベース56内に対象人物情報が含まれると判断すると(S52でYES)、人物データ表示(S54、
図8参照)を実行し、対象人物に関するメッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させる(
図8参照)。係員STは、対象人物の方を向いている間に、当該対象人物に関係する情報を視認することができる。係員STは、対象人物に応じたサービス(例えば声かけを行う等)を提供することができる。
【0092】
本実施例と請求項の対応関係を説明しておく。係員STが「ユーザ」の一例である。対象機器が「関係物」の一例である。
図5~
図7のメッセージ1010、1020、2010、ガイド画像1030、1040、及び、
図4のS30で管理装置700から取得される稼働情報が、いずれも「対象関係情報」の一例である。
図5、
図6のエラーコード126が「状態情報」の一例である。メッセージ1020によって表わされるエラー対処の手順が、「手順情報」の一例である。機器IDが「識別情報」の一例である。設定が「設定情報」の一例である。
【0093】
以上、実施例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例が含まれる。
【0094】
(変形例1)上記の実施例では、表示部12は、透光性のディスプレイであり、係員STがフレーム11を頭部に装着した場合に、係員STの眼に対向する範囲に備えられる。これに限られず、表示部12は、遮光性の表示部材であってもよい。その場合、制御部20は、カメラ36の撮影画像を表示部12に表示させることにより、係員STに周囲の様子を視認させるようにしてもよい。また、表示部12は、係員STの片側の眼のみに対向する範囲に備えられてもよい。
【0095】
(変形例2)上記の実施例では、画像表示装置10のメモリ22にマニュアル記憶領域50が備えられている。制御部20は、マニュアル表示(
図4のS18)を実行すべき際に、マニュアル記憶領域50から読み出されたエラー対処マニュアルに基づいて、メッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させている。これに限られず、管理装置700がマニュアル記憶領域50を備えていてもよい。その場合、制御部20は、マニュアル表示(
図4のS18)を実行する際に、管理装置700から、対象機器のためのエラー対処マニュアルを受信し、受信されたエラー対処マニュアルに基づいて、メッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させてもよい。
【0096】
(変形例3)また、上記の実施例では、制御部20は、通常表示(
図4のS32)を実行すべき際に、管理装置700にリクエスト信号を送信し、その応答として管理装置700から稼働情報を受信し(S30)、S12で特定済みの機器データと、受信された稼働情報とに基づいて、メッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させている(S32)。これに限られず、制御部20は、管理装置700から、各遊技関連機器の稼働情報を定期的に受信し、メモリ22に記憶するようにしてもよい。その場合、制御部20は、通常表示を実行すべき際に、特定済みの機器データと、メモリ22に記憶された稼働情報と、に基づいて、メッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させてもよい。さらに他の例では、制御部20は、通常表示を実行すべき際に、管理装置700から稼働情報を受信することなく、特定済みの機器データのみに基づいて、メッセージ及びガイド画像を表示部12に表示させてもよい。その場合、通常表示中の係員STの視界範囲には、遊技関連機器の機器データ(機種、設定等)に基づくメッセージ及びガイド画像のみが表示されてもよい。
【0097】
(変形例4)上記の実施例では、
図5、
図6に示すように、遊技機類100を、エラーコードが表示される遊技対象機器の例として説明している。これに限られず、他の遊技関連機器(即ち、カードユニット600、計数機500、賞品POS400、島ユニット300、台ユニット200、管理装置700)にも、エラーコードが表示されてもよい。
【0098】
(変形例5)制御部20は、撮影画像中の対象機器の画像がエラーコードを含む(
図4のS16でYES)場合に限られず、撮影画像中に対象機器の画像が含まれる間に、所定のマニュアル表示操作が入力される場合に、マニュアル表示を実行するようにしてもよい。
【0099】
(変形例6)上記の実施例では、マニュアル記憶領域50に記憶される遊技関連機器の機種毎のエラー対処マニュアルのデータを記憶している。これに限られず、マニュアル記憶領域50には、遊技関連機器の機種毎の取り扱い方法を説明するマニュアルのデータ全般を記憶していてもよい。
【0100】
(変形例7)上記の実施例では、画像表示装置10は、遊技店1内の係員STの頭部に装着して用いられる。これに限られず、画像表示装置10は、遊技店1内の経営者や管理者の頭部に装着されて用いられてもよい。また、画像表示装置10は、遊技店1内の遊技客の頭部に装着されて用いられてもよい。画像表示装置10が遊技客の頭部に装着されて用いられる場合、画像表示装置10を装着した遊技客が店内を見回すと、遊技客が集めたデータに基づいて、当該遊技客のためのおすすめの機種や遊技機に関する情報が表示部に表示されてもよい。本変形例における経営者や管理者も「ユーザ」の一例である。
【0101】
(変形例8)上記の実施例では、
図4のS16では、制御部20は、台上ランプ120の表示部122に表示されたエラーコードの有無に基づいてエラーの発生有無及びその内容を判断している。これに代えて、S14で読み出された機器データに基づいて、エラーの発生有無及びその内容を判断するようにしてもよい。その場合、制御部20は、機器データに基づいてエラーが発生していると判断される場合に、S16でYESと判断してS18に進んでもよく、機器データに基づいてエラーが発生していないと判断される場合に、S16でNOと判断してS30に進んでもよい。
【0102】
(変形例9)上記の実施例では、
図4のS12では、制御部20は、撮影画像に基づいて、対象機器の機器IDを特定している。変形例では、S12の処理(即ち、対象機器の機器IDの特定)は必須ではなく、省略されてもよい。その場合、制御部20は、撮影画像に基づいて対象機器を直接特定するようにしてもよい。
【0103】
(変形例10)上記の実施例では、
図4のS20では、制御部20は、撮影画像に基づいて、係員STがエラー対処のためのすべての手順を完了させたか否かを判断する。これに限られず、S20において、制御部20は、画像表示装置10の操作部14に所定の完了操作が入力される場合に、係員STがエラー対処のためのすべての手順を完了させたと判断(S20でYES)するようにしてもよい。
【0104】
(変形例11)上記の実施例では、
図4のS22では、制御部20は、S18でマニュアル表示が開始された後に係員STが行ったエラー対処のための操作の内容を示す操作情報を生成し、メモリ22の操作情報記憶領域52に記憶させる。そして、S24では、制御部20は、操作情報を管理装置700に送信する。これに限られず、制御部20は、他の機器(例えば管理装置700)に撮影画像を提供し、当該他の機器に操作情報の生成を行わせるようにしてもよい。
【0105】
(変形例12)上記の実施例では、制御部20は、撮影画像に対象機器の画像が含まれる場合(
図4のS10でYES)に、対象機器に関する情報を表示させる(S18、S32)。これに限られず、制御部20は、撮影画像に対象機器の画像自身が含まれていない場合であっても、撮影画像に、対象機器に関係する関係物(例えば、対象機器を示すマーカー等)の画像が含まれている場合に、対象機器に関する情報を表示させるようにしてもよい。
【0106】
(変形例13)上記の実施例では、
図4のS50では、制御部20が、撮影画像に対象人物の画像が含まれるか否かを判断し、S52では、対象人物情報が人物データベース内に存在するか否かを判断している。これに限られず、これに限られず、制御部20は、他の機器(例えば管理装置700)に撮影画像を提供し、当該他の機器に、S50、S52の判断を行わせるようにしてもよい。
【0107】
(変形例14)上記の実施例では、
図1に示すように、メモリ22は、マニュアル記憶領域50、操作情報記憶領域52、機器データ記憶領域54、及び、人物データベース56を有している。これに限られず、メモリ22は、マニュアル記憶領域50、操作情報記憶領域52、機器データ記憶領域54、及び、人物データベース56を有していなくてもよい。その場合、管理装置700、若しくは、画像表示装置10と通信可能な他の機器が、メモリ22は、マニュアル記憶領域50、操作情報記憶領域52、機器データ記憶領域54、及び、人物データベース56を有していてもよい。その場合、画像表示装置10は、管理装置700(若しくは他の機器)から、必要に応じて、マニュアル記憶領域50、操作情報記憶領域52、機器データ記憶領域54、及び、人物データベース56内のデータを取得して、表示部に表示させるようにしてもよい。
【0108】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0109】
1:遊技店
2:管理システム
10:画像表示装置
11:フレーム
12:表示部
12a:導光板
12b:投影部
13:カバー
14:操作部
20:制御部
22:メモリ
26:無線通信I/F
32:マイク
34:スピーカ
36:カメラ
38:振動発生部
40:コントロールボックス
50:マニュアル記憶領域
52:操作情報記憶領域
54:機器データ記憶領域
56:人物データベース
100:遊技機類
110:遊技機
120:台上ランプ
122:表示部
126:エラーコード
128:稼働データ
130:サンド
200:台ユニット
300:島ユニット
400:賞品POS
500:計数機
600:カードユニット
700:管理装置
1000:視界範囲
1010:メッセージ
1020:メッセージ
1030:ガイド画像
1040:ガイド画像
2000:視界範囲
2010:メッセージ
3000:視界範囲
3010:ガイド画像
3020:メッセージ
C1:来店者
C2:来店者
ST:係員