(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-04
(45)【発行日】2022-08-15
(54)【発明の名称】ビデオゲーム処理プログラム及びビデオゲーム処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/795 20140101AFI20220805BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220805BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220805BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/53
A63F13/35
(21)【出願番号】P 2020214719
(22)【出願日】2020-12-24
(62)【分割の表示】P 2017524620の分割
【原出願日】2016-06-15
【審査請求日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】P 2015120618
(32)【優先日】2015-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [刊行物1] 平成28年3月26日掲載、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=YhPK8697jZc
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [刊行物2] 開催日 平成28年4月29日、集会名 ニコニコ超会議2016、開催場所 幕張メッセ国際展示場1~11ホール
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [刊行物3] 開催日 平成28年5月22日、集会名 FINAL FANTASY XIV:Full Active Time Event in AKITA、開催場所 ALVE(秋田市民交流プラザ)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [刊行物4] 平成28年6月3日掲載、掲載アドレス http://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/topics/detail/e8cd4ca9c9cd0df3869a794da1449ebbaebb80a2
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [刊行物5] 平成28年6月6日掲載、掲載アドレス http://sqex.to/gBE他
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [刊行物6] 配布日 平成28年6月6日、配布方法 オンラインによるアップロード
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [刊行物7] 配布日 平成28年6月6日、配布方法 オンラインによるアップデート
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】100188662
【氏名又は名称】浅見 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100177895
【氏名又は名称】山田 一範
(72)【発明者】
【氏名】竹村 潤
(72)【発明者】
【氏名】青柳 芳典
(72)【発明者】
【氏名】権代 光俊
(72)【発明者】
【氏名】横澤 剛志
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0357374(US,A1)
【文献】特表2015-511155(JP,A)
【文献】特開2012-223583(JP,A)
【文献】チーム猫の手,「The Playstation2 Books ファイナルファンタジーXI リーダースタイル Ver.061019」,初版,日本,ソフトバンククリエイティブ株式会社,2006年12月07日,p.192,ISBN:4-7973-3803-2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成機能と、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列し、かつ前記パーティに属するユーザについては、当該パーティに属するユーザ間の繋がりを維持したまま配列する配列機能と、
該配列機能により配列した複数のユーザに基づいて、所定のマッチング条件を満たした前記パーティと他のユーザをマッチングするマッチング機能と
、
前記コンテンツに設定されたマッチング条件と、前記ユーザの属性とに基づいて、前記パーティに不足している属性を選択する選択機能とを実現させ、
前記マッチング機能では、前記不足している属性のユーザと前記パーティをマッチングする機能を
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【請求項2】
前記
マッチング機能では、互いに異なるユーザが属する複数のパーティをマッチングする機能を
実現させるための請求項1記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項3】
前記属性は、前記ビデオゲームにおける役割または職業であり、
前記
マッチング機能では、前記マッチング条件に基づいて、互いに異なる役割または職業が設定された2以上のユーザを含む所定数のユーザをマッチングする機能を
実現させるための
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項4】
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、
前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成手段と、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列し、かつ前記パーティに属するユーザについては、当該パーティに属するユーザ間の繋がりを維持したまま配列する配列手段と、
該配列手段により配列された複数のユーザに基づいて、所定のマッチング条件を満たした前記パーティと他のユーザをマッチングするマッチング手段と
、
前記コンテンツに設定されたマッチング条件と、前記ユーザの属性とに基づいて、前記パーティに不足している属性を選択する選択手段とを含み、
前記マッチング手段は、前記不足している属性のユーザと前記パーティをマッチングする
ことを特徴とするビデオゲーム処理システム。
【請求項5】
ユーザによりユーザ端末に入力された操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能を当該ユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ユーザ端末に、
前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成機能と、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列し、かつ前記パーティに属するユーザについては、当該パーティに属するユーザ間の繋がりを維持したまま配列する配列機能と、
該配列機能により配列した複数のユーザに基づいて、所定のマッチング条件を満たした前記パーティと他のユーザをマッチングするマッチング機能と
、
前記コンテンツに設定されたマッチング条件と、前記ユーザの属性とに基づいて、前記パーティに不足している属性を選択する選択機能とを実現させ、
前記マッチング機能では、前記不足している属性のユーザと前記パーティをマッチングする機能を
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態の少なくとも1つは、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラム、及びビデオゲーム処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビデオゲームに参加している複数のユーザ(プレイヤ)をマッチングするためのシステムが種々提案されている。ここで、複数のユーザをマッチングするとは、複数のユーザ(または、ユーザのキャラクタ。)を組み合わせること、あるいは複数のユーザを対応付けることを意味する。すなわち、マッチングされた複数のユーザは、ビデオゲームにおいて何らかの関係を有することとなる。なお、マッチングにより構成される関係の例には、対立関係や仲間関係がある。
【0003】
このようなシステムには、例えば、各プレイヤがビデオゲームをプレイする能力を数値化することで、プレイの実力が拮抗したプレイヤ同士をマッチングさせようとするものもある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のシステムでは、マッチングまでの待機時間がユーザにストレスを与えてしまう場合があった。すなわち、例えばマッチングまでの待機時間がユーザの予想よりも長期化してしまった場合、ユーザがマッチングシステムを備えるビデオゲームをプレイすること自体にストレスを感じてしまう場合があった。
【0006】
本発明の少なくとも1つの実施形態の目的は、上記課題を解決し、複数のユーザをマッチングする際、マッチングが完了するまでに発生し得るユーザのストレスを軽減させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
非限定的な観点によると、本発明に係るビデオゲーム処理プログラムは、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記サーバに、前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成機能と、前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列し、かつ前記パーティに属するユーザについては、当該パーティに属するユーザ間の繋がりを維持したまま配列する配列機能と、該配列機能により配列した複数のユーザに基づいて、所定のマッチング条件を満たした前記パーティと他のユーザをマッチングする機能を実現させるためのものである。
【0008】
非限定的な観点によると、本発明に係るビデオゲーム処理システムは、通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成手段と、前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列し、かつ前記パーティに属するユーザについては、当該パーティに属するユーザ間の繋がりを維持したまま配列する配列手段と、該配列手段により配列された複数のユーザに基づいて、所定のマッチング条件を満たした前記パーティと他のユーザをマッチングするマッチング手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
非限定的な観点によると、本発明に係るビデオゲーム処理プログラムは、ユーザによりユーザ端末に入力された操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能を当該ユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記ユーザ端末に、前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成機能と、前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列し、かつ前記パーティに属するユーザについては、当該パーティに属するユーザ間の繋がりを維持したまま配列する配列機能と、該配列機能により配列した複数のユーザに基づいて、所定のマッチング条件を満たした前記パーティと他のユーザをマッチングするマッチング機能とを実現させるためのものである。
【発明の効果】
【0010】
本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理システムの構成の例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理におけるサーバ側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理における端末側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図9】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図11】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図13】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図15】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図16】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図17】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図19】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図20】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図21】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図22】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム画面の例について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理システム100の構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と、ビデオゲームをプレイする複数のユーザ(プレイヤ)がそれぞれ使用するユーザ端末20,201~20N(Nは任意の整数)とを含む。なお、ビデオゲーム処理システム100の構成はこれに限定されず、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成としてもよいし、複数のサーバを備える構成としてもよい。
【0014】
ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。なお、図示しないが、複数のユーザ端末20,201~20Nは、通信業者によって管理される基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、通信ネットワーク30と接続する。
【0015】
ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末20,201~20Nとを備えることにより、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するための各種機能を実現する。
【0016】
ビデオゲーム処理サーバ10は、ビデオゲーム処理システム100の管理者によって管理され、複数のユーザ端末20,201~20Nに対してビデオゲームに関する情報を提供するための各種の機能を有する。本例において、ビデオゲーム処理サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する記憶媒体を備える。なお、ビデオゲーム処理サーバ10は、制御部や通信部などビデオゲームを行うための一般的な構成を備えるが、ここでの説明は省略する。また、ビデオゲーム処理システム100においては、複数のユーザ端末20,201~20Nそれぞれにかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、ビデオゲームに関する情報はビデオゲーム処理サーバ10が管理することが好ましい。ただし、各種情報を記憶する記憶部は、ビデオゲーム処理サーバ10がアクセス可能な状態で記憶領域を備えていればよく、例えば専用の記憶領域をビデオゲーム処理サーバ10の外部に有する構成とされていてもよい。
【0017】
図2は、ビデオゲーム処理サーバ10の構成の例であるビデオゲーム処理サーバ10A(サーバ10A)の構成を示すブロック図である。サーバ10Aは、配列部11と、マッチング部12と、記憶部13と、抽出部14とを少なくとも備える。
【0018】
配列部11は、ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列する機能を有する。
【0019】
ここで、コンテンツとは、ビデオゲームにおけるサービスの1単位を意味する。コンテンツの構成は特に限定されないが、終了条件が定められていることが好ましい。コンテンツの例には、ユーザが一人でプレイするものや、所定数のユーザが同時にプレイするものがある。また、複数のユーザが同時にプレイするコンテンツの例には、複数のユーザが協力するものや、ユーザ同士が対戦するものがある。
【0020】
また、コンテンツに対応する枠とは、コンテンツに設定されたマッチング条件に基づいて複数のユーザをマッチングするために用いられるものである。1つのコンテンツに対応する枠の数は特に限定されず、単数であってもよい。
【0021】
また、枠に配列するとは、順序を決めて並べることを意味する。ユーザを枠に配列するための構成は特に限定されないが、コンテンツに対するプレイ要求を行った順に並べることを原則としつつ、例外を設けることができる構成であることが好ましい。なお、ユーザが認識し得る形でユーザを並べず、例えば各ユーザの識別情報と、枠の識別情報と、順番とが対応付けて管理される構成としてもよい。
【0022】
マッチング部12は、配列部11により配列された複数のユーザにより枠に構成される列(ユーザ列)において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングする機能を有する。
【0023】
ここで、マッチング条件とは、複数のユーザがマッチングされる条件を意味する。マッチング条件の内容は特に限定されないが、ユーザの属性(例えば、ビデオゲームにおける役割や職業、特性など)に関連したものであり、互いに異なる属性が設定された2以上のユーザを含む所定数のユーザがマッチングされる内容であることが好ましい。マッチング条件の例には、「属性Aのユーザと、属性Bまたは属性Cのユーザと、属性Dのユーザとであること。」がある。
【0024】
また、列の先頭から順次マッチングするとは、配列部11が配列した列の先頭から、マッチング条件を満たす複数のユーザを決定し、マッチングすることを意味する。すなわち、列の前方に位置するユーザほど優先的にマッチングされる。なお、複数のユーザを列の先頭から順次マッチングするための構成は特に限定されないが、1つのコンテンツに複数の枠が対応付けされている場合、当該複数の枠の先頭に位置するユーザ同士がマッチングされることが好ましい。複数のユーザを列の先頭から順次マッチングするための構成の例には、コンテンツに対応する複数の枠の先頭に位置するユーザ同士がマッチング条件を満たしたものと判定する構成や、条件を満たす複数のユーザを列から抽出する構成がある。
【0025】
記憶部13は、複数のコンテンツそれぞれの平均マッチング時間と、コンテンツに配列したユーザのうち少なくとも当該コンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(未クリアユーザ待機時間)とを対応付けて記憶する機能を有する。
【0026】
抽出部14は、記憶部13を参照し、所定の抽出条件に基づいて1つ又は複数のコンテンツを抽出する機能を有する。本例において抽出部18は、未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件(未クリア抽出条件)を満たすコンテンツと複数のコンテンツから抽出する機能を有する。
【0027】
配列部11は、抽出されたコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列する機能を有する。
【0028】
ここで、コンテンツを指定しないプレイ要求(ランダム要求)とは、複数存在するコンテンツのうち1つのコンテンツを指定するものではないプレイ要求を意味する。ランダム要求の内容は特に限定されないが、ある程度コンテンツを限定し得るものであることが好ましい。ランダム要求の例には、コンテンツの識別情報を含まず、コンテンツの種類またはレベルを含むプレイ要求がある。
【0029】
複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれ、ビデオゲームを行うユーザ(プレイヤ)によって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な通信端末によって構成される。なお、ビデオゲームシステム100が含み得るユーザ端末の構成は上述した例に限定されず、ユーザがビデオゲームを認識できる構成であればよい。ユーザ端末の構成の他の例には、スマートウォッチなどの所謂ウェアラブルデバイスや、ウェアラブルデバイスと通信端末等との組み合わせがある。
【0030】
また、複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれ、通信ネットワーク30に接続し、ビデオゲーム処理サーバ10との通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのハードウェア(例えば、ゲーム画面を表示する表示装置や音声出力装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末20,201~20Nそれぞれは、ビデオゲーム処理サーバ10を介さずに互いに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。また、複数のユーザ端末20,201~20Nそれぞれがユーザ操作を受け付けるための構成として、例えばゲーム画面に対応するタッチパネルを備える構成とされていてもよい。
【0031】
次に、本例のビデオゲーム処理システム100(システム100)の動作について説明する。
【0032】
図3は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、複数のユーザをマッチングすることに関連する処理が行われる。以下、サーバ10Aと、ユーザ端末20(端末20)とが、クラウドゲームに関連する処理としてゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。
【0033】
ゲーム処理は、例えばビデオゲームの進行に応じてユーザによるコンテンツのプレイ要求を受け付ける時機となったことに応じて開始される。なお、ビデオゲームの進行に応じてとは、ビデオゲームで発生し得る種々の進行あるいは変化等が生じたことを特定の処理の契機や基準とすることを意味する。特定の処理の例としては、判定処理や情報更新処理などがある。また、ビデオゲームで発生し得る種々の進行あるいは変化等の例としては、時間の進行、ゲーム要素値の変化、特定のステータス若しくはフラグの更新、あるいはユーザによる操作入力などがある。
【0034】
端末20は、ゲーム処理において、コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付ける(ステップS11)。本例において端末20は、コンテンツの種類やレベルなど、コンテンツに関する抽出条件をユーザが選択可能なゲーム画面を表示する。そして、端末20は、ゲーム画面を介して受け付けた操作に応じてプレイ要求を生成し、生成したプレイ要求をサーバ10Aに送信する。
【0035】
サーバ10Aは、プレイ要求を受け付けると、受け付けたプレイ要求を用いてコンテンツを抽出する(ステップS12)。本例においてサーバ10Aは、未クリア抽出条件に従って所定数のコンテンツを複数のコンテンツから抽出する。一方、サーバ10Aは、未クリアユーザがいない状態でユーザからのプレイ要求を受け付けると、他の抽出条件に従って所定数のコンテンツを複数のコンテンツから抽出する。
【0036】
サーバ10Aは、コンテンツを抽出すると、抽出したコンテンツにユーザを配列する(ステップS13)。本例においてサーバ10Aは、プレイ要求を行ったユーザを、抽出したコンテンツそれぞれにおける当該ユーザの属性に対応する枠に配列する。すなわち、例えばプレイ要求を行ったユーザの属性が属性Aであり、5つのコンテンツを抽出した場合、サーバ10Eは、5つのコンテンツそれぞれに対応する属性Aの枠それぞれに、当該ユーザを配列する。
【0037】
サーバ10Aは、ユーザを配列すると、複数のユーザをマッチングする(ステップS14)。本例においてサーバ10Aは、コンテンツのマッチング条件に対応する枠を用いて複数のユーザをマッチングして、ここでの処理を終了する。すなわち、サーバ10Aは、例えばコンテンツに設定されたマッチング条件が「属性Aのユーザ1人と、属性Bまたは属性Cのユーザ2人。」の場合、属性Aの枠に並んだユーザのうち先頭の1人と、属性Bまたは属性Cの枠に並んだユーザのうち先頭の2人とをマッチングする。また、本例においてサーバ10Aは、マッチングしたユーザを枠から排除し、列を詰める。そして、再度コンテンツに対応する全ての枠の先頭にユーザが配列されている場合、当該ユーザ同士をマッチングする。
【0038】
図4は、ゲーム処理におけるサーバ10A側の動作の例を示すフローチャートである。ここでは、ビデオゲーム処理システム100におけるサーバ10Aの動作について改めて説明する。
【0039】
サーバ10Aは、ゲーム処理において、先ず、端末20から、コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付け(ステップS101)、受け付けたプレイ要求に基づいてコンテンツを抽出する(ステップS102)。
【0040】
サーバ10Aは、コンテンツを抽出すると、抽出したコンテンツにユーザを配列し(ステップS103)、配列した複数のユーザをマッチングし(ステップS104)、ここでの処理を終了する。
【0041】
図5は、端末20がゲーム処理を実行する場合の端末20側の動作の例を示すフローチャートである。以下、端末20が、単体でゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。すなわち、本例においては、サーバ10Aが備える各部の機能を端末20が有する場合について説明する。
【0042】
端末20は、ゲーム処理において、先ず、コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付ける(ステップS201)。本例において端末20は、自身を操作するユーザから、コンテンツの抽出条件を含むプレイ要求を受け付ける。なお、抽出条件を含まないプレイ要求を受け付け、端末20が所定の抽出条件を採用する構成としてもよい。
【0043】
端末20は、プレイ要求を受け付けると、プレイ要求に基づいてコンテンツを抽出する(ステップS202)。本例において端末20は、所定の抽出条件に従って、自身を操作するユーザがクリアしたことがないコンテンツを優先的に抽出する。
【0044】
端末20は、コンテンツを抽出すると、他ユーザからのプレイ要求を受信する(ステップS203)。本例において端末20は、他の端末から直接またはサーバを介して、他ユーザに関する情報を含むプレイ要求を受信する。
【0045】
端末20は、プレイ要求を受信すると、ユーザを配列する(ステップS204)。本例において端末20は、受信したプレイ要求に含まれる他ユーザに関する情報を参照し、抽出したコンテンツに対して他ユーザを配列する。なお、このとき未クリアユーザを優先的に配列する構成としてもよい。
【0046】
端末20は、ユーザを配列すると、複数のユーザをマッチングして(ステップS205)、ここでの処理を終了する。本例において端末20は、自身のユーザの属性、自身のユーザが指定したコンテンツに設定されたマッチング条件、および配列したユーザの属性に基づいて、自身のユーザの属性と他のユーザとをマッチングする。なお、このとき、自身のユーザと未クリアユーザとを優先的にマッチングする構成としてもよい。
【0047】
以上に説明したように、第1の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Aが、配列部11と、マッチング部12と、抽出部14とを備える構成としているので、ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列し、配列した複数のユーザにより枠に構成される列において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングし、コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれに配列したユーザのうち少なくとも配列されたコンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(未クリアユーザ待機時間)を当該コンテンツと対応付けて記憶する記憶部13を参照し、未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを複数のコンテンツから抽出し、抽出したコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列し、複数のユーザをマッチングする際、マッチングが完了するまでに発生し得るユーザのストレスを軽減させることができる。
【0048】
すなわち、コンテンツを指定しないプレイ要求を、未クリアユーザのサポートという観点から有効利用することで、未クリアユーザの待機時間の短縮化を図ることができるため、ユーザのストレスを軽減させることができる。
【0049】
なお、上述した第1の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Aが、配列したユーザをマッチングするまでに要した時間の平均(平均マッチング時間)を算出し、コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれの平均マッチング時間を記憶する記憶手段を参照し、平均マッチング時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを複数のコンテンツから抽出する構成としてもよい。このような構成とすることで、コンテンツを指定しないプレイ要求を、プレイ開始までの時間と未クリアユーザのサポートという2つの観点から有効利用することができる。
【0050】
ここで、マッチングされるまでに要した時間(待機時間)とは、ユーザがマッチングまでに要した時間として認識し得るものであればその内容は特に限定されないが、各コンテンツに関して、ユーザの属性毎に計測されることが好ましい。待機時間の例には、あるユーザがプレイ要求を入力してからコンテンツのプレイを開始するまでの時間や、ユーザがコンテンツに配列されてから他のユーザとマッチングされるまでの時間がある。また、平均マッチング時間を算出するための構成は特に限定されないが、ユーザが「待機時間」の参考として認識し得る値を算出し得るものであることが好ましい。平均マッチング時間を算出するための構成の例には、所定数のユーザがマッチングまでに要した時間を用いる構成や、所定期間内にプレイ要求を行ったユーザがマッチングまでに要した時間を用いる構成がある。
【0051】
また、平均抽出条件の内容は特に限定されず、1つの条件を満たす1つのコンテンツを抽出するものであってもよいし、複数の条件を満たす複数のコンテンツを抽出するものであってもよい。平均抽出条件の例には、「平均マッチング時間が最短であるコンテンツと、2番目に短いコンテンツとの2つ。」がある。
【0052】
なお、上述した第1の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Aが、未クリアユーザ待機時間と平均マッチング期間とを用いる抽出規則に従って所定数のコンテンツを複数のコンテンツから抽出する構成としてもよい。未クリアユーザ待機時間と平均マッチング時間との組み合わせ方は特に限定されないが、コンテンツが抽出されないことがないことが好ましい。当該抽出規則の例には、「未クリアユーザが5分以上待機しているコンテンツのうち、平均マッチング時間が短い5つのコンテンツ」を抽出する規則がある。
【0053】
なお、上述した第1の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Aが、未クリアユーザとマッチング条件を満たすユーザを、当該未クリアユーザが配列されたコンテンツに対応する枠に配列することを優先する構成としてもよい。このような構成とすることで、未クリアユーザの待機時間を短縮することができる。
【0054】
なお、上述した第1の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Aが、コンテンツを指定しないプレイ要求を行ったユーザとマッチング条件を満たす未クリアユーザが配列されているコンテンツを抽出する構成としてもよい。このような構成とすることで、未クリアユーザの待機時間を短縮することができる。
【0055】
なお、上述した第1の実施形態の例では、コンテンツを未クリアのユーザの待機時間を利用する例について説明したが、ユーザの条件は未クリアに限定されず、コンテンツをプレイしたことがないユーザや、コンテンツのプレイ回数が所定回数以下のユーザの待機時間を利用する構成としてもよい。また、待機時間ではなく、待機人数を利用する構成としてもよい。
【0056】
なお、上述した第1の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Aが、マッチングしたユーザを他のコンテンツに対応する枠にも配列していた場合、当該ユーザを当該枠から排除する構成としてもよい。すなわち、サーバ10Aが、複数のコンテンツに配列したユーザ(すなわち、複数のコンテンツにいわゆるキューを入れたユーザ)の操作に応じて1つのコンテンツの進行を制御する処理を開始した際、他の4つのコンテンツから当該ユーザを排除する(すなわち、当該ユーザのキューを外す)構成としてもよい。このような構成とすることで、1人のユーザが同時に複数のコンテンツでマッチングされることを防止することができる。
【0057】
[第2の実施形態]
図6は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10B(サーバ10B)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Bは、配列部11と、マッチング部12と、補正部15と、決定部16とを少なくとも備える。
【0058】
補正部15は、コンテンツに配列したユーザに関する数値を、当該コンテンツに設定された値に基づいて補正する機能を有する。
【0059】
ここで、ユーザに関する数値とは、ビデオゲームにおいてユーザに関係のある数値を意味する。ユーザに関する数値の例には、いわゆるレベルやステータス、パラメータがある。
【0060】
また、コンテンツに設定された値とは、1つのビデオゲームに複数存在するコンテンツそれぞれに設定された値を意味する。コンテンツに設定された値の例には、いわゆる難易度や適性レベル、あるいはユーザのステータスやパラメータがある。
【0061】
また、補正とは、状況に応じてユーザに関する数値を変更することを意味する。ユーザに関する数値を補正するための構成は特に限定されないが、コンテンツをプレイする前のユーザが補正後の値を認識し得る構成であることが好ましい。ユーザに関する数値を補正するための構成の例には、コンテンツに設定された適性レベルをユーザのレベルが超えている場合、当該ユーザのレベルを適性レベルに一致させる構成がある。
【0062】
決定部16は、ユーザに関する数値の補正前の値と、補正後の値(補正値)とに基づいて、当該コンテンツをユーザがプレイまたはクリアした際のボーナス(補正ボーナス)を決定する機能を有する。
【0063】
ここで、ボーナスとは、ユーザに付与される特典を意味する。補正ボーナスの内容は特に限定されないが、ユーザが補正を許容する理由となり得るものであることが好ましい。補正ボーナスの例には、いわゆる経験値やゲーム内アイテムがある。また、補正ボーナスを決定するための構成は特に限定されないが、補正前後の差異の大きさに応じて内容が異なるものとなる構成が好ましい。補正ボーナスを決定するための構成の例には、補正前のユーザに関する値と、補正後のユーザに関する値(例えば、コンテンツに設定された値)補正値との差を用いてボーナスの内容を決定する構成がある。この場合、当該差を変数とする式を用いてボーナスが算出される構成としてもよいし、ボーナスの内容と差の範囲が対応付けされたテーブルを参照してボーナスが選択される構成としてもよい。
【0064】
また、補正ボーナスは、ユーザが、補正後の数値が自身に設定された状態でコンテンツをプレイまたはクリアした際に付与される。すなわち、ユーザが補正値を許容せず、例えばコンテンツのプレイ要求をキャンセルした場合、ユーザに関する数値は補正されず、かつ補正ボーナスはユーザに付与されない。
【0065】
図7は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Bと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Bと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0066】
端末20は、ゲーム処理において、コンテンツのプレイ要求を受け付ける(ステップS2-11)。本例において端末20は、コンテンツの識別情報とマッチング条件を表すゲーム画面を出力し、コントローラを介して受け付けたユーザ操作に関する情報(操作関連情報)を生成し、生成した操作関連情報をプレイ要求としてサーバ10Bに送信する。ここで、プレイ要求には、ユーザにより指定されたコンテンツの識別情報(または、コンテンツの抽出条件)と、ユーザの識別情報と、ユーザの属性とが含まれる。
【0067】
サーバ10Bは、端末20からプレイ要求を受信すると、受信したプレイ要求に基づいてユーザを配列する(ステップS2-12)。本例においてサーバ10Bは、プレイ要求に含まれるコンテンツの識別情報に対応するコンテンツの枠に、プレイ要求を行ったユーザを配列する。
【0068】
サーバ10Bは、ユーザを配列すると、ユーザに関する数値を補正する(ステップS2-13)。本例においてサーバ10Bは、プレイ要求が示すコンテンツに関する情報と、プレイ要求を行ったユーザに関する情報とを比較し、必要に応じてユーザに関する数値を補正する。なお、補正結果は、当該ユーザの操作に応じてコンテンツの進行を制御する際に参照できるよう、所定の記憶領域に記憶される。
【0069】
サーバ10Bは、ユーザに関する数値を補正すると、補正ボーナスを決定する(ステップS2-14)。本例においてサーバ10Bは、補正結果を用いる所定規則に従って補正ボーナスを決定する。
【0070】
以上に説明したように、第2の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Bが、配列部11と、マッチング部12と、補正部15と、決定部16とを備える構成としているので、コンテンツに配列したユーザに関する数値を、当該コンテンツに設定された値に基づいて補正し、補正前後の値と、コンテンツに設定された値補正後の値とに基づいて、当該コンテンツをユーザがプレイまたはクリアした際のボーナス(補正ボーナス)を決定し、コンテンツをより長く楽しむことができるビデオゲームをユーザに提供できる。
【0071】
すなわち、例えばあるコンテンツの適性レベルを超えたユーザが、当該コンテンツの適性レベル以下のユーザとマッチングされた際、レベル差が大きいことによるコンテンツの趣向性の低下を防止することができる。また、レベルが下げられることに不満を感じるユーザがいる場合も、補正ボーナスを提供することでその不満を解消し得る。
【0072】
なお、上述した第2の実施形態の例では、プレイ要求に応じてユーザに関する数値の補正と補正ボーナスの決定がなされる場合を例にして説明したが、当該補正と決定がプレイ要求の前に行われる構成としてよい。すなわち、例えばコンテンツの選択画面を表示する旨の要求をサーバ10Bが端末20から受け付けた場合、サーバ10Bが、端末20のユーザに関する情報を参照し、補正値と補正ボーナスとコンテンツとが対応付けされたゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面を端末20に表示させる構成としてもよい。
【0073】
なお、上述した第2の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Bが、コンテンツに配列したユーザに関する数値を、当該コンテンツに設定された値に基づいて補正し、補正の程度に応じてボーナスを調整する構成としてもよい。ここで、補正の程度とは、ユーザに関する数値を変更した程度を意味する。また、ボーナスとは、コンテンツをクリアした際にユーザに付与される特典を意味する。補正の程度に応じてボーナスを調整するための構成の例は特に限定されないが、ユーザにとってコンテンツのクリアが困難になる程度が大きいほど、ボーナスがユーザにとって良いものとなる構成が好ましい。補正の程度に応じてボーナスを調整するための構成の例には、補正前後の差とボーナスを示す数値とを変数とする式を用いてボーナスを調整する構成がある。
【0074】
なお、上述した第2の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Bが、コンテンツに配列したユーザに関する数値を、当該コンテンツに設定された値に基づいて補正し、コンテンツと、ボーナスと、ユーザに関する数値とを対応付けて記憶する記憶部を参照し、補正前の数値に対応するコンテンツからユーザが得られるボーナスと、ユーザを配列したコンテンツからユーザが得られるボーナスとを比較し、比較結果を用いてボーナスを調整または補正ボーナスを決定する構成としてもよい。すなわち、例えばユーザが得られるボーナスをコンテンツ毎に「適性レベルでプレイ(参加)した場合のボーナス」として定義し、「参加したユーザの本来のレベルに見合うコンテンツでのボーナス」から、「参加したコンテンツのボーナス」の差分を求め、求めた差分をクリア時に排出する構成としてもよい。このような構成とする場合、サーバ10Bが、コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた場合に、ボーナスの比較結果を用いてボーナスを調整または補正ボーナスを決定する構成としてもよい。さらに、より「コンテンツを指定しないプレイ要求」をユーザに促すべく、別途、「コンテンツを指定しないプレイ要求」に対応するボーナスがユーザに付与される構成としてもよい。
【0075】
[第3の実施形態]
図8は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10C(サーバ10C)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Cは、配列部11と、マッチング部12と、選択部17と、特定部18と、報知部19とを少なくとも備える。
【0076】
選択部17は、コンテンツに対する不足条件を満たす属性(不足属性)を選択する機能を有する。
【0077】
ここで、コンテンツに対する不足条件とは、コンテンツに配列されているユーザが不足しているか否かを判定するために設定された条件を意味する。不足条件の内容は特に限定されないが、不足属性と選択するための処理が過大にならないものであることが好ましい。不足条件の例には、「配列されたユーザが所定数以下の枠に対応する属性。」がある。すなわち、例えばマッチング条件が「属性Aのユーザ1人と、属性Bまたは属性Cのユーザ2人。」であるコンテンツに関して、属性Aの枠にユーザが一人も配列されていない場合、属性Aが不足属性として選択される。
【0078】
また、属性とは、ユーザまたはユーザが操作するキャラクタに設定される特徴を意味する。なお、ユーザに関連するオブジェクト(キャラクタを含む)に設定された属性が「ユーザの属性」として取り扱われる構成としてもよい。属性の内容は特に限定されないが、複数種類の属性それぞれをユーザが容易に識別できるものであることが好ましい。属性の例には、ビデオゲームにおける役割(ロール)がある。
【0079】
特定部18は、不足属性と同一の属性が設定されたユーザがコンテンツをプレイまたはクリアした際のボーナス(不足属性ボーナス)を特定する機能を有する。
【0080】
ここで、不足属性ボーナスとは、不足条件を満たした属性を設定してコンテンツをプレイするユーザに付与されるものを意味する。不足属性ボーナスの内容は特に限定されないが、ユーザが不足属性を選択する動機づけになり得るものであることが好ましい。不足属性ボーナスの例には、いわゆる経験値やゲーム内アイテムがある。また、不足属性ボーナスを決定するための構成は特に限定されないが、不足している程度に応じて内容が異なるものとなる構成が好ましい。不足属性ボーナスを決定するための構成の例には、不足属性が設定されたユーザを待っている他のユーザの数(すなわち、コンテンツに配列されたユーザのうち、不足属性以外の属性が設定されたユーザの数)を用いてボーナスの内容を決定する構成がある。
【0081】
報知部19は、不足属性および不足属性ボーナスをコンテンツと対応付けてユーザに報知する機能を有する。
【0082】
ここで、不足属性等をユーザに報知するとは、不足属性等について少なくともその存在をユーザに認識させることを意味する。不足属性等をユーザに報知するための構成は特に限定されないが、コンテンツ、不足属性、および不足属性ボーナスをユーザが認識し得る構成であることが好ましい。不足属性等をユーザに報知するための構成の例には、コンテンツと、不足属性と、不足属性ボーナスとが対応付けされたゲーム画面を端末20に表示させる構成がある。
【0083】
図9は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Cと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Cと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0084】
サーバ10Cは、ゲーム処理において、不足属性を選択する(ステップS3-11)。本例においてサーバ10Cは、各コンテンツに対応する複数の属性のうち、所定の不足条件を満たす属性を選択する。
【0085】
サーバ10Cは、不足属性を選択すると、選択した不足属性に対応する不足属性ボーナスを特定する(ステップS3-12)。本例においてサーバ10Cは、選択した不足属性の不足度合いをそのユーザ数から判定し、判定結果に基づいて不足属性ボーナスを特定する。
【0086】
サーバ10Cは、不足属性ボーナスを特定すると、選択した不足属性と、特定した不足属性ボーナスとをユーザに報知する(ステップS3-13)。本例においてサーバ10Cは、ビデオゲームに含まれる複数のコンテンツそれぞれに対応する不足属性と不足属性ボーナスとをユーザに報知するための情報(報知情報)を生成し、生成した報知情報を端末20に送信する。
【0087】
端末20は、サーバ10Cから報知情報を受信すると、不足属性と不足属性ボーナスとを出力する(ステップS3-14)。本例において端末20は、受信した報知情報に基づいてゲーム画面を表示する。
【0088】
以上に説明したように、第3の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Cが、配列部11と、マッチング部12と、選択部17と、特定部18と、報知部19とを備える構成としているので、コンテンツに対する不足条件を満たす属性(不足属性)を選択し、不足属性と同一の属性が設定されたユーザがコンテンツをプレイまたはクリアした際のボーナス(不足属性ボーナス)を特定し、不足属性および不足属性ボーナスをコンテンツと対応付けてユーザに報知し、ユーザにより選択される属性の偏りを是正し、マッチングの迅速化を図ることができる。
【0089】
なお、上述した第3の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Cが、所定期間毎に、コンテンツに配列されてからマッチングされるまでの時間が当該コンテンツに対応する他の属性よりも短いと推定される属性を不足属性として選択する構成としてもよい。このような構成とすることで、ビデオゲームが複数のコンテンツを含む場合、全コンテンツそれぞれに同一処理で不足属性を選択することができる。
【0090】
なお、上述した第3の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Cが、不足属性を、コンテンツおよび選択した時期と対応付けて所定の記憶領域に保存し、プレイ要求を受け付けた際、記憶領域を参照し、当該プレイ要求が示すコンテンツに対応する不足属性のうち、最新の不足属性および最新よりも所定数前の不足属性のうち何れかと当該プレイ要求を行ったユーザまたは当該ユーザが操作するキャラクタに設定された属性が一致する場合、一致した不足属性に対応する不足属性ボーナスを、当該ユーザが当該コンテンツをプレイまたはクリアした際に当該ユーザに付与する構成としてもよい。このような構成とすることにより、例えば各コンテンツの不足属性ボーナスを5分毎に更新する構成とした場合、ユーザが不足属性を認識してから5分以上経過した後にコンテンツに対するプレイ要求を入力した際、当該コンテンツの不足属性等がユーザ認識時のものから変更していることにより当該ユーザが不足属性ボーナスを得られなくなる、といった事態を防止することができる。
【0091】
すなわち、例えばサーバ10Cが、コンテンツと不足属性ボーナス(不足属性は、属性A)とが対応付けされた情報を端末20に送信し、端末20が、受信した情報を用いてコンテンツと不足属性ボーナスとが対応付けされたゲーム画面を表示し、端末20のユーザ(属性A)が、サーバ10Cにて当該コンテンツに対応する不足属性ボーナスが変更された後(不足属性は、属性B)に当該コンテンツに対するプレイ要求を行った場合、サーバ10Cは、端末20から受信したプレイ要求(属性A)と当該コンテンツの最新不足属性(属性B)より1つ前の不足属性(属性A)とが一致することから、当該ユーザに付与する不足属性ボーナス(属性A)を特定する構成としてもよい。
【0092】
なお、上述した第3の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Cが、1つのコンテンツにおいて複数の属性が不足条件を満たす場合、当該複数の属性を不足属性として選択する構成としてもよい。また、この場合に、サーバ10Cが、不足条件を満たす複数の属性のうち1つの属性のみを不足属性として選択する構成としてもよい。このとき、1つの属性を選択するための構成は特に限定されないが、より不足の程度が高い属性が選択される構成であることが好ましい。なお、不足の程度は、例えば各属性に対応するユーザの数に基づいて特定される構成としてもよい。
【0093】
[第4の実施形態]
図10は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10D(サーバ10D)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Hは、配列部11と、マッチング部12と、作成部101と、許容部102とを少なくとも備える。
【0094】
作成部101は、ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する機能を有する。
【0095】
ここで、パーティとは、複数のユーザの集まりを意味する。パーティを作成するための構成は特に限定されないが、ユーザ操作に応じて作成と解散が可能である構成であることが好ましい。また、マッチング部12の機能によりマッチングされた複数のユーザがパーティとして取り扱われる構成としてもよい。
【0096】
許容部102は、コンテンツのプレイ要求を行ったパーティが、当該コンテンツに設定されたユーザ数より少ないユーザ数でのプレイを要求する場合、少なくとも一部の要素を制限した当該コンテンツ(制限コンテンツ)のプレイを当該パーティに許容する機能を有する。
【0097】
ここで、コンテンツに設定されたユーザ数より少ないユーザ数でのプレイ要求(少人数プレイ要求)を受け付けるための構成は特に限定されないが、ユーザによる選択を求める構成であることが好ましい。少人数プレイ要求を受け付けるための構成の例には、コンテンツに設定されたユーザ数より少ないユーザ数で構成されたパーティから当該パーティのみでコンテンツをプレイしたい旨の要求を受け付ける構成がある。
【0098】
また、要素を制限したコンテンツとは、コンテンツを構成する各種情報(コンテンツの要素)を制限したコンテンツを意味する。コンテンツの要素を制限するための構成は特に限定されないが、少人数でコンテンツをプレイすることで通常の人数でプレイするよりもいわゆるプレイ効率が向上しない構成であることが好ましい。制限されるコンテンツの要素の例には、機能的要素や構成的要素がある。ここで、機能的要素とは、システム100が実現する機能に関するものがある。機能的要素が制限される例には、コンテンツをプレイする際の属性が自由になることがある。また、構成的要素とは、コンテンツの構成に関するものがある。構成的要素が制限される例には、コンテンツをプレイすることで通常得られるゲーム内要素(例えば、いわゆるドロップアイテム)が得られなくなることがある。
【0099】
図11は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Dと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Dと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0100】
サーバ10Dは、ゲーム処理において、パーティを作成する(ステップS4-11)。本例においてサーバ10Dは、複数のユーザから所定のパーティ作成操作を受け付けた場合に、複数のユーザにより構成されるパーティを作成する。また、本例においてサーバ10Dは、所定規則に従ってパーティを代表するユーザ(代表ユーザ)を特定する。
【0101】
一方、端末20は、パーティに属するユーザから、コンテンツを指定した少人数プレイ要求を受け付ける(ステップS4-12)。本例において端末20は、パーティを代表するユーザから、コンテンツと、当該コンテンツに設定されたユーザ数よりも少ないユーザ数でのプレイを許容する旨とを示す操作を受け付け、受け付けた操作を示す情報をプレイ要求として生成し、生成したプレイ要求(少人数プレイ要求)をサーバ10Dに送信する。
【0102】
サーバ10Dは、端末20から少人数プレイ要求を受け付けると、当該パーティに制限コンテンツのプレイを許容する(ステップS4-13)。本例においてサーバ10Dは、制限コンテンツに対応する仮想空間を生成し、生成した仮想空間を当該パーティに属する各ユーザに提供する。
【0103】
以上に説明したように、第4の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Dが、配列部11と、マッチング部12と、作成部101と、許容部102とを備える構成としているので、ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成し、コンテンツのプレイ要求を行ったパーティが、当該コンテンツに設定されたユーザ数より少ないユーザ数でのプレイを要求する場合、少なくとも一部の要素を制限した当該コンテンツのプレイを当該パーティに許容し、コンテンツの利用方法に多様性をもたせることができる。
【0104】
すなわち、初心者の引率や少人数でのスピードランなど、単純にクリアすること以外でもユーザがコンテンツを楽しむことができるようになる。
【0105】
[第5の実施形態]
図12は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10E(サーバ10E)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Eは、配列部11と、マッチング部12と、作成部101と、調整部103とを少なくとも備える。
【0106】
調整部103は、コンテンツのプレイ要求を行ったパーティが、当該コンテンツに設定されたアイテムレベルを超えたアイテムを所持している場合、当該アイテムのレベルおよび当該コンテンツの要素を調整する機能を有する。
【0107】
ここで、アイテムとは、ユーザがビデオゲームにおいて所有し得るゲーム内要素を意味する。すなわち、アイテムは、ユーザまたはユーザが操作するキャラクタに設定される数値(例えば、ユーザレベル)とは異なる取り扱いがされるものである。
【0108】
また、アイテムレベルとは、ビデオゲームに含まれる複数のアイテムそれぞれに設定されるレベルを意味する。各アイテムのレベル(アイテムレベル)は、アイテムの性能(例えば、攻撃力)に影響を与える。
【0109】
また、アイテムレベルを調整するとは、コンテンツに設定されたアイテムレベル(適性アイテムレベル)に応じてアイテムレベルを変化させることを意味する。アイテムレベルを調整するための構成の例は特に限定されないが、アイテムレベルを調整した結果として、ユーザが使用するアイテムの性能が、コンテンツの作成者側が想定した程度となることが好ましい。アイテムレベルを調整するための構成の例には、適性アイテムレベルを超えたアイテムレベルを適性アイテムレベルと一致させる構成や、参加に必要な最低アイテムレベルでコンテンツにユーザを参加させる構成がある。
【0110】
また、コンテンツの要素を調整するとは、コンテンツを構成する各種情報(コンテンツの要素)を所定規則に従って変更することを意味する。調整されるコンテンツの要素は特に限定されないが、コンテンツの趣向性が低下しない程度に調整されることが好ましい。コンテンツの要素の調整例には、出現モンスタの強さやギミックが変更されず、モンスタから報酬や経験値を得ることができなくなることように調整することがある。
【0111】
図13は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Eと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Eと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0112】
サーバ10Eは、端末20からコンテンツのプレイ要求を受け付けると、パーティが所有するアイテムのレベルを調整する(ステップS5-11)。本例においてサーバ10Eは、プレイ要求が示すコンテンツに設定された最低アイテムレベルとなるように、各ユーザが所有または装備しているアイテムのレベルを調整する。
【0113】
以上に説明したように、第5の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Eが、配列部11と、マッチング部12と、作成部101と、調整部103とを備える構成としているので、ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成し、コンテンツのプレイ要求を行ったパーティが、当該コンテンツに設定されたアイテムレベルを超えたアイテムを所持している場合、当該アイテムのレベルおよび当該コンテンツの要素を調整し、アイテムの利用方法に多様性をもたせることができる。
【0114】
なお、上述した第5の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Eが、アイテムレベルの調整を、上昇または低下のうち何れかしか行わない構成としてもよい。すなわち、例えばユーザが所有するアイテムのレベルをコンテンツに設定された最低レベルに調整する際、最低レベルに満たないアイテムについてはレベルの調整をしない構成としてもよい。
【0115】
なお、上述した第5の実施形態の例では、アイテムレベルの調整と併せてコンテンツの要素が調整される場合を例にして説明したが、コンテンツの要素が調整されない構成としてもよい。すなわち、アイテムレベルがコンテンツに合わせて調整される構成とすることで、コンテンツのプレイ方法に多様性をもたせることができる。また逆に、ユーザ所有のアイテムレベルとコンテンツに設定されたアイテムレベルとの対比結果に応じて当該コンテンツの要素が調整され、アイテムレベルが調整されない構成としてもよい。このような構成としても、コンテンツのプレイ方法に多様性をもたせることができる。
【0116】
[第6の実施形態]
図14は、ビデオゲーム処理サーバ10の構成の例であるビデオゲーム処理サーバ10F(サーバ10F)の構成を示すブロック図である。サーバ10Fは、配列部11Fと、マッチング部12Fとを少なくとも備える。
【0117】
配列部11Fは、ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、当該ユーザまたは当該ユーザが操作するキャラクタに設定された属性に対応する枠に配列するコンテンツに対応する枠に配列する機能を有する。
【0118】
ここで、属性に対応する枠とは、コンテンツに設定されたマッチング条件に基づいて複数のユーザをマッチングするために用いられるものである。1つのコンテンツに対応する枠の数は特に限定されず、単数であってもよい。コンテンツに設定されるコンテンツの例には、1種類の属性に対応する枠と、2種類以上の属性に対応する枠とがある。
【0119】
マッチング部12Fは、配列部11Fにより配列された複数のユーザにより枠に構成される列(ユーザ列)において、少なくとも属性に関するマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングする機能を有する。
【0120】
また、配列部11Fは、2種類以上の属性に対応する枠には、互いに異なる属性が設定されたユーザが交互に並んだ状態になることを優先して配列する機能を有する。なお、優先して配列するための構成は特に限定されないが、優先する度合いを管理者が調整可能な構成であることが好ましい。優先配列するための構成の例には、プレイ要求を受け付けたユーザを配列する際、当該ユーザの属性と列の後方に並んでいる1または所定数のユーザの属性とを比較し、比較結果に応じて当該ユーザを列に割り込ませる構成がある。また、他の例には、ユーザが配列されて構成された列を、所定時機に、所定規則に従って再配列する構成(すなわち、プレイ要求を受け付けたユーザを、当該ユーザの属性に対応する列の最後尾に配置した後、当該列を調整する構成。配列済みのユーザの順序を変更する構成。)がある。
【0121】
図15は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Fと端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Fと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0122】
サーバ10Fは、端末20からプレイ要求を受信すると、受信したプレイ要求に基づいてユーザを配列する(ステップS6-11)。本例においてサーバ10Fは、プレイ要求に含まれるコンテンツの識別情報に対応するコンテンツに設定された枠のうち、プレイ要求に含まれるユーザの属性に対応する枠にユーザを配列する。また、サーバ10Fは、ユーザの属性に対応する枠が2種類以上の属性に対応する枠である場合、互いに異なる属性が設定されたユーザが交互に並んだ状態になることを優先して配列する
【0123】
以上に説明したように、第6の実施形態の一側面として、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理サーバ10Fが、配列部11Fと、マッチング部12Fとを備える構成としているので、ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、当該ユーザまたは当該ユーザが操作するキャラクタに設定された属性に対応する枠に配列し、配列した複数のユーザにより枠に構成される列において、少なくとも属性に関するマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングし、2種類以上の属性に対応する枠には、互いに異なる属性が設定されたユーザが交互に並んだ状態になることを優先して配列し、所定条件を満たす複数のユーザをマッチングするための処理負荷を軽減させることができる。
【0124】
すなわち、属性に関するマッチング条件に基づいてマッチングする場合に、属性に対応する枠にユーザを配列して順次マッチングすることができ、例えば順序が設定されていない複数のユーザの中からマッチング条件を満たすユーザを探索してマッチングする場合と比べ、マッチングに要する処理負荷を軽減させることができる。
【0125】
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Fが、ユーザと、属性とを対応付けて記憶する記憶手段を参照し、コンテンツのプレイ要求を行ったユーザの属性を判定し、判定した属性(すなわち、ユーザの属性)に基づいてコンテンツに対応する枠(あるいは、枠に構成される列)にユーザを配列する構成としてもよい。
【0126】
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Fが、ユーザと、属性と、属性とは異なる他の要素(ゲーム内要素)とを対応付けて記憶する記憶手段を参照し、ユーザの配列にゲーム内要素を反映させる構成としてもよい。ここで、ゲーム内要素の内容は特に限定されず、属性と対応関係(例えば、上位と下位の関係)を有するものであってもよい。ゲーム内要素の例には、いわゆるジョブ(例えば、属性「タンク」に対するジョブ「戦士」と「ナイト」)やスキルがある。この場合、例えばサーバ10Fが、1種類以上の属性に対応する枠に、互いに異なるゲーム内要素が設定されたユーザが交互に並んだ状態になることを優先して配列する構成としてもよい。マッチング条件に関わらないゲーム内要素を配列に反映させる構成とすることで、マッチング結果に多様性をもたせることができる。
【0127】
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Fが、マッチングした複数のユーザによるコンテンツのプレイに関する処理を行う構成としてもよい。この場合、コンテンツに設定されるマッチング条件は、複数のユーザがコンテンツをプレイするための条件(コンテンツプレイ条件)であるといえる。
【0128】
なお、上述した第6の実施形態の例では、複数の属性に対応する枠があり得る場合を例にして説明したが、各枠には1つの属性のみが対応する構成としてもよい。この場合、例えばサーバ10Fが、特定の枠にユーザがいない場合、当該特定の枠に予め対応付けされた他の枠に配列されたユーザを、当該特定の枠に配列されたユーザであるとみなしてマッチングを行う構成としてもよい。このような構成とすることにより、特定の属性が設定されたユーザを優先してマッチングしつつ、当該特定の属性が設定されたユーザがいない場合には他の属性が設定されたユーザによりマッチングの迅速化を図ることができる。
【0129】
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Fが、配列したユーザの操作に応じて、コンテンツとは関係のないビデオゲームの進行を制御する構成としてもよい。すなわち、例えばサーバ10Fが、仮想空間Xに自身のキャラクタが位置するユーザからのコンテンツのプレイ要求を受け付けた際、当該ユーザを配列し、当該ユーザの操作に応じて当該ユーザのキャラクタを仮想空間Xにおいて動作させ、当該ユーザを他のユーザとマッチングした際、当該ユーザのキャラクタを仮想空間Xから当該コンテンツに対応する仮想空間Yに移動させる構成としてもよい。この場合、配列したユーザの属性がマッチング前に変更された際、当該ユーザを列から排除する構成としてもよい。
【0130】
[第7の実施形態]
図16は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10G(サーバ10G)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Gは、配列部11Gと、マッチング部12Gと、作成部101とを少なくとも備える。
【0131】
配列部11Gは、コンテンツのプレイ要求を行ったパーティに属する複数のユーザを配列する際、当該パーティに属する複数のユーザ間の繋がりを維持したまま配列する機能を有する。
【0132】
ここで、パーティによるコンテンツのプレイ要求を受け付けるための構成は特に限定されないが、コンテンツに設定されたマッチング条件を充足し得ないパーティからのプレイ要求を受け付けない構成であることが好ましい。パーティからコンテンツのプレイ要求を受け付けるための構成の例には、パーティに属する全てのユーザから個別にコンテンツのプレイ要求を受け付ける構成としてもよいし、パーティの代表者のみからコンテンツのプレイ要求を受け付ける構成としてもよい。
【0133】
また、ユーザ間の繋がりを維持したまま配列するとは、パーティに属する一部のユーザだけが他のユーザとマッチングされることを禁止することを意味する。ユーザ間の繋がりを維持するための構成は特に限定されないが、ユーザ単体(ソロ)でコンテンツのプレイ要求をした場合と比べて処理内容が極端に複雑化しない構成であることが好ましい。ユーザ間の綱がりを維持するための構成の例には、同じパーティに属する複数のユーザ(パーティユーザ)が異なるタイミングでコンテンツのプレイ要求を行ったことで、複数のユーザが配列された列においてパーティユーザ間に他のユーザが位置した場合、この他のユーザをパーティユーザの前または後に移動させる構成がある。
【0134】
マッチング部12Gは、パーティと他のユーザとをマッチングする機能を有する。
【0135】
ここで、他のユーザとは、パーティに属するユーザとは異なるユーザであることを意味する。すなわち、他のユーザが他のパーティに属している場合、複数のパーティがマッチングされることになる。なお、複数のパーティがマッチングされることが禁止される構成としてもよい。
【0136】
図17は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Gと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Gと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0137】
サーバ10Gは、パーティを作成し、端末20からコンテンツのプレイ要求を受け付けると、パーティまたはユーザを配列する(ステップS7-11)。本例においてサーバ10Gは、受け付けたプレイ要求がパーティの代表ユーザである場合、当該ユーザが代表ユーザを担当しているパーティに関する情報を所定の記憶領域から検索し、パーティに属する各ユーザまたは当該ユーザが操作するキャラクタに設定された属性に対応する枠に各ユーザを配列する。
【0138】
サーバ10Gは、パーティを配列すると、パーティと他のユーザをマッチングする(ステップS7-12)。本例においてサーバ10Gは、不足しているユーザがパーティにマッチングされるように、コンテンツのマッチング条件に対応する枠において、パーティに属する複数のユーザの繋がりを維持したまま、当該複数のユーザと1または複数の他のユーザとをマッチングする。
【0139】
以上に説明したように、第7の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Gが、配列部11Gと、マッチング部12Gと、作成部101とを備える構成としているので、ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成し、コンテンツのプレイ要求を行ったパーティに属する複数のユーザを配列する際、当該パーティに属する複数のユーザ間の繋がりを維持したまま配列し、マッチング機能では、パーティと他のユーザとをマッチングし、単体ではコンテンツをプレイできないパーティに対しても容易に必要な他のユーザをマッチングすることができる。
【0140】
また、上述した第7の実施形態の一側面として、サーバ10Gが、配列部11Gと、マッチング部12Gと、作成部101とを備える構成としているので、パーティに属する複数のユーザのうち何れかを他のユーザとマッチングする際、当該ユーザが属するパーティのメンバー全員を当該他のユーザとマッチングし、パーティを構成したユーザが他のユーザを指定することなく他のユーザとマッチングされることができるシステムを実現できる。
【0141】
なお、上述した第7の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Gが、パーティに属する複数のユーザのうちマッチングまでに要する時間が最短であると予想されるユーザの順番を基準として当該パーティに属する他のユーザを配列する構成としてもよい。この場合、マッチングまでに要する時間が最短であると予想するための基準(予想基準)の内容は特に限定されないが、配列されたユーザの位置(すなわち、枠に構成される列におけるユーザの位置)が反映されるものであることが好ましい。
【0142】
なお、上述した第7の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Gが、配列した複数のパーティのうち、属性に関するマッチング条件を満たした複数のパーティを列の先頭から順次マッチングする構成としてもよい。この場合、パーティのみが配列される枠が設けられる構成としてもよい。このような構成とすることで、ソロでコンテンツに参加するユーザとパーティを組んでコンテンツに参加するユーザとを分けて管理することができる。
【0143】
[第8の実施形態]
図18は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10H(サーバ10H)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Hは、配列部11Hと、マッチング部12とを少なくとも備える。
【0144】
配列部11Hは、コンテンツへのプレイ要求を行ったユーザが当該コンテンツをクリアしたことがない場合、コンテンツをクリアしたことがないユーザ(未クリアユーザ)に関する配列規則を用いて当該未クリアユーザを枠に配列する機能を有する。
【0145】
ここで、クリアとは、コンテンツの設定されたクリア条件を満たすことを意味する。クリア条件の内容は特に限定されないが、ユーザが容易に認識し得るものであることが好ましい。クリア条件の例には、コンテンツに登場する敵キャラクタを倒すことがある。
【0146】
また、未クリアユーザと他のユーザとをサーバが識別するための構成は特に限定されないが、ユーザによる自己申告を必要としないものが好ましい。未クリアユーザを他のユーザと識別するための構成の例には、ユーザ情報がコンテンツのプレイ履歴を含む構成がある。
【0147】
また、配列規則とは、ユーザを配列するために用いられる規則を意味する。未クリアユーザを配列するための規則は、未クリアユーザを他のユーザと異なる扱いをするものであれば特に限定されないが、未クリアユーザの待機時間が通常よりも短くなり得るものであることが好ましい。
【0148】
図19は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Hと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Hと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0149】
サーバ10Hは、プレイ要求を受け付けると、未クリアユーザに関する配列規則を用いてユーザを配列する(ステップS8-11)。本例においてサーバ10Hは、受け付けたプレイ要求が示すユーザに関する情報を参照し、当該ユーザが、当該プレイ要求が示すコンテンツをクリアしたことが判明した場合に、当該ユーザを未クリアユーザとして取り扱う。
【0150】
以上に説明したように、第8の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Hが、配列部11Hと、マッチング部12とを備える構成としているので、コンテンツへのプレイ要求を行ったユーザが当該コンテンツをクリアしたことがない場合、未クリアユーザに関する配列規則を用いて当該ユーザを枠に配列し、未クリアユーザを他のユーザ(すなわち、コンテンツのクリア経験を有するユーザ)と分けて管理することができる。
【0151】
なお、上述した第8の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Hが、コンテンツをクリアしたことがあるユーザよりも未クリアユーザが優先的にマッチングされるように、当該未クリアユーザを列の前方に配列する構成としてもよい。この場合、未クリアユーザ以外のユーザ(クリア経験ユーザ)がいつまでもマッチングされないような事態が発生しないように、未クリアユーザを優先する程度を管理者側が管理し得る構成とされることが好ましい。未クリアユーザを列の前方に配列する構成の例には、サーバ10Hが、新たに受け付けたプレイ要求が未クリアユーザからのものである場合、当該未クリアユーザの属性に対応する列を参照し、先に並んでいる未クリアユーザの後ろであり、待機時間が所定期間未満のクリア経験ユーザよりも前の位置に配列する構成がある。
【0152】
なお、上述した第8の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Hが、配列済みのユーザそれぞれの待ち時間と当該コンテンツのプレイ履歴とに関する配列規則を用いて未クリアユーザを配列する構成としてもよい。ここで、待ち時間とは、ユーザが枠に配列されてからマッチングされずに経過した時間を意味する。また、プレイ履歴とは、ユーザがビデオゲームをプレイした履歴を意味する。プレイ履歴の内容は特に限定されないが、コンテンツに関する履歴を含むことが好ましい。プレイ履歴の例には、コンテンツのプレイ回数、クリア回数、失敗回数、キャラクタレベル、装備品レベル、プレイ時間がある。
【0153】
なお、上述した第8の実施形態の例では、配列を用いる場合を例にして説明したが、サーバ10Hが、配列を用いないで、コンテンツをクリアしたことがあるユーザよりも未クリアユーザを優先してマッチングする構成としてもよい。この場合、例えばサーバ10Hが、プレイ要求を受け付けたユーザが未クリアユーザであると判定した際、未クリアユーザを枠に配列せず、当該未クリアユーザがコンテンツをプレイするために必要な他プレイヤを探索し、探索した他プレイヤと未クリアユーザとをマッチングする構成としてもよい。この場合、探索範囲は特に限定されず、コンテンツに対応する枠に並んでいるユーザであってもよいし、まだ並んでないユーザ(例えば、ログインユーザ)であってもよい。
【0154】
[第9の実施形態]
図20は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10I(サーバ10I)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Iは、配列部11と、マッチング部12と、許可部104と、補充部105とを少なくとも備える。
【0155】
許可部104は、マッチング部12によりマッチングされた複数のユーザにコンテンツのプレイを許可する機能を有する。
【0156】
ここで、コンテンツのプレイを許可するとは、ユーザがコンテンツをプレイするための処理を行うことを意味する。複数のユーザにコンテンツのプレイを許可するための構成は特に限定されないが、複数のユーザが同じコンテンツを同時にプレイしていることを各ユーザが認識し得る構成であることが好ましい。複数のユーザにコンテンツのプレイを許可するための構成の例には、複数のユーザのための一時的な仮想空間を生成する構成がある。
【0157】
補充部105は、複数のユーザによりプレイされているコンテンツに対するユーザ補充条件が満たされた際、当該コンテンツに配列されたユーザのうち、補充すべき属性が設定されたユーザであり、かつ途中参加を許容しているユーザを当該コンテンツに補充する機能を有する。
【0158】
ここで、補充とは、コンテンツに設定された基準を複数のユーザが満たさなくなった場合に、同基準が満たされるように他のユーザで補うことを意味する。ユーザを補充するための構成は特に限定されないが、既にコンテンツをプレイしているユーザと、補充されたユーザとが、互いを認識し得るものであることが好ましい。ユーザをコンテンツに補充するための構成の例には、一時的な仮想空間にて複数のプレイヤがコンテンツをプレイしている場合、当該仮想空間の情報を補充するユーザに提供する構成がある。
【0159】
また、ユーザ補充条件とは、コンテンツをプレイ中のユーザに他のユーザを補充する処理が開始される条件を意味する。ユーザ補充条件の内容は特に限定されないが、条件の充足判定に要する処理が簡易であることが好ましい。ユーザ補充条件の例には、コンテンツをプレイしているユーザのログアウトや戦闘不能、一定時間の行動停止がある。
【0160】
また、途中参加を許容しているユーザとは、他のユーザがプレイ中のコンテンツに後から参加することを許容しているユーザを意味する。コンテンツへの途中参加を許容しているユーザであるか否かを判定するための構成は特に限定されないが、ユーザの意思が反映される構成であることが好ましい。途中参加の許容判定を行うための構成の例には、ユーザによる「途中参加を許容するか否か」の選択を記憶する構成がある。
【0161】
図21は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Iと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Iと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0162】
サーバ10Iは、コンテンツに配列された複数のユーザをマッチングすると(ステップS15)、マッチングした複数のユーザにコンテンツのプレイを許可する(ステップS9-11)。本例においてサーバ10Iは、マッチングした複数のユーザが1つのパーティとしてコンテンツをプレイするための情報を各ユーザに提供する。
【0163】
サーバ10Iは、コンテンツのプレイを許可すると、コンテンツにユーザを補充する(ステップS9-12)。本例においてサーバ10Iは、コンテンツのプレイを許可した複数のユーザ(プレイ中ユーザ)に関する情報を参照し、ユーザ補充条件が満たされた際、当該コンテンツに配列されたユーザのうち、補充すべき属性が設定されたユーザであり、かつ途中参加を許容しているユーザを、補充されたユーザ(補充ユーザ)として、プレイ中ユーザに追加する。
【0164】
以上に説明したように、第9の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Iが、配列部11と、マッチング部12と、許可部104と、補充部105とを備える構成としているので、マッチング機能によりマッチングした複数のユーザにコンテンツのプレイを許可し、複数のユーザによりプレイされているコンテンツに対するユーザ補充条件が満たされた際、当該コンテンツに配列されたユーザのうち、補充すべき属性が設定されたユーザであり、かつ途中参加を許容しているユーザを当該コンテンツに補充し、容易に追加的なマッチングを完了させることができる。
【0165】
なお、上述した第9の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Iが、配列されたユーザにより構成される列の前方に位置するユーザを優先してコンテンツに補充する構成としてもよい。すなわち、あるコンテンツをプレイ中の複数のユーザから属性Aのユーザが離脱した際、当該コンテンツに対応する枠のうち属性Aに対応する枠に構成された列を参照し、列の前方から順次ユーザが途中参加を許容しているか否かを判定し、ユーザが途中参加を許容していると判定した際、当該ユーザを当該コンテンツに補充する構成としてもよい。
【0166】
なお、上述した第9の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Iが、コンテンツをプレイ中のユーザからユーザの補充要求があった際、ユーザ補充条件が満たされたと判定する構成としてもよい。すなわち、ユーザを補充するか否かの判断をコンテンツプレイ中のユーザに委ねる構成としてもよい。
【0167】
なお、上述した第9の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Iが、ビデオゲームにおけるコンテンツについて、プレイ目的を含むプレイ要求をユーザから受け付け、プレイ目的に基づいてマッチングされた複数のユーザにコンテンツに関する情報を提供する構成としてもよい。このような構成とすることで、よりユーザの要望に対応したマッチングを実現することができるようになる。この場合、サーバ10Iが、プレイ目的に基づいてユーザを配列する構成としてもよい。
【0168】
ここで、プレイ目的とは、ユーザがコンテンツをプレイする目的あるいはゲームに参加する目的を意味する。プレイ目的の内容は特に限定されないが、その内容が明確であることが好ましい。プレイ目的の例には、コンテンツのクリアや、コンテンツの練習、コンテンツにおける他ユーザの支援がある。ここで、クリアとは、コンテンツに設定された条件を満たすことを意味する。条件の内容は特に限定されず、1つのコンテンツに独立した複数の条件が設定されていてもよい。複数の条件の例には、いわゆるボスキャラの討伐や、入手可能アイテムのコンプリートがある。また、練習とは、コンテンツのクリアを目的としていないことを意味する。また、支援とは、コンテンツのクリアや練習を手助けすることを意味する。
【0169】
また、プレイ目的を特定するための構成は特に限定されないが、特定したプレイ目的をユーザに認識させ得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、ユーザにプレイ目的を設定させる構成がある。ユーザに選択させるプレイ目的の例には、クリアや、練習がある。また、コンテンツを複数のフェーズに分類できる場合、どのフェーズの練習を目的とするかをユーザに選択させる構成としてもよい。フェーズの例には、前半、中盤、後半がある。
【0170】
また、プレイ目的に基づいて複数のユーザをマッチングするとは、プレイ目的をマッチング条件に含めることを意味する。プレイ目的に基づいて複数のユーザをマッチングするための構成の例には、同じプレイ目的であるユーザをマッチングする構成や、所定の組み合わせとなるプレイ目的であるユーザをマッチングする構成がある。所定の組み合わせの内容は特に限定されないが、例えば、2人パーティを作成する場合の支援目的と練習目的がある。なお、マッチングされた複数のユーザが互いの目的を認識し得る構成としてもよい。このような構成の例には、マッチング結果を表すゲーム画面に各ユーザのプレイ目的を表す領域を設ける構成がある。
【0171】
また、複数のユーザにコンテンツに関する情報を提供するとは、複数のユーザがコンテンツをプレイするための情報を各ユーザの端末に送信することを意味する。
【0172】
なお、サーバ10Iが、プレイ目的に基づいて複数のユーザをマッチングする際、マッチングされるユーザの属性を制限する構成としてもよい。すなわち、サーバ10Iが、複数のユーザをマッチングする際、各ユーザの属性をマッチングに反映させる構成としてもよい。このような構成の例には、マッチングを望むユーザが指定したプレイ目的に応じて、このユーザとマッチングされる他ユーザの属性を限定する構成がある。すなわち、例えばプレイ目的「コンプリート」を指定したユーザについては、マッチングにより構成されるパーティにおいてユーザの属性が被らないようにする構成がある。また、例えばプレイ目的「練習」を指定したユーザについては、マッチングにより構成されるパーティにおいて一部の属性についてのみ重複を許容する構成がある。
【0173】
なお、上述した第9の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Iが、所定規則に従ってマッチングされた複数のユーザの中に不利益を受けるユーザがいるか所定条件に基づいて判定し、判定結果を表すゲーム画面を出力する構成としてもよい。このような構成とすることで、マッチングによる不利益に対するユーザの不満を低減させることができるようになる。すなわち、不利益が発生することをユーザに示すことで、ユーザが予測しない不利益が発生することを防止することができる。この場合、不利益を受けるユーザに、マッチングされた複数のユーザでコンテンツをプレイするか問い合わせる構成としてもよい。
【0174】
ここで、不利益の内容は特に限定されないが、不利益であることをユーザが認識し得るものであることが好ましい。不利益の例には、複数のユーザ間でレベル差が閾値を超えていることや、ユーザまたはユーザが操作するキャラクタの相性が悪いことがある。また、同一コンテンツをプレイする複数のユーザについて、各ユーザに対応するコンテンツのプレイ履歴に基づいて不利益を特定する構成としてもよい。すなわち、例えば同一のコンテンツをプレイしようとする複数のユーザのうち、当該コンテンツを既にクリア済みであるユーザの数に基づいて、コンテンツをプレイすることで得られる報酬を決定する構成がある。このような構成の例には、コンテンツをクリア済みのユーザが1~4人の場合は宝箱が1個、5人以上の場合は宝箱が0個、とする構成がある。
【0175】
なお、上述した第9の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Iが、複数のユーザによる同一コンテンツのプレイ要求を受け付け、複数のユーザのうち所定条件を満たすユーザについて、ユーザと、コンテンツと、コンテンツの進行度とを対応付けて記憶する記憶手段を参照し、当該ユーザに対応するコンテンツの進行度に合わせて同一コンテンツを複数のユーザに開始させる構成としてもよい。このような構成とすることで、コンテンツの利用方法に多様性をもたせることができるようになる。すなわち、コンテンツを常に最初からプレイしなければならないといった制限を外して複数のユーザをマッチングすることができるようになり、マッチングシステムの有用性を高めることができる。この場合、所定条件の内容は特に限定されないが、複数のユーザにおける関係性を表すものや、プレイしようとしているコンテンツに関するものであることが好ましい。所定条件の例には、いわゆる「リーダー」に設定されていることや、コンテンツをクリアしたことがないことがある。
【0176】
ここで、複数のユーザによる同一コンテンツのプレイ要求を受け付けるための構成は特に限定されず、ユーザが任意のパーティを組んだ後コンテンツを選択し得る構成としてもよいし、同一のコンテンツに対するプレイ要求を行った複数のユーザを所定数マッチングする構成としてもよい。
【0177】
また、ユーザと、コンテンツと、コンテンツの進行度とを対応付けるための構成は特に限定されず、ユーザに指定させる構成としてもよいし、ユーザによるコンテンツのプレイ履歴を利用する構成としてもよい。プレイ履歴を利用する例には、コンテンツをプレイしたユーザがプレイを終えた際の進行度(例えば、クリアに失敗した際やプレイを中断または中止した際の進行度)を所定の記憶領域に保存する構成がある。
【0178】
また、ユーザに対応するコンテンツの進行度に合わせて同一コンテンツを複数のユーザに開始させるとは、少なくとも所定条件を満たすユーザについてはコンテンツの進行度に対応する状態からコンテンツをプレイさせることを意味する。すなわち、例えば、リーダーであるユーザの進行度が「中盤」である場合、少なくともリーダーにはコンテンツを「中盤」からプレイさせる。なお、他のユーザについては、リーダーと同じようにコンテンツの「中盤」からプレイさせる構成としてもよいし、コンテンツの「前半」からプレイさせる構成としてもよい。
【0179】
なお、所定条件を満たすユーザに対応するコンテンツの進行度で複数のユーザに同一コンテンツを開始させると、進行度のスキップにより不利益を受けるユーザが発生する場合がある。すなわち、例えば、コンテンツを「中盤」からプレイすることにより、コンテンツの「前半」に発生する宝箱を失うケースがある。そのため、サーバ10Iが、複数のユーザのうち、コンテンツを開始する進行度が自身の進行度と異なるユーザに対し、不利益を受けることを報知する構成としてもよい。なお、このようなケースを回避するため、サーバ10Iが、ユーザと、不利益を許容するか否かとが対応付けされた情報を参照してマッチングを行う構成としてもよい。
【0180】
なお、上述した第9の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Iが、複数のユーザをマッチングするための条件(マッチング条件)に、コンテンツをコンプリートしているか否かを含める構成としてもよい。
【0181】
ここで、コンプリートとは、所定のコンプリート条件を満たしていることを意味する、コンプリート条件の内容は特に限定されないが、ユーザがその内容を認識し得るものであることが好ましい。コンプリート条件の例には、コンテンツのクリアや、コンテンツで取得可能なアイテムを揃えることがある。
【0182】
また、マッチング条件を利用して複数のユーザをマッチングするための構成は特に限定されないが、マッチング条件の少なくとも一部をユーザが認識し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、同一コンテンツを選択した複数のユーザを、このコンテンツを選択したことを含むマッチング条件に基づいてマッチングする構成がある。また、他の例には、所定の条件設定画面を表示してマッチング条件をユーザに選択させる構成がある。条件設定画面の構成は特に限定されないが、複数のマッチング条件をユーザが選択し得る構成であることが好ましい。条件設定画面の例には、コンテンツの識別情報と、マッチングを待機しているユーザに関する情報と、マッチング条件を指定するための画像とを表示する領域が設けられたものがある。なお、マッチング条件を指定するための画像の例には、コンテンツをコンプリートしたことがあるか否か、コンテンツをプレイする目的、および希望する練習フェーズの選択領域を備える画像がある。また、マッチング条件の選択に所定の制限を設ける構成としてもよい。制限の内容は特に限定されないが、マッチング条件に関連する内容であることが好ましい。このような内容の例には、そのコンテンツを一度でもコンプリートしていれば、「コンプリート済」が選択できるようになることがある。
【0183】
以上に説明したように、本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。なお、夫々の実施形態による効果は、非限定的な効果または効果の一例である。
【0184】
なお、上述した各実施形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理システム100が、複数のユーザをマッチングする際、マッチングにより構成されるパーティに所定条件を満たすユーザが所定数以上含まれないようにする構成としてもよい。ここで、所定条件の内容は特に限定されないが、ユーザのプレイ履歴に関するものであることが好ましい。所定条件の例には、「コンテンツをクリアしたことがないユーザ」や「新規ユーザ」がある。このような構成とすることにより、パーティ構成の偏りを是正することができ、例えばパーティがコンテンツをクリアし得ない状態となることを防止することができる。
【0185】
なお、パーティに所定条件を満たすユーザが所定数以上含まれないようにするための構成は特に限定されないが、所定条件を満たすユーザの待機時間が他のユーザよりも長期化することがないものであることが好ましい。パーティに所定条件を満たすユーザが所定数以上含まれないようにするための構成の例には、マッチング中に適宜判定する構成や、マッチング結果を判定する構成がある。マッチング中に判定する構成の例には、複数のユーザを順次マッチングしている際、1つのパーティに所定条件を満たすユーザが所定数含まれるようになった後は、所定条件を満たすユーザを当該パーティに追加しない構成がある。また、マッチング結果を判定する構成の例には、マッチング結果としてのパーティに所定条件を満たすユーザが所定数以上いる場合、当該パーティを解散してマッチングしなおすか、または当該パーティの一部のユーザを他のユーザと交換することで調整する構成がある。
【0186】
なお、上述した各実施形態では、複数のユーザ端末20,201~20Nとビデオゲーム処理サーバ10は、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラム(例えば、ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
【0187】
また、ビデオゲーム処理システム100の構成は上述した各実施形態の例として説明した構成に限定されず、例えばユーザ端末が実行する処理として説明した処理の一部または全部をサーバ10が実行する構成としてもよいし、サーバ10が実行する処理として説明した処理の一部または全部を複数のユーザ端末20,201~20Nの何れか(例えば、ユーザ端末20)が実行する構成としてもよい。また、サーバ10が備える記憶部の一部または全部を複数のユーザ端末20,201~20Nの何れかが備える構成としてもよい。すなわち、ビデオゲーム処理システム100におけるユーザ端末20とビデオゲーム処理サーバ10のどちらか一方が備える機能の一部または全部を、他の一方が備える構成とされていてもよい。
【0188】
すなわち、例えばビデオゲーム処理システム100において表示装置の表示画面に出力されるゲーム画面に関する情報は、サーバ10が生成する構成としてもよいし、端末20が生成する構成としてもよい。なお、サーバ10がゲーム画面を生成する場合、端末20では、クラウドゲームのゲーム画面としてゲーム画面が出力される。
【0189】
図22は、ゲーム画面の例について説明するための説明図である。
図22に示すように、端末20が備える表示装置の表示画面には、端末20を操作するユーザの属性が表示される属性表示領域2201と、コンテンツの種類を限定するためのアイコンが表示されるアイコン表示領域2202と、コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けるための画像が表示される第1表示領域2210と、コンテンツ(例えば、いわゆるダンジョン)を指定したプレイ要求を受け付けるための画像が表示される第2表示領域2220とが設けられたゲーム画面が表示される。
【0190】
また、ビデオゲーム処理プログラムが、上述した各実施形態の例として説明した機能の一部または全部を、通信ネットワークを含まない装置単体に実現させる構成としてもよい。
【0191】
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列する配列機能と、
該配列機能により配列した複数のユーザにより前記枠に構成される列において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングするマッチング機能と、
前記コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれに配列したユーザのうち少なくとも配列されたコンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(以下「未クリアユーザ待機時間」という。)を当該コンテンツと対応付けて記憶する記憶手段を参照し、前記未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する抽出機能とを実現させ、
前記配列機能では、前記抽出機能により抽出したコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、前記コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列する機能を
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[1-1]
前記サーバに、前記配列機能により配列したユーザを前記マッチング機能によりマッチングするまでに要した時間の平均(以下「平均マッチング時間」という。)を算出する算出機能を実現させ、
前記抽出機能では、前記コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれの平均マッチング時間を記憶する記憶手段を参照し、前記平均マッチング時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する機能を
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[1-1-1]
前記抽出機能では、前記未クリアユーザ待機時間と前記平均マッチング期間とを用いる抽出規則に従って所定数のコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する機能を
実現させるための[1-1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[1-2]
前記配列機能では、前記未クリアユーザと前記マッチング条件を満たすユーザを、当該未クリアユーザが配列されたコンテンツに対応する枠に配列することを優先する機能を
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[1-3]
前記抽出機能では、前記コンテンツを指定しないプレイ要求を行ったユーザと前記マッチング条件を満たす未クリアユーザが配列されているコンテンツを抽出することを優先する機能を
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[1-4]
前記サーバに、前記マッチング機能によりマッチングしたユーザを他のコンテンツに対応する枠にも配列していた場合、当該ユーザを当該枠から排除する排除機能を
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[2]
前記サーバに、
前記配列機能によりコンテンツに配列したユーザに関する数値を、当該コンテンツに設定された値に基づいて補正する補正機能と、
該補正機能による補正前の値と、補正後の値とに基づいて、当該コンテンツを前記ユーザがプレイまたはクリアした際のボーナス(以下「補正ボーナス」という。)を決定する決定機能とを
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[3]
前記サーバに、
前記コンテンツに対する不足条件を満たす属性(以下「不足属性」という。)を選択する選択機能と、
前記不足属性と同一の属性が設定されたユーザが前記コンテンツをプレイまたはクリアした際のボーナス(以下「不足属性ボーナス」という。)を特定する特定機能と、
前記不足属性および前記不足属性ボーナスを前記コンテンツと対応付けてユーザに報知する報知機能とを
実現させるための[1]または[2]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[3-1]
前記選択機能では、所定期間毎に、コンテンツに配列されてからマッチングされるまでの時間が当該コンテンツに対応する他の属性よりも短いと推定される属性を前記不足属性として選択する機能を実現させ、
前記サーバに、
前記不足属性を、前記コンテンツおよび選択した時期を対応付けて所定の記憶領域に保存する保存機能と、
前記プレイ要求を受け付けた際、前記記憶領域を参照し、当該プレイ要求が示すコンテンツに対応する不足属性のうち、最新の不足属性および最新よりも所定数前の不足属性のうち何れかと当該プレイ要求を行ったユーザまたは当該ユーザが操作するキャラクタに設定された属性が一致する場合、一致した不足属性に対応する不足属性ボーナスを、当該ユーザが当該コンテンツをプレイまたはクリアした際に当該ユーザに付与する付与機能とを
実現させるための[3]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[4]
前記サーバに、
前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成機能と、
前記コンテンツのプレイ要求を行ったパーティが、当該コンテンツに設定されたユーザ数より少ないユーザ数でのプレイを要求する場合、少なくとも一部の要素を制限した当該コンテンツのプレイを当該パーティに許容する許容機能とを
実現させるための[1]から[3]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[5]
前記サーバに、
前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成機能と、
前記コンテンツのプレイ要求を行ったパーティが、当該コンテンツに設定されたアイテムレベルを超えたアイテムを所持している場合、当該アイテムのレベルおよび当該コンテンツの要素を調整する調整機能とを
実現させるための[1]から[4]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[6]
前記配列機能では、前記プレイ要求を行ったユーザを、当該ユーザまたは当該ユーザが操作するキャラクタに設定された属性に対応する枠に配列する機能を実現させ、
前記マッチング機能では、少なくとも前記属性に関するマッチング条件を満たした複数のユーザをマッチングする機能を実現させ、
さらに、前記配列機能では、2種類以上の属性に対応する枠には、互いに異なる属性が設定されたユーザが交互に並んだ状態になることを優先して配列する機能を
実現させるための[1]から[5]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[6-1]
前記サーバに、ユーザと、属性とを対応付けて記憶する記憶手段を参照し、前記コンテンツのプレイ要求を行ったユーザに対応する属性を判定する判定機能を実現させ、
前記配列機能では、前記判定機能により判定した属性に基づいて、前記コンテンツに対応する枠に前記ユーザを配列する機能を
実現させるための[6]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[7]
前記サーバに、前記ビデオゲームをプレイする複数のユーザにより構成されるパーティを作成する作成機能を実現させ、
前記配列機能では、前記コンテンツのプレイ要求を行ったパーティに属する複数のユーザを配列する際、当該パーティに属する複数のユーザ間の繋がりを維持したまま配列する機能を実現させ、
前記マッチング機能では、前記パーティと他のユーザとをマッチングする機能を
実現させるための[1]から[6]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[7-1]
前記マッチング機能では、前記パーティに属する複数のユーザのうち何れかを他のユーザとマッチングする際、当該ユーザが属するパーティのメンバー全員を当該他のユーザとマッチングする機能を
実現させるための[7]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[7-2]
前記マッチング機能では、前記パーティに属する複数のユーザのうち前記マッチングまでに要する時間が最短であると予想されるユーザの順番を基準として当該パーティに属する他のユーザを配列する機能を
実現させるための[7]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[7-3]
前記マッチング機能では、配列した複数のパーティのうち、ユーザの属性に関するマッチング条件を満たした複数のパーティを列の先頭から順次マッチングする機能を
実現させるための[7]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[8]
前記配列機能では、前記コンテンツへのプレイ要求を行ったユーザが当該コンテンツをクリアしたことがない場合、コンテンツをクリアしたことがないユーザ(以下「未クリアユーザ」という。)に関する配列規則を用いて当該ユーザを前記枠に配列する機能を
実現させるための[1]から[6]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[8-1]
前記配列機能では、前記コンテンツをクリアしたことがあるユーザよりも前記未クリアユーザが優先的にマッチングされるように、当該未クリアユーザを前記列の前方に配列する機能を
実現させるための[8]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[8-2]
前記配列機能では、配列済みのユーザそれぞれの待ち時間と当該コンテンツのプレイ履歴とに関する配列規則を用いて前記未クリアユーザを配列する機能を
実現させるための[8]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[8-3]
前記マッチング機能では、前記コンテンツをクリアしたことがあるユーザよりも前記未クリアユーザを優先してマッチングする機能を
実現させるための[8]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[9]
前記サーバに、
前記マッチング機能によりマッチングした複数のユーザに前記コンテンツのプレイを許可する許可機能と、
前記複数のユーザによりプレイされている前記コンテンツに対するユーザ補充条件が満たされた際、当該コンテンツに配列されたユーザのうち、補充すべき属性が設定されたユーザであり、かつ途中参加を許容しているユーザを当該コンテンツに補充する補充機能とを
実現させるための[1]から[8]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[9-1]
前記補充機能では、配列されたユーザにより構成される列の前方に位置するユーザを優先して前記コンテンツに補充する機能を
実現させるための[9]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
[9-2]
前記補充機能では、前記コンテンツをプレイ中のユーザからユーザの補充要求があった際、前記ユーザ補充条件が満たされたと判定する機能を
実現させるための[9]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[10]
[1]から[9]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラムが前記サーバに実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、当該サーバと通信可能なユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理用プログラム。
[11]
[1]から[10]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラムがインストールされたサーバ。
[12]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列する配列手段と、
該配列手段により配列された複数のユーザにより前記枠に構成される列において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングするマッチング手段と、
前記コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれに配列したユーザのうち少なくとも配列されたコンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(以下「未クリアユーザ待機時間」という。)を当該コンテンツと対応付けて記憶する記憶手段を参照し、前記未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する抽出手段とを含み、
前記配列手段は、前記抽出手段により抽出されたコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、前記コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列する
ことを特徴とするビデオゲーム処理システム。
[13]
前記サーバが、前記配列手段と、前記マッチング手段と、抽出手段とを含み、
前記ユーザ端末が、前記配列に関する情報(例えば、配列結果)を表示装置の表示画面に出力する出力手段を含む
[12]記載のビデオゲーム処理システム。
[14]
ユーザによりユーザ端末に入力された操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能を当該ユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列する配列機能と、該配列機能により配列した複数のユーザにより前記枠に構成される列において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングするマッチング機能と、前記コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれに配列したユーザのうち少なくとも配列されたコンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(以下「未クリアユーザ待機時間」という。)を当該コンテンツと対応付けて記憶する記憶手段を参照し、前記未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する抽出機能とを実現させ、前記配列機能では、前記抽出機能により抽出したコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、前記コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列する機能を有するサーバから、前記配列に関する情報(例えば、配列結果)を出力するための情報を受信する機能を前記ユーザ端末に
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[15]
ユーザによりユーザ端末に入力された操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能を当該ユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ユーザ端末に、
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列する配列機能と、
該配列機能により配列した複数のユーザにより前記枠に構成される列において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングするマッチング機能と、
前記コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれに配列したユーザのうち少なくとも配列されたコンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(以下「未クリアユーザ待機時間」という。)を当該コンテンツと対応付けて記憶する記憶手段を参照し、前記未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する抽出機能とを実現させ、
前記配列機能では、前記抽出機能により抽出したコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、前記コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列する機能を
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[16]
[15]記載のビデオゲーム処理プログラムが前記ユーザ端末に実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、当該ユーザ端末と通信可能なサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[17]
[15]または[16]記載のビデオゲーム処理プログラムがインストールされたユーザ端末。
[18]
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列する配列処理と、
該配列処理により配列した複数のユーザにより前記枠に構成される列において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングするマッチング処理と、
前記コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれに配列したユーザのうち少なくとも配列されたコンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(以下「未クリアユーザ待機時間」という。)を当該コンテンツと対応付けて記憶する記憶手段を参照し、前記未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する抽出処理とを含み、
前記配列処理では、前記抽出処理により抽出したコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、前記コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列する
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
[19]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備えるビデオゲーム処理システムが、 ユーザにより前記ユーザ端末に入力された操作に応じてビデオゲームの進行を制御するために実行するビデオゲーム処理方法であって、
前記ビデオゲームにおけるコンテンツのプレイ要求を行ったユーザを、コンテンツに対応する枠に配列する配列処理と、
該配列処理により配列した複数のユーザにより前記枠に構成される列において、所定のマッチング条件を満たした複数のユーザを当該列の先頭から順次マッチングするマッチング処理と、
前記コンテンツを指定しないプレイ要求を受け付けた際、複数のコンテンツそれぞれに配列したユーザのうち少なくとも配列されたコンテンツをクリアしたことがないユーザを配列してから経過した時間(以下「未クリアユーザ待機時間」という。)を当該コンテンツと対応付けて記憶する記憶手段を参照し、前記未クリアユーザ待機時間に関する抽出条件を満たすコンテンツを前記複数のコンテンツから抽出する抽出処理とを含み、
前記配列処理では、前記抽出処理により抽出したコンテンツのうち少なくとも1つのコンテンツに対応する枠に、前記コンテンツを指定しないプレイ要求に対応するユーザを配列する
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【産業上の利用可能性】
【0192】
本発明の実施形態の一つによれば、複数のユーザをマッチングする際、マッチングが完了するまでに発生し得るユーザのストレスを軽減させるのに有用である。
【符号の説明】
【0193】
10 ビデオゲーム処理サーバ
11 配列部
12 マッチング部
13 記憶部
14 抽出部
15 補正部
16 決定部
17 選択部
18 特定部
19 報知部
101 作成部
102 許容部
103 調整部
104 許可部
105 補充部
20,201~20N ユーザ端末
30 通信ネットワーク
100 ビデオゲーム処理システム