(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-04
(45)【発行日】2022-08-15
(54)【発明の名称】加熱炉
(51)【国際特許分類】
F27B 9/36 20060101AFI20220805BHJP
C21D 1/52 20060101ALI20220805BHJP
F27D 7/02 20060101ALI20220805BHJP
F27D 17/00 20060101ALI20220805BHJP
F23L 15/02 20060101ALI20220805BHJP
【FI】
F27B9/36
C21D1/52 Q
F27D7/02 A
F27D17/00 101A
F23L15/02
(21)【出願番号】P 2018109800
(22)【出願日】2018-06-07
【審査請求日】2021-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000211123
【氏名又は名称】中外炉工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】西岡 和彦
(72)【発明者】
【氏名】倉原 尚良
(72)【発明者】
【氏名】高橋 英樹
(72)【発明者】
【氏名】冨田 克行
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 俊明
(72)【発明者】
【氏名】宇井 康宏
(72)【発明者】
【氏名】上島 啓利
(72)【発明者】
【氏名】高橋 治
(72)【発明者】
【氏名】松永 利治
【審査官】河野 一夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-060536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27B 9/36
C21D 1/52
F27D 7/02
F27D 17/00
F23L 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱材をその長手方向と直交する方向に搬送しながら加熱する加熱炉であって、
前記被加熱材を装入する装入部と前記被加熱材を抽出する抽出部の間において搬送路に沿って形成された第1加熱領域に配置され、
前記搬送路より上方で搬送路の左右に対向して配置され、互いに交番燃焼する複数の蓄熱式燃焼バーナーと、
前記搬送路より下方で搬送路の左右に対向して配置され、互いに交番燃焼する複数の蓄熱式燃焼バーナーと、
前記装入部から前記抽出部の間において前記搬送路の上側と下側の少なくともいずれか一方に形成された炉幅方向温度制御部に配置される
セルフリジェネバーナーと、
を備え、
前記炉幅方向温度制御部は、
炉幅方向に分割された複数の燃焼領域を有し、前記燃焼領域のそれぞれに
、前記燃焼領域毎に燃焼量を調整できる前記
セルフリジェネバーナーが配置されていることを特徴とする加熱炉。
【請求項2】
請求項1に記載の加熱炉であって、
前記
セルフリジェネバーナーは、前記搬送路の上側に配置されていて、
前記
セルフリジェネバーナーよりも抽出部側に位置される第2加熱領域において、前記搬送路の下方に配置されて、互いに隣接する蓄熱式燃焼バーナー同士の間で交番燃焼させることを特徴とする加熱炉。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の加熱炉であって、
前記
セルフリジェネバーナーの配置位置から前記抽出側にかけての前記搬送路の搬送路の左右両側に配置される複数の連続式燃焼バーナーを備えていることを特徴とする加熱炉。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の加熱炉であって、
前記燃焼領域のそれぞれに複数の
セルフリジェネバーナーが搬送方向に沿って配置されていることを特徴とする加熱炉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スラブ等の被加熱材を熱間圧延する際に、当該被加熱材を加熱するための加熱炉に関する。
【背景技術】
【0002】
鋳造後のスラブ、ビレット、ブルーム等の被加熱材を、熱間圧延に好適な温度に加熱するものとして加熱炉が用いられている。この加熱炉は、一般的に、被加熱材の長手方向が加熱炉内に設けた搬送路の搬送方向と直交するように被加熱材を装入して、前記被加熱材を前記搬送路に沿って搬送させながら加熱して炉外へと抽出する構造となっている。
また、このような加熱炉は、一般に予熱帯、加熱帯及び均熱帯から構成され、スラブ等の被加熱材を、予熱帯、加熱帯及び均熱帯を順次移動させることで、所定の温度に均一に加熱できるように構成されている。
【0003】
ところで、最近では、スラブ等の被加熱材を全体的に均一に加熱するだけでなく、スラブの先端部と後端部との間で温度傾斜を持たせるように傾斜加熱(又は逆傾斜加熱)することが行われている。
例えば、板厚の薄い圧延板を製造する場合、スラブの先端部を仕上げ圧延開始してからスラブ後端部を仕上げ圧延開始するまでの時間が長くなり、その間にスラブ後端部の温度低下が大きくなる。その結果、変形抵抗が大きくなり荷重変動による寸法・形状の悪化を招いたり、スラブ後端部が所定の仕上圧延温度の下限値未満となってしまう場合があった。
【0004】
そこで、このような温度低下量を見越して、熱間圧延前に加熱する際にスラブの後端部の温度を先端部の温度より高くする傾斜加熱を行う。これにより、スラブ後端部を目標の仕上圧延温度の範囲内で圧延することができ、スラブ後端部での荷重変動を小さくしたり、所定の仕上げ圧延温度範囲内で圧延したりすることが可能となる。
【0005】
また、生産性を向上させるために、スラブ先端部が仕上げ圧延機に噛み込まれた後、徐々に速度を上げて熱間圧延を行う場合があり、圧延速度の上昇に伴って加工発熱量が多くなり、圧延後のスラブ(圧延鋼板)後端部の温度が高くなる。その結果、スケール疵が発生したり、仕上げ圧延温度の上限を超えてしまうことがある。
このような場合に、仕上出側温度の上昇を見越して、スラブ後端部の温度を先端部の温度よりも低くする逆傾斜加熱を行うと、スラブ後端部の仕上げ圧延出側温度を所定の温度範囲内にすることができ、圧延鋼板の高品質化と生産性の向上を両立することが可能になる。
【0006】
従来の加熱炉として、例えば、特許文献1に記載の加熱炉が知られている。
この加熱炉は、被加熱材(スラブ)の搬送路の左右両側に、複数対の交番燃焼する蓄熱式燃焼装置(蓄熱式燃焼バーナまたはリジェネバーナーともいう。)を配置し、さらに、搬送路の上側において、搬送路の途中から加熱炉の出側に至る間に連続式燃焼装置を配置し、連続式燃焼装置の燃焼量を調整することで、スラブの炉幅方向の温度を均一または任意に制御している。
【0007】
特許文献1に記載の加熱炉のように、蓄熱式燃焼バーナを備えた加熱炉では、被加熱材の搬送路を挟んだ両側に相対向して配置された一対の蓄熱式燃焼バーナの間で、燃焼と排気とを交互に繰り返す交番燃焼を行いながら、排気時に燃焼排ガスの排熱を蓄熱体によって蓄熱回収し、燃焼時に蓄熱体に蓄熱された熱によって燃焼空気を予熱することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述のように、特許文献1に記載の加熱炉では、搬送路の両側(加熱炉の炉壁)において、燃料消費量やCO2排出量の削減等の観点から、燃焼排ガスの排熱を回収して燃焼空気を予熱することが可能な蓄熱式燃焼バーナを用いて、エネルギー効率の向上(省エネルギー化)を図ることが行われている。
【0010】
一方、搬送路の上側(加熱炉の天井壁)においては、搬送路途中から出側に至る間に、燃焼量の調整が可能な連続式燃焼装置(ルーフバーナーともいう。)を配置することで、炉壁に配置された蓄熱式燃焼バーナのみでは困難であった炉幅方向の温度分布の制御を可能としている。
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載の加熱炉では、天井壁に配置したルーフバーナーを用いることによって被加熱材の炉幅方向の温度分布制御を可能とするものの、エネルギー効率の向上が困難であり、被加熱材を上部から効率的に傾斜加熱することが可能な技術が要求されていた。
【0012】
さらに最近では、上記の傾斜加熱や逆傾斜加熱の他にも、被加熱材の長手方向に所望の温度分布(均一分布も含む)を付与させたり、さらには精度を向上させる技術が要求されてきている。
【0013】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、被加熱材の長手方向(炉幅方向)の温度制御と、省エネルギー化を両立させることが可能な加熱炉の提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決することを目的とした本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]被加熱材をその長手方向と直交する方向に搬送しながら加熱する加熱炉であって、前記被加熱材を装入する装入部と前記被加熱材を抽出する抽出部の間において搬送路に沿って形成された第1加熱領域に配置され、前記搬送路より上方で搬送路の左右に対向して配置され、互いに交番燃焼する複数の蓄熱式燃焼バーナーと、前記搬送路より下方で搬送路の左右に対向して配置され、互いに交番燃焼する複数の蓄熱式燃焼バーナーと、前記装入部から前記抽出部の間において前記搬送路の上側と下側の少なくともいずれか一方に形成された炉幅方向温度制御部に配置されるセルフリジェネバーナーと、を備え、前記炉幅方向温度制御部は、炉幅方向に分割された複数の燃焼領域を有し、前記燃焼領域のそれぞれに、前記燃焼領域毎に燃焼量を調整できる前記セルフリジェネバーナーが配置されていることを特徴とする加熱炉。
[2] 上記[1]に記載の加熱炉であって、前記セルフリジェネバーナーは、前記搬送路の上側に配置されていて、前記セルフリジェネバーナーよりも抽出部側に位置される第2加熱領域において、前記搬送路の下方に配置されて、互いに隣接する蓄熱式燃焼バーナー同士の間で交番燃焼させることを特徴とする加熱炉。
[3] 上記[1]又は[2]に記載の加熱炉であって、前記セルフリジェネバーナーの配置位置から前記抽出側にかけての前記搬送路の搬送路の左右両側に左右両側に配置される複数の連続式燃焼バーナーを備えていることを特徴とする加熱炉。
[4] 上記[1]から[3]のいずれか1項に記載の加熱炉であって、前記燃焼領域のそれぞれに複数のセルフリジェネバーナーが搬送方向に沿って配置されていることを特徴とする加熱炉。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、被加熱材の長手方向(炉幅方向)の温度制御と、省エネルギー化を両立させることが可能な加熱炉を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る加熱炉の概略構成の一例を説明する斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る加熱炉の概略構成の一例を説明する側面図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る加熱炉の概略構成の一例を説明する平面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る加熱炉に用いられるリジェネバーナーの概略構成を説明する概念図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る加熱炉に用いられるリジェネバーナーの変形例の概略構成を説明する概念図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る連続式燃焼バーナーを配置した加熱炉の概略構成の一例を説明する斜視図である。
【
図7】本発明の第3実施形態に係る連続式燃焼バーナーを配置した加熱炉の概略構成の一例を説明する斜視図である。
【
図8】本発明の第3実施形態に係る加熱炉の概略構成を説明する図であり、
図7に示す加熱炉の側面図である。
【
図9】本発明の第4実施形態に係る連続式燃焼バーナーを配置した加熱炉の概略構成の一例を説明する斜視図である。
【
図10】本発明の第4実施形態に係る加熱炉の概略構成を説明する図であり、
図9に示す加熱炉の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
以下、
図1~
図4を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1~
図3は、本発明の第1実施形態に係る加熱炉の概略構成の一例を説明する図であり、
図1は加熱炉の斜視図を、
図2は加熱炉の側面図を、
図3は平面図を示している。図において、符号101は加熱炉を示している。
なお、加熱炉の構成を説明する図面において、各部の大きさや厚さや寸法等に関して、実際の寸法関係等に関わらず強調して示す場合がある。
【0018】
第1実施形態に係る加熱炉101は、
図1~
図3に示すように、装入部1A側から抽出部1B側に向けて被加熱材を順次搬送する搬送路2と、装入部1Aから抽出部1Bまでの間の搬送路2に沿って形成された炉内室3と、搬送路2の搬送方向の左右両側に配置された複数の蓄熱式燃焼バーナ(リジェネバーナー)4と、搬送方向における抽出部1B側の搬送路2の上側(傾斜壁面31S)に配置された炉幅方向温度制御部31において、炉幅方向に隣接する一対の蓄熱体を有する複数のセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)51とを備えている。また、装入部1A側の天井面3bには煙道7を備えている。
【0019】
第1実施形態に係る加熱炉101では、搬送路2は被加熱材を長手方向と直交する方向に搬送するようになっている。
また、炉幅方向温度制御部31は、炉幅方向に分割された複数の燃焼領域を有していて、各燃焼領域にリジェネバーナーが配置されている。なお、この実施形態において、炉幅方向温度制御部31は傾斜加熱をすることが可能な領域を示しているが、炉幅方向温度制御部31において傾斜加熱するかどうかは任意に設定することができる。
【0020】
そして、加熱炉101は、被加熱材が搬送路2によって装入部1A側から抽出部1B側に順次搬送される際に、まず、装入部1Aからセルフリジェネバーナー51までの間で、蓄熱式燃焼バーナー4によって所定温度まで被加熱材を均一加熱する。
次いで、炉幅方向温度制御部31においてセルフリジェネバーナー51によって被加熱材を傾斜加熱又は逆傾斜加熱して、被加熱材に長手方向に沿った温度傾斜を形成する。
【0021】
本実施形態の加熱炉101によって加熱処理される被加熱材は、例えば、鋳造後のスラブ、ビレット、ブルーム等の鋼材である。
被加熱材は、加熱炉101によって傾斜加熱、逆傾斜加熱または均一加熱された後に、加熱炉101の後段に配置された熱間圧延機(不図示)によって熱間圧延される。
【0022】
被加熱材は、加熱炉101に備えられた搬送路2によって順次搬送される。
搬送路2としては、例えば、被加熱材を順次搬送可能なウォーキングビーム装置等を用いることができる。
また、被加熱材は、その長手方向が搬送方向とほぼ直交する方向に向けられた姿勢で搬送路2を搬送される。すなわち、被加熱材は、その長手方向を炉幅方向に沿った方向に配置して搬送される。
【0023】
次に、搬送路2の左右両側には、装入部1Aから抽出部1Bの間にかけて複数の蓄熱式燃焼バーナー4が配置されている。
蓄熱式燃焼バーナー4は、例えば、FDI(Fuel Direct Injection)(登録商標(以下同様))型のリジェネバーナーを用いることができる。
図1~3に示す加熱炉101においては、蓄熱式燃焼バーナー4が炉内室3の側壁面3aに配置されており、フレーム(火炎)Fが炉幅方向に沿って吹き出されるようになっている。
なお、蓄熱式燃焼バーナー4の角度は、被加熱材にフレームFが直接当たらないよう調整されている。
【0024】
また、蓄熱式燃焼バーナー4は、搬送路2の上側及び下側において、搬送路2の搬送方向の左右側方に搬送方向に沿って配置されている。
具体的には、本実施形態に係る蓄熱式燃焼バーナー4は、装入部1Aから抽出部1Bに向かう第1加熱領域T1において、搬送路2より上方の左右に対向して配置され、互いに交番燃焼する複数の上側蓄熱式燃焼バーナー(蓄熱式燃焼バーナー)4Aと、搬送路2より下方の左右に対向して配置され、互いに交番燃焼する複数の下側蓄熱式燃焼バーナー(蓄熱式燃焼バーナー)4Bと、から概略構成されている。この構成によって、被加熱材が搬送路2を搬送される際に、被加熱材を、その上側及び下側において左右から加熱できるようになっている。
【0025】
なお、炉幅方向温度制御部31において傾斜加熱又は逆傾斜加熱する際には、セルフリジェネバーナ51の配置された炉幅方向温度制御部31(抽出部1B寄りの搬送路2の上側)に蓄熱式燃焼バーナー4を配置して同時に加熱すると、蓄熱式燃焼バーナー4が被加熱材を均一加熱しようとして傾斜加熱または逆傾斜加熱が希釈されることから、セルフリジェネバーナー51が配置された炉幅方向温度制御部31には、蓄熱式燃焼バーナー4を配置しないことが好ましい。しかし、被加熱材を均一加熱する場合には、セルフリジェネバーナー51が配置された抽出部1B寄りの搬送路2の上側の側壁3a’に、蓄熱式燃焼バーナー4は配置してもよい。
一方、抽出部1B寄りの搬送路2の下側には、被加熱材の下面側を加熱するために下側蓄熱式燃焼バーナー4Bを配置する。
【0026】
また、蓄熱式燃焼バーナー4においては、例えば、搬送路2の両側に対向して配置された上側蓄熱式燃焼バーナー4A、4A同士(もしくは下側蓄熱式燃焼バーナー4B、4B同士)の間で交番燃焼するように構成されている。
左右のうち一方の蓄熱式燃焼バーナーが燃焼する際に、他方の蓄熱式燃焼バーナーがその燃焼ガスを吸引することによって、他方の蓄熱式燃焼バーナーに内蔵された蓄熱材を加熱させる。次に、左右のうち他方の蓄熱式燃焼バーナーを燃焼させる際に、加熱された蓄熱材に燃焼用の空気を接触させて空気を予熱させる。このようにして交番燃焼することで、熱エネルギーを効率的に利用できる。
【0027】
蓄熱式燃焼バーナーには、例えば、FDI型リジェネバーナーやガン型リジェネバーナー等があるが、FDI型リジェネバーナーの方がガン型リジェネバーナーよりも、炉内室の温度分布を均一にできる効果が大きいため、蓄熱式燃焼バーナー4による被加熱材の加熱は、FDI型リジェネバーナーを用いることが好ましい。
【0028】
また、本実施形態においては、搬送路2の左右両側に配置された蓄熱式燃焼バーナー4、4同士で交番燃焼する場合について説明したが、例えば、隣接配置された蓄熱式燃焼バーナー4、4同士の間で交番燃焼させてもよい。
【0029】
具体的には、最も抽出部側のセルフリジェネバーナー51の配置位置よりも抽出部1B側の第2加熱領域T2において、搬送方向に隣接する下側蓄熱式燃焼バーナー4B、4B同士の間で交番燃焼させることが好ましい。つまり、
図1に示すように、下側蓄熱式燃焼バーナー4Bのうち、セルフリジェネバーナー51の配置位置よりも抽出部1B側の第2加熱領域T2に配置された下側蓄熱式燃焼バーナー4Bにおいて、隣接するバーナー(例えば、
図3に示す下側蓄熱式燃焼バーナー4Ba、4Ba同士、下側蓄熱式燃焼バーナー4Bb、4Bb同士、下側蓄熱式燃焼バーナー4Bc、4Bc同士、下側蓄熱式燃焼バーナー4Bd、4Bd同士)の間で交番燃焼させることが好ましい。
このように、セルフリジェネバーナー51の配置位置よりも抽出部1B側の第2加熱領域T2において、隣同士に配置された下側蓄熱式燃焼バーナー4B、4B同士で交番燃焼させることで、炉幅方向に対して燃焼量を制御することが可能となり、傾斜加熱または逆傾斜加熱を行う場合において、被加熱材の長手方向の温度差(炉幅方向の炉内の温度差)をより効率的に付与することができる。
【0030】
次に、セルフリジェネバーナー51について説明する。
本実施形態に係るセルフリジェネバーナー51は、
図1~
図3に示すように、装入部1Aから抽出部1Bの間の任意の領域において搬送路2の上側に形成された炉幅方向温度制御部31に配置されている。また、炉幅方向温度制御部31は、炉幅方向に分割された複数の燃焼領域31A~31Dを有している。
【0031】
そして、燃焼領域31A~31Dのそれぞれに所定の間隔をあけて二つのセルフリジェネバーナー51が配置されている。具体的には、セルフリジェネバーナー51は、上側蓄熱式燃焼バーナー4Aの設置位置よりも抽出部1B側の搬送路2の上側に、炉幅方向に沿って、複数のセルフリジェネバーナー51が所定の間隔をあけて並んで配置されている。
【0032】
なお、炉幅方向温度制御部31は、搬送路2の上側に限定されることなく、装入部1Aから抽出部1Bの間の任意の領域の搬送路2の上側および下側の少なくとも一方に配置されていればよい。また、セルフリジェネバーナー51は、炉幅方向温度制御部31を炉幅方向に分割した複数の燃焼領域のそれぞれに配置されていることが好適である。
また、セルフリジェネバーナー51を各燃焼領域に複数配置するかひとつ配置するかは任意に設定することができる。
【0033】
第1実施形態では、上側蓄熱式燃焼バーナー4Aの設置位置よりも抽出部1B側の搬送路2の上側に配置するジェネバーナーとして、セルフリジェネバーナー51を採用することが好ましい。以下、この「セルフリジェネバーナー」について説明する。
【0034】
セルフリジェネバーナーとは、蓄熱式燃焼バーナの一種であるが、通常のリジェネバーナー(蓄熱式燃焼バーナー)が前述のように対向配置された一対(2台)のバーナーとの間で交番燃焼する、つまり各バーナーより間欠的にフレーム(火炎)が放出されるのに対し、セルフリジェネバーナーは、2台のバーナーが隣接して配置された構造となっており、この隣接したバーナーで交番燃焼するものである。
図4を用いてセルフリジェネバーナーの構造について説明する。
【0035】
セルフリジェネバーナーは、
図4に示すように、隣接する一対の蓄熱体(蓄熱体A及び蓄熱体B)と一体化したバーナー部Dを備えており、該バーナー部Dは燃焼し続けるが、燃焼用の支燃性ガス(例えば空気)は、一対の空気排ガスノズルA、B(空気排ガスノズルA、空気排ガスノズルB)を介して一対の蓄熱体A、B(蓄熱体A、蓄熱体B)を交互に通過し、予熱される。排ガスも、燃焼用の支燃性ガスが通過していない蓄熱体B又は蓄熱体Aを順に通過することで、蓄熱体A又は蓄熱体Bを加熱する。
【0036】
つまり、一対の蓄熱体A、B(蓄熱体A及び蓄熱体B)は排ガスにより加熱される役割と支燃性ガスを予熱する役割を交互に繰り返す。また、セルフリジェネバーナーは、隣接した一対の蓄熱体(蓄熱体A及び蓄熱体B)を備え、両蓄熱体が1つのバーナータイルおよび燃料ノズルCを共有している。そのため、通常のリジェネバーナーと異なり、1つのバーナータイルから連続的にフレームが放出される。
従って、セルフリジェネバーナーは、通常のリジェネバーナーと同等の省エネルギー性を有するとともに、通常のリジェネバーナーよりも省スペース性に優れるという利点を有する。
【0037】
なお、
図4では、2つの蓄熱体(蓄熱体A及び蓄熱体B)が個別に形成され、互いに隣接して並列配置された例を挙げたが、2つの蓄熱体(蓄熱体A及び蓄熱体B)が1つに連結された構造であっても構わない。また、
図4ではバーナータイルの形状が円形である例を挙げたが、これに限定されず、矩形、または炉壁の耐火物そのものであっても構わない。
【0038】
セルフリジェネバーナー51は、搬送路2の上側に位置している。より具体的には、例えば、
図2に示すように、セルフリジェネバーナー51のバーナー口(バーナータイル)が抽出部1B側の斜め下方を向くように炉幅方向温度制御部31に形成された傾斜壁面31Sに配置されている。
【0039】
具体的には、炉内室3の傾斜壁面31Sは、搬送方向の途中でその一部が搬送路側へ凹部が形成されており、この凹部において抽出部側を向く壁面でありセルフリジェネバーナー51のバーナー口(バーナータイル)が配置されている。
【0040】
セルフリジェネバーナー51は、
図1~
図3に示すように、炉幅方向温度制御部31において、搬送方向に沿って炉幅方向に均等に分割された4つの燃焼領域31A~31Dにそれぞれ配置されている。
なお、本実施形態では、炉幅方向温度制御部31が炉幅方向に均等に分割された4つの燃焼領域を有する例を示しているが、炉幅方向温度制御部31を構成する燃焼領域の数は任意に設定することができる。なお、燃焼領域の数は3つ以上であることが好ましく、4つ以上であればより好ましい。
【0041】
また、本実施形態では、炉幅方向温度制御部31における燃焼領域の幅方向寸法が均一である場合について説明したが、燃焼領域の炉幅方向寸法を均等にすることに限定されることなく、それぞれの燃焼領域の炉幅方向寸法は、傾斜加熱の形態に応じて適宜に設定することができる。
【0042】
なお、セルフリジェネバーナー51の配置位置(装入部1Aからの距離)については特に限定せず、付与すべき被加熱材の長手方向温度差(傾斜加熱量)および均熱性能から適宜決定してよい。
【0043】
本実施形態では、
図1~3に示すように、一つの燃焼領域に、2つのセルフリジェネバーナー51が炉幅方向に沿って配置されているが、一つの燃焼領域におけるセルフリジェネバーナー51の数は付与すべき被加熱材の長手方向温度差(傾斜加熱量)から適宜決定してよい。好ましくは、一つの燃焼領域におけるセルフリジェネバーナー51の数は2以上である。
【0044】
セルフリジェネバーナー51は、燃焼領域31A~31D毎に燃焼量を調整できるようになっている。例えば、炉幅方向一端側の燃焼領域31Aにあるリジェネバーナーを、ある定格の燃焼量で燃焼させ、その隣の燃焼領域31Bにあるリジェネバーナーを燃焼領域31Aよりも少ない燃焼量で燃焼させ、以下同様に燃焼領域31C、31Dについても燃焼量を徐々に低下させる、ないし消火することが可能になっている。
【0045】
これにより、セルフリジェネバーナー51の下方の炉内温度を、炉幅方向に沿って傾斜させることが可能になっている。これにより例えば、搬送路2上の被加熱材の長手方向の最高温度と最低温度の温度差を、30℃以上にすることが可能になっている。
【0046】
セルフリジェネバーナーの燃焼領域31A~31D毎の燃焼量は、被加熱材の長手方向における目標温度分布に応じて調整する必要がある。
例えば、被加熱材の長手方向における目標温度分布が、被加熱材の先端部の加熱目標温度をt1℃とし、後端部の加熱目標温度をt2℃(例えばt1>t2)とし、先端部と後端部との間における温度が被加熱材の長手方向に沿って所定の割合で変化する温度分布であったとする。この場合のセルフリジェネバーナーの燃焼領域31A~31D毎の燃焼量は、被加熱材の加熱後の温度分布が目標温度分布に一致するように炉内室3の炉幅方向の温度差が最適となるように調整することが好適である。
【0047】
なお、セルフリジェネバーナーの燃焼量の制御は、上記のように燃焼領域31Aから燃焼領域31Dに向けて順次燃焼量を低下させる場合に限らず、燃焼領域31Aから燃焼領域31Dに向けて順次燃焼量を増加させてもよい。また、燃焼領域31Aから燃焼領域31Dの燃焼量をすべて同じにして均一加熱を行ってもよい。
【0048】
以下、
図5を参照して、第1実施形態の変形例に係るリジェネバーナーについて説明する。
図5は、第1実施形態に係る加熱炉101に用いられるリジェネバーナーの変形例の概略構成を説明する概念図である。
上記第1実施形態においては、
図4を参照して、リジェネバーナー5として好適なセルフリジェネバーナー51について説明したが、
図4に示すセルフリジェネバーナーに限定されることなく、
図5に示すような通常のリジェネバーナー51Aを用いてもよい。
【0049】
<第2実施形態>
以下、
図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る加熱炉の概略構成の一例を説明する斜視図である。
図6において、符号102は加熱炉を示している。
【0050】
第2実施形態に係る加熱炉102は、
図6に示すように、例えば、最も抽出部1B側に配置されたセルフリジェネバーナー51から抽出側1Bにかけて、搬送路2の左右両側に複数の連続式燃焼バーナー6が配置されている。
【0051】
連続式燃焼バーナー6は、フレームを連続的に吹き出して燃焼する燃焼装置である。連続式燃焼バーナー6としては、例えば、短炎バーナーを用いることができる。
【0052】
また連続式燃焼バーナー6は、炉幅方向において蓄熱式燃焼バーナ4が形成する燃焼フレームよりも短い燃焼フレームを形成する。また、連続式燃焼バーナー6は、被加熱材の温度を上げたい側のみより燃焼させる、もしくは被加熱材の温度を上げたい側の燃焼量を大きくして燃焼させることにより、被加熱材の温度を上げたい側を局所的に加熱することが可能となっている。
なお、この連続式燃焼バーナー6は、被加熱材の圧延長手方向において生じた加熱不足量を補償するものであり、必要に応じて配置(又は稼働)すればよく、省略することも可能である。
その他の点については、第1実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
<第3実施形態>
以下、
図7、
図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図7、
図8は、本発明の第3実施形態に係る加熱炉の概略構成の一例を説明する図であり、
図7は加熱炉の斜視図を、
図8は加熱炉の側面図を示している。
図7、
図8において、符号103は加熱炉を示している。
【0054】
第3実施形態に係る加熱炉103は、装入部1Aから抽出部1Bの間に二つの炉幅方向温度制御部31、炉幅方向温度制御部32が形成されていて、セルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)51よりも装入部1A側に位置される第1加熱領域T1に配置された炉幅方向温度制御部32にもセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)52が配置された例を示している。
【0055】
装入部1A側の炉幅方向温度制御部32は、炉幅方向に分割された4つの燃焼領域32A~32Dを有している。
セルフリジェネバーナー52は、装入部1A側に配置された炉幅方向温度制御部32の各燃焼領域32A~32Dにおいて抽出部1B側に向かう傾斜壁面32Sに配置され、抽出部1B側に向かって加熱するようになっている。
【0056】
第3実施形態に係る加熱炉103は、第2加熱領域T2の他に第1加熱領域T1にセルフリジェネバーナー52を配置することで、被加熱材に対し傾斜加熱あるいは逆傾斜加熱を行う際に、より効率的かつ大きな傾斜量を付与させることができる。
【0057】
なお、
図7には、
図1と同様に、セルフリジェネバーナー52を、炉幅方向に沿って4つに均等に分割された燃焼領域32A~32Dにそれぞれ配置した例を示したが、分割数は4つに限らず適宜決定してよい。また、分割数は第2加熱領域T2におけるセルフリジェネバーナー51と同等にする必要はなく、これも付与すべき傾斜量等に応じて適宜決定してよい。
【0058】
また、
図7及び
図8に示すように、セルフリジェネバーナー52を、装入部1Aから抽出部1Bに向かう第1加熱領域T1にも配置した場合でも、セルフリジェネバーナー52の配置位置からセルフリジェネバーナー51の配置までの搬送路2の左右両側に、
図6で示したような複数の連続式燃焼バーナー6を配置してもよい。
その他の点については、第1実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0059】
<第4実施形態>
以下、
図9、
図10を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図9、
図10は、本発明の第4実施形態に係る加熱炉の概略構成の一例を説明する図であり、
図9は加熱炉の斜視図を、
図10は加熱炉の側面図を示している。
図9、
図10において、符号104は加熱炉を示している。
第4実施形態に係る加熱炉104は、
図9、
図10に示すように、例えば、装入部1Aから抽出部1Bの間において、搬送路2の上側に形成された炉幅方向温度制御部33と、搬送路2の下側に形成された炉幅方向温度制御部34が形成されている。それぞれの炉幅方向温度制御部33、34は、炉幅方向に4つに分割された燃焼領域33A~33D、34A~34Dを有している。
【0060】
また、第4実施形態に係る加熱炉104は、上側の炉幅方向温度制御部33において抽出部1B側を向いて形成された傾斜壁面33Sに配置され斜め下側に向かって噴射するセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)53と、上側の炉幅方向温度制御部33において装入部1A側を向いて形成された傾斜壁面33Tに配置され斜め下側に向かって噴射するセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)54と、下側の炉幅方向温度制御部34において抽出部1B側を向いて形成された傾斜壁面34Sに配置され斜め上側に向かって噴射するセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)55とを備えている。
【0061】
このように、1つの加熱領域にセルフリジェネバーナーを搬送方向に沿って複数配置してもよく、セルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)53の搬送方向下流側の第2加熱領域T2内に、搬送路2の上側にセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)54を配置してもよい。
【0062】
第4実施形態に係る加熱炉104は、セルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)53の下方にもセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)55を配置することで、被加熱材を搬送路2の下側からも加熱させることが可能となり、傾斜加熱あるいは逆傾斜加熱を行う際に、より効率的かつ大きな傾斜量を付与させることができる。
【0063】
第4実施形態に係る加熱炉104によれば、セルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)53の下流側にもセルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)54を配置することで、被加熱材を傾斜加熱あるいは逆傾斜加熱を行う際に、より効率的かつ大きな傾斜量を付与させることができる。
【0064】
なお、第4実施形態に係る加熱炉104において、セルフリジェネバーナー54の下方にセルフリジェネバーナー54と対応し装入部1A側に向かって噴射するリジェネバーナー(不図示)を配置してもよい。
【0065】
なお、セルフリジェネバーナー53、セルフリジェネバーナー54、セルフリジェネバーナー55及び搬送路2の下方に位置されるセルフリジェネバーナー54と対応するセルフリジェネバーナー(不図示)のうち任意のセルフリジェネバーナーを選択して配置してもよい。
【0066】
以上のように、加熱炉104によれば、被加熱材の長手方向の温度分布に傾斜を付与する手段として、炉内の傾斜壁面に配置したリセルフリジェネバーナー53、54、55を用いることで、安定して傾斜加熱もしくは逆傾斜加熱を施すことが可能となるとともに、排熱回収率を格段に向上させることができるため、被加熱材の長手方向の温度制御と優れた省エネルギー性を両立させることができる。
【0067】
また、加熱炉104によれば、排熱回収性に優れたリジェネバーナーを用いるため、従来の被加熱材の温度分布に対する傾斜付与手段(例えばルーフバーナー等)と比べ、燃料負荷(kcal/hour)を最大でも3%低減させることができ、製造コストを大幅に削減することが可能となる。
【0068】
また、セルフリジェネバーナー53、54、55は炉幅方向に沿って複数に分割された燃焼領域毎に配置されているため、当該燃焼領域毎の稼働状況を調整することで、目標とする被加熱材の温度分布の傾斜度合を容易に制御することができる。つまり、例えば、被加熱材の長手方向の温度分布に対し急峻な傾斜を付与したい場合は、高温にしたい側に対応するバーナーの燃焼負荷を高める一方で、温度上昇を抑制させたい側に対応するバーナーの燃焼負荷を低くし、又は停止させることで、急峻な傾斜を有する温度分布を被加熱材に付与できる。
【0069】
また、セルフリジェネバーナーの配置位置よりも抽出部側の領域において、隣接する下側蓄熱式燃焼バーナー同士の間で交番燃焼させることで、より効果的に被加熱材の温度分布に傾斜を付与させることが可能となる。
さらに、セルフリジェネバーナーの設置位置から抽出側にかけての搬送路の左右両側に、複数の連続式燃焼バーナーを配置させることでさらに、被加熱材に対し温度傾斜を付与でき、本発明によれば最大で30℃の温度傾斜を付けることができる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明に係る加熱炉によれば、被加熱材の長手方向(炉幅方向)の温度制御と、省エネルギー化を両立させることができるので、産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0071】
101、102、103、104・・・加熱炉
1A・・・装入部
1B・・・抽出部
2・・・搬送路
3・・・炉内室
3a、3a’・・・炉壁面、側壁面
3b・・・天井面
31、32、33、34・・・炉幅方向温度制御部
31S、32S、33S、34S・・・傾斜壁面(抽出部を向いた傾斜壁面)
33T・・・傾斜壁面(装入部を向いた傾斜壁面)
31、32、33、34 炉幅方向温度制御部
4・・・蓄熱式燃焼バーナー(リジェネバーナー)
4A・・・上側蓄熱式燃焼バーナー(蓄熱式燃焼バーナー)
4B・・・下側蓄熱式燃焼バーナー(蓄熱式燃焼バーナー)
51、52、53、54、55・・・セルフリジェネバーナー(リジェネバーナー)
51A・・・リジェネバーナー
6・・・連続式燃焼バーナー
7・・・煙道
T1・・・第1加熱領域
T2・・・第2加熱領域